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特開2023-15349外骨格装置、及び血管形成バルーン組立体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015349
(43)【公開日】2023-01-31
(54)【発明の名称】外骨格装置、及び血管形成バルーン組立体
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/3207 20060101AFI20230124BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20230124BHJP
【FI】
A61B17/3207
A61M25/10 550
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022184893
(22)【出願日】2022-11-18
(62)【分割の表示】P 2019201214の分割
【原出願日】2019-11-06
(31)【優先権主張番号】62/215,472
(32)【優先日】2015-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518076126
【氏名又は名称】トランジット サイエンティフィック,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100147511
【弁理士】
【氏名又は名称】北来 亘
(72)【発明者】
【氏名】フォジティク,ショーン・ピー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カテーテル又はバルーン(例えば血管形成バルーンなど)の様な細長い医療器具の外表面へ適用できる外骨格装置を提供する。
【解決手段】外骨格装置10は、血管形成バルーンの様な細長い医療器具40を覆って位置決めされるように構成され、本体20とテザー30を含んでいる。また近位カラー26から遠位カラー24へ延びている1つ又はそれ以上の外部要素22とによって画定されている。外部要素は、カテーテル又はバルーンを受け入れるためのケージの様な受け器の外囲いを画定するようなやり方で配列されていてもよい。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い医療器具と共に組み立てるように構成されている外骨格装置であって、前記装置は、
細長い医療器具を覆って位置決めされるように構成されている本体、
を備え、前記本体は、
少なくとも1つの外部要素であって、
細長く、
前記細長い医療器具の周囲の周りの半径方向位置に位置決めされるように構成されており、
前記血管形成バルーンの長さに沿ってのびるように構成されている、
少なくとも1つの外部要素、を含み、
前記本体は、
前記外骨格装置を前記細長い医療器具へ固定するように構成されている、
外骨格装置。
【請求項2】
前記本体は、前記細長い医療器具の前記周囲の周りの異なる半径方向位置に位置決めされるように構成されている複数の外部要素を含んでいる、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項3】
前記本体は、前記細長い医療器具の一区分が膨らまされると拡張するように、及び前記細長い医療器具の前記区分が引っ込められると弾性的に引っ込むように、構成されている、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項4】
前記本体から近位方向にのびているテザーであって、前記細長い医療器具の遠位端が被術者の身体内の所望箇所に位置決めされる際に当該テザーの近位端が前記被術者の外に存在することを可能にする長さを有しているテザー、を更に備えている請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの外部要素は切削要素を備えている、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの外部要素はワイヤを備えている、請求項4に記載の外骨格装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの外部要素は細長いポリマー要素を備えている、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの外部要素は導管を備えている、請求項4に記載の外骨格装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの外部要素はハイポチューブを備えている、請求項8に記載の外骨格装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの外部要素は、流体が前記導管から前記少なくとも1つの外部要素の外表面へ流れることを可能にするために当該外部要素を貫いて形成されている少なくとも1つの孔を含んでいる、請求項8に記載の外骨格装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つの外部要素は、前記導管の遠位端に少なくとも1つの開口部を含んでいる、請求項8に記載の外骨格装置。
【請求項12】
前記テザーは導管を含んでおり、前記テザーの前記導管は前記少なくとも1つの外部要素を貫く前記導管と連通している、請求項8に記載の外骨格装置。
【請求項13】
前記テザーは複数の細長い要素を含んでいる、請求項4に記載の外骨格装置。
【請求項14】
前記テザーの前記複数の細長い要素は一体に撚られ又は編み組まれている、請求項13に記載の外骨格装置。
【請求項15】
細長い医療器具と共に組み立てるように構成されている外骨格装置であって、前記装置は、
細長い医療器具を覆って位置決めされるように構成されている本体であって、周方向に拡張するように及び周方向に弾性的に収縮するように構成されている細長い管状要素、を備えている本体と、
前記本体上の複数の外部要素であって、
それぞれが細長い要素を備えており、
前記本体の周囲の周りの異なる半径方向位置に位置決めされており、
前記本体の長さに沿ってのびている、
複数の外部要素と、
を備えている、外骨格装置。
【請求項16】
前記複数の外部要素のうちの少なくとも1つの外部要素は切削要素を備えている、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項17】
前記本体は、前記担持体が前記細長い医療器具の未拡張部分に係合するように構成される収縮状態を有している、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項18】
前記本体は周方向に巻き重ねられるように構成されており、前記外部要素は、前記本体と共に巻くように構成されている、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項19】
前記複数の外部要素の各外部要素は、
前記本体の周囲の拡張に際して前記外部要素の幅が拡張することを可能にするように、及び、
前記本体の周囲の収縮に際して前記外部要素の幅が収縮することを可能にするように、
構成されているポリマー、を備えている、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項20】
各外部要素は、前記外部要素が未拡張である間はより際立っており前記外部要素が拡張すると際立ちが薄れる外縁部を含んでいる、請求項19に記載の外骨格装置。
【請求項21】
前記複数の外部要素から近位方向にのびているテザーであって、前記細長い医療器具を被術者の身体の中へ導入させるカテーテルの長さを超える長さを有しているテザー、を更に備えている請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項22】
前記テザーは導管を含んでおり、
前記複数の外部要素のうちの少なくとも1つの外部要素は、前記テザーの前記導管と流れ連通している導管を含んでおり、
前記少なくとも1つの外部要素は、前記少なくとも1つの外部要素の前記導管と流れ連通しており流体が前記少なくとも1つの外部要素の前記導管から前記少なくとも1つの外部要素の外表面へ流れることを可能にするように構成されている少なくとも1つの孔、を含んでいる、請求項21に記載の外骨格装置。
【請求項23】
前記本体は、複数の異なる直径の細長い医療器具と共に使用されるように構成されている、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項24】
前記担持体は、療法剤、薬剤、又は別の液体を吸収するように構成されている、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項25】
前記担持体は、療法剤又は薬剤を担持している、請求項15に記載の外骨格装置。
【請求項26】
血管形成バルーンと、
前記血管形成バルーンの外部上に配置されるように構成されている外骨格装置と、
を備えている血管形成バルーン組立体。
【請求項27】
細長い医療器具の機能性を拡張するための方法であって、
外骨格装置を細長い医療器具の外部上へ取り付ける段階と、
前記細長い医療器具を、被術者の身体の中へ、所望箇所まで導入する段階と、
前記外骨格カテーテルを用いて前記所望箇所で処置を遂行する段階と、
前記細長い医療器具及び前記外骨格装置を前記被術者の前記身体から抜去する段階と、
を備えている方法。
【請求項28】
前記外骨格装置を取り付ける段階は、
外骨格装置を、巻かれた構成にある間に、前記細長い医療器具の端に隣接して位置決めする段階と、
前記外骨格装置を前記細長い医療器具の長さに沿って広げてゆき、前記外骨格装置を前記細長い医療器具の長さの少なくとも一部分に沿って位置決めする段階と、
を備えている、請求項27に記載の血管形成方法。
【請求項29】
前記外骨格装置を取り付ける段階は、
外骨格装置を前記細長い医療器具上へ取り付ける段階と、
流体を前記外骨格装置のテザーの導管の中へ導入し、前記導管を通し、前記外骨格装置の少なくとも1つの外部要素の導管の中へ進ませ、前記導管を通し、前記少なくとも1つの外部要素の孔を通して、前記被術者の前記身体の中へ前記流体を注入する段階と、
を備えている、請求項27に記載の血管形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
「細長い医療器具と共に使用するための外骨格装置」という名称の米国仮特許出願第62/215,472号(472号仮出願)の出願日である2015年9月8日に対する優先権の主張をこれにより行う。472号仮出願の開示全体をこれによりここに援用する。
【0002】
本開示は、概括的には、カテーテルやバルーン(例えば血管形成バルーンなど)の様な細長い医療器具の外表面上に使用するための外骨格装置に関する。
【0003】
具体的には、本開示は、動脈プラークに係合する又は切り込むための装置、注入装置、電子装置、成形装置、など、の様な外骨格装置であって、テザー又は他の操作(例えば、抜去、移動、など)に関する特徴を有する外骨格装置に関する。本開示は、更に、カテーテル又は血管形成バルーンの様な細長い医療器具へ適用できる本体又は担持体上の細長い要素を含んでいる外骨格装置に関する。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、様々な態様では、カテーテル又はバルーン(例えば血管形成バルーンなど)の様な細長い医療器具上に配置されるように構成されている外骨格装置に関する。細長い医療器具の拡張式要素(例えば血管形成バルーンの様なバルーンなど)と共に使用するように構成されている外骨格装置の実施形態は、更に、拡張式要素が膨らまされると拡張するように、そしてまた拡張式要素が萎まされると弾性的に収縮するように、構成されているものである。外骨格装置に加えて、外骨格装置と細長い医療器具(例えば、カテーテル、バルーン、など)を含んでいる組立体が開示されており、外骨格装置を使用するための方法も開示されている。
【0005】
1つの態様では、本開示による外骨格装置は、カテーテル又は血管形成バルーンの様な細長い医療器具を覆って位置決めされるように構成されている本体又は担持体を備えることができる。本体は、単一の管状要素によって画定されていてもよいし、又は複数の要素によって画定されていてもよい。加えて、細長い医療器具の拡張式部分と共に使用するように構成されている外骨格装置の本体は、それが取り囲んでいる細長い医療器具の部分が半径方向に拡張(例えば膨らまされるなど)すると同じく拡張するように構成することができる。その様な外骨格装置の本体は、更に、それが取り囲んでいる細長い医療器具の部分が収縮(例えば萎まされるなど)するとその未拡張構成に弾性的に戻るように構成することができる。本開示による外骨格装置の本体は、更に、複数の異なる直径の細長い医療器具と共に使用するように構成することができる。
【0006】
様々な実施形態では、外骨格装置の本体は、細長い医療器具の長さの少なくとも一部分の周囲を完全に取り囲むように構成されているスリーブを備えていてもよい。その様な構成の本体は、細長い管状要素又はスリーブを備えていてもよい。本体の寸法並びに本体を作っている材料が、本体を細長い医療器具の未拡張部分上に位置決めすることを可能にし、細長い医療器具の未拡張部分が未拡張(例えば膨らまされていない)状態に留まっている間は本体が当該部分上に留まることを可能にする。当然ながら、外骨格装置が細長い医療器具の拡張式部分上へ導入される実施形態では、拡張式部分の拡張が細長い医療器具を更に外骨格装置に係合するように(又は細長い医療器具によって係合されるように)仕向ける。
【0007】
幾つかの実施形態では、外骨格装置の本体は周方向に巻き重ねられるように構成されていて、担持体に環の様相を与えるようになっていてもよい。その様な様式に具現化されている本体は、細長い医療器具(例えばカテーテル又はバルーン(例えば膨らまされていない血管形成バルーンなど))の被術者身体への導入に先立って当該細長い医療器具の端に隣接して向きを定められ、その後、細長い医療器具上へ広げられることになるが、それは同じく被術者身体への導入より前に起こってもよいし、又は細長い医療器具及び外骨格装置が被術者身体へ導入されようとしている間に起こってもよい。
【0008】
単一の細長い管状要素を含むことの代替形として、本開示による外骨格装置の本体は、細長い医療器具を周方向に取り囲み当該器具の長さに沿った複数箇所に係合するように構成されている複数のカラー、そして更に、1つのカラーから別のカラーへ延びていて、従って細長い医療器具の長さの少なくとも一部分に沿って延在するように構成されている1つ又はそれ以上の細長い要素、を備えていてもよい。外骨格装置が複数の細長い要素を含んでいる実施形態では、細長い要素は、細長い医療器具の表面周りの異なる半径方向位置に位置決めされるのに適した構成とすることができる。カラーと(単数又は複数の)細長い要素とは一体で細長い医療器具の長さの少なくとも一部分を受け入れるためのケージを画定している。
【0009】
本開示による外骨格装置の本体は、外骨格装置及びそれが担持されている細長い医療器具が被術者身体の内部へ導入されたときに1つ又はそれ以上の特定の機能を遂行するように構成されている外部要素(例えば、管状型実施形態のリブ、ケージ型実施形態の細長い要素、など)を、担持する又は備えることができる。
【0010】
或る特定の実施形態では、外部要素は「アテロトーム」として知られている小さいブレードを備えていてもよい。その様な外部要素はここでは「切削要素」と呼称されることもある。アテロトームは、1つ又はそれ以上の縁部を含んでいてもよい。例えば、アテロトームに係る外部要素は、(例えばアテロトームがその上に位置決めされている細長い医療器具(例えばカテーテル血管形成バルーンなど)の膨らましによって)押し進められてプラークの中へ切り込んでゆくか、切れ目を付けるか、又はそれ以外の方式で係合するように構成されていてもよい。
【0011】
アテロトームがカテーテル上に存在する実施形態では、カテーテルは、アテロトームがプラークに係合する、切れ目を付ける、及び/又は切り込むようなやり方で、プラークに押し付けられるようになっていてもよい。外骨格装置が血管形成バルーン上に存在する実施形態では、血管形成バルーンを膨らませることによって血管形成バルーンが拡張されてゆくにつれアテロトームはプラークに係合する、切れ目を付ける、及び/又は切り込むことができる。
【0012】
幾つかの実施形態では、アテロトームは、荷重下に置かれると拡張し荷重が解放されると弾性的に収縮するポリマーを備えていてもよい。より具体的には、アテロトームの幅は、アテロトームが引張応力下に置かれると拡張し引張応力が解放されると弾性的に収縮するようになっていてもよい。その様なポリマーのアテロトームは、荷重が外部要素の長さを横断する方向に殆ど若しくは全く掛けられていないときはより際立つ縁部であって、それの互いに反対側の面へ(例えばアテロトームが存在する血管形成バルーンが膨らまされるなどして)いっそう多くの引張荷重が掛けられると、際立ちが薄れ、ひいては動脈プラークへ切り込む、切れ目を付ける、又は係合する能力の一部を失う縁部、を含んでいてもよい。
【0013】
代わりに、アテロトームを備えている外部要素は、外骨格装置の本体と関係付けられていてもよいし、又は外部要素が本体の一部を構成している実施形態では、本体が周方向に伸張する又は収縮するにつれてアテロトームの(単数又は複数の)縁部の向きが変わるような様式で外骨格装置の本体の他の要素と関連付けられていてもよい。一例として、本体が弛緩状態にあるときに、外部要素の(単数又は複数の)縁部は、外部要素の長手方向軸に対して半径方向に又は実質的に半径方向に向き付けられるようになっていてもよい。本体が周方向に拡張してゆくと外部要素の(単数又は複数の)縁部が向き付けられる(単数又は複数の)角度は、より接線的になり、それにより、(単数又は複数の)縁部が動脈プラークに切れ目を付ける、切り込む、又はそれ以外に係合する公算は小さくなる、というのであってもよい。
【0014】
本開示による外骨格装置の外部要素は、それらがアテロトームを備えているにせよ備えていないにせよ、1つ又はそれ以上の導管を含むことができる。導管が貫通して延びている外部要素は、流体を吐出する即ち流体を被術者の身体の中へ注入させるように、又は被術者の身体から試料を取得するように、構成されていてもよい。導管(例えば、ハイポチューブ、細長い管状ポリマー要素、など)を含んでいる外部要素の幾つかの実施形態は、ここでは「孔」と呼称される1つ又はそれ以上の小開口部であって外部要素の壁を貫いて延びていて流体が導管から外部要素の外表面へ流れてゆけるように外部要素の長さに沿った中間箇所に位置決めされている小開口部、を含んでいてもよい。複数の孔を含んでいる外部要素の実施形態なら、広範な面積に亘って散らばる複数の箇所への流体送達を可能にすることができるだろう。導管を有する外部要素は、開口している遠位端を有していてもよいし、又は被術者の身体内の選択された箇所への流体の送達又は被術者の身体内の選択された箇所からの流体の引き抜きを可能にするよう外部要素の壁を貫いて延びている1つ又はそれ以上のより大きな開口部を有していてもよい。
【0015】
代わりに、外骨格装置の外部要素は、回路トレース及び電極の様な電気伝導性要素を備えていてもよい。電気伝導性要素は、限定するわけではないが被術者身体内の1つ又はそれ以上の所望箇所への熱の送達及び/又は被術者身体内の1つ又はそれ以上の所望箇所への電気の送達を含め、様々な機能を遂行することができる。電気伝導性要素は、更に、細長い医療器具によって、また外骨格装置の本体によって、被術者身体内の1つ又はそれ以上の所望箇所へ搬送される装置(例えばセンサなど)への及び/又は装置からの電気信号の通信を可能にすることもできる。
【0016】
他の型式の機能性を提供する外部要素も本開示の範囲内に入る。
【0017】
外部要素の幾つかの実施形態は、変形可能であってもよいし、それらが形を付けられた形状を保持するように構成されていて、外骨格装置が存在している細長い医療器具(例えば、カテーテル、血管形成バルーン、など)の部分の形を外骨格装置が画定できるようになっていてもよい。
【0018】
本開示による外骨格装置は、随意的には、外骨格装置の本体から近位に延びるテザーを含んでいてもよい。外骨格装置のテザーは、外骨格装置の本体から長手方向(又は少なくともどちらかというと長手方向)に延びていてもよい。外骨格装置の本体が被術者の身体内の細長い医療器具(例えば、カテーテル、血管形成バルーン、など)上に存在しているとき、外骨格装置は、近位方向に、被術者身体の外の場所まで延びていてもよい。従って、テザーは、テザーが共に使用される細長い医療器具の長さを超える長さを有するものとすることができる。その様なテザーは、例えば、外骨格装置と関連付けられているカテーテル又は血管形成バルーンが被術者身体から抜去されるときに、確実に外骨格装置を被術者身体から抜去できるように構成されていてもよい。外骨格装置の外部要素の1つ又はそれ以上が導管及び孔又は他の開口部を含んでいる実施形態を含め、幾つかの実施形態では、テザーもその長さに沿って延びる導管を含んでいてもよい。当該導管は少なくとも1つの外部要素の導管と連通していてもよく、そうすれば、テザーの導管へ導入された流体を少なくとも1つの外部要素の導管へ流入させ、少なくとも1つの外部要素内の孔を通って連通させ、少なくとも1つの外部要素が存在している箇所へ(例えば、血管内へ、血管内のプラークのあるところ、などへ)導入させることができるようになる。電気信号が外骨格装置上の回路機構へ及び/又は回路機構から伝送されることになる実施形態では、テザーは1つ又はそれ以上のワイヤを含んでいるか又は担持していてもよい。
【0019】
幾つかの実施形態では、テザーは、ワイヤ、ハイポチューブ、細長いポリマー要素、など、の様な単一の細長い要素を備えていてもよい。他の実施形態では、外骨格装置は、2つ又はそれ以上のテザーを含んでいてもよい。複数のテザーを含んでいる実施形態では、テザーは互いに分離されたままであってもよいし又はそれらの長さの少なくとも一部分に沿って(例えば、溶接又は結着、撚り、編み組み、などにより)一体に固定されていてもよい。
【0020】
別の態様によれば、カテーテル又はバルーン(例えば血管形成バルーンなど)の様な細長い医療器具の機能性を拡張するための方法が開示されている。その様な方法は、外骨格装置を細長い医療器具の外部へ(例えば細長い医療器具の遠位部分の外部へ)取り付ける段階を含んでいてもよい。外骨格装置が所定位置にある状態で、細長い医療器具(例えばその遠位部分など)は被術者の身体の中へ導入される。細長い医療器具(例えばその遠位部分など)及びそれによって担持されている外骨格装置は、次いで、被術者身体に係る所望箇所まで進められてもよい。細長い医療器具(例えばその遠位部分など)及び外骨格装置が所定位置に入ったら、それらのうちの一方又は両方を使用し、被術者身体内の所望箇所にて処置を施行することができる。その後、細長い医療器具及び外骨格装置は、被術者身体から抜去されてもよい。
【0021】
開示されている主題の他の態様、並びに様々な態様の特徴及び利点は、次に続く説明、添付図面、及び付随の特許請求の範囲の考察を通して当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】外骨格装置の或る実施形態を示しており、外骨格装置は、細長い医療器具(例えば、カテーテル、血管形成バルーン、など)を取り囲むように構成されている本体、担持体、又はケージを含み、外骨格装置の本体は、細長い医療器具の長さに沿って向きを定められるように構成されている複数の細長い外部要素によって画定されている。
図1A】細長い医療器具上に取り付けられている、図1の外骨格装置の実施形態を示している。
図1B】拡張された(例えば膨らまされたなどの)状態にある図1Aの細長い医療器具――描かれている実施形態では血管形成バルーン――と拡張された状態にある図1及び図1Aの外骨格装置の本体を描いている。
図2】外骨格装置の或る実施形態を示しており、外骨格装置は、細長い医療器具(例えば、カテーテル、血管形成バルーン、など)を取り囲むように構成されている本体、担持体、又はケージを含み、外骨格装置の本体は、細長い医療器具の長さに沿って向きを定められるように構成されている複数の細長い外部要素によって画定されている。
図2A】細長い医療器具上に取り付けられている、図2の外骨格装置の実施形態を示している。
図3】外骨格装置の或る実施形態を示しており、外骨格装置は、細長い医療器具(例えば、カテーテル、血管形成バルーン、など)を取り囲むように構成されている本体、担持体、又はケージを含み、外骨格装置の本体は、細長い医療器具の長さに沿って向きを定められるように構成されている複数の細長い外部要素によって画定されている。
図3A】細長い医療器具上に取り付けられている、図3の外骨格装置の実施形態を示している。
図3B】拡張された(例えば膨らまされた)状態にある図3Aの細長い医療器具――描かれている実施形態では血管形成バルーン――と拡張された状態にある図3及び図3Aの外骨格装置の本体を描いている。
図4A】細長い医療器具上へ取り付けられる前の、巻かれた構成に維持されている外骨格装置の本体の或る実施形態を示している。
図4B】外骨格装置の、細長い医療器具上への取り付けの或る実施形態を示しており、本体を細長い医療器具上へ近位方向に広げてゆく段階を含んでいる。
図4C】外骨格装置の、細長い医療器具上への取り付けの実施形態を示しており、本体が細長い医療器具上へ広げられた状態にある。
図5A】細長い医療器具上に取り付けられる前の両巻き構成に維持されている外骨格装置の本体の或る実施形態を示している。
図5B】外骨格装置の、細長い医療器具上への取り付けの或る実施形態を示しており、本体の遠位側を遠位方向に広げてゆく段階及び本体の近位側を近位方向に広げてゆく段階を含んでいる。
図5C】外骨格装置の、細長い医療器具上への取り付けの実施形態を示しており、本体が細長い医器具上へ広げられた状態にある。
図6A】細長い医療器具上に取り付けられる前の、巻かれた構成に維持されている外骨格装置の本体の別の実施形態を描いている。
図6B】外骨格装置の、細長い医療器具上への取り付けの或る実施形態を示しており、本体を遠位方向に広げてゆく段階を含んでいる。
図6C】外骨格装置の、細長い医療器具上への取り付けの実施形態を示しており、本体が細長い医療器具上に広げられた状態にある。
図7A】外骨格装置を通して被術者身体内の1つ又はそれ以上の箇所へ及び/又は被術者身体内の1つ又はそれ以上の箇所から流体が運ばれることを可能にするように構成されている外部要素を有する外骨格装置の或る実施形態を示している。
図7B図7Aの外骨格装置の実施形態の断面図を示している。
図8】物質(例えば、液体状態又は固体状態の療法剤、液体状態又は固体状態の薬剤、など)を保持し被術者の身体内の所望箇所へ送達するように構成されている本体、を有する外骨格装置の或る実施形態を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0023】
異なる図面内の同様の符号は同様の要素を指すものであり、同様の要素は一部の実施形態では互いに同じ又は同様である特徴、機能、及び/又は他の特性を含むものとしてもよい。
【0024】
図1図1Bを参照すると、血管形成バルーン40(図1A)を覆って位置決めされるように構成されている外骨格装置10の或る実施形態が描かれている。外骨格装置10は本体20とテザー30を含んでいる。
【0025】
外骨格装置10の本体20は、カテーテル又はバルーン(例えば血管形成バルーンなど)の様な細長い医療器具40(図1A及び図1B)の長さに沿った異なる位置に設置されるように構成されている少なくとも2つのカラー――図1図1Bによって示されている遠位カラー24及び近位カラー26――と、更にまた近位カラー26から遠位カラー24へ延びている1つ又はそれ以上の外部要素22(図1から図1Bに示されている複数の外部要素22)と、によって画定されている。遠位カラー24と近位カラー26は、細長い医療器具40の長さに沿った所望箇所にて外骨格装置10の本体20を所定位置に保持する様式で細長い医療器具40に(例えば、弾性的に、干渉嵌めによる、などで)係合するように構成されていてもよい。
【0026】
描かれている様に、外部要素22は、互いに実質的に平行に向きを定められた細長い部材である。外部要素22は、カテーテル又はバルーン(例えば血管形成バルーンなど)の様な細長い医療器具40(図1A及び図1B)を受け入れるためのケージの様な受け器(例えば、やや円筒形の様式、など)の外囲いを画定するようなやり方で配列されていてもよい。図1図1Bは各外部要素22を本体20の長さに平行に向きを定められている実質的に直線状の部材であるものとして示しているが、限定するわけではないが螺旋状に向き付けられた外部要素22、多様な曲線(例えばS状即ちS字形状など)を有する外部要素22、など、を含め、他の向き付けも本開示の範囲内に入る。
【0027】
遠位カラー24は、外骨格装置10の本体20の遠位端20dに位置付けることができ、また本体20が複数の外部要素22を含んでいる実施形態では外部要素22の遠位端22dを互いに対して所定位置に固定することができる。遠位カラー24は、細長い医療器具40の遠位端を受け入れるように、ひいては本体20並びに外骨格装置10の残部を細長い医療器具40の遠位部分41上の所定位置に保持するように、構成することができる。描かれている実施形態では、外骨格装置10が細長い医療器具40の遠位部分41上の所定位置にある状態で、細長い医療器具40の近位寄りの部分42は露出したままである。
【0028】
外骨格装置10の本体20の近位カラー26は、本体20の近位端20pに位置付けることができる。本体20が複数の外部要素22を含んでいる実施形態では、近位カラー26は外部要素22の近位端22pを互いに対して所定位置に固定することができる。近位カラー26は、細長い医療器具40のやや近位寄りの部分の上に位置決めされるように、そして当該部分を受け入れるように、構成されていてもよい。図1図1Bによって示されている実施形態では、近位カラー26は細長い医療器具40の遠位部分41(例えば拡張式要素など)の近位側に近位方向に隣接して位置決めされている。近位カラー26は、細長い医療器具40の、近位カラー26が位置決めされる部分に係合するように構成されていて、こうして本体20及び骨格装置10の残部を細長い医療器具40の遠位部分41上の所定位置に保持することができる。図1Bによって示されている様に、細長い医療器具40の拡張式遠位部分41の近位側に位置決めされているときの近位カラー26は、例えば遠位部分41が少なくとも部分的に膨らまされたときなどに遠位部分41を覆う所定位置に本体20を保持するよう遠位カラー24と連携して機能するように構成されていて、外骨格装置10の本体20が遠位部分41の拡張に適応するのを可能にすることができる。
【0029】
本開示による外骨格装置10は、本体20に加えて、テザー30を含んでいてもよい。テザー30は、外骨格装置10及び外骨格装置10がその上に位置決めされている細長い医療器具40の遠位部分41が被術者身体内に留まっている間も、医療提供者の様な個人が被術者身体の外の場所から外骨格装置10に対する制御を維持することを可能にさせるように構成されていてもよい。一例として、テザー30は、外骨格装置10が細長い医療器具40の遠位部分41からずり落ちてしまった場合に個人が外骨格装置10を抜去することを可能にすることができる。別の例として、テザー30は、被術者身体からの細長い医療器具40の抜去を円滑化することができ、例えば、テザー30を細長い医療器具40の近位部分42と共に引いて、近位部分42へ掛けられる引く力を強化又は補強することもできる。幾つかの実施形態では、テザー30は更なる機能性を提供することもできる。2~3の非限定的な例として、テザー30は、外骨格装置110が被術者身体へ導入された後の外骨格装置の操作、被術者身体の中への及び/又は被術者身体から外への液体の連通、及び/又は被術者身体の中の外骨格装置110と被術者身体の外の1つ又はそれ以上の機器との間の電気信号の通信、を可能にすることもできる。
【0030】
幾つかの実施形態では、テザー30は、遠位端を本体20の近位端へ固定されている単一の細長い要素を備えていてもよい。他の実施形態では、テザー30は外骨格装置10の本体20の1つ又はそれ以上の外部要素22の近位方向延長部を備えていてもよい。
【0031】
次に図2及び図2Aを見ると、図1図1Bによって描かれている外骨格装置10の実施形態の本体20に似ている本体20’を含んでいるが多くの点で外骨格装置10とは相違する外骨格装置10’の実施形態が示されている。
【0032】
1つの実施例として、図2及び図2Aに示されている外骨格装置10’は、少なくとも2つの外部要素22’の近位方向延長部によって形成されているテザー30’を含んでいる。従って、テザー30’は2つ以上の要素を含んでいるわけであり、即ち外骨格装置10’は2つ以上のテザー30’を含んでいると言ってもよいだろう。
【0033】
別の実施例として、外骨格装置10’の本体20’は、本体20’の近位端20p’を画定するように外部要素22’の中間部分22i’を互いに対して所定位置に保持している近位カラー26’を含んでいてもよく、近位カラー26’は本体20を細長い医療器具40’(図2A)の遠位部分41’の近位側に対して所定位置に保持している場合もあれば保持していない場合もある。
【0034】
別のオプションとして、外骨格装置10’の本体20’の近位カラー26’は、本体20’が細長い医療器具40(図2A)の遠位部分41に適応し遠位部分41を受け入れることを可能にする方式で、外部要素22’の長さに沿って滑動するように構成されていてもよい。その様な近位カラー26’は、更に、近位カラー26’が、本体20’に遠位部分41の長さに対応する長さを与えること可能にするように、また遠位部分41の近位端に係合し、それにより本体20’を細長い医療器具40の遠位部分41を覆う所定位置に固定することを可能にするように、外部要素22’の長さに沿った所望箇所にてその場にロックされるように構成されていてもよい。
【0035】
外骨格装置10’は、更に、本体20’より近位に位置付けられている1つ又はそれ以上の位置決めカラー28’を含んでいてもよい。各位置決めカラー28’は、テザー30’の要素を互いに対して所定位置に保持するようになっていてもよく、及び/又はテザー30’を細長い医療器具40の近位部分42の様な別の特徴に対して所定位置に保持するようになっていてもよい。
【0036】
図3図3Bは、各外部要素22’’が遠位部分22d’’と近位部分22p’’を含んでいる外骨格装置10’’の別の実施形態を描いている。各外部要素22’’の遠位部分22d’’は、外骨格装置10’’が共に使用されるように構成されている相手の細長い医療器具40の遠位部分41を覆って位置決めされるように構成されていてもよい。各外部要素22’’の近位部分22p’’は、細長い医療器具40の近位端(図示せず)付近の箇所、近位端の箇所、又は近位端より向こうの箇所、まで近位方向に延びるように構成されていてもよい。従って、各外部要素22’’の近位部分22p’’がテザー30’’の役目を果たすようになっていてもよいし、又は複数の外部要素22’’の近位部分22p’’が集合的にテザー30’’として機能するようになっていてもよい。図3図3Bに示されている外骨格装置10’’は、外骨格装置10’’及びその外部要素22’’を細長い医療器具40’’の遠位端又はその付近にて所定位置に固定する遠位カラー24’’を含んではいるものの、外骨格装置10’’は近位カラー26を欠いていてもよい。
【0037】
次に図4A図6Cを見ると、別の型式の外骨格装置の様々な実施形態が示されている。
【0038】
図4A図4Cは、当初には医療提供者へ図4Aに示されている巻かれた構成で提供される外骨格装置110の実施形態を示している。巻かれた構成では、外骨格装置110の本体120(広げられたとき(例えば、図4Cを参照)は管状構成を有することができる)は周方向又は軸方向に巻き重ねられていてもよい。巻かれた構成にある間は、外骨格装置110は、その中心を貫く開口又はルーメン111を有する環のようである。幾つかの実施形態では、形状が環状又は管状であって(例えば巻かれた構成にある間の外骨格装置110などに対比すると)やや剛性とされる導入装置115を、ルーメン111と整列させルーメン111に配置させることができる。導入要素115は、細長い医療器具40の外径よりも、又は外骨格装置110が巻かれた構成で取り付けられることになっている細長い医療器具40の部分よりも、大きい内径を有するルーメン116を含むものとすることができる。
【0039】
巻かれた構成にある間に外骨格装置110は細長い医療器具40に対して向きを定められる。より具体的には、外骨格装置110は、細長い医療器具40上へ近位方向に広げてゆくことができるように向きを定められることになる。外骨格装置110は、適正に向きを定められた状態で、細長い医療器具40の遠位端40dの上から、細長い医療器具40上を、細長い医療器具40の遠位部分41の遠位側の遠位方向に隣接する箇所に又は遠位部分41の遠位側の箇所に位置決めされることになる。別の言い方をすれば、外骨格装置110がその巻かれた構成のままである間に、細長い医療器具40の遠位端40dが外骨格装置110のルーメン111の中へ挿入され、随意的にはルーメン111に少なくとも部分的に挿通されるわけである。外骨格装置110が導入要素115上へ巻かれている実施形態では、細長い医療器具40の遠位端40dの、外骨格装置110のルーメン111の中へ挿入され、随意的にはルーメン111に少なくとも部分的に挿通されるという導入は、遠位端40dを導入要素115のルーメンの中へ導入し、随意的にはルーメンに少なくとも部分的に通して導入することを含み得る。
【0040】
図4Bによって示されている様に、外骨格装置110がその巻かれた構成で細長い医療器具40上で適正に位置決めされたら、外骨格装置110を細長い医療器具40の遠位部分41上へ近位方向に広げてゆくことができる。外骨格装置110が導入要素115上へ巻かれている実施形態では、導入要素115はその場に留まっていてもよいし、又は外骨格装置110と細長い医療器具40の間から抜去されてもよい。
【0041】
図4Cは取り付けられた構成にある外骨格装置110を示している。外骨格装置110、より具体的にはその本体120が遠位部分41上へ広げられてゆくと、外骨格装置110の、伸縮性材料を備えている本体120は、細長い医療器具40の遠位部分41の外表面に係合することができる。本体120が遠位部分110に係合する程度に依っては、外骨格装置110の一部の実施形態はテザーを欠いていてもよい。とはいえ、図4A図4Cによって示されている外骨格装置110の実施形態は、被術者身体の中へ導入された後の外骨格装置110の操作、被術者身体の中の外骨格装置110と被術者身体の外の1つ又はそれ以上の機器との間の電気信号の通信、及び/又は、被術者身体の中への及び/又は被術者身体から外への液体の連通、を可能にさせるテザー130を含むものとすることができる。
【0042】
外骨格装置110は、本体120及び随意的なテザー130に加え、1つ又はそれ以上の外部要素122を含んでいてもよい。各外部要素122は、本体120の外表面へ固定されている要素、本体120内に少なくとも部分的に埋め込まれている要素、又は本体120に画定されている要素(例えば、本体120を作るのに使用された押出成形、鋳造、などの様な加工による)を備えていてもよい。何れかの(単数又は複数の)外部要素122及び/又はテザー130は、外骨格装置110が巻かれた構成にあるときには外骨格装置110の本体120と共に巻かれていて、外骨格装置110が細長い医療器具40の遠位部分41に取り付けられる際に本体120と共に広がるようになっていてもよい。
【0043】
次に図5A図5Cを見ると、外骨格装置110’の別の実施形態が描かれている。図5Aに示されている外骨格装置の初期構成(即ち、外骨格装置110’が医療専門者へ提供されるときの構成)では、外骨格装置110’の両端が外骨格装置110’の長さの中心に向けて巻かれていて、外骨格装置110’に、図5Aに示されている両巻き構成を与えている。図4Aに示されている導入要素115と同じ様式又は同様の様式に構成されている導入要素115’が、外骨格装置110’の両巻き構成のルーメン111’を通って延び、細長い医療器具40上への装置の導入を円滑化することができる。
【0044】
外骨格装置110’が、巻かれた構成で、細長い医療器具40上に適正に位置決めされた後、それの2つの側、即ちロール部は、細長い医療器具40の遠位部分41上へ近位方向と遠位方向にそれぞれ広げられる。導入要素115’がある場合、それはその場に留まっていてもよいし、又は外骨格装置110’の一方の側が少なくとも部分的に広げられた後に、但し外骨格装置110’の他方の側が巻かれたままである間に(即ち、導入要素115’がまだアクセス可能である間に)、抜去されてもよい。
【0045】
図5Cは取り付けられた構成にある外骨格装置110’を示しており、そこには外骨格装置の細長い本体120’、1つ又はそれ以上の随意的な外部要素122’、及び随意的なテザー130’が見え、それら各々は、図4A図4Cに関して説明されている対応する要素と同じ様式又は同様の様式に構成されていてもよい。
【0046】
図6A図6Cは、図4A図4Cに示されている外骨格装置110の実施形態の構成と同様の構成を有してはいるが遠位方向に広げること(図6Bに示されている)を円滑化する方向から巻かれている外骨格装置110’’の実施形態を示している。そいうものとして、図6A及び図6Bによって示されている様に、何れかの外部要素122’’の近位部分とテザー130’’がある場合にはテザー130’’は、巻き重ねられることなく外骨格装置110’’の巻かれた構成の近位側面から延びていてもよい。
【0047】
様々な実施形態では、外骨格装置の本体又は本体の少なくとも一部分は、特定の条件(例えば高温など)に曝されると縮む材料を備えていてもよい。その様な外骨格装置の本体は、細長い医療器具上の所望箇所に導入されると、外骨格装置の本体が細長い医療器具に係合できるようになるサイズへ縮むことができる。
【0048】
これより図1図7A図7B、及び図8を参照しながら、外骨格装置10(図1)、10’(図2)、10’’(図3)、110(図4A)、110’(図5A)、110’’(図6A)の外部要素22(又は外部要素22’(図2)、22’’(図3)、122(図4A)、122’(図5A)、122’’(図6A))によって遂行させることのできる様々な随意的機能を説明してゆく。
【0049】
図1を参照して、外部要素22の様々な実施形態は、限定するわけではないが、ワイヤと、細長いポリマー要素(荷重下に置かれると拡張し荷重が解放されると弾性的に収縮することができる、より具体的には、引張応力下に置かれるとポリマー要素の幅が拡張し引張応力が解放されると弾性的に収縮することができる)と、ハイポチューブと、を含んでいる。幾つかの実施形態では、外部要素22は、それらが動脈プラークの様な隣接する目的物に係合するのを可能にする縁部を含んでいてもよい。その様な縁部は、外部要素22が隣接する目的物に切れ目を付けるか又は切り込んでゆくのを可能にするブレード又はアテロトームを備えていてもよい。
【0050】
外部要素22を画定するというハイポチューブの潜在使用によって推測されるように、外部要素22は、別のオプションとして、その長さに沿って延びる導管(図示せず)を含んでいてもよい。ハイポチューブの使用に代わるものとして、細長いポリマー要素が導管を含んでいてもよい。導管付き外部要素22は、流体を1つの場所から別の場所へ(例えば、被術者身体の外の場所から外部要素22の場所へ、など)運ぶように又は連通させるように構成されていてもよい。したがって、導管を含んでいる外部要素22は、更に、図7A及び図7Bによって示されている様にその長さに沿って1つ又はそれ以上の孔23p又は他の開口部を含むことができる。加えて、又は代替として、導管の遠位端が、外部要素22の長さに沿って位置する又は外部要素22の遠位端22dに位置する開口部23oにて終端していてもよい。導管及びその関連付けられている孔23p及び/又は(単数又は複数の)開口部23oが液体を被術者身体内の所望箇所へ連通させる実施形態では、液体は外部供給源50から導管の中へ押し進められ孔23p及び/又は(単数又は複数の)開口部23oから外へ出るようになっていてもよい。孔23p及び/又は(単数又は複数の)開口部23oが被術者身体から試料を得るために使用される実施形態では、被術者身体の外に置かれている採集要素50が、導管及びその関連付けられている孔23p及び/又は(単数又は複数の)開口部23oに真空を掛ける真空源を現出させるか又は真空源と関連付けられていてもよい。
【0051】
引き続き図7A及び図7Bを参照して、別のオプションとして、外部要素22の1つ又はそれ以上はワイヤを備えていてもよい。ワイヤは、独立型電気伝導性ワイヤ又は、1つ又はそれ以上の電気伝導性要素を担持する基板(例えば、可撓性基板、回路板、など)を備えていてもよい。1つ又はそれ以上の外部要素22がその様な回路機構を備えている実施形態では、回路機構は、最小限の抵抗で電気を運ぶように構成されていてもよいし、それは1つ又はそれ以上の電気抵抗性(即ち加熱性)要素を備えていてもよい。外部要素22が回路機構を備えている実施形態では、回路機構は、被術者身体の外に置かれている電子装置50と通信していてもよく、また幾つかの実施形態では、外骨格装置10によって担持されている1つ又はそれ以上の電子的構成要素23P(例えば、電極、センサ、サーミスタなど)と通信していてもよい。
【0052】
ワイヤ又は同様の構造物を備えている外部要素22は、外部要素22がその一部となっている外骨格装置10が配置されている細長い医療器具40を成形するように構成されていてもよい。その様な実施形態では、外部要素22は自身が形を付けられた形状を保持するように構成されていてもよい(例えば可鍛性であるなど)。代わりに、外部要素22は、特定の条件下(例えば室温時など)に可撓性であり、他の条件下(例えば体温時など)に所望形状をより堅く保持するようになっていてもよい(例えば、それはニチノール(Nickel Titanium Naval Ordinance Laboratory:ニッケルチタン国防省海軍武器研究所)材料の様な形状記憶合金などを備えていてもよい)。外部要素22のその様な実施形態は、医療専門家が可撓性の細長い医療器具40(例えばカーテーテルなど)を被術者身体の中へ導入するときに又は細長い医療器具40を被術者身体の中へ導入した後に当該細長い医療器具40に所望の形状を与えることを可能にする。
【0053】
図8は、被術者身体内の箇所へ送達されることになっている物質221を担持することのできる本体220を有する外骨格装置210の実施形態を示している。外骨格装置210の本体220は、被術者身体の中へ送達されることになっている物質221を担持するマトリックスを備えていてもよい。或る特定の実施形態では、本体220は、本体にスポンジの様な特性を与える開放セル状多孔質構造を有していてもよい。本体220のマトリックスは、限定するわけではないがポリエチレン、ラテックス、などを含め、適切な各種材料の何れかから形成することができる。幾つかの実施形態では、本体220はヒドロゲルなどの様な吸収性材料を含んでいてもよい。
【0054】
外骨格装置210の本体220によって吸収される物質221は、療法剤、薬剤、染料、又は医療専門者が被術者身体の中へ導入したいと欲する何れかの他の物質を備えていてもよく、それは固体形態又は液体形態であってもよい。物質221は、本体220が形成される際に、又は本体220が形成された後、但し包装される前に、又は医療専門者によって、外骨格装置210の本体220のマトリックスへ一体化されるようになっていてもよい。代わりに、物質221は医療専門者によって外骨格装置210の本体220へ直接添加されてもよい。別のオプションとして、物質221は、外骨格装置210の本体220の中へ、本体220と連通しているテザー230を通して、(例えば、外骨格装置210が被術者身体内に留置されている間に被術者身体の外の場所などから)導入されてもよい。
【0055】
図8に関して説明されている型式の外骨格装置210は、被術者の身体内の箇所から試料を得るための構成とすることができる。その様な外骨格装置210の本体220は、外骨格装置210が被術者身体内の所望箇所に位置決めされたら、液体又は流体を吸収することができ、又は被術者身体内からの別の物質を受け入れることができる。
【0056】
外骨格装置の使用の或る実施形態では、参照を図面の図3図3Bへ戻す。図3によって示されている様に、外骨格装置10’’が提供されるものとする。外骨格装置10’’は、図3Aに示されている様に、細長い医療器具40の適切な箇所へ(例えば細長い医療器具40の外部上などへ)取り付けることができる。描かれている様に、外骨格装置10’’は細長い医療器具40の遠位部分41上に取り付けられていてもよい。図3Aによって描かれている特定の実施形態では、外骨格装置10’’は血管形成装置の血管形成バルーンを覆って取り付けることができる。
【0057】
外骨格装置10’’が細長い医療器具40上の所定位置にある状態で、細長い医療器具40及び外骨格装置10’’は被術者の身体の中へ導入されてゆき、被術者身体内の所望箇所まで導入される。細長い医療器具40が血管形成装置を備えている実施形態では、その様な装置の血管形成バルーン及びそれによって担持されている外骨格装置10’’は血管の中へ導入されてゆき、プラークが血管を通る血液の流れを少なくとも部分的に塞いでいる箇所まで進められることになる。
【0058】
細長い医療器具40及び外骨格装置10’’が被術者身体内に適正に位置決めされた状態で、外骨格装置10’’と細長い医療器具40の一方又は両方を使用して所望箇所での処置を施行することができる。細長い医療器具40が血管形成装置であり、その遠位部分41が血管形成バルーンを備えている実施形態を続けて、血管形成装置の血管形成バルーンが膨らまされるとする。血管形成バルーンの膨らましは、外骨格装置10’’の外部要素22’’をプラークに接触させ、更にはプラークに係合させることになる。外部要素22’’がブレードを備えている実施形態では、外部要素22’’はプラークへ切り込むことができる。
【0059】
外骨格装置10’’と、その外部要素22’’がある場合には外部要素22’’とが所定位置にある状態で、外骨格装置10’’を使用して所望箇所での処置を施行することができる。非限定的な実施例として、細長い医療器具と外骨格装置10’’が血管形成術を施行するのに使用される実施形態では、外骨格装置10’’のテザー30’’を操作して外部要素22’’にプラークを切り込ませることができる。別の実施例として、外骨格装置10’’は、物質を所望箇所へ送達する、所望箇所から試料を得る、所望箇所を熱する、所望箇所の特定の条件(例えば温度など)を感知する、又は様々な他の機能の何れかを所望箇所にて施行する、ために使用することもできる。
【0060】
所望の処置が施行された後、細長い医療器具40及び外骨格装置10’’は被術者身体から抜去されることになる。
【0061】
上記開示は多くの明細事項を提供しているが、これらは付随の特許請求の範囲の請求項の何れかの範囲を限定するものと解釈されてはならない。請求項の範囲から逸脱しない他の実施形態も考案され得る。異なる実施形態からの特徴同士を組み合わせて採用することもできる。従って、各請求項の範囲は、その平易な用語遣い及びその要素に対する利用可能な法的等価物の全範囲によってのみ指示され限定される。
【符号の説明】
【0062】
10、10’、10’’ 外骨格装置
20、20’、20’’ 本体
20d 遠位端
20p 近位端
22、22’、22’’ 外部要素
22d、22d’’ 遠位部分
22p’’ 近位部分
23o 開口部
23p 孔
24 遠位カラー
26、26’ 近位カラー
28’ 位置決めカラー
30、30’、30’’ テザー
40 細長い医療器具
40d 遠位端
41 遠位部分
42 近位部分
50 外部供給源
110、110’、110’’ 外骨格装置
111、111’ ルーメン
115、115’ 導入要素
116、116’ ルーメン
120、120’ 本体
122、122’、122’’ 外部要素
130、130’、130’’ テザー
210 外骨格装置
220 本体
221 物質
230 テザー
図1
図1A
図1B
図2
図2A
図3
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い医療器具と共に組み立てるように構成されている外骨格装置であって、前記装置は、
前記細長い医療器具の拡張式要素の全体の上に位置決めされるように構成されている本体を備え、前記本体は、
少なくとも1つのブレードであって、前記少なくとも1つのブレードは、
細長く、
前記細長い医療器具の前記拡張式要素の周囲の周りの半径方向位置に位置決めされるように構成されており、
前記本体の長さと平行にのびており、
前記少なくとも1つのブレードの長さに沿ってのびる縁部であって、前記本体が前記拡張式要素の上に位置決めされるとともに前記拡張式要素が拡張し前記本体を周方向に拡張する間、前記少なくとも1つのブレードの長手方向軸に対して向き付けられた前記少なくとも1つのブレードの前記縁部の角度が変化する、前記縁部を含む、
前記少なくとも1つのブレード、を含む、
外骨格装置。
【請求項2】
前記本体は、前記細長い医療器具の前記拡張式要素の前記周囲の周りの異なる半径方向の位置に位置決めされるように構成されている複数のブレードであって、前記複数のブレードの各ブレードは、切れ目を付ける縁部であって、前記本体が前記拡張式要素の全体の上に位置決めされるとともに前記拡張式要素が拡張されるときに変化する向き付けを有する前記ブレードの長さに沿ってのびる切れ目を付ける縁部を含んでいる、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項3】
前記本体は、前記細長い医療器具の前記拡張式要素が拡張するときに拡張するように、及び、前記細長い医療器具の前記拡張式要素がその拡張された状態から収縮するときに弾性的に引っ込むように、構成されている、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのブレードは、切るための縁部を備えている、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項5】
前記本体は、前記本体が前記細長い医療器具の未拡張部分に係合するように構成される収縮された状態を有している、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項6】
前記本体は周方向に巻き重ねられるように構成されている、、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項7】
前記本体は、複数の異なる直径の細長い医療器具と共に使用されるように構成されている、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項8】
前記本体は、療法剤又は薬剤を担持している、請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項9】
前記本体から近位方向にのびているテザーであって、前記細長い医療器具の遠位端が被術者の身体内の所望箇所に位置決めされる際に当該テザーの近位端が前記被術者の身体の外に存在することを可能にする長さを有しているテザー、を更に備えている請求項1に記載の外骨格装置。
【請求項10】
血管形成バルーンと、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の外骨格装置であって、前記本体が前記血管形成バルーンの外部上に配置されている、外骨格装置と、
を備えている血管形成バルーン組立体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
所望の処置が施行された後、細長い医療器具40及び外骨格装置10’’は被術者身体から抜去されることになる。
本願発明の実施態様は、例えば、以下の通りである。
[実施態様1]
細長い医療器具と共に組み立てるように構成されている外骨格装置であって、前記装置は、
細長い医療器具を覆って位置決めされるように構成されている本体、
を備え、前記本体は、
少なくとも1つの外部要素であって、
細長く、
前記細長い医療器具の周囲の周りの半径方向位置に位置決めされるように構成されており、
前記血管形成バルーンの長さに沿ってのびるように構成されている、
少なくとも1つの外部要素、を含み、
前記本体は、
前記外骨格装置を前記細長い医療器具へ固定するように構成されている、
外骨格装置。
[実施態様2]
前記本体は、前記細長い医療器具の前記周囲の周りの異なる半径方向位置に位置決めされるように構成されている複数の外部要素を含んでいる、実施態様1に記載の外骨格装置。
[実施態様3]
前記本体は、前記細長い医療器具の一区分が膨らまされると拡張するように、及び前記細長い医療器具の前記区分が引っ込められると弾性的に引っ込むように、構成されている、実施態様1に記載の外骨格装置。
[実施態様4]
前記本体から近位方向にのびているテザーであって、前記細長い医療器具の遠位端が被術者の身体内の所望箇所に位置決めされる際に当該テザーの近位端が前記被術者の外に存在することを可能にする長さを有しているテザー、を更に備えている実施態様1に記載の外骨格装置。
[実施態様5]
前記少なくとも1つの外部要素は切削要素を備えている、実施態様1に記載の外骨格装置。
[実施態様6]
前記少なくとも1つの外部要素はワイヤを備えている、実施態様4に記載の外骨格装置。
[実施態様7]
前記少なくとも1つの外部要素は細長いポリマー要素を備えている、実施態様1に記載の外骨格装置。
[実施態様8]
前記少なくとも1つの外部要素は導管を備えている、実施態様4に記載の外骨格装置。
[実施態様9]
前記少なくとも1つの外部要素はハイポチューブを備えている、実施態様8に記載の外骨格装置。
[実施態様10]
前記少なくとも1つの外部要素は、流体が前記導管から前記少なくとも1つの外部要素の外表面へ流れることを可能にするために当該外部要素を貫いて形成されている少なくとも1つの孔を含んでいる、実施態様8に記載の外骨格装置。
[実施態様11]
前記少なくとも1つの外部要素は、前記導管の遠位端に少なくとも1つの開口部を含んでいる、実施態様8に記載の外骨格装置。
[実施態様12]
前記テザーは導管を含んでおり、前記テザーの前記導管は前記少なくとも1つの外部要素を貫く前記導管と連通している、実施態様8に記載の外骨格装置。
[実施態様13]
前記テザーは複数の細長い要素を含んでいる、実施態様4に記載の外骨格装置。
[実施態様14]
前記テザーの前記複数の細長い要素は一体に撚られ又は編み組まれている、実施態様13に記載の外骨格装置。
[実施態様15]
細長い医療器具と共に組み立てるように構成されている外骨格装置であって、前記装置は、
細長い医療器具を覆って位置決めされるように構成されている本体であって、周方向に拡張するように及び周方向に弾性的に収縮するように構成されている細長い管状要素、を備えている本体と、
前記本体上の複数の外部要素であって、
それぞれが細長い要素を備えており、
前記本体の周囲の周りの異なる半径方向位置に位置決めされており、
前記本体の長さに沿ってのびている、
複数の外部要素と、
を備えている、外骨格装置。
[実施態様16]
前記複数の外部要素のうちの少なくとも1つの外部要素は切削要素を備えている、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様17]
前記本体は、前記担持体が前記細長い医療器具の未拡張部分に係合するように構成される収縮状態を有している、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様18]
前記本体は周方向に巻き重ねられるように構成されており、前記外部要素は、前記本体と共に巻くように構成されている、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様19]
前記複数の外部要素の各外部要素は、
前記本体の周囲の拡張に際して前記外部要素の幅が拡張することを可能にするように、及び、
前記本体の周囲の収縮に際して前記外部要素の幅が収縮することを可能にするように、
構成されているポリマー、を備えている、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様20]
各外部要素は、前記外部要素が未拡張である間はより際立っており前記外部要素が拡張すると際立ちが薄れる外縁部を含んでいる、実施態様19に記載の外骨格装置。
[実施態様21]
前記複数の外部要素から近位方向にのびているテザーであって、前記細長い医療器具を被術者の身体の中へ導入させるカテーテルの長さを超える長さを有しているテザー、を更に備えている実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様22]
前記テザーは導管を含んでおり、
前記複数の外部要素のうちの少なくとも1つの外部要素は、前記テザーの前記導管と流れ連通している導管を含んでおり、
前記少なくとも1つの外部要素は、前記少なくとも1つの外部要素の前記導管と流れ連通しており流体が前記少なくとも1つの外部要素の前記導管から前記少なくとも1つの外部要素の外表面へ流れることを可能にするように構成されている少なくとも1つの孔、を含んでいる、実施態様21に記載の外骨格装置。
[実施態様23]
前記本体は、複数の異なる直径の細長い医療器具と共に使用されるように構成されている、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様24]
前記担持体は、療法剤、薬剤、又は別の液体を吸収するように構成されている、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様25]
前記担持体は、療法剤又は薬剤を担持している、実施態様15に記載の外骨格装置。
[実施態様26]
血管形成バルーンと、
前記血管形成バルーンの外部上に配置されるように構成されている外骨格装置と、
を備えている血管形成バルーン組立体。
[実施態様27]
細長い医療器具の機能性を拡張するための方法であって、
外骨格装置を細長い医療器具の外部上へ取り付ける段階と、
前記細長い医療器具を、被術者の身体の中へ、所望箇所まで導入する段階と、
前記外骨格カテーテルを用いて前記所望箇所で処置を遂行する段階と、
前記細長い医療器具及び前記外骨格装置を前記被術者の前記身体から抜去する段階と、
を備えている方法。
[実施態様28]
前記外骨格装置を取り付ける段階は、
外骨格装置を、巻かれた構成にある間に、前記細長い医療器具の端に隣接して位置決めする段階と、
前記外骨格装置を前記細長い医療器具の長さに沿って広げてゆき、前記外骨格装置を前記細長い医療器具の長さの少なくとも一部分に沿って位置決めする段階と、
を備えている、実施態様27に記載の血管形成方法。
[実施態様29]
前記外骨格装置を取り付ける段階は、
外骨格装置を前記細長い医療器具上へ取り付ける段階と、
流体を前記外骨格装置のテザーの導管の中へ導入し、前記導管を通し、前記外骨格装置の少なくとも1つの外部要素の導管の中へ進ませ、前記導管を通し、前記少なくとも1つの外部要素の孔を通して、前記被術者の前記身体の中へ前記流体を注入する段階と、
を備えている、実施態様27に記載の血管形成方法。
【外国語明細書】