(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152058
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】端末装置のためのコンピュータプログラム、端末装置、及び、端末装置によって実行される方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G06F3/12 357
G06F3/12 303
G06F3/12 378
G06F3/12 343
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061991
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 冬湖
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させ得る技術を提供する。
【解決手段】端末装置は、印刷対象のテキストが配置されるべきオブジェクト領域を含む元ラベル画像が端末装置の表示部に表示されている状態において、オブジェクト領域に配置されるべき特定のテキストの指定をユーザから受け付け、特定のテキストの指定がユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、特定のテキストが元ラベル画像に含まれるオブジェクト領域に配置されている印刷ラベル画像を表わす第1の印刷データを生成し、第1の印刷データをラベルプリンタに送信する。端末装置は、特定のテキストの指定がユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、特定のテキストをデータベースファイルに追加する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
印刷対象のテキストが配置されるべきオブジェクト領域を含む元ラベル画像が前記端末装置の表示部に表示されている状態において、前記オブジェクト領域に配置されるべき特定のテキストの指定をユーザから受け付ける受付部と、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストが前記元ラベル画像に含まれる前記オブジェクト領域に配置されている印刷ラベル画像を表わす第1の印刷データを生成する第1の印刷データ生成部と、
前記第1の印刷データをラベルプリンタに送信する第1の送信部と、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストをデータベースファイルに追加する追加部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記追加部は、前記元ラベル画像を表わすラベルファイルに前記データベースファイルが関連付けられている状態において、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記追加部は、
前記元ラベル画像に前記データベースファイルが関連付けられている状態において、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得され、かつ、前記データベースファイルが前記特定のテキストを含まない場合に、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加し、
前記元ラベル画像が前記データベースファイルに関連付けられている状態において、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得され、かつ、前記データベースファイルが前記特定のテキストを含む場合に、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加しない、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記データベースファイルは、フィールド名と、前記フィールド名に関連付けられているM個(Mは1以上の整数)のテキストと、を含み、
前記オブジェクト領域は、前記データベースファイル内の前記フィールド名に関連付けられており、
前記追加部は、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストが前記フィールド名に関連付けられるように、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加し、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記特定のテキストが前記データベースファイルに追加された後に、前記元ラベル画像が前記表示部に表示されている状態において、前記特定のテキストの指定を前記ユーザから受け付けることなく、前記印刷指示が取得される場合に、(M+1)個の印刷データを生成する第2のデータ生成部であって、前記(M+1)個の印刷データのそれぞれは、前記M個のテキストと前記特定のテキストとを含む(M+1)個のテキストのそれぞれが、前記元ラベル画像に含まれる前記オブジェクト領域に配置されている印刷ラベル画像を表わす、前記第2のデータ生成部と、
前記(M+1)個の印刷データを前記ラベルプリンタに送信する第2の送信部と、として機能させる、請求項2又は3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記元ラベル画像を表わすラベルファイルに前記データベースファイルが関連付けられていない状態において、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記データベースファイルを生成するファイル生成部として機能させ、
前記追加部は、前記データベースファイルが生成された後に、前記特定のテキストを生成済みの前記データベースファイルに追加する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記元ラベル画像が前記表示部に表示されている状態では、前記オブジェクト領域は、印刷対象のテキストを含まない、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加するのか否かを前記ユーザに選択させるための選択画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記追加部は、
前記選択画面において前記特定のテキストを追加することが選択される場合に、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加し、
前記選択画面において前記特定のテキストを追加しないことが選択される場合に、前記特定のテキストを前記データベースファイルに追加しない、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記特定のテキストに関連付けて前記特定のテキストの印刷履歴情報を前記データベースファイルに記憶させる記憶制御部として機能させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記印刷履歴情報は、印刷回数を示す情報と印刷日時を示す情報との少なくとも一方を含む、請求項8に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
端末装置であって、
表示部と、
印刷対象のテキストが配置されるべきオブジェクト領域を含む元ラベル画像が前記表示部に表示されている状態において、前記オブジェクト領域に配置されるべき特定のテキストの指定をユーザから受け付ける受付部と、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストが前記元ラベル画像に含まれる前記オブジェクト領域に配置されている印刷ラベル画像を表わす第1の印刷データを生成する第1のデータ生成部と、
前記第1の印刷データをラベルプリンタに送信する第1の送信部と、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストをデータベースファイルに追加する追加部と、
を備える、端末装置。
【請求項11】
端末装置によって実行される方法であって、
印刷対象のテキストが配置されるべきオブジェクト領域を含む元ラベル画像が前記端末装置の表示部に表示されている状態において、前記オブジェクト領域に配置されるべき特定のテキストの指定をユーザから受け付ける受付ステップと、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストが前記元ラベル画像に含まれる前記オブジェクト領域に配置されている印刷ラベル画像を表わす第1の印刷データを生成する第1のデータ生成ステップと、
前記第1の印刷データをラベルプリンタに送信する第1の送信ステップと、
前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストをデータベースファイルに追加する追加ステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、ラベルプリンタにラベルを印刷させ、かつ、ユーザによって指定されたテキストをデータベースファイルに追加する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷装置とパーソナルコンピュータとを備えるシステムが開示されている。パーソナルコンピュータは、印刷実行の指示を取得すると、テキストがオブジェクト領域に配置されている画像データを生成し、当該画像データを印刷装置に送信する。印刷装置は、パーソナルコンピュータから画像データを受信すると、当該画像データによって表される画像の印刷を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、上記の特許文献1には開示されていない機能をユーザに提供することによって、ユーザの利便性を向上させ得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示するコンピュータプログラムは、端末装置のためのコンピュータプログラムであって、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、印刷対象のテキストが配置されるべきオブジェクト領域を含む元ラベル画像が前記端末装置の表示部に表示されている状態において、前記オブジェクト領域に配置されるべき特定のテキストの指定をユーザから受け付ける受付部と、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストが前記元ラベル画像に含まれる前記オブジェクト領域に配置されている印刷ラベル画像を表わす第1の印刷データを生成する第1の印刷データ生成部と、前記第1の印刷データをラベルプリンタに送信する第1の送信部と、前記特定のテキストの指定が前記ユーザから受け付けられた後に、前記印刷指示が取得される場合に、前記特定のテキストをデータベースファイルに追加する追加部と、として機能させてもよい。
【0006】
上記の構成によると、端末装置は、特定のテキストの指定をユーザから受け付けた後に印刷指示を取得する場合に、印刷データをラベルプリンタに送信し、かつ、特定のテキストをデータベースファイルに追加する。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0007】
上記のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体、当該コンピュータプログラムによって実現される端末装置、及び、当該端末装置によって実行される方法も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】新たなテンプレートが生成されるケースAのシーケンス図を示す。
【
図3】テンプレートを利用したラベル印刷が実行されるケースBのシーケンス図を示す。
【
図4】csvファイルに関連付けられる新たなテンプレートが生成されるケースCのシーケンス図を示す。
【
図6】csvファイルに関連付けられているテンプレートを利用したラベル印刷が実行されるケースDのシーケンス図を示す。
【
図8】csvファイルに関連付けられているテンプレートを利用したラベル印刷が実行されるケースEのシーケンス図を示す。
【
図9】csvファイルを利用したラベル印刷が実行されるケースFのシーケンス図を示す。
【
図10】第2実施例において、端末装置の表示部に表示される選択画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成:
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、携帯端末10と、ラベルプリンタ50と、を備える。携帯端末10及びラベルプリンタ50は、AP(Access pointの略)4との無線接続を確立している。携帯端末10、及び、ラベルプリンタ50は、AP4を介して相互に通信可能である。
【0010】
本実施例では、ユーザが、携帯端末10及びラベルプリンタ50を利用して、管理対象物に貼り付けられるラベルを生成することを実現する。ラベルは、ラベルプリンタ50が粘着性を有するラベルテープに印刷ラベル画像を印刷することによって生成される。携帯端末10は、印刷ラベル画像を表わす印刷データを生成し、生成済みの印刷データをラベルプリンタ50に送信する。
【0011】
(携帯端末10の構成)
携帯端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末10は、表示部12と、無線LANインターフェース(以下ではインターフェースを「I/F」と記載する)14と、制御部20と、を備える。
【0012】
表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部12は、いわゆるタッチパネルとしても機能する。従って、ユーザは、表示部12に表示された複数のキーを操作することによって、様々な指示を携帯端末10に入力することができる。即ち、表示部12は、操作部としても機能する。
【0013】
無線LANI/F14は、Wi-Fi方式に従ったWi-Fi通信を実行するためのI/Fであり、AP4との無線接続を確立している。Wi-Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers、 Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a、11b、11g、11n、11ac等)に基づく無線通信方式である。
【0014】
制御部20は、CPU22と、メモリ24と、を備える。メモリ24は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。CPU22は、メモリ24に格納されているOS(Operating Systemの略)プログラム28、印刷アプリケーション30等に従って、様々な処理を実行する。OSプログラム28は、携帯端末10の種々の基本的な動作を制御するためのプログラムである。印刷アプリケーション30は、ラベルプリンタ50のベンダによって提供されるアプリケーションであり、例えば、インターネット上のサーバから携帯端末10にインストールされる。印刷アプリケーション30は、携帯端末10を利用して、ラベルプリンタ50にラベルを印刷させたりするためのアプリケーションである。以下では、アプリケーションのことを「アプリ」と記載することがある。
【0015】
メモリ24は、さらに、csvファイルCF1を記憶している。csvファイルは、複数のテキストをカンマで区切ったテキストファイルである。
図1では、csvファイルCF1、CF2、CF3内に記述されている複数個のテキストが表形式で示されている。csvファイルCF1は、指定領域DAと、管理領域PAと、を含む。指定領域DAの1行目(即ち一番上の行)には、フィールド名(即ち、「氏名」及び「部署」)が記述されている。csvファイルCF1の指定領域DAでは、フィールド名「氏名」に対応するテキストと、フィールド名「部署」に対応するテキストと、がそれぞれ列方向(縦方向)に並んでいる。管理領域MAの1行目(即ち一番上の行)には、管理対象名(即ち、「印刷枚数」及び「印刷日時」)が記述されている。csvファイルCF1の管理領域MAでは、管理対象名「印刷枚数」に対応するテキストと、管理対象名「印刷日時」に対応するテキストと、がそれぞれ列方向(縦方向)に並んでいる。
【0016】
メモリ24は、さらに、ラベル画像を表わす印刷データを生成するためのテンプレートを含むラベルファイルLF1を記憶し得る。ラベルファイルLF1には、オブジェクトテーブルOTと、csv情報CIと、が書き込まれ得る。オブジェクトテーブルOTでは、オブジェクト名と、フィールド名と、が関連付けられている。オブジェクト名は、後述するオブジェクト領域を識別するための情報である。csv情報CIは、ラベルファイルLF1に関連付けられているcsvファイルを示す情報である。
【0017】
(ラベルプリンタ50の構成)
ラベルプリンタ50は、表示部52と、印刷実行部54と、無線LANI/F56と、制御部60と、を備える。
【0018】
表示部52は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部54は、いわゆる熱転写方式の印刷機構であり、印刷ラベル画像をラベルテープに転写することによってラベルを生成する。変形例では、印刷実行部54は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構でもよい。無線LANI/F56は、上述した無線LANI/F14と同様である。
【0019】
制御部60は、CPU62と、メモリ64と、を備える。CPU62は、メモリ64に格納されているプログラム70に従って、様々な処理を実行する。メモリ64は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0020】
(具体的なケース;
図2~
図9)
図2~
図9を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースA~ケースFについて説明する。以下では、理解の容易化のために、携帯端末10のCPU22、ラベルプリンタ50のCPU62のそれぞれが実行する動作を、CPU22、62を主体として記載せずに、携帯端末10、ラベルプリンタ50のそれぞれを主体として記載する。また、携帯端末10とラベルプリンタ50との間で実行される各種通信は、無線LANI/F14、56、及び、AP4を介して実行される。このため、以下では、各種通信を説明する際に、無線LANI/F14、56、及び、AP4を介して、という説明を省略する。
【0021】
(ケースA;
図2)
図2を参照して、新たなテンプレートTP2が生成されるケースAについて説明する。ケースAの初期状態では、ラベルファイルLF1には、テンプレートTP1が記憶されている。ラベルファイルLF1のオブジェクトテーブルOT、及び、csv情報CIは空の状態である。
【0022】
携帯端末10は、印刷アプリ30を起動するためのアプリ起動操作を受け付けると、印刷アプリ30に従って以下の各処理を実行する。まず、携帯端末10は、ラベルファイルLF1を開くための操作を受付けると、第1テンプレート選択画面200を表示部12に表示する。第1テンプレート選択画面200は、テンプレートTP1と、新規作成ボタンB0と、を含む。テンプレートTP1には、オブジェクト領域OB1、OB2が配置されている。オブジェクト領域OB1、OB2には、それぞれ、オブジェクト領域OB1、OB2のオブジェクト名「氏名」、「年齢」が記述されている。オブジェクト領域は、印刷対象のテキストが配置されるべき領域である。新規作成ボタンB0は、元ラベル画像を作成するためのボタンである。テンプレートに表示されるオブジェクト領域は、印刷対象のテキストを含まない。
【0023】
携帯端末10は、T10において、新規作成ボタンB0の選択を受付けると、第1ホーム画面210を表示部12に表示する。第1ホーム画面210は、閉じるボタンB1と保存ボタンB2と印刷ボタンB3とデータボタンB4とメニューボタンB5と元ラベル画像OI1とを含む。閉じるボタンB1は、印刷アプリ30を終了させるためのボタンである。保存ボタンB2は、ラベルファイルLF1を保存するためのボタンである。印刷ボタンB3は、ラベル印刷処理を実行するためのボタンである。データボタンB4は、オブジェクト領域とフィールド名とを関連付けるためのボタンである。メニューボタンB5は、複数個のメニューを表示させるためのボタンである。
【0024】
携帯端末10は、T12において、メニューボタンB5の選択を受付けると、メニュー画面MSを第1ホーム画面210上に表示する。メニュー画面MSは、接続ボタンMB1と切断ボタンMB2と生成ボタンMB3とを含む。接続ボタンMB1は、csvファイルを開くと共に、当該csvファイルとラベルファイルLF1とを関連付けるためのボタンである。切断ボタンMB2は、csvファイルとラベルファイルLF1との関連付けを解除するためのボタンである。生成ボタンMB3は、オブジェクト領域を生成するためのボタンである。
【0025】
携帯端末10は、T14において、生成ボタンMB3の選択を受付ける。携帯端末10は、新たなオブジェクト領域OB1を配置する領域が指定され、新たなオブジェクト領域OB1のオブジェクト名「備品名」の入力を受付けると、第1ホーム画面210の元ラベル画像OI1内にオブジェクト領域OB1を表示する。本実施例では、オブジェクト名「Text1」がオブジェクト領域OB1に表示されているが、オブジェクト名と異なるテキストがオブジェクト領域OB1に表示されてもよい。携帯端末10は、オブジェクトテーブルOTにおいて、オブジェクト名「備品名」を記憶する。
【0026】
携帯端末10は、T16において、保存ボタンB2の選択を受付けると、T20において、ラベルファイルLF1を上書き保存する。具体的には、携帯端末10は、オブジェクト領域OB1が配置されている元ラベル画像OI1に対応するテンプレートTP2(
図3参照)をラベルファイルLF1に関連付けて記憶する。
【0027】
(ケースB;
図3)
図3を参照して、ケースAで作成されたテンプレートTP2を利用したラベル印刷が実行されるケースBについて説明する。ケースBの初期状態は、ケースAの後の状態である。このため、テンプレートTP1、TP2がラベルファイルLF1に関連付けて記憶されている。また、オブジェクト名「備品名」がオブジェクトテーブルOTに記憶されている。
【0028】
携帯端末10は、ラベルファイルLF1を開くための操作を受付けると、第2テンプレート選択画面202を表示部12に表示する。第2テンプレート選択画面202は、テンプレートTP2を含む点を除いて、ケースAの第1テンプレート選択画面200(
図2参照)と同様である。
【0029】
携帯端末10は、T110において、テンプレートTP2を選択するための操作を受付けると、選択済のテンプレートTP2に対応する元ラベル画像OI1を含む第2ホーム画面212を表示部12に表示する。T110の後に表示される第2ホーム画面212は、
図2の右下の第1ホーム画面210と同じである。携帯端末10は、T112において、オブジェクト領域OB1の選択を受付けると、第1入力画面IS1を第2ホーム画面212上に表示する。第1入力画面IS1は、テキスト入力欄TIと、OKボタンB6と、キャンセルボタンB7と、を含む。テキスト入力欄TIは、オブジェクト領域OB1に記述されるテキストを入力するための欄である。
【0030】
携帯端末10は、T114において、第1入力欄IF1へのテキスト「はさみ」の入力を受付け、OKボタンB6の選択を受付けると、テキスト「はさみ」をオブジェクト領域OB11に表示する。
【0031】
携帯端末10は、T120において、印刷ボタンB3の選択を受付けると、印刷指示が取得されたと判断し、テキスト「はさみ」が元ラベル画像OI1に含まれるオブジェクト領域OB11に配置されている印刷ラベル画像を表わす印刷データを生成し、生成済みの印刷データをラベルプリンタ50に送信する。
【0032】
ラベルプリンタ50は、携帯端末10から印刷データを受信すると、T130において、受信済みの印刷データを利用して、印刷ラベル画像に対応するラベルLB11の印刷を実行する。ラベルLB11では、テキスト「はさみ」がオブジェクト領域OB1に対応する位置に印刷されている。
【0033】
また、携帯端末10は、印刷指示が取得される場合に、ラベルファイルLF1にcsvファイルが関連付けられているのか否かを判断する。本ケースでは、携帯端末10は、ラベルファイルLF1にcsvファイルが関連付けられていないと判断し、テキスト「はさみ」を含む新たなcsvファイルCF2を生成する。csvファイルCF2は、csvファイルCF1(
図1参照)と同様に、指定領域DA(「備品名」を含む領域)と、管理領域MA(「印刷枚数」及び「印刷日時」を含む領域)と、を含む。携帯端末10は、csvファイルCF2を生成した後に、元ラベル画像OI1に含まれるオブジェクト領域OB11のオブジェクト名「備品名」を指定領域DAのフィールド名に追加し、オブジェクト領域OB11に対応するテキスト「はさみ」をフィールド名「はさみ」に対応するテキストとして追加する。また、携帯端末10は、csvファイルCF2において、テキスト「はさみ」に関連付けられている印刷枚数として「1」を記憶し、テキスト「はさみ」に関連付けられている印刷日時として現在日時「2022/2/28 10:00」を記憶する。また、携帯端末10は、csvファイルCF2のファイル名「csv2」をcsv情報CI内に記憶する。これにより、ラベルファイルLF1とcsvファイルCF2とが関連付けられる。なお、携帯端末10は、
図2の右下の第1ホーム画面210が表示されている状態において、印刷ボタンB3の選択を受付けると、ラベルLB11に対応する印刷データを生成し、csvファイルCF2を生成し、テキスト「はさみ」をフィールド名「はさみ」に対応するテキストとしてcsvファイルCF2に追加する。
【0034】
ケースBに示されるように、携帯端末10は、ラベルファイルLF1にcsvファイルが関連付けられていない状態において、テキスト「はさみ」の指定をユーザから受け付けた後に印刷指示が取得される場合に、新たなcsvファイルCF2を生成し、テキスト「はさみ」を生成済みのcsvファイルCF2に追加する。このような構成によると、その後において、ユーザは、テキスト「はさみ」を元ラベル画像に入力するための操作を実行しなくても、csvファイルCF2に含まれるテキスト「はさみ」を利用して、テキスト「はさみ」を含むラベルをラベルプリンタ50に印刷させることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0035】
(ケースC;
図4、
図5)
図4、
図5を参照して、新たなテンプレートTP3が生成されるケースCについて説明する。ケースCの初期状態は、
図3のケースBの初期状態と同様である。
【0036】
携帯端末10は、ラベルファイルLF1を開くための操作を受付けると、第2テンプレート選択画面202を表示部12に表示する。携帯端末10は、T210において、新規作成ボタンB0の選択を受付けると、第3ホーム画面214を表示部12に表示する。T210の後に表示される第3ホーム画面214は、元ラベル画像OI2を含む点を除いて、
図2の左下の第1ホーム画面210と同じである。
【0037】
携帯端末10は、T212において、新たなオブジェクト領域OB21を配置する領域が指定され、新たなオブジェクト領域OB21のオブジェクト名「部署」の入力を受付けると、第3ホーム画面214の元ラベル画像OI2内にオブジェクト領域OB21を表示する。携帯端末10は、オブジェクト名「部署」をオブジェクトテーブルOTに記憶する。また、携帯端末10は、T212において、さらに、新たなオブジェクト領域OB22を配置する領域が指定され、新たなオブジェクト領域OB22のオブジェクト名「氏名」の入力を受付けると、第3ホーム画面214の元ラベル画像OI2内にオブジェクト領域OB22を表示する。携帯端末10は、オブジェクト名「氏名」をオブジェクトテーブルOTに記憶する。
【0038】
携帯端末10は、T214において、メニューボタンB5の選択を受付け、接続ボタンMB1(
図2参照)の選択を受付け、csvファイルCF1の選択を受付けると、第3ホーム画面214上にcsvファイルCF1を表形式で表示する。また、携帯端末10は、ラベルファイルLF1とcsvファイルCF1とを関連付けるための接続指示が取得されたと判断し、csvファイルCF1のファイル名「csv1」をcsv情報CI内に記憶する。これにより、ラベルファイルLF1とcsvファイルCF1とが関連付けられる。
【0039】
携帯端末10は、T216において、データボタンB4の選択を受付けると、
図5のオブジェクト画面220を表示部12に表示する。オブジェクト画面220には、オブジェクトテーブルOTに記憶されているオブジェクト名のうち、第3ホーム画面214に表示されていたオブジェクト領域OB21、OB22のオブジェクト名「部署」、「氏名」が表示される。そして、オブジェクト画面220では、オブジェクト名「部署」、「氏名」のそれぞれに、フィールド名設定欄が対応付けられている。ユーザは、フィールド名設定欄を操作することによって、ラベルファイルLF1に関連付けられているcsvファイルCF1内のフィールド名「部署」、「氏名」を選択することができる。オブジェクト画面220は、さらに、OKボタンB6と、キャンセルボタンB7と、を含む。携帯端末10は、T220において、オブジェクト名「部署」に関連付けるフィールド名としてフィールド名「部署」が選択される操作、及び、オブジェクト名「氏名」に関連付けるフィールド名としてフィールド名「氏名」が選択される操作を受付けると、オブジェクト名「部署」に対応するフィールド名に「部署」を表示し、オブジェクト名「氏名」に対応するフィールド名に「氏名」を表示する。携帯端末10は、T222において、OKボタンB6の選択を受付けると、オブジェクト名「部署」とフィールド名「部署」とを関連付けるための指示、及び、オブジェクト名「氏名」とフィールド名「氏名」とを関連付けるための指示が取得されたと判断し、オブジェクトテーブルOTにおいて、オブジェクト名「部署」に関連付けられているフィールド名に「部署」を記憶すると共に、オブジェクト名「氏名」に関連付けられているフィールド名に「氏名」を記憶する。また、携帯端末10は、フィールド名「部署」に対応するテキスト「開発部」をオブジェクト領域OB21に表示すると共に、フィールド名「氏名」に対応するテキスト「Taro Suzuki」をオブジェクト領域OB22に表示する。
【0040】
携帯端末10は、T224において、保存ボタンB2の選択を受付けると、T230において、ラベルファイルLF1を上書き保存する。具体的には、携帯端末10は、オブジェクト領域OB21、OB22が配置されている元ラベル画像OI2に対応するテンプレートTP3(
図6参照)をラベルファイルLF1に関連付けて記憶する。即ち、携帯端末10は、csvファイルCF1に関連付けられているテンプレートTP3をラベルファイルLF1に記憶する。
【0041】
(ケースD;
図6、
図7)
図6、
図7を参照して、ケースCで作成されたテンプレートTP3を利用したラベル印刷が実行されるケースDについて説明する。ケースDの初期状態は、ケースCの後の状態である。このため、テンプレートTP1、TP2、TP3がラベルファイルLF1に関連付けて記憶されている。また、オブジェクト名「備品名」、「部署」、「氏名」がオブジェクトテーブルOTに記憶されている。
【0042】
携帯端末10は、ラベルファイルLF1を開くための操作を受付けると、第3テンプレート選択画面204を表示部12に表示する。第3テンプレート選択画面204は、テンプレートTP3を含む点を除いて、ケースBの第2テンプレート選択画面202(
図3参照)と同様である。
【0043】
携帯端末10は、T310において、テンプレートTP3を選択するための操作を受付けると、テンプレートTP3に対応する元ラベル画像OI2を含む第4ホーム画面218を表示部12に表示する。T310の後に表示される第4ホーム画面218は、csvファイルボタンB10を含む点、及び、csvファイルCF1を含まない点を除いて、
図4の右下の第3ホーム画面214と同じである。csvファイルボタンB10は、ラベルファイルLF1に関連付けられているcsvファイルを開くためのボタンである。携帯端末10は、T312において、オブジェクト領域OB22の選択を受付けると、第1入力画面IS1を第4ホーム画面218上に表示する。携帯端末10は、T320において、テキスト入力欄TIへのテキスト「Ichiro Tanaka」の入力を受付け、OKボタンB6の選択を受付けると、テキスト「Ichiro Tanaka」をオブジェクト領域OB21に表示する。
【0044】
携帯端末10は、T330において、オブジェクト領域OB21の選択を受付けると、
図7の第2入力画面IS2を第4ホーム画面218上に表示する。第2入力画面IS2は、テキスト選択欄TSを含む点を除いて、第1入力画面IS1(
図3参照)と同様である。ユーザは、テキスト選択欄TSを操作することによって、csvファイルCF1において、オブジェクト領域OB22が関連付けられているフィールド名「部署」に対応するテキスト「開発部」、「営業部」を選択することができる。オブジェクト領域が選択される場合に、第1入力画面IS1、及び、第2入力画面IS2のうちのいずれの画面が表示されるのかは、ユーザによって設定することができる。また、変形例では、携帯端末10が、オブジェクト領域が関連付けられているフィールド名に応じて、第1入力画面IS1、及び、第2入力画面IS2のうちのいずれの画面が表示されるのかを決定してもよい。携帯端末10は、T340において、テキスト「開発部」が選択される操作を受付け、OKボタンB6の選択を受付けると、テキスト「開発部」をオブジェクト領域OB21に表示する。
【0045】
携帯端末10は、T350において、印刷ボタンB3の選択を受付けると、印刷指示が取得されたと判断し、テキスト「開発部」が元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB21に配置されており、かつ、テキスト「Ichiro Tanaka」が元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB22に配置されている印刷ラベル画像を表わす印刷データを生成し、生成済みの印刷データをラベルプリンタ50に送信する。
【0046】
ラベルプリンタ50は、携帯端末10から印刷データを受信すると、T360において、受信済みの印刷データを利用して、印刷ラベル画像に対応するラベルLB21の印刷を実行する。ラベルLB21では、テキスト「開発部」がオブジェクト領域OB22に対応する位置に印刷されており、テキスト「Ichiro Tanaka」がオブジェクト領域OB21に対応する位置に印刷されている。
【0047】
また、携帯端末10は、印刷指示が取得される場合に、ラベルファイルLF1にcsvファイルCF1が関連付けられていると判断し、csvファイルCF1が、テキスト「開発部」とテキスト「Ichiro Tanaka」との組み合わせを含むのか否かを判断する。即ち、csvファイルCF1において、テキスト「開発部」とテキスト「Ichiro Tanaka」とが同じ行に記述されているのか否かを判断する。本ケースでは、携帯端末10は、csvファイルCF1が、テキスト「開発部」とテキスト「Ichiro Tanaka」との組み合わせを含まないと判断する。この場合、携帯端末10は、T362において、テキスト「開発部」とテキスト「Ichiro Tanaka」とをcsvファイルCF1に追加して、csvファイルCF1を更新する。具体的には、携帯端末10は、オブジェクトテーブルOTにおいて、オブジェクト名「氏名」、「部署」が、それぞれ、フィールド名「氏名」、「部署」に関連付けられていることを特定する。そして、携帯端末10は、csvファイルCF1において、オブジェクト名「部署」を有するオブジェクト領域OB21に記述されているテキスト「開発部」をフィールド名「部署」に対応するテキストとして追加するとともに、オブジェクト名「氏名」を有するオブジェクト領域OB22に記述されているテキスト「Ichiro Tanaka」をフィールド名「氏名」に対応するテキストとして追加する。また、携帯端末10は、csvファイルCF1において、テキスト「Ichiro Tanaka」に関連付けられている印刷枚数として「1」を記憶し、テキスト「Ichiro Tanaka」に関連付けられている印刷日時に現在日時「2022/2/28 14:00」を記憶する。
【0048】
(ケースDの効果)
図6、
図7のケースDに示されるように、携帯端末10は、ラベルファイルLF1にcsvファイルCF1が関連付けられている状態において、テキスト「Ichiro Tanaka」の指定がユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得される場合に、テキスト「Ichiro Tanaka」をcsvファイルCF1に追加する。このような構成によると、csvファイルの数が多くなることを抑制することができる。また、ユーザは、その後において、ラベルファイルLF1に既に関連付けられているcsvファイルCF1を利用して、ラベルプリンタ50にラベルを印刷させることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0049】
(ケースE;
図8)
図8を参照して、
図6、
図7のケースDの後に、
図4、
図5のケースCで作成されたテンプレートTP3を利用したラベル印刷が実行されるケースEについて説明する。ケースEの初期状態は、ケースDの後の状態である。このため、テンプレートTP1、TP2、TP3がラベルファイルLF1に関連付けて記憶されている。また、csvファイルCF1において、テキスト「Taro Suzuki」、「Hanako Yamada」、及び、「Ichiro Tanaka」がフィールド名「氏名」に対応するテキストとして記憶されている。
【0050】
携帯端末10は、ラベルファイルLF1を開くための操作を受付けると、第3テンプレート選択画面204を表示部12に表示する。T410は、
図6のT310と同様である。T410の後に表示される第4ホーム画面218は、
図6のT310の後に表示される第4ホーム画面218と同様である。その後、携帯端末10において、
図6のT312~T330、
図7のT340、及び、
図7のT350と同様の処理が実行される。この場合、携帯端末10は、印刷指示が取得されたと判断し、テキスト「開発部」が元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB21に配置されており、かつ、テキスト「Ichiro Tanaka」が元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB22に配置されている印刷ラベル画像を表わす印刷データを生成し、生成済みの印刷データをラベルプリンタ50に送信する。ラベルプリンタ50は、携帯端末10から印刷データを受信すると、T460において、受信済みの印刷データを利用して、印刷ラベル画像に対応するラベルLB21の印刷を実行する。
【0051】
また、携帯端末10は、印刷指示が取得される場合に、ラベルファイルLF1にcsvファイルCF1が関連付けられていると判断し、csvファイルCF1が、テキスト「開発部」とテキスト「Ichiro Tanaka」との組み合わせを含む(
図7参照)と判断する。この場合、携帯端末10は、T462において、テキスト「Ichiro Tanaka」、「開発部」をcsvファイルCF1に追加することなく、csvファイルCF1を更新する。具体的には、携帯端末10は、csvファイルCF1において、テキスト「Ichiro Tanaka」に関連付けられている印刷枚数を「1」から「2」に変更し、テキスト「Ichiro Tanaka」に関連付けられている印刷日時を現在日時「2022/3/1 10:00」に変更する。
【0052】
(ケースD、ケースEの効果)
図6、
図7のケースDに示されるように、携帯端末10は、ラベルファイルLF1にcsvファイルCF1が関連付けられている状態において、テキスト「Ichiro Tanaka」の指定がユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得され、かつ、csvファイルCF1がテキスト「Ichiro Tanaka」を含まない場合に、テキスト「Ichiro Tanaka」をcsvファイルCF1に追加する。一方、
図8のケースEに示されるように、携帯端末10は、ラベルファイルLF1にcsvファイルCF1が関連付けられている状態において、テキスト「Ichiro Tanaka」の指定がユーザから受け付けられた後に、印刷指示が取得され、かつ、csvファイルCF1がテキスト「Ichiro Tanaka」を含む場合に、テキスト「Ichiro Tanaka」をcsvファイルCF1に追加しない。このような構成によると、複数個の同じテキスト「Ichiro Tanaka」がcsvファイルCF1に記憶されることを抑制することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0053】
(ケースF;
図9)
図9を参照して、
図6、
図7のケースDの後に、csvファイルCF1を利用してラベル印刷が実行されるケースFについて説明する。ケースFの初期状態は、
図8のケースEの初期状態と同じである。
【0054】
携帯端末10は、ラベルファイルLF1を開くための操作を受付けると、第3テンプレート選択画面204を表示部12に表示する。T510は、
図6のT310と同様である。T510の後に表示される第4ホーム画面218は、
図6のT310の後に表示される第4ホーム画面218と同様である。携帯端末10は、csvファイルボタンB10を選択する操作を受付けると、第4ホーム画面218上にcsvファイルCF1を表形式で表示する。また、携帯端末10は、フィールド名「部署」に対応するテキスト「開発部」をオブジェクト領域OB21に表示すると共に、フィールド名「氏名」に対応するテキスト「Taro Suzuki」をオブジェクト領域OB22に表示する。
【0055】
携帯端末10は、T520において、印刷ボタンB3の選択を受付けると、印刷指示が取得されたと判断し、3個の印刷データを生成し、生成済みの3個の印刷データをラベルプリンタ50に送信する。3個の印刷データのそれぞれは、フィールド名「部署」に対応する3個のテキスト「開発部」、「営業部」、「開発部」のそれぞれが、元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB21に配置されており、かつ、フィールド名「氏名」に対応する3個のテキスト「Taro Suzuki」、「Hanako Yamada」、「Ichiro Tanaka」のそれぞれが、元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB22に配置されている印刷ラベル画像を表わすデータである。
【0056】
ラベルプリンタ50は、携帯端末10から3個の印刷データを受信すると、T530において、受信済みの3個の印刷データを利用して、3個の印刷ラベル画像のそれぞれに対応する3個のラベルLB31、LB32、LB33の印刷を実行する。ラベルLB31、LB32、LB33のそれぞれでは、テキスト「開発部」、「営業部」、「開発部」のそれぞれがオブジェクト領域OB21に対応する位置に印刷されており、テキスト「Taro Suzuki」、「Hanako Yamada」、「Ichiro Tanaka」のそれぞれがオブジェクト領域OB22に対応する位置に印刷されている。なお、ユーザは、csvファイルCF1の一部を印刷すべき範囲として選択することができる。例えば、ユーザは、csvファイルCF1内の2行目のみを印刷すべき範囲として選択することができる。この場合、csvファイルCF1内の2行目に記述されているテキスト「Taro Suzuki」及び「開発部」を含むラベルLB31のみが印刷される。
【0057】
また、携帯端末10は、印刷指示が取得される場合に、csvファイルCF1を更新する。具体的には、携帯端末10は、csvファイルCF1において、テキスト「Taro Suzuki」、「Hanako Yamada」に関連付けられている印刷枚数を「0」から「1」に変更し、テキスト「Ichiro Tanaka」に関連付けられている印刷枚数を「1」から「2」に変更する。また、携帯端末10は、csvファイルCF1において、テキスト「Taro Suzuki」、「Hanako Yamada」、「Ichiro Tanaka」に関連付けられている印刷日時を現在日時「2022/3/1 10:00」に変更する。
【0058】
(ケースC~ケースFの効果)
図4、
図5のケースCに示されるように、オブジェクト領域OB21は、csvファイルCF1のフィールド名「氏名」に関連付けられている。
図6、
図7のケースDに示されるように、携帯端末10は、テキスト「Ichiro Tanaka」の指定をユーザから受け付けた後に、印刷指示が取得される場合に、テキスト「Ichiro Tanaka」がフィールド名「氏名」に関連付けられるように、テキスト「Ichiro Tanaka」をcsvファイルCF1に追加する。そして、
図9のケースFに示されるように、携帯端末10は、テキスト「Ichiro Tanaka」の指定をユーザから受け付けることなく、印刷指示が取得される場合に、2個のテキスト「Taro Suzuki」、「Hanako Yamada」と、追加されたテキスト「Ichiro Tanaka」と、を含む3個のテキストのそれぞれが、元ラベル画像OI2に含まれるオブジェクト領域OB22に配置されている印刷ラベル画像を表わす3個の印刷データを生成する。このような構成によると、ユーザは、テキスト「Ichiro Tanaka」がcsvファイルCF1追加された後において、csvファイルCF1を利用して、フィールド名「氏名」に関連付けられている3個のテキストのそれぞれを含む3個のラベルをラベルプリンタ50に印刷させることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0059】
(ケースA~ケースFの効果)
図3のケースB等に示されるように、携帯端末10は、テキスト「はさみ」に関連付けてテキスト「はさみ」の印刷履歴情報(即ち印刷枚数、及び、印刷日時)をcsvファイルCF2に記憶する。このような構成によると、ユーザは、csvファイルCF2内の印刷履歴情報を確認することによって、テキスト「はさみ」に関する印刷履歴を管理することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。例えば、csvファイルCF2内の印刷枚数を確認することによって、ユーザが所有しているはさみを超える枚数のラベルを印刷することが抑制される。また、例えば、csvファイルCF2内の印刷日時を管理することによって、ラベルが印刷された日時を管理することができる。
【0060】
(本実施例の効果)
上述のように、携帯端末10は、テキスト「Ichiro Tanaka」の指定をユーザから受け付けた後に印刷指示を取得する場合に、印刷データをラベルプリンタ50に送信し、かつ、テキスト「Ichiro Tanaka」をcsvファイルCF1に追加する。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0061】
(対応関係)
携帯端末10が、「端末装置」の一例である。テキスト「はさみ」、「Ichiro Tanaka」、「開発部」が、「特定のテキスト」の一例である。ラベルLB11、LB21に対応する印刷データが、「第1の印刷データ」の一例である。csvファイルCF1、CF2が、「データベースファイル」の一例である。ラベルLB31、LB32、LB33に対応する印刷データが、「第2の印刷データ」の一例である。
【0062】
(第2実施例)
本実施例では、携帯端末10は、
図3のT120において、印刷ボタンB3の選択を受付けると、印刷指示が取得されたと判断し、
図10の選択画面310を表示部12に表示する。選択画面310は、「テキストをcsvファイルに追加」、「印刷枚数を追加」、及び、「印刷日時を追加」に対応する3個のチェックボックスと、OKボタンと、キャンセルボタンと、を含む。また、選択画面310は、ラベルファイルにcsvファイルが関連付けられていない場合に、新たなcsvファイルが生成されることを通知するメッセージを含む。例えば、携帯端末10は、「テキストをcsvファイルに追加」及び「印刷枚数を追加」に対応するチェックボックスが付与される操作を受付け、OKボタンを選択する操作を受付けると、csvファイルCF2を生成するとともに、csvファイルCF2に印刷枚数を示す情報を記憶する。一方、携帯端末10は、csvファイルCF2に印刷日時を示す情報を追加しない。このように、ユーザは、テキストをcsvファイルに追加するのか否か、csvファイルに印刷枚数を追加するのか否か、及び、csvファイルに印刷日時を追加するのか否かを選択することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、携帯端末10は、
図7のT350の後においても、選択画面310を表示部12に表示する。
【0063】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0064】
(第1変形例)携帯端末10は、
図6、
図7のケースDのT362において、ラベルファイルLF1に関連付けられているcsvファイルCF1とは異なるcsvファイルを生成し、テキスト「Ichiro Tanaka」、「開発部」を生成済みのcsvファイルに追加してもよい。
【0065】
(第2変形例)携帯端末10は、
図8のケースEのT462において、テキスト「Ichiro Tanaka」、「開発部」をcsvファイルCF1に追加してもよい。
【0066】
(第3変形例)「データベースファイル」はcsvファイルに限定されず、複数個のテキストを表形式で表示可能なファイルであればよい。例えば、Excelファイル等であってもよい。
【0067】
(第4変形例)携帯端末10は、
図3のケースBにおいて、印刷指示が取得される場合に、新たなcsvファイルCF2を生成しなくてもよい。例えば、携帯端末10は、ラベルファイルLF1にcsvファイルCF1が関連付けられていなくても、ラベルファイルLF1とcsvファイルCF1とが同じフォルダに保存されている場合に、テキスト「Ichiro Tanaka」、「開発部」をcsvファイルCF1に追加してもよい。本変形例では、「生成部」を省略可能である。
【0068】
(第5変形例)携帯端末10は、
図3のケースBのT132において、管理領域MA(即ち、「印刷枚数」及び「印刷日時」)を含まないcsvファイルを生成してもよい。即ち、携帯端末10は、「印刷枚数」及び「印刷日時」に関する情報をcsvファイルに記憶しなくてもよい。本変形例では、「記憶制御部」を省略可能である。また、csvファイルは、「印刷枚数」及び「印刷日時」のうちの一方に関連する情報のみを含んでいてもよい。
【0069】
(第6変形例)csvファイルCF1、CF2は、携帯端末10とは異なる装置(例えばサーバ)に記憶されていてもよい。
【0070】
(第7変形例)
図10の選択画面310が、テキストが追加されるべきcsvファイルを指定するためのボタンを含んでいてもよい。即ち、
【0071】
(第8変形例)上記の各実施例では、
図2~
図10の各処理がソフトウェア(即ち印刷アプリ30)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0072】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0073】
2:通信システム、10:携帯端末、12:表示部、14:無線LANI/F、20:制御部、22:CPU、24:メモリ、28:OSプログラム、30:印刷アプリケーション、50:ラベルプリンタ、52:表示部、54:印刷実行部、56:無線LANI/F、60:制御部、62:CPU、64:メモリ、70:プログラム