IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンクの特許一覧

特開2023-153751フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ
<>
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図1
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図2
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図3
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図4
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図5
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図6
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図7
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図8
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図9
  • 特開-フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153751
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】フラットフレキシブルケーブル用のばねクリップヘッダ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/77 20110101AFI20231011BHJP
【FI】
H01R12/77
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023057247
(22)【出願日】2023-03-31
(31)【優先権主張番号】17/713714
(32)【優先日】2022-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ガレン エム マーティン
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA21
5E223AB20
5E223AC21
5E223AC23
5E223BA04
5E223BA07
5E223BA08
5E223BB01
5E223BB12
5E223CA15
5E223CB31
5E223CC15
5E223CD01
5E223CD02
5E223DA05
5E223DB09
5E223DB11
5E223DB23
5E223DB25
5E223EA02
5E223EC18
5E223EC22
5E223EC32
5E223EC45
5E223EC47
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フラットフレキシブルケーブルとの表面実装電気接続部を確立する。
【解決手段】フラットフレキシブルケーブル用コネクタ105は、フラットフレキシブルケーブルを受け入れるレセプタクルを画定するハウジングと、ハウジングに可動に取り付けられたアクチュエータ128とを備える。導電性端子114が、レセプタクル内に位置決めされており、アクチュエータ128に接触して配置された第1の部分と、ハウジングを通って延び、かつハウジングの外面に位置決めされた端部を有する表面実装タブ115とを含む。端子114の第1の部分は、アクチュエータ128によって開位置とクランプ位置との間で付勢される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ(105)であって、
フラットフレキシブルケーブル(200)を受け入れる大きさのレセプタクル(140)を画定するハウジング(110、222)と、
前記ハウジング(110、222)に可動に取り付けられたアクチュエータ(128、228)と、
前記レセプタクル(140)内に配置された導電性端子(114、224)と
を備え、
前記導電性端子(114、224)は、
前記アクチュエータ(128、228)に接触して配置され、かつ第1のアーム(116)と前記第1のアーム(116)に取り付けられた第2のアーム(117)とを含む第1の部分であって、前記第1のアーム(116)と前記第2のアーム(117)は、前記第1のアーム(116)と前記第2のアーム(117)との間に、前記フラットフレキシブルケーブル(200)の露出された導体(210)を受け入れる大きさの開口部を画定し、前記端子(114、224)の前記第1の部分は、前記アクチュエータ(128、228)によって開位置とクランプ位置との間で付勢される、第1の部分と、
前記端子(114、224)の前記第1の部分から前記ハウジング(110、222)を通って延びる実装部(115、225)であって、前記実装部(115、225)は、前記ハウジング(110、222)の外面に露出した端部を有する、実装部(115、225)と
を含む、コネクタ(105)。
【請求項2】
前記アクチュエータ(128、228)は、前記ハウジング(110、220)の壁を通って形成された開口部(127)内に取り付けられ、前記開口部(127)は前記レセプタクル(140)に連通している、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項3】
前記アクチュエータ(128)は、前記端子(114)を前記クランプ位置に維持するために、前記ハウジング(110)に選択的に固定可能である、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項4】
前記端子(114、224)はセルフロックばねクリップを画定し、前記セルフロックばねクリップにおいて、前記第1のアーム(116)または前記第2のアーム(117)のうちの一方は、前記端子(114)を前記クランプ位置に保持するためのラッチ(137)を画定する、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項5】
前記アクチュエータ(228)は、前記ハウジング(222)にヒンジ式に接続されている、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項6】
前記第1のアーム(116)は、前記アクチュエータ(128)に係合する少なくとも1つの弧状部分を画定する、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項7】
前記実装部(115、225)は、前記ハウジング(110)の下面に露出する表面実装タブ(115)を含み、前記タブ(115)は、前記第2のアーム(117)から延び、前記ハウジング(110)の対応する形状の部分(111)を捕捉するフック状端部を画定する、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項8】
前記レセプタクル(140)内に配置された複数の端子(114)であって、各端子(114)は、前記アクチュエータ(128)によって前記クランプ位置に同時に付勢される、複数の端子(114)と、
前記レセプタクル(140)に画定され、前記複数の端子(114)の各々の間に配置された複数の仕切壁(121)であって、前記仕切壁(121)は、複数の実装部(115)を受け入れる複数の対応する開口部(126)を画定する、複数の仕切壁(121)と
をさらに備える、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項9】
前記実装部(115、225)は、前記第2のアーム(117)から前記フラットフレキシブルケーブル(200)の挿入方向に略垂直な方向に延びる実装ピン(225)を含む、請求項1に記載のコネクタ(105)。
【請求項10】
コネクタアセンブリ(100、220)であって、
絶縁材料(214)を通って露出された複数の導体(210)を有するフラットフレキシブルケーブル(200)と、
電気デバイスに接続するように構成されている複数の端子(114、224)であって、各端子(114、224)は、
前記フラットフレキシブルケーブル(200)の前記露出された導体(210)に係合し、かつ第1のアーム(116)と前記第1のアーム(116)に取り付けられた第2のアーム(117)とを含むクランプ部であって、前記第1のアーム(116)と前記第2のアーム(117)は、前記第1のアーム(116)と前記第2のアーム(117)との間に、前記フラットフレキシブルケーブル(200)の露出された導体(210)を受け入れる大きさの開口部を画定する、クランプ部と、
前記クランプ部から延びて前記電気デバイスに接続する導電性実装部(115、225)とを含む、複数の端子(114、224)と、
前記フラットフレキシブルケーブル(200)が前記クランプ部によって受け入れられる開位置と、前記フラットフレキシブルケーブル(200)の前記露出された導体(210)が前記端子(114、224)に固定されるクランプ位置との間で、前記クランプ部を付勢するアクチュエータ(128、228)と
を備える、コネクタアセンブリ(100、220)。
【請求項11】
前記フラットフレキシブルケーブル(200)を受け入れる大きさのレセプタクル(140)を画定するハウジング(110、222)をさらに備え、前記実装部(115、225)は、前記ハウジング(110、222)の後壁に画定されたそれぞれの開口部(126)を通って延びる、請求項10に記載のコネクタアセンブリ(100、220)。
【請求項12】
前記ハウジング(110、222)は、前記レセプタクル(140)内で前記端子(114、224)を少なくとも部分的に分離する複数のスロットを画定する、請求項11に記載のコネクタアセンブリ(100、220)。
【請求項13】
前記フラットフレキシブルケーブル(200)の前記導体(210)は、前記ケーブル(200)の端部および前記ケーブル(200)の上面または下面のうちの一方で露出されている、請求項11に記載のコネクタアセンブリ(100、220)。
【請求項14】
前記端子(114、224)はセルフロックばねクリップを画定し、前記セルフロックばねクリップにおいて、前記第1のアーム(116)または前記第2のアーム(117)のうちの一方は、前記端子(114、224)を前記クランプ位置に保持するためのラッチ(137)を画定し、前記クランプ位置で、前記ばねクリップの各々の前記第1のアーム(116)は、前記ばねクリップにより、前記露出された導体(210)のうちのそれぞれの1つに電気的に接触する、請求項10に記載のコネクタアセンブリ(100、220)。
【請求項15】
前記ハウジング(110)は、上壁を通って形成された開口部(127)を含み、前記アクチュエータ(128)は、前記開口部(127)内に摺動可能に受け入れられる、請求項11に記載のコネクタアセンブリ(100、220)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタに関し、より詳細には、フラットフレキシブルケーブル用の電気コネクタまたはヘッダに関する。
【背景技術】
【0002】
当業者に理解されるように、フラットフレキシブルケーブル(FFC)またはフラットフレキシブル回路は、絶縁体の細いフレキシブルストリップ内に埋め込まれた少なくとも1つの導体(例えば、金属箔導体)から構成される電気部品である。フラットフレキシブルケーブルは、従来の「丸ワイヤ」の相当品を超える利点をもたらすことにより、多くの産業にわたって好評を得ている。詳細には、FFCは、より薄型かつ軽量であることに加えて、大きい回路経路の実装を、丸ワイヤベースの構成に比べてはるかに容易に可能にする。その結果、FFCは、自動車製造で使用されるもののような配線ハーネスを含む多くの複雑な用途および/または高電圧の用途のためのものであると考えられている。
【0003】
これらの用途にFFCを実装することを妨げる重大な障害は、表面実装接続部を必要とする用途などにおいて、FFCが様々な部品に嵌合することを可能にする、迅速、頑強、かつ低抵抗の終端技法を開発する必要を含む。表面実装の用途において使用されている現在のFFCハーネスコネクタは、いくつかのプラスチックハウジング部品、ならびにハーネスコネクタと従来の表面実装ヘッダとの電気接続部を含む。これらの部品は、比較的複雑で高価であることに加えて、時間の経過と共に故障する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フラットフレキシブルケーブルとの表面実装電気接続部を確立するための、改良された解決策が所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態において、フラットフレキシブルケーブル用コネクタは、フラットフレキシブルケーブルを受け入れるレセプタクルを画定するハウジングと、ハウジングに可動に取り付けられたアクチュエータとを備える。セルフロック導電性端子が、レセプタクル内に位置決めされており、アクチュエータに接触して配置された第1の部分と、ハウジングを通って延び、かつハウジングの外面に位置決めされた端部を有する表面実装タブとを含む。端子の第1の部分は、アクチュエータによって開位置とクランプ位置との間で付勢される。
【0006】
以下で、添付図面を参照しながら、本発明を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】非嵌合状態にある、本開示の実施形態によるFFCコネクタおよびFFCの斜視図である。
図2図1のFFCコネクタの分解図である。
図3図1のFFCコネクタの正面斜視図である。
図4図1のFFCコネクタの後面斜視図である。
図5図3のFFCコネクタの断面図である。
図6】嵌合または組立状態にある、図1のFFCコネクタおよびFFCの斜視図である。
図7図6のアセンブリの断面図である。
図8】本開示の別の実施形態によるFFCコネクタの断面図である。
図9】非クランプ状態にある、本開示の別の実施形態によるFFCコネクタの側面斜視図である。
図10】クランプ状態にある、本開示の別の実施形態によるFFCコネクタの側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態は、フラットフレキシブルケーブル(FFC)またはフラットプリントケーブル(FPC)と共に使用するための表面実装可能なコネクタまたはヘッダを含む。コネクタは、FFCの露出された導体を捕捉するための1つもしくは複数のセルフロックばねクリップまたは端子が配置されているハウジングを備える。ばねクリップをロック位置に付勢してFFCをハウジング内に導電的に固定するためのアクチュエータが、ハウジングに設けられている。ばねクリップはまた、ハウジングを通って延び、プリント回路基板などの部品に直接接続される外部表面実装機構を画定する。
【0009】
図1に示すように、本開示の実施形態によるコネクタまたはヘッダアセンブリ100は、FFC、例えばFFC200の例示的に示す部分と共に使用するように構成されている。FFC200は、一般に、絶縁材料214内に埋め込まれた複数の導体210を含む。導体210は、単に例として、任意の望ましい構成にパターニングされた金属シートまたは銅箔などの金属箔を含むことができる。ポリマー絶縁材料などの絶縁材料214を接着剤により導体210の両面に付けて、埋込導体配置をもたらすことができる。絶縁材料214の1つもしくは複数の部分または窓216を、選択した領域で除去して(または、最初から設けずに)、普通なら埋め込まれている導体210の部分を露出させることができる。
例示的な実施形態において、FFC200の欠けた部分216は、上側の導体210の各々の端部を露出させる単一の連続窓を画定するが、絶縁材料214の下部は、安定性および強度を強めるために存在したままである。
【0010】
次に、図1図7を全体的に参照すると、ヘッダアセンブリ100は、FFC200を受け入れるためのハウジング110を含むヘッダまたはコネクタ105を備える。図示するように、ハウジング110は、FFC200の端部を受け入れるための内部端子レセプタクル140に連通している正面または第1の開口部112を画定する。複数の導電性端子114が、レセプタクル140内に配置され、FFC200の露出した導体210に電気的に接触するように、より詳細には選択的にクランプするように構成されている。端子114を、鋼、銅、または他の合金などの導電性材料から形成することができ、例えば、略平坦な原料に対して行われる曲げ動作によって、図示の形状に形成することができる。一実施形態において、端子114の一部または全部を相互接続することができ、他の実施形態において、端子114の各々が別個であり、残りの部分から電気的に絶縁されている。
【0011】
第2の開口部127が、ハウジング110の上面または上壁を通って形成され、同様にレセプタクル140に連通している。開口部127は、FFC200をハウジング110内に選択的にロックするためのアクチュエータまたはボタン128を、可動にまたは摺動可能に受け入れる。より詳細には、アクチュエータ128は、開口部127内においてロック解除位置とロック位置との間で可動である。ロック位置において、アクチュエータ128は、端子114の各々に下向きの圧力を同時に加え、FFC200をハウジング110内で導電的にクランプするように構成されている。本明細書で詳細に説明するように、アクチュエータ128は、セルフロック端子114によってロック位置に保持または固定される。
【0012】
図5に示すように、各端子114は、第1のアーム116と第1のアーム116に取り付けられた第2のアーム117とを画定する。第1のアーム116および第2のアーム117は、FFC200、より詳細には、その露出された導体を受け入れるために、それらの間にスロットまたは間隙を画定する。第1のアーム116と第2のアーム117とは、概ねハウジング110の後部に向けられたそれぞれの第1の端部で接続されている。各アーム116、117は、ハウジング110の前部に向かう方向に延びるそれぞれの第2の遠位端部118、119をさらに含む。第1のアーム116は、最初に下方に延びて、第1の端部に隣接する収束点125を画定し、ここでは、アーム116、117が、端子114の開状態または非圧縮状態で互いに接触または略接触する。
端子114は、少なくともこの収束点125の領域で、FFC200の露出された導体210に接触するように構成されている。
【0013】
第1のアーム116は中間部116’をさらに含み、この中間部116’は、収束点125に隣接し、第2のアーム117の平面部117’に対して斜めに延びる。第1のアーム116の第2の端部118は、中間部116’から部分的に反対方向に延びて、第1のアームの全体的な波状またはW字状の外形を画定する。同様に、第2のアーム117の第2の端部119は、残りの部分から離れるように斜めに延びて、端子114をレセプタクル140の床面から持ち上げる。同様に、第1のアーム116の第2の端部118も上方に延びる。反対に延びる第2の端部118、119は、FFC200をより受け入れやすいように、各端子114により大きい初期開口部を形成する。
【0014】
各端子114、より詳細にはその第2のアーム117は、それぞれのスロット120内に配置され、このスロット120は、対応する垂直仕切壁121によって、ハウジング110のレセプタクル140内に画定されている。一実施形態において、垂直仕切壁121は、レセプタクル140内に垂直方向に部分的にのみ延び、挿入中、FFC200の導体210の各々の間に配置された絶縁材料214の通過を可能にする。他の実施形態において、仕切壁121は、ハウジング110の上壁と下壁との間に延びていてもよい。この実施形態において、導体210の各々の間の領域に、対応するスロットがFFC200を通って形成されて、FFCがやはりレセプタクル140内で受け入れられるようにしてもよい。
【0015】
特に図5および図7から見ることができるように、ハウジング110に対するアクチュエータ128の押下げは、端子114の各々を閉状態または圧縮状態に平坦化するように機能する。アクチュエータ128を下方に押しているまたは押し下げている間、アクチュエータは最初に、各端子114の第1のアーム116の少なくとも中間部116’および/または第2の端部118に当たる。それによる第1のアーム116の下方への動きにより、FFC200およびその導体210を各端子114の第1のアーム116と第2のアーム117との間にクランプする。さらに、端子114が平坦化されるため、第1のアーム116は、概ねハウジング110の前部に向かう方向に伸長する。
【0016】
一実施形態において、端子114は、ラッチなどの機械的ロック機構137(図8図10参照)を有するセルフロックばねクリップを含み、この機械的ロック機構137は、例えば第1のアーム116に設けられ、アクチュエータ128による圧縮後に、第2のアーム117に係合して、第1のアーム116を第2のアーム117に対してクランプ位置で固定する。他の実施形態において、ラッチを使用してアクチュエータ128をロック位置に固定し、端子114に対する圧縮を維持することができ(図9および図10も参照)、ロック機構137を省くことができる。
【0017】
各端子114は、ハウジング110の後部に画定されたそれぞれの開口部126を通って延びる実装タブ115をさらに画定し、ヘッダアセンブリ100を別の部品に直接表面実装することを可能にする。開口部126は、仕切壁121とハウジング110の上壁および下壁とによって画定されてもよい。詳細には、図4に示すように、ハウジング110の後部で、仕切壁121を高くして、ハウジングの上壁および下壁間に完全に延びて各開口部126を形成するようにしてもよい。
【0018】
図4および図5を特に参照すると、一実施形態において、各端子114は、第2のアーム117から下方に延びる足部123を画定する。表面実装タブ115は、足部123から横方向および下方に延び、フック状端部を画定する。端部は、ハウジング110の対応する形状(すなわち、半円形もしくは半円筒形)の部分またはリップ111に係合し、ポジティブに捕捉して(形状嵌めで捕捉して、positively capture)、ハウジング内の端子114の位置を固定し、FFC200の挿入方向および挿入方向と反対方向への端子114の移動を防ぐ。リップ111は、実質的にハウジング110の後部の幅で、または少なくとも後部開口部126の各々にわたって延びる。図示するように、リップ111および実装タブ115は、ハウジング110から略下方にハウジングの平面の下面より下の位置まで延びて、(例えば、タブのはんだ付けによる)表面実装を容易にする。
【0019】
ハウジング110の安定した平坦な表面実装を可能にするために、対応する段部または突起113が、ハウジング110の前端部に近接した、リップ111と反対側にあるハウジング110の下面から延びる。段部113の高さは、端子114がハウジング内の装着位置にある状態で、ハウジング110の平面の下面と実装タブ115の下側との間の距離に略等しい。このように、例として、実装タブ115が回路基板の表面にはんだ付けされた状態で、FFC200が回路基板またはヘッダの実装面に略平行な方向に装着されるように、ヘッダ105は略水平の向きのままである。
【0020】
次に図8を参照すると、本開示の別の実施形態によれば、ヘッダアセンブリ220はハウジング222を備え、ハウジング222は、ハウジング222に旋回可能にまたはヒンジ式に接続されたアクチュエータ228を有する。詳細には、ハウジング222とアクチュエータ228とは、互いに一体に形成され、単に非限定的な例として、リビングヒンジ(living hinge)223をそれらの間に画定することができる。図1図7の実施形態に関して前述したように、アクチュエータ228は、端子224の図示の上部アームをクランプ位置に押し下げるように機能する。端子224のロックラッチ137は、係合して端子224をクランプ位置に保持し、挿入されたFFC200に対するクランプ力を維持する。
しかしながら、前の実施形態の表面実装タブとは異なり、図8の実施形態の端子224は、端部からFFC200の挿入方向に略垂直な方向に延びる導電性端子ピン225を含む。ピン225を、電気デバイスの回路基板に形成された対応する孔に挿入して、例えばはんだ付けにより、孔に固定することができる。
【0021】
次に図9および図10を参照すると、本開示の別の実施形態による可動アクチュエータ328は、例えば、ハウジング310の一部に(または直接電気デバイス311に)機械的に係合して、アクチュエータを閉位置またはクランプ位置に固定するように機能することができる。詳細には、例示的なアクチュエータ328は、ハウジング310またはデバイス311の対応する機構(例えば、凹部)に選択的に係合するための、可動自由端部に形成された少なくとも1つのラッチ機構または突起305(例えば、フック状突起)を含む。このように、アセンブリの端子314は、クランプ位置を維持するための別個のラッチ機構(例えば、ラッチ137)を有する必要がない。
例示的な端子314はフック状端部315をさらに含み、このフック状端部315は、弾性部材またはばねとして作用して、図示のクランプ位置において、端子によってFFC200に加えられる圧縮力を制限するまたは他の方法で制御することができる。端子アセンブリの一部のみが図9および図10に示され、ハウジング、端子、および/またはアクチュエータは、図1図8の実施形態に関して前述したものを含む追加の機構を含むことができることを理解されたい。
【0022】
本開示の上記の実施形態は、中間コネクタおよび関連する導体を使用することなく、コネクタ化されていないFFCを直接ヘッダ(例えば、表面実装ヘッダ)に迅速かつ確実に接続することを可能にする。このようにして、必要な製造ステップおよび組立てステップがより少ない、低抵抗の接続が実現される。セルフロックばねクリップにより、ヘッダは、必要な可動部分の数を最小限に抑え、製造プロセスおよび組立てプロセスをさらに簡略化する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】