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特開2023-152475情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152475
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20231010BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062510
(22)【出願日】2022-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】594140236
【氏名又は名称】内海 勝統
(71)【出願人】
【識別番号】522135721
【氏名又は名称】シジダス合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】内海 勝統
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】 ウェブシステムにログインすることなく特定のターゲットの関心を把握する。
【解決手段】 ターゲットに固有のURLを取得するURL取得部と、前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得するバーコード取得部と、前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する監視部と、前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する評価部と、を含むことを特徴とする情報処理システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットに固有のURLを取得するURL取得部と、
前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得するバーコード取得部と、
前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する監視部と、
前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する評価部と、
を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記ターゲットの候補者を連絡先と関連付けて登録するデータベースを更に含み、
前記コード生成部が、ユーザ操作に応じて前記データベースから前記ターゲットを選択すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記固有のURLに対応する、予め設定されたテーマのウェブページを生成するウェブページ生成部を更に含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記バーコードを含む文書を生成する文書生成部を更に含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記評価部が、所定の時間内における前記ウェブページへのアクセス回数、及び、前記バーコードの取得から前記ウェブページへの最初のアクセスまでの時間のいずれかを用いて、前記ターゲットの関心を評価すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
コンピュータに対して、
ターゲットに固有のURLを取得する手順と、
前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得する手順と、
前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する手順と、
前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する手順と、
を実行させることを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに対して、
ターゲットに固有のURLを取得する手順と、
前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得する手順と、
前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する手順と、
前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(特開2006-58590号公報)は、購入するオートバイを容易に選択することができて、オートバイ購入の利便性が高い二次元コード付き広告媒体を提供するべく、二次元コード付き広告媒体が提案されている。すなわち、二次元コード付き広告媒体の各広告ページでは、各広告枠に記載したオートバイに対応する二次元コードを当該対応するオートバイと同一ページ内に配してあり、二次元コードには、対応するオートバイに関する情報のデータを含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-58590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特定のターゲットがウェブコンテンツ(商品等)に関心を示しているかを把握することができない。
個人の関心の動向を把握(トラッキング)するためにはウェブシステムにログインしてもらう必要があるが、特に初見のウェブシステムにログインへのハードルは高い。
【0005】
そこで、本発明は、ウェブシステムにログインすることなく特定のターゲットの関心を把握することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく、本発明の第1の態様は、
ターゲットに固有のURLを取得するURL取得部と、
前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得するバーコード取得部と、
前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する監視部と、
前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する評価部と、
を含むことを特徴とする情報処理システム、を提供する。
ここで、ターゲットは、例えば顧客(ユーザ乃至は消費者)であり、個人でもよいし、ある属性(例えば特定の居住エリアなど)を共通にするグループでもよい。
また、URLは、URI(Universal Resource Identifier)と言ってもよい。URLを示す情報は、短縮URLを含む。
ここで、バーコードは、一次元バーコード及び二次元バーコードを含み、二次元バーコードはQRコード(登録商標)を含む。
【0007】
本発明の情報処理システムは、前記ターゲットの候補者を連絡先と関連付けて登録するデータベースを更に含み、前記コード生成部が、ユーザ操作に応じて前記データベースから前記ターゲットを選択すること、が好ましい。
【0008】
また、本発明の情報処理システムは、前記固有のURLに対応する、予め設定されたテーマのウェブページを生成するウェブページ生成部を更に含むこと、が好ましい。
【0009】
また、本発明の情報処理システムは、前記バーコードを含む文書を生成する文書生成部を更に含むこと、が好ましい。
【0010】
また、本発明の情報処理システムでは、前記評価部が、所定の時間内における前記ウェブページへのアクセス回数、及び、前記バーコードの取得から前記ウェブページへの最初のアクセスまでの時間のいずれかを用いて、前記ターゲットの関心を評価すること、が好ましい。
【0011】
また、本発明の第2の態様は、
コンピュータに対して、
ターゲットに固有のURLを取得する手順と、
前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得する手順と、
前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する手順と、
前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する手順と、
を実行させることを特徴とする情報処理方法、を提供する。
【0012】
また、本発明の第3の態様は、
コンピュータに対して、
ターゲットに固有のURLを取得する手順と、
前記固有のURLを示す情報を含むバーコードを取得する手順と、
前記固有のURLに対応するウェブページへのアクセスを監視する手順と、
前記ウェブページへのアクセス状況から前記ウェブページのテーマに対する前記ターゲットの関心を評価する手順と、
を実行させるためのプログラム、を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ウェブシステムにログインすることなく特定のターゲットの関心を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態の全体像を示す図である。
図2】本実施形態に係るシステム1の概略を示すブロック図である。
図3】システム1に含まれるコンピュータ100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態における情報処理手順を示すフローチャートである。
図5】本実施形態の応用例1の説明図である。
図6】本実施形態の応用例2の説明図である。
図7】本実施形態の応用例3の説明図である。
図8】本実施形態の応用例4の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の代表的な実施形態に係る情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0016】
1.全体像
本実施形態に係るシステム1の全体像を説明する。
図2に示すように、システム1では、情報処理システム10、ウェブサーバ20、及びターゲット端末30が、通信ネットワーク40を介して通信可能に接続されている。
【0017】
情報処理システム10は、ターゲットつまり対象となる個人又はグループに固有のURL(Uniform Resource Locator)を生成し、そのURLを示す情報を含むバーコードを生成する。ここで、URLはURI(Universal Resource Identifier)と言ってもよい。また、ターゲットとなるグループは、例えば、共通の属性(例えば居住地域)を有する人の集合でもよいし、会社のような組織でもよい。
【0018】
生成されたバーコードは、この情報処理システム10又は別の情報処理システムにおいて、ターゲット向けの文書(例えばダイレクトメール(DM))に組み込まれ、その文書はターゲットに送付される(図1の符号(1)参照)。したがって、ターゲットは、自己に固有のバーコードが表示された文書を受け取ることになる(図1の符号(2)参照)。
【0019】
その後、情報処理システム10は、固有のURLに対応する固有のウェブサイトを生成するようウェブサーバ20に指示するとともに、当該ウェブサイトへのアクセスを監視する。
【0020】
ターゲットは、上記文書中のバーコードをターゲット端末30で読み取り、固有のURLを取得する(図1の符号(3))。そして、ターゲットは、ターゲット端末30から固有のウェブサイトへアクセスする。
【0021】
ここで、ターゲット端末30は、ターゲットにより使用される端末を総称する。ターゲット端末30は、バーコードを読み取る機能、ウェブクライアントとしての機能(ウェブブラウザ)、ウェブページを表示する機能(ディスプレイ)を有するコンピュータであればよく、例えばスマートフォン、スマートグラス、スマートウォッチなどの携帯端末が好適であるが、タブレットコンピュータ、ノート型コンピュータなどの他の種類のコンピュータでもよい。ターゲット端末30は、1つのターゲットにつき1台でもよいし、1つのターゲットにつき複数台でもよい。
【0022】
ウェブサーバ20は、ターゲットに固有のURLに対応するウェブページを構成するファイル、つまりコンテンツを記憶している。ウェブサーバ20は、ターゲット端末30からのリクエストに応じて、指定されたURLに対応するウェブページの構成ファイルを送信する。あるいは、ウェブサーバ20は、情報処理システム10の指示にしたがってウェブページを生成してもよいし、アクセス要求を受けると指定されたプログラムを起動・実行し、結果に基づき動的にウェブページを生成して送信してもよい。
【0023】
2.情報処理システム
図1図3を参照して、情報処理システム10について詳細に説明する。
図2に示すように、情報処理システム10は、データベース11、URL取得部12、バーコード取得部13、ウェブページ生成部14、文書生成部15、監視部16、及び評価部17を含む。以下、上記の機能部を順に説明する。
【0024】
データベース11は、ターゲットの候補者を連絡先と関連付けて登録している。
ここで、ターゲットは、個人でもよいし、共通の属性を持つグループでもよい。また、属性としては、居住地域(例えば東京都○○区)、年齢、性別、趣味、職業、年収、学歴、家族構成、車の保有状況と利用車種、病歴などが挙げられるが、これらに限られない。
データベース11に登録される情報は、候補者の氏名及び住所であるが、その他に、電話番号、電子メールアドレス、上記の属性情報がデータベース11に登録されてもよい。
なお、情報処理システム10は、ターゲットの候補者の情報をえるために外部データベースを利用することができる。
【0025】
URL取得部12は、ターゲットに固有のURLを取得する。
ここで、固有のURLを取得するとは、固有のURLを生成すること、及び、外部システムにおいて生成された固有のURLを受信すること、の両方を含む。
URLを示す情報とは、URLのほか、短縮URL、IPアドレスでもよい。
【0026】
ターゲットに固有のURLとは、そのターゲットに対応付けられた識別子である。例えば、ターゲットが個人である場合、ターゲットの電話番号やターゲットに固有のコードなどを含むURLである。また、ターゲットが同じ地域に居住する人のグループである場合、郵便番号、電話の市外局番などを含むURLである。
【0027】
具体例を挙げると、評価の対象とするウェブサイトのURLが224.jp/000であるとき、URL取得部12は、ターゲットAのために224.jp/123のURLを生成し、ターゲットBのために224.jp/456のURLを生成し、ターゲットCのために224.jp/789のURLを生成する、、、といった具合である(図1参照)。
【0028】
1つのターゲットに対して複数の固有URLが生成されてもよい。例えば、トップページに紐付けられたURLと、個別の商品に紐付けられたURLとが、生成されてもよい。
【0029】
バーコード取得部13は、ターゲットに固有のURLを示す情報を含むバーコード(画像データ)を取得する。
ここで、バーコードは一次元バーコード及び二次元バーコード(二次元コードともいう。)を含む。また、バーコードを取得するとは、バーコードを生成すること、及び、外部システムにおいて生成されたバーコードを受信すること、の両方を含む。
本実施形態ではバーコードとしてQRコード(登録商標)を想定しているが、例えばDataMatrix、MaxiCode、PDF417、Aztecなどの他の二次元コード、更には一次元バーコードが利用されてもよい。
1つのターゲットに対して複数の固有URLが生成される場合には、各々のURLに対してバーコードが発行される。
【0030】
ウェブページ生成部14は、固有のURLに対応する、予め設定されたテーマのウェブページを生成する。例えば、ウェブページ生成部14は、ウェブサーバ20に対して、固有のURLに対して、予め準備されたウェブページのコピーを割り当てるように指示する。図1の例では、予め準備されたウェブページ224.jp/000の構成データが複製され、ターゲットAのためのウェブページ224.jp/123、ターゲットBのためのウェブページ224.jp/456、ターゲットCのためのウェブページ224.jp/789、、、に対してそれぞれ割り当てられている。したがって、ウェブサーバ20は、同じ内容を持つ専用ウェブページを多数有することとなる。
【0031】
固有のURLのために生成されたウェブページは、ターゲット及びターゲットに近しい人(例えばターゲットの家族や同僚など)だけによって閲覧される。したがって、固有のURLに対応するウェブページは、実質的にターゲットに固有のウェブページである。
【0032】
文書生成部15は、バーコードを含む文書を生成する。つまり、文書生成部15は、ユーザ入力に応じて、バーコードを組み込んだ文書を作成する。
ここで、文書には、ダイレクトメール(DM)、チラシが含まれるが、これらに限られない。また、文書は、紙媒体の文書のほか、電子媒体の文書を含む。なお、文書は、例えばMSワード(商標)などの文書作成用アプリケーションで作成されてよい。
【0033】
文書は、ターゲットに郵便等で送付されたり、手渡し等で配布されたり、電子メールで送信されたりする。一例として、ターゲットにDMが郵送されたり、ある駅で又はあるイベントでチラシが配布されたり、所定のエリアの住戸にチラシがポスティングされたりすることが考えられる。
【0034】
監視部16は、固有のURLに対応する固有のウェブページへのアクセスを監視する。つまり、監視部16は、当該ウェブページへのアクセス状況を取得する。アクセス状況としては、例えばページビュー数、訪問者数、滞在時間・訪問回数・訪問頻度、訪問者のサイト内移動経路が挙げられる。監視部16は、当該アクセス状況を、ウェブサーバ20のアクセスログから取得してもよいし、あるいは、Googleアナリティクスなどのアクセス解析サービスから取得してもよい。
【0035】
評価部17は、固有のウェブページへのアクセス状況から当該ウェブページのテーマに対するターゲットの関心を評価する。上述したとおり、固有のウェブページは実質的にターゲットに固有のものであるから、固有のウェブページへのアクセスは、当該ウェブページのテーマへのターゲットの関心の高さを表すと見ることができる。
【0036】
したがって、例えば、固有のウェブページへのアクセスの有無を知ることで、当該ウェブサイトのテーマに対するターゲットの関心の有無を測ることができる(図1参照)。また、滞在時間・訪問回数・訪問頻度を知ることで、ターゲットの関心の高さを測ることができる。更に、DMの送付からウェブページへのアクセスまでの時間が短いと、当該テーマに対するターゲットの関心が高いと推測できる。
【0037】
例えば、評価部17は、固有のウェブページへアクセスしたターゲットを見込み客として抽出してもよい。また、評価部17は、滞在時間・訪問回数・訪問頻度に応じて見込み客をランク付けしてもよい。
あるいは、評価部17は、ターゲットの間で関心の高いテーマを抽出してもよい。
【0038】
図3に示すように、情報処理システム10、ウェブサーバ20、及びターゲット端末30を構成するコンピュータ100は、CPU101、RAM103、ROM105、通信インターフェイス107、入力装置109、出力装置111を含むコンピュータとして実現される。情報処理システム10、ウェブサーバ20、及びターゲット端末30としてのコンピュータ100は、1台で構成されていてもよいし、複数台で構成されてもよい。
【0039】
CPU101は、ROM105に記憶された各種プログラム及びデータをRAM103に読み出して実行することで、例えばURL取得部12、バーコード取得部13、ウェブページ生成部14、文書生成部15、監視部16、及び評価部17としての機能を実現する。
【0040】
ROM105は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。例えば、URL取得部12、バーコード取得部13、ウェブページ生成部14、文書生成部15、監視部16、及び評価部17としての機能を実行するための各種プログラムを記憶する。また、ROM105は、データベース11としての役割を果たす。その他に、ROM105は、、取得されたURL、取得されたバーコード、作成された文書などのデータを記憶する。
【0041】
通信インターフェイス107は、通信ネットワーク40に接続するためのインターフェイスであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。
【0042】
入力装置109は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置111は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。
【0043】
3.情報処理方法
次いで、図4を参照して、本実施形態に係る情報処理方法を説明する。情報処理方法は、主として情報処理システム10によって実行され、部分的にウェブサーバ20によって実行されることがある。
【0044】
まず、ターゲットが選定される(ステップS1)。
ターゲットは、ユーザ操作に応じて、データベース11に登録されている候補者から抽出されてもよいし、外部データベースから抽出されてもよい。別に準備されたターゲットリストが用いられてもよい。
【0045】
次いで、ターゲットに固有のURLが取得される(ステップS2)。
併せて、このURLに対応する固有のウェブページがウェブサーバ20上に生成される。ただし、固有のウェブページの生成は、当該ウェブページへのアクセスが確認された後でも構わない。
【0046】
固有のURLを示す情報を含むバーコードが取得される(ステップS3)。
ユーザ操作に応じて、バーコードを組み込んだ文書が生成される(ステップS4)。生成された文書は、例えば印刷されたり、電子メールに添付されたりした後、ターゲットに送付ないし配布される。
【0047】
ターゲットに固有のURLの生成後に、そのURLに対応する固有のウェブサイトの監視が開始される(ステップS5)。
【0048】
ターゲットは、その手許に届いた文書に表示されたバーコードをターゲット端末30で読み取り、固有のウェブページにアクセスする。
【0049】
固有のウェブページへのアクセス状況、すなわちターゲットの行動が評価される(ステップS6)。
評価の例を挙げると、固有のウェブページへのアクセスの有無により、DMを開封したターゲットを特定できる。また、どのターゲットが、いつDMを開封したかを特定することができる。
しかも、閲覧された(アクセスが確認された)ウェブページから、そのターゲットが興味を持った内容(コンテンツないしテーマ)を特定できる。
あるいは、バーコード付きのチラシを特定のエリアの住人に配布する場合、ウェブサイトへのアクセス状況から、当該住人の関心事項を測定することができる。また、エリアごとに異なるURLを発行することで、どのエリアの人が何に興味をもっているのかを把握することができる。
【0050】
4.本実施形態の効果
本実施形態によれば、バーコードを読取るのは、紐づけされた対象者(すなわちターゲット)だけであることから、固有のウェブページに訪問したのが誰であるのかが判る。すなわち、ウェブサイトにログインをさせることなく、しかもCookieを使用することなく、ウェブページへのアクセス者が誰であるかを特定することができる。
【0051】
この点、一般的には、ログインをして個人情報を登録しなければ、ホームページを訪問した人が誰であるのかを把握することができない。また、Cookieを使えば、ログインなしにアクセス者を特定することができるが、cookie規制により、cookieを利用するためは本人の同意が必要になる。したがって、本実施形態によれば、Cookieを使わずにCookieと同じように相手の行動をトラッキングすることが可能になる。
【0052】
また、本実施形態は、Cookieに依存しないので、ターゲット端末30のセキュリティやプライバシー漏洩の問題を生じない。
【0053】
5.利用事例
図5図8を参照して、本実施形態の幾つかの利用事例を挙げる。利用事例1,2は企業の営業活動での利用であり、事例3は選挙等の動向調査での利用であり、事例4は意識調査での利用である。
【0054】
5-1.利用事例1
図5に示すように、個人A~Eのそれぞれをターゲットとして、バーコードを含むDMを送付し、誰が開封したかを調査するケースを考える。DMには、ある企業又はブランドのトップページ(のコピー)に紐付けられたバーコード、及び、各商品の紹介ページ(のコピー)に紐付けられたバーコードが、表示されている。DMは郵便、配布、電子メール等の物理的及び電子的手段でターゲットA~Eに届けられる。
【0055】
例えばターゲットAは、DMを開封し、ターゲット端末20でバーコードを読み込んで、ウェブページにアクセスした。このとき、ターゲットAがトップページを訪問したことが判明すると、ターゲットAは当該企業又はブランドに興味を有すると評価できる。あるいは、ターゲットAが個別商品の紹介ページを訪問したことが判明すると、ターゲットAはその企業又はブランドの中でも当該商品に興味を有すると評価できる。
一方で、ターゲットBに固有のウェブページにはアクセスの記録がなかったとすると、ターゲットBは、そのウェブページのテーマには関心がないか、時間の都合がつかなかったと評価できる。ターゲットC~Eについても同様に関心の有無を評価できる。
【0056】
企業の営業担当は、上記の評価結果から、相手の志向に合った営業活動を行うことができる。例えば、ターゲットAには、Aが関心を示した企業、ブランド及び商品に関する詳細な情報を提供したり、商品の購入を促したりしてもよい。
一方、ターゲットBに対しては、期間を空けて同じ内容のDMを送付するか、別のテーマのDMを送付するか、Bには営業活動を行わないか、といった対応が可能である。
【0057】
5-2.利用事例2
図6に示すように、個人Aをターゲットとして、バーコードを含むDMを送付し、誰が開封したかを調査するケースを考える。DMには、あるカテゴリーの商品(図6の例ではEVカー)のトップページ(のコピー)に紐付けられたバーコード、及び、各商品の紹介ページ(のコピー)に紐付けられたバーコードが、表示されている。
【0058】
ターゲットAは、DMを開封し、ターゲット端末20でバーコードを読み込んで、特定の商品Xの紹介ページに繰り返しアクセスした。このようなアクセス状況から、AがこのDMのうちどの商品(ここでは商品X)に興味をもったのか?を把握することができる。
【0059】
企業の営業担当は、上記の評価結果から、相手の志向に合った営業活動を行うことができる。ターゲットAは例えばEVカーの中でも商品XAへの関心をより強く示していると判断できるので、営業担当は、商品Xに関する詳細な情報を提供したり、商品Xの購入を促したりしてもよい。
【0060】
5-3.利用事例3
図7に示すように、ある商品を手掛ける企業の営業担当は、医師Yをあるイベント(例えば医療機器のイベント)に招待し、イベント会場にて商談を行った。その際、Y専用のパンフレットを配布した。このパンフレットには、この企業の取り扱う商品群と、各商品に対応するバーコードが掲載されている。
【0061】
Yに固有のウェブページを監視し、Yの行動履歴(例えばウェブページへの滞在時間及び訪問回数)を分析することで、Yがどの商品に興味を持ったかを把握できる。
営業担当は、Yが興味を示した商品を中心に営業活動を行うことで、営業効率を上げることができる。
【0062】
5-4.利用事例4
図8に示すように、あるエリア(例えば東京都世田谷区)の居住者(有権者)をターゲットとして、その行政区域の政策に対する意識調査を実施するケースを考える。
その行政区域の政策の一覧及び個別の政策に対してそれぞれ固有のURLを発行し、固有のウェブページを生成する。併せて、固有のURLを含むバーコードを生成し、政策チラシに組み込む。この政策チラシをポスティングにより配布する。
【0063】
固有のウェブページへのアクセス状況を把握することで、当該エリアの居住者が興味を持っている政策を把握することができる。
また、エリアごとに固有のウェブページを用意することで、ウェブページへのアクセス状況から、どのエリアの人がどの政策に興味を持っているのかを把握し、比較検討することができる。このような情報は、政策担当者や選挙関係者にとって有用であろう。
【0064】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それらも本発明に含まれる。
【0065】
本実施形態では、元になるウェブページを、ターゲットごとに繰り返し複製する方式を採用しているが、これと同じ効果を出す方法としてリダイレクト方式を採用することも可能である。つまり、ターゲットが固有のウェブページを訪問しようとすると、別のウェブページに転送することもできる。
【0066】
本実施形態では、ターゲットに固有のURLを示す情報を含むバーコードを生成し、文書に組み込み、その文書をターゲットに送付したが、更に、ターゲットに固有のURLを示す情報を含む何らかのコードを生成し、文書に組み込み、その文書をターゲットに送付することとしてもよい。そのコードがターゲット端末20で読み取り可能であれば、本実施形態と同様にターゲットの行動(固有のウェブページの閲覧状況)に応じてターゲットの関心を評価することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 システム
10 情報処理システム
20 ウェブサーバ
30 ターゲット端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8