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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152166
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】画像形成装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20231005BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231005BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
B41J29/38 204
G03G21/00 390
G06F3/12 303
G06F3/12 329
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062142
(22)【出願日】2022-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇之
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061AS06
2C061HJ08
2C061HJ10
2C061HK11
2C061HK23
2C061HN05
2C061HN08
2C061HN15
2C061HP00
2H270KA58
2H270KA59
2H270KA60
2H270LA60
2H270LA87
2H270LA96
2H270MF14
2H270NA08
2H270NA09
2H270NB03
2H270NB06
2H270NB10
2H270NC06
2H270NC13
2H270NC16
2H270NC22
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】契約消耗品を契約が締結されている他の画像形成装置で使用することを許可すると共に、契約消耗品の二重発注を防止することを目的とする。
【解決手段】コントローラ(61)は、第1消耗品(4)の消耗品メモリ(42)に記憶されている種別情報が専用の消耗品であることを表している場合に、第1消耗品(4)の消耗度合が所定値以上であるときに、新品の第2消耗品(4)を発注したことを表す情報である発注済み情報を消耗品メモリ(42)に記憶する第2記憶処理と、本体筐体(10)の外部から本体筐体に物理的に接続可能な外部メモリ(31)が本体筐体に接続された状態で、本体メモリ(62)に記憶された識別情報を外部メモリ(31)に記憶する第3記憶処理と、を実行し、外部メモリに記憶された識別情報に基づいて、外部メモリを接続された他の画像形成装置(1)は、第1消耗品の使用を許可させるように構成する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
本体筐体と、
本体メモリと、
コントローラと、
前記本体筐体に装着された第1消耗品が新品または旧品のいずれであるかを表す状態情報と、前記第1消耗品を識別するための固有の識別情報と、前記第1消耗品の消耗度合を表す消耗情報と、前記第1消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるかを表す種別情報と、を記憶する消耗品メモリを備える第1消耗品と、
を備え、
前記コントローラは、
前記状態情報が新品を示している場合に、前記識別情報を前記本体メモリに記憶する第1記憶処理と、
前記第1記憶処理を行った場合に、前記状態情報を旧品に書き換える書き換え処理と、
前記第1消耗品の前記状態情報が旧品を表し、且つ、前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している状態において、前記本体メモリに、前記消耗品メモリに記憶された前記識別情報が記憶されている場合は、前記第1消耗品の使用を許可し、前記本体メモリに前記識別情報が記憶されていない場合は、前記第1消耗品の使用を禁止する、判定処理と、
前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している場合に、前記第1消耗品の前記消耗度合が所定値以上であるときに、新品の第2消耗品を発注したことを表す情報である発注済み情報を前記消耗品メモリに記憶する第2記憶処理と、
前記本体筐体の外部から前記本体筐体に物理的に接続可能な外部メモリが前記本体筐体に接続された状態で、前記本体メモリに記憶された前記識別情報を前記外部メモリに記憶する第3記憶処理と、
を実行し、
前記外部メモリに記憶された前記識別情報に基づいて、前記外部メモリを接続された他の画像形成装置は、前記第1消耗品の使用を許可させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記第3記憶処理において、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であるかを判定し、
前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上でないと判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶し、
前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であると判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記第3記憶処理において、前記本体メモリに記憶された前記識別情報のうち、前記外部メモリが接続されたときに前記本体筐体に装着されている前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記外部メモリは、USBメモリであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
制御方法であって、
第1消耗品が新品または旧品のいずれであるかを表す状態情報と、前記第1消耗品を識別するための固有の識別情報と、前記第1消耗品の消耗度合を表す消耗情報と、前記第1消耗品が、画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、を記憶する消耗品メモリを備える第1消耗品が装着された第1画像形成装置において、前記第1消耗品の前記状態情報が新品を示している場合に、前記識別情報を前記第1画像形成装置の本体メモリに記憶する第1記憶ステップと、
前記第1記憶ステップを行った場合に、前記第1画像形成装置により、前記状態情報を旧品に書き換える書き換えステップと、
前記第1消耗品の前記状態情報が旧品を表し、且つ、前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している状態において、前記本体メモリに、前記消耗品メモリに記憶された前記識別情報が記憶されている場合は、前記第1画像形成装置において、前記第1消耗品の使用を許可し、前記本体メモリに前記識別情報が記憶されていない場合は、前記第1画像形成装置において、前記第1消耗品の使用を禁止する、判定ステップと、
前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している場合に、前記第1消耗品の前記消耗度合が所定値以上であるときに、前記第1画像形成装置において、新たな第2消耗品を発注したことを表す情報である発注済み情報を前記消耗品メモリに記憶する第2記憶ステップと、
本体筐体の外部から前記本体筐体に物理的に接続可能な外部メモリが前記本体筐体に接続された状態で、前記第1画像形成装置において、前記本体メモリに記憶された前記識別情報を前記外部メモリに記憶する第3記憶ステップと、
前記外部メモリに記憶された前記識別情報に基づいて、前記外部メモリを接続された他の画像形成装置において、前記第1消耗品の使用を許可する使用許可ステップと、
を含む制御方法。
【請求項6】
前記第3記憶ステップは、
前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であるかを判定する第2判定ステップを含み、
前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上でないと判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶し、
前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であると判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶しない、
請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記第3記憶ステップは、
前記本体メモリに記憶された前記識別情報のうち、前記外部メモリが接続されたときに前記本体筐体に装着されている前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶する、請求項5または請求項6に記載の制御方法。
【請求項8】
前記外部メモリは、USBメモリである、請求項5または請求項6に記載の制御方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置を利用するユーザに対して定額印刷サービスが広く提供されている。定額印刷サービスは、サブスクリプションサービスとも呼ばれ、画像形成装置ごとに加入できるサービスである。例えば、定額印刷サービスの利用に関する契約が締結された契約機である画像形成装置において、予め定められた期間中、予め設定された枚数までなら、一定の利用料金で印刷が許可されるというものである。
【0003】
一般に、定額印刷サービスの利用にあたっては、契約が締結された画像形成装置において、定額印刷サービス専用の契約消耗品を使用するように、サービス提供事業者が指定することが多い。例えば、特許文献1には、契約消耗品か、サービスの加入に関係なく使用できる通常の消耗品かを区別する技術が開示されている。また、契約消耗品が特定の契約機において使用されるように、契約消耗品と契約機とを対応付けて管理する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、画像形成装置は、記録材を収容したカートリッジの消耗度合を検知する機能を有し、記録材の消耗度合が所定の条件に合致したら、例えば管理者用の情報処理装置に対して、カートリッジの発注要求を出力する。また、画像形成装置は、カートリッジの発注要求を出力した後に、発注済みであることを示す発注済みフラグを、カートリッジの発注要求に関する使用中のカートリッジと関連付けて画像形成装置のメモリに記憶する。これにより、カートリッジの二重発注を防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開2018/0131831号明細書
【特許文献2】特開2001-228760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなサブスクリプションサービスにおいて、契約する画像形成装置が故障や本体寿命により同一機種の画像形成装置に新たに契約した場合には、以前使用していた画像形成装置に装着されている契約消耗品の残量が残っていても新たな画像形成装置に使用できない。また、新たに契約した画像形成装置のメモリに、装着したカートリッジが既に発注済みであることを記憶させて、契約消耗品の二重発注を防止することは、トナーカートリッジの発注管理が煩雑になるという問題がある。
【0007】
本開示は、前記問題点を鑑みたものであり、契約消耗品を契約が締結されている他の画像形成装置で使用することを許可すると共に、契約消耗品の二重発注を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本開示の第1態様の画像形成装置は、画像形成装置であって、本体筐体と、本体メモリと、コントローラと、前記本体筐体に装着された第1消耗品が新品または旧品のいずれであるかを表す状態情報と、前記第1消耗品を識別するための固有の識別情報と、前記第1消耗品の消耗度合を表す消耗情報と、前記第1消耗品が、前記画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、を記憶する消耗品メモリを備える第1消耗品と、を備え、前記コントローラは、前記状態情報が新品を示している場合に、前記識別情報を前記本体メモリに記憶する第1記憶処理と、前記第1記憶処理を行った場合に、前記状態情報を旧品に書き換える書き換え処理と、前記第1消耗品の前記状態情報が旧品を表し、且つ、前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している状態において、前記本体メモリに、前記消耗品メモリに記憶された前記識別情報が記憶されている場合は、前記第1消耗品の使用を許可し、前記本体メモリに前記識別情報が記憶されていない場合は、前記第1消耗品の使用を禁止する、判定処理と、前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している場合に、前記第1消耗品の前記消耗度合が所定値以上であるときに、新品の第2消耗品を発注したことを表す情報である発注済み情報を前記消耗品メモリに記憶する第2記憶処理と、前記本体筐体の外部から前記本体筐体に物理的に接続可能な外部メモリが前記本体筐体に接続された状態で、前記本体メモリに記憶された前記識別情報を前記外部メモリに記憶する第3記憶処理と、を実行し、前記外部メモリに記憶された前記識別情報に基づいて、前記外部メモリを接続された他の画像形成装置は、前記第1消耗品の使用を許可させるものである。
【0009】
第2態様は、第1の態様の画像形成装置であって、前記コントローラは、前記第3記憶処理において、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であるかを判定し、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上でないと判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶し、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であると判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶しないようにしてもよい。
【0010】
第3態様は、第1の態様または第2の態様の画像形成装置であって、前記コントローラは、前記第3記憶処理において、前記本体メモリに記憶された前記識別情報のうち、前記外部メモリが接続されたときに前記本体筐体に装着されている前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶するようにしてもよい。
【0011】
第4態様は、第1の態様から第3態様のいずれか1つの画像形成装置であって、前記外部メモリは、USBメモリであるようにしてもよい。
【0012】
第5態様の制御方法は、制御方法であって、第1消耗品が新品または旧品のいずれであるかを表す状態情報と、前記第1消耗品を識別するための固有の識別情報と、前記第1消耗品の消耗度合を表す消耗情報と、前記第1消耗品が、画像形成装置を対象とする契約が締結されている場合に使用可能な専用の消耗品であるか、または、前記契約の締結に関わらず使用可能な通常の消耗品であるか、を表す種別情報と、を記憶する消耗品メモリを備える第1消耗品が装着された第1画像形成装置において、前記第1消耗品の前記状態情報が新品を示している場合に、前記識別情報を前記第1画像形成装置の本体メモリに記憶する第1記憶ステップと、前記第1記憶ステップを行った場合に、前記第1画像形成装置により、前記状態情報を旧品に書き換える書き換えステップと、前記第1消耗品の前記状態情報が旧品を表し、且つ、前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している状態において、前記本体メモリに、前記消耗品メモリに記憶された前記識別情報が記憶されている場合は、前記第1画像形成装置において、前記第1消耗品の使用を許可し、前記本体メモリに前記識別情報が記憶されていない場合は、前記第1画像形成装置において、前記第1消耗品の使用を禁止する、判定ステップと、前記種別情報が前記専用の消耗品であることを表している場合に、前記第1消耗品の前記消耗度合が所定値以上であるときに、前記第1画像形成装置において、新たな第2消耗品を発注したことを表す情報である発注済み情報を前記消耗品メモリに記憶する第2記憶ステップと、本体筐体の外部から前記本体筐体に物理的に接続可能な外部メモリが前記本体筐体に接続された状態で、前記第1画像形成装置において、前記本体メモリに記憶された前記識別情報を前記外部メモリに記憶する第3記憶ステップと、前記外部メモリに記憶された前記識別情報に基づいて、前記外部メモリを接続された他の画像形成装置において、前記第1消耗品の使用を許可する使用許可ステップと、を含むものである。
【0013】
第6態様は、第5の態様の制御方法であって、前記第3記憶ステップは、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であるかを判定する第2判定ステップを含み、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上でないと判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶し、前記第1消耗品の前記消耗度合が前記所定値以上であると判定した場合は、前記本体メモリに記憶された前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶しない、ようにしてもよい。
【0014】
第7態様は、第5の態様または第6の態様の制御方法であって、前記第3記憶ステップは、前記本体メモリに記憶された前記識別情報のうち、前記外部メモリが接続されたときに前記本体筐体に装着されている前記第1消耗品の前記識別情報を前記外部メモリに記憶する、ようにしてもよい。
【0015】
第8態様は、第5の態様から第7の態様のいずれか1つの制御方法であって、前記外部メモリは、USBメモリであるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
第1の態様の画像形成装置、または第5の態様の制御方法によれば、他の画像形成装置は、接続された外部メモリに記憶された識別情報を本体メモリに記憶する。そして、他の画像形成装置は、装着された第1消耗品が旧品で、且つ専用の消耗品であって、この第1消耗品の消耗品メモリに記憶された識別情報と、外部メモリから本体メモリに記憶した識別情報とが一致する場合は、装着された第1消耗品の使用を許可させる。これにより、画像形成装置に装着されている専用の消耗品である第1消耗品を、契約が締結されている他の画像形成装置で使用することを許可することが可能となる。
【0017】
また、第1消耗品が専用の消耗品であって、さらに、第1消耗品の消耗度合が所定値以上であるときは、第1消耗品の消耗品メモリに新品の第2消耗品を発注したことを表す発注情報が記憶される。これにより、他の画像形成装置は、装着された第1消耗品の消耗品メモリに発注情報が記憶されている場合には、新品の第2消耗品を発注しないことによって、専用の消耗品の二重発注を防止することができる。
【0018】
第2の態様の画像形成装置、または第6の態様の制御方法によれば、コントローラは、第1消耗品の消耗度合が所定値以上でないと判定した場合は、本体メモリに記憶された第1消耗品の識別情報を外部メモリに記憶する。一方、コントローラは、第1消耗品の消耗度合が所定値以上であると判定した場合は、本体メモリに記憶された第1消耗品の識別情報を外部メモリに記憶しない。これにより、他の画像形成装置は、消耗度合が所定値以上でない第1消耗品だけ使用を許可することができる。
【0019】
第3の態様の画像形成装置、または第7の態様の制御方法によれば、コントローラは、本体筐体に外部メモリが接続されたときに、本体筐体に装着されている第1消耗品の識別情報を外部メモリに記憶する。これにより、本体筐体に外部メモリが接続されたときに、画像形成装置で使用されている第1消耗品だけを他の画像形成装置で使用することが可能となる。
【0020】
第4の態様の画像形成装置、または第8の態様の制御方法によれば、コントローラは、本体筐体に外部から接続されたUSBメモリに、本体メモリに記憶された第1消耗品の識別情報を記憶することができる。これにより、USBメモリを他の画像形成装置に接続することにより、第1消耗品を他の画像形成装置で使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の実施形態における画像形成システムの概要を示す図である。
図2】画像形成システムに含まれる画像形成装置の概略図である。
図3】ドラムカートリッジおよびトナーカートリッジを含む画像形成装置、およびサーバそれぞれの内部構造と、画像形成装置とサーバの接続関係とを示す図である。
図4】トナーカートリッジが装着された際に画像形成装置が実行するカートリッジ判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】画像形成装置が実行するUSB記憶処理の一例を示すフローチャートである。
図6図5のコピー判定処理のサブ処理の一例を示すサブフローチャートである。
図7】サーバが実行するカートリッジ発注処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔実施形態1〕
以下、本開示の実施形態について図1図7を参照しつつ説明する。本実施形態では、一例として、画像形成装置がレーザープリンタであり、画像形成とは、印刷である場合について説明する。しかしながら、画像形成装置は、レーザープリンタ以外のプリンタであってもよい。例えば、画像形成装置1は、インクジェットプリンタであってもよい。
【0023】
≪画像形成システムの概要≫
図1は、本実施形態の画像形成システム100の概要を示す図である。図1に示すように、画像形成システム100は、複数の画像形成装置1と、サーバ8と、ユーザ端末9とを含む。図1に示す複数の画像形成装置1は、同一のユーザによる契約の締結によって事業者から提供されている。しかし、画像形成システム100は、図示されていないが、ユーザによって購入されたさらに他の画像形成装置を含んで構成されていてもよい。
【0024】
画像形成装置1は、画像形成装置1に対する契約の締結により提供されるサービスを実現するための装置である。サーバ8は画像形成装置1とネットワークを介して通信する外部の装置であって、画像形成装置1を管理する管理装置の一例である。本実施形態では、サーバ8は事業者が管理するサーバである。
【0025】
本実施形態における「契約」とは、ユーザと事業者との間で締結される契約であって、事業者が、ユーザによって指定された画像形成装置1または事業者からユーザに提供された画像形成装置1を介して特定のサービスを提供する契約である。換言すると、ユーザはある画像形成装置1に対する契約を締結するといえる。また、画像形成装置1は、契約の対象となる装置であるともいえる。以下では、ユーザが指定した、または、事業者からユーザに提供された、契約の対象となる画像形成装置1を「契約対象機」と称する。
【0026】
複数の画像形成装置1のそれぞれは、ユーザが事業者と契約することによって、事業者から提供されて、例えば、毎月定額で使用することができる。また、複数の画像形成装置1のそれぞれは、ユーザが事業者と契約することによって、契約専用の消耗品を、例えば、毎月定額で使用することができる。契約は、一例として、契約サービスを提供する事業者と、ユーザとの間で、サービスの利用期間、利用料金、上限枚数などが取り決められた上で、事業者がユーザにサービスを提供することを双方が了承することである。
【0027】
すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、サービスの契約が締結された後、締結した契約の内容に基づく契約専用の消耗品を使用した印刷である契約印刷を実行することが可能になる画像形成装置である。また、本実施形態の画像形成装置1は、サービスの契約が締結された後、締結した契約の内容に基づいて使用が可能となる画像形成装置であってもよい。
【0028】
ユーザは画像形成装置1を任意のタイミングで契約対象機として登録、または変更することができる。ここで言う「登録」とは、新規登録であっても、以前登録しており、契約を解除した画像形成装置1を再登録することであってもよい。また、ユーザは複数の画像形成装置1を契約対象機として登録することもできる。すなわち、ユーザは複数の画像形成装置1を契約対象機として同時に用いることも可能であるし、契約対象機として用いる画像形成装置1を、ある画像形成装置1から別の画像形成装置1に変更することもできる。
【0029】
ユーザが利用するユーザ端末9は、サーバ8と通信して、契約の締結、解除、および、その他の手続を実行するための装置である。ユーザ端末9としては、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン等、標準的な通信機能を備えた情報処理端末が採用され得る。また、ユーザはユーザ端末9を介して、画像形成装置1に印刷指示をして、契約専用の消耗品を使用した任意の枚数の印刷を行ってもよい。画像形成システム100を構成する各装置は、インターネットなどの通信網を介して、互いに通信することができる。
【0030】
≪画像形成装置1の構造概要≫
図2は、画像形成装置1の概略図である。図3は、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4を含む画像形成装置1、およびサーバ8それぞれの内部構造と、画像形成装置1とサーバ8の接続関係とを示す図である。なお、図3には画像形成装置1が2つ含まれているが、いずれの画像形成装置1も同様の構成を有している。
【0031】
図2に示すように、画像形成装置1は、本体筐体10と、カバー11とから構成される。なお、画像形成装置1には、図示されていないが、液晶ディスプレイやランプなどの表示部と、ボタンなどの入力部とが設けられていてもよい。また、液晶ディスプレイは、タッチパネルと一体に構成されることにより、入力部として機能するように構成されてもよい。
【0032】
(本体筐体10)
画像形成装置1の本体筐体10には、トナーカートリッジ4が装着される。詳しくは後述するが、トナーカートリッジ4は、ドラムカートリッジ20に装着されることで、ドラムカートリッジ20と一体となる。つまり、トナーカートリッジ4は、ドラムカートリッジ20に装着された状態で、ドラムカートリッジ20と共に、本体筐体10へ装着される。これにより、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4を含む画像形成装置1が実現する。
【0033】
なお、本実施形態の画像形成装置1では、印刷を行うために4個のトナーカートリッジ4の装着が必要であることとする。すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、4個のドラムカートリッジ20と、4個のトナーカートリッジ4が装着可能に構成されている。しかしながら、画像形成装置1に装着されるドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4の個数は、図2の例に限定されない。例えば、画像形成装置1は、1個のドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4が装着可能なモノクロプリンタであってもよい。
【0034】
トナーカートリッジ4は、画像形成装置1が印刷の際に消費するトナーを含んでいる。すなわち、トナーカートリッジ4は画像形成装置1にとっての消耗品である。また、ドラムカートリッジ20は、画像形成装置1の印刷の際に用いる感光体ドラム21を含んでいる。ドラムカートリッジ20も、画像形成装置1にとっての消耗品の一例である。
【0035】
本体筐体10は、例えば矩形の箱状である。4つのドラムカートリッジ20、4つのトナーカートリッジ4、転写ベルト70、コントローラ61、本体メモリ62、および通信部63は、本体筐体10に収容される。本体筐体10は、4つのカートリッジ保持部13を有する。カートリッジ保持部13は、凹状に形成されており、開口を有する。ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4は、カートリッジ保持部13のそれぞれに保持されることで本体筐体10に装着される。
【0036】
(カバー11)
画像形成装置1のカバー11には、各ドラムカートリッジ20に対応した光源ユニット50が備えられている。つまり、画像形成装置1は、4つの光源ユニット50を備える。カバー11は、図1において実線で示す開口10Aを開ける開位置と、図2において二点鎖線で示す開口10Aを閉じる閉位置との間で、第1方向に延びる回動軸11Aを中心に回動可能(移動可能)である。カバー11の回動によって、本体筐体10の上端に設けられた開口10Aが開閉される。なお、「第1方向」とは、トナーカートリッジにおける現像ローラの回転中心軸(現像軸)が延びる方向を示す。
【0037】
カバー11が開位置に配置されたときには、カートリッジ保持部13のそれぞれの開口が開放される。カバー11が閉位置に配置されたときには、カートリッジ保持部13のそれぞれの開口が、カバー11により覆われる。
【0038】
本体筐体10には、開口10Aに図示しない閉センサが設けられていてもよい。閉センサは、カバー11が閉位置にあることを検知するセンサである。閉センサは、例えば、接触型のセンサであってもよいし、光学型のセンサであってもよい。
【0039】
(トナーカートリッジ4)
トナーカートリッジ4は、現像ローラ41と、印刷材の一例としての現像剤(例えばトナー)とを収容可能なカートリッジ筐体を有する。トナーカートリッジ4は、本体筐体10に装着可能である。4つのトナーカートリッジ4は、画像形成を行うために使用される材料として、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)の現像剤を収容する。現像剤は、トナーカートリッジ4の使用に伴って消費される。現像ローラ41は、第1方向に延びる円筒状の部材であり、第1方向に延びる現像軸を中心に回転可能である。トナーカートリッジ4がドラムカートリッジ20に装着されると、感光体ドラム21の外周面は、現像ローラ41の外周面と接触する。
【0040】
また、トナーカートリッジ4は、消耗品メモリの一例としてのトナーメモリ42を有する。トナーメモリ42は、トナーカートリッジ4の第1方向における一方側の外表面に配置される。トナーメモリ42は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリ、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)またはEEPROM(登録商標,Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)である。
【0041】
図3に示すように、トナーメモリ42は、トナーカートリッジ4に関する情報を記憶するために、第1領域421と、第2領域422と、第3領域423と、第4領域424と、第5領域425と、を有している。トナーメモリ42は第1領域421にトナーIDを記憶している。トナーメモリ42は第2領域422に種別情報の一例としてのトナー種別情報を記憶している。トナーメモリ42は第3領域423にトナー残量情報を記憶している。なお、第3領域423は、データの書き替えが可能であってよい。トナーメモリ42は第4領域424に、状態情報の一例としての新品フラグを記憶している。トナーメモリ42は第5領域425に発注済み情報を記憶している。
【0042】
トナーIDは、例えば、個々のトナーカートリッジ4を識別するための固有のシリアルナンバーである。なお、トナーIDには、各トナーカートリッジ4の色を表す情報が含まれていてもよい。
【0043】
トナー種別情報は、トナーカートリッジ4の種別を表す情報である。本実施形態において、トナーカートリッジ4の種別は2種類存在する。1つは、契約対象機でのみ使用可能な専用の消耗品の一例としての「専用カートリッジ」である。もう1つは、契約対象機でない画像形成装置1でも使用可能な通常の消耗品の一例としての「通常カートリッジ」である。なお、トナー種別情報は、トナーIDに含まれていてもよい。すなわち、トナーIDは、個々のトナーカートリッジ4を識別する情報であると同時に、個々のトナーカートリッジ4の種別が何であるかを表す情報であってよい。
【0044】
トナー残量情報は、トナーカートリッジ4のトナーの残量を表す情報である。トナーの残量は、一例として、満杯から空までの複数の段階に対応する値で構成され、満杯から空までの複数の段階のうち、トナー残量に対応する値が第3領域423に記憶されている。トナーメモリ42が記憶するトナーの残量の各段階は、上述の値に基づいて、「FULL」~「EMPTY」等の文字列であってもよいし、「100%」~「0%」などの数値であってもよいし、文字列と数値を組み合わせた情報であってもよい。
【0045】
ここで、トナーカートリッジ4の消耗度合は、トナーカートリッジ4に最初に充填されたトナー充填量に対する最初のトナー充填量からトナー残量を減算したトナー量の割合である。つまり、トナー残量が少なくなるに従って、トナー消耗度合は大きくなる。
【0046】
第4領域424に記憶される新品フラグは、トナーカートリッジ4が新品であること、または、旧品であることを表すフラグである。例えば、新品フラグの「ON」を表す情報が第4領域424に記憶されている場合は、トナーカートリッジ4は新品である。一方、新品フラグの「OFF」を表す情報が第4領域424に記憶されている場合は、トナーカートリッジ4は旧品である。
【0047】
発注済み情報は、新品のトナーカートリッジ4を発注したこと、または、発注していないことを表す情報である。例えば、発注済み情報は、発注済みフラグを含んでもよい。そして、発注済みフラグの「ON」を表す情報が第5領域425に記憶されている場合は、新品のトナーカートリッジ4を発注したことを表す。一方、発注済みフラグの「OFF」を表す情報が第5領域425に記憶されている場合は、新品のトナーカートリッジ4を発注していないことを表す。
【0048】
(ドラムカートリッジ20)
ドラムカートリッジ20は、本体筐体10に装着可能なカートリッジ筐体を有している。カートリッジ筐体は、画像形成を行うために使用される部品として、感光体ドラム21を含む。感光体ドラム21は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる消耗品の一例である。感光体ドラム21は、第1方向に延びる円筒状の感光体である。感光体ドラム21は、第1方向に延びるドラム軸を中心に回転可能である。感光体ドラム21の外周面は、感光材料に覆われている。
【0049】
また、ドラムカートリッジ20は、ドラムメモリ22を有していてもよい。ドラムメモリ22は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。ドラムメモリ22は、例えばフラッシュROMまたはEEPROMである。
【0050】
ドラムメモリ22は、ドラムカートリッジ20の感光体ドラム21に関する情報を記憶する。ドラムメモリ22はドラムIDを記憶していてもよい。ドラムメモリ22はドラム寿命情報を記憶していてもよい。ドラムIDは、個々のドラムカートリッジ20を識別するための固有のシリアルナンバーである。ドラム寿命情報は、感光体ドラム21の寿命を表す情報である。
【0051】
≪カートリッジの装着と印刷機構≫
図2に示すように、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4は、カバー11が開位置に配置された状態で、本体筐体10に装着される。この状態で、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4は、開口10Aからカートリッジ保持部13に挿入される。
【0052】
本体筐体10は、コネクタ101およびコネクタ102を有する。ドラムカートリッジ20がカートリッジ保持部13に挿入された状態で、コネクタ101がドラムメモリ22と電気的に接続されることより、本体筐体10のコントローラ61がドラムカートリッジ20のドラムメモリ22と通信可能になる。また、トナーカートリッジ4が本体筐体10に装着された状態で、コネクタ102がトナーメモリ42と電気的に接続されることより、本体筐体10のコントローラ61がトナーカートリッジ4のトナーメモリ42と通信可能になる。
【0053】
4つの光源ユニット50は、カバー11の内表面に取り付けられている。光源ユニット50は、本体筐体10にドラムカートリッジ20が装着されて、カバー11が閉位置にある状態で、感光体ドラム21の表面と向かい合って配置されている。また、光源ユニット50は、第1方向に配列された複数の光源を有する。光源は、感光体ドラム21の外周面に、光を照射可能である。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)である。
【0054】
光源ユニット50は、コントローラ61と電気的に接続されている。コントローラ61は、入力された画像データに応じて、光源ユニット50の複数の光源を発光させる。光源は、感光体ドラム21の外周面に向けて光を照射する。その結果、感光体ドラム21の外周面の感光材料が、画像データに応じて露光される。
【0055】
転写ベルト70は、感光体ドラム21の表面にある現像剤(例えば、トナー)を、印刷用紙へ転写する部品である。転写ベルト70は、使用に伴って、表面の磨耗などの劣化が生じるために交換が必要となる消耗品の一例である。転写ベルト70は、感光体ドラム21と接触可能なベルトであって、環状(無端帯)である。感光体ドラム21の外周面は、転写ベルト70の外周面と接触可能である。印刷処理時には、印刷用紙が、転写ベルト70と感光体ドラム21との間へ搬送される。
【0056】
転写ベルト70は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に掛け渡されている。駆動ローラ71は、転写ベルト70を駆動する。コントローラ61は、駆動ローラ71を回転させる。従動ローラ72は、駆動ローラ71の駆動に伴う転写ベルト70の移動に従い、回転する。
【0057】
≪本体筐体の内部構造≫
コントローラ61は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を有する。コントローラ61は、本体筐体10に設けられた本体メモリ62と、通信部63とのそれぞれと電気的に接続されている。コントローラ61は、種々の処理を実行することによって、画像形成装置1に印刷処理およびそれに付随する処理を行わせる。
【0058】
なお、コントローラ61は、CPU等のプロセッサを備えてもよい。この場合、本体メモリ62に印刷制御方法を実現する制御プログラムが記憶されていてもよい。そして、コントローラ61のプロセッサが、本体メモリ62が記憶する制御プログラムにしたがって動作することにより、画像形成装置1における印刷処理が実行されてもよい。
【0059】
また、コントローラ61自体が、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えていてもよい。記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、制御プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを利用してもよい。
【0060】
また、制御プログラムは、制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介してコンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、制御プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0061】
ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4が本体筐体10のカートリッジ保持部13に装着されると、図3に示すように、ドラムメモリ22およびトナーメモリ42は、コントローラ61と電気的に接続される。コントローラ61は、接続されたドラムメモリ22およびトナーメモリ42からの情報の読出処理と、ドラムメモリ22およびトナーメモリ42への情報の書き込み処理および/または書き替え処理を実行することが可能となる。
【0062】
また、図3に示すように、画像形成装置1は、USBコネクタ103を有する。USBコネクタ103は、例えば、本体筐体10の外表面に設けられている。USBコネクタ103は、USBメモリ31が本体筐体10の外部からUSBコネクタ103に装着された状態で、USBメモリ31と電気的に接続される。これにより、本体筐体10のコントローラ61は、USBメモリ31からの情報の読み出し処理を実行することが可能となる。また、コントローラ61は、USBコネクタ103とUSBメモリ31とが電気的に接続された状態において、USBメモリ31への情報の書き込み処理と、USBメモリ31に書き込まれている情報の削除処理とを実行することが可能となる。
【0063】
尚、USBメモリ31は、外部メモリの一例である。外部メモリの他の一例として、例えば、SDカードや外付けハードディスクドライブ等がある。
【0064】
本体メモリ62は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。本体メモリ62は、例えばフラッシュROMまたはEEPROM(登録商標)である。本体メモリ62は、トナー情報を記憶する領域621と、装置IDを記憶する領域622と、モード情報を記憶する領域623と、第1枚数カウンタを記憶する領域625と、第2枚数カウンタを記憶する領域626と、を有する。
【0065】
トナー情報は、画像形成装置1に装着された個々のトナーカートリッジ4に関する情報である。例えば、トナー情報は、あるトナーメモリ42の第1領域421から読み出されたトナーIDに、同一のトナーメモリ42の第2領域422と第3領域423とから読み出されたトナー種別情報と、トナー残量情報とを対応付けたデータであってもよい。そして、コントローラ61は、本体メモリ62の領域621に、トナーIDと、トナー種別情報と、トナー残量情報とを対応付けたデータを、トナーカートリッジ4毎に、トナーの色に関係なく、時系列的に記憶するようにしてもよい。
【0066】
装置IDは、画像形成装置1を識別するための識別情報である。装置IDは、例えば画像形成装置1のシリアルナンバーであってもよい。
【0067】
モード情報は、画像形成装置1の動作モードを表す情報である。本実施形態では、モード情報は、画像形成装置1が契約対象機として登録されたことを意味する「契約モード」と、画像形成装置1が契約対象機として登録されていないか、契約が解除済であることを意味する「通常モード」との2種類のモードのいずれかであることとする。新たに契約対象機となる画像形成装置1の出荷時には、領域623には初期値として、通常モードに対応する値が記憶されている。コントローラ61はモード情報を適宜書き替える。
【0068】
領域625には、第1枚数カウンタが記憶されていてもよい。第1枚数カウンタは、画像形成装置1における印刷枚数の累計である。領域626には、第2枚数カウンタが記憶されていいてもよい。第2枚数カウンタは、画像形成装置1が契約印刷で印刷した印刷物の枚数を示す。第2枚数カウンタは、画像形成装置1が契約モードから通常モードに移行する度に0にカウントリセットされてもよいし、今まで画像形成装置1において契約に基づく印刷で印刷された印刷物の枚数の累計であってもよい。以降、特段の記載がない限り、第2枚数カウンタの値は契約印刷で印刷された印刷物の枚数の累計であることとする。
【0069】
通信部63は、画像形成装置1とサーバ8との通信を行う通信インタフェースである。通信部63は、サーバ8から受信した各種データ、通知、および要求をコントローラ61に出力する。通信部63は、コントローラ61から入力された各種データ、通知、および要求をサーバ8へ送信する。
【0070】
(ユーザ端末9)
ユーザ端末9は、ユーザの各種入力操作を受け付けるための入力インタフェースと、サーバ8と通信するための通信インタフェースと、を有している。ユーザは、ユーザ端末9を介して入力操作を行うことによって、サーバ8に契約対象機を登録する。例えば、ユーザは自分の識別情報と、契約対象機としたい画像形成装置1の識別情報とを、ユーザ端末9に入力する。ユーザ端末9は入力を受け付けると、サーバ8に対して入力された情報を送信する。
【0071】
ユーザ端末9は、契約対象機の登録(すなわち、契約対象機の追加)の他に、契約対象機の変更に関する入力操作を受け付けてもよい。例えば、ユーザ端末9は、ユーザによる、自分の識別情報と、契約変更後の契約対象機の識別情報と、契約変更前の契約対象機の識別情報と、を入力する入力操作を受け付けてもよい。そして、これら3種類の情報をサーバ8に送信してもよい。また、ユーザ端末9は、ユーザからユーザ端末9を介して文章や図表等の印刷データが入力された場合には、この印刷データに従って画像形成装置1に対して印刷指示を出力して、印刷データを印刷させる。
【0072】
(サーバ8)
サーバ8は、画像形成装置1の稼働状態を管理する管理装置である。サーバ8は、サーバ通信部83と、サーバメモリ82と、サーバ制御部81を備えている。サーバ制御部81は、サーバ8を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)である。サーバメモリ82は、サーバ8の動作に必要なデータを記憶する記憶装置である。
【0073】
サーバ制御部81は、画像形成装置1から受信した通知またはリクエストに応じて、サーバメモリ82が記憶している登録テーブルを更新する。「登録テーブル」とは、ユーザにより、または、サーバにより、契約対象機に指定された画像形成装置1を登録したデータテーブルである。また、「登録テーブル」とは、契約対象機それぞれに対して契約中か否かを表すデータでもある。
【0074】
サーバメモリ82は、装置情報と登録テーブルとを記憶する。サーバメモリ82は、書き替え可能である。装置情報とは、画像形成装置1に関する種々の情報をまとめたデータである。装置情報は、画像形成装置1の1台ごとに分けて記憶される。装置情報は少なくとも、装置IDを含んでいる。他にも、装置情報は、第1枚数カウンタの値および/または第2枚数カウンタの値を含んでいてもよい。
【0075】
サーバ通信部83は、サーバ8と画像形成装置1との通信を行う通信インタフェースである。サーバ通信部83は、画像形成装置1から受信した各種データ、通知、および要求をサーバ制御部81に出力する。サーバ通信部83は、サーバ制御部81から入力された各種データ、通知、および要求を、画像形成装置1へ送信する。
【0076】
例えば、サーバ通信部83は、画像形成装置1から、装置IDと、トナーカートリッジ4のトナーID、トナー種別情報、トナー残量情報、新品フラグ、および、発注済み情報とを受信して、サーバ制御部81に出力してもよい。サーバ制御部81は、入力された装置IDと、トナーカートリッジ4のトナーID、トナー種別情報、トナー残量情報、新品フラグ、および、発注済み情報とを対応付けて、画像形成装置1の装置情報としてサーバメモリ82に記憶させてもよい。
【0077】
[カートリッジ判定処理の流れの一例]
次に、トナーカートリッジ4が本体筐体10に装着された際に、画像形成装置1のコントローラ61が実行するカートリッジ判定処理の一例について図4に基づいて説明する。図4は、トナーカートリッジ4がカートリッジ保持部13に挿入されて装着された際に、画像形成装置1のコントローラ61が実行するカートリッジ判定処理の一例を示すフローチャートである。尚、図4に示す処理は、不図示の電源スイッチがオンに設定された後、コントローラ61が所定時間毎に実行する。所定時間とは、例えば、数ミリ秒~数十ミリ秒間の間隔である。
【0078】
図4に示すように、画像形成装置1のコントローラ61は、先ず、新たな「専用カートリッジ」が本体筐体10に装着されたかを判定する(S11)。具体的には、コントローラ61は、トナーカートリッジ4がドラムカートリッジ20に装着された状態で、カートリッジ保持部13に挿入されて本体筐体10へ装着されると、各トナーカートリッジ4のトナーメモリ42からトナーIDを順番に読み出す。そして、コントローラ61は、各トナーメモリ42から読み出した4個のトナーIDと、本体メモリ62の領域621に記憶しているトナー情報のうちの各色の最新の4個のトナーIDとを比較する。
【0079】
そして、コントローラ61は、各トナーメモリ42から読み出した4個のトナーIDと、領域621に記憶しているトナー情報のうちの各色の最新の4個のトナーIDと、が同じ場合は、新たなトナーカートリッジ4は装着されていないと判定する(S11:NO)。そして、コントローラ61は、カートリッジ判定処理を終了する。
【0080】
一方、コントローラ61は、各トナーメモリ42から読み出した4個のトナーIDのうち、領域621に記憶しているトナー情報のうちの各色の最新の4個のトナーIDと異なるものがある場合は、新たなトナーカートリッジ4が装着されたと判定する。
【0081】
続いて、コントローラ61は、新たに装着されたトナーメモリ42の第2領域422からトナー種別情報を読み出す。そして、コントローラ61は、読み出したトナー種別情報が、「専用カートリッジ」であることを表していないと判定した場合は(S11:NO)、カートリッジ判定処理を終了する。つまり、コントローラ61は、トナー種別情報が、「通常カートリッジ」であることを表していると判定した場合は、カートリッジ判定処理を終了する。ここで、専用カートリッジは、専用の消耗品の一例である。また、通常カートリッジは、通常の消耗品の一例である。
【0082】
一方、コントローラ61は、読み出したトナー種別情報が、「専用カートリッジ」であることを表していると判定した場合は(S11:YES)、S12の処理に進む。S12において、コントローラ61は、新たに装着された「専用カートリッジ」のトナーメモリ42から、各種情報を読み出す(S12)。つまり、コントローラ61は、新たに装着された「専用カートリッジ」のトナーメモリ42の第1領域421~第5領域425から、トナーIDと、トナー種別情報と、トナー残量情報と、新品フラグと、発注済み情報とを読み出す。
【0083】
続いて、S13において、コントローラ61は、新品フラグが「新品」を表すか判定する。具体的には、コントローラ61は、新たに装着された「専用カートリッジ」のトナーメモリ42の第4領域424から新品フラグを読み出す。そして、コントローラ61は、新品フラグが、「新品」を表しているか、「旧品」を表しているかに応じて、「専用カートリッジ」が「新品」を表すかを判定する(S13)。そして、コントローラ61は、新品フラグが、新品であることを示していると判定した場合は(S13:YES)、S14の処理に進む。S14において、コントローラ61は、トナーメモリ42が記憶する新品フラグを新品を表す情報から、旧品を表す情報へ書き換えた後(S14)、S15の処理に進む。
【0084】
S15において、コントローラ61は、本体メモリ62の領域621に、S12でトナーメモリ42の第1領域421~第5領域425から読み出した、トナーIDと、トナー種別情報と、トナー残量情報と、新品フラグと、発注済み情報とを時系列的に記憶する。つまり、コントローラ61は、S12でトナーメモリ42から読み出したトナーIDに、S12でトナーメモリ42から読み出したトナー種別情報と、トナー残量情報と、新品フラグと、発注済み情報とを対応付けて、領域621に時系列的に記憶する。
【0085】
続いて、S16において、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を許可した後(S16)、カートリッジ判定処理を終了する。これにより、コントローラ61は、装着されたトナーカートリッジ4を使用した契約印刷を許可する。
【0086】
他方、S13で、コントローラ61は、新品フラグが、トナーカートリッジ4が旧品であることを示していると判定した場合は(S13:NO)、S17の処理に進む。S17において、コントローラ61は、S12でトナーメモリ42から読み出したトナーIDが、本体メモリ62の領域621に記憶されているトナー情報に含まれているかを判定する(S17)。つまり、コントローラ61は、S12で読み出したトナーIDが、既に、本体メモリ62の領域621に記憶されているかを判定する。
【0087】
そして、コントローラ61は、S12でトナーメモリ42から読み出したトナーIDが、本体メモリ62の領域621に記憶されているトナー情報に含まれていると判定した場合は(S17:YES)、S18の処理に進む。
【0088】
S18において、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を許可した後(S18)、カートリッジ判定処理を終了する。これにより、コントローラ61は、装着されたトナーカートリッジ4を使用した契約印刷を許可する。
【0089】
一方、コントローラ61は、S12でトナーメモリ42から読み出したトナーIDが、本体メモリ62の領域621に記憶されているトナー情報に含まれていないと判定した場合は(S17:NO)、S19の処理に進む。
【0090】
S19において、コントローラ61は、トナーカートリッジ4の使用を禁止した後(S19)、カートリッジ判定処理を終了する。これにより、コントローラ61は、装着されたトナーカートリッジ4を使用した契約印刷を禁止する。
【0091】
[USB記憶処理の一例]
次に、画像形成装置1のコントローラ61が実行するUSB記憶処理の一例について図5及び図6に基づいて説明する。図5は、画像形成装置1のコントローラ61が実行するUSB記憶処理の一例を示すフローチャートである。図6は、図5のコピー判定処理のサブ処理の一例を示すサブフローチャートである。尚、図5に示す処理は、不図示の電源スイッチがオンに設定された後、コントローラ61が所定時間毎に実行する。所定時間とは、例えば、数ミリ秒~数十ミリ秒間の間隔である。
【0092】
図5に示すように、画像形成装置1のコントローラ61は、先ず、通信部63を介してサーバ8からトナーカートリッジ4に関する情報取得要求の通知を受信したかを判定する(S31)。そして、コントローラ61は、通信部63を介してサーバ8からトナーカートリッジ4に関する情報取得要求の通知を受信したと判定した場合は(S31:YES)、S32の処理に進む。S32において、コントローラ61は、通信部63を介してサーバ8に、各トナーカートリッジ4に関する情報を送信する(S32)。
【0093】
例えば、コントローラ61は、各トナーカートリッジ4のトナーメモリ42からトナーIDと、トナー種別情報と、トナー残量情報と、新品フラグと、発注済み情報とを順番に読み出す。そして、コントローラ61は、読み出した各情報に画像形成装置1の装置IDを付加して、通信部63を介してサーバ8に送信する。その後、コントローラ61は、再度、S31以降の処理を実行する。
【0094】
一方、コントローラ61は、通信部63を介してサーバ8からトナーカートリッジ4に関する情報取得要求の通知を受信していないと判定した場合は(S31:NO)、S33の処理に進む。S33において、コントローラ61は、通信部63を介して、発注済み情報の通知、つまり、発注済み情報をサーバ8から受信したかを判定する(S33)。発注済み情報は、サーバ8が新品の専用カートリッジを発注したことを表す情報である。発注済み情報には、トナーの色情報が含まれている。
【0095】
そして、コントローラ61は、通信部63を介してサーバ8から、発注済み情報の通知を受信したと判定した場合は(S33:YES)、S34の処理に進む。S34において、コントローラ61は、専用カートリッジに対応する発注済みフラグをトナーメモリ42の第5領域425から読み出す。例えば、コントローラ61は、ブラックの専用カートリッジを発注したことを表す発注情報を受信した場合は、ブラックの専用カートリッジのトナーメモリ42の第5領域425から発注済みフラグを読み出す。発注済みフラグは、専用カートリッジを発注したこと、または、専用カートリッジを発注していないことを表す。
【0096】
続いて、コントローラ61は、トナーメモリ42の第5領域425から読み出した発注済みフラグが、専用カートリッジを発注したことを表すかを判定する(S34)。例えば、発注済みフラグが「ON」の場合は、専用カートリッジを発注したことを表す。また、発注済みフラグが「OFF」の場合は、専用カートリッジを発注していないことを表す。
【0097】
そして、コントローラ61は、トナーメモリ42の第5領域425から読み出した発注済みフラグが、専用カートリッジを発注していないことを表すと判定した場合は(S34:NO)、S35の処理に進む。S35において、コントローラ61は、この発注済みフラグを、専用カートリッジを発注したことを表す情報に書き換えて、トナーメモリ42の第5領域425に記憶する(S35)。そして、コントローラ61は、S31以降の処理を再び実行する。
【0098】
一方、コントローラ61は、トナーメモリ42の第5領域425から読み出した発注済みフラグが、専用カートリッジを発注したことを表すと判定した場合は(S34:YES)、S36の処理に進む。S36において、コントローラ61は、本体筐体10の外部からUSBメモリ31がUSBコネクタ103に電気的に接続されたかを判定する(S36)。そして、コントローラ61は、本体筐体10の外部からUSBメモリ31がUSBコネクタ103に電気的に接続されていないと判定した場合は(S36:NO)、USB記憶処理を終了する。
【0099】
一方、コントローラ61は、本体筐体10の外部からUSBメモリ31がUSBコネクタ103に電気的に接続されたと判定した場合は(S36:YES)、S37の処理に進む。S37において、コントローラ61は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されているかを判定する(S37)。「消耗品IDコピー」の指示ファイルは、本体筐体10に装着されているトナーカートリッジ4のトナーメモリ42に記憶されているトナーIDをUSBメモリ31にトナー情報として記憶するように指示するファイルである。
【0100】
「消耗品IDコピー」の指示ファイルは、USBメモリ31に予め記憶されている。例えば、契約する画像形成装置1が故障や本体寿命により使用できなくなったとき、事業者は、同一機種の画像形成装置1とUSBメモリ31をユーザへ送付する。このUSBメモリ31は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルを記憶している。
【0101】
そして、コントローラ61は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されていると判定した場合は(S37:YES)、コピー判定処理のサブ処理を実行した後(S38)、S39の処理に進む。ここで、コピー判定処理のサブ処理について図6に基づいて説明する。図6は、コピー判定処理のサブ処理の一例を示すサブフローチャートである。
【0102】
(コピー判定処理のサブ処理)
図6に示すように、コントローラ61は、先ず、本体筐体10に装着されている4個のトナーカートリッジ4のうち、トナーの色が「K:ブラック」のトナーカートリッジ4を選択する。そして、コントローラ61は、選択したトナーカートリッジ4を後述のS52の処理でトナー残量の判定を行う対象となる判定カートリッジに設定する(S51)。続いて、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4のトナーメモリ42からトナー残量情報を読み出し、トナー残量が、所定量以下であるかを判定する(S52)。
【0103】
例えば、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4のトナー残量が「EMPTY」や、「5%以下」等のほぼ無い、若しくは、無い状態であるかを判定する。つまり、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4の消耗度合が、所定値以上であるかを判定する。
【0104】
そして、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4のトナー残量が所定量以下であると判定した場合は(S52:YES)、S53の処理に進む。S53において、コントローラ61は、トナー色が「K:ブラック」のトナーカートリッジ4に対応するコピー許可フラグをコピー不可を表すように設定して本体メモリ62に記憶する(S53)。その後、コントローラ61は、後述のS56の処理に進む。尚、コピー許可フラグは、トナーIDのUSBメモリ31へのコピーを許可するコピー許可、または、トナーIDのUSBメモリ31へのコピーを許可しないコピー不可を表すフラグである。
【0105】
一方、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4のトナー残量が所定量以下でないと判定した場合は(S52:NO)、S54の処理に進む。S54において、コントローラ61は、トナー色が「K:ブラック」のトナーカートリッジ4に対応するコピー許可フラグをコピー許可を表すように設定して本体メモリ62に記憶する(S54)。そして、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4のトナーメモリ42からトナーIDを読み出す。その後、コントローラ61は、判定カートリッジのトナーIDと、判定カートリッジのトナー色とを対応付けて「消耗品ID情報」として、USBメモリ31に記憶する(S55)。
【0106】
尚、コントローラ61は、判定カートリッジに設定したトナーカートリッジ4のトナーメモリ42からトナーIDを読み出した後、判定カートリッジのトナーIDを「消耗品ID情報」として、USBメモリ31に記憶するようにしてもよい。
【0107】
続いて、コントローラ61は、本体筐体10に装着されている4個のトナーカートリッジ4の全色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)について、S52~S55の処理を実行したかを判定する(S56)。そして、コントローラ61は、本体筐体10に装着されているトナーカートリッジ4の全色について、S52~S55の処理を実行していないと判定した場合は(S56:NO)、次のトナー色のトナーカートリッジ4を判定カートリッジに設定する。そして、コントローラ61は、再度S52~S56の処理を実行する(S57)。
【0108】
例えば、コントローラ61は、トナー色が「K:ブラック」、「C:シアン」、「M:マゼンタ」、「Y:イエロー」の順にトナーカートリッジ4を判定カートリッジに設定する。そして、コントローラ61は、各判定カートリッジについて、S52~S56の処理を実行する。
【0109】
一方、コントローラ61は、本体筐体10に装着されている4個のトナーカートリッジ4の全色について、S52~S55の処理を実行したと判定した場合は(S56:YES)、コピー判定処理のサブ処理を終了して、メインフローチャートに戻り、図5に示すS39の処理に進む。
【0110】
図5に示すように、S39において、コントローラ61は、本体筐体10に装着された4個のトナーカートリッジ4の各トナー色に対応して本体メモリ62に記憶した各許可フラグを順番に読み出す。そして、コントローラ61は、各トナー色に対応して本体メモリ62に記憶した各許可フラグのうち、「コピー許可」を表すように設定された許可フラグがあるかを判定する(S39)。
【0111】
そして、コントローラ61は、各トナー色に対応して本体メモリ62に記憶した各許可フラグのうち、「コピー許可」を表すように設定された許可フラグが無いと判定した場合は(S39:NO)、USB記憶処理を終了する。つまり、コントローラ61は、本体筐体10に装着されている全トナーカートリッジ4のトナー残量が所定量以下であると判定し、USB記憶処理を終了する。従って、USBメモリ31は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルを記憶している。
【0112】
一方、コントローラ61は、各トナー色に対応して本体メモリ62に記憶した各許可フラグのうち、「コピー許可」を表すように設定された許可フラグがあると判定した場合は(S39:YES)、S40の処理に進む。S40において、コントローラ61は、USBメモリ31に記憶されている「消耗品IDコピー」の指示ファイルを削除する(S40)。続いて、S41において、コントローラ61は、「消耗品ID反映」の指示ファイルを本体メモリ62から読み出す。そして、コントローラ61は、「消耗品ID反映」の指示ファイルをUSBメモリ31に記憶した後(S41)、USB記憶処理を終了する。
【0113】
従って、USBメモリ31は、「消耗品ID反映」の指示ファイルを記憶している。「消耗品ID反映」の指示ファイルは、USBメモリ31に記憶されているトナーIDを、新たに装着された専用カートリッジのトナーIDとして本体メモリ62の領域621にトナー情報として記憶するように指示するファイルである。尚、「消耗品ID反映」の指示ファイルは、本体メモリ62に予め記憶されている。
【0114】
他方、S37で、コントローラ61は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されていないと判定した場合は(S37:NO)、S42の処理に進む。S42において、コントローラ61は、「消耗品ID反映」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されているかを判定する(S42)。そして、コントローラ61は、「消耗品ID反映」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されていないと判定した場合は(S42:NO)、USB記憶処理を終了する。
【0115】
一方、コントローラ61は、「消耗品ID反映」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されていると判定した場合は(S42:YES)、S43の処理に進む。S43において、コントローラ61は、USBメモリ31から、「消耗品ID情報」として記憶されているトナーIDを読み出し、読み出したトナーIDが本体メモリ62の領域621にトナー情報として記憶されているかを判定する(S43)。そして、コントローラ61は、USBメモリ31から読み出したトナーIDが本体メモリ62の領域621にトナー情報として記憶されていると判定した場合は(S43:YES)、USB記憶処理を終了する。
【0116】
一方、コントローラ61は、USBメモリ31から読み出したトナーIDが本体メモリ62の領域621にトナー情報として記憶されていないと判定した場合は(S43:NO)、S44の処理に進む。S44において、コントローラ61は、USBメモリ31から、「消耗品ID情報」として記憶されているトナーIDとトナー色を読み出す。そして、コントローラ61は、この読み出したトナーID及びトナー色を本体メモリ62の領域621にトナー情報として記憶する(S44)。これにより、USBメモリ31に記憶されていたトナーIDに対応する専用カートリッジが、本体筐体10に装着された場合は、この専用カートリッジを使用した契約印刷が可能となる(図4参照)。
【0117】
そして、S45において、コントローラ61は、USBメモリ31に「消耗品ID情報」として記憶されているトナーID及びトナー色を削除する。また、コントローラ61は、USBメモリ31に記憶されている「消耗品ID反映」の指示ファイルを削除する(S45)。続いて、S46において、コントローラ61は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルを本体メモリ62から読み出して、USBメモリ31に記憶した後(S46)、USB記憶処理を終了する。尚、「消耗品IDコピー」の指示ファイルは、本体メモリ62に予め記憶されている。
【0118】
[旧装置から新装置へのトナーIDの移行]
以上、画像形成装置1におけるUSB記憶処理の説明をしてきたが、旧装置から新装置へのトナーIDの移行する流れについて説明する。
【0119】
なお、旧装置から新装置へのトナーIDの移行については、説明の便宜上、ユーザが現在使用している画像形成装置1を旧装置と称する。また、ユーザが旧装置に代えて使用予定である画像形成装置1を新装置と称する。新装置は、本開示における「他の画像形成装置」に対応するものである。
【0120】
旧装置において、コントローラ61は、S31~S36における判定処理を実行する。そして、S37において、「消耗品IDコピー」の指示ファイルが、USBメモリ31に記憶されていると判定した場合は(S37:YES)、コピー判定処理のサブ処理を実行した後(S38)、S39~S41の処理に進む。
【0121】
これにより、旧装置に装着されたUSBメモリ31には、旧装置で使用しているトナーカートリッジ4のトナーIDが記憶される。また、USBメモリ31に記憶されている「消耗品IDコピー」の指示ファイルは削除されている(S40)。また、USBメモリ31に、「消耗品ID反映」の指示ファイルが記憶されている(S41)。
【0122】
次に、旧装置で使用していたトナーカートリッジ4と、トナーカートリッジ4のトナーIDと「消耗品ID反映」の指示ファイルが記憶されたUSBメモリ31と、をそれぞれ新装置に装着する。新装置にUSBメモリ31が装着されると、新装置において、コントローラ61は、S31~S36における判定処理を実行する。
【0123】
そして、新装置に装着されたUSBメモリ31は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルが削除されているため、S37において、コントローラ61は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルがUSBメモリ31に記憶されていないと判定する(S37:NO)。そして、S43~S46の処理を実行する。
【0124】
これにより、旧装置で使用されていたトナーカートリッジ4のトナーメモリ42に記憶されていたトナーIDを、USB31を介して、新装置の本体メモリ62へと記憶させることができる。その結果、新装置は、コントローラ61が、図4に示すS13:YES~S18~S20の処理を実行することにより、旧装置で使用されていたトナーカートリッジ4を使用した契約印刷が許可される。
【0125】
[カートリッジ発注処理の一例]
次に、サーバ8のサーバ制御部81が実行する新品の専用カートリッジを発注するカートリッジ発注処理の一例について図7に基づいて説明する。図7は、サーバ8のサーバ制御部81が実行するカートリッジ発注処理の一例を示すフローチャートである。
【0126】
図7に示すように、S61において、サーバ制御部81は、先ず、画像形成装置1の本体筐体10に装着されている各トナーカートリッジ4に関する情報を取得するタイミングになるのを待つ(S61:NO)。そして、サーバ制御部81は、画像形成装置1の本体筐体10に装着されている各トナーカートリッジ4に関する情報を取得するタイミングになった場合は(S61:YES)、S62の処理に進む。S62において、サーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して画像形成装置1に、本体筐体10に装着されている各トナーカートリッジ4に関する情報を要求する情報取得要求を通知する(S62)。
【0127】
そして、S63において、サーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して、画像形成装置1の本体筐体10に装着されている各トナーカートリッジ4に関する情報を受信するのを待つ(S63:NO)。トナーカートリッジ4に関する情報は、画像形成装置1の装置IDと、各トナーカートリッジ4のトナーメモリ42に記憶されている、例えば、トナーIDと、トナー種別情報と、トナー残量情報と、新品フラグと、発注済み情報と、を含む。
【0128】
そして、サーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して、画像形成装置1の本体筐体10に装着されている各トナーカートリッジ4に関する情報を受信した場合は、各トナーカートリッジ4に関する情報をサーバメモリ82に記憶する(S63:YES)。続いて、S64において、サーバ制御部81は、受信した各トナーカートリッジ4に関する情報からトナー残量情報を読み出し、トナーカートリッジ4のトナー残量が、新品のトナーカートリッジ4を発注する必要がある所定量以下であるかを判定する(S64)。
【0129】
そして、サーバ制御部81は、トナーカートリッジ4のトナー残量が、新品のトナーカートリッジ4を発注する必要がある所定量以下であると判定した場合は(S64:YES)、後述のS67の処理に進む。一方、サーバ制御部81は、トナーカートリッジ4のトナー残量が、新品のトナーカートリッジ4を発注する必要がある所定量以下でないと判定した場合は(S64:NO)、S65の処理に進む。S65において、サーバ制御部81は、トナーカートリッジ4のトナー残量が、新品のトナーカートリッジ4を発注する発注条件を満たすかを判定する(S65)。
【0130】
例えば、サーバ制御部81は、画像形成装置1の印刷枚数が枚数閾値以上であって、つまり、トナー残量の減り具合から、トナー残量が数日以内に「EMPTY」になると予想される場合は、発注条件を満たすと判定する。また、サーバ制御部81は、過去の発注履歴から、数日以内に発注すると予想される場合は、発注条件を満たすと判定する。
【0131】
そして、サーバ制御部81は、トナーカートリッジ4のトナー残量が、新品のトナーカートリッジ4を発注する発注条件を満たさないと判定した場合は(S65:NO)、S66の処理に進む。S66において、サーバ制御部81は、トナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注しないと決定する(S66)。その後、サーバ制御部81は、再度、S61以降の処理を実行する。
【0132】
一方、サーバ制御部81は、トナーカートリッジ4のトナー残量が、新品のトナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注する発注条件を満たすと判定した場合は(S65:YES)、S67の処理に進む。S67において、サーバ制御部81は、S63で受信した各トナーカートリッジ4に関する情報から発注済み情報を読み出し、発注済み情報に含まれる発注済みフラグが専用カートリッジを発注したことを示しているかを判定する(S67)。
【0133】
そして、サーバ制御部81は、発注済み情報に含まれる発注済みフラグが新品のトナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注したことを示していると判定した場合は(S67:YES)、S66の処理に進む。S66において、サーバ制御部81は、専用カートリッジを発注しないと決定する(S66)。その後、サーバ制御部81は、再度、S61以降の処理を実行する。
【0134】
一方、サーバ制御部81は、発注済み情報に含まれる発注済みフラグが新品のトナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注したことを示していないと判定した場合は(S67:NO)、S68の処理に進む。S68において、サーバ制御部81は、新品のトナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注する(S68)。そして、S69において、サーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して、新品のトナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注したことを表す発注済み情報を、S63で受信した装置IDに対応する画像形成装置1に送信する(S69)。その後、サーバ制御部81は、再度、S61以降の処理を実行する。
【0135】
したがって、コントローラ61は、トナーカートリッジ4のトナー残量が所定量以下の場合に、新品のトナーカートリッジ4(専用カートリッジ)を発注したことを表す発注済み情報を、通信部63を介して、サーバ8から受信する。そして、コントローラ61は、トナーメモリ42の第5領域425に記憶する発注済みフラグを、専用カートリッジを発注したことを表す情報に書き換えて、トナーメモリ42の第5領域425に記憶する。
【0136】
[変形例]
(変形例1)
例えば、転写ベルト70と、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、等を備えたベルトユニット、または、光源ユニット50、定着機等の消耗品においても、トナーカートリッジ4と同様に、それぞれに消耗品メモリを備えるようにしてもよい。また、消耗品の一例であるドラムカートリッジ20が備えるドラムメモリ22も消耗品メモリの一例である。そして、消耗品メモリに、新品または旧品のいずれであるかを表す状態情報と、消耗品を識別するための固有の識別情報と、専用の消耗品または通常の消耗品のいずれであるかを表す種別情報と、消耗品の消耗度合を表す消耗情報と、を記憶するようにしてもよい。
【0137】
また、コントローラ61は、新品の消耗品が本体筐体10に装着された際に、消耗品の消耗品メモリに記憶されている識別情報を記憶するようにしてもよい。また、コントローラ61は、新品の消耗品が本体筐体10に装着された際に、消耗品の消耗品メモリに記憶されている状態情報を旧品に書き換えるようにしてもよい。また、USBメモリ31が、「消耗品IDコピー」の指示ファイルを予め記憶するようにしてもよい。
【0138】
これにより、トナーカートリッジ4の専用カートリッジと同様に、契約対象機としての画像形成装置1に新品の消耗品を装着すると共に、USBメモリ31をUSBコネクタ103に電気的に接続する。その結果、コントローラ61は、「消耗品IDコピー」の指示ファイルをUSBメモリ31から削除する。そして、コントローラ61は、消耗品IDと、「消耗品ID反映」の指示ファイルをUSBメモリ31に記憶することが可能となる。
【0139】
そして、契約対象機としての画像形成装置1で使用していた消耗品を、契約対象機としての他の画像形成装置1に装着する。また、画像形成装置1に接続していたUSBメモリ31を他の画像形成装置1に電気的に接続する。その結果、コントローラ61は、USBメモリ31から消耗品IDを読み込んで、本体メモリ62に記憶することが可能となり、消耗品を使用することが可能となる。また、コントローラ61は、消耗品IDと「消耗品ID反映」の指示ファイルをUSBメモリ31から削除する。そして、コントローラ61は、USBメモリ31に「消耗品IDコピー」の指示ファイルを記憶させることが可能となる。
【0140】
(変形例2)
ドラムカートリッジ20は、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体と、ドラムメモリ22と、帯電器と、に加えて、現像ローラ41を有してもよい。カートリッジ筐体には、感光体ドラム21、ドラムメモリ22、帯電器及び現像ローラ41が設けられる。また、トナーカートリッジ4は、カートリッジ筐体及びトナーメモリ42を有するが、現像ローラ41を有しない。カートリッジ筐体はトナーを収容する。現像ローラ41の外周面は、ドラムカートリッジ20の内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。
【0141】
(変形例3)
トナーカートリッジ4は、図示しない2つのカートリッジから構成されていてもよい。トナーカートリッジ4を構成する2つのカートリッジのうち1つ目のカートリッジは、現像ローラ41を有する。トナーカートリッジ4を構成する2つのカートリッジのうち2つ目のカートリッジは、カートリッジ筐体と、トナーメモリ42と、を有する。カートリッジ筐体はトナーを収容する。
【0142】
(変形例4)
画像形成装置1は、ドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4に代えて、図示しない1つのカートリッジを備えてもよい。1つのカートリッジは、感光体ドラム21と、カートリッジ筐体と、メモリと、帯電器と、現像ローラ41と、を有する。現像ローラ41の外周面は、1つのカートリッジの内部で感光体ドラム21の外周面と接触する。1つのカートリッジのカートリッジ筐体はトナーを収容する。
【0143】
(変形例5)
また、画像形成装置1では、ドラムカートリッジ20とトナーカートリッジ4とが本体筐体10に対して互いに独立して着脱可能であってもよい。
【0144】
(変形例6)
また、画像形成装置1は、スキャナまたはファクシミリなどの他の機能を併せて備えるMFP(Multi Function Printer)であってもよい。画像形成装置1がMFPである場合でも、画像形成装置1は、上記実施形態で説明した各種処理を上記実施形態の画像形成装置1と同様に実行してよい。本変形例の画像形成装置1は上記実施形態の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
【0145】
(変形例7)
画像形成装置1の印刷機材は紙に限られない。例えば、印刷基材はテープであってもよい。印刷基材がテープである場合、画像形成装置1にはテープを供給するテープカセットが装着される。画像形成装置1は、テープカセットから搬送されるテープに対し印刷を行う。なお、この場合、画像形成装置1はレーザープリンタであってもよいし、インクジェットプリンタであってもよい。
【0146】
(変形例8)
画像形成装置1は、インクジェットプリンタであってもよい。画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合、画像形成装置1のカートリッジ保持部13には、各実施形態において説明したドラムカートリッジ20およびトナーカートリッジ4ではなく、インクカートリッジが装着される。なお、画像形成装置1に装着されるインクカートリッジの個数は、特に限定されない。例えば、画像形成装置1には、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの4色それぞれに対応する、合計4個のインクカートリッジが装着されてよいし、ブラック1色のみが装着されてもよい。
【0147】
インクカートリッジは、インクメモリを内蔵している。インクメモリには、例えば、インクIDと、インク種別情報と、インク残量と、新品フラグと、発注済み情報と、が記憶されている。インクIDは、トナーIDと同様の情報である。インク種別情報は、トナー種別情報と同様の情報である。
【0148】
画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合においても、図1図7の処理の流れは同様である。具体的には、画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合、前述の各実施形態の説明における「トナーカートリッジ4」、「トナーメモリ42」、「トナーID」、「トナー種別情報」、および「トナー残量情報」をそれぞれ、インクカートリッジ、インクメモリ、インクID、インク種別情報、およびインク残量情報に読みかえればよい。画像形成装置1がインクジェットプリンタである場合も、前記各実施形態の画像形成装置1と同様の効果を奏する。
【0149】
[ソフトウェアによる実現例]
画像形成装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、画像形成装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、画像形成装置1のコントローラ61としてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0150】
この場合、画像形成装置1は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0151】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、画像形成装置1が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して画像形成装置1に供給されてもよい。
【0152】
また、コントローラ61の機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本開示の範疇に含まれる。
【0153】
〔付記事項〕
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0154】
1 画像形成装置、4 トナーカートリッジ、8 サーバ、9 ユーザ端末、10 本体筐体、31 USBメモリ、42 トナーメモリ、61 コントローラ、62 本体メモリ、63 通信部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7