(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152481
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】突起状面マーカー、並びに該突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システム
(51)【国際特許分類】
B63C 11/00 20060101AFI20231010BHJP
B63G 8/00 20060101ALI20231010BHJP
B63H 25/04 20060101ALI20231010BHJP
G05D 1/02 20200101ALI20231010BHJP
【FI】
B63C11/00 B
B63G8/00 Z
B63H25/04 D
G05D1/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062520
(22)【出願日】2022-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】321003186
【氏名又は名称】株式会社ビジュアルサーボ
(74)【代理人】
【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100171572
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100213425
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100221707
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100224915
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 茉友
(72)【発明者】
【氏名】見浪 護
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA05
5H301FF05
5H301FF11
5H301FF25
5H301QQ04
(57)【要約】
【課題】自律型水中ロボットを目標地点までスムーズかつ効果的に案内・誘導することに寄与し得る、ロボット航走位置に関する位置情報を提供する優れた面マーカーを提供することを目的とする。
【解決手段】面マーカーMは、複数のコーン体3と、該コーン体3をその上面に固定・載置する略平面状の格子体4を備え、コーン体3は、その頂点が上方側に、その底面が格子体4側に位置するように、格子体4に固定・載置され、かつ格子体4上における複数コーン体3の配列は、上面視で不規則なランダム状に設定されるとともに、コーン体3は、その上下方向に貫通する複数の貫通穴7を有する略面状に構成され、面マーカーMが設置される位置は、少なくとも地球基準の緯度及び経度に相当する位置情報と関連付けられている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中の所定位置に設置され、水中を自律航走する水中ロボットに対しその航走位置に関する位置情報を提供する突起状面マーカーであって、
該面マーカーは、複数の略錐状の突起体と、該複数の錐状突起体をその上面に固定・載置する略平面状の基台部を備え、
上記複数の錐状突起体は、その頂点が上方側に、その底面が上記基台部側に位置するように、上記基台部に固定・載置され、かつ基台部上における上記複数の錐状突起体の配列は、上面視で不規則なランダム状に設定されるとともに、
上記基台部は、その上下方向に貫通する複数の貫通穴を有する略面状に構成され、
上記突起状面マーカーが設置される位置は、少なくとも地球基準の緯度及び経度に相当する位置情報と関連付けられていることを特徴とする
突起状面マーカー。
【請求項2】
上記複数の錐状突起体は、少なくとも、平面視において相互に異なる形状、異なる大きさ、異なる突起体表面の模様、及び/又は異なる色を有する錐状突起体を含むことを特徴とする
請求項1に記載の突起状面マーカー。
【請求項3】
上記錐状突起体は、その内部に発光機能を有する発光体と、その表皮部に上記発光体の光を外部に発するように透過する光透過体を有することを特徴とする
請求項1に記載の突起状面マーカー。
【請求項4】
上記面マーカーは、上記基台部の平面が略水平方向に延びるように、水中に設置されることを特徴とする
請求項1に記載の突起状面マーカー。
【請求項5】
上記面マーカーは、上記基台部が設置される水中底部に対して所定の間隙を有するように、水中に設置されることを特徴とする
請求項1に記載の突起状面マーカー。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の上記突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システムであって、
該誘導システムは、水中に設置された水中ロボットのドッキング対象物の近傍位置にまで水中ロボットを航走誘導するシステムであり、
上記ドッキング対象物の周辺の所定領域内に、上記突起状面マーカーが設置され、
上記水中ロボットは、
水中ロボットの実際の自律航走中において上記面マーカーを上方から撮像する撮像手段と、
水中ロボットを推進する航走推進手段と、
上記面マーカーの複数錘状突起体の少なくともランダム配列の配列パターンに関する情報を予め記憶し、該記憶される錘状突起体の配列パターン情報と、上記撮像手段で撮像された実際の錘状突起体の配列パターンとを比較することで、上記面マーカーに対する水中ロボットの相対位置を判定し、この判定された面マーカーに対する水中ロボットの相対位置に基づいて、少なくとも水中ロボットの現在航走位置の地球基準の緯度及び経度を特定し、この特定結果に基づいて、水中ロボットの上記航走推進手段を制御して水中ロボットを上記ドッキング対象物の近傍位置にまで誘導する制御手段とを備えることを特徴とする
上記突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システム。
【請求項7】
上記ドッキング対象物は、上記水中ロボットの充電ステーションであることを特徴とする
請求項6に記載の突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システム。
【請求項8】
上記突起状面マーカーは複数の面マーカー群で構成され、該複数の面マーカー群が上記ドッキング対象物の周辺の所定領域内に、相互に離間して点在するように設置されることを特徴とする
請求項6に記載の突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システム。
【請求項9】
水中ロボットの上記制御手段は、少なくとも水中ロボットの航走速度、旋回速度の各情報に基づいて該水中ロボットの現在航走位置・方位を推測し、これら推測情報に基づいて水中ロボット航走を制御する推測航法を実行する推測航法機能、並びに、上記の推測される水中ロボットの現在航走位置・方位を、上記面マーカーの位置情報から得られる水中ロボットの現在航走位置の地球基準の緯度及び経度、並びに方位に基づいて修正・補正する修正・補正機能を有することを特徴とする
請求項6に記載の突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水中を自律航走する水中ロボットに対しその航走位置に関する位置情報を提供する突起状面マーカー、並びに該面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、海中などの水中を自律航走する自律型水中ロボット(AUV: Autonomous Underwater Vehicle)は知られている。この種の自律型水中ロボットにおいては、ロボット自らが航走ルートを特定し、航走の最終目標地点(場所)に自らを航走制御するように構成されることが望まれている。
【0003】
そして、例えば、この水中ロボットを深海底等で活動させる場合においては、ロボットの自動充電を行うことが求められ、その為に、充電設備(充電ステーション)までロボット自身が自律航走して赴き、この充電ステーションとドッキングして、自動充電する技術を確立することが求められている。
特許文献1には、水中ロボットに備えた視認カメラが、例えば充電ステーションに設置され得る発光立体3次元マーカーを特定する技術が開示されている。この技術を利用すれば、水中ロボットが発光立体3次元マーカーの位置、すなわち充電ステーションとの相対位置・姿勢を自ら判断・認識することで、水中ロボットと充電ステーションの自動ドッキングを達成し、もって自律型水中ロボットの充電ステーションでの自動充電が可能となる。
【0004】
しかしながら、上記発光立体3次元マーカーを特定できる範囲(領域)に水中ロボットが自らをスムーズに案内・誘導することは容易なことではない。つまり、例えば、上記特許文献の開示技術を用いたロボットの充電ステーションへのドッキング方法においては、発光立体3次元マーカーが置かれる約50cm程度の立方体範囲内に水中ロボットを誘導する必要があり、一辺数km~数十kmに及ぶと想定されるロボット可動領域内の海底で作業する水中ロボットを、充電ステーションに設置されたドッキング対象としての発光立体3次元マーカーまでスムーズに案内・誘導するのは技術的に困難さが伴う。
【0005】
地上であれば、航走ルートの案内・誘導にGPS技術を利用するのが一般的であるが(自動車ナビゲーション技術など)、GPS技術は水中では機能しなく使用できないため(水中での電波通信は不可)、他の手段が必要になる。水中での物体の位置特定には音波を使用することが多いが、音波の周波数は光に比べて低いため、音波による水中ロボットの位置の特定は光を用いるものより精度が劣る。精度を高めようとする場合は高周波音波を使用することになるが、高周波の音波は水中伝搬時の減衰が大きく広い範囲の位置特定が効果的にできない懸念がある。また、高周波音波による位置計測装置は高価でもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、自律型水中ロボットを目標地点(例えば充電ステーション)までスムーズかつ効果的に案内・誘導することに寄与し得る、ロボット航走位置に関する位置情報を水中ロボットに提供する優れたマーカー(標識)、並びに該マーカーを用いた水中ロボットの優れた誘導システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1側面は、水中の所定位置に設置され、水中を自律航走する水中ロボットに対しその航走位置に関する位置情報を提供する突起状面マーカーであって、該面マーカーは、複数の略錐状の突起体と、該複数の錐状突起体をその上面に固定・載置する略平面状の基台部を備え、上記複数の錐状突起体は、その頂点が上方側に、その底面が上記基台部側に位置するように、上記基台部に固定・載置され、かつ基台部上における上記複数の錐状突起体の配列は、上面視で不規則なランダム状に設定されるとともに、上記基台部は、その上下方向に貫通する複数の貫通穴を有する略面状に構成され、上記突起状面マーカーが設置される位置は、少なくとも地球基準の緯度及び経度に相当する位置情報と関連付けられているものである。
【0009】
上記構成によれば、上記面マーカーの突起体は、その頂点を上にしてその斜面が斜め下方に傾斜した形状の略錘状突起体、例えば、底面が円形の円錐形(コーン形状)、あるいは四角形の四角錐形などの突起体であるので、面マーカーが設置される海中などに浮遊する海底砂・泥などの微粒子がこの傾斜した斜面上に付着、沈殿しにくくなる。よって、面マーカーの視認性が経年変化に対して有効に保持・維持されるので、水中を自律航走する水中ロボットに対し位置情報を提供するマーカー(標識)としての機能を効果的に奏することができる。
【0010】
また、この錐状突起体は、少なくとも、基台部の上面に不規則なランダム状に配置されているので、水中ロボットによる面マーカーの視認判別性に優れるものである。つまり、単に、複数の突起体の形状や色に変化を与えることで、水中ロボットによる識別を行うことも可能ではあるが、特に、海水のように、透明度や太陽光等の光の拡散状態等の影響によっては、突起体の形状、色の識別精度が懸念される場合も想定され得る。水中ロボットによる突起体の配列パターンの識別はこの点でより優れるものである。
【0011】
更には、上記面マーカーの基台部は多数の上下方向の貫通穴を有する面状(貫通穴の形状は、四角形、六角形、円形等いかなる形状をも含み得る)に構成されているので、例えば、海流や水中ロボットの移動に伴う水流等により海底泥などの舞い上がりが発生し、時間経過とともにこの基台部上にこうした泥などが降り注ぐような状態になっても、その多くが多数設けた貫通穴から下方(海底)に向かって自然落下して、基台部の上面に泥などの不要物が堆積することを可及的に防ぐことができる。これによっても、マーカー(標識)としての機能維持が効果的に達成できる。
【0012】
そして、上記面マーカーが設置される位置は少なくとも地球基準の緯度及び経度に相当する位置情報と関連付けられているので、換言すれば、面マーカーを予め定めた所定の緯度並びに経度に相当する海底等の位置に固定する構成としているので、海中などを自律航走している水中ロボットに対し、自らが現在どの当たりの緯度、経度に相当する位置に居るかを精度良く知らしめることが可能となる。
【0013】
上述したように、本発明の突起状面マーカーは、水中を自律航走する水中ロボットに対し航走位置情報を効果的かつ確実に提供することができるので、目標地点(例えば充電ステーション)への自律型水中ロボットのスムーズかつ効果的な案内・誘導に寄与し得るマーカー(指標)として優れるものである。
【0014】
この発明の一実施形態においては、上記複数の錐状突起体は、少なくとも、平面視において相互に異なる形状、異なる大きさ、異なる突起体表面の模様、及び/又は異なる色を有する錐状突起体を含むものである。
この構成によれば、上記基台部の上面に不規則なランダム状に配置される複数の突起体の配列パターンに加えて、形状、大きさ、表面模様、及び/又は色に変化(相異)を組合わせることで、よりマーカーの識別力を向上させることが可能になる。
【0015】
この発明の一実施形態においては、上記錐状突起体は、その内部に発光機能を有する発光体と、その表皮部に上記発光体の光を外部に発するように透過する光透過体を有するものである。
この構成によれば、錐状突起体を発光させることができるので、その識別機能が向上する。尚、発光体の色彩(色)を複数の錐状突起体間で変化(相異)させることにより、面マーカーとしての識別機能をより向上せることも可能である。
【0016】
この発明の一実施形態においては、上記面マーカーは、上記基台部の平面が略水平方向に延びるように、水中に設置されるものである。
ここにおいて、自律航走する水中ロボットに対しその航走位置に関する位置情報を提供する本発明の上記面マーカーの機能は、通常、航走中の水中ロボットが自ら備える視認カメラ等の撮像手段を用いて、水中ロボットの下方に位置する面マーカーを判別・認識し、もって水中ロボットの現在位置を特定することによって達成される。
従って、上記構成のように、面マーカーの基台部の平面が略水平になるように設置される場合は、通常、無制御状態では水平を保つように設計される水中ロボットが上記面マーカー面と略正対する姿勢関係(平行)となり、その結果、視認カメラ等による面マーカーを検知する際の検知精度が優れたものとなる(非平行状態の場合の補正・調整等が不要)。よって、この構成によっても、マーカーとしての機能向上が期待できる。
【0017】
この発明の一実施形態においては、上記面マーカーは、上記基台部が設置される水中底部に対して所定の間隙を有するように、水中に設置されるものである。
この構成によれば、上述した面マーカーの基台部に設けた貫通穴の機能・作用(基台部の上面に泥などの不要物の堆積防止)の効果をより向上させることができる。つまり、面マーカーを海中に配置する場合であっても、基台部と海底との間に適宜の隙間を設定することで、舞い上がった海底泥など不要物が貫通穴を経て海底部に向かって自然落下・排除することをスムーズなものにすることができる。
【0018】
本発明の第2側面は、上記突起状面マーカーを用いた水中ロボットの誘導システムであって、該誘導システムは、水中に設置された水中ロボットのドッキング対象物の近傍位置にまで水中ロボットを航走誘導するシステムであり、上記ドッキング対象物の周辺の所定領域内に、水中ロボットの実際の自律航走中において上記面マーカーを上方から撮像する撮像手段と、水中ロボットを推進する航走推進手段と、上記面マーカーの複数錘状突起体の少なくともランダム配列の配列パターンに関する情報を予め記憶し、該記憶される錘状突起体の配列パターン情報と、上記撮像手段で撮像された実際の錘状突起体の配列パターンとを比較することで、上記面マーカーに対する水中ロボットの相対位置を判定し、この判定された面マーカーに対する水中ロボットの相対位置に基づいて、少なくとも水中ロボットの現在航走位置の地球基準の緯度及び経度を特定し、この特定結果に基づいて、水中ロボットの上記航走推進手段を制御して水中ロボットを上記ドッキング対象物の近傍位置にまで誘導する制御手段とを備えるものである。
【0019】
上記構成の水中ロボットの誘導システムは、上述したように、経年変化や厳しい海底環境等に対しても優れた視認性、標識機能を提供する突起状面マーカーを用いて水中ロボットを誘導するシステムであるので、該誘導システムのベースとなる位置情報が信頼性の高いものになり、この点において、信頼性のある優れた誘導システムとなる。
【0020】
また、水中ロボットは、実際に設置される面マーカーの複数錘状突起体のランダム(不規則)配列の配列パターンを予め記憶しておいて、該ロボットが自律航走中に撮像手段(視認カメラ)で撮像された面マーカーの複数錘状突起体の配列パターンと比較判定することで、面マーカーに対する水中ロボットの相対位置を判定するように構成しているので、判定精度に優れた十分確立されているパターン比較特定技術により、現時点で撮像手段(視認カメラ)で撮像している対象の面マーカー(複数錘状突起体の配列パターン)が記憶している特定の面マーカー(複数錘状突起体の配列パターン)であるか否かを確実に判定することができる。
【0021】
そして、記憶している上記配列パターンを有する面マーカーは、少なくとも地球基準の緯度、経度に相当する位置情報と関連付けられているので、最終的には、自律航走している水中ロボットの現在の航走位置はどこかを、少なくとも地球基準の緯度、経度で特定することができる。従って、これらの位置情報を得ることで、水中ロボットの目的地であるドッキング対象物の近傍位置までの移動距離・方位等が判明するので、これに基づいて、その位置まで水中ロボットが自ら航走推進手段を制御して航走するように確実に誘導することができる。
【0022】
この発明の一実施形態においては、上記ドッキング対象物は、上記水中ロボットの充電ステーションであるものである。
この構成によれば、水中ロボットを充電ステーションのある場所まで確実に誘導し、水中ロボットへの充電を達成することが可能となる。
【0023】
この発明の一実施形態においては、上記突起状面マーカーは複数の面マーカー群で構成され、該複数の面マーカー群が上記ドッキング対象物の周辺の所定領域内に、相互に離間して点在するように設置されるものである。
この構成によれば、以下に述べる効果等を奏する。
【0024】
つまり、例えば、上記水中ロボットが海中で所定の作業を行う作業用水中ロボットであって、その作業を行う作業領域(海域)から目的地である充電ステーション(ドッキング対象物)へ誘導する場合は、その誘導距離が相当な遠距離(数km)になることも想定される。こうした場合は、効率の良いかつ確実な誘導を達成する為に、水中ロボットの位置確認をその誘導経路上において数カ所設けるのが有効である。
こうした観点から、上記突起状面マーカーを複数の面マーカー群で構成し、複数の面マーカー群が充電ステーション(ドッキング対象物)の周辺の所定領域内に、相互に離間して点在するように設置する構成とすることが考えれる。そして、夫々の面マーカーが設置される位置は、少なくとも地球基準の緯度及び経度に相当する位置情報と関連付けられているので、水中ロボットがその作業している領域(海域)と充電ステーション(ドッキング対象物)との間を行き来する際に、複数の面マーカーをその設置位置(緯度・経度)を随時特定、確認していく、謂わば道標(みちしるべ)のように利用することで、長い航走経路であっても確実な誘導が効果的に達成できる。
【0025】
この発明の一実施形態においては、水中ロボットの上記制御手段は、少なくとも水中ロボットの航走速度、旋回速度の各情報に基づいて該水中ロボットの現在航走位置・方位を推測し、これら推測情報に基づいて水中ロボット航走を制御する推測航法を実行する推測航法機能、並びに、上記の推測される水中ロボットの現在航走位置・方位を、上記面マーカーの位置情報から得られる水中ロボットの現在航走位置の地球基準の緯度及び経度、並びに方位に基づいて修正・補正する修正・補正機能を有するものである。
この構成によれば、以下に述べる効果等を奏する。
【0026】
つまり、一般に、水中ロボットのような自律航走体の航法の方式として、推測航法が知られている。この推測航法は、ドップラー速度計などを用いた航走体の移動速度・旋回速度の計測値を時間積分して現在時刻での航走体の航走位置・方位を計算により算出する方法であるが、積分誤差が累積されることで真の航走位置・方位と計算値の航走位置・方位との差が増大する。よって、定期的に真の位置・方位を計測して累積誤差を除去(消去)するための修正・補正を行う必要がある。
これに対して、上記の構成においては、上記位置情報(地球基準の緯度及び経度、並びに方位)に基づいて上記推測航法の不可避的に生じ得る累積誤差を随時に修正・補正していき、水中ロボット(航走体)をドッキング対象物の近傍位置に的確に誘導することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、自律型水中ロボットを目標地点(例えば充電ステーション)までスムーズかつ効果的に案内・誘導することに寄与し得る、ロボット航走位置に関する位置情報を提供する優れたマーカー(標識)、並びに該マーカーを用いた水中ロボットの優れた誘導システムを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る突起状面マーカーを用いた自律型水中ロボットの誘導システムの模式図である。
【
図2】突起状面マーカーの一部を斜め上方から見た部分斜視図。
【
図3】突起状面マーカーを支持フレーム体により海底に設置される状態を示す図。
【
図4】自律型水中ロボットの外観を示す概略外観図。
【
図5】自律型水中ロボットの制御機能を示す制御機能図。
【
図6】自律型水中ロボットの下方複眼カメラによる突起状面マーカーの一部を撮像する状態を示す図。
【
図7】第1実施形態に係る自律型水中ロボットの制御手コンピュータの制御ステップを示すフローチャート。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る複数の突起状面マーカーを用いた自律型水中ロボットの誘導システムの模式図である。
【
図9】第2実施形態に係る自律型水中ロボットの制御コンピュータの制御ステップを示すフローチャート。
【
図10】突起状面マーカーの基台部の変形例を示す部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0030】
図1は、本発明の実施形態に係る突起状面マーカーMを用いた自律型水中ロボットVの誘導システムSを模式的に示す図である。この実施例における誘導システムSは、海中を自律航走する水中ロボットVを、目標地点として海底の所定位置に設置されたロボットを充電する設備の充電ステーションTへ航走誘導するものである。この誘導に際しては、充電ステーションTへ水中ロボットVを航走誘導する為に必要な位置情報を該ロボットに対して提供する面マーカー(指標)Mが、充電ステーションTの周辺の所定領域内に設置される。
【0031】
上記充電ステーションTは、水中ロボットVがドッキングすることでロボット充電が行われるドッキング装置1と、このドッキングを達成するために、水中ロボットVに位置・姿勢情報を提供するドッキング支援マーカーとしての発光立体3次元マーカー2を備えている。尚、この発光立体3次元マーカー2による位置・姿勢情報に基づく水中ロボットの位置・姿勢制御は、上記の特許第5777188号公報の技術を利用することができる(詳細はここでは省略する)。
【0032】
そして、上記面マーカーMは、複数の錐状の突起体3と、この複数錐状突起体3をその上面に固定・載置する略平面状の基台部4を備えている。複数の錐状突起体Mは、その頂点が上方側に、その底面が上記基台部4側に位置するように、基台部4に固定・載置される。そして、基台部4上における上記複数の錐状突起体3の配列は、上面視で不規則なランダム状に設定されるものである。また、基台部4は その上下方向に貫通する複数の貫通穴を有する面状に構成されものである。
【0033】
本実施例においては、
図2に示すように、上記突起体3は底面が円形の略円錐形であるコーン状に形成され(以下、「コーン体3」と称する)、上記基台部4は、一方向に延びる複数の横壁部5とこれらと直交する方向に延びる複数の縦壁部6から成り、これら壁部5,6に挟まれて形成される複数の矩形状貫通穴7を有する格子状のものである(以下、「格子体4」と称する)。なおコーン状錐状突起体Mの水平断面形状は、楕円や多角形などであってもよい。
【0034】
上記コーン体3、格子体4の材質は、金属製、樹脂製など、海中に設置されても耐久性を持って存続する様な材料が適宜選択される。また、格子体4上に載置・固定するコーン体3の固定方法は、接着、溶接等の適切な方法が考えられる。尚、複数のコーン体3が格子体4に安定かつ強固に固定されるには、コーン体3の底面が格子体4の格子を形成する複数の横壁部5、縦壁部6の夫々に同時に載るように、その底面の接する範囲をある程度広いものとすることも有益である。
【0035】
そして、上記面マーカーMは、その基台部4の平面が略水平方向に延びるように、かつ、海底に対して所定の間隙を有するように、例えば、
図3に示す様に、海底にある程度の深さまで差し込んで固定される支持フレーム体8(例えば、鋼材等からなる枠体)の上に載置・固定されるものである。
【0036】
図4に、水中ロボットVの概略外観図を示す。この図のように、該水中ロボットVは、ロボットの前方領域の映像を撮像する前方視認カメラとしての前方複眼カメラ10(ドッキングに使用)、ロボットの下方領域の映像を撮像する下方視認カメラとしての下方複眼カメラ11(面マーカー識別に使用)、ロボットの上昇・下降運動を行う水中ロボットの航走推進手段としての上昇・下降スラスター12、ロボットの前後進・旋回運動を行う水中ロボットのもう一つの航走推進手段としての前後進・旋回スラスター13、並びに、水中ロボットVが充電ステーションTに設けたドッキング装置1とドッキングする際に使用するドッキング嵌合棒14を備えている。更に、水中ロボットVは、上記カメラ10、11から得られる視認情報を入力して、上記スラスター12、13に制御信号を出力する制御手段としてのコンピュータ15を内蔵している。このコンピュータ15は、
図5に示される各機能部を含むように構成され、これらで達成する機能については後述する(尚、
図5には、水中ロボットを充電ステーションTの近傍位置までロボットの航走位置・方位を誘導する機能に関する部分について示している(ドッキング制御そのものの機能部は省略している)。尚、カメラ11,12は複眼式のものを採用しているが、本発明の撮像手段として必ずしも複眼式である必要はなく、単眼式のカメラでも良い。
【0037】
本発明の実施形態においては、自律型水中ロボットVの自律航走制御は所謂「推測航法」をベースにするものを例示する。この「推測航法」とは、ドップラー速度計などを用いた航走体の移動速度・旋回速度の計測値を時間積分して現在時刻での航走体である水中ロボットVの航走位置・方位を計算により算出する方法である。この「推測航法」は、上記積分誤差が累積されることで真の航走位置・方位と計算値の航走位置・方位との差が増大する為、正確な水中ロボットVの自律航走を達成するには、定期的に真の位置・方位を計測してこの累積誤差を消去するための修正・補正を行う必要がある。
【0038】
本発明の実施形態は、上記「推測航法」の修正・補正を上記突起状面マーカーMを利用して有効に行い、海中を自律航走する水中ロボットVを、目標地点として海底の所定位置に設置されたロボットを充電する設備の充電ステーションTへ適切に航走誘導するものを例示するものである。
以下、その具体方法を詳述する。
【0039】
〔第1実施形態〕
図1、
図5~
図7を用いて、第1実施形態に係る水中ロボットVの航走誘導について説明する。
該実施形態は、充電ステーションTを備える単一の突起状面マーカーMを利用した水中ロボットVの航走誘導制御を例示するものである。
【0040】
本実施形態の一つの突起状面マーカーMは、略正方形状の一辺の長さが数メートル~数十メートル程度の広さのもので、この面マーカーMには座標系が設置されており、その座標系の地球基準での緯度・経度・方位も該面マーカーMの海底への設置時に計測されており、この情報は予め水中ロボットVのコンピュータ15に記憶されている。
同時に、水中ロボットVのコンピュータ15には、上述した格子体4上における複数コーン体3のランダム配列の配列パターン(上面視)の情報も予め記憶されている。
【0041】
従って、
図6に示すように、水中ロボットVが該面マーカーMに接近して航走して来て(
図1も併せて参照)、下方カメラ11にて面マーカーMの一部領域を撮像する場合、このカメラ11の撮像映像と上記のコンピュータに記憶されているコーン体3の配列パターン情報との比較をすることで、カメラ11により撮像された一部領域が、面マーカーMの座標系内において何処に位置(緯度・経度)するか、また方位(姿勢)はどの方向にあるかを知り得ることができる。つまり、航走中の水中ロボットVが現在の緯度・経度・方位(地球基準において)をロボット自らが判別・特定することが可能となる。
【0042】
上記の特定した緯度・経度・方位を、「推測航法」で推定された緯度・経度・方位を記憶している情報と置き換えることで、「推測航法」の計測結果の累積誤差を排除(消去)することができる。結果、水中ロボットVの航走を制御する「推測航法」を実際に即したものに修正・補正することで該ロボットVをドッキング対象物の充電ステーションTに的確に誘導することが可能となる。
【0043】
上述した
図5は、こうしたカメラ(下方カメラ11)からの入力情報(下方の一部領域の撮像情報)に基づいて「推測航法」を修正・補正し、その結果に基づいてロボットの推進装置(前後進・旋回スラスター13)に制御出力するコンピュータ15の機能を概略的に示す機能ブロック図である。
尚、最終的に水中ロボットVの充電ステーションTのドッキング装置1へのドッキングを完成させるためには、水中ロボットVの上下方向位置(高度)も適宜コントールする必要があるが、この高度制御は、既存の方法(例えば、海底からの音波反射を計測、水圧から震度を測定)を用いることで比較的容易に達成可能である。
【0044】
次に、
図7に示すコンピュータ15で実行される制御フローチャートを用いて、上述した第1実施形態に係る水中ロボットVの航走誘導の方法ステップを説明する。
まず、ステップS1において、カメラ11により撮像された面マーカーMの一部領域(
図6参照)の撮像映像を用いて、最終的に、この撮像される領域を基準とした水中ロボットVの位置・姿勢を算出する。次のステップS2において、予め水中ロボットのコンピュータ15に記憶されているコーン体3の配列パターン情報と上記カメラ撮像領域の画像との比較により、面マーカーMに設定された座標系におけるカメラ撮像領域の位置・姿勢を計測する。そして、これらステップS1、S2の結果を基に、ステップS3において、面マーカーMに設定された座標系における水中ロボットVの位置(緯度・経度)・姿勢(方位)を求める。
【0045】
次のステップS4において、充電ステーションTに設けたドッキング装置1の位置(緯度・経度)・姿勢(方位)と、上記ステップS3で得られた水中ロボットVの位置(緯度・経度)・姿勢(方位)との関係に基づいて、水中ロボットVを「推測航法」によってドッキング装置1へ誘導制御し、ドッキングを試みる(ドッキング装置1の位置・姿勢も、地球基準での緯度・経度・方位に関する情報として予め計測されて水中ロボットV内のコンピュータに記憶されている)。尚、このドッキング方法は、上記した特許文献:特許第5777188号公報に開示の方法が利用可能。
ステップS5でドッキングの完了(成功)の有無を判定し、未完了であれば、上記ステップS1に戻り、ドッキングが成功して完了した場合には、次ステップS6に進んで、上述した「推測航法」の累積誤差の除去を実行する。すなわち、地球基準での緯度・経度・方位の絶対座標系で表された面マーカーM上のドッキング装置1の位置(緯度・経度)・姿勢(方位)を、「推測航法」を基に誘導される水中ロボットVの推定位置・姿勢(方位)に代入して書き換えることで、「推測航法」の累積誤差の除去が可能となる。
【0046】
〔第2実施形態〕
図8、
図9を用いて、上記の第1実施形態とは異なる第2実施形態に係る水中ロボットVの航走誘導について説明する。
第2実施形態においては、突起状面マーカーは複数の面マーカー群で構成されるものである。つまり、
図8に示すように、本実施形態では、上述の第1実施形態の面マーカーMに比べれば小さい面積を有する複数の面マーカーM1~Mnが、水中ロボットVのドッキング対象物の充電ステーションTの周辺に比較的広範囲に渡って点在するように設置される。
【0047】
つまり、第1実施形態の面マーカーMのように一辺が数メートル~数十メートル程度の比較的大きな広さの面マーカー面を海底に設置することが難しい場合は(場所的、面マーカー設置方法の制約などの観点より)、個々のサイズが一辺1メートル程度の比較的小さい複数小面マーカーM1~Mnを複数用意して海底面に展開すれば、それらにより一辺数十メートル~数百メートルの広い範囲をカバーする複合面マーカー面を形成することが可能となる。
【0048】
上記第1実施形態の面マーカーMと同様に、本実施形態の複数の小面マーカーM1~Mnの個々においても、夫々に設定される座標系の地球基準での緯度・経度・方位の情報が水中ロボットVのコンピュータ15に記憶されていると共に、各面マーカーの基台部4上における複数コーン体3のランダム配列の配列パターン(上面視)の情報も記憶されている。
これにより、複数小面マーカーM1~Mnの内のどの面マーカーが水中ロボットVで認識されたとしても、水中ロボットVの現在の正しい位置(地球基準での緯度・経度)並びに姿勢(方位)を得ることができるものである。
【0049】
以下、
図9に示す制御フローチャートを用いて、第2実施形態に係る水中ロボットVの航走誘導の方法ステップを説明する。
【0050】
まず、ステップS101にて、「推測航法」によって水中ロボットVの現在位置(緯度・経度)、姿勢(方位)を推定する。次に、ステップS102において、上記の推定値に基づいてドッキング対象の充電ステーションTに至るルート(経路)を決定する。そして、上記両ステップの結果に基づき水中ロボットVの誘導制御を実行する。
【0051】
誘導制御されて航走中の水中ロボットVは、カメラ11による下向き撮像映像の画像より複数小面マーカーM1~Mnの内のいずれかの面マーカーを認識・発見することになる(ステップS104)。この発見される面マーカーは、ロボットのコンピュータ内に記憶されている上述の情報と比較判別することで地球基準での緯度・経度・方位を特定することができるので、これにより「推測航法」の累積誤差を除去する(ステップS105)。
【0052】
上記ステップS104,S105を繰り返すことで、水中ロボットVは徐々に目標地点のドッキング対象の充電ステーションTに近づくことになる。そして、ステップS106において、目標の充電ステーションTが設置されている小面マーカーM1の上方に航走して来たことが認識されると、ステップS107で、この小面マーカーM1内での充電ステーションTのドッキング装置1の直前へと誘導制御される。最終的に、水中ロボットVのドッキング装置1へのドッキングが実行され完了する(ステップS108,S109)。尚、本実施形態においても、充電ステーションTに設けた発光立体3次元マーカー2を用いた水中ロボットVのドッキング装置1へのドッキングは、上述の特許文献(特許第5777188号公報)の方法を利用できる。
【0053】
以上のように、本発明の第1実施形態、第2実施形態として例示される水中ロボットVの航走誘導は、突起状面マーカー(M、M1~Mn)を活用して「推測航法」の適宜修正・補正を行うものであり、海中を自律航走する水中ロボットVを充電ステーションT(ドッキング装置1)へ確実かつ適切に航走誘導を達成することができるものである。
【0054】
上記の実施形態においては、複数の錐状突起体を底面が円形の円錐状のコーン体3で構成する例を示したが、これに限定されることなく、底面が円形以外の四角形の四角錐状の突起体で構成しても良い。
また、上記実施形態の面マーカー(M、M1~Mn)は、複数のコーン体3が格子体4上にランダム状に配列され、この配列パターンの特徴を判別することで、面マーカーの位置(地球基準の緯度・経度・方位)に関連付けられる水中ロボットVの現在位置・姿勢を特定するようにしているが、このランダム配列に付加して、複数コーン体3の形状、大きさ、表面模様、色などにも相異を持たすことによって、上述の特徴判別機能をより向上させることができる。
そして、コーン体3を、その内部に発光機能を有する発光体(図示省略)とその表皮部に発光体の光を外部に発するように透過する光透過体(図示省略)で構成するようにすることで、コーン体3に自ら発光する機能を持たせれば、コーン体3の識別がより容易となり効果的である。この発光体の色を複数のコーン3間で異ならすこともまた可能である。
更には、上述した各実施形態において、面マーカーの複数の錐状突起体(コーン体3)が固定・載置される略平面状の基台部は矩形状の貫通穴7を有する格子状の格子体4であるものを例示したが、この格子状に限らず、例えば
図10に示すように、貫通穴の形状が六角形のハニカム状のハニカム体40を採用することも可能である。要するに、複数の錐状突起体が載置されるこの基台部は上下方向に貫通する複数の貫通穴(形状は問わない)を有する面状のものであれば、水中ロボットに対しその航走位置に関する位置情報を提供する本発明の突起状面マーカーとして有効に機能するものである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上説明したように、本発明は、自律型水中ロボットに航走位置に関する位置情報を提供するものにおいて有用である。
【符号の説明】
【0056】
1・・・ドッキング装置
2・・・発光立体3次元マーカー(ドッキング用)
3・・・コーン体(錐状突起体)
4・・・格子体(基台部)
7・・・貫通穴
8・・・支持フレーム体
11・・・下方複眼カメラ(撮像手段)
13・・・前後進・旋回スラスター(航走推進手段)
15・・・コンピュータ(制御手段)
40・・・ハニカム体(基台部)
S・・・誘導システム
V・・・自律型水中ロボット
M、M1~Mn・・・突起状面マーカー
T・・・充電ステーション(ドッキング対象物)