(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151543
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】位置検知システム、センサユニット、磁気センサ及びセンサブロック
(51)【国際特許分類】
G01D 5/16 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G01D5/16 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061209
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾中 和弘
(72)【発明者】
【氏名】米山 琢也
【テーマコード(参考)】
2F077
【Fターム(参考)】
2F077AA27
2F077CC02
2F077CC08
2F077JJ03
2F077JJ04
2F077JJ09
2F077JJ23
2F077TT16
(57)【要約】
【課題】広い検知エリアを得ることができる位置検知システムを提供する。
【解決手段】位置検知システム9は、磁気的相互作用により相対移動するコイル1及び磁石2と、コイル1及び磁石2の相対移動位置を検知するセンサユニット3とを備える。センサユニット3は、相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子4を有する。4個の磁気抵抗素子4は、コイル及び1の磁石2が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気的相互作用により相対移動するコイル及び磁石と、
前記コイル及び前記磁石の相対移動位置を検知するセンサユニットと、
を備え、
前記センサユニットは、前記相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子を有し、
前記4個の磁気抵抗素子は、前記コイル及び前記磁石が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配置されている、
位置検知システム。
【請求項2】
前記相対移動方向に離れて配置された第1接続部及び第2接続部を更に備え、
前記第1接続部は、前記4個の磁気抵抗素子のうち2個の磁気抵抗素子を接続させており、
前記第2接続部は、前記4個の磁気抵抗素子のうち別の2個の磁気抵抗素子を接続させている、
請求項1に記載の位置検知システム。
【請求項3】
前記4個の磁気抵抗素子のうち前記相対移動方向に隣接する磁気抵抗素子同士の距離は、前記コイル及び前記磁石の相対移動距離の1/4である、
請求項1又は2に記載の位置検知システム。
【請求項4】
前記磁気抵抗素子は、巨大磁気抵抗効果素子である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の位置検知システム。
【請求項5】
前記センサユニットの出力信号を処理することで前記相対移動位置を検知する処理部を、更に備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の位置検知システム。
【請求項6】
磁気的相互作用により相対移動するコイル及び磁石の相対移動位置を検知するセンサユニットであって、
前記相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子を有し、
前記4個の磁気抵抗素子は、前記コイル及び前記磁石が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配置されている、
センサユニット。
【請求項7】
請求項6に記載のセンサユニットに用いられる磁気センサであって、
電気絶縁性を有する基材と、前記基材の端面に配置された前記磁気抵抗素子と、を有する2個のセンサブロックと、
前記2個のセンサブロックを接続する接続部と、を備える、
磁気センサ。
【請求項8】
請求項6に記載のセンサユニットに用いられる磁気センサであって、
電気絶縁性を有する基材と、前記基材の端面に配置された前記磁気抵抗素子と、を有する4個のセンサブロックと、
前記4個のセンサブロックを直列状に接続する3個の接続部と、を備える、
磁気センサ。
【請求項9】
磁気的相互作用により相対移動するコイル及び磁石を備える位置検知システムにおいて、前記コイル及び前記磁石の相対移動位置を検知するためのセンサユニットに用いられるセンサブロックであって、
電気絶縁性を有する基材と、
前記基材の端面に配置された磁気抵抗素子と、を備える、
センサブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、位置検知システム、センサユニット、磁気センサ及びセンサブロックに関し、より詳細には、携帯機器用のカメラモジュールを構成するVCM(Voice Coil Motor)等のモータに用いることが可能な位置検知システム、センサユニット、磁気センサ及び磁気センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機やスマートフォン、タブレット端末等の携帯機器では、VCM等のモータの制御やポインティングデバイスの位置検知等のために、磁気センサが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されたポインティングデバイスでは、プリント基板にホール素子を配置し、プリント基板に対する磁石の位置を、ホール素子の出力に基づいて検知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の技術では、スマートフォン等の携帯機器に搭載したときに、広い検知エリアを確保することが困難である。特に、近年のスマートフォン等が備えるカメラモジュールでは、多眼化に伴って、より焦点距離の長いレンズが採用される傾向にある。レンズの焦点距離が長くなれば、オートフォーカスのためのレンズの移動エリアも広がり、一層広い検知エリアを確保することが要求される。
【0006】
本開示の目的は、広い検知エリアを得ることができる位置検知システム、センサユニット、磁気センサ及びセンサブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る位置検知システムは、磁気的相互作用により相対移動するコイル及び磁石と、前記コイル及び前記磁石の相対移動位置を検知するセンサユニットと、を備える。前記センサユニットは、前記相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子を有する。前記4個の磁気抵抗素子は、前記コイル及び前記磁石が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配置されている。
【0008】
本開示の一態様に係るセンサユニットは、磁気的相互作用により相対移動するコイル及び磁石の相対移動位置を検知するセンサユニットであって、前記相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子を有する。前記4個の磁気抵抗素子は、前記コイル及び前記磁石が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配置されている。
【0009】
本開示の一態様に係る磁気センサは、本開示の一態様に係るセンサユニットに用いられる。前記磁気センサは、電気絶縁性を有する基材と、前記基材の端面に配置された前記磁気抵抗素子と、を有する2個のセンサブロックと、前記2個のセンサブロックを接続する接続部と、を備える。
【0010】
本開示の別態様に係る磁気センサは、本開示の一態様に係るセンサユニットに用いられる。前記磁気センサは、電気絶縁性を有する基材と、前記基材の端面に配置された前記磁気抵抗素子と、を有する4個のセンサブロックと、前記4個のセンサブロックを直列状に接続する3個の接続部と、を備える。
【0011】
本開示の一態様に係るセンサブロックは、磁気的相互作用により相対移動するコイル及び磁石を備える位置検知システムにおいて、前記コイル及び前記磁石の相対移動位置を検知するためのセンサユニットに用いられる。前記センサブロックは、電気絶縁性を有する基材と、前記基材の端面に配置された磁気抵抗素子と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本開示の位置検知システム、センサユニット、磁気センサ及びセンサブロックは、広い検知エリアを得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1Aは、一実施形態の位置検知システムの正面図であり、
図1Bは、同上の位置検知システムの側面図である。
【
図2】
図2は、同上の位置検知システムが備えるセンサユニットの正面図である。
【
図3】
図3は、一実施形態のセンサユニットが備える磁気センサの斜視図である。
【
図4】
図4Aは、一実施形態の磁気センサの正面図であり、
図4Bは、同上の磁気センサの背面図である。
【
図5】
図5は、同上の位置検知システムが備える処理部を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、同上のセンサユニットが備える4個の磁気抵抗素子が所定の相対位置にあるときに検知する磁界強度を示す説明図である。
【
図7】
図7は、同上の4個の磁気抵抗素子が別の相対位置にあるときに検知する磁界強度を示す説明図である。
【
図8】
図8は、同上の4個の磁気抵抗素子が更に別の相対位置にあるときに検知する磁界強度を示す説明図である。
【
図9】
図9は、同上のセンサユニットの相対位置と信号出力との関係を示す説明図である。
【
図10】
図10は、同上の処理部による演算後の出力を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例に過ぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0015】
(1)一実施形態
(1-1)概要
図1A及び
図1Bに示すように、一実施形態の位置検知システム9は、コイル1と磁石2とを備える。
【0016】
コイル1には、電源回路や電源ケーブル等(図示略)から電力が供給される。磁石2は、コイル1に駆動磁界を印加する。
【0017】
磁石2からの駆動磁界が印加されたコイル1に電力が供給されることで、磁石2とコイル1のうち一方が、他方に対して変位する。つまり、コイル1に電力が供給されることで、磁気的相互作用により、磁石2がコイル1に対して相対移動する。
【0018】
一実施形態における磁石2は、一端がN極、他端がS極である単極着磁の磁石であり、磁化方向に長い板形状を有する。ここでの磁化方向とは、
図1A等に示すような単極着磁の磁石2の場合は、N極とS極とを結ぶ直線に沿った方向である。
【0019】
磁石2は、磁石2の磁化方向に沿った着磁面(対向面)20を有する。コイル1は、コイル1の巻線に沿うコイル面10を有する。コイル面10は、コイル1の軸と垂直な面である。磁石2の着磁面20と、コイル1のコイル面10とは、互いに対向している。
【0020】
コイル面10は、例えば、磁石2の磁化方向を長手方向とし、磁化方向と直交する方向を短手方向とした矩形状の外形を有する。コイル面10は、磁石2の磁化方向を長径方向とし、磁化方向と直交する方向を短径方向とした楕円形状の外形を有してもよい。
【0021】
本開示における「直交(垂直)」は、二者間の角度が厳密に90度である状態だけでなく、二者間の角度が、90度を含んだある程度の範囲内にある状態をも含む。例えば、本開示における「直交(垂直)」には、二者間の角度が80度以上100度以下である場合を含む。
【0022】
同様に、本開示における「平行」は、二者が厳密に交わらない状態だけでなく、二者のなす角度が0度を含んだある程度の範囲内にある状態をも含む。例えば、本開示でいう「平行」は、二者のなす角度が-10度以上10度以下である場合を含む。
【0023】
着磁面20は、磁石2の磁化方向に長い矩形状の外形を有する。着磁面20は、コイル面10よりも大きい。着磁面20に直交する方向に見たとき、コイル面10は、磁石2の相対位置に関わらず、着磁面20の内側に位置する。
【0024】
なお、コイル面10の外形は、矩形や偏円形に限定されない。コイル面10の外形が円形でもよいし、六角形等の多角形でもよい。
【0025】
磁石2の駆動方向は、磁石2の磁化方向と一致する。
図1A、
図1Bでは、磁石2の駆動方向を白抜き矢印で示している。ここでの駆動方向は、コイル1及び磁石2が相対移動する方向である。以下においては、この方向を「相対移動方向」という。
【0026】
一実施形態の位置検知システム9では、コイル1がカメラ本体(図示略)に対して固定的に配置され、磁石2がレンズ(図示略)に対して固定的に配置される。コイル1に対して磁石2が変位することで、カメラ本体に対してレンズが変位し、オートフォーカスが実行される。
【0027】
なお、コイル1がレンズに対して固定的に配置され、磁石2がカメラ本体に対して固定的に配置されてもよい。この場合には、磁石2に対してコイル1が変位することで、カメラ本体に対してレンズが変位し、オートフォーカスが実行される。
【0028】
一実施形態では、磁石2が互いに直交する長手方向と短手方向とを有しており、相対移動方向は、磁石2の長手方向と一致する。
【0029】
(1-2)センサユニット
一実施形態の位置検知システム9は、コイル1及び磁石2の相対移動位置を検知するセンサユニット3を、備えている。本開示における「相対移動位置を検知する」の文言は、コイル1及び磁石2の相対移動の大きさ(距離)を検知すること、及び、コイル1及び磁石2の相対位置を検知することを含み得る。センサユニット3は、磁界による磁気抵抗効果を検知し、検知結果に応じた出力信号を出力する。
【0030】
センサユニット3は、磁気センサ30を2個備えている。2個の磁気センサ30は、それぞれ磁石2の着磁面20の近傍に配置されている。
【0031】
一実施形態の位置検知システム9において、センサユニット3(つまり2個の磁気センサ30)は、コイル1に対して固定的に設けられている。そのため、磁石2がコイル1に対して相対移動することに伴って、磁石2は、2個の磁気センサ30に対して相対移動する。
【0032】
各磁気センサ30は、下記のセンサブロック8を2個備え、更に、2個のセンサブロック8を接続する接続部7を備えている。接続部7は、例えばエポキシ樹脂等の樹脂で成形されるが、セラミック等の他の非磁性材料で成形されてもよい。
【0033】
(1-2-1)センサブロック
図2~
図4B等に示すように、2個のセンサブロック8はそれぞれ、電気絶縁性を有する基材5と、基材5の端面50に配置された磁気抵抗素子4とを備える。基材5の端面50は、相対移動方向を向く面である。基材5は、言い換えれば、電気的絶縁性を有する絶縁ブロックである。
【0034】
基材5には、一対の電極511,512が配置されている(
図4B参照)。一対の電極511,512は、互いに距離をあけて位置している。一対の電極511,512は、磁気抵抗素子4に対して電気的に接続されている。
【0035】
磁気抵抗素子4は、磁界が通過する主面40を有する。磁気抵抗素子4は、主面40が相対移動方向を向くように、基材5の端面50に配置されている。基材5の端面50は、言い換えれば、磁気抵抗素子4を配置するために設けられた基材5の主面である。基材5は、主面である端面50が相対移動方向を向くように、配置されている。
【0036】
2個のセンサブロック8が接続部7を介して一体に接続された状態で、2個のセンサブロック8の各々の磁気抵抗素子4は、磁気センサ30の相対移動方向の両端面に位置する。
【0037】
(1-2-2)磁気センサの詳細
一実施形態の位置検知システム9は、上記の磁気センサ30を2個備えるので、磁気抵抗素子4を合計で4個有する。
【0038】
4個の磁気抵抗素子4は、相対移動方向において等間隔に並んで配置されている。ここでの等間隔の文言は、完全な意味での等間隔に限定されない。例えば、完全な等間隔に対して±α%の範囲内にある場合は、等間隔とみなしてもよい。α%は、例えば5%、2%等であるが、これに限定されない。
【0039】
4個の磁気抵抗素子4は、いずれも着磁面20に対して垂直な姿勢で配置されている。言い換えれば、4個の磁気抵抗素子4の主面40が、いずれも着磁面20に対して垂直な姿勢で配置されており、4個の磁気抵抗素子4のそれぞれが配置される基材5の端面50が、着磁面20に対して垂直な姿勢で配置されている。磁気センサ30において、磁気抵抗素子4の主面40の向きと、この磁気抵抗素子4が配置される基材5の端面50の向きとは、互いに一致する。
【0040】
つまり、一実施形態の位置検知システム9は、4個の磁気抵抗素子4と、4個の磁気抵抗素子4がそれぞれ配置される4個の基材5とを備え、4個の基材5の各々は、相対移動方向を向く端面50を有し、該端面50に、4個の磁気抵抗素子4のうち対応する磁気抵抗素子4が配置されている。
【0041】
以下において、4個の磁気抵抗素子4を区別するときには、4個の磁気抵抗素子4のそれぞれを、第1磁気抵抗素子41、第2磁気抵抗素子42、第3磁気抵抗素子43及び第4磁気抵抗素子44と称する。
【0042】
また、以下において、2個の磁気センサ30を区別するときには、2個の磁気センサ30のそれぞれを、第1磁気センサ301及び第2磁気センサ302と称する。都合4個のセンサブロック8を区別するときには、4個のセンサブロック8のそれぞれを、第1センサブロック81、第2センサブロック82、第3センサブロック83及び第4センサブロック84と称する。都合2個の接続部7を区別するときは、第1接続部71及び第2接続部72と称する。都合4個の基材5を区別するときは、第1基材51、第2基材52、第3基材53及び第4基材54と称する。
【0043】
第1磁気センサ301は、第1磁気抵抗素子41と、第2磁気抵抗素子42とを有する。第1磁気抵抗素子41と第2磁気抵抗素子42とは、第1磁気センサ301の相対移動方向の両端面に配置されている。
【0044】
第1磁気センサ301では、第1接続部71を介して、第1磁気抵抗素子41及び第1基材51を有する第1センサブロック81と、第2磁気抵抗素子42及び第2基材52を有する第2センサブロック82とが、互いに反対側に位置するように機械的に接続されている。
【0045】
第2磁気センサ302は、第3磁気抵抗素子43と、第4磁気抵抗素子44とを有する。第3磁気抵抗素子43と第4磁気抵抗素子44とは、第2磁気センサ302の相対移動方向の両端面に配置されている。
【0046】
第2磁気センサ302では、第2接続部72を介して、第3磁気抵抗素子43及び第3基材53を有する第3センサブロック83と、第4磁気抵抗素子44及び第4基材54を有する第4センサブロック84とが、互いに反対側に位置するように機械的に接続されている。
【0047】
(1-2-3)4個の磁気抵抗素子の配置
第1磁気抵抗素子41、第2磁気抵抗素子42、第3磁気抵抗素子43及び第4磁気抵抗素子44は、相対移動方向において、この順に並んで配置されている。
【0048】
一実施形態において、相対移動方向における第1磁気抵抗素子41と第2磁気抵抗素子42との間の距離d1と、相対移動方向における第2磁気抵抗素子42と第3磁気抵抗素子43との間の距離d2と、相対移動方向における第3磁気抵抗素子43と第4磁気抵抗素子44との間の距離d3とは、いずれも磁石2の相対移動距離の1/4である。
【0049】
相対移動方向において、第1磁気抵抗素子41と第2磁気抵抗素子42との間の距離d1と、第2磁気抵抗素子42と第3磁気抵抗素子43との間の距離d2と、第3磁気抵抗素子43と第4磁気抵抗素子44との間の距離d3とは、互いに一致している。
【0050】
以上のように、4個の磁気抵抗素子4のうち、相対移動方向において互いに隣接する2つの磁気抵抗素子4同士の距離d1,d2,d3は、いずれも磁石2の相対移動距離の1/4である。
【0051】
例えば、相対移動距離が5mmであるとき、互いに隣接する2つの磁気抵抗素子4同士の距離d1,d2,d3は、いずれも1.25mmである。互いに隣接する2つの磁気抵抗素子4同士の距離d1,d2,d3は、0.75~1.25mmの範囲内で設定されることが好ましい。
【0052】
また、4個の磁気抵抗素子4のうち、1つの磁気抵抗素子4を間に挟んで隣接する別の2つの磁気抵抗素子4同士の距離d4,d5は、いずれも磁石2の相対移動距離の1/2である。
【0053】
具体的には、第1磁気抵抗素子41と第3磁気抵抗素子43との間の距離d4と、第2磁気抵抗素子42と第4磁気抵抗素子44との間の距離d5とが、いずれも磁石2の相対移動距離の1/2である。
【0054】
例えば、相対移動距離が5mmであるとき、第1磁気抵抗素子41と第3磁気抵抗素子43との間の距離d4と、第2磁気抵抗素子42と第4磁気抵抗素子44との間の距離45とは、いずれも2.5mmである。
【0055】
相対移動方向において、4個の磁気抵抗素子4の中心と、磁石2の相対移動エリアの中心A0とは、一致している(
図1B参照)。
【0056】
一実施形態において、4個の磁気抵抗素子4は、それぞれ巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)である。つまり、センサユニット3が検知する磁気抵抗効果は、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)である。
【0057】
4個の磁気抵抗素子4として、例えばトンネル磁気抵抗効果素子(TMR素子)、異方性磁気抵抗効果素子(AMR素子)等の、他の種類の磁気抵抗効果素子を用いることも可能である。
【0058】
(1-3)処理部
一実施形態の位置検知システム9は、センサユニット3の出力信号を処理する処理部6を、更に備える(
図5参照)。
【0059】
処理部6は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、処理部6の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0060】
処理部6は、4個の磁気抵抗素子4からの出力信号を処理することで、磁石2の相対移動位置を検知する。処理部6は、マイクロコンピュータ60を主構成として備え、増幅回路65を更に備えている。
【0061】
処理部6には、4つの磁気抵抗素子4のうち2つの磁気抵抗素子4の中間電位の変動が、増幅回路65による増幅を経て、第1出力信号として出力される。ここでの2つの磁気抵抗素子4は、相対移動方向において、磁石2の相対移動距離の1/2だけ離れて位置する2つの磁気抵抗素子4であり、具体的には、第1磁気抵抗素子41と第3磁気抵抗素子43である。第1磁気抵抗素子41と第3磁気抵抗素子43とは、ハーフブリッジ接続されている。
【0062】
加えて、処理部6のマイクロコンピュータ60には、4つの磁気抵抗素子4のうち別の2つの磁気抵抗素子4の中間電位の変動が、増幅回路65による増幅を経て、第2信号出力として出力される。別の2つの磁気抵抗素子4は、相対移動方向において、磁石2の相対移動距離の1/2だけ離れて位置する2つの磁気抵抗素子4であり、具体的には、第2磁気抵抗素子42と第4磁気抵抗素子44である。第2磁気抵抗素子42と第4磁気抵抗素子44とは、ハーフブリッジ接続されている。
【0063】
なお、処理部6が増幅回路65を備えないことも有り得る。この場合、第1磁気抵抗素子41と第3磁気抵抗素子43の中間電位の変動が、増幅を経ずに、第1出力信号としてマイクロコンピュータ60に出力される。第2磁気抵抗素子42と第4磁気抵抗素子44の中間電位の変動が、増幅を経ずに、第2出力信号としてマイクロコンピュータ60に出力される。
【0064】
図6~
図8のグラフでは、4個の磁気抵抗素子4の相対位置と、各磁気抵抗素子4が検知する磁界強度との関係を示している。ここで計測した磁界は、磁石2の着磁面20と直交する方向(つまり
図1Bに示すz方向)の磁界である。
【0065】
図1A、
図1Bに示すy方向は、磁石2の相対移動方向である。x方向は、y方向及びz方向と直交する方向であり、言い換えれば、着磁面20と平行でありかつ相対移動方向と直交する方向である。
【0066】
x方向において、磁石2の磁界はほとんど存在しない。そのため、x方向の磁界は無視することができる。y方向においては磁石2の磁界が存在するが、y方向の磁界は、磁石2の相対移動方向の中心付近では、ほとんど変化しない。そのため、一実施形態の位置検知システム9では、磁石2のz方向の磁界を検知している。
【0067】
一実施形態では、z方向の磁界強度の変化を検知するために、巨大磁気抵抗効果素子である各磁気抵抗素子4を、磁石2の着磁面20に対して垂直な姿勢で配置している。各磁気抵抗素子4は、少なくともz方向の磁界強度に応じて(言い換えれば磁界強度の変化に応じて)電気抵抗値が変化するように構成されている。
【0068】
なお、巨大磁気抵抗効果素子である各磁気抵抗素子4は、磁界の絶対値だけを検知する。そのため、
図6~
図8のグラフは、位置が0mmである基準点を挟んだ両側が山状に隆起した形状を、有している。
【0069】
図6には、磁石2が相対移動エリアの第1端に位置するときに、4個の磁気抵抗素子4が検知する磁石2のz方向の磁界強度を示している。このとき出力される第1出力信号及び第2出力信号の値は、
図9において丸付き数字1を付した部分の値に対応する。
【0070】
図7には、磁石2が相対移動エリアの中間に位置するときに、4個の磁気抵抗素子4が検知する磁石2のz方向の磁界強度を示している。このとき出力される第1出力信号及び第2出力信号の値は、
図9において丸付き数字2を付した部分の値に対応する。
【0071】
図8には、磁石2が相対移動エリアの第2端に位置するときに、4個の磁気抵抗素子4が検知する磁石2のz方向の磁界強度を示している。このとき出力される第1出力信号及び第2出力信号の値は、
図9において丸付き数字3を付した部分の値に対応する。
【0072】
磁石2は、相対移動エリアの第1端と第2端との間で、直線的に往復相対移動可能である。相対移動エリアの第1端と第2端との中間が、相対移動エリアの中間に相当する。
【0073】
図9に示すように、磁石2の相対移動に伴って得られる第1出力信号の波形は、余弦波に類似した形状である。磁石2が相対移動したときに得られる第2出力信号の波形は、正弦波に類似した形状である。
【0074】
処理部6のマイクロコンピュータ60は、第1出力信号を、その波形が余弦波の波形に近づくように補正する。第1出力信号の波形と余弦波の波形とのずれには、一定の規則性が存在する。そのため、補正によって、第1出力信号の波形を、理想的な余弦波の波形に近づけることが可能である。
【0075】
また、マイクロコンピュータ60は、第2出力信号を、その波形が正弦波の波形に近づくように補正する。第2出力信号の波形と正弦波の波形とのずれには、一定の規則性が存在する。そのため、補正によって、第2出力信号の波形を、理想的な正弦波の波形に近づけることが可能である。
【0076】
その後、マイクロコンピュータ60は、補正後の第1出力信号及び第2出力信号の値に対して適宜の演算処理を行うことによって、高精度の位置検知を実現することができる。該演算処理は、一例として、逆正接演算の処理を含む。該演算処理が、逓倍処理を更に含むことも好ましい。
【0077】
図10には、補正後の第1出力信号を一点破線61で示し、補正後の第2出力信号を二点破線62で示している。一点破線61の波形は、余弦波である。二点破線62の波形は、正弦波である。
【0078】
磁石2の相対移動エリアは、磁石2が基準点から相対移動方向に“-2.5mm”~“+2.5mm”の範囲で相対移動するエリアである。
【0079】
図10には、第1出力信号(余弦波)と第2出力信号(正弦波)とを用いて得られた、磁石2の位置検知結果を、実線63で示している。実線63は直線である。つまり、一実施形態の位置検知システム9によれば、磁石2の相対移動エリア内における磁石2の位置変化に基づいて、直線的な出力変化が得られる。
【0080】
一実施形態の位置検知システム9によれば、磁石2が基準点から相対移動方向に“-2.5mm”~“+2.5mm”(計5mm)の範囲で相対移動する広いエリア内で、高精度の位置検知を行うことが可能である。
【0081】
更に言えば、一実施形態の位置検知システム9では、磁石2が基準点から相対移動方向に計3~5mmの範囲で相対移動する広いエリア内で、高精度の位置検知を行うことが可能である。
【0082】
図10には、比較用として、従来技術と同様のホール素子を用いた場合の磁石位置の検知結果を、破線64で示している。ホール素子を用いた場合には、基準点に対して“-0.5mm”~“+0.5mm”(計1mm)の狭いエリア内でしか、磁石位置の検知を行うことができない。
【0083】
(1-4)作用効果
一実施形態の位置検知システム9は、コイル1及び磁石2の相対的な位置を、従来技術よりも広いエリア(例えば、従来技術の3~5倍のエリア)内で、高精度に検知することができる。これによって検知される相対位置は、例えば、スマートフォン等の携帯機器に内蔵されるカメラモジュールのカメラ本体及びレンズの相対位置に、相当する。
【0084】
加えて、一実施形態の位置検知システム9では、2つのセンサブロック8を接着等で固定的に配置した簡易な構成で、コイル1及び磁石2の相対位置の高精度検知を実現することができる。
【0085】
センサユニット3の大きさは、ホール素子を用いた従来技術のセンサユニットと同程度である。センサユニット3の取り付け方法は、ホール素子を用いた従来技術のセンサユニットの取り付け方法を、踏襲することが可能である。
【0086】
(2)変形例
上記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用することが可能である。以下の変形例の説明において、上記した実施形態と同様の構成についいては、同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0087】
(2-1)一変形例
例えば、
図11には、一変形例のセンサユニット3を示している。一変形例のセンサユニット3は、磁気センサ30を1個備えている。一変形例の磁気センサ30は、4個の磁気抵抗素子4を有している。
【0088】
一変形例のセンサユニット3(つまり磁気センサ30)は、磁石2の相対移動方向において4個の磁気抵抗素子4が等間隔で並ぶように、磁石2の着磁面20の近傍に配置される。このとき、4個の磁気抵抗素子4は、いずれも磁石2の着磁面20に対して垂直な姿勢で配置される。
【0089】
一変形例の磁気センサ30は、4個のセンサブロック8と、4個のセンサブロック8を直列状に接続する3個の接続部7とを備える。4個のセンサブロック8はそれぞれ、基材5と、基材5の端面50に配置された磁気抵抗素子4とを備える。基材5の端面50は、相対移動方向を向く面である。
【0090】
3個の接続部7は、第1接続部73、第2接続部74及び第3接続部75である。第1磁気抵抗素子41及び第2磁気抵抗素子42は、第1接続部73を介して機械的に接続されている。第2磁気抵抗素子42及び第3磁気抵抗素子43は、第2接続部74を介して機械的に接続されている。第3磁気抵抗素子43及び第4磁気抵抗素子44は、第3接続部75を介して機械的に接続されている。
【0091】
(2-2)他の変形例
上記の一実施形態では、センサユニット3が接続部7を2個備え、一変形例ではセンサユニット3が接続部7を3個備えているが、接続部7の数はこれに限定されず、センサユニット3が接続部7を備えないことも有り得る。
【0092】
センサユニット3が接続部7を1個備える場合では、例えば、1個の接続部7を介して一体化された2個のセンサブロック8と、一体化されていない別の2個のセンサブロック8とを、4個の磁気抵抗素子4が等間隔で並ぶように配置する。
【0093】
磁気センサ30が接続部7を備えない場合では、例えば、互いに別体で設けられた4個のセンサブロック8を、4個の磁気抵抗素子4が等間隔で並ぶように個別に配置する。
【0094】
また、センサユニット3が接続部7を2個備える場合に、例えば、2個の接続部7を介して一体化された3個のセンサブロック8と、これとは別体の1個のセンサブロック8とを、4個の磁気抵抗素子4が等間隔で並ぶように配置することも可能である。
【0095】
また、上記の一実施形態では、2個のセンサブロック8が、相対移動方向(つまり
図1A等に示すy方向)に一直線状に配置されているが、これに限定されない。2個のセンサブロック8が、相対移動方向と直交しかつ着磁面20と平行な方向(つまり
図1Bに示すx方向)に、ずれて配置されてもよい。
【0096】
言い換えれば、上記の一実施形態では、4個の磁気抵抗素子4が、相対移動方向(つまりy方向)に一直線状に配置されているが、これに限定されない。4個の磁気抵抗素子4が、相対移動方向と直交しかつ着磁面20と平行な方向(つまりx方向)に、互いにずれて配置されてもよい。
【0097】
(3)まとめ
第1の態様に係る位置検知システム(9)は、磁気的相互作用により相対移動するコイル(1)及び磁石(2)と、コイル(1)及び磁石(2)の相対移動位置を検知するセンサユニット(3)と、を備える。センサユニット(3)は、コイル(1)及び磁石(2)の相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子(4)を有する。4個の磁気抵抗素子(4)は、コイル(1)及び磁石(2)が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配置されている。
【0098】
この態様によれば、4個の磁気抵抗素子(4)からの出力に基づいて、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、広いエリア内で高精度に検知することができる。
【0099】
第2の態様に係る位置検知システム(9)は、第1の態様において、相対移動方向に離れて配置された第1接続部(71)及び第2接続部(72)を更に備える。第1接続部(71)は、4個の磁気抵抗素子(4)のうち2個の磁気抵抗素子(4)を接続させている。第2接続部(72)は、4個の磁気抵抗素子(4)のうち別の2個の磁気抵抗素子(4)を接続させている。
【0100】
この態様によれば、2個の磁気抵抗素子(4)を、第1接続部(71)を介して一体化し、別の2個の磁気抵抗素子(4)を、第2接続部(72)を介して一体化することができる。
【0101】
第3の態様に係る位置検知システム(9)は、第1又は第2の態様において、4個の磁気抵抗素子(4)のうち相対移動方向に隣接する磁気抵抗素子(4)同士の距離(d1,d2,d3)は、コイル(1)及び磁石(2)の相対移動距離の1/4である。
【0102】
この態様によれば、4個の磁気抵抗素子(4)のうち2個の磁気抵抗素子(4)の中間電位の変動として、余弦波に近い波形の第1出力信号を得ることができ、4個の磁気抵抗素子(4)のうち別の2個の磁気抵抗素子(4)の中間電位の変動として、正弦波に近い波形の第2出力信号を得ることができる。この態様によれば、第1出力信号と第2出力信号とを基に演算を行うことで、高精度の位置検知が実現される。
【0103】
第4の態様に係る位置検知システム(9)は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、磁気抵抗素子(4)は、巨大磁気抵抗効果素子である。
【0104】
この態様によれば、巨大磁気抵抗効果を利用して、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、高精度に検知することができる。
【0105】
第5の態様に係る位置検知システム(9)は、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、センサユニット(3)の出力信号を処理することで相対移動位置を検知する処理部(6)を、更に備える。
【0106】
この態様によれば、4個の磁気抵抗素子(4)からの出力を処理部(6)で演算処理することで、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、広いエリア内で高精度に検知することができる。
【0107】
第6の態様に係るセンサユニット(3)は、磁気的相互作用により相対移動するコイル(1)及び磁石(2)の相対移動位置を検知するセンサユニット(3)であって、相対移動位置を検知するための4個の磁気抵抗素子(4)を有する。4個の磁気抵抗素子(4)は、コイル(1)及び磁石(2)が相対移動する方向である相対移動方向に、等間隔で並んで配置されている。
【0108】
この態様によれば、4個の磁気抵抗素子(4)からの出力に基づいて、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、広いエリア内で高精度に検知することができる。
【0109】
第7の態様に係る磁気センサ(30)は、第6の態様に係るセンサユニット(3)に用いられる。磁気センサ(30)は、電気絶縁性を有する基材(5)と、基材(5)の端面(50)に配置された磁気抵抗素子(4)と、を有する2個のセンサブロック(8)と、2個のセンサブロック(8)を接続する接続部(7)と、を備える。
【0110】
この態様によれば、2個の磁気センサ(30)からの出力を基にして、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、広いエリア内で高精度に検知することができる。
【0111】
第8の態様に係る磁気センサ(30)は、第6の態様に係るセンサユニット(3)に用いられる。磁気センサ(30)は、電気絶縁性を有する基材(5)と、基材(5)の端面(50)に配置された磁気抵抗素子(4)と、を有する4個のセンサブロック(8)と、4個のセンサブロック(8)を直列状に接続する3個の接続部(7)と、を備える。
【0112】
この態様によれば、1個の磁気センサ(30)からの出力を基にして、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、広いエリア内で高精度に検知することができる。
【0113】
第9の態様に係るセンサブロック(8)は、磁気的相互作用により相対移動するコイル(1)及び磁石(2)を備える位置検知システム(9)において、コイル(1)及び磁石(2)の相対移動位置を検知するためのセンサユニット(3)に用いられる。センサブロック(8)は、電気絶縁性を有する基材(5)と、基材(5)の端面(50)に配置された磁気抵抗素子(4)と、を備える。
【0114】
この態様によれば、磁気抵抗素子(4)からの出力を基にして、コイル(1)及び磁石(2)の相対的な位置を、広いエリア内で高精度に検知することができる。
【符号の説明】
【0115】
1 コイル
2 磁石
3 センサユニット
30 磁気センサ
4 磁気抵抗素子
5 基材
50 端面
7 接続部
71 第1接続部
72 第2接続部
8 センサブロック
9 位置検知システム
d1 距離
d2 距離
d3 距離