(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151719
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】トナーカートリッジ
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20231005BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G03G15/08 343
G03G21/18 160
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061487
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】雨池 拓也
【テーマコード(参考)】
2H077
2H171
【Fターム(参考)】
2H077AA03
2H077AA05
2H077AA09
2H077AB03
2H077AB12
2H077AB22
2H077AC02
2H077AC03
2H077AC12
2H077GA13
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA04
2H171FA14
2H171GA29
2H171JA07
2H171JA45
2H171KA03
2H171KA04
2H171KA18
2H171KA22
2H171KA24
2H171KA26
2H171LA04
2H171QA03
2H171QA08
2H171WA07
2H171WA16
(57)【要約】
【課題】トナーカートリッジにおいて、筒状部と筐体の内表面との間の隙間へ、トナーを良好に搬送できる構造を提供する。
【解決手段】トナーカートリッジ2は、筐体10、筒状部60、および搬送部70を備える。筐体10は、トナー排出口15を有する。筒状部60および搬送部70は、筐体10内に位置する。筒状部60は、外表面に、螺旋状の搬送突起63を有する。搬送部70は、第1方向において、筒状部60よりもトナー排出口15から離れている。搬送部70は、第1フィン75を有する。第1フィン75は、筐体10の内部において、トナーを、搬送突起65に向けて搬送する。第1フィン75の一部は、第1方向における筒状部60の端部に接触する。これにより、筒状部60と筐体10の内表面との間の隙間へ、トナーを良好に搬送できる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における前記筐体の一端部に位置するトナー排出口を有する筐体と、
前記第1方向に延びる第1軸について回転可能なトナーカップリングであって、前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するトナーカップリングと、
前記トナー排出口を閉じる閉位置と前記トナー排出口を開く開位置との間で、前記筐体に対して前記第1軸について回転可能なシャッタであって、前記トナーカップリングの回転に伴い前記閉位置から前記開位置へと移動可能なシャッタであり、前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するシャッタと、
前記トナーカップリングの回転に伴い前記第1軸について回転可能な筒状部であって、前記筒状部の外表面に位置する螺旋状の搬送突起であって、前記筐体の内部において前記トナーを前記トナー排出口へ向けて搬送する搬送突起であり、前記筐体の内表面との間に間隔を隔てて位置する搬送突起を有する筒状部と、
前記トナーカップリングの回転に伴い前記筒状部とともに前記第1軸について回転可能な搬送部であって、前記第1方向において前記筒状部よりも前記トナー排出口から離れて位置する搬送部であり、前記筐体の内部において前記トナーを前記搬送突起に向けて搬送する第1フィンを有する搬送部と、
を備え、
前記第1フィンの一部は、前記第1方向における前記筒状部の端部に接触することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項2】
請求項1に記載のトナーカートリッジであって、
前記搬送部は、前記第1方向において、前記第1フィンと並ぶ第2フィンであって、前記第1方向において、前記第1フィンよりも前記トナー排出口から離れて位置する第2フィンを有することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項3】
請求項2に記載のトナーカートリッジであって、
前記搬送部は、前記第1方向に並ぶ複数の前記第2フィンを有することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のトナーカートリッジであって、
前記第1フィンおよび前記第2フィンは、前記第1軸を中心とする螺旋状であることを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載のトナーカートリッジであって、
前記第1フィンおよび前記第2フィンは、前記第1軸の周囲の一部の角度範囲に設けられていることを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項6】
請求項5に記載のトナーカートリッジであって、
前記第1軸を中心とする前記第2フィンの中心角は、90°以上かつ180°未満であることを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項7】
請求項2または請求項3に記載のトナーカートリッジであって、
前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1軸から前記第1フィンまでの距離が、前記径方向における前記第1フィンの幅よりも大きく、
前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1軸から前記第2フィンまでの距離が、前記径方向における前記第2フィンの幅よりも大きいことを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項8】
請求項2または請求項3に記載のトナーカートリッジであって、
前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1フィンと前記筐体の内表面との間の隙間は、前記搬送突起と前記筐体の前記内表面との間の隙間よりも小さく、
前記第1軸を中心とする径方向において、前記第2フィンと前記筐体の内表面との間の隙間は、前記搬送突起と前記筐体の前記内表面との間の隙間よりも小さいことを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項9】
請求項2または請求項3に記載のトナーカートリッジであって、
前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1フィンの幅は、前記搬送突起と前記筐体の内表面との間の隙間よりも大きく、
前記第1軸を中心とする径方向において、前記第2フィンの幅は、前記搬送突起と前記筐体の内表面との間の隙間よりも大きいことを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項10】
請求項2または請求項3に記載のトナーカートリッジであって、
前記搬送部は、
前記第1方向における前記搬送部の一端部に位置する第1プレートと、
前記第1方向における前記搬送部の他端部に位置する第2プレートであって、前記第1プレートよりも前記筒状部から離れた第2プレートと、
前記第1プレートと前記第2プレートとを繋ぐ第3プレートであって、前記第1フィンおよび前記第2フィンを支持する第3プレートと、
を有することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項11】
請求項10に記載のトナーカートリッジであって、
前記第2フィンの一部が、前記第1方向において、前記第2プレートよりも、前記筒状部から離れて位置することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項12】
請求項10に記載のトナーカートリッジであって、
前記搬送部は、
前記第1プレートから前記筒状部へ向けて、前記第1軸に沿って延びるシャフト
をさらに有し、
前記筒状部は、
前記シャフトが挿入される孔
を有することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【請求項13】
請求項12に記載のトナーカートリッジであって、
前記シャフトは、
前記シャフトの外表面から、前記第1軸を中心とする径方向に延びる突起
を有し、
前記筒状部は、
前記突起が嵌まる溝
を有することを特徴とする、トナーカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トナーカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザプリンタ、LEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置が知られている。画像形成装置は、トナーカートリッジおよびドラムカートリッジを有する。トナーカートリッジは、ドラムカートリッジに対して装着可能である。また、トナーカートリッジが装着されたドラムカートリッジは、画像形成装置に対して装着可能である。従来の画像形成装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トナーカートリッジは、トナーを収容可能な円筒状の筐体を備える。また、トナーカートリッジは、筐体内のトナーを、トナー排出口へ向けて搬送する搬送部材を備える。搬送部材は、例えば、シャフトと、シャフトから延びる螺旋状の羽根を有する。搬送部材が回転すると、螺旋状の羽根に押されて、トナーがトナー排出口へ向けて移動する。ただし、螺旋状の羽根の長さが長い場合、トナー排出口から過剰に多くのトナーが排出される可能性がある。
【0005】
トナー排出口からのトナーの排出量を制限するためには、例えば、筐体内のトナー排出口の付近に円筒部を設け、円筒部と筐体の内表面との間の隙間を介して、トナー排出口へ、トナーを搬送することが考えられる。ただし、そのような構造の場合、筒状部と筐体の内表面との間の隙間へ、トナーを良好に搬送することが難しいという問題がある。
【0006】
本開示の目的は、トナーカートリッジにおいて、筒状部と筐体の内表面との間の隙間へ、トナーを良好に搬送できる構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の第1開示は、トナーを収容可能な筐体であって、第1方向における前記筐体の一端部に位置するトナー排出口を有する筐体と、前記第1方向に延びる第1軸について回転可能なトナーカップリングであって、前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するトナーカップリングと、前記トナー排出口を閉じる閉位置と前記トナー排出口を開く開位置との間で、前記筐体に対して前記第1軸について回転可能なシャッタであって、前記トナーカップリングの回転に伴い前記閉位置から前記開位置へと移動可能なシャッタであり、前記第1方向における前記筐体の一端部に位置するシャッタと、前記トナーカップリングの回転に伴い前記第1軸について回転可能な筒状部であって、前記筒状部の外表面に位置する螺旋状の搬送突起であって、前記筐体の内部において前記トナーを前記トナー排出口へ向けて搬送する搬送突起であり、前記筐体の内表面との間に間隔を隔てて位置する搬送突起を有する筒状部と、前記トナーカップリングの回転に伴い前記筒状部とともに前記第1軸について回転可能な搬送部であって、前記第1方向において前記筒状部よりも前記トナー排出口から離れて位置する搬送部であり、前記筐体の内部において前記トナーを前記搬送突起に向けて搬送する第1フィンを有する搬送部と、を備え、前記第1フィンの一部は、前記第1方向における前記筒状部の端部に接触することを特徴とする。
【0008】
本願の第2開示は、第1開示のトナーカートリッジであって、前記搬送部は、前記第1方向において、前記第1フィンと並ぶ第2フィンであって、前記第1方向において、前記第1フィンよりも前記トナー排出口から離れて位置する第2フィンを有することを特徴とする。
【0009】
本願の第3開示は、第2開示のトナーカートリッジであって、前記搬送部は、前記第1方向に並ぶ複数の前記第2フィンを有することを特徴とする。
【0010】
本願の第4開示は、第2開示または第3開示のトナーカートリッジであって、前記第1フィンおよび前記第2フィンは、前記第1軸を中心とする螺旋状であることを特徴とする。
【0011】
本願の第5開示は、第2開示から第4開示のいずれか一開示のトナーカートリッジであって、前記第1フィンおよび前記第2フィンは、前記第1軸の周囲の一部の角度範囲に設けられていることを特徴とする。
【0012】
本願の第6開示は、第5開示のトナーカートリッジであって、前記第1軸を中心とする前記第2フィンの中心角は、90°以上かつ180°未満であることを特徴とする。
【0013】
本願の第7開示は、第2開示から第6開示のいずれか一項に記載のトナーカートリッジであって、前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1軸から前記第1フィンまでの距離が、前記径方向における前記第1フィンの幅よりも大きく、前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1軸から前記第2フィンまでの距離が、前記径方向における前記第2フィンの幅よりも大きいことを特徴とする。
【0014】
本願の第8開示は、第2開示から第7開示のいずれか一開示のトナーカートリッジであって、前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1フィンと前記筐体の内表面との間の隙間は、前記搬送突起と前記筐体の前記内表面との間の隙間よりも小さく、前記第1軸を中心とする径方向において、前記第2フィンと前記筐体の内表面との間の隙間は、前記搬送突起と前記筐体の前記内表面との間の隙間よりも小さいことを特徴とする。
【0015】
本願の第9開示は、第2開示から第8開示のいずれか一開示のトナーカートリッジであって、前記第1軸を中心とする径方向において、前記第1フィンの幅は、前記搬送突起と前記筐体の内表面との間の隙間よりも大きく、前記第1軸を中心とする径方向において、前記第2フィンの幅は、前記搬送突起と前記筐体の内表面との間の隙間よりも大きいことを特徴とする。
【0016】
本願の第10開示は、第2開示から第9開示のいずれか一開示のトナーカートリッジであって、前記搬送部は、前記第1方向における前記搬送部の一端部に位置する第1プレートと、前記第1方向における前記搬送部の他端部に位置する第2プレートであって、前記第1プレートよりも前記筒状部から離れた第2プレートと、前記第1プレートと前記第2プレートとを繋ぐ第3プレートであって、前記第1フィンおよび前記第2フィンを支持する第3プレートと、を有することを特徴とする。
【0017】
本願の第11開示は、第10開示のトナーカートリッジであって、前記第2フィンの一部が、前記第1方向において、前記第2プレートよりも、前記筒状部から離れて位置することを特徴とする。
【0018】
本願の第12開示は、第10開示または第11開示のトナーカートリッジであって、前記搬送部は、前記第1プレートから前記筒状部へ向けて、前記第1軸に沿って延びるシャフトをさらに有し、前記筒状部は、前記シャフトが挿入される孔を有することを特徴とする。
【0019】
本願の第13開示は、第12開示のトナーカートリッジであって、前記シャフトは、前記シャフトの外表面から、前記第1軸を中心とする径方向に延びる突起を有し、前記筒状部は、前記突起が嵌まる溝を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本願の第1開示~第13開示によれば、第1フィンの一部が、第1方向における筒状部の端部に接触する。これにより、筒状部と筐体の内表面との間の隙間へ、トナーを良好に搬送できる。
【0021】
また、本願の第5開示によれば、第1フィンおよび第2フィンを、筐体の内表面に沿う形状に、精度よく成形できる。
【0022】
また、本願の第8開示によれば、フィンと筐体の内表面との間に、トナーが残ることを抑制できる。
【0023】
また、本願の第9開示によれば、搬送突起と筐体の内表面との間の隙間へ、トナーを良好に搬送できる。
【0024】
また、本願の第11開示によれば、第2プレートと筐体との間に、トナーが残ることを抑制できる。
【0025】
また、本願の第13開示によれば、筒状部と搬送部を、一体として回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図4】第1方向におけるトナーカートリッジの一端部付近の断面図である。
【
図5】トナーカートリッジの部分分解斜視図である。
【
図6】筒状部および搬送部を、第1軸に対する径方向外側から視た図である。
【
図8】変形例の搬送部および筒状部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、トナーカートリッジ2の筐体10が延びる方向を「第1方向」と称する。
【0028】
<1.画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置1の概要図である。この画像形成装置1は、電子写真方式のプリンタである。具体的には、画像形成装置1は、レーザプリンタまたはLEDプリンタである。
図1に示すように、画像形成装置1は、4つのトナーカートリッジ2、ドラムカートリッジ3、本体フレーム4、および制御部5を備える。
【0029】
ドラムカートリッジ3は、ドロワである。
図1に示すように、ドラムカートリッジ3は、4つの現像ローラ301と、4つの感光ドラム302と、を有する。4つのトナーカートリッジ2は、ドラムカートリッジ3に対して着脱可能である。また、4つのトナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ3は、本体フレーム4に対して着脱可能である。本実施形態のドラムカートリッジ3に装着されるトナーカートリッジ2の数は、4つである。ただし、ドラムカートリッジ3に装着されるトナーカートリッジ2の数は、1~3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
【0030】
4つのトナーカートリッジ2は、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)のトナーをそれぞれ収容する。画像形成装置1は、4つのトナーカートリッジ2から供給されるトナーにより、印刷用紙に画像を形成する。
【0031】
制御部5は、画像形成装置1の本体フレーム4内に位置する。制御部5は、CPU等のプロセッサ501と、本体メモリ502とを有する。本体メモリ502は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。プロセッサ501は、本体メモリ502からの情報の読み出しと、本体メモリ502への情報の書き込みと、を実行可能である。制御部5は、本体メモリ502に記憶されたプログラムに従ってプロセッサ501が動作することにより、画像形成装置1における印刷処理を実行する。
【0032】
4つのトナーカートリッジ2は、それぞれ、ICチップ201を有する。ICチップ201は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。ドラムカートリッジ3は、4つのドラム接点303、ドラムハーネス304、およびドラムコネクタ305を有する。4つのドラム接点303は、ドラムハーネス304を介して、ドラムコネクタ305と電気的に接続されている。また、画像形成装置1は、本体フレーム4内に、本体コネクタ401および本体ハーネス402を有する。本体コネクタ401は、本体ハーネス402を介して、制御部5と電気的に接続されている。
【0033】
トナーカートリッジ2がドラムカートリッジ3に装着された場合、ICチップ201は、ドラム接点303と接触する。これにより、ICチップ201は、ドラム接点303と電気的に接続される。また、トナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ3が、本体フレーム4に装着された場合、ドラムコネクタ305は、本体コネクタ401と接触する。これにより、ドラムコネクタ305は、本体コネクタ401と電気的に接続される。これにより、ICチップ201が、ドラム接点303、ドラムハーネス304、ドラムコネクタ305、本体コネクタ401、および本体ハーネス402を介して、制御部5と電気的に接続される。その結果、制御部5は、ICチップ201からの情報の読み出しと、ICチップ201への情報の書き込みと、を実行することが可能となる。
【0034】
<2.トナーカートリッジの構成>
続いて、トナーカートリッジ2の構造について、説明する。
図2は、トナーカートリッジ2の斜視図である。
図3は、トナーカートリッジ2の断面図である。
図4は、第1方向におけるトナーカートリッジ2の一端部付近の断面図である。なお、
図3および
図4は、トナーカートリッジ2の後述する第1軸Aを含む断面を示している。
図5は、トナーカートリッジ2の部分分解斜視図である。
【0035】
図2~
図5に示すように、トナーカートリッジ2は、筐体10、シャッタ20、カバー30、トナーカップリング40、筒状部60、および搬送部70を備える。
【0036】
筐体10は、現像剤の一例であるトナーを収容可能な容器である。筐体10は、第1方向に延びる。筐体10は、第1端部11と、第2端部12と、筒状の周面13とを有する。第1端部11は、第1方向において、第2端部12と離れている。シャッタ20、カバー30、およびトナーカップリング40は、第1端部11に位置する。上述したICチップ201は、第2端部12に位置する。周面13は、第1端部11と第2端部12との間で、第1方向に延びる。周面13は、第1方向に延びる第1軸Aを中心とする筒状である。
【0037】
筐体10は、内部に収容室14を有する。トナーは、収容室14に収容される。また、
図5に示すように、筐体10は、トナー排出口15を有する。トナー排出口15は、第1方向における筐体10の一端部に位置する。より具体的には、トナー排出口15は、第1方向における周面13の一端部に位置する。
【0038】
シャッタ20は、筐体10の第1端部11に位置する。シャッタ20は、ホルダ21およびシャッタプレート22を有する。ホルダ21は、第1方向において、筐体10と、後述するギアカバー部31との間に位置する。ホルダ21は、第1軸Aを中心とする円環状である。ホルダ21は、孔210を有する。孔210は、ホルダ21の中央に位置する。シャッタプレート22は、ホルダ21の一部分から、第2端部12へ向けて、第1方向に延びる。シャッタプレート22は、シャッタ開口23を有する。
【0039】
シャッタ20は、トナー排出口15を閉じる閉位置と、トナー排出口15を開く開位置との間で、筐体10に対して、第1軸Aについて回転可能である。シャッタ20が閉位置に位置する場合、シャッタプレート22がトナー排出口15を覆う。これにより、シャッタ20がトナー排出口15を閉じる。シャッタ20が開位置に位置する場合、シャッタプレート22のシャッタ開口23が、トナー排出口15と重なる。これにより、シャッタ20がトナー排出口15を開く。すなわち、トナー排出口15が、シャッタ開口23を介して、後述するカバー30の連通口33と連通する。その結果、収容室14に収容されたトナーが、ドラムカートリッジ3へ移動することが可能となる。
【0040】
図5に示すように、筐体10は、凹み16を有する。凹み16は、筐体10の周面13に位置する。シャッタプレート22は、凹み16内に位置する。これにより、筐体10の周面13からシャッタプレート22が突出することを抑制できる。
【0041】
凹み16は、第1面160、第1ストッパ面161、および第2ストッパ面162を有する。第1面160は、トナー排出口15を有する。第1ストッパ面161は、第1軸Aを中心とする径方向において、第1面160から外側へ延びる。第2ストッパ面162は、第1軸Aを中心とする径方向において、第1面160から外側へ延びる。
【0042】
第1ストッパ面161は、シャッタ20の閉位置から開位置へ向かう回転方向の移動を止める。シャッタ20が開位置に位置する場合、シャッタプレート22は、第1ストッパ面161と接触する。第2ストッパ面162は、シャッタ20の開位置から閉位置へ向かう回転方向の移動を止める。シャッタ20が閉位置に位置する場合、シャッタプレート22は、第2ストッパ面162と接触する。これにより、シャッタ20の移動範囲が、閉位置と開位置との間に制限される。
【0043】
なお、第1ストッパ面161は、シャッタ20の回転方向における移動を完全に止めるものでなくてもよい。シャッタ20は、第1ストッパ面161に接触した状態において、僅かに移動可能であってもよい。また、第2ストッパ面162は、シャッタ20の回転方向における移動を完全に止めるものでなくてもよい。シャッタ20は、第2ストッパ面162に接触した状態において、僅かに移動可能であってもよい。
【0044】
本実施形態では、トナー排出口15と第1ストッパ面161が、同じ筐体10にある。このため、シャッタ20が開位置に位置する場合に、トナー排出口15に対してシャッタ20が、精度よく位置決めされる。また、本実施形態では、トナー排出口15と第2ストッパ面162が、同じ筐体10にある。このため、シャッタ20が閉位置に位置する場合において、トナー排出口15に対してシャッタ20が、精度よく位置決めされる。ただし、後述するカバー30が、第1ストッパ面161および第2ストッパ面162を有していてもよい。また、シャッタ20およびカバー30とは別の部品が、第1ストッパ面161および第2ストッパ面162を有していてもよい。
【0045】
カバー30は、筐体10の第1端部11の外表面に位置する。カバー30は、筐体10の第1端部11に固定される。カバー30は、ギアカバー部31とシャッタカバー部32とを有する。
【0046】
ギアカバー部31は、第1軸Aを中心とする略円板状である。シャッタカバー部32は、ギアカバー部31の外周部の一部分から、筐体10へ向けて、第1方向に延びる。ホルダ21およびトナーカップリング40は、第1方向において、ギアカバー部31と、筐体10の第1端部11との間に位置する。シャッタカバー部32は、筐体10の凹み16に位置する。これにより、筐体10の周面13からシャッタカバー部32が突出することを抑制できる。シャッタカバー部32は、シャッタプレート22の少なくとも一部を覆う。
【0047】
ギアカバー部31は、貫通孔310を有する。貫通孔310は、ギアカバー部31を第1方向に貫通する。貫通孔310は、ギアカバー部31の中央に位置する。トナーカップリング40は、貫通孔310を介して、カバー30の外部に露出する。
【0048】
シャッタカバー部32は、連通口33を有する。シャッタ20が閉位置に位置する場合およびシャッタ20が開位置に位置する場合のいずれの場合であっても、連通口33は、トナー排出口15と重なる位置にある。シャッタ20が閉位置に位置する場合、シャッタプレート22は、連通口33を覆う。シャッタ20が開位置に位置する場合、シャッタ開口23は、トナー排出口15および連通口33と重なる。これにより、トナー排出口15が、シャッタ開口23を介して、連通口33と連通する。
【0049】
トナーカップリング40は、シャッタ20、筒状部60、および搬送部70へ駆動力を伝達するための部品である。トナーカップリング40は、筐体10の第1端部11に位置する。トナーカップリング40は、搬送部70の後述するシャフト71に、接続部材50を介して接続されている。一方、ドラムカートリッジ3は、中継カップリング(図示省略)を有する。トナーカップリング40は、中継カップリングと接続可能である。そして、トナーカップリング40は、中継カップリングと接続された状態において、中継カップリングから駆動力を受けることが可能である。
【0050】
トナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ3が、本体フレーム4に装着されると、ドラムカートリッジ3の中継カップリングが、トナーカップリング40に接続される。そして、画像形成装置1は、中継カップリングを介してトナーカップリング40に、駆動力を供給する。トナーカップリング40は、中継カップリングから駆動力を受けることにより、第1軸Aについて回転する。そして、トナーカップリング40が第1軸Aについて回転すると、シャッタ20が、閉位置から開位置へ移動する。また、トナーカップリング40が第1軸Aについて回転すると、トナーカップリング40とともに、筒状部60および搬送部70が、第1軸Aについて回転する。
【0051】
筒状部60は、筐体10内においてトナーを搬送するための部材である。筒状部60は、筐体10の内部に位置する。筒状部60は、第1方向において、後述する搬送部70よりも、筐体10の第1端部11の近くに位置する。筒状部60は、搬送部70の後述するシャフト71に固定される。トナーカップリング40が回転すると、シャフト71とともに筒状部60も、第1軸Aについて回転する。
【0052】
図6は、筒状部60および搬送部70を、第1軸Aに対する径方向外側から視た図である。
図7は、筒状部60および搬送部70の斜視図である。
【0053】
図6および
図7に示すように、筒状部60は、第1軸Aを中心とする略円筒状である。より具体的には、筒状部60は、コーン部61と、円筒部62とを有する。第1軸Aを中心とするコーン部61の径は、第1方向において筐体10の第1端部11へ近づくにつれて、徐々に小さくなる。円筒部62は、第1方向において、コーン部61よりも、筐体10の第1端部11の近くに位置する。円筒部62は、第1軸Aを中心とする円筒状である。トナー排出口15は、円筒部62の径方向外側に位置する。
【0054】
筐体10内のトナーは、筒状部60と筐体10の内表面との間の空間(以下「トナー搬送路65」と称する)を通って、トナー排出口15へ搬送される。上記のように、筒状部60を、筐体10の凹み16に合わせた形状とすれば、トナー搬送路65の径方向の間隔が、略一定に保たれる。したがって、トナー排出口15から排出されるトナーの量を、均一化できる。
【0055】
また、筒状部60は、搬送突起63を有する。搬送突起63は、筒状部60の外表面に位置する。搬送突起63は、第1軸Aから離れる向きに突出する。すなわち、搬送突起63は、筒状部60の外表面から、筐体10の内表面へ向けて突出する。搬送突起63は、筐体10の内表面と、間隔を隔てて向かい合う。また、搬送突起63は、第1軸Aを中心として螺旋状に延びる。筒状部60が第1軸Aについて回転すると、トナー搬送路65に位置するトナーが、搬送突起63に押される。その結果、トナー搬送路65に位置するトナーが、第1方向においてトナー排出口15へ近づく向きに搬送される。
【0056】
なお、筒状部60が有する搬送突起63の数は、1本であってもよく、複数本であってもよい。
【0057】
搬送部70は、筐体10内においてトナーを撹拌および搬送するための部材である。搬送部70は、筐体10の内部に位置する。搬送部70は、第1方向において、筒状部60よりも、筐体10の第2端部12の近くに位置する。すなわち、搬送部70は、第1方向において、筒状部60よりも、トナー排出口15から離れて位置する。
【0058】
図5および
図6に示すように、搬送部70は、シャフト71、第1プレート72、第2プレート73、3本の第3プレート74、第1フィン75、および複数の第2フィン76を有する。シャフト71、第1プレート72、第2プレート73、3本の第3プレート74、第1フィン75、および複数の第2フィン76は、樹脂により一体に成形される。
【0059】
シャフト71は、第1方向における搬送部70の一端部に位置する。シャフト71は、第1軸Aに沿って第1方向に延びる。
図4に示すように、筒状部60は、孔64を有する。孔64は、筒状部60を貫通して、第1方向に延びる。シャフト71は、孔64に挿入される。そして、第1方向におけるシャフト71の一端部は、接続部材50を介して、トナーカップリング40に接続される。
【0060】
また、
図7に示すように、シャフト71は、突起711を有する。突起711は、シャフト71の外表面から、第1軸Aを中心とする径方向に延びる。一方、筒状部60は、溝641を有する。溝641は、孔64の縁から、第1軸Aを中心とする径方向に凹む。シャフト71の突起711は、筒状部60の溝641に嵌まる。これにより、シャフト71に対して筒状部60が、相対的に回転することが抑制される。したがって、トナーカップリング40の回転に伴い、搬送部70および筒状部60を、一体として、第1軸Aについて回転させることができる。
【0061】
なお、筒状部60に突起を設けてもよい。そして、シャフト71に、筒状部60の突起が嵌まる溝を設けてもよい。
【0062】
第1プレート72は、第1方向における搬送部70の一端部に位置する。第1プレート72は、第1軸Aに対して交差する方向に広がる。シャフト71は、第1プレート72から筒状部60へ向けて、第1方向に延びる。すなわち、第1プレート72は、第1方向におけるシャフト71の他端部から、径方向外側へ向けて広がる。第1プレート72は、第1方向における筒状部60の端部に接触する。
【0063】
第2プレート73は、第1方向における搬送部70の他端部に位置する。第2プレート73は、第1プレート72よりも、第1方向において、筒状部60から離れた位置にある。第2プレート73は、第1軸Aに対して交差する方向に広がる。
【0064】
また、第2プレート73は、エンドシャフト731を有する。エンドシャフト731は、第2プレート73から筐体10の第2端部12へ向けて、第1軸Aに沿って延びる。また、
図3に示すように、トナーカートリッジ2は、軸受80を有する。軸受80は、筐体10の第2端部12に位置する。エンドシャフト731は、軸受80に支持される。したがって、搬送部70は、接続部材50および軸受80に支持されながら、第1軸Aについて回転可能である。
【0065】
3本の第3プレート74は、第1プレート72と第2プレート73との間において、第1方向に延びる。3本の第3プレート74は、第1軸Aを中心とする径方向において、シャフト71およびエンドシャフト731よりも、径方向外側に位置する。各第3プレート74の第1方向における一端部は、第1プレート72に接続される。各第3プレート74の第1方向における他端部は、第2プレート73に接続される。したがって、第1プレート72と第2プレート73は、3本の第3プレート74によって繋がれている。
【0066】
なお、搬送部70が有する第3プレート74の数は、1~2本であってもよく、4本以上であってもよい。
【0067】
第1フィン75および複数の第2フィン76は、第3プレート74に支持されている。第1フィン75は、第1方向における第3プレート74の一端部に位置する。第1フィン75の一部は、第1方向における筒状部60の端部に接触する。複数の第2フィン76は、第1方向において、第1フィン75よりも、筒状部60から離れて位置する。すなわち、複数の第2フィン76は、第1方向において、第1フィン75よりも、トナー排出口15から離れて位置する。第1フィン75および複数の第2フィン76は、第1方向に間隔をあけて並んでいる。
【0068】
第1フィン75および複数の第2フィン76は、それぞれ、第1軸Aを中心とする螺旋状である。第1フィン75および複数の第2フィン76は、筐体10の内表面に沿って延びる。搬送突起63の螺旋の向きと、第1フィン75の螺旋の向きと、第2フィン76の螺旋の向きとは、いずれも同じ向きである。ただし、第1フィン75および第2フィン76は、第1軸Aの周囲の一部の角度範囲に位置する。具体的には、第1軸Aを中心とする第2フィン76の中心角は、90°以上かつ180°未満である。
【0069】
トナーカートリッジ2が装着されたドラムカートリッジ3が、本体フレーム4に装着された場合、画像形成装置1から供給される駆動力により、トナーカップリング40が、第1軸Aについて回転する。そして、トナーカップリング40とともに、筒状部60および搬送部70も、第1軸Aについて回転する。そうすると、搬送部70は、第1フィン75および複数の第2フィン76により、トナーを撹拌するとともに、トナーを、筒状部60へ向けて第1方向に搬送する。
【0070】
具体的には、第2フィン76の近傍に位置するトナーは、第2フィン76に押される。これにより、第2フィン76の近傍に位置するトナーが、第1フィン75へ向けて、第1方向に搬送される。また、第1フィン75の近傍へ搬送されたトナーは、第1フィン75に押される。これにより、第1フィン75の近傍に位置するトナーが、筒状部60と筐体10の内表面との間のトナー搬送路65へ向けて、第1方向に搬送される。
【0071】
また、筒状部60は、トナー搬送路65に位置するトナーを、螺旋状の搬送突起63により、トナー排出口15へ向けて、第1方向に搬送する。これにより、筐体10内のトナーが、トナー排出口15へ向けて搬送される。
【0072】
第1フィン75の一部は、第1方向における筒状部60の端部に接触する。より具体的には、第1方向における第1フィン75の一端部は、第1方向における筒状部60の端部に接触する。このようにすれば、第1フィン75により搬送されるトナーが、筒状部60と筐体10の内表面との間のトナー搬送路65へ、直接搬送される。したがって、トナー搬送路65へ、トナーを良好に搬送できる。
【0073】
また、本実施形態では、第1軸Aを中心とする径方向において、第1フィン75と筐体10の内表面との間の隙間は、搬送突起63と筐体10の内表面との間の隙間よりも、小さい。また、第1軸Aを中心とする径方向において、第2フィン76と筐体10の内表面との間の隙間は、搬送突起63と筐体10の内表面との間の隙間よりも、小さい。このように、本実施形態では、第1フィン75および複数の第2フィン76と、筐体10の内表面との間の隙間を、小さくしている。これにより、第1フィン75および複数の第2フィン76と筐体10の内表面との間に、トナーが残ることを抑制できる。
【0074】
第1フィン75および複数の第2フィン76を、筐体10の内表面に接近させるためには、第1フィン75および複数の第2フィン76を、筐体10の内表面に沿う形状に、精度よく成形することが必要である。そこで、本実施形態では、第1フィン75および複数の第2フィン76を、第1軸Aの周囲の全周ではなく、第1軸Aの周囲の一部の角度範囲のみに形成している。このように、第1フィン75および第2フィン76の角度範囲を制限することで、第1フィン75および複数の第2フィン76を、筐体10の内表面に沿う形状に、精度よく成形できる。
【0075】
また、第1軸Aを中心とする径方向において、第1フィン75の幅(第1フィン75の内端から外端までの幅)は、搬送突起63と筐体10の内表面との間の隙間よりも、大きい。また、第1軸Aを中心とする径方向において、第2フィン76の幅(第2フィン76の内端から外端までの幅)は、搬送突起63と筐体10の内表面との間の隙間よりも、大きい。このようにすれば、第2フィン76および第1フィン75により、トナー搬送路65へ、十分な量のトナーを搬送できる。
【0076】
ただし、トナー搬送路65へ供給されるトナーの量が過剰になると、トナーが圧縮されて詰まることにより、筒状部60および搬送部70の回転抵抗が大きくなる場合がある。そこで、本実施形態では、第1フィン75および複数の第2フィン76の形状を、第1軸Aを中心とする周方向に延びる円弧状としている。すなわち、第1フィン75および第2フィン76は、第1軸Aを中心とする径方向において、第1軸A付近まで広がっていない。
【0077】
このようにすれば、第2フィン76により搬送されるトナーの一部を、第2フィン76の径方向内側へ逃がすことができる。また、第1フィン75により搬送されるトナーの一部を、第1フィン75の径方向内側へ逃がすことができる。径方向内側へ逃げたトナーの一部は、第1方向において、筒状部60から離れる向きに移動する。これにより、トナー搬送路65へ供給されるトナーの量が過剰となることを抑制できる。したがって、トナーの詰まりにより、筒状部60および搬送部70の回転抵抗が大きくなることを、抑制できる。
【0078】
特に、本実施形態では、第1軸Aを中心とする径方向において、第1軸Aから第1フィン75までの距離が、径方向における第1フィン75の幅(第1フィン75の内端から外端までの幅)よりも大きい。このようにすれば、第1フィン75の径方向内側に、フィンの無い空間を広くとることができる。したがって、第1フィン75により搬送されるトナーの一部を、第1フィン75の径方向内側へ、良好に逃がすことができる。
【0079】
また、本実施形態では、第1軸Aを中心とする径方向において、第1軸Aから第2フィン76までの距離が、径方向における第2フィン76の幅(第2フィン76の内端から外端までの幅)よりも大きい。このようにすれば、第2フィン76の径方向内側に、フィンの無い空間を広くとることができる。したがって、第2フィン76により搬送されるトナーの一部を、第2フィン76の径方向内側へ、良好に逃がすことができる。
【0080】
また、本実施形態では、複数の第2フィン76のうち、第1方向において最も第1プレート72から離れた位置にある第2フィン76の一部が、第1方向において、第2プレート73よりも、筒状部60から離れて位置する。すなわち、複数の第2フィン76のうち、第1方向において最も第1プレート72から離れた位置にある第2フィン76の一部が、第1方向において、第2プレート73と、筐体10の第2端部12との間に位置する。このようにすれば、第2プレート73と、筐体10の第2端部12との間に位置するトナーを、第2フィン76により、筒状部60へ向けて搬送することができる。したがって、第2プレート73と、筐体10の第2端部12との間に、トナーが残ることを抑制できる。
【0081】
<3.変形例>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0082】
上記の実施形態では、搬送部70が、複数の第2フィン76を有していた。しかしながら、搬送部70が有する第2フィン76の数は、1つであってもよい。また、搬送部70は、第2フィン76を有していなくてもよい。
【0083】
図8は、第2フィン76が無い場合の、搬送部70および筒状部60の斜視図である。
図8の例では、第1フィン75が、第1軸Aの周囲の全周において、螺旋状に延びている。そして、第1フィン75が、第1方向における搬送部70の他端部まで延びている。このような構造でも、第1フィン75の回転により、筐体10内のトナーを、筒状部60へ向けて第1方向に搬送することができる。また、
図8の例でも、第1方向における第1フィン75の一端部が、第1方向における筒状部60の端部に接触している。これにより、第1フィン75からトナー搬送路65へ、トナーを良好に搬送できる。
【0084】
また、画像形成装置1を構成する各部品の細部の形状については、本願の各図に示された形状と異なっていてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に取捨選択してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 画像形成装置
2 トナーカートリッジ
3 ドラムカートリッジ
4 本体フレーム
5 制御部
10 筐体
11 第1端部
12 第2端部
15 トナー排出口
20 シャッタ
30 カバー
40 トナーカップリング
50 接続部材
60 筒状部
63 搬送突起
64 孔
70 搬送部
71 シャフト
72 第1プレート
73 第2プレート
74 第3プレート
75 第1フィン
76 第2フィン
A 第1軸