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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151978
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】衣類乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/02 20060101AFI20231005BHJP
   D06F 33/69 20200101ALI20231005BHJP
【FI】
D06F58/02 N
D06F58/02 F
D06F33/69
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061872
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】長野 佑太
(72)【発明者】
【氏名】本村 隆行
(72)【発明者】
【氏名】内山 具典
(72)【発明者】
【氏名】杉本 淳一
(72)【発明者】
【氏名】居初 嘉久
【テーマコード(参考)】
3B166
3B167
【Fターム(参考)】
3B166AA02
3B166AA04
3B166AA05
3B166AA12
3B166AA24
3B166AB23
3B166AB30
3B166AB32
3B166AB43
3B166AE02
3B166AE05
3B166AE07
3B166AE12
3B166BA13
3B166BA72
3B166BA73
3B166BA78
3B166BA83
3B166CA01
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB13
3B166DC03
3B166DC12
3B166DC40
3B166DC47
3B166DE02
3B166DE04
3B166EA02
3B166EA03
3B166EA14
3B166EA18
3B166EB02
3B166EB17
3B166EB24
3B166EC02
3B166EC12
3B166EC24
3B166EC40
3B166ED01
3B166ED02
3B166ED05
3B166EE01
3B166EE02
3B166GA02
3B166GA14
3B166GA22
3B166HA16
3B166HA32
3B166HA36
3B166JM01
3B166JM02
3B166JM03
3B167AA02
3B167AA04
3B167AA05
3B167AA12
3B167AA24
3B167AB23
3B167AB30
3B167AB32
3B167AB43
3B167AE02
3B167AE05
3B167AE07
3B167AE12
3B167BA13
3B167BA72
3B167BA73
3B167BA78
3B167BA83
3B167HA16
3B167HA32
3B167HA36
3B167JA68
3B167LC02
3B167LC08
3B167LC09
3B167LC19
3B167LC25
3B167LC30
3B167LE06
3B167LE10
3B167LF30
(57)【要約】
【課題】熱交換器から発する臭いを低減する。
【解決手段】衣類乾燥機は、衣類を収容可能な乾燥室と、乾燥室の外部に設けられ乾燥室内の空気を循環可能に構成された循環風路と、循環風路を通る空気を除湿する蒸発器及び加熱する凝縮器を有するヒートポンプユニットと、循環風路の一部を構成し蒸発器及び凝縮器を収容する熱交換室と、熱交換室内に設けられ、少なくとも蒸発器のうち循環風路を流れる空気の流れ方向に対して上流側の面に除菌作用を付与する除菌装置と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類を収容可能な乾燥室と、
前記乾燥室の外部に設けられ前記乾燥室内の空気を循環可能に構成された循環風路と、
前記循環風路を通る空気を除湿する蒸発器及び加熱する凝縮器を有するヒートポンプユニットと、
前記循環風路の一部を構成し前記蒸発器及び前記凝縮器を収容する熱交換室と、
前記熱交換室内に設けられ、少なくとも前記蒸発器のうち前記循環風路を流れる空気の流れ方向に対して上流側の面に除菌作用を付与する除菌装置と、
を備える衣類乾燥機。
【請求項2】
前記除菌装置は、前記熱交換室の上面に設けられている、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項3】
前記除菌装置は、前記熱交換室の側面に設けられている、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項4】
前記熱交換室は、前記蒸発器の上流側の面に対して傾斜した面に形成された傾斜面部を有し、
前記除菌装置は、前記傾斜面部に設けられている、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項5】
前記熱交換室内において前記除菌装置に対して空気の流れの上流側に設けられて前記除菌装置に対して前記熱交換室内を流れる空気を遮る機能を有する遮蔽部を更に備えている、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項6】
前記除菌装置は、前記蒸発器の上流側の面に紫外線を照射することで除菌作用を付与可能に構成され、
熱伝導性を有する部材で構成され前記ヒートポンプユニットの駆動により温度が低下する部材と前記除菌装置とを接続する熱伝導部材を更に備える、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項7】
前記除菌装置は、前記蒸発器の上流側面に紫外線を照射することで除菌作用を付与可能に構成され、
前記蒸発器を洗浄するための水を前記蒸発器に放水することが可能な放水機構と、
熱伝導性を有する部材で構成され、前記放水機構に供給される水又は前記放水機構から放水された水と熱交換可能に構成されるとともに前記除菌装置に接続された熱伝導部材と、を更に備える、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項8】
前記除菌装置は、前記蒸発器の上流側の面に紫外線を照射することで除菌作用を付与可能に構成され、
前記熱交換室のうち前記除菌装置から照射された紫外線が当たる箇所の部材は、耐紫外線性を有する部材で構成されている、
請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項9】
前記ヒートポンプユニットを制御して前記乾燥室内の衣類の乾燥を行う乾燥運転を実行可能な制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記乾燥運転の終了後に前記除菌装置を駆動させる除菌処理を実行可能である、
請求項1から8のいずれか一項に記載の衣類乾燥機。
【請求項10】
前記ヒートポンプユニットを制御して前記乾燥室内の衣類の乾燥を行う乾燥運転を実行可能な制御装置を更に備え、
前記制御装置は、前記乾燥運転を行っている期間及び前記乾燥運転を行っていない期間の両方で前記除菌装置を駆動させる除菌処理を実行可能であって、前記乾燥運転を行っていない期間における前記除菌処理の期間の方が、前記乾燥運転を行っている期間における前記除菌処理の期間よりも長く設定する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の衣類乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、衣類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乾燥室内の空気を循環風路内に設けた熱交換器によって除湿及び加熱を行い、加熱によって生成された温風を再び乾燥室内に戻して循環させることで、乾燥室の衣類を乾燥させる衣類乾燥機がある。このような衣類乾燥機において、循環風路内を通る空気は、衣類から発生したほこりを含んでおり、そのほこりは、熱交換器を通過する際に熱交換器で発生した除湿水を吸って熱交換器に付着し易くなる。そして、水分を含んだほこりを長期間放置すると、ヘドロ化したりカビが発生したりして異臭の原因となる可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-105238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、熱交換器から発する臭いを低減することができる衣類乾燥機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の衣類乾燥機は、衣類を収容可能な乾燥室と、前記乾燥室の外部に設けられ前記乾燥室内の空気を循環可能に構成された循環風路と、前記循環風路を通る空気を除湿する蒸発器及び加熱する凝縮器を有するヒートポンプユニットと、前記循環風路の一部を構成し前記蒸発器及び前記凝縮器を収容する熱交換室と、前記熱交換室内に設けられ、少なくとも前記蒸発器のうち前記循環風路を流れる空気の流れ方向に対して上流側の面に除菌作用を付与する除菌装置と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態による衣類乾燥機の一例を概念的に示す断面図
図2】第1実施形態による衣類乾燥機の一例を概念的に示す図
図3】第1実施形態による衣類乾燥機について熱交換室の構成を概念的に示す図
図4】第1実施形態による衣類乾燥機について図3のX4-X4線に沿って切断した断面図
図5】第1実施形態による衣類乾燥機の電気的構成の一例を示すブロック図
図6】第1実施形態による衣類乾燥機が実行する除菌処理の第1の例を示す図
図7】第1実施形態による衣類乾燥機が実行する除菌処理の第2の例を示す図
図8】第1実施形態による衣類乾燥機が実行する除菌処理の第3の例を示す図
図9】第1実施形態による衣類乾燥機が実行する除菌処理の第4の例を示す図
図10】第2実施形態による衣類乾燥機について熱交換室の構成を概念的に示す図
図11】第2実施形態による衣類乾燥機について図10のX11-X11線に沿って切断した断面図
図12】第3実施形態による衣類乾燥機について熱交換室の構成を概念的に示す図
図13】第3実施形態による衣類乾燥機について図12のX13-X13線に沿って切断した断面図
図14】第4実施形態による衣類乾燥機について熱交換室の構成を概念的に示す図
図15】第4実施形態による衣類乾燥機について図14のX15-X15線に沿って切断した断面図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、複数の実施形態による衣類乾燥機について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0008】
(第1実施形態)
まず、図1から図9を参照して第1実施形態について説明する。図1及び図2に示す洗濯乾燥機10は、本実施形態の衣類乾燥機の適用例である。図1及び図2に示す洗濯乾燥機10は、洗濯機能及び乾燥機能を備えた横軸または斜め軸型のドラム式洗濯機である。なお、本実施形態の衣類乾燥機は、洗濯機能及び乾燥機能を備えた縦軸型のいわゆる全自動洗濯機にも適用することができる。また、本実施形態の衣類乾燥機は、洗濯機能を有さない例えば乾燥専用の構成にも適用することができる。
【0009】
図1及び図2に示すように、洗濯乾燥機10は、外箱11、扉12、外槽13、回転槽14、モータ15、排水機構16、操作パネル17、ヒートポンプユニット20、及び循環風路30を備えている。なお、本実施形態において、外箱11に対して扉12側つまり図1の紙面左側を洗濯乾燥機10の前側とする。外箱11は、例えばステンレス鋼板等によって矩形の中空箱状を形成しており、洗濯乾燥機10の外郭を構成している。外箱11は、前側部分に外箱11の内部と外部とを連通する衣類出入口111を有している。
【0010】
扉12は、外箱11の前部に設けられており、衣類出入口111を開閉可能に構成されている。ユーザは、扉12を開いた状態で、衣類出入口111を通じて衣類を回転槽14に投入し、又は取り出すことができる。
【0011】
外槽13は、前側が開口した有底円筒状に形成されている。本実施形態の場合、外槽13は、内部に水を貯留することができ、この場合、水槽として機能する。外槽13は、循環出口131及び循環入口132を有している。循環出口131は、例えば外槽13の筒状部分を構成する周壁の上部前寄り部分にあって、外槽13の左右方向の中心つまり外槽13の筒状の外周面の最頂部から左右方向へ離れた位置に設けられている。循環入口132は、例えば外槽13の底部において底部の上下方向の中心よりやや上寄り部分に設けられている。循環出口131及び循環入口132は、外槽13の内部と外部とを連通している。
【0012】
回転槽14は、衣類を収容可能な有底円筒状に形成されており、外槽13の内部に回転可能に収容されている。回転槽14の回転軸は、外槽13の中心軸に重なっている。回転槽14は、複数の連通孔141を有している。連通孔141は、回転槽14の内部と外部とを連通している。連通孔141は、回転槽14の円筒状の筒状部分を構成する周壁及び回転槽14の底部の全域に形成されている。連通孔141は、洗濯運転時及び脱水運転時には、主に水が出入りする通水孔として機能し、乾燥運転時には空気が出入りする通風孔として機能する。回転槽14は、外槽13と共に、乾燥運転時に内部に衣類を収容して衣類の乾燥を行う乾燥室を構成する。
【0013】
モータ15は、例えば外槽13の底部外側に設けられている。モータ15の回転軸151の先端側は、外槽13の内部に突出して回転槽14に接続されている。モータ15は、例えばアウタロータ型のダイレクトドライブモータを用いることができる。モータ15は、外槽13に対して回転槽14を相対的に回転させる。この場合、モータ15の回転軸151、外槽13の中心軸、及び回転槽14の回転軸は、それぞれ一致している。
【0014】
排水機構16は、外槽13の内部に貯留された水を、洗濯乾燥機10の機外へ排出する機能を有する。排水機構16は、排水弁161と排水管162とを含んで構成されている。排水弁161は、電磁駆動式の液体用の開閉弁である。排水弁161は、外槽13内から排水機構16を介して機外に至る排水経路を開閉する。なお、洗濯乾燥機10は、詳細は図示しないが、給水機構も備える。図示しない給水機構は、例えば図5に示す給水弁181を有しており、例えば水道等の外部の給水源に接続されて、外部の給水源から供給された水を外槽13内へ供給する機能を有する。
【0015】
操作パネル17は、ユーザからの操作入力を受け付けるとともにユーザに対して情報を提示する機能を有する。操作パネル17は、例えば外箱11の前側上部に設けられている。操作パネル17は、例えばタッチパネルディスプレイやスイッチ、セグメント表示等を組み合わせて構成することができる。
【0016】
ヒートポンプユニット20は、冷凍サイクルを構成するものであり、循環風路30内の空気を除湿及び加熱して温風を生成する機能を有する。ヒートポンプユニット20は、ヒータ式に比べて低温となる約60℃~70℃程度の温風を生成可能である。ヒートポンプユニット20は、圧縮機21、凝縮器22、膨張器23、及び蒸発器24を有している。凝縮器22及び蒸発器24は、熱交換器を構成し、循環風路30の内部に設けられている。また、圧縮機21及び膨張器23は、循環風路30の外部に設けられている。膨張器23は、例えば膨張弁やキャピラリーチューブ等で構成することができる。
【0017】
循環風路30は、乾燥室である外槽13及び回転槽14の外部に設けられており、外槽13及び回転槽14内の空気を循環可能に構成されている。循環風路30は、循環出口131と循環入口132とを繋いでいる。循環風路30は、外槽13内の空気を循環出口131から循環風路30内に取り込み、取り込んだ空気を蒸発器24により除湿するとともに凝縮器22により加熱にした後、その加熱された温風を循環入口132から外槽13内へ供給する機能を有する。
【0018】
循環風路30は、例えば排気ダクト31、フィルタ箱体32、接続ダクト33、熱交換室40、送風装置34、及び給気ダクト35を含んで構成することができる。排気ダクト31、フィルタ箱体32、接続ダクト33、熱交換室40、送風装置34、及び給気ダクト35は、循環風路30を流れる空気の流れに沿って順に配置されている。
【0019】
排気ダクト31は、外槽13の循環出口131とフィルタ箱体32とを繋ぐダクトである。排気ダクト31は、例えば可撓性を有するホース等で構成することができる。フィルタ箱体32は、例えば樹脂製の箱状の部材で構成することができる。フィルタ箱体32の内部には、例えばフィルタ部材321が着脱可能に設けられる。フィルタ部材321は、循環風路30内を流れる空気に含まれるほこりや異物を捕集する。
【0020】
接続ダクト33は、フィルタ箱体32と熱交換室40とを繋ぐダクトである。熱交換室40は、例えば外箱11の内側下部でかつ外槽13及び回転槽14の下方に設けられている。熱交換室40は、熱交換器である凝縮器22及び蒸発器24を収容している。この場合、熱交換室40内を流れる空気の向きに向かって、蒸発器24、凝縮器22の順に設けられている。外槽13から循環風路30に取り込まれた空気は、熱交換室40を通過する際に蒸発器24で冷却されて除湿された後、凝縮器22によって加熱されて乾燥した温風となる。凝縮器22及び蒸発器24は、全体として矩形の箱状に構成されており、箱状の一面が熱交換室40内を流れる空気の向きに対して直交するように配置されている。
【0021】
熱交換室40の下流側は、送風装置34及び給気ダクト35を介して外槽13の循環入口132に接続されている。送風装置34は、例えばシロッコファンなどで構成することができる。送風装置34は、熱交換室40内の空気を吸い込み、給気ダクト35側へ吐出する。これにより、熱交換室40で除湿及び加熱された温風は、送風装置34の送風作用によって、循環入口132から外槽13、さらには回転槽14内へ供給される。
【0022】
熱交換室40は、全体として流入部401及び流出部402を有する容器状に構成されている。流入部401及び流出部402は、熱交換室40の内部と外部とを熱交換室40を構成する部材を例えば円形に貫いた穴で構成することができる。流入部401及び流出部402は、熱交換室40の内部と外部とを連通している。流入部401は、熱交換室40における空気の入口であり、熱交換室40において最上流側となる部分である。流入部401は、接続ダクト33に接続されている。流出部402は、熱交換室40における空気の出口であり、熱交換室40において最下流側となる部分である。流出部402は、送風装置34に接続されている。この場合、流入部401は、垂直方向を向いており、流出部402は水平方向を向いている。
【0023】
熱交換室40は、例えば複数の樹脂製の部材を組み合わせて容器状に構成されている。熱交換室40は、図3及び図4に示すように、熱交換室40を構成する部材として、例えば本体41、覆い部材42、及び仕切り部材43を有して構成されている。本体41は、熱交換室40の底面部411と周囲の側面部412とを構成する部材である。覆い部材42は、本体41の上部を覆う部材である。この場合、本体41の側面部412は、熱交換室40の一部を囲む形状に形成されている。本体41の側面部412が熱交換室40の周囲を囲ってない部分において、底面部411と覆い部材42の間には、開口部403が形成されている。開口部403は、熱交換室40の内部と外部とを連通している。
【0024】
仕切り部材43は、図3に示すように、例えば板状に形成されており、本体41及び覆い部材42に取り付けられて開口部403を塞いでいる。仕切り部材43は、流入部401に対して傾斜して配置されている。仕切り部材43は、流入部401から熱交換室40に流入する空気が当たる位置に設けられており、かつ、流入部401から熱交換室40に流入する空気の流れに対して傾斜している。
【0025】
また、仕切り部材43は、蒸発器24のうち仕切り部材43と対向する面に対して傾斜している。この場合、仕切り部材43のうち蒸発器24と対向する面つまり熱交換室40の内側の面は、傾斜面部431として機能する。傾斜面部431は、熱交換器22、24の上流側つまり蒸発器24側に設けられており、蒸発器24の上流側面に対して傾斜した面に形成されている。このため、流入部401から熱交換室40に流入した空気は、仕切り部材43の傾斜面部431に当たることで、熱交換器22、24側へ向きが変えられる。
【0026】
また、洗濯乾燥機10は、除菌装置50を備えている。除菌装置50は、熱交換室40内において、熱交換器22、24の上流側つまり蒸発器24の上流側に設けられている。除菌装置50は、少なくとも熱交換器22、24のうち循環風路30を流れる空気の流れ方向に対して上流側の面、すなわち蒸発器24の上流側の面に除菌作用を付与する機能を有する。除菌装置50は、例えば次亜塩素酸水すなわち電解水等のように除菌及び消臭作用を発揮する機能水を蒸発器24の上流側の面に吹き付ける構成とすることができる。
【0027】
本実施形態の場合、除菌装置50は、蒸発器24の上流側の面に紫外線を照射する構成である。すなわち、本実施形態の除菌装置50は、熱交換器22、24の上流側の面つまり蒸発器24の上流側の面に紫外線を照射することで除菌作用を付与可能に構成されている。そのため、本実施形態の場合、除菌装置50は、紫外線照射装置50と称することもできる。
【0028】
除菌装置50から照射される紫外線は、紫外線単独でつまり触媒等を用いなくても除菌若しくは殺菌能力を有している。この場合、除菌装置50から照射される紫外線の波長は、除菌若しくは殺菌力を考慮すると、200nm~380nmの範囲内、好ましくは200nm~280nmの範囲内に設定されている。除菌装置50は、図3及び図4に示すように、回路基板51及び紫外線光源52を有している。回路基板51は、紫外線光源52に供給する電力を制御する電気回路である。紫外線光源52は、紫外線を照射可能な光源であり、例えば紫外線ランプや紫外線LEDで構成することができる。
【0029】
本実施形態の場合、除菌装置50は、図3及び図4に示すように、蒸発器24の上流側でかつ流入部401よりも下流側に位置し、熱交換室40の上面すなわち覆い部材42に設けられている。この場合、除菌装置50のうち回路基板51は、例えば熱交換室40の外側つまり覆い部材42の外側面に設けられている。また、紫外線光源52は、例えば回路基板51に実装されているとともに、覆い部材42を貫いて形成された穴部421に通されて熱交換室40内に露出している。また、詳細は図示しないが、除菌装置50は、電気配線を介して洗濯乾燥機10の電源回路に接続されている。
【0030】
洗濯乾燥機10は、遮蔽部44を更に備えている。遮蔽部44は、熱交換室40内において、除菌装置50に対して空気の流れの上流側に設けられている。遮蔽部44は、除菌装置50と流入部401との間に設けられており、除菌装置50に対して熱交換室40内を流れる空気を遮る機能を有する。すなわち、遮蔽部44は、除菌装置50に当たる空気を遮る機能を有する。
【0031】
遮蔽部44は、例えば熱交換室40の外郭を構成する部材41、42、43のうち除菌装置50が設けられた部材と同一の部材に設けることができる。本実施形態の場合、除菌装置50は、覆い部材42に設けられているため、遮蔽部44も覆い部材42に設けられている。遮蔽部44は、例えば覆い部材42から熱交換室40の内側へ延び出た板状の部材で構成されている。遮蔽部44は、例えば除菌装置50を中心とした半円の板形状にすることができる。遮蔽部44は、覆い部材42と一体に構成しても良いし、別部材としても良い。
【0032】
ここで、回路基板51及び紫外線光源52は、熱の影響を受けると劣化して出力が落ちることがある。そこで、洗濯乾燥機10は、熱伝導部材36を更に備えている。熱伝導部材36は、例えば銅やアルミ等の高い熱伝導性を有する部材で構成されている。なお、熱伝導部材36は、熱伝導率の高い樹脂等で構成することもできる。熱伝導部材36は、例えば折り曲げできない剛性を有する部材で構成しても良いし、折り曲げ可能な柔軟性を有する部材で構成しても良い。
【0033】
熱伝導部材36は、熱交換器22、24の駆動時つまり圧縮機21の駆動時に温度が低下する部材と除菌装置50とを接続している。熱交換器22、24の駆動時つまりヒートポンプユニット20の駆動時すなわち圧縮機21の駆動時に温度が低下する部材は、例えばヒートポンプユニット20の構成要素のうち膨張器23から蒸発器24を通り圧縮機21に至るまでの部材とすることが出来る。
【0034】
すなわち、ヒートポンプユニット20の駆動時に温度が低下する部材は、膨張器23自体や蒸発器24自体、又は膨張器23と蒸発器24とを繋ぐ管部材261、若しくは蒸発器24と圧縮機21とを繋ぐ管部材262、のいずれかとすることができる。本実施形態の場合、熱伝導部材36は、除菌装置50と、蒸発器24と圧縮機21とを繋ぐ管部材262と、を繋いでいる。そのため、ヒートポンプユニット20が駆動して管部材262の温度が低下すると、熱伝導部材36を介して除菌装置50が冷却される。
【0035】
また、熱交換室40内のうち除菌装置50から照射された紫外線が当たる箇所の部材は、耐紫外線性を有する部材で構成されている。耐紫外線性とは、紫外線が当たることによる部材の変質や劣化を抑制する性能を意味する。また、耐紫外線性は、例えば部材自身が備えていても良いし、部材に耐紫外線性を有する塗料等を塗布することにより付加されたものでも良い。耐紫外線性を有する部材としては、例えばPTFEやPFAをはじめとするフッ素樹脂や、アクリル、若しくはポリカーボネート等があるが、これらに限られない。
【0036】
本実施形態の場合、除菌装置50は、熱交換室40の上面つまり覆い部材42に設けられており、熱交換室40において上流側の上方から下流側の下方へ向かって紫外線を照射する。そのため、熱交換室40の本体41のうち少なくとも蒸発器24の上流側部分は耐紫外線性を有する部材で構成されている。本実施形態の場合、仕切り部材43も、除菌装置50から照射されて紫外線が当たる可能性がある。そのため、仕切り部材43も、耐紫外線性を有する部材で構成することが好ましい。なお、覆い部材42も、耐紫外線性を有する部材で構成しても良い。
【0037】
洗濯乾燥機10は、図5に示すように、制御装置60を備えている。制御装置60は、CPU601や、ROM、RAM、不揮発性メモリなどの記憶領域602を有するマイクロコンピュータを主体として構成されている。制御装置60は、洗濯乾燥機10全体の動作を管理する機能を有する。モータ15、排水弁161、操作パネル17、給水弁181、圧縮機21、及び除菌装置50は、制御装置60の電気的に接続されており、制御装置60からの制御に基づいて動作する。
【0038】
制御装置60は、乾燥運転を実行可能である。乾燥運転は、熱交換器22、24を制御すなわちヒートポンプユニット20を駆動制御して乾燥室である外槽13及び回転槽14内の衣類の乾燥を行う運転である。制御装置60は、圧縮機21を駆動させるとともに送風装置34を駆動させて、乾燥した温風を外槽13及び回転槽14内に供給し、これにより乾燥運転を行う。本実施形態では、圧縮機21を駆動させて乾燥運転を行っている期間を乾燥運転期間と称する。また、乾燥運転のために圧縮機21を駆動させる前の期間つまり乾燥運転期間の前の期間を前期間と称する。更に、乾燥運転が終了して圧縮機21を停止させた後の期間つまり乾燥運転期間の後の期間を後期間と称する
【0039】
制御装置60は、除菌装置50を動作させて紫外線を照射することにより、蒸発器24を除菌する除菌処理を実行することができる。除菌装置50に対する熱の影響を軽減するために、制御装置60は、少なくとも乾燥運転期間において循環風路30内の空気の温度が最高温度となる期間以外の期間に除菌処理を行うことが好ましい。この場合、制御装置60は、例えば複数の態様で除菌処理を実行することができる。
【0040】
制御装置60は、例えば図6に示すように、乾燥運転期間の前の前期間つまりヒートポンプユニット20が駆動するよりも前の期間に、除菌装置50を動作させて除菌処理を実行することができる。これにより、乾燥運転を行う前に蒸発器24を除菌消臭することができる。これによれば、乾燥運転時に生成される乾燥風を清潔なものにすることができる。
【0041】
また、制御装置60は、例えば図7に示すように、乾燥運転期間の後の後期間つまりヒートポンプユニット20が停止した後の期間に、除菌装置50を動作させて除菌処理を実行することができる。これにより、乾燥運転を行った後に蒸発器24を除菌消臭することができる。このため、蒸発器24に付着したほこり等を除菌消臭することができ、付着したほこりのヘドロ化やカビの発生を抑制することができる。
【0042】
また、制御装置60は、図8及び図9に示すように、乾燥運転を行っている期間及び乾燥運転を行っていない期間に除菌装置50を駆動させる除菌処理を実行可能である。この場合、制御装置60は、乾燥運転を行っている期間よりも乾燥運転を行っていない期間の方が除菌装置50を駆動させる期間を長く設定している。
【0043】
すなわち、制御装置60は、図8に示すように、前期間から乾燥運転期間に亘って除菌処理を実行可能である。この場合、制御装置60は、乾燥運転期間において除菌処理を実行する期間T2よりも、前期間において除菌処理を実行する期間T1の方を長く設定している。制御装置60は、図9に示すように、乾燥運転期間から後期間に亘って除菌処理を実行可能である。この場合、制御装置60は、乾燥運転期間において除菌処理を実行する期間T3よりも、後期間において除菌処理を実行する期間T4の方を長く設定している。
【0044】
以上説明した実施形態によれば、洗濯乾燥機10は、外槽13及び回転槽14と、循環風路30と、ヒートポンプユニット20と、熱交換室40と、除菌装置50と、を備える。外槽13及び回転槽14は、衣類を収容可能な乾燥室を構成する。循環風路30は、外槽13及び回転槽14の外部に設けられ外槽13及び回転槽14の空気を循環可能に構成されている。ヒートポンプユニット20は、循環風路30を通る空気を除湿する蒸発器24及び加熱する凝縮器22を有している。熱交換室40は、循環風路30の一部を構成し蒸発器24及び凝縮器22を収容する。除菌装置50は、熱交換室40内に設けられ、少なくとも蒸発器24のうち循環風路30を流れる空気の流れ方向に対して上流側の面に除菌作用を付与する。
【0045】
これによれば、除菌装置50は、除湿水を含んで蒸発器24に付着したほこり等を除菌することができる。このため、蒸発器24にほこりが付着した後の早い段階で除菌することで、そのほこり等がヘドロ化したりカビが発生したりすることを抑制でき、その結果、蒸発器24から異臭が生じることを抑制できる。また、蒸発器24に付着したほこり等がヘドロ化したりカビが発生したりした後でも、除菌装置50によって蒸発器24を除菌することで、蒸発器24に生じた異臭を低減することができる。これにより、蒸発器24から発する臭いを低減することができる。
【0046】
除菌装置50は、熱交換室40の上面に設けられている。この場合、除菌装置50は、図3及び図4に示すように、熱交換室40の上面を構成する覆い部材42に設けられている。これによれば、除菌装置50は、熱交換室40の上面に設けられているため、蒸発器24で生じた除湿水が、除菌装置50のうち熱交換室40内に露出している部分この場合紫外線光源52の周囲に溜まったり、除菌装置50を熱交換室40内に露出するための穴部421から熱交換室40の外部に漏れ出てしまったりする可能性が低い。そのため、穴部421の周囲にパッキン等の防水部材を設ける必要がないため、洗濯乾燥機10の部品点数や組み立て工数を削減することができる。
【0047】
洗濯乾燥機10は、遮蔽部44を更に備えている。遮蔽部44は、熱交換室40内において除菌装置50に対して空気の流れの上流側に設けられている。そして、遮蔽部44は、除菌装置50に対して熱交換室40内を流れる空気を遮る機能を有する。これによれば、遮蔽部44は、ほこり等を含んだ空気が除菌装置50に対して直接当たることを抑制する。このため、除菌装置50のうち熱交換室40内に露出している部分にほこり等が堆積することを抑制できる。この結果、除菌装置50にほこり等が堆積することよる除菌作用の低下を抑制できる。
【0048】
除菌装置50は、蒸発器24の上流側の面に紫外線を照射することで除菌作用を付与可能に構成されている。すなわち、除菌装置50は、紫外線照射装置50として構成することができる。ここで、紫外線照射装置50を構成する回路基板51及び紫外線光源52は、熱の影響を受けやすく、熱の影響を受けると劣化して出力が落ちやすくなる。
【0049】
そこで、洗濯乾燥機10は、熱伝導部材36を更に備えている。熱伝導部材36は、熱伝導性を有する部材で構成されており、ヒートポンプユニット20の駆動により温度が低下する部材と除菌装置50とを接続する。ヒートポンプユニット20の駆動により温度が低下する部材は、例えばヒートポンプユニット20の構成要素のうち膨張器23から蒸発器24を通り圧縮機21に戻るまでの部材とすることが出来る。
【0050】
これによれば、ヒートポンプユニット20が駆動して管部材262の温度が低下すると、熱伝導部材36を介して除菌装置50が冷却される。また、ヒートポンプユニット20が停止した後も暫くの間は熱伝導部材36を介して除菌装置50が冷却される。これにより、除菌装置50が、除菌装置50自体の発熱や乾燥運転時の熱の影響を受けて劣化したり出力が落ちたりすることを抑制できる。
【0051】
熱交換室40のうち除菌装置50から照射された紫外線が当たる箇所の部材は、耐紫外線性を有する部材で構成されている。これによれば、熱交換室40を構成する部材が紫外線によって劣化したり変質したりすることを抑制できる。
【0052】
洗濯乾燥機10は、制御装置60を更に備える。制御装置60は、ヒートポンプユニット20を制御して回転槽14内の衣類の乾燥を行う乾燥運転を実行可能である。また、制御装置は、図7に示すように、乾燥運転の終了後に除菌装置50を駆動させる除菌処理を実行可能である。
【0053】
これによれば、乾燥運転を行った後に蒸発器24を除菌消臭することができる。このため、蒸発器24に付着したほこり等を除菌消臭することができ、その結果、次回の乾燥運転時に蒸発器24が原因で発生する臭いを低減することができる。また、これによれば、制御装置60は、乾燥運転後のヒートポンプユニット20が停止した後すなわち循環風路30内の空気の加熱が行われなくなった後に、除菌処理を行う。このため、循環風路30内の空気の加熱と除菌装置50の発熱により除菌装置50の温度が上がり過ぎることを抑制でき、その結果、除菌装置50の過度な温度上昇による劣化を抑制できる。
【0054】
また、制御装置60は、乾燥運転を行っている期間及び乾燥運転を行っていない期間の両方で除菌装置50を駆動させて除菌処理を行うようにしても良い。この場合、制御装置60は、図8及び図9に示すように、乾燥運転を行っている期間及び乾燥運転を行っていない期間の両方で除菌装置50を駆動させる除菌処理を実行可能である。つまり、制御装置60は、乾燥運転期間と、前期間又は後期間と、の両方で除菌処理を実行可能である。そして、制御装置60は、図8に示すように、乾燥運転を行っていない前期間T1の方が、乾燥運転期間を行っている期間における除菌処理の期間T2よりも長く設定する。又は、制御装置60は、図9に示すように、乾燥運転を行っていない後期間T4の方が、乾燥運転期間を行っている期間における除菌処理の期間T3よりも長く設定する。
【0055】
これによれば、乾燥運転の一部の期間において乾燥運転に用いる空気も除菌できる。更に、乾燥運転中における除菌処理の期間を抑えることで除菌装置50の温度が上がり過ぎることを抑制でき、その結果、除菌装置50の過度な温度上昇による劣化を極力抑制することができる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、図10及び図11を参照して第2実施形態について説明する。なお、本実施形態では、除菌装置50の設置位置が上記第1実施形態と異なるが、制御装置60による除菌処理の内容については第1実施形態と同一内容を採用することができる。
【0057】
本実施形態において、除菌装置50は、熱交換室40の側面に設けられている。すなわち、本実施形態において、除菌装置50は、熱交換室40を構成する本体41のうち、熱交換室40を流れる空気の向きに対して直交方向でかつ垂直方向に延びる側壁に設けられている。この場合、除菌装置50のうち回路基板51は、本体41の側壁の外側に設けられている。また、紫外線光源52は、回路基板51に実装されているとともに、本体41の側壁を貫いて形成された穴部413に通されて熱交換室40内に露出している。
【0058】
これによっても、上記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。ここで、例えば熱交換室40内をメンテナンスする際、本体41から覆い部材42を取り外して熱交換室40内を露出させる必要がある。この場合、上記第1実施形態にように除菌装置50を覆い部材42に取り付けると、覆い部材42を扱う場合に、除菌装置50と図示しない電源回路とを繋ぐ電気配線や熱伝導部材36が邪魔となり、作業性が低下する可能性がある。
【0059】
これに対し、本実施形態によれば、除菌装置50は、熱交換室40の側面に設けられているため、本体41から覆い部材42を取り外す際に、除菌装置50に繋がれた電気配線や熱伝導部材36が邪魔になることがない。そのため、本実施形態によれば、しがたって、熱交換室40内をメンテナンスする際において、除菌装置50が原因となる作業性の低下が抑制される。
【0060】
(第3実施形態)
次に、図12及び図13を参照して第3実施形態について説明する。なお、本実施形態では、除菌装置50の設置位置が上記各実施形態と異なるが、制御装置60による除菌処理の内容については上記各実施形態と同一内容を採用することができる。
【0061】
本実施形態において、除菌装置50は、仕切り部材43の傾斜面部431に設けられている。この場合、除菌装置50のうち回路基板51は、仕切り部材43の外側に設けられている。また、紫外線光源52は、回路基板51に実装されているとともに、仕切り部材43を貫いて形成された穴部432に通されて熱交換室40内に露出している。
【0062】
これによっても、上記第1実施形態及び第2実施形態と同様の作用効果が得られる。また、これによれば、除菌装置50は、蒸発器24の上流側の面に対して正面側から紫外線等を照射することができるため、蒸発器24の広い面に効率良く紫外線等を照射することができる。そのため、本実施形態によれば、除菌装置50は、蒸発器24を効率良く除菌することができる。
【0063】
(第4実施形態)
次に、図14及び図15を参照して第4実施形態について説明する。なお、本実施形態において、制御装置60による除菌処理の内容については上記各実施形態と同一内容を採用することができる。
【0064】
本実施形態の洗濯乾燥機10は、放水機構70を更に備えている。放水機構70は、蒸発器24を洗浄するための水を蒸発器24に放水することが可能に構成されている。放水機構70は、例えば熱交換室40を構成する部材のうち本体41又は覆い部材42に設けることができる。また、放水機構70は、蒸発器24の上方に設けることができる。
【0065】
放水機構70は、例えば覆い部材42に設けられており、水路71と放水部72とを有している。水路71は、内部に水を通すことが可能に構成されており、給水弁181等に接続されて水源からの給水を受ける。水路71は、例えば蒸発器24の長手方向に沿って延びている。放水部72は、水路71の底に形成された複数の穴で構成されており、水路71に供給された水を蒸発器24側へ放水する。これにより、放水部72からの放水によって蒸発器24が洗浄される。
【0066】
また、熱伝導部材36は、除菌装置50に接続されているとともに、放水機構70の水路71に供給される水又は放水機構70の放水部72から放水された水と熱交換可能に構成されている。すなわち、熱伝導部材36は、水路71に接続するか、又は放水部72から放水された水が当たる位置に設けることができる。
【0067】
制御装置60は、放水機構70から放水期間と重複する期間に除菌装置50を駆動させる。これにより、除菌装置50は、熱伝導部材36を介して水路71に供給される水又は放水部72から放水された水によって冷却される。その結果、除菌装置50が、除菌装置50自体の発熱や乾燥運転時の熱の影響を受けて劣化したり出力が落ちたりすることを抑制できる。
【0068】
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
10…洗濯乾燥機(衣類乾燥機)、20…ヒートポンプユニット、22…凝縮器、24…蒸発器、30…循環風路、36…熱伝導部材、40…熱交換室、431…傾斜面部44…遮蔽部、50…除菌装置、60…制御装置、70…放水機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15