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特開2023-1534284フランジチャイルドレジスタントジッパ及びバッグ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153428
(43)【公開日】2023-10-17
(54)【発明の名称】4フランジチャイルドレジスタントジッパ及びバッグ
(51)【国際特許分類】
   A44B 19/16 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
A44B19/16
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138263
(22)【出願日】2023-08-28
(62)【分割の表示】P 2021518170の分割
【原出願日】2019-10-07
(31)【優先権主張番号】62/741,721
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/594,327
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ジョセ マヌエル セプティエン ロジャス
(72)【発明者】
【氏名】ナイジェル ナイト
(57)【要約】
【課題】製造、輸送、及びリサイクリングに関して重量及びコストの低減を達成しながら、高いレベルのチャイルドレジスタンスを維持するチャイルドレジスタント容器を提供すること。
【解決手段】本開示は、パッケージをチャイルドレジスタントにする再閉鎖可能なジッパ又は再閉鎖部材10を有するプラスチック又はポリマー容器100に関する。1つの典型的な実施形態において、これは、第1下側噛合要素28及び第1上側噛合要素29を有する第1輪郭部材12を含むジッパ又は再閉鎖部材10によって達成され、第1輪郭部材12は、第1上側噛合要素29を通して切断されて、下側第1輪郭部材12′及び上側第1輪郭部材12″が形成される。この切断は、下側第1輪郭部材12′の上縁から延在するとともに、第1上側噛合要素の一部29′を含む少なくとも1つのタブ18を形成する。第2輪郭部材14は、第2下側噛合要素44及び第2上側噛合要素46を有する第2ウェブ部分30を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再閉鎖可能パッケージ(100)の再閉鎖部材(10)において、
第1輪郭部材(12)と第2輪郭部材(14)とを含み、
前記第1輪郭部材(12)は、第1下側噛合要素(28)及び第1上側噛合要素29を備えた第1ウェブ部分(16)を含み、第1輪郭部材(12)は、前記第1上側噛合要素(29)を通して切断されて、下側第1輪郭部材(12′)及び上側第1輪郭部材(12″)を形成し、それにより、前記下側第1輪郭部材(12′)の上縁から延在するとともに、前記第1上側噛合要素の一部29′を含む少なくとも1つのタブ(18)が形成され、
前記第2輪郭部材(14)が、第2下側噛合要素(44)及び第2上側噛合要素(46)を有する第2ウェブ部分(30)を含んでいる再閉鎖部材。
【請求項2】
前記下側第1輪郭部材(12′)は第1下側封着フランジ部(20)を含み、前記上側第1輪郭部材(12″)は第1上側封着フランジ部(21)を含む請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項3】
前記第2輪郭部材(14)は、第2下側封着フランジ部(32)及び第2上側封着フランジ部(34)を含む請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項4】
前記下側第1輪郭部材(12′)及び前記上側第1輪郭部材(12″)は前記第1輪郭部材(12)を切断することによって分離される請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのタブ(18)は複数のタブ(18)を含む請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項6】
前記複数のタブ(18)は、前記下側第1輪郭部材(12′)の上縁に沿って周期的に離間する請求項5に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項7】
噛合形態において、前記第1上側噛合要素(29)及び前記第2上側噛合要素(46)は互いに噛合し、前記第1下側噛合要素(28)及び前記第2下側噛合要素(44)は互いに噛合する請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項8】
噛合形態において、前記複数のタブ(18)は前記第2上側噛合要素(46)と噛合する請求項6に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項9】
ユーザーは、該再閉鎖部材(10)を開放するために前記第2上側噛合要素(46)から前記タブ(18)をはがす請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項10】
前記第1下側噛合要素(28)及び上側噛合要素(29)、並びに、前記第2下側噛合要素(44)及び上側噛合要素(46)は、該再閉鎖部材(10)に沿って長手方向に平行に延在する請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項11】
第1下側封着フランジ部(20)、第1上側封着フランジ部(21)、第2下側封着フランジ部(32)、及び第2上側封着フランジ部(34)の内部表面は、非封着突出部(26、27、40、42)を含む請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項12】
前記非封着突出部(26、27、40、42)は、該再閉鎖部材(10)に沿って長手方向に延在する請求項11に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項13】
ポリマー材料から構成される請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項14】
前記上側第1輪郭部材(12″)は、第1上側封着フランジ部(21)及び前記第1上側噛合要素(29)の一部を含む請求項1に記載の再閉鎖部材(10)。
【請求項15】
前記第1上側封着フランジ部(21)は、該第1上側封着フランジ部(21)の内部表面上に非封着突出部(26)を含む請求項14に記載の再閉鎖部材(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年10月5日に出願された米国仮特許出願第62/741,721号の優先権を主張する2019年10月7日に出願された米国特許出願第16/594,327号の優先権を米国特許法第119条(e)の下に主張し、これら全ての特許出願の内容は、引用することによりその全体があらゆる目的で本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、ジッパが組み込まれるパッケージ又はバッグとともに、4つのフランジ部を有するチャイルドレジスタント(子供に安全な)再閉鎖可能ジッパに関し、特に、再閉鎖部材(reclosure)の輪郭部材(profile)はタブを含み、タブは、対向する輪郭部材に係合するための噛合要素を有し、また、対向する輪郭部材からタブをはがすことによって分離されなければならない。
【背景技術】
【0003】
従来技術は種々のチャイルドレジスタントパッケージを含む。典型的には、これらのパッケージは、子供にとって魅力的であるが有害である場合がある、薬用カプセル、洗剤カプセル、又は同様な品目を保持するように設計される。従来技術はプラスチック蓋の多くの例を有し、プラスチック蓋は、ガラス又はプラスチック容器から取り除かれるために、子供に明らかでないと思われる又は子供の体力能力を超えると思われる種々の方法でひねられるか又は押されなければならない。しかしながら、そのような容器は、製造するのが複雑であり、消費者製品にかなりの費用を付加する。さらに、そのような容器は、重く、且つ嵩張る場合があり、それにより、輸送コストが増加する。さらに、この重量及び嵩は、これらの製品のリサイクル負荷を増加する。
【0004】
従来技術は、「Child-Resistant Reclosable Packages」という名称の、Rojasに対する2017年6月1日に公開された特許文献1及び「Child-Resistant Reclosable Bags」という名称の2018年8月2日に出願された特許文献2を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国公開出願第2017/0152085号
【特許文献2】PCT出願PCT/US2018/044941号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、製造、輸送、及びリサイクリングに関して重量及びコストの低減を達成しながら、高いレベルのチャイルドレジスタンスを維持するチャイルドレジスタント容器を提供することが本開示の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的及び他の目的は、パッケージをチャイルドレジスタントにする再閉鎖可能なジッパを有するプラスチック又はポリマー容器によって達成される。1つの典型的な実施形態において、これは、対向するフランジ部の対向するトラックに係合するタブトラックを有するタブを含む4つのフランジ部を有するジッパによって達成される。輪郭部材のうちの1つの輪郭部材は、噛合要素(interlocking elementsのセットのうちの1つの噛合要素のセットに沿って、2つのピースに長手方向に切断され、それにより、噛合要素の切断されたセットの一部によって形成される、タブトラックを有するタブを形成する。ユーザーは、タブを露出させるために対向するトラックからタブトラックを切り離し、タブは、その後、ジッパの残りの部分を開放するために使用される。更なる実施形態は、タブのレベルの直下のヒンジ付き係合部を含む。
【0008】
本開示の更なる目的及び利点は、以下の記載及び添付の図面から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態である再閉鎖部材を有する典型的な再閉鎖可能パッケージの平面図である。
図2図1の平面2-2に沿う分解断面図である。
図3】本開示の再閉鎖部材の一実施形態の第1輪郭部材の部分分解平面図である。
図4】本開示の再閉鎖部材の一実施形態の第2輪郭部材の平面図である。
図5A】本開示の再閉鎖部材の更なる態様を示す図である。
図5B】本開示の再閉鎖部材の更なる態様を示す図である。
図6A】本開示の再閉鎖部材の一実施形態を開放するためのステップを示す図である。
図6B】本開示の再閉鎖部材の一実施形態を開放するためのステップを示す図である。
図6C】本開示の再閉鎖部材の一実施形態を開放するためのステップを示す図である。
図6D】本開示の再閉鎖部材の一実施形態を開放するためのステップを示す図である。
図6E】本開示の再閉鎖部材の一実施形態を開放するためのステップを示す図である。
図6F】本開示の再閉鎖部材の一実施形態を開放するためのステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、添付図面を詳細に参照すると、図面を通して同様の要素には同じ参照番号が付されており、本開示の閉鎖部材、再閉鎖部材、又はジッパ10の一実施形態を有する典型的な再閉鎖可能パッケージ100が、図1に開示されていることが理解さよう。
【0011】
多様なパッケージで再閉鎖部材10を利用することができるが、図1の典型的なパッケージ100は、同一の広がりを持つ第1ポリマーシート材料102及び第2ポリマーシート材料104から作られる。ポリマーシート材料は、底部封着部106並びに第1側部封着部108及び第2側部封着部110において互いに封着され、それにより、口部112が形成される。該口部は、再閉鎖部材10により再閉鎖可能となっている。再閉鎖部材は、パッケージ100の上部にわたって横方向に、かつ、第1シート材料102及び第2シート材料104の上縁に隣接して下方に延在する。複数の実施形態において、第1シート材料102及び第2シート材料104は、底部封着部106又は側部封着部102、104に代えて折り曲げ部を有する単一シート材料で置き換えることができる。
【0012】
図2図5A参照)は、図1の平面2-2に沿う分解断面図であり、第1シート材料102及び第2シート材料104とともに、第1輪郭部材12及び第2輪郭部材14の断面図を示す。再閉鎖部材10は、第1シート102の内部壁に封着されるか又はその他の方法で取り付けられる第1輪郭部材12、及び、第2シート104の内部壁に封着されるか又はその他の方法で取り付けられる第2輪郭部材14を含む。詳述されるように、第1輪郭部材12は、上方に延在するタブ18を含む。図3及び図4は、第1輪郭部材12及び第2輪郭部材14についての或る長さの材料の内部表面(すなわち、対向する輪郭部材に向く表面)をそれぞれ示す。
【0013】
図3に示すように、第1輪郭部材12についての或る長さの材料は、被切断ライン31によって下側第1輪郭部材12′及び上側第1輪郭部材12″に分割されたウェブ16の概ね矩形のストリップ様部分を含み、少なくとも1つのタブ18(図5B参照)は、(下側第1輪郭部材12′と上側第1輪郭部材12″との間において分解構成で示す)被切断ライン31によって規定されるように、下側第1輪郭部材12′の上側表面から上方に延在する。タブ18は、単一のタブ18がパッケージ100の幅内に含まれるように離間することができる。図3に示す複数のタブ18は、複数のタブ18がパッケージ100内で周期的に離間して生じることができること、又は、図1に示すように、単一のタブ18が単一パッケージ100内に設置されるように材料の長さがカットされることを示すことができる。下側第1輪郭部材12′の下側部分は第1下側封着フランジ部20であり、第1下側封着フランジ部20は、第1シート材料102に封着するために外方に向く平滑側面22を含み、また、長手方向に延在する複数の非封着突出部26を有する内方に向く側面24を更に含む。同様に、上側第1輪郭部材12″の上側部分は第1上側封着フランジ部21であり、第1上側封着フランジ部21は、第1シート材料102に封着するために外方に向く平滑側面22′を含み、また、長手方向に延在する複数の非封着突出部27を有する内方に向く側面24′を更に含む。これらの非封着突出部26、27は、第2輪郭部材14に向かって延在し、第1輪郭部材12と第1シート材料102との間、及び、第2輪郭部材14と第2シート材料104との間の封着プロセス中に、第1輪郭部材12と第2輪郭部材14との間のいずれの封着も防止又は低減することが意図される。
【0014】
一実施形態において、単一のタブ18は5mm高さ、且つ10mm幅である。別の実施形態において、2つのタブ18が、同様の寸法を有して、再閉鎖可能パッケージ100の同じ側に存在する。更に別の実施形態において、5×10mmより高く、且つ幅広である単一のタブが存在する。タブ18は、第1上側噛合トラック29に沿って第1輪郭部材12を切断することによって形成され、それにより、第1上側噛合トラック29からタブ18上にタブトラック29′が形成される。
【0015】
ジッパ閉鎖部材(噛合トラック28、29、タブトラック29′を有するタブ18、及び対向する噛合トラック44、46)を含む第1輪郭部材12及び第2輪郭部材14は、当技術分野で知られているプラスチック又はポリマーから製造される。例えば、第1輪郭部材12及び第2輪郭部材14は、限定はしないが、ポリエチレン又はポリプロピレンから製造することができる。再閉鎖可能バッグは、例えば、限定はしないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)ラミネートフィルムから作られる。PETラミネートフィルムは、高い封着完全性(seal integrity)及び良好な水蒸気バリア(moisture barrier)特性を提供する。第1輪郭部材及び第2輪郭部材は、例えば、限定はしないが、縦型充填封着(VFFS:vertical form fill and seal)包装ライン中に再閉鎖可能パッケージ100に適用することができる。
【0016】
第1下側噛合トラック28は、互いに平行であり、タブ18の下で、矩形ウェブ16のストリップ様部分の上側長手方向エリアに位置決めされる。第1下側噛合トラック28は、第2輪郭部材14の相補的な第2下側噛合トラック44(図4参照)と解放可能に噛合できるように配置、構成される。さらに、タブ18は、第1上側噛合タブトラック29′を含み、第1上側噛合タブトラック29′は、互いに平行であり、相補的な第2上側噛合トラック46(図4参照)と解放可能に噛合できるように配置、構成される。
【0017】
図4に示すように、第2輪郭部材14についての或る長さの材料は、第1輪郭部材12の幅に等しい、示す幅(すなわち、図4の垂直寸法)のウェブ30の概ね矩形のストリップ様部分を含む。しかしながら、この幅は、機能に影響を及ぼすことなく無理のない範囲内で変動する場合がある。第2輪郭部材14の下側部分は第2下側封着フランジ部32であり、一方、第2輪郭部材14の上側部分は第2上側封着フランジ部34である。第2下側封着フランジ部32及び第2上側封着フランジ部34は、第2シート材料104に封着するために外方に向く平滑側面36を含み、また、第2下側封着フランジ部32及び第2上側封着フランジ部34の内部にそれぞれ位置決めされた長手方向に延在する複数の非封着突出部40、42を有する内方に向く側面38を更に含む。これらの非封着突出部40、42は、第1輪郭部材12に向かって延在し、第1輪郭部材12と第1シート材料102との間の封着プロセス中に、及び、第2輪郭部材14と第2シート材料104との間の封着プロセス中に、第1輪郭部材12と第2輪郭部材14との間又は第2輪郭部材14と第1シート材料102との間のいずれの封着も防止又は低減することが意図される。
【0018】
第2輪郭部材14についての材料の長さは、第2下側噛合トラック44を含み、第2下側噛合トラック44は、互いに平行であり、第1輪郭部材12(すなわち、下側第1輪郭部材12′)の相補的な第1下側噛合トラック28と解放可能に噛合できるように配置、構成される。第2輪郭部材14についての材料の長さは、第2上側噛合トラック46を更に含み、第2上側噛合トラック46は、互いに平行であり、上側第1輪郭部材12″の相補的な第1上側噛合タブトラック29及び下側第1輪郭部材12′のタブ18上のタブトラック29′と解放可能に噛合できるように配置、構成される。第2下側噛合トラック44及び上側噛合トラック46は、第2下側封着フランジ部32と第2上側封着フランジ部34との間で互いに平行にかつ隣接して形成される。
【0019】
噛合形態において、第1上側噛合トラック29及び第2上側噛合トラック46が互いに噛合し、第1下側噛合トラック28及び第2下側噛合トラック44が互いに噛合する。
【0020】
図6A図6Fは、本開示の閉鎖部材、再閉鎖部材、又はジッパ10についての開放シーケンスを示す。図6Aにおいて、第1上側封着フランジ部21及び第2上側封着フランジ部34は、タブ18を露出するために分離される。図6Bにおいて、上側第1輪郭部材12″上の第1上側噛合トラック29は、第2上側噛合トラック46から分離されており、一方、(下側第1輪郭部材12′上の)タブ18は、第2輪郭部材14上の第2上側噛合トラック46と噛合したままである。図6Cにおいて、タブ18は、第2上側噛合トラック46からはがされている。図6Dにおいて、第1下側噛合トラック28及び第2下側噛合トラック44を互いから分離するために、タブ18が手動で係合され、引っ張られている。図6Dにおいて、第1下側噛合トラック28及び第2下側噛合トラック44は互いから分離されている。図6E及び図6Fにおいて、閉鎖部材、再閉鎖部材、又はジッパ10(したがって、パッケージ又はバッグ100)は開放している。閉鎖部材、再閉鎖部材、又はジッパ10を再閉鎖することは、述べた開放シーケンスと逆の順序で行うことができる。特に、ユーザーは、第1下側噛合トラック28及び第2下側噛合トラック44を互いに、タブトラック29′を第2上側噛合トラック46に、そして、第1上側噛合トラック29及び第2上側噛合トラック46を互いに一致(mate)させるべきである。
【0021】
要約すると、複数の開放ステップのシーケンスを含むこの構成は、再閉鎖部材10,したがって、パッケージ100のチャイルドレジスタント特性に寄与する。噛合形態において、ユーザーが、第1下側噛合トラック28及び第2下側噛合トラック44を分離するために、タブ18を握る又は把持することによる以外で、第1輪郭部材12を効果的に把持する方法が存在しない。しかしながら、ユーザーは、第1上側噛合トラック29及び第2上側噛合トラック46が互いに噛合している間に、タブ18を手動で把持する又は握ることができない。タブ18を把持可能な位置にもたらすために、ユーザーは、最初に、タブ18を第2輪郭部材14からはがし、その後、タブ18を把持し、第1輪郭部材12を第2輪郭部材14から引っ張らなければならない。
【0022】
このように、上述した複数の目的及び利点が最も効率的に達成される。本明細書において本発明の好ましい実施形態を詳細に開示及び記載してきたが、本発明がこれにより限定されるものでは決してないことが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0023】
10 ジッパ
12 第1輪郭部材
12′ 下側第1輪郭部材
12″ 上側第1輪郭部材
14 第2輪郭部材
16 ウェブ
18 タブ
20 第1下側封着フランジ部
21 第1上側封着フランジ部
22 平滑側面
24 側面
26 非封着突出部
27 非封着突出部
28 第1下側噛合トラック
29 第1上側噛合トラック
29′ 第1上側噛合タブトラック
30 ウェブ
31 被切断ライン
32 第2下側封着フランジ部
34 第2上側封着フランジ部
36 平滑側面
38 側面
40 非封着突出部
42 非封着突出部
44 第2下側噛合トラック
46 第2上側噛合トラック
100 再閉鎖可能パッケージ
102 第1ポリマーシート材料
104 第2ポリマーシート材料
106 底部封着部
108 第1側部封着部
110 第2側部封着部
112 口部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
【手続補正書】
【提出日】2023-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
このように、上述した複数の目的及び利点が最も効率的に達成される。本明細書において本発明の好ましい実施形態を詳細に開示及び記載してきたが、本発明がこれにより限定されるものでは決してないことが理解されるべきである。
本発明の態様の一部を以下記載する。
[態様1]
再閉鎖可能パッケージ(100)の再閉鎖部材(10)において、
第1輪郭部材(12)と第2輪郭部材(14)とを含み、
前記第1輪郭部材(12)は、第1下側噛合要素(28)及び第1上側噛合要素29を備えた第1ウェブ部分(16)を含み、第1輪郭部材(12)は、前記第1上側噛合要素(29)を通して切断されて、下側第1輪郭部材(12′)及び上側第1輪郭部材(12″)を形成し、それにより、前記下側第1輪郭部材(12′)の上縁から延在するとともに、前記第1上側噛合要素の一部29′を含む少なくとも1つのタブ(18)が形成され、
前記第2輪郭部材(14)が、第2下側噛合要素(44)及び第2上側噛合要素(46)を有する第2ウェブ部分(30)を含んでいる再閉鎖部材。
[態様2]
前記下側第1輪郭部材(12′)は第1下側封着フランジ部(20)を含み、前記上側第1輪郭部材(12″)は第1上側封着フランジ部(21)を含む態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様3]
前記第2輪郭部材(14)は、第2下側封着フランジ部(32)及び第2上側封着フランジ部(34)を含む態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様4]
前記下側第1輪郭部材(12′)及び前記上側第1輪郭部材(12″)は前記第1輪郭部材(12)を切断することによって分離される態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様5]
前記少なくとも1つのタブ(18)は複数のタブ(18)を含む態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様6]
前記複数のタブ(18)は、前記下側第1輪郭部材(12′)の上縁に沿って周期的に離間する態様5に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様7]
噛合形態において、前記第1上側噛合要素(29)及び前記第2上側噛合要素(46)は互いに噛合し、前記第1下側噛合要素(28)及び前記第2下側噛合要素(44)は互いに噛合する態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様8]
噛合形態において、前記複数のタブ(18)は前記第2上側噛合要素(46)と噛合する態様6に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様9]
ユーザーは、該再閉鎖部材(10)を開放するために前記第2上側噛合要素(46)から前記タブ(18)をはがす態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様10]
前記第1下側噛合要素(28)及び上側噛合要素(29)、並びに、前記第2下側噛合要素(44)及び上側噛合要素(46)は、該再閉鎖部材(10)に沿って長手方向に平行に延在する態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様11]
第1下側封着フランジ部(20)、第1上側封着フランジ部(21)、第2下側封着フランジ部(32)、及び第2上側封着フランジ部(34)の内部表面は、非封着突出部(26、27、40、42)を含む態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様12]
前記非封着突出部(26、27、40、42)は、該再閉鎖部材(10)に沿って長手方向に延在する態様11に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様13]
ポリマー材料から構成される態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様14]
前記上側第1輪郭部材(12″)は、第1上側封着フランジ部(21)及び前記第1上側噛合要素(29)の一部を含む態様1に記載の再閉鎖部材(10)。
[態様15]
前記第1上側封着フランジ部(21)は、該第1上側封着フランジ部(21)の内部表面上に非封着突出部(26)を含む態様14に記載の再閉鎖部材(10)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再閉鎖可能パッケージ(100)の再閉鎖部材(10)において、
第1輪郭部材(12)と第2輪郭部材(14)とを含み、
前記第1輪郭部材(12)は、第1下側噛合要素(28)及び第1上側噛合要素29を備えた第1ウェブ部分(16)を含み、第1輪郭部材(12)は、前記第1上側噛合要素(29)を通して切断されて、下側第1輪郭部材(12′)及び上側第1輪郭部材(12″)を形成し、それにより、前記下側第1輪郭部材(12′)の上縁から延在するとともに、前記第1上側噛合要素の一部29′を含む少なくとも1つのタブ(18)が形成され、
前記第2輪郭部材(14)が、第2下側噛合要素(44)及び第2上側噛合要素(46)を有する第2ウェブ部分(30)を含んでいる再閉鎖部材。