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特開2023-153725ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体
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  • 特開-ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153725
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/38 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
B65D85/38
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022126884
(22)【出願日】2022-08-09
(31)【優先権主張番号】10-2022-0042467
(32)【優先日】2022-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】515314731
【氏名又は名称】スリー・エス コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】3S Korea Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】#1310, 75-24, GASAN DIGITAL 1-RO, GEUMCHEON-GU, SEOUL 08589, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】キム,サン・ジン
【テーマコード(参考)】
3E096
【Fターム(参考)】
3E096BA16
3E096CA01
3E096DA17
3E096FA22
3E096GA07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体に関する。
【解決手段】ウェハ収納容器及びそれに用いられキャップ組立体は、内部に1つ以上のウェハを収容できる空間が備えられる収納容器と、収納容器の下部の外側に形成され、キャップ20を締結できる締結空間11が備えられる締結部10及び一側に直線状に形成し、端部に第1の突出部22を含む係止部が形成され、係止部が締結部に締結される構造からなるキャップを含み、締結部は、キャップの外周面と密着する内壁及び締結部の一側に形成され、係止部が締結されるように孔状に形成される締結孔を含み、キャップは、係止部と対向する面に形成され、内壁に密着してキャップが締結部に固定される固定壁を含むことを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に1つ以上のウェハを収容できる空間が備えられる収納容器と、
前記収納容器の下部の外側に形成され、キャップを締結できる締結空間が備えられる締結部と、
一側に直線状に形成し、端部に第1の突出部を含む係止部が形成され、前記係止部が前記締結部に締結される構造からなるキャップと、を含み、
前記締結部は、
前記キャップの外周面と密着する内壁と、
前記締結部の一側に形成され、前記係止部が締結されるように孔状に形成される締結孔と、を含み、
前記キャップは、
前記係止部と対向する面に形成され、前記内壁に密着して前記キャップが前記締結部に固定される固定壁を含む、ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項2】
前記固定壁は、内側方向に突出して形成され、前記固定壁と垂直に形成されて前記内壁に設けられる第2の突出部を含む、請求項1に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項3】
前記内壁の内側に直線状に形成され、内側に向かって突出し、前記固定壁の外面と密着するように構成され、前記キャップが前記締結部に固定される固定部材を含む、請求項2に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項4】
前記キャップは、前記係止部及び固定壁の上部に形成される頭部を含み、
前記頭部は、下部に形成し、前記係止部及び固定壁との間の外周面に形成され、一定の高さに形成されるガイド部を含む、請求項1に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項5】
前記締結部は、内壁の内部に形成し、前記ガイド部と密着する地点に形成され、前記ガイド部が安着するように溝状に形成される密着部を含む、請求項4に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体に関する。より詳しくは、ウェハ収納容器の下部にキャップを設けるためのウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造用ウェハや各種ディスプレイ機器を製造するためのパネル及び太陽電池を製造するためのパネルなどのような基板の取り扱いにおいて、周辺の湿気や酸素及び空気中の浮遊物質などのような汚染物質から基板を保護することは、非常に重要な事項である。これに基板の保管及び移動過程で用いられる基板コンテナの場合、その内部の基板収容空間をN2ガスなどのような不活性ガスを用いてパージ(purging)する。
【0003】
一方、近年は、基板の大面積化に伴って基板コンテナのサイズも大型化している。ディスプレイ機器の製造分野でLCD(Liquid crystal display)やPDP(Plasma display panel)及びOLED(Organic light emitting display)などのような多様な平面ディスプレイ(Flat panel display)機器が大面積化し、大面積基板の保管及び移動などの取り扱いのための基板コンテナに関する技術も発展しており、一例として特許文献1を参照して具体的に説明すると次のようになる。
【0004】
特許文献1は、ウェハキャリアに関するものであり、これによると、容器部分は、開放前面を有し、洗浄金輪のための凹部を提供するねじりロックコネクタによって固定されるベース板を底の表面上に挿入し、運動力学的結合構成要素は、前記ベース板上に結合される機能を特徴とする。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1によると、基板収納容器の下部にキャップ(ねじりロックコネクタ)が設置されるが、上述したキャップが両側にフック状に備えられているため、着脱が困難であり、キャップに一定以上の力を加えてキャップを着脱させる構造からなっており、キャップに一定以上の力が加わることにより、キャップの一部が破損するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2014-0054205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、収納容器の下部に設けられるキャップの一面のみにフックを形成してキャップを容易に着脱することができるウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体は、内部に1つ以上のウェハを収容できる空間が備えられる収納容器と、
前記収納容器の下部の外側に形成され、キャップを締結できる締結空間が備えられる締結部と、
一側に直線状に形成し、端部に第1の突出部を含む係止部が形成され、前記係止部が前記締結部に締結される構造からなるキャップと、を含み、
前記締結部は、
前記キャップの外周面と密着する内壁と、
前記締結部の一側に形成され、前記係止部が締結されるように孔状に形成される締結孔と、を含み、
前記キャップは、
前記係止部と対向する面に形成され、前記内壁に密着して前記キャップが前記締結部に固定される固定壁を含むことができる。
【0009】
また、本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体において、前記固定壁は、内側方向に突出して形成され、前記固定壁と垂直に形成され、前記内壁に設けられる第2の突出部を含むことができる。
【0010】
また、本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体において、前記内壁の内部に直線状に形成し、内側に向かって突出し、前記固定壁の外面と密着するように構成され、前記キャップが締結部に固定される固定部材を含むことができる。
【0011】
また、本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体において、前記キャップは、前記係止部及び固定壁の上部に形成される頭部を含み、
【0012】
前記頭部は、下部に形成され、前記係止部及び固定壁との間の外周面に形成され、一定の高さに形成されるガイド部を含むことができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体において、前記締結部は、内壁の内部に形成し、前記ガイド部と密着する地点に形成され、前記ガイド部が安着できるように溝状に形成される密着部を含むことができる。
【0014】
このような解決手段は、添付の図面に基づいた以下の発明の詳細な説明からより明らかになると考える。
【発明の効果】
【0015】
すなわち、本発明の一実施形態によると、キャップの一側のみに係止部が形成されることにより、キャップを締結部の一側のみに固定し(係止部部分)、他側には支持する(固定壁部分)構造からなることにより、容易に着脱できる構造に改善することができる。
【0016】
また、本発明の一実施形態によると、締結部及びキャップの構造が単純且つ簡単であるので、金型コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態によるウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体の組立状態を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体のキャップを示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体の設置状態を示す部分斜視図である。
図4】本発明の一実施形態によるウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体の設置状態を示す断面図である。
図5】本発明の一実施形態によるウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体の設置状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を添付の図面に基づいて詳しく説明するが、本発明は、これらの実施形態により限定されるものではない。
【0019】
図1図5に示すように、本発明の一実施形態に係るウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体は、内部に1つ以上のウェハを収容できる空間が備えられ、一面が開放される収納容器1と、収納容器1の下部の外側に形成され、キャップ20を締結できる締結空間が備えられる締結部10と、締結部10に挿入されて設けられるキャップ20と、を含んで構成することができる。
【0020】
収納容器1は、内部に1つ以上のウェハを積層して収容できるように内部に空間が形成され、一面に開放するように形成され、開放された面に別途のドア装置(図示せず)を設けて開閉が可能なように構成することができる。
【0021】
このような収納容器1の下部の外側にキャップを締結できる締結空間11が備えられる締結部10を形成することができる。
【0022】
締結部10は内壁12が形成され、内壁12の内部には締結空間11が備えられる構造からなり、締結空間11にキャップ20が設けられる構造からなることができる。
【0023】
このような締結部10は、一側に締結孔15が形成され、キャップ20に形成される係止部21が締結孔15に固定されてキャップ20が締結部10に締結されるように構成することができる。
【0024】
また、締結部10は、内壁の内部に直線状に形成され、内側に向かって突出し、固定壁23の外面と密着するように構成することにより、キャップ20が締結部10の内部に固定される機能を果たす固定部材13をさらに含んで構成することができる。
【0025】
固定部材13は、内壁12の内部に形成され、キャップ20の固定壁23が固定部材13に安着してキャップ20が締結部10から外部に離脱することを防止する効果を期待することができる。
【0026】
また、締結部10は、内壁12の内部の端部に内側方向に溝状に形成され、後述するキャップ20のガイド部26が安着する機能を果たす密着部14をさらに含んで構成することができる。
【0027】
キャップ20は、一側に形成され、締結孔15に締結される係止部21と、係止部21と対向する面に形成され、内壁12に密着するように形成される固定壁23と、係止部21及び固定壁23の上部に位置する頭部25と、を含んで構成することができる。
【0028】
係止部21は、一側に直線状に形成し、端部に外側方向に突出するように形成されるフック状の第1の突出部22が形成され、第1の突出部22が締結孔15に締結される構造からなることができる。
【0029】
固定壁23は、係止部21と対向する面に直線状に形成され、固定壁23の外面が固定部材13と密着して固定される構造からなり、固定壁23の内側方向に垂直に形成される突出形状の第2の突出部24をさらに含むことができる。
【0030】
第2の突出部24は、固定壁23が内壁12に内側方向に突出している固定部材13に長時間密着しても構造の変形または損傷を防止する機能を果たすことができる。これ以外にも、固定壁23が固定部材13に密着しても所定の固定力をさらに付与してより堅固に固定することができる。
【0031】
頭部25は、キャップ20の上部に位置し、より具体的には、係止部21及び固定壁23との間に形成し、係止部21及び固定壁23の上部に位置し、締結部10の形状と同一の形状からなる。例えば、頭部25の形状が円形である場合、締結部10の締結空間11が同一の円形状からなり、堅固に固定されるように構成することができる。
【0032】
このような頭部25は、下部に形成し、係止部21及び固定壁23との間の外周面に形成され、一定の高さに形成されるガイド部26をさらに含むことができる。
【0033】
ガイド部26は、キャップ20が締結部10に挿入されて締結される際、密着部14に安着して外部に離脱することを防止する効果を期待することができる。
【0034】
すなわち、本発明の一実施形態によると、キャップ20の一側のみに係止部21が形成されることにより、キャップ20を締結部10の一側のみに固定し(係止部部分)、他側には支持する(固定壁部分)構造からなることにより、容易に着脱可能な構造に改善することができる。
【0035】
また、本発明の一実施形態によると、締結部10及びキャップ20の構造が単純且つ簡単であるので、金型コストを低減することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 収納容器
10 締結部
11 締結空間
12 内壁
13 固定部材
14 密着部
15 締結孔
20 キャップ
21 係止部
22 第1の突出部
23 固定壁
24 第2の突出部
25 頭部
26 ガイド部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に1つ以上のウェハを収容できる空間が備えられる収納容器と、
前記収納容器の下部の外側に形成され、キャップを締結できる締結空間が備えられる締結部と、
一側に直線状に形成し、端部に第1の突出部を含む係止部が形成され、前記係止部が前記締結部に締結される構造からなるキャップと、を含み、
前記締結部は、
前記キャップの外周面と密着する内壁と、
前記締結部の一側に形成され、前記係止部が締結されるように孔状に形成される締結孔と、を含み、
前記キャップは、
前記係止部と対向する面に形成され、前記内壁に密着して前記キャップが前記締結部に固定される固定壁を含む、ウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項2】
前記固定壁は、内側方向に突出して形成され、前記固定壁と垂直に形成されて前記固定壁に設けられる第2の突出部を含む、請求項1に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項3】
前記内壁の内側に直線状に形成され、内側に向かって突出し、前記固定壁の外面と密着するように構成され、前記キャップが前記締結部に固定される固定部材を含む、請求項2に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項4】
前記キャップは、前記係止部及び固定壁の上部に形成される頭部を含み、
前記頭部は、下部に形成し、前記係止部及び固定壁との間の外周面に形成され、一定の高さに形成されるガイド部を含む、請求項1に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。
【請求項5】
前記締結部は、内壁の内部に形成し、前記ガイド部と密着する地点に形成され、前記ガイド部が安着するように溝状に形成される密着部を含む、請求項4に記載のウェハ収納容器及びそれに用いられるキャップ組立体。