(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152419
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】行動評価システム及び行動評価方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/063 20230101AFI20231010BHJP
【FI】
G06Q10/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062432
(22)【出願日】2022-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】小林 雅之
(72)【発明者】
【氏名】村上 伸太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】利用者の行動評価を好適に行うことができる行動評価システム及び行動評価方法を提供する。
【解決手段】利用者のエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物(住宅H)内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得部(電力センサ10、ガスセンサ20、流量センサ30)と、利用者のエネルギー消費行動ごとに設定された配点を記憶している記憶部41と、予め設定された監視期間内において前記データ取得部が取得したデータと、配点と、に基づいて利用者の行動の評価を示すスコアを算出する(ステップS104)スコア算出部(制御部42)と、を具備し、スコア算出部(制御部42)は、データの値が、利用者のエネルギー消費行動が正常であることを示す正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、データの値が正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の利用者の行動を評価する行動評価システムであって、
前記利用者のエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得部と、
前記利用者のエネルギー消費行動ごとに設定された配点を記憶している記憶部と、
予め設定された監視期間内において前記データ取得部が取得した前記データと、前記配点と、に基づいて前記利用者の行動の評価を示すスコアを算出するスコア算出部と、
を具備し、
前記スコア算出部は、
前記データの値が、前記利用者のエネルギー消費行動が正常であることを示す正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行う、
行動評価システム。
【請求項2】
前記スコア算出部は、
前記データの値が前記正常行動範囲外である場合、当該データの値が前記正常行動範囲から離れる程スコアを大きく減点する、
請求項1に記載の行動評価システム。
【請求項3】
前記データの値には、
前記エネルギー消費行動の時間が含まれ、
前記正常行動範囲には、
前記利用者のエネルギー消費行動の時間が正常であることを示す第一の範囲が含まれる、
請求項1に記載の行動評価システム。
【請求項4】
前記データの値には、
前記エネルギー消費行動の回数が含まれ、
前記正常行動範囲には、
前記利用者のエネルギー消費行動の回数が正常であることを示す第二の範囲が含まれる、
請求項1に記載の行動評価システム。
【請求項5】
前記スコア算出部が算出した前記スコアに応じた情報を示す報知データを、所定の端末に向けて送信して、前記情報を報知させる報知データ送信部を具備する、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の行動評価システム。
【請求項6】
建物の利用者の行動を評価する行動評価方法であって、
前記利用者のエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得工程と、
予め設定された監視期間内において取得された前記データと、前記利用者のエネルギー消費行動ごとに設定された配点と、に基づいて前記利用者の行動の評価を示すスコアを算出するスコア算出工程と、
を具備し、
前記スコア算出工程では、
前記データの値が正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行う、
行動評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、行動評価システム及び行動評価方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の利用者の行動を評価するシステムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、高齢者等の利用者の一日の行動に伴って変化する特徴量データを取得すると共に、上記特徴量データに基づくスコアを算出することで得られた行動量で利用者の行動を評価するシステムが記載されている。
【0004】
特許文献1に記載された発明では、一日の特徴量データに基づくスコアを加点して行動量を算出している。このため、例えば認知機能の低下により利用者の行動が昼夜逆転している場合等、望ましくない行動に基づくスコアも加点して行動量を算出することになる。したがって、このような場合には利用者の行動評価を好適に行い難いことが想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、利用者の行動評価を好適に行うことができる行動評価システム及び行動評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、建物の利用者の行動を評価する行動評価システムであって、前記利用者のエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得部と、前記利用者のエネルギー消費行動ごとに設定された配点を記憶している記憶部と、予め設定された監視期間内において前記データ取得部が取得した前記データと、前記配点と、に基づいて前記利用者の行動の評価を示すスコアを算出するスコア算出部と、を具備し、前記スコア算出部は、前記データの値が、前記利用者のエネルギー消費行動が正常であることを示す正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行うものである。
【0009】
請求項2においては、前記スコア算出部は、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合、当該データの値が前記正常行動範囲から離れる程スコアを大きく減点するものである。
【0010】
請求項3においては、前記データの値には、前記エネルギー消費行動の時間が含まれ、前記正常行動範囲には、前記利用者のエネルギー消費行動の時間が正常であることを示す第一の範囲が含まれるものである。
【0011】
請求項4においては、前記データの値には、前記エネルギー消費行動の回数が含まれ、前記正常行動範囲には、前記利用者のエネルギー消費行動の回数が正常であることを示す第二の範囲が含まれるものである。
【0012】
請求項5においては、前記スコア算出部が算出した前記スコアに応じた情報を示す報知データを、所定の端末に向けて送信して、前記情報を報知させる報知データ送信部を具備するものである。
【0013】
請求項6においては、建物の利用者の行動を評価する行動評価方法であって、前記利用者のエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得工程と、予め設定された監視期間内において取得された前記データと、前記利用者のエネルギー消費行動ごとに設定された配点と、に基づいて前記利用者の行動の評価を示すスコアを算出するスコア算出工程と、を具備し、前記スコア算出工程では、前記データの値が正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行うものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
請求項1においては、利用者の行動評価を好適に行うことができる。
【0016】
請求項2においては、異常な行動の度合いに応じた行動評価を行うことができる。
【0017】
請求項3においては、エネルギー消費行動の時間を考慮して、利用者の行動評価を行うことができる。
【0018】
請求項4においては、エネルギー消費行動の回数を考慮して、利用者の行動評価を行うことができる。
【0019】
請求項5においては、端末を保有する者に対して利用者の状態に関する情報を報知することができる。
【0020】
請求項6においては、利用者の行動評価を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る行動評価システムの構成を示した模式図。
【
図3】行動評価処理の内容を示したフローチャート。
【
図4】(a)エネルギー消費量の経時変化を示すグラフ。(b)利用者の行動を評価するための基準値を示す表。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、
図1を用いて、本発明の一実施形態に係る行動評価システム1の構成について説明する。
【0023】
行動評価システム1は、住宅Hに居住する利用者Aの行動を評価するものである。本実施形態では、一例として、高齢の独居者を利用者Aとした場合を想定している。
【0024】
図1に示すように、住宅Hは、寝室や書斎、風呂、ダイニングキッチン等の部屋を有している。また、住宅Hには、インターネット等の通信手段を利用して機器の通信に用いられる無線LANルータ2や、分電盤3が設置されている。
【0025】
行動評価システム1は、住宅Hにおける上記各部屋でのエネルギー消費量や、利用者Aの外出時間(不在時間)に基づいて算出されたスコアを用いて利用者Aの行動を評価する。ここで、「行動を評価する」とは、利用者Aのエネルギー消費行動や外出行動等を通して、利用者Aの身体機能や認知機能(心身の状態)を評価することを指す。また、「エネルギー」とは、住宅Hの各部屋に設置されたエネルギー消費機器(家電やガスコンロ、蛇口等)を使用することで消費されるものの総称であり、本実施形態では電気、ガス及び水道水が該当する。なお、電気、ガス及び水道水以外のエネルギー(例えば蒸気や冷媒等)が使用される建物であれば当該エネルギーの消費量も計測対象とすることになる。
【0026】
また、行動評価システム1は、通信手段を利用して、利用者Aの行動評価を、利用者Aの監視(見守り)を行う者に通知することができる。本実施形態では、一例として、利用者Aの監視を行う者を親族Bとした場合を想定している。行動評価システム1は、主として電力センサ10、ガスセンサ20、流量センサ30、制御装置40、発信器50及び通信端末60を具備する。
【0027】
電力センサ10は、住宅Hでの消費電力を計測可能なものである。本実施形態では、分電盤3内において部屋別に分岐している電力経路のうち、寝室用の電力経路及び書斎用の電力経路にそれぞれ電力センサ10を設置している。これにより、電力センサ10は、寝室及び書斎での消費電力をそれぞれ計測することができる。なお、電力センサ10が設置される電力経路としては上述した例に限定されず、寝室及び書斎以外の部屋の電力経路にも電力センサ10を設置可能である。
【0028】
ガスセンサ20は、住宅Hでのガス消費量を計測可能なものである。本実施形態では、ダイニングキッチンのガスコンロに設けられたガス供給路に、ガスセンサ20を設置している。これにより、ガスセンサ20は、ダイニングキッチンでのガス消費量(単位時間当たりの消費量)を計測することができる。なお、ガスセンサ20が設置されるガス供給路としては上述した例に限定されず、ダイニングキッチン以外の部屋のガス供給路にもガスセンサ20を設置可能である。
【0029】
流量センサ30は、住宅Hでの水(水道水)の消費量を計測可能なものである。本実施形態では、風呂に設けられた水供給路及びダイニングキッチンに設けられた水供給路にそれぞれ流量センサ30を設置している。これにより、流量センサ30は、風呂及びダイニングキッチンでの水の消費量(単位時間当たりの消費量)をそれぞれ計測することができる。なお、流量センサ30が設置される水供給路としては上述した例に限定されず、風呂及びダイニングキッチン以外の部屋の水供給路にも流量センサ30を設置可能である。
【0030】
本実施形態においては、上記電力センサ10、ガスセンサ20及び流量センサ30を用いて、ダイニングキッチン、寝室、書斎及び風呂でのエネルギー消費量(消費電力、ガス消費量及び水消費量)を計測可能な構成とした例を示したが、エネルギー消費量の計測態様としては上述した例に限定されない。例えば、風呂でのエネルギー消費量としては、水消費量の他に、ガス消費量や消費電力を含めるようにしてもよい。また、ダイニングキッチンにおいて、ガスコンロに代えてIHコンロが設置されている場合には、ダイニングキッチンでのエネルギー消費量として、ガス消費量に代えて消費電力を計測するようにしてもよい。
【0031】
図1及び
図2に示す制御装置40は、各種の情報の処理を実行可能なものである。制御装置40としては、例えばゲートウェイ機能を有するコンピュータ(ホームサーバ等)を採用可能である。制御装置40は、記憶部41、制御部42及び通信部43を具備する。
【0032】
図2に示す記憶部41は、各種のプログラムや取得された各種の情報が記憶されるものである。記憶部41は、HDD、RAM、ROM等により構成される。記憶部41が記憶している情報(データ)には、配点テーブル、基準値テーブル、閾値テーブル及び過去スコアが含まれる。以下では、各データの概要について説明する。
【0033】
配点テーブルは、利用者Aの行動に伴って変化する特徴量(エネルギー消費量や不在時間)に対するスコアの配点数を、当該特徴量の種類別に規定したものである(
図5を参照)。
【0034】
基準値テーブルは、後述する行動評価処理におけるスコアの算出結果(ステップS109)から利用者Aの状態の良否を評価するための基準値を、評価内容毎に規定したものである(
図4(b)を参照)。
【0035】
閾値テーブルは、後述する行動評価処理において(ステップS102)、エネルギー消費行動の回数を判定するための基準となる閾値を規定したものである(
図4(a)を参照)。
【0036】
過去スコアは、後述する行動評価処理におけるスコアの算出結果(ステップS109)のうち、過去の任意の期間(例えば過去一週間)分のスコアである。
【0037】
なお、記憶部41に記憶される上記各データ(配点テーブル、基準値テーブル、閾値テーブル及び過去スコア)の詳細な説明については後述する。
【0038】
制御部42は、記憶部41に記憶されたプログラムを実行するものである。制御部42は、CPUにより構成される。
【0039】
通信部43は、後述する通信端末60等の外部の機器との通信が可能なものである。通信部43は、無線LANルータ2を用いた通信により、外部の機器との情報のやりとりを行うことができる。
【0040】
制御装置40は、通信部43を用いた通信を行うことで、電力センサ10、ガスセンサ20及び流量センサ30からの計測データを取得可能である。制御装置40は、上記各センサから、一定時間毎(例えば5分毎)に計測データを取得する。
【0041】
発信器50は、所定の信号を発信可能なものである。発信器50は、利用者Aに携帯される。発信器50は、例えば利用者Aの首に掛けるようにして装着可能な形状(ペンダント等の形状)に形成される。発信器50により発信された信号は、無線LANルータ2を用いたWi‐Fi(登録商標)等の無線通信により、制御装置40に送信される。
【0042】
無線LANルータ2が発信器50の信号を受信可能なエリア(対応エリア)は、住宅H内の空間に設定されている。このため、利用者Aが在宅であり、発信器50が対応エリア内に位置する場合には発信器50の信号が制御装置40に受信可能となる。この場合、制御装置40は利用者Aが在宅であると判定する。一方、利用者Aが外出し、発信器50が対応エリア外に位置する場合には発信器50の信号が制御装置40に受信不能となる。この場合、制御装置40は利用者Aが外出中であると判定する。
【0043】
制御部42は、発信器50により発信された信号を受信しなくなってから、再び受信するまでの間の経過時間を不在時間として取得する。また、制御部42は、取得した不在時間を、記憶部41に保存する。
【0044】
通信端末60は、制御装置40から送信された情報を受信可能なものである。通信端末60は、利用者Aの監視(見守り)を行う親族Bにより保有される。通信端末60としては、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ(ノートパソコン等)等を採用可能である。通信端末60は、制御装置40から取得した情報を、適宜の表示部に表示可能である。
【0045】
以上の如く構成された行動評価システム1を用いることで、各種センサ(電力センサ10、ガスセンサ20及び流量センサ30)や発信器50から取得した情報に基づいて、利用者Aの宅内における行動を評価する行動評価処理を実行可能である。
【0046】
行動評価処理は、1日毎に実行される。行動評価システム1(制御装置40)は、予め設定された監視期間(例えば24時間)において、特徴量(エネルギー消費量や不在時間)のデータを取得すると共に、記憶部41に記憶させる。行動評価システム1は、上記監視期間の終了後(例えば監視期間の翌日)、取得したデータを用いて行動評価処理を実行する。
【0047】
以下では、
図3に示すフローチャートを用いて、行動評価システム1(制御装置40)が実行する処理について説明する。
【0048】
ステップS101において、制御装置40(制御部42)は、住宅Hにおける各部屋(本実施形態では、ダイニングキッチン、寝室、書斎及び風呂)でのエネルギー消費量の経時変化をエネルギーの種類別に特定する。具体的には、制御部42は、利用者Aの行動評価を行う日(監視期間)の電力センサ10、ガスセンサ20及び流量センサ30の部屋別の計測データを、記憶部41から抽出し、各計測データの経時変化を特定する。
図4(a)では、住宅Hのある部屋における任意のエネルギー消費量の経時変化を示すグラフを示している。制御部42は、ステップS101の処理を行った後、ステップS102へ移行する。
【0049】
ステップS102において、制御部42は、エネルギー消費行動の各時間帯ごとの回数をカウントする。制御部42は、ステップS101において特定したエネルギー消費量の経時変化と、所定の閾値と、に基づいてエネルギー消費行動の各時間帯ごとの回数をカウントする。上記閾値は、エネルギー消費行動の回数を判定するための基準となる値である。閾値は、部屋別、及びエネルギーの種類別にそれぞれ設定されている。閾値は、記憶部41の閾値テーブルにおいて規定されている。
【0050】
図4(a)では、閾値を破線で示している。
図4(a)に示すように、エネルギー消費量が閾値を超えた後に、当該閾値を下回った区間があれば、その区間内でエネルギー消費行動が開始され、その後停止(中断)されたと考えられる。すなわち、上記の区間がエネルギー消費行動1回分に相当する。制御部42は、上記区間の数を特定することで、所定期間内に行われたエネルギー消費行動の回数をカウントする。
【0051】
上記閾値としては、任意の値を設定可能である。なお、上述した例では、エネルギー消費行動の開始を判定する閾値と、停止を判定する閾値を、同じ値とした例を示したが、このような態様に代えて、上記各閾値を異なる値に設定してもよい。制御部42は、ステップS102の処理を行った後、ステップS103へ移行する。
【0052】
ステップS103において、制御部42は、配点表(
図5に示す記憶部41の配点テーブルの配点表)を用いて、利用者Aの行動時間帯(行動時間の時間分類)による配点の決定を行う。すなわち、制御部42は、ステップS102においてカウントしたエネルギー消費行動が、配点表におけるどの点数に対応するかを決定する。
【0053】
図5に示す配点表では、行動分類ごと(部屋別)に配点が設定されている。本実施形態における行動分類には、「キッチンでのガス使用」、「風呂での湯使用」及び「水回りの使用」が含まれる。また、各行動分類には、必要に応じて設定された時間や回数の区分ごとに、配点が設定されている。
【0054】
図5に示す配点表は、利用者Aのエネルギー消費行動(行動の時間帯や回数)が、正常な行動であることを示す範囲内(正常範囲内)である場合はスコアを加点し、正常範囲外である場合はスコアを減点するように設定されている。以下では、エネルギー消費行動の行動分類ごとに配点の詳細な説明を行う。
【0055】
「キッチンでのガス使用」は、ダイニングキッチンのガスコンロを使用する調理行動である。「キッチンでのガス使用」は、ガスセンサ20の計測データに基づいて、時間(調理時間)及び回数の判定が行われる。本実施形態では、予め設定された食事の時間の1~2時間前を、利用者Aの正常な調理時間と考え、「キッチンでのガス使用」の時間分類を設定している。具体的には、朝食調理時間を5~7時、昼食調理時間を11~13時、夕食調理時間を17~19時に設定している。
【0056】
本実施形態では、以下に示す時間区分ごとに、「キッチンでのガス使用」についてのスコアの配点が規定されている。すなわち、ガスセンサ20の計測データに基づく「キッチンでのガス使用」の時間が、上記各調理時間の時間分類の範囲内であれば回数(調理の回数)ごとに+4点を加点する。また、上記「キッチンでのガス使用」の時間が、上記時間分類の範囲外であり、かつ上記時間分類の範囲の±1時間内であれば、回数ごとに-1点、上記時間分類の範囲外であり、かつ上記時間分類の範囲の±2時間内であれば、回数ごとに-2点、上記時間分類の範囲外であり、かつ深夜時(例えば23時~2時)であれば、回数ごとに-10点を減点する。
【0057】
また、本実施形態では、以下に示す回数区分ごとに、「キッチンでのガス使用」についてのスコアの配点が規定されている。すなわち、本実施形態では、1日3回を正常な調理行動の回数と考え、ガスセンサ20の計測データに基づく「キッチンでのガス使用」の回数が、1日3回までであれば、+5点を加点する。また、上記「キッチンでのガス使用」の回数が、1日4回以上であれば、-10点を減点する。なお、上記-10点の減点は、回数ごとでなく一律の配点とする。
【0058】
「風呂での湯使用」は、風呂を使用する行動である。「風呂での湯使用」は、風呂の水供給路に設けられた流量センサ30の計測データに基づいて、時間(入浴時間)及び回数の判定が行われる。本実施形態では、正常と考えられる入浴時間の時間分類を18~21時に設定している。
【0059】
本実施形態では、以下に示す時間区分ごとに、「風呂での湯使用」についてのスコアの配点が規定されている。すなわち、流量センサ30の計測データに基づく「風呂での湯使用」の時間が、上記入浴時間の時間分類の範囲内であれば、+4点を加点する。また、上記「風呂での湯使用」の時間が、上記時間分類の範囲外であり、かつ上記時間分類の範囲の±1時間内であれば、-1点、上記時間分類の範囲外であり、かつ上記時間分類の範囲の±2時間内であれば、-2点、上記時間分類の範囲外であり、かつ深夜時であれば、-10点を減点する。本実施形態では、1日1回を正常な入浴行動の回数と考え、上記加点又は減点は、回数ごとでなく一律の配点とする。なお、このような態様に代えて、入浴の回数ごとに加点又は減点を行うようにしてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、以下に示す回数区分ごとに、「風呂での湯使用」についてのスコアの配点が規定されている。すなわち、本実施形態では、1日1回を正常な入浴行動の回数と考え、流量センサ30の計測データに基づく「風呂での湯使用」の回数が、1日1回までであれば、+5点を加点する。また、上記「風呂での湯使用」の回数が、1日2回以上であれば、-10点を減点する。なお、上記-10点の減点は、回数ごとでなく一律の配点とする。
【0061】
「水回りの使用」は、掃除や洗濯等の目的で(調理や入浴以外で)、水回りで水を使用する行動である。本実施形態では、「水回りの使用」は、例えばダイニングキッチンの水供給路に設けられた流量センサ30の計測データに基づいて、時間及び回数の判定が行われる。本実施形態では、正常と考えられる「水回りの使用」の時間分類(掃除・洗濯時間)を、上述した調理時間及び入浴時間以外の時間、かつ睡眠時間外に設定している。上記睡眠時間としては、例えば22時~6時の時間帯を採用可能である。なお、睡眠時間としては上記時間帯に限定されず、種々の時間帯を採用可能である。
【0062】
本実施形態では、以下に示す時間区分ごとに、「水回りの使用」についてのスコアの配点が規定されている。すなわち、流量センサ30の計測データに基づく「水回りの使用」の時間が、上記掃除・洗濯時間の時間分類の範囲内であれば回数(使用の回数)ごとに+4点を加点する。また、上記掃除・洗濯時間が、上記時間分類の範囲外、かつ睡眠時間外であれば、回数ごとに-1点、睡眠時間内であれば、回数ごとに-10点を減点する。制御部42は、ステップS103の処理を行った後、ステップS104へ移行する。
【0063】
ステップS104において、制御部42は、エリア別スコアを算出する。ここで、エリア別スコアとは、住宅Hにおける部屋別、エネルギーの種類別のスコアである。制御部42は、ステップS102において特定したエネルギー消費行動の回数と、ステップS103において決定した配点と、に基づいて、各部屋についてのエリア別スコアを算出する。具体的には、制御部42は、例えば、ダイニングキッチン、寝室、書斎及び風呂ごとに、エネルギーの種類別のスコアを算出する。制御部42は、ステップS104の処理を行った後、ステップS105へ移行する。
【0064】
ステップS105において、制御部42は、全ての部屋について、ステップS104におけるスコアが算出済みであるか否かを判定する。制御部42は、全ての部屋についてスコアが算出済みであると判定した場合には、ステップS106へ移行する。一方、制御部42は、スコアが算出済みでない部屋があると判定した場合には、ステップS101へ移行する。
【0065】
ステップS106において、制御部42は、利用者Aの外出があったか否かを判定する。制御部42は、利用者Aの外出があったと判定した場合には、ステップS107へ移行する。一方、制御部42は、利用者Aの外出がなかったと判定した場合には、ステップS110へ移行する。
【0066】
ステップS107において、制御部42は、1日における利用者Aの不在時間を特定する。制御部42は、ステップS107の処理を行った後、ステップS108へ移行する。
【0067】
ステップS108において、制御部42は、外出分スコアを算出する。ここで、外出分スコアとは、利用者Aの外出時間(不在時間)に基づいて算出されたスコアである。制御部42は、
図5に示す配点表を参照すると共に、ステップS107において特定した不在時間に基づいて外出分スコアを算出する。
【0068】
図5に示すように、本実施形態では、不在時間(1時間)毎に+10点を加点するようにスコアの配点が規定されている。制御部42は、ステップS108の処理を行った後、ステップS109へ移行する。
【0069】
ステップS109において、制御部42は、ステップS104において算出した全ての部屋のエリア別スコアと、ステップS108において算出した外出分スコアと、を合算する。制御部42は、上記合算されたスコアを記憶部41に記憶させる。制御部42は、ステップS109の処理を行った後、行動評価処理を終了する。
【0070】
また、ステップS106において利用者Aの外出がなかったと判定した場合に移行するステップS110において、制御部42は、ステップS104において算出した全ての部屋のエリア別スコアを合算する。制御部42は、上記合算されたスコアを記憶部41(過去スコア)に記憶させる。制御部42は、ステップS110の処理を行った後、行動評価処理を終了する。
【0071】
上述の如き行動評価処理を実行することで、利用者Aの行動評価を好適に行うことができる。すなわち、行動評価のスコアの算出において、行動の時間分類や行動の回数が正常であることを示す範囲(正常行動範囲)を設定し(
図5を参照)、利用者Aのエネルギー消費行動が正常行動範囲内であればスコアを加点し、エネルギー消費行動が正常行動範囲外であればスコアを減点して行動評価を行うことができる。このように、例えば利用者Aの認知機能の低下等に伴い行動時間がずれること(昼夜逆転等)や、行動回数が増加すること等の異常行動の判定を行うことで、異常行動と正常な行動を区別することができる。また、異常行動があった場合にはスコアを減点することで、利用者Aの認知機能の低下を行動評価に反映させることができる。これにより、利用者Aの行動量(身体機能)及び認知機能を考慮した行動評価を行うことができる。
【0072】
また、本実施形態では、制御部42は、利用者Aのエネルギー消費行動が正常行動範囲外である場合、利用者Aのエネルギー消費行動が、正常行動範囲から離れる程スコアを大きく減点している。これにより、より好適に認知機能の低下を考慮した行動評価を行うことができる。
【0073】
また、制御部42は、行動評価処理を実行した後、算出されたスコアの合計点数(ステップS109、ステップS110のスコア)に基づいて利用者Aの状態(心身の状態)の良否を判定可能である。具体的には、制御部42は、上記スコアの合計点数と、
図4(b)に示す基準値の表(記憶部41の基準値テーブルの表)と、に基づいて利用者Aの状態の良否を判定する。スコアの合計点数が高い程、利用者Aの心身の状態は良好であることが示される。
【0074】
図4(b)に示す例では、制御部42は、スコアの合計点数が0~25(25以下)の範囲ではスコアが「非常に低い」、合計点数が25~35(25超、35以下)の範囲ではスコアが「低い」、合計点数が35~45(25超、35以下)の範囲ではスコアが「高い」、合計点数が45~(45超)の範囲ではスコアが「非常に高い」と評価する。なお、
図4(b)に示す基準値は一例であり、上記基準値は任意の値を設定可能である。
【0075】
制御部42は、利用者Aの状態の評価を行った後、評価結果に対応する報知メールを生成すると共に、報知メールを通信端末60へ送信可能である。これにより、親族Bに対して利用者Aの状態に関する情報を報知することができる。
【0076】
また、制御部42は、記憶部41の過去スコアに基づいて、基準値の補正(更新)を行うことができる。具体的には、制御部42は、過去の任意の期間(例えば過去1週間分)の過去スコアの平均値及び標準偏差に基づいて基準値の補正量を算出し、当該補正量に基づいて基準値の補正(更新)を行うことができる。なお、上記補正量の算出方法は一例であり、補正量の算出方法としては種々の算出方法を採用可能である。
【0077】
以上、行動評価システム1が実行する制御について説明した。なお、本実施形態に係る制御は一例であり、行動評価システム1が実行する制御は上述した例に限定されるものではなく、任意の処理を追加又は変更してもよい。また、上記説明で例示した具体的な数値は一例であり、任意に変更することが可能である。
【0078】
例えば、本実施形態では、
図5に示す配点表に示すように、利用者Aのエネルギー消費行動の時間帯や回数に基づいて、エネルギー消費行動が正常範囲内であるか否かを判定しているが、正常範囲の判定基準としては上述した例に限定されない。例えば、同一のエネルギー消費行動(例えば入浴等)の行動のスパン(前回の行動までの期間)が、所定の期間以上であれば正常な行動であると判定し、上記スパンが所定の期間未満であれば異常な行動であると判定するような構成も採用可能である。
【0079】
また、
図5に示す配点表では、「外出」についてはスコアを減点する構成を採用していないが、上述した例に限定されない。例えば、利用者Aが深夜に外出した場合等に、スコアを減点する構成を採用してもよい。
【0080】
以上の如く、本実施形態に係る行動評価システム1は、
前記利用者のエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物(住宅H)内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得部(電力センサ10、ガスセンサ20、流量センサ30)と、
前記利用者Aのエネルギー消費行動ごとに設定された配点を記憶している記憶部41と、
予め設定された監視期間内において前記データ取得部(電力センサ10、ガスセンサ20、流量センサ30)が取得した前記データと、前記配点と、に基づいて前記利用者の行動の評価を示すスコアを算出する(ステップS104)スコア算出部(制御部42)と、
を具備し、
前記スコア算出部(制御部42)は、
前記データの値が、前記利用者のエネルギー消費行動が正常であることを示す正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行うものである。
【0081】
このように構成することにより、利用者Aの行動評価を好適に行うことができる。すなわち、行動評価のスコアの算出において、利用者Aのエネルギー消費行動が正常行動範囲内であればスコアを加点し、エネルギー消費行動が正常行動範囲外であればスコアを減点して行動評価を行うことができる。これにより、利用者Aの認知機能の低下を考慮した行動評価を行うことができる。
【0082】
また、前記スコア算出部(制御部42)は、
前記データの値が前記正常行動範囲外である場合、当該データの値が前記正常行動範囲から離れる程スコアを大きく減点するものである。
【0083】
このように構成することにより、異常な行動の度合いに応じた行動評価を行うことができる。
【0084】
また、前記データの値には、
前記エネルギー消費行動の時間が含まれ、
前記正常行動範囲には、
前記利用者Aのエネルギー消費行動の時間が正常であることを示す第一の範囲が含まれるものである。
【0085】
このように構成することにより、エネルギー消費行動の時間を考慮して、利用者Aの行動評価を行うことができる。これにより、例えば利用者Aの認知機能の低下等に伴い行動時間がずれること(昼夜逆転等)による異常行動の判定を行い、異常行動があった場合にはスコアを減点することで、利用者Aの認知機能の低下を行動評価に反映させることができる。
【0086】
また、前記データの値には、
前記エネルギー消費行動の回数が含まれ、
前記正常行動範囲には、
前記データの値が、前記利用者Aのエネルギー消費行動の回数が正常であることを示す第二の範囲が含まれるものである。
【0087】
このように構成することにより、エネルギー消費行動の回数を考慮して、利用者Aの行動評価を行うことができる。これにより、例えば利用者Aの認知機能の低下等に伴い行動回数が増加すること等の異常行動の判定を行い、異常行動があった場合にはスコアを減点することで、利用者Aの認知機能の低下を行動評価に反映させることができる。
【0088】
また、行動評価システム1は、
前記スコア算出部(制御部42)が算出した前記スコアに応じた情報を示す報知データ(報知メール)を、所定の端末(通信端末60)に向けて送信して、前記情報を報知させる報知データ送信部(制御部42)を具備するものである。
【0089】
このように構成することにより、端末(通信端末60)を保有する者(親族B)に対して利用者Aの状態に関する情報を報知することができる。
【0090】
また、本実施形態に係る行動評価方法は、
建物の利用者の行動を評価する行動評価方法であって、
前記利用者Aのエネルギー消費行動に伴って変化する前記建物(住宅H)内でのエネルギー消費量を示すデータを取得するデータ取得工程と、
予め設定された監視期間内において取得された前記データと、前記利用者Aのエネルギー消費行動ごとに設定された配点と、に基づいて前記利用者Aの行動の評価を示すスコアを算出するスコア算出工程(ステップS104)と、
を具備し、
前記スコア算出工程(ステップS104)では、
前記データの値が正常行動範囲内である場合はスコアを加点し、前記データの値が前記正常行動範囲外である場合はスコアを減点して算出を行うものである。
【0091】
このように構成することにより、利用者Aの行動評価を好適に行うことができる。すなわち、行動評価のスコアの算出において、利用者Aのエネルギー消費行動が正常行動範囲内であればスコアを加点し、エネルギー消費行動が正常行動範囲外であればスコアを減点して行動評価を行うことができる。これにより、利用者Aの認知機能の低下を考慮した行動評価を行うことができる。
【0092】
なお、本実施形態に係る電力センサ10、ガスセンサ20、流量センサ30は、本発明に係るデータ取得部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る住宅Hは、本発明に係る建物の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る制御部42は、本発明に係るスコア算出部、報知データ送信部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る通信端末60は、本発明に係る所定の端末の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る「キッチンでのガス使用」の時間分類、「風呂での湯使用」の時間分類、「水回りの使用」の時間分類は、本発明に係る第一の範囲の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る正常な調理行動の回数、正常な入浴行動の回数は、本発明に係る第二の範囲の実施の一形態である。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想の範囲内で適宜の変更が可能である。
【0094】
例えば、本実施形態では、ゲートウェイ機能を有するコンピュータ(ホームサーバ等)である制御装置40が各種処理を行う例を示したが、本発明はこれに限るものではなく、各種処理を実行する主体は任意に変更することが可能である。例えば、制御装置40として、パソコンや携帯型端末等を採用してもよい。
【0095】
また、本実施形態では、行動評価において、利用者Aのエネルギー消費行動の時間と、エネルギー消費行動の回数と、の両方を用いてスコアの算出を行う例を示したが、上述した例に限定されない。例えば、エネルギー消費行動の時間と、エネルギー消費行動の回数と、のうちの一方のみでスコアの算出を行うようにしてもよい。
【0096】
また、本実施形態では、発信器50を用いて利用者Aの外出(不在)を判定する例を示したが、上述した例に限定されない。例えば、住宅H内に防犯システムが構築されている場合には、当該防犯システムが起動している間は利用者Aが外出していると判定し、当該防犯システムが休止している間は利用者Aが在宅であると判定するようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態では、建物の一例として、高齢者である利用者Aが居住する住宅Hを挙げたが、このような例に限定されない。例えば、建物として老人ホーム等の養護施設や病院等を採用可能である。
【0098】
また、本実施形態では、高齢の独居者を利用者Aとした例を示したが、本発明は高齢者に限定されるものではなく、様々な人を利用者Aとすることができる。例えば、単身赴任中の労働者や親元を離れた学生等、高齢者以外の独居者を利用者Aとしてもよい。このような場合は、行動評価システム1を利用者Aの安否確認等に利用してもよい。具体的には、単身赴任者を利用者Aとした場合には、平日の予定(出社又はテレワーク等)の情報と、利用者Aが在宅又は不在であることを示す計測データと、の間の乖離の有無や、計測データを用いて利用者Aが適切な時間に食事がとれているかを確認すること等に利用してもよい。また、学生を利用者Aとした場合には、平日の予定(オンライン授業、通学、アルバイト等)と、利用者Aが在宅又は不在であることを示す計測データと、の間の乖離の有無や、計測データを用いて利用者Aが適切な時間に食事がとれているかを確認すること等に利用してもよい。
【0099】
また、本実施形態では、利用者Aの監視を行う者を親族Bとした例を示したが、このような例に限定されない。監視を行う者としては、例えば、見守りサービスを営む民間会社等であってもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 行動評価システム
10 電力センサ
20 ガスセンサ
30 流量センサ
40 制御装置