(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153630
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1347 20060101AFI20231011BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20231011BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G02F1/1347
G02F1/1333
G02F1/13 505
G02F1/1333 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063014
(22)【出願日】2022-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】板倉 史門
(72)【発明者】
【氏名】太田 雄三
【テーマコード(参考)】
2H088
2H189
2H190
【Fターム(参考)】
2H088EA33
2H088EA37
2H088HA05
2H088HA08
2H088HA18
2H088MA20
2H189AA27
2H189AA35
2H189AA55
2H189AA70
2H189AA72
2H189HA16
2H189LA07
2H189LA10
2H189LA17
2H190JA09
2H190JA18
2H190JB02
2H190LA04
2H190LA09
2H190LA16
(57)【要約】
【課題】 基板にクラックが生じることを防ぎ、歩留まりが向上した表示装置を提供する。
【解決手段】 第1長さを有する第1基板と、第2長さを有する第2基板と、を備える、液晶表示パネルと、第3長さを有する第3基板と、第4長さを有する第4基板と、を備える調光パネルと、を備え、前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、前記第1長さは、前記第2長さより長く、前記第3基板の第3厚さは、前記第1基板の第1厚さより厚く、前記第2基板の第2厚さは、前記第1厚さより厚い、
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿う第1長さを有する第1基板と、
前記第1基板に対向し、前記第1方向に沿う第2長さを有する第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に設けられる第1液晶層と、
を備える、液晶表示パネルと、
前記第1方向に沿う第3長さを有する第3基板と、
前記第3基板に対向し、前記第1方向に沿う第4長さを有する第4基板と、
前記第3基板及び前記第4基板の間に設けられる第2液晶層と、
を備える調光パネルと、
前記液晶表示パネル及び前記調光パネルの間に設けられる、接着層と、
フレームを有する照明装置と、
を備え、
前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、
前記第1長さは、前記第2長さより長く、
前記第3基板の第3厚さは、前記第1基板の第1厚さより厚く、
前記第2基板の第2厚さは、前記第1厚さより厚い、表示装置。
【請求項2】
前記液晶表示パネルは、
前記第1基板の面のうち、前記第2基板と対向する面と反対側の面に貼り合された、第1偏光板と、
前記第2基板の面のうち、前記第1基板と対向する面と反対側の面に貼り合された、第2偏光板と、
複数の第1画素が設けられた第1有効領域と、
をさらに備え、
前記調光パネルは、
前記第3基板の面のうち、前記第4基板と対向する面の反対側の面に貼り合された、第3偏光板と、
前記第4基板の面のうち、前記第3基板と対向する面の反対側の面に貼り合された、第4偏光板と、
複数の第2画素が設けられた第2有効領域と、
をさらに備え、
前記接着層は、前記第1偏光板及び前記第4偏光板との間に設けられ、
前記接着層は、前記第1有効領域の全部と重畳し、
前記接着層の前記第1方向に沿う長さは、前記第1偏光板の前記第1方向に沿う長さより短い、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記接着層の前記第1方向に沿う長さは、前記第4偏光板の前記第1方向に沿う長さより短い、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
第1方向に沿う第1長さを有する第1基板と、
前記第1基板に対向し、前記第1方向に沿う第2長さを有する第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に設けられる第1液晶層と、
を備える、液晶表示パネルと、
前記第1方向に沿う第3長さを有する第3基板と、
前記第3基板に対向し、前記第1方向に沿う第4長さを有する第4基板と、
前記第3基板及び前記第4基板の間に設けられる第2液晶層と、
を備える調光パネルと、
前記液晶表示パネル及び前記調光パネルの間に設けられる、接着層と、
フレームを有する照明装置と、
を備え、
前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、
前記第1長さは、前記第2長さより長く、
前記第3基板の第3厚さは、前記第1基板の第1厚さ、前記第2基板の第2厚さ、及び前記第4基板の第4厚さより厚く、
前記第1厚さ、前記第2厚さ、及び前第4厚さは等しい、表示装置。
【請求項5】
前記液晶表示パネルは、
前記第1基板の面のうち、前記第2基板と対向する面と反対側の面に貼り合された、第1偏光板と、
前記第2基板の面のうち、前記第1基板と対向する面と反対側の面に貼り合された、第2偏光板と、
複数の第1画素が設けられた第1有効領域と、
をさらに備え、
前記調光パネルは、
前記第3基板の面のうち、前記第4基板と対向する面の反対側の面に貼り合された、第3偏光板と、
前記第4基板の面のうち、前記第3基板と対向する面の反対側の面に貼り合された、第4偏光板と、
複数の第2画素が設けられた第2有効領域と、
をさらに備え、
前記接着層は、前記第1偏光板及び前記第4偏光板との間に設けられ、
前記接着層は、前記第1有効領域の全部と重畳し、
前記接着層の前記第1方向に沿う長さは、前記第1偏光板の前記第1方向に沿う長さより短い、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記接着層の前記第1方向に沿う長さは、前記第4偏光板の前記第1方向に沿う長さより短い、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
第1方向に沿う第1長さを有する第1基板と、
前記第1基板に対向し、前記第1方向に沿う第2長さを有する第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に設けられる第1液晶層と、
を備える、液晶表示パネルと、
前記第1方向に沿う第3長さを有する第3基板と、
前記第3基板に対向し、前記第1方向に沿う第4長さを有する第4基板と、
前記第3基板及び前記第4基板の間に設けられる第2液晶層と、
を備える調光パネルと、
前記液晶表示パネル及び前記調光パネルの間に設けられる、接着層と、
フレームを有する照明装置と、
を備え、
前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、
前記第1長さは、前記第2長さより長く、
前記第3基板の第3厚さは、前記第4基板の第4厚さより厚く、
前記第2基板の第2厚さは、前記第1基板の第1厚さより厚い、表示装置。
【請求項8】
前記液晶表示パネルは、
前記第1基板の面のうち、前記第2基板と対向する面と反対側の面に貼り合された、第1偏光板と、
前記第2基板の面のうち、前記第1基板と対向する面と反対側の面に貼り合された、第2偏光板と、
複数の第1画素が設けられた第1有効領域と、
をさらに備え、
前記調光パネルは、
前記第3基板の面のうち、前記第4基板と対向する面の反対側の面に貼り合された、第3偏光板と、
前記第4基板の面のうち、前記第3基板と対向する面の反対側の面に貼り合された、第4偏光板と、
複数の第2画素が設けられた第2有効領域と、
をさらに備え、
前記接着層は、前記第1偏光板及び前記第4偏光板との間に設けられ、
前記接着層は、前記第1有効領域の全部と重畳し、
前記接着層の前記第1方向に沿う長さは、前記第1偏光板の前記第1方向に沿う長さより短い、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記接着層の前記第1方向に沿う長さは、前記第4偏光板の前記第1方向に沿う長さより短い、請求項8に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置のコントラストを向上させるために、画像表示用の表示パネルに加えて、調光用の表示パネルを用いる技術開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態は、基板にクラックが生じることを防ぎ、歩留まりが向上した表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係る表示装置は、
第1方向に沿う第1長さを有する第1基板と、
前記第1基板に対向し、前記第1方向に沿う第2長さを有する第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に設けられる第1液晶層と、
を備える、液晶表示パネルと、
前記第1方向に沿う第3長さを有する第3基板と、
前記第3基板に対向し、前記第1方向に沿う第4長さを有する第4基板と、
前記第3基板及び前記第4基板の間に設けられる第2液晶層と、
を備える調光パネルと、
前記液晶表示パネル及び前記調光パネルの間に設けられる、接着層と、
フレームを有する照明装置と、
を備え、
前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、
前記第1長さは、前記第2長さより長く、
前記第3基板の第3厚さは、前記第1基板の第1厚さより厚く、
前記第2基板の第2厚さは、前記第1厚さより厚い。
【0006】
また、一実施形態に係る表示装置は、
第1方向に沿う第1長さを有する第1基板と、
前記第1基板に対向し、前記第1方向に沿う第2長さを有する第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に設けられる第1液晶層と、
を備える、液晶表示パネルと、
前記第1方向に沿う第3長さを有する第3基板と、
前記第3基板に対向し、前記第1方向に沿う第4長さを有する第4基板と、
前記第3基板及び前記第4基板の間に設けられる第2液晶層と、
を備える調光パネルと、
前記液晶表示パネル及び前記調光パネルの間に設けられる、接着層と、
フレームを有する照明装置と、
を備え、
前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、
前記第1長さは、前記第2長さより長く、
前記第3基板の第3厚さは、前記第1基板の第1厚さ、前記第2基板の第2厚さ、及び前記第4基板の第4厚さより厚く、
前記第1厚さ、前記第2厚さ、及び前第4厚さは等しい。
【0007】
また、一実施形態に係る表示装置は、
第1方向に沿う第1長さを有する第1基板と、
前記第1基板に対向し、前記第1方向に沿う第2長さを有する第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の間に設けられる第1液晶層と、
を備える、液晶表示パネルと、
前記第1方向に沿う第3長さを有する第3基板と、
前記第3基板に対向し、前記第1方向に沿う第4長さを有する第4基板と、
前記第3基板及び前記第4基板の間に設けられる第2液晶層と、
を備える調光パネルと、
前記液晶表示パネル及び前記調光パネルの間に設けられる、接着層と、
フレームを有する照明装置と、
を備え、
前記第3長さは、前記第1長さ、前記第2長さ、及び前記第4長さより長く、
前記第1長さは、前記第2長さより長く、
前記第3基板の第3厚さは、前記第4基板の第4厚さより厚く、
前記第2基板の第2厚さは、前記第1基板の第1厚さより厚い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、2枚の表示パネルを備える表示装置の構成を概略的に示す分解斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態の表示装置の概略的な一例を示す断面図である。
【
図4】
図4は、液晶表示パネル及び調光パネルの断面図である。
【
図5】
図5は、実施形態における表示装置の構成例を示す断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態における表示装置の構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
以下、図面を参照しながら一実施形態に係る表示装置について詳細に説明する。
【0010】
本実施形態においては、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第3方向Zの矢印の先端に向かう方向を上又は上方と定義し、第3方向Zの矢印の先端に向かう方向とは反対側の方向を下又は下方と定義する。なお第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zを、それぞれ、X方向、Y方向、及び、Z方向と呼ぶこともある。
【0011】
また、「第1部材の上方の第2部材」及び「第1部材の下方の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよく、又は第1部材から離れて位置していてもよい。後者の場合、第1部材と第2部材との間に、第3の部材が介在していてもよい。一方、「第1部材の上の第2部材」及び「第1部材の下の第2部材」とした場合、第2部材は第1部材に接している。
【0012】
また、第3方向Zの矢印の先端側に表示装置を観察する観察位置があるものとし、この観察位置から、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面に向かって見ることを平面視という。第1方向X及び第3方向Zによって規定されるX-Z平面、あるいは第2方向Y及び第3方向Zによって規定されるY-Z平面における表示装置の断面を見ることを断面視という。
【0013】
図1は、2枚の表示パネルを備える表示装置の構成を概略的に示す分解斜視図である。
図1は、第1方向Xと、第1方向Xに垂直な第2方向Yと、第1方向Xおよび第2方向Yに垂直な第3方向Zとによって規定される3次元空間を示している。
【0014】
図1に示すように、表示装置DSPは、液晶表示パネルPNL1と、調光パネルPNL2と、照明装置ILDと、を備える。
図1に示すように、液晶表示パネルPNL1と照明装置ILDとの間に調光パネルPNL2が配置されることにより、液晶表示パネルPNL1に表示される画像のコントラストを向上させることができる。
【0015】
液晶表示パネルPNL1は、一例では矩形状である。図示した例では、液晶表示パネルPNL1の短辺EXは第1方向Xと平行であり、液晶表示パネルPNL1の長辺EYは第2方向Yと平行である。第3方向Zは、液晶表示パネルPNL1の厚さ方向に相当する。液晶表示パネルPNL1の主面は、第1方向Xと第2方向Yとにより規定されるX-Y平面に平行である。液晶表示パネルPNL1は、有効領域AA1(表示領域)と、有効領域AA1との外側に位置する非表示領域NDA1とを有している。非表示領域NDA1は、ドライバICやフレキシブル配線基板が実装される端子領域MT1を有している。
図1では、端子領域MT1は斜線により示されている。
【0016】
有効領域AA1とは、画像を表示する領域であり、例えば、第1方向X及び第2方向Yに沿ってマトリクス状に配置された、複数の画素PX1を備えている。
図1において拡大して示すように、各画素PX1は、走査線GLおよび信号線SLによって区画される領域に配置されており、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC、等を備えている。
【0017】
スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)によって構成され、走査線GLや信号線SLと電気的に接続されている。走査線GLは、第1方向Xに並ぶ画素PX1の各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線SLは、第2方向Yに並んだ画素PX1の各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEの各々は共通電極CEと対向し、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界により液晶層LCが駆動される。容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極および画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。
【0018】
端子領域MT1は、液晶表示パネルPNL1の短辺EXに沿って延在している。端子領域MT1には端子部が形成され、液晶表示パネルPNL1は、当該端子部を介して、例えばフレキシブル配線基板等の外部装置と電気的に接続される。
【0019】
調光パネルPNL2は、液晶表示パネルPNL1と基本的に同じ構成を有している。調光パネルPNL2は、有効領域AA1(表示領域)に、第1方向X及び第2方向Yに沿ってマトリクス状に設けられた、複数の画素PX2を備えている。複数の画素PX2が設けられた領域を、有効領域AA2とする。有効領域AA2は、有効領域AA1と同じ大きさを有している。
【0020】
複数の画素PX2それぞれは、複数の画素PX1それぞれに対応している。あるいは、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に対応する3つの画素PX1に対して、1つの画素PX2が対応していてもよい。画素PX2の構成については、画素PX1と同様であるので、詳細な説明は上記を援用し、これを省略する。本実施形態において、画素PX1及び画素PX2は、同一の構成を有する。画素PX1及び画素PX2は、大きさも同じであってもよいし、違っていてもよい。より具体的には、画素PX1及び画素PX2は、同一の層構成を有している。また画素PX1及びPX2の大きさが同じ場合は、それぞれの第1方向X及び第2方向Yそれぞれにおける長さが同一である。
【0021】
調光パネルPNL2は、液晶表示パネルPNL1と同様、有効領域AA2との外側に位置する非表示領域NDA2とを有している。非表示領域NDA2は、ドライバICやフレキシブル配線基板が実装される端子領域MT2を有している。非表示領域NDA2及び端子領域MT2については、それぞれ、非表示領域NDA1及び端子領域MT1と同様である。
【0022】
照明装置ILDは、調光パネルPNL2の下側に配置され、この照明装置ILDからの光を画素PX毎に制御することにより画像が表示される。本実施形態の照明装置ILDは、いわゆるバックライトである。
【0023】
図2は、比較例の表示装置の断面図である。表示装置DSPrは、照明装置ILD、液晶表示パネルPNL1、及び調光パネルPNL2を有している。
図2において、液晶表示パネルPNL1において、基板SUB11及びSUB21のみを示している。調光パネルPNL2において、基板SUB12及びSUB22のみを示している。照明装置ILDについては、フレームFLMのみ示している。
【0024】
液晶表示パネルPNL1は、基板SUB11と、基板SUB21と、基板SUB11及びSUB21の間に設けられる液晶層(図示しない)と、を備えている。上述したスイッチング素子SW、画素電極PE、信号線SL、走査線GL等は、基板SUB11に設けられている。
【0025】
調光パネルPNL2は、基板SUB12と、基板SUB22と、基板SUB12及びSUB22の間に設けられる液晶層(図示しない)と、を備えている。上述したスイッチング素子SW、画素電極PE、信号線SL、走査線GL等は、基板SUB12に設けられている。
【0026】
基板SUB11、SUB21、SUB12、及びSUB22はそれぞれ、板状の基材を備えている。上述のスイッチング素子SW等は、当該板状の基材上に設けられている。当該基材として、ガラスが用いられている。
【0027】
接着層ADは、基板SUB11及びSUB22の間に設けられている。接着層ADは、例えば、光学用透明接着剤(Optical Clear Adhesive:OCA)を用いればよい。接着層ADは、上述した有効領域AA1及びAA2それぞれの全部と重畳している。一方、有効領域AA1及びAA2それぞれは、接着層ADの全部と重畳していない。つまり接着層ADは、有効領域AA1及びAA2それぞれを、覆うように重畳している。
【0028】
フレームFLMの凹部には、液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2が格納されている。液晶表示パネルPNL1の基板SUB11は、上述した端子領域MT1が設けられている。そのため、基板SUB11の第1方向Xに沿う長さは、基板SUB21の第1方向Xに沿う長さより長い。調光パネルPNL2の基板SUB12は、上述した端子領域MT2が設けられている。そのため、基板SUB12の第1方向Xに沿う長さは、基板SUB22の第1方向Xに沿う長さより長い。
【0029】
液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2は、接着層ADにより接着されている。
図2においては、接着層ADは、基板SUB11及びSU22との間に設けられている。接着層ADの第1方向Xに沿う長さは、基板SUB11及びSUB22それぞれの第1方向Xに沿う長さよりも短い。なお液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2それぞれの構成は、同様である。よって基板SUB11及びSUB12の第1方向Xに沿う長さは、同じである。基板SUB21及びSUB22の第1方向Xに沿う長さは、同じである。
【0030】
ここで基板の厚さについて述べる。液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2という2つのパネルを重ねると、表示画像が二重になってしまう現象が生じる。このような二重像への対策として、液晶表示パネルPNL1の基板SUB11及び調光パネルPNL2の基板SUB22は、貼り合わせる前に研磨し、厚さを薄くしている。これにより二重像の発生は抑制可能だが、厚さを薄くすることにより、強度が減少する恐れが生じる。
【0031】
特に、基板SUB11は、第1方向Xに沿う長さが長く、かつ、厚さが薄い。例えば、表示装置DSPrを輸送する際に、基板SUB11が照明装置ILDのフレームFLMに当たってしまうと、基板SUB11にクラックが生じる恐れがある。
【0032】
図3は、本実施形態の表示装置の概略的な一例を示す断面図である。表示装置DSPでは、調光パネルPNL2の下基板である基板SUB12の第1方向Xに沿う長さが、他の基板の長さより長い。基板SUB12は、二重像の問題が生じないので、研磨せず、厚さが厚い。基板SUB12が照明装置ILDのフレームに当たってしまっても、厚さが厚いため、クラックが生じる恐れが低下する。よって表示装置DSPの歩留まりを向上させることができる。
【0033】
基板SUB11、SUB21、SUB12、及びSUB22の第1方向Xに沿う長さ(幅)を、それぞれ、ws11、ws21、ws12、及びws22とする。基板SUB11、SUB21、SUB12、及びSUB22の第3方向Zに沿う長さ(厚さ)を、それぞれ、ts11、ts21、ts12、及びts22とする。
【0034】
長さws21は、長さws22と等しい(ws21=ws22)。長さws11は、長さws21及びws22より長い(ws11>ws21、ws22)。上述のように、長さws12は、他の長さws11、ws21、及びws22より長い(ws12>ws11、ws21、ws22)。よって、ws12>ws11>ws21=ws22(式1)が成り立つ。
【0035】
上述のように、接着層ADを挟んで対向する基板SUB11及びSUB22の厚さts11及びts22、残りの基板SUB21及びSUB12の厚さts21及びts12より薄い(ts11、ts22<ts21、ts12(式2))。
【0036】
厚さが厚く、長さが一番長い基板SUB12が、フレームFLMに当たる。しかしながら、厚さ薄い基板SUB11及びSUB22は、その長さws11及びws22が、基板SUB12の長さws12より短い。よって、基板SUB11及びSUB22は、フレームFLMには当たらない。これにより、薄い基板SUB11及びSUB22にクラックが生じるのを防ぐことができる。
【0037】
基板SUB12の長さws12と基板SUB11の長さws11の差を、Δwとする(Δw=ws12-ws11)。Δwは、可能な限り大きいことが好ましい。具体的には、Δwは0.4mm以上が好適である。
【0038】
ここで、液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2の偏光板の長さについて述べる。
図4は、液晶表示パネル及び調光パネルの断面図である。液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2それぞれにおいて、基板に接して偏光板が設けられている。
【0039】
液晶表示パネルPNL1において、偏光板PL11は、基板SUB11の面のうち、基板SUB21に対向する面と反対側の面に貼り合わされている。偏光板PL21は、基板SUB21の面のうち、基板SUB11に対向する面の反対側の面に貼り合わされている。
【0040】
調光パネルPNL2において、偏光板PL12は、基板SUB12の面のうち、基板SUB22に対向する面と反対側の面に貼り合わされている。偏光板PL22は、基板SUB22の面のうち、基板SUB12に対向する面の反対側の面に貼り合わされている。
【0041】
上述した通り、接着層ADは、基板SUB11及びSU22との間に設けられている。より具体的には、接着層ADは、偏光板PL11及びPL22との間に設けられている。偏光板PL11及びPL22を接着層ADにより接着することにより、液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2を接着している。
【0042】
表示装置DSPにおいて、接着層ADの第1方向Xに沿う長さをwad、液晶表示パネルPNL1の偏光板PL11の第1方向Xに沿う長さをwp11、調光パネルPNL2の偏光板PL22の第1方向Xに沿う長さをwp22とする。
【0043】
調光パネルPNL2の偏光板PL22の長さwp22は、基板SUB22の長さws22より短い(wp22<ws22)。接着層ADの長さwadは、偏光板PL22の長さwp22より短い(wad<wp22)。液晶表示パネルPNL1の偏光板PL11の長さwp11は、接着層ADの長さwadより長い(wp11>wad)。偏光板PL11の長さwp11は、調光パネルPNL2の偏光板PL22の長さwp22よりも長い(wp11>wp22)。つまり、wp22<ws22、かつ、wad<wp11<wp22(式3)が成り立つ。
【0044】
さらに、偏光板PL11の長さwp11は、基板SUB22の長さws22より長い(wp11>ws22)。よって、wad<wp22<ws22<wp11(式4)が成り立つ。
なお、偏光板PL11以外の偏光板PL22、PL12、及びPL21は、同じ大きさを有していてもよい。
【0045】
なお、接着層ADは、液晶表示パネルPNL1の有効領域AA1及び調光パネルPNL2の有効領域AA2それぞれの全部と重畳している。一方、有効領域AA1及びAA2それぞれは、接着層ADの全部と重畳していない。つまり接着層ADは、有効領域AA1及びAA2それぞれを、覆うように重畳している。
【0046】
上述のような偏光板及び基板の長さの関係を有する表示装置DSPでは、液晶表示パネルPNL1及び調光パネルPNL2を貼り合わせる際に、貼りムラが生じるのを防ぐことができる。これにより、表示品質の高い表示装置DSPを得ることが可能である。
【0047】
本実施形態では、照明装置ILDのフレームFLMに接する、厚さが厚く、長さの長い基板により、厚さの薄い基板のクラックを防ぐことが可能である。これにより、表示装置DSPの歩留まりを向上させることができる。
【0048】
<構成例1>
図5は、実施形態における表示装置の他の構成例を示す断面図である。
図5に示した構成例では、
図3に示した構成例と比較して、長さの長い基板以外の基板は、当該基板の厚さより薄い、という点で異なっている。
【0049】
図5に示す基板SUB21の厚さts21は、基板SUB12の厚さts12よりも薄い。さらに、基板SUB21の厚さts21、基板SUB11の厚さts11、及び基板SUB22の厚さts22は、同じ厚さであってもよい(ts21=ts11=ts22)。つまり、ts12>ts21=ts11=ts22(式5)が成り立つ。
【0050】
基板SUB21の厚さts21を薄くすると、液晶表示パネルPNL1と調光パネルPNL2それぞれにおいて、液晶層を挟む基板間の間隔のムラを防ぐことが可能となる。
液晶表示パネルPNL1と調光パネルPNL2を貼り合わせる際に、接着層ADで貼り合わせた後、ローラーで押し付ける工程がある場合を考える。厚さが異なる基板があると、ローラーからの応力が均一に伝わらない恐れがある。
【0051】
応力が均一に伝わらないと、液晶層を挟む基板間の間隔のムラが生じてしまう。当該基板間には、間隔を維持する複数の柱状の絶縁体が設けられている。当該柱状の絶縁体は、ローラーからの応力により、その高さ(第3方向Zに沿う長さ)が低くなる。応力のかかり方のムラが生じると、当該柱状の絶縁体の高さが、応力のムラに応じて不均一となってしまう。
【0052】
しかしながら、表示装置DSPの基板3枚(基板SUB21、SUB11、及びSUB12)が同じ厚さであると、ローラーからの応力はより均一に伝わる。これにより、基板間(基板SUB11及びSUB21の間、並びに、基板SUB12及びSUB22の間)の間隔が均一となる。よって、表示装置DSPの表示性能が向上する。
本構成例においても、実施形態と同様の効果を奏する。
【0053】
<構成例2>
図6は、実施形態における表示装置の他の構成例を示す断面図である。
図6に示した構成例では、
図3に示した構成例と比較して、液晶表示パネル基板のうち、調光パネルと対向する基板の厚さが他の基板より厚い、という点で異なっている。
【0054】
図6に示す表示装置DSPでは、基板SUB11、SUB21、SUB12、及びSUB22の長さws11、ws21、ws12、及びws22は、
図3と同様である。
しかしながら、基板SUB11の厚さts11が、基板SUB21の厚さts21より厚い(ts11>ts21)、という点で、
図3とは異なっている。
【0055】
図6において、基板SUB12の厚さts12は、基板SUB22の厚さts22より厚い(ts12>ts22)。よって、ts11、ts12>ts21、ts22(式6)が成り立つ。
【0056】
厚さts11とts12が等しく(ts11=ts12)、厚さts21とts22が等しい(ts21=ts22)場合、ts11=ts12>ts21=ts22(式7)が成り立つ。ただし、厚さts11及びts12、並びに、厚さts21及びts22は、それぞれ、必ずしも等しい必要はなく、異なっていてもよい。
本構成例においても、実施形態と同様の効果を奏する。
【0057】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0058】
AA1…有効領域、AA2…有効領域、AD…接着層、DSP…表示装置、FLM…フレーム、ILD…照明装置、PL11…偏光板、PL12…偏光板、PL21…偏光板、PL22…偏光板、PNL1…液晶表示パネル、PNL2…調光パネル、PX…画素、SUB11…基板、SUB12…基板、SUB21…基板、SUB22…基板。