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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152684
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】ヘルスケア装置及びヘルスケア方法
(51)【国際特許分類】
   A61H 39/00 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
A61H39/00 K
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006768
(22)【出願日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】111112702
(32)【優先日】2022-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】321014528
【氏名又は名称】李洲科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100219117
【弁理士】
【氏名又は名称】金 亨泰
(72)【発明者】
【氏名】李明順
(72)【発明者】
【氏名】▲曽▼錦松
(72)【発明者】
【氏名】▲曽▼旭暉
(72)【発明者】
【氏名】▲曽▼獻慶
(72)【発明者】
【氏名】李威龍
【テーマコード(参考)】
4C101
【Fターム(参考)】
4C101BA10
4C101BB06
4C101BC30
4C101BD30
4C101BE06
4C101EB02
(57)【要約】
【課題】ヘルスケア装置及びヘルスケア方法を提供する。
【解決手段】
ヘルスケア方法は、ユーザーのへその前方且つ前記へそとの所定の距離を形成する所定の位置において、低周波発信器により前記へそに向けて所定の周波数の低周波を発信する。ヘルスケア装置は、前記低周波発信器と、柱体と、錐体と、を少なくとも備え、前記低周波発信器は前記所定の周波数の前記低周波を発信可能である。前記所定の周波数は1.27~1.81Hzの間の範囲であり、前記所定の距離Dは5~8cmの間の範囲である。本発明に係るヘルスケア装置及びヘルスケア方法は、血液中の活性化T細胞の含有量を増加させ、便利な操作性及び使用位置の精確な識別を実現し、且つ非侵襲、非接触で過度なエネルギーにより傷害を負うリスクがないヘルスケア効果を達成している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低周波発信器(2)と、柱体(3)と、錐体(4)と、を少なくとも備えルヘルスケア装置であって、前記柱体(3)は、柱体上面(31)と、柱体底面(32)と、両端が前記柱体上面(31)及び前記柱体底面(32)にそれぞれ連接されているコラム(33)と、を有し、前記錐体(4)は、頂点(40)と、錐体底面(41)と、両端が前記頂点(40)及び前記錐体底面(41)にそれぞれ連接されている錐体本体(42)と、を有し、前記柱体上面(31)は前記錐体底面(41)に対応して接合され、且つ前記低周波発信器(2)は前記柱体底面(32)に接続され、前記低周波発信器(2)は所定の周波数の低周波(W)を発信可能であることを特徴とするヘルスケア装置。
【請求項2】
前記所定の周波数は1.27~1.81Hzの間の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のヘルスケア装置。
【請求項3】
前記所定の周波数は1.45Hzであることを特徴とする請求項2に記載のヘルスケア装置。
【請求項4】
前記低周波発信器(2)は低周波音変換器であり、前記低周波(W)は低周波音であることを特徴とする請求項3に記載のヘルスケア装置。
【請求項5】
前記柱体(3)は円柱体であり、前記柱体(3)及び前記錐体(4)は一体成形されていることを特徴とする請求項4に記載のヘルスケア装置。
【請求項6】
前記低周波発信器(2)はチューブ(5)を介して前記柱体底面(32)に接続されていることを特徴とする請求項5に記載のヘルスケア装置。
【請求項7】
前記頂点(40)には前記錐体底面(41)から離れる方向に向けられている直立型のロッド(401)が更に設置されていることを特徴とする請求項6に記載のヘルスケア装置。
【請求項8】
前記ロッド(401)の長さ方向は前記錐体底面(41)の中心(C)を通過する錐体底面の法線(N)と重なり合うことを特徴とする請求項7に記載のヘルスケア装置。
【請求項9】
ユーザー(1)のへそ(11)の前方且つ前記へそ(11)との所定の距離(D)を形成する所定の位置(P)において、低周波発信器(2)により前記へそ(11)に向けて所定の周波数の低周波(W)を発信することを特徴とするヘルスケア方法。
【請求項10】
前記所定の周波数は1.27~1.81Hzの間の範囲であることを特徴とする請求項9に記載のヘルスケア方法。
【請求項11】
前記所定の周波数は1.45Hzであることを特徴とする請求項10に記載のヘルスケア方法。
【請求項12】
前記低周波発信器(2)は低周波音変換器であり、前記低周波(W)は低周波音であることを特徴とする請求項11に記載のヘルスケア方法。
【請求項13】
前記所定の位置(P)は前記へそ(11)を仮想頂点(S1)とする仮想錐体(S)の仮想底面(S2)に位置し、前記所定の距離(D)は5~8cmの間の範囲であることを特徴とする請求項12に記載のヘルスケア方法。
【請求項14】
前記所定の位置(P)は前記仮想底面(S2)の中心に位置していることを特徴とする請求項13に記載のヘルスケア方法。
【請求項15】
前記仮想錐体(S)は円錐体であり、前記所定の位置(P)は円形の前記仮想底面(S2)の円心に位置し、前記所定の距離(D)は円心と前記へそ(11)との距離であることを特徴とする請求項14に記載のヘルスケア方法。
【請求項16】
ユーザー(1)のへそ(11)の前方且つ前記へそ(11)との所定の距離(D)を形成する所定の位置(P)において、ヘルスケア装置(100)により前記へそ(11)に向けて所定の周波数の低周波(W)を発信するヘルスケア方法であって、前記ヘルスケア装置(100)は、低周波発信器(2)と、柱体(3)と、錐体(4)と、を少なくとも備え、前記柱体(3)は、柱体上面(31)と、柱体底面(32)と、両端が前記柱体上面(31)及び前記柱体底面(32)にそれぞれ連接されているコラム(33)と、を有し、前記錐体(4)は、頂点(40)と、錐体底面(41)と、両端が前記頂点(40)及び前記錐体底面(41)にそれぞれ連接されている錐体本体(42)と、を有し、前記柱体上面(31)は前記錐体底面(41)に対応して接合され、且つ前記低周波発信器(2)は前記柱体底面(32)に接続されていることを特徴とするヘルスケア方法。
【請求項17】
前記所定の周波数は1.27~1.81Hzの間の範囲であることを特徴とする請求項16に記載のヘルスケア方法。
【請求項18】
前記所定の周波数は1.45Hzであることを特徴とする請求項17に記載のヘルスケア方法。
【請求項19】
前記低周波発信器(2)は低周波音変換器であり、前記低周波(W)は低周波音であることを特徴とする請求項18に記載のヘルスケア方法。
【請求項20】
前記所定の位置(P)は前記へそ(11)を仮想頂点(S1)とする仮想錐体(S)の仮想底面(S2)に位置し、前記所定の距離(D)は5~8cmの間の範囲であり、前記所定の位置(P)は前記仮想底面(S2)の中心に位置し、前記仮想錐体(S)は円錐体であり、前記所定の位置(P)は円形の前記仮想底面(S2)の円心に位置し、前記所定の距離(D)は円心と前記へそ(11)との距離であり、前記頂点(40)は前記所定の位置(P)に位置していることを特徴とする請求項19に記載のヘルスケア方法。
【請求項21】
前記頂点(40)には前記錐体底面(41)から離れる方向に向けられている直立型のロッド(401)が更に設置され、前記ロッド(401)の長さ方向は前記錐体底面(41)の中心(C)を通過する錐体底面の法線(N)と重なり合うと共に前記へそ(11)に向けられ、前記ロッド(401)のロッドの先端(402)は前記所定の位置(P)に位置していることを特徴とする請求項19に記載のヘルスケア方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘルスケア装置及びヘルスケア方法に関し、より詳しくは、低周波を人体に伝達して人体のヘルスケアを行うヘルスケア装置及びヘルスケア方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のヘルスケア方法は、例えば、カッサ、吸い玉療法、鍼灸、マッサージ等があり、ヘルスケアの目的を達成しているが、それらには欠点がある。例えば、カッサは皮膚を傷付け、感染リスクが上昇する。吸い玉療法の効果はカッサに似ているが、カップを皮膚に接触させるため、カップの清潔さと衛生面に気を配る必要があった。鍼灸は、鍼を人体の対応するツボに侵入させるため、侵襲のリスクがあった。マッサージは、侵襲のリスクはないが、筋肉を解すには他人の力を借りる必要があった。
【0003】
前述の鍼灸によるヘルスケア方式の改良として、マイクロ波鍼灸装置により人体のツボに対し非侵襲的に放射するヘルスケア装置がある。マイクロ波鍼灸装置に採用するマイクロ波発振器の振動周波数は1000~2000MHzにも達し、過度な放射(エネルギー)により傷害を負うこともあった。実際には、マイクロ波鍼灸装置も人体の対応するツボに対し効果を発揮するには、中国医学の専門家ではない一般人では、各個人のツボを精確に識別できなかった。よって、マイクロ波鍼灸装置も実際には普遍的なヘルスケア装置とは言えなかった。
【0004】
このため、便利な操作性と使用位置の精確な識別機能を有し、非侵襲、非接触で過度なエネルギーにより傷害を負うリスクがないヘルスケア装置及びヘルスケア方法を開発することが、業界のトレンドとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は主に、人体の主要な組織の器官(有機体の非人工的な組織や器官を指す)が有する固有の振動周波数を認識し、例えば、頭部は8~12Hzであり、胸腔は4~6Hzであり、心臓は5Hzであり、腹腔は6~9Hzであり、血液の流動周波数は1.2Hzであり、骨組織は1.8Hzである。人体のある部位が0~20Hzの低周波の領域であった場合、例えば、低周波音や超低周波音(20kHz超の超音波の呼称)の音圧強度(Sound Pressure Level、単位はdB)が一定の閾値に達すると、まずこの部位に対応する組織の器官の外層に位置している弾性壁が振動状態となる。次に、この振動が組織の器官内部に伝導される。特に、低周波音の周波数と組織の器官の前述の固有の振動周波数とが同期すると、共振が発生し、組織の器官が受ける刺激が最大となる。低周波音が誘発する共振が組織の器官に作用すると、同時に組織の器官の細胞構造にも作用し、例えば、細胞のミトコンドリア(mitochondrion)に作用した。ミトコンドリアは細胞内で酸化的リン酸化を発生させ、アデノシン三リン酸(ATP)を合成するための主要な場所であり、細胞の活動に化学的エネルギーを提供し、「細胞の発電所」(the powerhouse of the cell)と呼ばれている。また、前述の低周波音により引き起こされる共振がミトコンドリアに作用し、幾つかの酵素と細胞膜との結合状態及び酵素の活性にも影響する。なお、一定の強度の低周波音が作用すると、波のエネルギーが熱エネルギー、生物化学エネルギー及び生体電気エネルギーに変換され、組織の器官に直接作用して損傷した組織を低周波音の刺激により修復し、正常な機能を回復させる。低周波音をヘルスケア装置の素子として使用することで、高周波のマイクロ波発振器が発生させる過度なエネルギーが傷害を負わせるという問題を回避している。ちなみに、以上の低周波音は低周波の1つの例に過ぎず、低周波は電波や光波等の電磁波も含む。
【0006】
本発明は、中国医学の理論に基づいて、人体のへそが神闕のツボであり、且つ任脈、督脈、帯脈、衝脈が通る部位であることを認識しているため、神闕のツボを刺激すると、経絡が五臓六腑に繋がっているため全身を調整できる。また、西洋医学の理論によると、へそは人体の腹部の表皮の角質層が最も薄くなっている部位であり、へその下には脂肪組織がないため、バリア機能が最も弱くなっている。なお、へその皮膚は一般的な皮膚と同様に微循環血管を有している以外、豊富な静脈網及び腹腔動脈分岐を更に有しており、へその皮膚の微循環血管内の血液に対し作用や変化を発生させれば、その作用や変化が人体の血液循環系に導入される。また、人体のへそはその位置が識別し易く、身長や体重によって変化しないため、へそをヘルスケア装置を施術する際に人体の対応する位置とすることで、ユーザーが使用位置を精確に識別可能になるという利点がある。
【0007】
本発明は、低周波音発信器をへそに接触させずにへそに向けて低周波音を発信することで、鍼灸に類似した効果を達成することを更に認識し、非侵襲、非接触でヘルスケアを達成する。低周波音が鍼灸に類似する効果を達成することを認識し、且つ鍼灸の免疫系に対する影響は、インターフェロンγ(Interferon gamma、γ-IFN)及びβ-エンドルフィン(beta-endorphin)の含有量を増加させてNK細胞(natural killer cell)を活性化させ、NK細胞がサイトカイン(cytokine)を分泌させることで、サイトカインが炎症を調節することである。NK細胞は細胞質中に大きなリンパ球を有する免疫細胞であり、骨髄リンパ系幹細胞が発育することで形成され、主に末梢血(微循環血管内の血液を含む)及び脾臓に分布し、リンパ節及び他の組織中にも少量ながら存在する。
【0008】
前述の「へそは人体の腹部の表皮の角質層が最も薄くなっている部位であり、へその下には脂肪組織がないため、バリア機能が最も弱くなっている。なお、へその皮膚は一般的な皮膚と同様に微循環血管を有している以外、豊富な静脈網及び腹腔動脈分岐を更に有しており、へその皮膚の微循環血管内の血液に対し作用や変化を発生させれば、その作用や変化が人体の血液循環系に導入される」に基づいて、低周波音発信器がへそに向けて低周波音を発信すると、鍼灸に類似した効果を発生させ、へその皮膚の微循環血管内の血液中のγ-IFN及びβ-エンドルフィンの含有量會が増加してNK細胞、B細胞(B cell、B lymphocyte)及び活性化T細胞(Active T cell、Active T lymphocyte)を活性化させ、且つNK細胞、B細胞及び活性化T細胞がサイトカインを分泌することで炎症や分泌型抗体を調節できる。このため、血液中のNK細胞、B細胞、或いは活性化T細胞の含有量の変化を検出するのみで本発明に係るヘルスケア装置の効果を検証可能である。
【0009】
本発明の一実施態様によれば、ヘルスケア方法が提供される。すなわち、ユーザーのへその前方且つ前記へそとの所定の距離を形成する所定の位置において、低周波発信器により前記へそに向けて所定の周波数の低周波を発信する。
【0010】
本発明の一実施態様によれば、ヘルスケア方法がさらに提供される。すなわち、ユーザーのへその前方且つ前記へそとの所定の距離を形成する所定の位置において、ヘルスケア装置により前記へそに向けて所定の周波数の低周波を発信する。前記ヘルスケア装置は、低周波発信器と、柱体と、錐体と、を少なくとも備えている。前記柱体は、柱体上面と、柱体底面と、両端が前記柱体上面及び前記柱体底面にそれぞれ連接されているコラムと、を有している。前記錐体は、頂点と、錐体底面と、両端が前記頂点及び前記錐体底面にそれぞれ連接されている錐体本体と、を有している。前記柱体上面は前記錐体底面に対応して接合され、且つ前記低周波発信器は前記柱体底面に接続されている。
【0011】
本発明の好適例において、前記所定の位置は前記へそを仮想頂点とした仮想錐体の仮想底面に位置し、前記所定の距離は5~8cmの間の範囲である。また、前記所定の位置は前記仮想底面の中心に位置し、前記仮想錐体は円錐体であり、前記所定の位置は円形の前記仮想底面の円心に位置し、前記所定の距離は円心と前記へそとの距離である。前記頂点は前記所定の位置に位置している。
【0012】
本発明の好適例において、前記頂点には前記錐体底面から離れる方向に向けて直立型のロッドが更に設置され、且つ前記ロッドの長さ方向は前記錐体底面の中心を通過する錐体底面の法線と重なり合うと共に前記へそに向けられている。前記ロッドの先端は前記所定の位置に位置している。
【0013】
また、本発明の一実施態様によれば、ヘルスケア装置が提供される。低周波発信器と、柱体と、錐体と、を少なくとも備えている。前記柱体は、柱体上面と、柱体底面と、両端が前記柱体上面及び前記柱体底面にそれぞれ連接されているコラムと、を有している。前記錐体は、頂点と、錐体底面と、両端が前記頂点及び前記錐体底面にそれぞれ連接されている錐体本体と、を有している。前記柱体上面は前記錐体底面に対応して接合され、前記低周波発信器は前記柱体底面に接続されている。前記低周波発信器は所定の周波数の低周波を発信可能である。
【0014】
本発明の好適例において、前記所定の周波数は1.27~1.81Hzの間の範囲である。
【0015】
本発明の好適例において、前記所定の周波数は1.45Hzである。
【発明の効果】
【0016】
本発明者が提出したヘルスケア装置及びヘルスケア方法は、便利な操作性及び使用位置の精確な識別を実現し、且つ非侵襲、非接触で過度なエネルギーにより傷害を負うリスクがないヘルスケア効果を達成している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るヘルスケア方法の一実施例を示す概略構成図である。
図2】本発明の一実施例に係るヘルスケア方法を実行するときのヘルスケア装置を示す概略構成図である。
図3】本発明の一実施例に係るヘルスケア装置を示す概略構成図である。
図4】本発明の一実施例に係るパイプを設置するヘルスケア装置を示す概略構成図である。
図5】本発明の一実施例に係る直立型のロッドを設置するヘルスケア装置を示す概略構成図である。
図6】本発明の一実施例に係るヘルスケア装置がフレームに設置されている概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
本発明に係るヘルスケア方法は、ユーザー1のへそ11の前方且つ前記へそ11との所定の距離Dを形成する所定の位置Pにおいて、低周波発信器2により前記へそ11に向けて所定の周波数の低周波Wを発信する(図1参照)。前述の「前方」とは、人体の腹部方向の前方を指し、且つ人体の背中の「後方」に対応する。前記所定の位置Pは前記へそ11を仮想頂点S1とする仮想錐体Sの仮想底面S2に位置し、前記所定の距離Dは8cmを超えず、または、前記所定の距離Dは5cm未満ではなく、或いは、前記所定の距離Dは5~8cmの間の範囲である。好ましくは、前記所定の位置Pは前記仮想底面S2の中心に位置し、例えば、前記仮想錐体Sは円錐体であり、前記所定の位置Pは円形の前記仮想底面S2の円心に位置し、前記所定の距離Dは円心と前記へそ11との距離であり、5~8cmの間の範囲である。
【0020】
前記低周波発信器2は好ましくは低周波音変換器であり、前記低周波Wは低周波音である。前記低周波音変換器の構造は電源21及び振動片22を備え、前記振動片22は前記電源21に電気的に接続されている。前記振動片22は円盤状を呈する圧電セラミック変換器であり、前記圧電セラミック変換器は厚さ方向に偏極する圧電材料で製造され、前記電源21は前記振動片22が厚さ方向に振動して前記所定の周波数の前記低周波音を発生させるように前記振動片22に電力を供給する。前記所定の周波数は1.81Hzを超えず、または、前記所定の周波数は1.27Hz未満ではなく、或いは、前記所定の周波数は1.27~1.81Hzの間の範囲である。最も好ましくは、前記所定の周波数は1.45Hzである。
【0021】
< 検出方法及び効果 >
P人員及びQ人員に対し前述のヘルスケア方法を実行した。前記所定の距離Dは5cmであり、前記所定の周波数は1.45Hzであり、前記低周波は低周波音である。P人員は74歳の男性であり、Q人員の72歳の女性である。前述のヘルスケア方法を実行する前に、P人員及びQ人員に対し採血を行って血液サンプルを医学検査所に送付して免疫検査を行い、活性化T細胞の含有量のパーセンテージを検証した。前述のヘルスケア方法を2時間実行した後、19日目に同様にP人員に対し再度採血を行って血液サンプルを医学検査所に送付して免疫検査を行った。前述のヘルスケア方法を2時間実行した後、42日目に同様にQ人員に対し再度採血を行って血液サンプルを医学検査所に送付して免疫検査を行い、同様に活性化T細胞の含有量のパーセンテージを検証し、結果を後述の表1に記載する。
【0022】
【表1】
【0023】
表1から分かるように、前述のヘルスケア方法を実行する前のP人員の活性化T細胞の含有量は6.2%であり、前述のヘルスケア方法を実行した後の活性化T細胞の含有量は12.8%に増加し、変化率206.5%であり、即ち、活性化T細胞の含有量が106.5%増加した。前述のヘルスケア方法を実行する前のQ人員の活性化T細胞の含有量は5.3%であり、前述のヘルスケア方法を実行した後の活性化T細胞の含有量は7.9%増加し、変化率は149%であり、即ち、活性化T細胞の含有量が49%増加した。よって、本発明に係るヘルスケア方法は、活性化T細胞の増殖を促し、且つ一度2時間実行するのみで活性化T細胞の含有量を増加させ、42日後にも49%の増加量を維持している。明らかに、本発明のヘルスケア方法は効果的且つ長期間ヘルスケア効果を維持している。
【0024】
本発明は前述のヘルスケア方法を実行するためのヘルスケア装置100を提供し、前記ヘルスケア装置100は、前述の前記低周波発信器2と、柱体3と、錐体4と、を備えている。前記柱体3は好ましくは円柱体であり、前記柱体3は、柱体上面31と、柱体底面32と、両端が前記柱体上面31及び前記柱体底面32にそれぞれ連接されているコラム33と、を有している(図2図3参照)。前記錐体4は、頂点40と、錐体底面41と、両端が前記頂点40及び前記錐体底面41にそれぞれ連接されている錐体本体42と、を有している。前記柱体上面31は前記錐体底面41に対応して接合され、例えば、溶接やねじによりロックされている。好ましくは、前記柱体3及び前記錐体4はそれぞれ金属柱体及び金属錐体である。より好ましくは、前記柱体3及び前記錐体4は一体成形され、換言すれば、前記柱体上面31、前記コラム33、前記錐体本体42、及び前記頂点40は一体成形されている。
【0025】
前記低周波発信器2は前記柱体底面32に接続され、好ましくは、前記低周波発信器2は前記柱体底面32に直接接続され、例えば、前記低周波発信器2は前記柱体底面32に溶接されるか、ねじによりロックされている。こうすることで、前記電源21を起動した後に前記振動片22が前記所定の周波数の前記低周波Wを発生させる(図1参照)。続いて、前記低周波Wが前記柱体底面32に伝達され、前記コラム33により前記錐体4の前記錐体底面41及び前記頂点40に向けて順次伝達され、且つ前記錐体底面41の幅が広く前記頂点40に向けて幅が狭くなるように錐形に成形される前記錐体4の設計により、前記低周波Wが前記頂点40に向けて伝送される程、そのエネルギーが凝集される。よって、前記低周波Wが前記頂点40に伝達されると、前記低周波Wのエネルギーが最大に凝集され、且つ前記頂点40から前記へそ11に向けて発信される。前記錐体4の前記頂点40が尖端であるため、前記低周波Wは電気学における「尖端放電」に類似する原理で形成され、前記低周波Wのエネルギーが前記頂点40に集中して放出されると共に前記へそ11に向けて発信される。ちなみに、この際に前記頂点40は前記所定の位置Pに位置する。
【0026】
他の実施例では、前記低周波発信器2はチューブ5を介して前記柱体底面32に接続され、前記低周波Wは前記チューブ5により前記低周波発信器2から前記柱体底面32に伝達され、次いで、前述したように、前記頂点40に伝達されると共に前記へそ11に向けて発信される。前記チューブ5を設置することで、前記低周波発信器2の前記電源21及び/または前記振動片22が人体から離間し、体内に埋め込まれた電子装置に干渉しないようにしている(図4参照)。
【0027】
他の実施例では、前記頂点40に前記錐体底面41から離れる方向に向けて直立型のロッド401が更に設置され、好ましくは、前記ロッド401は金属ワイヤや金属線のような金属ロッドであり、且つ前記ロッド401の長さ方向は前記錐体底面41の錐体底面の中心Cを通過する錐体底面の法線Nと重なり合うと共に前記へそ11に向けられている。これにより、前記低周波Wのエネルギーを前記ロッド401のロッドの先端402に集中するように更にガイドして放出させると共に前記へそ11に向けて発信させている。ちなみに、この際に前記ロッドの先端402は前記所定の位置Pに位置する(図5参照)。
【0028】
他の実施例では、前記ヘルスケア装置100はフレーム200に設置され、ユーザー1はプラットフォームに仰向けに寝る(図示省略)。前記フレーム200はプラットフォームに架設され、前記ヘルスケア装置100はユーザーのへその上方に位置する。こうすることで、ユーザーがヘルスケア過程で適切に休息を取ることができる(図6参照)。
【0029】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0030】
1 ユーザー
11 へそ
2 低周波発信器
21 電源
22 振動片
200 フレーム
100 ヘルスケア装置
3 柱体
31 柱体上面
32 柱体底面
33 コラム
4 錐体
40 頂点
401 ロッド
402 ロッドの先端
41 錐体底面
42 錐体本体
5 チューブ
C 錐体底面の中心
D 所定の距離
N 錐体底面の法線
P 所定の位置
S 仮想錐体
S1 仮想頂点
S2 仮想底面
W 低周波

図1
図2
図3
図4
図5
図6