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特開2023-15381衝撃に強い自律型ヘリコプタプラットフォーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015381
(43)【公開日】2023-01-31
(54)【発明の名称】衝撃に強い自律型ヘリコプタプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   B64C 13/18 20060101AFI20230124BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230124BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20230124BHJP
【FI】
B64C13/18 Z
B64C39/02
B64D47/08
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022187205
(22)【出願日】2022-11-24
(62)【分割の表示】P 2021515499の分割
【原出願日】2018-11-29
(31)【優先権主張番号】16/165,470
(32)【優先日】2018-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520441626
【氏名又は名称】アンドゥリル・インダストリーズ・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】ANDURIL INDUSTRIES INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラッキー・パーマー・エフ.
(72)【発明者】
【氏名】レビン・ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ハマーシュタイン・ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】チェン・ジョセフ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】衝撃に強い自律型ヘリコプタプラットフォームを提供する。
【解決手段】人ヘリコプタプラットフォームは、胴体、尾部、胴体と連結されたペイロードレール、および胴体と連結されたメインロータアセンブリを含む。尾部は、テールロータおよびテールロータモータを含む。メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータ、およびメインロータモータを含む。ペイロードレールは、ペイロードを胴体に機械的に接続し、ペイロードの重心が回転軸と位置合わせできるようにペイロードの位置決めを可能にする。無人ヘリコプタを制御するためのシステムは、プロセッサ、およびプロセッサに命令を与えるためのメモリを含む。プロセッサはタスクを受信し、タスクのルートを動的に決定し、ルートの少なくとも一部に沿って飛行することを含むタスクを自律的に実行することができる。ルートは、タスク、地理、および地形に基づく。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人ヘリコプタプラットフォームであって、
飛行制御電子機器を収容する胴体と、
前記胴体と連結した尾部であって、前記尾部は、テールロータとテールロータモータとを含む尾部と、
前記胴体と前記飛行制御電子機器とに連結されたメインロータアセンブリであって、前記メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータと、メインロータモータと、を含むメインロータアセンブリと、
前記胴体と連結し前記胴体に沿って延在するペイロードレールであって、前記ペイロードレールは、前記胴体に複数のペイロードの機械的接続を可能にし、前記ペイロードレールは、前記複数のペイロードの重心が前記メインロータの前記回転軸と並ぶ位置に配置可能なように、前記ペイロードレールに接続した前記複数のペイロードの位置決めが可能であるペイロードレールと、
を備える無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項2】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記メインロータアセンブリは、
回転部分と固定部分とを含む閉鎖型スワッシュアセンブリであって、前記回転部分は前記メインロータの中心部分を囲んで、前記胴体に対して回転可能であり、前記固定部分は前記胴体と連結されている閉鎖型スワッシュアセンブリ、をさらに含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項3】
請求項2に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記ペイロードレールは、前記胴体の前方部分から前記胴体の後方部分まで延在する無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項4】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記尾部は前記胴体に着脱自在に連結し、前記胴体は胴体カップリング部を含み、前記尾部は、前記胴体カップリング部と嵌合するように構成されるテールカップリング部を含み、前記テールカップリング部および前記胴体カップリング部は、前記胴体と前記尾部との間に機械的接続部、データ接続部および電力接続部を提供している無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項5】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記ペイロードのうちの少なくとも1つは、前記メインロータモータに電力を供給するためのバッテリペイロードである無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項6】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記ペイロードのうち少なくとも1つは、コンピュータペイロードである無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項7】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記複数のペイロードは、レーザ高度計モジュール、カメラモジュール、ライダモジュール、レーダモジュール、メガフォン、熱センサモジュール、および/または全地球測位モジュールのうちの少なくとも1つを含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項8】
請求項1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、
前記胴体に接続された通信アセンブリをさらに備え、前記通信アセンブリは、外部電源から第1の複数の信号を受け入れ、前記無人ヘリコプタプラットフォームから外部受信機に第2の複数の信号を提供する無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項9】
請求項8に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記通信アセンブリはメッシュ無線機を含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項10】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記胴体と連結された少なくとも1つの降着装置をさらに備える無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項11】
請求項10に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記少なくとも1つの降着装置は、
前記胴体に接続している第1の部分、第2の部分、および前記第1の部分と前記第2の部分との間のヒンジと、
前記ヒンジ周辺で前記第1の部分に関して前記第2の部分を自動的に回転させるための降着装置モータと、
をさらに含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項12】
請求項1に記載の無人ヘリコプタプラットフォームであって、
前記胴体と連結された全地球測位ユニットと、
前記全地球測位ユニットに全地球測位データを提供するために前記胴体と連結した少なくとも1つの全地球測位アンテナと、
をさらに備える無人ヘリコプタプラットフォーム。
【請求項13】
無人ヘリコプタを制御するシステムであって、
前記システムは、
タスクを受信し、
前記タスクのための前記無人ヘリコプタのルートであって前記タスクに基づく前記ルートと、前記ルートの地理と、前記ルートに沿った地形と、を動的に決定することであって、前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、動的な決定を行い、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを自律的に実行する、
ように構成されるプロセッサと、
前記プロセッサに連結されたメモリであって、前記ルートを決定して、前記タスクを実行するための命令を前記プロセッサに提供するように構成されるメモリと、を含む、システム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムであって、前記プロセッサは、追加の入力に基づいて前記ルートを動的に決定する、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記追加の入力は、前記無人ヘリコプタ上のシステムセンサからの第1の気象状態と、外部センサ、全地球測位データ、および/またはタスクデータからの第2の気象状態と、のうちの少なくとも1つを含む、システム。
【請求項16】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは、対象物に対するあらかじめ定められた地理的領域を探索することであり、
前記システムは、
前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、
前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記対象物に基づいて前記無人ヘリコプタのスタンドオフ距離およびスタンドオフ角度を決定し、
前記地形、前記対象物、風向、風速、前記スタンドオフ距離、前記スタンドオフ角度、およびルート完了時間に基づく前記ルートのらせん状経路およびローンモーワ経路のうち1つを選択し、
前記ルートに沿って前記撮像システムにより取り込まれた複数の画像を分析して前記対象物を認識し、
前記対象物が前記複数の画像のうちの1つで認識されることに応じて、外部受信機への伝送のために前記外部通信モジュールに通知を提供する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムであって、
前記プロセッサは、
前記対象物が見つけられていることに応じて、前記複数の画像に基づいて前記対象物の次の位置を動的に予測し、
前記次の位置が撮像システムの視界内にあるように前記ルートを更新し、
前記視界から前記対象物が失われることに応じて、前記らせん状経路および前記ローンモーワ経路のうちの1つを前記ルートとして再選択し、ユーザに伝送するために前記外部通信モジュールに対象物のロスト通知を提供するように、さらに構成される、システム。
【請求項18】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは発進位置に戻ることであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記発進位置を記録し、
前記タスクの受信に応じて、現在位置から前記発進位置までの最低安全高度を有する前記ルートを決定し、
前記無人ヘリコプタが適合ルートを移動するように制御し、
前記無人ヘリコプタが前記発進位置からのあらかじめ定められた距離内に着陸するように制御する、
ようにさらに構成される、システム。
【請求項19】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは位置を見ることであり、
前記システムは、
前記タスクと、前記位置に近接した追加のアセットの位置データと、を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサに連結された外部通信モジュールと、
前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記撮像システムが地形データを用いるための、前記位置から少なくとも1つの利用可能な有利な地点までの、レイトレーシングであって、前記レイトレーシングは前記少なくとも1つの有利な地点と前記位置との間の障害物の数および大きさを示す、レイトレーシングを実行し、
最適な数および最適な大きさの障害物を有する有利な地点を、前記少なくとも1つの利用可能な有利な地点から、選択し、
現在位置から前記有利な地点までの前記ルートであって、追加のアセットの位置を含まない前記ルートを決定する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムであって、前記プロセッサは、少なくとも1つのあらかじめ定められた領域が前記ルートから除外されるように前記ルートを決定するようにも構成される、システム。
【請求項21】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは対象物を追跡することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記撮像システムからの入力に基づいてリアルタイムで前記対象物の位置を動的に推定し、
前記撮像システムの視界内に前記位置がい続けるように前記ルートを動的に決定し、
前記対象物が前記撮像システムの前記視界から出るのに応じて、前記対象物が前記撮像システムの視界内にあった最後に認知された位置を含む領域を、探索する
ように構成される、システム。
【請求項22】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは領域を回避することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、前記ルートが前記領域を含まないように前記ルートを決定するように構成される、システム。
【請求項23】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは全地球測位位置を発信する対象物を追跡することであり、
前記システムは、前記全地球測位位置を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記全地球測位位置を受信し、
前記無人ヘリコプタが前記全地球測位位置から特定の距離内にい続けるように前記ルートを動的に更新する
ように構成される、システム。
【請求項24】
請求項13に記載のシステムであって、追加タスクは、音響的に検知不可能な状態を維持することであり、前記システムは、
人間の観察者を含む少なくとも1つの区域を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記無人ヘリコプタの音紋、風向、および風速に基づいて音響検知距離を決定し、
前記少なくとも1つの区域と、前記少なくとも1つの区域の各々の周りの音響検知距離と、を含む領域を含まない前記ルートを決定する
ように、さらに構成される、システム。
【請求項25】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは、複数の終点を有する経路を巡回することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記複数の終点の間の経路を移動し、前記複数の終点の各々において方向を反転させるルートを決定し、
注目する対象物を検知すると伝送のための信号を前記外部通信モジュールに提供し、
帰還のための最小エネルギーレベルに達すると、現在位置からホーム位置への前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
【請求項26】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは引き継ぎであり、
前記システムは、
追加の無人機または他のメッシュネットワーク化されたデバイスに警報を提供するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、
バッテリと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記バッテリのバッテリレベルが閾値を下回っているかどうかを判定し、
バッテリレベルが閾値を下回っていることに応じて、前記無人機に伝送するために前記外部通信モジュールに前記警報を提供し、
前記追加の無人機が前記無人ヘリコプタから閾値距離内にあった後に、少なくとも特定の時間間隔で、現在位置からホーム位置までの前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
【請求項27】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは故障への応答であり、
前記システムは、ユーザに警報を提供するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
バッテリシステム、電力システム、推進システム、飛行制御システム、および通信システムのうちの少なくとも1つの故障を検出し、
前記故障がミッションクリティカルな故障であるかどうか判定し、
前記故障がミッションクリティカルな故障であることに応じて、伝送のために前記外部通信モジュールに前記警報を提供し、
現在位置から、ホーム位置と最寄りの安全着陸位置とのうちの一方までの前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
【請求項28】
請求項13に記載のシステムであって、追加タスクは、視覚的に検知不可能な状態を維持することであり、
前記システムは、前記無人ヘリコプタの全地球測位位置を受信する全地球測位モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
全地球測位データに基づいて時間および太陽の位置を決定し、
前記太陽の位置と注目する対象物とを結ぶ線を決定し、
前記無人ヘリコプタが前記線上に位置するような、前記対象物からの高度および方向を含む、前記ルートを決定する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項29】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは、対象物に関して静止位置を見つけることであり、
前記プロセッサは、
前記無人ヘリコプタが対象物の視界外にい続けるかどうかを判定し、
前記無人ヘリコプタが前記対象物の前記視界外に留まることが決定されたことに応じて、前記視界外にある着陸地点の位置を決め、
現在位置から前記着陸地点までのルートを決定し、
前記無人ヘリコプタが適合ルートを移動するように制御し、
前記無人ヘリコプタが前記着陸地点のあらかじめ定められた距離内に着陸するように制御する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項30】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは自律的に着陸することであり、
前記システムは、
カメラと、
外部通信モジュールと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
利用可能な着陸地点にカメラを向け、前記外部通信モジュールを介して、利用可能な着陸地点を含む画像をユーザに提供し、
ユーザが選択した着陸地点を受信し、
前記無人ヘリコプタが前記着陸地点のあらかじめ定められた距離内に着陸するよう制御する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項31】
請求項13に記載のシステムであって、前記タスクは、注目区域を画像の中央に配することであり、
前記システムは、
カメラと、
外部通信モジュールと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記外部通信モジュールを介して画像をユーザに提供し、
前記外部通信モジュールを介して前記画像に含まれている注目区域を受信し、
注目区域が少なくとも1つの後続の画像の各々にて実質的に中心にあるように、前記カメラおよび前記無人ヘリコプタの方向を制御する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項32】
請求項13に記載のシステムであって、追加タスクは、少なくとも1つの対象物から視覚的に検知不可能な状態を維持することであり、
前記システムは、少なくとも1つのカメラをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記少なくとも1つの対象物用の背景を決定し、
前記少なくとも1つのカメラを制御して前記背景の画像を取り込み、
前記無人ヘリコプタに対応する部分に、前記背景に対応する前記画像を表示する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項33】
無人ヘリコプタを制御する方法であり、
タスクを受信することと、
プロセッサを使用して、前記タスクの無人ヘリコプタ用のルートを動的に決定することであって、
前記ルートは、前記タスク、前記ルートの地理、および前記ルートに沿った地形に基づいており、
前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、ルートを動的に決定することと、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを、自律的に実行することと、
を含む方法。
【請求項34】
無人ヘリコプタを制御するためのコンピュータプログラム製品であり、
前記コンピュータプログラム製品は、非一時的なコンピュータ可読の記憶媒体に実施され、
タスクを受信することと、
前記タスクの無人ヘリコプタ用のルートを動的に決定することであって、
前記ルートは、前記タスク、前記ルートの地理、および前記ルートに沿った地形に基づいており、
前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、ルートを動的に決定することと、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを、自律的に実行することと、
のためのコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
無人ヘリコプタに荷積みする方法であって、
前記無人ヘリコプタを空中に配することと、
前記無人ヘリコプタが真上に配されるように、少なくとも1つのペイロードレールに沿って複数のペイロードを位置決めすることと、を備え、
前記無人ヘリコプタは、胴体、尾部、メインロータアセンブリおよび少なくとも1つのペイロードレールを含み、
前記胴体は、飛行制御電子機器を収容し、
前記尾部は、前記胴体に連結し、かつテールロータおよびテールロータモータを含み、
前記メインロータアセンブリは、前記胴体と連結し、
前記メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータと、メインロータモータと、を含み、
前記少なくとも1つのペイロードレールは、前記胴体と接続され前記胴体に沿って延在し、
前記少なくとも1つのペイロードレールは、複数のペイロードを前記胴体に機械的に接続することを可能にし、
前記無人ヘリコプタは前記メインロータの前記回転軸から空中に配され、
前記複数のペイロードは、前記複数のペイロードの重心が前記メインロータの回転軸と並ぶ位置に配置されるように、前記少なくとも1つのペイロードレールに沿って配置される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来の無人航空機(UAV)または無人機(ドローン)は、多くのタスクを実行するのに有用である。このような無人機は、監視、商業用荷物の輸送もしくは兵器の運搬、遠く離れたもしくは荒涼とした領域の地図作成、および/または他の任務を実行し得る。このような無人機は有用ではあるが、いくつかの欠点がある。例えば、無人機は、通常は遠隔操縦されるため、信頼性に欠け、所望よりも遅く、範囲が限定され、および/または性能に悪影響を及ぼす他の問題を有し得る。それゆえに、無人機の研究が進行中である。
【発明の概要】
【0002】
本発明の種々の実施形態は、以下の詳細な説明および添付の図面に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1A図1Aは、無人ヘリコプタプラットフォームの例示的な実施形態の様々な図を表す。
図1B図1Bは、無人ヘリコプタプラットフォームの例示的な実施形態の様々な図を表す。
図1C図1Cは、無人ヘリコプタプラットフォームの例示的な実施形態の様々な図を表す。
図1D図1Dは、無人ヘリコプタプラットフォームの例示的な実施形態の様々な図を表す。
【0004】
図2A図2Aは、ペイロードの有無にかかわらず降着装置を有する無人ヘリコプタプラットフォームの別の例示的な実施形態を表す。
図2B図2Bは、ペイロードの有無にかかわらず降着装置を有する無人ヘリコプタプラットフォームの別の例示的な実施形態を表す。
【0005】
図3A図3Aは、無人ヘリコプタプラットフォームで使用可能なスワッシュプレートアセンブリの例示的な実施形態の様々な斜視図および側面図を表す図である。
図3B図3Bは、無人ヘリコプタプラットフォームで使用可能なスワッシュプレートアセンブリの例示的な実施形態の様々な斜視図および側面図を表す図である。
【0006】
図4A図4Aは、無人ヘリコプタプラットフォーム用のモジュール式テールカップリングの例示的な実施形態を表す図である。
図4B図4Bは、無人ヘリコプタプラットフォーム用のモジュール式テールカップリングの例示的な実施形態を表す図である。
図4C図4Cは、無人ヘリコプタプラットフォーム用のモジュール式テールカップリングの例示的な実施形態を表す図である。
図4D図4Dは、無人ヘリコプタプラットフォーム用のモジュール式テールカップリングの例示的な実施形態を表す図である。
【0007】
図5図5は、モジュール式テールカップリングを有する無人ヘリコプタプラットフォームの別の例示的な実施形態を表す。
【0008】
図6A図6Aは、引込脚を有する無人ヘリコプタプラットフォームの例示的な実施形態を表す。
図6B図6Bは、引込脚を有する無人ヘリコプタプラットフォームの例示的な実施形態を表す。
【0009】
図7図7は、無人ヘリコプタを搭載する方法の例示的な実施形態を表す。
【0010】
図8図8は、無人ヘリコプタ用の制御システムの例示的な実施形態を表すブロック図である。
【0011】
図9図9は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いてタスクを自律的に実行する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0012】
図10A図10Aは、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて領域を自律的に探索する方法の例示的な実施形態のフローチャートを表す。
図10B図10Bは、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて領域を自律的に探索する方法の例示的な実施形態のフローチャートを表す。
【0013】
図11A図11Aは、対象物の領域を探索する可能なルートの例示的な実施形態を表す。
図11B図11Bは、対象物の領域を探索する可能なルートの例示的な実施形態を表す。
図11C図11Cは、対象物の領域を探索する可能なルートの例示的な実施形態を表す。
図11D図11Dは、対象物の領域を探索する可能なルートの例示的な実施形態を表す。
【0014】
図12図12は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を使用して自律的に帰還する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0015】
図13図13は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を自律的に着陸させる方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0016】
図14図14は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて他のタスクを実行すると共に、選択領域を自律的に回避する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0017】
図15図15は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて対象物の画像を自律的に捕捉する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0018】
図16図16は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて信号を発信する対象物を自律的に追跡する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0019】
図17図17は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて、自律して音響的に検出不可能な状態を維持する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0020】
図18図18は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて経路を自律的に巡回する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0021】
図19図19は、無人ヘリコプタの例示的実施形態を用いて故障に自律的に応じる方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0022】
図20図20は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて別の無人機に任務を自律的に引き継ぐ方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0023】
図21図21は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて対象物を監視すると共に、太陽によって見えにくい状態を自律的に維持する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0024】
図22図22は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて静止位置から任務の一部を実行する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0025】
図23図23は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて、ユーザが選択した着陸地点に自律的に着陸する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0026】
図24図24は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて画像の注目領域を自律的に中央に置く方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【0027】
図25図25は、無人ヘリコプタの例示的実施形態を使用して、光学迷彩を自律的に利用する方法の例示的な実施形態を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、プロセス、装置、システム、問題の構成、コンピュータ可読の記憶媒体上に実現されるコンピュータプログラム製品、ならびに/またはプロセッサ、例えば、プロセッサに接続されたメモリに保存され、および/もしくはメモリにより提供される命令を実行するように構成されたプロセッサとして含む非常に多くの方法で実施することができる。本明細書では、これらの実施態様、または本発明がとり得る他のいかなる形態も、技術と呼び得る。一般に、開示されたプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更し得る。特に明記しない限り、タスクを実行するように構成されていると記載されているプロセッサまたはメモリなどの構成要素は、所与の時間でタスクを実行するように一時的に構成される一般の構成要素、またはタスクを実行するために製造される特定の構成要素として実装され得る。本明細書において、用語「プロセッサ」は、コンピュータプログラム命令などのデータを処理するように構成された1つまたは複数の装置、回路、および/または処理コアを指す。
【0029】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明は、本発明の原理を例示する添付の図面と共に以下でなされる。本発明はそのような実施形態に関連して説明されるが、本発明はいかなる実施形態にも限定されない。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明は非常に多くの代替物、変形物および均等物を包含する。本発明を完全に理解するために、以下の説明では、非常に多くの具体的な詳細を述べる。これらの詳細は例示の目的のために提供され、本発明はこれらの特定の詳細の一部または全てを伴わずに、特許請求の範囲に従って実施され得る。明確にするために、本発明に関連する技術分野において公知の技術的材料は、本発明が不必要に不明瞭にならないように詳述していない。
【0030】
一態様では、無人ヘリコプタプラットフォームを説明する。無人ヘリコプタプラットフォームは、飛行制御電子機器を格納する胴体、胴体と接続した尾部、胴体および飛行制御電子機器と接続したメインロータアセンブリ、ならびに胴体と接続し胴体に沿って延びるペイロードレールを含む。尾部は、テールロータおよびテールロータモータを含む。メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータ、およびメインロータモータを含む。ペイロードレールは、胴体に複数のペイロードの機械的接続を可能にする。ペイロードレールにより、複数のペイロードの重心がメインロータの回転軸と並ぶ位置に配置可能なように、ペイロードレールに接続した複数のペイロードの位置決めが可能になる。
【0031】
別の態様では、無人ヘリコプタを制御するシステムが例示されている。
無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体、胴体と接続した尾部、胴体と接続したメインロータアセンブリ、および胴体と接続したペイロードレールを含む。該システムは、プロセッサ、およびプロセッサに接続したメモリを含む。該プロセッサはタスクを受信し、そのタスクのために無人ヘリコプタのルートを動的に決定するように構成される。該ルートは、タスク、ルートの地理、およびルートに沿った地形に基づく。プロセッサはまた、ルートの少なくとも一部に沿って飛行することを含むタスクを、自律的に実行するように構成される。メモリは、ルートを決定し、タスクを実行するための命令をプロセッサに提供するように構成される。
【0032】
別の態様では、無人ヘリコプタを制御する方法が説明される。無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体、胴体と接続した尾部、胴体と接続したメインロータアセンブリ、および胴体と接続したペイロードレールを含む。この方法は、タスクを受信することと、プロセッサを使用して、タスクを実行する際に無人ヘリコプタが使用するルートを動的に決定することを含む。該ルートは、タスク、ルートの地理、およびルートに沿った地形に基づく。この方法はまた、ルートの少なくとも一部に沿って飛行することを含むタスクを自律的に実行することを含む。
【0033】
別の態様では、無人ヘリコプタを制御するコンピュータプログラム製品が説明される。無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体、胴体と接続した尾部、胴体と接続したメインロータアセンブリ、および胴体と接続したペイロードレールを含む。このコンピュータプログラム製品は非一時的なコンピュータ可読の記憶媒体で実現し得て、タスクを受信し、タスクのために無人ヘリコプタのルートを動的に決定するためのコンピュータ命令を含む。該ルートは、タスク、ルートの地理、およびルートに沿った地形に基づく。このコンピュータプログラム製品はまた、ルートの少なくとも一部に沿って飛行することを含むタスクを自律的に実行するコンピュータ命令を含む。
【0034】
別の態様では、無人ヘリコプタを搭載する方法が例示されている。この無人ヘリコプタは、胴体、尾部、メインロータアセンブリ、および少なくとも1つのペイロードレールを含む。胴体には飛行制御電子機器が収容されている。尾部は胴体と接続され、テールロータおよびテールロータモータを含む。メインロータアセンブリは、胴体と接続されている。メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータ、およびメインロータモータを含む。少なくとも1つのペイロードレールは、胴体と接続されており、胴体に沿って延びている。少なくとも1つのペイロードレールは、複数のペイロードを胴体に機械的に接続することを可能にする。この方法は、無人ヘリコプタをメインロータの回転軸から空中に配することを含む。また、この方法は、無人ヘリコプタが真上に配されるように、少なくとも1つのペイロードレールに沿って複数のペイロードを位置決めする。複数のペイロードは、複数のペイロードの重心がメインロータの回転軸と位置を合わせられるように、少なくとも1つのペイロードレールに沿って配置される。
【0035】
図1A~1Dは、無人ヘリコプタプラットフォーム100の例示的な実施形態の様々な図を表す。明確にするために、図1A~1Dは縮尺通りではなく、いくつかの構成要素は省略され、および/またはそれぞれの図において符号を付され得ない。図1Aは、無人ヘリコプタ100の一実施形態のブロック図である。図1B~1Dは、無人ヘリコプタ100の特定の実施形態の一部の側面部分、斜視部分、および正面部分を表す。
【0036】
無人ヘリコプタ100は、胴体110、ペイロードレール120、尾部130、メインロータアセンブリ140、および外部通信モジュール150を含む。胴体110は無人ヘリコプタ100に構造および安定性を提供し、飛行制御電子機器112、ならびにメインロータアセンブリ140用の駆動系の一部を収容する。したがって、胴体110は、無人ヘリコプタ100の飛行上重要な構成要素の一部または全部を収容し得る。胴体はアルミニウム、例えば、曲げられた金属薄板から形成される。しかしながら、胴体を形成する他の材料および/または方法も使用し得る。
【0037】
飛行制御電子機器112はタスクを受信し、タスクを達成するために無人ヘリコプタ100が飛行するためのルートを動的に決定し、タスクを実行するためにルートの少なくとも一部に沿って自律的に飛行することができる。ルートの決定には、タスクに基づいてルートを選択するだけでなく、ルートの地理、ルートに沿った地形、ならびに追加のタスク、気象条件、利用可能なバッテリ(例えば、バッテリが飛行および通信に利用可能なローカル電力を格納する場合)、ならびに他の内部および/または外部考慮事項などの任意に他の要因を選択することも含まれる。いくつかの実施形態では、人工知能コア114がこれらのルート選択および誘導タスクを実行する。飛行制御電子機器には、飛行制御装置、ロータモータ146のモータ制御装置、およびバッテリ(図1A~1Dには示されていない)からの電圧を調整する電源も含まれている。飛行制御電子機器112は、メインロータアセンブリ140、尾部130、および外部通信モジュール150などの無人ヘリコプタ100の他の部分とも通信する。
【0038】
外部通信モジュール150は、無人ヘリコプタ100に対して外部のシステムから入力を受け取り、外部のシステムに出力を送る。例えば、外部通信モジュール150は、メッシュ無線機を含む。メッシュ無線機の使用により、インターネットプロトコルを利用する携帯電話、ラップトップ、および他のコンピューティングデバイスのようなクライアントとの通信が可能となる。通信モジュール150を通して、無人ヘリコプタ100Aは、相互接続されたメッシュデバイスのネットワークの一部となり得る。ネットワークは、他の無人機、センサステーション、ユーザのコンピューティングデバイス、または無人ヘリコプタ100A、メッシュネットワークを用いる無人ヘリコプタ100Aおよび他のいかなるデバイスを制御するために使用される他の装置のようなデバイスを含み得る。したがって、無人ヘリコプタ100Aは、様々な他のデバイスと直接情報を交換することができる。メッシュネットワークへの参加は、無人ヘリコプタ100Aによって実行される様々な自律運転を容易にし得る。いくつかの実施形態では、ルータまたは他の類似の通信システムがメッシュ無線機の代わりに、またはメッシュ無線機に加えて組み込まれる。
【0039】
いくつかの実施形態では、全地球測位ユニット152も存在する。いくつかの実施形態では、全地球測位ユニット152が外部ソースから全地球測位信号を受信し、したがって、外部通信モジュール150の一部とみなされる。ここに示した例では、飛行制御電子機器112が胴体110の前方部分にあり、一方、外部通信モジュール150は胴体110の後方部分にある。これは、外部通信モジュール150から駆動系の電気的にノイズの多い構成要素の物理的分離を考慮している。これにより、外部通信モジュール150の性能が向上する。
【0040】
尾部130は、胴体110と接続されている。尾部130は、尾セクション132、テールロータ134およびテールモータ136を含む。尾部130は硬く、例えば、炭素繊維チューブから形成され得る。テールモータ136は、テールロータ134を駆動する。図1A~1Dには明示的には示されていないが、テールモータ136は飛行電子機器112に接続され、飛行電子機器112はテールモータ136を制御する。したがって、尾部130の駆動機構は電気的であり、他の駆動系から独立している。いくつかの実施形態では、尾部130は実際はモジュール式であり、胴体110に取り外し可能に接続し得る。
【0041】
メインロータアセンブリ140は、胴体110と接続され、飛行制御電子機器112に接続されている。メインロータアセンブリ140は、シャフト144およびロータモータ146と接続されたメインロータ142を含む。メインロータ140は、スワッシュサーボリンク162を含むスワッシュプレートアセンブリ160およびモータ146に接続されているベルト駆動部164も含む。メインロータ142は、回転軸148を中心に回転する。回転軸148は、シャフト144を通って延びる破線によって示されている。ロータモータ146は、飛行制御電子機器112によって制御され、メインロータ142を駆動する。
【0042】
ペイロードレール120は、胴体110と接続される。例えば、ペイロードレール120は、胴体110に接続される。ここに示した例では、ペイロードレール120が胴体110の実質的に全長に沿って延在する。いくつかの実施形態では、ペイロードレール120が胴体110に沿って部分的にのみ延在する。無人ヘリコプタ100に対して、ペイロードレール120が1本だけ示されている。いくつかの実施形態では、複数のペイロードレール120を使用し得る。例えば、単一のペイロードレール120に代えて、2本以上のレールが胴体110の底部に沿って平行に延在する。いくつかの実施形態では、第1のレールが、飛行制御電子機器112に近接して、胴体110の前方部分に沿ってのみ延在し、一方で、別のレールが胴体110の後方部分に沿って延在する。ペイロードレールは、胴体110の底部に接続したペイロードレール120の代わりに、またはそれに加えて、胴体110の側面に接続される。他の構成も可能である。しかしながら、ペイロードレール120は、ペイロードの重心がメインロータ142の回転軸148に位置合わせできるように、ペイロードレール120に接続された複数のペイロードが位置決めできるように構成される。
【0043】
ペイロードレール120は、固定部分122、および固定部分122に沿って摺動する可動クランプ(例えば、可動クランプ124)を含む。図1Dで分かるように、固定部分122の断面は、示される実施形態においてダブテール設計である。固定部分122は、押出し成形されたアルミニウムで形成され、胴体110に接続されている。しかしながら、他の材料、形成方法、および胴体110に取り付けるための機構も使用し得る。ペイロード(1つまたは複数)は、クランプ(例えば、可動クランプ124)を介して固定部分122に接続され得る。4つのクランプが示されているが、簡略化のために1つだけが符号を付されている。クランプは、ペイロードレール120にペイロード(1つまたは複数)を機械的に接続する。電気的接続は、コネクタ(図示せず)および/または配線(図示せず)を介して、無人ヘリコプタ100上の構成要素とペイロード(1つまたは複数)との間で行われる。クランプは固定部分122に沿って摺動することができるので、ペイロードはそれらの重心が回転軸148と位置合わせされる/実質的に直下に位置合わせされるように、均衡を保ち得る。いくつかの実施形態では、2つのより少量のペイロードは後部領域の1つまたは複数のクランプ(例えば、クランプ124)を介して接続され得て、一方、単一のより大きなペイロードは胴体110の後部領域の下方に固定して取り付けられ得る。3つのペイロード(または他のいかなる数のペイロードも)の重心を、各ペイロードをレールに沿って移動させ、次いでペイロードを適所に固定することによって、回転軸148より下になるように調整することができる。
【0044】
ペイロードレール120により、無人ヘリコプタ100が使用する非飛行の重要なシステムの大部分を取り付けることが可能になる。例えば、いくつかの実施形態では、エネルギー源(例えば、バッテリ、発電機、および/または燃料電池)は、胴体110内に存在しない。代わりに、エネルギー源は、ペイロードレール120を介して機械的に接続され、飛行制御電子機器112ならびにモータ146およびモータ136などの構成要素に電気的に接続したペイロード(1つまたは複数)として搬送される。ペイロードレール120に接続された他のペイロードは、コンピュータ(1つまたは複数)、レーザ高度計などのセンサ、1つまたは複数のカメラモジュール、ライダモジュール(1つまたは複数)、レーダモジュール(1つまたは複数)、メガフォン(1つまたは複数)、熱センサモジュール(1つまたは複数)、全地球測位モジュール(1つまたは複数)、および/または無人ヘリコプタ100Aが輸送に要求される他のいかなるペイロードも含み得るが、これらに限定されない。
【0045】
無人ヘリコプタ100は、性能と信頼性が向上している。後述するように、無人ヘリコプタ100は、ルートの決定およびルートに沿った誘導を含む様々なタスクを自律的に実行することができる。その結果、人間のパイロットは、無人機の操作の少なくとも一部には不要であり得る。無人機に使用される材料によっては、無人機が頑丈となり、大きなペイロードを運搬できるようにする。無人ヘリコプタ100もまた、実際にはモジュール式である。バッテリはペイロードとして運搬されるので、バッテリを、選択されたタスクに対して所望のエネルギープロファイルを提供するように構成し得る。例えば、バッテリは、より高速度かつ高性能およびより短い飛行時間、またはより低速度かつ低性能およびより長い飛行時間に対して選択され得る。このように、無人ヘリコプタ100の性能は、所望の任務に合わせて調整される。尾部駆動システムに故障がある場合、尾部130を胴体110から分離し得る。その場合、尾部130を交換し得る。同様に、放電されると、ペイロードとして運ばれるバッテリ(図1A~1Dには示されていない)を、新しいバッテリと交換し得る。このように、無人ヘリコプタ100のモジュール式構成要素のうち1つまたは複数の故障部を取り替え得る。したがって、無人ヘリコプタ100は、保守に費やす時間がより少なくなり得る。また、無人ヘリコプタ100は、小型であり得る。いくつかの実施形態では、例えば、図1Bおよび図1Dにおける無人ヘリコプタ100の高さh1は、220から260ミリメートルであり、図1Bおよび図1Dにおける胴体110の高さh2は、100から200ミリメートルであり、図1Bにおける無人ヘリコプタ100の長さl1は、???から???ミリメートルであり、図1Dにおける胴体110の幅w1は、50から80ミリメートルであり、図1Dにおけるレール120の固定部分122の幅w2は、30から50ミリメートルである。他の実施形態では、他の寸法も可能である。図1Dで分かるように、いくつかの実施形態では、胴体110および無人ヘリコプタ100のプロファイルは小さい。その結果、無人ヘリコプタ100は、空力が改善し得て、視覚的に検知することがより困難になり得る。したがって、無人ヘリコプタ100の性能、信頼性、および実用性が向上し得る。
【0046】
図2A図2Bは、ペイロードの有無を示す無人ヘリコプタ100Aの別の例示的な実施形態を表す。明確にするために、全ての構成要素が描写または符号が付されているわけではなく、図2Aおよび図2Bは縮尺通りではない。無人ヘリコプタ100Aは、図1A図1Dに表される無人ヘリコプタ100に類似している。無人ヘリコプタ100Aは、飛行電子機器112を収容する胴体110と、固定部分122および1つまたは複数のクランプ(例えば、クランプ124)を含むペイロードレール120と、尾セクション132、テールロータ134、およびテールモータ136を含む尾部130と、メインロータ142、ロータシャフト144、その回転軸148を有するメインモータ146を含むメインロータアセンブリ140と、無人ヘリコプタ100に対してこれらに類似する外部通信モジュール150および全地球測位ユニット152とを含む。また、無人ヘリコプタ100Aは、降着装置170および降着装置172を含む。降着装置170は胴体110に接続されている。側面図には1つの降着装置170のみが示されているが、通常、降着装置170は胴体の両側にある。降着装置172は、尾部130と接続されている。
【0047】
図2Bには、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード185、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189も示されている。いくつかの実施形態では、ペイロード185は、尾部130に接続したアンテナである。いくつかの実施形態では、ペイロード185は尾セクション132に固定され、他の実施形態では、ペイロード185は尾セクション132に着脱可能に取り付けられる。いくつかの実施形態では、ペイロード185に搭載されたアンテナが、外部通信モジュール150によって使用される。例えば、アンテナは、メッシュ無線アンテナおよび/またはいかなる他の適切なアンテナも備える。
【0048】
ペイロード182、ペイロード184、ペイロード185、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189は、胴体110に着脱可能に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード185、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189は、ペイロードレール120に接続されている。いくつかの実施形態では、無人ヘリコプタ100Aは、ペイロード182のための前部マウント部を含む。ここに示した例では、ペイロード182は、1つまたは複数のカメラを含む。ペイロード184は、少なくとも1つのプロセッサおよびメモリを含むコンピュータペイロードである。いくつかの実施形態では、コンピュータペイロードは、胴体110を通過する配線を介して1つまたは複数のカメラに接続されている。いくつかの実施形態では、画像処理、画像認識、および1つまたは複数のカメラによって捕捉されたデータに関連する他のタスクは、コンピュータペイロードによって実行される。1つまたは複数のカメラからのデータは、無人ヘリコプタ100Aを自律的に誘導する際に使用される。
【0049】
いくつかの実施形態では、ペイロード186およびペイロード188は、無人ヘリコプタ100Aにエネルギーを供給するバッテリである。バッテリによってモータ146およびモータ136ならびに他の構成要素に供給される電力は、飛行電子機器112によって制御される。バッテリのエネルギープロファイルは、無人ヘリコプタ100Aの所望の性能が達成されるように選択することができる。ここに示した例では、電力がペイロードとして運搬されるバッテリを介してのみ提供される。いくつかの実施形態では、胴体内に運搬されたバッテリは、無人ヘリコプタ100Aに何らかの電力を提供する-例えば、そのようなバッテリは通信に十分な予備電力を運搬する。さらに、電気的なバッテリの一方または両方を、ガスを利用したエネルギー源のような別の動力源に置き換え得る。このような動力源は、無人ヘリコプタ100Aに異なるエネルギープロファイルを提供し得る。また、1つまたは複数のセンサを含み得るペイロード189も示されている。例えば、ペイロード189は、レーザ高度計であり得る。レーザ高度計からの信号は、配線(図示せず)を介して、または別の方法で、飛行電子機器112に供給され得る。
【0050】
ペイロード182、ペイロード184、ペイロード185、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189の少なくとも一部は、ペイロードレール120、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード185、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189を介して接続されるため、それらの重心が回転軸148と実質的に位置を合わせられるように位置決めされる。本明細書で使用されるように、回転軸148と「位置合わせ」させることは、回転軸148と関連する交差軸だけでなく、回転軸148を取り囲む小さな領域も含み得る。ペイロード182がペイロードレール120を介して胴体110に接続されていない場合であっても、残りのペイロード(例えば、ペイロード184、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189)は、レール120に沿って移動可能であり、すべてのペイロード(例えば、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189)の重心が、回転軸148と位置を合わせられるように位置決めされ得ることに留意されたい。特定の構成を有する特定のペイロード(例えば、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189)が図2Bに示されているが、異なる構成を有する他のペイロードおよび/または追加のペイロードが存在し得る。しかしながら、ペイロードレール120を使用することにより、さらに、ペイロードの重心を回転軸148と位置合わせさせることができ得る。
【0051】
無人ヘリコプタ100Aは、性能、適応性、および信頼性が向上している。無人ヘリコプタ100Aは、ペイロードレール120に搭載されたペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189を介して設けられている追加ツールを利用して、自律的にタスクを実行する。無人ヘリコプタ100Aによって実行される任務のタイプおよび数は、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、ペイロード188、および/またはペイロード189を変更することによって拡張され得る。また、バッテリペイロードの構成により、無人ヘリコプタ100Aの性能を所望の任務に合わせることを可能にする。例えば、速度は、飛行時間を犠牲にして増加され得て、逆もまた同様である。無人ヘリコプタ100Aのペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、ペイロード188、およびペイロード189のモジュール式の性質は、一般に、故障した構成要素の交換がより容易にでき得るので、無人ヘリコプタ100Aの信頼性を向上させ得る。上述したように、無人ヘリコプタ100Aはまた、小さなプロファイルを有し、空力を改善し、視認性を低下させている。したがって、無人ヘリコプタ100Aの性能、信頼性、および実用性が向上している。
【0052】
図3A~3Bは、無人ヘリコプタ100および/または無人ヘリコプタ100Aなどの無人ヘリコプタで使用可能な閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aの例示的な実施形態の様々な斜視図および側面図を表す図である。明確にするために、すべての構成要素が描写または符号が付されているわけではなく、図3Aおよび図3Bは縮尺通りではない。また、図3A~3Bには、ロータモータ146およびロータ142の一部が示されている。閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aは、他の構成要素の中で、スワッシュサーボリンク162およびベルト駆動部164(時にはベルト駆動アセンブリとして知られる)を含む。
ここで示した例では、スワッシュアセンブリ160Aは、回転エンクロージャ166および固定エンクロージャ168も含む。その名称が意味するように、回転エンクロージャ166は閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aの一部を取り囲み、回転軸148を中心に回転する。言い換えると、回転エンクロージャは、胴体110に対して回転する。固定エンクロージャ168は、胴体110(図3A~3Bには図示せず)に対して変化しない位置に留まる。
【0053】
閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aは、無人ヘリコプタ100Aの信頼性および有用性を向上させる。一般に、閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aの構成要素は複雑であり、破片を引き寄せる傾向がある。特に過酷な環境では、ヘリコプタスワッシュアセンブリの構成要素が故障しやすく、および/または修理を必要とする。エンクロージャ(例えば、回転エンクロージャ166および固定エンクロージャ168)は、閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aの構成要素を汚染物質から保護する。言い換えると、閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aは、水、ほこり、またはスワッシュプレートの機構に損傷を与える可能性がある他の異物の進入から保護する。したがって、無人ヘリコプタ内の複雑で機械的な構成要素は、環境にさらされることが少なく、故障しにくく、および/または整備を必要としない。したがって、閉鎖型スワッシュアセンブリ160Aを採用した無人ヘリコプタの性能が向上する。
【0054】
図4A~4Dは、無人ヘリコプタのモジュール式テールカップリングの例示的な実施形態を表す図である。いくつかの実施形態では、無人ヘリコプタ100および/または100Aのモジュール式テールカップリングを実装するために、モジュール式テールカップリングが使用される。明確にするために、すべての構成要素が描写または符号が付されているわけではなく、図4A~4Dは縮尺通りではない。図4Aおよび図4Bに示す例では、雄型カップリング190Aおよび雌型カップリング190Bが互いに嵌合し、モジュール式カップリング(例えば、図4Cおよび図4Dのモジュール式カップリング190)を形成する。図4Cおよび4Dは、使用中である尾部130Aのモジュール式カップリング190を表す。尾部130Aは、無人ヘリコプタ100および/または無人ヘリコプタ100Aの尾部130の代わりに使用される。雄型カップリング190Aは、アライメント機構192A、電力接続部194A、データ接続部196A、およびラッチ198Aを含む。雌カップリング190Bは、アライメント機構192B、電力接続部194B、データ接続部196B、およびラッチ198Bを含む。アライメント機構192Aは、アライメント機構192Bと位置合わせして、嵌合するように構成されている。同様に、電力接続部194Aおよび電力接続部194B、ならびにデータ接続部196Aおよびデータ接続部196Bは、データおよび電力を尾部130に送るように嵌合する。したがって、テールモータ136Aおよびテールロータ134Aを制御し得る。ラッチ198Aおよびラッチ198Bは協働して、尾セクション132Aおよび尾セクション132Bを共に保持する。モジュール式テールカップリング190は尾部130Aの中央付近に示されているが、いくつかの実施形態では、モジュール式テールカップリング190を胴体(図4A図4Dには示されていない)のより近くに位置させるか、胴体に位置させるか、またはテールロータ134Aのより近くに位置させ得る。したがって、モジュール式テールカップリング190を用いて、尾部130Aの一部または全部を、胴体110に着脱自在に接続し得る。
【0055】
図5は、モジュール式テールカップリング190の実施形態を採用する無人ヘリコプタ100Bの例示的な実施形態を表す。明確にするために、すべての構成要素が描写または符号が付されているわけではなく、図5は縮尺通りではない。無人ヘリコプタ100Bは、図1A図1Dおよび図2A図2Bに表される無人ヘリコプタ100および無人ヘリコプタ100Aに類似している。無人ヘリコプタ100Bは、飛行電子機器を収容する胴体110B、ペイロードレール(明示せず)、尾部130A、回転軸48を有するメインロータ142を含むメインロータアセンブリ140、メインモータ146、および無人ヘリコプタ100および無人ヘリコプタ100A用のこれらに類似する外部通信モジュールを含む。また、無人ヘリコプタ100Bは降着装置170Bおよび降着装置172Bも含み、これらは、それぞれ降着装置170および降着装置172とは異なるように構成されている。降着装置170Bは、さらに胴体110に接続している。側面図には1つの降着装置170Bのみが示されているが、通常、降着装置170Bは胴体の両側面に存在する。降着装置172Bは、尾部130Aに接続している。また、尾部130Aにはアンテナ985およびアンテナ986が接続され、これはメッシュ無線アンテナであり得る。図5から分かるように、モジュール式カップリング190は、尾セクション132Aを尾セクション132Bから切り離して取り替えることが可能である。モジュール式カップリング190に加えて、またはその代わりに、尾部130Aには係止可能なヒンジが含まれ得る。このようなヒンジによって、尾部130Aは、例えば輸送の間、折りたたむことが可能である。いくつかの実施形態では、ヒンジは、ヒンジを動かすときに、尾部130Aを通過する電気ワイヤの移動を制御するための機構を含む。このような機構はヒンジでの相互接続の必要性を取り除き、ヒンジの動作中に電気ワイヤを損傷するのを防止し得る。無人ヘリコプタ100Bが展開されるときには、尾部130Aが延長され、ヒンジが所定の位置に係止され得る。
【0056】
カップリング190および着脱可能な尾部130Aは、無人ヘリコプタの性能および信頼性を向上させ得る。尾部130Aは、実際にはモジュール式である。したがって、尾部130Aのセクション132Aで故障が検出されることに応じて、この部分を無人ヘリコプタから取り外し得る。例えば、損傷を受けているモータ136Aまたはテールロータ134Aに応じて、それらは、容易に無人ヘリコプタから取り外し得て、新しい部分と取り替え得る。同様に、アップグレードされるか、または変更されることが望ましいテールロータ134Aの性能に応じて、カップリング190は、この尾部130Aの部分的な交換を可能にする。したがって、尾部130Aの構成要素は、任務に合わせて変更させ得る。さらに、尾セクション132Aは、輸送をよりコンパクトにするために取り外し得る。したがって、着脱可能な尾部130Aを採用した無人ヘリコプタの性能が向上する。
【0057】
図6A~6Bは、引込脚170Cを有する無人ヘリコプタ100Cの一部の例示的な実施形態を表す。明確にするために、すべての構成要素が描写または符号が付されているわけではなく、図6A~6Bは縮尺通りではない。図6Aは展開された降着装置170Cを示す無人ヘリコプタ100Cの一部を表し、一方で、図6Bは降着装置170Cを引っ込めた無人ヘリコプタ100Cを示す。無人ヘリコプタ100Cは、図1A図1D図2A図2Bおよび図5に表す無人ヘリコプタ100、無人ヘリコプタ100A、無人ヘリコプタ100Bに類似している。無人ヘリコプタ100Cは、無人ヘリコプタ100、無人ヘリコプタ100A、および/または無人ヘリコプタ100B用のこれらに類似する、飛行電子機器を収容する胴体110C、ペイロードレール120、尾部(明示的には示さず)、メインロータアセンブリ(図示せず)を含む。他の構成要素は、無人ヘリコプタ100Cに含まれ得るが、明確にするために示されていない。無人ヘリコプタ100Cは、降着装置170Cも含む。降着装置170Cは、さらに胴体110Cに接続されている。しかし、別の実施形態では、降着装置170Cは、尾部(図示せず)または無人ヘリコプタ100Cの別の部分に接続され得る。
【0058】
降着装置170Cは、ヒンジ175を介して接続された第1の部分174および第2の部分176を含む。また、部分176に電気的に接続される降着装置モータ178も示されている。第1の部分174は固定されている。いくつかの実施態様では、第1の部分174は、胴体110Cまたは他の構成要素にボルト固定されている。第2の構成要素176は、無人ヘリコプタ100Cが着陸するときに、地面または他の外部表面に接触するように展開され得る。飛行中、モータ178は、第2の構成要素176を展開および引き込ませる。したがって、モータ178および関連する機械的な構成要素(図示せず)は、無人ヘリコプタ100Cが着陸するときに、ヒンジ175の周囲で第2の構成要素176を回転させて、構成要素176を胴体110Cから離して広げる。この状況を図6Aに示す。無人ヘリコプタ100Cが飛行しているときに、モータ178は、ヒンジ175の周りで部分176を回転させて引き込ませ得る。いくつかの実施形態では、セクション176は、降着装置170Cが展開されない場合、胴体1110Aに対して実質的に同一平面上にある。モータ178は、飛行制御電子機器(図6A~6Bには示さず)、コンピュータペイロード、および/または他の制御機構によって制御され得る。したがって、降着装置170Cは、実行されている現在のタスク(1つまたは複数)に基づいて、自動的に展開または引き込ませ得る。
【0059】
引込脚170Cを使用すると、無人ヘリコプタ100Cの性能が向上し得る。降着装置170Cが展開可能なため、無人ヘリコプタ100Cは、損傷なしにより良好に着陸し得る。降着装置170Cは引き込められるため、降着装置170Cは、ペイロードレール120に連結されたペイロードを隠し得ない。例えば、非常に大きなカメラは、ペイロードレール120の中央、回転軸または回転軸の近傍に接続されることが望まれ得る。展開されると、降着装置170Cは、カメラの視野の一部を隠し得る。その結果、降着装置170Cを引き込ませることによって、カメラは視野がより大きくなり、所望の機能をより良好に実行する。さらに、降着装置170Cを引き込ませることによって、断念したヘリコプタの空力を改善し得る。したがって、引込み脚170Cを採用した無人ヘリコプタ100Cの動作および信頼性が向上する。
【0060】
図7は、無人ヘリコプタを搭載する方法200の例示的な実施形態を表す。様々な実施形態において、方法200は、無人ヘリコプタ100、無人ヘリコプタ100A、無人ヘリコプタ100B、および/または無人ヘリコプタ100Cを搭載するために使用される。簡単にするために、方法200は、図2A~2Bに表される無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。
【0061】
202において、無人ヘリコプタ100Aが空中に配される。懸垂点は、回転軸148に沿っていることが望ましい。例えば、無人ヘリコプタ100Aは、ロータ142の中心から吊り下げられ得る。
【0062】
運搬されることが望まれるペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、およびペイロード188は、204を介して、ペイロードレール120に連結される。204は、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、および/またはペイロード188にクランプ(例えば、クランプ124)を取り付けることを含み得る。クランプはまた、固定レール122と連結されるが、固定レール122に沿って自由に摺動することができる。また、204において、ペイロードは、複数のペイロード(例えば、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、およびペイロード188)の重心がメインロータ142の回転軸148と位置が合うように、ペイロードレール120に沿って位置決めされる。202では、無人ヘリコプタ100Aが空中で停止しているため、これは、無人ヘリコプタ100Aが実質的に真上に位置している(回転軸148が実質的に垂直である)ことに相当する。したがって、無人ヘリコプタ100Aは、前方、後方、またはいずれかの側方に大きく傾くことはない。
【0063】
ペイロード(例えば、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、およびペイロード188)は、206において適所にクランプされる。したがって、ペイロード(例えば、ペイロード182、ペイロード184、ペイロード186、およびペイロード188)の位置は固定される。
【0064】
方法200を使用して、複数のペイロードを無人ヘリコプタに取り付け、簡単かつ容易にバランスをとり得る。その結果、無人ヘリコプタ100Aは、異なる重量を有する複数のペイロードを運搬することができる。
【0065】
前述のように、無人ヘリコプタ100、無人ヘリコプタ100A、無人ヘリコプタ100B、および無人ヘリコプタ100Cも自律的である。図8は、無人ヘリコプタ100、無人ヘリコプタ100A、無人ヘリコプタ100B、および/または自律機能を促進する無人ヘリコプタ100Cなどの無人ヘリコプタ用の制御システム300の例示的な実施形態を表すブロック図である。簡単にするために、制御システム300もまた、無人ヘリコプタ100Aの文脈において説明される。制御システム300は、プロセッサ(1つまたは複数)302、メモリ308を含み、センサ/入力304、外部通信モジュール306、および撮像システム310を含むことができる。制御システム300の構成要素のいくつかは、胴体内に存在する。他の構成要素は、ペイロードとして運搬されるか、または胴体に接続され得る。例えば、プロセッサ(1つまたは複数)302およびメモリ308の一部または全部は、人工知能コア内に存在し得る。あるいは、プロセッサ302(1つまたは複数)およびメモリ308の一部または全部は、コンピュータペイロード内にあり得る。外部通信モジュール306は、外部通信モジュール内のメッシュ無線機、全地球測位ユニット、および/またはデータおよびコマンドを送信または受信するための他の機構を含み得る。センサ/入力304は、胴体に固定されるか、またはペイロードとして運搬され得る。例えば、レーザ高度計は、無人ヘリコプタ100Aに示されるようなペイロードであるか、または胴体に直接接続され得る。音声データ、他の視覚データ、風データ、他の気象データ、レーダデータ、および/または熱/温度データなどの他のタイプの入力は、センサ/入力304、他のペイロード、および/または無人ヘリコプタ100Aに取り付けられていない他のセンサステーションから届き得る。撮像システム310は、ペイロードおよび/または他の視覚センサ(1つまたは複数)として搭載されたカメラを含み得る。
【0066】
システム300を使用して、無人ヘリコプタは、パイロットの必要性または無人ヘリコプタの操作上の細かい制御を不要にして、様々なタスクを自律的に実行し得る。いくつかの実施形態では、無人ヘリコプタは、遠隔操縦のためのいかなる機構も含み得ない。その代わりに、無人ヘリコプタはタスクベースで制御される。
【0067】
例えば、図9は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いてタスクを自律的に実行する方法400の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法400は、システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、別の実施形態では、他の制御システムおよび無人ヘリコプタを使用し得る。
【0068】
無人ヘリコプタ100A用のプロセッサ302(1つまたは複数)は、402を介してタスクを受信する。タスクは、無人ヘリコプタ100Aが展開される前に(例えば、無人ヘリコプタ100Aがまだその開始位置にいるときに)受信され得る。タスクは、無人ヘリコプタ100Aが任務上で飛行中である間も受信され得る。さらに、複数のタスクは、プロセッサ(1つまたは複数)302および無人ヘリコプタ100Aによって受信され、実行され得る。受信され得るタスクの例には、対象物に対する領域を探索すること、対象物を追跡すること、領域を回避すること、特定の位置へ飛行すること、帰還すること、安全地帯に着陸すること、特定の位置の画像を捕捉すること、故障を検出して原因を示すこと、音響的に検出不可能な状態を維持すること(例えば、無人ヘリコプタが特定の場所に位置する人/動物から聞こえないように、特定の位置から十分に離れた距離で飛行すること)、領域を巡回すること、別の無人機に自動的に引き継ぐこと、太陽の位置に基づいて視覚的に検出不可能な状態を維持すること(例えば、無人ヘリコプタが、特定の位置にいる人/動物に対して、特定の場所と空中の太陽の位置との間に位置決めすることによって、特定の位置にいる人/動物から視覚的に検知できないように飛行すること)、領域の上の地形の地図を作成すること、無人ヘリコプタが停止状態から監視を続けるために着陸することができる位置を見つけること、着陸のためにカメラの狙いを定めること、ユーザにより選択された領域上の画像を再度センタリングすること、光学迷彩を採用すること、または、上記のタスクおよび/もしくは他の任務のうち一つまたは複数のいくつかの他の適切な組合せが含まれるが、これに限定されるものではない。上記の非包括的なリストの項目によって示されるように、タスクのいくつかは、音響的および視覚的に検知できない状態を維持する間に、対象物を追跡するなど、当然組み合わされる。しかしながら、何も、他の組合せを妨げない。相互に排他的なタスクの受信に応じて、エラーメッセージが提供され、ユーザが1つまたは複数のタスクを選択/削除するように促され得る。402で受信されるタスクは、例えば、メニューからタスク(1つまたは複数)を選択したり、領域(1つまたは複数)を定めて探索または回避したり、またはタスクベースの方法で制御システムと通信したりすることによって、ユーザにより提供され得る。言い換えると、402で受信されるタスクは、ユーザの遠隔操縦無人ヘリコプタ100Aによって提供されない。さらに、404で受信されたコマンド(1つまたは複数)は、単にスマートフォン、携帯型コンピュータ、または他のIP対応デバイスを用いて提供され得る。
【0069】
タスクのために無人ヘリコプタ100Aが移動するルートが404で決定される。ステップ404におけるルートの決定は、402において受信されたタスク(1つまたは複数)、可能なルートの地理、および可能なルートに沿った地形を考慮している。例えば、402で受信されるタスクが、人または車両など、移動することができる対象物を探索することに応じて、404で決定されたルートは、静的対象物の探索、またはある領域にわたって地形の地図を作成するタスクとは異なり得る。また、選択されるルートは、高層建築物などの障害物を回避し得る。ルートを決定する際に、他の要因も考慮に入れ得る。例えば、風速や風向などの気象状況もルートの選択に組み込み得る。このような場合には、選択されるルートは、予想される向かい風が最小化され、予想される追い風が最大化されるようなものであり得る。利用可能なバッテリ電力量、タスクの完了に要する時間、または他の要因も考慮され得る。これらの状態は、無人ヘリコプタ100A上のセンサ304、例えば風または他のセンサ、領域内にセンサを有する追加のアセット、全地球測位データ、および/または内部または外部ソースからの他のデータから取得し得る。これらおよび他のデータは、無人ヘリコプタ100Aが外部通信モジュール/メッシュ無線機150を介して接続されているメッシュネットワーク内の他のアセットから受信し得る。
【0070】
404において、上記の要因に基づいて、いくつかの可能なルートを決定し得る。各要因は、所定の目標に基づいて重みを与えられ得る。コスト関数および標的となる目標を提供し得る。各ルートの予想コストを決定し得て、最小コストのルートを最適ルートとして選択し得る。他の実施形態では、他の機構を使用してルートを選択し得る。
【0071】
次に、タスクは、406を介して、ルートの少なくとも一部に沿って飛行することを含み、無人ヘリコプタ100Aによって自律的に実行される。必要に応じて、センサ/入力304、プロセッサ(1つまたは複数)302、および撮像システム310を使用して、飛行制御電子機器はルートを自律的に移動し、所望のタスクを実行する。
【0072】
方法400および制御システム300を使用して、無人ヘリコプタ100Aは、ルート選択およびルートに沿った飛行を含む様々なタスクを自律的に実行することができる。その結果、方法400は、無人ヘリコプタによって飛行させる任務の少なくとも一部分に対して、それに必要なパイロットが不要となり得る。したがって、無人ヘリコプタを操縦するのに必要な技能と、パイロットと無人ヘリコプタとの間の実質的に恒常的な交信とが不要になり得る。さらに、単一のユーザが、複数の無人ヘリコプタを監視し、制御することが可能であり得る。その結果、方法400を実施する無人ヘリコプタの適応性および使いやすさが向上する。
【0073】
図10A~10Bは、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて、領域を自律的に探索する方法420の例示的な実施形態のフローチャートを表す。方法420は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示され得る。簡単にするために、方法420は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法420は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0074】
422を介して、特定の領域を探索するコマンドを受信する。領域は、ユーザが地図をクリックして、矩形や円などの所定の形状のポリゴンを選択することによって決定され得る。あるいは、ユーザが所望の形状を決定することができ得る。いくつかの実施形態では、無人ヘリコプタ100Aが探索している対象物も決定される。例えば、探索は、人、車両、特定の地理的特徴、構造、または他の対象物に対するものであり得る。あるいは、探索を単に、領域を探索または地図作成するための要求とみなし得る。そのような場合、画像または地形は、単に出力として提供され得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、424において、探索されている対象物の所望のスタンドオフ距離および角度がプロセッサ302(1つまたは複数)によって決定される。例えば、探索された対象物が構造物または車両であることに応じて、ヘリコプタが探索する距離はさらに離れ得て、角度は90度(対象物から垂直)により近づき得る。対照的に、探索された対象物が人または動物であることに応じて、スタンドオフ距離はより短く、角度は0度(物体から水平)に近づき得る。426において、地理的領域に関連する情報も受信される。例えば、風向および風速は、他のアセットから測定または受信され得る。地形は、領域の既知の地図および/またはレーザ高度計に基づいて決定され得る。
【0076】
428において、所望のルートを決定し得る。選択されるルートは、風や地形などの外部条件、ならびに探索が行われる対象物に基づき得る。同様の形状を有する可能なルートを分析し得て、対象物、地形、風向、および選択された領域全体の探索を完了するための時間など、所望の考慮事項のために最適化されたルートを選択し得る。異なる形状の最適化されたルートを比較して、428で選択されたルートを決定することもし得る。例えば、図11A図11Dは、402で提供される単一のポリゴン452に対して選択され得る様々なルート456A、ルート456B、ルート456C、およびルート456Dを表す。特定のルートが示されているが、これらは説明の目的のためである。他の実施形態では、他の形状を有するルートを使用し得る。ルート456Aおよびルート456Cは、探索を実行するために使用され得るローンモーワ(芝刈り機)パターンである。ルート456Aおよびルート456Cの方向は、それぞれ、少なくとも部分的に、卓越風454および卓越風454Cの方向に基づいて最適化されている。ルート456Aおよびルート456Cは、無人ヘリコプタ100Aの逆風飛行時間を減らすために使用され得る。ルート456Bおよびルート456Dは、同じ卓越風に対して選択され得る異なるらせん状ルートである。ルート456Bは、ポリゴン452の中央領域で始まり、周辺付近で終了する。ルート456Dは、多角形の周辺部で始まり、中心付近で終了する。選択されたルート456A、ルート456B、ルート456C、およびルート456Dも、対象物に基づいて決定し得る。例えば、ルート456Aおよびルート456Cは、静的対象物を探索するときに好ましいことがあり得る。ルート456Bおよびルート456Dは、移動物体を探索するときに好ましいことがあり得る。
しかしながら、他の考慮事項がルート選択において使用され得る。さらに、ルート456A、ルート456B、ルート456C、およびルート456Dの区間の距離は概して等しいものとして示されているが、ルートがポリゴンの領域に向かって重み付けされることを妨げるものは何もない。同様に、ルート456A、ルート456B、ルート456C、およびルート456Dは、ポリゴン452の縁部または中心付近で終端するものとして描かれているが、代替の実施形態では、ルートが他の領域で開始するか、または終了し得る。
【0077】
ルート選択後、無人ヘリコプタ100Aは、430を介して、画像を捕捉しながら、選択されたルートを自律的に飛行するように制御される。探索が単に領域の地図を作成するために行われるのに応じて、方法420は430が完了し、地図作成データが返信された後に終了し得る。しかしながら、探索されている特定の対象物(1つまたは複数)に応じて、同時に無人ヘリコプタ100Aがルートを移動すると、432を介して、430で捕捉された画像を分析して対象物を見つけ得る。432は、コンピュータペイロードおよび/または人工知能コアによって実行され得る。いくつかの実施形態では、画像解析は遠隔で実行され、結果は無人ヘリコプタ100Aに返信される。
【0078】
434を介して、所望の目標物が確認されたかどうかが判定される。
確認されていないことに応じて、無人ヘリコプタ100Aは432でその探索を継続する。しかしながら、その対象物が確認されるかまたは発見されるのに応じて、436では、外部通信モジュール150を介して通知を提供し得る。対象物を発見することに対する他の応答もまた、436において実行され得る。いくつかの実施形態では、方法420は終了し得て、または無人ヘリコプタ100Aは436が実行された後に、他の同様の対象物を探索し得る。いくつかの実施形態では、無人ヘリコプタ100Aは対象物を追跡することが望ましい。その結果、画像解析は、対象物が移動したかどうかを判定し続ける。対象物が移動していないことに応じて、無人ヘリコプタ100Aは、所定の位置に留まり得る。対象物が移動したことに応じて、続いて440を介して対象物の次の位置が動的に予測される。440は、対象物の速度および方向を判定するために以前の画像を分析することを含み得る。したがって、440は、制御システム300への入力に基づいてリアルタイムで対象物の位置を推定する。
【0079】
予測された位置に基づいて、442では、ルートは制御システム300によって動的に更新される。ルートの更新は、対象物を追跡するために使用されているカメラまたは他のセンサの視野内に対象物を保持することを確保する。
続いて、無人ヘリコプタ100は、444では、新しい更新されたルートを移動する。このプロセスは、対象物が見える状態が続く限り継続する。対象物が446で視野から失われたと判断されたことに応じて、448を介して探索を再開し得る。例えば、現在地からルートを再開し得る。言い換えると、無人ヘリコプタ100Aは、現在地からローンモーワまたはらせん状ルートを再開し得る。他のルートも選択し得る。そのほか、対象物が見失われ、対象物が最後に認知された位置を示す通知が、外部通信モジュール150を介してユーザに提供され得る。
【0080】
方法420を用いて、無人ヘリコプタ100Aは、対象物の探索を容易に指示させることができる。それから、探索は遠隔操縦を必要とせずに、自律的に実行される。その結果、極めて熟達したユーザを必要とせずに、比較的複雑なタスクを実行し得る。したがって、無人ヘリコプタ100Aの適応性、有用性および使いやすさが向上する。
【0081】
図12は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて自律的に帰還する方法460の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法460は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示され得る。簡単にするために、方法460は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法460は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0082】
発進時に、無人ヘリコプタ100Aは、462にて、発進位置を記録する。これは、発進位置に関する全地球測位データを記録することを含み得る。このデータは、発進位置のための地形データ、発進位置で提供され得るホーミングビーコン、または無人ヘリコプタ100A用の基地の他の指標を含むが、これらに限定されない他のデータによって補足され得る。
【0083】
続いて、無人ヘリコプタ100Aを発進して、所望の任務(1つまたは複数)を実行し得る。その後しばらくして、制御システム300は、464にて、発進位置への即時復帰という追加のタスクを受信する。例えば、ユーザはメニューからこのタスクを選択し、コマンドが無人ヘリコプタ100Aに送信されることを確実にし得る。タスクは、外部通信モジュール150を介してプロセッサ(1つまたは複数)302によって受信される。
【0084】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、466にて、現在位置から発進位置へのルートを決定する。現在位置は、全地球測位データおよび/またはプロセッサ(1つまたは複数)302に利用可能な他の情報に基づいて決定され得る。いくつかの実施形態では、これは無人ヘリコプタ100Aがルートの全ホームを移動することができる最低安全高度を決定することを含む。いくつかの実施形態では、決定されるルートは現在位置と発進位置との間の最短ルートである。いくつかの実施形態では、無人ヘリコプタ100Aが回避するように指示された領域などの要因、大きな地理的特徴、卓越風、不利なアセットの位置、または他の考慮事項を、ルートを決定する際に考慮され得る。続いて、無人ヘリコプタ100Aは、468にて、自律的にルートを移動し、470で発進位置の閾値距離内に着陸する。方法480および650と同様に、470での着陸は、着陸位置の安全性および好ましさを確認するために、複数ステップならびにユーザとの通信を含み得る。
【0085】
方法460を用いて、無人ヘリコプタ100Aに、単に帰還するように指示できる。これに応じて、無人ヘリコプタ100Aは、パイロットを必要とせずに帰還できる。したがって、単一のユーザは、複数の無人ヘリコプタを実質的に同時に呼び戻し得る。したがって、無人ヘリコプタ100Aの適応性、有用性、および使いやすさを改善し得る。
【0086】
図13は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を自律的に着陸させる方法480の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法480は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示され得る。簡単にするために、方法480は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法480は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0087】
制御システム300は、482にて、選択された位置に着陸するタスクを受信する。例えば、ユーザはメニューからこのタスクを選択し、地図上の選択した位置をクリックし、そのコマンドが無人ヘリコプタ100Aに確実に発信されるようにし得る。タスクは、外部通信モジュール150を介してプロセッサ(1つまたは複数)302によって受信される。選択された位置は、無人ヘリコプタの100Aの現在位置の近くの位置であり得て、ホームベース/発進位置または別の位置であり得る。
【0088】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、484にて現在位置から選択された位置へのルートを決定する。現在位置は、全地球測位データおよび/またはプロセッサ(1つまたは複数)302に利用可能な他の情報に基づいて決定され得る。全地球測位データを、現在位置を選択された位置と一致させるために地図上の座標に変換し得る。同様に、選択された位置は、選択された地図座標を、着陸のためのコマンドと共に送信された全地球測位座標に変換することによって決定され得る。いくつかの実施形態では、484におけるルート選択は、無人ヘリコプタ100Aがルート全体を移動し得る最低安全高度を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、決定されるルートは、現在位置と選択された位置との間の最短ルートである。他の実施形態では、ルートを決定する際に、要因を考慮に入れ得る。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、486においてルートを自律的に移動する。
【0089】
無人ヘリコプタ100Aが選択された位置に到達するか、または選択された位置から特定の距離内にあることに応じて、488では、選択された位置の少なくとも1つの画像が取り込まれる。488は、カメラを下方に向けるように制御するプロセッサ(1つまたは複数)302を含み得る。いくつかの実施形態では、488で提供される画像(1つまたは複数)は、その位置のビデオストリームである。その画像(1つまたは複数)は、ユーザに提供される。その次に、ユーザは、画像内の特定の位置を無人ヘリコプタ100Aの着陸地帯として選択し得る。この選択は、490において、プロセッサ(1つまたは複数)302によって受信される。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、492にて、着陸地帯に、またはできるだけ着陸地帯に近接して自律的に着陸する。
【0090】
方法480を用いて、無人ヘリコプタ100Aには、指定された位置に着陸するように簡単に指示することができる。地理の登録でのエラーを考慮するために、着陸地帯は、488~490においてライブビデオ/画像ストリームを介してユーザによって確認される。したがって、無人ヘリコプタ100Aには、選択された位置に実質的に自律して着陸するように比較的容易に指示し得る。
【0091】
図14は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて他のタスクを実行すると共に、選択領域(1つまたは複数)を自律的に回避する方法500の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法500は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示され得る。簡単にするために、方法500は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法500は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。さらに、方法500で説明されるタスクは、典型的には、対象物の探索または追跡などの他のタスクと併せて使用される。
【0092】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、502にて、選択された位置(1つまたは複数)を回避するためのコマンドを受信する。例えば、ユーザは、無人ヘリコプタ100Aが回避することが望ましいポリゴンを、所定の領域から選択するか、または定め得る。このコマンドは、発進前または発進後に受信され得る。タスクを実行するためのルート(1つまたは複数)を計算するとき、プロセッサ(1つまたは複数)は、504を介して、ルートが選択された位置を確実に除外するようにする。
【0093】
方法500を用いて、無人ヘリコプタ100Aには、特定の領域を回避するように簡単に指示することができる。無人ヘリコプタ100Aは、その後、様々なタスクを実行するルートを決定するときに、そのルートがこれらの位置を確実に含まないようにする。したがって、パイロットは無人ヘリコプタ100Aがこれらの位置の周辺で操縦されることを回避し、かつ確実にするために、更新された位置を知る必要はない。その結果、無人ヘリコプタ100Aの使用を容易にし得る。
【0094】
図15は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて対象物の画像を自律的に取り込む方法510の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法510は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示され得る。簡単にするために、方法510は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法510は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0095】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、512にて、特定の位置を表示するコマンドを受信する。例えば、ユーザは地図上の位置を選択し、メニューから「表示位置」を選択し得る。このコマンドは、通信モジュール150によって送信および受信されて、プロセッサ(1つまたは複数)302に提供される。
【0096】
いくつかの実施形態では、514を介して、回避すべき位置および領域を監視する追加のアセットの位置(1つまたは複数)が受信される。追加のアセットの位置(1つまたは複数)によって、プロセッサ(1つまたは複数)が他の利用可能なアセットによって未だカバーされていない位置に対して最適な有利な地点を選択すること、ならびにアセットと交差しないルートを計画することを可能にし得る。
【0097】
レイトレーシングは選択された位置から、516を介して、カメラなどの撮像システムの使用可能な有利な地点まで実行される。516は、地形データならびに他の視覚的な障害物に関する情報を利用する。したがって、516のレイトレーシングは、使用可能な有利な地点(1つまたは複数)と位置との間の障害物の数および大きさを示唆する。また、識別または利用可能な有利な地点には、その位置のための所望のスタンドオフ距離および角度を決定することが含まれ得る。無人ヘリコプタ100Aが検知されない状態が維持されることが望ましいことも、利用可能な有利な地点を決定する際の考慮事項である。
【0098】
518を介して、無人ヘリコプタ100Aの検知可能性のような他の制限が与えられた場合、最適な数および最適な大きさの障害物を有する有利な地点が、選択される。その次に、520では、現在位置から有利な地点までのルートが決定される。520で選択されたルートは、回避されることが望まれる位置、他のアセットの位置、気象状況、ルートを移動する時間、および特定され得る他の要因を考慮し得る。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、524にて、このルートを有利な地点まで飛行させ、有利な地点からの位置の画像を取り込むように自律的に制御される。取り込まれた画像(1つまたは複数)は、静止画、ライブビデオフィード、または他の監視データであり得る。いくつかの実施形態では、画像の取り込みは、可視スペクトル外のレーダまたは他の放射線を使用し得る。
【0099】
方法510を用いて、無人ヘリコプタ100Aには、特定の位置を表示するように容易に指示できる。その次に、監視が自律的に実行される。その結果、極めて熟達したユーザを必要とせずに、比較的複雑なタスクを実行し得る。さらに、ユーザは、同じ位置を表示するように複数の無人ヘリコプタ100Aに指示し得る。無人ヘリコプタ100Aは、領域内の他のアセットを認識しているので、それらは異なる画像データを提供し得る。したがって、無人ヘリコプタ100Aの適応性、性能、および使いやすさを改善し得る。
【0100】
図16は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて信号を発信する対象物を自律的に追跡する方法530の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法530は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示され得る。簡単にするために、方法530は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法530は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。ここに示した例では、方法530は、信号を発する特定の対象物を追跡するコマンドがプロセッサ(1つまたは複数)302によって受信された後に開始する。方法530はまた、対象物の追跡中に、間隔をおいて、または実質的に連続的に繰り返されるものとして表示され得る。
【0101】
位置データは、532では、対象物から受信される。例えば、特定の電話機から発せられた全地球測位信号は、532にて受信され得る。他の実施形態では、対象物によって発せられた他の位置データが、全地球測位データの代わりに、または全地球測位データに加えて受信され得る。プロセッサ(1つまたは複数)302は、無人ヘリコプタ100Aが534において信号の特定の距離内に留まるように、リアルタイムでルートを動的に更新する。例えば、534は、以前の全地球測位データを用いて計算された速度および方向に基づいて、対象物の次の位置を推定することを含み得る。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、536を介して、プロセッサ(1つまたは複数)302によって自律的に制御されてルートを飛行し得る。
【0102】
方法530を用いて、無人ヘリコプタ100Aには、特定の信号に追従するように指示できる。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、ユーザの介入を必要とせずに信号に自律的に追従し得る。したがって、無人ヘリコプタ100Aの適応性、性能、および使いやすさを改善し得る。
【0103】
図17は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて、自律して音響的に検知不可能な状態を維持する方法540の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法540は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法540は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法530は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0104】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、542を介して、人間の監視者を含む少なくとも1つの領域を示すコマンドを受信し、その無人ヘリコプタ100Aは、その領域内の人間の監視者には音響的に検知不可能な状態を維持する。ユーザは542のための事前に決められた領域を選択し得て、または別の方法で領域を定め得る。例えば、ユーザは地図上にポリゴンを定めて、無人ヘリコプタ100Aがこの領域内の人々に音響的に検知不可能な状態を維持することを指示し得る。
【0105】
544では、音響データを受信し得る。例えば、定められた領域内の風速などの気象状況、無人ヘリコプタ100Aの音響プロファイル、および音響検知に関連する他のデータを544にて受信し得る。プロセッサ(1つまたは複数)302は、546にて、無人ヘリコプタ100Aの音紋、ならびに風向および風速などの気象状況に基づいて、音響検知距離を決定する。無人ヘリコプタ100Aの高度などの他の要因も、音響検知距離を決定する際に考慮し得る。音響検知距離とは、無人ヘリコプタ100Aが検知を回避するために動かないことが望ましい区域から離れた距離である。この距離には、(地形の表面に沿った)水平成分と垂直成分が含まれ得る。
【0106】
ルートは、548を介して自動的に決定される。ルートは、ユーザにより確認される区域(1つまたは複数)、および各区域の周辺の音響検知距離を含む領域を除外する。プロセッサ(1つまたは複数)302/飛行制御電子機器112は、550を介して、無人ヘリコプタ100Aを制御して、ルートを自律的に飛行させる。
【0107】
方法540を用いて、無人ヘリコプタ100Aは、音響的に検知不可能な状態を維持すると共にルートを移動することができる。したがって、無人ヘリコプタ100Aは被験者の知識なしに、および操縦を必要とせずに、監視を実行することができる。したがって、無人ヘリコプタ100Aの性能が向上し得る。
【0108】
図18は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いてルートを自律的に巡回する方法560の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法560は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法560は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法560は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0109】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、562を介して、無人ヘリコプタ100Aが特定のルートを巡回することを指示するコマンドを受信する。巡回は、道もしくは跡に沿って、周辺部を巡って、または別の領域を包含することが望ましいことがあり得る。ユーザは、移動する道または周辺部のセグメントを選択し得る。例えば、ユーザは、道または周辺部に対応する地図または一連の線分上にポリゴンを定め得る。周辺部または線分/道の終点も指示し得る。この情報は、外部通信モジュール150に発信される。
【0110】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、564を介して、複数の終点の間または周辺部を巡る経路を移動するルートを決定する。ルートは、複数の終点の各々において方向が反転されること、または終点に到達すると即座に周辺部を巡るルートが再開されることを示唆する。プロセッサ(1つまたは複数)302/飛行電子機器112は、566を介して、無人ヘリコプタ100Aを制御して、ルートを自律的に移動する。ルートが終点を有する一連の線分であることに応じて、無人ヘリコプタ100Aは、各終点に到達すると即座に方向を変える。その次に、ルートが周辺部のような閉じた線であることに応じて、始点/終点に到達すると即座に、ルートが再開される。したがって、所望のルートが自律的に巡回される。
【0111】
注目する対象物が検知されたことに応じて、568では、外部通信モジュール150を介して信号が送られる。568において、追加の行動を指定し、開始することもし得る。例えば、侵入者検知に応じて、ユーザは通信モジュール150を介して通知され、侵入者はメガフォンまたは他の類似のペイロードを使用して警告される。したがって、ユーザは、巡回されている経路に沿って、いかなる侵入者または他の問題も気づけるようになる。いくつかの実施形態では、バッテリレベルが方法560の一部としても監視し得る。このような実施形態では、ユーザがバッテリ186およびバッテリ188が最低エネルギーレベルに達すると即座に警告されて、569にて帰還し得る。この一部として、プロセッサ(1つまたは複数)302は、現在位置からホーム位置へのルートを再決定し得る。その結果、無人ヘリコプタ100Aは、巡回から戻ることができる。いくつかの実施形態では、後述するように、無人ヘリコプタ100Aは継続的な監視を提供するために、巡回任務を別の無人機に引き渡すこともし得る。
【0112】
方法560を用いて、無人ヘリコプタ100Aは所望の領域を自律的に巡回することができ、いかなる問題もユーザに警告し、バッテリが切れる前に戻る。その結果、人間は、自ら巡回する必要も、無人機を操縦することによって巡回する必要もない。その代わりに、無人ヘリコプタ100Aは、これらの任務を実行することができる。
【0113】
図19は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて故障に自律的に応じる方法570の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法570は、特定のタスク用の方法400の特定の実施形態として表示され得る。簡単にするために、方法570は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法570は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。いくつかの実施形態では、システム障害に応じる方法570によって実行されるタスクが常に実施される。その結果、ユーザからプロセッサ(1つまたは複数)302へタスクを受信する必要はない。あるいは、このタスクを実行するために、ユーザからの受信を必要とされ得る。
【0114】
制御システム300は、572を介して、無人ヘリコプタ100Aの構成要素の故障を探索する。例えば、1つまたは複数のバッテリシステム(例えば、バッテリ186およびバッテリ188)、バッテリ186およびバッテリ188からの電力を調整する電力システム、推進システム(例えば、モータ136およびモータ146、ならびにロータ134およびロータ142)、飛行制御システム112、ならびに通信システム150における故障が検知され得る。
【0115】
このような故障が検知されたことに応じて、574では、故障がミッションクリティカルであるかどうかが判定される。ミッションクリティカルな故障は、現在の任務(1つまたは複数)の完了を妨げ得るいかなる故障も含み得る。このような故障は、無人ヘリコプタ100Aによって実行されるあらゆる活動に影響を与えるバッテリまたは飛行制御システムの破局故障を含み得る。あるいは、ミッションクリティカルな故障は実行されている任務(1つまたは複数)に特有のものであり得る。探索任務にとっては、このような故障には、カメラまたは他の検出構成要素の故障が含まれ得る。
【0116】
検知される故障がミッションクリティカルでないことに応じて、その場合、動作が継続する。いくつかの実施形態では、故障の通知が送られる。しかしながら、飛行がミッションクリティカルである場合、576において警報が送られる。例えば、警報は、外部通信モジュール150の一部であるメッシュ無線機を介して送信され得る。その結果、重大な故障が発生したことが操作者に通知される。方法590について以下に説明するように、無人ヘリコプタ100Aを置き換えるために、追加の無人機を呼び出し得る。
【0117】
578では、無人ヘリコプタ100Aの現在位置とホーム/発進位置との間のルートが、プロセッサ302(1つまたは複数)によって自動的に決定される。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、580にて、帰還するルートに沿って自律的に飛行する。
【0118】
方法570および無人ヘリコプタ100Aの制御システム300を用いて、無人ヘリコプタ100Aは、動作中に故障がないか自動的に点検され、現存するまたは検出されているミッションクリティカルな故障に応答して帰還し得る。その結果、無人ヘリコプタ100Aの信頼性が向上し得る。
【0119】
図20は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて別の無人機に任務を自律的に引き渡す方法590の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法590は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法590は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法590は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0120】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、592を介して、無人ヘリコプタ100Aが他の無人機(1つまたは複数)に任務を自律的に引き渡すことを指示するコマンドを受信する。無人ヘリコプタ100Aは、コマンドを受信する第1のヘリコプタであり得る。コマンドを受信する第1のヘリコプタであることに応じて、タスクはユーザによってヘリコプタに提供され得る。無人ヘリコプタ100Aが第1でないことに応じて、無人ヘリコプタ100Aは別のヘリコプタからタスクを受信し得る。このような場合、無人ヘリコプタ100Aは、方法590の開始時に別のヘリコプタを解放する。
【0121】
無人ヘリコプタ100Aは、所望のタスク(1つまたは複数)を実行する。例えば、無人ヘリコプタ100Aは、方法560について説明したように巡回し、方法530のように信号を発する対象物に追従し、方法420のように探索を実行し、および/または他の任務を実行し得る。動作中、バッテリーレベル(1つまたは複数)は594を介して点検される。したがって、バッテリ186および/またはバッテリ188の蓄積電荷が監視される。
【0122】
バッテリレベルが、596にて、特定の閾値にあるか、またはそれを下回るかを判定する。この閾値は、基地に戻るための最小バッテリレベルであっても、別のレベルであり得る。バッテリが閾値を超えたことに応じて、その次に、594にて監視が継続される。バッテリが閾値以下であることに応じて、その次に、598を介して無人機(1つまたは複数)を交替するように警告が送信される。598では、無人ヘリコプタ100Aは、中枢基地と通信し得て、中枢基地は利用できる無人機に警告する。あるいは、警報が、無人ヘリコプタ100Aから代替機(1つまたは複数)に直接提供され得る。例えば、代替の無人機および無人ヘリコプタ100Aは、同じメッシュネットワークの一部であり得る。代替機(1つまたは複数)は、メッシュネットワークを介して直接通知され得る。598で得られた代替機は、無人ヘリコプタ100Aと実質的に同じであるか、または別の無人機であり得る。
【0123】
代替機が到着するまで動作を継続する。現在位置からの帰還ルートは、600にて、代替機が現場に出た後にプロセッサ(1つまたは複数)302によって決定される。いくつかの実施形態では、代替機は、600でのルートの再計算の前に、所定時間の間、無人ヘリコプタ100Aに追従する。600におけるルートの決定は、使用されたバッテリの電力を最適化することを含み得る。例えば、ルートは最低安全高度を使用して、および/または速度に対する制限が与えられた飛行時間を最小にし得る。
【0124】
プロセッサ(1つまたは複数)302/飛行電子機器112は、602を介して、無人ヘリコプタ100Aを制御して、ルートを自律的に移動する。したがって、無人ヘリコプタ100Aは、その任務を別の無人機に首尾良く引き渡している。
【0125】
方法590および制御システム300を用いて、無人機間で自動的に任務を引き継ぎ得る。したがって、無人ヘリコプタ100Aの中断されないカバレージまたは機能を提供し得る。その結果、方法590を実施する無人ヘリコプタ100Aの性能を改善し得る。
【0126】
図21は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて対象物を監視すると共に、太陽によって見えにくくなる状態を自律的に維持する方法610の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法610は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法610は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法610は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0127】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、612を介して、無人ヘリコプタ100Aが太陽を使用して視覚的に検知不可能な状態を維持することを指示するコマンドを受信する。プロセッサ(1つまたは複数)302は、方法510における位置を監視すること、および/または方法540を用いて音響的に検知不能な状態を維持することなど、別の任務と共にこのコマンドを受信し得る。
【0128】
614を介して、現在位置に関する全地球測位データおよび/または類似データが受信される。614で受信されたデータは、地理的位置および時間を表し得る。また、無人ヘリコプタ100Aが視覚的に見えにくくなることが望まれる対象物(1つまたは複数)および/または領域を設け得る。614にて提供されたデータに基づいて、616では太陽の現在時刻および位置が判定される。
【0129】
618を介して、無人ヘリコプタ100Aが見えにくくなることが望まれる対象物および/または領域の間のレイトレーシングが実行される。その結果、無人ヘリコプタ100Aが太陽によって見えにくくなると共に飛行可能な領域を決定できる。太陽が無人ヘリコプタ100Aを見えにくくする能力は、無人ヘリコプタ100Aの大きさ、ならびに注目する対象物/領域からの距離に依存する。言い換えると、無人ヘリコプタ100Aが太陽によって見えにくくなる能力は、無人ヘリコプタ100Aによって弧に対する立体角に依存する。無人ヘリコプタ100Aの比較的小さなプロファイルは、図1Dに示されるように、小さな立体角を維持するのを助ける。
【0130】
その次に、620では、ルートが決定される。ルートは、無人ヘリコプタ100Aが太陽および対象物/領域との間の線上に配置できる、対象物/領域からの高度および方向を有する有利な地点を含む。有利な地点へのルートは、移動中の無人ヘリコプタ100Aの視認性を低減させるように選択され得る。プロセッサ(1つまたは複数)302/飛行電子機器112は、622を介して、無人ヘリコプタ100Aを制御して、有利な地点に至るまでのルートを自律的に移動する。その次に、624では、注目する対象物/領域の画像を有利な地点から取り込み得る。
【0131】
いくつかの実施形態では、対象物が方法610の間に移動し得る。そのような実施形態では、太陽の位置、対象物の位置、有利な地点、および現在位置から新しい有利な地点までのルートがリアルタイムで動的に更新され得る。場合によっては、対象物が方法610の間に移動しないが、太陽は移動し得る。このような場合、太陽の位置、有利な地点、および現在の有利な地点から新しい有利な地点へのルートがリアルタイムで動的に更新される。したがって、方法610を使用して、任務の大部分またはすべてにわたって無人ヘリコプタ100Aが太陽で見えない状態を保ち続ける。
【0132】
方法610および制御システム300を用いて、無人ヘリコプタ100Aは、他のタスクを実行している間、見えにくくなる状態を自律的に維持し得る。その結果、方法610により、無人ヘリコプタ100Aは、対象物(1つまたは複数)を監視、探索、または追跡するといった任務をより良好に達成し得る。その結果、方法610を実施する無人ヘリコプタ100Aの性能を改善し得る。
【0133】
図22は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて静止位置から任務の一部を実行する方法630の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法630は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法630は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法630は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0134】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、632を介して、無人ヘリコプタ100Aが監視を継続するために静止位置を見つけるよう指示するコマンドを受信する。プロセッサ(1つまたは複数)302は、別の任務と共にこのコマンドを受信し得る。例えば、無人ヘリコプタ100Aが、方法420にて対象物を探索し追跡すること、または方法540を用いて音響的に検知不可能な状態を維持すると共に、方法510にて位置を監視すること、および/または方法610を用いて太陽で見えなくなることであり得る。コマンドは、632にて、外部通信モジュール150を介して、または着陸が望ましくあり得るという内部の指示に応じて、操作者から受信し得る。着陸は例えば、観察された対象物が特定の時間の間静止した状態を維持することに応じて、または故障に起因して、バッテリ電力を節約するために望ましい。
【0135】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、634において、無人ヘリコプタ100Aが対象物/領域の現在の視界の外側に留まるべきかどうかを判定する。この判定は、任務パラメータに基づいてなされ得る。例えば、無人ヘリコプタ100Aが太陽で見えなくなる方向を既に受信し、偽装を維持し、および/または音響的に検知不可能な状態を維持することに応じて、634では、無人ヘリコプタ100Aが、対象物/位置の視界の外側に留まることが判定され得る。また、操作者は、無人ヘリコプタ100Aが例えば632で受信されたタスクにおいて、視界の外側/隠れた状態に留まるべきかどうかを指定し得る。
【0136】
視界の外側に留まらないことを必要とする無人ヘリコプタ100Aに応じて、着陸のためのいかなる適切な位置も、636を介して、見つけ得る。無人ヘリコプタ100Aが視界/隠れた領域の外側に留まっていることに応じて、638では、対象物または位置の視界の外側の適切な位置(1つまたは複数)を決定してもよい。例えば、位置は、対象物または位置から比較的遠く、垂直方向にオフセットされ、および/または部分的に見えにくくなり得る。いくつかの実施形態では、636および638は、複数の可能な着陸地点を操作者に提供すること、および操作者から所望の着陸地点の選択対象を受信することを含む。
【0137】
その次に、640にて、着陸地点へのルートが決定される。着陸地点へのルートは、移動中の無人ヘリコプタ100Aの視認性を低減させるように選択され得る。プロセッサ(1つまたは複数)302/飛行電子機器112は、642を介して、無人ヘリコプタ100Aを制御して、有利な地点に至るまでのルートを自律的に移動する。無人ヘリコプタ100Aは、644を介して、選択された着陸地点から所定の距離内に着陸する。644では、例えば方法650を用いて着陸地点を更新し得て、無人ヘリコプタ100Aが着陸する。その次に、646では、無人ヘリコプタ100Aが静止している間、任務を継続し得る。例えば、無人ヘリコプタは、特定の目標のビデオまたは音声監視を継続し得る。
【0138】
方法650および制御システム300を用いて、追跡されている対象物が静止した状態を維持すると共に、無人ヘリコプタ100Aは静止位置から監視を自律的に継続し得るか、または単に電力を節約し得る。これにより、無人ヘリコプタ100Aは、任務がより長時間継続し得るように、バッテリ電力を節約できる。また、無人ヘリコプタ100Aが、バッテリの電力が低下しているか、または非ミッションクリティカルな故障が検知されていることに応じても、任務に留まることを可能にし得る。図22には示されていないが、対象物が移動し始めるのに応じて、無人ヘリコプタ100Aは離陸し、物体に追跡し続けるか、さもなければ動作を継続し得る。その結果、方法630により、無人ヘリコプタ100Aは対象物を監視、探索、または追跡するといった任務をより良好に完了し得る。その結果、方法630を実施する無人ヘリコプタ100Aの性能を改善し得る。
【0139】
図23は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いてユーザが選択した位置に自律的に着陸する方法650の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法650は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法650は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法650は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。方法650は、無人ヘリコプタ100Aが着陸するときに開始する。例えば、方法650は、方法460、480、570、590、および/または640のうちの1つまたは複数に関連して用いられ得る。
【0140】
652では、無人ヘリコプタ100Aを搭載された1つまたは複数のカメラが地面に向けられる。この動作は、無人ヘリコプタ100Aが選択された着陸地点に到達するか、または選択された着陸地点から特定の距離内にあることに応じて実行され得る。カメラは、胴体110のような無人ヘリコプタ100Aの一部に対して動かされる。例えば、カメラは、胴体110に対してカメラの方向を制御する一つまたは複数の電動化されたジンバルに接続し得る。プロセッサ(1つまたは複数)302は、無人ヘリコプタ100Aが着陸することが望ましい領域にカメラを向けるためにモータを制御する。また、652では、着陸地点の周辺領域の画像(1つまたは複数)が取り込まれる。いくつかの実施形態では、その領域の地形を評価し得るように、無人ヘリコプタ100A下の領域の広角視界を捉える。
【0141】
画像(1つまたは複数)は、654を介して操作者に提供される。いくつかの実施形態では、654で提供される画像(1つまたは複数)は、リアルタイムのビデオストリームである。画像は、外部通信モジュール150を用いて送信され得る。その次に、操作者は、無人ヘリコプタ100Aの着陸地帯として特定の位置を選択し得る。例えば、操作者はディスプレイ上の位置にポインタを動かし、クリックすることによって、画像(1つまたは複数)内の特定の位置を選択し得る。この選択は、656において、プロセッサ(1つまたは複数)302によって受信される。その選択を外部通信モジュール105で受信し得て、プロセッサ(1つまたは複数)302に提供され得る。その次に、無人ヘリコプタ100Aは、658にて、着陸地帯に、またはできるだけ着陸地帯に近接して自律的に着陸する。
【0142】
方法650を用いて、無人ヘリコプタ100Aは、指定された領域に着陸できる。着陸地点は、654で提供された画像を介して操作者によって確認される。したがって、無人ヘリコプタ100Aには、選択された位置に実質的に自律して着陸するように比較的容易に指示し得る。
【0143】
図24は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて画像の注目領域を自律的にセンタリングする方法660の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法660は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法660は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法660は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。方法660は、典型的には無人ヘリコプタ100Aが任務中に、例えば、方法420において対象物を探索するか、または方法530において対象物を追跡している間に実行される。
【0144】
662では、画像が操作者に提供される。例えば、画像は、外部通信モジュール150を介して、操作者のコンピューティングデバイスに送られ得て、コンピューティングデバイスがディスプレイ上に画像をレンダリングする。662で提供される画像は、ビデオフィードであり得る。しかしながら、静止画像がユーザに提供されるのを妨げるものは何もない。
【0145】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、664にて、画像の特定の部分に注目することを指示するコマンドを受信する。そのコマンドは、664にて、外部通信モジュール150を介して受信され得る。操作者は、コンピュータデバイスのディスプレイ上に示される画像上の特定の位置にポインタを動かし、クリックすることによって、コマンドを開始し得る。この位置の指示は、無人ヘリコプタ100Aに提供される。
【0146】
無人ヘリコプタ100Aは、666を介して、その使用によって選択された位置が、ディスプレイ上で実質的に中心になるように自律的に制御される。これは、画像を取り込むカメラ(1つまたは複数)と無人ヘリコプタ100Aの飛行との両方の制御を含み得る。ペイロード182を用いて運搬されるようなカメラは、選択された位置が実質的にカメラの視界の中心に位置するような点に移動し得る。666では、プロセッサ(1つまたは複数)302はまた、無人ヘリコプタ100Aの飛行を制御して、カメラを安定化させ、および/または、操作者によって選択された位置が操作者に提供される画像の視界内の実質的に中心に確実になるように補助し得る。
【0147】
方法660を用いて、無人ヘリコプタ100Aによって提供される視界を、ユーザによって容易に制御できる。したがって、無人ヘリコプタ100Aの性能および有用性が向上し得る。
【0148】
図25は、無人ヘリコプタの例示的な実施形態を用いて光学迷彩を自律的に採用する方法670の例示的な実施形態を表すフローチャートである。方法670は、特定のタスク用の方法400の特定の実施態様として表示し得る。簡単にするために、方法670は、制御システム300および無人ヘリコプタ100Aの文脈で説明される。しかしながら、方法670は、他の制御システムおよび他の自律的な無人ヘリコプタによって使用され得る。
【0149】
プロセッサ(1つまたは複数)302は、672を介して、無人ヘリコプタ100Aが光学迷彩を使用することを指示するコマンドを受信する。プロセッサ(1つまたは複数)302は、方法420における対象物の探索および追跡、方法510における位置の監視、方法530における対象物の追跡、方法560における巡回、および/または方法540を用いた音響的に検知不能な状態を維持することなど、別の任務と共にこのコマンドを受信し得る。あるいは、タスクを開始する前に受信し得る。いずれにせよ、ステップ672で受信したタスクは、別の任務の一部であり得る。いくつかの実施形態では、受信したタスクは、単に視覚的に検知不可能な状態を維持し得る。そのような実施形態では、無人ヘリコプタ100Aは、方法670、ならびに方法540および610などの他の望ましい方法を実行し得る。
【0150】
674では、無人ヘリコプタ100Aを通じて、対象物から背景までの見通し線を決定するためのレイトレーシングまたは他の機構が実行される。その背景は、無人ヘリコプタ100Aが存在しないことに応じて、対象物が見ることになるものである。674では、背景が何であるか、ならびに無人ヘリコプタ100Aのどの部分が背景の代わりに対象物に見え得るかが判定される。
【0151】
676では、背景の画像が取り込まれる。取り込まれた画像は、実質的にリアルタイムのビデオである。背景の画像は、背景の代わりに対象物に見え得る無人ヘリコプタ100Aの領域上に、実質的にリアルタイムで表示される。
【0152】
方法670および制御システム300を用いて、無人ヘリコプタ100Aは、他のタスクを実行している間、見えにくくなる状態を自律的に維持し得る。その結果、方法660により、無人ヘリコプタ100Aは、対象物(1つまたは複数)を監視、探索、または追跡するといった任務をより良好に達成し得る。方法660を実施する無人ヘリコプタ100Aの性能を向上し得る。
【0153】
このように、無人ヘリコプタによって実行される様々なタスク、ならびに無人ヘリコプタ100、無人ヘリコプタ100A、無人ヘリコプタ100B、無人ヘリコプタ100Cで用いられる構成要素が説明されている。当業者は、構成要素および/または方法が、本明細書に明示的に記載されていない方法で組み合わされ得ることを容易に分かるであろう。
【0154】
前述の実施形態は、理解を明確にするためにある程度詳細に説明されてきたが、本発明は提供されるその詳細に限定されない。本発明を実施する多くの別の方法がある。開示された実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではない。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【手続補正書】
【提出日】2022-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人ヘリコプタを制御するシステムであって、
前記システムは、
タスクを受信し、
前記タスクのための前記無人ヘリコプタのルートであって前記タスクに基づく前記ルートと、前記ルートの地理と、前記ルートに沿った地形と、を動的に決定することであって、前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、動的な決定を行い、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを自律的に実行する、
ように構成されるプロセッサと、
前記プロセッサに連結されたメモリであって、前記ルートを決定して、前記タスクを実行するための命令を前記プロセッサに提供するように構成されるメモリと、を含む、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記プロセッサは、追加の入力に基づいて前記ルートを動的に決定する、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記追加の入力は、前記無人ヘリコプタ上のシステムセンサからの第1の気象状態と、外部センサ、全地球測位データ、および/またはタスクデータからの第2の気象状態と、のうちの少なくとも1つを含む、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは、対象物に対するあらかじめ定められた地理的領域を探索することであり、
前記システムは、
前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、
前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記対象物に基づいて前記無人ヘリコプタのスタンドオフ距離およびスタンドオフ角度を決定し、
前記地形、前記対象物、風向、風速、前記スタンドオフ距離、前記スタンドオフ角度、およびルート完了時間に基づく前記ルートのらせん状経路およびローンモーワ経路のうち1つを選択し、
前記ルートに沿って前記撮像システムにより取り込まれた複数の画像を分析して前記対象物を認識し、
前記対象物が前記複数の画像のうちの1つで認識されることに応じて、外部受信機への伝送のために前記外部通信モジュールに通知を提供する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記プロセッサは、
前記対象物が見つけられていることに応じて、前記複数の画像に基づいて前記対象物の次の位置を動的に予測し、
前記次の位置が撮像システムの視界内にあるように前記ルートを更新し、
前記視界から前記対象物が失われることに応じて、前記らせん状経路および前記ローンモーワ経路のうちの1つを前記ルートとして再選択し、ユーザに伝送するために前記外部通信モジュールに対象物のロスト通知を提供するように、さらに構成される、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは発進位置に戻ることであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記発進位置を記録し、
前記タスクの受信に応じて、現在位置から前記発進位置までの最低安全高度を有する前記ルートを決定し、
前記無人ヘリコプタが適合ルートを移動するように制御し、
前記無人ヘリコプタが前記発進位置からのあらかじめ定められた距離内に着陸するように制御する、
ようにさらに構成される、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは位置を見ることであり、
前記システムは、
前記タスクと、前記位置に近接した追加のアセットの位置データと、を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサに連結された外部通信モジュールと、
前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記撮像システムが地形データを用いるための、前記位置から少なくとも1つの利用可能な有利な地点までの、レイトレーシングであって、前記レイトレーシングは前記少なくとも1つの有利な地点と前記位置との間の障害物の数および大きさを示す、レイトレーシングを実行し、
最適な数および最適な大きさの障害物を有する有利な地点を、前記少なくとも1つの利用可能な有利な地点から、選択し、
現在位置から前記有利な地点までの前記ルートであって、追加のアセットの位置を含まない前記ルートを決定する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムであって、前記プロセッサは、少なくとも1つのあらかじめ定められた領域が前記ルートから除外されるように前記ルートを決定するようにも構成される、システム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは対象物を追跡することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記撮像システムからの入力に基づいてリアルタイムで前記対象物の位置を動的に推定し、
前記撮像システムの視界内に前記位置がい続けるように前記ルートを動的に決定し、
前記対象物が前記撮像システムの前記視界から出るのに応じて、前記対象物が前記撮像システムの視界内にあった最後に認知された位置を含む領域を、探索する
ように構成される、システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは領域を回避することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、前記ルートが前記領域を含まないように前記ルートを決定するように構成される、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは全地球測位位置を発信する対象物を追跡することであり、
前記システムは、前記全地球測位位置を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記全地球測位位置を受信し、
前記無人ヘリコプタが前記全地球測位位置から特定の距離内にい続けるように前記ルートを動的に更新する
ように構成される、システム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムであって、追加タスクは、音響的に検知不可能な状態を維持することであり、前記システムは、
人間の観察者を含む少なくとも1つの区域を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記無人ヘリコプタの音紋、風向、および風速に基づいて音響検知距離を決定し、
前記少なくとも1つの区域と、前記少なくとも1つの区域の各々の周りの音響検知距離と、を含む領域を含まない前記ルートを決定する
ように、さらに構成される、システム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは、複数の終点を有する経路を巡回することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記複数の終点の間の経路を移動し、前記複数の終点の各々において方向を反転させるルートを決定し、
注目する対象物を検知すると伝送のための信号を前記外部通信モジュールに提供し、
帰還のための最小エネルギーレベルに達すると、現在位置からホーム位置への前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは引き継ぎであり、
前記システムは、
追加の無人機または他のメッシュネットワーク化されたデバイスに警報を提供するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、
バッテリと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記バッテリのバッテリレベルが閾値を下回っているかどうかを判定し、
バッテリレベルが閾値を下回っていることに応じて、前記無人機に伝送するために前記外部通信モジュールに前記警報を提供し、
前記追加の無人機が前記無人ヘリコプタから閾値距離内にあった後に、少なくとも特定の時間間隔で、現在位置からホーム位置までの前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは故障への応答であり、
前記システムは、ユーザに警報を提供するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
バッテリシステム、電力システム、推進システム、飛行制御システム、および通信システムのうちの少なくとも1つの故障を検出し、
前記故障がミッションクリティカルな故障であるかどうか判定し、
前記故障がミッションクリティカルな故障であることに応じて、伝送のために前記外部通信モジュールに前記警報を提供し、
現在位置から、ホーム位置と最寄りの安全着陸位置とのうちの一方までの前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
【請求項16】
請求項1に記載のシステムであって、追加タスクは、視覚的に検知不可能な状態を維持することであり、
前記システムは、前記無人ヘリコプタの全地球測位位置を受信する全地球測位モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
全地球測位データに基づいて時間および太陽の位置を決定し、
前記太陽の位置と注目する対象物とを結ぶ線を決定し、
前記無人ヘリコプタが前記線上に位置するような、前記対象物からの高度および方向を含む、前記ルートを決定する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは、対象物に関して静止位置を見つけることであり、
前記プロセッサは、
前記無人ヘリコプタが対象物の視界外にい続けるかどうかを判定し、
前記無人ヘリコプタが前記対象物の前記視界外に留まることが決定されたことに応じて、前記視界外にある着陸地点の位置を決め、
現在位置から前記着陸地点までのルートを決定し、
前記無人ヘリコプタが適合ルートを移動するように制御し、
前記無人ヘリコプタが前記着陸地点のあらかじめ定められた距離内に着陸するように制御する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項18】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは自律的に着陸することであり、
前記システムは、
カメラと、
外部通信モジュールと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
利用可能な着陸地点にカメラを向け、前記外部通信モジュールを介して、利用可能な着陸地点を含む画像をユーザに提供し、
ユーザが選択した着陸地点を受信し、
前記無人ヘリコプタが前記着陸地点のあらかじめ定められた距離内に着陸するよう制御する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムであって、前記タスクは、注目区域を画像の中央に配することであり、
前記システムは、
カメラと、
外部通信モジュールと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記外部通信モジュールを介して画像をユーザに提供し、
前記外部通信モジュールを介して前記画像に含まれている注目区域を受信し、
注目区域が少なくとも1つの後続の画像の各々にて実質的に中心にあるように、前記カメラおよび前記無人ヘリコプタの方向を制御する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項20】
請求項1に記載のシステムであって、追加タスクは、少なくとも1つの対象物から視覚的に検知不可能な状態を維持することであり、
前記システムは、少なくとも1つのカメラをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記少なくとも1つの対象物用の背景を決定し、
前記少なくとも1つのカメラを制御して前記背景の画像を取り込み、
前記無人ヘリコプタに対応する部分に、前記背景に対応する前記画像を表示する
ようにさらに構成される、システム。
【請求項21】
無人ヘリコプタを制御する方法であり、
タスクを受信することと、
プロセッサを使用して、前記タスクの無人ヘリコプタ用のルートを動的に決定することであって、
前記ルートは、前記タスク、前記ルートの地理、および前記ルートに沿った地形に基づいており、
前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、ルートを動的に決定することと、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを、自律的に実行することと、
を含む方法。
【請求項22】
無人ヘリコプタを制御するためのコンピュータプログラム製品であり、
前記コンピュータプログラム製品は、非一時的なコンピュータ可読の記憶媒体に実施され、
タスクを受信することと、
前記タスクの無人ヘリコプタ用のルートを動的に決定することであって、
前記ルートは、前記タスク、前記ルートの地理、および前記ルートに沿った地形に基づいており、
前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、ルートを動的に決定することと、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを、自律的に実行することと、
のためのコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0154
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0154】
前述の実施形態は、理解を明確にするためにある程度詳細に説明されてきたが、本発明は提供されるその詳細に限定されない。本発明を実施する多くの別の方法がある。開示された実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではない。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
無人ヘリコプタプラットフォームであって、
飛行制御電子機器を収容する胴体と、
前記胴体と連結した尾部であって、前記尾部は、テールロータとテールロータモータとを含む尾部と、
前記胴体と前記飛行制御電子機器とに連結されたメインロータアセンブリであって、前記メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータと、メインロータモータと、を含むメインロータアセンブリと、
前記胴体と連結し前記胴体に沿って延在するペイロードレールであって、前記ペイロードレールは、前記胴体に複数のペイロードの機械的接続を可能にし、前記ペイロードレールは、前記複数のペイロードの重心が前記メインロータの前記回転軸と並ぶ位置に配置可能なように、前記ペイロードレールに接続した前記複数のペイロードの位置決めが可能であるペイロードレールと、
を備える無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例2:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記メインロータアセンブリは、
回転部分と固定部分とを含む閉鎖型スワッシュアセンブリであって、前記回転部分は前記メインロータの中心部分を囲んで、前記胴体に対して回転可能であり、前記固定部分は前記胴体と連結されている閉鎖型スワッシュアセンブリ、をさらに含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例3:
適用例2の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記ペイロードレールは、前記胴体の前方部分から前記胴体の後方部分まで延在する無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例4:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記尾部は前記胴体に着脱自在に連結し、前記胴体は胴体カップリング部を含み、前記尾部は、前記胴体カップリング部と嵌合するように構成されるテールカップリング部を含み、前記テールカップリング部および前記胴体カップリング部は、前記胴体と前記尾部との間に機械的接続部、データ接続部および電力接続部を提供している無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例5:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記ペイロードのうちの少なくとも1つは、前記メインロータモータに電力を供給するためのバッテリペイロードである無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例6:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記ペイロードのうち少なくとも1つは、コンピュータペイロードである無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例7:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記複数のペイロードは、レーザ高度計モジュール、カメラモジュール、ライダモジュール、レーダモジュール、メガフォン、熱センサモジュール、および/または全地球測位モジュールのうちの少なくとも1つを含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例8:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、
前記胴体に接続された通信アセンブリをさらに備え、前記通信アセンブリは、外部電源から第1の複数の信号を受け入れ、前記無人ヘリコプタプラットフォームから外部受信機に第2の複数の信号を提供する無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例9:
適用例8の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記通信アセンブリはメッシュ無線機を含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例10:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記胴体と連結された少なくとも1つの降着装置をさらに備える無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例11:
適用例10の無人ヘリコプタプラットフォームであって、前記少なくとも1つの降着装置は、
前記胴体に接続している第1の部分、第2の部分、および前記第1の部分と前記第2の部分との間のヒンジと、
前記ヒンジ周辺で前記第1の部分に関して前記第2の部分を自動的に回転させるための降着装置モータと、
をさらに含む無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例12:
適用例1の無人ヘリコプタプラットフォームであって、
前記胴体と連結された全地球測位ユニットと、
前記全地球測位ユニットに全地球測位データを提供するために前記胴体と連結した少なくとも1つの全地球測位アンテナと、
をさらに備える無人ヘリコプタプラットフォーム。
適用例13:
無人ヘリコプタを制御するシステムであって、
前記システムは、
タスクを受信し、
前記タスクのための前記無人ヘリコプタのルートであって前記タスクに基づく前記ルートと、前記ルートの地理と、前記ルートに沿った地形と、を動的に決定することであって、前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、動的な決定を行い、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを自律的に実行する、
ように構成されるプロセッサと、
前記プロセッサに連結されたメモリであって、前記ルートを決定して、前記タスクを実行するための命令を前記プロセッサに提供するように構成されるメモリと、を含む、システム。
適用例14:
適用例13のシステムであって、前記プロセッサは、追加の入力に基づいて前記ルートを動的に決定する、システム。
適用例15:
適用例14のシステムであって、前記追加の入力は、前記無人ヘリコプタ上のシステムセンサからの第1の気象状態と、外部センサ、全地球測位データ、および/またはタスクデータからの第2の気象状態と、のうちの少なくとも1つを含む、システム。
適用例16:
適用例13のシステムであって、前記タスクは、対象物に対するあらかじめ定められた地理的領域を探索することであり、
前記システムは、
前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、
前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記対象物に基づいて前記無人ヘリコプタのスタンドオフ距離およびスタンドオフ角度を決定し、
前記地形、前記対象物、風向、風速、前記スタンドオフ距離、前記スタンドオフ角度、およびルート完了時間に基づく前記ルートのらせん状経路およびローンモーワ経路のうち1つを選択し、
前記ルートに沿って前記撮像システムにより取り込まれた複数の画像を分析して前記対象物を認識し、
前記対象物が前記複数の画像のうちの1つで認識されることに応じて、外部受信機への伝送のために前記外部通信モジュールに通知を提供する
ようにさらに構成される、システム。
適用例17:
適用例16のシステムであって、
前記プロセッサは、
前記対象物が見つけられていることに応じて、前記複数の画像に基づいて前記対象物の次の位置を動的に予測し、
前記次の位置が撮像システムの視界内にあるように前記ルートを更新し、
前記視界から前記対象物が失われることに応じて、前記らせん状経路および前記ローンモーワ経路のうちの1つを前記ルートとして再選択し、ユーザに伝送するために前記外部通信モジュールに対象物のロスト通知を提供するように、さらに構成される、システム。
適用例18:
適用例13のシステムであって、前記タスクは発進位置に戻ることであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記発進位置を記録し、
前記タスクの受信に応じて、現在位置から前記発進位置までの最低安全高度を有する前記ルートを決定し、
前記無人ヘリコプタが適合ルートを移動するように制御し、
前記無人ヘリコプタが前記発進位置からのあらかじめ定められた距離内に着陸するように制御する、
ようにさらに構成される、システム。
適用例19:
適用例13のシステムであって、前記タスクは位置を見ることであり、
前記システムは、
前記タスクと、前記位置に近接した追加のアセットの位置データと、を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサに連結された外部通信モジュールと、
前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記撮像システムが地形データを用いるための、前記位置から少なくとも1つの利用可能な有利な地点までの、レイトレーシングであって、前記レイトレーシングは前記少なくとも1つの有利な地点と前記位置との間の障害物の数および大きさを示す、レイトレーシングを実行し、
最適な数および最適な大きさの障害物を有する有利な地点を、前記少なくとも1つの利用可能な有利な地点から、選択し、
現在位置から前記有利な地点までの前記ルートであって、追加のアセットの位置を含まない前記ルートを決定する
ようにさらに構成される、システム。
適用例20:
適用例19のシステムであって、前記プロセッサは、少なくとも1つのあらかじめ定められた領域が前記ルートから除外されるように前記ルートを決定するようにも構成される、システム。
適用例21:
適用例13のシステムであって、前記タスクは対象物を追跡することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、前記プロセッサと連結した撮像システムと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記撮像システムからの入力に基づいてリアルタイムで前記対象物の位置を動的に推定し、
前記撮像システムの視界内に前記位置がい続けるように前記ルートを動的に決定し、
前記対象物が前記撮像システムの前記視界から出るのに応じて、前記対象物が前記撮像システムの視界内にあった最後に認知された位置を含む領域を、探索する
ように構成される、システム。
適用例22:
適用例13のシステムであって、前記タスクは領域を回避することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、前記ルートが前記領域を含まないように前記ルートを決定するように構成される、システム。
適用例23:
適用例13のシステムであって、前記タスクは全地球測位位置を発信する対象物を追跡することであり、
前記システムは、前記全地球測位位置を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記全地球測位位置を受信し、
前記無人ヘリコプタが前記全地球測位位置から特定の距離内にい続けるように前記ルートを動的に更新する
ように構成される、システム。
適用例24:
適用例13のシステムであって、追加タスクは、音響的に検知不可能な状態を維持することであり、前記システムは、
人間の観察者を含む少なくとも1つの区域を受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記無人ヘリコプタの音紋、風向、および風速に基づいて音響検知距離を決定し、
前記少なくとも1つの区域と、前記少なくとも1つの区域の各々の周りの音響検知距離と、を含む領域を含まない前記ルートを決定する
ように、さらに構成される、システム。
適用例25:
適用例13のシステムであって、前記タスクは、複数の終点を有する経路を巡回することであり、
前記システムは、前記タスクを受信するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記複数の終点の間の経路を移動し、前記複数の終点の各々において方向を反転させるルートを決定し、
注目する対象物を検知すると伝送のための信号を前記外部通信モジュールに提供し、
帰還のための最小エネルギーレベルに達すると、現在位置からホーム位置への前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
適用例26:
適用例13のシステムであって、前記タスクは引き継ぎであり、
前記システムは、
追加の無人機または他のメッシュネットワーク化されたデバイスに警報を提供するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールと、
バッテリと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記バッテリのバッテリレベルが閾値を下回っているかどうかを判定し、
バッテリレベルが閾値を下回っていることに応じて、前記無人機に伝送するために前記外部通信モジュールに前記警報を提供し、
前記追加の無人機が前記無人ヘリコプタから閾値距離内にあった後に、少なくとも特定の時間間隔で、現在位置からホーム位置までの前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
適用例27:
適用例13のシステムであって、前記タスクは故障への応答であり、
前記システムは、ユーザに警報を提供するための外部通信モジュールであって、前記プロセッサと連結した外部通信モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
バッテリシステム、電力システム、推進システム、飛行制御システム、および通信システムのうちの少なくとも1つの故障を検出し、
前記故障がミッションクリティカルな故障であるかどうか判定し、
前記故障がミッションクリティカルな故障であることに応じて、伝送のために前記外部通信モジュールに前記警報を提供し、
現在位置から、ホーム位置と最寄りの安全着陸位置とのうちの一方までの前記ルートを再決定する
ように構成される、システム。
適用例28:
適用例13のシステムであって、追加タスクは、視覚的に検知不可能な状態を維持することであり、
前記システムは、前記無人ヘリコプタの全地球測位位置を受信する全地球測位モジュールをさらに含み、
前記プロセッサは、
全地球測位データに基づいて時間および太陽の位置を決定し、
前記太陽の位置と注目する対象物とを結ぶ線を決定し、
前記無人ヘリコプタが前記線上に位置するような、前記対象物からの高度および方向を含む、前記ルートを決定する
ようにさらに構成される、システム。
適用例29:
適用例13のシステムであって、前記タスクは、対象物に関して静止位置を見つけることであり、
前記プロセッサは、
前記無人ヘリコプタが対象物の視界外にい続けるかどうかを判定し、
前記無人ヘリコプタが前記対象物の前記視界外に留まることが決定されたことに応じて、前記視界外にある着陸地点の位置を決め、
現在位置から前記着陸地点までのルートを決定し、
前記無人ヘリコプタが適合ルートを移動するように制御し、
前記無人ヘリコプタが前記着陸地点のあらかじめ定められた距離内に着陸するように制御する
ようにさらに構成される、システム。
適用例30:
適用例13のシステムであって、前記タスクは自律的に着陸することであり、
前記システムは、
カメラと、
外部通信モジュールと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
利用可能な着陸地点にカメラを向け、前記外部通信モジュールを介して、利用可能な着陸地点を含む画像をユーザに提供し、
ユーザが選択した着陸地点を受信し、
前記無人ヘリコプタが前記着陸地点のあらかじめ定められた距離内に着陸するよう制御する
ようにさらに構成される、システム。
適用例31:
適用例13のシステムであって、前記タスクは、注目区域を画像の中央に配することであり、
前記システムは、
カメラと、
外部通信モジュールと、をさらに含み、
前記プロセッサは、
前記外部通信モジュールを介して画像をユーザに提供し、
前記外部通信モジュールを介して前記画像に含まれている注目区域を受信し、
注目区域が少なくとも1つの後続の画像の各々にて実質的に中心にあるように、前記カメラおよび前記無人ヘリコプタの方向を制御する
ようにさらに構成される、システム。
適用例32:
適用例13のシステムであって、追加タスクは、少なくとも1つの対象物から視覚的に検知不可能な状態を維持することであり、
前記システムは、少なくとも1つのカメラをさらに含み、
前記プロセッサは、
前記少なくとも1つの対象物用の背景を決定し、
前記少なくとも1つのカメラを制御して前記背景の画像を取り込み、
前記無人ヘリコプタに対応する部分に、前記背景に対応する前記画像を表示する
ようにさらに構成される、システム。
適用例33:
無人ヘリコプタを制御する方法であり、
タスクを受信することと、
プロセッサを使用して、前記タスクの無人ヘリコプタ用のルートを動的に決定することであって、
前記ルートは、前記タスク、前記ルートの地理、および前記ルートに沿った地形に基づいており、
前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、ルートを動的に決定することと、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを、自律的に実行することと、
を含む方法。
適用例34:
無人ヘリコプタを制御するためのコンピュータプログラム製品であり、
前記コンピュータプログラム製品は、非一時的なコンピュータ可読の記憶媒体に実施され、
タスクを受信することと、
前記タスクの無人ヘリコプタ用のルートを動的に決定することであって、
前記ルートは、前記タスク、前記ルートの地理、および前記ルートに沿った地形に基づいており、
前記無人ヘリコプタは、飛行電子機器を保持する胴体と、前記胴体と連結した尾部と、前記胴体と連結したメインロータアセンブリと、前記胴体と連結したペイロードレールと、を含む、ルートを動的に決定することと、
前記ルートのうち少なくとも一部に沿って飛行することを含む前記タスクを、自律的に実行することと、
のためのコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品。
適用例35:
無人ヘリコプタに荷積みする方法であって、
前記無人ヘリコプタを空中に配することと、
前記無人ヘリコプタが真上に配されるように、少なくとも1つのペイロードレールに沿って複数のペイロードを位置決めすることと、を備え、
前記無人ヘリコプタは、胴体、尾部、メインロータアセンブリおよび少なくとも1つのペイロードレールを含み、
前記胴体は、飛行制御電子機器を収容し、
前記尾部は、前記胴体に連結し、かつテールロータおよびテールロータモータを含み、
前記メインロータアセンブリは、前記胴体と連結し、
前記メインロータアセンブリは、回転軸を有するメインロータと、メインロータモータと、を含み、
前記少なくとも1つのペイロードレールは、前記胴体と接続され前記胴体に沿って延在し、
前記少なくとも1つのペイロードレールは、複数のペイロードを前記胴体に機械的に接続することを可能にし、
前記無人ヘリコプタは前記メインロータの前記回転軸から空中に配され、
前記複数のペイロードは、前記複数のペイロードの重心が前記メインロータの回転軸と並ぶ位置に配置されるように、前記少なくとも1つのペイロードレールに沿って配置される、方法。
【外国語明細書】