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特開2023-152142RFIDシステム、情報処理装置、及びデータ表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152142
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】RFIDシステム、情報処理装置、及びデータ表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/07 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G06K19/07 220
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062114
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155712
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 尚
(72)【発明者】
【氏名】中野 善光
(72)【発明者】
【氏名】三輪 祐介
(57)【要約】
【課題】ユーザがRFIDタグから読み出したデータの確認を容易に行うことを目的とする。
【解決手段】RFIDシステム(100)は、RFIDタグ(20)に記憶されたデータを取得するデータ取得部(33)と、RFIDタグ(20)のメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得部(34)と、前記複数の単位領域の値を、前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、メモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップを表示させる表示制御部(40)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶するRFIDタグとデータを読み書きするリーダライタとを備えるRFIDシステムであって、
前記RFIDタグに記憶されたデータを取得するデータ取得部と、
前記RFIDタグのメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得部と、
前記複数の単位領域の値を前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、前記メモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式の第1メモリマップを表示させる表示制御部と、
を備えるRFIDシステム。
【請求項2】
前記表示制御部は、1つの前記データ型に対応する連続した複数の前記単位領域の値を、前記第1メモリマップにおける複数の前記単位領域に対応する1つのセルに、前記データ型に合わせた表示形式で表示させる、請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項3】
前記データの属性として、データサイズ、および前記データ型を登録する登録部と、
前記データサイズ、前記データ型、および前記メモリアドレスを対応付けて記憶する記憶部と、を備える、請求項1または2に記載のRFIDシステム。
【請求項4】
前記RFIDタグは、前記記憶部を備える、請求項3に記載のRFIDシステム。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記第1メモリマップにおけるセルが選択されると、該選択されたセルに対応する前記単位領域の前記属性のうち少なくとも一部を表示する請求項3に記載のRFIDシステム。
【請求項6】
前記RFIDタグから読み出した前記単位領域の値が、該単位領域の前記データ型を用いて表示することが可能な範囲内であるか否かを判定する判定部を備え、
前記単位領域の値が前記範囲内でない場合、前記表示制御部は、エラーを表示させる請求項1または2に記載のRFIDシステム。
【請求項7】
前記RFIDタグのメモリ領域の複数のセクションから少なくとも1つのセクションを選択するセクション選択部を備え、
前記表示制御部は、選択されたセクションの前記第1メモリマップを表示させる、請求項1または2に記載のRFIDシステム。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記第1メモリマップと、前記複数の単位領域の値を特定のデータ型に合わせた表示形式で表した第2メモリマップとを並べて表示させる、請求項1または2に記載のRFIDシステム。
【請求項9】
前記RFIDタグのタグIDと前記RFIDタグの前記複数の単位領域と前記複数のデータ型とを対応付けて記憶する記憶部を備える、請求項1または2に記載のRFIDシステム。
【請求項10】
RFIDタグに記憶されたデータを取得するデータ取得部と、
前記RFIDタグのメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得部と、
前記複数の単位領域の値を前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、前記メモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップを表示させる表示制御部と、を備える、情報処理装置。
【請求項11】
RFIDタグに記憶されたデータを取得するデータ取得ステップと、
前記RFIDタグのメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得ステップと、
前記複数の単位領域の値を前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、前記メモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップを表示させる表示制御ステップと、を含む、データ表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDシステム、情報処理装置、及びデータ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の分野において、RFID(Radio Frequency Identification)技術を用いた情報管理システムが利用されている。RFID技術において、リーダライタは、RFIDタグ(RFタグとも言う)と非接触にて交信を行う。リーダライタは、RFIDタグに対してデータの読み出し、及び/又はデータの書き込みを行う。ユーザは、必要に応じて、リーダライタがRFIDタグから読み出したデータの確認を行う。
【0003】
例えば、特許文献1には、メモリの内容(データ)をメモリダンプとして吐き出し、当該メモリダンプを解析する技術が開示されている。メモリダンプ解析ツールを起動することにより、メモリダンプ表示画面がディスプレイに表示される。メモリダンプ表示画面には、選択されたn進数により、メモリ内のデータの値が表示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-106362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、RFIDタグには種々のデータが記憶されている。それゆえ、ユーザがRFIDタグに記憶された特定のデータの適否を判断するためには、当該データのデータ型に適した表示形式で当該データの値を表示する必要がある。
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成によれば、メモリダンプ表示画面に表示される種々のデータの値は、全て選択されたn進数により表記されている。そのため、ユーザは、確認を行いたいデータの種類に合わせて、n進数を選択しなければならない。そのため、ユーザにとっては、データの確認が手間となっていた。
【0007】
本発明の一態様は、ユーザがRFIDタグから読み出したデータの確認を容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本開示の一例に係るRFIDシステムは、データを記憶するRFIDタグとデータを読み書きするリーダライタとを備えるRFIDシステムであって、前記RFIDタグに記憶されたデータを取得するデータ取得部と、前記RFIDタグのメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得部と、前記複数の単位領域の値を前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、前記メモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式の第1メモリマップを表示させる表示制御部と、を備える。
【0009】
上記構成によれば、ディスプレイに表示されるRFIDタグのデータは、種々のデータのそれぞれに適した表示形式のデータ型により表示することができる。また、複数のデータ型に合わせた複数のデータ値を、RFIDタグのメモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップとして表示することにより、データの一覧性を確保することができる。これにより、ユーザがRFIDタグから読み出したデータの確認を容易に行うことができる。
【0010】
前記表示制御部は、1つの前記データ型に対応する連続した複数の前記単位領域の値を、前記第1メモリマップにおける複数の前記単位領域に対応する1つのセルに、前記データ型に合わせた表示形式で表示させてもよい。
【0011】
上記構成によれば、RFIDタグに記憶されたデータのデータ容量の大きさに合わせた1つのセルとして、メモリマップに表示することができる。これにより、メモリマップに表示される他のデータとの判別をしやすくすることができる。
【0012】
前記データの属性として、データサイズ、および前記データ型を登録する登録部を備えてもよい。
【0013】
前記データサイズ、前記データ型、および前記メモリアドレスを対応付けて記憶する記憶部を備えてもよい。
【0014】
上記構成によれば、RFIDタグのメモリ領域のデータと、当該データの属性との関連性をもたせることができる。これにより、ユーザがメモリマップに表示されるデータの種類を容易に確認することができる。
【0015】
前記RFIDタグは、前記記憶部を備えてもよい。上記の構成によれば、RFIDタグ毎にデータの属性とRFIDタグのメモリアドレスとが対応付けて記憶されているため、例えばサーバ等は、RFIDタグ自身からデータの属性を取得することができる。
【0016】
前記表示制御部は、前記第1メモリマップにおけるセルが選択されると、該選択されたセルに対応する前記単位領域の前記属性のうち少なくとも一部を表示してもよい。
【0017】
上記構成によれば、確認を行っているデータの属性をユーザが確認することができる。これにより、メモリマップに表示されているデータの種類を容易に認識することができる。
【0018】
前記RFIDタグから読み出した前記単位領域の値が、該単位領域の前記データ型を用いて表示することが可能な範囲内であるか否かを判定する判定部を備え、前記単位領域の値が前記範囲内でない場合、前記表示制御部は、エラーを表示させてもよい。
【0019】
上記構成によれば、ユーザは、RFIDタグに記憶されているデータのエラーを認識することができる。これにより、ユーザがRFIDタグに記憶されたデータのエラーの確認を容易に行うことができる。
【0020】
前記RFIDタグのメモリ領域の複数のセクションから少なくとも1つのセクションを選択するセクション選択部を備え、前記表示制御部は、選択されたセクションの前記第1メモリマップを表示させてもよい。
【0021】
上記構成によれば、RFIDタグのメモリ領域の各セクションの中から、データの確認を行いたい任意のセクションを選択することができる。これにより、ユーザによるデータ確認時間を短縮することができる。
【0022】
前記表示制御部は、前記第1メモリマップと、前記複数の単位領域の値を特定のデータ型に合わせた表示形式で表した第2メモリマップとを並べて表示させてもよい。
【0023】
上記構成によれば、第1メモリマップに表示されたデータの値と、第2メモリマップに表示されたデータの値とを、比較することができる。これにより、ユーザはRFIDタグに記憶されているデータの適否を容易に確認することができる。
【0024】
RFIDシステムは、前記RFIDタグのタグIDと前記RFIDタグの前記複数の単位領域と前記複数のデータ型とを対応付けて記憶する記憶部を備えてもよい。
【0025】
上記の構成によれば、ユーザは、RFIDタグ毎に、RFIDタグの単位領域と、当該単位領域に適したデータ型を対応付ける必要がない。そのため、ユーザに対する作業の負担を軽減することができる。
【0026】
上記の課題を解決するために、本開示の一例に係る情報処理装置は、RFIDタグに記憶されたデータを取得するデータ取得部と、前記RFIDタグのメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得部と、前記複数の単位領域の値を前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、前記メモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップを表示させる表示制御部と、を備える。
【0027】
上記の課題を解決するために、本開示の一例に係るデータ表示方法は、RFIDタグに記憶されたデータを取得するデータ取得ステップと、前記RFIDタグのメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する型取得ステップと、前記複数の単位領域の値を前記複数のデータ型に合わせた表示形式で表した、前記メモリ領域のメモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップを表示させる表示制御ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、ユーザがRFIDタグから読み出したデータの確認を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施形態1に係るRFIDシステムの要部の構成を示すブロック図である。
図2】セクションの選択を行う表示画面の一例を示す図である。
図3】メモリマップの設定を行うデータ属性対応表の表示画面の一例を示す図である。
図4】ディスプレイに表示される第1メモリマップの表示画面の一例を示す図である。
図5】ディスプレイに表示される第1メモリマップの表示画面の一例を示す図である。
図6】ディスプレイに表示される第1メモリマップの表示画面の一例を示す図である。
図7】ディスプレイに第1メモリマップと、第2メモリマップとを並べて表示する表示画面の一例を示す図である。
図8】RFIDシステムによるデータ表示方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一側面に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
【0031】
§1 適用例
図1に基づいて、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、RFIDシステム100の要部の構成を示すブロック図である。RFIDシステム100は、例えば、RFIDタグ20に記憶されたデータの管理を行うために用いられる。
【0032】
図1の例では、RFIDシステム100は、リーダライタ10と、RFIDタグ20と、サーバ30と、ディスプレイ41と、を備える。
【0033】
RFIDシステム100において、リーダライタ10は、RFIDタグ20との間において、非接触によりデータの送受信(交信)を行う。リーダライタ10は、電磁波又は交流磁界による交信を実現するアンテナを有する。リーダライタ10は、交信可能な位置に位置したRFIDタグ20との交信を試みる。交信成功したリーダライタ10は、RFIDタグ20に対してデータの読み出し、及びデータの書き込みを行う。
【0034】
RFIDタグ20は、物品に取り付けられている。RFIDタグ20により、取り付けられた物品に関するデータが管理されている。
【0035】
サーバ30はリーダライタ10を制御する。サーバ30は、リーダライタ10と通信可能であり、リーダライタ10との間にてデータの送受信を行う。サーバ30は、リーダライタ10が読み出したRFIDタグ20のデータをディスプレイ41に表示させる。また、サーバ30は、ユーザからの入力を受け付ける。
【0036】
ディスプレイ41は、サーバ30と通信可能に接続されている。ディスプレイ41には、リーダライタ10と、RFIDタグ20との交信に関するデータが表示される。ユーザは、ディスプレイ41に表示されたデータを確認することにより、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されているデータの管理を行う。
【0037】
§2 構成例
以下、本実施形態に係るRFIDシステム100の構成について、図1に基づいて詳細に説明する。
【0038】
(リーダライタの構成)
図1の例では、リーダライタ10は、交信部11と、第1通信部12と、R/W記憶部13と、を含む。
【0039】
交信部11は、RFIDタグ20のタグ交信部21との交信を行う。交信部11は、RFIDタグ20に対してデータの読み出し、及びデータの書き込みを行う。より詳細には、交信部11は、タグ交信部21に対し、データの読み出し、及びデータの書き込みを行うコマンドを送信する。
【0040】
第1通信部12は、サーバ30とデータの通信を行う。第1通信部12は、サーバ30の第2通信部32との間にてデータの送受信が可能となるように接続されている。第1通信部12は、リーダライタ10とRFIDタグ20との交信に関するデータを第2通信部32へ送信する。また、第1通信部12は、第2通信部32から送信されたデータを受信する。
【0041】
R/W記憶部13は、RFIDタグ20との交信に関するデータを記憶する。交信に関するデータは、例えば、RFIDタグ20から読み出したデータ、及びRFIDタグ20に書き込むべきデータである。
【0042】
(RFIDタグの構成)
図1に示す例では、RFIDタグ20は、タグ交信部21と、タグ記憶部22と、を含む。
【0043】
タグ交信部21は、リーダライタ10との交信を行う。タグ交信部21は、リーダライタ10の交信部11からデータの読み出しを行うコマンドを受信すると、RFIDタグ20に関するデータを交信部11に送信する。また、タグ交信部21は、交信部11からデータの書き込みを行うコマンドを受信すると、リーダライタ10から受信したデータをタグ記憶部22に書き込む。
【0044】
タグ記憶部22には、RFIDタグ20に関するデータ、及びRFIDタグ20が取り付けられた物品に関するデータが記憶される。タグ記憶部22は、複数の単位領域により構成されている。ここで、本願において単位領域とは、RFIDタグのメモリ領域に割り当てられた1つのメモリアドレスに対応する記憶領域に相当し、予め定められたデータ容量のデータを記憶可能な領域をいう。本実施形態では、1つの単位領域のメモリ容量は1バイトとして説明する。なお、1つの単位領域が有するメモリ容量は、1バイトに限られるものではなく、任意のメモリ容量に設定し得る。リーダライタ10から受信したデータは、タグ記憶部22の所定のメモリアドレスに書き込まれる。
【0045】
(サーバ30の構成)
図1の例では、サーバ30は、サーバ記憶部31と、第2通信部32と、データ取得部33と、型取得部34と、判定部35と、セクション選択部36と、入力部37と、登録部38と、データ出力部39と、表示制御部40と、を含む。
【0046】
サーバ記憶部31は、RFIDシステム100の各種動作に関するプログラム等が記憶される。また、サーバ記憶部31には、リーダライタ10から取得したRFIDタグ20のデータ、データ属性対応表50などが記憶されている。
【0047】
第2通信部32は、リーダライタ10の第1通信部12とデータの通信を行う。第2通信部32は、リーダライタ10の第1通信部12に対してデータの送信を行う。また、第2通信部32は、第1通信部12から送信されたデータを受信する。
【0048】
データ取得部33は、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータを取得する。データ取得部33は、リーダライタ10を介して、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータを取得する。より詳細には、データ取得部33は、第2通信部32を介して、リーダライタ10の第1通信部12から送信されたタグ記憶部22のデータを取得する。
【0049】
型取得部34は、RFIDタグ20のメモリ領域を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する。型取得部34は、対応するデータ型が登録されているデータ属性対応表50を参照する。型取得部34は、データ取得部33が取得したRFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータを参照する。型取得部34は、データ属性対応表50に基づいて、タグ記憶部22の単位領域のメモリアドレスと対応付けられているデータ型を取得する。
【0050】
判定部35は、RFIDタグ20から読み出したタグ記憶部22の1つ以上の単位領域の値が、該1つ以上の単位領域と対応付けられたデータ型を用いて表示することが可能な範囲内であるか否かを判定する。判定部35は、特定のデータ型と対応付けられているタグ記憶部22の1つ以上の単位領域の値が、当該特定のデータ型により表示可能な値の範囲に収まるか否かを判定する。
【0051】
セクション選択部36は、RFIDタグ20のタグ記憶部22の複数のセクションから少なくとも1つのセクションを選択する。より詳細には、セクション選択部36は、ユーザの操作に基づいて、タグ記憶部22の複数のセクションから少なくとも1つのセクションを選択する。
【0052】
入力部37は、ユーザの操作による入力を受け付ける。
【0053】
登録部38は、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータの属性として、データ名称、データサイズ、およびデータ型を登録する。より詳細には、登録部38は、データの属性として、データ名称、データサイズ、および前記データ型をデータ属性対応表50に登録する。データの属性の登録は、ユーザの操作により行われる。
【0054】
データ出力部39は、サーバ30を介して通信が行われるデータを特定の形式に変換してデータの出力を行う。例えば、データ出力部39は、RFIDタグ20のタグ記憶部22内のデータを特定の形式のファイルに変換して、データの出力を行う。例えば、データ出力部39は、タグ記憶部22内のデータをCSV(Comma Separated Value)形式等に変換して、ファイルとして出力する。データ出力部39は、出力したファイルをサーバ記憶部31に記憶させてもよい。
【0055】
表示制御部40は、ディスプレイ41に表示する画面の制御を行うことで、ディスプレイ41に画像を表示させる。表示制御部40は、ディスプレイ41に対して表示データの出力を行う。
【0056】
なお、サーバ30が備える各部は、リーダライタ10が備える構成としてもよい。または、サーバ30が備える各部は、汎用PC(personal computer)、ハンディターミナル、スマートフォン、タブレット端末またはPLC(programmable logic controller)などの情報処理装置が備える構成としてもよい。
【0057】
§3 動作例
RFIDシステム100による処理の一例としてのデータ表示方法について、以下説明する。
【0058】
(セクション選択について)
図2を用いて、セクション選択の一例について説明する。図2は、セクションの選択を行う表示画面の一例を示す図である。
【0059】
RFIDタグ20のタグ記憶部22は複数のセクションに分割されている。各セクションには、複数のデータが記憶される。即ち、タグ記憶部22に記憶される複数のデータは、複数のセクションによりグループ分けされている。図2の例に示すように、複数のセクションは、例えば、「A_生産情報」「A_検査情報」…「B_生産情報」…というセクション名によりユーザに管理されている。なお、タグ記憶部22のデータは、ユーザによりグループ分けすることも可能である。例えば、図2の例では、「工程A」および「工程B」のグループに各セクションが振り分けられている。
【0060】
ユーザは、複数のセクションから少なくとも1つのセクションを選択する。ユーザは、例えば図2に示すような画面から任意のセクションを選択する。セクション選択部36は、ユーザからの操作に基づき、RFIDタグ20のタグ記憶部22の複数のセクションから少なくとも1つのセクションを選択する。セクション選択部36によりセクションが選択されると、選択されたセクションのタグ記憶部22のデータがディスプレイ41に表示される。以下、「A_検査情報」のセクションが選択された場合について説明する。
【0061】
なお、セクション選択部36が複数のセクションを選択した場合は、選択された全てのセクションのタグ記憶部22のデータが連続してディスプレイ41に表示されることとなる。例えば、「A_生産情報」、「A_検査情報」、及び「A_プロセス情報」のセクションが選択された場合、各セクションのタグ記憶部22のデータが連続したデータとしてディスプレイ41に表示される。
【0062】
上記構成によれば、RFIDタグ20のタグ記憶部の各セクションの中から、データの確認を行いたい任意のセクションを選択することができる。これにより、ユーザによるデータ確認時間を短縮することができる。
【0063】
(データ属性対応表50について)
図3を用いて、サーバ記憶部31に記憶されるデータ属性対応表50について説明する。図3は、メモリマップの設定を行うデータ属性対応表50の表示画面の一例を示す図である。
【0064】
データ属性対応表50は、上述したセクション毎に対応付けられてサーバ記憶部31に記憶されている。データ属性対応表50を登録することにより、後述する第1メモリマップ表示画面60に表示される第1メモリマップ65の表示設定を行う。即ち、第1メモリマップ65に表示されるタグ記憶部22のデータの値は、データ属性対応表50に登録されたデータ型に合わせた表示形式により表示される。
【0065】
ユーザは、RFIDタグ20のデータの確認を行う前に、予めデータ属性対応表50の各項目(データの属性)を登録する。データ属性対応表50の登録は、ディスプレイ41に表示される第1メモリマップ表示画面60(後述)の対応表登録ボタン(図示せず)から行われる。
【0066】
登録部38は、ユーザの操作により、データ属性対応表50にデータの属性を登録する。図3の例では、データの属性として、データの名称、データ型、及びデータのサイズが登録されている。ユーザは、データ属性対応表50のデータの属性を登録した後、「OK」ボタン56を押下することで、対応するセクションのデータ属性対応表50の登録を行う。
【0067】
データ名称項目51には、対応付けられたタグ記憶部22のメモリアドレスに記憶されているデータの種類の名称が登録されている。データ名称には、RFIDタグ20の基本データ、及び物品に関するデータの名称などが登録されている。図3の例では、データの名称として、(RFIDタグ20の)シリアル番号(識別子)、製造日、検査結果1、および検査結果2が登録されている。
【0068】
データ型項目52には、タグ記憶部22に記憶されたデータを適した表示方法により表示することができるデータ型が登録される。例えば、シリアル番号にはシリアル番号を表示するのに適したデータ型として「ASCII」が、検査結果2には検査結果2を表示するのに適したデータ型として「LREAL」が登録されている。データ型項目52には、例えば、HEX、BOOL、WORD、INT、TIME、STRINGなどのデータ型が登録され得る。
【0069】
開始アドレス項目53には、対象となるデータが記憶されているタグ記憶部22の最初メモリアドレス(開始アドレス)が登録されている。終了アドレス項目5454には、対象となるデータが記憶されているタグ記憶部22の最後のメモリアドレス(終了アドレス)が登録されている。
【0070】
サイズ項目55には、指定されたタグ記憶部22のメモリアドレスに記憶されるデータのデータ容量の大きさ(データサイズ)が登録されている。図3の例では、1バイトを基準として表記されている。例えば、シリアル番号のデータサイズは12バイト、製造日のデータサイズは8バイトとして、データ属性対応表50に登録されている。
【0071】
データ属性対応表50に登録された各項目(データ名称、データ型、及びデータサイズ)は、開始アドレス項目53及び終了アドレス項目54により、タグ記憶部22のメモリアドレスと対応付けられている。即ち、データ属性対応表50に開始アドレス及び終了アドレスを登録することにより、データの属性はタグ記憶部22の単位領域と対応付けられる。
【0072】
上記構成によれば、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータと、当該データの属性との関連性をもたせることができる。これにより、ユーザが後述する第1メモリマップ65に表示されるデータの種類を容易に確認することができる。
【0073】
なお、データ属性対応表50は、例えばシリアル番号のようなRFIDタグ20のタグID(識別子)と対応付けてもよい。即ち、RFIDタグ20毎にデータ属性対応表50が登録される。この場合、データ属性対応表50には、タグ記憶部22のメモリアドレス及びデータの属性と対応付けられるタグID項目が設けられる。即ち、サーバ記憶部31は、RFIDタグ20のタグIDとRFIDタグ20の複数の単位領域と複数のデータ型とを対応付けて記憶してもよい。型取得部34は、タグIDを用いて、タグ記憶部22の複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得する。
【0074】
上記の構成によれば、ユーザは、RFIDタグ20毎に、RFIDタグ20のタグ記憶部22の単位領域と、当該単位領域に適したデータ型を対応付ける必要がない。そのため、ユーザに対する作業の負担を軽減することができる。
【0075】
なお、上述したデータ属性対応表50に相当するデータは、サーバ記憶部31に記憶される情報処理プログラムに含める構成としてもよい。
【0076】
また、上述したデータ属性対応表50又はデータ属性対応表50に相当するデータは、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されてもよい。上記の構成によれば、RFIDタグ毎にデータの属性とRFIDタグ20のメモリアドレスとを対応付けたデータ属性対応表50が記憶されているため、サーバ30はデータ属性対応表50を記憶する必要がない。例えば他のサーバ等も、RFIDタグ20自身からデータの属性を取得することができる。
【0077】
以下、図4~6に示されるメモリマップ表示画面を説明する場合において、図3に示したデータ属性対応表50と対応しているものとして説明する。
【0078】
(メモリマップの表示画面例)
図4を用いて、ディスプレイ41に表示される第1メモリマップ65の表示画面例について説明する。図4は、ディスプレイ41に表示される第1メモリマップ65の表示画面の一例を示す図である。
【0079】
表示制御部40は、RFIDタグ20に記憶されたデータをメモリマップとしてディスプレイ41に表示させる。
【0080】
また、表示制御部40は、セクション選択部36により選択されたセクションのデータを表示させる。図4の例において、第1メモリマップ表示画面60の下部にはタグ記憶部22のデータを示す第1メモリマップ65が表示されている。第1メモリマップ表示画面60の上部には第1メモリマップ65に関する基本情報が表示されている。
【0081】
図4の例において、表示制御部40は、第1メモリマップ表示画面60に、基本情報として、セクション項目61、ベースアドレス項目62、UID項目63、表示形式項目64を表示させる。
【0082】
セクション項目61には、ユーザが選択したセクションの名称が表示される。ベースアドレス項目62には、選択したセクションのデータが記憶されているタグ記憶部22の先頭メモリアドレスが表示されている。UID項目63には、データが表示されているRFIDタグ20のシリアル番号が表示されている。
【0083】
表示形式項目64には、第1メモリマップ表示画面60に表示されるデータ値の表示形式を示すデータ型が表示されている。表示形式項目64は、登録された複数のデータ型の中から任意のデータ型を選択可能となっている。表示形式項目64では、例えばHEX、ASCIIなど、データ型を選択することが可能である。
【0084】
図3の例では、表示形式項目64において、表示形式「フォーマット」が選択されている。表示形式「フォーマット」が選択されると、第1メモリマップ65に表示される各データ値は、データ属性対応表50により対応付けられたデータ型の表示形式により表示される。即ち、第1メモリマップ65には、複数のデータ型に合わせた表示形式で複数のデータ値が表示されている。データ属性対応表50によりデータ型が対応付けられていない単位領域は、予め設定されたデータ型(ここではHEX)により表示されている。
【0085】
なお、表示形式項目64には、第1メモリマップ65に表示されるデータ値を特定のデータ型により表示することも可能である。例えば、表示形式項目64において、ユーザがデータ型「HEX」を選択すると、第1メモリマップ65に表示されるデータ値は全てデータ型「HEX」により表示される。
【0086】
表示制御部40は、第1メモリマップ65を表示させる。第1メモリマップ65には、セクション項目61において選択されているセクションに対応するタグ記憶部22のデータ値が表示される。
【0087】
表示制御部40は、タグ記憶部22のメモリアドレスに対応したマトリクス形式の第1メモリマップ65を表示させる。マトリクス形式の行はデータの更新単位であるメモリブロックに対応し、列はメモリアドレスに対応する。図4の例では、第1メモリマップ65は、16進数(HEX)表記に合わせたマトリクス形式のテーブルデータが表示されている。即ち、列の数を8列(本実施形態では、8バイト)としたマトリクス形式となっている。行の数は、タグ記憶部22に記憶されているデータ容量により異なる。なお、マトリクス形式はこれに限られるものではなく、列の数及び/又は行の数は任意の数に設定してもよい。
【0088】
第1メモリマップ65を構成する各セル66は、タグ記憶部22を構成する各単位領域と対応する。即ち、タグ記憶部22の1つの単位領域は、第1メモリマップ65において1つのセル66として表示されている。本実施形態において、第1メモリマップ65の1つのセルは、1バイトのメモリ容量である。なお、単位領域が有するメモリ容量は、1バイトに限られるものではなく、任意のメモリ容量に設定し得る。
【0089】
表示制御部40は、1つのデータ型に対応する連続したタグ記憶部22の複数の単位領域の値を、第1メモリマップ65における複数の単位領域に対応する1つのセル66A~66Dとして表示させる。即ち、表示制御部40は、第1メモリマップ65において、複数の単位領域に渡って記憶される1つのデータを、1つのセルとして纏めて表示させる。換言すれば、第1メモリマップ65において、1つのデータの容量の大きさ(データサイズ)に従って、そのデータが閉める領域を1つのセルとして表示している。
【0090】
図4の例に示すように、例えば、アドレス0000~001Bの領域(12個分のセル66に相当)は、1つのセル66Aとして纏めて表示されている。また、アドレス0018~001Fの領域(8個分のセル66)は1つのセル66Bとして、アドレス0020~0023の領域(4個分のセル66)は1つのセル66C、およびアドレス0028~002Fの領域(8個分のセル66)は1つのセル66Dとして、表示されている。
【0091】
上記構成によれば、RFIDタグ20に記憶されたデータのデータ容量の大きさに合わせた1つのセル66A~66Dとして、第1メモリマップ65に表示することができる。これにより、第1メモリマップ65に表示される他のデータとの判別をし易くすることができる。
【0092】
表示制御部40は、タグ記憶部22の複数の単位領域の値を、データ属性対応表50により対応付けられた複数のデータ型に合わせた表示形式により、第1メモリマップ65の各セル66,66A~66Dに表示させる。即ち、第1メモリマップ65では、複数のデータ型に合わせた表示形式でタグ記憶部22の複数のデータ値が表示される。
【0093】
例えば、第1メモリマップ65のセル66A(アドレス0000~001B)は、データ属性対応表50においてに対応付けられたデータ型「ASCII」によりデータ値が表示されている。また、第1メモリマップ65のセル66B(アドレス0018~001F)はデータ型「DATE_AND_TIME」により、セル66C(アドレス0020~0023)はデータ型「DINT」により、セル66D(アドレス0028~002F)はデータ型「LREAL」により、データ値が表示されている。
【0094】
なお、第1メモリマップ表示画面60にRFIDタグ20内のデータ値を検索する検索ボタンを表示させてもよい。この場合、サーバ30は、所定の条件と一致するRFIDタグ20内のデータを検索する検索部を含む。
【0095】
例えば、ユーザは、表示制御部40が第1メモリマップ表示画面60に表示させた検索ボタンに所定の条件を入力する。検索部は検索ボタンに入力された所定の条件と一致するタグ記憶部22内のデータを検索する。ここで、所定の条件とは、RFIDタグ20に記憶されるデータの種類の名称(例えば、シリアル番号、検査結果1等)、データ型の種類(例えば、ASCII、DINT等)、データサイズ等のRFIDタグ20に記憶されたデータに関する条件である。表示制御部40は検索部の検索結果を第1メモリマップ65に表示させる。
【0096】
表示制御部40は、所定の条件と一致したデータのみを表示することにより、検索部の検索結果を第1メモリマップ65に表示させてもよい。例えば、所定の条件と一致したデータがRFIDタグ20内に記憶されていた場合、表示制御部40は所定の条件と一致したRFIDタグ20のデータのみを第1メモリマップ65に表示させる。一方、所定の条件と一致したデータがRFIDタグ20内に記憶されていなかった場合、表示制御部40は第1メモリマップ65にRFIDタグ20内のデータを表示させない。
【0097】
または、表示制御部40は、所定の条件と一致したRFIDタグ20のデータを強調することにより、検索部の検索結果を第1メモリマップ65に表示させてもよい。例えば、表示制御部40は、第1メモリマップ65に表示された複数のRFIDタグ20のデータの中から、所定の条件と一致したRFIDタグ20のデータのみを強調表示する。表示制御部40は、所定の条件と一致したデータが記憶されたタグ記憶部22の単位領域と対応する第1メモリマップ65のセル66,66A~66Dを強調させて表示させる。表示制御部40は、例えば、第1メモリマップ65のセル66,66A~66Dの枠を太線にする、セル66,66A~66Dの背景色を他のセル66,66A~66Dと異なる色にする等により、所定の条件と一致したデータを強調させる。
【0098】
(データ属性の表示について)
図5を用いて、第1メモリマップ65にデータ属性を表示する場合について説明する。図5は、ディスプレイ41に表示される第1メモリマップ65の表示画面の一例を示す図である。
【0099】
図5の例に示すように、表示制御部40は、ユーザの操作により第1メモリマップ65のセル66,66A~66Dが選択されると、該選択されたセル66,66A~66Dに対応する単位領域のデータの属性を第1メモリマップ65に表示させる。
【0100】
図5に示すように、カーソル68によりアドレス0028~002Fの領域(セル66D)が選択されると、第1メモリマップ65に属性データ67が表示される。属性データ67には、データ属性対応表50に登録された「検査結果2」のデータの属性(データの名称、及びデータ型)が表示されている。属性データ67には、データ属性対応表50に登録されたデータの属性のうち少なくとも一つの属性が表示される。
【0101】
なお、セル66,66A~66Dを選択する操作は、マウスカーソルをセル66,66A~66Dに載せるまたはクリックする、あるいは、タッチパネル上でセル66,66A~66Dをタップする等の操作を含む。
【0102】
上記構成によれば、確認を行っているデータの属性をユーザが確認することができる。これにより、第1メモリマップ65に表示されているデータの種類を容易に認識することができる。
【0103】
(エラー表示について)
図6を用いて、第1メモリマップ65にエラー表示する場合について説明する。図6は、ディスプレイ41に表示される第1メモリマップ65の表示画面の一例を示す図である。
【0104】
図6の例に示すように、表示制御部40は、第1メモリマップ65にエラーを表示させる。表示制御部40は、判定部35によりRFIDタグ20の単位領域の値が登録されたデータ型を用いて表示することが可能な範囲内でないと判定された場合、エラー表示させる。
【0105】
図6に示すように、例えば、アドレス0018~001Fの領域(セル66B)のデータ値が対応するデータ型を用いて表示することができない場合、当該領域の表示を暖色系の色を用いて当該領域を強調することによりエラー表示をする。
【0106】
また、セル66Bに表示されるデータ値をハイフン(‐)により表示することによりエラー表示を行っている。なお、エラー表示はこれに限られず、エラーと判定された領域をユーザが認識できるように(例えば色等の表示態様を変えて)表示されていればよい。また、エラーと判定された領域のデータの値の表示は、RFIDタグ20に記憶されたデータを所定の表示形式(例えばHEX)で表示したものを表示してもよい。
【0107】
上記構成によれば、ユーザは、RFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されているデータのエラーを認識することができる。これにより、ユーザがRFIDタグ20に記憶されたデータのエラーの確認を容易に行うことができる。
【0108】
(第1メモリマップと、第2メモリマップとを並べた表示画面例)
図7を用いて、第1メモリマップ65と、第2メモリマップ65Aとを並べたときの画面例について説明する。図7は、ディスプレイ41に第1メモリマップ65と、第2メモリマップ65Aとを並べて表示する表示画面の一例を示す図である。
【0109】
図7に示すように、表示制御部40は、ディスプレイ41に2つのメモリマップ表示画面を表示させてもよい。表示制御部40は、第1メモリマップ表示画面60と第2メモリマップ表示画面60Aとを並べて表示させる。これにより、第1メモリマップ表示画面60の第1メモリマップ65と、第2メモリマップ表示画面60Aの第2メモリマップ65Aとが並べて表示される。第1メモリマップ表示画面60および第2メモリマップ表示画面60Aには、選択された同一のセクションのデータが表示される。
【0110】
第2メモリマップ表示画面60Aの第2メモリマップ65Aは、第1メモリマップ表示画面60の第1メモリマップ65の表示形式とは異なる表示形式にて、タグ記憶部22のデータ値を表示することが可能である。
【0111】
図7に示すように、第1メモリマップ65では、「フォーマット」の表示形式が選択され、複数のデータ型に合わせた表示形式でデータの値が表示されている。第2メモリマップ65Aでは、「HEX」の表示形式が選択され、特定のデータ型に合わせた表示形式で表したデータの値が表示されている。
【0112】
上記構成によれば、第1メモリマップ65に表示されたデータの値と、第2メモリマップ65Aに表示されたデータの値とを、比較することができる。これにより、ユーザはRFIDタグ20に記憶されているデータの適否を容易に確認することができる。
【0113】
(データ表示方法)
図8を用いて、データ表示方法について説明する。図8は、RFIDシステム100によるデータ表示方法の一例を示すフローチャートである。
【0114】
先ず、登録部38は、ユーザの操作に基づき、データ属性対応表50の登録するステップを実行する(S1)。S1において、登録部38は、データの属性として、データ名称、データサイズ、および前記データ型をデータ属性対応表50に登録する。
【0115】
次に、データ取得部33は、リーダライタ10からRFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータを取得するステップを実行する(S2)。
【0116】
次に、型取得部34は、RFIDタグ20のタグ記憶部22を構成する複数の単位領域に対応した複数のデータ型を取得するステップを実行する(S3)。ステップS3において、型取得部34は、ステップS1にて登録されたデータ属性対応表50を参照する。ステップS3において、型取得部34は、ステップS2にてデータ取得部33が取得したRFIDタグ20のタグ記憶部22に記憶されたデータを参照する。型取得部34は、データ属性対応表50に基づいて、タグ記憶部22の単位領域のメモリアドレスと対応付けられているデータ型を取得する。なお、ステップS3において、型取得部34は、RFIDタグ20のタグIDと対応付けられたデータ属性対応表50を参照してもよい。
【0117】
次に、判定部35は、タグ記憶部22から読み出した単位領域の値が、該単位領域と対応付けられたデータ型を用いて表示することが可能な範囲内であるか否かを判定するステップを実行する(S4)。
【0118】
単位領域の値がデータ型を用いて表示することが可能な範囲内ではないと判定部35が判定した場合(S4:NO)、表示制御部40は当該単位領域に対応する第1メモリマップ65のセル66,66A~66D、及び/又はセル66,66A~66Dに表示されるデータ値をエラー表示するステップを実行する(S5)。S5の後、ステップS6に進む。単位領域の値がデータ型を用いて表示することが可能な範囲内であると判定部35が判定した場合(S4:YES)、ステップS6に進む。
【0119】
次に、表示制御部40は、第1メモリマップ65をディスプレイ41に表示するステップを実行する(S6)。ステップS6において、表示制御部40は、タグ記憶部22の複数の単位領域の値を、対応する複数のデータ型に合わせた表示形式で表した第1メモリマップ65を表示させる。ステップS6において、表示制御部40は、タグ記憶部22のメモリアドレスに対応したマトリクス形式の第1メモリマップ65を表示させる。
【0120】
上記構成によれば、ディスプレイ41に表示されるRFIDタグ20のデータは、種々のデータのそれぞれに適した表示形式のデータ型により表示することができる。また、複数のデータ型に合わせた複数のデータ値を、RFIDタグ20のタグ記憶部22のメモリアドレスに対応したマトリクス形式のメモリマップとして表示することにより、データの一覧性を確保することができる。これにより、ユーザがRFIDタグから読み出したデータの確認を容易に行うことができる。
【0121】
〔ソフトウェアによる実現例〕
サーバ30(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロックとしてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0122】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0123】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0124】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0125】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0126】
10 リーダライタ
20 RFIDタグ
30 サーバ
33 データ取得部
34 型取得部
35 判定部
36 セクション選択部
38 登録部
40 表示制御部
41 ディスプレイ
100 RFIDシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8