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特開2023-152019避難情報提供装置、避難情報提供システム、管理システム、避難情報提供方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152019
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】避難情報提供装置、避難情報提供システム、管理システム、避難情報提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 27/00 20060101AFI20231005BHJP
   G08B 21/10 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G08B27/00 A
G08B21/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061940
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 元
(72)【発明者】
【氏名】豊田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】牟田 幹彦
(72)【発明者】
【氏名】岡本 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】秋岡 尚克
(72)【発明者】
【氏名】神屋 美由紀
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA02
5C086AA11
5C086AA22
5C086AA26
5C086BA01
5C086CA12
5C086CB16
5C086DA20
5C086EA13
5C086EA41
5C086FA03
5C086FA06
5C086FA13
5C086GA06
5C087AA02
5C087AA11
5C087AA12
5C087AA15
5C087AA38
5C087BB11
5C087BB73
5C087DD02
5C087DD03
5C087DD24
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF08
5C087GG02
5C087GG08
5C087GG17
5C087GG29
5C087GG31
5C087GG35
5C087GG68
5C087GG70
5C087GG82
(57)【要約】
【課題】避難対象者に対して避難を促す。
【解決手段】避難情報提供装置2は、第1取得部211と、第2取得部212と、通知制御部214とを備える。第1取得部211は、避難に関する第1避難情報を取得する。第2取得部212は、人検出情報を取得する。人検出情報は、住戸に人が存在することを表す情報である。通知制御部214は、第2避難情報の通知を行うように通知部24を制御する。第2避難情報は、第1取得部211で取得される第1避難情報に基づく情報であって避難に関する情報である。通知制御部214は、上記通知として第1通知を行うように通知部24を制御する時点から一定期間が経過した後、避難が必要な状況であって、かつ、第2取得部212で人検出情報が取得される場合、上記通知として第2通知を行うように通知部24を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
避難に関する第1避難情報を取得する第1取得部と、
住戸に人が存在することを表す人検出情報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部で取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する第2避難情報の通知を行うように通知部を制御する通知制御部と、を備え、
前記通知制御部は、前記通知として第1通知を行うように前記通知部を制御する時点から一定期間が経過した後、前記避難が必要な状況であって、かつ、前記第2取得部で前記人検出情報が取得される場合、前記通知として第2通知を行うように前記通知部を制御する、
避難情報提供装置。
【請求項2】
前記通知制御部は、前記第1通知と異なる通知状態で前記第2通知を行うように前記通知部を制御する、
請求項1に記載の避難情報提供装置。
【請求項3】
前記通知制御部は、前記第1通知よりも、音量、音声の長さ、点灯時間又は点滅時間の少なくとも1つを増加させて前記第2通知を行うように前記通知部を制御する、
請求項2に記載の避難情報提供装置。
【請求項4】
前記通知制御部は、
前記第2取得部で前記人検出情報が取得されると、前記通知を行うように前記通知部を制御する第1機能と、
前記第2取得部で前記人検出情報が取得されるか否かに関係なく、前記通知を行うように前記通知部を制御する第2機能と、を有し、
前記通知制御部は、避難指示レベルに応じて、前記第1機能又は前記第2機能を選択する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の避難情報提供装置。
【請求項5】
前記通知制御部は、
前記避難指示レベルがレベル閾値未満である場合、前記第1機能を選択し、
前記避難指示レベルが前記レベル閾値以上である場合、前記第2機能を選択する、
請求項4に記載の避難情報提供装置。
【請求項6】
前記通知制御部は、
前記第2取得部で前記人検出情報が取得されると、前記通知を行うように前記通知部を制御する第1機能と、
前記第2取得部で前記人検出情報が取得されるか否かに関係なく、前記通知を行うように前記通知部を制御する第2機能と、を有し、
前記通知制御部は、避難対象者の属性に応じて、前記第1機能又は前記第2機能を選択する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の避難情報提供装置。
【請求項7】
前記通知制御部は、
前記避難対象者の属性が若年者である場合、前記第1機能を選択し、
前記避難対象者の属性が高齢者である場合、前記第2機能を選択する、
請求項6に記載の避難情報提供装置。
【請求項8】
前記通知制御部は、避難対象者の属性が高齢者であり、かつ、前記第1避難情報が高齢者等避難指示を含む場合、前記人検出情報が取得されるか否かに関係なく、前記通知を行うように前記通知部を制御する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の避難情報提供装置。
【請求項9】
前記通知制御部は、避難対象者が知っている音声による音声メッセージを用いて前記通知を行うように前記通知部を制御する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の避難情報提供装置。
【請求項10】
避難に関する第1避難情報を取得する第1取得部と、
住戸に人が存在することを表す人検出情報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部で取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する第2避難情報の通知を行うように通知部を制御する通知制御部と、を備え、
前記通知制御部は、避難対象者が知っている音声による音声メッセージを用いて前記通知を行うように前記通知部を制御する、
避難情報提供装置。
【請求項11】
前記第1通知を行うように前記通知制御部が前記通知部を制御する時点から前記一定期間以上が経過した状態において、前記第2取得部で前記人検出情報が取得される場合、住戸に人が存在することを、避難対象者の家族が有する外部装置又は避難対象者が住んでいる自治体が有する外部装置の少なくとも一方に出力する出力部を更に備える、
請求項1~3のいずれか1項に記載の避難情報提供装置。
【請求項12】
前記通知制御部は、前記第1通知を行うように前記通知部を制御する時点から前記一定期間以上が経過した状態において、前記第2取得部で前記人検出情報が取得される割合が閾値以上であるエリアに存在する場合、前記割合が前記閾値未満である場合よりも前記通知の頻度を多くするように前記通知部を制御する、
請求項11に記載の避難情報提供装置。
【請求項13】
請求項1~3のいずれか1項に記載の避難情報提供装置と、
前記避難情報提供装置を管理する管理システムと、を備え、
前記管理システムは、前記第1避難情報を前記避難情報提供装置に出力する、
避難情報提供システム。
【請求項14】
請求項13に記載の避難情報提供システムに用いられる管理システム。
【請求項15】
避難に関する第1避難情報を取得する第1取得ステップと、
住戸に人が存在することを表す人検出情報を取得する第2取得ステップと、
前記第1取得ステップで取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する第2避難情報の通知を行うように通知部を制御する通知制御ステップと、を有し、
前記通知制御ステップでは、前記通知として第1通知を行うように前記通知部を制御する時点から一定期間が経過した後、前記避難が必要な状況であって、かつ、前記第2取得ステップで前記人検出情報が取得される場合、前記通知として第2通知を行うように前記通知部を制御する、
避難情報提供方法。
【請求項16】
1又は複数のプロセッサに、請求項15に記載の避難情報提供方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に避難情報提供装置、避難情報提供システム、管理システム、避難情報提供方法及びプログラムに関する。本開示は、より詳細には、避難情報を通知するための避難情報提供装置、避難情報提供装置を備える避難情報提供システム、避難情報提供システムに用いられる管理システム、避難情報を提供するための避難情報提供方法、及び、避難情報を提供させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、気象庁や自治体が発表する避難情報は、テレビ、ラジオ、サイレン、防災無線、広報車、携帯電話の緊急速報メール等で対象エリアの住民に伝えられる。
【0003】
しかし、長年災害が発生していない地域の住民や、避難情報の緊急度を適切に認識できない人々、あるいは避難情報に対してどのように行動すればよいかわからない事態に陥るなどにより、逃げ遅れが生じる可能性がある。
【0004】
上記の問題に対して、特許文献1には、避難の重要性や必要性を具体的に知らせることができる避難情報提供技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-237917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、テレビ、ラジオ、サイレン、防災無線、広報車、携帯電話の緊急速報メールの内容は、多数の人に向けた情報であるため、緊急度が高くても、避難対象者に緊急性が伝わらず、実際に避難しない場合がある。
【0007】
特許文献1に記載された技術では、通知する情報は、避難対象者個人又は家族に限定された情報でないため、避難対象者が自分のこととして考えず、避難行動に移さない可能性がある。
【0008】
本開示は、上記の点に鑑みてなされ、避難対象者に対して避難を促すことができる避難情報提供装置、避難情報提供システム、管理システム、避難情報提供方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明に係る避難情報提供装置は、第1取得部と、第2取得部と、通知制御部とを備える。前記第1取得部は、避難に関する第1避難情報を取得する。前記第2取得部は、人検出情報を取得する。前記人検出情報は、住戸に人が存在することを表す情報である。前記通知制御部は、前記第1取得部で取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する第2避難情報の通知を行うように通知部を制御する。前記第2避難情報は、前記第1取得部で取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する情報である。前記通知制御部は、前記通知として第1通知を行うように前記通知部を制御する時点から一定期間が経過した後、前記避難が必要な状況であって、かつ、前記第2取得部で前記人検出情報が取得される場合、前記通知として第2通知を行うように前記通知部を制御する。
【0010】
請求項2の発明に係る避難情報提供装置では、請求項1の発明に係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、前記第1通知と異なる通知状態で前記第2通知を行うように前記通知部を制御する。
【0011】
請求項3の発明に係る避難情報提供装置では、請求項2の発明に係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、前記第1通知よりも、音量、音声の長さ、点灯時間又は点滅時間の少なくとも1つを増加させて前記第2通知を行うように前記通知部を制御する。
【0012】
請求項4の発明に係る避難情報提供装置では、請求項1~3の発明のいずれか1つに係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、第1機能と、第2機能と有する。前記第1機能は、前記第2取得部で前記人検出情報が取得されると、前記通知を行うように前記通知部を制御する機能である。前記第2機能は、前記第2取得部で前記人検出情報が取得されるか否かに関係なく、前記通知を行うように前記通知部を制御する機能である。前記通知制御部は、避難指示レベルに応じて、前記第1機能又は前記第2機能を選択する。
【0013】
請求項5の発明に係る避難情報提供装置では、請求項4の発明に係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、前記避難指示レベルがレベル閾値未満である場合、前記第1機能を選択し、前記避難指示レベルが前記レベル閾値以上である場合、前記第2機能を選択する。
【0014】
請求項6の発明に係る避難情報提供装置では、請求項1~3の発明のいずれか1つに係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、第1機能と、第2機能とを有する。前記第1機能は、前記第2取得部で前記人検出情報が取得されると、前記通知を行うように前記通知部を制御する機能である。前記第2機能は、前記第2取得部で前記人検出情報が取得されるか否かに関係なく、前記通知を行うように前記通知部を制御する機能である。前記通知制御部は、避難対象者の属性に応じて、前記第1機能又は前記第2機能を選択する。
【0015】
請求項7の発明に係る避難情報提供装置では、請求項6の発明に係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、前記避難対象者の属性が若年者である場合、前記第1機能を選択し、前記避難対象者の属性が高齢者である場合、前記第2機能を選択する。
【0016】
請求項8の発明に係る避難情報提供装置では、請求項1~7の発明のいずれか1つに係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、避難対象者の属性が高齢者であり、かつ、前記第1避難情報が高齢者等避難指示を含む場合、前記人検出情報が取得されるか否かに関係なく、前記通知を行うように前記通知部を制御する。
【0017】
請求項9の発明に係る避難情報提供装置では、請求項1~8の発明のいずれか1つに係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、避難対象者が知っている音声による音声メッセージを用いて前記通知を行うように前記通知部を制御する。
【0018】
請求項10の発明に係る避難情報提供装置は、第1取得部と、第2取得部と、通知制御部とを備える。前記第1取得部は、避難に関する第1避難情報を取得する。前記第2取得部は、人検出情報を取得する。前記人検出情報は、住戸に人が存在することを表す情報である。前記通知制御部は、前記第1取得部で取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する第2避難情報の通知を行うように通知部を制御する。前記第2避難情報は、前記第1取得部で取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する情報である。前記通知制御部は、避難対象者が知っている音声による音声メッセージを用いて前記通知を行うように前記通知部を制御する。
【0019】
請求項11の発明に係る避難情報提供装置では、請求項1~9の発明のいずれか1つに係る避難情報提供装置において、出力部を更に備える。前記出力部は、前記第1通知を行うように前記通知制御部が前記通知部を制御する時点から前記一定期間以上が経過した状態において、前記第2取得部で前記人検出情報が取得される場合、住戸に人が存在することを、避難対象者の家族が有する外部装置又は避難対象者が住んでいる自治体が有する外部装置の少なくとも一方に出力する。
【0020】
請求項12の発明に係る避難情報提供装置では、請求項11の発明に係る避難情報提供装置において、前記通知制御部は、前記第1通知を行うように前記通知部を制御する時点から前記一定期間以上が経過した状態において、前記第2取得部で前記人検出情報が取得される割合が閾値以上であるエリアに存在する場合、前記割合が前記閾値未満である場合よりも前記通知の頻度を多くするように前記通知部を制御する。
【0021】
請求項13の発明に係る避難情報提供システムは、請求項1~12の発明のいずれか1つに係る避難情報提供装置と、管理システムとを備える。前記管理システムは、前記避難情報提供装置を管理する。前記管理システムは、前記第1避難情報を前記避難情報提供装置に出力する。
【0022】
請求項14の発明に係る管理システムは、請求項13の発明に係る避難情報提供システムに用いられるシステムである。
【0023】
請求項15の発明に係る避難情報提供方法は、第1取得ステップと、第2取得ステップと、通知制御ステップとを有する。前記第1取得ステップは、避難に関する第1避難情報を取得するステップである。前記第2取得ステップは、住戸に人が存在することを表す人検出情報を取得するステップである。前記人検出情報は、住戸に人が存在することを表す情報である。前記通知制御ステップは、第2避難情報の通知を行うように通知部を制御するステップである。前記第2避難情報は、前記第1取得ステップで取得される前記第1避難情報に基づく情報であって前記避難に関する情報である。前記通知制御ステップでは、前記通知として第1通知を行うように前記通知部を制御する時点から一定期間が経過した後、前記避難が必要な状況であって、かつ、前記第2取得ステップで前記人検出情報が取得される場合、前記通知として第2通知を行うように前記通知部を制御する。
【0024】
請求項16の発明に係るプログラムは、1又は複数のプロセッサに、請求項15の発明に係る避難情報提供方法を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0025】
請求項1の発明に係る避難情報提供装置では、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0026】
請求項2の発明に係る避難情報提供装置では、第1通知と異なる通知状態で第2通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難の緊急性を避難対象者に知らせることができる。
【0027】
請求項3の発明に係る避難情報提供装置では、第1通知よりも、音量、音声の長さ、点灯時間又は点滅時間の少なくとも1つを増加させて、第2通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難対象者に対して少なくとも視覚的又は聴覚的に避難を促すことができる。
【0028】
請求項4の発明に係る避難情報提供装置では、通知制御部が、避難指示レベルに応じて、通知部による通知を切り替える。これにより、避難指示レベルに応じて、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0029】
請求項5の発明に係る避難情報提供装置では、避難指示レベルがレベル閾値未満である場合、人検出部で人が検出されるときに、避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。避難指示レベルがレベル閾値以上である場合、人検出部の検出結果に関わらず、避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難指示レベルに応じて、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0030】
請求項6の発明に係る避難情報提供装置では、通知制御部が、避難対象者の属性に応じて、通知部による通知を切り替える。これにより、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0031】
請求項7の発明に係る避難情報提供装置では、避難対象者の属性が若年者である場合、人検出情報が取得されるとき、避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。避難対象者の属性が高齢者である場合、人検出情報が取得されるか否かに関係なく、避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0032】
請求項8の発明に係る避難情報提供装置では、避難対象者の属性が高齢者であり、かつ、第1避難情報が高齢者等避難指示を含む場合、人の存在に関係なく、避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、特定の避難対象者に対する避難の緊急性を上げることができる。
【0033】
請求項9の発明に係る避難情報提供装置では、避難対象者が知っている音声メッセージを用いて避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難をより促すことができる。
【0034】
請求項10の発明に係る避難情報提供装置では、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0035】
また、請求項10の発明に係る避難情報提供システムでは、避難対象者が知っている音声メッセージを用いて避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難をより促すことができる。
【0036】
請求項11の発明に係る避難情報提供装置では、避難情報の通知を行った時点から一定期間以上が経過した状態で、人検出情報が取得される場合、住戸に人が存在することを、避難対象者の家族又は避難対象者が住んでいる自治体の少なくとも一方に出力部が出力する。これにより、住戸に人が存在することを家族や自治体へ知らせることができる。
【0037】
請求項12の発明に係る避難情報提供装置では、人検出情報が取得される割合が高いエリアに存在する場合、避難情報の通知の頻度を多くするように通知制御部が通知部を制御する。これにより、より緊急性の高いことを知らせることができる。
【0038】
請求項13の発明に係る避難情報提供システムでは、避難情報提供装置において、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0039】
請求項14の発明に係る管理システムでは、避難情報提供システムにおいて、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知制御部が通知部を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0040】
請求項15の発明に係る避難情報提供方法では、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知部を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0041】
請求項16の発明に係るプログラムでは、1又は複数のプロセッサに、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知部を制御させる。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、実施形態1に係る避難情報提供システムの概略図である。
図2図2は、実施形態1に係る避難情報提供装置の外観図である。
図3図3は、実施形態1に係る避難情報提供方法のフローチャートである。
図4図4は、実施形態2に係る避難情報提供システムの概略図である。
図5図5は、実施形態2に係る避難情報提供方法のフローチャートである。
図6図6は、実施形態3に係る避難情報提供システムの概略図である。
図7図7は、実施形態3に係る避難情報提供方法のフローチャートである。
図8図8は、実施形態4に係る避難情報提供方法のフローチャートである。
図9図9は、実施形態5に係る避難情報提供方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、実施形態1~5に係る避難情報提供システムについて、図面を参照して説明する。下記の実施形態等において参照する図1図2図4図6及び図8は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比は、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0044】
(実施形態1)
(1)避難情報提供システム
実施形態1に係る避難情報提供システム1の構成について、図面を参照して説明する。
【0045】
実施形態1に係る避難情報提供システム1は、図1に示すように、複数の避難情報提供装置2と、管理システム3とを備える。複数の避難情報提供装置2は、互いに異なる住戸6に設置されている。管理システム3は、住戸6とは異なる場所に設置されている。複数の避難情報提供装置2及び管理システム3は、ネットワーク4に接続されている。各避難情報提供装置2は、ネットワーク4を介して、管理システム3と通信するように構成されている。
【0046】
各避難情報提供装置2を、ガス漏れを検出するガス漏れ警報器に適用する場合について説明する。
【0047】
(2)管理システム
以下、実施形態1に係る管理システム3の各構成要素について、図面を参照して説明する。
【0048】
管理システム3は、複数の避難情報提供装置2を管理するように構成されている。管理システム3は、管理側制御部31と、管理側記憶部32と、管理側通信部33とを備える。管理システム3は、第1避難情報を複数の避難情報提供装置2に出力する。
【0049】
(2.1)管理側制御部
管理側制御部31は、管理システム3の各部を制御するように構成されている。管理側制御部31は、例えば、中央処理装置(CPU)を有し、プログラムによって動作する。
【0050】
管理側制御部31は、複数の外部システム5から種々の情報を取得する。複数の外部システム5は、災害に関する災害情報を発信する第1外部システム51と、防犯に関する防犯情報を発信する第2外部システム52と、天気に関する天気情報を発信する第3外部システム53とを含む。災害情報は、例えば、災害時における避難に関する避難情報を含む。
【0051】
(2.2)管理側記憶部
管理側記憶部32は、種々の情報を記憶するように構成されている。管理側記憶部32は、例えば、第1避難情報を記憶する。また、管理側記憶部32は、管理側制御部31を動作させるためのプログラムを記憶する。
【0052】
(2.3)管理側通信部
管理側通信部33は、ネットワーク4を介して、複数の外部システム5と通信するように構成されている。管理側通信部33は、管理側制御部31の制御に従って、複数の外部システム5と通信する。より詳細には、管理側通信部33は、複数の外部システム5から種々の情報を受信する。
【0053】
管理側通信部33は、ネットワーク4を介して、複数の避難情報提供装置2と通信するように構成されている。管理側通信部33は、管理側制御部31の制御に従って、各住戸6に設置されている避難情報提供装置2に第1避難情報を送信する。
【0054】
(3)避難情報提供装置
以下、実施形態1に係る避難情報提供装置2の各構成要素について、図面を参照して説明する。
【0055】
避難情報提供装置2は、図1に示すように、処理部21と、通信部22と、人検出部23と、通知部24と、ガス検出部25と、記憶部26と、電源27とを備える。避難情報提供装置2は、住戸6に設置されている。また、避難情報提供装置2は、図2に示すように、筐体81と、電源コード82と、電源プラグ83とを備える。
【0056】
(3.1)処理部
処理部21は、避難情報提供装置2の各部を制御するように構成されている。処理部21は、例えば、中央処理装置を有し、プログラムによって動作する。
【0057】
処理部21は、第1取得部211と、第2取得部212と、計時部213と、通知制御部214とを有する。
【0058】
(3.1.1)第1取得部、第2取得部、計時部
第1取得部211は、避難に関する第1避難情報を取得する。
【0059】
第2取得部212は、人検出情報を取得する。人検出情報は、住戸6に人が存在することを表す情報である。第2取得部212は、人検出部23から人検出情報を取得する。
【0060】
計時部213は、時間を計測するように構成されている。より詳細には、計時部213は、第2避難情報を通知した時点からの経過時間を計測する。
【0061】
(3.1.2)通知制御部
通知制御部214は、第1取得部211で取得される第1避難情報に基づく情報であって避難に関する第2避難情報の通知を行うように通知部24を制御する。
【0062】
通知制御部214は、通知として第1通知を行うように通知部24を制御する時点から一定期間が経過した後、避難が必要な状況であって、かつ、第2取得部212で人検出情報が取得される場合、通知として第2通知を行うように通知部24を制御する。
【0063】
ところで、通知制御部214は、第1通知と異なる通知状態で第2通知を行うように通知部24を制御する。これにより、避難の緊急性を避難対象者に知らせることができる。
【0064】
より詳細には、通知制御部214は、第1通知よりも、音量、音声の長さ、点灯時間又は点滅時間の少なくとも1つを増加させて第2通知を行うように通知部24を制御する。これにより、避難対象者に対して少なくとも視覚的又は聴覚的に避難を促すことができる。
【0065】
通知制御部214は、ガス検出部25の検出結果を通知するように通知部24を制御する。
【0066】
(3.2)通信部
通信部22は、ネットワーク4を介して、管理システム3と通信するように構成されている。通信部22は、処理部21の制御に従って、管理システム3から第1避難情報を受信する。より詳細には、通信部22は、ルータ7を介して、ネットワーク4に接続されている。
【0067】
(3.3)人検出部
人検出部23は、住戸6に人が存在することを検出する。より詳細には、人検出部23は、例えば、住戸6内の所定領域に人が存在するか否かを検出する。所定領域は、例えば、避難情報提供装置2の設置場所である。
【0068】
人検出部23は、例えば人感センサである。人感センサは、例えば、人から放出される赤外線を検出するように構成されている。
【0069】
(3.4)通知部
通知部24は、音出力部28と、表示部29とを含む。通知部24は、処理部21の制御に従って、第2避難情報を通知する。
【0070】
(3.5)音出力部
音出力部28は、例えばスピーカ281を有し、スピーカ281を用いて音又は音声を出力するように構成されている。より詳細には、音出力部28は、第2避難情報を音声にて出力する。音出力部28は、聴覚的な刺激によって第2避難情報を通知する。
【0071】
(3.6)表示部
表示部29は、例えば光源291を有し、光源291を点灯させるように構成されている。より詳細には、表示部29は、第2避難情報に対応する点灯状態で光源を点灯させる。表示部29は、視覚的な刺激によって第2避難情報を通知する。
【0072】
また、表示部29は、警報ランプ292,293を有する。警報ランプ292は、例えば、ガス漏れ用の警報ランプであり、ガス漏れが検出された場合に点灯又は点滅する。警報ランプ293は、例えば、一酸化炭素用の警報ランプであり、一酸化炭素が検出された場合に点灯又は点滅する。
【0073】
(3.7)ガス検出部
ガス検出部25は、住戸6のガス漏れを検出するように構成されている。これにより、ガス漏れが発生していることを検出することができる。
【0074】
(3.8)記憶部
記憶部26は、種々の情報を記憶するように構成されている。記憶部26は、例えば、第1避難情報に対応する第2避難情報をあらかじめ記憶する。第2避難情報は、第1避難情報と同じ内容のメッセージであってもよいし、第1避難情報と異なる内容のメッセージであってもよい。また、記憶部26は、処理部21を動作させるためのプログラムを記憶する。
【0075】
(3.9)電源
電源27は、避難情報提供装置2の各部に電力を供給する。電源27は、例えば、商用電源(図示せず)からの電力を避難情報提供装置2の各部に供給する。
【0076】
(3.10)筐体、電源コード、電源プラグ
筐体81は、図2に示すように、カバー84及びケース85を有し、処理部21と通信部22と人検出部23と通知部24とガス検出部25と記憶部26と電源27とを収容している。
【0077】
(4)管理システムの動作
次に、実施形態1に係る管理システム3の動作について説明する。
【0078】
まず、災害が発生して非難が必要な場合、管理側制御部31が、外部システム5(第1外部システム51)から災害情報を取得する。管理側制御部31は、外部システム5から取得した災害情報を管理側記憶部32に記憶させる。
【0079】
その後、管理側制御部31は、災害情報に基づく第1避難情報を避難情報提供装置2に送信するように管理側通信部33を制御する。管理側通信部33は、管理側制御部31の制御に従って、ネットワーク4を介して、第1避難情報を避難情報提供装置2に送信する。
【0080】
(5)避難情報提供装置の動作(避難情報提供方法)
次に、実施形態1に係る避難情報提供装置2の動作(避難情報提供方法)について図3を参照して説明する。避難情報提供方法は、第1ステップS1~第9ステップS9を有する。記憶部26は、第1避難情報に対応する第2避難情報をあらかじめ記憶する。
【0081】
第1ステップS1は、第1避難情報を取得するステップである。より詳細には、通信部22が管理システム3から第1避難情報を受信し、第1取得部211が第1避難情報を取得する。第1ステップS1は、第1取得ステップに相当する。
【0082】
第2ステップS2は、第1避難情報に対応する第2避難情報を抽出するステップである。より詳細には、通知制御部214は、通信部22で受信された第1避難情報に対応する第2避難情報を記憶部26から抽出する。
【0083】
第3ステップS3は、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。より詳細には、通知制御部214は、記憶部26から抽出された第2避難情報をスピーカ281から音声にて出力するように、音出力部28を制御する。また、通知制御部214は、第2避難情報に対応する点灯状態で光源291が点灯するように、表示部29を制御する。第3ステップS3は、通知制御ステップに相当する。
【0084】
第4ステップS4は、第2避難情報を通知するステップである。より詳細には、音出力部28は、通知制御部214の制御に従って、第2避難情報を音声にて出力する。また、表示部29は、通知制御部214の制御に従って、光源291を点灯させる。
【0085】
第5ステップS5は、第2避難情報を通知してから一定期間が経過するか否かを判定するステップである。より詳細には、計時部213が第2避難情報を通知した時点からの経過時間を計測し、計時部213の計時結果を用いて、通知制御部214が第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過するか否かを判定する。第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過していない場合(図3の第5ステップS5において「No」の場合)、計時部213が計時を継続する。一方、第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過した場合(図3の第5ステップS5において「Yes」の場合)、第6ステップS6に進む。
【0086】
第6ステップS6は、避難状況が継続しているか否かを判定するステップである。より詳細には、第1取得部211が第1避難情報を取得した後に避難解除情報を取得した場合、避難状況は解除されている。一方、第1取得部211が第1避難情報を取得した後に避難解除情報を取得しない場合、避難状況は継続している。通知制御部214は、避難状況が継続しているか否かを判定する。避難状況が解除されている場合(図3の第6ステップS6において「No」の場合)、動作を終了する。一方、避難状況が継続している場合(図3の第6ステップS6において「Yes」の場合)、第7ステップS7に進む。
【0087】
第7ステップS7は、住戸6に人が存在することを表す人検出情報を取得し、住戸6に人が存在するか否かを判定するステップである。より詳細には、第2取得部212が人検出部23から人検出情報を取得した場合、住戸6に人が存在すると通知制御部214が判定する。住戸6に人が存在する場合(図3の第7ステップS7において「Yes」の場合)、第3ステップS3に進む。一方、住戸6に人が存在しない場合(図3の第7ステップS7において「No」の場合)、第5ステップS5に進む。第7ステップS7は、第2取得ステップに相当する。
【0088】
第8ステップS8は、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。より詳細には、通知制御部214は、1回目の通知よりも音量を高くして第2避難情報をスピーカ281から音声にて出力するように、音出力部28を制御する。また、通知制御部214は、第2避難情報に対応する点灯状態で光源291が1回目の通知よりも明るく点灯するように、表示部29を制御する。第8ステップは、通知制御ステップに相当する。
【0089】
第9ステップS9は、第2避難情報を通知するステップである。より詳細には、音出力部28は、通知制御部214の制御に従って、1回目の通知よりも音量を高くして第2避難情報を音声にて出力する。また、表示部29は、通知制御部214の制御に従って、1回目の通知よりも明るく光源291を点灯させる。
【0090】
その後、実施形態1に係る避難情報提供方法では、第5ステップS5~第9ステップS9を繰り返す。
【0091】
実施形態1に係る避難情報提供方法では、上記のような動作を行うことによって、避難情報を効果的に通知することができる。
【0092】
(6)効果
実施形態1に係る避難情報提供装置2では、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0093】
実施形態1に係る避難情報提供装置2では、第1通知と異なる通知状態で第2通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難の緊急性を避難対象者に知らせることができる。
【0094】
実施形態1に係る避難情報提供装置2では、第1通知よりも、音量、音声の長さ、点灯時間又は点滅時間の少なくとも1つを増加させて、第2通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難対象者に対して少なくとも視覚的又は聴覚的に避難を促すことができる。
【0095】
実施形態1に係る避難情報提供装置2では、第2取得部212と人検出部23とが一の筐体81に収容されている。これにより、第2取得部212と人検出部23とが別々の筐体に収容されている場合に比べて、構成が簡単であるので、設置作業を簡略にすることができる。
【0096】
実施形態1に係る避難情報提供装置2では、通知制御部214と通知部24とが一の筐体81に収容されている。これにより、通知制御部214と通知部24とが別々の筐体に収容されている場合に比べて、構成が簡単であるので、設置作業を簡略にすることができる。
【0097】
実施形態1に係る避難情報提供装置2では、ガス検出部25が住戸6のガス漏れを検出する。これにより、住戸6のガス漏れを検出して通知するガス漏れ警報器と一体で避難情報提供装置2を設置することができるので、ガス漏れ警報器と避難情報提供装置とが別体である場合に比べて、設置作業を簡単にすることができ、かつ、設置面積を小さくすることができる。
【0098】
実施形態1に係る避難情報提供システム1では、管理システム3が第1避難情報を外部システム5から取得して複数の避難情報提供装置2に送信し、各避難情報提供装置2が通知を行うように通知部24を制御する。これにより、外部システム5から第1避難情報を取得する手段と、避難情報を通知するように通知部24を制御する通知制御部214とを別体にすることができるので、各避難情報提供装置が上記手段を備える場合に比べて、コストを低くすることができる。特に、管理システム3が複数の避難情報提供装置2を管理する場合、避難情報提供システム1全体のコストを低くすることができる。
【0099】
(実施形態2)
実施形態2に係る避難情報提供装置2は、図4に示すように、避難対象者が知っている音声で通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する点で、実施形態1に係る避難情報提供装置2(図1参照)と相違する。なお、実施形態2に係る避難情報提供装置2に関し、実施形態1に係る避難情報提供装置2と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0100】
(1)構成
実施形態2に係る避難情報提供システム1は、図4に示すように、実施形態1と同様、複数の避難情報提供装置2と、管理システム3とを備える。
【0101】
実施形態2の避難情報提供装置2は、図4に示すように、実施形態1と同様、処理部21と、通信部22と、人検出部23と、通知部24と、ガス検出部25と、記憶部26と、電源27とを備える。なお、実施形態2の避難情報提供装置2に関し、実施形態1の避難情報提供装置2(図1参照)と同様の構成及び機能については説明を省略する。
【0102】
通知制御部214は、避難対象者が知っている音声によるメッセージを用いて通知を行うように通知部24を制御する。より詳細には、通知制御部214は、記憶部26に記憶されている音声メッセージを用いて通知を行うように通知部24を制御する。記憶部26は、音声メッセージをあらかじめ記憶する。
【0103】
避難対象者が知っている音声は、例えば、避難対象者が知っている人の音声、避難対象者が知っているキャラクタの音声である。避難対象者が知っている人とは、例えば、避難対象者の家族、親戚、友人若しくは知人、又は、避難対象者が知っている芸能人である。避難対象者が知っているキャラクタとは、例えば、アニメのキャラクタである。
【0104】
ところで、音声メッセージは、避難対象者の識別に関する情報を含む。これにより、避難対象者に対し、自分のことであることを自覚させ、避難を促すことができる。
【0105】
避難対象者の識別に関する情報は、例えば、避難対象者の名前(氏名、氏のみ、名のみ)又はニックネームである。音声メッセージは、例えば「Xさんへの避難指示です。……」等、通知内容に避難対象者の名前(氏名、氏のみ、名のみ)又はニックネームが含まれているメッセージである。
【0106】
音声メッセージは、避難対象者の居住地(住戸)に関する情報を含んでもよい。これにより、避難対象者に対し、自分の居住地に関する情報であることを自覚させ、避難を促すことができる。
【0107】
音声メッセージは、例えば「A市B町の皆様への避難指示です。……」等、通知内容に避難対象者の住戸6の住所が含まれているメッセージである。避難対象者の居住地に関する情報は、例えば、避難対象者の住戸6の郵便番号、又は、避難対象者の住戸6の住所の全て若しくは一部である。避難対象者の住戸6の郵便番号又は住所は、例えば、避難情報提供装置2を管理システム3に接続される際に登録される。
【0108】
(2)管理システムの動作
次に、実施形態2に係る管理システム3の動作について説明する。
【0109】
まず、管理側制御部31は、通信端末71から音声メッセージを取得する。音声メッセージは、メッセージの内容に関するテキスト情報であってもよいし、テキスト情報と音声情報との両方であってもよい。管理側制御部31は、通信端末71から取得した音声メッセージを管理側記憶部32に記憶させる。通信端末71から取得した音声メッセージがテキスト情報のみである場合、管理側制御部31は、テキスト情報に音声情報を追加した音声メッセージを管理側記憶部32に記憶させる。一方、通信端末71から取得した音声メッセージがテキスト情報と音声情報の両方である場合、管理側制御部31は、通信端末71から取得した音声メッセージをそのまま管理側記憶部32に記憶させる。
【0110】
その後、災害が発生して非難が必要な場合、実施形態1と同様、管理側制御部31が、外部システム5(第1外部システム51)から災害情報を取得する。管理側制御部31は、外部システム5から取得した災害情報を管理側記憶部32に記憶させる。
【0111】
その後、実施形態1と同様、管理側制御部31は、災害情報に基づく第1避難情報を各避難情報提供装置2に送信するように管理側通信部33を制御する。管理側通信部33は、管理側制御部31の制御に従って、ネットワーク4を介して、第1避難情報を避難情報提供装置2に送信する。
【0112】
また、管理側制御部31は、音声メッセージを各避難情報提供装置2に送信するように管理側通信部33を制御する。管理側通信部33は、管理側制御部31の制御に従って、ネットワーク4を介して、音声メッセージを避難情報提供装置2に送信する。
【0113】
(3)避難情報提供装置の動作(避難情報提供方法)
次に、実施形態2に係る避難情報提供装置2の動作(避難情報提供方法)について図5を参照して説明する。避難情報提供方法は、第1ステップS21~第12ステップS32を有する。記憶部26は、第1避難情報に対応する第2避難情報をあらかじめ記憶する。
【0114】
第1ステップS21は、音声メッセージを取得するステップである。より詳細には、通信部22が管理システム3から音声メッセージを受信し、第1取得部211が音声メッセージを取得する。
【0115】
第2ステップS22は、音声メッセージを記憶するステップである。より詳細には、第1取得部211は、音声メッセージを2回目の通知以降の第2避難情報として記憶部26にあらかじめ記憶させる。実施形態2において、2回目以降の通知における第2避難情報は、避難対象者の家族又は避難対象者の好きな芸能人の声によるメッセージつまり音声メッセージである。
【0116】
第3ステップS23は、実施形態1の第1ステップS1(図3参照)と同様、第1避難情報を取得するステップである。
【0117】
第4ステップS24は、実施形態1の第2ステップS2(図3参照)と同様、第1避難情報に対応する第2避難情報を抽出するステップである。
【0118】
第5ステップS25は、実施形態1の第3ステップS3(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。
【0119】
第6ステップS26は、実施形態1の第4ステップS4(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するステップである。
【0120】
第7ステップS27は、実施形態1の第5ステップS5(図3参照)と同様、第2避難情報を通知してから一定期間が経過するか否かを判定するステップである。第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過していない場合(図5の第7ステップS27において「No」の場合)、計時部213が計時を継続する。一方、第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過した場合(図5の第7ステップS27において「Yes」の場合)、第8ステップS28に進む。
【0121】
第8ステップS28は、実施形態1の第6ステップS6(図3参照)と同様、避難状況が継続しているか否かを判定するステップである。避難状況が解除されている場合(図5の第8ステップS28において「No」の場合)、動作を終了する。一方、避難状況が継続している場合(図5の第8ステップS28において「Yes」の場合)、第9ステップS29に進む。
【0122】
第9ステップS29は、実施形態1の第7ステップS7(図3参照)と同様、住戸6に人が存在するか否かを判定するステップである。住戸6に人が存在する場合(図5の第9ステップS29において「Yes」の場合)、第10ステップS30に進む。一方、住戸6に人が存在しない場合(図5の第9ステップS29において「No」の場合)、第7ステップS27に進む。
【0123】
第10ステップS30は、第2避難情報を抽出するステップである。より詳細には、通知制御部214は、第2避難情報として音声メッセージを記憶部26から抽出する。
【0124】
第11ステップS31は、第2避難情報として音声メッセージを通知するように通知部24を制御するステップである。より詳細には、通知制御部214は、1回目の通知よりも音量が高くして第2避難情報としての音声メッセージをスピーカ281から音声にて出力するように、音出力部28を制御する。また、通知制御部214は、光源291が1回目の通知よりも明るく点灯するように、表示部29を制御する。
【0125】
第12ステップS32は、第2避難情報として音声メッセージを通知するステップである。より詳細には、音出力部28は、通知制御部214の制御に従って、1回目の通知よりも音量を高くして第2避難情報としての音声メッセージを音声にて出力する。また、表示部29は、通知制御部214の制御に従って、1回目の通知よりも明るく光源291を点灯させる。その後、第7ステップS27に進む。
【0126】
その後、実施形態2に係る避難情報提供方法では、第7ステップS27~第12ステップS32を繰り返す。
【0127】
(3)効果
実施形態2に係る避難情報提供装置2では、一定期間間隔で避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難情報の通知を繰り返すことができるので、避難対象者に避難を促すことができる。
【0128】
また、実施形態2に係る避難情報提供装置2では、避難対象者が知っている音声メッセージを用いて避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難をより促すことができる。
【0129】
実施形態2に係る避難情報提供装置2では、記憶部26に記憶されている音声メッセージを用いて避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難情報提供装置2を管理する管理システム3側の負荷を低減させることができる。
【0130】
実施形態2に係る避難情報提供装置2では、音声メッセージが、避難対象者の識別に関する情報を含む。これにより、避難対象者に対し、自分のことであることを自覚させ、避難を促すことができる。
【0131】
実施形態2に係る避難情報提供装置2では、音声メッセージが、避難対象者の居住地に関する情報を含む。これにより、避難対象者に対し、自分の居住地に関する情報であることを自覚させ、避難を促すことができる。
【0132】
(実施形態3)
実施形態3に係る避難情報提供装置2は、住戸6に人が存在することを避難対象者の家族及び避難対象者が居住している自治体に出力する点で、実施形態1に係る避難情報提供装置2(図1参照)と相違する。なお、実施形態3に係る避難情報提供装置2に関し、実施形態1に係る避難情報提供装置2と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0133】
(1)構成
実施形態3に係る避難情報提供システム1は、図6に示すように、実施形態1と同様、複数の避難情報提供装置2と、管理システム3とを備える。
【0134】
実施形態3の避難情報提供装置2は、図6に示すように、実施形態1と同様、処理部21と、通信部22と、人検出部23と、通知部24と、ガス検出部25と、記憶部26と、電源27とを備える。なお、実施形態2の避難情報提供装置2に関し、実施形態1の避難情報提供装置2(図1参照)と同様の構成及び機能については説明を省略する。
【0135】
通信部22は、第1通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する時点から一定期間以上が経過した状態において、第2取得部212で人検出情報が取得される場合、住戸6に人が存在することを、家族端末91及び自治体サーバ92に出力する。家族端末91は、避難対象者の家族が有する外部装置に相当する。自治体サーバ92は、避難対象者が住んでいる自治体が有する外部装置に相当する。
【0136】
なお、通信部22は、家族端末91及び自治体サーバ92の両方に出力することに限定されず、家族端末91及び自治体サーバ92のうち、家族端末91のみに出力してもよいし、自治体サーバ92のみに出力してもよい。
【0137】
(2)避難情報通知装置の動作(避難情報提供方法)
次に、実施形態3に係る避難情報提供装置2の動作(避難情報提供方法)について図7を参照して説明する。避難情報提供方法は、第1ステップS41~第13ステップS53を有する。記憶部26は、第1避難情報に対応する第2避難情報をあらかじめ記憶する。
【0138】
第1ステップS41は、実施形態2の第1ステップS21(図5参照)と同様、音声メッセージを取得するステップである。
【0139】
第2ステップS42は、実施形態2の第2ステップS22(図5参照)と同様、音声メッセージを記憶するステップである。
【0140】
第3ステップS43は、実施形態2の第3ステップS23(図5参照)と同様、第1避難情報を取得するステップである。
【0141】
第4ステップS44は、実施形態2の第4ステップS24(図5参照)と同様、第1避難情報に対応する第2避難情報を抽出するステップである。
【0142】
第5ステップS45は、実施形態2の第5ステップS25(図5参照)と同様、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。
【0143】
第6ステップS46は、実施形態2の第6ステップS26(図5参照)と同様、第2避難情報を通知するステップである。
【0144】
第7ステップS47は、実施形態2の第7ステップS27(図5参照)と同様、第2避難情報を通知してから一定期間が経過するか否かを判定するステップである。第2避難情報を通知してから一定期間が経過していない場合(図7の第7ステップS47において「No」の場合)、計時部213が計時を継続する。一方、第2避難情報を通知してから一定期間が経過した場合(図7の第7ステップS47において「Yes」の場合)、第8ステップS48に進む。
【0145】
第8ステップS48は、実施形態2の第8ステップS28(図5参照)と同様、避難状況が継続しているか否かを判定するステップである。避難状況が解除されている場合(図7の第8ステップS48において「No」の場合)、動作を終了する。一方、避難状況が継続している場合(図7の第8ステップS48において「Yes」の場合)、第9ステップS49に進む。
【0146】
第9ステップS49は、実施形態2の第9ステップS29(図5参照)と同様、住戸6に人が存在するか否かを判定するステップである。住戸6に人が存在する場合(図7の第9ステップS49において「Yes」の場合)、第10ステップS50に進む。一方、住戸6に人が存在しない場合(図7の第9ステップS49において「No」の場合)、第7ステップS47に進む。
【0147】
第10ステップS50は、住戸6に人が存在することを家族端末91及び自治体サーバ92に出力するステップである。より詳細には、住戸6に人が存在すると通知制御部214が判定した場合、住戸6に人が存在する旨の信号を家族端末91及び自治体サーバ92に出力するように通知制御部214が通信部22を制御する。通信部22は、通知制御部214の制御に従って、上記信号を家族端末91及び自治体サーバ92に送信する。
【0148】
第11ステップS51は、実施形態2の第10ステップS30(図5参照)と同様、第2避難情報を抽出するステップである。
【0149】
第12ステップS52は、実施形態2の第11ステップS31(図5参照)と同様、第2避難情報として音声メッセージを通知するように通知部24を制御するステップである。
【0150】
第13ステップS53は、実施形態2の第12ステップS32(図5参照)と同様、第2避難情報として音声メッセージを通知するステップである。その後、第7ステップS47に進む。
【0151】
その後、実施形態3に係る避難情報提供方法では、第7ステップS47~第13ステップS53を繰り返す。
【0152】
(3)効果
実施形態3に係る避難情報提供装置2では、避難情報の通知を行った時点から一定期間以上が経過した状態で、人検出情報が取得される場合、住戸6に人が存在することを、避難対象者の家族が有する家族端末91(外部装置)又は避難対象者が住んでいる自治体が有する自治体サーバ92(外部装置)の少なくとも一方に通信部22(出力部)が出力する。これにより、住戸6に人が存在することを家族又は自治体の少なくとも一方へ知らせることができる。
【0153】
(実施形態4)
実施形態4に係る避難情報提供装置2は、人検出情報が取得される割合が高いエリアでは、通知の頻度を高くする点で、実施形態1に係る避難情報提供装置2(図1参照)と相違する。なお、実施形態4に係る避難情報提供装置2に関し、実施形態1に係る避難情報提供システム1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0154】
(1)構成
実施形態4に係る避難情報提供システム1は、実施形態1と同様、複数の避難情報提供装置2と、管理システム3とを備える(図1参照)。
【0155】
実施形態4の避難情報提供装置2は、実施形態1と同様、処理部21と、通信部22と、人検出部23と、通知部24と、ガス検出部25と、記憶部26と、電源27とを備える。なお、実施形態4の避難情報提供装置2に関し、実施形態1の避難情報提供装置2(図1参照)と同様の構成及び機能については説明を省略する。
【0156】
通知制御部214は、第1通知を行うように通知部24を制御する時点から一定期間以上が経過した状態において、第2取得部212で人検出情報が取得される割合が閾値以上であるエリアに存在する場合、上記割合が閾値未満である場合よりも通知の頻度を多くするように通知部24を制御する。
【0157】
(2)避難情報提供装置の動作(避難情報提供方法)
次に、実施形態4に係る避難情報提供装置2の動作(避難情報提供方法)について図8を参照して説明する。避難情報提供方法は、第1ステップS61~第12ステップS72を有する。記憶部26は、第1避難情報に対応する第2避難情報をあらかじめ記憶する。
【0158】
第1ステップS61は、実施形態1の第1ステップS1(図3参照)と同様、第1避難情報を取得するステップである。
【0159】
第2ステップS62は、実施形態1の第2ステップS2(図3参照)と同様、第1避難情報に対応する第2避難情報を抽出するステップである。
【0160】
第3ステップS63は、実施形態1の第3ステップS3(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。
【0161】
第4ステップS64は、実施形態1の第4ステップS4(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するステップである。
【0162】
第5ステップS65は、実施形態1の第5ステップS5(図3参照)と同様、第2避難情報を通知してから一定期間が経過するか否かを判定するステップである。第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過していない場合(図8の第5ステップS65において「No」の場合)、計時部213が計時を継続する。一方、第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過した場合(図8の第5ステップS65において「Yes」の場合)、第6ステップS66に進む。
【0163】
第6ステップS66は、実施形態1の第6ステップS6(図3参照)と同様、避難状況が継続しているか否かを判定するステップである。避難状況が解除されている場合(図8の第6ステップS66において「No」の場合)、動作を終了する。一方、避難状況が継続している場合(図8の第6ステップS66において「Yes」の場合)、第7ステップS67に進む。
【0164】
第7ステップS67は、実施形態1の第7ステップS7(図3参照)と同様、住戸6に人が存在することを表す人検出情報を取得し、住戸6に人が存在するか否かを判定するステップである。住戸6に人が存在する場合(図8の第7ステップS67において「Yes」の場合)、第3ステップS63に進む。一方、住戸6に人が存在しない場合(図8の第7ステップS67において「No」の場合)、第5ステップS65に進む。
【0165】
第8ステップS68は、実施形態1の第8ステップS8(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。
【0166】
第9ステップS69は、実施形態1の第9ステップS9(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するステップである。
【0167】
第10ステップS70は、避難情報提供装置2の数に対する人検出部23が人の存在を検出する避難情報提供装置2の数の割合を表す割合情報を取得するステップである。より詳細には、第1取得部211は、管理システム3から割合情報を取得する。
【0168】
第11ステップS71は、割合が高いか否かを判定するステップである。より詳細には、通知制御部214は、第1取得部211で取得された割合情報が閾値以上であるか否かを判定する。割合情報が閾値以上である場合(図8の第11ステップS71において「Yes」の場合)、第12ステップS72に進む。一方、割合情報が閾値未満である場合(図8の第11ステップS71の「No」の場合)、第5ステップS65に進む。
【0169】
第12ステップS72は、一定期間を短くするステップである。より詳細には、通知制御部214は、現状の一定期間よりも短い期間を新たな一定期間とする。つまり、人検出部23で人の存在を検出する避難情報提供装置2の数が多い場合、通知制御部214は、一定期間を短くして第2避難情報を通知するように通知部24を制御する。その後、第5ステップS65に進む。
【0170】
その後、実施形態4に係る避難情報提供方法では、第5ステップS65~第12ステップS72を繰り返す。
【0171】
(3)効果
実施形態4に係る避難情報提供装置2では、人検出情報が取得される割合が高いエリアに存在する場合、避難情報の通知の頻度を多くするように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、より緊急性の高いことを知らせることができる。
【0172】
(実施形態5)
実施形態5に係る避難情報提供装置2は、避難指示レベルに応じて避難情報の通知を変更する点で、実施形態1に係る避難情報提供装置2(図1参照)と相違する。なお、実施形態5に係る避難情報提供装置2に関し、実施形態1に係る避難情報提供システム1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0173】
(1)構成
実施形態5に係る避難情報提供システム1は、実施形態1と同様、複数の避難情報提供装置2と、管理システム3とを備える(図1参照)。
【0174】
実施形態5の避難情報提供装置2は、実施形態1と同様、処理部21と、通信部22と、人検出部23と、通知部24と、ガス検出部25と、記憶部26と、電源27とを備える(図1参照)。なお、実施形態4の避難情報提供装置2に関し、実施形態1の避難情報提供装置2と同様の構成及び機能については説明を省略する。
【0175】
通信部22は、第1避難情報を受信する。第1避難情報は、避難指示レベルに関する情報を含む。
【0176】
実施形態5の通知制御部214は、第1機能と、第2機能とを有する。第1機能は、第2取得部212で人検出情報が取得されると、通知を行うように通知部24を制御する機能である。第2機能は、第2取得部212で人検出情報が取得されるか否かに関係なく、通知を行うように通知部24を制御する機能である。
【0177】
通知制御部214は、避難指示レベルに応じて、第1機能又は第2機能を選択する。通知制御部214は、避難指示レベルが閾値(レベル閾値)以上であるか否かを判定することによって、避難指示レベルが高いか否かを判定する。
【0178】
より詳細には、通知制御部214は、避難指示レベルが閾値未満である場合、第1機能を選択し、避難指示レベルが閾値以上である場合、第2機能を選択する。避難指示レベルが閾値未満である場合、すなわち、避難指示レベルが低い場合、通知制御部214は、第1機能によって、人が検出されると、通知を行うように通知部24を制御する。一方、避難指示レベルが閾値以上である場合、すなわち、避難指示レベルが高い場合、通知制御部214は、第2機能によって、人検出情報が取得されるか否かに関係なく、通知を行うように通知部24を制御する。これにより、避難指示レベルに応じて、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0179】
(2)避難情報提供装置の動作(避難情報提供方法)
次に、実施形態5に係る避難情報提供装置2の動作(避難情報提供方法)について図9を参照して説明する。避難情報提供方法は、第1ステップS81~第11ステップS91を有する。記憶部26は、第1避難情報に対応する第2避難情報をあらかじめ記憶する。
【0180】
第1ステップS81は、実施形態1の第1ステップS1(図3参照)と同様、第1避難情報を取得するステップである。
【0181】
第2ステップS82は、実施形態1の第2ステップS2(図3参照)と同様、第1避難情報に対応する第2避難情報を抽出するステップである。
【0182】
第3ステップS83は、避難指示レベルが高いか否かを判定するステップである。より詳細には、避難指示レベルが閾値以上であるか否かを通知制御部214が判定する。避難指示レベルが閾値以上である場合(図9の第3ステップS83において「Yes」の場合)、第4ステップS84に進む。避難指示レベルが閾値未満である場合(図9の第3ステップS63において「No」の場合)、第6ステップS86に進む。
【0183】
第4ステップS84は、実施形態1の第3ステップS3(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。
【0184】
第5ステップS85は、実施形態1の第4ステップS4(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するステップである。
【0185】
第6ステップS86は、住戸6に人が存在するか否かを判定するステップである。より詳細には、第2取得部212が人検出部23から人検出情報を取得した場合、住戸6に人が存在すると通知制御部214が判定する。住戸6に人が存在する場合(図9の第6ステップS86において「Yes」の場合)、第4ステップS84に進む。一方、住戸6に人が存在しない場合(図9の第6ステップS86において「No」の場合)、第7ステップS87に進む。
【0186】
第7ステップS87は、実施形態1の第5ステップS5(図3参照)と同様、第2避難情報を通知してから一定期間が経過するか否かを判定するステップである。第2避難情報を通知した時点から一定期間が経過していない場合(図9の第7ステップS87において「No」の場合)、計時部213が計時を継続する。一方、第2避難情報を通知してから一定期間が経過した場合(図9の第7ステップS87において「Yes」の場合)、第8ステップS88に進む。
【0187】
第8ステップS88は、実施形態1の第6ステップS6(図3参照)と同様、避難状況が継続しているか否かを判定するステップである。避難状況が解除されている場合(図9の第8ステップS88において「No」の場合)、動作を終了する。一方、避難状況が継続している場合(図9の第8ステップS88において「Yes」の場合)、第9ステップS89に進む。
【0188】
第9ステップS89は、実施形態1の第7ステップS7(図3参照)と同様、住戸6に人が存在するか否かを判定するステップである。住戸6に人が存在する場合(図9の第9ステップS89において「Yes」の場合)、第8ステップS88に進む。一方、住戸6に人が存在しない場合(図9の第9ステップS89において「No」の場合)、第7ステップS87に進む。
【0189】
第10ステップS90は、実施形態1の第8ステップS8(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するように通知部24を制御するステップである。
【0190】
第11ステップS91は、実施形態1の第9ステップS9(図3参照)と同様、第2避難情報を通知するステップである。
【0191】
その後、実施形態4に係る避難情報提供方法では、第7ステップS87~第11ステップS91を繰り返す。
【0192】
実施形態4に係る避難情報提供方法では、上記のような動作を行うことによって、避難指示レベルに応じて避難情報を効果的に通知することができる。
【0193】
(3)効果
実施形態5に係る避難情報提供装置2では、通知制御部214が、避難指示レベルに応じて、通知部24による通知を切り替える。これにより、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0194】
実施形態5に係る避難情報提供装置2では、避難指示レベルが低い場合、人検出部23で人が検出されるときに、避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。避難指示レベルが高い場合、人検出部23の検出結果に関わらず、避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0195】
(変形例1)
変形例1に係る避難情報提供装置2では、通知制御部214は、避難対象者の属性に応じて、通知方法を切り替える。変形例1において、通知制御部214は、第1機能と、第2機能とを有する。第1機能は、第2取得部212で人検出情報が取得されると、通知を行うように通知部24を制御する機能である。第2機能は、第2取得部212で人検出情報が取得されるか否かに関係なく、通知を行うように通知部24を制御する機能である。通知制御部214は、避難対象者の属性に応じて、第1機能又は第2機能を選択する。
【0196】
より詳細には、避難対象者の属性が若年者である場合、通知制御部214は、第1機能を選択する。一方、避難対象者の属性が高齢者である場合、通知制御部214は、第2機能を選択する。
【0197】
変形例1に係る避難情報提供装置2では、通知制御部214が、避難対象者の属性に応じて、通知部24による通知を切り替える。これにより、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0198】
変形例1に係る避難情報提供装置2では、避難対象者の属性が若年者である場合、人検出情報が取得されるとき、避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。避難対象者の属性が高齢者である場合、人検出情報が取得されるか否かに関係なく、避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、避難対象者に対して避難の緊急性を知らせることができる。
【0199】
(変形例2)
変形例2に係る避難情報提供装置2では、通知制御部214は、避難対象者の属性が高齢者であり、かつ、第1避難情報が高齢者等避難指示を含む場合、人検出情報が取得されるか否かに関係なく、通知を行うように通知部24を制御する。
【0200】
変形例2に係る避難情報提供装置2では、避難対象者の属性が高齢者であり、かつ、第1避難情報が高齢者等避難指示を含む場合、人の存在に関係なく、避難情報の通知を行うように通知制御部214が通知部24を制御する。これにより、特定の避難対象者に対する避難の緊急性を上げることができる。
【0201】
(変形例3)
変形例3に係る避難情報提供装置2では、人検出部23は、処理部21と別体であってもよい。この場合、人検出部23は、処理部21を収容する筐体81とは異なる筐体に収容されている。変形例3の場合、人検出部23は、処理部21を収容する筐体81と同じ場所に設置されていてもよいし、筐体81と異なる場所に設置されていてもよい。人検出部23の検出領域つまり住戸6内の所定領域は、避難情報提供装置2の設置場所に限定されず、他の場所であってもよい。
【0202】
(変形例4)
変形例4に係る避難情報提供装置2では、人検出部23は、人感センサであることに限定されず、他の検出手段であってもよい。人検出部23は、例えば、住戸6に設置されているドアセンサであってもよい。あるいは、人検出部23は、例えば、住戸6に設置されているホームセキュリティーシステムに含まれる人検出センサであってもよい。また、人検出部23は、例えば、住戸6内の所定領域の画像を用いて人が存在することを検出してもよい。住戸6の所定領域の画像は、例えば、住戸6に設置されているカメラ等が所定領域を撮像することで得られる画像である。人検出部23は、上記画像を取得し、上記画像に対する画像認識によって所定領域内の人を検出する。
【0203】
(変形例5)
変形例5に係る避難情報提供装置2では、通知制御部214は、第2避難情報を通知するように外部通知機器を制御してもよい。外部通知機器は、避難情報提供装置2とは異なる通知機器であり、例えば、住戸6に設置されているテレビである。通知制御部214は、第2避難情報を外部通知機器に出力し、外部通知機器は、第2避難情報を受け取ると、第2避難情報を音声にて出力したり、第2避難情報の内容を画面に表示したりする。
【0204】
(変形例6)
変形例6に係る避難情報提供システム1では、管理システム3の管理側記憶部32が第2避難情報をあらかじめ記憶する。変形例6では、管理システム3が第2避難情報を避難情報提供装置2に送信する。避難情報提供装置2は、管理システム3から、第1避難情報でなく、第2避難情報を受信する。そして、避難情報提供装置2は、第2避難情報を通知する。
【0205】
(変形例7)
変形例7に係る避難情報提供システム1では、管理システム3は、ネットワーク4を用いた通信に変えて、無線通信を用いて、複数の避難情報提供装置2と通信してもよい。
【0206】
上記の各変形例に係る避難情報提供システム1又は避難情報提供装置2においても、実施形態1~5に係る避難情報提供システム1又は避難情報提供装置2と同様の効果を奏する。
【0207】
以上説明した実施形態及び変形例は、本開示の様々な実施形態及び変形例の一部に過ぎない。また、実施形態及び変形例は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0208】
1 避難情報提供システム
2 避難情報提供装置
211 第1取得部
212 第2取得部
214 通知制御部
23 人検出部
24 通知部
25 ガス検出部
26 記憶部
3 管理システム
6 住戸
81 筐体
91 家族端末(外部装置)
92 自治体サーバ(外部装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9