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特開2023-153921再充填可能なエアロゾル送達装置および関連方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153921
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】再充填可能なエアロゾル送達装置および関連方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/44 20200101AFI20231011BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20231011BHJP
   A24F 40/48 20200101ALI20231011BHJP
【FI】
A24F40/44
A24F40/46
A24F40/48
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023125290
(22)【出願日】2023-08-01
(62)【分割の表示】P 2019556800の分割
【原出願日】2018-04-10
(31)【優先権主張番号】15/493,919
(32)【優先日】2017-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エフ・デイビス
(72)【発明者】
【氏名】パーシー・ディー・フィリップス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エアロゾル送達装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル送達装置は、1つ以上の充填ポート436を含んでもよい。それにより、エアロゾル送達装置のリザーバは再充填可能であってよい。充填ポートは、エアロゾル送達装置のカートリッジ400の基部402に画定されてもよい。エアロゾル送達装置は、フローディレクタ408をさらに含んでもよい。噴霧器410は、フローディレクタの長手方向長さに対して横断方向にフローディレクタを通って延びてもよい。噴霧器は、毛細管チャネル430が、それを通って延びる液体輸送要素を含んでもよく、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を受け入れてもよい。エアロゾル前駆体組成物は、液体輸送要素を通って噴霧器の加熱要素に引き込まれてもよく、噴霧器の加熱要素はエアロゾル前駆体組成物を気化させてもよい。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
外側本体と、
基部と、
リザーバがフローディレクタと外側本体との間に画定され、リザーバがエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された開放空間を画定するように、外側本体を通って第1のフローディレクタ端部から第2のフローディレクタ端部まで延びるフローディレクタと、
第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器であって、液体輸送要素と、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させてフローディレクタ内でエアロゾルを生成するように構成された加熱要素と、を含む噴霧器と、
を含む、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
液体輸送要素が、それを通って延びる毛細管チャネルを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
液体輸送要素が、多孔質モノリスを含む、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
加熱要素が、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを含む、請求項3に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
加熱要素の第1および第2の対向端部でコイルに接触する第1および第2のコネクタをさらに含む、請求項4に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
液体輸送要素の長手方向軸が、フローディレクタの長手方向軸に対して実質的に垂直に延びる、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
外側本体が基部にシールされる、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
外側本体が、ねじ係合を介して基部に係合する、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
外側本体と基部との間で圧縮されたOリングさらに含む、請求項8に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
マウスピースをさらに含み、マウスピースが外側本体およびフローディレクタにシールされる、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
基部が、それを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された1つ以上の充填ポートを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
噴霧器が、フローディレクタにシールされる、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
エアロゾル送達装置の操作方法であって、
フローディレクタが第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間に延び、フローディレクタと外側本体との間に画定されたリザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することと、
第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器の液体輸送要素を通して、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を導くことと、
噴霧器の加熱要素を通して電流を受け取ることと、
エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させて、フローディレクタ内でエアロゾルを生成することと、
を含む操作方法。
【請求項14】
基部に画定された1つ以上の充填ポートを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れることをさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【請求項15】
液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことが、毛細管チャネルを通してエアロゾル前駆体組成物を導くことを含む、請求項13に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【請求項16】
液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことが、多孔質モノリスを通して加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を導くことをさらに含む、請求項15に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【請求項17】
加熱要素を通して電流を受け取ることが、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを通して電流を受け取ることを含む、請求項13に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【請求項18】
マウスピースを通してフローディレクタから外にエアロゾルを導くことをさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【請求項19】
外側本体と基部との間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することをさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【請求項20】
マウスピースと外側本体との間のシールおよびマウスピースとフローディレクタとの間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することをさらに含む、請求項13に記載のエアロゾル送達装置の操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子タバコなどのエアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、噴霧器を含むエアロゾル送達装置に関する。噴霧器は、タバコから作製され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得るエアロゾル前駆体組成物を加熱して、人間が摂取するための吸入可能な物質を形成するように構成されてもよい。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するように設計されているが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないと言われている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの代替喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるCollettらの米国特許第8,881,737号明細書、Griffith Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0096782号明細書およびDavisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書に記載の背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるCountsらの米国特許第5,388,594号明細書およびRobinsonらの米国特許第8,079,371号明細書の背景技術の項に記載されている製品および加熱構成の様々な実施形態も参照されたい。
【0003】
しかしながら、代替構成を有するエアロゾル送達装置を提供することが望ましい場合がある。そのような構成は、エアロゾル送達装置の再充填および再利用を提供し得る。したがって、エアロゾル送達装置に関する進歩が望ましい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8,881,737号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2014/0096782号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0059780号明細書
【特許文献7】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献8】米国特許第8,079,371号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル送達装置に関し、このエアロゾル送達装置は、いくつかの実施形態では、電子タバコと呼ばれ得る。一態様では、エアロゾル送達装置が提供される。エアロゾル送達装置は、外側本体と、基部と、リザーバがフローディレクタと外側本体との間に画定され得るように、外側本体を通って第1のフローディレクタ端部から第2のフローディレクタ端部まで延びるフローディレクタと、を含んでもよい。リザーバは、エアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された開放空間を画定してもよい。加えて、エアロゾル送達装置は、第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器を含んでもよい。噴霧器は、液体輸送要素と、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させてフローディレクタ内でエアロゾルを生成するように構成された加熱要素とを含んでもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、液体輸送要素は、それを通って延びる毛細管チャネルを含んでもよい。液体輸送要素は多孔質モノリスを含んでもよい。加熱要素は、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを含んでもよい。エアロゾル送達装置は、加熱要素の第1および第2の対向端部でコイルに接触する第1および第2のコネクタをさらに含んでもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、液体輸送要素の長手方向軸は、フローディレクタの長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。外側本体は基部にシールされてもよい。外側本体は、ねじ係合を介して基部に係合してもよい。エアロゾル送達装置は、外側本体と基部との間で圧縮されたOリングをさらに含んでもよい。エアロゾル送達装置は、マウスピースをさらに含んでもよい。マウスピースは、外側本体およびフローディレクタにシールされてもよい。基部は、それを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された1つ以上の充填ポートを含んでもよい。噴霧器はフローディレクタにシールされてもよい。
【0008】
追加の態様では、エアロゾル送達装置の操作方法が提供される。方法は、フローディレクタと外側本体との間に画定されたリザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を保持することを含んでもよい。フローディレクタは、第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間に延びてもよい。さらに、方法は、第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器の液体輸送要素を通して、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を導くことを含んでもよい。方法は、噴霧器の加熱要素を通して電流を受け取ることをさらに含んでもよい。方法は、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させて、フローディレクタ内でエアロゾルを生成することをさらに含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、方法は、基部に画定された1つ以上の充填ポートを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れることをさらに含んでもよい。液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことは、毛細管チャネルを通してエアロゾル前駆体組成物を導くことを含んでもよい。液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことは、多孔質モノリスを通して加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を導くことをさらに含んでもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、加熱要素を通して電流を受け取ることは、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを通して電流を受け取ることを含んでもよい。さらに、方法は、マウスピースを通してフローディレクタから外にエアロゾルを導くことを含んでもよい。方法は、外側本体と基部との間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することをさらに含んでもよい。方法は、マウスピースと外側本体との間のシールおよびマウスピースとフローディレクタとの間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することをさらに含んでもよい。
【0011】
したがって、本開示は、限定するものではないが、以下の実施形態を含む。
【0012】
実施形態1:エアロゾル送達装置であって、外側本体と、基部と、リザーバがフローディレクタと外側本体との間に画定され、リザーバがエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された開放空間を画定するように、外側本体を通って第1のフローディレクタ端部から第2のフローディレクタ端部まで延びるフローディレクタと、第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器であって、液体輸送要素と、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させてフローディレクタ内でエアロゾルを生成するように構成された加熱要素と、を含む噴霧器と、を含む、エアロゾル送達装置。
【0013】
実施形態2:液体輸送要素が、それを通って延びる毛細管チャネルを含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0014】
実施形態3:液体輸送要素が多孔質モノリスを含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0015】
実施形態4:加熱要素が、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0016】
実施形態5:加熱要素の第1および第2の対向端部でコイルに接触する第1および第2のコネクタをさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0017】
実施形態6:液体輸送要素の長手方向軸が、フローディレクタの長手方向軸に対して実質的に垂直に延びる、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0018】
実施形態7:外側本体が基部にシールされる、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0019】
実施形態8:外側本体がねじ係合を介して基部に係合する、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0020】
実施形態9:外側本体と基部との間で圧縮されたOリングさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0021】
実施形態10:マウスピースをさらに含み、マウスピースが外側本体およびフローディレクタにシールされる、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0022】
実施形態11:基部が、それを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された1つ以上の充填ポートを含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0023】
実施形態12:噴霧器が、フローディレクタにシールされる、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置。
【0024】
実施形態13:エアロゾル送達装置の操作方法であって、フローディレクタが第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間に延び、フローディレクタと外側本体との間に画定されたリザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することと、第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器の液体輸送要素を通して、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を導くことと、噴霧器の加熱要素を通して電流を受け取ることと、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させて、フローディレクタ内でエアロゾルを生成することと、を含む、操作方法。
【0025】
実施形態14:基部に画定された1つ以上の充填ポートを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れることをさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0026】
実施形態15:液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことが、毛細管チャネルを通してエアロゾル前駆体組成物を導くことを含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0027】
実施形態16:液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことが、多孔質モノリスを通して加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を導くことをさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0028】
実施形態17:加熱要素を通して電流を受け取ることが、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを通して電流を受け取ることを含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0029】
実施形態18:マウスピースを通してフローディレクタから外にエアロゾルを導くことをさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0030】
実施形態19:外側本体と基部との間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することをさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0031】
実施形態20:マウスピースと外側本体との間のシールおよびマウスピースとフローディレクタとの間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することをさらに含む、任意の前述の実施形態、または前述の実施形態の任意の組合せのエアロゾル送達装置の操作方法。
【0032】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明または特許請求の範囲において明示的に組み合わされているか、そうでなければ列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に記載されているか、請求項のうちいずれか1つ以上に列挙されている2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の前後関係が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が、組合せ可能であるように意図された通りに見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0033】
本開示は上述の一般的な用語で記載しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本開示の例示的な実施形態による、カートリッジおよび制御本体を含むエアロゾル送達装置の側面図を組み立てられた構成で示す図である。
図2】本開示の例示的な実施形態による、図1の制御本体を分解された構成で示す図である。
図3】本開示の例示的な実施形態による、図1のカートリッジを分解された構成で示す図である。
図4】本開示の例示的な実施形態による再充填可能なカートリッジの部分分解図を示す図である。
図5図4の再充填可能なカートリッジを組み立てられた構成で示す図である。
図6図4の再充填可能なカートリッジの噴霧器の拡大斜視図を示す図である。
図7図4のカートリッジの下部を通る部分縦断面図を示す図である。
図8図4のカートリッジの上部を通る部分縦断面図を示す図である。
図9】本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の操作方法を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに詳細に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の変形例を含む。
【0036】
本開示は、エアロゾル送達装置の説明を提供する。エアロゾル送達装置は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用してもよい。そのような物品は、「手持ち式」装置と見なすのに十分に小型であることが最も好ましい。エアロゾル送達装置は、その物品または装置のいかなる構成要素も実質的に燃焼させることなく、紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという感覚の一部または全部(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)を提供してもよい。エアロゾル送達装置は、タバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるエアロゾルの意味での煙を生成し得ず、むしろ、その物品または装置は、最も好ましくは、物品または装置の特定の構成要素の揮発または気化に起因する(煙状であると説明されると見なされ得る目に見えるエアロゾルと見なされ得るエアロゾル内の蒸気を含む)蒸気を生成するが、他の実施形態では、エアロゾルは目に見えない場合がある。非常に好ましい実施形態では、エアロゾル送達装置は、タバコおよび/またはタバコ由来成分を組み込んでもよい。このように、エアロゾル送達装置は、電子タバコ(「e-cigarette」)などの電子喫煙品として特徴付けることができる。
【0037】
システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して本明細書に記載されているが、機構、構成要素、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連付けられてもよいことを理解されたい。例えば、本明細書で提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、無燃焼加熱式タバコ(heat-not-burn cigarette)、および本明細書に開示されたいずれかの製品のための関連する梱包の実施形態と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示された機構、構成要素、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として説明され、様々な他の製品および方法で具体化および使用され得ることを理解されたい。
【0038】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように構成することができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の浮遊物)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0039】
使用時に、従来の種類の喫煙品(例えば、タバコを点火し、吸入することによって使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際に、個人によって用いられる多くの物理的作用を、本開示のエアロゾル送達装置は受け得る。例えば、本開示のエアロゾル送達装置のユーザは、従来の種類の喫煙品のようにその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端を吸い、選択された時間間隔で吸煙する等々を行うことができる。
【0040】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、外側シェルまたは本体内に設けられた多数の構成要素を含む。外側シェルまたは本体の全体的な設計は様々であり得、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は様々であり得る。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のシェルから形成されてもよいか、細長い本体が、2つ以上の分離可能な部品から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る細長いシェルまたは本体を含むことができる。しかしながら、他の実施形態では、様々な他の形状および構成が使用されてもよい(例えば、角型またはフォブ形状(fob-shaped))。
【0041】
一実施形態では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つの外側本体またはシェル内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合され分離可能な2つ以上のシェルを含むことができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能なバッテリおよびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するシェルを含む制御本体を一端に有し、使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味含有カートリッジ)を収容する取り外し可能に取り付けられたシェルを他端に有することができる。単一シェルタイプのユニット内または複数部品の分離可能シェルタイプのユニット内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の設計と構成要素の配置とを理解することができる。
【0042】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電力源(すなわち、電源)と、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電力源からエアロゾル送達装置の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および/または停止するための手段)と、ヒータまたは発熱部材(例えば、一般に「噴霧器」の一部と呼ばれる電気抵抗加熱要素または構成要素)と、およびエアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース、(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)と、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引することを可能にするマウスエンド領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸引によりそこから引き出され得るように、物品を通る画定された空気流路)と、の何らかの組合せを含む。
【0043】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の配置は様々であり得る。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザの口に近接して配置されるように構成され得るエアロゾル送達装置の端部の近くに配置されて、ユーザへのエアロゾル送達を最大にすることができる。ただし、他の構成は除外されない。一般に、加熱要素からの熱がエアロゾル前駆体(ならびに、同様に、ユーザへの送達のために提供され得る1つ以上の香味料、薬剤など)を揮発させ、ユーザに送達するためのエアロゾルを形成することができるように、エアロゾル前駆体組成物の十分に近くに加熱要素を配置することができる。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、蒸気が形成され、続いて消費者による吸入に適したエアロゾルに凝縮される。前述の用語は、放出する(release)、放出する(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成するまたは生成する(form or generate)、形成するまたは生成する(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、このような用語も、別段の定めがない限り、本明細書では言い換え可能に使用される。
【0044】
上述したように、エアロゾル送達装置は、バッテリおよび/または他の電源(例えば、キャパシタ)を組み込み、ヒータの電力供給、制御システムの電力供給、インジケータの電力供給などのように、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を提供してもよい。電力源は様々な実施形態をとることができる。好ましくは、電力源は、加熱要素を急速に加熱するのに十分な電力を供給してエアロゾルを形成し、所望の持続時間にわたる使用を通してエアロゾル送達装置に電力を供給することができる。電力源は、好ましくは、エアロゾル送達装置を容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するような大きさである。さらに、好ましい電力源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分軽量である。
【0045】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択が理解されることができる。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置が理解されることもできる。本開示の装置、ならびに本開示のエアロゾル送達装置に使用され得る構成要素および関連技術の製造者、設計者および/または譲受人に、その構成要素、その操作方法、それに含まれる材料、および/またはその他のその属性が含まれ得る市販製品の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に記載されている。
【0046】
エアロゾル送達装置100の1つの例示的な実施形態を図1に示す。特に、図1は、制御本体200およびカートリッジ300を含むエアロゾル送達装置100を示す。制御本体200およびカートリッジ300は、機能的な関係で恒久的にまたは取り外し可能に位置合わせされてもよい。様々な機構がカートリッジ300を制御本体200に接続して、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらしてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置100は、カートリッジ300および制御本体200が組み立てられた構成にある場合、実質的に棒状、実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。しかしながら、上述したように、他の実施形態では、角型またはフォブ形状などの様々な他の構成が使用されてもよい。さらに、エアロゾル送達装置は、本明細書では一般に従来の喫煙品の寸法および形状に似ているとして説明されているが、他の実施形態では、異なる構成、および「タンク」と呼ばれ得る大容量のリザーバが使用されてもよい。
【0047】
特定の実施形態では、カートリッジ300および制御本体200の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称され得る。例えば、制御本体200は、交換可能なバッテリまたは再充電可能なバッテリおよび/またはキャパシタを有してもよく、したがって、制御本体200は、典型的な交流電気コンセントへの接続、車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを介したコンピュータへの接続を含む任意の種類の再充電技術と組み合わされてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、カートリッジ300は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されているような使い捨てカートリッジを含んでもよい。
【0048】
図2は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置100(図1を参照)の制御本体200の分解図を示す。図示されるように、制御本体200は、カプラ202、外側本体204、シール部材206、接着部材208(例えば、KAPTON(R)テープ)、流量センサ210(例えば、吸煙センサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素212、スペーサ214、電源216(例えば、再充電可能であってよいキャパシタおよび/またはバッテリ)、インジケータ218(例えば、発光ダイオード(LED))を有する回路基板、コネクタ回路220および端部キャップ222を含んでもよい。電源の例は、Peckerarらの米国特許第9,484,155号明細書に記載されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0049】
流量センサ210に関して、エアロゾル送達装置用の様々なマイクロコントローラ、センサおよびスイッチを含む代表的な電流調整構成要素および他の電流制御構成要素が、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、いずれもBrooksらの米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,875号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書ならびにPanの米国特許第8,205,622号明細書に記載されている。参照によりその全体が本明細書に組み込まれるAmpoliniらの米国特許第9,423,152号明細書に記載された制御方式も参照される。
【0050】
一実施形態では、インジケータ218は、1つ以上の発光ダイオードを含んでもよい。インジケータ218は、コネクタ回路220を介して制御構成要素212と通信することができ、例えば、カプラ202に結合されたカートリッジをユーザが吸引する間に、流量センサ210によって検出されるのに従って点灯してもよい。端部キャップ222は、インジケータ218によって、その下に設けられた照明を目に見えるようにするように構成されてもよい。したがって、インジケータ218は、エアロゾル送達装置100の使用中に点灯して、喫煙品の点火端を模倣してもよい。しかしながら、他の実施形態では、インジケータ218は、様々な数で提供されてもよく、異なる形状をとることができ、(例えば、このようなインジケータが存在する場合に音を放つように)外側本体の開口であってもよい。
【0051】
本開示のエアロゾル送達装置には、さらに別の構成要素を利用することができる。例えば、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品用のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書は、吸引に関連したユーザの唇の動作を検出し、次いで加熱装置の加熱を引き起こす装置のマウスエンドに関連し得る圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力の降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸煙センサを開示しており、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過性の不均一性を検出する識別機と、構成要素が容器に挿入された際に検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内のレセプタクルを開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書は、複数の異なるフェーズを有する規定済みの実行可能な電力サイクルを記載しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック(photonic-optronic)構成要素を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を通る引込み抵抗を変化させるための手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置に使用するための特定のバッテリ構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置とともに使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインタフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置用の識別システムを開示しており、Flickによる国際公開第2010/003480号パンフレットは、エアロゾル生成システムを用いた吸煙を示す流体流感知システムを開示しており、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書で使用され得る電子エアロゾル送達物品および開示材料または構成要素に関連する構成要素の追加の例には、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Morganらの米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらの米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらの米国特許第6,053,176号明細書、Whiteの米国第6,164,287号明細書、Vogesの米国特許第6,196,218号明細書、Felterらの米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsの米国特許第6,854,461号明細書、Honの米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiの米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoの米国特許第7,896,006号明細書、Shayanの米国特許第6,772,756号明細書、Honの米国特許第8,156,944号明細書および第8,375,957号明細書、Newtonの米国特許第8,528,569号明細書、Newtonの米国特許第8,707,965号明細書、Thorensらの米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらの米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらの米国特許第8,915,254号明細書および第8,925,555号明細書ならびにDePianoらの米国特許第9,220,302号明細書、Honの米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらの米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、Honの国際公開第2010/091593号パンフレットおよびFooの国際公開第2013/089551号パンフレットが挙げられ、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。様々な実施形態では、前述の文献によって開示された様々な材料が本装置に組み込まれてもよく、前述の開示はいずれも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0052】
図3は、エアロゾル送達装置100(図1を参照)のカートリッジ300を分解された構成で示す。図示されるように、カートリッジ300は、本開示の例示的な実施形態による、基部302、制御構成要素端子304、電子部品306、フローディレクタ308、噴霧器310、リザーバ312(例えば、リザーバ基材)、外側本体314、マウスピース316、ラベル318ならびに第1および第2の加熱端子320、321を含んでもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1および第2の加熱端子320、321は、フローディレクタ308に埋め込まれるか、そうでなければ結合されてもよい。例えば、第1および第2の加熱端子320、321は、フローディレクタ308にインサート成形されてもよい。したがって、フローディレクタ308ならびに第1および第2の加熱端子は、本明細書ではフローディレクタ組立体322とまとめて呼ばれる。第1および第2の加熱端子320、321ならびにフローディレクタ308に関する追加の説明は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許公開第2015/0335071号明細書に記載されている。
【0054】
噴霧器310は、液体輸送要素324および加熱要素326を含んでもよい。カートリッジは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDepianoらの米国特許第9,220,302号明細書に開示されているように、基部およびマウスピースを保護し、使用前に内部に汚染物質が侵入するのを防止するために、基部に係合された基部シッピングプラグおよび/またはマウスピースに係合されたマウスピースシッピングプラグをさらに含んでもよい。
【0055】
基部302は、外側本体314の第1の端部に結合されてもよく、マウスピース316は、カートリッジ300の内部の他の構成要素を実質的にまたは完全に囲むように、外側本体の対向する第2の端部に結合されてもよい。例えば、制御構成要素端子304、電子部品306、フローディレクタ308、噴霧器310およびリザーバ312は、外側本体314内に実質的にまたは完全に保持されてもよい。ラベル318は、外側本体314および場合により基部302を少なくとも部分的に取り囲み、その上に製品識別子などの情報を含んでもよい。基部302は、制御本体200のカプラ202と係合するように構成されてもよい(例えば、図2を参照)。いくつかの実施形態では、基部302は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に開示されているように、カートリッジと制御本体との間の相対的な回転を実質的に防止する回転防止機構を含んでもよい。
【0056】
リザーバ312は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されてもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体成分および調合物もまた、Robinsonらの米国特許第7,726,320号明細書、Collettらの米国特許第8,881,737号明細書およびChongらの米国特許第9,254,002号明細書、およびZhengらの米国特許公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらの米国特許公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらの国際公開第2014/182736号パンフレットに記載され、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体には、R.J.Reynolds Vapor Company製のVUSE(R)製品、Lorillard Technologies製のBLU製品、Mistic Ecigs製のMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.製のVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体が挙げられる。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。発泡性材料の実施形態が、エアロゾル前駆体とともに使用されてもよく、例えば、参照により本明細書に組み込まれるHuntらの米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に記載されている。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれるNiaziらの米国特許第4,639,368号明細書、Wehlingらの米国特許第5,178,878号明細書、Wehlingらの米国特許第5,223,264号明細書、Patherらの米国特許第6,974,590号明細書、Bergquistらの米国特許第7,381,667号明細書、Crawfordらの米国特許第8,424,541号明細書、Stricklandらの米国特許第8,627,828号明細書およびSunらの米国特許第9,307,787号明細書ならびにBrinkleyらの米国特許出願公開第2010/0018539号明細書およびJohnsonらのPCT国際公開第97/06786号パンフレットに記載されている。エアロゾル前駆体組成物に含まれるタバコまたはタバコ由来成分の説明を含め、エアロゾル前駆体組成物の実施形態に関する追加の説明は、いずれも2016年7月21日に出願され、いずれもDavisらの米国特許出願番号第15/216,582号明細書および米国特許出願番号第15/216,590号明細書に記載され、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0057】
リザーバ312は、カートリッジ300の外側本体314の内部を取り囲むチューブの形状に形成された不織繊維の複数の層を含んでもよい。したがって、例えば、リザーバ312によって液体成分を吸着して保持することができる。リザーバ312は、液体輸送要素324と流体接続する。したがって、液体輸送要素324は、毛細管作用または他の液体輸送機構を介して、リザーバ312から加熱要素326に液体を輸送するように構成されてもよい。
【0058】
図示されるように、液体輸送要素324は、加熱要素326と直接接触していてもよい。図3にさらに示すように、加熱要素326は、液体輸送要素324の周りに巻かれた複数のコイルを画定するワイヤを含んでもよい。いくつかの実施形態では、加熱要素326は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWardらの米国特許第9,210,738号明細書に記載されているように、液体輸送要素324の周りにワイヤを巻くことによって形成されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、ワイヤは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許第9,277,770号明細書に記載されているように、可変のコイル間隔を画定してもよい。電流が印加されると熱を生成するように構成された材料の様々な実施形態を使用して、加熱要素326を形成してもよい。ワイヤコイルを形成してもよい材料の例には、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、黒鉛および黒鉛系材料ならびにセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)が挙げられる。
【0059】
しかしながら、加熱要素326を形成するために、方法の様々な他の実施形態が使用されてもよく、加熱要素の様々な他の実施形態が噴霧器310に使用されてもよい。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許第9,491,974号明細書に記載されているように、打ち抜きされた加熱要素が噴霧器に使用されてもよい。上記に加えて、追加の代表的な加熱要素およびその中で使用するための材料が、Countsらの米国特許第5,060,671号明細書、Deeviらの米国特許第5,093,894号明細書、Deeviらの米国特許第5,224,498号明細書、Sprinkel Jr.らの米国特許第5,228,460号明細書、Deeviらの米国特許第5,322,075号明細書、Deeviらの米国特許第5,353,813号明細書、Deeviらの米国特許第5,468,936号明細書、Dasの米国特許第5,498,850号明細書、Dasの米国特許第5,659,656号明細書、Deeviらの米国特許第5,498,855号明細書、Hajaligolの米国特許第5,530,225号明細書、Hajaligolの米国特許第5,665,262号明細書、Dasらの米国特許第5,573,692号明細書およびFleischhauerらの米国特許第5,591,368号明細書に記載されており、これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、他の実施形態では、化学的加熱が使用されてもよい。上述したように、ヒータおよびヒータを形成するために使用される材料の様々な追加の例が、参照により本明細書に組み込まれるCollettらの米国特許第8,881,737号明細書に記載されている。
【0060】
本発明のエアロゾル送達装置では、様々なヒータ構成要素が使用されてもよい。様々な実施形態では、1つ以上のマイクロヒータまたは類似の固体ヒータが使用されてもよい。本開示の装置に使用するのに適したマイクロヒータおよびマイクロヒータを組み込んだ噴霧器が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるCollettらの米国特許第8,881,737号明細書に記載されている。
【0061】
第1の加熱端子320および第2の加熱端子321(例えば、負および正の加熱端子)は、加熱要素326の対向端部に係合し、カートリッジ300がそこに接続された際に、制御本体200(例えば、図2を参照)との電気的接続を形成するように構成される。さらに、制御本体200がカートリッジ300に結合されると、電子部品306は、制御構成要素端子304を介して制御本体との電気的接続を形成してもよい。したがって、制御本体200は、電子部品212(図2を参照)を使用して、カートリッジ300が純正品であるかどうかを決定し、および/または他の機能を実行してもよい。さらに、電子制御構成要素およびそれによって実行される機能の様々な例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載されている。
【0062】
使用中、ユーザは、エアロゾル送達装置100(図1を参照)のカートリッジ300のマウスピース316を吸引してもよい。これにより、制御本体200(例えば、図2を参照)またはカートリッジ300の開口を通って空気を引き出してもよい。例えば、一実施形態では、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許第9,220,302号明細書に記載されているように、カプラ202と制御本体200(例えば、図2を参照)の外側本体204との間に開口が画定されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、空気の流れは、エアロゾル送達装置100の他の部分を通って受け入れられてもよい。上述したように、いくつかの実施形態では、カートリッジ300は、フローディレクタ308を含んでもよい。フローディレクタ308は、制御本体200から受け入れた空気の流れを噴霧器310の加熱要素326に導くように構成されてもよい。
【0063】
エアロゾル送達装置100内のセンサ(例えば、制御本体200内の流量センサ210、図2を参照)は、吸煙を感知してもよい。吸煙が感知されると、制御本体200は、第1の加熱端子320および第2の加熱端子321を含む回路を通して、加熱要素326に電流を導いてもよい。したがって、加熱要素326は、液体輸送要素324によってリザーバ312からエアロゾル化ゾーンに導かれたエアロゾル前駆体組成物を気化させてもよい。このように、マウスピース326は、それを吸引した消費者に向かって、カートリッジ300から空気および同伴蒸気(すなわち、吸入可能な形態のエアロゾル前駆体組成物の成分)を通過させてもよい。
【0064】
カートリッジ300に含められてもよい構成要素に関する様々な他の詳細は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるDePianoらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に記載されている。カートリッジ300に含められてもよい追加の構成要素、およびそれに関連する詳細は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるBrinkleyらの米国特許公開第2015/0335071号明細書に記載されている。
【0065】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当該技術分野に記載され市販されている構成要素から選択することができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書に開示された電子喫煙品内の複数のエアロゾル化可能な材料の制御可能な送達のためのリザーバおよびヒータシステムが参照される。
【0066】
別の実施形態では、カートリッジの実質的に全体が1つ以上の炭素材料から形成されてもよく、これにより、生分解性とワイヤの欠如との点で利点を提供し得る。この点に関して、加熱要素は炭素発泡体を含んでもよく、リザーバは炭素化布帛を含んでもよく、電力源および制御構成要素との電気的接続を形成するために黒鉛が使用されてもよい。炭素系カートリッジの例示的な実施形態が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGriffithらの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書に記載されている。
【0067】
しかしながら、いくつかの実施形態では、代替構成を有するエアロゾル送達装置を提供することが望ましい場合がある。この点に関して、図4および図5は、本開示の追加の例示的な実施形態によるカートリッジ400を示す。図4は、カートリッジを分解された構成で示す。図5は、カートリッジ400を組み立てられた構成で示す。他に説明および/または図示されていない場合、カートリッジ400の構成要素は、図1から図3に関連して上述した対応する構成要素と実質的に類似しているか同一であってよい。
【0068】
図示されるように、カートリッジ400は、基部402、フローディレクタ408、噴霧器410、外側本体414およびマウスピース416を含んでもよい。外側本体414の第1の端部は、基部402に係合してもよい。外側本体414の反対側の第2の端部は、マウスピース416と係合してもよい。
【0069】
フローディレクタ408は、基部402で第1の端部408Aから、外側本体414を通って、マウスピース416で第2の端部408Bまで延びてもよい。それにより、図5に示すように、フローディレクタ408と外側本体414との間にリザーバ412が画定されてもよい。リザーバ412は、エアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された開放空間を画定してもよい。1つ以上の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を保持するために、図3に示すリザーバ基材312と同様のリザーバ412の少なくとも一部に繊維基材が存在してもよい。
【0070】
噴霧器410は、リザーバ412から受け入れたエアロゾル前駆体組成物を気化するように構成されてもよい。この点に関して、図6に示すように、噴霧器410は、液体輸送要素424および加熱要素426を含んでもよい。加熱要素426は、液体輸送要素424の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを含んでもよい。さらに、噴霧器410は、加熱要素426の第1および第2の対向端部でコイルに接触する第1および第2のコネクタ428A、428Bを含んでもよい。コネクタ428A、428Bは、第1および第2の加熱端子420、421(図7を参照)に係合して、それに電力を供給するように構成されてもよい。
【0071】
噴霧器410は、フローディレクタ408を通って延びてもよい。さらに具体的には、液体輸送要素424の長手方向軸は、噴霧器410がフローディレクタ408を横切って延びるように、フローディレクタ408の長手方向軸に対して実質的に垂直に延びてもよい。この点に関して、図7に示すように、フローディレクタ408は、フローディレクタを通って延びる長手方向開口部431を横切るように、フローディレクタ408を通って延びる1つ以上の開口部429A、429Bを含んでもよい。噴霧器410は、開口部429A、429Bのそれぞれを少なくとも部分的に通って延びてもよく、その結果、噴霧器は長手方向開口部431を横切って延びる。
【0072】
液体輸送要素424は、それを通って延びる毛細管チャネル430を含んでもよい。毛細管チャネル430は、リザーバ412からエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成されてもよい。この点に関して、図7に示すように、毛細管チャネル430は、リザーバ412と流体連通してもよい。したがって、リザーバ412に収容されたエアロゾル前駆体組成物は、毛細管チャネル430を介して液体輸送要素424に入ってもよい。さらに、液体輸送要素424は、多孔質モノリスを含んでもよい。例えば、液体輸送要素424は、例示的な材料としてシリカおよび/またはアルミナから構成される多孔質セラミック材料を含んでもよい。いくつかの例では、液体輸送要素424がシリカとアルミナとの混合物を含む場合、ヒータが利用されてもよい。場合によっては、ヒータは、均一性が高い熱分布を提供するために液体輸送要素424の周りを包む複数の交差する導電性フィラメントから形成されたヒータコイルではなく、導電性メッシュの形態であってよい。導電性メッシュの例示的な実施形態は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2017年3月29日に出願されたDavisらの米国特許出願第15/472,839号明細書に記載されている。
【0073】
あるいは、多孔質液体輸送要素はまた、抵抗が制御可能な半導体として作用し得る導電性セラミック(例えば、ボロンドープシリコン)から構成されてもよい。このように、液体輸送要素は加熱要素として作用し、それにより、複数のコイルを有する加熱コイルの必要性がなくなり、望ましくは噴霧器の寿命を延ばすことができる。したがって、液体輸送要素424が十分にしみ込まされ、エアロゾル前駆体組成物が加熱要素426に到達するように、エアロゾル前駆体組成物が毛細管チャネル430からほぼ半径方向外側に吸い上げられてもよい。
【0074】
カートリッジ400は、図2の制御本体200などの制御本体に結合されてもよい。制御本体200は、電子部品端子404を介して電子部品406と通信することによって、カートリッジ400が純正品であることを検証し、および/または他の機能を実行してもよい(例えば、実質的に空のカートリッジに対応し得る所定の累積加熱秒数が生じた後に加熱要素426がそれ以上加熱するのを防止する)。その後、制御本体200の流量センサ210(図2を参照)がカートリッジ400を用いた吸煙を検出すると、制御本体200は電源216(図2を参照)からカートリッジに電流を導いてもよい。これにより、電流は、第1および第2の加熱端子420、421を通って第1および第2のコネクタ428A、428Bに導かれ得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、図示されるように、第1および第2の加熱端子420、421は、フローディレクタ408を少なくとも部分的に通って延びてもよい。例えば、第1および第2の加熱端子420、421は、フローディレクタ408内に成形され(例えば、その形成中にフローディレクタ内にインモールド成形され)、その長さの少なくとも一部に沿って延びてもよい。追加の例として、第1および第2の加熱端子420、421は、その長さの一部に沿って延び、噴霧器410がフローディレクタ408を横切って延びる位置で終端してもよい。これにより、第1および第2の加熱端子420、421は、噴霧器410が通って延びるフローディレクタ408の開口部429A、429Bを塞ぐことなく、それぞれ第1および第2のコネクタ428A、428Bに接触してもよい。第1および第2の加熱端子420、421の他端部ならびに電子部品端子404の外端部は、これらの端部が露出し、制御本体の対応する電気接点と係合するように構成されるように、基部402に画定された開口を通って延びてもよい。
【0076】
したがって、電流は、(例えば、ジュール加熱を介して)熱を生成するために加熱要素426を通って導かれてもよいか、液体輸送要素を通して直接伝導されてもよい。液体輸送要素424を通して導かれたエアロゾル前駆体組成物に熱が伝達されてもよく、その結果、フローディレクタ408の内部で蒸気が生成される。蒸気は、フローディレクタ408を通して導かれた空気と結合し、マウスピース416(例えば、図8を参照)を介してユーザまで移動してもよい。さらに具体的には、蒸気は、フローディレクタ408を通って延びる長手方向開口部431内の噴霧器410によって生成されてもよい。それにより、フローディレクタ408を通って延びるように噴霧器410を構成することにより、別個の霧化空洞を設ける必要がなくなる場合がある。言い換えれば、フローディレクタ408内で蒸気を生成することにより、フローディレクタの上流または下流に別個の霧化空洞を含める必要がなくなる場合がある。したがって、カートリッジの所定の寸法に対するリザーバ412の容量は比較的大きくてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、長手方向開口部431は、フローディレクタの長さに沿った各位置で、フローディレクタ408の長手方向長さに垂直な実質的に一定の断面を画定してもよい。さらに、基部402は、フローディレクタ408を通って延びる長手方向開口部431の寸法および形状に一致し得る基部開口433を画定してもよい。加えて、フローディレクタ408は、マウスピース416(例えば、図8を参照)を通って延びるか、フローディレクタを延在させる長手方向開口部431と同じ寸法および形状を有するマウスピースの開口部と嵌合する。したがって、カートリッジ400を通る滑らかな流路を画定して、圧力降下が低減された流れを可能にしてもよい。
【0078】
上述したように、リザーバ412は、エアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成された開放空間を画定してもよい。エアロゾル前駆体組成物が、本明細書に記載の方法で噴霧器410を通る以外にリザーバ412から漏れることができないように、リザーバ412がシールされてもよい。この点に関して、噴霧器410、さらに具体的には、第1および第2のコネクタ428A、428Bは、フローディレクタ408を通って画定され、噴霧器が通って延びる開口部429A、429Bに係合してもよい。例えば、第1および第2のコネクタ428A、428Bは、圧入により開口部429A、429Bのうち1つにそれぞれ係合してもよい。それにより、噴霧器410は、フローディレクタ408に対してシールされ得る。
【0079】
さらに、外側本体414がマウスピース416にシールされてもよく、フローディレクタ408の第1の端部がマウスピースにシールされてもよい。例えば、マウスピース416は、外側本体414およびフローディレクタ408に超音波溶接されてもよい。さらに、外側本体414は、基部402にシールされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、外側本体414は、基部402に超音波溶接されてもよい。
【0080】
しかしながら、他の実施形態では、リザーバ412をシールするための代替機構を提供することが望ましい場合がある。例えば、噴霧器410が取り外し可能であるようにカートリッジ400を構成することが望ましい場合がある。しかしながら、噴霧器410は、フローディレクタ408と取り外し不能に係合してもよい。さらに、フローディレクタ408は、基部402と取り外し不能に係合してもよい(例えば、超音波溶接されるか、接着取り付けされるか、その他の方法で実質的に恒久的に接続される)。このように、噴霧器410の交換は、噴霧器、フローディレクタ408、第1および第2の加熱端子420、421、電子部品406(基部とフローディレクタとの間に画定された区画内に収容され得る)、電子部品端子404ならびに基部402を含む組立体の交換を伴い得る。
【0081】
したがって、これらの構成要素は、カートリッジ400の残りの部分から取り外し可能であるように構成されてもよい。例えば、図7に示すように、基部402は、外側本体がねじ係合により基部と係合するように、外側本体414の複数のねじ山414Aに係合するように構成された複数のねじ山402Aを含んでもよい。ねじ山402A、414Aはシールを形成してもよいが、いくつかの実施形態では、カートリッジ400は、基部402に外側本体414をシールするように構成されたシール部材をさらに含んでもよい。例えば、シリコーンまたは他の弾性材料を含み得るOリング432が、基部402の周りに延びてもよく、基部が外側本体と係合するようにねじ込まれた際に、外側本体414と基部との間で圧縮されてもよい。
【0082】
さらに、フローディレクタ408は、マウスピース416に解放可能に係合してもよい。例えば、図8に示すように、フローディレクタがねじ係合によりマウスピースに係合するように、マウスピース416の複数のねじ山416Aに係合するように構成された複数のねじ山408Aを、フローディレクタ408は含んでもよい。ねじ山408A、416Aはシールを形成してもよいが、いくつかの実施形態では、カートリッジ400は、マウスピース416にフローディレクタ408をシールするように構成されたシール部材をさらに含んでもよい。例えば、シリコーンまたは他の弾性材料を含み得るOリング434が、フローディレクタ408の周りに延びてもよく、フローディレクタがマウスピースと係合するようにねじ込まれた際に、フローディレクタとマウスピースとの間で圧縮されてもよい。
【0083】
理解され得るように、フローディレクタ408は、基部402が外側本体414(図7を参照)に螺合すると同時に、マウスピース416(図8を参照)に螺合してもよい。さらに、フローディレクタ408のねじ山408Aとマウスピース416のねじ山416Aとのピッチを、基部402のねじ山402Aと外側本体414のねじ山414Aとのピッチに等しくして、他方のねじ山以前に一方のねじ山が結合することなく、フローディレクタとマウスピースおよび基部と外側本体との同時係合を可能にし、それにより、ねじ山それ自体がシールを形成し、および/またはOリング432、434を圧縮してシールを形成することができるようにしてもよい。
【0084】
したがって、ねじ山402A、408A、414A、416Aを使用することにより、噴霧器410を含む組立体が取り外され交換され得るように、カートリッジ400が構成されてもよい。この点に関して、噴霧器410を含む組立体は、噴霧器の有効寿命が完了した際に交換されてもよいか、組立体は、例えば、各吸煙に伴って多量または少量のエアロゾルを生成するように構成され得る異なる噴霧器を含む異なる組立体と交換されてもよい。
【0085】
上述したように、いくつかの実施形態では、噴霧器がその有効寿命の終わりに達した際に新しい噴霧器が提供され得るように、噴霧器410を含む組立体は交換可能であってよい。この点に関して、いくつかの実施形態では、カートリッジ400は、カートリッジ400が繰り返し再利用され得るように再充填可能であってよい。
【0086】
したがって、カートリッジ400は、再充填を容易にするように構成された特徴を含んでもよい。例えば、図7に示すように、基部402は、1つ以上の充填ポート436を画定してもよい。したがって、外側ハウジング414内のリザーバ412によって画定される開放空間は、1つ以上の充填ポート436を通って導かれたエアロゾル前駆体組成物を受け入れてもよい。さらに、1つ以上の充填ポート436は、一方向弁438をそれぞれ含んでもよい。一方向弁438は、エアロゾル前駆体組成物が充填ポート436を通ってリザーバ412に流入することを可能にし、そこから外側に流れるのを防ぐように構成されてもよい。例えば、一方向弁438はダイアフラム逆止弁を含んでもよく、ダイアフラム逆止弁は、シリコーンまたは他の弾性材料から形成されてもよく、閉鎖構成に付勢されてもよい。したがって、再充填ボトルのノズルまたは延長部が、充填ポート436および/または一方向弁438に係合し、そこを通してエアロゾル前駆体組成物を導いてカートリッジ400を再充填してもよい。いくつかの実施形態では、外側本体414は、その少なくとも一部に沿って透明または半透明であってよく、それにより、ユーザは、内部に収容されたエアロゾル前駆体組成物の量を見ることができ、これは、カートリッジ400の使用中および再充填中に、リザーバ412内のエアロゾル前駆体組成物の量を特定するのに有用であり得る。
【0087】
カートリッジ400および関連する再充填ボトルならびに他のエアロゾル前駆体組成物再充填構成要素に含まれ得る一方向弁の例示的な実施形態は、2016年5月26日に出願されたSebastianらの米国特許出願第15/165,928号明細書、およびDavisらの米国特許出願公開第2016/0217882号明細書に記載されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、O’Brienらの米国特許出願公開第2017/0013880号明細書は、再充填可能なリザーバと、リザーバを再充填するための容器とを含むエアロゾル送達装置を開示しており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0088】
いくつかの実施形態では、再充填ボトルは、カートリッジに螺合するか、カートリッジとスナップ式に係合するか、その他の方法でカートリッジとの確実な接続を作成してもよい。次いで、再充填ボトルは、再充填ボトルをポンピングもしくは圧搾することにより、または再充填ボトル内の加圧流体がカートリッジにエアロゾル前駆体組成物を放出することを可能にすることにより、カートリッジにエアロゾル前駆体組成物を供給してもよい。いくつかの実施形態では、充填ポートは、エアロゾル送達装置用の比較的大きなリザーバを画定するいわゆる「タンク」を再充填するようにも構成される再充填ボトルからエアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成されてもよい。例えば、充填ポートは、タンク再充填ボトルのノズルを受け入れる寸法および構成であってよいか、タンク再充填ボトルには、カートリッジの充填ポートに係合するように構成された第2のノズルが設けられてもよい。したがって、カートリッジのリザーバは、複数の種類のエアロゾル送達装置を再充填するために使用され得る再充填ボトルの実施形態により再充填されてもよい。
【0089】
したがって、本開示のカートリッジは、再充填され、再利用され得る。理解され得るように、カートリッジの再利用は、単回使用使い捨てカートリッジと比較して、コストを節約し、カートリッジの使用に関連する廃棄物の量を削減し得る。上述したように、エアロゾル送達装置用のカートリッジは、加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を輸送するために、繊維状ウィックを従来使用してきた。吸上ウィックの寿命が比較的短いことを考慮して、カートリッジは一般に再充填可能に構成されていない。しかしながら、本明細書に記載されるように、液体輸送要素として多孔質モノリスを使用することにより、および/または噴霧器を交換可能に構成することにより、および/または液体輸送要素自体をヒータとして使用することにより、カートリッジが再充填され、繰り返し再利用され得る。
【0090】
追加の実施形態では、エアロゾル送達装置の操作方法が提供される。図9に示すように、方法は、操作502では、フローディレクタは第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間に延び、フローディレクタと外側本体との間に画定されたリザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することを含んでもよい。さらに、方法は、操作504では、第1のフローディレクタ端部と第2のフローディレクタ端部との間の位置でフローディレクタを通って延びる噴霧器の液体輸送要素を通して、リザーバからエアロゾル前駆体組成物を導くことを含んでもよい。方法は、操作506では、噴霧器の加熱要素を通して電流を受け取ることをさらに含んでもよい。方法は、操作508では、エアロゾル前駆体組成物の少なくとも一部を気化させて、フローディレクタ内でエアロゾルを生成することをさらに含んでもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、方法は、基部に画定された1つ以上の充填ポートを通してエアロゾル前駆体組成物を受け入れることをさらに含んでもよい。操作504で液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことは、毛細管チャネルを通してエアロゾル前駆体組成物を導くことを含んでもよい。操作504で液体輸送要素を通してエアロゾル前駆体組成物を導くことは、多孔質モノリスを通して加熱要素にエアロゾル前駆体組成物を導くことをさらに含んでもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、操作506で加熱要素を通して電流を受け取ることは、液体輸送要素の周りに延びる複数のコイルを画定するワイヤを通して電流を受け取ることを含んでもよい。方法は、マウスピースを通してフローディレクタから外にエアロゾルを導くことをさらに含んでもよい。加えて、方法は、外側本体と基部との間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することを含んでもよい。さらに、方法は、マウスピースと外側本体との間のシールおよびマウスピースとフローディレクタとの間のシールによって、リザーバにエアロゾル前駆体組成物を保持することを含んでもよい。
【0093】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本開示の多くの変更および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されていない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-08-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴霧器であって、
剛性モノリスを備える液体輸送要素であって、剛性モノリスは、第1の側と、第1の側とは反対の第2の側とを有し、剛性モノリスは、気化されたエアロゾル前駆体のための導管を提供するために第1の側から第2の側まで通る少なくとも1つの開口部を含む、液体輸送要素と、
加熱要素とを備え、
加熱要素が、少なくとも1つの開口部を少なくとも部分的に横切って延びる、噴霧器。
【請求項2】
少なくとも1つの開口部が、中心に位置する開口部を含む、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項3】
加熱要素が、加熱要素ワイヤと導電性メッシュとを含むグループから選択される少なくとも1つの加熱要素を含む、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項4】
剛性モノリスの第1の側に向かって配置された少なくとも1つの部材をさらに備え、少なくとも1つの部材は、それらの間に加熱要素を挟む、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項5】
電気リード線をさらに備える、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項6】
剛性モノリスが、シリカを含む、請求項1に記載の噴霧器。
【請求項7】
エアロゾル送達装置であって、
外側本体と、
噴霧器とを備え、
噴霧器は、
剛性モノリスを備える液体輸送要素であって、剛性モノリスは、第1の側と、第1の側とは反対の第2の側とを有し、剛性モノリスは、気化されたエアロゾル前駆体のための導管を提供するために第1の側から第2の側まで通る少なくとも1つの開口部を含む、液体輸送要素と、
加熱要素とを備え、
加熱要素が、少なくとも1つの開口部を少なくとも部分的に横切って延びる、エアロゾル送達装置。
【請求項8】
少なくとも1つの開口部が、中心に位置する開口部を含む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
加熱要素が、加熱要素ワイヤと導電性メッシュとを含むグループから選択される少なくとも1つの加熱要素を含む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
剛性モノリスの第1の側に向かって配置された少なくとも1つの部材をさらに備え、少なくとも1つの部材は、それらの間に加熱要素を挟む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
電気リード線をさらに備える、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
剛性モノリスが、シリカを含む、請求項7に記載のエアロゾル送達装置。