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特開2023-152827エッチングガス組成物、基板処理装置、及びそれを用いたパターン形成方法
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  • 特開-エッチングガス組成物、基板処理装置、及びそれを用いたパターン形成方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023152827
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】エッチングガス組成物、基板処理装置、及びそれを用いたパターン形成方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
H01L21/302 301
H01L21/302 101B
H01L21/302 101C
H01L21/302 105A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023042599
(22)【出願日】2023-03-17
(31)【優先権主張番号】10-2022-0041226
(32)【優先日】2022-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キュンソク,ミン
(72)【発明者】
【氏名】ヒュンジョン,シム
(72)【発明者】
【氏名】サンミン,ムン
(72)【発明者】
【氏名】スンジョ,パク
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ナヨン,イ
【テーマコード(参考)】
5F004
【Fターム(参考)】
5F004AA05
5F004BA04
5F004BA14
5F004BA20
5F004BB18
5F004BB22
5F004BC03
5F004BD04
5F004CA04
5F004DA00
5F004DA20
5F004DA22
5F004DA23
5F004DA24
5F004DA26
5F004DA28
5F004DB03
5F004DB07
5F004EA03
(57)【要約】
【課題】エッチングガス組成物、基板処理装置、及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】エッチングガス組成物は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体である、エッチングガス組成物。
【請求項2】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、Cの化学式を有する、請求項1に記載のエッチングガス組成物。
【請求項3】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,1,3,3,3-Hexafluoropropane)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,1,2,3,3-Hexafluoropropane)、または1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,2,2,3,3-Hexafluoropropane)のうちから選択される、請求項1に記載のエッチングガス組成物。
【請求項4】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第1有機フッ素化合物及び第2有機フッ素化合物を含み、
前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンまたは1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンのうちから選択される、請求項3に記載のエッチングガス組成物。
【請求項5】
前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、70モル%~80モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択される、請求項4に記載のエッチングガス組成物。
【請求項6】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第1有機フッ素化合物及び第2有機フッ素化合物を含み、
前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンである、請求項3に記載のエッチングガス組成物。
【請求項7】
前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択される、請求項6に記載のエッチングガス組成物。
【請求項8】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、Cの化学式を有する、請求項1に記載のエッチングガス組成物。
【請求項9】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテン(hexafluoroisobutene)、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,1,4,4,4-hexafluoro-2-butene)、2,3,3,4,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン(2,3,3,4,4,4-Hexafluoro-1-butene)、(2Z)-1,1,1,2,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,1,2,4,4-Hexafluoro-2-butene)、(2Z)-1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,2,3,4,4-Hexafluoro-2-butene)、1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(1,1,2,3,4,4-Hexafluoro-2-butene)、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン((3R,4S)-1,1,2,2,3,4-hexafluorocyclobutane)、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロブタン(1,1,2,2,3,3-Hexafluorocyclobutane)のうちから選択される、請求項1に記載のエッチングガス組成物。
【請求項10】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第3有機フッ素化合物及び第4有機フッ素化合物を含み、
前記第3有機フッ素化合物は、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテンまたは(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンのうちから選択される、請求項9に記載のエッチングガス組成物。
【請求項11】
前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、70モル%~80モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択される、請求項10に記載のエッチングガス組成物。
【請求項12】
前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第3有機フッ素化合物及び第4有機フッ素化合物を含み、
前記第3有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンである、請求項9に記載のエッチングガス組成物。
【請求項13】
前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択される、請求項12に記載のエッチングガス組成物。
【請求項14】
不活性ガス及び反応性ガスをさらに含み、前記不活性ガスは、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、またはそれらの混合物のうちから選択され、前記反応性ガスは、酸素(O)である、請求項1に記載のエッチングガス組成物。
【請求項15】
基板処理が遂行される処理空間を有するチャンバと、
前記処理空間にエッチングガス組成物を供給するように構成されたガス供給装置と、
前記処理空間に配置され、前記基板を支持するように構成された基板支持装置と、を含み、
前記エッチングガス組成物は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体である、基板処理装置。
【請求項16】
前記基板上に配置され、複数のガス供給ホールを有するシャワーヘッドをさらに含む、請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
基板上に被エッチング層を形成する段階と、
前記被エッチング層上にエッチングマスクを形成する段階と、
前記エッチングマスクを通じてエッチングガス組成物から得られるプラズマを用いて前記被エッチング層をエッチングする段階と、
前記エッチングマスクを除去する段階と、を含み、
前記エッチングガス組成物は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体である、パターン形成方法。
【請求項18】
前記エッチングマスクは、フォトレジスト(Photo Resist, PR)、スピンオンハードマスク(Spin On Hardmask, SOH)、または非晶質炭素層(Amorphous Carbon Layer, ACL)のうちから選択される少なくとも1つである、請求項17に記載のパターン形成方法。
【請求項19】
前記被エッチング層は、シリコン窒化物、またはシリコン酸化物のうち、少なくとも1つを含む、請求項17に記載のパターン形成方法。
【請求項20】
前記プラズマを得るためのプラズマソースは、高周波誘導結合プラズマ(Inductively coupled plasma, ICP)または容量性結合プラズマ(Capacitively coupled plasma, CCP)のうち、いずれか1つである、請求項17に記載のパターン形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチングガス組成物、基板処理装置、及びそれを用いたパターン形成方法に係り、さらに具体的には、エッチング工程によるパターンホールの歪みを改善し、パターンのプロファイルを改善することができるエッチングガス組成物、基板処理装置、及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子産業の発展につれて半導体素子の集積度が増加しており、パターンサイズの微細化が持続的に要求されている。これにより、エッチング選択性に優れ、パターンのプロファイルを改善することができるエッチングガス組成物に対する要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、エッチング選択性に優れ、パターンのプロファイルを改善することができるエッチングガス組成物を提供することである。
【0004】
本発明の技術的思想が解決しようとする他の課題は、エッチング選択性に優れ、パターンのプロファイルを改善することができるエッチングガス組成物を用いた基板処理装置を提供することである。
【0005】
本発明の技術的思想が解決しようとするさらに他の課題は、エッチング選択性に優れ、パターンのプロファイルを改善することができるパターン形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の技術的思想は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体であるエッチングガス組成物を提供する。
【0007】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、Cの化学式を有することを特徴とする。
【0008】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,1,3,3,3-Hexafluoropropane)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,1,2,3,3-Hexafluoropropane)、または1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,2,2,3,3-Hexafluoropropane)のうちから選択されることを特徴とする。
【0009】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第1有機フッ素化合物及び第2有機フッ素化合物を含み、前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンまたは1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンのうちから選択されることを特徴とする。
【0010】
例示的な一実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、70モル%~80モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択されることを特徴とする。
【0011】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第1有機フッ素化合物及び第2有機フッ素化合物を含み、前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであることを特徴とする。
【0012】
例示的な一実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択されることを特徴とする。
【0013】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、Cの化学式を有することを特徴とする。
【0014】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテン(hexafluoroisobutene)、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,1,4,4,4-hexafluoro-2-butene)、2,3,3,4,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン(2,3,3,4,4,4-Hexafluoro-1-butene)、(2Z)-1,1,1,2,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,1,2,4,4-Hexafluoro-2-butene)、(2Z)-1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,2,3,4,4-Hexafluoro-2-butene)、1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(1,1,2,3,4,4-Hexafluoro-2-butene)、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン((3R,4S)-1,1,2,2,3,4-hexafluorocyclobutane)、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロブタン(1,1,2,2,3,3-Hexafluorocyclobutane)のうちから選択されることを特徴とする。
【0015】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第3有機フッ素化合物及び第4有機フッ素化合物を含み、前記第3有機フッ素化合物は、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテンまたは(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンのうちから選択されることを特徴とする。
【0016】
例示的な一実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、70モル%~80モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択されることを特徴とする。
【0017】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第3有機フッ素化合物及び第4有機フッ素化合物を含み、前記第3有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンであることを特徴とする。
【0018】
例示的な一実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択されることを特徴とする。
【0019】
例示的な一実施例において、不活性ガス及び反応性ガスをさらに含み、前記不活性ガスは、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、またはそれらの混合物のうちから選択され、前記反応性ガスは、酸素(O)であることを特徴とする。
【0020】
上述した課題を解決するための本発明の技術的思想は、基板処理が遂行される処理空間を有するチャンバ;前記処理空間にエッチングガス組成物を供給するように構成されたガス供給装置;及び前記処理空間に配置され、前記基板を支持するように構成された基板支持装置;を含み、前記エッチングガス組成物は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体である基板処理装置を提供する。
【0021】
例示的な一実施例において、前記基板上に配置され、複数のガス供給ホールを有するシャワーヘッドをさらに含むことを特徴とする。
【0022】
上述した課題を解決するための本発明の技術的思想は、基板上に被エッチング層を形成する段階;前記被エッチング層上にエッチングマスクを形成する段階;前記エッチングマスクを通じてエッチングガス組成物から得られるプラズマを用いて前記被エッチング層をエッチングする段階;及び前記エッチングマスクを除去する段階;を含み、前記エッチングガス組成物は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体であるパターン形成方法を提供する。
【0023】
例示的な一実施例において、前記エッチングマスクは、フォトレジスト(Photo Resist, PR)、スピンオンハードマスク(Spin On Hardmask, SOH)、または非晶質炭素層(Amorphous Carbon Layer, ACL)のうちから選択されることを特徴とする。
【0024】
例示的な一実施例において、前記被エッチング層は、シリコン窒化物、またはシリコン酸化物のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【0025】
例示的な一実施例において、前記プラズマを得るためのプラズマソースは、高周波誘導結合プラズマ(Inductively coupled plasma, ICP)または容量性結合プラズマ(Capacitively coupled plasma, CCP)のうち、いずれか1つであることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の例示的な実施例によるエッチングガス組成物を利用する基板処理装置を示す断面図である。
図2】本発明の例示的な実施例によるパターン形成方法を示すフローチャートである。
図3A】本発明の例示的な実施例による半導体装置製造方法の各段階を示す断面図である。
図3B】本発明の例示的な実施例による半導体装置製造方法の各段階を示す断面図である。
図3C】本発明の例示的な実施例による半導体装置製造方法の各段階を示す断面図である。
図3D】本発明の例示的な実施例による半導体装置製造方法の各段階を示す断面図である。
図3E】本発明の例示的な実施例による半導体装置製造方法の各段階を示す断面図である。
図3F】本発明の例示的な実施例による半導体装置製造方法の各段階を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して本発明の技術的思想の実施例について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素については、同じ参照符号を使用し、それらについての重複説明は省略する。
【0028】
本発明の例示的な実施例によるエッチングガス組成物は、炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を少なくとも2種含み、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、互いに異性体でもある。
【0029】
例示的な実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、Cの化学式を有することができる。
【0030】
例示的な実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,1,3,3,3-Hexafluoropropane)、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,1,2,3,3-Hexafluoropropane)、または1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン(1,1,2,2,3,3-Hexafluoropropane)のうちから選択されうる。
【0031】
例示的な実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第1有機フッ素化合物及び第2有機フッ素化合物を含み、前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンまたは1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンのうちから選択されうる。例えば、前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンでもある。
【0032】
例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、60モル%~90モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、15モル%~40モル%の範囲で選択されうる。例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、65モル%~85モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択されうる。例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、70モル%~80モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択されうる。例えば、前記第1有機フッ素化合物が1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物が1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンである場合、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、75モル%であり、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、25モル%でもある。
【0033】
前記第1有機フッ素化合物と前記第2フッ素化合物との混合比が前述したところのようであるとき、所望のエッチング速度及びエッチング選択比が得られる。具体的に、例えば、前記第1有機フッ素化合物が1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物が1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンである場合、前記第1有機フッ素化合物の含量が過度に少なければ、エッチング選択比が低下し、前記第1有機フッ素化合物の含量が過度に多ければ、エッチング速度が低下しうる。
【0034】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第1有機フッ素化合物及び第2有機フッ素化合物を含み、前記第1有機フッ素化合物は、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパンであり、前記第2有機フッ素化合物は、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパンでもある。
【0035】
例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、30モル%~70モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、30モル%~70モル%の範囲で選択されうる。例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択され、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択されうる。例えば、前記有機フッ素化合物において前記第1有機フッ素化合物のモル比は、50モル%であり、前記第2有機フッ素化合物のモル比は、50モル%の範囲でもある。
【0036】
前記第1有機フッ素化合物と前記第2フッ素化合物の混合比が前述したところのようであるとき、所望のエッチング速度及びエッチング選択比が得られる。具体的に、前記第1有機フッ素化合物の含量が過度に少なければ、エッチング速度が低下し、前記第1有機フッ素化合物の含量が過度に多ければ、エッチング選択比が低下しうる。
【0037】
例示的な実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、Cの化学式を有することができる。
【0038】
例示的な実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテン(hexafluoroisobutene)、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,1,4,4,4-hexafluoro-2-butene)、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタン((3R,4S)-1,1,2,2,3,4-hexafluorocyclobutane)、2,3,3,4,4,4-ヘキサフルオロ-1-ブテン(2,3,3,4,4,4-Hexafluoro-1-butene)、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロシクロブタン(1,1,2,2,3,3-Hexafluorocyclobutane)、(2Z)-1,1,1,2,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,1,2,4,4-Hexafluoro-2-butene)、(2Z)-1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン((2Z)-1,1,2,3,4,4-Hexafluoro-2-butene)、1,1,2,3,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテン(1,1,2,3,4,4-Hexafluoro-2-butene)のうちから選択されうる。
【0039】
例示的な実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第3有機フッ素化合物及び第4有機フッ素化合物を含み、前記第3有機フッ素化合物は、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテンまたは(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンのうちから選択されうる。例えば、前記第3有機フッ素化合物は、(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンでもある。
【0040】
例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、60モル%~90モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、15モル%~40モル%の範囲で選択されうる。例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、65モル%~85モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択されうる。例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、70モル%~80モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、20モル%~30モル%の範囲で選択されうる。例えば、前記第3有機フッ素化合物が(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンであり、前記第4有機フッ素化合物がヘキサフルオロイソブテンである場合、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、75モル%であり、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、25モル%でもある。
【0041】
前記第3有機フッ素化合物と前記第4フッ素化合物の混合比が、前述したところのようであるとき、所望のエッチング速度及びエッチング選択比が得られる。具体的に、例えば、前記第3有機フッ素化合物が(2Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンで前記第4有機フッ素化合物がヘキサフルオロイソブテンである場合、前記第3有機フッ素化合物の含量が過度に少なければ、エッチング選択比が低下し、前記第3有機フッ素化合物の含量が過度に多ければ、エッチング速度が低下しうる。
【0042】
例示的な一実施例において、前記少なくとも2種の有機フッ素化合物は、第3有機フッ素化合物及び第4有機フッ素化合物を含み、前記第3有機フッ素化合物は、ヘキサフルオロイソブテンであり、前記第4有機フッ素化合物は、(3R,4S)-1,1,2,2,3,4-ヘキサフルオロシクロブタンでもある。
【0043】
例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、30モル%~70モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、30モル%~70モル%の範囲で選択されうる。例示的な実施例において、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択され、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、40モル%~60モル%の範囲で選択されうる。例えば、前記有機フッ素化合物において前記第3有機フッ素化合物のモル比は、50モル%であり、前記第4有機フッ素化合物のモル比は、50モル%の範囲でもある。
【0044】
前記第3有機フッ素化合物と前記第4フッ素化合物の混合比が、前述したところのようであるとき、所望のエッチング速度及びエッチング選択比が得られる。具体的に、前記第3有機フッ素化合物の含量が過度に少なければ、エッチング速度が低下し、前記第3有機フッ素化合物の含量が過度に多ければ、エッチング選択比が低下しうる。
【0045】
半導体製造装置工程において、エッチングガス組成物は、多様な種類のフッ素化合物、不活性ガス、酸素などを含むことができる。この際、形成しようとするパターンの縦横比または前記エッチングガス組成物に含まれたフッ素化合物の種類によって、前記エッチングガス組成物内に含まれた酸素の含量が調節されうる。例えば、エッチング工程遂行中に蒸着がさらになされるフッ素化合物を含むエッチングガス組成物は、エッチング工程遂行中に蒸着が不十分になされるフッ素化合物を含むエッチングガス組成物よりさらに多くの含量の酸素を含みうる。さらに多くの含量の酸素を含む場合、エッチングガス組成物のエッチング速度は上昇するが、エッチングガス組成物のエッチングマスクに対する選択比が悪化するか、エッチングガス組成物を用いて形成されたパターンのプロファイルが悪化するなどの問題が発生しうる。一方、本願発明の例示的な実施例によるエッチングガス組成物は、互いに異性体である少なくとも2種の炭素数C3または炭素数C4の有機フッ素化合物を含み、酸素の含量を調節せず、前記有機フッ素化合物の比率を調節して多様な縦横比を有するパターンの形成に用いられうる。特に、高縦横比を有するパターンを形成するに当たって、エッチングガス組成物に含まれた酸素の含量を増加させず、前記有機フッ素化合物の比率を調節し、それを用いて高縦横比を有するパターンが形成されうる。これにより、エッチングガス組成物の選択比が相対的に高く保持しつつも、エッチングガス組成物を用いて形成されたパターンのプロファイルが改善されうる。
【0046】
例示的な実施例において、前記エッチングガス組成物は、不活性ガスをさらに含むことができる。前記不活性ガスは、例えば、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、ゼノン(Xe)、またはそれらの混合物のうち、いずれか1つでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0047】
例示的な実施例において、前記エッチングガス組成物は、反応性ガスをさらに含むことができる。前記反応性ガスは、例えば、酸素(O)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NO)、水素(H)、アンモニア(NH)、フッ化水素(HF)、二酸化硫黄(SO)、二硫化炭素(CS)、硫化カルボニル(COS)、CFI、CI、CIまたはそれらの混合物のうち、いずれか1つでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0048】
以前述したエッチングガス組成物は、ACL(amorphous carbon layer)に対するシリコン化合物(例えば、シリコン酸化物及び/またはシリコン窒化物)のエッチング選択比が優秀である。特に、SiO/ACL、Si/ACLのエッチング選択比が優秀であるので、チャネルホールエッチング、セルメタルコンタクト(cell metal contact, CMC)に優秀に活用されうる。
【0049】
図1は、本発明の例示的な実施例によるエッチングガス組成物を利用する基板処理装置200を概略的に示す断面図である。
【0050】
図1を参照すれば、基板処理装置200は、チャンバ210、ガス供給装置220、シャワーヘッド230、及び基板支持装置240を含む。
【0051】
チャンバ210は、内部に空間を有する筒状を有する。チャンバ210は、内部に処理空間212を有する。処理空間212には、シャワーヘッド230及び基板支持装置240が位置しうる。チャンバ210は、方形の断面形状を有するが、これに限定されるものではない。
【0052】
ガス供給装置220は、チャンバ210上に位置しうる。ガス供給装置220は、本発明の例示的な実施例によるエッチングガス組成物を処理空間212に供給する。前記エッチングガス組成物は、プラズマソース(図示せず)によってプラズマ状態にもなる。
【0053】
ガス供給装置220は、ガス供給ノズル221、ガス供給ライン223、及びガス供給源225を含みうる。ガス供給ノズル221は、チャンバ210の上面中央部に位置しうる。ガス供給ノズル221は、チャンバ210の上面を垂直方向に貫通しうる。ガス供給ノズル221の底面には、噴射口が形成されうる。ガス供給ノズル221は、前記噴射口を介して前記エッチングガス組成物を処理空間212に供給しうる。ガス供給ライン223は、ガス供給ノズル221とガス供給源225とを連結しうる。ガス供給ライン223は、ガス供給源225から供給される前記エッチングガス組成物をガス供給ノズル221に供給しうる。図1には、図示されていないが、ガス供給ライン223上には、弁(図示せず)が配置されうる。前記弁は、ガス供給ノズル221への前記エッチングガス組成物の供給を制御しうる。例えば、前記弁が開放されれば、前記エッチングガス組成物は、ガス供給ノズル221に供給され、前記弁が閉鎖されれば、前記エッチングガス組成物は、ガス供給ノズル221に供給されな。前記弁は、例えば、複数個でもあるが、これに限定されるものではない。ガス供給源225は、ガス供給ライン223を介して前記エッチングガス組成物をガス供給ノズル221に供給しうる。前記エッチングガス組成物を用いてエッチング工程を遂行することにより、エッチング工程によって形成されたパターンラインのCD(critical dimension)が減少してパターンのプロファイルが改善されうる。
【0054】
前記プラズマソースは、処理空間212に供給された前記エッチングガス組成物をプラズマ状態に作りうる。例示的な実施例において、前記プラズマソースは、誘導結合プラズマ(Inductively coupled plasma, ICP)または容量結合プラズマ(Capacitively coupled plasma, CCP)でもある。但し、それに限定されるものではなく、例えば、反応性イオンエッチング(reactive ion etching, RIE)設備、磁気強化反応性イオンエッチング(magnetically enhanced reactive ion etching, MERIE)設備、トランスフォーマー結合プラズマ(transformer coupled plasma, TCP)設備、中空アノード型プラズマ(hollow anode type plasma)設備、ヘリカル共振器プラズマ(helical resonator plasma)設備、電子サイクロトロン共鳴プラズマ(electron cyclotron resonance plasma, ECR plasma)設備などでもある。
【0055】
シャワーヘッド230は、処理空間212内に配置されうる。シャワーヘッド230は、チャンバ210の上面から基板支持装置240に向かう方向に一定距離ほど離隔されるように位置しうる。シャワーヘッド230は、基板支持装置240及び基板Wの上部に位置しうる。シャワーヘッド230は、例えば、プレート形状を有しうるが、それに限定されるものではない。シャワーヘッド230の断面積は、基板支持装置240の断面積よりさらに大きい値を有しうるが、それに限定されるものではない。例示的な実施例において、シャワーヘッド230の底面は、プラズマによるアーク発生を防止するために正極化処理されうる。シャワーヘッド230は、複数個のガス供給ホール(図示せず)を含みうる。前記ガス供給ホールは、シャワーヘッド230の上面と底面とを垂直方向に貫通することができる。前記ガス供給ホールを介してガス供給装置220によって供給される前記エッチングガス組成物は、シャワーヘッド230の下部に供給されうる。
【0056】
基板支持装置240は、処理空間212内でチャンバ210の下面上に配置されうる。基板支持装置240は、例えば、静電気力を用いて基板Wを吸着する静電チャックでもあるが、それに限定されるものではない。基板支持装置240は、基板Wを支持することができる。基板支持装置240は、例えば、円板状を有しうるが、それに限定されるものではない。基板支持装置240の断面積は、基板Wの断面積よりさらに大きい値を有することができるが、それに限定されるものではない。
【0057】
図1には、図示されていないが、基板処理装置200は、制御部(図示せず)を含みううる。前記制御部は、基板処理装置200の動作を制御しうる。例えば、前記制御部は、ガス供給装置220と電気的信号とを送受信するように構成され、それを介してガス供給装置220の動作を制御するように構成されうる。
【0058】
前記制御部は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合わせによって具現されうる。例えば、前記制御部は、ワークステーションコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータなどのコンピューティング装置でもある。例えば、前記制御部は、ROM(Read Only Memory), RAM(Random Access Memory)などのメモリ装置や、所定の演算及びアルゴリズムを遂行するように構成されたプロセッサ、例えば、マイクロプロセッサ、CPU(Central Processing Unit), GPU(Graphics Processing Unit)などを含みうる。また、前記制御部は、電気的信号を受信及び送信するための受信機及び伝送機を含みうる。
【0059】
図2は、本発明の例示的な実施例によるパターン形成方法を示すフローチャートである。図3Aないし図3Fは、本発明の例示的な実施例による半導体装置の製造方法の各段階を示す断面図である。
【0060】
図2及び図3Aを参照すれば、基板101上に被エッチング層として犠牲層110sと絶縁層110mを互に反復積層して被エッチング層を形成しうる(S100)。
【0061】
基板101は、シリコン(Si)またはゲルマニウム(Ge)のようなIV族半導体、シリコン-ゲルマニウム(SiGe)またはシリコンカーバイド(SiC)のようなIV-IV族化合物半導体、またはガリウム砒素(GaAs)、インジウム砒素(InAs)、またはインジウムリン(InP)のようなIII-V族化合物半導体を含みうる。基板101は、バルクウェーハまたはエピタキシャル層として提供されうる。他の実施例において、基板101は、SOI(silicon-on-insulator)基板、またはGeOI(germanium-on-insulator)基板を含みうる。例示的な実施例において、基板101は、第1導電型(例えば、p型)のウェルを含みうる。
【0062】
犠牲層110sは、絶縁層110mに対してエッチング選択性を有する物質からなりうる。例えば、犠牲層110sは、絶縁層110mに比べて、エッチング剤を用いたエッチング工程において、高いエッチング選択比で除去されるように選択されうる。例えば、絶縁層110mは、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜であり、犠牲層110sは、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコンカーバイド、ポリシリコン、シリコンゲルマニウムのうちから選択するが、シリコン絶縁層110mに対して高いエッチング選択性を有するように選択されうる。例えば、犠牲層110sがシリコン酸化物を含む場合、絶縁層110mは、シリコン窒化物を含む。他の例として、犠牲層110sがシリコン窒化物を含む場合、絶縁層110mは、シリコン酸化物を含む。さらに他の例として、犠牲層110sがドーピングされていないポリシリコンを含む場合、絶縁層110mは、シリコン窒化物またはシリコン酸化物を含みうる。
【0063】
犠牲層110s及び絶縁層110mは、化学気相蒸着(chemical vapor deposition、CVD)、物理気相蒸着(physical vapor deposition、PVD)、または原子層蒸着(atomic layer deposition、ALD)によって形成されうる。
【0064】
基板101と基板101に最も近く形成された犠牲層110sの間には、熱酸化膜110bが提供されうる。熱酸化膜110bは、絶縁層110mに比べてさらに薄い厚さを有しうる。
【0065】
互に積層された犠牲層110s及び絶縁層110m上に、ハードマスク物質膜182及びフォトレジストマスクパターン190pが順次に形成されうる。
【0066】
ハードマスク物質膜182は、ACL(amorphous carbon layer)、SOH(spin-on hardmask)、及びその他犠牲層110s及び絶縁層110mと適切なエッチング選択性を有する炭素系物質でもある。
【0067】
フォトレジストマスクパターン190pは、EUV(extreme ultraviolet)(13.5nm)用レジスト、KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト、ArFエキシマレーザー(193nm)用レジスト、またはF2エキシマレーザー(157nm)用レジストからなる。フォトレジストパターン190pは、追ってメモリセル領域に形成されるチャネルホール130h(図3参照)に対応する多数のホールパターン194を含みうる。
【0068】
図2及び図3Bを参照すれば、フォトレジストマスクパターン190p(図3A参照)をエッチングマスクとしてハードマスク物質膜182(図3A参照)をエッチングしてハードマスクパターン182pを形成しうる(S200)。前記エッチングは、乾式の異方性エッチングでもある。
【0069】
フォトレジストマスクパターン190pのホールパターン194によってハードマスク物質膜182が露出された部分は、ハードマスク物質膜182が前記エッチングによって除去されて絶縁層110mの上面が露出されうる。
【0070】
フォトレジストマスクパターン190pが存在する部分では、フォトレジストパターン190pにハードマスク物質膜182が保護されるので、エッチングされずに残存しうる。
【0071】
図3A及び図3Bには、互に積層された犠牲層110s及び絶縁層110m上にハードマスク物質膜182及びフォトレジストマスクパターン190pが順次に形成され、フォトレジストマスクパターン190pをエッチングマスクとし、ハードマスク物質膜182をエッチングすることで、ハードマスクパターン182pを形成するように図示されているが、それに限定されるものではない。例えば、互に積層された犠牲層110s及び絶縁層110m上には、ハードマスクパターン182p、またはフォトレジストマスクパターン190pのうち、いずれか1つのみ形成され、形成されたハードマスクパターン182p、またはフォトレジストマスクパターン190pのうち、いずれか1つは、直ちにエッチングマスクとして、犠牲層110s及び絶縁層110mをエッチングするの用いられる。
【0072】
図2及び図3Cを参照すれば、ハードマスクパターン182pをエッチングマスクとして用いて犠牲層110s及び絶縁層110mを貫通するチャネルホール130hを形成することができる(S300)。
【0073】
犠牲層110s及び絶縁層110mを貫通するチャネルホール130hを形成するために、エッチングガス組成物と酸素を供給しながら、電力を供給して電気的バイアスを印加しうる。供給された電力によって前記エッチングガス組成物は、プラズマ状態に転換されて電気的バイアスによって異方性エッチングを遂行する。前記エッチングガス組成物は、前述した本発明の例示的な実施例によるエッチングガス組成物でもある。前記エッチングガス組成物を用いてエッチング工程を遂行することにより、パターンラインのCDが減少してパターンのプロファイルが改善されうる。
【0074】
例示的な実施例において、プラズマを利用するエッチング装備としては、誘導結合プラズマ(Inductively coupled plasma, ICP)設備、または容量性結合プラズマ(Capacitively coupled plasma, CCP)設備でもある。しかし、それらに限定されるものではなく、例えば、反応性イオンエッチング(reactive ion etching, RIE)設備、磁気強化反応性イオンエッチング(magnetically enhanced reactive ion etching, MERIE)設備、トランスフォーマー結合プラズマ(transformer coupled plasma, TCP)設備、中空アノード型プラズマ(hollow anode type plasma)設備、ヘリカル共振器プラズマ(helical resonator plasma)設備、電子サイクロトロン共鳴プラズマ(electron cyclotron resonance plasma, ECR plasma)設備などでもある。
【0075】
プラズマ状態の前記エッチングガス組成物は、異方性エッチングが遂行される間にハードマスクパターン182pの側面には、パッシベーション層181が形成されうる。パッシベーション層181は、C-C、C-F、C-H結合を含むフッ化炭素系ポリマーからなる。パッシベーション層181によって前記被エッチング層の選択比増加及びACL、SOH、PRなどのエッチングマスクのLER及びLWRを改善しうる。これにより、縦横比の高いHARC(high aspect ratio contact)をボーイング(bowing)やテーパリング(tapering)が減少した優秀な品質として形成可能である。
【0076】
例示的な実施例において、前記異方性エッチングは、約250K~約420K、約260K~約400K、約270K~約380K、約280K~約360K、または約290K~約340Kの温度で遂行されうる。
【0077】
図2及び図3Dを参照すれば、チャネルホール130h内に所定高さに半導体パターン170を形成する。
【0078】
半導体パターン170は、基板101の露出された上面をシードとして使用する選択的エピタキシャル成長(selective epitaxial growth, SEG)によって形成されうる。これにより、半導体パターン170は、基板101の材料によって単結晶シリコンを含むように形成され、必要によって、不純物がドーピングされうる。例示的な実施例において、チャネルホール130hを所定高さに埋め込むように、非晶質シリコン膜を形成した後、非晶質シリコン膜にレーザーエピタキシャル成長(laser epitaxial growth, LEG)または固相エピタキシ(solid phase epitaxy, SPE)を遂行することで、半導体パターン170を形成しうる。
【0079】
次いで、チャネルホール130h内に垂直チャネル構造体130を形成する。
【0080】
垂直チャネル構造体130は、情報保存パターン134、垂直チャネルパターン132、及び埋込み絶縁パターン138を含む。情報保存パターン134は、犠牲層110sと垂直チャネルパターン132との間に配置されうる。例示的な実施例において、情報保存パターン134は、上部と下部に開口部を有するチューブ状に提供されうる。情報保存パターン134は、半導体パターン170の上部表面が露出されるように提供されうる。例示的な実施例において、情報保存パターン134は、ファウラー・ノルドハイムトンネリング(Fowler-Nordheim tunneling)効果を用いてデータを保存する膜を含みうる。例示的な実施例において、情報保存パターン134は、他の動作原理に基づいてデータを保存する薄膜を含みうる。
【0081】
例示的な実施例において、情報保存パターン134は、複数の薄膜に形成されうる。例えば、情報保存パターン134は、ブロッキング絶縁膜、電荷保存膜、及びトンネル絶縁膜のような複数の薄膜を含みうる。
【0082】
垂直チャネルパターン132は、情報保存パターン134の側面及び露出された半導体パターン170の上部表面をコンフォーマルに被覆するように形成されうる。垂直チャネルパターン132は、半導体パターン170と直接連結されうる。垂直チャネルパターン132は、半導体物質(例えば、多結晶シリコン膜、単結晶シリコン膜、または非結晶質シリコン膜)でもある。例示的な実施例において、垂直チャネルパターン132は、ALDまたはCVDによって形成されうる。
【0083】
埋込み絶縁パターン138は、情報保存パターン134及び垂直チャネルパターン132によって埋め込まれていないチャネルホール130hの残部を満たすように形成されうる。埋込み絶縁パターン138は、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を含みうる。例示的な実施例において、埋込み絶縁パターン138の形成前に、水素アニーリング工程をさらに進めて垂直チャネルパターン132に存在する結晶欠陥を治しうる。
【0084】
図2及び図3Eを参照すれば、垂直チャネル構造体130のそれぞれに導電パッド140を形成する。
【0085】
例示的な実施例において、導電パッド140を形成するために垂直チャネル構造体130の上部をリセスさせ、リセスされた部分内に導電性物質を埋め込むことができる。例示的な実施例において、垂直チャネル構造体130の上部に不純物を注入することで、導電パッド140を形成することができる。
【0086】
次いで、導電パッド140及び最上層に位置する絶縁層110m上にキャップ絶縁層112を形成する。キャップ絶縁層112は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜などであり、CVDまたはALDによって形成されうる。
【0087】
図2及び図3Fを参照すれば、メモリセル領域の一部に基板101の上部表面まで延びるワードラインカットトレンチ152を形成し、ワードラインカットトレンチ152を通じて基板101内に不純物を注入することで、共通ソースライン155を形成することができる。前記不純物は、共通ソースライン155が形成される部分の基板101またはウェルと反対となる導電型を有することができる。
【0088】
次いで、ワードラインカットトレンチ152を介して犠牲層110sをゲート電極に置き換えられる。
【0089】
そのために、まずワードラインカットトレンチ152を介して犠牲層110sを除去する。図2及び図3Aを参照して説明したように、犠牲層110sは、絶縁層110mに対して高いエッチング選択性を有するように選択されるので、適切なエッチング剤の選択によって犠牲層110sを選択的に除去することができる。
【0090】
以後、犠牲層110sが除去された空間を充填するようにバリア膜(図示せず)とゲート電極物質膜とが順次に形成されうる。バリア膜は、TiN、TaNのような物質で約30Å~約150Åの厚さを有するようにCVDまたはALDによって形成されうる。
【0091】
ゲート電極物質膜は、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)のような金属、金属シリサイド、チタン窒化物(TiN)、タンタル窒化物(TaN)のような導電性の金属窒化物、ポリシリコンまたは非晶質シリコンによって形成され、必要によって、不純物がドーピングされうる。ゲート電極物質膜は、前記バリア膜形成後の残りの空間を埋め込むように形成されうる。次いで、ワードラインカットトレンチ内の前記ゲート電極物質膜をパターニングしてゲート電極120を形成することができる。
【0092】
以後、ワードラインカットトレンチ152内に分離絶縁膜165及び導電膜160を順次に形成しうる。
【0093】
分離絶縁膜165は、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜、またはシリコン酸窒化膜のうち、いずれか1つを含み、CVDまたはALDによって形成されうる。導電膜160は、タングステンまたは銅のような金属を含み、CVDまたはALDによって形成されうる。
【0094】
以下、具体的な実験例及び比較例でもって本発明の構成及び効果をさらに詳細に説明するが、それら実験例は、単に本発明をさらに明確に理解させるためのものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0095】
<実施例1ないし実施例6及び比較例1ないし比較例9>
下記表1の組成を有するエッチングガス組成物を用いて表1の条件下で各被エッチング層に対するエッチング速度及び被エッチング層に形成されたチャネルホールの直径差を測定し、その結果を表2にまとめた。被エッチング層に形成されたチャネルホールの直径差は、下記表1の組成を有するエッチングガス組成物を用いて形成されたそれぞれのチャネルホールの最大直径と最小直径との差を通じて測定した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
表2から分かるように、比較例1ないし比較例9の場合、酸素の供給量が増加しながらエッチング速度は、増加するが、それと同時に選択比が急に悪くなることが確認された。
【0099】
一方、実施例1ないし実施例6の場合、前述したように酸素の供給量を調節せずとも、前記有機フッ素化合物それぞれの含量を調節してエッチング速度及びエッチング選択比を調節することができ、前記エッチングガス組成物に含まれた前記有機フッ素化合物それぞれの含量変化によってエッチング速度が増加しつつも、選択比が相対的に高く保持されることを確認することができた。
【0100】
したがって、高縦横比を有する被エッチング層をエッチングするに当たって、実施例1ないし実施例6のエッチングガス組成物を利用することが有利であることが確認された。
【0101】
<実施例7ないし実施例12及び比較例10ないし比較例18>
下記表3の組成を有するエッチングガス組成物を用いて表3の条件下で各被エッチング層に対するエッチング速度及び被エッチング層に形成されたチャネルホールの直径差を測定し、その結果を表4にまとめた。被エッチング層に形成されたチャネルホールの直径差は、前述した方法と同様の方法で測定した。
【0102】
【表3】
【0103】
【表4】
【0104】
表4から分かるように、比較例10ないし比較例18の場合、酸素の供給量が増加しながら、エッチング速度は、増加するが、それと同時に選択比が急に悪くなることが確認された。
【0105】
一方、実施例7ないし実施例12の場合、前述したように酸素の供給量を調節せずとも、前記有機フッ素化合物それぞれの含量を調節してエッチング速度及びエッチング選択比を調節することができ、前記エッチングガス組成物に含まれた前記有機フッ素化合物それぞれの含量変化によってエッチング速度が増加しつつも、選択比が相対的に高く保持されることを確認した。
【0106】
したがって、高縦横比を有する被エッチング層をエッチングするに当たって、実施例7ないし実施例12のエッチングガス組成物が有利であることが確認された。
【0107】
以上、図面と明細書において例示的な実施例が開示された。本明細書において特定の用語を使用して実施例が説明されたが、これは、単に本開示の技術的思想を説明するための目的に使用されたものであって、意味限定や請求範囲に記載の本開示の範囲を制限するために使用されたものではない。よって、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、それにより、多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。よって、本開示の真の技術的保護範囲は、請求範囲の技術的思想によって決定されねばらない。
【符号の説明】
【0108】
200 基板処理装置
210 チャンバ
212 処理空間
220 ガス供給装置
221 ガス供給ノズル
223 ガス供給ライン
225 ガス供給源
230 シャワーヘッド
240 基板支持装置
W 基板
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F