(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152372
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】ドラム
(51)【国際特許分類】
B65H 75/14 20060101AFI20231010BHJP
【FI】
B65H75/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062321
(22)【出願日】2022-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 卓也
【テーマコード(参考)】
3F058
【Fターム(参考)】
3F058AA04
3F058AB03
3F058AC07
3F058CA02
3F058DA05
3F058DB05
3F058DC01
(57)【要約】
【課題】容易に方向変換することができるドラムを提供する。
【解決手段】外周に線状部材が巻回される軸状に形成された胴体3と、胴体3の軸方向両側に胴体3と一体に設けられ、円盤状に形成された一対の鍔部5,5とを備えたドラム1において、鍔部5に、一部が鍔部5の外周面9から露出する球体部材7を回転可能に保持した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に線状部材が巻回される軸状に形成された胴体と、
前記胴体の軸方向両側に前記胴体と一体に設けられ、円盤状に形成された一対の鍔部と、
を備え、
前記鍔部には、一部が前記鍔部の外周面から露出する球体部材が回転可能に保持されているドラム。
【請求項2】
前記鍔部の前記球体部材を保持する収容部は、周方向に連続して形成され、
前記収容部には、前記収容部の内部に固定可能なストッパが移動可能に収容され、
前記ストッパは、前記球体部材に対して、前記鍔部の周方向の両側にそれぞれ配置されている請求項1に記載のドラム。
【請求項3】
前記鍔部の前記球体部材より内側には、前記球体部材と当接する内側球体部材が回転可能に保持されている請求項1又は2に記載のドラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドラムとしては、外周に線状部材が巻回される軸状に形成された胴体としての巻胴と、巻胴の軸方向両側に巻胴と一体に設けられ、円盤状に形成された一対の鍔部とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。このドラムでは、鍔部に、鍔部の外周面から突出するリングが設けられている。このようなドラムでは、鍔部の外周面から突出するリングが、載置面と接触することにより、少ない力でドラムの方向変換を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のようなドラムでは、リングと載置面との接触面積を小さくしてドラムの方向変換を行っているが、ドラムのサイズが大きくなれば、重量が重くなり、容易にドラムを方向変換することができなかった。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、容易に方向変換することができるドラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係るドラムは、外周に線状部材が巻回される軸状に形成された胴体と、前記胴体の軸方向両側に前記胴体と一体に設けられ、円盤状に形成された一対の鍔部とを備え、前記鍔部には、一部が前記鍔部の外周面から露出する球体部材が回転可能に保持されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、容易に方向変換することができるドラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】本実施形態に係るドラムの要部拡大断面図である。
【
図4】本実施形態に係るドラムの要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本実施形態に係るドラムについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0010】
図1~
図5に示すように、本実施形態に係るドラム1は、例えば、ケーブルなどの長尺で重量のある線状部材(不図示)を保管、或いは搬送するために用いられる。ドラム1は、線状部材が巻き付けられた状態で保管、或いは搬送される。ドラム1は、胴体3と、一対の鍔部5,5と、球体部材7とを備えている。
【0011】
胴体3は、例えば、木材からなる。胴体3は、長さが等しい複数枚の板材を周方向に重ね合わせて、中空の円柱状に形成されている。なお、胴体3は、木材に限らず、金属材料などで形成してもよい。また、胴体3は、複数枚の板材を重ねて形成せずに、1本の木材を中実の円柱状に形成してもよく、軸状であれば、形状も円柱状に限るものではない。このような胴体3の外周面には、巻き取り装置(不図示)などによってドラム1が回転することにより、線状部材が複数巻回されて巻き付けられる。
【0012】
一対の鍔部5,5は、胴体3の軸方向両側に配置され、それぞれ胴体3と一体に設けられている。なお、一対の鍔部5,5は、対称形状に形成されており、以下では、一方の鍔部5について説明し、他方の鍔部5については説明を省略する。
【0013】
鍔部5は、例えば、木材からなる。鍔部5は、長さが異なる複数枚の板材を平面方向に重ね合わせて、外形が円形となるように円盤状に形成されている。鍔部5の外径は、胴体3の外径より大きく設定されている。なお、鍔部5は、木材に限らず、金属材料などで形成してもよい。また、鍔部5は、複数枚の板材を重ねて形成せずに、一枚の木材、或いは金属材を円盤状に形成してもよい。鍔部5の中心には、例えば、胴体3の軸方向の端部が挿入され、ボルト、釘、接着剤、圧入などの固定手段(不図示)によって胴体3が固定される。このため、胴体3と一対の鍔部5,5は、一体的に回転する。
【0014】
このような一対の鍔部5,5は、胴体3に線状部材を巻き付けるときに、胴体3からの線状部材の脱落を防止し、胴体3に対する線状部材の巻き付けをガイドする。また、一対の鍔部5,5は、例えば、ドラム1を搬送するときに、外周面9が載置面11上を転がることにより回転される。
【0015】
ここで、ドラム1は、例えば、保管場所などにおいて、配置位置を変更することがある。ドラム1の配置位置の変更が鍔部5の回転方向であれば、鍔部5を載置面11上で転がせば、ドラム1の配置位置を容易に変更することができる。しかしながら、ドラム1の配置位置の変更が鍔部5の回転方向と交差する方向であると、鍔部5を載置面11上で転がすことなく、同じ位置でドラム1の向きを変えることが難しかった。ドラム1を方向変換させるためには、例えば、鍔部5を載置面11上である程度転がしながら鍔部5の向きを変え、再び、鍔部5を載置面11上で逆方向に転がしながら鍔部5の向きを変えるという作業が必要であった。このため、ドラム1の重量が重いと、ドラム1の方向変換の作業性が低下していた。加えて、ドラム1の移動スペースが限られている場合には、ドラム1の移動スペース内でドラム1を方向変換しなければならず、ドラム1の方向変換の作業性が低下していた。
【0016】
そこで、鍔部5の外周面9側には、収容部13と、内側収容部15とが設けられている。収容部13には、球体部材7が回転可能に保持されている。内側収容部15には、内側球体部材17が回転可能に保持されている。
【0017】
収容部13は、外側溝19と、一対の外側部材21,21とを備えている。
【0018】
外側溝19は、鍔部5の外周面において、幅方向の両側の肉厚を均等に残すように、幅方向の中央部から鍔部5の内部に向けて凹まされて形成されている。外側溝19は、鍔部5の周方向に連続して形成されている。外側溝19の内面には、例えば、金属材料からなるシート(不図示)が貼り付けられている。シートは、球体部材7との摩擦力を低減させる。なお、鍔部5が金属材料からなる場合には、外側溝19の内面にシートを設けなくてもよい。
【0019】
一対の外側部材21,21は、外側溝19の開口側に設けられている。一対の外側部材21,21は、例えば、金属材料からなる。一対の外側部材21,21は、鍔部5の外周面を覆うように、鍔部5の周方向に連続する環状に形成されている。一対の外側部材21,21は、例えば、ボルト、釘、接着剤などの固定手段(不図示)によって鍔部5の外周面に固定される。一対の外側部材21,21は、周方向の一部が切り欠かれている、或いは周方向に複数に分割されている。このため、外側溝19内に球体部材7を収容した状態で、外側部材21を鍔部5に取り付けることができる。なお、外側部材21の切り欠かれた端部や分割された端部には、互いに係合可能な係合部を設けることが好ましい。
【0020】
一対の外側部材21,21は、鍔部5の外周面に固定されることにより、例えば、載置面11上を転がる鍔部5の外周面9を構成する。このため、固定手段としてボルトを用いる場合には、鍔部5の外面と対向する取付部を設け、取付部を介してボルトを固定することが好ましい。一対の外側部材21,21は、鍔部5の外周面9において、幅方向に離間して配置されている。一対の外側部材21,21の幅方向の間は、開口部23として形成される。開口部23は、周方向に連続して形成されている。開口部23の幅は、一対の外側部材21,21が球体部材7を保持しつつ、球体部材7の一部が外周面9から露出するように設定されている。
【0021】
このような収容部13には、球体部材7と、ストッパ25とが収容されている。
【0022】
球体部材7は、例えば、金属材料からなる。球体部材7は、収容部13内に複数(ここでは3つ)収容されている。球体部材7の直径は、外側溝19の幅と同等、或いは僅かに短く設定されている。球体部材7は、外側溝19の内面と一対の外側部材21,21の内面に当接し、収容部13内で回転可能に保持されている。球体部材7の外面の一部は、開口部23から鍔部5の外周面9に露出される。球体部材7は、収容部13が鍔部5の周方向に連続して形成されているので、鍔部5が回転すると、自重により収容部13の内部を転がりながら移動する。球体部材7は、鍔部5の外周面9が載置面11上を転がると、開口部23から露出する部分が載置面11と当接する。このとき、球体部材7は、鍔部5の回転によって収容部13内を転がりながら移動し、開口部23から露出する部分が載置面11上を転がることがない。
【0023】
ストッパ25は、例えば、金属材料からなる。ストッパ25は、複数の球体部材7に対して、鍔部5の周方向の両側にそれぞれ位置するように、収容部13内に2つ収容されている。ストッパ25は、開口部23の幅より長い外面を有するように長方形状に形成されている。このため、ストッパ25は、開口部23から抜け出ることがなく、鍔部5が回転すると、自重により収容部13の内部を移動する。ストッパ25の外側溝19の内面と対向する部分には、ネジ部27の回転により出没可能な固定部29,29がそれぞれ設けられている。固定部29,29は、外側溝19の内面と当接することにより、ストッパ25の収容部13内での移動を規制し、ストッパ25を収容部13内で固定する。なお、ネジ部27は、作業者が手動で操作可能となっており、開口部23に配置されている。ストッパ25,25を収容部13内で固定することにより、収容部13内における複数の球体部材7の配置位置が固定される。
【0024】
収容部13内で配置位置が固定された複数の球体部材7は、載置面11上で鍔部5が回転されると、載置面11上に乗り上げることができる。載置面11上に乗り上げた球体部材7は、載置面11上で回転可能に配置される。球体部材7を載置面11上に配置することにより、球体部材7が回転することで、
図5の矢印で示すように、小さな力でドラム1をあらゆる方向に移動させることができる。このため、ドラム1の重量が重くても、容易にドラム1を方向変換することができ、作業性を向上することができる。加えて、ドラム1の移動スペースが限られている場合であっても、その場でドラム1を方向変換することができ、作業性を向上することができる。なお、複数の球体部材7は、球体部材7が載置面11上に配置された状態を保持するために、3つ以上とすることが好ましい。
【0025】
内側収容部15は、内側溝31と、一対の内側部材33,33と、押圧部材35と、付勢部材37とを備えている。
【0026】
内側溝31は、鍔部5において、外側溝19より鍔部5の内部側に設けられている。内側溝31は、外側溝19の底面において、幅方向の両側の肉厚を均等に残すように、幅方向の中央部から鍔部5の内部に向けて凹まされて形成されている。内側溝31は、鍔部5の周方向に連続して形成されている。内側溝31の内面には、例えば、金属材料からなるシート(不図示)が貼り付けられている。シートは、内側球体部材17との摩擦力を低減させる。なお、鍔部5が金属材料からなる場合には、内側溝31の内面にシートを設けなくてもよい。
【0027】
一対の内側部材33,33は、内側溝31の開口側に設けられている。一対の内側部材33,33は、例えば、金属材料からなる。一対の内側部材33,33は、外側溝19の底面を覆うように、鍔部5の周方向に連続する環状に形成されている。一対の内側部材33,33は、例えば、ボルト、釘、接着剤などの固定手段(不図示)によって鍔部5に固定される。一対の内側部材33,33は、周方向の一部が切り欠かれている、或いは周方向に複数に分割されている。このため、内側溝31内に内側球体部材17を収容した状態で、内側部材33を鍔部5に取り付けることができる。なお、内側部材33の切り欠かれた端部や分割された端部には、互いに係合可能な係合部を設けることが好ましい。
【0028】
一対の内側部材33,33は、外側溝19の底面において、幅方向に離間して配置されている。一対の内側部材33,33の幅方向の間は、内側開口部39として形成される。内側開口部39は、周方向に連続して形成されている。内側開口部39の幅は、一対の内側部材33,33が内側球体部材17を保持しつつ、内側球体部材17の一部が外側溝19の底面から露出するように設定されている。
【0029】
押圧部材35は、内側溝31の底面側に設けられている。押圧部材35は、例えば、金属材料からなる。押圧部材35の幅は、内側溝31の幅と同等、或いは僅かに短く設定されている。押圧部材35は、鍔部5の周方向に連続する環状に形成されている。押圧部材35の内径は、内側溝31の底面の外径より大きく設定されている。押圧部材35は、周方向の一部が切り欠かれている、或いは周方向に複数に分割されている。このため、押圧部材35の内周側に付勢部材37を配置した状態で、押圧部材35を内側溝31内に取り付けることができる。押圧部材35の外周面は、内側球体部材17の外面と同じ形状で形成された湾曲面41となっている。
【0030】
付勢部材37は、内側溝31内において、内側溝31の底面と押圧部材35の内周面との径方向間に設けられている。付勢部材37は、例えば、バネからなる。付勢部材37は、内側溝31の幅方向に複数配置され、内側溝31の周方向の複数箇所に配置されている。付勢部材37は、内側溝31の底面と押圧部材35の内周面との間で収縮された状態で配置されている。付勢部材37は、押圧部材35を鍔部5の外側に向けて押圧し、湾曲面41を介して内側球体部材17を押圧し、内側球体部材17を介して球体部材7を押圧する。このため、球体部材7は、開口部23から一部が露出された状態が保持される。
【0031】
このような内側収容部15には、内側球体部材17が収容されている。内側球体部材17は、例えば、金属材料からなる。内側球体部材17は、内側収容部15内に複数(ここでは9つ)収容されている。内側球体部材17の直径は、内側溝31の幅と同等、或いは僅かに短く設定されている。内側球体部材17は、内側溝31の内面と押圧部材35の湾曲面41と一対の内側部材33,33の内面に当接し、内側収容部15内で回転可能に保持されている。内側球体部材17の外面の一部は、内側開口部39から外側溝19の底面に露出される。内側開口部39から露出する内側球体部材17の一部は、球体部材7と当接される。
【0032】
内側球体部材17は、内側収容部15が鍔部5の周方向に連続して形成されているので、球体部材7が載置面11上に配置されると、自重により内側収容部15の内部を転がりながら移動し、球体部材7の内側に配置される。このとき、内側開口部39から露出する内側球体部材17の一部は、球体部材7と当接される。このため、ドラム1が載置面11上を移動したときの球体部材7の回転により、内側球体部材17が回転される。内側球体部材17の回転により、球体部材7が回転し易くなり、ドラム1を容易に方向変換することができ、作業性を向上することができる。加えて、球体部材7が載置面11から受ける加重を、内側球体部材17によって分散することができる。
【0033】
このようなドラム1では、外周に線状部材が巻回される軸状に形成された胴体3と、胴体3の軸方向両側に胴体3と一体に設けられ、円盤状に形成された一対の鍔部5,5とを備えている。そして、鍔部5には、一部が鍔部5の外周面9から露出する球体部材7が回転可能に保持されている。
【0034】
球体部材7を載置面11上に配置することにより、球体部材7が回転することで、小さな力でドラム1をあらゆる方向に移動させることができる。このため、ドラム1の重量が重くても、容易にドラム1を方向変換することができ、作業性を向上することができる。加えて、ドラム1の移動スペースが限られている場合であっても、その場でドラム1を方向変換することができ、作業性を向上することができる。
【0035】
従って、このようなドラム1では、容易に方向変換することができる。
【0036】
また、鍔部5の球体部材7を保持する収容部13は、周方向に連続して形成されている。さらに、収容部13には、収容部13の内部に固定可能なストッパ25が移動可能に収容されている。そして、ストッパ25は、球体部材7に対して、鍔部5の周方向の両側にそれぞれ配置されている。
【0037】
収容部13は、周方向に連続して形成されているので、球体部材7は自重により収容部13内を移動し、載置面11側に配置される。ストッパ25を収容部13の内部で固定することにより、球体部材7が収容部13の内部を移動することを規制し、収容部13内における球体部材7の配置位置を固定することができる。このため、鍔部5の僅かな回転により、球体部材7を載置面11上に配置させることができる。
【0038】
また、鍔部5の球体部材7より内側には、球体部材7と当接する内側球体部材17が回転可能に保持されている。球体部材7と内側球体部材17との当接により、ドラム1が載置面11上を移動したときの球体部材7の回転により、内側球体部材17が回転される。このため、内側球体部材17の回転により、球体部材7が回転し易くなり、ドラム1を容易に方向変換することができ、作業性を向上することができる。加えて、球体部材7が載置面11から受ける加重を、内側球体部材17によって分散することができる。
【0039】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0040】
例えば、本実施形態においては、押圧部材と付勢部材とを有しているが、これに限らず、押圧部材と付勢部材とを有していなくてもよい。この場合には、内側球体部材を内側溝の底面と当接するように配置すればよく、内側溝の底面を内側球体部材の外面と同じ形状の湾曲面とすればよい。
【0041】
また、収容部は、周方向に連続して形成されているが、これに限らず、例えば、鍔部の周方向の1箇所に設けてもよい。この場合には、球体部材が鍔部の周方向に移動することがないので、ストッパを設けなくてもよい。
【0042】
さらに、球体部材と内側球体部材は、異なる直径となっているが、これに限らず、球体部材と内側球体部材を、同じ直径としてもよい。この場合には、外側溝と内側溝を同じ幅にすればよい。
【符号の説明】
【0043】
1 ドラム
3 胴体
5 鍔部
7 球体部材
9 外周面
13 収容部
17 内側球体部材
25 ストッパ