(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152283
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145503
(22)【出願日】2022-09-13
(62)【分割の表示】P 2022056084の分割
【原出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツを発行する発行制御部を備え、発行制御部は、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツを発行する発行制御部を備え、
前記発行制御部は、第1期間における前記選手のプレイ実績に基づいて、前記第1期間より後の期間を含む第2期間における前記デジタルコンテンツの発行数を制御する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームアイテム、動画、又は、漫画若しくはアニメの作品におけるキャラクタをカードに表したもの等のデジタルコンテンツをブロックチェーンの技術を使って、売買・管理するシステムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。そして、デジタルコンテンツの管理にブロックチェーンを用いることでデジタルコンテンツの流通数を管理することが容易となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-152815号公報
【特許文献2】特開2022-013271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、コンテンツの希少性等の価値は市場における流通数によって左右されることになるが、数を限定してコンテンツを販売する場合には、コンテンツの発行数は販売元が決めることが一般的である。例えば、コンテンツがプロスポーツ選手等に対応するものである場合、選手の活躍に応じてその選手に対応するコンテンツの需要者間における価値は変動するものの、従来のシステムでは、コンテンツの発行数に選手の活躍を反映させることができず、コンテンツの価値が需要者の評価と乖離したものとなってしまう虞があった。
【0005】
そこで、本発明の目的の一つは、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツを発行する発行制御部を備え、発行制御部は、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの概略構成 図である。
【
図2】デジタルコンテンツ表示画面の一例を示す図である。
【
図3】第1期間、第2期間及び第3期間の関係性を示す説明図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能の説明図である。
【
図9】デジタルコンテンツ情報の一例を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る情報処理フローを示す図である。
【
図11】本発明の他の実施形態に係る情報処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0010】
また、本明細書及び図面にて説明される画面の例も一例に過ぎず、画面構成及びデザイン、表示情報の内容、並びに、GUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及び視聴者の好み等に応じて自由に設計することができ、また、適宜変更され得る。
【0011】
また、本明細書のユーザとは、本発明の情報処理装置のユーザ、すなわち、本発明の情報処理装置によって提供されるサービスの利用者であり、具体的には、本発明の情報処理装置によって提供されるデジタルコンテンツを所有等し得る者である。また、ユーザは、サービスの利用アカウントが割り当てられる単位となる。
【0012】
<本実施形態に係るシステムの概要>
図1に示される通信システム(以下、情報処理システムSという。)は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ10という。)を含む通信システムである。情報処理システムSは、所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツの管理全般を担うコンピュータシステムであり、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に関連するサービスをユーザに対して提供する。
なお、本実施形態では、デジタルコンテンツを記録する技術として、不正なデータ改竄等を回避する目的から、取引履歴が分散管理されるブロックチェーンの技術を用いることとする。ただし、デジタルコンテンツを記録する技術としては、ブロックチェーンに限らず他の分散型台帳技術を用いてもよいし、不正なデータ改竄等を防止できるのであればそれ以外の技術を用いてもよい。
【0013】
競技とは、コンピュータゲーム又はスポーツ等、一定のルールに従って選手(プレイヤ)が技術又は能力等の優劣を競うゲームである。競技の一例としては、実際に開催される野球、サッカー、ボクシング、水泳、陸上又はレース等、実在するプロスポーツ又はアマチュアスポーツが含まれる。なお、競技は、個人戦であってもよいし団体戦であってもよい。
また、競技には、コンピュータゲームにおいてプレイヤ同士が勝敗を競う対戦ゲームであるeスポーツ(エレクトロニックスポーツ)等も含まれる。eスポーツのゲームジャンルは特に限定されず、任意のゲームジャンルであってよい。なお、eスポーツは、人間同士がプレイヤとして対戦するものであってもよいし、人間とコンピュータ(例えば、AI又はロボット等)とが対戦するものであってもよい。
【0014】
競技の選手とは、上記の競技でプレイするプレイヤであり、例えば、野球選手、サッカー選手、ボクサー、水泳選手、陸上選手、レーサー、レーシングカー、騎手、競走馬又はゲーマー等が含まれる。選手はプロ選手であってもよいし、アマチュア選手であってもよい。また、選手は個人に限らず、チーム又はコンビであってもよい。例えば、1つのプロ野球チーム等を1選手としてみなしてもよいし、ダブルスのコンビや騎手と競走馬のコンビ等を1選手とみなしてもよい。
【0015】
デジタルコンテンツとは、デジタル資産として代替不可能な固有のデータであって、所定の競技において実在する選手の名前、写真、所属、背番号、ポジション、成績及びプロフィール等の情報が記録されたトレーディングカードに相当するデータ、所謂デジタルトレーディングカードを含む。また、デジタルコンテンツは、所定の競技において実在する選手に対応するデータであればよく、例えば、選手の活躍シーン等を含む数秒~数分間のプレイ動画、又は、選手のオフショット動画等であってもよい。
デジタルコンテンツは、コピー及び改竄等ができず、ユーザ個人個人がそれらの固有のデジタルコンテンツを購入等して自身の所有物とすることができる。所有者となったユーザは、自身が所有するデジタルコンテンツを任意のタイミングで鑑賞、視聴、公開又は譲渡等、自由に利用することができる。
【0016】
デジタルコンテンツの一例としては、既知のブロックチェーン上のデータとして管理される非代替性トークン、すなわち、NFTと称されるノンファンジブルトークン(Non-Fungible Token)が該当する。
本実施形態のデジタルコンテンツは、NFTのように、他のデジタルコンテンツとの区別を可能にするための固有の識別子(コンテンツID)を有し、他のデジタルコンテンツと区別される独自の価値を有する。また、デジタルコンテンツは、NFTと同様、ブロックチェーン上において取引することが可能であり、デジタルコンテンツの取引履歴は、ブロックチェーン又はその他の分散型台帳技術等を利用して記録することができる。また、ブロックチェーン又はその他の分散型台帳技術等を利用して、デジタルコンテンツの所有者及び所有者履歴(過去の所有者に関する情報)等も記録される。
【0017】
デジタルコンテンツは、例えば、
図2に示されるように、選手の名前と写真の他、選手の国籍、背番号、所属チーム、身長、生年月日、成績及びプロフィール等が表示されている。また、固有のデジタルデータであることを示すコンテンツID(例えば、1001)が表示されている。このコンテンツIDは、同じ選手のデジタルコンテンツには同じ番号が存在しない唯一のものであって、固有の識別子として機能する。
【0018】
上記のとおり、本実施形態のデジタルコンテンツは代替不可能なデータであるため、そのデジタルコンテンツの発行数によってデジタルコンテンツの希少性が左右される。本実施形態では、デジタルコンテンツの発行数は、所定期間における選手のプレイ実績に基づいて、デジタルコンテンツの発行数が設定される。具体的には、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が決定する。
【0019】
例えば、
図3(A)に示されるように、第1期間を2021年1月~12月、及び、第2期間を2022年1月~12月と設定し、前年(昨シーズン)における選手の活躍に応じて今年(今シーズン)におけるデジタルコンテンツの発行数が決定される場合、第1期間において活躍した選手については、今後はユーザからの人気が上がる可能性が高いため、その選手に対応したデジタルコンテンツの希少性を上げるため、第1期間の終了後又は第2期間の開始前に、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を少なく設定する。一方、第1期間においてあまり活躍できなかった選手については、ユーザからの人気が上がる可能性はあまり高くないため、その選手に対応したデジタルコンテンツの希少性を上げる必要もなく、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を多く設定する。
【0020】
また、
図3(B)に示されるように、第1期間を2022年1月~6月、第2期間を2022年7月~12月、及び、第3期間を2022年1月~12月と設定し、前年(昨シーズン)における選手の活躍に応じて今年(今シーズン)のデジタルコンテンツの発行予定数が既に決定されており、且つ、今シーズンの後半が始まる前に、今シーズンの前半の選手の活躍に応じて今シーズンの後半におけるデジタルコンテンツの発行数を決定する場合であって、第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数は、12分割したうえで2022年1月から毎月同数を定期的に発行される場合、第3期間のうち第2期間以外の期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数と、第1期間における選手のプレイ実績とに基づいて、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。なお、発行予定数は、新人等の実績が乏しい選手は多く設定され、実績が十分あり人気がある選手は少なく設定されるとよい。
【0021】
具体的には、第2期間における発行数を優先して第3期間における発行予定数(厳密には発行予定数のうち発行済のデジタルコンテンツの数を除いた数)を変更してもよいし、第3期間における発行予定数を優先して第2期間における発行数を変更してもよい。
例えば、第3期間における発行予定数が1200であり、2022年1月~12月までの間、毎月100ずつ発行される場合、2022年7月時点において発行済のデジタルコンテツの数が600であり、第2期間に相当する残りの期間(2022年7月~12月)における発行予定数は600となる。このとき、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて決定した第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が500となった場合、第2期間における発行数を優先して第3期間における発行予定数を1200から1100(未発行分は500)に変更してもよいし、第3期間における発行予定数を優先して第2期間における発行数を500から600に変更してもよい。
また、第3期間の発行予定数は、第2期間の発行数(例えば500)を第3期間の残り月数(例えば6月)で割った数に第3期間の全期間(例えば12月)を乗じた数になってもよい。
【0022】
また、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が第3期間における発行予定数よりも少ない場合は第2期間の発行数を優先し、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が第3期間における発行予定数よりも多い場合は第3期間の発行予定数を優先するようにしてもよい。
例えば、第3期間における発行予定数が1200であり、第2期間に相当する残りの期間(2022年7月~12月)における発行予定数は600となる場合、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が500となった場合は、第2期間における発行数を優先して第3期間における発行予定数を1200から1100(未発行分は500)に変更し、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が700となった場合は、第3期間における発行予定数を優先して第2期間における発行数を700から600に変更する。
【0023】
なお、上記では、第1期間と第2期間が重複しない例を挙げたが、例えば、第1期間(2022年1月~6月)及び第2期間(2022年3月~8月)等のように、第1期間と第2期間とが一部重複していてもよい。また、例えば、第1期間(2022年1月~6月)、第2期間(2022年7月~12月)及び第3期間(2022年4月~10月)等のように、第1期間及び/又は第2期間が第3期間外に跨っていてもよい。また、例えば、第1期間(2021年1月~12月)、第2期間(2022年1月~6月)及び第3期間
(2022年1月~12月)等のように、第1期間が第3期間の外であってもよい。
また、上記では、月単位で期間を区切ったが、試合単位等で期間を区切ってもよい。
【0024】
本実施形態においては、プレイ実績は、所定期間における選手のプレイに応じて選手ごとに付与されるポイントの多寡によって判断する。
具体的には、第1期間における選手に対応するデジタルコンテンツの発行済数、選手のポジション、又は、第1期間より前の期間における選手のプレイ実績に基づいて、選手ごとにデジタルコンテツの発行数を設定する際の基準となる所定値を決定する。そして、第1期間において選手に付与されたポイントとその所定値とを比較し、同ポイントが所定値よりも多い場合、ユーザからの人気が上がると判断し、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間におけるデジタルコンテンツの発行数以下に設定する。一方、同ポイントが所定値よりも少ない場合、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以上に設定する。
なお、所定値と比較せずに、単に、ポイントが多い場合にはデジタルコンテンツの発行数を少なくし、逆にポイントが少ない場合にはデジタルコンテンツの発行数を多くしてもよい。また、ポイントを付与するために選手のプレイを評価する単位(期間)は、月単位、週単位、又は試合単位(1試合又は複数試合)のいずれであってもよい。
【0025】
また、本実施形態では、過剰発行されたデジタルコンテンツについては回収する。
具体的には、上記の
図3(B)に示される例であれば、第1期間(第2期間以外の期間)において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数に基づいて第3期間におけるデジタルコンテツの発行予定数も変更された結果、第3期間におけるデジタルコンテツの発行予定数よりも多くなってしまった場合、発行済のデジタルコンテンツを所有するユーザから過剰発行分に相当するデジタルコンテンツを回収する。
例えば、第3期間の発行予定数を3600とした場合、第2期間の発行数が600に変更されると、第3期間の残り月数である6月で割った数100に第3期間の全期間である12月を乗じると、第3期間の発行予定数は1200に変更される。このとき、1~6月の間に発行済のデジタルコンテンツの数は1800(毎月300ずつ発行した場合)であるため、7月時点において、既に、600のデジタルコンテツが過剰発行となっている。そのため、その過剰発行分の600のデジタルコンテンツを回収する。具体的には、新人選手等が急に活躍した場合等は、その選手に対応するデジタルコンテンツを回収する必要が生じ易い。なお、回収後のデジタルコンテンツは、データを削除等することとし、以降はだれもそのデジタルコンテンツを所有することができなくなる。
【0026】
このとき、過剰発行となっている回収対象となるデジタルコンテンツ(回収対象コンテンツ)を所有するユーザに対しては、第2期間において未だ発行可能なデジタルコンテンツの中から所定の基準に基づいて選択された回収対象コンテンツと交換することが可能な交換対象コンテンツを提示して交換を促す。例えば、第2期間において発行可能な数が所定値(所定の発行数)よりも少ないデジタルコンテンツ、又は、第3期間における発行予定数の差が回収対象コンテンツと所定範囲内のデジタルコンテンツ、すなわち、希少性が同程度のデジタルコンテンツ等が交換対象コンテンツとして選択される。
なお、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間における発行予定数以上である場合は交換可能とし、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間における発行予定数以下である場合は交換不可とする。すなわち、過剰発行分のデジタルコンテツが全て回収されるまで、デジタルコンテツの交換を可能とする。
【0027】
ユーザは、自身が所有するデジタルコンテンツを任意のタイミングで鑑賞、視聴、公開又は譲渡等、自由に利用することができるため、他のユーザと自身の所有物であるデジタルコンテンツの取引、すなわち、デジタルコンテンツの価格をユーザ間で決定し、その決定した価格でデジタルコンテンツの所有権を他のユーザに譲渡することも可能である。本実施形態では、取引には仮想通貨が利用され、仮想通貨と交換することにより、デジタルコンテンツの取引が成立する。なお、取引には、有償の場合に限らず、無償で譲渡する場合も含む。
【0028】
また、本実施形態では、デジタルコンテンツの取引市場を活性化させるため、第1期間の少なくとも一部の期間における選手のプレイ実績に基づいて決定した第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数を、第2期間の開始前にユーザに対して通知する。具体的には、この選手のこのプレイ実績であれば、どの程度のデジタルコンテンツが発行されるかについて、ユーザに事前に通知する。
例えば、
図4に示されるように、決定したデジタルコンテンツの発行予定数(例えば1000)を示す情報と、そのデジタルコンテンツの内容を確認できる場所へのリンクとを含む通知を、第2期間の開始前、すなわち、デジタルコンテンツが発行される前に、ユーザに対して行う。
【0029】
また、本実施形態では、デジタルコンテンツの取引市場を活性化させるため、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数が変更された場合、そのデジタルコンテンツを所有しているユーザに対して、他ユーザとの取引を促すための通知を行う。具体的には、発行数が減り価格が高騰する可能性があること、又は、発行数が増え価格が暴落する可能性があることを、所有者であるユーザに通知する。
例えば、
図5に示されるように、変更されたデジタルコンテンツの発行予定数(例えば1000から500)を示す情報と、そのデジタルコンテンツの内容を確認できる場所へのリンクとを含む通知を、そのデジタルコンテンツを所有するユーザに対して行う。
【0030】
<本実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成>
次に、本発明の一実施形態に係る情報処理装置及び各種端末の構成について説明する。
本実施形態に係る情報処理装置は、分散型台帳技術を用いてデジタルコンテンツの取引を管理するブロックチェーンの全てのデータを保持するフルノードサーバとして機能するサーバ10(以下、サーバ10という。)によって構成されている。サーバ10は、コンピュータの一例であり、
図1に示されるように、複数のユーザ端末12とネットワーク14を介して通信可能に接続されており、ユーザ端末12と共に情報処理システムSを構築している。
なお、ネットワーク14は、例えばインターネット又はモバイル通信ネットワークからなる通信回線網であり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、及び、イントラネット等を含むものであってもよい。
【0031】
本実施形態におけるブロックチェーンは、デジタルコンテンツの発行者(発行元)を特定する発行者情報、デジタルコンテンツの取引規則を定める規則情報、デジタルコンテンツの取引に用いられる仮想通貨に関する情報、デジタルコンテンツに関連付けられた情報、及び、デジタルコンテツの取引履歴等を格納する複数のブロックを連結したブロックチェーンである。
なお、その他、ブロックチェーンに関する詳細な技術については、従来から既知の技術を利用するので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0032】
本実施形態の情報処理システムSでは、上記構成により、サーバ10とユーザ端末12とが協働することにより、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等の処理が実行される。具体的には、デジタルコンテンツの発行処理、回収処理、及び、取引処理等の一部をサーバ10側で行い、グラフィック処理等の一部をユーザ端末12側で実行する。例えば、サーバ10側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、ユーザ端末12側では、サーバ10と同期しつつ、サーバ10で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等を進行させる。
【0033】
サーバ10は、本発明の「情報処理装置」の一例であり、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に必要なデータの生成や送受信等、各種の情報処理を実行するコンピュータである。具体的には、サーバ10は、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に必要な情報を各ユーザが操作するユーザ端末12へ配信し、また、各ユーザが操作するユーザ端末12から情報を収集して記憶する。
【0034】
本実施形態では、サーバ10は、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されていることが好ましいが、1台のコンピュータで構成されていてもよい。また、サーバ10は、SNS(Social Network Service)、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、一連の情報処理の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く。)がサーバ10によって実行され、ユーザ端末12側では、サーバ10に引き渡す情報の入力、及びサーバ10から配信される情報の表示等を行う。
【0035】
サーバ10は、ハードウェア機器として、
図1に示されるように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インターフェース23、及びストレージ24を有し、これらの機器がバス25を介して電気的に接続されている。また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)と、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に関する情報処理用の専用プログラムとがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。プロセッサ21が上記のプログラムにしたがって動作することで、サーバ10は、本発明の情報処理装置として機能し、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に関する一連の処理を実行する。
なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワーク14を介して取得(ダウンロード)してもよい。
【0036】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-ProcessingUnit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0037】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0038】
通信用インターフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インターフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インターフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(LongTerm Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0039】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD
(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。本実施形態では、ブロックチェーンの技術を利用するが、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。
【0040】
ユーザ端末12は、ユーザがデジタルコンテンツを取得(有償で購入する場合、無償で入手する場合のいずれも含む。)し、取得したデジタルコンテンツを任意のタイミングで鑑賞、視聴、公開又は譲渡等するために操作するクライアント端末である。
ユーザ端末12は、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、及びウェアラブル端末等によって構成される。なお、
図1には、図示の都合上、4台のユーザ端末12を図示しているが、当然ながら、実際には、ユーザ数に応じた台数分のユーザ端末12が存在する。
【0041】
ユーザ端末12は、サーバ10からデータを受信し、そのデータが示す画像(映像)をユーザ端末12のディスプレイ又はユーザ端末12に接続されたTV等の表示器に表示したり、音声をスピーカ等から出力したりする。すなわち、本実施形態において、ユーザ端末12は、表示部及び音声出力部として機能する。例えば、ユーザ端末12には、デジタルコンテンツ表示画面G1、第1通知画面G2及び第2通知画面G3等が表示される。
【0042】
また、ユーザ端末12は、ユーザの操作、例えば、デジタルコンテンツを取得、鑑賞、視聴、公開又は譲渡等するための操作を受け付け、その操作内容に応じた情報をサーバ10に向けて送信する。なお、上記操作以外にも、ユーザは、本実施形態の情報処理システムSにより提供されるサービスを享受するうえで必要な操作をユーザ端末12にて適宜行う。
【0043】
<本発明の一実施形態の情報処理装置の機能>
本実施形態に係る情報処理装置であるサーバ10の構成について、機能面から改めて説明する。
サーバ10は、
図6に示されるように、記憶部30、情報取得部31、表示制御部32、ポイント管理部33、発行制御部34、回収制御部35、取引制御部36、第1通知部37、及び、第2通知部38を有する。これらのうち、記憶部30は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバ10を構成するハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ10が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0044】
(記憶部)
記憶部30は、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に関連するサービスを実行するうえで必要な各種の情報を記憶する。具体的には、サービスの利用者であるユーザに関する情報、デジタルコンテンツの対象となる所定の競技の選手に関する情報、及び、所定の競技の選手に対応して発行されたデジタルコンテンツに関する情報等を記憶する。また、その他、不図示の競技に関する情報及びブロックチェーンに関する情報等、各種情報を記憶する。
【0045】
ユーザに関する情報(ユーザ情報)は、
図7に示されるように、各ユーザを特定する識別情報(ユーザID等)に各種情報が紐付けられ、ユーザごとに記憶されている。
例えば、ユーザ情報の項目には、ユーザの名前、属性、所有する仮想通貨、所有するデジタルコンテンツ、及び、デジタルコンテンツの取引履歴等を示す情報が含まれる。名前を示す情報には、ユーザの本名、ニックネーム又はアカウント名等が含まれる。属性を示す情報には、ユーザの性別及び年齢等が含まれる。所有する仮想通貨を示す情報には、ユーザが所有している仮想通貨の種類と金額等が含まれる。所有するデジタルコンテンツを示す情報には、ユーザが現在所有しているデジタルコンテンツの数とそのデジタルコンテンツを識別するための情報(コンテンツID等)が含まれる。デジタルコンテンツの取引履歴を示す情報には、ユーザが過去に取引を行ったデジタルコンテンツ(現在所有しているデジタルコンテンツ及び現在は未所有のデジタルコンテンツのいずれも含む。)に関して、取引対象となったデジタルコンテンツを識別するための情報(コンテンツID等)、取引日時、取引相手、取引内容、取引金額及び取引回数等が含まれる。なお、上記以外の情報、例えば、連絡先及びプロフィール等のユーザの個人情報がユーザ情報に含まれていてもよい。
【0046】
所定の競技の選手に関する情報(選手情報)は、
図8に示されるように、各選手を特定する識別情報(選手ID等)に各種情報が紐付けられ、選手ごとに記憶されている。
例えば、選手情報の項目には、選手の名前、写真、競技、プロフィール、プレイ実績、並びに、対応するデジタルコンテンツの価格、発行数及び発行履歴等を示す情報が含まれる。プロフィールを示す情報には、所属するチーム、背番号、ポジション、成績、及び、紹介文等が含まれる。プレイ実績を示す情報には、所定期間におけるプレイに応じて付与されたポイントの値が含まれる。デジタルコンテンツの価格を示す情報には、デジタルコンテンツ生成時の価格(初期設定価格)が含まれる。デジタルコンテンツの発行数を示す情報には、プレイ実績に基づいて設定されたデジタルコンテンツの発行数又は発行予定数が含まれる。デジタルコンテンツの発行履歴を示す情報には、既に発行された発行済デジタルコンテンツの総数、既に発行された発行済デジタルコンテンツのうち削除した数、発行回数、及び、発行タイミング等が含まれる。なお、上記以外の情報、例えば、連絡先等の選手の個人情報が選手情報に含まれていてもよい。
【0047】
デジタルコンテンツに関する情報(デジタルコンテンツ情報)は、
図9に示されるように、選手ごとに対応して発行されたデジタルコンテンツを特定する識別情報(例えば、他のデジタルコンテンツとの区別を可能にするための固有の識別子であるコンテンツID等)に各種情報が紐付けられ、デジタルコンテンツごとに記憶されている。
例えば、デジタルコンテンツ情報の項目には、デジタルコンテンツに対応する選手、デジタルコンテンツの所有者及び所有者履歴等を示す情報が含まれる。選手を示す情報には、デジタルコンテンツに対応する選手を識別するための情報(選手ID等)が含まれる。所有者を示す情報には、その固有のデジタルコンテンツを所有するユーザを識別するための情報(ユーザID等)が含まれる。所有者履歴を示す情報には、その固有のデジタルコンテンツが発行されてから現在に至るまでの記録、すなわち、いつ、誰が所有していたか等の過去の所有者に関する情報等が含まれる。なお、上記以外の情報、例えば、デジタルコンテンツの発行者(発行元)又は発行された時期等を特定する情報がデジタルコンテンツ情報に含まれていてもよい。
【0048】
(情報取得部)
情報取得部31は、ユーザがユーザ端末12において行った操作に基づく情報(データ)を、ユーザ端末12と通信することによって取得する。
情報取得部31によって取得される情報には、例えば、デジタルコンテンツを取得、鑑賞、視聴、公開又は譲渡等するためにユーザが行った操作等に基づく情報等が含まれる。なお、情報取得部31によって取得される情報には、上記情報の他、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に関連するサービスを実施するうえで、ユーザが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等に基づく情報が含まれる。
【0049】
(表示制御部)
表示制御部32は、ユーザ端末12を制御し、デジタルコンテンツの発行、回収及び取引等に関連するサービスを実施するうえで必要な各種の情報をユーザ端末12の画面に表示させる。
具体的には、表示制御部32は、後述する発行制御部34、回収制御部35、取引制御部36、第1通知部37及び第2通知部38等による情報処理の結果等を表示するための表示データを生成し、生成されたその表示データをネットワーク14によりユーザ端末12に向けて送信する。例えば、表示制御部32は、デジタルコンテンツ表示画面G1、第1通知画面G2又は第2通知画面G3等をユーザ端末12に表示させる。
【0050】
(ポイント管理部)
ポイント管理部33は、所定期間における選手のプレイに応じて選手ごとにポイントを付与し、その付与したポイントを管理する。
具体的には、ポイント管理部33は、所定期間における選手のプレイに応じて算出したポイント(マイナスの場合も含む。)を、その選手に関連付けて記憶部30に記憶して選手情報を更新することにより、選手にポイントを付与して管理する。例えば、得点を決めた場合は+10ポイント、得点のアシストをした場合は+5ポイント、失点を防いだ場合は+10ポイント、又は、試合にフル出場した場合は+2ポイント等を付与する。また、MVPを受賞した場合等は200ポイントを付与する。一方、例えば、試合中に重大なミスをした場合は-5ポイント、又は、長期欠場した場合は-20ポイント等を付与、すなわち、剥奪する。
【0051】
また、ポイント管理部33は、第1期間における選手に対応するデジタルコンテンツの発行済数、選手のポジション、又は、第1期間より前の期間における選手のプレイ実績に基づいて、選手ごとにデジタルコンテツの発行数を設定する際の基準となる所定値を決定する。
具体的には、上記条件に基づいて決定したポイントの所定値を、その選手に関連付けて記憶部30に記憶して選手情報を更新することにより、選手ごとに所定値を設定する。例えば、第1期間におけるデジタルコンテンツの発行済数が多い場合、ポジションが得点を決め難い裏方的なポジションの場合、又は、第1期間より前の期間における選手のプレイ実績が低い場合等は、所定値を低く設定する。一方、第1期間におけるデジタルコンテンツの発行済数が少ない場合、ポジションが得点を決め易い中心的なポジションの場合、又は、第1期間より前の期間における選手のプレイ実績が高い場合等は、所定値を高く設定する。
【0052】
(発行制御部)
発行制御部34は、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御し、その発行数にしたがってデジタルコンテツを発行する。
具体的には、第1期間におけるポイントが選手ごとに設定された所定値よりも多い場合、ユーザからの人気が上がると判断し、その選手に対応したデジタルコンテンツの希少性を上げるため、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以下に設定する。そして、その発行数を該当する選手に関連付けて記憶部30に記憶して選手情報を更新することにより、選手ごとにデジタルコンテンツの発行数を設定する。一方、第1期間におけるポイントが選手ごとに設定された所定値よりも少ない場合、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以上に設定し、その発行数を該当する選手に関連付けて記憶部30に記憶して選手情報を更新することにより、選手ごとにデジタルコンテンツの発行数を設定する。
なお、デジタルコンテンツの発行数を設定する際、初期設定値から増減させることとした場合、その初期設定値は、全ての選手で同一であってもよいし、例えば新人選手の初期設定値を低くする等、選手ごとに初期設定値を異なるものとしてもよい。
【0053】
また、発行制御部34は、第2期間を含む第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数が設定されている場合、第3期間のうち第2期間以外の期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数に基づいて、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。また、発行制御部34は、第3期間が第1期間と第2期間とを含む場合、第1期間のプレイ実績に基づいて第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数を変更する。つまり、第3期間が第1期間と第2期間とを含む場合は、結果的に、第1期間のプレイ実績に基づいて第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数が変更される。
具体的には、第3期間のうち第2期間以外の期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数と第2期間に設定されたデジタルコンテンツの発行数とに基づいて発行予定数を変更し、選手に関連付けて記憶部30に記憶して選手情報を更新することにより、選手ごとにデジタルコンテンツの発行数を変更する。
【0054】
(回収制御部)
回収制御部35は、第3期間が第1期間と第2期間とを含む場合であって、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数よりも多い場合、発行済のデジタルコンテンツを所有するユーザからデジタルコンテンツを回収して償却するための回収処理を実行する。
具体的には、回収した発行済のデジタルコンテンツと、そのデジタルコンテンツを所有していたユーザとの関連付けを解除したうえで、回収後のデジタルコンテンツのデータを削除、又は、今後他のユーザとの関連付けを不許可とする。
【0055】
また、回収制御部35は、デジタルコンテツを回収するに際して、回収対象コンテンツと交換することが可能な交換対象コンテンツを選択して、表示制御部32と連携してユーザに提示する。
具体的には、回収制御部35は、交換対象コンテンツとして、第2期間において未だ発行可能なデジタルコンテンツの中から所定の基準に基づいて選択されたデジタルコンテンツであって、例えば、第2期間において発行可能な数が所定の発行数(所定値)よりも少ないデジタルコンテンツ、又は、第3期間における発行予定数の差が回収対象コンテンツと所定範囲内であるデジタルコンテンツ等を選択する。
また、回収制御部35は、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間における発行予定数以上である場合は交換可能に制御し、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間における発行予定数以下である場合は交換不可に制御する。すなわち、過剰発行分のデジタルコンテツが全て回収されるまで、デジタルコンテツの交換を可能とする。
【0056】
(取引制御部)
取引制御部36は、ユーザ間におけるデジタルコンテンツの取引を制御する。
具体的には、ユーザ間でデジタルコンテンツの取引が成立した場合、譲渡側のユーザとそのデジタルコンテンツの関連付けを解除し、譲受側のユーザとその譲受側のユーザに所有権が移転したデジタルコンテンツとを関連付けし、それぞれの情報を記憶部30に記憶して譲渡側及び譲受側のユーザのユーザ情報を更新する。なお、このとき、有償譲渡であれば、譲受側のユーザとデジタルコンテンツの価格に相当する金額分の仮想通貨との関連付けを解除し、譲譲渡のユーザとそのデジタルコンテンツの価格に相当する金額分の仮想通貨とを関連付けし、それぞれの情報を記憶部30に記憶して譲渡側及び譲受側のユーザのユーザ情報を更新する。
【0057】
(第1通知部)
第1通知部37は、ユーザ端末12と通信することによって、第1期間の少なくとも一部の期間における選手のプレイ実績に基づいて決定した第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数を、第2期間の開始前にユーザに対して通知する。
具体的には、発行制御部34により決定したデジタルコンテンツの発行予定数を示す情報と、そのデジタルコンテンツの内容を確認できる場所へのリンクとを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、第2期間発行分のデジタルコンテンツが発行される前に、ユーザのユーザ端末12に送信する。
【0058】
(第2通知部)
第2通知部38は、ユーザ端末12と通信することによって、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を変更した場合、そのデジタルコンテンツを所有しているユーザに対して、他ユーザとの取引を促すための通知を行う。
具体的には、発行制御部34により発行済のデジタルコンテンツの発行数が変更されると、変更前後のデジタルコンテンツの発行数を示す情報、又は、デジタルコンテンツの発行数に関する情報を確認できる場所へのリンクを含む通知データを生成し、生成されたその通知データをネットワーク14により、該当するデジタルコンテンツを所有しているユーザのユーザ端末12に送信する。
【0059】
以上、サーバ10及びユーザ端末12のそれぞれの構成について説明した。なお、一般的に、サーバ10及びユーザ端末12は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明における情報処理システムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0060】
<本発明の一実施形態に係る情報処理フロー>
次に、
図11、12を参照しながら、上記構成からなる情報処理システムSにおいて実行される情報処理の流れ(以下、情報処理フローという。)について説明する。情報処理フローは、本発明の情報処理方法を採用しており、コンピュータシステムとして機能する情報処理システムSを用いることで実現される。換言すると、情報処理フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。なお、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0061】
(情報処理フロー)
この情報処理フローは、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御するという本発明の根幹を為す情報処理であり、例えば、
図10に示す流れに沿って進行する。
なお、ここでは、今シーズンが始まる前に、前年(昨シーズン)の選手の活躍に応じて今年(今シーズン)のデジタルコンテンツの発行数を決定することとし、昨シーズンを第1期間、及び、今シーズンを第2期間と設定したうえで説明する。
【0062】
図10に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第1期間における選手に対応するデジタルコンテンツの発行済数、選手のポジション、又は、第1期間より前の期間における選手のプレイ実績に基づいて、選手ごとにデジタルコンテツの発行数を設定する際の基準となる所定値を設定する(S101)。
そして、サーバ10は、第1期間における選手のプレイ、すなわち、選手の活躍に応じて算出したポイント(例えば得点を決めた場合は10ポイント等)を、選手に関連付けて記憶部30に記憶することにより、選手ごとにポイントを付与する(S102)。
【0063】
次に、サーバ10は、第1期間におけるプレイ実績に基づいて選手に付与されたポイントが、選手ごとに設定された所定値よりも多いと判断した場合(S103:YES)、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以下に設定する(S104)。一方、サーバ10は、第1期間におけるプレイ実績に基づいて選手に付与されたポイントが、選手ごとに設定された所定値よりも少ないと判断した場合(S103:NO)、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以上に設定する(S105)。
【0064】
そして、サーバ10は、発行数が決定したデジタルコンテンツの情報を表示させるための表示データを生成し、その生成した表示データを、ユーザに対して閲覧可能な状態とすることにより、第2期間におけるデジタルコンテンツを発行し(S106)、処理を終了する。
以上が、本発明の情報処理フローの一例である。
【0065】
また、他の例としては、例えば、
図11に示す流れに沿って進行する。
なお、以下では、前年における選手の活躍に応じて今年のデジタルコンテンツの発行予定数が既に決定されており、且つ、今シーズンの後半が始まる前に、今シーズンの前半の選手の活躍に応じて今シーズンの後半におけるデジタルコンテンツの発行数を決定する場合について説明する。すなわち、今シーズンの前半(2022年1月~6月)を第1期間、今シーズンの後半(2022年7月~12月)を第2期間、今シーズン全体(2022年1月~12月)を第3期間と設定したうえで説明する。また、第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数は、12分割したうえで2022年1月から毎月同数を定期的に発行することとする。
【0066】
図11に示されるように、先ず、コンピュータであるサーバ10は、第1期間における選手に対応するデジタルコンテンツの発行済数、選手のポジション、又は、第1期間より前の期間における選手のプレイ実績に基づいて、選手ごとにデジタルコンテツの発行数を設定する際の基準となる所定値を設定する(S201)。
そして、サーバ10は、第1期間における選手のプレイ、すなわち、選手の活躍に応じて算出したポイントを、選手に関連付けて記憶部30に記憶することにより、選手ごとにポイントを付与する(S202)。
【0067】
次に、サーバ10は、第1期間におけるプレイ実績に基づいて選手に付与されたポイントが、選手ごとに設定された所定値よりも多いと判断した場合(S203:YES)、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以下に設定する(S204)。一方、サーバ10は、第1期間におけるプレイ実績に基づいて選手に付与されたポイントが、選手ごとに設定された所定値よりも少ないと判断した場合(S203:NO)、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以上に設定する(S205)。
【0068】
そして、サーバ10は、第3期間における未発行分のデジタルコンテンツの発行予定数、すなわち、第2期間に相当する2022年7月~12月に発行する予定であったデジタルコンテンツの数を、S204又はS205の処理によって、第2期間で新たに設定した発行数に変更する(S206)。
さらに、サーバ10は、第2期間の発行数が変更されたことにより連動して変更された第3期間の発行予定数が、第3期間、厳密に言うと、第3期間のうち第2期間以外の期間に相当する2022年1月~6月におけるデジタルコンテツの発行済数以下であると判断した場合(S207:YES)、変更後の第3期間の発行予定数よりも過剰に発行した分に相当するデジタルコンテンツを回収し(S208)、その回収したデジタルコンテンツを削除する(S209)。具体的には、サーバ10は、回収した発行済のデジタルコンテンツと、そのデジタルコンテンツを所有していたユーザとの関連付けを解除したうえで、回収後のデジタルコンテンツのデータを削除、又は、今後他のユーザとの関連付けを不許可とする。また、デジタルコンテンツを回収する際、サーバ10は、回収対象コンテンツと交換することが可能な交換対象コンテンツを選択し、その選択した交換対象コンテンツを該当するユーザのユーザ端末12に送信する。
なお、第3期間の発行予定数が、第3期間におけるデジタルコンテツの発行済数以上であると判断した場合は(S207:NO)、上記S208及びS209の処理を実行せずに次の処理に移行する。
【0069】
そして、サーバ10は、発行数が決定したデジタルコンテンツの情報を表示させるための表示データを生成し、その生成した表示データを、ユーザに対して閲覧可能な状態とすることにより、第2期間におけるデジタルコンテンツを発行し(S210)、処理を終了する。
以上が、本発明の情報処理フローの他の一例である。
【0070】
<その他の実施形態>
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関して、具体例を挙げて説明してきたが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態も考えられ得る。
【0071】
上記の実施形態では、デジタルコンテツはコレクションとしての意味合いが強いが、その他、ゲーム中で動作するキャラクタ又はゲーム中で使用されるアイテム等として、デジタルコンテンツを利用してもよい。
例えば、現実世界で行われている競技の試合をゲームの世界に反映し、ユーザがゲーム内でおいてポイント等を稼ぐことができるゲームに、デジタルコンテンツを利用することができる。具体的には、ゲームのプレイヤであるユーザは、自分の好きな競技の選手に対応するデジタルコンテンツを所有し、現実世界で実際に行われている競技の試合においてユーザが所有しているデジタルコンテンツに対応する選手が活躍すると、ポイントを獲得することができる。そして、獲得ポイントの上位者には特典として仮想通貨等が付与される。ここでは、頻繁に活躍する選手に対応するデジタルコンテンツは、ゲームにおいて有利になるうえ、発行数が少なくなることと相俟って取引市場でも人気が高まり、価格が高騰し易くなる。なお、この場合は、ユーザにゲームを提供するためのゲームサーバを情報処理システムS内に、別途設置するとよい。
【0072】
上記の実施形態では、サーバ10が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではなく、サーバ10が有する機能のうちの一部がユーザ端末12に備わっていてもよい。例えば、ポイント管理部33、取引制御部36、第1通知部37又は第2通知部38の一部又は全部の機能が、ユーザ端末12に備わっていてもよい。
【0073】
上記の実施形態では、ユーザ情報、選手情報、及び、デジタルコンテンツ情報等は、サーバ10に記憶することとしたが、不図示のデータベースサーバを別途設けて、そのデータベースサーバに一括して記憶することとしてもよいし、ユーザ端末12側に記憶することとしてもよい。
【0074】
上記の実施形態では、ユーザは、原則として無料で全ての機能を享受することができるが、一部の機能を限定し、所定の利用料金を支払うことによって、その限定された機能が利用できてもよい。また、所定の利用料金を支払った課金ユーザに対しては、例えば、希少性の高いデジタルコンテンツに関する情報を優先的に通知したり、デジタルコンテンツを購入する際に割引を行ったり、おまけを付けたりする等、デジタルコンテンツの取引等を行ううえで有利になるように、各種条件等を設定したりしてもよい。なお、この利用料金については、従量課金制としてもよいし、サブスクリプションのように、一度支払えば一定期間(例えば、1か月間又は1年間等)、その視聴者に対して効果を有することとしてもよい。
【0075】
<まとめ>
本発明の一実施形態に係る課題は、発行するデジタルコンテンツの希少性をそのデジタルコンテツに対応する選手のプレイ実績に応じて決定することである。例えば、上記課題は、デジタルコンテンツが競技の選手に対応するものである場合には、そのデジタルコンテンツの希少性を対応する選手のプレイ実績に応じて決定することであってよい。
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は以下の通りである。
【0076】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツを発行する発行制御部を備え、発行制御部は、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。
上記の情報処理装置によれば、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御するため、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0077】
[2]上記の情報処理装置は、所定期間における選手のプレイに応じて選手ごとに付与したポイントを管理するポイント管理部を備え、発行制御部は、第1期間におけるポイントが所定値よりも多い場合、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以下に制御し、第1期間におけるポイントが所定値よりも少ない場合、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を第1期間の発行数以上に制御する。
このように、所定期間における選手のプレイ実績をポイント化して所定値と比較し、デジタルコンテンツの発行数を制御することにより、より一層正確且つ簡易的に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0078】
[3]上記の情報処理装置において、ポイント管理部は、第1期間におけるデジタルコンテンツの発行済数、又は、第1期間より前の期間におけるプレイ実績に基づいて、選手ごとに所定値を決定する。
このように、選手ごとに基準となるポイントの所定値を設定することにより、より一層正確且つ簡易的に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0079】
[4]上記の情報処理装置において、第2期間を含む第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数が設定されている場合、発行制御部は、第3期間のうち第2期間以外の期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数に基づいて、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。
このように、発行予定数が既に設定されている第3期間に含まれる第2期間における発行数は、第3期間のうちの第2期間以外の期間における発行済数に基づいて制御するため、第3期間の発行予定数を維持しつつ第2期間の発行数を変更することができ、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0080】
[5]上記の情報処理装置は、回収制御部を備え、第3期間は、第1期間と第2期間とを含み、発行制御部は、第1期間のプレイ実績に基づいて第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数を変更し、回収制御部は、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が、第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数よりも多い場合、デジタルコンテンツを所持するユーザからデジタルコンテンツを回収するための回収処理を実行する。
このように、第1期間と第2期間とを含む第3期間において、第1期間のプレイ実績に基づいて第2期間の発行数を変更した結果、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が、第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数よりも多い場合には、その過剰に発行したデジタルコンテンツを回収する。そのため、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0081】
[6]上記の情報処理装置において、回収制御部は、回収処理において、デジタルコンテンツと交換する交換対象コンテンツをユーザに提示し、交換対象コンテンツは、第2期間において発行可能なデジタルコンテンツの中から所定の基準に基づいて選択される。
このように、過剰に発行したデジタルコンテンツを回収する際、所定の基準に基づいて選択された交換対象コンテンツをユーザに提示するので、ユーザにデジタルコンテンツを交換させる動機付けとなる。そのため、回収がスムーズに進み易くなり、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0082】
[7]上記の情報処理装置において、交換対象コンテンツは、第2期間において発行可能なデジタルコンテンツのうち、第2期間において発行可能な数が所定値よりも少ないデジタルコンテンツである。
このように、過剰に発行したデジタルコンテンツを回収する際、第2期間において発行可能な数が所定値よりも少なく価値の高いデジタルコンテンツを交換対象コンテンツとするので、ユーザにデジタルコンテンツを交換させる動機付けとなる。そのため、回収がスムーズに進み易くなり、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0083】
[8]上記の情報処理装置において、交換対象コンテンツは、第2期間において発行可能なデジタルコンテンツのうち、第3期間における発行予定数の差が、回収対象コンテンツと所定範囲内であるデジタルコンテンツである。
このように、過剰に発行したデジタルコンテンツを回収する際、その回収対象となるデジタルコンテンツと同価値のデジタルコンテンツを交換対象コンテンツとするので、ユーザにデジタルコンテンツを交換させる動機付けとなる。そのため、回収がスムーズに進み易くなり、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0084】
[9]上記の情報処理装置において、回収制御部は、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間における発行予定数以上である場合は交換可能とし、第1期間において発行されたデジタルコンテンツの発行済数が第3期間における発行予定数以下である場合は交換不可とする。
このように、デジタルコンテンツの過剰発行分を全て回収するまで交換可能とするため、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0085】
[10]上記の情報処理装置において、回収制御部は、発行済のデジタルコンテンツを交換後に削除する。
このように、回収後のデジタルコンテンを削除することにより、以降は交換不可となって誰もそのデジタルコンテンツを所有できなくなるため、より一層正確に、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0086】
[11]上記の情報処理装置は、第1期間の少なくとも一部の期間における選手のプレイ実績に基づいて決定した第3期間におけるデジタルコンテンツの発行予定数を、第2期間の開始前にユーザに対して通知する第1通知部を備える。
このように、デジタルコンテンツの発行予定数をユーザに事前に通知するため、ユーザにデジタルコンテンツを購入又は取引させる動機付けとなり、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御したうえで、デジタルコンテンツの取引市場を活性化することができる。
【0087】
[12]上記の情報処理装置は、第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を変更した場合、デジタルコンテンツを所持しているユーザに対して、他ユーザとの取引を促すための通知を行う第2通知部をさらに備える。
このように、デジタルコンテンツの発行数を変更した場合、そのデジタルコンテンツを所有しているユーザに対して、他ユーザとの取引を促すための通知することにより、ユーザにデジタルコンテンツを取引させる動機付けとなり、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御したうえで、デジタルコンテンツの取引市場を活性化することができる。
【0088】
[13]本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータが、所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツを発行し、コンピュータが、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御する。
上記の情報処理方法によれば、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御するため、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【0089】
[14]本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、所定の競技の選手に対応するデジタルコンテンツを発行させ、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御させる。
上記のプログラムによれば、第1期間における選手のプレイ実績に基づいて、第1期間より後の期間を含む第2期間におけるデジタルコンテンツの発行数を制御するため、選手の活躍に応じて、適正なデジタルコンテンツの発行数を制御することができる。
【符号の説明】
【0090】
10 サーバ12 ユーザ端末14 ネットワーク21 プロセッサ22 メモリ23 通信用インターフェース24 ストレージ25 バス30 記憶部31 情報取得部32 表示制御部33 ポイント管理部34 発行制御部35 回収制御部36 取引制御部37 第1通知部38 第2通知部G1 デジタルコンテンツ表示画面G2 第1通知画面G3 第2通知画面S 情報処理システム