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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153857
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】表示パネル及びこれを含む電子装置
(51)【国際特許分類】
   H10K 50/844 20230101AFI20231011BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20231011BHJP
   H10K 77/10 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 50/80 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 59/95 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 59/123 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 59/65 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20231011BHJP
   H10K 59/124 20230101ALI20231011BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
H10K50/844
H05B33/14 Z
H10K77/10
H10K50/80
H10K59/80
H10K59/95
H10K59/123
H10K59/65
H10K59/122
H10K59/124
G09F9/30 309
G09F9/30 365
G09F9/30 308Z
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118128
(22)【出願日】2023-07-20
(62)【分割の表示】P 2019113976の分割
【原出願日】2019-06-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0121197
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 原 ウー
(72)【発明者】
【氏名】成 宇 ヨン
(72)【発明者】
【氏名】金 秀 燕
(72)【発明者】
【氏名】徐 政 漢
(72)【発明者】
【氏名】李 抒 娟
(72)【発明者】
【氏名】李 亨 燮
(72)【発明者】
【氏名】張 文 源
(72)【発明者】
【氏名】蔡 昇 根
(57)【要約】      (修正有)
【課題】開口を介する透湿を防止する構造の表示パネル及びこれを含む電子装置を提供する。
【解決手段】前面、後面、及び前面から後面に貫通する開口を有する基板と、開口を取り囲む表示領域に配置される発光ダイオードと、封止層と、表示領域と開口との間の基板に定義された非表示領域の第1グルーブと、第1グルーブから離隔された非表示領域の第2グルーブと、非表示領域の第1グルーブと第2グルーブとの間に配置された隔壁と、を備え、基板は、順に第1ベース層と、第1バリア層と、第2ベース層と、第2バリア層と、を含み、第1グルーブは、第2バリア層及び第2ベース層にリセスされた凹状の形状を有し、第2バリア層は、第2ベース層の側面と第2バリア層の底面とが出合う第1地点を越えて第1グルーブに向けて突出する第1先端部を有し、第1先端部は特定の形状を有する表示パネル。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面、後面、及び前記前面から前記後面に貫通する開口を有する基板と、
前記開口を取り囲む表示領域に配置され、画素電極、前記画素電極上の対向電極、及び前記画素電極と前記対向電極との間の中間層を含む発光ダイオードと、
第1無機封止層、前記第1無機封止層上の有機封止層、及び前記有機封止層上の第2無機封止層を含む、前記発光ダイオード上の封止層と、
前記表示領域と前記開口との間の前記基板に定義された非表示領域の第1グルーブと、
第1グルーブから離隔された非表示領域の第2グルーブと、
前記非表示領域の前記第1グルーブと第2グルーブとの間に配置された隔壁と、を備え、
前記基板は、
前記基板の裏面を含む第1ベース層と、
前記第1ベース層上の第1バリア層と、
前記第1バリア層上の第2ベース層と、
前記基板の前面を含む、前記第2ベース層上の第2バリア層と、を含み、
前記第1グルーブは、前記第2バリア層及び前記第2ベース層にリセスされた凹状の形状を有し、
前記第2バリア層は、前記第2ベース層の側面と前記第2バリア層の底面とが出合う第1地点を越えて前記第1グルーブに向けて突出する第1先端部を有し、
前記第1先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第1地点と前記第1先端部の側面との間の距離であることを特徴とする表示パネル。
【請求項2】
前記第1グルーブは、前記表示領域と前記隔壁との間に位置し、
前記第2グルーブは、前記隔壁と前記基板の開口との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第2グルーブは、前記第2バリア層及び前記第2ベース層にリセスされた凹状の形状を有し、
前記第2バリア層は、前記第2グルーブに面する前記第2ベース層の側面と前記第2バリア層の底面とが出合う第2地点を越えて前記第2グルーブに向けて突出する第2先端部を有し、
前記第2先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第2地点と前記第2先端部の側面との間の距離であることを特徴とする請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1先端部又は前記第2先端部の長さは、0.3μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第1グルーブの幅は、前記第2グルーブの幅よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記有機封止層の一部は、前記非表示領域まで延長されて前記第1グルーブに重なることを特徴とする請求項2に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記有機封止層の一部は、前記第1グルーブを少なくとも部分的に充填することを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記隔壁の上面の一部に対応する領域で互いに直接接触することを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記第2グルーブで互いに直接接触することを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第1無機封止層は、前記第1先端部の上面、前記第1先端部の側面、及び前記第1先端部の底面、並びに前記第2ベース層の側面に連続的に重なることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記第2バリア層の底面から前記第1グルーブの底面までの深さは、前記第2ベース層の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記非表示領域の前記第2無機封止層上に平坦化有機層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第2ベース層は、高分子樹脂からなり、
前記第2バリア層は、無機材料からなることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
【請求項14】
開口領域、前記開口領域を取り囲む表示領域、及び前記開口領域と前記表示領域との間の非表示領域を含む表示パネルと、
前記開口領域に対応する、前記表示パネルの下部のコンポーネントと、を備え、
前記表示パネルは、
画素電極、前記画素電極上の対向電極、及び前記画素電極と前記対向電極との間の中間層を含む、前記表示領域内の発光ダイオードと、
第1無機封止層、前記第1無機封止層上の有機封止層、及び前記有機封止層上の第2無機封止層を含む、前記発光ダイオード上の封止層と、
多層膜で定義された前記非表示領域の第1グルーブと、
前記多層膜で定義された前記非表示領域の第2グルーブと、
前記非表示領域の隔壁と、を含み、
前記多層膜は、第1層及び前記第1層上の第2層を含み、
前記第1グルーブは、前記第2層及び前記第1層にリセスされた凹状の形状を有し、
前記第2層は、前記第1層の側面と前記第2層の底面とが出合う第1地点を越えて前記第1グルーブに向けて突出する第1先端部を有し、
前記第1先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第1地点と前記第1先端部の側面との間の距離であることを特徴とする電子装置。
【請求項15】
前記第1グルーブは、前記表示領域と前記隔壁との間に位置し、
前記第2グルーブは、前記隔壁と前記表示パネルの基板の開口との間に位置することを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
【請求項16】
前記第2グルーブは、前記基板上の第2ベース層及び前記第2ベース層上の第2バリア層にリセスされた凹状の形状を有し、
前記第2バリア層は、前記第2グルーブに面する前記第2ベース層の側面と前記第2バリア層の底面とが出合う第2地点を越えて前記第2グルーブに向けて突出する第2先端部を有し、
前記第2先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第2地点と前記第2先端部の側面との間の距離であることを特徴とする請求項15に記載の電子装置。
【請求項17】
前記第1先端部又は前記第2先端部の長さは、0.3μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項16に記載の電子装置。
【請求項18】
前記有機封止層の一部は、前記非表示領域まで延長されて前記第1グルーブに重なることを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
【請求項19】
前記第1グルーブの幅は、前記第2グルーブの幅よりも小さいことを特徴とする請求項18に記載の電子装置。
【請求項20】
前記有機封止層の一部は、前記第1グルーブを少なくとも部分的に充填することを特徴とする請求項18に記載の電子装置。
【請求項21】
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記第2グルーブで互いに直接接触することを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
【請求項22】
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記隔壁の上面の一部に対応する領域で互いに直接接触することを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
【請求項23】
前記表示パネルの基板上の第2ベース層上に形成された第2バリア層の底面から前記第1グルーブの底面までの深さは、前記第2ベース層の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
【請求項24】
前記表示パネルは、前記発光ダイオードに電気的に接続されるトランジスタを更に含み、
前記多層膜は、前記表示領域及び前記非表示領域に位置し、前記表示領域で前記トランジスタの下方に位置することを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
【請求項25】
前記第1層は、高分子樹脂からなり、
前記第2層は、無機材料からなることを特徴とする請求項24に記載の電子装置。
【請求項26】
前記表示パネルは、基板を更に含み、
前記多層膜は、前記表示領域及び前記非表示領域に位置し、前記表示領域で前記トランジスタの下方に位置することを特徴とする請求項24に記載の電子装置。
【請求項27】
前記コンポーネントは、センサ又はカメラを含むことを特徴とする請求項14に記載の電子装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グルーブを含む表示パネル及びこれを含む電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、表示装置は、その用途が多様になっている。また、表示装置の厚みが薄くなり、重さが軽く、その使用範囲が広範囲になっている。
【0003】
表示装置において、表示領域が占める面積が拡大されながら、表示装置に組み合わせたり連繋させたりする多様な機能が追加されている。面積を拡大させながら、多様な機能を追加するための方案として、表示領域に開口が形成された表示装置の研究が続けられている。
【0004】
従来の開口を具備する表示装置の場合、開口の側面から水分のような異物が浸透すると、開口を取り囲む表示素子を損傷させてしまうという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9632487号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、開口を介する透湿を防止する構造の表示パネル及びこれを含む電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による表示パネルは、前面、後面、及び前記前面から前記後面に貫通する開口を有する基板と、前記開口を取り囲む表示領域に配置され、画素電極、前記画素電極上の対向電極、及び前記画素電極と前記対向電極との間の中間層を含む発光ダイオードと、第1無機封止層、前記第1無機封止層上の有機封止層、及び前記有機封止層上の第2無機封止層を含む、前記発光ダイオード上の封止層と、前記表示領域と前記開口との間の前記基板に定義された非表示領域の第1グルーブと、第1グルーブから離隔された非表示領域の第2グルーブと、前記非表示領域の前記第1グルーブと第2グルーブとの間に配置された隔壁と、を備え、前記基板は、前記基板の裏面を含む第1ベース層と、前記第1ベース層上の第1バリア層と、前記第1バリア層上の第2ベース層と、前記基板の前面を含む、前記第2ベース層上の第2バリア層と、を含み、
前記第1グルーブは、前記第2バリア層及び前記第2ベース層にリセスされた凹状の形状を有し、前記第2バリア層は、前記第2ベース層の側面と前記第2バリア層の底面とが出合う第1地点を越えて前記第1グルーブに向けて突出する第1先端部を有し、前記第1先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第1地点と前記第1先端部の側面との間の距離であることを特徴とする表示パネル。
【0008】
前記第1グルーブは、前記表示領域と前記隔壁との間に位置し、前記第2グルーブは、前記隔壁と前記基板の開口との間に位置し得る。
前記第2グルーブは、前記第2バリア層及び前記第2ベース層にリセスされた凹状の形状を有し、前記第2バリア層は、前記第2グルーブに面する前記第2ベース層の側面と前記第2バリア層の底面とが出合う第2地点を越えて前記第2グルーブに向けて突出する第2先端部を有し、前記第2先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第2地点と前記第2先端部の側面との間の距離であり得る。
前記第1先端部又は前記第2先端部の長さは、0.3μm以上2μm以下であり得る。
前記第1グルーブの幅は、前記第2グルーブの幅よりも小さくてもよい。
前記有機封止層の一部は、前記非表示領域まで延長されて前記第1グルーブに重なり得る。
前記有機封止層の一部は、前記第1グルーブを少なくとも部分的に充填し得る。
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記隔壁の上面の一部に対応する領域で互いに直接接触し得る。
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記第2グルーブで互いに直接接触し得る。
前記第1無機封止層は、前記第1先端部の上面、前記第1先端部の側面、及び前記第1先端部の底面、並びに前記第2ベース層の側面に連続的に重なり得る。
前記第2バリア層の底面から前記第1グルーブの底面までの深さは、前記第2ベース層の厚さよりも小さくてもよい。
前記電子装置は。前記非表示領域の前記第2無機封止層上に平坦化有機層を更に含む。
前記第2ベース層は、高分子樹脂からなり、前記第2バリア層は、無機材料からなり得る。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による電子装置は、開口領域、前記開口領域を取り囲む表示領域、及び前記開口領域と前記表示領域との間の非表示領域を含む表示パネルと、前記開口領域に対応する、前記表示パネルの下部のコンポーネントと、を備え、前記表示パネルは、画素電極、前記画素電極上の対向電極、及び前記画素電極と前記対向電極との間の中間層を含む、前記表示領域内の発光ダイオードと、
第1無機封止層、前記第1無機封止層上の有機封止層、及び前記有機封止層上の第2無機封止層を含む、前記発光ダイオード上の封止層と、多層膜で定義された前記非表示領域の第1グルーブと、前記多層膜で定義された前記非表示領域の第2グルーブと、前記非表示領域の隔壁と、を含み、前記多層膜は、第1層及び前記第1層上の第2層を含み、前記第1グルーブは、前記第2層及び前記第1層にリセスされた凹状の形状を有し、前記第2層は、前記第1層の側面と前記第2層の底面とが出合う第1地点を越えて前記第1グルーブに向けて突出する第1先端部を有し、前記第1先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第1地点と前記第1先端部の側面との間の距離である。
【0010】
前記第1グルーブは、前記表示領域と前記隔壁との間に位置し、前記第2グルーブは、前記隔壁と前記表示パネルの基板の開口との間に位置し得る。
前記第2グルーブは、前記基板上の第2ベース層及び前記第2ベース層上の第2バリア層にリセスされた凹状の形状を有し、前記第2バリア層は、前記第2グルーブに面する前記第2ベース層の側面と前記第2バリア層の底面とが出合う第2地点を越えて前記第2グルーブに向けて突出する第2先端部を有し、前記第2先端部の長さは、0μmよりも大きく2μm以下であり、前記第2地点と前記第2先端部の側面との間の距離であり得る。
前記第1先端部又は前記第2先端部の長さは、0.3μm以上2μm以下であり得る。
前記有機封止層の一部は、前記非表示領域まで延長されて前記第1グルーブに重なり得る。
前記第1グルーブの幅は、前記第2グルーブの幅よりも小さくてもよい。
前記有機封止層の一部は、前記第1グルーブを少なくとも部分的に充填し得る。
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記第2グルーブで互いに直接接触し得る。
前記第2無機封止層の一部及び前記第1無機封止層の一部は、それぞれ前記非表示領域まで延長されて、前記隔壁の上面の一部に対応する領域で互いに直接接触し得る。
前記表示パネルの基板上の第2ベース層上に形成された第2バリア層の底面から前記第1グルーブの底面までの深さは、前記第2ベース層の厚さよりも小さくてもよい。
前記表示パネルは、前記発光ダイオードに電気的に接続されるトランジスタを更に含み、前記多層膜は、前記表示領域及び前記非表示領域に位置し、前記表示領域で前記トランジスタの下方に位置し得る。
前記第1層は、高分子樹脂からなり、前記第2層は、無機材料からなり得る。
前記表示パネルは、基板を更に含み、前記多層膜は、前記表示領域及び前記非表示領域に位置し、前記表示領域で前記トランジスタの下方に位置し得る。
前記コンポーネントは、センサ又はカメラを含み得る。
【0011】
上述の構成以外の他の側面、特徴、利点は、図面、特許請求の範囲、及び発明の詳細な説明から明確になるであろう。
【発明の効果】
【0012】
本発明の表示パネルによれば、アンダーカット断面によってグルーブが損傷されることを防止することができ、従って、表示素子が外部の水気のような異物によって損傷されることを防止することができる。しかし、そのような効果は、例示的なものであり、それにより、本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態による表示装置を概略的に示した斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による表示装置を簡略に示した断面図である。
図3】本発明の一実施形態による表示パネルを概略的に示した平面図である。
図4】表示パネルのいずれか1画素を概略的に示した等価回路図である。
図5】本発明の一実施形態による表示パネルにおける第1非表示領域に位置する信号ラインを示す図である。
図6】本発明の一実施形態による表示パネルにおける第1非表示領域に位置するグルーブを示す図である。
図7】本発明の一実施形態による表示パネルに具備されたいずれか1画素の断面図である。
図8A】本発明の一実施形態による表示パネルに具備されたグルーブの第1例の断面図である。
図8B】本発明の一実施形態による表示パネルに具備されたグルーブの第2例の断面図である。
図8C】本発明の一実施形態による表示パネルに具備されたグルーブの第3例の断面図である。
図8D】本発明の一実施形態による表示パネルに具備されたグルーブの第4例の断面図である。
図9】本発明の一実施形態による表示パネルの断面図である。
図10】本発明の一実施形態による表示パネルにおけるグルーブの第1例を抜粋して示した断面図である。
図11】本発明の一実施形態による表示パネルにおけるグルーブの第2例を抜粋して示した断面図である。
図12】本発明の一実施形態による表示パネルにおけるグルーブの第3例を抜粋して示した断面図である。
図13】本発明の他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの一例を抜粋して示した断面図である。
図14】本発明の他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの他の例を抜粋して示した断面図である。
図15】本発明の更に他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの一例を抜粋して示した断面図である。
図16】本発明の更に他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの他の例を抜粋して示した断面図である。
図17】本発明の他の実施形態による表示パネルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に例示し、本明細書において詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明する実施形態を参照すると、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によって具現される。
【0015】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。図面を参照して説明する際、同一であるか又は対応する構成要素には同一図面符号を付し、それに対する重複説明を省略する。
【0016】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的に使用される。
【0017】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0018】
以下の実施形態において、「含む」又は「有する」という用語は、明細書上に記載された特徴又は構成要素が存在することを意味するものであり、1以上の他の特徴又は構成要素が付加される可能性を予め排除するものではない。
【0019】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などの部分が、他の部分上又は上部にあるとする場合、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在する場合も含む。
【0020】
図面において、説明の便宜のために、構成要素はその大きさが誇張されたり縮小されたりする。例えば、図面に示した各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示すものであり、本発明は、必ずしも図示したものに限定されるものではない。
【0021】
ある実施形態が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明する順序と異なるようにも遂行される。例えば、連続して説明する2つの工程が実質的に同時に遂行され、また説明する順序と反対の順序に進められる。
【0022】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などが連結されるとする場合、膜、領域、構成要素が直接に連結される場合だけではなく、膜、領域、構成要素の中間に、他の膜、領域、構成要素が介在して間接的に連結される場合も含む。例えば、本明細書において、膜、領域、構成要素などが電気的に連結されるとする場合、膜、領域、構成要素などが直接電気的に連結される場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在して間接的に電気的連結される場合も含む。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置を概略的に示した斜視図である。
【0024】
図1を参照すると、表示装置1は、光を放出する表示領域DAと、光を放出しない非表示領域NDAと、を含む。非表示領域NDAは、表示領域DAに隣接するように配置される。表示装置1は、表示領域DAに配置された複数の画素のそれぞれから放出される光を利用して、所定イメージを提供する。
【0025】
表示装置1は、表示領域DAによって少なくとも部分的に取り囲まれた開口領域OAを含む。本実施形態において、図1は、開口領域OAが表示領域DAによって全体的に取り囲まれたものを示す。非表示領域NDAは、開口領域OAを取り囲む第1非表示領域NDA1、及び表示領域DAの外郭を取り囲む第2非表示領域NDA2を含む。第1非表示領域NDA1は、開口領域OAを全体的に取り囲み、表示領域DAは、第1非表示領域NDA1を全体的に取り囲み、第2非表示領域NDA2は、表示領域DAを全体的に取り囲む。
【0026】
以下、本発明の一実施形態による表示装置1として、有機発光表示装置を例にして説明するが、本発明の表示装置は、それに制限されるものではない。他の実施形態として、無機発光表示装置(inorganic light emitting display)、量子点発光表示装置(quantum dot light emitting display)のように、多様な方式の表示装置が使用される。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態による表示装置を簡略に示した断面図であり、図1のII-II’線による断面に対応する。
【0028】
図2を参照すると、表示装置1は、表示パネル10、表示パネル10上に配置される入力感知部材20、及び光学的機能部材30を含み、それらはウィンドウ40によってカバーされる。表示装置1は、携帯電話(mobile phone)、ノート型パソコン、スマートウォッチのような多様な電子機器である。
【0029】
表示パネル10はイメージを表示する。表示パネル10は、表示領域DAに配置された画素を含む。画素は、表示素子、及びそれに連結された画素回路を含む。表示素子は、有機発光ダイオード、無機発光ダイオード、量子点発光ダイオードなどを含む。
【0030】
入力感知部材20は、外部の入力、例えばタッチイベントによる座標情報を獲得する。入力感知部材20は、感知電極(sensing electrode又はtouch electrode)及び感知電極に連結された信号ライン(trace line)を含む。入力感知部材20は表示パネル10上に配置される。
【0031】
入力感知部材20は、表示パネル10上に直接形成されるか、或いは別途に形成された後、光学透明粘着剤(OCA)のような粘着層を介して結合される。例えば、入力感知部材20は、表示パネル10を形成する工程後に連続して形成される。その場合、粘着層は入力感知部材20と表示パネル10との間に介在しない。図2には、入力感知部材20が表示パネル10と光学的機能部材30との間に介在するものを示すが、他の実施形態として、入力感知部材20は光学的機能部材30上に配置される。
【0032】
光学的機能部材30は反射防止層を含む。反射防止層は、ウィンドウ40を介して外部から表示パネル10に向けて入射する光(外部光)の反射率を低減させる。反射防止層は位相遅延子(retarder)及び偏光子(polarizer)を含む。位相遅延子は、フィルムタイプ又は液晶コーティングタイプであり、λ/2位相遅延子及び/又はλ/4位相遅延子を含む。偏光子もフィルムタイプ又は液晶コーティングタイプである。フィルムタイプは延伸型合成樹脂フィルムであり、液晶コーティングタイプは所定配列に配列された液晶を含む。それぞれの位相遅延子及び偏光子は保護フィルムを更に含む。位相遅延子及び偏光子自体又は保護フィルムが反射防止層のベース層として定義される。
【0033】
他の実施形態において、反射防止層はブラックマトリックスとカラーフィルタとを含む。カラーフィルタは、表示パネル10の画素のそれぞれから放出される光の色相を考慮して配列される。更に他の実施形態において、反射防止層は相殺干渉構造物を含む。相殺干渉構造物は、互いに異なる層上に配置された第1反射層と第2反射層とを含む。第1反射層及び第2反射層でそれぞれ反射された第1反射光及び第2反射光は相殺干渉され、それにより外部光反射率が低減する。
【0034】
光学的機能部材30はレンズ層を含む。レンズ層は、表示パネル10から放出される光の出光効率を向上させるか又は色偏差を低減させる。レンズ層は、凹状であるか又は凸状であるレンズ形状を有する層を含み、且つ/又は屈折率が互いに異なる複数の層を含む。光学的機能部材30は、上述の反射防止層及びレンズ層の両方を含むか又ははそれらのうちのいずれか1層を含む。
【0035】
表示パネル10、入力感知部材20、及び光学的機能部材30は、それぞれ開口を含む。それに関して、図2には、表示パネル10、入力感知部材20、及び光学的機能部材30がそれぞれ第1開口10H、第2開口20H、及び第3開口30Hを含み、第1開口10H、第2開口20H、及び第3開口30Hが互いに重畳するように示す。第1開口10H、第2開口20H、及び第3開口30Hは、開口領域OAに対応するように位置する。他の実施形態において、表示パネル10、入力感知部材20、及び光学的機能部材30のうちの少なくとも一つは開口を含まない。例えば、表示パネル10、入力感知部材20、及び光学的機能部材30のうちから選択されるいずれか1又は2の構成要素は開口を含まない。
【0036】
コンポーネント50は開口領域OAに対応する。コンポーネント50は、図2に実線で示すように、第1開口10H、第2開口20H、及び第3開口30H内に位置するか又は点線で示すように、表示パネル10の下に配置される。
【0037】
コンポーネント50は電子素子を含む。例えば、コンポーネント50は、光や音響を利用する電子素子である。例えば、電子素子は、赤外線センサのように光を受光して利用するセンサ、光を受光してイメージを撮像するカメラ、光や音響を出力して感知し、距離を測定したり指紋などを認識したりするセンサ、光を出力する小型ランプ、音を出力するスピーカなどを含む。光を利用する電子素子の場合、可視光、赤外線光、紫外線光のように多様な波長帯域の光を利用する。一実施形態において、開口領域OAは、コンポーネント50から外部に出力されるか又は外部から電子素子に向けて進む光又は/及び音響が透過する透過領域(transmission area)と理解される。
【0038】
他の実施形態において、表示装置1がスマートウォッチや車両用計器盤に利用される場合、コンポーネント50は、時計針や所定情報(例:車両速度など)を指示する針などを含む部材である。表示装置1が時計針や車両用計器盤を含む場合、コンポーネント50がウィンドウ40を貫通して外部に露出し、ウィンドウ40は開口領域OAに対応する開口を含む。
【0039】
コンポーネント50は、上述のように、表示パネル10の機能に関する構成要素を含むか、或いは表示パネル10の審美感を上昇させるアクセサリのような構成要素などを含む。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態による表示パネルを概略的に示した平面図であり、図4は、表示パネルのいずれか1画素を概略的に示した等価回路図である。
【0041】
図3を参照すると、表示パネル10は、表示領域DA、並びに第1非表示領域NDA1及び第2非表示領域NDA2を含む。図3は、表示パネル10における基板100の様子と理解される。例えば、基板100が開口領域OA、表示領域DA、第1非表示領域NDA1、及び第2非表示領域NDA2を有すると理解される。
【0042】
表示パネル10は、表示領域DAに配置された複数の画素Pを含む。各画素Pは、図4に示すように、画素回路PC、及び画素回路PCに連結された表示素子として有機発光ダイオードOLEDを含む。画素回路PCは、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、及びストレージキャパシタCstを含む。各画素Pは、有機発光ダイオードOLEDを介して、例えば赤色、緑色、青色、又は白色の光を放出する。
【0043】
第2薄膜トランジスタT2は、スイッチング薄膜トランジスタであり、スキャンラインSL及びデータラインDLに連結され、スキャンラインSLから入力されるスイッチング電圧により、データラインDLから入力されたデータ電圧を第1薄膜トランジスタT1に伝達する。ストレージキャパシタCstは、第2薄膜トランジスタT2と駆動電圧線PLとに連結され、第2薄膜トランジスタT2から伝達された電圧と駆動電圧線PLに供給される第1電源電圧ELVDDとの差に該当する電圧を保存する。
【0044】
第1薄膜トランジスタT1は、駆動薄膜トランジスタであり、駆動電圧線PLとストレージキャパシタCstとに連結され、ストレージキャパシタCstに保存された電圧値に対応して、駆動電圧線PLから有機発光ダイオードOLEDを流れる駆動電流を制御する。有機発光ダイオードOLEDは、駆動電流により所定輝度を有する光を放出する。有機発光ダイオードOLEDの対向電極(例:カソード)は、第2電源電圧ELVSSを供給する。
【0045】
図4は、画素回路PCが、2個の薄膜トランジスタと1個のストレージキャパシタとを含むものとして説明しているが、本発明は、それに限定されるものではない。薄膜トランジスタの個数及びストレージキャパシタの個数は、画素回路PCの設計により、多様に変更されるということは言うまでもない。
【0046】
再び図3を参照すると、第1非表示領域NDA1は開口領域OAを取り囲む。第1非表示領域NDA1は、光を放出する有機発光ダイオードのような表示素子が配置されない領域であり、第1非表示領域NDA1には、開口領域OAの周辺に具備された画素Pに信号を提供する信号ラインが通過するか又は後述するグルーブが配置される。第2非表示領域NDA2には、各画素Pにスキャン信号を提供するスキャンドライバ1100、各画素Pにデータ信号を提供するデータドライバ1200、第1電源電圧及び第2電源電圧を提供するためのメイン電源配線(図示せず)などが配置される。図4には、データドライバ1200が基板100の一側辺に隣接して配置されるように示しているが、他の実施形態によると、データドライバ1200は、表示パネル10の一側に配置されたパッドに電気的に接続されるFPCB(flexible printed circuit board)上に配置される。
【0047】
図5は、本発明の一実施形態による表示パネルの一部を示した平面図であり、第1非表示領域に位置する信号ラインを示す。
【0048】
図5を参照すると、開口領域OAを中心に画素Pが表示領域DAに配置され、開口領域OAと表示領域DAとの間には第1非表示領域NDA1が位置する。
【0049】
画素Pは、開口領域OAを中心に相互に離隔される。画素Pは、開口領域OAを中心に上下に離隔され、且つ/又は開口領域OAを中心に左右に離隔されて配置される。
【0050】
画素Pに信号を供給する信号ラインのうち、開口領域OAに隣接する信号ラインは、開口領域OAを迂回する。表示領域DAを通るデータラインのうちの一部のデータラインDLは、開口領域OAを挟んで上下に配置された画素Pにデータ信号を提供するようにy方向に延長されるが、第1非表示領域NDA1で、開口領域OAのエッジに沿って迂回する。表示領域DAを通るスキャンラインのうちの一部のスキャンラインSLは、開口領域OAを挟んで左右に配置された画素Pにスキャン信号を提供するようにx方向に延長されるが、第1非表示領域NDA1で、開口領域OAのエッジに沿って迂回する。
【0051】
図6は、本発明の一実施形態による表示パネルの一部を示した平面図であり、第1非表示領域NDA1に位置するグルーブを示す。
【0052】
開口領域OAと表示領域DAとの間には、1又はそれ以上のグルーブが位置する。それに関して、図6には、開口領域OAと表示領域DAとの間に3個のグルーブGが位置するように示すが、本発明は、それに限定されるものではない。他の実施形態として、第1非表示領域NDA1には、1個、2個、又は4個以上のグルーブが配置される。
【0053】
グルーブGは、第1非表示領域NDA1で、開口領域OAを全体的に取り囲む環形状である。グルーブGのそれぞれの直径は、開口領域OAの直径よりも大きく形成される。平面上で開口領域OAを取り囲むグルーブGは、所定間隔で離隔される。
【0054】
図5及び図6を共に参照すると、グルーブGは、開口領域OAのエッジを迂回するデータライン又は/及びスキャンラインの迂回部分よりも開口領域OAに更に隣接するように位置する。
【0055】
図7は、本発明の一実施形態による表示パネルに具備された画素の断面図であり、図6のVII-VII’線による断面に対応する。
【0056】
図7を参照すると、表示領域DAには、画素回路PC、及び画素回路PCに電気的に連結される有機発光ダイオードOLEDが配置される。
【0057】
基板100上に位置する薄膜トランジスタTFT、ストレージキャパシタCst、及びそれらに電気的に連結される画素電極221が形成される。画素回路PCは基板100上に配置され、画素回路PC上には有機発光ダイオードOLEDが位置する。
【0058】
基板100は高分子樹脂又はガラスを含む。一実施形態において、基板100は、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、又は/及びセルロースアセテートプロピオネート(CAP)のような高分子樹脂を含み、フレキシブルな性質を有する。基板100は、SiOを主成分にするガラス材を含むか又は強化プラスチックのような樹脂を含み、リジッド(rigid)な性質を有する。
【0059】
基板100上には、不純物が薄膜トランジスタTFTの半導体層Actに浸透することを防止するために形成されたバッファ層201が形成される。バッファ層201は、シリコンナイトライド又はシリコンオキサイドのような無機絶縁物を含み、上述の無機絶縁物を含む単層又は多層である。
【0060】
バッファ層201上には画素回路PCが配置される。画素回路PCは薄膜トランジスタTFT及びストレージキャパシタCstを含む。薄膜トランジスタTFTは、半導体層Act、ゲート電極GE、ソース電極SE、及びドレイン電極DEを含む。図7に示す薄膜トランジスタTFTは、図4を参照して説明した駆動薄膜トランジスタに対応する。本実施形態では、ゲート電極GEがゲート絶縁層203を挟んで半導体層Act上に配置されるトップゲートタイプを図示したが、他の実施形態によると、薄膜トランジスタTFTは、ボトムゲートタイプである。
【0061】
半導体層Actはポリシリコンを含む。或いは、半導体層Actは、非晶質シリコン、酸化物半導体、有機半導体などを含む。ゲート電極GEは低抵抗金属物質を含む。ゲート電極GEは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、上述の材料を含む多層又は単層に形成される。
【0062】
半導体層Actとゲート電極GEとの間のゲート絶縁層203は、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、アルミニウムオキサイド、チタンオキサイド、タンタルオキサイド、ハフニウムオキサイドのような無機絶縁物を含む。ゲート絶縁層203は、上述の物質を含む単層又は多層である。
【0063】
ソース電極SE及びドレイン電極DEは導電性が良好な材料を含む。ソース電極SE及びドレイン電極DEは、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含み、上述の材料を含む多層又は単層に形成される。一実施形態において、ソース電極SE及びドレイン電極DEは、Ti/Al/Tiの多層に形成される。
【0064】
ストレージキャパシタCstは、第1層間絶縁層205を挟んで重畳する下部電極CE1と上部電極CE2とを含む。ストレージキャパシタCstは薄膜トランジスタTFTに重畳する。それに関して、図7には、薄膜トランジスタTFTのゲート電極GEがストレージキャパシタCstの下部電極CE1であるように示す。他の実施形態として、ストレージキャパシタCstは、薄膜トランジスタTFTに重畳しない。ストレージキャパシタCstは、第2層間絶縁層207によってカバーされる。
【0065】
第1層間絶縁層205及び第2層間絶縁層207は、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、アルミニウムオキサイド、チタンオキサイド、タンタルオキサイド、ハフニウムオキサイドのような無機絶縁物を含む。第1層間絶縁層205及び第2層間絶縁層207は、上述の物質を含む単層又は多層である。
【0066】
薄膜トランジスタTFT及びストレージキャパシタCstを含む画素回路PCは、第1絶縁層209によってカバーされる。第1絶縁層209は、平坦化絶縁層であり、上面が略偏平な面を含む。第1絶縁層209は、PMMA(polymethylmethacrylate)やPS(polystylene)のような一般汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、ビニールアルコール系高分子、及びそれらのブレンドのような有機絶縁物を含む。一実施形態において、第1絶縁層209はポリイミドを含む。或いは、第1絶縁層209は、無機絶縁物を含むか、又は無機絶縁物及び有機絶縁物を含む。
【0067】
画素電極221は第1絶縁層209上に形成される。画素電極221は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、インジウムオキサイド(In)、インジウムガリウムオキサイド(IGO)、又はAZO(aluminum zinc oxide)のような導電性酸化物を含む。他の実施形態として、画素電極221は、銀、(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロミウム(Cr)、又はそれらの化合物を含む反射膜を含む。更に他の実施形態として、画素電極221は、上述の反射膜の上下にITO、IZO、ZnO、又はInで形成された膜を更に含む。
【0068】
画素電極221上には第2絶縁層211が形成される。第2絶縁層211は画素定義膜である。第2絶縁層211は、画素電極221の上面を露出させる開口を含むが、画素電極221のエッジをカバーする。第2絶縁層211は有機絶縁物を含む。或いは、第2絶縁層211は、シリコンナイトライド(SiN)、シリコンオキシナイトライド(SiON)、又はシリコンオキサイド(SiO)のような無機絶縁物を含む。或いは、第2絶縁層211は有機絶縁物及び無機絶縁物を含む。
【0069】
中間層222は発光層222bを含む。中間層222は、発光層222bの下に配置された第1機能層222a、及び/又は発光層222b上に配置された第2機能層222cを含む。発光層222bは、所定色相の光を放出する高分子有機物又は低分子有機物を含む。
【0070】
第1機能層222aは単層又は多層である。例えば、第1機能層222aが高分子物質で形成される場合、第1機能層222aは、単層構造であるホール輸送層(HTL:hole transport layer)であり、ポリエチレンジヒドロキシチオフェン(PEDOT)やポリアニリン(PANI)によって形成される。第1機能層222aが低分子物質で形成される場合、第1機能層222aはホール注入層(HIL:hole injection layer)とホール輸送層(HTL)とを含む。
【0071】
第2機能層222cは常に具備されるものではない。例えば、第1機能層222aと発光層222bとを高分子物質によって形成する場合、第2機能層222cを形成することが望ましい。第2機能層222cは単層又は多層である。第2機能層222cは、電子輸送層(ETL:electron transport layer)及び/又は電子注入層(EIL:electron injection layer)を含む。
【0072】
中間層222における発光層222bは、表示領域DAで、画素毎に配置される。発光層222bは、第2絶縁層211の開口を介して露出された画素電極221の上面に接触する。中間層222において、第1機能層222a及び第2機能層222cは、図7の表示領域DAだけではなく、図8A及び図8Bを参照して説明する第1非表示領域NDA1上にも形成される。
【0073】
対向電極223は仕事関数が低い導電性物質からなる。例えば、対向電極223は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、それらの合金などを含む(半)透明層を含む。或いは、対向電極223は、上述の物質を含む(半)透明層上に、ITO、IZO、ZnO、又はInのような層を更に含む。対向電極223は、表示領域DAだけではなく、第1非表示領域NDA1上にも形成される。中間層222及び対向電極223は熱蒸着法によって形成される。
【0074】
第2絶縁層211上にはスペーサ213が形成される。スペーサ213はポリイミドのような有機絶縁物を含む。或いは、スペーサ213は、シリコンナイトライドやシリコンオキサイドのような無機絶縁物を含むか、又は有機絶縁物及び無機絶縁物を含む。
【0075】
スペーサ213は第2絶縁層211とは異なる物質を含む。或いは、スペーサ213は第2絶縁層211と同一の物質を含み、その場合、第2絶縁層211及びスペーサ213は、ハーフトーンマスクなどを利用したマスク工程によって共に形成される。一実施形態として、第2絶縁層211及びスペーサ213はポリイミドを含む。
【0076】
キャッピング層230は対向電極223上に配置される。キャッピング層230は、LiF、無機物、及び/又は有機物を含む。一実施形態において、キャッピング層230は省略される。
【0077】
図8A図8Dは、本発明の一実施形態による表示パネルに具備されたグルーブの多様な例の断面図であり、図8A図8Dは、それぞれ図6のVIII-VIII’線による断面に対応する。
【0078】
図8A及び図8Bを参照すると、グルーブGは多層膜MLで形成される。多層膜MLは、互いに異なる物質を有する少なくとも2層の層を含む。それに関して、図8A及び図8Bは、有機物を含む第1層L1及び無機物を含む第2層L2を含む多層膜MLを示す。第1層L1は有機絶縁物を含む。例えば、第1層L1はポリイミドのような高分子樹脂を含む。第2層L2は、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、シリコンオキサイドのような無機絶縁物を含む。或いは、第2層L2は金属を含む。
【0079】
図8A及び図8Bの多層膜MLは、図7を参照して説明した表示パネルの構成要素の一部に該当する。例えば、多層膜MLは、図7を参照して説明した基板100のサブ層である。或いは、多層膜MLは、表示パネルを構成する層、例えば基板100上の層の一部に該当する。
【0080】
グルーブGは、多層膜MLの深さ方向に沿って形成される。図8Aに示すように、第2層L2をエッチングして第2層L2を貫通する第2ホールH2を形成し、第1層L1をエッチングして、第1層L1の厚み方向に凹状の第1リセスR1を形成する。第1リセスR1及び第2ホールH2は、空間的に連結されてグルーブGをなす。或いは、図8Bに示すように、第2層L2をエッチングして第2層L2を貫通する第2ホールH2を形成し、第1層L1をエッチングして第1層L1を貫通する第1ホールH1を形成する。第1ホールH1と第2ホールH2とは、空間的に連結されてグルーブGをなす。上述のエッチングは等方性エッチング及び/又は異方性エッチングである。
【0081】
グルーブGにおいて、第2層L2を通る部分の幅は、第1層L1を通る部分の幅よりも狭く形成される。例えば、第2ホールH2の幅(又は直径)W2は、第1リセスR1又は第1ホールH1の幅(又は直径)W1よりも狭く形成される。
【0082】
グルーブGはアンダーカット断面を有する。第2ホールH2を定義する第2層L2の側面は、基板100の上面(又は、下面)に平行な方向(例:x方向)に沿って、第1リセスR1又は第1ホールH1を定義する第1層L1の側面よりも更に突出する。グルーブGの中心に向けて突出する第2層L2の部分は、一対の庇(一対の突出する先端部(チップ:tip)、又は単に先端部という)PTを形成する。
【0083】
グルーブGは、上記図7を参照して説明した中間層222を形成する工程の前に形成されるが、キャッピング層230はLiFを含み、LiFは、サブ層222’及び対向電極223と同様に、熱蒸着法(thermal evaporation)によって形成される。中間層のサブ層222’、対向電極223、及びキャッピング層230は、グルーブGによって断絶される。それに関連して、図8A及び図8Bは、第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230がグルーブGの先端部PTを中心に断絶されることを示す。図8A及び図8Bには、第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230がグルーブG又は先端部PTを中心に断絶されるように示すが、本発明は、それに限定されるものではない。他の例として、第1機能層222a及び第2機能層222cのうちのいずれか一つ及び/又はキャッピング層230は省略される。
【0084】
一対の先端部PTのそれぞれの長さlは2.0μmよりも短い。ここで、先端部PTの長さlは、断面上で、先端部PTを具備する第2層L2の真下に位置する第1層L1の側面と上面とが出合う地点からグルーブGの中心に向けて水平方向(又は、基板の上面又は下面に垂直な方向、x方向)に沿って測定される。先端部PTの長さlが2μmよりも短いということは、0μmである場合を含むものではない。先端部PTの長さlは、0μmよりも長く、2μmよりも短い範囲のうちから選択される。例えば、先端部PTの長さlは、0.3μm≦l<2.0μmであるか、0.5μm≦l<2.0μmであるか、0.8μm≦l<2.0μmであるか、又は1.0μm≦l<2.0μmである。先端部PTの長さlが0.3μmよりも短い場合、サブ層222’及び対向電極223が先端部PTを中心に断絶されず、断絶されないサブ層222’などを介して水分が表示領域の有機発光ダイオードに向けて浸透する問題が発生してしまう。
【0085】
先端部PTの長さlが上述の上限を外れる場合、表示パネルの製造工程中や製造後に、先端部PTにクラックが発生したり、先端部PTが割れたりしてしまう。本発明の実験例として、それぞれ異なる長さの先端部を有する表示パネルのサンプルを作製した。サンプルは、それぞれ0.8μm~2.0μmの長さの先端部を有するように作製され、作製されたサンプルを、湿度が85%であり温度が85℃であるチャンバ内部に所定時間(例えば、240hr以上)放置した後、先端部が損傷されているか否かということを測定した。測定した結果、先端部PTの長さlが2.0μmよりも短い場合には、損傷された先端部がないのに比べ、先端部PTの長さlが2.0μm以上である場合、損傷された先端部が発見され始め、先端部PTの長さlが2.0μm以上である場合、先端部の損傷率(損傷された先端部の個数/全体先端部の個数)は、約46.7%程であるということが確認された。
【0086】
グルーブGは所定の深さdpを有する。ここで、グルーブGの深さdpは、グルーブGにおいて、第1層L1を通る部分の深さを示す。例えば、グルーブGの深さdpは、先端部PTの真下にある第1層の上面からグルーブGの底面までの垂直距離に該当する。
【0087】
グルーブGの深さdpは、上述の先端部PTの長さlよりも深くなる。一実施形態において、グルーブGの深さdpと上述の先端部PTの長さlは、例えば0.05<(l/dp)<0.50であるか、0.1<(l/dp)<0.50であるか、0.15<(l/dp)<0.50であるか、0.2<(l/dp)<0.50であるか、0.25<(l/dp)<0.50であるか、0.25<(l/dp)<0.45であるか、0.25<(l/dp)<0.40であるか、又は0.25<(l/dp)<0.35である。
【0088】
グルーブGの深さdpは、グルーブGを中心に断絶された第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230の厚みの和tsよりも深くなる。一実施形態において、グルーブGの深さdpは2.0μmであるか又はそれよりも深い。或いは、グルーブGの深さdpは3.0μmであるか又はそれよりも深い。
【0089】
図8Aを参照すると、グルーブGの深さdpは第1層L1の厚みtよりも浅く、グルーブGの底面は第1層L1の上面と下面との間に置かれる。或いは、図8Bに示すように、グルーブGの深さdpは第1層L1の厚みtと同一である。従って、グルーブGの底面は、第1層L1の下面、又は第1層L1の下にある下部層LLの上面上に置かれる。下部層LLは、絶縁物、例えば有機絶縁物又は無機絶縁物を含む。一実施形態において、グルーブGの深さdpは6.0μmであるか又はそれよりも浅い。グルーブGの深さdpは、例えば2.0μm≦dp≦6.0μmであるか、2.5μm≦dp≦6.0μmであるか、3.0μm≦dp≦6.0μmであるか、3.5μm≦dp≦6.0μmであるか、4.0μm≦dp≦6.0μmであるか、4.5μm≦dp≦6.0μmであるか、5.0μm≦dp≦6.0μmであるか、又は5.5μm≦dp≦6.0μmである。
【0090】
一対の先端部PT間の距離、即ち第2幅W2は先端部PTの長さlよりも長く、一実施形態において、第2幅W2は、例えば先端部PTの長さlの3倍~100倍の範囲であるか、5倍~70倍の範囲であるか、5倍~50倍の範囲であるか、5倍~30倍の範囲であるか、5倍~20倍の範囲であるか、又は7倍~20倍の範囲である。第2幅W2は、グルーブGの深さdpよりも長い。例えば、第2幅W2は、グルーブGの深さdpの1.5倍以上であるか、2倍以上であるか、又はは2.5倍以上である。
【0091】
図8A及び図8Bは、グルーブG又は一対の先端部PTを中心に断絶された第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230を示したが、本発明は、それに限定されるものではない。他の例(第3例)として、図8Cに示すように、キャッピング層は省略される。その場合、グルーブGによって断絶された層は、第1機能層222a及び第2機能層222c、並びに対向電極223である。他の実施形態として、第1機能層222a及び第2機能層222cのうちの1層は省略される。グルーブGの深さdpは、第1機能層222a及び第2機能層222c、並びに対向電極223の積層体の厚みts’よりも深いという点は、上述の通りである。また、先端部PTの長さl、グルーブGの深さdpに関する特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した通りである。図8Cで説明したキャッピング層が省略された構造は、図8Bを参照して説明した実施形態にも適用されるということは言うまでもない。
【0092】
更に他の例(第4例)として、キャッピング層230は、図8Dに示すように、グルーブGを中心に断絶されない。キャッピング層230は、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライドのような無機絶縁物を含み、上述の無機絶縁物は化学気相蒸着法(CVD)によって形成される。無機絶縁物であるキャッピング層230は、熱蒸着法によって形成される第1機能層222a及び第2機能層222c、並びに対向電極223よりも相対的にステップカバレッジに優れるため、図8Dに示すように、グルーブGの内部表面を全体的且つ連続的にカバーすることができる。キャッピング層230がグルーブGの内部表面を連続してカバーする点を除いた他の特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した通りである。
【0093】
他の実施形態として、キャッピング層230が有機物を含む場合、図8A及び図8Bを参照して説明したように、グルーブG周辺で断絶される。
【0094】
図9は、本発明の一実施形態による表示パネルの断面図であり、図10は、本発明の一実施形態による表示パネルにおけるグルーブの第1例を抜粋して示した断面図であり、図11は、本発明の一実施形態による表示パネルにおけるグルーブの第2例を抜粋して示した断面図である。図9は、図6のIX-IX’線による断面に対応し、図10は、図9のグルーブを抜粋して拡大した断面図に該当する。
【0095】
図9を参照すると、表示パネル10は、開口領域OA、表示領域DA、及びその間の第1非表示領域NDA1を含む。表示パネル10は、開口領域OAに該当する第1開口10Hを含む。
【0096】
図9の表示領域DAを参照すると、表示領域DAには、基板100上の薄膜トランジスタTFT及びストレージキャパシタCstが配置される。
【0097】
基板100は多層である。例えば、基板100は、順次に積層された第1ベース層101、第1バリア層102、第2ベース層103、及び第2バリア層104を含む。
【0098】
第1ベース層101及び第2ベース層103は、それぞれ高分子樹脂を含む。例えば、第1ベース層101及び第2ベース層103は、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)のような高分子樹脂を含む。上述の高分子樹脂は透明である。
【0099】
第1バリア層102及び第2バリア層104は、それぞれ外部異物の浸透を防止するバリア層であり、シリコンナイトライド(SiN)及び/又はシリコンオキサイド(SiO)のような無機物を含む単層又は多層である。
【0100】
薄膜トランジスタTFTの半導体層と電極との間、及びストレージキャパシタCstの電極間には、絶縁層201~209が介在する。表示領域DAには、薄膜トランジスタTFTに電気的に連結される画素電極221、中間層222、対向電極223、及びキャッピング層230が配置され、上述の構成は、上記図7を参照して説明した通りである。
【0101】
画素電極221、中間層222、及び対向電極223を含む表示素子は、薄膜封止層300によってカバーされる。薄膜封止層300は、少なくとも1層の有機封止層、及び少なくとも1層の無機封止層を含む。図9は、薄膜封止層300が、第1無機封止層310及び第2無機封止層330、及びその間に介在する有機封止層320を含むものを示す。他の実施形態において、有機封止層の層数及び無機封止層の層数、並びに積層順序は変更される。
【0102】
第1無機封止層310は、アルミニウムオキサイド、チタンオキサイド、タンタルオキサイド、ハフニウムオキサイド、ジンクオキサイド、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、又はシリコンオキシナイトライドのような1以上の無機絶縁物を含み、化学気相蒸着法(CVD)などによって形成される。有機封止層320はポリマー系の素材を含む。ポリマー系の素材としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド、及びポリエチレンなどを含む。
【0103】
図9の第1非表示領域NDA1を参照すると、第1非表示領域NDA1は、相対的に表示領域DAに隣接する第1サブ非表示領域SNDA1、及び相対的に開口領域OA又は第1開口10Hに隣接する第2サブ非表示領域SNDA2を含む。
【0104】
第1サブ非表示領域SNDA1は、信号ライン、例えば図5を参照して説明したデータラインDLが通る領域である。図9に示したデータラインDLは、開口領域OAを迂回するデータラインに該当する。第1サブ非表示領域SNDA1は、データラインDLが通る配線領域又は迂回領域である。
【0105】
データラインDLは、図9に示すように、絶縁層を挟んで交互に配置される。或いは、図示していないが、データラインDLは、同一絶縁層上に配置される。隣接するデータラインDLが絶縁層(例えば、第2層間絶縁層207)を挟んで上下にそれぞれ配置される場合、隣接するデータラインDL間のギャップ(ピッチ)を狭めることができ、第1非表示領域NDA1の幅を縮めることができる。図9は、第1サブ非表示領域SNDA1にデータラインDLが位置するものを示しているが、上記図5を参照して説明した開口領域OAを迂回するスキャンラインも、第1サブ非表示領域SNDA1に位置する。
【0106】
第2サブ非表示領域SNDA2はグルーブが配置される一種のグルーブ領域であり、図9は、第2サブ非表示領域SNDA2に位置する3個のグルーブを示す。グルーブGは、上記図8A及び図8Bを参照して説明したように、互いに異なる物質を含む第1層及び第2層を具備する多層膜によって形成されるが、一実施形態として、図9は、グルーブGが基板100に具備されたサブ層に形成されたものを示す。
【0107】
図9の第2サブ非表示領域SNDA2及び図10を参照すると、グルーブGは、第2バリア層104の一部、及び第2ベース層103の一部を除去して形成される。例えば、第2バリア層104とバッファ層201とを貫通するホール、及び第2ベース層103に形成されたリセスは、空間的に連結されてグルーブGを形成する。第2ベース層103は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した多層膜MLの第1層L1に対応し、第2バリア層104は、多層膜MLの第2層L2に対応する。
【0108】
上述のように、グルーブGを形成する工程において、第2バリア層104上のバッファ層201は、第2バリア層104と共に除去されてグルーブGを形成する。本明細書では、バッファ層201と第2バリア層104とを別途の構成要素として説明するが、基板100のバッファ層201は、多層構造を有する第2バリア層104のサブ層である。
【0109】
グルーブGの先端部PTは所定の長さlを有し、先端部PTの長さlに関する特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した通りである。例えば、先端部PTの長さlは2.0μmよりも短い。
【0110】
グルーブGの深さdpは、図10に示すように、第2ベース層103の厚みtよりも浅い。或いは、グルーブGの深さdpは、図11に示すように、第2ベース層103の厚みtと同一であり、深さdpに関する特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明したものと同一である。
【0111】
第2サブ非表示領域SNDA2のグルーブGにより、中間層のサブ層222’に該当する第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、及び/又はキャッピング層230が断絶されることは、上述の通りである。
【0112】
薄膜封止層300の第1無機封止層310は、中間層のサブ層222’、対向電極223、及び/又はキャッピング層230よりもステップカバレッジに相対的に優れる。従って、第1無機封止層310は、グルーブGの周辺で、断絶されないまま連続して形成される。
【0113】
第1無機封止層310は、図9に示すように、表示領域DA及び第1非表示領域NDA1を全体的にカバーする。第1非表示領域NDA1において、第1無機封止層310は、グルーブGの内部表面を全体的且つ連続的にカバーする。グルーブGの底面上には、一対の先端部PTを中心に断絶された第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230のスタックが配置され、第1無機封止層310は、上述のスタックをカバーしながら、第2ベース層103の下の層、例えば第1バリア層102に接触する。
【0114】
有機封止層320は、モノマーを塗布した後、それを硬化させて形成される。モノマーの流れは、隔壁、例えば第1隔壁510及び第2隔壁520によって制御される。それに関して、図9図11には、有機封止層320の端部が第1隔壁510の一側に位置するものを示す。有機封止層320は、いずれか1層のグルーブGを充填する。例えば、非表示領域NDAと第1隔壁510との間に位置するグルーブGの第1無機封止層310上の空間は、有機封止層320で充填される。
【0115】
第2無機封止層330は、第1無機封止層310と同様に、グルーブGの内部表面を全体的且つ連続的にカバーする。第2無機封止層330の一部は、第2サブ非表示領域SNDA2で、第1無機封止層310に直接接触する。複数のグルーブGのうちの少なくとも1つのグルーブG上で、第2無機封止層330は、第1無機封止層310に直接接触する。第1無機封止層310及び第2無機封止層330は、第1隔壁510及び第2隔壁520の上面上で互いに接触する。
【0116】
図12は、本発明の一実施形態による表示パネルにおけるグルーブの第3例を抜粋して示した断面図である。
【0117】
図12を参照すると、上記図10を参照して説明した表示パネルと異なり、キャッピング層230が省略される。キャッピング層230が省略された特徴を除いた特徴は、上記図10を参照して説明した通りである。例えば、グルーブGの先端部PTの長さlに関する特徴は、上記図8A図8Cを参照して説明した通りである。例えば、先端部PTの長さlは2.0μmよりも短い。同時に、グルーブGの深さdpは、図10に示したように、第2ベース層103の厚みtよりも薄い。或いは、グルーブGの深さdpは、図11に示したように、第2ベース層103の厚みtと同一であり、深さdpに関する特徴は、上記図8A図8Cを参照して説明したものと同一である。図12を参照して説明したキャッピング層230が省略された構造は、図14図17を参照して説明する実施形態、及びそれらから派生する実施形態にも適用されることは言うまでもない。
【0118】
図9図11を参照して説明したキャッピング層230は、LiFのように、ステップカバレッジが相対的に低い物質を含む。従って、図9図11は、グルーブGを中心に断絶された構造を示すが、本発明は、それらに限定されるものではない。
【0119】
図13は、本発明の他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの一例を抜粋して示した断面図である。
【0120】
図13を参照すると、キャッピング層230は無機絶縁物を含む。化学気相蒸着法のような工程を介して形成される無機絶縁物のキャッピング層230は、ステップカバレッジが相対的に優れるため、グルーブGを中心に断絶されずに、グルーブGの内部表面を連続してカバーすることができる。
【0121】
キャッピング層230は、シリコンナイトライド、シリコンオキサイド、又はシリコンオキシナイトライドのような無機物を含み、キャッピング層230上には第1無機封止層310が配置される。第1無機封止層310も上述の無機絶縁物を含む。一実施形態において、無機絶縁物を含むキャッピング層230は、多層である第1無機封止層310のサブ層である。一実施形態において、膜質が互いに異なる少なくとも2層のシリコンオキシナイトライドを含む第1無機封止層310のうちのいずれか1層の層がキャッピング層230である。
【0122】
図13を参照して説明したキャッピング層230の構造は、図14図17を参照して説明する実施形態、及びそれらから派生する実施形態にも適用されることは言うまでもない。
【0123】
図14は、本発明の他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの他の例を抜粋して示した断面図である。
【0124】
図14を参照すると、グルーブGは、深さ方向(又は、基板の厚み方向)に沿って重畳された複数のアンダーカット断面を有する。例えば、第1ベース層101と第1バリア層102とが、アンダーカット断面(以下、第1アンダーカット断面とする)を有し、第2ベース層103と第2バリア層104とが、アンダーカット断面(以下、第2アンダーカット断面とする)を有する。グルーブGは、上述の第1アンダーカット断面及び第2アンダーカット断面が重畳された構造である。
【0125】
第1バリア層102及び第2バリア層104のそれぞれの先端部PTは、第1長さl1及び第2長さl2を有する。第1長さl1及び第2長さl2に関する特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した長さlに関する特徴と同一である。例えば、第1長さl1及び第2長さl2のそれぞれは2.0μmよりも短い。
【0126】
第1ベース層101及び第2ベース層103のそれぞれは、第1深さdp1及び第2深さdp2を有する。第2ベース層103の第2深さdp2は第2ベース層103の厚みt2と同一でもあり、第1ベース層101の第1深さdp1は第1ベース層101の厚みt1よりも薄い。上述の特徴を満足する場合、上記図8A及び図8Bを参照して説明した深さdpに関する特徴は、図14に示す第1深さdp1及び第2深さdp2についても同一に適用される。第1深さdp1及び第2深さdp2は、先端部PTの長さlよりも深い。また、第1深さdp1及び第2深さdp2は、それぞれ対応する先端部PTの第1長さl1及び第2長さl2よりも深い。一方、第1深さdp1は、グルーブGを中心に断絶される第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230の厚みの和tsよりも深い。一実施形態において、第1深さdp1は、例えば2.0μm以上であるか、又は3.0μm以上である。
【0127】
図9図14は、グルーブGが形成される多層膜が基板100のサブ層に形成されるものを図示したが、本発明は、それに限定されるものではない。図15及び図16を参照して説明するように、グルーブGは基板100上に位置することができる。
【0128】
図15は、本発明の更に他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの一例を示した断面図である。
【0129】
図15を参照すると、複数のグルーブGのうちの1つのグルーブG(以下、第1グルーブG1とする)は基板100上に位置し、他の1つのグルーブG(以下、第2グルーブG2とする)は、基板100のサブ層の一部を除去して形成される。第2グルーブG2に関する特徴は、上記図8A図11を参照して説明したものと同一であるため、以下、第1グルーブG1を中心に説明する。
【0130】
第1グルーブG1は、第1絶縁層209上、及び第1絶縁層209上の第2絶縁層211’を除去して形成される。第1絶縁層209は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した多層膜MLの第1層L1に対応し、第2絶縁層211’は多層膜MLの第2層L2に対応する。第1絶縁層209はポリイミドのような有機物を含み、第2絶縁層211’はシリコンナイトライドやシリコンオキサイドのような無機物を含む。
【0131】
第1グルーブG1はアンダーカット断面を有する。例えば、図15に示すように、第2絶縁層211’のホールと第1絶縁層209のリセスとが第1グルーブG1をなす。他の実施形態として、図示していないが、第2絶縁層211’のホールと第1絶縁層209のホールとが第1グルーブG1をなすことができることは言うまでもない。
【0132】
第2絶縁層211’に具備された先端部PTの長さl’に関する特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した長さlに関する特徴と同一である。例えば、先端部PTの長さl’は2.0μmよりも短い。
【0133】
第1グルーブG1の深さdp’、即ち第1絶縁層209のリセス又はホールの深さに関する特徴は、上記図8A及び図8Bを参照して説明した深さdpに関する特徴と同一である。例えば、第1グルーブG1の深さdp’は先端部PTの長さl’よりも深い。第1グルーブG1の深さdp’は、第1絶縁層209の厚みt’と同一であるか又はそれよりも浅く、例えば2.0μm以上であるか、又は3.0μm以上である。
【0134】
ここで、第1絶縁層209の厚みは、第1グルーブG1が配置された領域で、第1絶縁層209の上面と下面との間の垂直距離であり、図15は、第2層間絶縁層207の上面が第1絶縁層209の下面である。
【0135】
第1グルーブG1及び第2グルーブG2を中心に、第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230が断絶され、第1グルーブG1の深さdp’及び第2グルーブG2の深さdpは、上述の第1機能層222a及び第2機能層222c、対向電極223、並びにキャッピング層230のスタックの厚みtsよりも深いことは、図8A及び図8Bを参照して説明した通りである。
【0136】
第1グルーブG1及び第2グルーブG2は、それぞれの内部表面が第1無機封止層310によって連続してカバーされる。第1グルーブG1で、第1無機封止層310上の空間は有機封止層320で充填される。第1グルーブG1及び第2グルーブG2の間には第1隔壁510が位置し、有機封止層320の端部は第1隔壁510の一側に位置する。
【0137】
図15では、第2グルーブG2が図10に示したグルーブと同一構造であるとして説明したが、本発明は、それに限定されるものではない。他の実施形態として、第2グルーブG2は、図11図14を参照して説明したグルーブと同一構造を有する。
【0138】
図15を参照して説明した特徴、例えば第1非表示領域NDA1のグルーブ、例えば第1グルーブG1及び第2グルーブG2が互いに異なる多層膜に形成された特徴は、他の実施形態にも適用される。例えば、上述の特徴は、上記図10図14を参照して説明した実施形態、図16を参照して説明する実施形態、及び/又はそれらから派生する実施形態にも適用されることは言うまでもない。
【0139】
図16は、本発明の更に他の実施形態による表示パネルにおけるグルーブの他の例を示した断面図である。
【0140】
図16を参照すると、1又はそれ以上のグルーブGは、基板100上に位置する多層膜、例えば絶縁層200とバッファ層201との多層膜によって形成される。絶縁層200は、バッファ層201と異なる物質、例えばポリイミドのような有機物を含む。バッファ層201は、図7を参照して説明したように、無機物を含む。図示していないが、絶縁層200は、図16に示すように、第1非表示領域NDA1だけでなく表示領域にも存在し、表示領域においても、絶縁層200は、基板100とバッファ層201との間に位置する。
【0141】
グルーブGはアンダーカット断面を有する。グルーブGは、バッファ層201のホールと、絶縁層200のリセス又はホールとが空間的に連結されて形成される。グルーブGの中心に向けて延長されたバッファ層201の先端部PTの長さlは、上記図8A及び図8Bを参照して説明した内容の通りである。例えば、先端部PTの長さlは2.0μmよりも短い。グルーブGの深さdpは、絶縁層200の厚みtと同じであるか又はそれよりも浅い。深さdpに関する他の特徴は、図8A及び図8Bを参照して説明した内容と同一であるため、上述の内容で代替される。
【0142】
基板100上に配置された絶縁層200とバッファ層201との多層膜にグルーブGが形成されるため、基板100は多種の素材を含む。例えば、基板100は、無機物を含むか、有機物を含むか、又はそれらの両方を含む。例えば、基板100は、ガラス、金属、樹脂のように多種の物質を含む。
【0143】
図17は、本発明の他の実施形態による表示パネルの断面図である。
【0144】
図17に示す表示パネル10’は、上記図9を参照して説明した表示パネル10と異なり、平坦化層410を更に含む点に違いがある。以下、説明の便宜のために、違いを中心に説明する。
【0145】
平坦化層410は有機絶縁物を含む。一実施形態として、平坦化層410は、薄膜封止層300上に、フォトレジスト(ネガティブ又はポジティブ)系やポリマー系の有機物を塗布し、それをパターニングして形成される。平坦化層410の端410Eは、図17に示すように、いずれか1つのグルーブGを通る垂直線上に置かれる。他の実施形態として、平坦化層410の端410Eは、基板100の端100Eと同一垂直線上に置かれる。
【0146】
平坦化層410は、第2サブ非表示領域SNDA2で、有機封止層320が存在しない領域をカバーすることにより、表示パネル10の扁平度を向上させることができる。従って、表示パネル10上に直接形成されるか又は粘着層によって結合される入力感知部材や光学的機能部材などが、表示パネル10からの分離又は離脱を防止することができる。
【0147】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明の表示パネルは、例えばディスプレイ関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 表示装置
10、10’ 表示パネル
10H、20H、30H 第1、第2、第3開口
20 入力感知部材
30 光学的機能部材
40 ウィンドウ
50 コンポーネント
100 基板
101、103 第1、第2ベース層
102、104 第1、第2バリア層
200 絶縁層
201 バッファ層
203 ゲート絶縁層
205、207 第1、第2層間絶縁層
209 第1絶縁層
211、211’ 第2絶縁層
213 スペーサ
221 画素電極
222 中間層
222’ 中間層のサブ層
222a、222c 第1、第2機能層
222b 発光層
223 対向電極
230 キャッピング層
300 薄膜封止層
310、330 第1、第2無機封止層
320 有機封止層
410 平坦化層
410E 平坦化層の端
510、520 第1、第2隔壁
1100 スキャンドライバ
1200 データドライバ
Act 半導体層
CE1、CE2 下部、上部電極
Cst ストレージキャパシタ
DA 表示領域
DE ドレイン電極
DL データライン
ELVDD、ELVSS 第1、第2電源電圧
G グルーブ
GE ゲート電極
H2 第2ホール
L1、L2 第1、第2層
LL 下部層
ML 多層膜
NDA 非表示領域
NDA1 第1非表示領域
NDA2 第2非表示領域
OA 開口領域
OLED 有機発光ダイオード
P 画素
PC 画素回路
PL 駆動電圧線
PT 一対の先端部(庇)
R1 第1リセス
SE ソース電極
SL スキャンライン
SNDA1 第1サブ非表示領域
SNDA2 第2サブ非表示領域
T1 第1薄膜トランジスタ
T2 第2薄膜トランジスタ
TFT 薄膜トランジスタ

図1
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図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
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図17