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特開2023-153887周辺視野イメージング用の広角レンズとカメラシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153887
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】周辺視野イメージング用の広角レンズとカメラシステム
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/04 20060101AFI20231011BHJP
   G02B 13/06 20060101ALI20231011BHJP
   G03B 37/00 20210101ALI20231011BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20231011BHJP
【FI】
G02B13/04
G02B13/06
G03B37/00
G03B15/00 W
【審査請求】有
【請求項の数】44
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023121372
(22)【出願日】2023-07-26
(62)【分割の表示】P 2019566753の分割
【原出願日】2018-05-31
(31)【優先権主張番号】62/514,080
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519424515
【氏名又は名称】アウル ラブス、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】マケーエフ、マクシム
(72)【発明者】
【氏名】シュニットマン、マーク エス.
(72)【発明者】
【氏名】ミアオ、シャオユー
(72)【発明者】
【氏名】ライ、チェン-イ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ミン-リン
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、チエンーハン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】視界の周辺方向に光軸から離れて配置された物体を撮像するための広角レンズを提供する。
【解決手段】物体から画像空間への光軸に沿った順序で、第1のレンズ要素群と、開口絞りと、第2のレンズ要素群とを有し、第1および第2のレンズ要素群は、光軸から少なくとも30度の第1の角度から光軸から少なくとも75度の第2の角度まで延びる環状円錐である関心領域内に配置された物体の撮像のために、光軸上の縦球面収差が、前記関心領域全体にわたる縦球面収差よりも大きくなるように構成され、
結像面において、80%の相対照明が105°まで維持される広角レンズ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視野の関心領域に配置された物体を撮像するための広角レンズであって、物体から画像空間への光軸に沿った順序で、第1のレンズ要素群と、開口絞りと、第2のレンズ要素群とを有し、前記関心領域は、前記光軸から少なくとも30度の第1の角度から前記光軸から少なくとも75度の第2の角度まで延びる環状円錐であり、前記第1および第2のレンズ要素群は、 前記関心領域内に配置された物体を撮像するように構成されたものである、広角レンズ。
【請求項2】
請求項1記載の広角レンズにおいて、前記第2の角度は、前記第1の角度の少なくとも2倍であるものである、広角レンズ。
【請求項3】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、前記第1の角度に対する前記第2の角度の比Rは、R=1.67:1から2.5:1の範囲にあるものである、広角レンズ。
【請求項4】
請求項3記載の広角レンズにおいて、物体空間内の前記第2の角度の光線が前記光軸から距離Hで前記レンズ結像面と交差し、物体空間内の前記第1の角度の光線が前記光軸から距離hで、前記レンズ結像面と交差するように構成および製造されたものであり、ここでH/h>R、または好ましくはH/h≧1.1xR、またはより好ましくはH/h≧1.5xRになるようにされるものである、広角レンズ。
【請求項5】
請求項3または4記載の広角レンズにおいて、R=2である、広角レンズ。
【請求項6】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1の角度が45度である、広角レンズ。
【請求項7】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1の角度は、50度である、広角レンズ。
【請求項8】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1の角度は、50度であり、前記第2の角度は100度である、広角レンズ。
【請求項9】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたる縦球面収差よりも大きい軸上の縦球面収差を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像のために構成されるものである、広角レンズ。
【請求項10】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたる縦球面収差を軸上の縦球面収差の半分未満にすることにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されたものである、広角レンズ。
【請求項11】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲よりも大きい軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されたものである、広角レンズ。
【請求項12】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲を軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲の1/4未満にすることにより、前記関心領域内に配置された物体を撮像するように構成されたものである、広角レンズ。
【請求項13】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のサジタル光線用に187lp/mmで少なくとも55%の変調伝達関数を有することにより、前記関心領域内に配置された物体を撮像するために構成されたものである、広角レンズ。
【請求項14】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のサジタル光線用に93lp/mmで少なくとも76%の変調伝達関数を有することにより、関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されるものである、広角レンズ。
【請求項15】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に187lp/ mmで少なくとも36%の変調伝達関数を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されるものである、広角レンズ。
【請求項16】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に、93lp/mmで少なくとも65%の変調伝達関数を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されるものである、広角レンズ。
【請求項17】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、すべて球面を有するものである、広角レンズ。
【請求項18】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、4または5のレンズを有するものである、広角レンズ。
【請求項19】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、4つレンズを有するものである、広角レンズ。
【請求項20】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、有効焦点距離は、1mm以下である、広角レンズ。
【請求項21】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
f値は、2.4以下である、広角レンズ。
【請求項22】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
f-シータの歪みは、全視界で34%以下である、広角レンズ。
【請求項23】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記広角レンズの結像面での主光線角が前記結像面において表面に垂直から4.5度未満である、広角レンズ。
【請求項24】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、後方焦点距離は、1mm以下である。
【請求項25】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、前記第1のレンズ要素群の、前記開口絞りに最も近いレンズ要素が3次の像面湾曲の補正に寄与するものである、広角レンズ。
【請求項26】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、前記第2のレンズ要素群のレンズ要素が3次の像面湾曲の補正に寄与するものである、広角レンズ。
【請求項27】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記関心領域内の前記視野の前記結像面上への角度マッピングが実質的に線形である、広角レンズ。
【請求項28】
光軸にまたがる150度を超える視野角FOVおよび前記光軸にまたがる中心半視野角FOV1/2を有する広角レンズであって、
前記中心半視野角FOV1/2の角度範囲に対する前記視野角FOVの角度範囲に対する比がFOV/FOV1/2=2になるものであり、視野のイメージサークルの結像面での直径(D)と前記中央半視野角のイメージサークルの直径(D1/2)の比は、D/D1/2>2になるように製造および配置されたものである、広角レンズ。
【請求項29】
請求項28記載の広角レンズにおいて、D/D1/2≧2.2、または好ましくはD/D1/2≧2.5、またはより好ましくはD/D1/2≧3である、広角レンズ。
【請求項30】
請求項28~29に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域内の前記視野の前記結像面への角度マッピングが実質的に線形である、請求項28~29に記載の広角レンズ。
【請求項31】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域全体にわたる縦球面収差よりも大きい光軸上の縦球面収差を有するものである、広角レンズ。
【請求項32】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域全体にわたる縦球面収差は光軸上の縦球面収差の半分未満である、広角レンズ。
【請求項33】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲が前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲よりも大きいものである、広角レンズ。
【請求項34】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲は、軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲の4分の1未満である、広角レンズ。
【請求項35】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のサジタル光線用に、187lp/mmで少なくとも55%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項36】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のサジタル光線用に、93lp/mmで少なくとも76%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項37】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に、187lp/mmで少なくとも36%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項38】
請求項28~30に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に、93lp/mmで少なくとも65%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項39】
請求項28~38に記載の広角レンズにおいて、前記レンズはすべて球面を有するものである、広角レンズ。
【請求項40】
請求項28~39に記載の広角レンズにおいて、有効焦点距離は、1mm以下である、広角レンズ。
【請求項41】
請求項28~40に記載の広角レンズにおいて、f値は、2.4以下である、広角レンズ。
【請求項42】
請求項28~41に記載の広角レンズにおいて、
f-シータの歪みは、全フィールドで34%以下である、広角レンズ。
【請求項43】
請求項28~42に記載の広角レンズにおいて、
前記主光線角は、前記広角レンズの結像面での主光線角が前記結像面において表面に垂直から4.5度未満である、広角レンズ。
【請求項44】
請求項28~43に記載の広角レンズにおいて、後方焦点距離は、1mm以下である。
【請求項45】
請求項28~44に記載の広角レンズにおいて、前記光軸をまたがる全視野は、200度である、広角レンズ。
【請求項46】
前記請求項のいずれか一項に記載の広角レンズと、前記レンズの後焦点距離に配置された撮像表面領域を有する画像センサと、を有するカメラシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年6月2日に出願された米国仮出願第62/514,080号の優先権の利益を主張し、その出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、広角レンズに関し、特に、視野の周辺に位置する被写体を優先的に撮像するように構成されたレンズ、およびそのようなレンズを組み込んだカメラシステムに関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
公理的光学イメージングシステムは、そのようなシステムが主要な関心対象が撮像システムの光軸上に位置することを期待して設計される原理であり、したがってそのようなシステムのレンズは軸上に高品質の撮像を提供するように設計されなければならない。実際、軸上の光学性能を向上させるために、通常、視野の端での光学性能の低下が許容される。写真、顕微鏡、天文学はすべて、観察者が少なくとも1つの被写体が光学システムの光軸上の視野の中央に配置されるようにする分野の例である。
【0004】
対照的に、出願人は、関心のあるすべての被写体が光軸から視野の周辺に向かって離れて配置される場合の用途を考慮した。その結果、出願人は、軸上性能のために最適化された既存のレンズは、軸上性能の不必要な最適化のために部分的に、周辺視野イメージングにあまり適さないことを認識した。したがって、軸上ではなく視野の周辺に位置する被写体を撮像するために最適化された広角レンズを提供することが、最新技術の進歩であると思料する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の観点の1つによれば、本発明は、視野の周辺の関心領域に配置された物体を撮像するための広角レンズを提供する。本発明による例示的な広角レンズは、被写体から画像空間への光軸に沿った順序で、第1のレンズ要素群、開口絞り、および第1のレンズ要素群を含むことができる。関心領域は、光軸から少なくとも30度の第1の角度から光軸から少なくとも75度の第2の角度まで延在する環状円錐であってもよく、第1および第2のレンズ群は、前記関心領域内に配置された物体の撮像のために構成されている。広角レンズは、R=1.67:1~2.5:1の範囲の前記第1の角度と前記第2の角度の比を有する。特に、前記第1の角度は50度、第2の角度は100度であってもよい。前記レンズは、H/h>R、または好ましくはH/h≧1.1xR、またはより好ましくはH/h≧1.5xRになるように、前記物体空間の前記第2の角度の光線が光軸から距離Hで前記レンズの結像面と交差し、前記物体空間の前記第1の角度の光線が光軸からの距離hで前記レンズの結像面と交差するように構成および製造される。前記関心領域の視野の結像面への角度マッピングは実質的に線形である。
【0006】
第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域内に特定の性能測定基準を有することにより、前記関心領域内に配置された被写体の撮像のために構成される。例えば、第1および第2のレンズ要素群は協働して、以下を提供することができる:関心領域全体にわたる縦球面収差よりも大きい軸上の縦球面収差、軸上の縦球面収差の半分未満の関心領域全体にわたる縦球面収差、関心領域全体のタンジェンシャル光線の像面湾曲より大きい軸上の縦球面収差、および/または、軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲の4分の1未満の関心領域全体のタンジェンシャル光線の像面湾曲。
【0007】
さらに、第1および第2のレンズ要素群は、以下を提供するために協働する:関心領域のサジタル光線の187lp/mmで少なくとも55%の変調伝達関数;関心領域のサジタル光線の93lp/mmで少なくとも76%の変調伝達関数;関心領域のタンジェンシャル光線に対して187lp/mmで少なくとも36%の変調伝達関数、および/または、関心領域のタンジェンシャル光線の93lp/mmで少なくとも65%の変調伝達関数。また、注目すべきは、本発明による例示的な広角レンズは、非球面を使用せずに最適化できることである。第1および第2群のレンズ要素はすべて球面を有することができる。第1のレンズ要素群は4つまたは5つのレンズで構成され、第2のレンズ要素群は4つのレンズで構成される。有効焦点距離は、F値が2.4以下で1mm以下である。
【0008】
別の観点では、本発明は、光軸にまたがる150度を超える視野角FOVと、光軸にまたがる中央半視野角FOV1 / 2とを有する広角レンズを提供することができる。中央半視野角の角度範囲FOV1 / 2と視野角FOVの角度範囲の比は、FOV/FOV1/2=2であり、前記レンズは視野のイメージサークルの結像面での直径(D1)と中央半視野角のイメージサークルの直径(D1/2)の比は、D/D1/2>2になるように設計及び配置されたものである。D/D1/2の比はD/D1/2≧2.2、または好ましくはD/D1/2≧2.5、またはより好ましくはD/D1/2≧3の比である。前記レンズは、FOV1/2FOVの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域の視野の結像面への角度マッピングは実質的に線形である。さらに、本発明は、本発明の広角レンズを含むカメラシステムを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の例示的な実施形態の前述の概要および以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとさらに理解できるものである。
図1図1は、本発明による例示的な8要素レンズを概略的に示すものである。
図2A図2A~2Cは、図1のレンズの計算された縦球面収差、像面湾曲、およびf-θ歪みをそれぞれ示すものである。
図2B図2A~2Cは、図1のレンズの計算された縦球面収差、像面湾曲、およびf-θ歪みをそれぞれ示すものである。
図2C図2A~2Cは、図1のレンズの計算された縦球面収差、像面湾曲、およびf-θ歪みをそれぞれ示すものである。
図3】本発明による例示的な9要素レンズを概略的に示す図である。
図4A図4A~4Cは、それぞれ、図3のレンズの計算された縦球面収差、像面湾曲、およびf-θ歪みを示している。
図4B図4A~4Cは、それぞれ、図3のレンズの計算された縦球面収差、像面湾曲、およびf-θ歪みを示している。
図4C図4A~4Cは、それぞれ、図3のレンズの計算された縦球面収差、像面湾曲、およびf-θ歪みを示している。
図5図5は、図3のレンズについて計算された変調伝達関数に対する視野を示す。
【0010】
図6図6は、図3のレンズについて計算された多色回折変調伝達関数に対する空間周波数を示す。
図7図3のレンズの計算されたスポット図を示す。
図8図8は、図3のレンズの焦点変調伝達関数に対する焦点シフトによる計算された多色回折を示している。
図9図9は、図3のレンズの結像面対視野の計算された相対照度を示す。
図10図10は、例示的な画像センサ(検出器)の目標主光線角度と共に、図3のレンズの計算されたレンズ主光線角度対視野を示す図である。
図11図11は、設計および製造された図3のレンズの視野高さ対視野を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで図面を参照すると、全体を通して同様の要素に同様の番号が付けられており、図1および図3は、本発明による視野の外側半分に対する性能に最適化された例示的な広角レンズ100、200の構成を概略的に示すものである。レンズ100、200は、210°(光軸の両側で±105°)の広い視野を有することが可能で、視野の関心領域内の光学性能に対して最適化されている。具体的には、視野の周辺に配置された被写体を撮像する目的の場合、関心領域は、光軸から50°で始まり、光軸から100°まで延びる環状円錐を有してもよい。関心領域外の光学性能、例えば、0°と50°の間の視野の円錐部は、緩和され、関心領域で見られるものよりも劣った光学性能を有してもよい。例えば、レンズ100、200の球面収差は、50°以下と比較して50°以上に対して十分に補正され得る。さらに、関心領域外の光学性能の要件を緩和することにより、出願人は、すべての光学面が球面である設計を達成し、非球面に関連する製造の複雑さとコストを回避することができた。
【0012】
図1のレンズ100の構成をより詳細に見ると、レンズ100は、開口絞りS11の被写体側に配置された4つの光学要素L1~L4の第1群と絞りS11の像側に配置された4つの光学要素L6~L9の第2群を含むことができ、これらは表1に示す1次設計特性を有するものである。最初の2つのレンズL1、L2は、被写体側に凸面をもつメニスカス型レンズであり、負パワーを導入して、入射光線の角度を小さくし、光軸に対してより平行にする。オプションで、図1のレンズ100のレンズL4は、表2と図3に示すように、他のすべてのレンズL1~L3およびL6~L9が同じままで、2つのレンズ要素L4a、L5で置き換えることができる。表1、2に記載されている光学ガラスは、米国ニューヨーク州エルムズフォードのショットノースアメリカ社のガラスを指し、Ndは587.6nmの波長を参照する。表1、2の環状オレフィンコポリマー「COC」は、APEL TMシクロオレフィンコポリマーAPL5014CL(三井化学株式会社、東京、日本)であってもよい。
【表1】
8要素の設計
【表2】
9要素の設計
光学性能に関して、本発明による設計は、視野の端まで延びる環状円錐を有する関心領域の性能に焦点を合わせているため、光軸付近の性能が低下する可能性がある。たとえば、一般に定義された収差の点において、図2A、4Aでは、50°と100°との間の関心領域において縦方向球面収差を良好に補正することができるのに対して、40μmの軸上の比較的大きな球面収差は許容することができる。特に、縦方向の球面収差は、関心領域で非常によく補正されるため、関心領域の値は軸上に存在する値の4分の1未満になる場合がある。同様に、特にタンジェンシャル光線の像面湾曲は、図2B、4Bのように軸上で比較的大きく、関心領域で最小化される。球面収差と同様に、関心領域のタンジェンシャル光線の像面湾曲は、軸上に存在するものの4分の1未満になる場合がある。特定の理論に束縛されることを意図するものではないが、レンズ200のレンズ要素L5およびレンズ要素L7、L8を介して高次の像面湾曲を補償することにより3次の像面湾曲を補正できると考えられる。縦方向の球面収差や像面湾曲とは異なり、F-θ歪みは補正なしで像高とともに増加する可能性があるが、全視野で34%未満に制限されえる(図2C、4C)。
【0013】
3次収差ではなく変調伝達関数(MTF)に関して特定される、関心領域におけるMTFの例示的な目標値は、表3に提供され、それは、結像面で使用される検出器に関連して選択可能である。具体的には、検出器上のピクセルのサイズと間隔により、MTF設計ターゲットのナイキスト周波数を確立できる。例えば、ピクセルサイズが1.34μm×1.34μmの例示的な検出器(OV16825 16メガピクセルCameraChip(登録商標)センサー、OmniVision Technologies、Inc.、米国カリフォルニア州サンタクララ)の場合、ナイキスト周波数の4分の1が93lp/mmに対応し、ナイキスト周波数の半分は187lp/mmに対応する。 MTFに関する図3のレンズ200の設計の計算された性能は、図5、6および8、また表4に示されている。スポット図の観点での図3のレンズ200の設計の性能は図7に示される。さらに、結像面で検出器を適切に照明する能力は、図9の相対照明の観点から示されており、これは80%の相対照明が105°まで維持されることを示している。この結果は、図10に示す主光線角度の適切な制御と一致し、図10は、レンズの主光線角度を、視野の60%にわたってターゲット検出器の主光線角度から±2°に維持できることを示している。
【0014】
さらに、レンズ200の設計を含む本発明による設計は、関心領域に(例えば、光軸から50°で始まり、光軸から100°まで延びる環状円錐)おいて線形であり、且つ、視野の関心領域がマッピングされるイメージセンサーS20上のピクセル数を最大化する方法で検出器への視野角のマッピングを最適化しようとする。特に、図11は、関心領域の視野がイメージセンサーS20の視野に実質的に線形にマッピングされ、画像検出器のH/h=2.375の比率で、50°の視野がh=0.4の相対視野高さにマッピングされ、H=0.95の相対フィールド高さで100°マッピングされることを示している。この領域では、イメージセンサーでカバーされるピクセル数も最適化でき。上記の例示的なセンサーモデルOV16825の場合、50°から100°の視野内に約970ピクセルが配置されるが、ここでピクセル数はイメージセンサーのピクセルの1.34μmx1.34μmグリッドが編成される2つの直交方向の1つに沿った線に沿ってカウントされるものである。このピクセルサイズの場合、970ピクセルは1.3mm(970×1.34μm)に相当する。したがって、50°と100°の間の環状の視野は、センサーグリッドの2つの直交軸の1つに沿って取られた約1.3mmの直線距離にマッピングされる。
【0015】
より一般的には、関心領域は、物体空間内の光軸から第1の角度と第2の角度との間で延び、ここで第2の角度と第1の角度との比はRであり、R=1.67:1から2.5:1の範囲内であり得る。レンズは、物体空間の第2角度の光線が光軸から距離Hでレンズ結像面と交差し、物体空間の第1角度の光線がH/h>R、または好ましくはH/h≧1.1xR、またはより好ましくはH/h≧1.5xRとなるような光軸からの距離hでレンズ結像面と交差するように構成および構築することができる。
【0016】
関心領域の結像面への角度マッピングを指定するための別のメトリックは、全視野FOV、および半視野FOV1/2(すなわちFOV/FOV1/2=2)に関して提供される。レンズは、全視野のイメージサークルの結像面での直径(D)と中央の半分の視野のイメージサークルの直径(D1/2)の比が、D/D1/2>2になるように製造できる。また、D/D1/2≧2.2、または好ましくはD/D1/2≧2.5、またはより好ましくはD/D1/2≧3である。例えば、画像センサのピクセルセンサ素子の75パーセント以上は、50°と100°との間の環状視野に対応する画像領域に配置されてもよい。また、関心領域の視野の結像面への角度マッピングは、実質的に線形であり得る。
【表3】
MTF設計ターゲット値
【表4】
9要素設計結果
【表5】
【0017】
【表6】
【0018】
【表7】
【0019】
本発明のこれらおよび他の利点は、前述の明細書から当業者には明らかであろう。したがって、本発明の広範な発明概念から逸脱することなく、上述の実施形態に変更または修正を加えることができることは当業者であれば理解される。本発明は、したがって、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲および精神内にあるすべての変更および修正を含むことを意図する。さらに、添付の特許請求の範囲で使用される場合の「有する」および「からなる」という移行句は、記載されていない追加の請求要素または工程が請求の範囲から除外されるかを定義する。「有する」という用語は、包括的、または記載されていない要素または材料について排除しないことを意図している。「からなる」という用語は、特許請求の範囲で指定されているように、それに関連して使用されるもの以外の要素または材料を除外する。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
対照的に、出願人は、関心のあるすべての被写体が光軸から視野の周辺に向かって離れて配置される場合の用途を考慮した。その結果、出願人は、軸上性能のために最適化された既存のレンズは、軸上性能の不必要な最適化のために部分的に、周辺視野イメージングにあまり適さないことを認識した。したがって、軸上ではなく視野の周辺に位置する被写体を撮像するために最適化された広角レンズを提供することが、最新技術の進歩であると思料する。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある(国際出願日以降国際段階で引用された文献及び他国に国内移行した際に引用された文献を含む)。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1) 米国特許出願公開第2009/0052059号明細書
(特許文献2) 米国特許出願公開第2003/0107820号明細書
(特許文献3) 米国特許出願公開第2004/0257677号明細書
(特許文献4) 米国特許出願公開第2012/0120505号明細書
(特許文献5) 米国特許出願公開第2004/0211907号明細書
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視野の関心領域に配置された物体を撮像するための広角レンズであって、物体から画像空間への光軸に沿った順序で、第1のレンズ要素群と、開口絞りと、第2のレンズ要素群とを有し、前記関心領域は、前記光軸から少なくとも30度の第1の角度から前記光軸から少なくとも75度の第2の角度まで延びる環状円錐であり、前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域内に配置された物体を撮像するように構成されたものであり、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域内に配置された物体の撮像のために、光軸上の縦球面収差が、前記関心領域全体にわたる縦球面収差よりも大きくなるように構成され、
結像面において、80%の相対照明が105°まで維持されるものである、
広角レンズ。
【請求項2】
請求項1記載の広角レンズにおいて、前記第2の角度は、前記第1の角度の少なくとも2倍であるものである、広角レンズ。
【請求項3】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、前記第1の角度に対する前記第2の角度の比Rは、R=1.67:1から2.5:1の範囲にあるものである、広角レンズ。
【請求項4】
請求項3記載の広角レンズにおいて、物体空間内の前記第2の角度の光線が前記光軸から距離Hで前記レンズ結像面と交差し、物体空間内の前記第1の角度の光線が前記光軸から距離hで、前記レンズ結像面と交差するように構成および製造されたものであり、ここでH/h>R、または好ましくはH/h≧1.1xR、またはより好ましくはH/h≧1.5xRになるようにされるものである、広角レンズ。
【請求項5】
請求項3または4記載の広角レンズにおいて、R=2である、広角レンズ。
【請求項6】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1の角度が45度である、広角レンズ。
【請求項7】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1の角度は、50度である、広角レンズ。
【請求項8】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1の角度は、50度であり、前記第2の角度は100度である、広角レンズ。
【請求項9】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたる縦球面収差を光軸上の縦球面収差の半分未満にすることにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されたものである、広角レンズ。
【請求項10】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲よりも大きい軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されたものである、広角レンズ。
【請求項11】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲を軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲の1/4未満にすることにより、前記関心領域内に配置された物体を撮像するように構成されたものである、広角レンズ。
【請求項12】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のサジタル光線用に187lp/mmで少なくとも55%の変調伝達関数を有することにより、前記関心領域内に配置された物体を撮像するために構成されたものである、広角レンズ。
【請求項13】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のサジタル光線用に93lp/mmで少なくとも76%の変調伝達関数を有することにより、関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されるものである、広角レンズ。
【請求項14】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に187lp/ mmで少なくとも36%の変調伝達関数を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されるものである、広角レンズ。
【請求項15】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に、93lp/mmで少なくとも65%の変調伝達関数を有することにより、前記関心領域内に配置された物体の撮像用に構成されるものである、広角レンズ。
【請求項16】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、すべて球面を有するものである、広角レンズ。
【請求項17】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、4または5のレンズを有するものである、広角レンズ。
【請求項18】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、4つレンズを有するものである、広角レンズ。
【請求項19】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記第1および第2のレンズ要素群は、有効焦点距離は、1mm以下である、広角レンズ。
【請求項20】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
f値は、2.4以下である、広角レンズ。
【請求項21】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
f-シータの歪みは、全視界で34%以下である、広角レンズ。
【請求項22】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記広角レンズの結像面での主光線角が前記結像面において表面に垂直から4.5度未満である、広角レンズ。
【請求項23】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、後方焦点距離は、1mm以下である。
【請求項24】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、前記第1のレンズ要素群の、前記開口絞りに最も近いレンズ要素が3次の像面湾曲の補正に寄与するものである、広角レンズ。
【請求項25】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、前記第2のレンズ要素群のレンズ要素が3次の像面湾曲の補正に寄与するものである、広角レンズ。
【請求項26】
前記請求項のいずれかに記載の広角レンズにおいて、
前記関心領域内の前記視野の前記結像面上への角度マッピングが実質的に線形である、広角レンズ。
【請求項27】
光軸にまたがる150度を超える視野角FOVおよび前記光軸にまたがる中心半視野角FOV1/2を有する広角レンズであって、
前記中心半視野角FOV1/2の角度範囲に対する前記視野角FOVの角度範囲に対する比がFOV/FOV1/2=2になるものであり、視野のイメージサークルの結像面での直径(D)と前記中央半視野角のイメージサークルの直径(D1/2)の比は、D/D1/2>2になるように製造および配置されたものであり、
前記FOV 1/2 とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域全体にわたる縦球面収差よりも大きい光軸上の縦球面収差を有するものであり、
結像面において、80%の相対照明が105°まで維持されるものである
広角レンズ。
【請求項28】
請求項27記載の広角レンズにおいて、D/D1/2≧2.2、または好ましくはD/D1/2≧2.5、またはより好ましくはD/D1/2≧3である、広角レンズ。
【請求項29】
請求項27~28に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域内の前記視野の前記結像面への角度マッピングが実質的に線形である、請求項28~29に記載の広角レンズ。
【請求項30】
請求項27~29に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域全体にわたる縦球面収差は光軸上の縦球面収差の半分未満である、広角レンズ。
【請求項31】
請求項27~29に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲が前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲よりも大きいものである、広角レンズ。
【請求項32】
請求項27~31に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域全体にわたるタンジェンシャル光線の像面湾曲は、軸上のタンジェンシャル光線の像面湾曲の4分の1未満である、広角レンズ。
【請求項33】
請求項27~31に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のサジタル光線用に、187lp/mmで少なくとも55%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項34】
請求項27~31に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のサジタル光線用に、93lp/mmで少なくとも76%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項35】
請求項27~31に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に、187lp/mmで少なくとも36%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項36】
請求項27~31に記載の広角レンズにおいて、
前記FOV1/2とFOVとの間に配置された関心領域を有し、前記関心領域のタンジェンシャル光線用に、93lp/mmで少なくとも65%の変調伝達関数を有するものである、広角レンズ。
【請求項37】
請求項27~36に記載の広角レンズにおいて、前記レンズはすべて球面を有するものである、広角レンズ。
【請求項38】
請求項27~37に記載の広角レンズにおいて、有効焦点距離は、1mm以下である、広角レンズ。
【請求項39】
請求項27~3828~40に記載の広角レンズにおいて、f値は、2.4以下である、広角レンズ。
【請求項40】
請求項27~38に記載の広角レンズにおいて、
f-シータの歪みは、全フィールドで34%以下である、広角レンズ。
【請求項41】
請求項27~40に記載の広角レンズにおいて、
前記主光線角は、前記広角レンズの結像面での主光線角が前記結像面において表面に垂直から4.5度未満である、広角レンズ。
【請求項42】
請求項27~41に記載の広角レンズにおいて、後方焦点距離は、1mm以下である。
【請求項43】
請求項27~42に記載の広角レンズにおいて、前記光軸をまたがる全視野は、200度である、広角レンズ。
【請求項44】
前記請求項のいずれか一項に記載の広角レンズと、前記レンズの後焦点距離に配置された撮像表面領域を有する画像センサと、を有するカメラシステム。
【外国語明細書】