(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152080
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】位置評価方法、及び位置評価装置
(51)【国際特許分類】
H05K 3/00 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
H05K3/00 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062021
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ベイピン
(72)【発明者】
【氏名】古川 達也
(72)【発明者】
【氏名】里中 沙矢香
(57)【要約】
【課題】複数の部品を群として複数の部品の一部または全部が被取り付け体の基準位置からずれた位置に取り付けられた場合においても、ずれた位置に相関性があれば複数の部品を良品と判定し得る位置評価方法、及び位置評価方法に用いる位置評価装置を提供する。
【解決手段】複数の部品の取り付け位置を評価する位置評価方法において、基準位置に対する複数の部品の取り付け位置のずれを算出し、複数の部品の取り付け位置が、寸法位置範囲及び相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定することを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品の取り付け位置を評価する位置評価方法であって、
基準位置に対する前記複数の部品の前記取り付け位置のずれを算出し、
前記基準位置に基づいて定められる寸法位置範囲と、前記複数の部品の前記取り付け位置の前記ずれに基づいて定められる前記複数の部品どうしの相対位置範囲と、を用いて、前記複数の部品の前記取り付け位置が、前記寸法位置範囲及び前記相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定することを特徴とする、位置評価方法。
【請求項2】
前記相対位置範囲は、四辺の長さが所定の規格値である多角形の範囲、または半径が所定の規格値である円形の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の位置評価方法。
【請求項3】
前記相対位置範囲は、前記複数の部品の前記取り付け位置に基づいて算出される判定基準点を用いて定められることを特徴とする、請求項1に記載の位置評価方法。
【請求項4】
前記相対位置範囲を前記多角形、または前記円形で表し、前記相対位置範囲に合わせて、前記基準位置、前記寸法位置範囲、前記取り付け位置、及び前記判定基準点の少なくとも一つを表した図を表示することを特徴とする、請求項3に記載の位置評価方法。
【請求項5】
前記判定基準点は、前記複数の部品の各々の前記取り付け位置と、前記基準位置との差の平均、加重平均、中央値、最頻値、及び最小値の少なくとも一つによって算出される点であることを特徴とする、請求項3に記載の位置評価方法。
【請求項6】
前記判定基準点は、前記複数の部品の前記取り付け位置の全てを内部または円周上に含む、半径が最小の円の中心であることを特徴とする、請求項3に記載の位置評価方法。
【請求項7】
前記複数の部品を撮像した撮像画像またはモデル図と、前記図が別々に表示される、
または、前記撮像画像または前記モデル図に重ねて、前記図が任意の一箇所に表示される、
または、前記撮像画像または前記モデル図に重ねて、前記撮像画像または前記モデル図における前記複数の部品の各々に対して前記図が表示されることを特徴とする、請求項4に記載の位置評価方法。
【請求項8】
直交座標系が表示され、
前記相対位置範囲が前記多角形の範囲であり、かつ、前記多角形が矩形である場合には、X軸に平行な2本の直線とY軸に平行な2本の直線で囲まれた範囲が前記相対位置範囲として、かつ、原点が前記判定基準点として、かつ、各々の点のX座標の値とY座標の値が前記基準位置に対する前記取り付け位置のずれ量及びずれ方向として表示され、
前記相対位置範囲が前記円形の範囲である場合には、前記直交座標系の第1象限のうちX軸に平行な直線のY座標の値以下の範囲が前記相対位置範囲として、かつ、第1象限のX軸が前記判定基準点として、かつ、各々の点のY座標の値が前記基準位置に対する前記位置の前記ずれ量として表示されることを特徴とする、請求項2に記載の位置評価方法。
【請求項9】
複数の部品の取り付け位置を評価する位置評価装置であって、
基準位置に対する前記複数の部品の前記取り付け位置のずれを算出する算出部と、
前記基準位置に基づいて定められる寸法位置範囲と、前記複数の部品の前記取り付け位置の前記ずれに基づいて定められる前記複数の部品どうしの相対位置範囲と、を用いて、前記複数の部品の前記取り付け位置が、前記寸法位置範囲及び前記相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定する判定部と、を備えることを特徴とする、位置評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の部品を群として当該複数の部品の位置を評価するための位置評価方法、及び位置評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板に設けられた複数の基準マークを認識して各基準マークの位置を算出し、算出した複数の基準マークの位置と各キャビティの中心位置との相対的な位置関係とに基づいて検出した各キャビティの中心位置に接着剤を塗布し、接着剤が塗布した各キャビティの撮像を行って画像を取得し、その画像に基づいて求めた各キャビティ内の接着剤の中心位置に電子部品を搭載する電子部品搭載方法が公知である。当該電子部品搭載方法によって、基板が変形しているような場合であっても各キャビティ内に電子部品を正常な姿勢で搭載することができるようになる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、搬送手段によって搬送されてくる被組立物をクリーン化された室内に搬入し、該クリーン化された室内において供給される超小形の部品と前記被組立物との相対的位置ずれを計測手段で計測し、前記クリーン化された室内に設けられ、摺動部を密閉状態にして該摺動部に吸引排気手段を接続した組立手段により前記計測された相対的位置ずれに基づいて前記被組立物に対して超小形の部品を位置合わせして組付けて締結し、該超小形の部品を被組立物に対して締結した状態で前記クリーン化された室から搬出することを特徴とする微小部品対応の自動製造方法も公知である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-225603号公報
【特許文献2】特開平06-031550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1及び2には、電子部品とキャビティ、部品と被組立物との相対位置を計測して実装や組立を行う技術について記載されている。相対位置の評価に関して、仮に相対位置の許容範囲が狭く、相対位置が許容範囲外である場合に部品(以下、上記の「電子部品」も「部品」もまとめて単に「部品」という)を不良品と判定してしまうと、不良品の発生率が上昇する、すなわち部品の歩留りが低下し、生産ラインにおいて部品を搭載した製品を一定数量生産するにあたって遅延が生じる虞がある。
【0006】
しかしながら、複数の部品を群として複数の部品が被取り付け体(上記の「キャビティ」及び「被組立物」に相当)の基準位置からずれた位置に取り付けられた場合においても、複数の部品の基準位置に対する相対位置のずれの方向及び大きさが同等であれば、複数の部品の品質に問題ない、すなわち複数の部品を良品と判定して良い場合がある。
【0007】
複数の部品の基準位置に対する相対位置のずれが複数の部品の品質に与え得る影響について、
図1A乃至Cを用いて具体的に説明する。
図1Aは、複数の部品の群の一例としてLED2-1~2-5が、被取り付け体3の基準位置4-1~4-5に対して許容範囲外にずれが生じることなく基準位置4-1~4-5に取り付けられた状態を示す模式図である。ここで、
図1Aに示す基準位置4-1~4-5を中心とした点線の円は寸法位置範囲を表しており、許容範囲外にずれが生じることなく基準位置4-1~4-5に取り付けられた状態とは、LED2(以下、LED2-1~2-5をまとめて説明する場合、または
LED2-1~2-5のうち任意の一のものを説明する場合には、枝番を省略する。基準位置4についても同様とする。)が寸法位置範囲内に取り付けられた状態のことをいう。なお、LED2が基準位置4内に取り付けられた状態は、LED2が基準位置4外であって寸法位置範囲内に取り付けられた状態より良好である。また、以下の
図1B及び
図1Cに示す基準位置4を中心とした点線の円も寸法位置範囲を表している。
【0008】
図1Bは、LED2が基準位置4に対して
図1Aと比較してずれが生じた状態で基準位置4に取り付けられた状態を示す模式図である。
図1Bにおいては、複数のLED2の一部(例えばLED2-3とLED2-4)が寸法位置範囲外に取り付けられている。このため、寸法位置範囲のみを基準とした位置評価においては、
図1Bに示すLED2は不良品と判定される(上述の通り、複数のLED2を群としているため、複数のLED2の一部のみが不良品と判定された場合でもLED2全体が不良品と判定される)。
【0009】
しかしながら、LED2の基準位置4に対する相対位置のずれの方向及び大きさは同等であり、LED2の品質の一例としてLED2全体の輝度むらの発生の有無があり、
図1Bにおいては輝度むらが発生していない。すなわち、
図1Bに示すLED2は良品と判定してもよい。なお、以下では、これらの相対位置のずれの方向及び大きさの傾向のことを「相関性」といい、評価対象の相関性(ここでは、LED2の基準位置4に対する相関性)が同等であることを「相関性がある」と表現する。
【0010】
上記の記載から、LED2の一部または全部が寸法位置範囲外に取り付けられていても、LED2の基準位置4に対する相関性があれば、LED2を良品と判定してもよいことが分かる。なお、
図1Cに示すように、LED2の全部(一部であってもよい)が寸法位置範囲外に取り付けられ、かつ、相関性がない場合には、LED2は不良品と判定される(
図1Cに示すバツ印は輝度むらの発生箇所を表す)。
【0011】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、複数の部品を群として複数の部品の一部または全部が被取り付け体の基準位置からずれた位置に取り付けられた場合においても、ずれた位置に相関性があれば複数の部品を良品と判定し得る位置評価方法、及び位置評価方法に用いる位置評価装置を提供することを最終的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するための本開示は、
複数の部品の取り付け位置を評価する位置評価方法であって、
基準位置に対する前記複数の部品の前記取り付け位置のずれを算出し、
前記基準位置に基づいて定められる寸法位置範囲と、前記複数の部品の前記取り付け位置の前記ずれに基づいて定められる前記複数の部品どうしの相対位置範囲と、を用いて、前記複数の部品の前記取り付け位置が、前記寸法位置範囲及び前記相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定することを特徴とする、位置評価方法を含む。
【0013】
寸法位置範囲を比較的広範囲に定めることで、複数の部品の取り付け位置が正常と判定される条件が緩和される。さらに、相対位置範囲を定めることで、複数の部品の取り付け位置のずれの傾向が同等になりやすく、この傾向に基づいて複数の部品の取り付け位置のずれを改善しやすくなる。寸法位置範囲と相対位置範囲の双方を用いた位置評価方法によって、複数の部品の取り付け位置が正常であるか異常であるかを判定する精度が向上し、結果的に部品の歩留りの向上に繋げることができる。
【0014】
また、本開示においては、前記相対位置範囲は、四辺の長さが所定の規格値である多角形の範囲、または半径が所定の規格値である円形の範囲であることを特徴とする、位置評価方法としてもよい。これによれば、相対位置範囲を用いた、複数の部品の取り付け位置
が正常であるか異常であるか判定することが容易となる。なお、多角形とは、正多角形の他、長方形のように各辺の長さが異なる多角形も含む。
【0015】
また、本開示においては、前記相対位置範囲は、前記複数の部品の前記取り付け位置に基づいて算出される判定基準点を用いて定められることを特徴とする、位置評価方法としてもよい。これによれば、相対位置範囲を定めることがより容易となる。
【0016】
また、本開示においては、前記相対位置範囲を前記多角形、または前記円形で表し、前記相対位置範囲に合わせて、前記基準位置、前記寸法位置範囲、前記取り付け位置、及び前記判定基準点の少なくとも一つを表した図を表示することを特徴とする、位置評価方法としてもよい。これによれば、相対位置範囲の広さを視覚的に把握することや、基準位置、寸法位置範囲、複数の部品の取り付け位置、及び判定基準点の位置関係を視覚的に把握することができる。
【0017】
また、本開示においては、前記判定基準点は、前記複数の部品の各々の前記取り付け位置と、前記基準位置との差の平均、加重平均、中央値、最頻値、及び最小値の少なくとも一つによって算出される点であることを特徴とする、位置評価方法としてもよい。判定基準点の算出方法を定めておくことで、判定基準点を算出することが容易となる。
【0018】
また、本開示においては、前記判定基準点は、前記複数の部品の前記取り付け位置の全てを内部または円周上に含む、半径が最小の円の中心であることを特徴とする、位置評価方法としてもよい。この位置評価方法によっても、判定基準点を算出することが容易となる。
【0019】
また、本開示においては、前記複数の部品を撮像した撮像画像またはモデル図と、前記図が別々に表示される、または、前記撮像画像または前記モデル図に重ねて、前記図が任意の一箇所に表示される、または、前記撮像画像または前記モデル図に重ねて、前記撮像画像または前記モデル図における前記複数の部品の各々に対して前記図が表示されることを特徴とする、請求項4に記載の位置評価方法としてもよい。これによれば、撮像画像と図を比較することが容易となり、複数の部品の取り付け位置を評価することが容易となる。なお、上記の三種類の表示内容は切り替え可能であってもよい。これによれば、複数の部品の取り付け位置を最も評価しやすい表示内容を選択することができる。なお、撮像画像は、実際に撮像した画像の他、その画像に何らかの処理、例えば粗化処理を加えた画像も含む。また、モデル図の例として、部品の図面や部品のイラスト等がある。
【0020】
また、本開示においては、直交座標系が表示され、前記相対位置範囲が前記多角形の範囲であり、かつ、前記多角形が矩形である場合には、X軸に平行な2本の直線とY軸に平行な2本の直線で囲まれた範囲が前記相対位置範囲として、かつ、原点が前記判定基準点として、かつ、各々の点のX座標の値とY座標の値が前記基準位置に対する前記取り付け位置のずれ量及びずれ方向として表示され、前記相対位置範囲が前記円形の範囲である場合には、前記直交座標系の第1象限のうちX軸に平行な直線のY座標の値以下の範囲が前記相対位置範囲として、かつ、第1象限のX軸が前記判定基準点として、かつ、各々の点のY座標の値が前記基準位置に対する前記位置の前記ずれ量として表示されることを特徴とする、位置評価方法としてもよい。これによれば、判定基準点に対する複数の部品の取り付け位置を数値的に確認することができる。
【0021】
また、本開示は、
複数の部品の取り付け位置を評価する位置評価装置であって、
基準位置に対する前記複数の部品の前記取り付け位置のずれを算出する算出部と、
前記基準位置に基づいて定められる寸法位置範囲と、前記複数の部品の前記取り付け位
置の前記ずれに基づいて定められる前記複数の部品どうしの相対位置範囲と、を用いて、前記複数の部品の前記取り付け位置が、前記寸法位置範囲及び前記相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定する判定部と、を備えることを特徴とする、位置評価装置を含んでもよい。
【0022】
寸法位置範囲と相対位置範囲の双方を用いた位置評価方法によって、判定部が複数の部品の各々の基準位置に対する位置が正常であるか異常であるかを判定する精度が向上し、結果的に部品の歩留りの向上に繋げることができる。
【0023】
なお、上記の課題を解決するための手段は、可能な限り互いに組み合わせて用いることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、位置評価方法、及び位置評価装置において、複数の部品を群として複数の部品の各々が被取り付け体に取り付けられる位置の許容範囲が広くなり、結果的に部品の歩留りの向上に繋げることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1A乃至Cは、従来の実施例において、LEDが被取り付け体に取り付けられた状態を示す模式図である。
図1Bにおいては、複数のLEDの一部が寸法位置範囲外に取り付けられているため、寸法位置範囲のみを基準とした位置評価においては、LEDは不良品と判定されるが、LEDの各々の基準位置に対する位置の相関性も考慮した位置評価においては、LEDは良品と判定され得る。
【
図2】
図2A乃至Cは、実施例に係る、被取り付け体に取り付けられたLEDの各々の基準位置に対する位置を評価する方法を説明するための概念図である。
【
図3】
図3は、実施例に係る位置評価装置の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】
図4A及びBは、実施例に係る、LEDの位置から判定基準点を算出する方法を説明するための概念図である。
【
図5】
図5A及びBは、
図4Aに示す方法によって算出した判定基準点から相対位置範囲を算出する方法を説明するための概念図である。
【
図6】
図6A及びBは、実施例に係る位置評価方法において、判定部が、LEDの位置が正常であるか異常であるかを判定する際に、PCが表示する内容の一例を示す図である。
図6Aは、異常であると判定された場合の例である。
図6Bは、正常であると判定された場合の例である。
【
図7】
図7A及びBは、実施例に係る位置評価方法において、判定部が、LEDの位置が正常であるか異常であるかを判定する際に、PCが表示する内容の一例を示す図である。
図7Aは、異常であると判定された場合の例である。
図7Bは、正常であると判定された場合の例である。
【
図8】
図8は、実施例に係る位置評価方法において、判定部が、LEDの位置が正常であるか異常であるかを判定する際に、PCが表示する内容の一例を示す図である。
図8には、異常であると判定された場合の例のみ示す。
【
図9】
図9A及びBは、
図8に示す表示内容に追加して表示される、LEDの位置が異常である旨、及びいずれのLEDの位置が異常であるかを通知するメッセージの具体例を示す図である。
【
図10】
図10A及びBは、実施例に係る位置評価方法において、判定部が、LEDの位置が正常であるか異常であるかを判定する際に、PCが表示する内容の一例を示す図である。
図10Aは、
図5Aに示す多角形の相対位置範囲を用いて相対位置の判定を実施した場合の例である。
図10Bは、
図5Bに示す円形の相対位置範囲を用いて相対位置の判定を実施した場合の例である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
〔適用例〕
以下に本発明の適用例の概要について一部の図面を用いて説明する。本開示は
図2A乃至Cの概念図に示すような方法に適用することができる。また、本開示は
図3に示すような位置評価装置1に適用することができる。位置評価装置1を用いることで、
図2A乃至Cの概念図に示すような方法を実行することができる。
【0027】
図2A乃至Cは、本開示が適用可能な、被取り付け体3に取り付けられたLED2の各々の基準位置4に対する位置を評価する方法を説明するための概念図である。なお、
図2A乃至Cに示すLED2、及び基準位置4(被取り付け体3は図示略)は、
図1A乃至Cに示すものと同一であるため、
図2A乃至Cにおいても、
図1A乃至Cに示すものと同一の符号を付している。また、本適用例においても、複数の部品の群の一例としてLED2を示し、LED2は、本開示における複数の部品に相当する。また、
図2A乃至C以降では、LED2は、被取り付け体3に取り付けられたLED2の位置を示すものとして簡略的に図示する。
【0028】
LED2の各々の基準位置4に対する位置(以下、単に「LED2の位置」という)を評価する際には、LED2の位置の基準位置4に対するずれ量及びずれ方向(以下、単に「LED2のずれ量」及び「LED2のずれ方向」という)を算出し、次に絶対位置の判定を実施する。絶対位置の判定とは、基準位置4の各々に対して定められる、基準位置4を中心とした円形の範囲である寸法位置範囲5の内部または円周上に、LED2の位置が含まれるか否かによって、LED2の位置が正常であるか異常であるかを判定することである。なお、基準位置4と寸法位置範囲5の半径はいずれも予め定められている絶対的な値であるため、LED2のずれ量の算出結果のみに基づいてLED2の位置が寸法位置範囲5の内部または円周上に含まれているか否かが決まり、LED2の位置が正常であるか異常であるかを判定することが可能である。また、基準位置4は一直線上に並んで位置し、隣り合って位置する二の基準位置4同士の距離は各々同等である。
【0029】
絶対位置の判定においてLED2の位置が正常であると判定された後は、相対位置の判定を実施する。相対位置の判定とは、相関性に基づいて定められる多角形の範囲である相対位置範囲6の内部または周上に、LED2の位置が含まれるか否かによって、LED2の位置が正常であるか異常であるかを判定することである。相関性はLED2のずれ量及びずれ方向によって定まるため、LED2の位置が変化すれば相対位置範囲6の位置も変化する。なお、相対位置範囲6の内部の範囲については予め定められているものとする。相対位置範囲6の算出方法について、詳細は以下の
図4A及びBと
図5A及びBにおいて説明する。
【0030】
本適用例において、LED2の位置は、寸法位置範囲5と相対位置範囲6の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定される。また、上述の通り、複数のLED2を群としているため、絶対位置の判定と相対位置の判定の各々において、少なくとも一のLED2の位置が異常と判定された場合には、LED2全体が異常であるものとする。
【0031】
以上を踏まえて、
図2Aにおいては、LED2の位置が寸法位置範囲5の内部に含まれることから絶対位置の判定においてLED2の位置が正常であると判定され、LED2の位置が相対位置範囲6の内部にも含まれることから相対位置の判定においてもLED2の位置が正常であると判定され、結果的にLED2は良品と判定される。
図2Bにおいては、絶対位置の判定においてはLED2の位置が正常であると判定されるが、LED2-1及びLED2-5の位置が相対位置範囲6の外部に含まれることから相対位置の判定においてはLED2の位置が異常であると判定され、結果的にLED2は不良品と判定される。
図2Cにおいては、LED2-3の位置が寸法位置範囲5の外部に含まれることから絶
対位置の判定においてLED2の位置が異常であると判定され、相対位置の判定を実施するまでもなくLED2は不良品と判定される。
【0032】
ここで、
図1A乃至Cに示す従来の実施例と比較して、
図2A乃至Cにおいては、寸法位置範囲5が広いため絶対位置の判定においてLED2の位置が正常であると判定されやすく(
図1A乃至Cに示す従来の実施例では、本適用例における絶対位置の判定に相当する方法によってLED2の位置が正常であるか異常であるかが判定されており、
図1A乃至Cに示す点線の円は、寸法位置範囲5に相当する)、かつ、相対位置の判定を追加で実施することによってLED2の位置が正常であることの判定の精度を向上させている。
【0033】
また、本適用例において、相対位置の判定においてLED2の位置が正常であると判定されることは、相関性があることを示唆しており、相関性を把握することによってLED2をより基準位置4に近い位置に取り付けることが可能になる。例えば
図2Aにおいては、相対位置の判定においてLED2の位置が正常であると判定されており、LED2の位置は、基準位置4に対して
図2Aの向きで全体的に右上にずれている。このため、LED2の位置を
図2Aの向きで全体的に左下に平行移動することによって、LED2をより基準位置4に近い位置に取り付けることが可能になる。また同様に、
図1Bにおいても相関性が見られ、LED2の位置を
図1Bの向きで全体的に左に平行移動することによって、LED2をより基準位置4に近い位置に取り付けることが可能になる。
【0034】
図3は、本開示が適用可能な位置評価装置1の一例を示す機能ブロック図である。本適用例における位置評価装置1は、カメラ10、及び算出部11、及び判定部12、及びPC13等を備えて構成される。
【0035】
算出部11は、カメラ10の撮像画像を取得し、撮像画像におけるLED2の位置及び基準位置4に基づいて、LED2のずれ量及びずれ方向を算出する。また、算出部11は、LED2の位置から判定基準点7(以下の
図4A及びBにおいて説明する)を算出し、判定基準点7を用いてさらに相対位置範囲6を算出する。詳細は以下の
図4A及びBと
図5A及びBにおいて説明する。
【0036】
判定部12は、算出部11が算出したLED2のずれ量及びずれ方向に基づいて、上記の
図2A乃至Cにおいて説明したように、絶対位置の判定と相対位置の判定の双方の判定を実行することによって、LED2が良品であるか不良品であるかを判定する(ただし、絶対位置の判定によってLED2が不良品であると判定した場合には、相対位置の判定を実行しない)。
【0037】
なお、
図3に示す位置評価装置1を構成する算出部11及び判定部12以外の他の構成要素については、以下の実施例において説明する。
【0038】
〔実施例〕
以下、本開示の実施例に係る位置評価方法、及び位置評価装置1について、図面(上記の適用例で一旦説明した図面も含む)を用いてより詳細に説明する。なお、本開示の実施例に係る位置評価方法、及び位置評価装置1は、以下の構成に限定する趣旨のものではない。
【0039】
<機能構成>
ここで、
図3の説明に戻る。実施例に係る位置評価装置1は、適用例において説明した位置評価装置1と同様の構成を有するため、適用例において説明した内容については、詳細な説明は省略する。また、本明細書では同一の構成要素については同一の符号を用いて説明を行う。
【0040】
PC13は、キーボードやマウス等、制御装置(図示略)に情報をインプットする入力機器と、判定部12から取得した、LED2の位置が正常であるか異常であるかの判定結果(LED2が良品であるか不良品であるかの判定結果も含む)を表示するディスプレイ等を備えて構成される。PC13は、位置評価装置1を構成する構成要素の一つであってもよく、あるいは位置評価装置1とは独立した、判定部12と通信可能な可搬式の外部機器であってもよい。なお、以下では、PC13という表記は実質PC13のディスプレイのことを示すものとする。PC13は、上記の判定結果の他、カメラ10の撮像画像やLED2のずれ量及びずれ方向等も表示することが可能である。PC13の表示内容の具体例について、詳細は以下の
図6A及びBから
図10A及びBに示す。
【0041】
また、カメラ10は、位置評価装置1と独立しており、算出部11は、この位置評価装置1と独立したカメラ10(カメラ10以外のカメラであってもよい)から撮像画像を取り込む機能を有していてもよい。
【0042】
図4A及びBは、実施例に係る、LED2の位置から判定基準点7を算出する方法を説明するための概念図である。なお、
図2A乃至Cにおいては、LED2の各々に対応して、LED2と同数である五の基準位置4及び五の寸法位置範囲5を図示しているが、
図4A及びBにおいて図示するように、五の基準位置4及び五の寸法位置範囲5をそれぞれ、一の基準位置4及び一の寸法位置範囲5にまとめてもよい。
【0043】
図4Aにおいては、LED2の各々の位置と、基準位置4との差に基づいて判定基準点7を算出する。例えば、LED2―2の位置と基準位置4との差は、LED2―2と基準位置4との間の、
図4Aの向きで横方向のベクトルv1と縦方向のベクトルv2のことを示す。この場合、直交座標系に当てはめて、基準位置4を原点とすると、LED2―2の位置の座標は(v1、v2)と表すことができる。
図4Aにおいて図示を省略しているが、同様にして、LED2―2以外のLED2と基準位置4との間の、
図4Aの向きで横方向の距離と縦方向の距離もそれぞれ算出する。このようにして、
図4Aの向きで横方向のベクトルと縦方向のベクトルが各々五種類ずつ算出され、五種類のベクトルの平均、加重平均、中央値、最頻値、及び最小値の少なくとも一つを各々算出する。このようにして得られたベクトルの各々は、基準位置4に対する判定基準点7の位置を示す。
【0044】
図4Bにおいては、LED2の位置に基づいて判定基準点7を算出する。
図4Aとの相違点として、判定基準点7を算出する際に基準位置4を考慮しない。具体的には、LED2の位置の全てを内部または円周上に含む、半径が最小の円(
図4Bに図示する一点鎖線の円)を算出し、この円の中心を判定基準点7とする。
【0045】
ここで、
図4A及びBに示すいずれの方法を用いても判定基準点7を一意的に算出することができるが、以下に示す判定基準点7は
図4Aに示す方法によって算出されたものであることとする。
【0046】
図5A及びBは、
図4Aに示す方法によって算出した判定基準点7から相対位置範囲6を算出する方法を説明するための概念図である。
図5Aにおいては、相対位置範囲6は、四辺の長さが所定の規格値である判定基準点7を重心とした多角形の範囲である。
図5Bにおいては、相対位置範囲6は、半径が所定の規格値である判定基準点7を中心とした円形の範囲である。
図5A及びBの各々における相対位置範囲6は、形状が異なるが、判定基準点7と所定の規格値によって算出される点においては共通である。
【0047】
ここで、
図5A及びBに示すいずれの相対位置範囲6を用いてLED2の位置の評価を実施してもよいが、以下では
図5Aに示す多角形の相対位置範囲6を用いてLED2の位
置の評価を実施することとする(ただし、
図10Bに示すテーブルと直交座標系は、
図5Bに示す円形の相対位置範囲6を用いてLED2の位置の評価を実施した結果を示している)。
【0048】
以下では、
図6A及びB、
図7A及びB、
図8、
図10A及びBに基づいて、実施例に係る位置評価方法において、判定部12が、LED2の位置が正常であるか異常であるかを判定する際に、PC13が表示する内容の一例を説明する。
【0049】
図6A及びBにおいては、PC13が、撮像部10が撮像したLED2の撮像画像(
図6A及びBの向きで左側に図示)と、絶対位置の判定と相対位置の判定の双方の判定を幾何学的に表した幾何学図(
図6A及びBの向きで右側に図示)を、別々に表示している。撮像画像上には、幾何学図に示す判定基準点7を、LED2の各々に対してLED2と同じ数(実施例においては五)だけ表示してもよい。また、撮像画像における基板取り付け穴31と固定穴32は、前工程の実装工程(以下の
図11において説明する)において被取り付け体3上に形成された穴であり、後工程の組立工程(同様に以下の
図11において説明する)において、基板取り付け穴31に基板(図示略)が取り付けられ、固定穴32によって当該基板が固定される。ここで、幾何学図は、本開示における図に相当する。
【0050】
図6Aは、相対位置の判定によって例えばLED2―1及びLED2―5の位置が異常であると判定された場合に、PC13が表示する内容の一例である。このとき、幾何学図には、LED2の位置の異常を報知するためのNGという記載が表示されてもよい。また、幾何学図において、いずれのLED2の位置が異常であるかが視覚的に容易に把握できるように、LED2―1及びLED2―5を他のLED2と異なる色で表示してもよい。また、LED2―1及びLED2―5の位置のずれの補正方向の目安として、幾何学図において、LED2―1及びLED2―5の各々から判定基準点7に向かう矢印が表示されてもよい。これらの矢印の方向に沿ってLED2―1及びLED2―5を平行移動することによって、LED2―1及びLED2―5の位置のずれを補正することができる。
【0051】
対して
図6Bは、絶対位置の判定と相対位置の判定の双方の判定によってLED2の位置が正常であると判定された場合に、PC13が表示する内容の一例である。このとき、幾何学図には、LED2の位置の異常を報知するためのOKという記載が表示されてもよい。また、上述の通り、相対位置の判定によってLED2の位置が正常であると判定されることは、相関性があることを示唆しており、撮像画像における二の基板取り付け穴31及び固定穴32について、基板取り付け穴31の中心に対する固定穴32の中心のずれ量及びずれ方向(
図6Bの向きで右上)は各々同等である。このずれ量及びずれ方向は相関性に依拠し、LED2の位置のずれを補正する目安となる。
図6Bにおいては、撮像画像における基板取り付け穴31及び固定穴32を参照して、判定基準点7が
図6Bの向きで左下に平行移動するように、LED2の位置のずれを補正すればよいと把握できる。
【0052】
図7A及びBにおいては、PC13が、
図6A及びBに示す撮像画像(基板取り付け穴31及び固定穴32は図示略)に重ねて、幾何学図を表示している。幾何学図については、
図6A及びBに示す幾何学図と比較して、基準位置4及び寸法位置範囲5を表示しなくてもよい。また、幾何学図におけるLED2の符号は省略している。
図7Aは
図6Aに対応し、
図7Bは
図6Bに対応するため、
図7A及びBの詳細な説明は省略する。幾何学図の表示位置や大きさは、撮像画像上で変更可能であってもよい。
【0053】
図8においては、PC13が、撮像画像(基板取り付け穴31及び固定穴32は図示略)に重ねて、撮像画像におけるLED2の各々に対して、幾何学図を撮像画像におけるLED2と同じ数だけ表示している。幾何学図については、相対位置範囲6及び判定基準点7のみ表示している。
図8は、相対位置の判定によって例えばLED2―3の位置が異常
であると判定された場合に、PC13が表示する内容の一例である。このとき、LED2―3の位置が異常である旨を通知するメッセージが表示されるようにしてもよい。メッセージの例としては、
図9Aに示すような吹き出しや、
図9Bに示すようなポップアップ等が挙げられる。このメッセージによって、位置評価装置1のユーザはいずれのLED2の位置が異常であるかを容易に把握でき、また、ユーザにLED2―3の位置の補正を催促することもできる。また、
図9A及びBに示すメッセージは、
図8に示す表示内容に追加して表示されているが、
図6A及びBに示す表示内容や、
図7A及びBに示す表示内容に追加して表示されてもよい。
【0054】
図10A及びBにおいては、PC13が、テーブル(
図10A及びBの向きで左側に図示)と直交座標系(
図10A及びBの向きで右側に図示)を用いて、相対位置の判定による判定結果と、判定基準点7を基準としたLED2の位置を表示している。
図6A及びB、及び
図7A及びB、及び
図8の表示内容と比較して、
図10A及びBの表示内容は、撮像画像を含まない点で相違点がある。
【0055】
図10Aは、
図5Aに示す多角形の相対位置範囲6を用いて相対位置の判定を実施した場合の表示内容である。テーブルに示す計測値X及び計測値Yは、判定基準点7を直交座標系の原点としたときのLED2の座標である。すなわち、計測値X及び計測値Yは、判定基準点7に対するLED2のずれ量及びずれ方向を示している。また、テーブルに示す規格値X及び規格値Yは、上記の
図5Aにおいて説明した多角形の四辺の長さ(
図10AにおいてはX方向の長さとY方向の長さ)の規格値を示す。すなわち、
図10Aにおいては、直交座標系における、X=±0.03とY=±0.03の4本の直線で囲まれた多角形が相対位置範囲6を表し、X方向の長さとY方向の長さの規格値はいずれも0.06である。なお、当該4本の直線を色付きで直交座標系に表示してもよい。
【0056】
以上を踏まえて、LED2―4は計測値Xが規格値Xの範囲外であり、LED2―5は計測値Yが規格値Yの範囲外であるため、LED2―4及びLED2―5の位置は相対位置範囲6の範囲外にある。このとき、テーブルにおいて、LED2が不良品である旨を通知する表示として、判定結果をNGと表示し、このNGの表示と、該当箇所の計測値X及び計測値Yを色付きで表示してもよい。
【0057】
図10Bは、
図5Bに示す円形の相対位置範囲6を用いて相対位置の判定を実施した場合の表示内容である。テーブルに示す計測値は、判定基準点7を円形の中心としたときの判定基準点7からLED2の位置までの距離である。また、テーブルに示す規格値は、上記の
図5Bにおいて説明した判定基準点7を中心とした円形の半径の規格値を示す。直交座標系においては、判定基準点7をX軸として、LED2の座標のX軸からの垂直方向の距離(すなわちLED2のY座標)がテーブルに示す計測値を示す。ここで、
図10Aとの相違点として、
図10Bにおいては、判定基準点7に対するLED2のずれ量(すなわち判定基準点7からLED2の位置までの距離)を示し、判定基準点7に対するLED2のずれ方向については示していない。
【0058】
図10Bに示す直交座標系においては、第1象限のY座標の値のみを判定基準点7に対するLED2のずれ量として考慮している。テーブルに示す規格値は、0.05であるため、第1象限におけるY≦0.05の範囲が、相対位置範囲6の範囲を示し、LED2の位置は全て相対位置範囲6の範囲内にある。このとき、テーブルにおいて、LED2が良品である旨を通知する表示として、判定結果をOKと表示してもよい。
【0059】
なお、
図6A及びB、
図7A及びB、
図8、
図10A及びBに示す、PC13が表示する内容は、位置評価装置1のユーザが手動で自由に切り替えられる仕様であってもよい。例えば、PC13が
図6A及びBに示すような内容を表示している場合において、撮像画
像と幾何学図を重ねて両者を比較したい場合には、
図7A及びBに示すような内容に切り替えることが可能であってもよい。また、LED2の各々に対して詳細に相対位置の判定の結果を確認したい場合には、
図8に示すような内容に切り替えることが可能であってもよい。また、判定基準点7に対するLED2の位置を数値的に確認したい場合には、
図10A及びBに示すような内容に切り替えることが可能であってもよい。
【0060】
<付記1>
複数の部品(2)の取り付け位置を評価する位置評価方法であって、
基準位置(4)に対する前記複数の部品の前記取り付け位置のずれを算出し、
前記基準位置に基づいて定められる寸法位置範囲(5)と、前記複数の部品の前記取り付け位置の前記ずれに基づいて定められる前記複数の部品どうしの相対位置範囲(6)と、を用いて、前記複数の部品の前記取り付け位置が、前記寸法位置範囲及び前記相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定することを特徴とする、位置評価方法。
【0061】
<付記2>
複数の部品(2)の取り付け位置を評価する位置評価装置(1)であって、
基準位置(4)に対する前記複数の部品の前記取り付け位置のずれを算出する算出部(11)と、
前記基準位置に基づいて定められる寸法位置範囲(5)と、前記複数の部品の前記取り付け位置の前記ずれに基づいて定められる前記複数の部品どうしの相対位置範囲(6)と、を用いて、前記複数の部品の前記取り付け位置が、前記寸法位置範囲及び前記相対位置範囲の双方の範囲内に含まれる場合に正常と判定する判定部(12)と、を備えることを特徴とする、位置評価装置(1)。
【符号の説明】
【0062】
1 :位置評価装置
10 :カメラ
11 :算出部
12 :判定部
13 :PC
2 :LED
3 :被取り付け体
31 :基板取り付け穴
32 :固定穴
4 :基準位置
5 :寸法位置範囲
6 :相対位置範囲
7 :判定基準点