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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151824
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20231005BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231005BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G03G21/00 386
B41J29/42 F
H04N1/00 E
H04N1/00 838
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061654
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】浦川 豊
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061CL08
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HK19
2H270KA59
2H270KA61
2H270MF17
2H270MF22
2H270MH18
2H270MH20
2H270QA13
2H270QB13
2H270ZC03
2H270ZC04
5C062AA05
5C062AA14
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB13
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB25
5C062AB33
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AE15
5C062AF12
5C062AF14
5C062AF15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザインタフェースによる設定画面の表示の可否を、簡易に行う画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成システム100において、MFP(Multifunction Peripheral)20のコントローラ23は、ユーザIF(インターフェース)22に、設定アイコンを含む待機画面を表示させる。コントローラ23は、待機画面上で、ロックアイコンが操作されると、ユーザIF22をロック状態に移行させる。ロック状態は、設定アイコンが操作されてもユーザIF22に設定画面を表示しない状態である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタフェースと、メモリと、コントローラと、を備える画像形成装置であって、
前記コントローラは、
前記メモリに記憶されている設定値に従って、画像形成に係る処理を実行可能であり、
前記ユーザインタフェースに、画面表示アイコンを含む待機画面を表示させる画面表示処理と、
前記待機画面上で、前記画面表示アイコンが操作されたことに応じて、設定画面を前記ユーザインタフェースに表示させ、前記設定画面上で受付けた操作に応じて、前記設定値を前記メモリに記憶する設定値記憶処理と、を実行し、
前記画面表示処理では、ロックアイコンを含む前記待機画面を前記ユーザインタフェースに表示させ、
前記コントローラは、
前記待機画面上で、前記ロックアイコンが操作されると、前記ユーザインタフェースをロック状態に移行させるロック状態移行処理を実行し、前記ロック状態は、前記画面表示アイコンが操作されても前記ユーザインタフェースに前記設定画面を表示しない状態である、
ように構成された画像形成装置。
【請求項2】
前記画面表示処理では、
前記ロックアイコンを第1態様で表示し、前記ロックアイコンが前記第1態様で表示されてから、当該ロックアイコンが操作されることなく所定時間が経過すると、前記ロックアイコンの態様を、前記第1態様とは異なる第2態様に変更する、ように構成された請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画面表示処理では、前記待機画面上で、前記ロックアイコンを、マークと、テキストとを含む前記第1態様で表示し、
前記ロックアイコンが前記第1態様で表示されてから、当該ロックアイコンが操作されることなく所定時間が経過すると、前記ロックアイコンの態様をマークのみの前記第2態様に変更する、ように構成された請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画面表示処理では、
前記ユーザインタフェースが前記ロック状態であれば、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させず、その後、前記ユーザインタフェースが前記ロック状態から非ロック状態に移行すると、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させる、ように構成された請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
受付けた操作に応じて、ロック機能をオンと、オフとの間で切換え可能であり、前記ロック機能がオンであれば、前記ユーザインタフェースの状態を前記ロック状態と前記非ロック状態との間で切換え可能となり、前記ロック機能がオフであれば、前記ユーザインタフェースの状態を前記ロック状態と前記非ロック状態との間で切換え不可能な状態となり、
前記画面表示処理では、
前記ロック機能をオンする操作を受け付けており、かつ前記非ロック状態であれば、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させ、
前記ロック機能をオフする操作を受け付けていれば、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させない、ように構成された請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画面表示処理では、
前記ユーザインタフェースの状態を、前記非ロック状態から前記ロック状態へと切換える操作を受け付け可能な場合は、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させ、
前記ユーザインタフェースの状態を、前記ロック状態から前記非ロック状態へと切換える操作を受け付け不可能な場合は、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させない、ように構成された請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記コントローラは、
前記設定値記憶処理において、前記設定画面に対する操作に応じて、前記ロック機能のオンを指示する設定値と、前記ロック機能のオフを指示する設定値とのいずれかを前記メモリに記憶し、
前記ロック状態移行処理では、
前記ロック機能のオンを指示する設定値が前記メモリに記憶されると、前記ユーザインタフェースが前記ロック状態になることで、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示せず、
その後、前記ユーザインタフェースが前記ロック状態から前記非ロック状態になることで、前記ロックアイコンを前記ユーザインタフェースに表示させる、ように構成された請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画面表示処理では、
前記ロックアイコンを、前記待機画面における第1表示領域に配置する前記第1態様で表示させ、
前記ロックアイコンを前記第1表示領域に表示させた後、前記ロックアイコンに対する操作が行われることなく所定時間が経過した後は、前記ロックアイコンを、前記第1表示領域から当該第1表示領域と異なる第2表示領域に移動させた前記第2態様で表示させる、ように構成された請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画面表示処理では、
前記第1態様において、前記ロックアイコンを、前記待機画面における前記第1表示領域であるステータス表示領域に表示させ、前記ステータス表示領域は、前記画像形成装置の状態を示すアイコンを表示する領域である、ように構成された請求項8に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面を表示可能なユーザインタフェースを有する画像形成装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザインタフェースに設定画面を表示させ、この設定画面に対して受付けた操作に応じて、メモリに設定値を記憶する画像形成装置が記載されている。画像形成装置は、PC等の外部装置からネットワークを介してロック状態への指示を受け付けた場合に、ユーザインタフェースによる設定画面の表示を許可しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-191057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された発明では、PC等の外部装置からの指示により、画像形成装置のロック状態への移行と、このロック状態からの解除とを切換える必要がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みたものであり、ユーザインタフェースによる設定画面の表示の可否を、簡易に行うことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本実施形態に開示された画像形成装置では、ユーザインタフェースと、メモリと、コントローラと、を備える画像形成装置である。画像形成装置のコントローラは、メモリに記憶されている設定値に従って、画像形成に係る処理を実行可能であり、ユーザインタフェースに、画面表示アイコンを含む待機画面を表示させる画面表示処理と、待機画面上で、画面表示アイコンが操作されたことに応じて、設定画面をユーザインタフェースに表示させ、設定画面上で受付けた操作に応じて、設定値をメモリに記憶する設定値記憶処理と、を実行する。画面表示処理では、ロックアイコンを含む待機画面をユーザインタフェースに表示させる。コントローラは、待機画面上で、ロックアイコンが操作されると、ユーザインタフェースをロック状態に移行させるロック状態移行処理を実行し、ロック状態は、画面表示アイコンが操作されてもユーザインタフェースに設定画面を表示しない状態である。
【0007】
上記構成では、画像形成装置のコントローラは、待機画面上で、画面表示アイコンが操作されると設定画面をユーザインタフェースに表示させ、設定画面上で受付けた操作に応じて、設定値をメモリに記憶する。コントローラは、待機画面上で、ロックアイコンが操作されると、ユーザインタフェースをロック状態に移行させる。これにより、ユーザは、待機画面に含まれるロックアイコンを操作することで、設定画面を表示しないロック状態にユーザインタフェースを移行させることができるため、ユーザインタフェースによる設定画面の表示の可否を簡易に切換えることできる。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態に開示された画像形成装置によれば、ユーザインタフェースによる設定画面の表示の可否を簡易に切換えることできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像形成システムの構成図である。
図2】待機画面の操作に応じて実行される処理の手順を説明するフローチャートである。
図3】待機画面を説明する図である。
図4】項目選択画面を説明する図である。
図5】ロック機能設定画面を説明する図である。
図6】パスワード入力画面を説明する図である。
図7】待機画面を説明する図である。
図8】ロック通知画面を説明する図である。
図9】待機画面を説明する図である。
図10】待機画面を説明する図である。
図11】待機画面を説明する図である。
【0010】
(第1実施形態)
本実施形態に係る画像形成システムを、図面を参照しつつ説明する。図1に示す画像形成システム100は、PC10、及び画像形成装置の一例であるMFP20を備えている。なお、MFPは、Multifunction Peripheralの略称である。
【0011】
PC10は、不図示のCPU、メモリ、ユーザIF、ネットワークIFを主に備えている。なお、IFは、インタフェースの略称である。これら各構成要素は、MFP20が備えるものと同様であるため、説明は後述する。PC10のメモリには、OSが記憶されている。OSには、不図示のアプリケーションプログラムが組み込まれている。アプリケーションプログラムは、OSを介して、PC10と接続したMFP20に印刷動作や、スキャン動作を指示するプログラムである。アプリケーションプログラムは、OSによって提供される標準のアプリケーションプログラムであってもよい。
【0012】
MFP20は、通信IF21、ユーザIF22、コントローラ23、スキャナ24、プリンタ25、メモリ28を備えている。これらの構成要素は、バス27を介して互いに通信可能に接続されている。
【0013】
通信IF21は、MFP20をネットワーク200に接続する。これにより、MFP20は、PC10との間で、所定のプロトコルに従い、ネットワーク200を介して通信を行うことができる。スキャナ24は、例えば、CCDやCISなどの読取センサを有し、原稿の読取りに応じた画像データを生成する。画像データの生成は、画像形成の一例である。プリンタ25は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する印刷動作を実行する。シートを用紙とも呼ぶ。印刷は、画像形成の一例である。プリンタ25の記録方式としては、インクジェット方式や、電子写真方式などを採用することができる。
【0014】
ユーザIF22は、ユーザによるMFP20に対する各種操作を受け付け可能なインタフェースである。ユーザIF22は、液晶ディスプレイを含むタッチパネルや各種スイッチ等を含んでいる。
【0015】
メモリ28は、RAMなどの揮発性メモリ、NVRAMなどの不揮発性メモリ、ROM等が組み合わされて構成されている。不揮発性のメモリとして、SSD、HDDなどを用いてもよい。各種プログラムの実行時に用いられる、コントローラ23が備えるバッファも、メモリ28の一部とみなしてよい。なお、メモリ28は、コントローラ23が読取り可能なストレージ媒体であってもよい。コントローラ23が読取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0016】
コントローラ23は、CPUや、内部メモリが組み合わされて構成されている。本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコントローラ23の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、コントローラ23の処理を表している。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、コントローラ23が要求することなくデータを受信するという処理も、「コントローラ23がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コントローラに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。なお、コントローラ23は、1つに限らず、複数のコントローラにより構成されていてもよい。この場合において、コントローラ23により実行される後述する各処理は、複数のコントローラにより分散されて実行されてもよい。
【0017】
次に、MFP20のユーザIF22で受け付けた操作に応じて、コントローラ23が実行する処理を説明する。ステップ(以下、ステップを「S」と記載する。)10では、待機画面を表示する。待機画面40を表示する契機は、例えば、MFP20の電源がオンされたときである。コントローラ23が実行するS10の処理が、ユーザIF22に、設定アイコン41を含む待機画面40を表示させる画面表示処理の一例である。なお、本実施形態では「アイコン」「ボタン」という文言自体に、実質的な違いはない。いずれも、操作対象である選択肢を示す画像である。「アイコン」を「ボタン」と言い換えてもよいし、逆もよい。
【0018】
図3に示されるように、待機画面40は、左上の領域に、破線で示されるステータス表示領域45を有している。ユーザIF22において、ステータス表示領域45よりも右側には、設定アイコン41が表示されている。設定アイコン41は、後述する設定画面を、ユーザIF22に表示させる際に、操作を受け付けるアイコンである。ユーザIF22において、ステータス表示領域45よりも下側には、コピーアイコン42、スキャンアイコン43及びプリントアイコン44が表示されている。
【0019】
S11では、ユーザIF22に対するロック機能がオンであるか否かを判断する。具体的には、設定値30の一種である、ロック機能設定値31に含まれるロック機能を示す値がオンであるかオフであるかを判断する。以下では、ロック機能設定値31に含まれるロック機能を示す値を、単に、「ロック機能を示す値」とも記載する。工場出荷状態のMFP20では、ロック機能を示す値は、ロック機能のオフを示している。ここでは、ロック機能を示す値がオフを示しており、ロック機能がオフである場合を説明することにして(S11:NO)、S15に進む。
【0020】
S15では、待機画面40に表示された各アイコンのうち、後述するロックアイコン及びロック解除アイコン以外のアイコンが操作されたか否かを判断する。S15を肯定判断すると、S20に進み、操作されたアイコンがロック機能の有無により操作の有効無効が切換えられるアイコンであるか否かを判断する。以下では、ロック機能の有無により操作の有効無効が切換えられるアイコンをロック対象アイコンと記載する。本実施形態では、ロック対象アイコンは、設定アイコン41であるものとして説明を行う。
【0021】
操作されたアイコンがロック対象アイコンであれば(S20:YES)、S21に進み、ロック機能設定値31に含まれるロック状態を示す値がオンであるか否かを判断する。ロック機能設定値31には、上述した「ロック機能を示す値」に加えて、「ロック状態を示す値」が含まれている。以下では、ロック機能設定値31に含まれるロック状態を示す値を、単に、「ロック状態を示す値」とも記載する。ここでは、ロック機能を示す値がオフであるため、ロック状態を示す値はオフであり(S21:NO)、S22に進む。なお、操作されたアイコンがロック対象アイコンでない場合も(S20:NO)、S22に進む。なお、S21でのロック状態を示す値の判断は、S12での判断と同様である。
【0022】
S22では、操作されたアイコンに対する処理を実行する。例えば、操作されたアイコンがコピーアイコン42であれば、コピー動作に関する設定操作を受け付けるための画面を、ユーザIF22に表示させる。各種の設定に対する操作を受け付けると、受け付けた操作に応じた設定値30をメモリ28に記憶させ、原稿の読取による画像データの生成と、生成された画像データの印刷とを含む、コピー動作を実行する。コピーアイコン42が操作されたことに応じて設定され、メモリ28に記憶される設定値30の設定項目は、読取対象となる原稿の解像度、カラー設定、記録シートの用紙サイズ等である。なお、操作されたアイコンがスキャンアイコン43であれば、スキャン動作に関する設定操作を受け付けるための画面を、ユーザIF22に表示させる。受け付けた操作に応じた設定値30をメモリ28に記憶させ、原稿の読取により画像データを生成する、スキャン動作を実行する。スキャンアイコン43が操作されたことに応じて設定され、メモリ28に記憶される設定値30の設定項目は、読取対象となる原稿の解像度、カラー設定、データの出力先のフォルダ名等である。操作されたアイコンがプリントアイコン44であれば、印刷動作に関する設定操作を受け付けるための画面を、ユーザIF22に表示させる。受け付けた操作に応じた設定値30をメモリ28に記憶させ、印刷動作を実行する。プリントアイコン44が操作されたことに応じて設定され、メモリ28に記憶される設定値30の設定項目は、印刷対象となる画像データの取得元、印刷対象とする画像データの選択、印刷部数等である。画像データの取得元とは、例えば、MFP20に装着されたUSBメモリである。印刷対象とする画像データは、例えば、メモリ28に記憶されている画像データのうちから選択される。
【0023】
アイコン42~44のいずれかが操作されることに応じて表示された画面を介して入力された設定値は、基本的には、コントローラ23によって、メモリ28のうち揮発性のメモリに記憶される。また、基本的には、操作されたアイコンに応じた動作が実行された後、自動的にメモリ28から削除される。なお、アイコン42~44のいずれかが操作されることに応じて表示された画面を介して入力された設定値が、コントローラ23によって、メモリ28のうち不揮発性のメモリに記憶されることがあってもよい。操作されたアイコンに応じた動作が実行された後も、メモリ28に記憶されたままでもよい。
【0024】
操作されたアイコンが設定アイコン41であれば、図4に示す項目選択画面50をユーザIF22に表示させる。本実施形態では、設定アイコン41が画面表示アイコンの一例である。項目選択画面は、設定画面の一例である。項目選択画面50には、表示対象となる、下位層の設定画面の種別の選択操作を受け付けるための画面であり、設定項目の種別に応じた項目ボタン51A,51B,51C,51Dを含んでいる。下位層の設定画面は、設定画面の一例である。項目ボタン51Aは、MFP20の動作全般に関する設定画面を表示させる際に選択操作を受け付けるアイコンである。MFP20の動作全般に関する設定画面では、例えば、通信IF21を介した通信に用いられる設定値の入力を受け付けることができる。例えば、スキャナ24による読取によって生成された画像データが、通信IF21を介して送信される。例えば、通信IF21を介して受信された画像データが、プリンタ25によって印刷される。項目ボタン51Bは、ショートカットに関する設定画面を表示させる際に選択操作を受け付けるアイコンである。ショートカットに関する設定画面では、例えば、コピー動作のショートカット設定値の入力を受け付けることができる。コピー動作のショートカット設定値の設定項目は、前述したコピー動作の設定値の設定項目と同じである。項目ボタン51Cは、印刷全般に関する設定画面を表示させる際に選択操作を受け付けるアイコンである。印刷全般に関する設定画面では、コピー動作、印刷動作を含む、印刷全般の設定値の入力を受け付ける。印刷全般の設定値とは、例えばプリンタ25が用いる、調整パラメータなどである。項目ボタン51Dは、ロック機能に関する設定画面を表示させる際に選択操作を受け付けるアイコンである。いずれかのボタン51A~51Dが操作されると、選択された項目に関する設定画面をユーザIF22に表示させる。
【0025】
なお、設定アイコン41が操作されたことに応じて表示された設定画面を介して入力された設定値は、基本的には、コントローラ23によって、メモリ28のうち不揮発性のメモリに記憶される。また、基本的には、自動的に削除されることなく、メモリ28に記憶されたままである。例えば、メモリ28に記憶されたショートカット設定値を呼び出す操作が、ユーザによって行われると、ショートカット設定値に従ったコピー動作が実行される。コピー動作実行後も、コントローラ23は、ショートカット設定値を自動的に削除するようなことはしない。
【0026】
図5は、項目選択画面50上で、ロック機能の項目ボタン51Dが操作された場合に、ユーザIF22に表示されるロック機能設定画面60を示している。ロック機能設定画面60は、ユーザIF22に対するロック機能をオンとオフとのいずれかに切換える設定を受け付ける画面である。具体的には、ロック機能設定画面60には、パスワード入力ボタン61と、ロック機能切換えボタン62とを含んでいる。
【0027】
ロック機能を示す値がオフのときに、ユーザがロック機能切換えボタン62を操作すると、図6に示すパスワード入力画面65をユーザIF22に表示させる。パスワード入力画面65は、ロック機能を示す値に対するオフからオンへの切換えを許可するためのパスワード(認証情報の一例)の入力を受け付ける画面である。ユーザは、パスワード入力画面65上で、テンキー66Bを操作してパスワードを入力すると、コントローラ23は入力されたパスワードを表示欄66Aに表示させる。ユーザは、確定キー67を操作すると、コントローラ23は、入力されたパスワードが正しいか否か、具体的には、予めメモリ28に登録されているパスワードに一致するか否かを判断する。入力されたパスワードが正しい場合、コントローラ23は、ロック機能を示す値を、オフからオンへ変更し、メモリ28に記憶する。また、ロック状態を示す値をオンにする。一方、入力されたパスワードが正しくない場合、ロック機能を示す値を、オフを示す値のまま維持する。
【0028】
なお、メモリ28に登録されているパスワードは、ユーザがパスワード入力ボタン61を操作することにより、登録されたパスワードである。ユーザがパスワード入力ボタン61を操作すると、コントローラ23は、パスワード入力画面65と同様の画面が表示される。ユーザがパスワードを入力すると、コントローラ23は、入力されたパスワードを、メモリ28に登録させる。なお、ロック機能の状態がオフのときに、パスワードを登録していない状態で、ユーザがロック機能切換えボタン62を操作した場合に、コントローラ23は、パスワードを登録させるために、パスワード入力画面65と同様の画面をユーザIF22に表示させてもよい。
【0029】
図5で示されるロック機能設定画面60は、設定画面の一例である。コントローラ23がS22で実行する処理が、設定値記憶処理の一例である。待機画面40に表示されたコピーアイコン42、スキャンアイコン43及びプリントアイコン44をロック対象アイコンとし、画面表示アイコンの一例としても良い。この場合、各アイコン42~44の操作に応じてユーザIF22に表示される画面を、設定画面の一例としてもよい。また、MFP20におけるロック機能を示す値がオンとなっている状態が、ユーザIF22の状態を、非ロック状態からロック状態へと切換える操作を受け付け可能な場合の一例である。MFP20におけるロック機能を示す値がオフとなっている状態が、ユーザIF22の状態を、ロック状態から非ロック状態へと切換える操作を受け付け不可能な場合の一例である。
【0030】
S22で、操作されたアイコンに対する処理を実行した後は、S10に戻り、待機画面40を表示させる。なお、コントローラ23が、操作されたアイコンに対する画面を表示させたものの、操作が行われることなく一定時間経過したときも、待機画面40を表示させてもよい。ロック機能を示す値がオンになっていると(S11:YES)、S12に進み、現在、ロック状態を示す値がオンであるか否かを判断する。ロック状態を示す値がオンとなることで、ユーザIF22に表示されるロック対象アイコンに対する操作が無効になる。これに対して、ロック状態を示す値がオフになることで、ロック対象アイコンに対する操作が有効になる。ロック状態を示す値がオンである場合は(S12:YES)、S13で、ステータス表示領域45に、ロック解除アイコン80を表示させる。「ロック解除アイコン80」は、ロック機能を示す値がオンである場合に、ロック状態を示す値をオンからオフへ切換える操作を受け付けるアイコンである。図7に示されるように、ステータス表示領域45に表示されるロック解除アイコン80は、マーク80Aと、テキスト80Bとを含んでいる。本実施形態では、ステータス表示領域45が第1表示領域の一例である。
【0031】
本実施形態では、ロック解除アイコン80に含まれるマーク80Aは、施錠状態の鍵マークであり、ロック対象アイコンに対する操作が無効であることを示している。ロック解除アイコン80に含まれるテキスト80Bは、ロック解除アイコン80を操作することで、ユーザIF22をロック状態から非ロック状態へと切換えることを示すテキストである。これに限らず、ロック解除アイコン80に含まれるマーク80Aは、解錠状態の鍵マークであってもよい。
【0032】
ロック機能を示す値がオンであり、ロック状態を示す値がオンである場合に、待機画面40上でロック解除アイコン80、ロックアイコン81を除く、いずれかのアイコンが操作されると(S15:YES)、S20に進み、操作対象となったアイコンがロック対象アイコンであるか否かを判断する。操作対象となったアイコンがロック対象アイコンであれば(S20:YES)、S12と同様に、ロック状態を示す値がオンであるか否かの判断を行う(S21)。ロック状態を示す値がオンになっていると(S21:YES)、S23に進む。
【0033】
S23では、図8に示すロック通知画面70をユーザIF22に表示させる。ロック通知画面70は、ユーザに対して、ロック状態を示す値がオンであり、ロック対象アイコンに対する操作が無効であることを通知する画面である。ロック通知画面70は、テキスト表示領域71と、クローズアイコン72と、を含んでいる。テキスト表示領域71は、ロック通知画面70の上部に位置し、ロック状態を示す値がオンであることを示すテキストが表示される領域である。なお、テキスト表示領域71が、ロック通知画面70の中央付近に位置していてもよい。ユーザが、クローズアイコン72を操作すると、ロック通知画面70が非表示となり、待機画面40がユーザIF22に再表示される(S10)。
【0034】
ロック機能を示す値がオンであり、ロック状態を示す値がオンである場合、ロック解除アイコン80がステータス表示領域45に表示されてから、ロック解除アイコン80が操作されることなく所定時間が経過すると、ロック解除アイコン80の態様を、第1態様から、図9に示される第2態様に変更する。第2態様では、ロック解除アイコン80は、ステータス表示領域45からはずれた位置に表示される。具体的には、ロック解除アイコン80のうち、マーク80Aが、ステータス表示領域45から右側にはずれた位置に表示され、テキスト80Bが非表示となる。これにより、ロック解除アイコン80による、ステータス表示領域45の占有が解除され、ロック解除アイコン80は待機画面40において目立ちにくい位置に再配置される。これは、ステータス表示領域45の表示領域には限りがあるため、ロック解除アイコン80の操作が所定時間に渡って行われない場面では、ステータス表示領域45を有効活用するためである。ステータス表示領域45は、MFP20の状態を示すアイコン、テキスト等が表示される領域である。例えば、ユーザが、MFP20の筐体カバーを閉位置から開位置に変化させた場合、図10に示されるように、ステータス表示領域45には、筐体カバーが開位置となったことを示すテキストが表示される。
【0035】
なお、図10に示される待機画面40において、ステータス表示領域45に表示された「Detail」のアイコン46が操作されると、筐体カバーが開位置となったことを詳細に示す詳細ステータス画面をユーザIF22に表示させる。なお、「Detail」のアイコン46は、ロック機能の対象となる対象アイコンではないため、ロック状態を示す値がオンであっても、コントローラ23は、アイコン46に対する操作を有効として、詳細ステータス画面を表示させる。詳細ステータス画面にも、クローズアイコン72と同様のアイコンが含まれており、ユーザによって操作されると、コントローラ23は、ユーザIF22に表示される画面を、図10に示される待機画面40に戻す。
【0036】
本実施形態では、ステータス表示領域45に対して右側にはずれた位置が第2表示領域の一例である。なお、ロック解除アイコン80が操作されることなく所定時間が経過した場合に、ロック解除アイコン80は、ステータス表示領域45よりも下方にずれた位置に配置されてもよい。これ以外にも、ロック解除アイコン80のうち、マーク80Aのみがステータス表示領域45内に表示され、テキスト80Bが非表示になってもよい。ロック解除アイコン80が操作されることなく所定時間が経過した場合でも、ロック解除アイコン80の表示は、第1態様から第2態様へ変化しなくともよい。
【0037】
次に、ロック機能を示す値がオンであり、ロック状態を示す値がオンである場合において、ユーザがロック解除アイコン80を操作した場合の処理を説明する。ロック解除アイコン80が操作されると(S16:YES)、S19に進み、ロック機能設定値31に含まれる、ロック状態を示す値を、オンからオフへと切換える解除処理を実行する。解除処理では、図6に示したのと同様のパスワード入力画面65をユーザIF22に表示させる。コントローラ23は、入力されたパスワードが正しい場合、ロック機能設定値31に含まれる、ロック状態を示す値を、オンからオフへと切換える。
【0038】
ロック解除アイコン80が、図9図10に示される第2態様で表示されている場合においても、マーク80Aに対する操作に応じて、S16,S19の処理を実行する。
【0039】
S19の処理を終了すると、S10に戻り、待機画面40を表示させる。ロック機能を示す値がオンであり(S11:YES)、ロック状態を示す値がオフになっていると(S12:NO)、S14に進み、図11に示されるように、待機画面40のステータス表示領域45に、ロックアイコン81を表示させる。「ロックアイコン81」は、ロック機能設定値31に含まれるロック状態を示す値を、オフからオンへと切換える操作を受け付けるアイコンであり、マーク81Aと、テキスト81Bとを含んでいる。
【0040】
本実施形態では、ロックアイコン81に含まれるマーク81Aは、解錠状態の鍵マークであり、ロック対象アイコンに対する操作が有効であることを示している。ロックアイコン81に含まれるテキスト81Bは、ロックアイコン81を操作することで、ロック機能設定値31に含まれるロック状態を示す値を、オフからオンへと切換えることを示すテキストである。上述のように、ロック解除アイコン80に含まれるマーク80Aを解錠状態の鍵マークとした場合に、ロックアイコン81に含まれるマーク81Aを施錠状態の鍵マークとしてもよい。
【0041】
待機画面40上でロック対象アイコンが操作されると(S20:YES)、ロック状態を示す値がオフであるため(S21:NO)、S22に進み、操作されたアイコンに対応する処理を実行する。即ち、ロック対象アイコンに対する操作を有効にする。S22の処理を終了すると、S10に戻る。
【0042】
待機画面40に対してロックアイコン81が操作されると(S17:YES)、S18に進みロック処理を実行する。ロック処理では、図6に示したのと同様、パスワード入力画面65をユーザIF22に表示させる。コントローラ23は、入力されたパスワードが正しい場合、ロック機能設定値31に含まれる、ロック状態を示す値を、オフからオンへと切換える。S18の処理を終了すると、S10に戻る。そして、ロック機能を示す値がオンであり(S11:YES)、ロック状態を示す値がオンになっていると(S12:YES)、S13に進み、図7に示されたのと同様、待機画面40のステータス表示領域45に、ロック解除アイコン80を表示させる。コントローラ23が実行するS18の処理がロック状態移行処理の一例である。
【0043】
また、ロック状態を示す値がオフであれば、ロックアイコン81がステータス表示領域45に表示されてから、ロックアイコン81が操作されることなく所定時間が経過すると、ロックアイコン81の態様を、図9で示したのと同様、第1態様から第2態様に変更する。即ち、ロックアイコン81のうち、マーク81Aを、ステータス表示領域45から右側にはずれた位置に表示し、テキスト81Bを非表示とすることで、ロックアイコン81を待機画面40において目立ちにくい位置に配置する。
【0044】
ロック状態を示す値がオフであれば、待機画面40において設定アイコン41に対する操作が有効になる。そのため、設定アイコン41を操作することで、ロック機能設定値31に含まれるロック機能のオンとオフとを切換えることも可能となる。この場合、コントローラ23は、図4に示した項目選択画面50上で、項目ボタン51Dが操作された場合に、図5に示したロック機能設定画面60を表示させ、ロック機能切換えボタン62の操作を受け付けると、図6に示すパスワード入力画面65をユーザIF22に表示させる。コントローラ23は、入力されたパスワードが正しい場合、ロック機能設定値31に含まれるロック機能を示す値をオンからオフへ変更する。以後、ユーザIF22に表示される待機画面40には、ロック解除アイコン80及びロックアイコン81のいずれも表示されなくなる。
【0045】
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。
ユーザは、ロックアイコン81を操作することで、ロック機能設定画面60の表示を許可しないロック状態にユーザIF22を移行させることができるため、ロック機能設定値31に含まれる、ロック状態を示す値をオンとオフとの間で簡易に切換えることできる。
【0046】
ロックアイコン81が操作されることなく所定時間が経過すると、ロックアイコン81の態様をマーク81Aのみの第2態様に変更することにより、ロックアイコン81を頻繁に操作しない場面では、ロックアイコン81の表示を目立ちにくくすることができるため、ユーザIF22の視認性が低下するのを抑制することができる。
【0047】
ロック状態を示す値がオフである場合に、待機画面40にロックアイコン81を表示することで、ユーザIF22をロック状態に移行する場面での操作性を高めることができる。
【0048】
ロック機能を示す値がオンであり、かつロック状態を示す値がオフであれば、ロックアイコン81をユーザIF22に表示させ、ロック機能がオフであれば、ロックアイコン81をユーザIF22に表示させないことにより、ユーザに意図に即した操作により、ロックアイコン81によるロック状態の切換えの有無を設定することができる。
【0049】
ロック機能のオンを指示するロック機能設定値31がメモリ28に記憶されると、ロック機能設定値31に含まれるロック状態を示す値がオンになることで、ロックアイコン81をユーザIF22に表示せず、その後、ロック状態を示す値がオンからオフになることで、ロックアイコン81をユーザIF22に表示させることにより、ロック機能のオンとオフとを設定値の変更により管理することが可能となる。
【0050】
ロックアイコン81に対する操作が行われることなく所定時間が経過した後は、ロックアイコン81を、ステータス表示領域45から異なる領域に移動させた第2態様で表示させることにより、ロックアイコン81が所定期間操作されない場面では、ステータス表示領域45を有効活用することができる。
【0051】
(その他の実施形態)
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述の実施形態では、ロック機能設定画面60上で、ロック機能を示す値のオンオフを切換え可能であった。これに代えて、ロック機能を示す値のオンオフの指示データをPC10等の外部装置により受信した場合に、ロック機能のオンオフを切り替えてもよい。これ以外にも、ロック機能はオンオフを切換え不可能であり、常時、オン状態となっていてもよい。
【0052】
上述の実施形態では、ロック解除アイコン80及びロックアイコン81はマークとテキストとを含む形状であった。これに代えて、ロック解除アイコン80及びロックアイコン81はマークのみの形状、又はテキストのみの形状であってもよい。
【0053】
画像形成装置の説明として、MFPを用いたことは一例であり、画像形装置は、プリント動作又はスキャン動作といった単体の機能のみを有する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0054】
20…MFP、22…ユーザIF、23…コントローラ、28…メモリ、40…待機画面、41…設定アイコン、45…ステータス表示領域、60…ロック機能設定画面、80…ロック解除アイコン、81…ロックアイコン、100…画像形成システム
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