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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153669
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20231011BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231011BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231011BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V23/00 120
F21V23/00 160
F21V23/00 130
F21V23/00 150
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063068
(22)【出願日】2022-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木所 孝元
(72)【発明者】
【氏名】芝原 信一
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014BA03
3K014DA08
(57)【要約】
【課題】通信線に対するノイズの影響を抑制できる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、光源部40、点灯装置44、通信用のユニット部50、及び器具筐体を備える。点灯装置44は、電源線を介して電源からの電力が供給される。点灯装置44は、出力線48を介して光源部40に電力を供給する。ユニット部50に通信線36が接続される。通信線36は、器具筐体の内部において、電源線及び出力線48に対して近接且つ並行に配置されない。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
電源線を介して電源からの電力が供給され、出力線を介して前記光源部に電力を供給する点灯装置と、
通信線が接続された通信用のユニット部と、
前記点灯装置、及び前記ユニット部が収納された器具筐体と、
を備え、
前記通信線は、前記器具筐体の内部において、前記電源線及び前記出力線に対して近接且つ並行に配置されない照明装置。
【請求項2】
前記光源部を覆い、前記光源部から放射された光が透過するカバーと、
前記ユニット部に接続されたシート状のアンテナと、
を更に備え、
前記アンテナは、前記カバーの表面に設けられた請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
器具本体と、
前記器具本体に着脱可能な光源ユニットと、
を備え、
前記器具本体は、
第1貫通孔及び第2貫通孔が形成されたユニット取付部と、
前記ユニット取付部に設けられた第1取付具及び第2取付具と、
を備え、
前記第1取付具は、前記第1貫通孔と第2貫通孔との間に配置され、
前記第2貫通孔は、前記第1取付具と前記第2取付具との間に配置され、
前記光源ユニットは、
光源取付部と、
前記光源取付部の第1表面に設けられた光源部と、
前記光源取付部の第2表面に設けられ、電源線を介して電源からの電力が供給され、出力線を介して前記光源部に電力を供給する点灯装置と、
前記光源取付部の前記第2表面に設けられ、通信線が接続された通信用のユニット部と、
前記光源取付部の第2表面に設けられた第1受け具及び第2受け具と、
を備え、
前記点灯装置は、前記第1受け具と前記第2受け具との間に配置され、
前記第2受け具は、前記点灯装置と前記ユニット部との間に配置され、
前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられる際に前記第1取付具が前記第1受け具に接続され、前記第2取付具が前記第2受け具に接続され、
前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられると、前記光源取付部の前記第2表面が前記ユニット取付部に間隔を空けて対向し、
前記電源線は、前記光源取付部と前記ユニット取付部との間に形成された空間に前記第1貫通孔から進入し、
前記通信線は、前記第2貫通孔から前記空間に進入する照明装置。
【請求項4】
前記第2貫通孔は、前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられると、前記ユニット取付部の正面視において、前記点灯装置と前記ユニット部との間に配置される請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
器具本体と、
前記器具本体に着脱可能な光源ユニットと、
を備え、
前記器具本体は、
第1貫通孔及び第2貫通孔が形成されたユニット取付部と、
前記ユニット取付部に設けられた第1取付具及び第2取付具と、
を備え、
前記第1取付具及び前記第2取付具は、前記第1貫通孔と第2貫通孔との間に配置され、
前記第2取付具は、前記第1取付具と前記第2貫通孔との間に配置され、
前記光源ユニットは、
光源取付部と、
前記光源取付部の第1表面に設けられた光源部と、
前記光源取付部の第2表面に設けられ、電源線を介して電源からの電力が供給され、出力線を介して前記光源部に電力を供給する点灯装置と、
前記光源取付部の前記第2表面に設けられ、通信線が接続された通信用のユニット部と、
前記光源取付部の第2表面に設けられた第1受け具及び第2受け具と、
を備え、
前記点灯装置は、前記第1受け具と前記第2受け具との間に配置され、
前記第2受け具は、前記点灯装置と前記ユニット部との間に配置され、
前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられる際に前記第1取付具が前記第1受け具に接続され、前記第2取付具が前記第2受け具に接続され、
前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられると、前記光源取付部の前記第2表面が前記ユニット取付部に間隔を空けて対向し、
前記電源線は、前記光源取付部と前記ユニット取付部との間に形成された空間に前記第1貫通孔から進入し、
前記通信線は、前記第2貫通孔から前記空間に進入する照明装置。
【請求項6】
前記第2貫通孔は、前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられると、前記ユニット取付部の正面視において、前記ユニット部と重なるように配置される請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記ユニット部は、前記光源ユニットが前記器具本体に取り付けられると、前記ユニット取付部の正面視において、前記第2受け具と前記第2貫通孔との間に配置される請求項5に記載の照明装置。
【請求項8】
前記光源ユニットは、
前記光源部を覆い、前記光源部から放射された光が透過するカバーと、
前記ユニット部に接続されたシート状のアンテナと、
を更に備え、
前記アンテナは、前記カバーの表面に設けられた請求項3から請求項7の何れか一項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、照明システムが記載されている。特許文献1に記載された照明システムは、複数の照明器具を備える。当該システムでは、照明器具間において制御のための通信が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-44260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された照明システムでは、高速で通信を行うための通信線が外部から引き込まれている訳ではない。このようなシステムでは、通信線に対するノイズ対策が十分に施されていなかった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされた。本開示の目的は、通信線に対するノイズの影響を抑制できる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明装置は、光源部と、電源線を介して電源からの電力が供給され、出力線を介して光源部に電力を供給する点灯装置と、通信線が接続された通信用のユニット部と、点灯装置、及びユニット部が収納された器具筐体と、を備える。通信線は、器具筐体の内部において、電源線及び出力線に対して近接且つ並行に配置されない。
【0007】
本開示に係る照明装置は、器具本体と、器具本体に着脱可能な光源ユニットと、を備える。器具本体は、第1貫通孔及び第2貫通孔が形成されたユニット取付部と、ユニット取付部に設けられた第1取付具及び第2取付具と、を備える。第1取付具は、第1貫通孔と第2貫通孔との間に配置される。第2貫通孔は、第1取付具と第2取付具との間に配置される。光源ユニットは、光源取付部と、光源取付部の第1表面に設けられた光源部と、光源取付部の第2表面に設けられ、電源線を介して電源からの電力が供給され、出力線を介して光源部に電力を供給する点灯装置と、光源取付部の第2表面に設けられ、通信線が接続された通信用のユニット部と、光源取付部の第2表面に設けられた第1受け具及び第2受け具と、を備える。点灯装置は、第1受け具と第2受け具との間に配置される。第2受け具は、点灯装置とユニット部との間に配置される。光源ユニットが器具本体に取り付けられる際に第1取付具が第1受け具に接続され、第2取付具が第2受け具に接続される。光源ユニットが器具本体に取り付けられると、光源取付部の第2表面がユニット取付部に間隔を空けて対向する。電源線は、光源取付部とユニット取付部との間に形成された空間に第1貫通孔から進入する。通信線は、第2貫通孔から空間に進入する。
【0008】
本開示に係る照明装置は、器具本体と、器具本体に着脱可能な光源ユニットと、を備える。器具本体は、第1貫通孔及び第2貫通孔が形成されたユニット取付部と、ユニット取付部に設けられた第1取付具及び第2取付具と、を備える。第1取付具及び第2取付具は、第1貫通孔と第2貫通孔との間に配置される。第2取付具は、第1取付具と第2貫通孔との間に配置される。光源ユニットは、光源取付部と、光源取付部の第1表面に設けられた光源部と、光源取付部の第2表面に設けられ、電源線を介して電源からの電力が供給され、出力線を介して光源部に電力を供給する点灯装置と、光源取付部の第2表面に設けられ、通信線が接続された通信用のユニット部と、光源取付部の第2表面に設けられた第1受け具及び第2受け具と、を備える。点灯装置は、第1受け具と第2受け具との間に配置される。第2受け具は、点灯装置とユニット部との間に配置される。光源ユニットが器具本体に取り付けられる際に第1取付具が第1受け具に接続され、第2取付具が第2受け具に接続される。光源ユニットが器具本体に取り付けられると、光源取付部の第2表面がユニット取付部に間隔を空けて対向する。電源線は、光源取付部とユニット取付部との間に形成された空間に第1貫通孔から進入する。 通信線は、第2貫通孔から空間に進入する。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る照明装置であれば、通信線に対するノイズの影響を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1における照明装置の例を示す斜視図である。
図2】実施の形態1における照明装置の例を示す斜視図である。
図3】器具本体を示す正面図である。
図4図3に示す器具本体をA方向から見た図である。
図5図4に示す器具本体をB方向から見た図である。
図6】光源ユニットを示す側面図である。
図7】器具本体の他の例を示す正面図である。
図8】光源ユニットの他の例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して詳細な説明を行う。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0012】
実施の形態1.
図1及び図2は、実施の形態1における照明装置1の例を示す斜視図である。照明装置1は、器具本体2、及び光源ユニット4を備える。器具本体2は、部屋の天井等に固定される。光源ユニット4は、器具本体2に取り付けられる。光源ユニット4は、器具本体2に着脱可能である。図1は、光源ユニット4が器具本体2に取り付けられた状態を示す。図2は、光源ユニット4が器具本体2から取り外された状態を示す。
【0013】
図3は、器具本体2を示す正面図である。図4は、図3に示す器具本体2をA方向から見た図である。図5は、図4に示す器具本体2をB方向から見た図である。器具本体2は、ユニット取付部20、内壁部21~22、傾斜部23~24、及び端部25~26を備える。一例として、ユニット取付部20、内壁部21~22、傾斜部23~24、及び端部25~26は、板状の部材から形成される。
【0014】
ユニット取付部20は、細長い長方形状である。以下においては、図3に示すようにx軸及びy軸を設定する。x軸は、ユニット取付部20に平行で、且つユニット取付部20の長手に延びる軸である。y軸は、ユニット取付部20に平行で、且つx軸に直交する軸である。
【0015】
内壁部21は、ユニット取付部20の縁のうち長手に延びる一方の縁から立ち上がるようにユニット取付部20に設けられる。内壁部21の縁21aは、ユニット取付部20から一定の距離離れた位置で、x軸に沿うように配置される。内壁部22は、ユニット取付部20の縁のうち長手に延びるもう一方の縁から立ち上がるようにユニット取付部20に設けられる。内壁部22がユニット取付部20から延びる方向は、内壁部21がユニット取付部20から延びる方向と同じである。内壁部22の縁22aは、ユニット取付部20から一定の距離離れた位置で、x軸に沿うように配置される。内壁部21及び内壁部22は、互いに対向するように配置される。内壁部21と内壁部22との間隔は、ユニット取付部20の幅とほぼ同じである。
【0016】
傾斜部23は、縁21aから斜めに延びるように内壁部21に設けられる。傾斜部23は、内壁部21とのなす角が鋭角となるように配置される。傾斜部23は、縁21aから離れるに従って内壁部22から離れるように配置される。傾斜部24は、縁22aから斜めに延びるように内壁部22に設けられる。傾斜部24は、内壁部22とのなす角が鋭角となるように配置される。傾斜部24は、縁22aから離れるに従って内壁部21から離れるように配置される。
【0017】
ユニット取付部20、内壁部21~22、及び傾斜部23~24によって、細長い部材が形成される。端部25は、当該部材の一端に設けられる。端部26は、当該部材の他端に設けられる。端部25及び端部26は、互いに対向するように配置される。端部25と端部26との間隔は、ユニット取付部20の長さとほぼ同じである。
【0018】
器具本体2に、x軸に沿うように溝27が形成される。溝27は、ユニット取付部20、内壁部21~22、及び端部25~26からなる箱状の部材によって囲まれた空間である。ユニット取付部20は、溝27の底を形成する。本実施の形態に示す例では、溝27は、一方向にのみ開口する。
【0019】
ユニット取付部20に、電線を通すための貫通孔28が形成される。図3は、ユニット取付部20に2つの貫通孔28が形成される例を示す。以下においては、貫通孔28を個別に特定する必要がある場合、図3に示すように一方の貫通孔28に対して符号の後にaを付し、もう一方の貫通孔28に対して符号の後に英字bを付す。例えば、図3に示すユニット取付部20の正面視において、貫通孔28aは、ユニット取付部20の中央、或いは中央より僅かに端部26寄りに配置される。貫通孔28bは、端部25と貫通孔28aとの間に配置される。好ましくは、貫通孔28bは、貫通孔28aより端部25に近い位置に配置される。
【0020】
また、ユニット取付部20に、取付孔29が形成される。ユニット取付部20は、取付孔29に通されたボルト等によって建築側の部材に固定される。図3は、ユニット取付部20に2つの取付孔29が形成される例を示す。以下においては、取付孔29を個別に特定する必要がある場合、図3に示すように一方の取付孔29に対して符号の後にaを付し、もう一方の取付孔29に対して符号の後に英字bを付す。例えば、図3に示すユニット取付部20の正面視において、取付孔29aは貫通孔28aと貫通孔28bとの間に配置される。好ましくは、取付孔29aは、貫通孔28bより貫通孔28aに近い位置に配置される。取付孔29bは、貫通孔28bと端部25との間に配置される。
【0021】
器具本体2は、取付具30、電源端子台31、及び固定具32を更に備える。また、器具本体2は、電源線33、及びコネクタ34を更に備える。
【0022】
取付具30は、光源ユニット4を器具本体2に着脱自在に取り付けるための部材である。取付具30は、ユニット取付部20に設けられる。取付具30は、溝27に配置される。
【0023】
図3は、ユニット取付部20に2つの取付具30が設けられる例を示す。以下においては、取付具30を個別に特定する必要がある場合、図3に示すように一方の取付具30に対して符号の後にaを付し、もう一方の取付具30に対して符号の後に英字bを付す。取付具30aは、ユニット取付部20の正面視において、取付孔29aと貫通孔28bとの間に配置される。即ち、取付具30aは、ユニット取付部20の正面視において、貫通孔28aと貫通孔28bとの間に配置される。好ましくは、取付具30aは、貫通孔28bより取付孔29aに近い位置に配置される。取付具30bは、ユニット取付部20の正面視において、取付孔29bと端部25との間に配置される。即ち、貫通孔28bは、ユニット取付部20の正面視において、取付具30aと取付具30bとの間に配置される。貫通孔28a、取付孔29a、取付具30a、貫通孔28b、取付孔29b、及び取付具30bは、ユニット取付部20の正面視において、x軸に沿うように一直線状に配置される。
【0024】
電源端子台31は、ユニット取付部20に設けられる。電源端子台31は、溝27に配置される。また、ユニット取付部20の正面視において、電源端子台31は、貫通孔28aと端部26との間に配置される。
【0025】
図3に示す電源線35は、建築側から延びる電源線である。電源線35は、貫通孔28aを通り、外部から照明装置1の内部に引き込まれる。電源線35は、溝27においてx軸に沿うように延びる。電源線35は、貫通孔28a側から電源端子台31に接続される。
【0026】
電源線33は、電源端子台31と光源ユニット4を接続するための電源線である。電源線33は、端部26側から電源端子台31に接続される。電源線33は、電源端子台31に接続された部分から内壁部22側に湾曲し、端部25に接近するようにx軸に沿って延びる。電源線33は、x軸に沿う部分が、ユニット取付部20の正面視において、貫通孔28aと内壁部22との間を通過するように配置される。電源線33の先端部にコネクタ34が設けられる。コネクタ34は、貫通孔28aより端部25側に配置される。
【0027】
図3において、通信線36は、建築側から延びるLAN(Local Area Network)ケーブルである。通信線36は、貫通孔28bを通り、外部から照明装置1の内部に引き込まれる。通信線36は、貫通孔28bから端部25に接近するようにx軸に沿って延びる。例えば、通信線36は、ユニット取付部20の正面視において、取付孔29bと内壁部21との間、及び取付具30bと内壁部21との間を通過するように配置される。通信線36の先端部にコネクタ37が設けられる。
【0028】
固定具32は、通信線36を固定するための部材である。固定具32は、ユニット取付部20に設けられる。通信線36が固定具32に挟み込まれることにより、通信線36がユニット取付部20に固定される。固定具32は、内壁部21に設けられても良い。かかる場合、通信線36は、固定具32によって内壁部21に固定される。
【0029】
光源ユニット4は、溝27を塞ぐように器具本体2に取り付けられる。光源ユニット4が器具本体2に取り付けられると、光源ユニット4の一部は、溝27に配置される。図6は、光源ユニット4を示す側面図である。光源ユニット4は、光源部40、光源取付部41、カバー42、受け具43、点灯装置44、及び通信ユニット45を備える。図6のC部は、カバー42の内側を示す。光源ユニット4は、電源線46、コネクタ47、及び出力線48を更に備える。
【0030】
光源部40は、LED(Light Emitting Diode)等の光源、及び光源が実装された基板を備える。光源取付部41は、長方形の板状の部材である。光源取付部41の一方の表面41aに、光源部40が設けられる。光源部40からは、少なくとも表面41aが向く方向に向けて光が放射される。
【0031】
カバー42は、光源部40及び光源部40が設けられた光源取付部41の表面41aを覆うように光源取付部41に設けられる。カバー42は、例えば透光性を有する樹脂、又はガラスによって形成される。光源部40から放射された光は、カバー42を透過する。
【0032】
受け具43は、光源ユニット4を器具本体2に取り付ける際に器具本体2の取付具30が接続される部材である。受け具43は、光源取付部41のもう一方の表面41bに設けられる。表面41bは、表面41aが向く方向とは反対の方向を向く。
【0033】
図6は、取付具30の個数に合わせて、光源取付部41に2つの受け具43が設けられる例を示す。以下においては、受け具43を個別に特定する必要がある場合、図6に示すように一方の受け具43に対して符号の後にaを付し、もう一方の受け具43に対して符号の後に英字bを付す。受け具43aと受け具43bとの間隔は、取付具30aと取付具30bとの間隔と同じである。
【0034】
上述したように、光源ユニット4は、器具本体2に着脱自在である。光源ユニット4は、取付具30aが受け具43aに接続され、取付具30bが受け具43bに接続されることにより、器具本体2に取り付けられる。光源ユニット4が器具本体2に取り付けられると、光源取付部41の表面41bがユニット取付部20に間隔を空けて対向する。また、光源ユニット4に対して特定の操作が行われることにより、取付具30と受け具43との接続が解除される。即ち、光源ユニット4は、器具本体2から取り外される。
【0035】
点灯装置44は、光源部40を制御する。即ち、光源部40に備えられた光源の点灯、調光、及び消灯は、点灯装置44によって制御される。点灯装置44と光源部40とは、出力線48によって接続される。点灯装置44は、光源取付部41の表面41bに設けられる。点灯装置44は、受け具43aと受け具43bとの間に配置される。光源ユニット4が器具本体2に取り付けられると、点灯装置44は、溝27に配置される。
【0036】
電源線46は、点灯装置44を電源線33に接続するための電源線である。電源線46は、点灯装置44に接続される。電源線46の先端部にコネクタ47が設けられる。コネクタ47は、コネクタ34に接続される。これにより、電源線35、電源線33、及び電源線46からなる一続きの電源線を介して、建築側からの電力、即ち外部電源からの電力が点灯装置44に供給される。点灯装置44からの電力は、出力線48を介して光源部40に供給される。
【0037】
点灯装置44は、絶縁型又は非絶縁型の点灯回路を備える。点灯回路には、昇圧回路、降圧回路、定電流回路、及び定電力回路等が含まれる。点灯回路は、多数の電子部品が回路基板に実装されることによって構成される。当該電子部品には、トランジスタ等の半導体スイッチ、コイル、及びコンデンサ等が含まれる。
【0038】
点灯回路からは、半導体スイッチによるスイッチング動作等により、電磁ノイズが発生する。なお、点灯回路では、種々のノイズ対策が行われている。例えば、点灯回路では、フィルタ回路等を用いて電磁ノイズが電源線46等を介して外部に漏れることを抑制している。しかし、点灯回路からのノイズを完全に除去することは、技術的及びコスト的に極めて難しい。このため、基本的なノイズ対策としては、他の機器への影響が少なくなるようにJIS(日本産業規格)等の規格を満たすような設計が行われる。
【0039】
通信ユニット45は、LAN等の建築側の特定のネットワークに情報端末を接続する機能を有する。通信ユニット45は、例えばアンテナ49、及び通信用のユニット部50を備える。
【0040】
アンテナ49は、外部の情報端末からの電波を受信する。情報端末は、携帯端末、タブレット端末、及びパソコン等である。アンテナ49は、リード線、或いはプリント基板に形成されたパターン等で実現できる。図6は、アンテナ49を、透明フィルムに形成された透明パターンで実現する例を示す。図6に示す例では、シート状のアンテナ49がカバー42の表面に設けられる。アンテナ49は、カバー42の外側の表面に貼り付けられても良いし、カバー42の内側の表面に貼り付けられても良い。
【0041】
ユニット部50は、通信のための処理を行う。アンテナ49は、ユニット部50に接続される。また、ユニット部50に、コネクタ37が接続される。即ち、ユニット部50に、通信線36が接続される。通信線36は、ユニット部50に接続された他の通信線及びコネクタを介してユニット部50に接続されても良い。
【0042】
ユニット部50は、光源取付部41の表面41bに設けられる。ユニット部50は、点灯装置44とユニット部50との間に受け具43bが配置されるように、受け具43bより光源取付部41の端部側に配置される。光源ユニット4が器具本体2に取り付けられると、ユニット部50は、溝27に配置される。また、ユニット部50は、光源ユニット4が器具本体2に取り付けられると、ユニット取付部20の正面視において、受け具43bと端部25との間に配置される。なお、貫通孔28bは、ユニット取付部20の正面視において、点灯装置44とユニット部50との間に配置されることが好ましい。また、アンテナ49は、カバー42のうち端部25に近い端部に設けられる。
【0043】
本実施の形態に示す例では、光源部40、点灯装置44、及び通信ユニット45が器具筐体に収納される。器具筐体は、照明装置1の外郭を形成する部材である。本実施の形態に示す例では、器具筐体は、ユニット取付部20、内壁部21~22、傾斜部23~24、端部25~26、及びカバー42によって構成される。
【0044】
通信線36は高速通信用のLANケーブルであり、スマートフォン等の情報端末をインターネット等に接続するために用いられる。通信線36は、器具筐体の内部に貫通孔28bから進入し、端部25側に延びる。通信線36は、溝27において固定具32に固定され、点灯装置44から離れる方向に貫通孔28bから器具筐体の内部に引き込まれている。
【0045】
一方、点灯装置44に電力を供給するための電源線35は、器具筐体の内部に貫通孔28aから進入し、貫通孔28aに隣接する電源端子台31に接続される。また、電源線33は、電源端子台31に接続された部分から内壁部22側に湾曲し、ユニット取付部20の正面視において、貫通孔28aと内壁部22との間を通過するように配置される。このように、通信線36は、器具筐体の内部、即ちユニット取付部20と光源取付部41との間に形成された空間において、電源線35、33、及び46に対しても出力線48に対しても、近接且つ並行に配置されていない。
【0046】
更に、本実施の形態に示す例では、点灯装置44は、貫通孔28bより端部26側に配置される。即ち、本実施の形態に示す例であれば、点灯装置44を、貫通孔28bに対して通信線36の反対側に配置することができ、電源線35、33、及び46並びに出力線48を通信線36から離すように配置することができる。これにより、点灯装置44が通信線36に与えるノイズの影響を低減できる。また、電源線35、33、及び46並びに出力線48が通信線36に与えるノイズの影響を低減できる。
【0047】
なお、通信線36がノイズ源に密着するほど、また並行に配置される距離が長くなるほど、通信線36にノイズが伝わり易い。通信線36にノイズが伝搬すると、通信ユニット45がノイズの影響を受けてしまう。即ち、電波を用いて通信を行う通信ユニット45において、電波の受信感度が低下してしまう。また、通信ユニット45において、誤動作が発生したり、通信品質が劣化したりする原因となり得る。
【0048】
本実施の形態に示す例であれば、通信線36に対するノイズの影響を抑制でき、通信品質の劣化を防止できる。このため、通信エラーの発生を抑制でき、品質の高い高速通信を実現できる。更に、アンテナ49を介して外部にノイズを拡散させてしまうことも抑制できる。通信線36をノイズ源となり得る光源部40から離して配置するために、通信線36は、ユニット取付部20に固定されることが好ましい。
【0049】
本実施の形態に示す例では、アンテナ49は、光源部40を覆うカバー42の表面に設けられる。このため、外部の情報端末からの電波をアンテナ49によって感度良く受信できる。例えば、器具本体2の外郭を形成する部材、及び光源取付部41が金属製であっても、電波の受信感度が低下する恐れはない。特に、カバー42が樹脂又はガラスによって形成されていれば、アンテナ49がカバー42の内側の表面に設けられていても、特に問題は生じない。
【0050】
本実施の形態に示す例では、アンテナ49は、透明フィルムに形成された透明パターンで実現される。このような例であれば、アンテナ49を備えた照明装置1とアンテナ49を備えていない照明装置1とが並んでいても、利用者が違和感を覚えることはない。アンテナ49を備えた照明装置1とアンテナ49を備えていない照明装置1とが混在するシステムにおいても、意匠性が悪化する恐れはない。
【0051】
本実施の形態において示した、器具本体2に備えられた各要素の配置及び光源ユニット4に備えられた各要素の配置は一例である。通信線36が、器具筐体の内部において、点灯装置44に接続される電源線及び出力線に対して近接且つ並行に配置されなければ、他の配置が採用されても良い。
【0052】
例えば、図7は、器具本体2の他の例を示す正面図である。図8は、光源ユニット4の他の例を示す側面図である。以下においては、図3から図6に示す例と相違する点について詳しく説明する。
【0053】
図7及び図8に示す例では、取付具30a及び取付具30bは、貫通孔28aと貫通孔28bとの間に配置される。取付具30aは、貫通孔28aと取付具30bとの間に配置される。取付具30bは、取付具30aと貫通孔28bとの間に配置される。取付具30aは、貫通孔28bより貫通孔28aに近い位置に配置される。取付具30bは、貫通孔28aより貫通孔28bに近い位置に配置される。また、貫通孔28bは、取付具30bと端部25との間に配置される。
【0054】
図7及び図8に示す例では、光源ユニット4が器具本体2に取り付けられると、貫通孔28bは、ユニット取付部20の正面視において、ユニット部50と重なるように配置される。貫通孔28bは、ユニット取付部20の正面視において、ユニット部50と端部25との間に配置されても良い。即ち、ユニット部50は、ユニット取付部20の正面視において、取付具30bと貫通孔28bとの間に配置されても良い。図7及び図8に示す例であっても、図3から図6に示す例が奏する効果と同様の効果を奏することができる。また、図7及び図8に示す例では、図3から図6に示す例よりもユニット部50を点灯装置44に近づけて配置することが可能となる。このため、例えば、電源を供給するための電源供給線が点灯装置44からユニット部50に接続される場合に、配線が極短となり、ノイズを低減させることができる。
【符号の説明】
【0055】
1 照明装置、 2 器具本体、 20 ユニット取付部、 21 内壁部、 22 内壁部、 21a 縁、 22a 縁、 23 傾斜部、 24 傾斜部、 25 端部、 26 端部、 27 溝、 28 貫通孔、 29 取付孔、 30 取付具、 31 電源端子台、 32 固定具、 33 電源線、 34 コネクタ、 35 電源線、 36 通信線、 37 コネクタ、 4 光源ユニット、 40 光源部、 41 光源取付部、 41a 表面、 41b 表面、 42 カバー、 43 受け具、 44 点灯装置、 45 通信ユニット、 46 電源線、 47 コネクタ、 48 出力線、 49 アンテナ、 50 ユニット部
図1
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