(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153760
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】テストソケット用コンタクトピンおよびこれを含むテストソケット
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20231011BHJP
G01R 1/067 20060101ALI20231011BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20231011BHJP
H01R 13/24 20060101ALI20231011BHJP
H01R 33/76 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G01R1/073 D
G01R1/067 G
G01R31/26 J
H01R13/24
H01R33/76 505A
H01R33/76 503B
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060622
(22)【出願日】2023-04-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0042118
(32)【優先日】2022-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】515260678
【氏名又は名称】オキンス エレクトロニクス カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】6th floor, 13, Ojeongongeop-gil Uiwang-si Gyeonggi-do 16072 REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ジン コク
(72)【発明者】
【氏名】イ チャン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ノ スン ヒュン
【テーマコード(参考)】
2G003
2G011
5E024
【Fターム(参考)】
2G003AA10
2G003AG01
2G003AG03
2G003AG12
2G011AA16
2G011AA21
2G011AB08
2G011AC14
2G011AE03
2G011AF03
5E024CA12
5E024CA18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数のコンタクトピンをより小さなピッチで形成し得、複数のコンタクトピンの自動挿入時にコンタクトピン間の干渉または衝突を防止できるテストソケット用コンタクトピンおよびこれを含むテストソケットを提供する。
【解決手段】半導体機器の電気的特性検査のためのテストソケットに備えられるコンタクトピン300であって、コンタクトピンの長手方向に弾性変形可能な弾性部310と、弾性部の一端から延長される第1支持部331および第1支持部の端部に連結される第1接触チップ332を含む第1接触部330と、弾性部の他端から延長される第2支持部321および第2支持部の端部に連結される第2接触チップ322を含む第2接触部320と、を含み、弾性部および第2接触部は、第1接触部に対して少なくとも1つの方向にベンディングされるテストソケット用コンタクトピンを提供する。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体機器の電気的特性検査のためのテストソケットに備えられるコンタクトピンであって、
前記コンタクトピンの長手方向に弾性変形可能な弾性部と、
前記弾性部の一端から延長される第1支持部および前記第1支持部の端部に連結される第1接触チップを含む第1接触部と、
前記弾性部の他端から延長される第2支持部および前記第2支持部の端部に連結される第2接触チップを含む第2接触部と、を含み、
前記弾性部および第2接触部は、
前記第1接触部に対して少なくとも1つの方向にベンディングされるテストソケット用コンタクトピン。
【請求項2】
前記弾性部および第2接触部は、
前記長手方向に垂直な第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向にそれぞれベンディングされる請求項1に記載のテストソケット用コンタクトピン。
【請求項3】
前記第1接触部および前記第2接触部は、
互いに異なる平面上に位置する請求項1に記載のテストソケット用コンタクトピン。
【請求項4】
前記第1接触チップおよび前記第2接触チップは、
互いに異なる線上に位置する請求項1に記載のテストソケット用コンタクトピン。
【請求項5】
前記コンタクトピンは、
前記コンタクトピンを前記テストソケットに拘束するためのストッパが形成される請求項1に記載のテストソケット用コンタクトピン。
【請求項6】
半導体機器の電気的特性検査のためのテストソケットであって、
複数の第1貫通ホールが形成されるハウジングと、
複数の第2貫通ホールが形成されるカバーと、
前記複数の第1および第2貫通ホールに挿入される複数のコンタクトピンと、を含み、
前記複数のコンタクトピンは、
前記コンタクトピンの長手方向に弾性変形可能な弾性部と、
前記弾性部の一端から延長される第1支持部および前記第1支持部の端部に連結される第1接触チップを含み、前記複数の第1貫通ホールに挿入される第1接触部と、
前記弾性部の他端から延長される第2支持部および前記第2支持部の端部に連結される第2接触チップを含み、前記複数の第2貫通ホールに挿入される第2接触部と、を含み、
前記弾性部および第2接触部は、
前記複数のコンタクトピンが前記第2貫通ホールに挿入前、第1接触部に対して少なくとも1つの方向にベンディングされるテストソケット。
【請求項7】
前記弾性部および第2接触部は、
前記複数のコンタクトピンが前記第2貫通ホールに挿入前、長手方向に垂直な第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向にそれぞれベンディングされる請求項6に記載のテストソケット。
【請求項8】
前記第1接触部および前記第2接触部は、同一平面上に位置する請求項6に記載のテストソケット。
【請求項9】
前記第1接触チップおよび前記第2接触チップは、同一線上に位置する請求項6に記載のテストソケット。
【請求項10】
前記コンタクトピンは、
前記コンタクトピンを前記テストソケットに拘束するためのストッパが形成される請求項6に記載のテストソケット。
【請求項11】
前記複数の第1および第2貫通ホールは、
前記第1および第2接触チップが前記第2方向軸上に位置するように斜線状に形成される請求項7に記載のテストソケット。
【請求項12】
前記第1接触部は、
前記第1および第2接触チップが前記第2方向軸上に位置するように一定角度で傾いて前記複数の第1貫通ホールに挿入される請求項7に記載のテストソケット。
【請求項13】
前記カバーは、
前記第2接触部が前記第2貫通ホールに挿入された状態で前記第2接触部を前記第1方向に移動して前記第1および第2接触チップを前記第1方向軸上に位置させる請求項12に記載のテストソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体機器の電気的特性検査のためのテストソケットおよびテストソケットに備えられるコンタクトピンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体機器は、回路基板上に電子回路が高密度に集積されて製作されるものであって、半導体機器が製造された後、製品に組み立てる前に半導体機器が正しく動作しているかを検査する検査過程を経ることになる。
【0003】
このような検査作業は、半導体機器をテストソケットに投入して行うことになり、このためにテストソケットには、複数のコンタクトピンが設けられており、半導体機器の端子をコンタクトピンに接触すると通電が行われ、テスト装置を用いて半導体機器を検査することになる。
【0004】
従来の半導体機器は、端子間の間隔であるピッチが1.0mm、0.8mmなどのピッチが比較的広い広ピッチが主流となっているが、最近は、半導体機器の小型化および薄膜化が加速化していることにより、半導体機器のピッチも従来のピッチより狭く微細化(狭ピッチ)されている実情である。
【0005】
コンタクトピンは、長手方向に弾性変形できるように中央に折り曲げられて形成される。
【0006】
複数のコンタクトピンは、テストソケットのハウジングに形成された貫通ホールに自動的に挿入されるが、半導体機器のピッチが一定寸法未満のとき(コンタクトピンの折り曲げ状態がピッチより広い場合)には、コンタクトピンをテストソケットのハウジングに挿入時に隣接するコンタクトピンと干渉したり衝突が発生し、これによりコンタクトピンの不良を招いたり、自動化挿入が不可能な状態の問題が発生する。
【0007】
これにより、一定寸法(例えば、0.8mm)以下のピッチでは、自動挿入装置を用い得ないため、若干またはある程度の衝突を甘受しながら、手でいちいちコンタクトピンをテストソケットのハウジングに挿入しなければならない不便さが発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、複数のコンタクトピンをより小さなピッチで形成し得、複数のコンタクトピンの自動挿入時にコンタクトピン間の干渉または衝突を防止できるテストソケット用コンタクトピンおよびこれを含むテストソケットを提供することを目的とする。
【0009】
本発明において解決しようとする技術的課題は、前述した技術的課題に限定されず、言及していない他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の目的を達成するために、本発明は、半導体機器の電気的特性検査のためのテストソケットに備えられるコンタクトピンであって、コンタクトピンの長手方向に弾性変形可能な弾性部と、弾性部の一端から延長される第1支持部および第1支持部の端部に連結される第1接触チップを含む第1接触部と、弾性部の他端から延長される第2支持部および第2支持部の端部に連結される第2接触チップを含む第2接触部と、を含み、弾性部および第2接触部は、第1接触部に対して少なくとも1つの方向にベンディングされるテストソケット用コンタクトピンを提供する。
【0011】
ここで、弾性部および第2接触部は、長手方向に垂直な第1方向と第1方向に垂直な第2方向にそれぞれベンディングされ得る。
【0012】
また、第1接触部および第2接触部は、互いに異なる平面上に位置し得る。
【0013】
また、第1接触チップおよび第2接触チップは、互いに異なる線上に位置し得る。
【0014】
また、コンタクトピンは、コンタクトピンをテストソケットに拘束するためのストッパを形成し得る。
【0015】
また、本発明は、半導体機器の電気的特性検査のためのテストソケットであって、複数の第1貫通ホールが形成されるハウジングと、複数の第2貫通ホールが形成されるカバーと、複数の第1および第2貫通ホールに挿入される複数のコンタクトピンと、を含み、複数のコンタクトピンは、コンタクトピンの長手方向に弾性変形可能な弾性部と、弾性部の一端から延長される第1支持部および第1支持部の端部に連結される第1接触チップを含み、複数の第1貫通ホールに挿入される第1接触部と、弾性部の他端から延長される第2支持部および第2支持部の端部に連結される第2接触チップを含み、複数の第2貫通ホールに挿入される第2接触部と、を含み、弾性部および第2接触部は、複数のコンタクトピンが第2貫通ホールに挿入前、第1接触部に対して少なくとも1つの方向にベンディングされるテストソケットを提供する。
【0016】
ここで、弾性部および第2接触部は、前記複数のコンタクトピンが前記第2貫通ホールに挿入前、長手方向に垂直な第1方向と第1方向に垂直な第2方向にそれぞれベンディングされる。
【0017】
また、第1接触部および第2接触部は、同一平面上に位置し得る。
【0018】
また、第1接触チップおよび第2接触チップは、同一線上に位置し得る。
【0019】
また、コンタクトピンは、コンタクトピンを前記テストソケットに拘束するためのストッパを形成し得る。
【0020】
また、複数の第1および第2貫通ホールは、第1および第2接触チップが第2方向軸上に位置するように斜線状に形成され得る。
【0021】
また、第1接触部は、第1および第2接触チップが第2方向軸上に位置するように一定角度で傾いて複数の第1貫通ホールに挿入できる。
【0022】
また、カバーは、第2接触部が第2貫通ホールに挿入された状態で第2接触部を第1方向に移動して第1および第2接触チップを前記第1方向軸上に位置させ得る。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、複数のコンタクトピンをより小さなピッチで形成可能であり、複数のコンタクトピンの自動挿入時にコンタクトピン間の干渉または衝突を防止できる効果がある。
【0024】
また、本発明によると、コンタクトピンの上部および下部接触チップが互いに異なる線上に位置するため、同一線上に位置することに比べ、複数のコンタクトピンをより稠密に挿入でき、コンタクトピン間のピッチをさらに減らすことができる。
【0025】
本発明で得られる効果は、前述した効果に限定されず、言及していない他の効果は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者には明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1および第2実施形態に係るテストソケットを示す図である。
【0027】
【
図2】本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンの斜視図である。
【0028】
【
図3】本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンの一側面図である。
【0029】
【
図4】本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンの他側面図である。
【0030】
【
図5】本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンを上から見た平面図である。
【0031】
【
図6】本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンをテストソケットに自動的に挿入するときのコンタクトピン間の干渉を説明するための図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンをテストソケットに自動的に挿入するときのコンタクトピン間の干渉を説明するための図である。
【0032】
【
図8】本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの斜視図である。
【0033】
【
図9】本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの一側面図である。
【0034】
【
図10】本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの他側面図である。
【0035】
【
図11】本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンを上から見た平面図である。
【0036】
【
図12】本発明の第2実施形態に係るテストソケットの側断面図である。
【0037】
【
図13】本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの他側面図であって、テストソケットにコンタクトピンが挿入される様子を示す図である。
【0038】
【
図14】本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンが挿入されたテストソケットを上から見た平面図である。
【0039】
【
図15】本発明の第3実施形態に係るテストソケットの全体斜視図である。
【0040】
【
図16】本発明の第3実施形態に係るテストソケットの分解斜視図である。
【0041】
【
図17】本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの斜視図である。
【0042】
【
図18】本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの一側面図である。
【0043】
【
図19】本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの他側面図である。
【0044】
【
図20】本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンを上から見た平面図である。
【0045】
【
図21】本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの挿入前の様子を示す図である。
【0046】
【
図22】本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンをハウジングに挿入した状態を示す図である。
【0047】
【
図23】本発明の第3実施形態に係るテストソケットの組み立て方法を説明するための図である。
【
図24】本発明の第3実施形態に係るテストソケットの組み立て方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
添付の図面を参照して本発明による好ましい実施形態を詳細に説明するが、図面符号にかかわらず同一または類似の構成要素には、同じ参照番号を付し、これについての重複する説明は省略する。
【0049】
なお、本発明の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が本発明の要旨をぼかすことができると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
なお、添付図面は、本発明の思想を容易に理解できるようにするためのものであり、添付図面によって本発明の思想が制限されるものと解釈されてはならないことに留意するべきである。
【0050】
図1は、本発明の第1および第2実施形態に係るテストソケットを示す図である。
【0051】
図1を参照すると、本発明の第1および第2実施形態に係るテストソケット10は、ハウジング11、カバー12、および複数のコンタクトピン100、200を含み得る。
ここで、ハウジング11およびカバー12には、複数の貫通ホールが形成され、複数のコンタクトピン100、200は、ハウジング11とカバー12との間に備えられる。
【0052】
複数の貫通ホールは、ハウジング11およびカバー12に複数の行と列で形成され、複数のコンタクトピン100、200の下端は、ハウジング11に形成された貫通ホールに立設して挿入され、この状態でカバー12に形成された貫通ホールに複数のコンタクトピン100、200の上端を挿入できる。
【0053】
テストソケット10は、パッケージIC、MCMなどの半導体集積回路装置、集積回路が形成されたウエハなどの半導体機器(図示せず)の電気的検査において、検査対象である半導体機器の接続端子(例えば、導電性ボール)と、テスト装置の接続端子(例えば、コンタクトパッド)を電気的に接続するために半導体機器とテスト装置との間に配置される。
【0054】
コンタクトピン100、200は、半導体機器の接続端子とテスト装置の接続端子を電気的に接続し、半導体機器とテスト装置との間で電気的検査を行う。
【0055】
コンタクトピン100、200は、精密金型ベースのプレス(Press)工程で加工(切断およびベンディング)して価格競争力と生産性を向上させることができる。
【0056】
複数のコンタクトピン100、200は、自動挿入装置(図示せず)を介してハウジング11に形成された複数の貫通ホール12に自動的に挿入されて組み立てられる。
【0057】
図2は、本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンの斜視図であり、
図3は、本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンの一側面図であり、
図4は、本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンの他側面図であり、
図5は、本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンを上から見た平面図である。
【0058】
図2~
図5を参照すると、コンタクトピン100は、弾性部110、第1接触部130、および第2接触部120を含み得る。
【0059】
弾性部110は、コンタクトピン100の長手方向(z方向)に弾性変形可能であり、湾曲した形で形成され得るが、これに限定されるものではない。
【0060】
第1接触部130は、弾性部110の一端から延長される第1支持部131と、第1支持部131の端部に連結される第1接触チップ132と、を含み得る。
【0061】
第2接触部120は、弾性部110の他端から延長される第2支持部121と、第2支持部121の端部に連結される第2接触チップ122と、を含み得る。
【0062】
弾性部110および第2接触部120は、第1接触部130に対してコンタクトピン100の長手方向に垂直な第1方向(x方向)にベンディング(Bending)される。
【0063】
弾性部110は、第2接触チップ122に半導体機器の導電性ボールが接触して加圧されれば、コンタクトピン100の長手方向に収縮し、加圧解除されれば、元の状態に戻ることができる。
【0064】
第1接触チップ132がテスト装置のコンタクトパッドに接触し、第2接触チップ122が半導体機器の導電性ボールに接触すると、コンタクトピン100は、テスト装置および半導体機器間の電気的信号経路を形成する。
これにより、テスト装置は、半導体機器の電気的特性を検査することができる。
【0065】
図3を参照すると、弾性部110は、第1接触部130および第2接触部120と同一平面(xz平面)上に位置し得る。
【0066】
また、第1接触部130および第2接触部120は、直線の形状に形成され得、互いに異なる線上に位置し得る。
【0067】
第1支持部131または第2支持部121は、一方または両方にコンタクトピン100をテストソケット10のハウジング11に拘束するためのストッパ140が形成され得る。
【0068】
ここで、コンタクトピン100は、弾性部110の弾性力によって上下に移動でき、このとき、コンタクトピン100は、ストッパ140がハウジング11の貫通ホールに引っかかって拘束されることができる。
【0069】
図6および
図7は、本発明の第1実施形態に係るコンタクトピンをテストソケットに自動的に挿入するときのコンタクトピン間の干渉を説明するための図である。
【0070】
図6および
図7を参照すると、コンタクトピン100は、ハウジング11に形成された貫通ホールに第1接触チップ132から立設して挿入される。
このとき、弾性部110は、湾曲した形状を有し、第1接触部130および第2接触部120は、直線の形状を有するため、コンタクトピン100の挿入時に弾性部110と先に挿入された隣接コンタクトピン100の第1接触部130または第2接触部120の間隔は、最も狭くなる。
したがって、コンタクトピン100の挿入時にこの部分が衝突または干渉する可能性が高い。
【0071】
図6に示すように、コンタクトピン100は、第1方向(x方向)にベンディングされるため、コンタクトピン100の挿入時に先に挿入された隣接コンタクトピン100との衝突または干渉を防止するために複数のコンタクトピン100間の間隔は、第1ピッチP1以上に形成する必要がある。
【0072】
すなわち、
図7に示すように、複数のコンタクトピン100間の間隔が第1ピッチP1よりも小さい第2ピッチP2で形成される場合、コンタクトピン100の挿入時に先に挿入された隣接コンタクトピン100との衝突または干渉が発生し、コンタクトピン100の変形などを招くため、自動挿入ができない。
【0073】
図8は、本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの斜視図であり、
図9は、本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの一側面図であり、
図10は、本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの他側面図であり、
図11は、本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンを上から見た平面図である。
【0074】
図8~
図11を参照すると、コンタクトピン200は、弾性部210、第1接触部230、および第2接触部220を含み得る。
【0075】
弾性部210は、コンタクトピン200の長手方向(z方向)に弾性変形可能であり、湾曲した形状に形成され得るが、これに限定されるものではない。
【0076】
第1接触部230は、弾性部210の一端から延長される第1支持部231と、第1支持部231の端部に連結される第1接触チップ232と、を含み得る。
【0077】
ここで、第1接触チップ232は、テスト装置のコンタクトパッドに接触し得、その端部は、ニードル(Needle)の形で形成され得る。
すなわち、第1接触チップ232は、テスト装置のコンタクトパッドと接続する部分であり、コンタクトパッドは、概して平面形状であるため、強力な接続と離脱を防止するために端部に向かうにつれて直径が小さくなるように形成され得る。
【0078】
第2接触部220は、弾性部210の他端から延長される第2支持部221と、第2支持部221端部に連結される第2接触チップ222と、を含み得る。
【0079】
ここで、第2接触チップ222は、半導体機器の導電性ボールが接触し得、半導体機器の導電性ボール形状に対応して端部が凹状に形成され得る。
したがって、半導体機器の導電性ボールとのコンタクト特性および安定性を強化することができる。
【0080】
第1実施形態のコンタクトピン100とは異なり、弾性部210および第2接触部220は、第1接触部230に対して第1方向(x方向)にベンディングされ(
図9参照)、再び第1接触部230に対して第2方向(y方向)にベンディングされ得る(
図10参照)。
このとき、弾性部210は、ベンディングされて湾曲した形として3次元形状にねじれて形成され得る。
【0081】
弾性部210は、第2接触チップ222に半導体機器の導電性ボールが接触して加圧されれば、コンタクトピン200の長手方向に収縮し、加圧解除されれば、元の状態に戻ることができる。
【0082】
第1接触チップ232がテスト装置のコンタクトパッドに接触し、第2接触チップ222が半導体機器の導電性ボールに接触すると、コンタクトピン200は、テスト装置および半導体機器間の電気的信号経路を形成する。
これにより、テスト装置は、半導体機器の電気的特性を検査することができる。
【0083】
図11を参照すると、弾性部210がコンタクトピン200の第1方向(x方向)および第2方向(y方向)にそれぞれベンディングされるため、弾性部210は、第1接触部230と第2接触部220とは互いに異なる平面上に位置し得る。
【0084】
また、
図11を参照すると、第1接触部230および第2接触部220は、直線の形状に形成され得、互いに異なる線上に位置し得る。
【0085】
第1支持部231または第2支持部221は、一方または両方にコンタクトピン200をテストソケット10のハウジング11に拘束するためのストッパ240が形成され得る。
【0086】
ここで、コンタクトピン200は、弾性部210の弾性力によって上下に移動でき、このとき、コンタクトピン200は、ストッパ240がハウジング11に形成された貫通ホールに引っかかって拘束される。
【0087】
図12は、本発明の第2実施形態に係るテストソケットの側断面図であり、
図13は、本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンの他側面図であって、テストソケットにコンタクトピンが挿入される様子を示す図であり、
図14は、本発明の第2実施形態に係るコンタクトピンが挿入されたテストソケットを上から見た平面図である。
【0088】
図12~
図14を参照すると、複数のコンタクトピン200は、ハウジング11に形成された複数の貫通ホールに第1接触チップ232から立設して挿入される。
このとき、弾性部210は、湾曲した形状を有し、第1接触部230および第2接触部220は、直線の形状を有するため、コンタクトピン200の挿入時に弾性部210と先に挿入される隣接コンタクトピン200の第1接触部230または第2接触部220の間隔は、最も狭くなる。
したがって、コンタクトピン200の挿入時にこの部分が衝突または干渉する可能性が高い。
【0089】
弾性部210および第2接触部220は、第1接触部230に対して第1方向(x方向)および第2方向(y方向)にベンディングされるため、コンタクトピン200を隣接コンタクトピン200の第2方向(y方向)にベンディングされた領域に挿入するようになると、第1実施形態のコンタクトピン100と比べて十分な挿入空間を確保できる。
【0090】
すなわち、先に挿入された隣接コンタクトピン200の弾性部210は、第2方向(y方向)にベンディングされるため、その領域に他のコンタクトピン200を挿入するようになると、コンタクトピン200間の間隔を第1ピッチP1および第2ピッチP2よりも小さい第3ピッチP3で形成しても、先に挿入された隣接コンタクトピン200との衝動または干渉を防止できる。
【0091】
したがって、本発明の第2実施形態に係るテストソケットは、複数のコンタクトピン200をより小さなピッチで形成し得、複数のコンタクトピン200の自動挿入時にコンタクトピン200間の干渉または衝突を防止できる。
【0092】
また、第1接触チップ232および第2接触チップ222が互いに異なる線上に位置するため、同一線上に位置することに比べ、複数のコンタクトピン200をより稠密に挿入でき、コンタクトピン200間のピッチをさらに減らすことができる。
【0093】
図15は、本発明の第3実施形態に係るテストソケットの全体斜視図であり、
図16は、本発明の第3実施形態に係るテストソケットの分解斜視図である。
【0094】
図15および
図16を参照すると、本発明の第3実施形態に係るテストソケット30は、ハウジング31、カバー32、固定バー33および複数のコンタクトピン300を含み得る。
ここで、ハウジング31は、複数の第1貫通ホール31aが形成され、カバー32は、複数の第2貫通ホール32aが形成され、複数のコンタクトピン300は、ハウジング31とカバー32との間に備えられる。
【0095】
複数の第1貫通ホール31aは、ハウジング31に複数の行と列で形成され得、複数の第2貫通ホール32aは、カバー12に複数の行と列で形成され得る。
【0096】
複数のコンタクトピン300の下端は、ハウジング31に形成された第1貫通ホール31aに立設して挿入され、この状態でカバー32に形成された第2貫通ホール32aに複数のコンタクトピン300の上端が挿入できる。
【0097】
テストソケット30は、パッケージIC、MCMなどの半導体集積回路装置、集積回路が形成されたウエハなどの半導体機器(図示せず)の電気的検査において、検査対象である半導体機器の接続端子(例えば、導電性ボール)と、テスト装置の接続端子(例えば、コンタクトパッド)を互いに電気的に接続するために半導体機器とテスト装置との間に配置される。
【0098】
コンタクトピン300は、半導体機器の接続端子とテスト装置の接続端子とを電気的に接続し、半導体機器とテスト装置との間で電気的検査を行う。
【0099】
コンタクトピン300は、精密金型ベースのプレス(Press)工程で加工(切断およびベンディング)して価格競争力と生産性を向上させることができる。
【0100】
複数のコンタクトピン300は、自動挿入装置(図示せず)を介してハウジング31に形成された複数の第1貫通ホール31aに自動的に挿入されて組み立てられる。
【0101】
複数のコンタクトピン300がハウジング31とカバー32との間に組み立てが完了されると、固定バー33によってハウジング31とカバー32が分離されないように固定することができる。
【0102】
図17は、本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの斜視図であり、
図18は、本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの一側面図であり、
図19は、本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの他側面図であり、
図20は、本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンを上から見た平面図である。
【0103】
図17~
図20を参照すると、コンタクトピン300は、弾性部310、第1接触部330、および第2接触部320を含み得る。
【0104】
弾性部310は、コンタクトピン300の長手方向(z方向)に弾性変形可能であり、湾曲した形状に形成され得るが、これに限定されるものではない。
【0105】
第1接触部330は、弾性部310の一端から延長される第1支持部331と、第1支持部331の端部に連結される第1接触チップ332と、を含み得る。ここで、第1接触チップ332は、テスト装置のコンタクトパッドに接触し得る。
【0106】
第2接触部320は、弾性部310の他端から延長される第2支持部321と、第2支持部321の端部に連結される第2接触チップ322と、を含み得る。
ここで、第2接触チップ322は、半導体機器の導電性ボールを接触し得る。
【0107】
弾性部310は、第2接触チップ322に半導体機器の導電性ボールが接触して加圧されれば、コンタクトピン300の長手方向に収縮し、加圧解除されれば、元の状態に戻ることができる。
【0108】
第1実施形態のコンタクトピン100とは異なり、弾性部310および第2接触部320は、第1接触部330に対して第1方向(x方向)にベンディングされ(
図19参照)、再び第1接触部330に対して第2方向(y方向)にベンディングされることができる(
図18参照)。
このとき、弾性部310は、ベンディングされて湾曲した形として3次元形状にねじれて形成され得る。
【0109】
第1接触チップ332がテスト装置のコンタクトパッドに接触し、第2接触チップ322が半導体機器の導電性ボールに接触すると、コンタクトピン300は、テスト装置および半導体機器間の電気的信号経路を形成する。
これにより、テスト装置は、半導体機器の電気的特性を検査することができる。
【0110】
図18~
図20を参照すると、弾性部310がコンタクトピン300の第1方向(x方向)および第2方向(y方向)にそれぞれベンディングされるため、弾性部310は、第1接触部330および第2接触部320と互いに異なる平面上に位置し得る。
【0111】
また、第1接触部330および第2接触部320は、直線の形状に形成され得、互いに異なる線上に位置し得る。
【0112】
これにより、コンタクトピン300は、第1接触チップ332と第2接触チップ322との間に第1方向(x方向)オフセットOxおよび第2方向(y方向)オフセットOyが発生し得る。
【0113】
第1支持部331または第2支持部321は、一方または両方にコンタクトピン300をテストソケット30のハウジング31およびカバー32に拘束するための第1ストッパ340および第2ストッパ350を形成し得る。
【0114】
ここで、コンタクトピン300は、弾性部310の弾性力によって上下に移動でき、このとき、コンタクトピン300は、第1および第2ストッパ340、350が第1および第2貫通ホール31a、32aに引っかかって拘束される。
【0115】
図21は、本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンの挿入前の様子を示す図であり、
図22は、本発明の第3実施形態に係るコンタクトピンをハウジングに挿入した状態を示す図である。
【0116】
図21および
図22を参照すると、複数のコンタクトピン300は、ハウジング11に形成された複数の第1貫通ホール31aに第1接触チップ332から立設して挿入される。
【0117】
具体的に、複数のコンタクトピン300は、第1接触チップ332および第2接触チップ322が第2方向(y方向)軸上に位置するように一定角度で傾いて複数の第1貫通ホール31aに挿入される。
例えば、第1接触チップ332および第2接触チップ322間の第1方向(x方向)オフセットOxおよび第2方向(y方向)オフセットOyが同じである場合、複数のコンタクトピン300は、45度の角度に傾いて複数の第1貫通ホール31aに挿入される。
【0118】
ここで、複数の第1貫通ホール31aおよび第2貫通ホール32aは、第1接触チップ332および第2接触チップ322が第2方向(y方向)軸上に位置するように斜線状に形成される。
例えば、第1接触チップ332および第2接触チップ322間の第1方向(x方向)オフセットOxおよび第2方向(y方向)オフセットOyが同じである場合、複数の第1貫通ホール31aおよび第2貫通ホール32aは、45度の角度に傾いた斜線状に形成され得る。
【0119】
これにより、第1接触チップ332および第2接触チップ322間の第2方向(y方向)オフセットOyを除去できる。
【0120】
このとき、弾性部310は、湾曲した形状を有し、第1接触部330および第2接触部320は、直線の形状を有するため、コンタクトピン300の挿入時に弾性部310と先に挿入された隣接コンタクトピン300の第1接触部330または第2接触部320の間隔は、最も狭くなる。
したがって、コンタクトピン300の挿入時にこの部分が衝突または干渉する可能性が高い。
【0121】
弾性部310および第1接触部330は、第2接触部320に対して第1方向(x方向)および第2方向(y方向)にベンディングされ、第1接触チップ332および第2接触チップ322が第2方向(y方向)軸上に位置するように複数のコンタクトピン300を一定角度で傾けて複数の第1貫通ホール31aに挿入するため、第2実施形態のコンタクトピン200に比べ、より十分な挿入空間を確保できる。
【0122】
これにより、コンタクトピン300間の間隔を第3ピッチP3より小さいピッチで形成しても、先に挿入された隣接コンタクトピン300との衝動または干渉を防止できる。
【0123】
したがって、本発明の第3実施形態に係るテストソケット30は、複数のコンタクトピン300を第2実施形態よりも小さいピッチで形成し得き、複数のコンタクトピン300の自動挿入時にコンタクトピン300間の干渉また衝突を防止できる。
【0124】
また、第1接触チップ332と第2接触チップ322が互いに異なる線上に位置するため、同一線上に位置することに比べ、複数のコンタクトピン300をより稠密に挿入できる。
【0125】
図23および
図24は、本発明の第3実施形態に係るテストソケットの組み立て方法を説明するための図である。
【0126】
図23を参照すると、複数のコンタクトピン300の第1接触部330を第1貫通ホール31aに挿入した状態でカバー32に形成された複数の第2貫通ホール32aに第2接触部320を挿入する。
このとき、第1接触チップ332と第2接触チップ322との間に第1方向(x方向)オフセットOxが存在する。
【0127】
この後、カバー32は、第2接触部320が第2貫通ホール32aに挿入された状態で第2接触部320を第1方向(x方向)に移動して第1接触チップ332および第2接触チップ322を第1方向(x方向)軸上に位置させる。
【0128】
このとき、第2接触部320を第1方向(x方向)に移動してもコンタクトピン300間の干渉や衝突は発生しない。
【0129】
これにより、第1接触チップ332および第2接触チップ322間の第1方向(x方向)オフセットOxを除去できる。
すなわち、第1接触チップ332と第2接触チップ322は、同一線上に位置し、コンタクトピン300間のピッチをさらに減らすことができる。
【0130】
複数のコンタクトピン300がハウジング31とカバー32との間に組み立てが完了されると、固定バー33によってハウジング31とカバー32が分離されないように固定する。
【0131】
本明細書に記載の実施形態および添付の図面は、本発明に含まれる技術的思想の一部を例示的に説明することに過ぎない。
したがって、本明細書に開示された実施形態は、本発明の技術的思想を限定するものではなく説明するためのものであるため、このような実施形態によって本発明の技術的思想の範囲が限定されるものではないことは自明である。
本発明の明細書および図面に含まれる技術的思想の範囲内で当該技術分野における通常の知識を有する者が容易に類推できる変形例および具体的な実施形態は、すべて本発明の権利の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0132】
10:テストソケット
110:弾性部
120:第2接触部
130:第1接触部