(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153666
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】血液回路構成体
(51)【国際特許分類】
A61M 1/36 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
A61M1/36 111
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063065
(22)【出願日】2022-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(72)【発明者】
【氏名】貞廣 衝
(72)【発明者】
【氏名】土取 保紀
(72)【発明者】
【氏名】田中 佑樹
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA05
4C077BB01
4C077DD07
4C077DD21
4C077EE01
4C077GG02
4C077KK25
(57)【要約】
【課題】透析装置の血液回路をより容易に構築可能となる、新規な構造の血液回路構成体を提供すること。
【解決手段】血液回路構成体10であって、透析装置80の血液ポンプ86に装着されるポンプチューブ12と、ポンプチューブ12に連通される一対の接続チューブ14,14と、ポンプチューブ12と各接続チューブ14に組み付けられる連結部材16と、異物を除去するドリップチャンバ52とを、含んでいる。また、連結部材16は、ドリップチャンバ52が着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部36を備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、
該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、
該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、
異物を除去するドリップチャンバと
を、含んでおり、
該連結部材は該ドリップチャンバが着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部を備えている血液回路構成体。
【請求項2】
透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、
該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、
該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、
異物を除去するドリップチャンバと
を、含んでおり、
該ドリップチャンバの少なくとも周壁部分が該連結部材よりも柔らかい材質で形成されて、該ドリップチャンバが該連結部材に取り付けられている血液回路構成体。
【請求項3】
透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、
該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、
該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、
異物を除去するドリップチャンバと
を、含んでおり、
該ドリップチャンバが該連結部材に設けられて、
該ポンプチューブが該連結部材の左右一方の側に位置する向きで該透析装置に設けられて使用可能とされると共に、
該ポンプチューブが該連結部材の左右他方の側に位置する逆向きにおいても該透析装置に設けられて使用可能とされる血液回路構成体。
【請求項4】
前記連結部材が表裏対称形状とされている請求項3に記載の血液回路構成体。
【請求項5】
前記連結部材が上下方向と直交して広がる平面に対する面対称形状とされている請求項3又は4に記載の血液回路構成体。
【請求項6】
透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、
該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、
該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、
異物を除去するドリップチャンバと
を、含んでおり、
該ドリップチャンバが該連結部材に設けられていると共に、
該ドリップチャンバが円筒状の周壁部分を備えており、該周壁部分には略接線方向に延びる血液の流入口が設けられて、該流入口から流入した血液が該周壁部分の周方向へ流動するようにした血液回路構成体。
【請求項7】
前記連結部材が前記ポンプチューブの各端と各前記接続チューブとを連通する連通路を備えており、該連結部材の該連通路と前記ドリップチャンバの何れか一方が、血液回路の動脈側に位置すると共に、それら連通路とドリップチャンバの何れか他方が、該血液回路の静脈側に位置する請求項1~6の何れか一項に記載の血液回路構成体。
【請求項8】
前記連結部材は、前記ポンプチューブの各端と各前記接続チューブとを連通する一対の連通路を形成する部分と、該一対の連通路を形成する部分を相互に連結する板状部と、前記ドリップチャンバが着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部とを、備えており、
該チャンバ保持部は、前記板状部から厚さ方向に突出する支持部と、該支持部に設けられて前記ドリップチャンバが取り付けられる装着部とを、備えている請求項1~7の何れか一項に記載の血液回路構成体。
【請求項9】
透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブ部分からチューブ長さ方向の両側に延びる一対の接続チューブ部分を有するチューブ部材と、
該チューブ部材に対して該ポンプチューブ部分の長さ方向の両側を保持するように組み付けられる保持部材と、
異物を除去するドリップチャンバと
を、含んでおり、
該保持部材は該ドリップチャンバが着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部を備えている血液回路構成体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透析装置の血液回路を構成する血液回路構成体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば腎不全に対する療法として、透析装置を用いた人工透析が実施されている。人工透析は、患者から取り出された血液を血液回路の採血側を通じて血液浄化器(ダイアライザ)に導いて、血液浄化器によって血液中の老廃物をろ過して血液を浄化した後、浄化された血液を血液回路の返血側から患者の血管に戻すことで実現される。
【0003】
ところで、透析装置と患者をつなぐ血液回路は、特開2001-252352号公報(特許文献1)に開示されているように、一般的に複数のチューブを含んで構成されている。そして、患者、血液浄化器、チャンバ、血液ポンプなどの要素をチューブによって相互につなぐことで、患者の血管から採取された血液を血液浄化器を経由して患者の血管に戻す血液回路が構成される。従って、透析装置の使用時には、複数の独立したチューブを血液ポンプや血液浄化器等にそれぞれ適切に接続する必要があり、更に気泡や血栓などの異物を除去するドリップチャンバを設置して、ドリップチャンバなどにもチューブを適切に接続する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、採血側のチューブと返血側のチューブなどの複数の独立したチューブによって構成された従来の血液回路は、それらチューブを適切に接続して血液回路を構築する作業が煩雑であった。
【0006】
本発明の解決課題は、透析装置の血液回路をより容易に構築可能とする、新規な構造の血液回路構成体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第1の態様は、透析装置に設けられる血液回路を構成する血液回路構成体であって、透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、異物を除去するドリップチャンバとを、含んでおり、該連結部材は該ドリップチャンバが着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部を備えているものである。
【0009】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、チューブとドリップチャンバが連結部材によって連結されることから、チューブとドリップチャンバの取り回しや接続作業が容易になる。また、ドリップチャンバが連結部材のチャンバ保持部に取り付けられることにより、ドリップチャンバを設置する手間を省くことができる。また、ドリップチャンバがチャンバ保持部に対して着脱可能に取り付けられていることから、例えばドリップチャンバを連結部材から取り外して揺するなどして、血栓等によるドリップチャンバのフィルタの詰まりを解消したり、プライミング時の気泡の効率的な除去を実現したりすることができる。なお、連結部材は、ポンプチューブと接続チューブに直接的に組み付けられる態様に限定されず、連結部材がポンプチューブと接続チューブの一方のみを介してポンプチューブと接続チューブに組み付けられてもよく、連結部材が別部材を介してポンプチューブと接続チューブに組み付けられてもよい。
【0010】
第2の態様は、透析装置に設けられる血液回路を構成する血液回路構成体であって、透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、異物を除去するドリップチャンバとを、含んでおり、該ドリップチャンバの少なくとも周壁部分が該連結部材よりも柔らかい材質で形成されて、該ドリップチャンバが該連結部材に取り付けられているものである。
【0011】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、チューブとドリップチャンバが連結部材によって連結されることから、チューブとドリップチャンバの取り回しや接続作業が容易になる。また、ドリップチャンバが連結部材に取り付けられていることにより、ドリップチャンバを透析装置に設置する手間を省くことができる。また、ドリップチャンバの周壁部分を手で変形させたり、ドリップチャンバの周壁部分を叩いたりすることで、フィルタの目詰まりの解消やプライミング時の気泡除去の促進を図ることができる。仮に、鉗子などの硬い器具でドリップチャンバの周壁部分を叩いたとしても、連結部材よりも柔らかい材質で形成されたドリップチャンバの周壁部分が損傷し難い。
【0012】
第3の態様は、透析装置に設けられる血液回路を構成する血液回路構成体であって、透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、異物を除去するドリップチャンバとを、含んでおり、該ドリップチャンバが該連結部材に設けられて、該ポンプチューブが該連結部材の左右一方の側に位置する向きで該透析装置に設けられて使用可能とされると共に、該ポンプチューブが該連結部材の左右他方の側に位置する逆向きにおいても該透析装置に設けられて使用可能とされるものである。
【0013】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、チューブとドリップチャンバが連結部材によって連結されることから、チューブとドリップチャンバの取り回しや接続作業が容易になる。更に、血液回路構成体が透析装置において左右両方の向きで装着可能とされていることから、血液ポンプと血液回路の相対的な位置が左右方向で相互に逆とされた異なる仕様の透析装置に対応することができる。従って、治療者が透析装置とベッドの位置関係にあわせて左右方向で相互に逆とされた異なる仕様の透析装置を使用したとしても、血液回路構成体を共通化することができる。なお、ドリップチャンバは、連結部材に対して、別体とされて取り付けられることで設けられてもよいし、一体的に形成されることで設けられていてもよい。
【0014】
第4の態様は、第3の態様に記載された血液回路構成体において、前記連結部材が表裏対称形状とされているものである。
【0015】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、血液ポンプと血液回路の相対的な位置が左右方向で逆とされた異なる仕様の透析装置に対して、表裏反転させて装着することで対応することができる。
【0016】
第5の態様は、第3又は第4の態様に記載された血液回路構成体において、前記連結部材が上下方向と直交して広がる平面に対する面対称形状とされているものである。
【0017】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、血液ポンプと血液回路の相対的な位置が左右方向で逆とされた異なる仕様の透析装置に対して、透析装置への装着方向を中心軸として180°回転させて装着することで対応することができる。
【0018】
なお、第4,第5の態様において、連結部材は、厳密に数学的な対称形状である必要はなく、表裏反転などの上記した180°回転させた状態での使用に際して支障がない程度の非対称性は許容される。具体的には、例えば、製造者を示すレリーフのような凹凸による非対称などは許容される。
【0019】
第6の態様は、透析装置に設けられる血液回路を構成する血液回路構成体であって、透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブと、該ポンプチューブに連通される一対の接続チューブと、該ポンプチューブと各該接続チューブに組み付けられる連結部材と、異物を除去するドリップチャンバとを、含んでおり、該ドリップチャンバが該連結部材に設けられていると共に、該ドリップチャンバが円筒状の周壁部分を備えており、該周壁部分には略接線方向に延びる血液の流入口が設けられて、該流入口から流入した血液が該周壁部分の周方向へ流動するようにしたものである。
【0020】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、チューブとドリップチャンバが連結部材によって連結されることから、チューブとドリップチャンバの取り回しや接続作業が容易になる。また、既存のカセットタイプの回路に設けられた扁平なドリップチャンバと異なり、チャンバ形状が連結部材とは独立した異なる形状とされて、円筒状の周壁部分を備えているため、チャンバに流入した血液が周壁部分に沿って周方向へ流動することによって、流入する血液がドリップチャンバ内に貯留された血液の液面に打ち付けられ難く、貯留された血液の液面が泡立つことによる血栓の形成が抑制される。しかも、流入する血液が周方向へ流動することにより、貯留された血液が流入する血液によって撹拌されて、血液の滞留による血栓の形成も防止される。なお、ドリップチャンバは、連結部材に対して、別体とされて取り付けられることで設けられてもよいし、一体的に形成されることで設けられていてもよい。
【0021】
第7の態様は、第1~第6の何れか1つの態様に記載された血液回路構成体において、前記連結部材が前記ポンプチューブの各端と各前記接続チューブとを連通する連通路を備えており、該連結部材の該連通路と前記ドリップチャンバの何れか一方が、血液回路の動脈側に位置すると共に、それら連通路とドリップチャンバの何れか他方が、該血液回路の静脈側に位置するものである。
【0022】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、例えばドリップチャンバが連結部材に取り付けられることにより、ドリップチャンバを含む血液回路の静脈側が連結部材に設けられる。これにより、血液回路の動脈側と静脈側との両方が連結部材に集約的に接続されて設けられており、血液回路の構築作業が容易になる。
【0023】
第8の態様は、第1~第7の何れか1つの態様に記載された血液回路構成体において、前記連結部材は、前記ポンプチューブの各端と各前記接続チューブとを連通する一対の連通路を形成する部分と、該一対の連通路を形成する部分を相互に連結する板状部と、前記ドリップチャンバが着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部とを、備えており、該チャンバ保持部は、前記板状部から厚さ方向に突出する支持部と、該支持部に設けられて前記ドリップチャンバが取り付けられる装着部とを、備えているものである。
【0024】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、ドリップチャンバが板状部から厚さ方向に突出した位置に保持されることから、連結部材を板状部の面方向において小型化することができる。
【0025】
第9の態様は、透析装置に設けられる血液回路を構成する血液回路構成体であって、透析装置の血液ポンプに装着されるポンプチューブ部分からチューブ長さ方向の両側に延びる一対の接続チューブ部分を有するチューブ部材と、該チューブ部材に対して該ポンプチューブ部分の長さ方向の両側を保持するように組み付けられる保持部材と、異物を除去するドリップチャンバとを、含んでおり、該保持部材は該ドリップチャンバが着脱可能に取り付けられるチャンバ保持部を備えているものである。
【0026】
本態様に従う構造とされた血液回路構成体によれば、ポンプチューブ部分と一対の接続チューブ部分を有するチューブ部材が、ポンプチューブ部分の長さ方向の両側を保持部材によって保持されることから、チューブ部材の取り回し性の向上や、ポンプチューブ部分の血液ポンプへの接続作業の簡単化などが図られる。
【0027】
また、ドリップチャンバが保持部材のチャンバ保持部に取り付けられることにより、ドリップチャンバを設置する手間を省くことができる。更に、ポンプチューブと一対の接続チューブが何れも保持部材に保持されていることから、ポンプチューブと一対の接続チューブの取り回しや接続作業が容易になる。更に、ドリップチャンバがチャンバ保持部に対して着脱可能に取り付けられていることから、ドリップチャンバを保持部材から取り外して揺するなどして、血栓等によるドリップチャンバのフィルタの詰まりを解消したり、プライミング時の気泡の効率的な除去を実現したりすることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、透析装置の血液回路がより容易に構築可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の第1の実施形態としての血液回路構成体を示す斜視図
【
図6】
図1に示す血液回路構成体を構成するドリップチャンバの斜視図
【
図7】
図6に示すドリップチャンバの断面図であって、
図8のVII-VII断面に相当する図
【
図9】本発明の第2の実施形態としての血液回路構成体を示す斜視図
【
図11】
図9の血液回路構成体を構成する連結部材を別の角度で示す斜視図
【
図12】本発明の第3の実施形態としての血液回路構成体を示す斜視図
【
図14】本発明の別の1実施形態としての血液回路構成体を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0031】
図1~5には、本発明の第1の実施形態としての血液回路構成体10が示されている。血液回路構成体10は、ポンプチューブ12と一対の接続チューブ14,14とが、それぞれ連結部材16に取り付けられて組み付けられた構造を有している。以下の説明において、原則として、上下方向とは
図2中の上下方向を、左右方向とは
図2中の左右方向を、それぞれ言う。
【0032】
ポンプチューブ12は、合成樹脂などで形成された可撓性を有する柔軟なチューブとされている。ポンプチューブ12は、
図2に示すように、長さ方向の中間部分が半円弧状に湾曲している。これにより、ポンプチューブ12は、弧状に形成された部分を有する全体として横転U字状とされて左右方向で折り返して延びており、両端部が略同じ方向に向けて互いに平行に延びている。尤も、ポンプチューブ12の長さ方向の中間部分は、半円弧状よりも周方向長さの長い優弧状、或いは半円弧状よりも周方向長さの短い劣弧状となるように湾曲していてもよく、その場合には、両端部は相対的に傾斜して延びていてもよい。また、ポンプチューブ12は、全体としてΩ形状や特表2007-537390号公報のような長円形状としてもよい。
【0033】
接続チューブ14,14は、合成樹脂などで形成された可撓性を有する柔軟なチューブとされている。接続チューブ14は、内径寸法及び外径寸法がポンプチューブ12よりも小さくされている。接続チューブ14,14の内腔は、ポンプチューブ12の内腔の各一方の端に対して、後述する一対の連通路22,22を通じて連通されている。図中では、接続チューブ14,14が左右方向で直線的に延びて示されているが、接続チューブ14,14は柔軟であることから任意に湾曲変形し得る。また、接続チューブ14,14は、相互に傾斜して延びていてもよい。
【0034】
連結部材16は、合成樹脂や金属等で形成されており、ポンプチューブ12及び接続チューブ14,14よりも硬い材質とされている。連結部材16は、好適には、手で持って取り扱う際に、必要以上に変形せずに形状が保持され得る程度の硬さ(形状安定性)を有している。連結部材16は、互いに略平行に延びる一対の筒状部18,18が、板状部20によって相互に連結された構造を有している。
【0035】
筒状部18は、全体として左右方向に直線的に延びる略円筒形状とされており、軸方向に貫通する連通路22を備えている。換言すれば、連結部材16において連通路22,22を形成する部分が、筒状部18,18とされている。筒状部18の両端部分は、部分的に大径とされたポンプチューブ取付部24と接続チューブ取付部26とされている。ポンプチューブ取付部24と接続チューブ取付部26は、略一定の内径寸法で軸方向に延びている。筒状部18におけるポンプチューブ12の接続端であるポンプチューブ取付部24は、筒状部18における接続チューブ14の接続端である接続チューブ取付部26よりも内径寸法が大きくされている。筒状部18におけるポンプチューブ取付部24と接続チューブ取付部26との間には、ポンプチューブ取付部24から接続チューブ取付部26に向けて小径となるテーパ状部28が設けられている。テーパ状部28において、筒状部18の内径寸法がポンプチューブ取付部24から接続チューブ取付部26に向けて次第に小さくなっており、連通路22の通路断面積がポンプチューブ取付部24から接続チューブ取付部26に向けて次第に小さくなっている。なお、本実施形態のポンプチューブ取付部24と接続チューブ取付部26は、左右方向に延びて設けられているが、例えば、ポンプチューブ12や接続チューブ14が左右方向に対して傾斜している場合には、それらチューブ取付部24,26は、チューブ12,14の傾斜に応じて傾斜して設けられ得る。
【0036】
筒状部18のテーパ状部28には、筒状のサブライン取付部30が設けられている。サブライン取付部30は、テーパ状部28から上下方向の外側へ向けて突出して設けられている。サブライン取付部30の内腔は、筒状部18の内腔である連通路22に連通されている。
【0037】
各筒状部18のテーパ状部28には、後述する透析装置本体84に固定される固定部32が設けられている。固定部32は、サブライン取付部30を外れた位置でテーパ状部28から上下外側へ向けて突出して設けられている。固定部32は、例えば、透析装置本体84に対して機械的な係合等の手段によって固定可能な構造を有している。そして、固定部32が透析装置本体84に固定されることで、連結部材16が透析装置本体84に装着される。固定部32は、連結部材16の透析装置本体84への装着状態を維持可能な程度に硬質とされている。また、固定部32と透析装置本体84の固定状態は解除することが可能とされており、連結部材16が固定部32によって透析装置本体84に対して取外し可能に装着される。なお、固定部の具体的な構造は特に限定されず、例えば、透析装置本体84の突出部分に連結部材16の固定部が取り付けられる場合に、連結部材16の固定部は透析装置本体84の突出部分に対応する凹状とされ得る。固定部は、透析装置本体84の形状等に応じて設けられ、本実施形態においては上下外側へ向けて突出しているが、後述する肉抜き穴34に固定部を設けることもできる。
【0038】
板状部20は、筒状部18,18の間に設けられており、上下方向及び左右方向に広がる略平板形状とされている。板状部20の中央部分には、厚さ方向に貫通する肉抜き穴34が形成されている。板状部20は、左右方向の一方の端部がテーパ状部28の端部まで延びていると共に、左右方向の他方の端部がテーパ状部28の端部よりも内側に位置しており、テーパ状部28,28の上下間に設けられている。板状部20は、筒状部18,18と一体形成されている。
【0039】
板状部20には、チャンバ保持部36が設けられている。チャンバ保持部36は、後述するドリップチャンバ52を連結部材16への装着状態に保持し得る程度に硬質とされている。チャンバ保持部36は、板状部20から厚さ方向に突出する支持部38と、支持部38の突出先端に設けられる装着部40とを備えている。
【0040】
支持部38は、板状部20の左右方向一方の端部(
図2中の右端部)から板状部20の表面側へ突出しており、略平板形状とされている。支持部38は、突出先端に向けて左右方向の一方側へ傾斜しており、支持部38の突出先端に設けられる装着部40が支持部38の基端に対して左右方向にずれた位置に配置されている。本実施形態の装着部40は、固定部32に対して右側に位置しており、装着部40に装着されるドリップチャンバ52(後述)が固定部32の視認性を低下させ難くなっている。また、装着部40は筒状部18と接続チューブ14の境目に位置している。即ち、装着部40はドリップチャンバが硬質部材である連結部材16の少なくとも一部と対向する位置に形成され、可撓性の接続チューブ14がドリップチャンバ52に当たりにくくされている。更に、板状部20と支持部38の間には、補強リブ42が設けられている。補強リブ42は、上下方向に対して略直交して広がる板状とされており、板状部20の表面と支持部38の表面とに跨って設けられている。補強リブ42が設けられることによって、支持部38自体の変形や、板状部20に対する支持部38の角度変化等が防止されている。補強リブ42の数や形状、配置などは、必要とされる支持部38への補強効果等に応じて適宜に設定されるが、本実施形態では、3つの補強リブ42,42,42が上下方向で相互に離れて設けられている。本実施形態の支持部38及び補強リブ42は、板状部20と一体形成されている。なお、支持部38が板状部20とは別体とされて、支持部38が板状部20に組み付けられて固定されるようにしてもよい。
【0041】
装着部40は、全体として略半円筒形状或いは周方向の一部にスリットを有するC字状とされており、合成樹脂や金属などで形成されている。装着部40の軸方向の中央部分は、軸方向の両端部分よりも周方向の外側まで突出しており、装着部40の軸方向の中央部分における周方向両端間の距離が、後述するドリップチャンバ52の周壁部分54の外径寸法よりも小さくされている。本実施形態の装着部40は、支持部38と一体形成されている。なお、装着部40は、ドリップチャンバ52が脱着できる構成が好ましく、薄肉とされるなどして厚さ方向の弾性変形が許容されて、装着部40の軸方向の中央部分における周方向両端間を距離が大きくなるように弾性変形させて広げることが可能とされる。また、ヒンジ等によって円筒状(断面円形)から半円筒状(断面半円形)に形状を適宜変更できるようにしてもよいし、ドリップチャンバ52に引っ掛ける部分を形成してドリップチャンバ52を引っ掛けて保持するようにしてもよい。また、装着部40の軸方向長さは適宜設定してよく、例えば、接続チューブ14の位置まで長く延ばして可撓性の接続チューブ14がドリップチャンバ52に当たりにくいようにしてもよいし、装着部40を小型化して製造コストを安価にしてもよい。
【0042】
このような構造とされた連結部材16に対して、ポンプチューブ12と接続チューブ14,14とが、それぞれ接続されている。即ち、ポンプチューブ12は、両端部が連結部材16のポンプチューブ取付部24,24の各一方に挿入されて、接着等の手段で固定される。接続チューブ14,14は、各一方の端部が連結部材16の各接続チューブ取付部26に挿入されて、接着等の手段で固定される。このようにポンプチューブ12と接続チューブ14,14が連結部材16の筒状部18,18に接続されることにより、それらポンプチューブ12と接続チューブ14,14の各内腔が、筒状部18,18の内腔である連通路22,22を通じて相互に連通される。
【0043】
一方の接続チューブ14における接続チューブ取付部26と反対側の端部には、後述するダイアライザ90に接続されるダイアライザ接続コネクタ44が設けられている。他方の接続チューブ14における接続チューブ取付部26と反対側の端部には、患者の動脈に留置された図示しないシースに接続される採血コネクタ46が設けられている。他方の接続チューブ14は、途中で合流する補液ライン47が設けられている。補液ライン47は、生理食塩水などを後述する血液回路82に供給するラインであって、例えば輸液バッグなどに接続される。なお、補液ライン47は血液回路82の別の場所や筒状部18、ドリップチャンバ52等に設けてもよく、補液ライン47はなくてもよい。
【0044】
サブラインとしての補液ライン48が、連結部材16の一方のサブライン取付部30に挿入されて接着等の手段で固定されることにより、連通路22に連通状態で接続される。サブラインとしての薬液投与ライン50が、連結部材16の他方のサブライン取付部30に挿入されて接着等の手段で固定されることにより、連通路22に連通状態で接続される。なお、補液ライン48は、補液ライン47と同様に、生理食塩水などを後述する血液回路82に供給するラインであって、例えば輸液バッグなどに接続される。薬液投与ライン50は、ヘパリンなどの薬液を投与するラインであって、例えば薬液が充填されたシリンジなどに接続される。
【0045】
また、連結部材16のチャンバ保持部36には、血液中から気泡や血栓などの異物を除去するドリップチャンバ52が取り付けられている。ドリップチャンバ52は、
図1や
図6~8に示すように、筒状の周壁部分54に対して、上端部に蓋部材56が取り付けられると共に、下端部に底部材58が取り付けられた中空構造を有している。使用時において、ドリップチャンバ52内で血液と空気の界面が上下する。なお、連結部材16は、ポンプチューブ12、一対の接続チューブ14,14、ドリップチャンバ52等を相互に連結する部材である。
【0046】
周壁部分54は、略円筒形状とされており、合成樹脂や金属などで形成されている。また、周壁部分54は、連結部材16と同じく硬い材質であってもよいが、好適には、連結部材16よりも柔らかい材質とされる。周壁部分54は、好適にはある程度の可撓性を有しており、外力の作用に対して変形を許容されて損傷し難い軟質材で形成されることが望ましい。周壁部分54は、外力が作用しない状態において円筒状の初期形状が保持されると共に、連結部材16のチャンバ保持部36によって後述するように安定して保持される程度の形状安定性を有している。
【0047】
蓋部材56は、合成樹脂や金属などで形成されており、全体として逆向きの略有底円筒形状とされている。蓋部材56は、周壁を貫通する血液の流入口60が形成されている。更に、流入口60の開口周縁部には、外周へ向けて突出する円筒形状のダイアライザ接続チューブ取付部62が設けられている。ダイアライザ接続チューブ取付部62は、
図8に示すように、蓋部材56の周壁の接線方向に延びており、流入口60から導入された血液が蓋部材56の周壁内面及び周壁部分54の内周面に沿って周方向に略螺旋状に流れるようにされている。
【0048】
また、蓋部材56の上底壁部には、上方へ向けて突出するサービスライン取付部64が設けられている。サービスライン取付部64は、略円筒形状とされており、内腔が蓋部材56の上底壁部を上下方向に貫通している。サービスライン取付部64は、例えば、薬液投与ライン、液面調整ライン、補液ライン、圧モニタライン等のサービスライン66の接続に用いられる。本実施形態では、3つのサービスライン取付部64,64,64が設けられているが、サービスライン取付部64の数や配置等は、必要に応じて適宜に変更される。また、サービスライン66には、必要に応じてクランプ等が設けられる。なお、薬液投与ラインや補液ラインや圧モニタライン等のサービスライン66は、ドリップチャンバ52とは別に設けることもできるため、サービスライン取付部64は設けないことも可能である。
【0049】
底部材58は、合成樹脂や金属などで形成されており、全体として略有底円筒形状とされている。底部材58は、上部が下部よりも大径とされており、段付き有底円筒形状とされている。底部材58の底壁部には、中央部分を上下方向に貫通する血液の流出口70が設けられている。更に、流出口70の開口周縁部には、下方へ向けて突出する円筒状の返血チューブ取付部72が設けられている。
【0050】
底部材58の内周には、異物捕捉用のフィルタ74が取り付けられている。フィルタ74は、
図7,8に示すように、上下逆向きの略コップ形状とされており、壁面がメッシュや格子によって構成されている。フィルタ74は、下端の外周端部が全周に亘って底部材58の周壁に取り付けられている。これにより、底部材58の底壁部に設けられた血液の流出口70は、上側がフィルタ74によって覆われている。フィルタ74は、血栓等の異物を捕捉可能であれば、構造や材質が限定されるものではなく、例えば一般的なメッシュタイプとコーンタイプの何れであってもよい。
【0051】
連結部材16とは別に準備されたドリップチャンバ52が、連結部材16の装着部40に取り付けられることから、従来構造のドリップチャンバを採用することができる。特に、ドリップチャンバ52は、歪な形状とされることなく、従来の円筒状の構造を採用可能であることから、血栓のでき難さなどについて優れた信頼性を実現できる。
【0052】
チャンバ保持部36の装着部40は、板状部20から厚さ方向に突出する支持部38によって、板状部20に対して厚さ方向(
図5中の左右方向)に離れた位置に設けられている。これにより、ドリップチャンバ52を板状部20に対して左右方向でより近い位置に配することが可能とされており、連結部材16からポンプチューブ12と接続チューブ14,14が延び出す左右方向において、血液回路構成体10の小型化が図られている。
【0053】
なお、ダイアライザ接続チューブ取付部62には、ダイアライザ接続チューブ76が接続されており、ダイアライザ接続チューブ76の端部には、ダイアライザ90(後述)に接続されるダイアライザ接続コネクタ77が設けられている。また、返血チューブ取付部72には返血チューブ78が接続されている。更に、サービスライン取付部64には、サービスライン66が接続されている。
【0054】
このような構造とされた血液回路構成体10は、
図2に示すように、透析装置80の血液回路82を構成する。透析装置80は、透析装置本体84と血液回路82とを含んで構成されている。なお、
図2では、血液回路構成体10が実線で示されていると共に、透析装置80における血液回路構成体10以外の部分が2点鎖線で示されている。
【0055】
透析装置本体84は、例えば、血液回路82内の圧力検出、血液回路82への薬液投与の制御、後述する血液ポンプ86の制御などを実行する装置である。
【0056】
血液回路構成体10は、透析装置本体84に対して固定部32,32によって固定的に且つ着脱可能に装着される。血液回路構成体10は、透析装置本体84に対して裏面側(
図4中の左側)が重ね合わされた状態で装着される。透析装置本体84における血液回路構成体10の装着面は、上下方向や左右方向に対して傾斜していてもよい。当該装着面が上下方向に対して傾斜する場合には、ドリップチャンバ52が、透析装置本体84への装着状態で傾かないように、連結部材16に対して予め傾斜した状態で装着される。
【0057】
透析装置本体84は、血液ポンプ86を備えている。血液ポンプ86は、一般的なローラー式ポンプであって、回転するローター88を備えている。
図2には、2つのローラーヘッドを備えるローター88が示されているが、ローラーヘッドの数は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0058】
透析装置本体84に装着された血液回路構成体10のポンプチューブ12は、湾曲部分が血液ポンプ86のローター88の周囲を延びるように、血液ポンプ86に対して装着される。
【0059】
血液ポンプ86のローター88は、回転することによってポンプチューブ12に押し当てられて、ポンプチューブ12を部分的に押し潰す。ローター88がポンプチューブ12を押し潰しながら回転することにより、ローター88によって押し潰された部分に対するポンプチューブ12の長さ方向の一方側において、ポンプチューブ12内の血液が長さ方向に押し出されて流動する。また、ローター88によって押し潰された部分に対するポンプチューブ12の長さ方向の他方側において、押潰しの解除によるポンプチューブ12の形状復元によって、ポンプチューブ12内に血液が導き入れられる。以上により、血液ポンプ86は、患者の動脈からポンプチューブ12内へ血液を導入して、その血液をダイアライザ90側へ送り出す機能を有している。
【0060】
また、ポンプチューブ12が血液ポンプ86に装着された血液回路構成体10は、ダイアライザ90に接続されることで血液回路82を構成する。ダイアライザ90は、血液回路82の動脈側と静脈側がそれぞれ接続されていると共に、図示しない透析液の供給ラインと排出ラインがそれぞれ接続されている。そして、患者の動脈から採血されて血液回路82の動脈側を通じてダイアライザ90に導入された血液は、ダイアライザ90内に導入された透析液と透析膜を介して間接的に接することで、尿素などの老廃物が限外濾過によって透析液中へ排出されて浄化される。浄化された血液は、血液回路82の静脈側へ送出されて、患者の静脈へ返血される。
【0061】
ダイアライザ90に接続される血液回路82の動脈側は、接続チューブ14,14と筒状部18,18とポンプチューブ12とを含んで構成されている。一方の接続チューブ14は、ダイアライザ90の上流側(動脈側)に接続される。他方の接続チューブ14は、患者の動脈に挿入されたシースなどに接続される採血コネクタ46を備えている。
【0062】
ダイアライザ90に接続される血液回路82の静脈側は、ドリップチャンバ52を備えている。ドリップチャンバ52のダイアライザ接続チューブ取付部62に接続されたダイアライザ接続チューブ76が、ダイアライザ90の下流側(静脈側)に接続される。ドリップチャンバ52の返血チューブ取付部72に接続される返血チューブ78の端部には、患者の静脈に挿入されたシースなどに接続される返血コネクタ92が設けられている。
【0063】
したがって、ダイアライザ90に接続される血液回路82の動脈側と静脈側は、何れも血液回路構成体10に設けられている。連結部材16及び連結部材16に保持されたドリップチャンバ52に接続された各チューブ12,14,76,78及びライン48,50,66を備えた血液回路構成体10が、血液ポンプ86、ダイアライザ90、輸液バッグ、シリンジ等にそれぞれ接続されることにより、透析装置80の血液回路82が構成される。血液回路82において、連結部材16の連通路22,22(筒状部18,18)と連通路22,22に接続されるポンプチューブ12及び接続チューブ14,14とが動脈側に位置していると共に、ドリップチャンバ52が静脈側に位置している。
【0064】
複数のチューブ12,14,76,78、ライン48,50,66及びドリップチャンバ52が、連結部材16に予め集約的に接続されて、血液回路構成体10として一纏まりに設けられている。それ故、それら複数のチューブ12,14,76,78及びライン48,50,66の取り扱いが容易になる。
【0065】
ドリップチャンバ52は、連結部材16のチャンバ保持部36に対して取外し可能な状態で取り付けられている。それ故、例えば、ドリップチャンバ52のフィルタ74に血栓等の異物が詰まって血液の流れが滞った場合に、ドリップチャンバ52をチャンバ保持部36から取り外して、ドリップチャンバ52を揺するなどしてフィルタ74の目詰まりを解消することができる。また、透析開始前のプライミングにおいて、取り外したドリップチャンバ52を揺するなどしてエアの排出を促すこともできる。なお、ドリップチャンバ52は、血液回路82を構成したままでチャンバ保持部36から取り外すことが可能であることから、人工透析の実施中にも必要に応じてチャンバ保持部36から取り外すことができる。
【0066】
筒状部18,18がそれぞれテーパ状部28を備えており、筒状部18,18の内腔である連通路22,22の通路断面積が、テーパ状部28,28において下流側に向けて小さくなっている。これにより、血液ポンプ86によってポンプチューブ12から接続チューブ14に向けて押し出された血液の流速が、血液ポンプ86からより離れた位置まで維持され易くなる。
【0067】
さらに、薬液投与ライン50がテーパ状部28,28に接続されており、血液の流速が十分に速い部分において薬液投与ライン50が連通路22,22に合流している。それ故、薬液投与ライン50から連通路22に流れ込む薬液が、連通路22,22を流れる血液に対して速やかに拡散する。
【0068】
図9,10には、本発明の第2の実施形態としての血液回路構成体100が示されている。血液回路構成体100は、ポンプチューブ12と接続チューブ14,14が連結部材102に接続された構造を有している。以下の説明において、他の実施形態と実質的に同一の部材及び部位については、図中に同一の符号を付すことで説明を省略する。
【0069】
連結部材102は、筒状部104,104が板状部20によって相互に連結された構造を有している。筒状部104は、両端部分にポンプチューブ取付部24と接続チューブ取付部26が設けられている。それらポンプチューブ取付部24と接続チューブ取付部26の間には、ポンプチューブ取付部24から接続チューブ取付部26に向けて次第に小径となるテーパ状部106が設けられている。本実施形態のテーパ状部106は、接続チューブ取付部26側の端部が略四半円弧状に湾曲しており、テーパ状部106の端部につながる接続チューブ取付部26が上下方向に延びている。従って、接続チューブ取付部26,26に接続される接続チューブ14,14は、上下方向で互いに逆向きの外側へ延び出している。なお、本実施形態の接続チューブ取付部26は、テーパ状部106の端部と略同じ径寸法とされている。また、本実施形態において、板状部20の固定部32,32の間には、補強のための突条部107が形成されており、板状部20の撓み変形を抑制することによって、透析装置本体84への装着及び固定を安定化させている。
【0070】
連結部材102の板状部20には、ドリップチャンバ108の周壁部分109が一体的に設けられている。周壁部分109は、略円筒形状であり、筒状部104,104よりも左右方向の外側へ延び出した板状部20が周方向の一部に連続して設けられている。板状部20は、板状部20の厚さ方向における周壁部分109の中央において、周壁部分109とつながって一体形成されている。これにより、周壁部分109を含む連結部材102は、表裏対称形状とされている。また、周壁部分109を含む連結部材102の厚さ寸法が、比較的に小さくされている。
【0071】
周壁部分109の上端部に蓋部材56が取り付けられると共に、周壁部分109の下端部に図示しないフィルタを備えた底部材58が取り付けられることにより、ドリップチャンバ108が構成されている。側部に血液等の液体が流入するポート(流入口)が形成された蓋部材56が、周壁部分109に固定されている。気泡は周壁部分109に溜まりやすく、血栓は流動性が低い箇所で生じるが、流入する液体が周壁部分109の内面に沿って流れるため、気泡を流しやすく、また、血栓が生じ難い。特に、液体が流入するポートが蓋部材56にあると、蓋部材56と周壁部分109のつなぎ目に液体が流れやすく、滞留防止が好適に防止される。周壁部分109は連結部材102と一体に且つ蓋部材56と別体に成形されている。血液回路構成体100の製造において、連結部材102を中心として可撓性チューブ及び蓋部材56を組み付ければよく、製造の自動化が容易となる。また、周壁部分109は板状部20と異なる円筒形状とされており、ドリップチャンバ108内の流れ性がよい。従って、製造の自動化の容易性とドリップチャンバ108内の血液の流れ性の両立が図られている。特に、蓋部材56は周壁部分109に比して軟質であると製造時に容易に密着性が実現できて好ましい。また、ドリップチャンバ108は、連結部材102に対して一体的に設けられており、ドリップチャンバ108が連結部材102から意図せずに脱落することがない。ドリップチャンバ108を連結部材102に取り付ける手間も不要になる。ドリップチャンバ108の構成部品である周壁部分109が連結部材102に一体形成されていることで、部品点数の削減とそれに伴う構造の簡略化が図られている。
【0072】
また、連結部材102が表裏対称形状とされていることにより、透析装置本体84における血液ポンプ86の配置に関わらず、連結部材102を透析装置本体84に装着して使用することができる。即ち、ポンプチューブ12の湾曲部分に対して血液ポンプ86のローター88が右側に配置される場合には、連結部材102は、ポンプチューブ12が左側へ延び出す
図10に示す向きで透析装置本体84に装着される。一方、ポンプチューブ12の湾曲部分に対して血液ポンプ86のローター88が左側に配置される場合には、連結部材102が
図10に示す向きとは表裏反転されて、ポンプチューブ12が右側へ延び出す
図11に示す向きで透析装置本体84に装着される。これらにより、ポンプチューブ12の湾曲部分に対して血液ポンプ86のローター88が左右何れの側に配置される場合にも、ポンプチューブ12を血液ポンプ86に装着しつつ、接続チューブ14をダイアライザ90へ接続して使用することが可能になる。
【0073】
好適には、連結部材102の固定部32,32は、上下方向に延びる中心軸に関して180°の回転対称形状とされる。これにより、連結部材102が上下方向に延びる中心軸回りで180°回転して使用される場合に、固定部32,32の形状が変化せず、透析装置本体84における固定部32,32への固定構造を共通化できる。
【0074】
本実施形態のドリップチャンバ108は、流入口60の配置によって表裏対称形状ではないが、連結部材102が表裏どちらの向きで透析装置本体84に装着されても、流入口60は左右何れかの側へ開口しており、ダイアライザ接続チューブ76の接続に支障はない。それ故、連結部材102の透析装置本体84に対する装着の向きに関わらず、共通のドリップチャンバ108を採用することができる。
【0075】
本実施形態では、ドリップチャンバ108の周壁部分109が、連結部材16に一体形成されている例を示したが、周壁部分109が連結部材16に一体的に設けられるとは、周壁部分109が連結部材16と一体形成される場合に限定されない。例えば、連結部材16とは別体で形成された周壁部分109が、溶着や接着等の手段によって連結部材16に対して取外し不能に固定されることで、連結部材16と一体的に設けられていてもよい。
【0076】
図12,13には、本発明の第3の実施形態としての血液回路構成体110が示されている。血液回路構成体110は、ポンプチューブ12と接続チューブ14,14が連結部材112に接続された構造を有している。
【0077】
連結部材112は、板状のベース部材114に筒状部18,18が取り付けられた構造を有している。ベース部材114は、略四角板形状とされている。ベース部材114は、例えば合成樹脂などで形成されており、好適には、ドリップチャンバ52に比して軟質とされており、ドリップチャンバ52を組み付けやすくされている。ベース部材114は、透析装置本体84に固定的に且つ取外し可能に装着されるようになっている。ベース部材114には、左右方向に延びる一対の凹溝116,116が上下方向で相互に離れて形成されており、それら凹溝116,116に筒状部18,18が差し入れられて嵌合や接着等で固定されることにより連通路を一体的に備えた連結部材112が構成されている。また、凹溝116,116は、中間部分において上下方向の外側へ分岐しており、分岐部分に筒状部18,18に設けられたサブライン取付部30,30が挿入されている。
【0078】
そして、筒状部18,18の両端部には、ポンプチューブ12の両端部と接続チューブ14,14の各一方の端部が接続されていると共に、サブライン取付部30,30には、補液ライン48と薬液投与ライン50の各一方が接続されている。
【0079】
ベース部材114の1つの角部には、他の部分よりも厚肉とされて表面側へ突出したチャンバ保持部118が設けられている。チャンバ保持部118は、上下方向に延びるチャンバ嵌合溝120が設けられており、チャンバ嵌合溝120に対してドリップチャンバ52の周壁部分54が嵌め合わされることで、ドリップチャンバ52がベース部材114に取り付けられている。ドリップチャンバ52は、ベース部材114のチャンバ保持部118に対して取外し可能な状態で取り付けられている。なお、チャンバ保持部118は、凹溝116の形成部分に設けられることから、凹溝116がチャンバ保持部118の表面に開口して設けられている。
【0080】
このような血液回路構成体110によれば、血液回路82の動脈側と静脈側が集約的に接続される連結部材112が、表面に凹溝116,116とチャンバ嵌合溝120が形成された簡単な構造のベース部材114を用いて実現される。
【0081】
なお、本実施形態の血液回路構成体110は、
図12に示すように、ドリップチャンバ52に接続されるダイアライザ接続チューブ76及び返血チューブ78、サービスライン66などを含んでいない。しかしながら、血液回路構成体110は、それらチューブ76,78とサービスライン66の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0082】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態において、サブラインとしての補液ライン48と薬液投与ライン50は、板状部20の厚さ方向と直交する上下方向に延び出していたが、サブライン48,50は、
図14に示す血液回路構成体140の連結部材142のように、板状部20の厚さ方向に延び出していてもよい。連結部材142のように、チャンバ保持部36が板状部20から厚さ方向の片側へ突出している場合には、サブライン48,50は、板状部20に対してチャンバ保持部36が突出する側に延び出していることが望ましい。また、
図14の構造において、サブライン48,50に折れ癖がつくのを防ぐために、好適には、サブライン48,50が円筒状とされたドリップチャンバ52に沿って配された状態、或いはドリップチャンバ52に巻き付けられた状態で、血液回路構成体140が梱包される。
【0083】
本発明に係る血液回路構成体において、補液ライン48や薬液投与ライン50などのサブラインは、含まれていなくてもよい。補液ライン48や薬液投与ライン50は、例えば、ドリップチャンバ52やチューブ14等に別途設けられるT字管が代わりとなり得る。
【0084】
前記実施形態では、接続チューブ14がダイアライザ90にコネクタ44を介して直接的に接続されているが、例えば、接続チューブ14とダイアライザ90は、中間チューブを介して間接的に接続されていてもよい。同様に、接続チューブ14と採血コネクタ46の間に中間チューブが設けられていてもよいし、ダイアライザ接続チューブ76や返血チューブ78が複数のチューブを直列に接続して構成された分割構造とされていてもよい。
【0085】
前記第1~第3の実施形態では、板状の連結部材が採用されたが、連結部材は可撓性チューブの位置を固定するもので形状は問わず、例えば棒状等にしてもよい。また、前記第1及び第2の実施形態では、ポンプチューブ12と一対の接続チューブ14,14が接続される筒状部18が、板状部20と同じ部材として一体で設けられていたが、例えば、板状部と筒状部は互いに別部材とされ得る。また、ポンプチューブ12と接続チューブ14が筒状部を介することなく直接固定されて、板状部に組み付けられていてもよい。また、前記第3実施形態の連結部材は形状を適宜変更してもよく、例えば、特開2010-190062号公報の如き流路を形成するチューブの外側に装着された連結部材に、前記第1の実施形態で示したようなドリップチャンバ保持部を設けてもよい。また、実施形態において、連通路を備える連結部材が静脈側に位置し、ドリップチャンバが動脈側に位置するが、逆にすることもできる。
【0086】
なお、
図12,13では、ベース部材114へ筒状部18が固着等されることでポンプチューブ12に接続された連通路が連結部材112と一体的に設けられていたが、筒状部18をベース部材114へ固着等しなくてもよい。例えば、ポンプチューブ12(ポンプチューブ部分)へ接続チューブ14(接続チューブ部分)を直接に又は筒状部18を介して接続したチューブ部材を、ポンプチューブ12から長さ方向に延び出した両側部分において、別体の保持部材としてのベース部材114により保持させる態様なども、採用可能である。このようであれば、流路を形成する回路を製造した後に連結部材又は保持部材に組み付けるだけで、ポンプチューブ12及びドリップチャンバ52を集約することができ、当該連結部材又は保持部材を透析装置本体84に組み付けるだけで、ポンプチューブ12及びドリップチャンバ52が透析装置本体84に対して位置固定される。なお、前記第3の実施形態において、ポンプチューブ12と接続チューブ14,14を筒状部18,18で接続することで流路を形成する回路を製造した後で、当該回路をベース部材114へ取り付けて連結部材112を構成することによっても、同様な効果が得られる。
【0087】
ポンプチューブ12と接続チューブ14が連結部材16に組み付けられる態様としては、例えば、ポンプチューブ12と接続チューブ14が接着や嵌着等によって連結部材16に対して何れも直接に取り付けられて組み付けられる態様が採用され得る。また、例えば、ポンプチューブ12と接続チューブ14の何れか一方が連結部材16に対して直接に取り付けられると共に、それらチューブ12,14の何れか他方が連結部材16に対して間接的に取り付けられることにより、チューブ12,14が連結部材16に組み付けられる態様も採用できる。更に、例えば、ポンプチューブ12と接続チューブ14を相互に連通状態でつなぐ筒状部18が、連結部材16に対して直接に取り付けられることによって、チューブ12,14が連結部材16に対して何れも間接的に取り付けられて組み付けられる態様であってもよい。
【0088】
筒状部18,18は、互いに略平行に延びていなくてもよく、例えば互いに傾斜して設けられ得る。また、筒状部18,18は互いに異なる形状とされ得て、例えば、断面形状、内外径寸法、長さ寸法などが相互に異なっていてもよい。従って、連通路22,22は、互いに平行とされた態様の他、相互に傾斜したり交叉した態様なども採用することができて、流路長さ方向の形状も直線状に限定されることなく、曲線状などであってもよい。
【0089】
筒状部18,18は、連通路22,22を外部から視認可能とするために透明乃至半透明とされていることが望ましいが、不透明であってもよい。同様に、血液回路82を構成する複数のチューブ12,14,76,78及びライン48,50,66は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。
【0090】
第1の実施形態において、透析装置本体84に固定される固定部32,32を相互に上下対称形状とすることにより、連結部材16を上下方向と直交して広がる平面に対して面対称な上下対称形状とすることもできる。これによれば、ポンプチューブ12の湾曲部分に対して血液ポンプ86のローター88が左右何れの側に配置される場合にも、連結部材16を必要に応じて板状部20の厚さ方向に延びる中心軸回りで180°回転させて使用することにより容易に対応できる。尤も、連結部材が180°の回転対称形状や表裏対称形状ではなかったとしても、ポンプチューブ12の湾曲部分に対して血液ポンプ86のローター88が左右何れの側に配置される場合にも対応可能とすることもできる。具体的には、例えば、固定部32,32の構造が異なっていたとしても、血液回路構成体の使用方向において連結部材が透析装置本体84に装着可能であれば、連結部材を180°回転させて使用することが可能である。また、サブライン取付部30,30の形状が相互に異なっていたとしても、輸液バッグや薬液を充填したシリンジなどを接続可能であれば問題がないことから、連結部材を180°回転させて使用することができる。
【0091】
また、連結部材16の固定部32,32を板状部20の厚さ方向に延びる中心軸に関して相互に180°の回転対称形状とすれば、連結部材16を180°回転させて左右逆向きに使用する場合に、透析装置本体84における固定部32,32の固定構造が共通化され得る。
【0092】
チャンバ保持部は、連結部材に一体で設けられていなくてもよく、例えば、別体で形成されたチャンバ保持部が連結部材に固定されて設けられていてもよい。
【0093】
前記第1の実施形態では、ドリップチャンバ52がチャンバ保持部36に対して嵌め込まれることで着脱可能に取り付けられる例を示したが、ドリップチャンバ52のチャンバ保持部36に対する着脱可能な取付方法は、特に限定されない。具体的には、例えば、ドリップチャンバ52をチャンバ保持部36に引っ掛けることで着脱可能に取り付けることもできる。また、例えば、ドリップチャンバ52をチャンバ保持部36に対してバンドで留めたり、チャンバ保持部36の装着部40を半円筒形状の2部品を分離可能に組み合わせた円筒状とするなどしても、ドリップチャンバ52がチャンバ保持部36に着脱可能に保持され得る。
【0094】
ドリップチャンバは、前記実施形態のような血液の流入方向が横方向とされたスパイラル方式が望ましいが、例えば、上下方向に血液が流入する垂直流入方式であってもよいし、断面が矩形状等の円形断面以外であってもよい。前記実施形態では、ダイアライザ90に対して返血側(静脈側)のドリップチャンバ52のみが設けられており、採血側(動脈側)のドリップチャンバを省略することによるプライミングボリュームの低減が図られている。しかしながら、例えば、採血側や返血側に追加のドリップチャンバを設けて、異物の除去をより高度に実現することもできる。追加のドリップチャンバを設ける場合には、追加のドリップチャンバは、連結部材16に取り付けられていてもよいし、連結部材16から離れて設けられていてもよい。
【0095】
ポンプチューブ12は、長さ方向の全体が略一定の断面形状である必要はなく、断面形状、外径寸法、内径寸法などが長さ方向で異なる部分を含んでいてもよい。同様に、接続チューブ14は、長さ方向の全体が略一定の断面形状である必要はなく、断面形状、外径寸法、内径寸法などが長さ方向で異なる部分を含んでいてもよい。また、一対の接続チューブ14,14は、必ずしも同じ形状には限定されず、断面形状、外径寸法、内径寸法、長さ寸法などが相互に異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0096】
10,100,110,140 血液回路構成体
12 ポンプチューブ
14 接続チューブ
16,102,112,142 連結部材
18,104 筒状部
20 板状部
22 連通路
24 ポンプチューブ取付部
26 接続チューブ取付部
28,106 テーパ状部
30 サブライン取付部
32 固定部
34 肉抜き穴
36 チャンバ保持部
38 支持部
40 装着部
42 補強リブ
44 ダイアライザ接続コネクタ
46 採血コネクタ
47 補液ライン
48 補液ライン
50 薬液投与ライン
52,108 ドリップチャンバ
54,109 周壁部分
56 蓋部材
58 底部材
60 流入口
62 ダイアライザ接続チューブ取付部
64 サービスライン取付部
66 サービスライン
70 流出口
72 返血チューブ取付部
74 フィルタ
76 ダイアライザ接続チューブ
77 ダイアライザ接続コネクタ
78 返血チューブ
80 透析装置
82 血液回路
84 透析装置本体
86 血液ポンプ
88 ローター
90 ダイアライザ
92 返血コネクタ
107 突条部
114 ベース部材
116 凹溝
118 チャンバ保持部
120 チャンバ嵌合溝