(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153900
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】フィルタエレメント、空気清浄装置アセンブリ、ならびに使用方法および組立て方法
(51)【国際特許分類】
B01D 46/52 20060101AFI20231011BHJP
F02M 35/024 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
B01D46/52 B
B01D46/52 C
F02M35/024 501E
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023122661
(22)【出願日】2023-07-27
(62)【分割の表示】P 2021156021の分割
【原出願日】2017-02-10
(31)【優先権主張番号】62/294,690
(32)【優先日】2016-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アダメク, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン, ベニー
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン, デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】マタラマキ, デイヴ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】空気清浄装置用フィルタカートリッジを提供する。
【解決手段】中央開放空間の周囲に配置されたプリーツ付き濾材26と、濾材を支持するライナと、第一の開放エンドキャップ45と第二の閉鎖エンドキャップ46とを備え、第一の開放エンドキャップ45は、空気清浄装置の筐体2内に動作的に設置されるとき、空気清浄装置のシール面に対してシールを形成するよう構成された半径方向を向くシール面を含み、半径方向を向くシール面は、中心軸Xから離れて突出する、複数の外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と、中心軸の方へ突出する、複数の内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分とを備え、ライナの第一の端は、前記濾材と前記半径方向を向くシール面との間の位置において起伏のない状態である、フィルタカートリッジ25、27とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)濾材と、
(b)前記濾材に連結された筐体シール装置であって、
(i)ある面を有するシール支持体と
(ii)前記シール支持体により支持され、半径方向を向くシール面と、前記シール支持体面と前記半径方向を向くシール面との間の、シール部材面に沿って変化する厚さを有するシール部材と、
を含む筐体シール装置と、
を含むフィルタカートリッジ。
【請求項2】
(a)前記半径方向を向くシール面は内向きの半径方向のシール面を含む、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項3】
(a)前記半径方向を向くシール面は外向きの半径方向のシール面を含む、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項4】
(a)前記シール支持体と前記半径方向を向くシール面との間の厚さは半径方向に変化する、
請求項1~3の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項5】
(a)前記シール支持体と前記半径方向を向くシール面との間の厚さは軸方向に概して一定である、
請求項1~4の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項6】
(a)前記シール部材の厚さは最小厚さと最大厚さだけ変化し、前記最大厚さは前記最小厚さの少なくとも1.1倍である、
請求項1~5の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項7】
前記半径方向を向くシール面は、(a)外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と、(b)内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分のうちの少なくとも一方を含む、請求項1~6の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項8】
(a)前記外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と、前記内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分は、前記カートリッジが筐体に導入され、筐体シール面とシールを形成するときに前記半径方向を向くシール面の中に形成される、
請求項7に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項9】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記半径方向を向くシール面は外向きの半径方向のシール面を含み、前記シール支持体と、前記外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における前記半径方向を向くシール面との間の前記シール部材の厚さは、前記シール支持体と、前記内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における前記半径方向を向くシール面との間の前記シール部材の厚さより大きい、
請求項7に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項10】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記半径方向を向くシール面は、内向きの半径方向のシール面を含み、前記シール支持体と、前記外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における前記半径方向を向くシール面との間の前記シール部材の厚さは、前記シール支持体と、前記内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における前記半径方向を向くシール面との間の前記シール部材の厚さより薄い、
請求項7に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項11】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と、前記内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分のうちの少なくとも一方は湾曲部分を含む、
請求項7~10の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項12】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記半径方向を向くシール面は、前記フィルタカートリッジ軸の周囲に延びる前記シール支持体に沿って、1インチあたり、半径方向に内側方向に突出して、かつ軸方向に延びる少なくとも2つの部分と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる少なくとも2つの部分を含む、
請求項7~11の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項13】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記半径方向を向くシール面は、前記フィルタカートリッジ軸の周囲に延びる前記シール支持体に沿った1インチの距離に沿って、前記半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる約13未満の部分と交互の、前記半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる約13未満の部分を含む、
請求項7~12の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項14】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記半径方向を向くシール面は、前記半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上の部分と交互の、前記半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上の部分を含む、
請求項7~13の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項15】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記半径方向を向くシール面は、前記半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上400以下の部分と交互の、前記半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上400以下の部分を含む、
請求項7~14の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項16】
(a)前記筐体シール装置は、流体が濾材の中に、またはそこから流れる流体ポートを形成し、シール支持体と半径方向に延びるシール部材との間のシール部材の厚さは前記流体ポートに沿って変化する、
請求項1~15の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項17】
(a)前記濾材は第一および第二の端を有し、中央開放空間を取り囲み、それを画定する、
請求項1~16の何れか項に記載フィルタカートリッジ。
【請求項18】
(a)前記濾材は前記中央開放空間の周囲に配置されたプリーツ付き濾材を含む、
請求項17に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項19】
(a)前記濾材は前記中央開放空間の周囲に配置されたプリーツなし濾材を含む、
請求項17に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項20】
(a)前記濾材は、第一および第二の、反対の流面を画定し、前記第二の流面の付近で閉じたフルートの集合と、前記第一の流面の付近で閉じたフルートの集合を有する濾材を含む、
請求項1~16の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項21】
(a)前記濾材は、第二の濾材シートに取り付けられて、巻き取られるか、または積層されたフルート付き濾材シートを含む、
請求項1~16および20の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項22】
(a)前記濾材は、第一および第二の、反対の流面を画定し、前記第一の流面から前記第二の流面まで延びるフルートを有する濾材を含み、前記第一の流面から前記第二の流面への流れは、前記濾材を通る流れによる場合を除き、閉じられる、
請求項1~16および20~21の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項23】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、前記シール支持体面と前記半径方向を向くシール面との間の厚さは、前記外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と、前記内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分との間で、前記フィルタカートリッジ軸の周囲で前記半径方向を向くシール面に沿って連続的に変化する、
請求項7~16の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項24】
(a)前記濾材は第一および第二の端を有し、
(b)第一の開放したエンドピースは前記濾材の前記第一の端に位置付けられ、
(c)前記筐体シール装置は前記第一のエンドピース上に位置付けられる、
請求項1~23の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項25】
(a)前記シール支持体は、濾材軸の周囲に延びる支持構造を含み、前記シール支持体も濾材を支持する、
請求項1~24の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項26】
(a)前記シール支持体はプリフォームを含む、
請求項1~25の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項27】
(a)前記半径方向を向くシール面は、前記濾材の端から引っ込められている、
請求項1~26の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項28】
(a)気体流吸込み口および気体流吐出し口を有し、アクセスカバーを有する本体部分を含む筐体と、
(b)波形壁筐体シール構造と、
(c)前記筐体内に動作的に、取り外し可能に位置付けられ、前記波形壁筐体シール構造にシールされる請求項1~26の何れか1項に記載のフィルタカートリッジと、
を含むフィルタアセンブリ。
【請求項29】
(a)前記波形壁筐体シール構造は、第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面を含む、
請求項28に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項30】
(a)前記第一のフィルタカートリッジ波形壁面と前記第二のフィルタカートリッジ波形壁面は前記波形壁筐体シール構造のそれぞれ反対側にある、
請求項29に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項31】
(a)濾材と、
(b)筐体シール装置であって、
(i)半径方向を向くシール部材面を有するシール部材と、
(ii)前記シール部材面に沿って配置され、それを形成する複数のローブと、を含み、
(iii)前記複数のローブは約1mm/ローブ~約25mm/ローブのピッチを提供する
筐体シール装置と
を含むフィルタカートリッジ。
【請求項32】
(a)前記複数のローブは、約2mm/ローブ~約12mm/ローブのピッチを提供する、
請求項31に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項33】
(a)前記複数のローブは、約4mm/ローブ~約10mm/ローブのピッチを提供する、
請求項31に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項34】
(a)前記シール部材面は内向きの半径方向のシール面として提供される、
請求項31~33の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項35】
(a)前記シール部材面は外向きの半径方向のシール面として提供される、
請求項31~33の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項36】
(a)前記濾材は前記シール部材面の周辺に沿って配置される、
請求項31~35の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項37】
(a)前記シール部材面は前記濾材の周辺に沿って配置される、
請求項31~35の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項38】
(a)前記濾材はプリーツ付き濾材を含む、
請求項31~37の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項39】
(a)前記プリーツ付き濾材は中央開放空間の周囲に配置される、
請求項38の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項40】
(a)前記濾材はプリーツなし濾材を含む、
請求項31~37の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項41】
(a)濾材は第一および第二の反対の流面を画定し、前記第二の流面の付近で閉じたフルートの集合と、前記第一の流面の付近で閉じたフルートの集合を有する濾材を含む、
請求項40に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項42】
(a)前記濾材は、前記第二の濾材シートに取り付けられ、巻き取られるか積層されたフルート付き濾材シートを含む、
請求項40および41の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項43】
(a)前記濾材は、第一および第二の反対の流面を画定し、前記第一の流面から前記第二の流面まで延びるフルートを有する濾材を含み、前記第一の流面から前記第二の流面への流れは、前記濾材を通る流れによる場合を除いて閉じられる、
請求項40~41の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項44】
(a)気体流吸込み口と気体流吐出し口を有し、アクセスカバーを有する本体部分を含む筐体と、
(b)波形壁筐体シール構造と、
(c)前記筐体内に動作的に、取り外し可能に位置付けられ、前記波形壁筐体シール構造にシールされた請求項30~42の何れか1項に記載のフィルタカートリッジと、
を含むフィルタアセンブリ。
【請求項45】
(a)前記波形壁筐体シール構造は、第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面を含む、
請求項44に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項46】
(a)前記第一のフィルタカートリッジ波形壁面と前記第二のフィルタカートリッジ波形壁面は、前記波形壁筐体シール構造のそれぞれ反対側にある、
請求項45に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項47】
(a)濾材と、
(b)前記濾材に連結された筐体シール装置であって、
(i)シール支持体と、
(ii)シール部材であって、前記シール支持体により支持され、半径方向を向く面と、半径方向を向く面がフィルタ筐体上の、約1mm/ローブ~約25mm/ローブのピッチで提供された複数のローブを有する波形壁シール面に適合するのに十分な柔らかさと、を有するシール部材と、
を含む筐体シール装置と、
を含むフィルタカートリッジ。
【請求項48】
(a)前記複数のローブは、約2mm/ローブ~約12mm/ローブのピッチを提供する、
請求項47に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項49】
(a)前記複数のローブは、約4mm/ローブ~約10mm/ローブのピッチを提供する、
請求項47に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項50】
(a)前記シール部材面は内向きの半径方向のシール面として提供される、
請求項47~49の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項51】
(a)前記シール部材面は外向きの半径方向シール面として提供される、
請求項47~49の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項52】
(a)前記濾材は前記シール部材面の周辺に沿って配置される、
請求項47~51の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項53】
(a)前記シール部材面は前記濾材の周辺に沿って配置される、
請求項47~51の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項54】
(a)前記濾材はプリーツ付き濾材を含む、
請求項47~53の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項55】
(a)前記プリーツ付き濾材は中央開放空間の周囲に配置される、
請求項54の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項56】
(a)前記濾材はプリーツなし濾材を含む、
請求項47~53の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項57】
(a)前記濾材は第一および第二の反対の流面を画定し、前記第二の流面の付近で閉じたフルートの集合と、前記第一の流面の付近で閉じたフルートの集合を有する濾材を含む、
請求項56に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項58】
(a)前記濾材は、第二の濾材シートに取り付けられ、巻き取られるか、積層されたフルート付き濾材シートを含む、
請求項56および57の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項59】
(a)前記濾材は、第一および第二の反対の流面を画定し、前記第一の流面から第二の流面まで延びるフルートを有する濾材を含み、前記第一の流面から第二の流面への流れは、前記濾材を通る流れによる場合を除き、閉じられる、
請求項56~58の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項60】
(a)前記シール部材はシリコンゴムを含む、
請求項47~59の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項61】
(a)気体流吸込み口と気体流吐出し口を有し、アクセスカバーを有する本体部分を含む筐体と、
(b)波形壁筐体シール構造と、
(c)前記筐体内に動作的に、取り外し可能に位置付けられ、前記波形壁筐体シール構造にシールされた請求項46から59の何れか1項に記載のフィルタカートリッジと、
を含むフィルタアセンブリ。
【請求項62】
(a)前記波形壁筐体シール構造は第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面を含む、
請求項61に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項63】
(a)前記第一のフィルタカートリッジ波形壁面と前記第二のフィルタカートリッジ波形壁面は、前記波形壁筐体シール構造のそれぞれ反対側にある、
請求項62に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項64】
請求項28~30、44~46、および61~63の何れか1項に記載のフィルタアセンブリの修理交換方法において、
(a)前記フィルタカートリッジを前記筐体内に導入するステップと、前記シール部材と前記波形壁筐体シール構造との間にシールを形成するステップと、
を含む方法。
【請求項65】
(a)前記フィルタカートリッジを前記筐体内に導入するステップによって、前記シール部材を前記波形壁筐体シール構造に適合させるステップをさらに含む、
請求項64に記載のフィルタアセンブリの修理交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2016年2月12日に米国特許商標庁に出願された米国特許出願第62/294,690号明細書の優先権を主張するものである。米国特許出願第62/294,690号明細書の開示の全体を参照によって本願に援用する。
【背景技術】
【0002】
空気またはその他の気体の濾過は、多くのシステムにおいて望ましい。典型的な用途は、内燃機関への吸気の濾過である。他の用途は、クランクケース換気フィルタアセンブリの濾過である。典型的に、このようなシステムは、その中に修理交換可能なフィルタカートリッジを有するフィルタアセンブリを含む。使用期間が終わると、フィルタ筐体内の濾材は、クリーニングまたは完全な交換の何れかを通じた修理交換が必要である。典型的に、例えば自動車の内燃機関で使用される空気清浄装置またはクランクケース換気フィルタアセンブリの場合、濾材は取り外し可能で交換可能な、すなわち修理点検可能なコンポーネントの中に収容され、これは典型的に、フィルタエレメントまたはカートリッジと呼ばれる。フィルタカートリッジは使用中、空気清浄装置内に取り外し可能にシールされるように構成される。組立て、保守性、および/または使用に関するフィルタ装置の改良が望ましい。フィルタカートリッジは、第一の(例えば、一次)フィルタカートリッジまたは第二の(例えば、二次または安全)フィルタカートリッジとして提供できる。空気清浄装置アセンブリは、第一のフィルタカートリッジだけ、または第一のフィルタカートリッジと第二のフィルタカートリッジの両方を含むことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
フィルタアセンブリ(空気清浄装置アセンブリまたはクランクケース換気フィルタアセンブリ等)およびそのコンポーネントのほか、その特徴について説明する。また、組立ておよび使用方法についても説明する。フィルタアセンブリは一般に、その中に取り外し可能に位置付けられたフィルタカートリッジを有する筐体を含む。例示的なフィルタカートリッジが示されており、これは、開放空間の周辺に沿って延び、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と交互である、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を有する筐体シール面を有する。半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と交互である半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分は、筐体シール面から半径方向に突出する、軸方向に延びる複数のリブを有する筐体シール面と係合するように構築される。
【0004】
示されている他の例示的なフィルタカートリッジは、濾材と、筐体シール装置と、を含む。筐体シール装置は、非波形壁シール支持体と、シール部材であって、非波形壁シール支持体により支持され(例えば、それに成型で結合され)、半径方向を向くシール面と、シール部材に沿って変化して、半径方向を向くシール面を形成する波形壁シール面を提供するような、シール支持体と半径方向を向くシール面との間の厚さと、を有するシール部材と、を含む。
【0005】
示されている他の例示的なフィルタカートリッジは、濾材と、筐体シール装置と、を含む。筐体シール装置は、半径方向を向く波形壁シール部材面を有するシール部材と、波形壁シール部材面に沿って配置され、それを形成する複数のローブと、を含み、複数のローブは、約1mm/ローブ~約25mm/ローブ(例えば、約2mm/ローブ~約12mm/ローブ)のピッチを提供し、ピッチは隣接するローブのピーク間の距離である。
【0006】
示されている他の例示的なフィルタカートリッジは、濾材と、筐体シール装置と、を含み、筐体シール装置は、シール支持体と、シール部材であって、シール支持体によって支持され、半径方向を向く面と、半径方向を向く面が約1mm/ローブ~約25mm/ローブ(例えば、2mm/ローブ~約12mm/ローブ)のピッチで提供された複数のローブを有するフィルタ筐体上の波形壁シール面に適合できるのに十分な柔らかさと、を有し、ピッチは隣接するローブのピーク間の距離である、シール部材と、を含む。
【0007】
本開示によるいくつかの利点を得るために、空気清浄装置アセンブリ、そのコンポーネント、またはその特徴が本明細書において特徴付けられている詳細事項のすべてを有するという特別な要求事項はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示による空気清浄装置アセンブリの斜視図である。
【
図2】
図1の空気清浄装置アセンブリの断面斜視図である。
【
図3】
図1の空気清浄装置アセンブリの一部の拡大断面斜視図である。
【
図4】フィルタカートリッジが取り外された、
図1の空気清浄装置の一部の拡大断面斜視図である。
【
図5】
図1の空気清浄装置で使用するフィルタカートリッジの一部の部分図の斜視図である。
【
図6】
図5のフィルタカートリッジの一部の断面斜視図である。
【
図6A】
図5のフィルタカートリッジの断面図である。
【
図7】
図1の空気清浄装置の筐体の吐出し管の平面図である。
【
図8】
図2の空気清浄装置のフィルタカートリッジの閉鎖エンドピースの平面図である。
【
図9】
図1の空気清浄装置アセンブリの一部組立て断面斜視図であり、空気清浄装置の筐体吐出し管と係合する前のフィルタカートリッジを示す。
【
図10】概して
図1による空気清浄装置アセンブリのための代替的な吐出し管端面図であり、この代替的な出口管は代替的なフィルタカートリッジと使用できる。
【
図11】
図10の代替的な吐出し管の、線11-11に沿った断面図である。
【
図12】
図11の代替的な吐出し管の、線12-12に沿った断面図である。
【
図13】
図11の代替的な吐出し管の、線13-13に沿った断面図である。
【
図14】
図10の吐出し口と係合するように構築された代替的なフィルタカートリッジの斜視図である。
【
図15】
図14のフィルタカートリッジのエンドピースの底面図である。
【
図16】
図15のフィルタカートリッジの、線16-16に沿った断面図である。
【
図17】
図16のフィルタカートリッジのエンドピースの、線17-17に沿った断面図である。
【
図18】
図10の吐出し口と係合するように構築された、他の代替的なフィルタカートリッジの斜視図である。
【
図21】
図10の吐出し口と係合するように構築されたフィルタカートリッジの斜視図である。
【
図23】
図22のフィルタカートリッジの、線23-23に沿った断面図である。
【
図24】
図22のフィルタカートリッジの、線24-24に沿った断面図である。
【
図25】
図21のフィルタカートリッジのエンドピースの、線25-25に沿った断面図である。
【
図26】Z型濾材を含むフィルタカートリッジを利用する代替的な空気清浄装置アセンブリの分解断面図である。
【
図27】
図26の、およびプレクリーナを含む空気清浄装置アセンブリの断面図である。
【
図28】第一のフィルタカートリッジと第二のフィルタカートリッジを利用する代替的な空気清浄装置アセンブリの分解断面図である。
【
図30】
図28の空気清浄装置アセンブリの分解断面図である。
【
図31】
図28と同様の空気清浄装置アセンブリの断面図である。
【
図32】
図31の、およびプレクリーナを含む空気清浄装置アセンブリの断面図である。
【
図33】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの斜視図である。
【
図34】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの斜視図である。
【
図35】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの上面図である。
【
図36】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの端面図である。
【
図37】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの斜視図である。
【
図38A】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの斜視図である。
【
図38C】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの一部の端面図である。
【
図39】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの一部の端面図である。
【
図40】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの一部の端面図である。
【
図41】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的な濾材パックの一部の端面図である。
【
図42A】本開示の空気清浄装置アセンブリで使用できる代替的なフィルタエレメントの端面図である。
【
図42B】
図42Aのフィルタエレメントの、線42B-42Bに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
本明細書において、例示的なフィルタアセンブリ、フィルタカートリッジ、およびそのコンポーネントが説明され、示されている。様々な具体的な特徴とコンポーネントを詳しく特徴付ける。利益を提供するために、多くのものを応用できる。しかしながら、本開示によるいくつかの利益を提供するためには様々な個々の特徴とコンポーネントを説明されている特徴と特性のすべてを有する全体としてのアセンブリに応用しなければならない、という特別な要求事項はない。
【0010】
複数の実施形態が示され、説明されている点に留意されたい。これらの実施形態は、示されている特徴に関してすべてを網羅しているとされるものではない。すなわち、1つの実施形態の選択された特徴は、希望に応じて、他の実施形態の1つまたは複数にも有利に応用することができる。多くの例において、示されているフィルタアセンブリは、例えば内燃機関のフィルタ吸気に使用される空気清浄装置アセンブリである。フィルタアセンブリがクランクケース換気フィルタアセンブリである別の実施形態についても説明されており、この場合、フィルタカートリッジは、典型的にその中に微粒子状と液体の両方の汚染物質が含まれるクランクケースブローバイガスの濾過に使用される。どちらのタイプのフィルタアセンブリも、一般に「気体フィルタアセンブリ」であり、これは、濾過されるキャリアステージが気体(空気またはクランクケース換気ガス)であるからである。本明細書で説明される技術は典型的に、気体濾過の用途において使用されるが、希望に応じて例えば液体等、他の材料の濾過にも使用できる。
【0011】
図1の参照番号1は概してフィルタアセンブリ、例えば本開示による空気清浄装置または空気清浄装置アセンブリもしくは構成を示す。(この例示的な空気清浄装置アセンブリの)フィルタアセンブリ1は、筐体2を含む。筐体2は、側壁2sを画定し、第一の本体または筐体部分3と、第二の本体部分、またはアクセスカバー4を含む。図の例において、アクセスカバー4は、第一の本体部分3に取り外し可能に固定されるが、代替案も可能である。同じく、代替案が可能であるが、図の例の場合、カバー部分4の本体部分3への取付は、ツイストロック装置5による。例示的なツイストロック装置5は、2015年6月2日に出願された米国仮特許出願第62/184,567号明細書に示されており、その開示を参照によって本願に援用する。カバー部分4は、ラッチ、例えばオーバセンタラッチによって本体部分3に保持できる。
【0012】
一般に、空気(気体)クリーナ1は、空気(ガス)流吸込み装置7を含む。図の例において、空気流吸込み装置7は、本体部分3に取り付いている、7tで示される吸込み管である。図に示されている特定の吸込み管7tは側面の接線方向の吸込み口として構成され、すなわち、気体流は、筐体の中心軸Xの方向に直接向けられるのではなく、筐体2の内壁に対して接線方向に向けられる。代替的な吸込み装置、位置、および方向も可能である。しかしながら、図の接線方向の吸込み装置は後述の理由により、好都合で有利である。
【0013】
8において、筐体2にあるダスト/水排出装置が示され、これは管9を含む。図の例において、管9はアクセスカバー4の一部を含むが、代替案も可能である。管9は、吸引バルブ装置10により覆われ、図の例では空気清浄装置で広く使用されるタイプのダックビルバルブを含み、例えば参照によって本願に援用される国際特許出願第2006/06241 A1号パンフレット、米国特許第6,419,718 B1号明細書、および米国特許第8,864,866号明細書を参照されたい。代替的な吸引バルブ装置を使用できる。
【0014】
15において、吐出し管または流管が、筐体本体部分3の残りの部分の上に位置付けられた筐体2の一部として示されている。管15は、筐体本体3と一体に形成できるが、吐出し管15は筐体本体3にスナップフィットされた、またはそれ以外に取り付けられた別の部品とすることができる。
【0015】
動作中、濾過されるべき空気(気体)が吸込み管7tを通って空気清浄装置アセンブリに入る。最終的に、やがて空気は筐体2の内部2iの中に位置付けられたフィルタカートリッジ装置の濾材を通る。エアフィルタカートリッジの濾材を通過した後、濾過された空気は吐出し管15を通って筐体から出るように案内される。吐出し管15から、濾過された空気は機器の下流に、例えばターボシステムへ、またはエンジンシステムの空気取り入れ口へと案内される。
【0016】
図の特定の空気清浄装置(フィルタ)アセンブリ1は、任意選択のプレクリーナステージを含む。プレクリーナステージは一部に、空気を吸込み管7tから接線方向に筐体2の内部2iの中へと案内することによって提供される。すると、空気はアセンブリ1の内部の周囲のサイクロンパターンに案内される。これは、空気の流れの中に水またはダスト粒子があれば、その一部を側壁2sの内面に当たるように追いやる傾向がある。空気の流れから分離されたこの物質は最終的に、管9に向かって移動し、その中に入り、そこからバルブ10を通じて排出される。
【0017】
図の特定の空気清浄装置アセンブリ1は、それを様々な向きで、例えば中心軸Xを垂直にして、または中心軸Xを水平にして、または垂直と水平との間の何れかの角度で取り付けることができるように構成される。これは、吐出し管9を下方に向けることによって容易になる。
【0018】
筐体本体部分3は、そこに取り付いている取付パッド装置を含むことができる。取付パッド装置は、筐体2の残りの部分と一体に形成でき、またはそれは別の部品とすることもできる。取付パッド装置は、筐体2を、空気清浄装置1がそれと共に使用される機器の上の所定の位置に固定するのに役立てるために使用される。筐体部分3に取り付いている取付パッド装置を有することにより、修理交換中に筐体部分3は機器上の所定の位置にボルト、またはその他のシステムにより保持でき、アクセスカバー4は、修理交換に好都合となるように、本体部分3に取り外し可能に固定される。筐体部分3の一部として使用可能な例示的な取付パッド装置は米国特許第8,864,866号明細書において開示されており、その開示を参照によって本願に援用する。
【0019】
目詰まりインディケータ15rのための圧力タップは、任意選択によって、空気清浄装置アセンブリ1と共に使用できる。
【0020】
本開示と共にその他の空気清浄装置アセンブリを使用でき、これには国際特許出願第2006/06241 A1号パンフレット、国際特許出願第2009014988号パンフレット、米国特許第6,419,718 B1号明細書、および米国特許第8,864,866号明細書に示され、開示されたものが含まれ、これらの開示を参照により本願に援用する。
【0021】
次に、
図2を参照すると、空気清浄装置アセンブリ1が断面図で示されている。
図2を参照すると、フィルタカートリッジ25とフィルタカートリッジ27が筐体内部2iの中に位置付けられているのがわかる。フィルタカートリッジ25について、以下により詳しく説明する。一般に、カートリッジ25は修理交換可能なコンポーネントであり、これは濾材26の広がりを含み、濾過されるべき空気はそこを通過した後、アセンブリ1から出ることができる。さらに、フィルタカートリッジ27について、以下により詳しく説明する。一般に、カートリッジ27は修理交換可能なコンポーネントであり、これは濾材28の広がりを含み、濾過されるべき空気はそこを通過した後、アセンブリ1から出る。フィルタカートリッジ25は第一の(例えば、一次)フィルタカートリッジまたはエレメントと呼ぶことができ、フィルタカートリッジ27は第二の(例えば、二次または安全)フィルタカートリッジまたはエレメントと呼ぶことができる。本明細書において述べられているフィルタカートリッジの実施形態の様々な特徴は一次および二次フィルタカートリッジの両方に当てはまり、このような記述は、特に別段のことわりがないかぎり、一次または二次フィルタカートリッジのみに限定されると解釈されるべきではない。さらに、本明細書において述べられているフィルタカートリッジの特定の実施形態の各種の特徴は他の実施形態にも当てはまり、このような記述は、文脈によりそうではないことが明白であるか、または特に別段のことわりがないかぎり、説明されているこの特定の実施形態のみに限定されると解釈されるべきではない。
【0022】
「修理交換可能なコンポーネント」という用語は、本明細書において、およびカートリッジ25および27に関して使用されるかぎり、カートリッジ25および27が空気清浄装置アセンブリ1の中で取り外し可能かつ交換可能であることを意味する。それゆえ、濾材26および/または28が使用中に詰まると、カートリッジ25および/またはカートリッジ27を取り外すことができ、修理または交換できる。
【0023】
図2を参照すると、筐体2が、フィルタカートリッジ25の選択された部分の周囲に任意選択によるシールド装置29を含むことがわかる。シールド装置29は、筐体本体部分3の中に第一のシールド部分30を含み、これはその位置においてカートリッジ25の一部を取り囲む向きであり、シールド30と外部側壁32との間に環31を形成する。吸込み口7からの空気は吸込み穴7aの中と環31の中およびサイクロンパターン内に案内される。シールド30は、空気が少なくとも部分的にサイクロンパターンを通り、アクセスカバー4に向かう方向にシールド30を通過し終わるまで、環31の中に取り込まれた空気により運ばれるダストおよびその他の物質が濾材26に直接衝突するのを防止する。
【0024】
図2において、シールド装置29の第二のシールド部分は、アクセスカバー4の中に参照番号33で示されている。第二のシールド部分33は、シールド33と部分4の側壁35との間に環34を画定する。37において、側壁2に開けられた筐体内部2iから管9の内部9iへの出口または吐出し穴が示されている。出口または吐出し穴37は環34と連通している。シールド33は、ダストおよびその他の物質を穴37からダスト排出装置8へと除去しやすくするのに役立つ。
【0025】
部分30および33と同様の1つまたは複数のシールドを有する、シールド装置29と同様のシールド装置を使用することは、多くの空気清浄装置構成において共通しており、例えば国際特許出願第2006/06241 A1号パンフレット、国際特許出願第2009/014988号パンフレット、米国特許出願第61/446,653号明細書、米国特許出願第61/473,296号明細書、米国特許第6,419,718 B1号明細書、および米国特許第8,864,866号明細書を参照されたく、開示を参照により本願に援用する。同様の特徴と原理をここで使用できる。
【0026】
シールド装置29とダスト排出装置8の使用は、空気から水およびそれより大きい粒子を分離するための第一のプレクリーナステージを有し、その後、空気がフィルタカートリッジ25を通過する(第二ステージ)「2ステージ」または「2段階」空気(気体)清浄装置が望まれる多くの用途に利用できることに留意されたい。しかしながら、このような特徴は一般に任意選択によるもので、本開示の原理の多くは、このような2ステージ構成またはプレクリーナステージを持たない空気清浄装置において応用できる。フィルタカートリッジ25の下流に、第二のフィルタカートリッジ27があり、それによって空気はフィルタカートリッジ25とフィルタカートリッジ27の両方を通ってから、空気吐出し口15を介して外に出る。理解すべき点として、空気清浄装置アセンブリ1は、フィルタカートリッジ25だけでも、フィルタカートリッジ27だけでも、または一緒に、および
図2に示されているように提供されたフィルタカートリッジ25とフィルタカートリッジ27の両方でも動作させることができる。
【0027】
前述のように、
図1~2に関してこれまでに特定され、記載された一般的な空気清浄装置の構成(フィルタアセンブリ)と動作に関する特徴はよく知られた特徴であり、その形態は、様々なシステムで使用されている。
図1~2の本空気清浄装置の特定の固有の特性は、フィルタカートリッジの、特にそれと空気清浄装置アセンブリ1の他の部分との係合に関する具体的な特徴に関係する。ここでは、これに関する選択された特徴について述べる。
【0028】
再び、一般的な意味として、カートリッジ25および27は修理交換可能なコンポーネントである。すなわち、これらは空気清浄装置1の耐用期間中、取り外して交換できる。カートリッジ25と筐体2との間、およびカートリッジ27と筐体との間には、カートリッジを修理交換可能なコンポーネントとするために、および濾過されていない空気がカートリッジ25および/またはカートリッジ27を通らずに吐出し管15に入ることを確実に防止するために、それがエンジンに損傷を与えかねないことから、解除可能なシールが必要である。
【0029】
フィルタカートリッジ25は一般に濾材26を含み、これは第一および第二の反対の濾材端41および42との間に延びる。第一の濾材端41は第一のエンドピース(例えば、キャップ)45と係合する。第二の濾材端42は、第二のエンドピース(例えば、キャップ)または部品46と係合する。それゆえ、濾材26は反対のエンドキャップ(例えば、エンドピース)45、46間に延びる。
【0030】
本明細書で説明されている、例えば示されている選択された手法では代替案が可能であるが、濾材26は開放したフィルタ内部26iを取り囲むように、一般に空気清浄装置1とカートリッジ25の中心軸Xの周囲に構成される。濾材26は、プリーツ付き濾材とすることができるが、代替案も可能である。濾材26は、希望に応じて図のように円筒形のパターンに構成できるが、代替案も可能である。例えば、濾材26は両端41、42間の範囲で幾分、円錐のような形状とすることができる。また、濾材は、非円形の内周および/または外周を有するように構成でき、例えば長円、楕円、またはその他の断面形状が可能である。いくつかの実施形態において、これらの様々な構成を得るために濾材は中央プレナムの周囲に配置される。
【0031】
本明細書で説明されている選択された手法では代替案が可能であるが、第二のエンドピース(例えば、キャップ)46は典型的に、閉鎖エンドピースまたはキャップであり、第二の端42において濾材26を完全に覆うように延び、濾材26のその端42とフィルタ内部26iを閉じる。すなわち、例えば図のようなエンドピース46は閉鎖エンドピース、すなわち、開放したフィルタ内部26iと連通する貫通穴を持たないエンドピースである。
【0032】
他方で、第一のエンドピースまたはキャップ45は開放エンドピースである。すなわち、これは、例えば開放したフィルタ内部26iを介して濾材と連通する中央穴50を取り囲み、それを画定する。典型的な使用では、穴50は濾過された空気のための、濾材、例えば開放フィルタ26iからの空気流出口穴である。濾過中の気体の流れが逆方向である代替的な用途では、穴50を取込み穴とすることができる。一般に、これは気体流用の穴である。
【0033】
図の例の場合、第一のエンドピース45はカートリッジ25の濾材26全体にわたり、外周26xから内周26oまで延びる。第一のエンドピース45は典型的に、貫通する中央の穴50を1つだけ有する。
【0034】
再び、アクセスカバー4を筐体本体部分3から取り外すと、内部2iに手を入れてカートリッジ25を取り付けるか、取り外すことができる。その際、フィルタカートリッジ25を筐体2に適切に取り外し可能にシールして、濾過されていない空気流が吐出し管15に流入しないように保護する必要がある。このようにするために、カートリッジ25には第一の(または筐体)シール装置55を設ける。
【0035】
筐体シールまたは第一のシール装置55と筐体2との間の例示的な相互作用が米国特許第8,864,866号明細書において説明されており、その開示の全体を参照によって本願に援用する。
【0036】
第一の筐体シールまたは第一のシール装置55および第一のエンドピース(例えば45)の他の特徴に関して、
図3および4を参照する。第一のシール装置55は、解除可能なシールのために、空気清浄装置アセンブリ1のうち、第一のカートリッジシール面58と呼ばれる一部と係合するように向けられた半径方向を向くシールまたはシール面55sを画定していることがわかる。図のように、第一のシール装置55は、第一のフィルタカートリッジ25がフィルタアセンブリ1に取り付けられると、第一のカートリッジシール面58との外向きの半径方向シールを形成する。
【0037】
さらに
図3を参照すると、第一のシール装置55の、構造58とシールを形成する面55sが概して半径方向を向く面であることがわかるであろう。したがって、第一のシール装置55は、半径方向を向くシールと呼ぶことができる。これに関して、「半径方向に」とは、シールまたはシール面(およびシール中のシール面の圧縮)は、概して中心軸Xに向かうか、その反対に(すなわち、その周囲に、またはそれを中心として)方向付けられることを意味する。図の例における特定の面55sは、中心軸Xに関して半径方向に外向きに描かれているため、シール装置55は「半径方向に外向き」として特徴付けることができる。しかしながら、本開示によるいくつかの原理では、半径方向に内向きのシールを使用することができる点に留意されたい。
【0038】
理解すべき点として、シールまたはシール面を半径方向に外向き、または半径方向に内向きとして特徴付けることは、シールに作用する力が正確に中心軸Xを通るとはかぎらないかもしれない状況を含む。すなわち、中心軸Xの周囲の、またはそれを中心としたシール面の形状または曲率により、シール面に沿った何れの特定の点においてシールを圧縮する力も、中心軸Xの片側またはその反対に向かう方向に分解されてもよい。一般に、シール面はシール部材の内側(内向きで、概して中心軸Xに面する)か、またはシール部材の外側(外向きで、概して中心軸Xと反対に面する)の何れかである。シール部材への力の方向は、次の記述から明らかとなる。これは、シール部材にかかる力が概して中心軸Xと平行な方向に加えられ、シール面が概して中心軸Xに垂直である軸方向シールと対照的である。
【0039】
図の例において、筐体シール装置55はエンドピース(例えば、キャップ)45の一部を含むことが示される。より一般的な意味では、特定の筐体シール装置がエンドピースの一部を含むか否かを問わず、筐体シール装置はフィルタカートリッジに取り付けられ、筐体に解除可能にシールされるように構成される。
【0040】
本明細書で説明される好ましく、有利な筐体シール装置は一般に、「クランプ不使用」または「ノークランプ」筐体シール装置である。これによって、これらはカートリッジが筐体に挿入されると確立され、筐体シール装置の周囲で何れかの種類のクランプまたはコネクタを締める必要がないことを意味する。
【0041】
図の例示的な第一のシール装置55の具体的な特徴を、以下により詳しく説明する。
【0042】
一般に、
図3に示される特定の装置の場合、シール装置55がそれと取り外し可能に係合して第一のシール装置55を形成する表面58は、筐体2の軸方向に内側に、
図2のアクセスカバー4に向かって方向付けられるシールフランジ60を含む。
【0043】
ここで、
図2~4を参照すると、カートリッジ25は内部の詳細を示すために、各部分が断面で示されている。特に第一のエンドピース(例えば、キャップ)45に注目する。典型的な好ましい実施形態において、エンドピース(例えば、キャップ)45はシール支持体62を含み、それによって、成型されたシール部材64がシール支持体62と第一のカートリッジシール面58との間で圧縮される。好ましくは、表面55sでのシール装置55のためのシール圧力は、エンドピース(例えば、キャップ)45の中に、半径方向に圧縮可能な材料を提供し、好ましくは(および任意選択により)その中に比較的硬質の半径方向の支持装置(例えば、シール支持体62)を埋め込むことによって管理される。
【0044】
いくつかの実施形態において、シール装置55のための支持を提供する支持装置は、エンドピース(例えば、キャップ)モールディング45の中に埋め込まれた「プリフォーム」である。これに関して、「プリフォーム」とは、支持装置または構造、すなわちカートリッジ25の組立てには、予め形成された、すなわちプリフォームコンポーネントが使用されることを意味する。典型的に、プリフォームコンポーネントはプラスチックから成型されるが、代替案も可能である。典型的に、プリフォームコンポーネントは第二のエンドピース(例えば、キャップ)45に向かって延びる構造に固定されるが、代替案も可能である。「プリフォーム」の形成およびシール装置55のプリフォームへの取付は、鋳造またはその他の方法で行うことができる。
【0045】
シール支持体62は典型的に、第一のシール55を形成するシール材料中のある位置に埋め込まれ、それによって半径方向に中心軸Xに向かう表面55sの圧縮は、支持体62により、表面55sと支持体62との間の領域におけるエンドピース(例えば、キャップ)材料の半径方向の圧縮量が少なくとも5%、典型的には少なくとも15%、好ましくは少なくとも約25%の最小圧縮を有し、典型的には約75%未満の最大圧縮を有することになるような方法でバックアップされる。典型的に、これを実現するために、シール支持体62は表面55sから最大で25mm未満、通常15mm未満の距離に位置付けられ、または離間され、間隔の量が約3~15mmの範囲内である。これに関して間隔の量とは、最大の間隔、すなわちシール支持体62と、表面55sのうち表面55sが圧縮によって歪められていないときにシール支持体62から半径方向に最も遠い部分との間の距離を意味する。支持体62とシール装置55があるこのタイプの配置は、支持されたシールと呼ぶことができる。
【0046】
ここで、
図2、3、および5~9に示されるフィルタカートリッジ27を参照すると、フィルタカートリッジ27は第二のフィルタエレメントと呼ぶことができる。いくつかの実施形態において、第一のフィルタカートリッジ25が取り外され、新品または修理されたフィルタカートリッジと交換されるフィルタアセンブリ1の修理交換中、第二のフィルタエレメント27は、ダストまたはデブリが吐出し管15に入るのを防止する。さらに、第一のフィルタカートリッジ25が故障したときに、第二のフィルタカートリッジ27は、ダストまたはデブリが吐出し管15に入るのを防止するために利用可能である。しかしながら、前述のように、説明されている特徴は第一または第二のフィルタカートリッジのみに限定されると解釈されるべきではない。
【0047】
第二のフィルタカートリッジ27は第一の端80と、第二の端82と、第一の端80と第二の端82との間に延びる濾材28と、を含む。図の例示的な第二のフィルタカートリッジ27において、第一の端80は第一のエンドピース(例えば、キャップ)84を含み、第二の端82は第二のエンドピース(例えば、キャップ)86を含む。第二のフィルタカートリッジ27は、希望に応じて、第二のエンドピース86を設けずに提供できる。すなわち、第二のフィルタカートリッジ27は、濾材が第二の端82を超えて延びるように提供できる。それに加えて、第二のフィルタカートリッジ27は、第一の端80から第二の端82まで延びて濾材28を支持しながら、ガス(空気)がそこを通過できるのを助けるための支持構造90(例えば、スクリーン等のライナ)を設けることができる。濾材28は、第一および第二のエンドピース84および86に埋め込むことができる。それに加えて、濾材28のための支持構造90は、第一および第二のエンドピース84および86の中に埋め込むことができる。
【0048】
第二のフィルタカートリッジ27は、濾材28が開放したフィルタ内部28iを取り囲むように構成される。例えば、濾材28は、プリーツ付き濾材またはプリーツなし濾材として提供できる。濾材28は、希望に応じて図のように円筒形のパターンで構成できるが、代替案も可能である。例えば、濾材28は両端80、82間の範囲で幾分、円錐形とすることができる。それに加えて、濾材は非円形の内周および/または外周を有するように構成できる。例えば、濾材は、楕円形、円形、またはその他の断面形状を有するように構成できる。
【0049】
第二のエンドピース(例えば、キャップ)86は閉鎖エンドピースとして提供でき、第二の端82において濾材28を完全に覆うように延び、フィルタ内部28iの濾材28の第二の端82を閉じる。第二のエンドキャップ86の例示的な上面図が、例えば
図8に示されている。第二のエンドキャップ86は、第二のフィルタカートリッジ27と第一のフィルタカートリッジ25との間に軸方向の圧縮を提供するのを助ける突起86pを含むことができる。
【0050】
第二のエンドピース(例えば、キャップ)86は閉鎖エンドピースまたはキャップ、すなわち開放したフィルタ内部28iと連通する貫通穴を持たないエンドキャップとして特徴付けることができる。各種の代替的な構成において、第二の端82は、エンドキャップを設けずに提供できる。第二のフィルタエレメント27の1つの変形型では、第二のエンドキャップ86がなく、濾材28が第二の端82を覆うように延びてこれを取り囲む。すなわち、濾材28が第二の端82において閉鎖手段を形成でき、それによって濾過されていない空気が開放したフィルタ内部28iに入るのを防止する。代替案として、第二の端82にはシール装置を設けることができ、それが第二のフィルタエレメント支持構造に取り付けられ、支持構造は第二のフィルタカートリッジ27の第二の端82に対応する閉鎖端を含む。支持構造の残りの部分は、そこを気体(空気)が流れるために開放することになる。しかしながら、支持構造の閉鎖端は、第二のフィルタカートリッジ27の第二の端におけるシールと共に、濾過されていない空気が開放したフィルタ28iの中に入るのを防止する。このような配置は、国際特許出願第2008/045326号パンフレットおよび国際特許出願第2009/014986号パンフレットにおいて開示されており、これらを参照によって本願に援用する。
【0051】
第一のエンドピース(例えば、キャップ)84は支持体92と第二のシール部材94を含むことができる。支持体92は、支持構造90の一部として提供でき、または支持体92は、プラスチックプリフォーム等の別のコンポーネントとして提供できる。
図6に示されるように、支持体92は支持構造90の一部とすることができる。すなわち、支持構造90は第二のシール部材94の中に、筐体2とシーリング関係になったときに第二のシール部材94を支持するのを助けるのに十分な量だけ延びる。支持構造90(および/または支持体92)と第二のシール部材94との組合せは、第一のエンドキャップ84を形成できる。支持体92は、それが第二のフィルタカートリッジのシール領域110の筐体の第二のフィルタカートリッジのシーリング面112と係合したときに第二のシール部材94を支持するのを助ける。第二のシール部材94は、第二のフィルタカートリッジ27のための筐体シール装置と呼ぶことができる。一般に、第二のシール部材94は、支持体92に成型によって結合でき、外向きのシーリング面96を提供する。成型時、第二のシール部材94は、支持体92の外側に外側部分94oを有し、支持体92の内側に内側部分94iを有するように提供できる。
【0052】
第二のシール部材94は、支持体92の先端を越えて延びる部分94tを含むことができる。それに加えて、第二のシール部材94は、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98および/または(例えば、それと交互の)半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99を含むことができる。
図6Aに示される実施形態において、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99と交互である、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98は、第二のシール部材94の外側部分94o(支持体92の外側)に配置される。代替的な実施形態に示されるように、第二のシール部材には、第二のシール部材94の内側部分(支持体92の内側の内側部分94i等)に配置された、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分および/または(例えば、それと交互の)半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分を設けることができる。半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98および/または(例えば、それと交互の)半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99(外側部分94oと内側部分94iの何れに配置されているかを問わない)の配置は、「波形壁シール部材面」95と呼ぶことができる。いくつかの実施形態において、波形壁シール部材面の形状は、シール部材に形成してから、フィルタエレメントが例えば空気清浄装置の筐体内に導入される。他の実施形態において、シール部材は、例えば空気清浄装置の筐体の中に挿入されたときに、シール部材と筐体のシール面との間の相互作用の結果として、波形壁シール部材面の形状をとる。
【0053】
波形壁シール部材面95は、外向きの半径方向シールとして、または内向きの半径方向シールとして提供できる。
図5および6Aに示される実施形態において、波形壁シール部材面95は、外向きの半径方向シールとして示されている。
図6Bおよび6Cもまた、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99と交互である、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98を備える外向きの波形壁シール部材面95のある実施形態を示す。
図6Bおよび6Cにおいて、「外側に」および「内側に」とは、基準線rに関して言うことができる。
図6Dおよび6Eに示されている実施形態は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99’と交互である半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98’を備える、内向きの波形壁シール部材面95’を含む。
図6Dおよび6Eにおいて、「外側に」および「内側に」とは、基準線rに関して言うことができる。第一および第二のフィルタカートリッジを有する実施形態において、第一のフィルタカートリッジの波形壁面は、第二のフィルタカートリッジの波形壁面と軸方向に一致することができる。
【0054】
図6Aの実施形態において、第二のシール部材94は中央の開放空間15iの周辺に延びる。中央の開放空間15iは、開放したフィルタ内部28iと連通することができる。図の実施形態において、フィルタアセンブリ1の動作中、第二のフィルタカートリッジ27が取り付けられると、空気は濾材28を通って開放したフィルタ内部28iの中へと通過し、その後、中央の開放空間15iを通り、吐出し管15の中に入る。他の実施形態において、流れの方向は逆とすることができる。
【0055】
「波形壁シール部材面」は、軸方向に延びながら外側に突出する、および内側に突出する部分を有するとして特徴付けられる。これらの部分は軸方向に延びるため、シール部材を軸方向に(中心軸Xに沿った方向に)筐体シール面の中に入り、またそこから出るように移動させ、それによって半径方向のシール状態を作ることが可能である。それに加えて、外側に突出する部分と内側に突出する部分は軸方向に延びるため、フィルタエレメントは、据え付けられるとき(例えば、半径方向のシールが作られるとき)中心軸Xの周囲での回転に抵抗する。シール面は、軸方向に延びる、外側に突出する部分と内側に突出する部分を有する相補的な「波形壁シール筐体面」と相互作用するように構成される。例示的な波形壁シール筐体面は、
図4においてシーリング面112として描かれている。
【0056】
図6Aに示されているように、いくつかの実施形態において、波形壁シール部材面95は、非波形壁支持体92により支持されるシール部材の一部として提供できる。しかしながら、いくつかの実施形態において、シール部材は支持体を含まない(例えば、シール部材が濾材および/または支持構造の軸方向の端を越えて延び、プラスチックプリフォーム等の別のコンポーネントを含まない実施形態等)。非波形壁支持体は、波形壁シール部材面が外向きの半径方向シールとして提供されている場合、および内向きの半径方向シールとして提供されている場合、波形壁シール部材面を支持するために使用できる。いくつかの実施形態において、壁支持体の形状はシール部材面の形状と異なる。このような実施形態において、シール面と壁支持体との間のシールの厚さTは、連続的または間欠的に周辺に沿って(例えば、半径方向に)変化することができる。特定の実施形態において、シール面と壁支持体の間のシールの厚さTは、周辺の少なくとも一部に沿って規則的に繰り返すパターンで変化する。いくつかの実施形態において、最大厚さT
me対最小厚さT
meの比は1.1より大きく、例えば約1.2より大きい(例えば、約1.3より大きい)。特定の実施形態において、T
meは少なくとも約1mm、例えば少なくとも約2mm(例えば、少なくとも約4mm)である。
【0057】
図6Aに示される実施形態において、壁支持体92は一般に、一定の半径を持つ円筒形である。他の実施形態は、楕円またはレーストラック(湾曲する両端が直線の辺で分離される)等の異なる形状を有していてもよい。一般に、支持体は起伏のない状態で提供でき、屈曲点を含まない形状を有することができる。特定の実施形態において、湾曲する場合、壁支持体の曲率は、波形壁シール部材面より少なくとも1.5倍大きく、少なくとも2倍大きく、またはそれ以上の倍率で大きくすることができる。
【0058】
図5を参照すると、第二のシール部材94は、第二の端94bから第一の端94aまでに、第二のフィルタカートリッジのシーリング面112を有するシールを提供するのに十分な軸方向の距離または高さ94hを有すると特徴付けることができる。一般に、高さ94hは、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99の最も深い凹部99rから半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分98の最も外側の部分98oまでの距離として特定できる深さ94dの少なくとも4倍とすることができる。しかしながら、代替的な実施形態において、比は約4未満であってもよい。特定の実施形態において、比は少なくとも6、少なくとも8であり、少なくとも10とすることができる。図の実施形態において、シール部材の高さは概して一定である。他の実施形態において、シール部材の高さは変化する。
【0059】
第二のフィルタカートリッジ27の第一の端80に配置される第二のシール部材94は、それが第二のフィルタカートリッジのシール領域110においてフィルタアセンブリ1の中にフィットするように提供される。第二のフィルタカートリッジのシーリング領域110は、軸方向に延びる第二のフィルタカートリッジバッフル114の内部に配置された第二のフィルタカートリッジのシール面112を含む。軸方向に延びる第二のフィルタカートリッジバッフル114の内部はさらに、第二のフィルタカートリッジのインデックス付き面113を含む。インデックス付き面113は、第二のフィルタカートリッジ27を、第二のフィルタカートリッジのシーリング面112のその位置において第二のシール部材94との間に正確な解除可能シールが作られるような向きにするのを助ける。
【0060】
それに加えて、図の実施形態においては、軸方向に延びる支持バッフル116が提供される。
図4に示される実施形態において、第二のフィルタカートリッジ27の第二のシール部材94は、第二のフィルタカートリッジのバッフル114と支持バッフル116との間にフィットする。理解すべき点として、支持バッフル116は任意選択によるものであり、フィルタアセンブリ1は、支持バッフル116がない状態で提供できる。支持バッフル116は、第二の支持部材94のための支持を提供しながら、中央の開放空間15i内に空気が流れるようにするための間隙も提供するのを助ける。第二のシール部材94のためのバックアップ支持を提供するのを助けるために、支持バッフル116は複数の支持フランジ118に分割できる。支持フランジ118は、第二のフィルタカートリッジ27が第二のフィルタカートリッジのシール領域110の中に配置されたときに曲がることができ、第二のフィルタカートリッジのシーリング面112に対して第二のシール部材94の半径方向に連続的な支持を提供する。支持バッフルフランジ118間のギャップ120により、複数の支持フランジ118が曲がって、第二のフィルタカートリッジ27の挿入と取り外しを支援する。
【0061】
図の第二のフィルタカートリッジのバッフル114は軸方向に延びる複数のリブ124を含み、これは、第二のフィルタカートリッジのバッフル114の内面114iに沿って、第二のフィルタカートリッジのシーリング領域110の中へと軸方向に延びる。軸方向に延びるリブ124は、インデックス付き面113の少なくとも一部とシール面112の少なくとも一部を形成する。インデックス付き面113は、第二のシール部材94を適正な位置に整列させるのを助けるため、第二のフィルタカートリッジ27が第二のフィルタカートリッジのシール領域110の中に完全に導入されたときに、第二のシール部材94とシール面112との間にシール状態を作ることができる。リブ124は、インデックス付き面113に沿って導入されるとき、第二のフィルタカートリッジ27を適正な向きに整列させるのを助ける。
【0062】
いくつかの実施形態において、インデックス付き面ギャップ128を設けて、第二のフィルタカートリッジ27が十分に挿入されて、第二のシール部材94とシール面112との間にシールが確実に作られるのを助けることができる。すなわち、第二のシール部材94が第二のフィルタカートリッジのバッフル114のインデックス付き面113と係合するだけである場合には、十分なシールが作られないかもしれない。適正なシールを得るために、第二のフィルタカートリッジ27は、第二のシール部材94が第二のフィルタカートリッジのシーリング面112と係合して、それらの間にシール状態を作るように着座させるべきである。さらに、ギャップ128によって、第一のフィルタカートリッジ25の支持構造130の割出しが可能となる。第一のフィルタカートリッジ25の割出しの結果として、第一のシール装置55を第一のカートリッジのシール面58とより正確に整列させて、第一のフィルタカートリッジ25を筐体2とシールされた状態に正しく挿入することができる。
【0063】
前述のように、第二のシール部材94は、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98および/または(例えば、それと交互の)内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分99を含むことができる。その結果として得られるシール面は、波形壁シール部材面95と呼ぶことができる。波形壁シール部材面95の実施形態は、例えば
図5において、外向きの波形壁シール部材面95として示されているが、シール面は内向きの波形壁シール部材面として提供でき、この場合、シール面は半径方向に内向きのシール面である。
【0064】
一般に、シール部材94の外向きのシール面94sの周辺は、対応する内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99と交互の少なくとも約20の半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分98を含む。数はこれと異なっていてもよいが、一般には、周辺が内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99と交互の約20~約400(例えば、約20~約120、例えば約20~約40)の半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分98を含むと予想される。いくつかの実施形態において、半径方向を向くシール面は、フィルタカートリッジの軸の周囲に延びるシール支持体に沿って1インチの距離にわたり、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分のうちの約13未満と交互の半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分のうちの約13未満を含む。
【0065】
図6Aを参照すると、波形壁シール部材面95は、ローブ100のピークから隣接するピークまでの距離である「ピッチ」の点で特徴付けることができる。波形壁シール部材面95の場合、ピッチはピーク98paと隣接するピーク98pbまでの距離として定義できる。あるいは、ピッチは、隣接する谷99taと99tbとの間の距離としても定義できる。前述のように、波形壁シール部材面95は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分99と交互の半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98を含むことができる。半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分98はピーク98pを形成し、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99は谷99tを形成する。波形壁シール部材面95は、修理交換業者(フィルタエレメント据付け業者)が行える割出しの程度が、修理交換業者がフィルタエレメントを筐体の中で正確に割り出すことかでき、フィルタエレメントを取り直さなくてよいような程度となるようなピッチを有すると特徴付けることができる。すなわち、フィルタエレメントは、フィルタエレメントをゼロまたは中立位置からプラスマイナス約15度(好ましくは、プラスマイナス10度)の範囲内で回転させるだけで正しく割り出すことができる。
【0066】
これを実現するために、ピッチは少なくとも1mm/ローブ、例えば少なくとも2mm/ローブ、または、いくつかの実施形態においては少なくとも4mm/ローブとすることができる。特定の実施形態において、ピッチは25mm/ローブ未満、例えば12mm/ローブ未満、10mm/ローブ未満、または8mm/ローブ未満とすることができる。いくつかの実施形態において、ローブのピッチは比較的一定である。他の実施形態において、ピッチはローブまたはローブの集合間で異なる。
【0067】
ローブは何れの有用な形状を含むこともできる。
図6Aに示される実施形態において、ローブ100は、エレメント挿入軸に沿って見たときに概して湾曲している。他の実施形態において、ローブは1つまたは複数の直線部分、点、または曲線、およびこれらの組合せを含むことができる。
図6Dおよび6Eのローブ100’もまた、湾曲しているように示されているが、1つまたは複数の直線部分、点、または曲線、およびこれらの組合せを設けることができる。
【0068】
図4および9を再び参照すると、第二のフィルタカートリッジのバッフル114は、インデックス付き面113とシール面112を含む。前述のように、第二のシール部材94は、シール面112との半径方向のシールを提供する。インデックス付き面113は、外向きで軸方向に延びる複数の部分98と、それと交互の、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分99を整列させて、第二のシール部材94が、第二のフィルタカートリッジ27をさらに軸方向に挿入すると、第二のシール部材94とシール面112との間にシールが作られるように正しい向きとなるようにするのを助ける。有利な点として、インデックス付き面113は、第二のシール部材94を長持ちさせるうえで有害となり得る第二のシール部材94の捻じれや挟み込みを回避することにより、第二のシール部材94とシール面112との間の半径方向のシール状態を作るのを助ける。さらに、第二のシール部材の挟み込みと捻じれは、空気が第二のシール部材94を迂回する機会を生じさせるかもしれない。
【0069】
例示的なインデックス付き面113は、軸方向に延びる複数のリブ124の上の、リブ124の引込み部分に面取り部分140を含むように示されている。この例示的なインデックス付き面113はまた、シール面112と比較して、軸Xからさらに離れて配置された面142を含むように示されている。したがって、フィルタカートリッジ27は軸方向に筐体2の中に挿入されるため、面取り部分140は、半径方向に外側に突出し、かつ軸方向に延びる部分98が隣接する軸方向に延びるリブ124間に向けられ、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分99が軸方向に延びるリブ124と反対に向くように第二のシール部材94を整列させるのを助ける。図の実施形態においては、面142は軸方向に延びるリブ124間に配置されるシール面112に関して若干窪ませられているため、第二のシール部材94がインデックス付き面113に沿って配置されたときに、シール状態を作るのに十分に第二のシール部材94が圧縮されないかもしれない。理解すべき点として、インデックス付き面113は、第二のフィルタカートリッジ27が正しい向きにされてから、フィルタカートリッジ27を軸方向にさらに挿入すると、外向きのシーリング面96とシーリング面112との間にシールが作られるようにフィルタカートリッジ27を向き付けるのに役立つ。
図4に示される実施形態において、インデックス付き面113は第二のフィルタカートリッジ27の移動方向においてシーリング面112の付近に配置される。また、
図4の実施形態に示されるように、シーリング面112は、インデックス付き表面113に関して軸Xに向かって半径方向に延びることができる。
【0070】
第二のフィルタカートリッジのバッフル114がインデックス付き面113とシーリング面112を有するように示されているが、インデックス付き面とシール面を有する第二のフィルタカートリッジ27を提供できる。さらに、第二のフィルタカートリッジ27は、概して一定の外向きのシーリング面96を持つ第二のシール部材94を有するように示されている。第二のシール部材94は、シール面とインデックス付き面の両方を含むように変更できる。さらに第二のフィルタカートリッジのバッフル114は、それがシール面を含むが、インデックス付き面を含まないように変更できる。
【0071】
ここで、
図6Aを参照すると、第二のシール部材94と支持体92の組合せの一部の断面図が示されている。この場合、支持体92は支持構造90(例えば、スクリーン等のライナ)を含む。図のように、第二のシール部材94は外側部分94oと内側部分94iを含む。図の第二のシール部材94において、支持体92(または支持構造90)から内面94sまで延びる厚さまたは距離が概して一定の内側部分94iを提供できる。これに対して、外側部分94oは、支持体92(または、支持構造90)と、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分98と、それと交互である、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分99により形成される外向きのシール面96との間に非一定の厚さまたは距離を提供する。図の実施形態において、この非一定の厚さは、面96が
図6Aに示されるように連続している場合、連続的に変化する厚さとして特徴付けることができる。
【0072】
シール支持体92と外向きのシール面96との間の厚さが非一定であることから、第二のシール部材94は、シール部材94の外向きのシール面96と筐体シール面112との間のシール状態を作るために、それが同様の形状を有する筐体シール面に正しく対応するように向き付けられ、または割り出されるべきである。理解すべき点として、筐体シール面に対応するようにシール部材を正しく向き付け、または割り出すというこの利点は、シール部材が第一または第二のフィルタエレメント上に設けられ、シール部材が半径方向に外側に突出するか、半径方向に内側に突出する、本明細書で説明されている各種の代替的な実施形態に当てはまる。
【0073】
次に、
図10~13を参照すると、代替的な吐出し管が参照番号200に示されている。吐出し管200は、
図1および2に関して説明したフィルタアセンブリ1等のフィルタアセンブリで利用できる。吐出し管200は、筐体本体3にスナップフィットされ、またはそれ以外に取り付けられる部品として提供できる。それに加えて、吐出し管200は、筐体部分3と一体に提供できる。吐出し管200は、
図1および2に示される吐出し管15の代わりに提供でき、第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204を提供する。第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204の両方を提供することにより、吐出し管200によって、
図3に示される第一のカートリッジシール面58は不要となる。すなわち、第一のカートリッジのシール面58をなくすことができ、第一のフィルタカートリッジと第二のフィルタカートリッジは、これらが吐出し管200をシールするように提供できる。
【0074】
吐出し管200は、ネック部材206とシーリング部材208を含む。一般に、ネック部材206は筐体を越えて延びる部分である。典型的に、清浄化され、または濾過された空気はネック部材206を通過して、内燃機関等の下流の使用に供される。シーリング部材208は、軸方向にフィルタアセンブリの中へと延び、第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204を提供し、それに第一のフィルタカートリッジと第二のフィルタカートリッジを密着させることができる。
【0075】
第一のフィルタカートリッジのシール面202および/または第二のフィルタカートリッジのシール面204は、例えば起伏のある、または波形壁210を有することによって、本明細書で説明されているシール部材と相補的であると特徴付けることができる。起伏のある、または波形壁210はまた、波形壁筐体シール面と呼ぶこともできる。一般に、起伏のある、または波形壁210とは、円周方向に均一でない半径方向シール面を指す。「円周方向に均一でない」という語句は、中心軸Xから第一のフィルタカートリッジのシール面202まで、および/または第二のフィルタカートリッジのシール面204までの半径方向の距離が、中心軸Xの周囲のその円周に沿って一定でないことを指す。図のように、波形壁210は連続面を有するが、連続面は一連の波と見ることができ、波は概して、中心軸Xに沿って軸方向に整列する。波形壁210は、片側に第一のフィルタカートリッジのシール面202と、反対側に第二のフィルタカートリッジのシール面204を含む。波形壁210の厚さを最小にするために、第一のフィルタカートリッジのシール面202の波の数は、第二のフィルタカートリッジのシール面204に提供される波の数と等しくすることができる。2つの面の波の数が異なる場合、波形壁210の厚さは、それぞれの側の異なる数の波を収容できるのに十分でなければならないであろう。理解すべき点として、吐出し管200は、第一のフィルタカートリッジのシール面202の波の数が、第二のフィルタカートリッジのシール面204と比較して異なるように提供できる。
【0076】
図の第一のフィルタカートリッジのシール面202に沿って、波形壁210は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分219と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分218を有すると特徴付けることができる。図の第二のフィルタカートリッジのシール面204に沿って、波形壁は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分219’と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分218’を有すると特徴付けることができる。いくつかの実施形態において、波形壁210の厚さ210tは円周方向に変化する。波形壁210の厚さ210tは、軸方向に変化することも可能である。一般に、軸方向の変化は、波形壁210に軸方向の「抜け勾配」またはテーパが存在することによるかもしれない。周辺の厚さが異なるのは、第二のフィルタカートリッジのシール面204に沿った波形パターンが第一のフィルタカートリッジのシール面202に沿った波形パターンと同じである必要がないことによるかもしれない。第二のフィルタカートリッジのシール面204と第一のフィルタカートリッジのシール面202の波パターンの違いは、
図10、12、および13に示されている。第一のフィルタカートリッジのシール面202は第二のフィルタカートリッジのシール面204と比較して、軸Xからさらに離れているため、第一のフィルタカートリッジのシール面202に沿った波形パターンを形成する曲率は、第二のフィルタカートリッジのシール面204に沿った波形パターンと異なるようにすることができる。
【0077】
波形壁210に沿った一連の波は概して軸方向に延びるため、第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204は、軸方向において比較的連続的で、軸方向に均一であるが、中心軸Xの周辺または円周方向には波形、または周辺に沿って不均一であると考えることができる。その結果、波形壁210と係合するように構成されたフィルタ要素は、軸方向にスライドすることにより、スライドさせて係合させることができる。波形壁210の周辺に沿って不均一な面は、波形壁210と係合している第一のフィルタエレメントおよび/または第二のフィルタエレメントの回転を防止するのに役立ちうる。理解すべき点として、「回転」と言う場合、フィルタエレメントが中心軸Xの周囲で回転する傾向を指す。回転は、空気清浄装置がトラック等の自動車に搭載されているときに起こりうる、空気清浄装置の振動に起因する可能性がある。さらに、回転はシールにとって有害となりうる。波形壁210は、中心軸Xの周囲でのフィルタエレメントの回転を軽減または排除するのに役立ちうる。シール面が中心軸Xに関して一定の半径の周辺において延びる先行技術のシール面は、「周辺に沿って均一」、または「円周方向に均一」と言うことができる。
【0078】
波形壁210の第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204の各々は、複数の壁が軸方向に延び、周辺に沿って、または円周方向に配置されることから、円周に沿って不均一であると言うことができる。軸方向には、第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204は、比較的一定と考えることができる。しかしながら、理解すべき点として、軸方向において、テーパが付いていてもよい。テーパは、例えば吐出し管200が射出成型で製作される場合の製造工程の結果として得られてもよい。このような状況では、わずかにテーパ(典型的に、約3度未満)がつくようにモールド内に抜け勾配を提供することか有利であるかもしれない。何れの場合も、テーパは、第一および第二のフィルタカートリッジ上のシール部材が波形壁210と係合し、それに沿って軸方向にスライドして、最終的に完全にシールされるのを助ける点で有利であり得る。
【0079】
波形壁210の利点は、第一のフィルタカートリッジと第二のフィルタカートリッジが空気清浄装置アセンブリ内の振動による回転に抵抗できることである。一般に、空気清浄装置アセンブリが自動車に搭載される場合、自動車のエンジンは振動を生じさせる傾向があり、それが今度はその中のフィルタエレメントを移動させる原因となりうる。さらに、筐体内でのフィルタエレメントの回転等の移動は、その結果として、シール部材が摩耗し、濾過されていない空気がフィルタカートリッジを迂回する経路を作ってしまう可能性により、問題となりうる。したがって、吐出し管200の波形壁210は、フィルタエレメントの移動に抵抗するのを助ける。適当なフィルタカートリッジとの組み合わせにより、対応する波形壁シール面を持つシール部材を有することにより、フィルタカートリッジはフィルタエレメントを所定の位置に固定するのを助ける追加の構造が不要で回転に抵抗できる。上述のように、このようなシールデザインを持つフィルタカートリッジは、波形壁シール部面を有すると言うことができる。波形壁シール部材面と係合する筐体壁は、波形壁筐体シール面を有するということができる。
【0080】
波形壁210の他の利点は、それによって波形壁210と係合するように設計されたフィルタエレメントが、例えば米国特許第8,864,866号明細書に記載された構成と比較して、回転係合のために利用可能な選択肢をより多く有することができるという点である。例えば、波形壁210と係合するように構成されたシール部材を有するフィルタエレメントは、それが波形壁210と係合して所望のシールを提供する、割出しのための多くの構成を有する。それによって、サービス業者にとって空気清浄装置の修理交換がより容易になる。理解すべき点として、この「割出し」は、筐体に挿入される前に、波形壁210の形状に対応する形状を有するシール部材面が形成されるときに適用される。他の実施形態において、シール部材面は、フィルタエレメントを波形壁210とシーリング関係の状態にしたことの結果として、波形壁210の形状に形成されるか、その形状がそのまま写し取られる。このような状況では、割出しは、フィルタエレメントを波形壁とシーリング関係の状態にする前に、シール部材面が波形壁形状に対応する形状を呈さない時には適用不能かもしれない。
【0081】
前述のように、波形壁シール面95は複数のローブ100を含む。波形壁シール面95上のローブ100は、波形壁210と係合するように提供される。
図6Aに示されるシール構成の場合、ローブ100は第二のフィルタカートリッジのシール面204に沿って谷218’(外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分)と係合する。ローブ100が概して小さいため、ローブ100が谷218’と係合する正しい向きを見つけるために、フィルタエレメントを中心軸Xの周囲でわずかに時計回りに、または反時計回りに回転させることが好都合である。したがって、エレメントを空気清浄装置に導入するサービス業者は、手の回転範囲内でエレメントを回し、シール部材96が波形壁210と係合する受け位置を見つけることができる。このタイプの割出しにより、フィルタエレメントを波形壁210と正確に整合させるために、サービス業者の手を大きく回転移動させ、または複数回移動させる必要がなくなる。さらに、それが波形壁210と整列しやすく、嵌りやすいため、サービス業者は、フィルタエレメントが正しい空気清浄装置の筐体に入ったことを感じ取ることができる触覚フィードバック効果がある。その結果、サービス業者は、シール部材が波形壁210と嵌合することにより、フィルタエレメントがその空気清浄装置にとって正しいフィルタエレメントであり、正しい向きであるとの確信を感じることができる。
【0082】
何れの特定の据付けの場合も、エレメントを最初に挿入してから係合させるための回転方向は2通りあり得る。本明細書で説明されている自己割出しの特徴により、その方向に移動させやすくなり、それほど回転させなくてよい。その方向について、割出しのための最大の回転は、次式により度で表現できる:360度/(ローブの数×2)。
【0083】
図10~11に示される実施形態において、吐出し管200は停止部材212を含み、その各々が、フィルタカートリッジを第二のフィルタカートリッジのシール面204に沿って挿入できる範囲を限定する停止面214を有する。吐出し管200は、筐体本体とスナップ式に嵌るスナップフィット吐出し管として示されている。筐体の壁は、スナップ突起215の上をスライドし、吐出し管ストッパ216と係合することができる。その結果、筐体の壁はスナップ突起215とストッパ216との間に配置できる。さらに、波形壁210と係合するように構成されたフィルタエレメントは、スライドによって第一のカートリッジのシール面202に沿って係合でき、筐体の壁により停止させることができる。
【0084】
波形壁210は図のように、第一のフィルタカートリッジのシール面202と第二のフィルタカートリッジのシール面204を含む。図の波形壁210の面202および204の各々は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分219および219’と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分218および218’を有すると特徴付けることができる。第一のフィルタカートリッジのシール面202は、複数の交互のピーク(またはリッジ)220と谷(または溝)222を有すると特徴付けることができる。同様に、第二のフィルタカートリッジのシール面204は、複数の交互のピーク(またはリッジ)224と谷(または溝)226を有すると特徴付けることができる。そのため、複数のピーク220と谷222および複数のピーク224と谷226は、第一の端230から第二の端232へと軸方向Xに概して連続的に延びる。
【0085】
いくつかの実施形態において、シーリング面202および/またはシーリング面204の大きさは、第一の端230から第二の端232に向かって変化しうる。例えば、シーリング面202は、第一の端230と比較して、中心軸Xから第二の端232に向かって、第一の端230より遠くまで延ばすことができる。他の例として、シーリング面204は、第一の端230と比較して、第二の端232に向かって中心軸Xのより近くまで延ばすことができる。このような大きさの変化は、第一の端230から第二の端232に向かって導入されているシール部材に、シール状態を作るのに役立てるために加えられる圧力を増大させるのに役立ちうる。大きさの変化は、不連続的(例えば、段階状)でも、漸進的(例えば、テーパ状)でもよい。いくつかの実施形態において、複数のピーク220と谷222および/または複数のピーク224と谷226を概して階段状またはテーパ状に提供して、第一の端230において第二の端232と異なる大きさを有するようにて提供できる。あるいは、複数の代替的なピーク220と谷222および/または複数のピーク224と谷226は、第一の端230から第二の端232へと概して均一に提供できるが、理解すべき点として、製造方法から、抜け勾配が存在するかもしれない。一般に、抜け勾配とは、型抜きを支援する構造内に提供される角度を指す。約0.5度~約3度の抜け勾配が使用できる。
【0086】
図10に示される向きに基づいて、第一のフィルタカートリッジのシール面202上のピーク220と谷222はそれぞれ、外側に突出し、かつ軸方向に延びる部分218と内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分219に対応し、第二のフィルタカートリッジのシール面204上のピーク224と谷226はそれぞれ、内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分219’と外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分218’に対応する。それゆえ、第一のフィルタカートリッジのシール面202と係合するシール部材上のローブは、隣接するピーク220間の谷222にフィットする。同様に、第二のフィルタカートリッジのシール面204と係合するシール部材上のローブは、隣接するピーク224間の谷226にフィットする。
【0087】
図の実施形態において、ピーク220および224にはベベル234および236が提供される。一般に、ベベル234および236は、波形壁210に沿ってフィルタカートリッジを導入し、割り出すのを支援する。ベベル234および236がある場合、それらは中心軸Xに関して約10度~約80度の間の角度で延びるように提供できる。
図11に示される例示的実施形態において、ベベル234および236は、中心軸Xに関して約45度の角度で延びる。ベベルがないことも容認可能であるかもしれない(例えば、表面が約90度の角度で軸Xまで延びる場合)が、ベベルのない面は、第一のフィルタエレメントおよび/または第二のフィルタエレメントのシール部材を受け、シール部材の不必要な摩耗を引き起こしがちであるかもしれないという可能性がある。
【0088】
前述の定義と一致する波形壁シール部材面と共に、内向きの半径方向のシール部材または外向きの半径方向のシール部材の何れかを持つシール部材を有するいくつかのフィルタカートリッジの設計が開示されている。さらに、そのようなシール部材は、前述の波形壁筐体シール面または代替的な波形壁筐体シール面にフィットするように構成できる。
【0089】
ここで、
図14~17を参照すると、カートリッジ(例えば、第二の、または安全)が参照番号250で示されている。フィルタカートリッジ250は、第一のエンドピース(例えば、キャップ)252と、第二のエンドピース(例えば、キャップ)254と、第一のエンドキャップ252から第二のエンドキャップ254まで延びる濾材256と、濾材256を支持し、同じく第一のエンドキャップ252から第二のエンドキャップ254まで延びるライナ258と、を含む。濾材256は、第一の端256aから第二の端256bまで延びると特徴付けることができ、ライナ258は、第一の端258aから第二の端258bまで延びると特徴付けることができる。一般に、濾材の第一の端256aとライナの第一の端258aは、第一のエンドキャップ252の中に埋め込むことができ、濾材の第二の端256aとライナの第二の端258bは、第二のエンドキャップ254の中に埋め込むことができる。第一のエンドキャップ252は、濾過された空気がフィルタエレメント250の中の中央領域264から吐出し管200を通って流れることができるようにする中央穴262があることから、開放エンドキャップ260として特徴付けることができる。第二のエンドキャップ254は、それが濾材の第二の端256bを覆うように延び、濾材の第二の端256bを閉じるため、閉鎖エンドキャップ266として特徴付けることができる。フィルタエレメント250は、濾材が第二の端256bを覆うように連続的に提供される場合、第二のエンドキャップ254がない状態で提供できる。
【0090】
濾材256は、何れのタイプの濾材としても提供でき、例えば2次フィルタエレメント内で一般的に使用される濾材である。例示的な濾材には、プリーツ付きまたはプリーツなし濾材(不織布濾材等)および多層ラミネートが含まれる。
【0091】
濾材256が第一のエンドピース(例えば、キャップ)252および/または第二のエンドキャップ254の中に埋め込まれ、または植え込まれている場合、スタンドオフ259の位置まで延びる第一の端256aを提供でき、スタンドオフ259の位置まで延びる第二の端256bを提供できる。同様に、ライナの端258aおよび258bもまた、スタンドオフ259まで延びることができる。
【0092】
第一のエンドピース(例えば、キャップ)252は、外向きの面270を含む。図の実施形態において、外向きの面270は引込み領域272、移行領域274、およびシール領域276を含む。シール領域276は、すでに定義した波形壁シール部材面を有すると特徴付けることができる。
【0093】
引込み領域272は一般に、フィルタカートリッジ250が吐出し管200の中で適正に向き付けられ、シール領域276が波形壁210と正しく係合して半径方向のシール状態を作るようにするのを助ける。一般に、吐出し管200(例えば、
図11)を含む空気清浄装置の修理交換中、第二のフィルタカートリッジ250が筐体内に導入され、それによって引込み領域272はベベル236と係合し、第一のエンドピース252上の複数のリッジ272rおよび谷272tが第二のフィルタエレメントのシール面204(
図10参照)上の対応する谷226およびリッジ224と係合する。
図14に示されるように、複数のリッジ272rと複数の谷272tは、引込み領域272から延びて移行領域274を通り、移行領域274を通ってそこでこれらはリッジ274rおよび谷274tとなり、シール領域276に入り、そこでこれらはリッジ276rおよび谷276tとなる。フィルタエレメント250の場合、リッジは一般に、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分として特徴付けることができ、谷は一般に、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分として特徴付けることができる。
【0094】
引込み領域272は、フィルタエレメント250を吐出し管200と正しく整列するのを助ける。正しく割り出されると、サービス業者は、フィルタ250が軸方向への挿入のために正しい位置にあることがわかる。移行領域274は、吐出し口200の中でフィルタエレメント250をさらに正しい向きにして、フィルタエレメント250が吐出し管200の中に完全に着座したときに、シール領域276が吐出し管200と係合し、シール状態を作るようにするのに役立つ。移行領域274は、希望に応じた長さを有することができるが、移行部分274の目的は、引込み領域272からシール領域276へと移行しやすくするのを助けることである。移行領域274を省くことも可能である。このような状況では、シール部材は引込み領域272からシール領域276へと直接移行する。また、希望に応じて、引込み領域272は省くことができる。
【0095】
シール領域270と第二のフィルタカートリッジのシール面204との間のシール状態を作るのを助けるために、リッジと谷は、領域の各々の中で変更することができる。例えば、引込み領域272と移行領域274において、谷の深さ、リッジの高さ、および/または谷とリッジとの間の壁の厚さは、吐出し管200の中でのフィルタエレメント250を向き付け、挿入しやすくなるように調節できる。例えば、谷の深さは、引込み領域272と移行領域274において、シール領域276と比較して、より深くすることにより、谷272tおよび274tと吐出し管200上の対応するピーク224との間の移動を容易にすることができる。同様に、リッジ272rおよび274rは、リッジ276rと比較して、より低い高さに提供することにより、フィルタエレメント250が吐出し管200上の対応する谷226に関して移動しやすくなるようにすることができる。さらに、引込み領域272と移行領域274におけるローブの幅は、シール領域276と比較して、より小さくすることにより、フィルタエレメント250が吐出し管200に関して移動しやすくなるようにするのを助けることができる。これらの特徴は、引込み領域272と移行領域274の全体を通じて調節することにより、シール領域276と第二のフィルタエレメントのシール面204との間にシール状態を作りやすくすることができる。
【0096】
いくつかの実施形態において、フィルタカートリッジ250が波形壁210の第二のフィルタカートリッジのシール面204に挿入されると、シール領域276は第二のフィルタカートリッジのシール支持面204と接触して、それに沿ってスライドし、最終的に第二のフィルタカートリッジ250が複数の停止部材212と係合する。
【0097】
ここで、
図18~20を参照すると、代替的なフィルタカートリッジまたはエレメント(例えば、二次または安全)が参照番号300で示されている。フィルタカートリッジ300はフィルタカートリッジ250と同様であるが、例外として、フィルタカートリッジ300は第二のフィルタカートリッジのシール面204(
図10)とフィットし、また、第二のフィルタカートリッジのシール面が軸Xの周囲で円周に沿って均一である先行技術の吐出し管にもフィットするように構成されている。図の実施形態において、フィルタカートリッジ300は第一のエンドピース(例えば、キャップ)302と、第二のエンドピース(例えば、キャップ)304と、第一のエンドキャップ302から第二のエンドキャップ304まで延びる濾材306と、濾材306を支持し、同じく第一のエンドキャップ302から第二のエンドキャップ304まで延びるライナ308と、を含む。第二のエンドキャップ304は閉鎖エンドキャップとして特徴付けることができ、エンドキャップ254と同様に提供できる。第一のエンドキャップ302は外向きの面320を含み、これもまた、引込み領域322、移行領域324、波形壁シール領域326、および周辺に沿って均一なシール領域328を含む。一般に、周辺に沿って均一な、半径方向のシール領域328の外周は、概して周辺に沿って均一なシール面を有する先行技術の吐出し管をシールするように構成される。一般に、周辺に沿って均一なシール面328の外周面は、波形壁シール領域326のピークと少なくとも同じ大きさの位置まで延びる。
【0098】
フィルタ構成250と比較したフィルタエレメント構成300の利点は、フィルタ構成300が、
図10に示される吐出し管200等の波形壁吐出し管と密着するため、および吐出し管が周辺に沿って均一な先行技術の吐出し管と密着するためにも使用できるという点である。その結果、フィルタエレメント300は、本開示による新たな設計の空気清浄装置で使用でき、また、周辺に沿って均一な、半径方向のシール領域328と密着する大きさの吐出し管を有する先行技術の空気清浄装置でも使用可能である。フィルタエレメント300は、自動車サービス業者が別々の空気清浄装置で使用できる1つのフィルタエレメントを在庫に持てることにおいて有利であるかもしれない。
【0099】
ここで、
図21~23を参照すると、フィルタカートリッジまたはエレメント(例えば、一次、または主)が参照番号350で示されている。図のフィルタカートリッジ350は、第一のエンドピース(例えば、キャップ)352と、第二のエンドピース(例えば、キャップ)354と、濾材356と、ライナ358と、を含む。濾材356は、第一の端356aと第二の端356bを含む。一般に、濾材の第一の端356aは第一のエンドキャップ352に埋め込むことができ、濾材の第二の端356bは第二のエンドキャップ354に埋め込むことができる。それに加えて、ライナ358はライナの第一の端358aとライナの第二の端358bを含む。ライナの第一の端358aもまた、第一のエンドキャップ352に埋め込むことができ、ライナの第二の端358bを第二のエンドキャップ354に埋め込むことができる。それに加えて、濾材256はライナ258により支持されるように提供できる。濾材256は、円筒形または円錐形のプリーツ付き濾材として、または、中央の開放空間360を有するフィルタカートリッジ350を提供する他の何れのタイプの濾材構成としても提供できる。
【0100】
ここで、
図24~25を参照すると、第一のエンドピース(例えば、キャップ)352が詳細に示されている。第一のエンドキャップ352はフィルタエレメントの中央開放空間360と連通する中央開放空間362を含む。したがって、第一のエンドキャップ352は開放エンドキャップ364として特徴付けることができる。これに対して、第二のエンドキャップ354は閉鎖エンドキャップ366として特徴付けることができる。動作中、濾過された空気は濾材356を通って中央開放空間360へと進み、その後、中央開放空間362を介してフィルタカートリッジ350の外に出る。第二のフィルタカートリッジ、例えばカートリッジ250または300もまた筐体内に提供される場合、第二のフィルタカートリッジは中央開放空間360の中に配置され、濾材356を通過する空気はその後、濾材256を通って第二のフィルタカートリッジの開放空間264に入り、第一のエンドキャップの中央開放空間362を介して出る。
【0101】
開放エンドピース(例えば、キャップ)364は、第一の端367と、第二の端369と、第一の端367と第二の端369との間に延びる内面370とを含む。内面370は、中央開放空間362を形成し、波形壁210の第一のフィルタカートリッジのシール面202(例えば、
図10参照)と係合し、それと密着するように構成できる。内面370は、内向きの半径方向のシールを形成することができる。
【0102】
図の内面370は、引込み領域372と、任意選択による周辺に沿って均一な半径方向のシール領域378と、移行領域374と、周辺に沿って不均一な半径方向のシール領域376と、を含む。任意選択による周辺に沿って均一なシール半径方向のシール領域378は、フィルタエレメント350から省くことができ、フィルタエレメント350が波形壁筐体シール面(
図10の面202等)として特徴付けることのできるフィルタカートリッジのシール面と、軸Xの周囲で周辺に沿って均一なシール面を有する先行技術の空気清浄装置の吐出し管の両方にフィットすることが望ましい場合に提供される。フィルタカートリッジ350が任意選択による周辺に沿って均一な半径方向のシール領域378を含む場合、本開示により、波形壁筐体シール面を有する空気清浄装置と、周辺に沿って均一な半径方向のシール面を含む先行技術の空気清浄装置の両方のためのフィルタエレメントを在庫に持つことが可能であるかもしれない。
【0103】
引込み領域372、移行領域374、および周辺に沿って不均一な半径方向のシール領域376は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分392と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の領域390を有すると特徴付けることができる。これらの部分390および392は、領域372、374、および376の各々に沿って軸方向に延びるが、領域378がある場合に領域378には沿わないように提供できる。半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分390は、谷394として特徴付けることができ、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分392し、ピークまたはリッジ396として特徴付けることができる。隣接する谷394間のピーク396により形成されるローブ400は、これらが第一のフィルタカートリッジのシール面202の中の対応する谷222(
図10)にフィットするように提供できる。同様に、谷394は、これらが第一のフィルタカートリッジのシール面202の中のピーク220により受けられるように提供される。理解すべき点として、「外側に」および「内側に」という場合、中心軸Xから反対に、またはそれに向かう方向を指す。それゆえ、外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分390は谷394と呼ぶことができ、内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分392はビーク396と呼ぶことができる。フィルタエレメント250および300と同様に、谷394とピーク396の大きさと形状は、引込み領域372、移行領域374、および半径方向のシール領域376の全体を通じて変更し、調節することにより、フィルタエレメント350を吐出し管200に関して割り出しやすくし、また、フィルタエレメント350を吐出し管200に挿入しやすくすることができる。
【0104】
半径方向のシール領域376は波形壁シール部材面398を含み、これも複数のローブ400を含む。前述のように、波形壁シール部材面は、ローブ400のピークから隣接するピークまでの距離である「ピッチ」の点で特徴付けることができる。波形壁シール部材面376の場合、ピッチは隣接するピーク間の距離と定義できる。あるいは、ピッチは隣接する谷間の距離として定義できる。波形壁シール部材面376は、前述のようにサービス業者(フィルタエレメントの設置者)が筐体の中でフィルタエレメントを正しく割り出すことができ、フィルタエレメントを取り直す必要がないようなピッチを有すると特徴付けることができる。フィルタカートリッジ350が波形壁210に導入される際、引込み領域372が波形壁210と係合し、それによってフィルタカートリッジ350はさらに軸方向に挿入するための正しい向きに割り出される。周辺に沿って均一な半径方向のシール面378がある場合、これは軸方向に挿入し続けると、波形壁210と係合する。軸方向にさらに挿入すると、移行領域374が波形壁210と係合し、フィルタカートリッジ350をさらに向き付けるのを助け、半径方向のシール領域376に移行して波形壁210と係合しやすくし、そこで半径方向にシール状態が作られる。
【0105】
理解すべき点として、フィルタカートリッジ350の場合、周辺に沿って不均一な半径方向のシール面376と周辺に沿って均一な半径方向のシール面378(それがある場合)は開放エンドキャップ364の第一の端367から引っ込められている。さらに、シール面376および378は、濾材356の内部に提供されると特徴付けることができる。それに加えて、シール面376および378は、第一の端367から引っ込めることによって、シール面376および378はフィルタカートリッジ350が汚れた面の上に置かれたときにダストやデブリから保護される。例えば、シール面376および378は、第一の端367から少なくとも約1ミリメートル軸方向に引っ込めることができる。
【0106】
次に、
図26~32を参照し、代替的なフィルタアセンブリおよびフィルタカートリッジを代替的な濾材に関して説明する。フィルタカートリッジの波形壁シール部材面が対応するフィルタアセンブリの波形壁筐体シール面と係合するという概念が特徴付けられる。さらに、フィルタエレメントの波形壁シール部材面が非波形壁シール支持体により支持されるという概念も特徴付けられる。前述のローブとピッチの定義も、これらの代替的実施形態に適用される。
【0107】
ここで、
図26を参照すると、空気清浄装置アセンブリの一部の断面が参照番号400で示されている。空気清浄装置アセンブリ400は、空気清浄装置筐体402と第一フィルタエレメントまたはフィルタカートリッジ404を含む。筐体402の第一のフィルタカートリッジのシール面406と第一のフィルタカートリッジ404の半径方向のシール面408を除き、フィルタカートリッジ404は概して、米国特許第7,396,376号明細書の開示と同様とするこができ、その開示の全体を参照によって本願に援用する。第一のフィルタカートリッジのシール面406は、筐体402の内面410の周辺に沿って延びるように提供され、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分416と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分414を有する波形壁筐体シール面412を含む。同様に、フィルタカートリッジ404は、シール部材422がその上に成型により結合されているシール支持体420を含む。シール支持体420は、非波形壁シール支持体として特徴付けることができる。シール部材422の半径方向のシール面408も同様に、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分426と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分424を含む。シール部材422は引込み領域428を含むことができ、これはフィルタカートリッジ404を筐体402と整列させるのに役立つ。引込み領域428は、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分414におけるベベル430を含むことができ、これは第一のフィルタカートリッジのシール面406と正しく係合するのを助ける。フィルタカートリッジ404が筐体402内に完全に挿入されると、半径方向のシール面408は第一のフィルタカートリッジのシール面406と係合して、シール状態を作る。半径方向のシール面408は、外向きの半径方向のシール面として特徴付けることができる。
【0108】
吸込み流面452および反対の吐出し流面454を持つZ型濾材450を有するフィルタカートリッジ404を提供できる。吐出し流面454を覆うようにシール支持構造456を提供でき、これは吐出し流面454を覆うように延びる格子装置457と、シール部材422を支持するシール支持体420を含むことができる。シール部材422は、シール支持体420の上および濾材パックの周辺458に成型により結合できる。それに加えて、フィルタエレメント404は、吸込み流面454の付近に配置されたエンドピース(例えば、フレーム)460を含むことができる。エンドピース460は空気清浄装置筐体402にフィルタカートリッジ404を挿入し、またはそこから取り外すのを助けるために使用できる。
【0109】
次に、
図27を参照すると、空気清浄装置400は空気吸込み領域470が追加されている点を除いて
図26に示されるものと同様である。空気吸込み領域470は、プレクリーナ472と呼ぶことができ、複数の遠心分離手段474を含み、これは第一の端476から空気を受け、複数の遠心分離手段472を通じて空気を旋回させることにより、大型の粒子を取り除き、その後、プリクリーニングされた空気をプレクリーナ出口478から排出させる。ブリクリーナの出口478からのプレクリーニングされた空気は次に、第一のフィルタカートリッジ404の吸込み流面452に流入する。大型の粒子を除去するために、捕集剤480を提供できる。
図27に示されるように、フィルタカートリッジ404上の半径方向のシール面408は、筐体402の第一のフィルタカートリッジのシール面406とシール関係にある。
【0110】
次に、
図28~31を参照すると、代替的な空気清浄装置アセンブリが参照番号500で示されている。空気清浄装置アセンブリ500は、いくつかの点において空気清浄装置アセンブリ400と同様である。空気清浄装置アセンブリ502は波形壁505を含み、これは第一のフィルタカートリッジ波形壁シール面506と第二のフィルタカートリッジ波形壁シール面507を有する。第一のフィルタカートリッジ504はシール部材510を含み、これは内向きの半径方向シール面として構成される波形壁シール部材面512を有する。フィルタエレメントの波形壁シール部材面512は、波形壁筐体シール面506と係合するように構成される。同様に、第二のフィルタカートリッジ520はシール部材522を含み、これは外向きの半径方向のシールとして提供される波形壁シール部材面524を有する。波形壁シール部材面524は、波形壁筐体シール面507と係合するように構成される。
【0111】
第一のフィルタエレメント504は、シール支持体530、巻き取られたフルート付き濾材532、エンドピース(例えば、フレーム)534、および交差筋交い536を有して構成できる。濾材パック532には、吸込み流面538と吐出し流面539を提供できる。第二のフィルタカートリッジ520は、プリーツ濾材540と、プリーツ濾材のほかシール部材522も支持する支持構造542を含むように示されている。
【0112】
次に、
図32を参照すると、プリクリーナアセンブリ582が追加されている点を除き、空気清浄装置アセンブリ500と同様の代替的な空気清浄装置アセンブリ580が提供される。プレクリーナ472と同様の構造を持つプレクリーナアセンブリ582を提供できる。
【0113】
濾材のために選択される特定の材料は、選択された用途に応じた選択の問題である。フィルタアセンブリが空気清浄装置である場合、本開示の原理では空気清浄装置で使用される様々な濾材材料の何れでも使用できる。
【0114】
濾材パックは濾材だけを含むことができ、または濾材に内側および/または外側ライナを設けてからカートリッジに取り付けることもできる。濾材は、プリーツ付き、プリーツなし、または織物濾材とすることができるが、追加の代替案も可能である。濾材は、円筒形および円錐形を含む様々な構成と、例えば円形または楕円形の様々な内側および/または外側周辺形状で提供できる。
【0115】
装置のシールは時として「半径方向に」と特徴付けられる点に留意されたい。しかしながら、非円形の形状である結果として、シーリング力の一部は特にカートリッジの中心軸Xに向かう、またはそこから反対ではない方向となるであろう。それでも、シールは本明細書においては「半径方向」として特徴付けられ、それは一般に、カートリッジおよび筐体のシール面が概して半径方向を向き、シーリング力が、外向きまたは内向きのシーリング面の何れが関わるかに応じて、軸Xの周囲で半径方向に外向きか、半径方向に内向きであるからである。別の言い方をすれば、圧縮力は概して軸方向(すなわち、軸Xの長さ方向)ではなく、概して半径方向である。しかしながら、これらの非円形構成の各々において、シール力が直接軸Xに向かうか、そこから反対に配向されることはない。
【0116】
より一般的に言えば、半径方向のシールは中心軸を取り囲む(そこに向かうか、それと反対の)シール面を含む。多くの例でのこの中心軸は、その周囲に濾材も位置付けられるフィルタカートリッジの中心軸を含む。しかしながら、本明細書で後述する代替的な配置から、半径方向のシールはカートリッジの中心軸ではない軸を取り囲むシールとすることができる(これに対して、軸方向のシールは典型的に、その周囲にシールが配置される中心軸とも整列するシールであるが、いつでもカートリッジ中心軸Xとも一致するとはかぎらない)と理解されよう。
【0117】
本明細書で使用されている一般的な用語において、図に示された各種の筐体シール配置は一般に、半径方向を向くシール面を含むと特徴付けることもでき、これは、図に示される各種の筐体シールのためのシール方向が一般に、筐体のある部分(これは、筐体シールの2つの何れが関わるかに応じて、筐体の吐出し管の一部または外側部分)と係合するシールの面が概して「半径方向を向く面」として特徴付けることができるからである。各々の場合において、実際にシールを形成する面は、概してシール力が中心軸Xの長さ方向に向かう場合の軸方向のシールとは異なり、中心軸X(典型的に、カートリッジ中心軸でもある)の周囲に(およびそこに向かって、またはその反対に面して)方向付けられる。図の例は、カートリッジのシール部材の、筐体と係合してシール状態を形成する実際の面は概して、軸に向かうのではなく、カートリッジの中心軸から反対に向くため、「外に向かう半径方向のシール面」または「外向きの半径方向シール」である。しかしながら、本明細書記載の原理の多くは、カートリッジの、筐体と係合してシール状態を形成するシール面が半径方向に中心軸に向かって方向付けられる代替的な配置に当てはまる。
【0118】
半径方向の筐体シールは本明細書において、概して「クランプなし」、「ノークランプ」または「クランプレス」配置または同様の用語で特徴付けることができる。これによって、シール配置は典型的に、ホースクランプ等のクランプまたは、確実なシールを提供するために締める必要のあるその他の構造を使用しないことを意味する。むしろ、シールは単に取り付けることによって確立され、筐体の面に対するシール材料の圧縮がカートリッジのコンポーネントによって方向付けられる。
【0119】
本明細書に記載の原理は、様々なフィルタアセンブリに応用できる。原理が(空気)気体フィルタアセンブリに応用される例について説明される。エアフィルタおよびクランクケース換気フィルタアセンブリを含む例について説明される。原理は、様々な代替的な気体フィルタ装置に、場合によっては液体フィルタアセンブリにも応用できる。
【0120】
本開示による原理は、後述のような特定の選択された所望の結果を実現するために有利な方法によるフィルタカートリッジと空気清浄装置システムとの間の相互作用に関する。フィルタカートリッジは一般に、その中に濾材を含み、そこを濾過動作中に空気およびその他の気体が通過する。濾材は、様々な種類と構成とすることができ、様々な材料を使って製作できる。例えば、本開示の原理によるカートリッジには、後述のように、プリーツ付き濾材装置を使用できる。
【0121】
この原理は、カートリッジの入口側および出口側端間の範囲で濾材がかなり深い状況での使用に特によく適応されているが、他の選択肢もありうる。また、この原理は断面寸法が比較的大きいカートリッジにおいてよく使用される。このような装置では、プリーツ付き濾材に代わる種類の濾材が望ましいことが多い。
【0122】
この項では、本明細書に記載されている技術に使用可能ないくつかの濾材装置の例を挙げる。しかしながら、様々な代替的種類の濾材が使用可能であることがわかるであろう。濾材の種類の選択は一般に、入手可能性、ある使用状況での機能、製造しやすさ等の選好のうちの1つであり、選択は必ずしも本明細書で特徴付けられるフィルタカートリッジと空気清浄装置との相互作用の様々な特徴の中から選択されたものの全体的機能に関しているとはかぎらない。
【0123】
フルート付濾材(例えば、濾材畝部を有する濾材)は、各種の方法で流体フィルタ構造物を提供するために使用できる。1つのよく知られている方法は、本明細書において、Z型フィルタ構造物として特徴付けられる。「Z型フィルタ構造物」という用語は、本明細書で使用されるかぎり、積層された、折り畳まれた、またはその他の方法で形成されたフィルタのフルートのひとつひとつが、長さ方向の、典型的に平行な、濾材を通る流体流のための吸入および排出フィルタフルートの集合(典型的にはライナ濾材と組み合わされる)を定義するために使用される種類のフィルタ構造物を含むものとする(ただし、これに限定されない)。Z型濾材のいくつかの例が、米国特許第5,820,646号明細書、同第5,772,883号明細書、同第5,902,364号明細書、同第5,792,247号明細書、同第5,895,574号明細書、同第6,210,469号明細書、同第6,190,432号明細書、同第6,350,296号明細書、同第6,179,890号明細書、同第6,235,195号明細書、米国意匠特許第399,944号明細書、米国意匠特許第428,128号明細書、米国意匠特許第396,098号明細書、米国意匠特許第398,046号明細書、および米国意匠特許第437,401号明細書において提供されており、これらの引用文献の各々を参照によって本願に援用する。
【0124】
1つの種類のZ型濾材は、相互に結合されて濾材構造物を形成する2つの特定の濾材コンポーネントを利用する。2つのコンポーネントとは、(1)フルート付き(典型的に波形の)濾材シートまたはシート切片と、(2)ライナ濾材シートまたはシート切片である。ライン濾材シートは典型的には波形でないが、例えばフルートの方向に垂直な波形とすることもでき、これは2004年2月11日に出願され、2005年8月25日にPCT国際公開第05/077487号パンフレットとして公開されている米国仮特許出願第60/543,804号明細書に記載されており、これを参照によって本願に援用する。
【0125】
フルート付き濾材切片とライナ濾材切片は、相互間に別の材料を含むことができる。しかしながら、これらはまた、1枚の濾材シートを折り畳んで、ライナ濾材の材料が濾材のうちのフルート付き濾材部分と適切に隣り合わせとなるようにしたものの切片とすることができる。
【0126】
フルート付き(典型的に波形の)濾材シートとライナ濾材シートまたは合体シート切片は、平行なフルートを有する濾材を画定するために典型的に使用される。いくつかの例において、フルート付きシートとライナシートは別々であり、その後、相互に固定され、その後、濾材条片として巻き取られ、Z型濾材構造物が形成される。このような装置は、例えば米国特許第6,235,195号明細書および第6,179,890号明細書に記載されており、その各々を参照によって本願に援用する。特定のその他の装置では、ライナ濾材に固定されたフルート付き(典型的に波形の)濾材のうち、巻き取られていない切片または条片のいくつかを相互に積み重ねてフィルタ構造物が構築される。この例は米国特許第5,820,646号明細書の
図11に示されており、これを参照によって本願に援用する。
【0127】
ここで、波形シートに固定されたフルート付きシート(畝部を有する濾材シート)を含む材料の条片はその後、積層体として組み立てられて濾材パックを形成し、これは「シングルフェーサ条片」、「シングルフェース条片」、または「シングルフェーサ」もしくは「シングルフェース」濾材と呼ばれることがある。これらの用語とその変化形は、各条片において、フルート付き(典型的には波形の)シートの片面、すなわちシングルフェースにライナシートが張られていることを意味する。
【0128】
典型的に、フルート付きシートとライナシートの(すなわちシングルフェーサの)組合せの条片を巻き取ってロール型濾材パックを構築することは、ライナシートが外側になるようにして行われる。巻き上げのためのいくつかの方法が、2003年5月2日に出願された米国仮特許出願第60/467,521号明細書および2004年3月17日に出願され、現在は国際公開第04/082795号パンフレットとして公開されているPCT出願第04/07927号明細書に記載されており、その各々を参照によって本願に援用する。その結果として得られるロール型の装置は一般に、その結果、濾材パックの外面としてライナシートの一部を有する。
【0129】
「波形の」という用語は、本明細書において濾材内の構造を指すために使用されるかぎり、各々が最終的な濾材に波形を付けるのに適した表面特徴物を有する2つの波形ローラ間、すなわち2つのローラのニップまたは咥えの中に濾材を通すことから得られる波形構造を指す。しかしながら、「波形」という用語は、これらが波形ローラ間の咥えの中に媒体を通すことを含む方式によるフルートによるものと明記されていないかぎり、このようなフルートに限定されない。「波形の」という用語は、濾材が波形にされた後に、例えば参照によって本願に援用される2004年1月22日に公開されたPCT国際公開第04/007054号パンフレットに記載されている折畳み方式によってさらに変更または変形された場合にも当てはまるものとする。
【0130】
波形濾材は、フルート付き濾材の特定の形態である。フルート付き濾材は、それを横切る(例えば波形加工または折畳み加工によって形成された)個々のフルートまたは畝部を有する濾材である。
【0131】
Z型濾材を利用する修理交換可能なフィルタエレメントまたはフィルタカートリッジ構成は、「直線的流動構成」として、またはその変化形で呼ばれることがある。一般に、これに関しては、修理交換可能なフィルタエレメントまたはカートリッジが一般に、吸気端(または面)およびそれと反対の排気端(または面)を有し、フィルタカートリッジへの流入とそこからの流出が概して同じ直線的方向であることを意味する。これに関して、「修理交換可能」という用語は、対応する流体(例えば空気)清浄装置から定期的に取り外され、交換されるフィルタカートリッジを含む濾材を指すものとする。いくつかの例において、吸気端(または面)と排気端(または面)の各々は概して平らまたは平坦であり、両者は相互に平行である。しかしながら、その変形型、例えば平坦でない面も可能である。
【0132】
直線的流動構成(特に、ロール型または積層型濾材パックについて)は例えば、参照によって本願に援用される米国特許第6,039.778号明細書に示されている種類の円筒形プリーツ付きフィルタカートリッジ等、流れが一般に、濾材に入る時とそこから出る時に実質的に方向転換する修理点検可能フィルタカートリッジとは対照的である。すなわち、米国特許第6,039,778号明細書のフィルタの場合、流れは円筒形フィルタカートリッジの中に円筒側面から入り、その後、方向転換して、濾材の開放端から出る(順流システム)。典型的な逆流システムでは、流れは修理交換可能な円筒形カートリッジに濾材の開放端から入り、その後、方向転換して、円筒形濾材の側面から出る。このような逆流システムの一例が、米国特許第5,613,992号明細書に示されており、これを参照によって本願に援用する。
【0133】
「Z型濾材構成」という用語とその変化形は、本明細書中で使用されるかぎり、それ以上のものがなければ、波形またはその他の方法でフルートの付いた濾材(濾材畝部を有する濾材)が(ライナ)濾材に固定され、シートが別々であるか1枚のウェブの一部であるかを問わず、適当なシーリング(閉鎖部)を有して吸気および排気フルートを画定できるようなウェブ、および/またはこのような濾材から吸気および排気フルートの立体網状構造に構成または形成された濾材パック、および/またはこのような濾材パックを含むフィルタカートリッジまたは構造体の何れかまたは全部を含むものするが、必ずしもこれらに限定されない。
【0134】
一般に、濾材は比較的柔軟な材料、典型的には(セルロース繊維、合成繊維、またこれら両方の)不織布繊維材料であり、その中に樹脂を含んでいることが多く、追加の材料で処理されていることもある。それゆえ、これは、濾材に容認不能な損傷を与えずに、それを様々な波形パターンに合わせ、その中に組み込むことができる。また、使用するために巻き上げ、またはその他の方法で構成することも容易であり、その際もまた、容認不能な濾材の損傷は生じない。もちろん、これは、使用中には必要な波形状態が保たれるような性質のものでなければならない。
【0135】
典型的に、波形にするプロセスでは変形が媒体に加えられる。張力が解除されると、フルートまたは波形は部分的に跳ね戻る傾向があり、それまでに生じていた延びと曲げの一部のみ復元する。波形シートのこのような跳ね戻りを防止するために、ライナ濾材シートがフルート付濾材シートに連結されることがある。
【0136】
波形(フルート付き)シート、ライナシート、またはそれらの両方の濾材では、例えば参照によって本願に援用される米国特許第6,673,136号明細書により、その片面または両面に微細繊維材料を提供できる。いくつかの例において、このような微細繊維材料が使用される場合、微細繊維を材料の上流側に提供することが望ましいかもしれない。
【0137】
Z型フィルタ構造体に関する問題は、個々のフルートの端の閉鎖に関係する。他の選択肢もありうるが、典型的には、この閉鎖を実現するためにシーラントまたは接着剤が提供される。上述の開示から明らかであるように、典型的なZ型濾材、特にテーパ付フルートではなくまっすぐのフルートとフルートを密閉のためのシーラントを使用するものにおいて、上流端と下流端の両方に大きなシーラント表面積(および体積)が必要となる。これらの位置における高品質のシールは、結果として得られる濾材構造の適正な動作にとって重要である。大きいシーラント体積と面積は、これに関する問題の原因となる。
【0138】
本明細書に記載の技術は、波形シートとライナシートの組合せを含む1枚のシート、すなわち「シングルフェーサ」条片を巻き上げるステップから得られる濾材パックでの使用に特によく適している。しかしながら、これらは、積層構成にすることもできる。
【0139】
ロール型濾材または濾材パック構成には、様々な外周の定義を提供できる。これに関して、「外周の定義」という用語またはその変形は、濾材または濾材パックの入口端または出口端の何れかにおいて見たときの、定義された外周形状を指すものとする。典型的な形状は、PCT国際公開第04/007054号パンフレットに記載されているように円形である。その他の使用可能な形状は長丸であり、長丸のいくつかの例は楕円形である。一般に、楕円形は1対の対向する辺でつなげられた対向する湾曲端を有する。いくつかの楕円形において、対向する面もまた湾曲している。トラック形とも呼ばれる他の楕円形では、対向する辺は概してまっすぐである。トラック形は、例えばPCT国際公開第04/007054号パンフレットおよび、国際公開第04/082795号パンフレットとして公開されているPCT出願第04/07927号明細書に記載されており、その各々を参照によって本願に援用する。
【0140】
周辺または外周形状を説明する別の方法は、濾材パックをロールの巻き上げ口に垂直な方向に切断することから得られる外周を定義することによる。
【0141】
濾材または濾材パックの相互に反対の吸排気端または吸排気面には、様々な異なる定義を提供できる。多くの構成において、端または端面は概して平ら(平坦)であり、相互に垂直である。他の構成において、端面の一方または両方が、テーパの付いた、例えば階段状の部分を含み、これは濾材パックの側壁の軸方向の端から軸方向に外側に突出するか、または濾材パックの側壁の端から軸方向に内側に突出するかの何れかとして定義できる。
【0142】
フルートシール(例えば、シングルフェーサビード、巻き上げビード、または積層ビードから)は、様々な材料で形成できる。引用され、援用される各種の文献において、ホットメルトまたはポリウレタンシールが様々な用途に使用可能であると記載されている。
【0143】
図33では、シングルフェース濾材の1つの条片を巻き上げることにより構成されるロール型濾材パック(またはロール型濾材)830が概して描かれている。図のような特定のロール型濾材パックは、楕円濾材パック830a、特にトラック形濾材パック831である。濾材の後端は、濾材パック830の外側にあり、831xで示されている。便宜と密閉のために、終端を濾材パック830のまっすぐな部分に沿って終了させることが典型的である。典型的に、ホットメルトシールビートまたはシールビードは、シーリングを確実に行うために、この終端に沿って位置付けられる。濾材パック830において、相互に反対の吸排気(端)面は832、833に示されている。一方は入口側吸気面、他方は出口側排気面である。
【0144】
図34において、Z型フィルタ濾材の条片から積層Z型フィルタ濾材(または濾材パック)を形成するステップが(概略的に)示されており、各条片はライナシートに固定されたフルート付シートである。
図33を参照すると、シングルフェーサ条片200は、条片200と同様の条片202の積層体201に加えられているように示されている。条片200は、条片76、77の何れかから切断できる。
図33の205で、積層ビード206の塗布が、シングルフェーサビードまたはシールから反対の端において条片200、202に対応する各々の層間に示されている。(積層はまた、各層を積層体の上ではなく下に追加して行うこともできる。)
【0145】
図34を参照すると、各条片200、202は前縁と後縁207、208および対向する側縁209a、209bを有する。各条片200、202を含む波形シートとライナシートの組合せの入口および出口フルートは概して、前および後縁207、208との間に、側縁209a、209bに平行に延びる。
【0146】
さらに
図34を参照すると、形成されている濾材または濾材パック201において、相互に反対側の吸排気面が210、211で示されている。濾過中にどちらの面210、211を入口端面とし、どちらを出口端面とするかは、選択できる。いくつかの例において、積層ビード206は、上流、すなわち入口面211の付近に位置付けられ、他の例では、逆もまた真なりである。吸排気面210、211は、相互に反対側の面220、221間に延びる。
【0147】
積層された濾材構成またはパック201は、「ブロック型」積層濾材パックと呼ばれることがある。これに関する「ブロック型」という用語は、構成が、すべての面がすべての隣接する壁面に関して90°である長方形のブロックとして形成されることを示す。いくつかの例において、積層体は、各条片200が隣接する条片との整列からわずかにずらされて、入口面と出口面は相互に平行であるが、上下の面に対しては垂直でない平行四辺形または傾斜ブロック形状を作ることによって形成できる。
【0148】
いくつかの例において、濾材または濾材パックは何れの断面においても平行四辺形を有すると述べられ、これは、何れの対向する2面も相互に概して平行に延びることを意味する。
【0149】
留意される点として、
図34に対応するブロック型の積層構成は、米国特許第5,820,646号明細書の先行文献に記載されており、これを参照によって本願に援用する。また、留意される点として、積層構成は米国特許第5,772,883号明細書、同第5,792,247号明細書、および米国特許出願公開第2004/0187689号明細書に記載されている。これらの後者の参考文献の各々を参照によって本願に援用する。留意される点として、米国特許出願公開第2005/0130508号明細書に記載されている積層構成は傾斜した積層構成である。
【0150】
同じく留意される点として、いくつかの例において、複数の積層体を1つの濾材パックに組み込むことができる。また、いくつかの例において、積層体はその中に凹部を有する1つまたは複数の吸排気面を有するように生成でき、これは例えば米国特許第7,625,419号明細書に示されており、これを参照によって本願に援用する。
【0151】
両端間に延びるフルートを含む別の種類の濾材構成またはパックが、本開示による選択された原理と共に使用できる。このような代替的濾材構成またはパックの一例が
図35~35Bに示されている。
図35~35Bの媒体は、独国特許第20 2008 017 059 U1号明細書に描かれ、記載されているものと同様であり、Mann & Hummelから「IQORON」の商標で入手可能な構成の中に見られることがある。
【0152】
図35を参照すると、濾材または濾材パックが概して1250で示されている。濾材または濾材パック1250は、第一の外側プリーツ付(畝付)濾材ループ1251と、第二の内側プリーツ付(畝付)濾材ループ1252と、を含み、各々のプリーツ先端(または畝)は相互に反対側の吸排気端間に延びる。
図35の図は、濾材パックの(吸排気)端1255に向かっている。図の端1255は、選択された流れの方向に応じて、入口(吸気)端とも出口(排気)端ともなりうる。特徴付けられた原理を用いた多くの構成に関して、濾材パック1250は、フィルタカートリッジの中で、端1255が入口吸気端であるように構成されるであろう。
【0153】
さらに
図35を参照すると、外側プリーツ付(畝付)濾材ループ1251は、楕円形に構成されているが、他の選択肢もありうる。1260において、例えばモールド・イン・プレース加工によるプリーツ端閉鎖手段が、濾材パック端部1255でプリーツまたは畝1251の端を閉じているように示されている。
【0154】
プリーツまたは畝1252(およびそれに関連するプリーツ先端)は、ループ1251によって取り囲まれ、そこから離間されるように位置付けられ、それゆえ、プリーツ付濾材ループ1252もまた略楕円形に示されている。この例において、ループ1252内の個々のプリーツまたは畝1252pの端1252eが密閉されている。また、ループ1252は、典型的にモールド・イン・プレース加工による材料の中央条片1253によって閉鎖された中央1252cを取り囲む。
【0155】
濾過中に、端1255が入口吸気端である場合、空気は2つの濾材ループ1251、1252間のギャップ1265に入る。次に空気は、濾材パック1250の中を移動しながらループ1251またはループ1252の何れかを通って流れ、濾過される。
【0156】
図の例において、ループ1251は、端1255から離れた領域で、ループ1252に向かって内側に傾斜するように構成される。また、構造健全性のために、ループ1252の端を取り囲むセンタリングリング1267を支持するスペーサ1266も示されている。
【0157】
図35Aでは、カートリッジ1250の、端1255と反対の端1256が見えている。ここで、ループ1252の内部が開放したガス流領域1270を取り囲んでいることがわかる。空気がカートリッジ1250を通って端1256に向かい、端1255から離れる全体的方向に案内されると、空気のうち、ループ1252を通過する部分が中央領域1270に入り、そこから端1256を通って出る。もちろん、濾過中にループ1251に入った空気は概して、端1256の外周1256pの周囲を(それを覆うように)流れる。
【0158】
図35Bにおいて、カートリッジ1250の概略断面図が提供される。特定され、説明された特徴のうち選択されたものは同様の参照番号で示されている。
【0159】
図35~35Bの上記の説明からわかるように、記載されているカートリッジ1250は概して両方の吸排気端1255、1256間に長手方向に延びる濾材先端を有するカートリッジである。
【0160】
図35~35Bの構成において、濾材パック1250は楕円形、特にトラック形外周を有するように描かれている。このようにして示されているのは、後述の多くの例におけるエアフィルタカートリッジも楕円形またはトラック形構成であるからである。しかしながら、この原理は様々な代替的な外周形状で具現化することができる。
【0161】
ここで、
図36~41において、本明細書中で特徴付けられる原理の選択された応用の中で使用可能な種類の濾材のさらにまた別の代替的変形型の断面図が提供されている。特定の例は、2014年11月10に出願された、本開示の譲受人であるDonaldson Company,Inc.が所有する米国特許出願第62/077,749号明細書に記載されている。米国特許出願第62/077,749号明細書の開示を参照によって本願に援用する。一般に、
図9~12の構成の各々は、相互に反対の入口および出口吸排気端(または面)を有し、まっすぐの通過流を有する構成に積層またはロール状に巻き上げることのできる濾材の種類を示している。
【0162】
図36において、米国特許出願第62/077,749号明細書からの例示的濾材構成1301が示されており、その中ではエンボスシート1302がエンボスのないシート1303に固定され、その後、積層し、または巻き上げて濾材パックが形成され、本願の
図1に関してすでに説明した種類の対向する辺に沿ってシールされる。
【0163】
図37において、米国特許出願第62/077,749号明細書からの別の例示的濾材パック1310が示されており、その中では第一のエンボスシート1311が第二のエンボスシート1312に固定され、その後、積層型またはロール型濾材パック構成に形成され、縁部がシールされる。
【0164】
縁部シールは、上流端または下流端の何れかで、またはいくつかの例においてはその両方で実行できる。特に濾材がフィタリング中に化学物質と遭遇する可能性がある場合、典型的な接着剤またはシーラントを避けることが望ましいかもしれない。
【0165】
図38Aにおいて、フルート付きシートXがその上に、ライナシートYと係合するための各種のエンボス加工部を有する断面が示されている。再び、これらは別々とすることも、または同じ濾材シートの切片とすることもできる。
【0166】
図38Bにおいて、フルート付きシートXとライナシートYとの間のこのような構成の概略図も示されている。
【0167】
図38Cにおいて、このような原理のまた別の変形型がフルート付きシートXとライナシートYとの間に示されている。これらは、様々な方式がどのように可能であるかを理解しやすくするためのものである。
【0168】
図39において、フルート付きシートXとライナシートYにおけるさらに別の可能な変形型が示されている。
【0169】
図40および41において、例示的な濾材構成6401が示されており、その中で、フルート付きシート6402がライナシート6403に固定されている。ライナシート6403は平坦シートであってもよい。その後、濾材構成6401を積層され、または巻き上げることによって濾材パックとすることができ、本願の
図1に関して前述した種類の対向する縁に沿ったシールが設けられる。図の実施形態において、フルートシート6402のフルート6404は、一連の頂点6405と支持部6406を含む波状にうねる稜線を有する。隣接するフルート6404の頂点6405は、
図64および65に示されていように整列させることも、またはずらすこともできる。さらに、頂点の高さおよび/または密度をフルート6404の長さに沿って増大させることも、減少させることも、または一定とすることもできる。頂点におけるフルート高さと支持部におけるフルートの高さの比は、約1.5~1対1.1対約1の範囲とすることができる。
【0170】
留意される点として、フルート付きシート切片とライナシート切片に同じ濾材を使用するという要求事項は特にない。各々において、異なる効果を得るために、異なる濾材が望ましいい可能性もある。例えば、一方はセルロース濾材であってもよく、他方は何れかのセルロース以外の繊維を含む濾材である。これらには、所望の結果を得るために、異なる気孔率または異なる構造的特徴が付与されていてもよい。
【0171】
本願で特徴付けられている技術の多くは、好ましくは、カートリッジの相互に反対側の吸排気端間で濾過する向きの濾材が、これら両端間のある方向に延びるフルートまたはプリーツ先端を有する濾材である場合に適用される。しかしながら、他の選択肢もありうる。シール構成の定義に関して本願で特徴付けられる技術は、相互に反対の吸排気端を有し、濾材がこれらの端間の流体の流れを濾過するように位置付けられたフィルタカートリッジにおいて、濾材がこれらの端の間のある方向に延びるフルートまたはプリーツ先端を含まない場合であっても応用可能である。濾材は例えば、デプスタイプ濾材とすることができ、交互方向にプリーツを付けることができ、またはプリーツを持たない材料とすることもできる。
【0172】
本願で特徴付けられる技術は、吸排気端間の範囲が比較的深く、通常、少なくとも100mm、典型的に少なくとも150mm、多くの場合に少なくも200mm、時には少なくとも250mm、およびいくつかの例においては300mmまたはそれ以上であり、使用中に大きな負荷体積を処理するように構成されたカートリッジと使用できる。これらのタイプのシステムは典型的に、プリーツ先端またはフルートが相互に反対側の吸排気端間である方向に延びるような濾材が構成されるものである。
【0173】
次に、
図42Aおよび42Bを参照すると、
図10~13に示される波形壁210を有する空気清浄装置アセンブリで使用可能な代替的なフィルタエレメントが参照番号900で示されている。フィルタエレメント900は、円筒形に配置された濾材パック902と、閉鎖エンドキャップ904と、開放エンドキャップ906を含む。濾材パックは好ましくは、濾材パック902の支持を助けるための、内側スクリーンまたは支持構造908と外側スクリーンまたは支持構造910を含む。好ましくは、濾材パック902はプリーツ付き濾材パックであり、スクリーンまたは支持構造908および910は閉鎖エンドキャップ904から開放エンドキャップ906まで延びる。濾材パック902は中央開放空間912の周囲に配置され、開放エンドキャップ906は中央開放空間912と連通する中央開口914を含む。閉鎖エンドキャップ904は閉じられて、そこを空気が流れ、開放エンドキャップ906は開いて、空気が中央開口914を通って流れる。前述のように、濾過すべき流体(空気等)は、濾材パック902を通って内側に流れることができ、清浄な空気は中央穴914を通って中央開放空間912から流れることができる。あるいは、流れを逆流させて、汚れた流体が中央穴914と中央開放空間912を介して入り、その後、濾材902を通過して、濾過され、その後濾材パック902から出るようにすることができる。
【0174】
開放エンドキャップ906はシール部材916を含む。内側スクリーンまたは支持構造908は、シール部材916のための支持体920を形成するが、内側スクリーンまたは支持構造908とは別の支持体を提供することもできる。内向きの半径方向のシール面として特徴付けることのできるシール面918を有するシール部材916が示されている。これに加えて、シール部材916は、引込み領域922と移行領域924を含むことができる。内向きのシールの場合、内周は引込領域922から移行領域924へと、およびフィルタエレメント900が筐体から別に提供されている場合はシール面918へと減少する。引込み領域922と移行領域924は、シール面918を波形壁210をそのまま写し取る構成にして、それが波形壁210を含む空気清浄装置に挿入されたときに波形壁210と密着するようにするのを助ける。
【0175】
開放エンドキャップ906のシール部材916は、対応する空気清浄機の波形壁シール面とのシールを形成するのに十分な柔らかさを有する。シールの形成は、シール性能試験の基準ISO 15011:2014を満たすことによって特定できる。したがって、シール部材916は、それが空気清浄装置の波形壁シール面と係合した時にISO 15011:2014を満たすことによってシールを形成する。シール部材916は、それが空気清浄装置に導入されたときに空気清浄装置筐体の波形壁シール面とのシールを形成して空気清浄装置筐体とシーリング関係となるようにするのに十分な柔らかさを有すると特徴付けることができる。それに加えて、シール部材916は、波形壁に適合するか、または適合することができ、それによってシール面918が波形壁と同じ形状になると特徴付けることができる。シール部材916の柔らかさにより、シール部材のシール面918は空気清浄装置の筐体の波形壁シール面の構成に適合できる。シール部材916を形成するために使用できる例示的な材料には、シリコンゴムが含まれる。好ましくは、シリコンゴムはASTM D-412の00-30~00-10の、より好ましくは約00-20のショア硬さを有することができる。使用可能な例示的なタイプのシリコンゴムは、Smooth-OnのEcoflex(登録商標)の名称で入手できる。使用可能な例示的なEcoflex(登録商標)ゴムには、Ecoflex(登録商標)00-20が含まれる。さらにシールを形成するために選択される具体的なシール部材の材料は、動作温度、シールの厚さ、ローブの大きさ等の様々な条件に依存する。
【0176】
フィルタエレメント900が空気清浄装置に導入され、シール部材916が空気清浄装置筐体の波形壁面と、図のような内向きの半径方向のシール等のシールを形成すると、シール面918は波形壁の構成と適合する。したがって、フィルタエレメント900は、空気清浄装置筐体の波形壁シール面とシーリング関係になるようにされると半径方向に向くシール面を有し、シール支持体面と半径方向を向くシール面との間の厚さが中心軸Xの周囲のシール部材面に沿って変化すると特徴付けることができる。それに加えて、シール面918は、波形壁面を有する筐体に挿入されたときに、半径方向に向くシール部材面918を有し、複数のローブがシール部材面に沿って配置され、それを形成し、複数のローブは約1mm/ローブ~約25mm/ローブのピッチを提供する、と特徴付けることができる。シール面918の構成は、波形壁のその他の特性と同じとすることができる。
【0177】
シール面918は、フィルタエレメントを筐体とシーリング関係となるようにする前に、平滑面(例えば、
図42Aおよび42B参照)を有することも、または、波形壁構成をそのまま写し取らない非平滑面(折り目加工された、またはパターン付き面等)を有することもできる。シール面918に非平滑面を提供して、シール面918が波形壁の形状に適合するのを支援することが有益かもしれない。
【0178】
フィルタエレメント900は、
図10~13に示される第一のフィルタカートリッジのシール面202等の空気清浄装置の外向き波形壁シール面に適合し、それと密着できるような内向き半径方向シール面918を有するように示されているが、シール部材が空気清浄装置内の内向きの波形壁シール面に適合可能な(または適合できる)外向きの半径方向のシール面を含む、代替的なフィルタエレメントを提供することもできる。内向きの波形壁シール面の例は、
図10~13においては第二のフィルタカートリッジのシール面204として示されている。シール部材は、それが波形壁をそのまま写し取り、波形壁とのシールを形成するのに十分に柔らかいものとして提供できる。
【0179】
内向きか外向きかを問わず、シール面をフィルタエレメントに適用して、
図10に示される波形壁202および204と密着できるようにするのに十分に柔らかいシール部材を使用するという同じ原理は、
図26~27に示される波形壁412および
図28~32に示される波形壁505(波形壁シール面506および波形壁シール面507を含む)と密着するフィルタエレメントに応用できる。すなわち、波形壁に適合でき、それによって波形壁の形状をとる柔らかいシール部材は、
図26のシール部材422として、および
図28のシール部材510および522として使用できる。
【0180】
シール支持体は、筐体とシーリング関係にあるシール部材を支持する各種の代替的な構造として提供できる。シール支持体の1つのタイプはプリフォームである。プリフォームの一例は、射出成型プラスチック材料である。しかしながら、理解すべき点として、「プリフォーム」という用語は、シール支持体の、そこにシール部材を適用する前の形成を指す。プリフォームのその他の例には、スクリーン、濾材、およびその他の様々なプラスチック形成構造が含まれる。これらはプリフォームの例であるが、これらはまた、シール支持体の例でもある。シール支持体として使用できる濾材の例には、濾材に硬化剤が塗布された硬化濾材が含まれる。硬化濾材の一例は、例えば国際特許出願公開第2016/057815号パンフレットの、例えば段落[0181]~[0182]に記載されており、その場合、補強剤が濾材に塗布されて、補強剤と濾材の結果として得られたものがシール支持体を形成し、シールを支持するための追加のプラスチック構造(射出成型プラスチック構造等)は不要である。国際特許出願公開第2016/057815号パンフレットの、シール部材を支持するための濾材と補強剤の使用に関する開示は、参照により援用される。それに加えて、米国特許第8,241,383号明細書に記載されているように、シール支持体は、濾材パックの周囲に硬化性材料(例えば、ポリマ材料)を塗布して、硬化性材料を硬化させ、または硬くし、その後、筐体シールを(例えば鋳造により)硬化した材料の周囲に適用し、硬化した材料が筐体シールのためのシール支持体を形成するようにすることによって提供できる。米国特許第8,241,383号明細書の開示全体を参照によって本願に援用する。前述のように、硬化性材料は、濾材の表面または周囲に硬化性材料を噴霧するか、または硬化性材料を成型することにより、適用できる。
【0181】
選択された特徴
1.(a)濾材と、(b)濾材に連結された筐体シール装置であって、(i)ある面を有するシール支持体と、(ii)シール支持体により支持され、半径方向を向くシール面と、シール支持体面と半径方向を向くシール面との間の、シール部材面に沿って変化する厚さを有するシール部材と、を含む筐体シール装置と、を含むフィルタカートリッジ。2.(a)半径方向を向くシール面は内向きの半径方向のシール面を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。3.(a)半径方向を向くシール面は外向きの半径方向のシール面を含む、請求項1に記載のフィルタカートリッジ。4.(a)シール支持体と半径方向を向くシール面との間の厚さは半径方向に変化する、請求項1~3の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。5.(a)シール支持体と半径方向を向くシール面との間の厚さは軸方向に概して一定である、請求項1~4の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。6.(a)シール部材の厚さは最小厚さと最大厚さだけ変化し、最大厚さは最小厚さの少なくとも1.1倍である、請求項1~5の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。7.半径方向を向くシール面は、(a)外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と、(b)内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分のうちの少なくとも一方を含む、請求項1~6の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。8.(a)外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分は、カートリッジが筐体に導入され、筐体シール面とシールを形成するときに半径方向を向くシール面の中に形成される、請求項7に記載のフィルタカートリッジ。9.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、半径方向を向くシール面は外向きの半径方向のシール面を含み、シール支持体と、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における半径方向を向くシール面との間のシール部材の厚さは、シール支持体と、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における半径方向を向くシール面との間のシール部材の厚さより大きい、請求項7に記載のフィルタカートリッジ。10.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、半径方向を向くシール面は、内向きの半径方向のシール面を含み、シール支持体と、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における半径方向を向くシール面との間のシール部材の厚さは、シール支持体と、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分における半径方向を向くシール面との間のシール部材の厚さより薄い、請求項7に記載のフィルタカートリッジ。11.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分のうちの少なくとも一方は湾曲部分を含む、請求項7~10の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。12.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、半径方向を向くシール面は、フィルタカートリッジ軸の周囲に延びるシール支持体に沿って、1インチあたり、半径方向に内側方向に突出して、かつ軸方向に延びる少なくとも2つの部分と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる少なくとも2つの部分を含む、請求項7~11の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。13.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、半径方向を向くシール面は、フィルタカートリッジ軸の周囲に延びるシール支持体に沿った1インチの距離に沿って、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる約13未満の部分と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる約13未満の部分を含む、請求項7~12の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。14.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、半径方向を向くシール面は半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上の部分と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上の部分を含む、請求項7~13の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。15.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、半径方向を向くシール面は、半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上400以下の部分と交互の、半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる20以上400以下の部分を含む、請求項7~14の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。16.(a)筐体シール装置は、流体が濾材の中に、またはそこから流れる流体ポートを形成し、シール支持体と半径方向を向くシール部材との間のシール部材の厚さは流体ポートに沿って変化する、請求項1~15の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。17.(a)濾材は第一および第二の端を有し、中央開放空間を取り囲み、それを画定する、請求項1~16の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。18.(a)濾材は中央開放空間の周囲に配置されたプリーツ付き濾材を含む、請求項17に記載のフィルタカートリッジ。19.(a)濾材は、中央開放空間の周囲に配置されたプリーツなし濾材を含む、請求項17に記載のフィルタカートリッジ。20.(a)濾材は、第一および第二の、反対の流面を画定し、第二の流面の付近で閉じたフルートの集合と、第一の流面の付近で閉じたフルートの集合を有する濾材を含む、請求項1~16の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。21.(a)濾材は、第二の濾材シートに取り付けられて、巻き取られるか、または積層されたフルート付き濾材シートを含む、請求項1~16および20の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。22.(a)濾材は、第一および第二の、反対の流面を画定し、第一の流面から第二の流面まで延びるフルートを有する濾材を含み、第一の流面から第二の流面への流れは、濾材を通る流れによる場合を除き、閉じられる、請求項1~16および20~21の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。23.(a)半径方向を向くシール面は、内側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分と交互の、外側に突出して、かつ軸方向に延びる複数の部分を含み、シール支持体面と半径方向を向くシール面との間の厚さは、外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と、内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分との間で、フィルタカートリッジ軸の周囲で半径方向を向くシール面に沿って連続的に変化する、請求項7~16に記載のフィルタカートリッジ。24.(a)濾材は第一および第二の端を有し、(b)第一の開放したエンドピースは濾材の第一の端に位置付けられ、(c)筐体シール装置は第一のエンドピース上に位置付けられる、請求項1~23の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。25.(a)シール支持体は、濾材軸の周囲に延びる支持構造を含み、シール支持体も濾材を支持する、請求項1~24の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。26.(a)シール支持体はプリフォームを含む、請求項1~25の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。27.(a)半径方向を向くシール面は、濾材の端から引っ込められている、請求項1~26の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。28.(a)気体流吸込み口および気体流吐出し口を有し、アクセスカバーを有する本体部分を含む筐体と、(b)波形壁筐体シール構造と、(c)筐体内に動作的に、取り外し可能に位置付けられ、波形壁筐体シール構造にシールされる請求項1~26の何れか1項に記載のフィルタカートリッジと、を含むフィルタアセンブリ。29.(a)波形壁筐体シール構造は、第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面を含む、請求項28に記載のフィルタアセンブリ。30.(a)第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面は波形壁筐体シール構造のそれぞれ反対側にある、請求項29に記載のフィルタアセンブリ。31.(a)濾材と、(b)筐体シール装置であって、(i)半径方向を向くシール部材面を有するシール部材と、(ii)シール部材面に沿って配置され、それを形成する複数のローブと、を含み、(iii)複数のローブは約1mm/ローブ~約25mm/ローブのピッチを提供する筐体シール装置と、を含むフィルタカートリッジ。32.(a)複数のローブは、約2mm/ローブ~約12mm/ローブのピッチを提供する、請求項31に記載のフィルタカートリッジ。33.(a)複数のローブは、約4mm/ローブ~約10mm/ローブのピッチを提供する、請求項31に記載のフィルタカートリッジ。34.(a)シール部材面は内向きの半径方向のシール面として提供される、請求項31~33の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。35.(a)シール部材面は外向きの半径方向のシール面として提供される、請求項31~33の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。36.(a)濾材はシール部材面の周辺に沿って配置される、請求項31~35の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。37.(a)シール部材面は濾材の周辺に沿って配置される、請求項31~35の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。38.(a)濾材はプリーツ付き濾材を含む、請求項31~37の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。39.(a)プリーツ付き濾材は中央開放空間の周囲に配置される、請求項38の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。40.(a)濾材はプリーツなし濾材を含む、請求項31~37の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。41.(a)濾材は第一および第二の反対の流面を画定し、第二の流面の付近で閉じたフルートの集合と、第一の流面の付近で閉じたフルートの集合を有する濾材を含む、請求項40に記載のフィルタカートリッジ。42.(a)濾材は、第二の濾材シートに取り付けられ、巻き取られるか積層されたフルート付き濾材シートを含む、請求項40および41の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。43.(a)濾材は、第一および第二の反対の流面を画定し、第一の流面から第二の流面まで延びるフルートを有する濾材を含み、第一の流面から第二の流面への流れは、濾材を通る流れによる場合を除いて閉じられる、請求項40~41の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。44.(a)気体流吸込み口と気体流吐出し口を有し、アクセスカバーを有する本体部分を含む筐体と、(b)波形壁筐体シール構造と、(c)筐体内に動作的に、取り外し可能に位置付けられ、波形壁筐体シール構造にシールされた請求項30~42の何れか1項に記載のフィルタカートリッジと、を含むフィルタアセンブリ。45.(a)波形壁筐体シール構造は、第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面を含む、請求項44に記載のフィルタアセンブリ。46.(a)第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面は、波形壁筐体シール構造のそれぞれ反対側にある、請求項45に記載のフィルタアセンブリ。47.(a)濾材と、(b)濾材に連結された筐体シール装置であって、(i)シール支持体と、(ii)シール部材であって、シール支持体により支持され、半径方向を向く面と、半径方向を向く面がフィルタ筐体上の、約1mm/ローブ~約25mm/ローブのピッチで提供された複数のローブを有する波形壁シール面に適合するのに十分な柔らかさと、を有するシール部材と、を含む筐体シール装置と、を含むフィルタカートリッジ。48.
(a)複数のローブは、約2mm/ローブ~約12mm/ローブのピッチを提供する、請求項47に記載のフィルタカートリッジ。49.(a)複数のローブは、約4mm/ローブ~約10mm/ローブのピッチを提供する、請求項47に記載のフィルタカートリッジ。50.(a)シール部材面は内向きの半径方向のシール面として提供される、請求項47~49の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。51.(a)シール部材面は外向きの半径方向シール面として提供される、請求項47~49の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。52.(a)濾材はシール部材面の周辺に沿って配置される、請求項47~51の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。53.(a)シール部材面は濾材の周辺に沿って配置される、請求項47~51の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。54.(a)濾材はプリーツ付き濾材を含む、請求項47~53の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。55.(a)プリーツ付き濾材は中央開放空間の周囲に配置される、請求項54に記載のフィルタカートリッジ。56.(a)濾材はプリーツなし濾材を含む、請求項47~53の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。57.(a)濾材は第一および第二の反対の流面を画定し、第二の流面の付近で閉じたフルートの集合と、第一の流面の付近で閉じたフルートの集合を有する濾材を含む、請求項56に記載のフィルタカートリッジ。58.(a)濾材は、第二の濾材シートに取り付けられ、巻き取られるか、積層されたフルート付き濾材シートを含む、請求項56および57の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。59.(a)濾材は、第一および第二の反対の流面を画定し、第一の流面から第二の流面まで延びるフルートを有する濾材を含み、第一の流面から第二の流面への流れは、濾材を通る流れによる場合を除き、閉じられる、請求項56~58の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。60.(a)シール部材はシリコンゴムを含む、請求項47~59の何れか1項に記載のフィルタカートリッジ。61.(a)気体流吸込み口と気体流吐出し口を有し、アクセスカバーを有する本体部分を含む筐体と、(b)波形壁筐体シール構造と、(c)筐体内に動作的に、取り外し可能に位置付けられ、波形壁筐体シール構造にシールされた、請求項46から59の何れか1項に記載のフィルタカートリッジと、を含むフィルタアセンブリ。62.(a)波形壁筐体シール構造は第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面を含む、請求項61に記載のフィルタアセンブリ。63.(a)第一のフィルタカートリッジ波形壁面と第二のフィルタカートリッジ波形壁面は、波形壁筐体シール構造のそれぞれ反対側にある、請求項62に記載のフィルタアセンブリ。64.請求項28~30、44~46、および61~63の何れか1項に記載のフィルタアセンブリの修理交換方法において、(a)フィルタカートリッジを筐体内に導入するステップと、シール部材と波形壁筐体シール構造との間にシールを形成するステップと、を含む方法。65.(a)フィルタカートリッジを筐体内に導入するステップによって、シール部材を波形壁筐体シール構造に適合させるステップをさらに含む、請求項64に記載のフィルタアセンブリの修理交換方法。
【0182】
繰り返すが、本明細書に記載の原理、手法、および特徴は、様々なシステムに応用でき、本開示によるいくつかの利益を得るためには明示された有利な特徴のすべてを1つのアセンブリ、システム、またはコンポーネントの中に含めなければならないという要求事項はない。
【手続補正書】
【提出日】2023-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタカートリッジであって、
(a)中央開放空間の周囲に配置されたプリーツ付き濾材を含む濾材であって、濾材の第一の端から濾材の第二の端まで延在する前記濾材と、
(b)中央開放空間の周囲に配置された前記プリーツ付き濾材を支持するライナであって、ライナの第一の端からライナの第二の端まで延在する前記ライナと、
(c)第一の開放エンドキャップと第二の閉鎖エンドキャップと、を備え、
(i)前記濾材の第一の端と前記ライナの第一の端は前記第一の開放エンドキャップ内に延び、
(ii)前記濾材の第二の端と前記ライナの第二の端は前記第二の閉鎖エンドキャップ内に延び、
(iii)前記第一の開放エンドキャップは前記第一の開放エンドキャップを通る開口を含み、前記フィルタカートリッジは前記中央開放空間、前記第二の閉鎖エンドキャップ、および前記第一の開放エンドキャップ内の前記開口を通り延びる中心軸を備え、
(iv)前記第一の開放エンドキャップは、空気清浄装置の筐体内に動作的に設置されるとき、空気清浄装置のシール面に対してシールを形成するよう構成された半径方向を向くシール面を含み、前記半径方向を向くシール面は、前記中心軸から離れて突出する、複数の外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と、前記中心軸の方へ突出する、複数の内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と、を備え、
(v)前記ライナの第一の端は、前記濾材と前記半径方向を向くシール面との間の位置において起伏のない状態である、
フィルタカートリッジ。
【請求項2】
(a)中央開放空間の周囲に配置された前記プリーツ付き濾材が、円筒形の構成で配置される、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項3】
(a)中央開放空間の周囲に配置された前記プリーツ付き濾材が、円錐形の構成で配置される、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項4】
(a)前記シール面と前記ライナの第一の端との間の前記第一の開放エンドキャップの厚さは、前記フィルタカートリッジの前記中心軸の周囲の方向において前記シール面に沿って変化し、前記厚さは、最小厚さと最大厚さだけ変化し、前記最大厚さは前記最小厚さの少なくとも1.1倍である、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項5】
(a)前記フィルタカートリッジが、筐体の中に挿入され、かつ筐体のシール面とシールを形成するとき、前記複数の外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と、前記複数の内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分とが、前記シール面に形成される、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項6】
(a)前記シール面は、少なくとも20の前記半径方向に内側に突出して、かつ軸方向に延びる部分と交互である、少なくとも20の前記半径方向に外側に突出して、かつ軸方向に延びる部分を含む、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項7】
(a)前記シール面は、前記第二の閉鎖エンドキャップから最も遠い前記第一の開放エンドキャップの端から引っ込められている、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項8】
(a)前記半径方向を向くシール面は、内向きの半径方向シールを含む、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項9】
(a)前記半径方向を向くシール面は、外向きの半径方向シールを含む、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【請求項10】
(a)前記第一の開放エンドキャップ内に延びる前記ライナの第一の端は、前記シール面および前記濾材の第一の端から半径方向外側に位置する、
請求項1に記載のフィルタカートリッジ。
【外国語明細書】