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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152397
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】異物認識システム
(51)【国際特許分類】
   F15B 21/041 20190101AFI20231010BHJP
   G01N 21/17 20060101ALI20231010BHJP
【FI】
F15B21/041
G01N21/17 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062383
(22)【出願日】2022-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】内藤 慎一
【テーマコード(参考)】
2G059
3H082
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059BB04
2G059CC20
2G059FF01
2G059KK04
3H082AA11
3H082CC02
3H082DE10
3H082EE01
(57)【要約】
【課題】オイルに混入した粗大な異物を迅速かつ精度良く認識可能な異物認識システムを提供する。
【解決手段】トランスミッション1は、タンク10を含むハウジング2と、ハウジング2に取り付けられるオイル供給路3と、可視化センサ4とを備える。タンク10は、第1空間11に繋がる第2空間12内に配置されるストレーナ13と、第1空間11及び第2空間12の間に配置され、上方から下方に向かって延びる仕切り壁14とを有する。可視化センサ4は、仕切り壁14の下方に位置するセグメントS1,S2を認識する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルを貯留するタンクを含むハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられるオイル供給路と、
異物認識装置と、
を備え、
前記タンクは、
第1空間と、
前記第1空間に繋がる第2空間と、
前記第2空間から前記オイル供給路に流れる前記オイルに混入した異物を分離するストレーナと、
前記第1空間及び前記第2空間の間に配置され、上方から下方に向かって延びる仕切り壁と、
を有し、
前記異物認識装置は、前記仕切り壁の下方に位置する前記異物を認識する、
異物認識システム。
【請求項2】
前記タンクは、前記仕切り壁の下方に配置される網目部材をさらに有し、
前記異物認識装置は、前記網目部材の前記ストレーナ側を認識する、
請求項1に記載の異物認識システム。
【請求項3】
前記タンクは、底面から上方に向かって延びる沈殿壁をさらに有し、
前記異物認識装置は、前記沈殿壁の前記ストレーナ側に位置する異物を認識する、
請求項1に記載の異物認識システム。
【請求項4】
前記異物認識装置は、異物を認識するセンサである、
請求項1乃至3のいずれかに記載の異物認識システム。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記オイルが供給されるクラッチディスクを収容する、
請求項1に記載の異物認識システム。
【請求項6】
前記クラッチディスクの摩擦材は、非磁性体によって構成されている、
請求項5に記載の異物認識システム。
【請求項7】
前記異物認識装置に接続される異常判定装置をさらに備え、
前記異常判定装置は、前記異物認識装置によって認識された異物のサイズに基づいて、前記オイルに異常量の水分が混入しているか否かを判定する、
請求項5に記載の異物認識システム。
【請求項8】
前記第2空間の容積は、前記第1空間の容積より小さい、
請求項1乃至3のいずれかに記載の異物認識システム。
【請求項9】
前記第2空間の上面は、前記オイルの液面より常に下に位置する、
請求項1乃至3のいずれかに記載の異物認識システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、異物認識システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブルドーザやホイールローダなどの作業車両には、所定の装置(例えば、トランスミッション、アクスル、ブレーキ装置など)にオイルを供給する油圧装置が設けられている。
【0003】
油圧装置には、オイルを貯留するタンクと、タンク内に配置されるストレーナと、ストレーナを通過したオイルを吐出する油圧ポンプとが設けられる。
【0004】
特許文献1では、油圧ポンプから吐出されるオイルに混入している異物を光学的に認識する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-159460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の手法は、ストレーナを通過したオイルに混入した微小な異物を認識するものであるため、ストレーナによって分離された粗大な異物を認識することができない。
【0007】
本開示は、オイルに混入した粗大な異物を迅速かつ精度良く認識可能な異物認識システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る異物認識システムは、オイルを貯留するタンクを含むハウジングと、ハウジングに取り付けられるオイル供給路と、異物認識装置とを備える。タンクは、第1空間と、第1空間に繋がる第2空間と、第2空間からオイル供給路に流れるオイルに混入した異物を分離するストレーナと、第1空間及び第2空間の間に配置され、上方から下方に向かって延びる仕切り壁とを有する。異物認識装置は、仕切り壁の下方に位置する異物を認識する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、オイルに混入した粗大な異物を迅速かつ精度良く認識可能な異物認識システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るトランスミッションの側面図
図2】実施形態に係るタンクの断面図
図3】実施形態に係るタンクの断面図
図4】変形例1に係るタンクの断面図
図5】変形例2に係るタンクの断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(トランスミッション1)
図1は、実施形態に係るトランスミッション1の側面図である。本明細書において、「上」「下」とは、鉛直方向を基準とした「上」「下」を意味する。
【0012】
トランスミッション1は、ブルドーザやホイールローダなどの作業車両に搭載される。トランスミッション1は、ハウジング2、オイル供給路3、可視化センサ4、及び異常判定装置5を備える。ハウジング2、オイル供給路3、可視化センサ4、及び異常判定装置5は、本開示に係る「異物認識システム」を構成する。
【0013】
ハウジング2は、クラッチ(前後進用クラッチ、速度段クラッチなど)及び軸(入力軸、中間軸、出力軸など)を収容する。本実施形態では、クラッチとして、複数のクラッチディスクを有する湿式多板式クラッチが用いられる。クラッチディスクの芯板表面には、例えば非磁性体(ペーパ系材料など)によって構成される摩擦材が接着剤(例えば、フェノール樹脂)によって貼付されている。摩擦材は、マトリクス状に配置された複数のセグメントによって構成される。
【0014】
ハウジング2内には、クラッチ及び軸に供給されるオイルが循環している。ハウジング2の下端部には、タンク10が設けられる。オイルは、タンク10に貯留される。ハウジング2の上部には、油圧ポンプ20が設けられる。トランスミッション1の稼働中、油圧ポンプ20は、オイル供給路3を介して、タンク10に貯留されたオイルを吸引し、トランスミッション1内の各部を潤滑する。トランスミッション1の稼働中、各部を潤滑したオイルは重力落下し、再びタンク10に戻る。
【0015】
オイル供給路3は、ハウジング2に取り付けられる。オイル供給路3は、ハウジング2内にオイルを供給するための油路である。オイル供給路3の下端はタンク10に接続され、オイル供給路3の上端は油圧ポンプ20に接続される。トランスミッション1の稼働中には、オイルは油圧ポンプ20によって吸引され、オイル供給路3内を下方から上方に向かって流れる。トランスミッション1の稼働が終了すると油圧ポンプ20による吸引が停止し、オイル供給路3内に溜まったオイルはオイル供給路3内を上方から下方に向かって流れ落ちる。
【0016】
可視化センサ4は、タンク10に取り付けられる。本実施形態において、可視化センサ4は、タンク10の外壁に形成された挿入孔10aに挿入されている。
【0017】
可視化センサ4は、本開示に係る「異物認識装置」の一例である。可視化センサ4は、タンク10に貯留されたオイルに混入している異物を認識する。具体的には、可視化センサ4は、オイルに混入している異物を撮像して撮像データを生成し、撮像データを異常判定装置5に送信する。可視化センサ4の構成については後述する。
【0018】
異常判定装置5は、可視化センサ4に接続される。異常判定装置5は、可視化センサ4から撮像データを取得する。異常判定装置5は、撮像データに基づいて、可視化センサ4によって認識された異物のサイズを推定する。異常判定装置5は、異物のサイズに基づいて、オイルに異常量の水分が混入しているか否かを判定する。異常判定装置5は、異物のサイズが閾値以上である場合、オイルに異常量の水分が混入していると判定する。
【0019】
ここで、オイルに多量の水分が混入している場合、クラッチディスクの芯板表面の接着剤が分解されて摩擦材がセグメントごとに剥離する。従って、閾値をセグメントのサイズに合わせて設定しておくことによって、オイルに異常量の水分が混入しているか否かを判定することができる。
【0020】
(タンク10)
図2及び図3は、タンク10を鉛直面で切断した断面図である。図2ではトランスミッション1の稼働中の様子が図示されており、図3ではトランスミッション1の稼働終了後の様子が図示されている。図2及び図3では、オイルの循環方向が破線で示されている。
【0021】
タンク10は、第1空間11、第2空間12、ストレーナ13、仕切り壁14、及び網目部材15を有する。
【0022】
図2に示すように、トランスミッション1の稼働中、第1空間11にはオイルが上方から流入する。第1空間11に流入したオイルは第2空間12に流入する。第1空間11にはオイルが貯留される。
【0023】
第2空間12は、第1空間11に繋がる。オイルの循環方向において、第2空間12は、第1空間11の下流に位置する。第2空間12は、オイルのエアレーションを抑えるための空間である。第2空間12の容積は、第1空間11の容積より小さい。トランスミッション1が稼働中か非稼働中かに関わらず、第2空間12にはオイルが常に充填される。従って、図2及び図3に示すように、第2空間12の上面12Tは、オイルの液面より常に下に位置する。
【0024】
図2に示すように、トランスミッション1の稼働中、各部を潤滑したオイルは重力落下して第1空間11に流入する。第1空間11から網目部材15を通過して第2空間12に流入したオイルはストレーナ13に流入する。
【0025】
ストレーナ13は、第2空間12からオイル供給路3に流れるオイルに混入した異物を分離する。本実施形態において、ストレーナ13は、第2空間12に配置される。ストレーナ13は、タンク10の外壁に形成された挿入孔10bに挿入されている。図2に示すように、トランスミッション1の稼働中、第2空間12内のオイルはストレーナ13を介してオイル供給路3へ流れる。ストレーナ13は、オイルに混入した粗大な異物を濾し取るための濾材16を有する。濾材16は、濾紙(例えば、不織布)又は金属製メッシュによって構成することができる。濾材16は、ひだ折りされていてよい。濾材16は、オイルに混入した粗大な異物をオイルから分離する。ここで、図2では、クラッチディスクから剥離した2つのセグメントS1,S2がストレーナ13によって分離された様子が図示されている。セグメントS1,S2は、本開示に係る「異物」の一例である。ストレーナ13の表面積が大きいため、ストレーナ13に付着した状態のセグメントS1,S2を認識することは難しい。そこで、本実施形態では、後述するように、ストレーナ13から離れた状態でセグメントS1,S2の認識が行われる。
【0026】
仕切り壁14は、タンク10内に設けられる。仕切り壁14は、第1空間11及び第2空間12の間に配置される。仕切り壁14は、上方から下方に向かって延びる。仕切り壁14の下端部は、タンク10の底面10Tから離れている。従って、仕切り壁14は第1空間11と第2空間12を仕切る壁であるが、第1空間11及び第2空間12は仕切り壁14の下方の空間を介して互いに繋がっている。第1空間11と第2空間12の境界は、仕切り壁14の下端部から鉛直下方に延びる延長面によって規定することができる。
【0027】
網目部材15は、仕切り壁14の下方に配置される。本実施形態において、網目部材15の上端部は仕切り壁14の下端部に接続され、網目部材15の下端部は底面10Tに接続されている。
【0028】
網目部材15は、網目(孔)を有する。網目部材15としては、金属製メッシュやパンチングメタルなどを用いることができる。網目のサイズは、クラッチディスクから剥離したセグメントS1,S2がオイルの流れに乗って通過できる程度の大きさである。そのため、網目部材15の網目にセグメントS1,S2が詰まって油圧ポンプ20の吸い込み不良が起こることを抑制できる。
【0029】
図2に示すように、トランスミッション1の稼働中、セグメントS1,S2は、オイルの流れに乗って第1空間11から第2空間12へ網目部材15を通過する。図3に示すように、トランスミッション1の稼働終了後、オイル供給路3内のオイルは第2空間12から第1空間11へ網目部材15を介して戻るが、このときのオイルの流れ(流速)は稼働中のオイルの流れ(流速)よりも非常に緩やかである。そのため、セグメントS1,S2は、網目部材15の網目に引っかかって底面10Tに沈殿したり、網目部材15の網目に引っかかったりする。その結果、セグメントS1,S2は、網目部材15のストレーナ13側の狭い範囲に位置する。セグメントS1,S2が位置する範囲はストレーナ13の表面積よりも狭いため、後述する可視化センサ4によってセグメントS1,S2を認識しやすくなる。
【0030】
なお、セグメントS1,S2より小さい異物は網目部材15を通過して第1空間11に移動するため、網目部材15のストレーナ13側には、トランスミッション1の損傷の可能性を示すような粗大な異物だけが集まる。そのため、後述するように、トランスミッション1の損傷の可能性を示すような粗大な異物を精度良く認識することができる。
【0031】
ここで、可視化センサ4は、網目部材15のストレーナ13側を認識できる位置に配置されている。本実施形態において、可視化センサ4は、網目部材15のストレーナ13側に配置されているが、網目部材15のストレーナ13と反対側に配置されていてもよい。可視化センサ4が網目部材15のストレーナ13と反対側に配置されていても、可視化センサ4は、網目部材15の網目に引っかかったセグメントS1を認識することができる。
【0032】
可視化センサ4は、撮像装置41及び照明器具42を有する。撮像装置41は、網目部材15のストレーナ13側に位置するセグメントS1,S2を撮像する。撮像装置41の撮像範囲は、網目部材15のストレーナ13側の表面と、底面10Tのうち網目部材15のストレーナ13側の領域とを含むように設定される。照明器具42は、撮像装置41の撮像範囲を照らす。
【0033】
このように、可視化センサ4は、仕切り壁14の下方に位置するセグメントS1,S2を認識する。具体的には、可視化センサ4は、網目部材15のストレーナ13側に位置するセグメントS1,S2を認識する。従って、ストレーナ13によって分離された粗大な異物が少量でも発生したときに、可視化センサのような認識範囲が限定されたセンサを用いて早期に認識することができる。よって、トランスミッション1の損傷の可能性を示すような粗大な異物を迅速かつ精度良く認識することができる。その結果、上述のとおり異常判定装置5においてオイルに異常量の水分が混入しているか否かを迅速かつ精度良く判定することができる。
【0034】
(実施形態の変形例)
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
【0035】
[変形例1]
上記実施形態において、網目部材15の上端部は仕切り壁14の下端部に接続されることとしたが、図4に示すように仕切り壁14の下端部から離れていてもよい。
【0036】
[変形例2]
上記実施形態において、タンク10は、網目部材15を有することとしたが、必ずしも網目部材15を有していなくてよい。タンク10が網目部材15を有していなくても、可視化センサ4の撮像範囲を適切に設定しておくことによって異物を認識することができる。
【0037】
タンク10が網目部材15を有していない場合、図5に示すように、タンク10は、底面10Tから上方に向かって延びる沈殿壁17をさらに有することが好ましい。トランスミッション1の稼働終了後、第2空間12から第1空間11へ戻るオイルに混入した異物Sを沈殿壁17によって留めることができる。異物Sは、沈殿壁17を超えることができず底面10Tに沈殿するため、沈殿壁17のストレーナ13側に位置する異物Sを可視化センサ4によって認識することができる。
【0038】
[変形例3]
上記実施形態では、異物認識装置として可視化センサ4を用いることとしたが、これに限られない。異物認識装置としては、異物を認識可能な非接触式センサを用いることができる。非接触式センサとしては、異物を像として捉えることのできる可視化センサ4だけでなく、光の屈折率に基づいて異物を認識できるセンサ(例えば、ファイバセンサ、光電センサなど)を用いることができる。
【0039】
[変形例4]
上記実施形態において、ストレーナ13は、タンク10の第2空間12に配置されることとしたが、オイル供給路3に内蔵されていてもよい。
【0040】
[変形例5]
上記実施形態では、本開示に係る異物認識システムをトランスミッションに適用した場合について説明したが、本開示に係る異物認識システムは、トランスミッションのほか、アクスル装置やブレーキ装置などにも適用可能である。なお、異物認識システムは、少なくともハウジング、オイル供給路及び異物認識装置を備えていればよい。
【0041】
(付記1)
オイルを貯留するタンクを含むハウジングと、前記ハウジングに取り付けられるオイル供給路と、異物認識装置と、を備え、前記タンクは、第1空間と、前記第1空間に繋がる第2空間と、前記第2空間から前記オイル供給路に流れる前記オイルに混入した異物を分離するストレーナと、前記第1空間及び前記第2空間の間に配置され、上方から下方に向かって延びる仕切り壁と、を有し、前記異物認識装置は、前記仕切り壁の下方に位置する前記異物を認識する、異物認識システム。
【0042】
(付記2)
前記タンクは、前記仕切り壁の下方に配置される網目部材をさらに有し、前記異物認識装置は、前記網目部材の前記ストレーナ側を認識する、付記1に記載の異物認識システム。
【0043】
(付記3)
前記タンクは、底面から上方に向かって延びる沈殿壁をさらに有し、前記異物認識装置は、前記沈殿壁の前記ストレーナ側に位置する異物を認識する、付記1に記載の異物認識システム。
【0044】
(付記4)
前記異物認識装置は、異物を認識するセンサである、付記1から付記3のいずれか一つに記載の異物認識システム。
【0045】
(付記5)
前記ハウジングは、前記オイルが供給されるクラッチディスクを収容する、付記1から付記4のいずれか一つに記載の異物認識システム。
【0046】
(付記6)
前記クラッチディスクの摩擦材は、非磁性体によって構成されている、付記5に記載の異物認識システム。
【0047】
(付記7)
前記異物認識装置に接続される異常判定装置をさらに備え、前記異常判定装置は、前記異物認識装置によって認識された異物のサイズに基づいて、前記オイルに異常量の水分が混入しているか否かを判定する、付記5又は付記6に記載の異物認識システム。
【0048】
(付記8)
前記第2空間の容積は、前記第1空間の容積より小さい、付記1から付記7のいずれか一つに記載の異物認識システム。
【0049】
(付記9)
前記第2空間の上面は、前記オイルの液面より常に下に位置する、付記1から付記8のいずれか一つに記載の異物認識システム。
【符号の説明】
【0050】
1 トランスミッション
2 ハウジング
3 オイル供給路
4 可視化センサ
4a 撮像装置
4b 照明器具
5 異常判定装置
10 タンク
10T 底面
11 第1空間
12 第2空間
13 ストレーナ
14 仕切り壁
15 網目部材
16 濾材
17 沈殿壁
20 油圧ポンプ
S1,S2 クラッチディスクのセグメント
図1
図2
図3
図4
図5