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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023153985
(43)【公開日】2023-10-18
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/02 20060101AFI20231011BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20231011BHJP
   H04R 7/04 20060101ALI20231011BHJP
   H04R 1/24 20060101ALI20231011BHJP
   H04R 1/28 20060101ALI20231011BHJP
   H04R 17/00 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
H04R1/02 102Z
H04R1/00 310F
H04R7/04
H04R1/24 A
H04R1/28 310Z
H04R17/00
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129089
(22)【出願日】2023-08-08
(62)【分割の表示】P 2022032099の分割
【原出願日】2019-09-12
(31)【優先権主張番号】10-2018-0174213
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0046376
(32)【優先日】2019-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ユ, ヤンユン
(72)【発明者】
【氏名】リー, ミンジン
(72)【発明者】
【氏名】キム, テヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ハ, キョンボ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ディスプレイパネルの前方に正確な音響伝達が可能なディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】ディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネル110を有するディスプレイモジュール100と、ディスプレイモジュールの背面にある背面カバー300と、背面カバーの第1背面領域にある第1振動発生モジュール400と、背面カバーの第2背面領域にある第2振動発生モジュール500と、を含む。背面カバーは、第1振動発生モジュール400と重畳する第1ホール313及び第2振動発生モジュール500と重畳する第2ホール315を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、
前記ディスプレイモジュールの背面に配置された背面カバー、
前記背面カバーの第1背面領域に配置された第1振動発生モジュール、および
前記背面カバーの第2背面領域に配置された第2振動発生モジュールを含み、
前記背面カバーは、前記第1振動発生モジュールと重畳する第1ホール及び前記第2振動発生モジュールと重畳する第2ホールを含む、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記背面カバーの第1背面領域が、前記ディスプレイモジュールの中間部分または端部分と重畳し、
前記背面カバーの第2背面領域は、前記ディスプレイモジュールの中間部分と端部分の、前記第1背面領域を除いた部分と重畳した、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記ディスプレイ装置が、前記第1振動発生モジュールの振動に基づいて、第1音域帯の第1音響を出力し、前記第2振動発生モジュールの振動に基づいて、第2音域帯の第2音響を出力し、
前記第1音域帯は、前記第2音域帯と異なる、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記背面カバーは、前記ディスプレイモジュールの背面に配置されて前記第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、
前記背面カバー部は、前記第1背面領域にある前記第1ホール及び前記第2背面領域にある前記第2ホールを含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1振動発生モジュールは、前記背面カバー部の振動なく振動し、
前記第2振動発生モジュールは、前記背面カバー部の振動なく振動する、請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記背面カバーの第1背面領域は、前記ディスプレイモジュールの中間部分と重畳し、
前記背面カバーの第2背面領域は、前記ディスプレイモジュールの端部分と重畳し、
前記背面カバーは、前記ディスプレイモジュールの背面に配置されて前記第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、
前記背面カバー部は、前記第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュール間の背面領域にあるホール部をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記背面カバー部、前記ホール部、及び前記第1振動発生モジュールが、ヘルムホルツ共鳴器を構成する、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記背面カバーの背面にあるシステム背面カバーをさらに含み、
前記背面カバーの第1背面領域は、前記ディスプレイモジュールの中間部分と重畳し、 前記背面カバーの第2背面領域は、前記ディスプレイモジュールの端部分と重畳し、
前記システム背面カバーは、前記第1振動発生モジュールの周辺空間を密閉するシステム背面カバーボックスを含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記システム背面カバーは、
前記背面カバーの背面にある面構造、
前記背面構造物の端に連結し、前記ディスプレイモジュールの側面を覆う側面構造物、および
前記側面構造物の少なくとも一部にあるシステム背面カバーダクトをさらに含む、請求項8に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記背面カバーは、前記ディスプレイモジュールの背面に配置されて前記第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、
前記背面カバー部は、前記第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュール間の背面領域にあるホール部を含み、
前記システム背面カバーボックスは、前記第1振動発生モジュールと前記ホール部を収容する、請求項8に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記ディスプレイパネルの背面の端部分を支持して、前記背面カバーに支持されたパネルガイドをさらに含み、
前記ディスプレイモジュールは、前記背面カバーに支持されて前記ディスプレイパネルの背面にあるバックライトユニットをさらに含み、
前記バックライトユニットは、
前記背面カバー上に配置されて前記第1ホールと前記第2ホールを覆う反射シート、
前記反射シート上にある導光板、および
前記導光板上にある光学シート部を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記背面カバーは、前記ディスプレイモジュールの背面に配置されて前記第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、
前記背面カバー部は、断面図において凹状に曲がった形状の構造をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記ディスプレイパネルの背面の端部分を支持して、前記背面カバーに支持されたパネルガイドをさらに含み、
前記ディスプレイモジュールは、前記ディスプレイパネルと前記背面カバー部の間にあるバックライトユニットをさらに含み、
前記バックライトユニットは、
前記背面カバー部上に配置されて前記第1ホールと前記第2ホールを覆う反射シート、
前記反射シート上にある導光板、
前記導光板上にある光学シート部、および
前記反射シートと前記導光板の間に設けられたエアギャップを含む、請求項12に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記反射シートは、前記背面カバー部の形状に沿った等角形状を有するように、前記背面カバー部上に配置され、
前記導光板は、前記背面カバー部の形状に沿わない非等角形状を有するように反射シート上に配置された、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、
前記ディスプレイモジュールの背面を覆う背面カバー部を含む背面カバー、および
前記背面カバー部にすべて配置され前記ディスプレイモジュールを振動させる第1振動発生モジュールと第2振動発生モジュールを含み、
前記背面カバー部が、
前記第1振動発生モジュールと前記ディスプレイモジュール間に配置された第1ギャップ、および
前記第2振動発生モジュールと前記ディスプレイモジュール間に配置された第2ギャップを含む、ディスプレイ装置。
【請求項16】
前記背面カバー部は、
前記第1振動発生モジュールと前記ディスプレイモジュール間に前記第1ギャップを提供する第1ホール、および
前記第2振動発生モジュールと前記ディスプレイモジュール間に前記第2ギャップを提供する第2ホールをさらに含む、請求項15に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記ディスプレイモジュールは、前記ディスプレイパネルと前記背面カバー部の間にあるバックライトユニットをさらに含み、
前記背面カバー部は、断面図において凹状に曲がった形状の構造をさらに含み、
前記バックライトユニットは、
前記背面カバー部に配置されて前記第1ギャップと前記第2ギャップを覆う反射シート、
前記反射シート上にある導光板、
前記導光板上にある光学シート部、および
前記反射シートと前記導光板の間にあるエアギャップを含む、請求項16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記第1振動発生モジュールは、ボビンと、前記ボビンに巻かれたコイルを含む音響発生ユニットを含み、
前記音響発生ユニットのボビンは、前記第1ホール周辺の背面カバーに連結した、請求項1~14、請求項16、および請求項17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記第1振動発生モジュールは、ボビンと、前記ボビンに巻かれたコイルを含む音響発生ユニットを含み、
前記音響発生ユニットのボビンは、前記第1ホールに収容可能な大きさを有する、請求項1~14、請求項16、および請求項17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記第1振動発生モジュールは、連結部材を介して前記背面カバーに連結し、
前記連結部材の厚さは、前記背面カバーの厚さの1倍~4倍である、請求項19に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
前記第2振動発生モジュールは、圧電素子を有する圧電振動ユニットを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
前記第2振動発生モジュールは、圧電素子を有する圧電振動ユニットを含み、
前記圧電振動ユニットは、前記第2ホールを覆うように、前記背面カバーに連結したベースプレートを含み、
前記圧電素子は、前記ベースプレートに配置された、請求項1~14、請求項16、および請求項17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項23】
前記圧電振動ユニットは、前記圧電素子に連結したカバープレートをさらに含み、
前記圧電素子と前記カバープレートは、前記第2ホールの大きさよりも小さい大きさを有する、請求項22に記載のディスプレイ装置。
【請求項24】
前記第1振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの中間部分と端部分のいずれか一方の部分と重畳し、
前記第2振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの中間部分と端部分の中の残りの一方の部分と重畳した、請求項15~17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項25】
前記ディスプレイモジュールは、互いに並んで第1および第2端部分および互いに並んで第3及び第4端部分をさらに含み、
前記第2振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの第1端部分と重畳する第1圧電振動ユニット、および前記ディスプレイモジュールの第2端部分と重畳する第2圧電振動ユニットを含み、
前記第1振動発生モジュールは、前記第1及び第2圧電振動ユニットのそれぞれに隣接するように配置された第1及び第2音響発生ユニットを含む、請求項15~17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項26】
前記第2振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの第3端部分と重畳する第3圧電振動ユニット、前記ディスプレイモジュールの第4端部分と重畳する第4圧電振動ユニット、および前記ディスプレイモジュールの中央部分と重畳する第5圧電振動ユニットのうち少なくとも一つをさらに含む、請求項25に記載のディスプレイ装置。
【請求項27】
前記ディスプレイモジュールは、互いに並んで第1および第2端部分および互いに並んで第3及び第4端部分をさらに含み、
前記第1振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの第1端部分と重畳する第1音響発生ユニット、及び前記ディスプレイモジュールの第2端部分と重畳する第2音響発生ユニットを含み、
前記第2振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの中央部分と重畳する第1圧電振動ユニット、前記ディスプレイモジュールの第3端部分と重畳する第2圧電振動ユニット、前記ディスプレイモジュールの第4端部分と重畳する第3圧電振動ユニットのうち少なくとも一つをさらに含む、請求項15~17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項28】
前記ディスプレイモジュールは、互いに並んで第1および第2端部分および互いに並んで第3及び第4端部分をさらに含み、
前記第1振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの中央部分と重畳する音響発生ユニットを含み、
前記第2振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの第1端部分と重畳する第1圧電振動ユニット、および前記ディスプレイモジュールの第2端部分と重畳する第2圧電振動ユニットを含む、請求項15~17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項29】
前記第2振動発生モジュールは、前記ディスプレイモジュールの第3端部分と重畳する第3圧電振動ユニットおよび、前記ディスプレイモジュールの第4端部分と重畳する第4圧電振動ユニットのうち少なくとも一つをさらに含む、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ディスプレイ装置に関するもので、より詳細には、音響を出力するディスプレイパネルを有するディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ディスプレイ装置は、テレビ、モニター、ノートパソコン、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子パッド、ウェアラブル機器、ウォッチ電話、携帯情報機器、ナビゲーション、または車両制御ディスプレイ機器などの電子製品や家電製品に搭載されて映像を表示する画面に用いられる。
【0003】
一般的なディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネル、およびビデオに関する音響を出力するための音響装置を含むことができる。
【0004】
しかし、一般的なディスプレイ装置は、音響装置から出力される音響がディスプレイパネルの後方または下方に進行するので、壁や床(ground)から反射する音響間の干渉により音質が低下し、これにより、正確な音響伝達が難しいという問題点があり、また、視聴者の没入感を低下させるという問題がある。
【発明の概要】
【0005】
本出願の一実施例による解決しようとする課題は、正確な音響伝達が可能なディスプレイ装置を提供することである。
【0006】
本出願の一実施例による解決しようとする課題は、音質が改善され、視聴者の没入感を高めることができるディスプレイ装置を提供することである。
【0007】
本出願の一実施例による解決しようとする課題は、ディスプレイパネルの前方に進むことができる音響を発生させることができるディスプレイ装置を提供することである。
【0008】
上述した本発明の技術的課題以外に、本発明の他の特徴および利点は、以下に記述されたり、そのような記述および説明から、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【0009】
本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、ディスプレイモジュールの背面に配置された背面カバー、背面カバーの第1背面領域に配置された第1振動発生モジュール、および背面カバーの第2背面領域に配置された第2振動発生モジュールを含み、背面カバーは、第1振動発生モジュールと重畳する第1ホール及び第2振動発生モジュールと重畳する第2ホールを含むことができる。
【0010】
本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、ディスプレイモジュールの背面を覆う背面カバー部を含む背面カバー、および背面カバー部にすべて配置され、ディスプレイモジュールを振動させる第1振動発生モジュールと、第2振動発生モジュールを含み、背面カバー部は、第1振動発生モジュールとディスプレイモジュール間に配置された第1ギャップ、及び第2振動発生モジュールとディスプレイモジュール間に配置された第2ギャップを含むことができる。
【0011】
本出願の一実施例によると、正確な音響伝達が可能なディスプレイデバイスを提供することができ、音質が改善され、視聴者の没入感を高めることができるディスプレイ装置を提供することができる。
【0012】
本出願の一実施例によると、ディスプレイパネルの前方に音響を出力することができるディスプレイ装置を提供することができる。
【0013】
上述した本出願の効果以外に、本出願の他の特徴および利点は、以下に記述されたり、そのような記述および説明から、本出願が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本出願の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
図2図1に示したディスプレイ装置の背面カバーに配置された振動発生モジュールを示す図である。
図3図1に示した線I-I’の断面図である。
図4図3に示した‘A’部分の拡大図である。
図5a図1に示したシステム背面カバーを示す図である。
図5b図5aのシステム背面カバーに配置されたダクトの拡大図である。
図6図2~4に示した第1振動発生モジュールの第1および第2音響発生ユニットを示す図である。
図7】本出願の一実施例による第1振動発生モジュールと、第2振動発生モジュールの周波数と音圧特性を示すグラフである。
図8】本出願の一実施例によるディスプレイ装置の音響出力特性を示すグラフである。
図9】本出願の一実施例によるディスプレイ装置の音響出力特性を示すグラフである。
図10】本出願の一実施例によるディスプレイ装置に形成されるヘルムホルツ共鳴器として示した図である。
図11】本出願の他の実施例に係る図1に示した線I-I’の他の断面図である。
図12図11に示したB部分の拡大図である。
図13図11に示したC部分の拡大図である。
図14】本出願の他の実施例に係るディスプレイ装置の背面を示す図である。
図15図14に示した線II-II’の断面図である。
図16図15に示した背面カバーの断面図である。
図17a】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図17b】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図17c】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図17d】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図17e】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図17f】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図17g】本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図である。
図18】本出願の実施例に係るディスプレイ装置において、第1方向に沿った第2振動発生モジュールの配置場所によって周波数-音圧特性を示したグラフである。
図19】本出願の実施例に係るディスプレイ装置において、第1および第2例による第2振動発生モジュールの周波数-音圧特性を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本出願の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付の図と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるだろう。しかし、本出願は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現されるものであり、単に本実施例は、本出願の開示を完全にし、本出願が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本出願は、特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0016】
本出願の実施例を説明するための図に開示した形状、大きさ、比率、角度、数などは例示的なものなので、本出願は、図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は同一の構成要素を指す。また、本出願を説明するにおいて、関連する公知技術に対する詳細な説明が本出願の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0017】
本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合は、「~だけ」が使用されていない限り、他の部分が追加され得る。構成要素を単数表現の場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数が含まれる場合を含む。
【0018】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0019】
位置関係の説明である場合には、例えば、「~の上に」、「~の上部に」、「~の下部に」、「~の隣に」など2つの部分の位置関係が説明されている場合は、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、二つの部分の間に一つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0020】
時間の関係に対する説明である場合には、例えば、「~の後」、「~に続いて」、「~次の」、「~前に」などで時間的前後関係が説明されている場合は、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、連続していない場合も含むことができる。
【0021】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、ただ一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下に記載されている第1構成要素は、本出願の技術的思想内で第2構成要素であることもある。
【0022】
「少なくとも一つ」の用語は、複数の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。たとえば、「第1項目、第2項目及び第3項目のうち少なくとも一つ」の意味は、第1項目、第2項目または第3項目のそれぞれだけでなく、第1項目、第2項目及び第3項目の中の二つ以上から提示することができるすべての項目の組み合わせを意味することができる。
【0023】
本出願のいくつかの例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各例が互いに独立して実施可能であり得、関連の関係で一緒に実施することもできる。
【0024】
以下では、本出願によるディスプレイ装置の例を添付した図を参照して詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図上に表示されても、可能な限り同一の符号を有することができる。そして、添付された図に示した構成のスケールは、説明の便宜上、実際と異なるスケールを有するので、図に示したスケールに限定されない。
【0025】
本出願の発明者らは、一般的なディスプレイ装置の問題点を認識し、ディスプレイパネルの前面に位置する使用者が映像を視聴するとき、 音響の進行方向が表示パネルの前面側に向くようにするための様々な実験を行った。これにより、音質が向上し得る。したがって、本出願の発明者らは、多様な実験を通じて、ディスプレイパネルの前面の前方領域に進行する音響を発生させ、音質を向上させることができるディスプレイ装置を発明した。
【0026】
図1は、本出願によるディスプレイ装置を示す図である。
【0027】
図1を参照すると、本出願によるディスプレイ装置は、映像を表示するように構成されたディスプレイモジュール100の振動によって音響(S1、S2、S3)を出力することができる。例えば、ディスプレイデバイスでは、ディスプレイモジュール100は、振動発生装置(または音響発生装置)によって振動して音響(S1、S2、S3)を発生することができる。ディスプレイモジュール100の振動によって発生する音響(S1、S2、S3)のほとんどの音響(S1、S2)は、ディスプレイ装置の画面前方(FD)の方に直接出力することができ、音響(S1、S2、S3)のうち、残りの音響(S3)は、ディスプレイ装置の側面に出力され、画面前方(FD)の方に進行することができる。したがって、本出願の実施例によるディスプレイ装置は、ディスプレイモジュール100を音響生成のための振動板として使用して、ディスプレイモジュール100の画面の前方(FD)に音響(S1、S2)を出力することにより、正確な音響伝達が可能であり、音質が改善され、視聴者の没入感を高めることができる。
【0028】
図2図1に示したディスプレイ装置の背面カバーに配置された振動発生モジュールを示す図である。図3は、図1に示した線I-I’の概略的な断面図である。図4は、図3に示した‘A’部分の拡大図である。
【0029】
図2図4を参照すると、本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、ディスプレイモジュール100、パネルガイド200、背面カバー300、第1振動発生モジュール400、および第2振動発生モジュール500を含むことができる。
【0030】
ディスプレイモジュール100は、液晶ディスプレイモジュールであり得、これに限定されない。例えば、ディスプレイモジュール100は、発光ディスプレイモジュール、電気泳動ディスプレイモジュール、マイクロ発光ダイオードディスプレイモジュール、電子湿潤ディスプレイモジュール、または量子ドット発光ディスプレイモジュールなどのようなディスプレイモジュールであり得る。
【0031】
ディスプレイモジュール100の背面(または後面)は、中間部分(CP)および端部分(または周辺部分)(または縁辺または端寄)(EP)を含むことができる。例えば、ディスプレイモジュール100の背面(または後面または裏面)は、中間部分(CP)と中間部分(CP)を間に置いて平行な(または並んでいる)端部分(または周辺部分)(EP)に分割され得る。
【0032】
ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)は、第1中間部分(C1)及び第2中間部分(C2)に分割され得る。例えば、第1中間部分(C1)は、中間部分(CP)の左側部分(または左側中間部分)であり得、第2中間部分(C2)は、中間部分(CP)の右側部分(または右側中間部分)あり得る。第1中間部分(C1)と第2中間部分(C2)は、ディスプレイモジュール100の第1方向(X)(または横方向)を基準にすると、ディスプレイモジュール100の中間ライン(CL)を中心に左右対称であり得る。
【0033】
本発明の一実施例によるディスプレイモジュール100は、ディスプレイパネル110およびバックライトユニット130を含むことができる。
【0034】
ディスプレイパネル110は、バックライトユニット130から照射される光を利用して映像を表示するように構成することができる。ディスプレイパネル110は、第1及び第2振動発生モジュール400、500の振動(または駆動)によって振動して、前方(FD)に音響(S1、S2)を出力する振動板の役割を兼ねることができる。例えば、ディスプレイパネル110は、第1振動発生モジュール400の振動による第1音域帯の第1音響(S1)及び第2振動発生モジュール500の振動による第1音域帯と第2音域帯の第2音響(S2)を前方(FD)に同時または順次に出力することができる。第1音域帯は、第2音域帯と異なり得る。第1音域帯の第1音響(S1)は、ディスプレイパネル110の中間部分(CP)で前方(FD)に出力され得、第1音域帯の第1音響(S1)よりも高い第2音域帯の第2音響(S2)は、ディスプレイパネル110の端部分(または周辺部分)(または縁辺または端寄)(EP)から前方(FD)に出力され得る。
【0035】
一実施例によるディスプレイパネル110は、上部基板111、下部基板113、下部偏光部材115、及び上部偏光部材117を含むことができる。
【0036】
上部基板111は、第1基板または薄膜トランジスタのアレイ基板であって、複数のゲートラインと複数のデータラインによって交差する画素領域ごとに形成された複数の画素を有する画素アレイ(または表示部またはディスプレイ部)を含むことことができる。複数の画素それぞれは、ゲートラインとデータラインに接続した薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタに接続した画素電極、および画素電極に隣接するように形成され共通電圧が供給される共通電極を含むことができる。
【0037】
上部基板111は、第1端(または周辺)(または第1非表示部)(または縁辺または端寄)に設けられたパッド部、及び第2端(または周辺)(または第2非表示部)(または縁辺または端寄)に設けられたゲート駆動回路をさらに含むことができる。
【0038】
パッド部は、外部から供給される信号を画素アレイおよびゲート駆動回路に供給することができる。例えば、パッド部の複数のデータリンクラインを介して複数のデータラインと接続した複数のデータパッド、及びゲート制御信号線を介してゲート駆動回路に接続した複数のゲート入力パッドを含むことができる。一例として、パッド部を含む上部基板111の第1端は、下部基板113の第1端に該当する側面から突出し、パッド部は、背面カバー300に向かう背面方向に露出し得る。例えば、上部基板111の大きさは、下部基板113の大きさよりも大きい大きさを有することができ、これに限定されるものではない。
【0039】
一実施例によるゲート駆動回路は、複数のゲートラインと一対一で接続するように、上部基板111の第2端に内蔵(または集積)することができる。例えば、ゲート駆動駆動回路は、画素領域に設けられた薄膜トランジスタと同じ工程によって形成されるトランジスタを含むシフトレジスタであり得る。
【0040】
他の実施例に係るゲート駆動回路は、上部基板111に内蔵せず、集積回路の形態で具現して、パネル駆動回路に含むこともできる。
【0041】
下部基板113は、カラーフィルタアレイ基板であって、上部基板111に形成された各画素領域に重畳する開口領域を定義することができる画素定義パターン、および開口領域に形成されたカラーフィルター層を含むことができる。一実施例による下部基板113は、上部基板111よりも小さい大きさを有することができ、これに限定されるものではない。例えば、下部基板113は、上部基板111の第1端を除いた残りの部分と重畳することができる。下部基板113は、シーラント(sealant)によって液晶層を挟んで上部基板111の第1端を除いた残りの部分と合着され得る。
【0042】
液晶層は、上部基板111および下部基板113の間に介在されることで、各画素ごとに画素電極に印加されるデータ電圧と共通電圧によって形成される電界によって液晶分子の配列方向が変化する液晶からなり得る。
【0043】
下部偏光部材115は、下部基板113の下面に付着してバックライトユニット130から入射して液晶層に進行する光を偏光させることができる。
【0044】
上部偏光部材117は、上部基板111の上面に付着して上部基板111を透過して外部に放出される光を偏光させることができる。
【0045】
一実施例によるディスプレイパネル110は、各画素ごとに印加されるデータ電圧と共通電圧によって各画素ごとに形成される電界によって液晶層を駆動することにより、液晶層を透過する光によって画像を表示することができる。
【0046】
一実施例によるディスプレイパネル110は、薄膜トランジスタのアレイ基板からなる上部基板111が映像表示面を構成するので、別個の機構物によって遮られる部分なしに前面全体が外部に露出することができる。
【0047】
本出願の実施例がこれに限定されるものではなく、例えば、他の実施例によるディスプレイパネル110は、上部基板111は、カラーフィルタアレイ基板からなり、下部基板113が薄膜トランジスタのアレイ基板からなり得る。例えば、他の例によるディスプレイパネル110は、一実施例によるディスプレイパネル110が上下反転した形態を有することができる。他の実施例としては、他の例によるディスプレイパネル110のパッド部が別途の機構物または構造物によって遮られ得る。
【0048】
一実施例によるディスプレイモジュール100は、緩衝部材150をさらに含むことができる。
【0049】
緩衝部材150は、ディスプレイパネル110の側面を囲むことができ、ディスプレイパネル110の各側面と各コーナーを覆い得る。緩衝部材150は、外部の衝撃からディスプレイパネル110の側面を保護したり、またはディスプレイパネル110の側面の光漏れを減らしたり防止する役割を兼ねることができる。緩衝部材150は、シリコン系または紫外線(UV)硬化系のシーリング剤(または樹脂(Resin))からなり得る。一実施例で、工程タクトタイム(Tact Time)を考慮した場合、紫外線(UV)硬化系列のシーリング剤からなり得る。また、緩衝部材150は、有色(例えば、青色、赤色、シアン、または黒色)であり得、これに限定されない。例えば、緩衝部材150は、側面の光漏れを防止するための有色樹脂または光遮断樹脂からなり得る。
【0050】
一実施例による緩衝部材150の上面の一部は、上部偏光部材117によって覆うことができる。例えば、上部偏光部材117は、緩衝部材150の前面の一部を覆うように、上部基板111の外側面と対応する側面から長く延長され、緩衝部材150の前面一部に付着した延長部を含むことができる。緩衝部材150と上部基板111の間の接合面(または付着面)(または緩衝部材150と上部基板111の間の境界部)は、上部偏光部材117の延長部によって隠蔽されて、視聴者が位置したディスプレイ装置の前方に露出しないことがあり得る。緩衝部材150が形成されない例としては、ディスプレイパネル110の側面は、別途の機構物なしにそのままディスプレイ装置の前方(FD)に露出するので、ディスプレイパネル110の側面の光漏れ現象が発生し得る。したがって、緩衝部材150は、ディスプレイ装置のベゼル幅を減らしたり、または可能な限り最小化するためにディスプレイパネル110の前面全体を前方(FD)に露出させる構造を有するディスプレイ装置でディスプレイパネル110の側面の光漏れ現象を防止したり、減らしてディスプレイパネル110の側面を保護するために構成することもできる。
【0051】
バックライトユニット130は、ディスプレイパネル110の背面に配置され、ディスプレイパネル110の背面に光を照射することができる。
【0052】
本出願の実施例で、バックライトユニット130は、導光板131、光源部、反射シート133、および光学シート部135を含む。
【0053】
導光板131は、ディスプレイパネル110と重畳するよう背面カバー300上に配置され、少なくとも1つの一側壁に設けられた入光面を含む。導光板131は、光透過性プラスチックまたはガラス材料を含むことができる。導光板131は、光源部から入光面を介して入射する光をディスプレイパネル110の方に進行(または出光)させる。例えば、導光板131は、光ガイド部材または平面光源などで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0054】
光源部は、導光板131に設けられた入光面に光を照射する。光源部は、ディスプレイパネル110の第1端と重畳するよう背面カバー300に配置され得る。一実施例による光源部は、光源用印刷回路基板(PCB)に実装して導光板131の入光面に光を照射する複数の発光ダイオード素子(LED)を含むことができる。
【0055】
反射シート133は、導光板131の背面を覆うように、背面カバー300に配置され得る。反射シート133は、導光板131から入射する光を導光板131の方に反射させることで光の損失を減らすか、または可能な限り最小限に抑えることができる。
【0056】
光学シート部135は、導光板131の前面上に配置されて導光板131から出光する光の輝度特性を向上させる。一例による光学シート部135は、下部拡散シート、下部プリズムシート、及び上部プリズムシートを含んでなり得る。これに限定されず、拡散シート、プリズムシート、二重輝度強化フィルム、及びレンチキュラーシートの中から1つ以上の積層からなるかまたは、光の拡散と集光機能を有する一枚の複合シートからなり得る。
【0057】
パネルガイド200は、ディスプレイパネル110の背面側の端部分(EP)を支持することができる。パネルガイド200は、ディスプレイパネル110の背面側の端部分(EP)と重畳するよう背面カバー300に支持されたり収納され得る。パネルガイド200は、ディスプレイパネル110の各側面の外部に突出しないように、ディスプレイパネル110の背面側の端部分(EP)の下に配置され得る。
【0058】
パネルガイド200は、パネル支持部210およびガイド側壁230を含むことができる。例えば、パネルガイド200は、パネル支持部210とガイド側壁230の結合構造または連結構造によって、「┓」字または「┏」字型の断面構造を有することができる。
【0059】
パネル支持部210は、ディスプレイパネル110の背面の端部分(EP)と結合(または連結)して、背面カバー300によって支持され得る。例えば、パネル支持部210は、ディスプレイパネル110の背面の端部分(EP)を除いた残りの中間部分(CP)と重畳する開口部(またはホールまたはホール部分)を有する四角帯形状を有することができ、この形状に限定されない。パネル支持部210は、ディスプレイパネル110の各側面の外部に突出しないように、ディスプレイパネル110の大きさと同じか小さい大きさを有することができる。例えば、パネル支持部210のホールは、ディスプレイパネル110に設けられた画素アレイ(または表示部)と同じ大きさを有するか、大きい大きさを有することができる。
【0060】
パネル支持部210は、バックライトユニット130の最上面、例えば光学シート部135の最上面と直接に接触したり、光学シート部135の最上面から一定の距離に離隔され得る。
【0061】
ガイド側壁230は、パネル支持部210に連結(または一体化)されて、背面カバー300の側面を包む。例えば、ガイド側壁230は、パネル支持部210から背面カバー300の側面の方に曲がって背面カバー300の側面を囲むか、背面カバー300の側面によって囲まれ得る。
【0062】
パネルガイド200は、プラスチック材質、金属材質、またはプラスチック材質と金属材質の混合材質からなることができ、これに限定されるものではない。例えば、パネルガイド200は、第2振動発生モジュール500によって発生する音振動をディスプレイパネル110の端部分(EP)に伝達する振動伝達部材の役割を兼ねることができる。したがって、パネルガイド200は、ディスプレイパネル110の剛性を維持しながら、第2振動発生モジュール500によって発生する音振動を損失することなく、ディスプレイパネル110に伝達することができる。例えば、パネルガイド200は、ディスプレイパネル110の剛性を維持しながら、第2振動発生モジュール500によって発生する音振動をディスプレイパネル110に伝達するために、金属材質を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0063】
パネルガイド200は、第1結合部材(または第1連結部材)250を介してディスプレイパネル110の背面の端の部分(EP)と結合または連結することができる。
【0064】
第1連結部材250(またはパネル結合部材または第1連結部材)は、ディスプレイパネル110の背面側の端部分(EP)とパネルガイド200のパネル支持部210の間に介在して、ディスプレイパネル110をパネルガイド200に結合させる。一実施例による第1連結部材250は、アクリル系またはウレタン系の接着部材を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、第1連結部材250は、パネルガイド200の振動がディスプレイパネル110によく伝達されるように、相対的に接着力に優れ、硬度が高い特性を有するアクリル系の接着部材を含むことができ、これに限定されるものではない。例えば、第1連結部材250は、アクリル系の接着層を有する両面フォーム接着パッドやアクリル系の接着樹脂硬化層を含むことができる。
【0065】
一実施例による第1連結部材250の前面は、ディスプレイパネル110の下部基板113または下部偏光部材115と結合(または連結)することができる。例を挙げると、ディスプレイパネル110との接着力を向上させるために下部基板113の背面の端部分(EP)と直接結合(または連結)することができる。第1連結部材250は、下部基板113の背面側の端部分(EP)に付着して下部偏光部材115の側面を囲むことにより、下部偏光部材115で発生する側面の光漏れを防止することができる。
【0066】
第1連結部材250は、一定の厚さ(または高さ)を有するように、ディスプレイパネル110とパネルガイド200の間に音伝達空間(STS)を設けることができる。一実施例による第1連結部材250は、パネルガイド200のパネル支持部210に4辺密閉型または閉ループ形態に形成することができ、これに限定されるものではない。例えば、第1連結部材250は、パネルガイド200のホールを挟んで互いに向かい合うディスプレイパネル110の最背面とバックライトユニット130の最上面の間に密閉された音伝達空間(STS)を設けることにより、音伝達空間(STS)に伝達される音圧の漏洩(または損失)を防止、減少または最小化することができる。音伝達空間(STS)は、バックライトユニット130の振動によって音圧が発生する音圧発生空間または音圧によるディスプレイパネル110の振動を円滑にするパネル振動空間の役割を兼ねることができる。
【0067】
背面カバー300は、パネルガイド200を支持するように構成され得、ディスプレイモジュール100の背面を覆うことができる。また、背面カバー300は、第1及び第2振動発生モジュール400、500を支持するように構成され得る。背面カバー300は、振動板の役割を兼ねることができ、金属材質または金属合金材質を含むことができる。例えば、背面カバー300は、アルミニウム(Al)材質、マグネシウム(Mg)合金材質、マグネシウムリチウム(Li)合金材質およびアルミニウム(Al)合金材質のいずれか一つからなり得、これに限定されるものではない。
【0068】
背面カバー300は、ディスプレイモジュール100の背面を支持するように構成された背面カバー部310、および背面カバー部310の端部分(EP)に連結または/および一体化してパネルガイド200を支持する側面カバー部330をさらに含むことができる。
【0069】
背面カバー部310は、ディスプレイモジュール100の背面を覆うように配置され、ディスプレイモジュール100を支持することができる。背面カバー部310は、板状構造からなり、ディスプレイモジュール100のバックライトユニット130を支持し、第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500のそれぞれを支持することができる。例えば、背面カバー部310は、反射シート133の背面に直接に接触することによって、第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500のそれぞれの振動によって発生する音振動をバックライトユニット130の反射シート133に伝達する役割を兼ねることができる。
【0070】
背面カバー部310は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と対応(または重畳)する中間領域(MA)およびディスプレイモジュール100の端部分(EP)と対応(または重畳)する端領域(EA)を含むことができる。
【0071】
本出願の一実施例による背面カバー部310の中間領域(MA)(又は第1カバー領域)は、ディスプレイモジュール100の中間ライン(CL)を基準に、ディスプレイモジュール100の第1中間部分(C1)と対応(または重畳)する第1中間領域(MA1)(または左側中間領域)およびディスプレイモジュール100の第2中間部分(C2)と対応(または重畳)する第2中間領域(MA2)(または右側中間領域)を含むことができる。背面カバー部310の第1中間領域(MA1)と第2中間領域(MA2)のそれぞれは、第1振動発生モジュール400を支持するための第1支持領域(SA1)を含むことができる。例えば、第1支持領域(SA1)の中心部は、第2方向(Y)(または垂直方向)を基準に、ディスプレイモジュール100の水平線(HL)(または中間水平線)上に位置するか、第2方向(Y)に沿って水平線(HL)の上に位置するか、下に位置することができる。
【0072】
背面カバー部310の端領域(EA)(または第2カバー領域)は、第2振動発生モジュール500を支持するための第2支持領域(SA2)を含むことができる。例えば、第2支持領域(SA2)の中心部は、第2方向(Y)を基準に、ディスプレイモジュール100の水平線(HL)(または中間水平線)上に位置することができる。第1支持領域(SA1)の中心部は、第2支持領域(SA2)の中心部と同じように、ディスプレイモジュール100の水平線(HL)上に位置するか、第2方向(Y)に沿って水平線(HL)から上方に離隔したり下の方に離隔し得る。
【0073】
図4では、背面カバー部310がバックライトユニット130と密着した例を示したが、これに限定されない。例えば、背面カバー部310は、バックライトユニット130と、所定の空間に離隔することができ、離隔空間には空気層が形成され得る。一実施例によると、背面カバー部310とバックライトユニット130の間の離隔空間は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)に配置され得る。
【0074】
本出願の実施例による背面カバー部310は、背面カバーホール311(又は第1背面カバーホール)を含むことができる。背面カバーホール311は、第1振動発生モジュール400の一部分から離隔し得、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と対応する背面カバー部310の中間領域(MA)にあり得る。背面カバーホール311は、背面カバー部310の中間領域(MA)で背面カバー部310の厚さ方向(Z)に沿って背面カバー部310を貫通するように形成することができる。例えば、背面カバーホール311は、背面カバー部310の領域の中で第1支持領域(SA1)と第2支持領域(SA2)の間に配置され得る。背面カバーホール311は、円形態を有することができ、これに限定されるものではない。背面カバーホール311は、開口ホール、ホール部、ダクトホール、または共鳴ホールなどで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0075】
本出願による背面カバーホール311、背面カバー部310、第1振動発生モジュール400、およびシステム背面カバー600は、ヘルムホルツ共鳴器(Helmholtz resonator)を形成し、ヘルムホルツ共鳴器は低音に対する騒音特性を低減させることができる。背面カバーホール311、背面カバー部310、第1振動発生モジュール400、およびシステム背面カバー600によって形成されるヘルムホルツ共鳴器に対する詳細な説明は、図9及び図10を参照して、後述することにする。
【0076】
また、本出願の一実施例によると、背面カバー300は、第1ホール313及び第2ホール315をさらに含むことができる。
【0077】
第1ホール313(又は第1貫通ホールまたは第2背面カバーホール)は、第1振動発生モジュール400と、重畳する背面カバー300の第1背面領域に配置され、バックライトユニット130の反射シート133によって覆うことができる。例えば、第1ホール313は、背面カバー部310の中間領域(MA)に設けられ得る。第1ホール313は、背面カバー部310の厚さ方向(Z)に沿って背面カバー部310の中間領域(MA)の背面カバー部310の第1支持領域(SA1)を貫通するように形成することができる。
【0078】
第1ホール313は、バックライトユニット130と、第1振動発生モジュール400の間に第1ギャップを設けることができる。例えば、第1ギャップは、第1振動発生モジュール400の駆動に伴う振動空間、第1振動発生モジュール400の振動によって音圧が発生する音圧空間(または響き部または共鳴部)、または第1振動発生モジュール400の振動によって発生する音波がディスプレイモジュール100に直接に伝達される音波伝播経路(または音響エネルギー入射部)で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0079】
一実施例による第1ホール313の大きさ(または幅)は、第1振動発生モジュール400の大きさよりも小さい大きさを有することができる。第1ホール313の全体の大きさ(または全体の広さ)が、第1振動発生モジュール400の全体の大きさよりも大きい場合、第1振動発生モジュール400が第1ホール313に挿入(または貫通または収容)されることによって、別途の機構物を使用せずには、第1振動発生モジュール400を背面カバー部310に配置できなくなる。したがって、第1ホール313の全体の大きさが第1振動発生モジュール400の全体の大きさよりも小さい場合、別途の機構物がなくても、第1振動発生モジュール400が第1ホール313と重畳するよう背面カバー部310に配置され得る。例えば、一例による第1ホール313は、第1振動発生モジュール400と同じ形態を有したり四角形態(例えば、四角形(quadrilateral))または円形態を有することができ、これに限定されるものではない。
【0080】
第2ホール315(または第2貫通孔または第3背面カバーホール)は、第2振動発生モジュール500と、重畳する背面カバー300の第2背面領域に配置されてバックライトユニット130の反射シート133によって覆うことができる。例えば、第2ホール315は、背面カバー部310の端領域(EA)に設けられ得る。第2ホール315は、背面カバー部310の厚さ方向(Z)に沿って背面カバー部310の端領域(EA)にある背面カバー部310の第2支持領域(SA2)を貫通するように形成することができる。
【0081】
第2ホール315は、バックライトユニット130と第2振動発生モジュール500の間に第2ギャップ空間を設けることができる。例えば、第2ギャップ空間は、第2振動発生モジュール500の駆動に伴う振動空間、第2振動発生モジュール500の振動によって音圧が発生する音圧空間(または響き部または共鳴部)、または第2振動発生モジュール500の振動によって発生する音波がディスプレイモジュール100に直接に伝達される音波伝播経路(または音響エネルギー入射部)で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0082】
一実施例による第2ホール315の大きさ(または幅)は、第2振動発生モジュール500の大きさよりも小さい大きさを有することができる。第2ホール315の全体の大きさ(または全体の広さ)が第2振動発生モジュール500の全体の大きさよりも大きい場合、第2振動発生モジュール500が第2ホール315に挿入(または貫通または収容)されることによって、別途の機構物を使用せずには、第2振動発生モジュール500が第2ホール315と重畳するように背面カバー部310に配置できなくなる。したがって、第2ホール315の全体の大きさが第2振動発生モジュール500の全体の大きさよりも小さい場合には、別途の機構物がなくても、第2振動発生モジュール500が第2ホール315と重畳するよう背面カバー部310に配置され得る。例えば、一例による第2ホール315は、第2振動発生モジュール500と同じ形態を有したり四角形態または円形態を有することができ、これに限定されるものではない。
【0083】
側面カバー部330は、背面カバー部310の端から曲げられパネルガイド200を支持することができる。側面カバー部330は、背面カバー部310上にバックライト収納空間(またはスペース)を設け、バックライト収納スペースに収納(または支持)されたバックライトユニット130の側面を囲む。側面カバー部330は、第2振動発生モジュール500によって、背面カバー部310に発生する音振動をパネルガイド200に伝達する役割を兼ねることができる。
【0084】
背面カバー300は、補強部350をさらに含むことができる。補強部350は、背面カバー300の剛性を補強することができるので、剛性補強部であり得、これに限定されるものではない。
【0085】
補強部350は、背面カバー部310および側面カバー部330が交差する領域(または連結領域)に形成され得る。一例として、補強部350は、背面カバー部310の端領域(または周辺領域)(EA)に沿って形成され得る。例えば、補強部350は、背面カバー部310の端から傾斜した斜面を有するように、背面方向に向かって突出することができる。背面カバー300が補強部350を含む場合、側面カバー部330は、補強部350の端部分に連結および/または一体化することができる。
【0086】
第1振動発生モジュール400は、背面カバー300の第1背面領域に配置され、ディスプレイモジュール100の第1領域を振動させることができる。例えば、背面カバー300の第1背面領域は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)または端の部分(EP)と重畳することができ、ディスプレイモジュール100の第1領域は、中間部分(CP)または端の部分(EP)であり得る。
【0087】
本出願の一例による第1振動発生モジュール400は、背面カバー300の中間領域(MA)に配置され、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)を振動させることができる。第1振動発生モジュール400は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)でディスプレイモジュール100と背面カバー300の間に音圧を発生させることができる。第1振動発生モジュール400は、ディスプレイモジュール100と背面カバー300の間に音圧を発生させ、この音圧によって、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)を振動させて、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)で第1音域帯の第1音響(S1)を発生させることができる。一例による第1音域帯の第1音響(S1)は、低音域帯の周波数を有することができる。例えば、低音域帯は200Hz以下であり得るが、必ずしもこれに限定されず、3kHz以下であり得る。
【0088】
一実施例による第1振動発生モジュール400は、背面カバー300の背面カバー部310のうちの中間領域(MA)に結合または配置することができる。例えば、第1振動発生モジュール400は、背面カバー部310の中間領域(MA)の第1支持領域(SA1)に結合または配置することができる。したがって、第1振動発生モジュール400は、外部から入力される音響信号(またはボイス信号)に応答して、背面カバー部310の中間領域(MA)を振動させることで音圧を発生させ、この音圧を介してディスプレイモジュール100の中間部分(CP)を振動させて、第1音域帯の第1音響(S1)を発生させることができる。一例として第1振動発生モジュール400は、音響アクチュエータ(sound actuator)または音響励振器(sound exciter)を含むことができ、これに限定されず、コイル(またはボイスコイル)と磁石を利用する音響発生装置で具現され得る。
【0089】
一実施例による第1振動発生モジュール400は、第1音響発生ユニット410及び第2音響発生ユニット430を含むことができる。
【0090】
第1音響発生ユニット410は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)のうち、第1中間部分(C1)を振動させて、第1音域帯の第1音響(S1)をディスプレイパネル110の前方(FD)に出力することができる。第1音響発生ユニット410は、背面カバー部310の中間領域(MA)のうち、第1中間領域(MA1)の第1支持領域(SA1)に配置され得る。例えば、第1音響発生ユニット410は、背面カバー部310の第1中間領域(MA1)のうち、第1支持領域(SA1)に形成された第1ホール313を覆うように、背面カバー部310に配置するか、または結合することができる。
【0091】
一実施例による第1音響発生ユニット410は、音響信号に応答して、背面カバー部310の第1中間領域(MA1)を振動させて、第1ホール313の内部(または第1ギャップ)に音圧を発生させることで、ディスプレイモジュール100の第1中間部分(C1)を振動させて、第1音域帯の第1音響(S1)を発生させることができる。例えば、第1音響発生ユニット410が音響信号によって振動すると、第1音響発生ユニット410の振動による背面カバー部310の第1中間領域(MA1)の振動により、第1ホール313の内部に音圧が発生し、この音圧によるバックライトユニット130の振動によって音伝達空間(STS)に音圧が発生し、音伝達空間(STS)に発生する音圧によるディスプレイパネル110の第1中間部分(C1)の振動によって発生する第1音域帯の第1音響(S1)がディスプレイパネル110の前方(FD)に出力され得る。したがって、第1音響発生ユニット410の振動によって発生する音波は、第1ホール313を介してディスプレイモジュール100に直接に伝達(または伝播)されることで、第1音響(S1)の音圧特性と音質が向上し得る。
【0092】
第2音響発生ユニット430は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)のうち、第2中間部分(C2)を振動させて、第1音域帯の第1音響(S1)をディスプレイパネル110の前方(FD)に出力することができる。第2音響発生ユニット430は、背面カバー部310の中間領域(MA)のうち、第2中間領域(MA2)の第1支持領域(SA1)に配置され得る。一例として、第2音響発生ユニット430は、背面カバー部310の第2中間領域(MA2)のうち、第1支持領域(SA1)に形成された第1ホール313を覆うように、背面カバー部310に配置されるか、または結合され得る。
【0093】
一実施例による第2音響発生ユニット430は、音響信号に応答して、背面カバー部310の第2中間領域(MA2)を振動させて、第1ホール313の内部(または第1ギャップ)に音圧を発生させることで、ディスプレイモジュール100の第2中間部分(C2)を振動させて、第1音域帯の第1音響(S1)を発生させることができる。例えば、第2音響発生ユニット430が音響信号によって振動すると、第2音響発生ユニット430の振動による背面カバー部310の第2中間領域(MA2)の振動により、第1ホール313の内部に音圧が発生し、この音圧によるバックライトユニット130の振動によって音伝達空間(STS)に音圧が発生し、音伝達空間(STS)に発生する音圧によるディスプレイパネル110の第2中間部分(C2)の振動によって発生する第1音域帯の第1音響(S1)がディスプレイパネル110の前方(FD)に出力され得る。したがって、第2音響発生ユニット430の振動によって発生する音波は、第1ホール313を介してディスプレイモジュール100に直接に伝達(または伝播)されることで、第1音響(S1)の音圧特性と音質が向上し得る。
【0094】
一実施例による第1音響発生ユニット410及び第2音響発生ユニット430の位置は、第1音響発生ユニット410及び第2音響発生ユニット430の振動による音響との調和または立体音響の具現によって調整され得る。例えば、第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれの配置位置は、ディスプレイモジュール100の第1方向(X)(または横方向)を基準にすると、ディスプレイモジュール100の中間ライン(CL)を中心に対称構造を有するか、非対称に配置され得る。
【0095】
第1振動発生モジュール400は、背面カバー部310の振動に相当するディスプレイパネル110の振動によって発生する低音の音響(S1)が空気を通過して聴音者に直接伝達されるように、背面カバー部310の中央部に配置された一つの音響発生ユニット410だけを含むことができ、必ずしも実施例がこれに限定されない。
【0096】
第2振動発生モジュール500は、背面カバー300の第2背面領域に配置され、ディスプレイモジュール100の第2領域を振動させることができる。例えば、背面カバー300の第2背面領域は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)および端部分(EP)のうち、第1背面領域を除いた部分であり得、ディスプレイモジュール100の第2領域は、中間部分(CP)および端部分(EP)のうち、第1領域を除いた部分であり得る。例えば、背面カバー300の第2背面領域は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と端部分(EP)から第1背面領域と重畳する領域を除いた部分であり得、ディスプレイモジュール100の第2領域は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と端部分(EP)から第1領域を除いた部分であり得る。
【0097】
第2振動発生モジュール500は、背面カバー300の端領域(EA)に配置されて、ディスプレイモジュール100の端部分(または周辺部分)(EP)を振動させることができる。第2振動発生モジュール500は、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)に音振動を発生させることができる。第2振動発生モジュール500は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)に発生する第1音域帯の第1音響(S1)と、他の第2音域帯の第2音響(S2)をディスプレイモジュール100の端部分(EP)で発生させることができる。一例による第2音域帯の第2音響(S2)は、中高音域帯や高音域帯の周波数を有することができる。たとえば、中音域帯200Hz~3kHzであり得、必ずしもこれに限定されず、3kHz~5kHzであり得る。高音域帯は3kHz以上であり得、必ずしもこれに限定されず、5kHz以上であり得る。
【0098】
一実施例による第2振動発生モジュール500は、背面カバー300の背面カバー部310のうちの端領域(EA)に結合または配置することができる。例えば、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の端領域(EA)にある第2支持領域(SA2)に結合または配置することができる。したがって、第2振動発生モジュール500は、外部から入力する音響信号(またはボイス信号)に応答して、背面カバー部310の端領域(EA)を振動させることで音振動を発生させ、この音振動を介してディスプレイモジュール100の端部分(EP)を振動させて、第2音域帯の第2音響(S2)を発生させることができる。第2振動発生モジュール500は、圧電効果(piezoelectric effect)(または逆圧電特性)を有する圧電素子または圧電物質を含むことができる。
【0099】
第2振動発生モジュール500は、第1圧電振動ユニット510及び第2圧電振動ユニット530を含むことができる。
【0100】
第1圧電振動ユニット510は、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)のうち、第1端部分(EP1)(または左端の部分または 左端寄の部分)を振動させて、第2音域帯の第2音響(S2)をディスプレイパネル110の前方(FD)に出力することができる。第1圧電振動ユニット510は、背面カバー部310の端領域(EA)のうち、第1端領域(または左端の領域または 左端寄の部分)(EA1)にある第2支持領域(SA2)に配置され得る。例えば、第1圧電振動ユニット510は、背面カバー部310の第1端領域(EA1)のうち、第2支持領域(SA2)に形成された第2ホール315を覆うように、背面カバー部310に配置されるか、または結合することができる。
【0101】
一実施例による第1圧電振動ユニット510は、音響信号に応答して、背面カバー部310の第1端領域(EA1)を振動させてディスプレイパネル110の第1端部分(EP1)を音振動させることで、ディスプレイパネル110の第1端部分(EP1)から第2音域帯の第2音響(S2)を発生させることができる。例えば、第1圧電振動ユニット510が音響信号によって振動すると、第1圧電振動ユニット510の振動によって、背面カバー部310の第1端領域(EA1)に発生する音振動が背面カバー300の側面カバー部330とパネルガイド200を介してディスプレイパネル110の第1端部分(EP1)に伝達され、パネルガイド200を介して伝達される音振動によるディスプレイパネル110の第1端部分(EP1)の振動によって発生する第2音域帯の音響(S2)がディスプレイパネル110の前方(FD)に出力され得る。したがって、第1圧電振動ユニット510の振動によって発生する音波は、第2ホール315を介してディスプレイモジュール100の第1端部分(EP1)に直接に伝達(または伝播)されることにより、第2音響(S2)の音圧特性と音質が向上することができ、第1圧電振動ユニット510の振動による背面カバー部310の第1端領域(EA1)の振動が減少することによって第2音響(S2)の音圧特性と音質がさらに向上し得る。
【0102】
一実施例による第1圧電振動ユニット510は、背面カバー部310の第1端領域(EA1)の音振動に相当するディスプレイパネル110の第1端部分(EP1)の音振動によって発生する高音の第2音響(S2)が聴音者に直接に伝達されるように、背面カバー300の側面カバー部330に近接するように配置され得る。例えば、第1圧電振動ユニット510は、ディスプレイパネル110の第2端部分(EP1)を支持するパネルガイド200のパネル支持部210と重畳するよう背面カバー部310の第1端領域(EA1)に配置され得る。
【0103】
一例による第1圧電振動ユニット510は、第2方向(Y)と並んで背面カバー部310の長さ方向(または縦方向)を基準として、背面カバー部310の水平線(または中間水平線)(HL)上に配置され得る。例えば、一例による第1振動発生モジュール400の第1音響発生ユニット410は、第2方向(Y)を基準に、第1圧電振動ユニット510と同一線上に配置されるか第1方向(X)と並んで水平線(または中間水平線)(HL)の上側または下側に配置され得る。一例として、第1音響発生ユニット410の中心部は、第1方向(X)と平行するように、第1圧電振動ユニット510の中心部から延長された水平線(または中間水平線)(HL)上に配置され得る。別の例として、第1音響発生ユニット410の中心部は、第2方向(Y)を基準に水平線(または中間水平線)(HL)の下または上に配置することができる。第1音響発生ユニット410の中心部は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)のうち、第1中間部分(C1)の振動によって発生する低音の第1音響(S1)が聴音者に直接に伝達されるように、第2方向(Y)を基準に水平線(または中間水平線)(HL)の上より、水平線(または中間水平線)(HL)の下に配置され得る。
【0104】
一実施例による第1圧電振動ユニット510は、第1接着部材513を介して背面カバー部310に付着した第1圧電素子511を含むことができる。
【0105】
第1圧電素子511は、圧電効果(piezoelectric effect)を有する圧電物質層を含むことができる。
【0106】
圧電物質層は、電界によって振動を発生する圧電物質を含むことができる。圧電物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら正(+)イオンと負(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生し、反対に印加される電圧による電界によって振動が発生する特性を有する。
【0107】
一実施例による圧電物質層は、高分子材料の圧電物質、薄膜材料の圧電物質、複合材料の圧電物質、または単結晶セラミックまたは多結晶セラミックの圧電物質を含むことができる。一実施例による高分子材料の圧電物質は、PVDF(polyvinylidene fluoride)、P(VDF-TrFe)(poly(vinylidene fluoride-trifluoroethylene))、またはP(VDFTeFE)(poly(vinylidene fluoride-tetrafluoroethylene))を含むことができる。一実施例による薄膜材料の圧電物質は、ZnO、CdS、またはAlNを含むことができる。一例による複合材料の圧電物質は、PZT(lead zirconate titanate)-PVDF、PZT-silicon rubber、PZT-epoxy、PZT-foam polymer、またはPZT-foam urethaneを含むことができる。一実施例による単結晶セラミックの圧電物質は、aluminum phosphate(例えば、berlinite、α-AlPO4)、silicon dioxide(例えば、α-SiO2)、lithium niobate(LiNbO3)、terbium molydbate(Tb2(MoO43 )、lithium tetraborate(Li2B4O7)、またはZnOを含むことができる。一実施例による多結晶セラミックの圧電物質は、PZT系、PT系、PZT-complex perovskite系、またはbarium titanate(BaTiO3)を含むことができる。
【0108】
一実施例による第1圧電素子511は、第1方向(X)と並んで第1長さおよび第2方向(Y)と並んで第2長さを有することができる。例えば、第1圧電素子511の第1長さは、第2長さよりも短いことがあり得、必ずしもこれに限定されず、第2長さと同じか、長いこともある。
【0109】
第1接着部材513は、両面テープや自然硬化性の接着剤であり得、これに限定されるものではない。例えば、第1接着部材513は、熱硬化性接着剤または光硬化性接着剤からなり得る。一例として、第1接着部材513の硬化工程の熱によって第1圧電素子511の特性が低下することがあり得る。
【0110】
一実施例による第1圧電振動ユニット510は、第1圧電素子511の背面に付着した第1保護部材515をさらに含むことができる。
【0111】
第1保護部材515の大きさは、第1圧電素子511よりも広い大きさを有するように形成され、第1圧電素子511の背面に付着することができる。第1保護部材515は、静電気などの電気的な衝撃、および/または物理的な衝撃などによる第1圧電素子511の損傷を防止することができる。例えば、第1圧電素子511は、パネル駆動回路部などのディスプレイモジュール100で発生したり、外部から流入する静電気によって損傷し得、ディスプレイモジュール100が押されることによるディスプレイモジュール100との物理的な接触によって損傷し得る。これにより、第1保護部材515は、ディスプレイモジュール100と第1圧電素子511の間に配置することによって、ディスプレイモジュール100を通して、第1圧電素子511に伝達される静電気を遮断して、静電気から第1圧電素子511を保護することができる。したがって、第1保護部材515は、静電気から第1圧電素子511を保護することができ、また、第1圧電素子511に加わる物理的な衝撃から第1圧電素子511を保護することができる。一実施例による第1保護部材515は、第1圧電素子511の背面に付着される粘着層を有する片面絶縁テープまたは絶縁性の片面フォームテープを含むことができる。例えば、第1保護部材515は、PET(polyethylene terephthalate)絶縁テープまたはPVC(polyvinyl chloride)絶縁テープであり得る。
【0112】
第2圧電振動ユニット530は、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)のうち、第2端部分(EP2)(または右側端部分または右端寄の部分)を振動させて、第2音域帯の第2音響(S2)をディスプレイパネル110の前方(FD)に出力することができる。第2圧電振動ユニット530は、背面カバー部310の端領域(EA)のうち、第2端領域(または右側端領域または右端寄の部分)(EA2)にある第2支持領域(SA2)に配置され得る。例えば、第2圧電振動ユニット530は、背面カバー部310の第2端領域(EA2)のうち、第2支持領域(SA2)に形成された第2ホール315を覆うように、背面カバー部310に配置されるか、または結合することができる。
【0113】
一実施例による第2圧電振動ユニット530は、音響信号に応答して、背面カバー部310の第2端領域(EA2)を振動させてディスプレイパネル110の第2端部分(EP2)を音振動させることで、ディスプレイパネル110の第2端部分(EP2)で第2音域帯の第2音響(S2)を発生させることができる。例えば、第2圧電振動ユニット530が音響信号によって振動すると、第2圧電振動ユニット530の振動によって、背面カバー部310の第2端領域(EA2)に発生する音振動が背面カバー300の側面カバー部330とパネルガイド200を介してディスプレイパネル110の第2端部分(EP2)に伝達され、パネルガイド200を介して伝達される音振動によるディスプレイパネル110の第2端部分(EP2)の振動によって発生する第2音域帯の音響(S2)がディスプレイパネル110の前方(FD)に出力され得る。したがって、第2圧電振動ユニット530の振動によって発生する音波は、第2ホール315を介してディスプレイモジュール100の第2端部分(EP2)に直接に伝達(または伝播)されることにより、第2音響(S2)の音圧特性と音質が向上することができ、第2圧電振動ユニット530の振動による背面カバー部310の第2端領域(EA2)の振動が減少することによって第2音響(S2)の音圧特性と音質がさらに向上し得る。
【0114】
一実施例による第2圧電振動ユニット530は、ディスプレイモジュール100の中間ライン(CL)を中心に、第1圧電振動ユニット510と対称になるように、背面カバー部310の第2端領域(EA2)に配置されたり、別の位置に配置され得る。
【0115】
一実施例による第1圧電振動ユニット510と第2圧電振動ユニット530の位置は、第1圧電振動ユニット510と第2圧電振動ユニット530の振動による音響との調和または立体音響の具現によって設定され得る。例えば、第1圧電振動ユニット510と第2圧電振動ユニット530のそれぞれの配置位置は、ディスプレイモジュール100の第1方向(X)(または横方向)を基準にすると、ディスプレイモジュール100の中間ライン(CL)を中心に対称構造を有するか、非対称に配置され得る。
【0116】
一実施例による第2圧電振動ユニット530は、第2接着部材533を介して背面カバー部310に付着した第2圧電素子531を含むことができる。
【0117】
第2圧電素子531は、圧電効果(piezoelectric effect)を有する圧電物質層を含むことができる。第2圧電素子531は、第1圧電振動ユニット510の第1圧電素子511と実質的に同一の構成(または構造)を有するので、重複説明は省略することができる。
【0118】
第2接着部材533は、両面テープや自然硬化性の接着剤であり得、これに限定されるものではない。第2接着部材533は、熱硬化性接着剤または光硬化性接着剤からもなり得るが、例えば、第2接着部材533の硬化工程の熱によって第2圧電素子531の特性が低下し得る。
【0119】
一実施例による第2圧電振動ユニット530は、第2圧電素子531の背面に付着した第2保護部材535をさらに含むことができる。
【0120】
第2保護部材535の大きさは、第2圧電素子531よりも広い大きさを有するように形成され、第2圧電素子531の背面に付着することができる。第2保護部材535は、静電気などの電気的な衝撃、および/または物理的な衝撃などによる第2圧電素子531の損傷を防止するもので、これは第1保護部材515と実質的に同一の構成(または構造)を有するので、これに対する重複説明は省略することにする。
【0121】
本出願によるディスプレイ装置は、背面カバー300の背面に配置されたシステム背面カバー600をさらに含むことができる。システム背面カバー600は、第1及び第2振動発生モジュール400、500がそれぞれ結合または連結したディスプレイモジュール100を収納して、ディスプレイモジュール100の側面を包むことができる。たとえば、システム背面カバー600は、「セット」カバー、「背面セット」カバー、「最外側セット」カバー、「製品」カバー、または「最外郭製品」カバーなどで表現することができ、これに限定されるわけではない。
【0122】
一実施例によるシステム背面カバー600は、背面構造物610および側面構造物630を含むことができる。背面構造物610は、ディスプレイ装置の背面に位置する最外郭背面機構物であって、ディスプレイモジュール100を支持(または収納)して、ディスプレイモジュール100の背面を覆うことができる。
【0123】
側面構造物630は、ディスプレイ装置の側面に位置する最外郭面機構物であって、背面構造物610の端に連結および/または一体化して、ディスプレイモジュール100の側面を覆うことができる。
【0124】
図5aは、図1に示したシステム背面カバーを示す図であり、図5bは、図5aのシステム背面カバーに配置されたダクトの拡大図である。
【0125】
図5a及び図5b図4と結びつけると、本出願の一実施例によるシステム背面カバー600において、システムの背面構造物610は、第1振動発生モジュール400と背面カバーホール311を収容することができるシステム背面カバーボックス611をさらに含むことができる。
【0126】
システム背面カバーボックス611は、第1振動発生モジュール400と背面カバーホール311を全体的に取り囲むように、システム背面構造物610の内部面に具現され得る。システム背面カバーボックス611は、背面カバー部310と、システム背面構造物610の間に空間(または密閉空間)を設けることにより、第1振動発生モジュール400で発生する音圧を向上させ、第1音域帯の第1音響を増幅させ、第1音響の特性を向上させることができる。システム背面カバーボックス611は、背面カバー部310に結合(または連結)して、第1振動発生モジュール400の周囲の空間を定義したり、密閉することで、第1振動発生モジュール400の周囲の空間を背面カバー部310の背面の他の空間から分離させることができ、第1振動発生モジュール400の背面の周辺空間は、第1振動発生モジュール400の振動によって発生する低音を増幅させることができる。
【0127】
システム背面カバーボックス611は、背面カバー300の背面カバー部310に結合または連結されて、第1振動発生モジュール400および背面カバーホール311が配置された空間を音響的に密閉または分離させるパーティションであり得る。これにより、本出願は、第1振動発生モジュール400によって発生する低音を活用することができ、システム背面カバーボックス611の内部での共鳴効果により、第1振動発生モジュール400によって発生する音圧を増幅させることができる。たとえば、システム背面カバーボックス611は、「音響ボックス」、「響胴」、または「共鳴部」などで表現され得るが、これに限定されるものではない。
【0128】
本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、図4に示すように、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の結合部分(または接触部分または連結部分)をより密閉するシーリング部材700をさらに含むことができる。
【0129】
シーリング部材700は、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の結合部分を音響的により密閉することができる。
【0130】
一実施例によるシーリング部材700は、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の結合部分(または連結部分)を覆う形で提供され得る。他の例に係るシーリング部材700は、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の結合部分に、少なくとも一部分に挿入または収納されることにより、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の結合部分に形成され得る隙間に充填することができ、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の間の密閉性をさらに向上させることができる。これにより、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の間に形成される空間は、第1振動発生モジュール400によって発生する低音を向上させることができる空気層を提供することができ、音圧の漏洩(または損失)を防止したり、減少させ、可能な限り最小限に抑えることができる。
【0131】
一実施例によるシーリング部材700は、シリコン系または紫外線(UV)硬化系のシーリング剤(または樹脂(Resin))からなり得、または紫外線(UV)硬化系のシーリング剤からなり得、必ずしもこれに制限されるものではない。例えば、システム背面カバーボックス611と背面カバー部310の結合部分を音響的により密閉することができる材質であれば制限なしに用いることができる。
【0132】
本出願の一実施例によるシステム背面カバー600は、システム背面カバーダクト631をさらに含むことができる。
【0133】
システム背面カバーダクト631は、第1振動発生モジュール400の振動によって発生する空気の流れを介して低音を増幅させることができる。システム背面カバーダクト631は、第1振動発生モジュール400の逆方向(または背面方向)の振動時に発生する空気(air)の流れを通して低音を増幅させて外部に出力することができる。たとえば、システム背面カバー600に、システム背面カバーダクト631が形成されていない場合、第1振動発生モジュール400の逆方向の振動時ごとに発生する空気の流れが互いに相殺されたり失われ得る。一方、システム背面カバー600に、システム背面カバーダクト631を形成する場合、システム背面カバーダクト631により、第1振動発生モジュール400の逆方向の振動時ごとに発生する空気の流れが円滑になり得、空気の流れは、互いに相殺されたり失われず、低音を増幅するのに活用され得る。したがって、本出願は、システム背面カバーダクト631を活用して、第1振動発生モジュール400の逆方向の振動時ごとに発生する空気を低音の増幅に使用することで、低音の音圧特性を向上させたり可能な限り最大にすることができる。たとえば、システム背面カバーダクト631は、音響排出ホールまたはベントホール(vent hole)などで表現され得るが、これに限定されるものではない。
【0134】
一実施例によるシステム背面カバーダクト631は、システム背面カバー600の側面構造物630のうちの少なくとも一部に形成され得る。一例として、側面構造物630は、第1~第4側壁を有することができ、システム背面カバーダクト631は、側面構造物630の第1~第4側壁のうち地面と向き合う第1側壁(または下部)に形成することができ、必ずしもこれに限定されない。たとえば、システム背面カバーダクト631は、第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500によって発生する音響との調和または立体音響の具現によって側面構造物630の第1~第4側壁のうち少なくとも一つの側壁に形成され得る。
【0135】
図6は、図3及び図4に示した第1振動発生モジュールの第1および第2音響発生ユニットを示す図である。
【0136】
図3及び図6を参照すると、本出願による第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、モジュールフレーム401、ボビン402、磁石部材403、コイル404、センターポール405、およびダンパー406を含むことができる。例えば、第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれにおいて、モジュールフレーム401は、背面カバー300に固定される固定部で表現され得、ボビン402、磁石部材403、コイル404、センターポール405、およびダンパー406は、ディスプレイモジュール100を振動させるための振動部と表現することができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0137】
モジュールフレーム401は、背面カバー部310に支持され得る。モジュールフレーム401は、フレームボディ401a、上部プレート401b、および固定ブラケット401cを含むことができる。
【0138】
フレームボディ401aは、背面カバー部310に固定され得る。フレームボディ401aは、磁石部材403を支持する下部プレートの役割をすることができる。
【0139】
上部プレート401bは、中空部を有する円筒形を有するように、フレームボディ401aの前面の端に突出することができる。フレームボディ401aと上部プレート401bは、「U」字型を有する1つの本体からなり得る。例えば、フレームボディ401aと上部プレート401bは、このような用語に限定されるものではなく、「ヨーク(yoke)」などの他の用語で表現することができる。
【0140】
固定ブラケット401cは、上部プレート401bの側面から突出することができる。固定ブラケット401cは、第2結合部材または第2連結部材によって背面カバー部310に固定され、これにより、モジュールフレーム401は、背面カバー部310に固定され得る。
【0141】
第2結合部材または第2連結部材は、固定ブラケット401cを通過して、背面カバー300の背面カバー部310に締結または連結するネジまたはボルトであり得る。例えば、背面カバー300の背面カバー部310と固定ブラケット401cの間には緩衝リングが介在し得、緩衝リングは、背面カバー部310の振動がモジュールフレーム401に伝達することを防止することができる。
【0142】
ボビン402は、モジュールフレーム401上に配置して、背面カバー300の背面カバー部310を振動させることができる。ボビン402は、中空部402aを有する円形の形状であり得、背面カバー部310の背面と結合または連結することができる。例えば、ボビン402は、パルプまたは紙を加工した材質、アルミニウムやマグネシウムまたはその合金、ポリプロピレン(polypropylene)などの合成樹脂、またはポリアミド(polyamide)系繊維などで製造された物質で形成された環状構造物で具現することができ、これに限定されるものではない。ボビン402は、磁気力により振動、例えば上下往復運動することにより、背面カバー300に配置された第1ホール313周辺の背面カバー300を振動させることができる。
【0143】
一実施例によるボビン402は、円形態または楕円形態(ellipse or oval)を有することができ、これに限定されるものではない。楕円形態(oval shape)のボビン402は、楕円形(elliptical shape)、先端が丸い四角形(rectangular shape with rounded corners)、または幅が高さと異なる非円形の曲線形(non-circular curved shape having a width different from its height)を含むことができ、これに限定されない。例えば、楕円形態のボビン402で、長軸の直径と短軸の直径の比は、1.3:1~2:1で構成することができる。このような楕円形態のボビン402は、円形態よりも高音域帯の音響を改善することができ、振動による熱の発生が少ないことがあり得る。したがって、楕円形態のボビン402は、優れた放熱特性を有することができる。
【0144】
磁石部材403は、ボビン402の中空部402aに収容されるように、モジュールフレーム401上に配置され得る。磁石部材403は、ボビン402の中空部402aに挿入された永久磁石であり得る。一実施例による磁石部材403は、バリウムフェライトなどの焼結磁石で具現することができ、磁石部材403の材質は、三酸化第ニ鉄(Fe2O3)、炭酸バリウム(BaCO3)、ネオジム磁石、磁力成分が改善されたストロンチウムフェライト、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)の合金鋳造磁石などを一つ以上を含むことができ、これに限定されない。他の例として、ネオジム磁石はネオジム-鉄-ホウ素(Nd-Fe-B)であり得る。本出願の実施例がこれに限定されるものではない。
【0145】
コイル404は、ボビン402の下側外周面を取り囲むように巻かれて、外部からの音響信号(またはボイス信号)が供給される。コイル404は、ボビン402と一緒に昇降することができる。例えば、コイル404は、「ボイスコイル」などで表わすことができ、これに限定されるものではない。コイル404に音響信号(または電流)が印加されると、コイル404の周囲に形成される印加磁場と磁石部材403の周囲に形成される外部磁場に基づくフレミングの左手法則に基づいてボビン402全体が振動、例えば上下往復運動することができる。
【0146】
センターポール405は、磁石部材403上に配置されてボビン402の振動をガイドすることができる。例えば、センターポール405は、ボビン402の中空部402aに挿入または収容されることにより、ボビン402によって囲まれ得る。例えば、センターポール405は、昇降ガイドまたはポールピース(pole pieces)などで表現され得、これに限定されるものではない。
【0147】
ダンパー406は、モジュールフレーム401とボビン402の間に配置され得る。ダンパー406は、モジュールフレーム401のフレームボディ401aとボビン402の上側外周面の間に配置され得る。ダンパー406は、一端と他端の間にしわの寄せた構造を有することにより、ボビン402の振動によって収縮および弛緩することができる。これらのダンパー406は、復元力を介してボビン402の振動距離(または上下移動距離)を制限することができる。一例として、ボビン402が一定の距離以上に振動したり、一定の距離以下に振動する場合、ボビン402は、ダンパー406の復元力により元の位置に原状復帰することができる。例えば、ダンパー406は、スパイダー(spider)、サスペンション(suspension)、またはエッジ(edge)などの他の用語で表現することができ、これに限定されるものではない。
【0148】
本出願の一実施例による第1及び第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、磁石部材403がボビン402の中空部402aに挿入された内子タイプで表現することができる。
【0149】
本出願の他の実施例に係る第1及び第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、磁石部材403がボビン402の外側を囲むように配置された外子タイプ(またはダイナミックタイプ)で表現することができる。例えば、外子タイプの音響発生ユニット410、430は、磁石部材403が、フレームボディ401aと上部プレート401bの間に設けられ、センターポール405がボビン402の中空部402aに挿入されるよう下部プレート401a上に設けられることを除いては、内子タイプと同様である。したがって、これに対する説明は省略できる。
【0150】
本出願による第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、ボビン402の上部と背面カバー300の背面カバー部310との間に配置されたボビン保護部材407をさらに含むことができる。
【0151】
ボビン保護部材407は、ボビン402の中空部402aと重畳する開口部を有する円筒状の構造に形成されてボビン402の上面に結合または連結することができる。ボビン保護部材407は、ボビン402の上面を覆うことでボビン402を保護することができるので、外部からの衝撃によるボビン402の変形を防止することができる。
【0152】
ボビン保護部材407は、射出物または金属の金型品の形態で構成され得る。例えば、ボビン保護部材407は、繊維強化材、繊維強化材を含んだ複合樹脂、または金属で構成され得る。例えば、音響発生ユニット410、430の駆動時に発生する熱を放出する放熱機能を兼ねることができる。繊維強化材は、炭素繊維強化材(Carbon Fiber Reinforced Plastics、CFRP)、ガラス繊維強化材(Glass Fiber Reinforced Plastics、GFRP)、およびグラファイト繊維強化材(Graphite Fiber Reinforced Plastics、GFRP)のいずれか、またはこれらの組み合わせなどであり得、これに限定されるものではない。
【0153】
ボビン保護部材407は、両面テープまたは接着樹脂を介してボビン402と結合または連結することができる。例えば、接着樹脂は、エポキシ樹脂(epoxy resin)またはアクリル樹脂(acryl resin)であり得、これに限定されるものではない。
【0154】
ボビン保護部材407は、両面テープまたは接着樹脂を介して背面カバー300の背面カバー部310に結合または連結することができる。
【0155】
図7は、本出願の一実施例による第1振動発生モジュールと、第2振動発生モジュールの周波数-音圧特性を示したグラフである。図7において、実線は、ボイスコイル方式を有する第1振動発生モジュール400の周波数-音圧特性を示したものであり、点線は圧電方式を有する第2振動発生モジュール500の周波数-音圧特性を示したものである。図7において、横軸は周波数(Frequency、Hz)を示し、縦軸は音圧(Sound Pressure Level、dB)を示す。
【0156】
図7から分かるように、第1振動発生モジュール400の周波数-音圧特性(実線)は、第2振動発生モジュール500の周波数-音圧特性(点線)と比較して、3kHz以下の周波数または低音域帯の音圧特性が相対的に優れていることが分かり、第2振動発生モジュール500の周波数-音圧特性(点線)は、第1振動発生モジュール400の周波数-音圧特性(実線)と比較して、3kHz以上の周波数または中高音域帯での音圧特性が相対的に優れていることが分かる。したがって、本出願の実施例によるディスプレイ装置は、ディスプレイモジュールの振動によって発生する低音域帯音響を向上させるために、比較的優れた低音出力特性を有する第1振動発生モジュール400を含むことができ、ディスプレイモジュールの振動に基づいて発生する中高音域帯の音響を向上させるために、比較的優れた高音域帯の出力特性を有する第2振動発生モジュール500を含むことができる。
【0157】
図8は、本出願の一実施例によるディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフである。図8において、二点鎖線は、5aに示したシステム背面カバーボックスと、システム背面カバーダクトがすべて適用されていない比較例に係るディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフであり、点線は、図5aに示したシステム背面カバーボックスだけが適用されたシステム背面カバーを含むディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフであり、実線は、図5aに示したシステム背面カバーボックスと、システム背面カバーダクトがすべて適用されたシステム背面カバーを含むディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフである。図8において、横軸は周波数(Frequency、Hz)を示し、縦軸は音圧(Sound Pressure Level、dB)を示す。
【0158】
図8から分かるように、システム背面カバーボックスを含むディスプレイ装置の音響出力特性(点線)は、比較例のディスプレイ装置の音響出力特性(二点鎖線)と比較して、約3kHz以下の周波数領域で音圧特性が約10dBレベル程度高いことが分かる。また、システム背面カバーボックスとシステム背面カバーダクトの両方を含むディスプレイ装置の音響出力特性(実線)は、システム背面カバーボックス611のみを含むディスプレイ装置の音響出力特性(点線)と比較して、約3kHz以下の周波数領域で音圧特性が約5dBレベル程度高く、3kHzを超える周波数または中高音域帯でも音圧特性が高いことが分かる。
【0159】
図9は、本出願の一実施例によるディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフである。図9において、点線は、図2図4に示した第1背面カバーホールが適用されていない背面カバーを含むディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフであり、実線は、図2図4に示した第1背面カバーホールが適用された背面カバーを含むディスプレイ装置の音響出力特性を示したグラフである。図9において、横軸は周波数(Frequency、Hz)を示し、縦軸は音圧(Sound Pressure Level、dB)を示す。
【0160】
約170Hzの周波数を含む所定の低音領域は、いわゆる、雑音または異音(BSR(Buzz、Squeak、Rattle)noise)に分類されるので、これに対する改善および品質の確保が求められている。バズノイズ(Buzz noise)は、振動発生モジュールの振動板が自体的に太鼓のように出す音であり、振動する振動体の固有振動周波数が、外部から流入する振動周波数と同じ場合に発生するノイズであり得る。スクイークノイズ(Squeak noise)は、振動発生モジュール部品間のせん断方向の摩擦によって発生する音で、2つの振動体が接触した後、表面で水平的な変位が生じる時、2つの振動体の締結と分離が繰り返され、発生するノイズであり得る。ラトルノイズ(Rattle noise)は、振動発生モジュール部品間の垂直方向のぶつかりによって発生する音で、外部から流入した振動や力によって振動する振動体間の衝突現象に伴う衝撃エネルギーが空気に放出されて発生するノイズであり得る。
【0161】
図2図4を参照すると、振動発生モジュール400、500を含むディスプレイ装置は、ディスプレイ装置の構造的な特徴のために、ノイズまたは異音などの音響振動ノイズ(sound vibration noise)が発生し得、このような音響振動ノイズは、背面カバーホール311と背面カバー部310および、第1振動発生モジュール400によって形成することができるヘルムホルツ共鳴器(Helmholtz resonator)を利用して、特定の共振周波数帯域を減少させることができ、約170Hzの周波数を含むノイズや異音(BSR Noise)を低減させることができる。ヘルムホルツ共鳴器の詳細な構造については、図10を参照して、後述することにする。
【0162】
図9に示すように、背面カバーホール311が適用された背面カバー300を含むディスプレイ装置の音響出力特性(実線)は、背面カバーホール311が適用されていない背面カバー300を含むディスプレイ装置の音響出力特性(点線)と比較して、約170Hzに対応する周波数での音圧特性がd1程度低減されたことを知ることができ、これは、前述したヘルムホルツ共鳴器の共振周波数を約170Hzに設定することにより、ノイズまたは異音(BSR Noise)に該当する周波数の音圧をヘルムホルツ共鳴器の共振によって減らすことができる。
【0163】
また、図9に示すように、背面カバーホール311が適用された背面カバー300を含むディスプレイ装置の音響出力特性(実線)は、背面カバーホール311が適用されていない背面カバー300を含むディスプレイ装置の音響出力特性(点線)と比較して、約2.5kHzに対応する周波数での音圧特性がd2程度高いことが分かる。これは、背面カバーホール311によって発生するエアダクト抵抗(air duct resistance)およびヘルムホルツ共鳴器の特性による第1振動発生モジュール400の効率向上によるものである。
【0164】
背面カバーホール311、背面カバー部310および、第1振動発生モジュール400によって形成されるヘルムホルツ共鳴器は、特定の周波数を増幅または減衰させることができる。また、背面カバー部310に、背面カバーホール311が適用されることによって、第1振動発生モジュール400によって加振される空気層の流動に変化が発生するので、空気の流れの摩擦力に変化が生じ得、これは第1振動発生モジュール400の効率に連動することができる。背面カバーホール311の導入で発生し得る空気の流動の摩擦力は、エアダクト抵抗であり得、エアダクトは、背面カバーホール311のように、空気の流動経路上に存在する開口部であり得る。エアダクトの抵抗については、図10を参照して、後述することにする。
【0165】
したがって、背面カバーホール311、背面カバー部310および、第1振動発生モジュール400によって形成されるヘルムホルツ共鳴器は、設定された周波数でノイズまたは異音(BSR Noise)を減衰させる効果を有することができる。そして、ヘルムホルツ共鳴器は、第1振動発生モジュール400によって発生する流動の摩擦力を最適化することにより、第1振動発生モジュール400の効率の低下を防止することができる。したがって、本出願は、背面カバーホール311の位置を最適化することにより、所定の周波数または低音域帯、中音域帯および高音域帯全般にわたって音圧を向上させることができる。
【0166】
図10は、本出願の一実施例によるディスプレイ装置に形成されるヘルムホルツ共鳴器を示した図である。
【0167】
ヘルムホルツ共鳴器の共振周波数は、下記の式(1)のように表現することができる。
【0168】
[式1]
【0169】
式(1)において、「f」(またはf)は、共振周波数、「A」は、ヘルムホルツ共鳴器の開口部またはホール部の断面積、「ι」(またはl)はヘルムホルツ共鳴器の開口部またはホール部の長さ、「V」はヘルムホルツ共鳴器の体積(Volume)、および「c」は、音波速度(摂氏15度(℃)の時に「c」は、340m/sec、1度(℃)上昇時「c」は、0.6mずつ増加)をそれぞれ意味する。
【0170】
図10でヘルムホルツ共鳴器の体積(V)は、第1振動発生モジュール400に対応する背面カバー部310の寸法又は第1振動発生モジュール400によって加振される背面カバー部310の有効面積の寸法を設定して、これに所定の高さを乗じて計算することができる。例えば、第1振動発生モジュール400と、第1振動発生モジュール400が加振させる背面カバー部310に対応する面積が64mm×47mmに設定され、第1振動発生モジュール400の加振による最大変位(max displacement)が1.2mmであり、背面カバー部310の厚さが0.8mmであり、背面カバー部310と背面カバー部310の上部に配置された構造物(バックライトユニット)との有効エアギャップ(effective air gap)が0.5mmである場合、ヘルムホルツ共鳴器の高さは、これをすべて加えた2.5mm(1.2mm+0.8mm+0.5mm)に設定され得る。
【0171】
したがって、ヘルムホルツ共鳴器の体積(V)は、第1振動発生モジュール400と、第1振動発生モジュール400が加振される面積にヘルムホルツ共鳴器の高さを乗じて計算することができる。そして、有効なエアギャップと連通し、第1振動発生モジュール400から離隔され、所定の大きさを有する背面カバーホール311を背面カバー部310に形成する場合、第1振動発生モジュール400と背面カバーホール311の間の距離は、ヘルムホルツ共鳴器の開口部またはホール部の長さ(l)であり得、背面カバーホール311の断面積は、ヘルムホルツ共鳴器の開口部またはホール部の面積(A)であり得る。
【0172】
式(1)のように、ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数(f)は、背面カバーホール311の開口部またはホール部の断面積(A)に比例し、例えば、背面カバーホール311の開口部の断面積が狭いほど低い音を有し、ヘルムホルツ共鳴器の体積(V)が大きく、背面カバーホール311の開口部またはホール部の長さ(l)が長いほど低い周波数を有する。
【0173】
式(1)及び図9を参照すると、本出願の実施例によるディスプレイ装置が背面カバーホール311、背面カバー部310および、第1振動発生モジュール400によって形成されるヘルムホルツ共鳴器を有する場合、背面カバーホール311と、第1振動発生モジュール400の間の距離またはヘルムホルツ共鳴器に対応する背面カバーホール311の開口部またはホール部の距離(l)および断面積(A)そしてヘルムホルツ共鳴器の体積(V)を調節することにより、選択された低音領域の周波数の音響振動ノイズ(sound vibration noise)を減少させてできる限り最小限に抑えることができる。
【0174】
また、前述したエアダクト抵抗による流動の摩擦力の損失(friction loss of flow)は、下記の式2のように計算することができる。
【0175】
[式2]
【0176】
式(2)において、「Δp」はエアダクト(開口部)の摩擦力、「d」は、エアダクト(開口部)の直径、「q」は、空気の流動を示す。数式(2)のように、所定の大きさを有するエアダクト(開口部)の導入によって、空気の流動が高いほど摩擦力が増加し、エアダクト(開口部)の直径が大きくなるほど摩擦力が低くなることが分かる。
【0177】
式1および式2を結びつけると、2つの式の共通因子は、背面カバーホール311に対応するヘルムホルツ共鳴器の開口部またはホール部の面積(A)およびエアダクトの開口部またはホール部の直径(d)であり得る。また、式(1)は、式(2)に対して、独立した調節因子である背面カバーホール311が第1振動発生モジュール400から離隔した距離(ι)を含むことができる。したがって、本出願は、エアダクト、例えば、開口部またはホール部による摩擦力の損失を減らすか、できる限り最小限に抑えつつ、ヘルムホルツ共鳴器を利用して設定されたり調整された周波数の音圧を増幅または減衰することができる効果がある。
【0178】
したがって、本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、第1振動発生モジュール400の振動によるディスプレイモジュール100(またはディスプレイパネル)の中間部分(CP)の振動により発生する第1音域帯の第1音響(S1)及び第2振動発生モジュール500の振動によりディスプレイモジュール100(またはディスプレイパネル)の端部分(EP)の振動により発生する第2音域帯の第2音響(S2)をディスプレイパネル110の前方(FD)に出力することができる。したがって、ディスプレイ装置はより正確な音響を聴音者に提供することができ、映像と音響の調和(または一致)により聴音者(または視聴者)の没入感を向上させることができる。
【0179】
また、本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、比較的優れた低音出力特性を有するボイスコイル方式の第1振動発生モジュール400によって第1音域帯の第1音響(S1)を出力し、比較的優れた高音域帯の出力特性を有する圧電素子を含む第2振動発生モジュール500によって第2音域帯の第2音響(S2)を出力することにより、広い音域を有する音響を出力することができる。
【0180】
また、本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、ディスプレイモジュール100の第1中間部分(C1)と、第1端部分(EP1)に配置された第1音響発生ユニット410と、第1圧電振動ユニット510による左側音響、およびディスプレイモジュール100の第2中間部分(C2)と第2端部分(EP2)に配置された第2音響発生ユニット430と第2圧電振動ユニット530による右側音響によって、ステレオ音響を具現することができる。
【0181】
そして、本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500のそれぞれに重畳するように、背面カバー300の背面カバー部310に設けられた第1及び第2ホール313、315を介して第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500それぞれの振動によって音波がディスプレイモジュール100に直接に伝達(または伝播)されることによって音響(S1、S3)の音圧特性と音質がさらに向上し得る。また、本出願の一実施例によるディスプレイ装置は、背面カバー300に形成された背面カバーホール311に沿って形成されるヘルムホルツ共鳴器によって低音の騒音特性が低減されることにより、音響性能と音響効率が向上し得る。
【0182】
図11は、図1に示した線I-I’の他の断面図である。図12は、図11に示したB部分の拡大図である。図13は、図11に示した「C」部分の拡大図である。
【0183】
図11図13は、図3に示したディスプレイ装置で、第1及び第2振動発生モジュールの構造を変更したものである。これにより、以下の説明では、第1および第2振動発生モジュールのそれぞれに対してのみ詳細に説明し、残りの構成に対しては、図3と同一の図面符号を付与し、重複説明は省略するか簡単に説明することにする。
【0184】
図1図11及び図12を参照すると、本出願の他の実施例に係る第1振動発生モジュール400は、第1および第2音響発生ユニット410、430を含むことができる。
【0185】
第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、背面カバー300の背面カバー部310に形成された第1ホール313を覆うように、背面カバー部310に支持され得る。第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、音響信号に基づいて振動して、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)を振動させることにより、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)で第1音響(S1)を発生させることができる。例えば、第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれが音響信号に基づいて振動して音波を発生させ、この音波が第1ホール313を通過して、ディスプレイモジュール100に伝播(または伝達)され、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)が、第1ホール313を通過して伝達される音波によって振動することにより、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)で第1音響(S1)がディスプレイモジュール100の前方(FD)に出力され得る。
【0186】
実施例によると、第1ホール313は、第1および第2音響発生ユニット410、430の振動によって発生する音波(または音響)または音響エネルギーがディスプレイモジュール100の背面に直接伝播(または入射)する音波伝播経路(または音響エネルギー入射部)の役割をすることができる。
【0187】
本実施例によると、第1及び第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、背面カバー部310を振動させずに独立して振動することにより、背面カバー部310を振動板として使用しなくても、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)を直接振動させることができ、背面カバー部310の振動を減らしたり最小限に抑え、安定的な音圧を発生させることができ、背面カバー部310の振動に伴うノイズの発生を減らしたり最小限に抑えることができる。
【0188】
本出願の実施例に係る第1及び第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、モジュールフレーム401、ボビン402、磁石部材403、コイル404、センターポール405、およびダンパー406を含むことができる。例えば、第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれにおいて、モジュールフレーム401は、背面カバー300に固定される固定部と表現することができ、ボビン402、磁石部材403、コイル404、センターポール405、およびダンパー406は、ディスプレイモジュール100を振動させるための振動部と表現することができ、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0189】
モジュールフレーム401は、背面カバー部310に支持し得る。一実施例によるモジュールフレーム401は、フレームボディ401a、上部プレート401b、および固定ブラケット401cを含むことができる。
【0190】
フレームボディ401aは、背面カバー部310に固定され得る。フレームボディ401aは、磁石部材403を支持する下部プレートの役割をすることができる。
【0191】
上部プレート401bは、中空部を有する円筒形態を有するように、フレームボディ401aの前面の端に配置することができる。フレームボディ401aと上部プレート401bは、「U」字形態を有する1つの本体からなり得る。フレームボディ401aと上部プレート401bは、用語に限定されるものではなく、ヨーク(yoke)などの他の用語で表現することができる。フレームボディ401aと上部プレート401bは、背面カバー300の背面カバー部310にある第1ホール313と対応する大きさを有することができる。
【0192】
固定ブラケット401cは、上部プレート401bの側面から突出することができる。固定ブラケット401cは、第2連結部材800によって、背面カバー部310に固定され得る。これにより、モジュールフレーム401は、背面カバー部310に固定され得る。
【0193】
ボビン402は、最上側の一部が背面カバー部310の第1ホール313に挿入または収容可能なように、モジュールフレーム401上に配置され得る。このようなボビン402は、背面カバー部310の第1ホール313と重畳する領域313a内で磁気力によって振動、例えば上下往復運動して、背面カバー部310の第1ホール313と重畳する領域313aに音波を発生させることを除いては、図6に示したボビンと実質的に同じなので、重複説明は省略することにする。
【0194】
磁石部材403は、ボビン402の中空部402aに収容されるように、モジュールフレーム401上に配置され得る。コイル404は、ボビン402の下側外周面を取り囲むように巻かれて、外部からの音響信号(またはボイス信号)の供給を受ける。センターポール405は、磁石部材403上に配置されてボビン402の振動をガイドすることができる。ダンパー406は、モジュールフレーム401とボビン402の間に配置され得る。磁石部材403、コイル404、センターポール405およびダンパー406のそれぞれは、背面カバー部310と重畳せず、第1ホール313のみ重畳するように配置されることを除いては、図6に示した磁石部材、コイル、センターポールおよびダンパーそれぞれと実質的に同じなので、重複説明は省略することにする。
【0195】
第2連結部材800は、第1ホール313の周りの背面カバー部310とモジュールフレーム401の固定ブラケット401cの間に介在して音響発生ユニット410、430を背面カバー300に結合(または連結)または固定することができる。第2連結部材800は、接着層を有する両面テープまたは両面フォームテープを含むことができる。一例による第2連結部材800の接着層は、アクリル系またはウレタン系の接着物質を含むことができる。例えば、第2連結部材800の接着層は、音響発生ユニット410、430の振動が背面カバー部310に伝達されることを減らすか、または可能な限り最小限に抑えるため、比較的硬度の高い特性を有するアクリル系の接着物質ではなく、相対的に軟性特性を有するウレタン系の接着物質を含むことができ、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0196】
一実施例による第2連結部材800は、背面カバー300の第1厚さ(T1)は、例えば、背面カバー部310の第1厚さ(T1)よりも厚い第2厚さ(T2)を有することができる。一例による第2連結部材800の第2厚さ(T2)は、背面カバー部310の第1厚さ(T1)の1倍~4倍であり得る。例えば、第2連結部材800の第2厚さ(T2)は、背面カバー部310の第1厚さ(T1)(例えば、同じ厚さ)の1倍未満の場合、ディスプレイモジュール100の最背面とボビン402の間の距離(またはギャップまたは間隔)が比較的短いため、ディスプレイモジュール100の厚さ方向(Z)に沿って振動するボビン402が第1ホール313を通過(または貫通)して、ディスプレイモジュール100の最背面と物理的に接触して損傷し得る。逆に、第2連結部材800の第2厚さ(T2)は、背面カバー部310の第1厚さ(T1)の4倍を超える場合には、ディスプレイモジュール100の最背面とボビン402の間の距離(またはギャップまたは間隔)が比較的長いので距離に比例する高音域帯の音波の透過損失の増加により、中高音域帯の音響が具現されないか、中高音域帯の音圧が減少し得、第1振動発生モジュール400によって発生する中高音域帯の音響と第2振動発生モジュール500によって発生する重低音域帯の音響の間の音響分離現象が発生し得る。したがって、ボビン402が、ディスプレイモジュール100の最背面と物理的に接触することなく、第1ホール313内で安定的に振動して、中高音域帯の音響の具現および中高音域帯の音圧の発生のために、第2連結部材800の第2厚さ(T2)は、背面カバー部310の第1厚さ(T1)の1倍~4倍に設定したり調節することができる。
【0197】
本出願の実施例に係る第1及び第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、ボビン402の上部に配置されたボビン保護部材408をさらに含むことができる。
【0198】
ボビン保護部材408は、ボビン402の中空部402aと、重畳する開口部を有する円筒形の構造で形成してボビン402の上面に結合または連結することができる。一例によるボビン保護部材408は、ボビン402の上面を覆うことでボビン402を保護することができるので、外部からの衝撃によるボビン402の変形を防止することができる。
【0199】
他の実施例に係るボビン保護部材408は、ボビン402の中空部402aと上面全体を覆う板状の構造で形成してボビン402の上面に結合または連結することができる。他の例に係るボビン保護部材408は、ボビン402の上面全体を覆うことでボビン402を保護することができるので、外部からの衝撃によるボビン402の変形を防止することができ、ボビン402上に板状の構造で配置してボビン402の振動によって発生する音圧を増加させることができる。
【0200】
本出願の実施例に係る第1及び第2音響発生ユニット410、430のそれぞれは、背面カバー部310を振動板として使用せずに独立して振動して、第1ホール313を通過(または貫通)して、ディスプレイモジュール100を直接振動させる音波(または音響)を発生させることができ、背面カバー部310の振動を低減させたり可能な限り最小化し、安定した音圧を発生させることができ、背面カバー部310の振動に伴うノイズの発生を低減させたり可能な限り最小限に抑えることができる。
【0201】
図1図11及び図13を参照すると、本出願の他の実施例に係る第2振動発生モジュール500は、第1および第2圧電振動ユニット510、530を含むことができる。
【0202】
第1および第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれは、背面カバー300の背面カバー部310に形成された第2ホール315を覆うように、背面カバー部310に支持され得る。第1および第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれは、音響信号に基づいて振動して、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)を振動させることにより、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)から第2音響(S2)を発生させることができる。例えば、第1および第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれが音響信号によって振動して音波を発生させ、この音波が、第2ホール315を通過して、ディスプレイモジュール100に伝播(または伝達)され、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)が第2ホール315を通過して伝達される音波によって振動することにより、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)で第2音響(S2)がディスプレイモジュール100の前方(FD)に出力され得る。
【0203】
本出願の実施例によると、第2ホール315は、第1および第2圧電振動ユニット510、530の振動によって発生する音波(または音響)または音響エネルギーがディスプレイモジュール100の背面に直接伝播(または入射)する音波伝播経路(または音響エネルギー入射部)の役割をすることができる。
【0204】
本出願の実施例によると、第1及び第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれは、背面カバー部310を振動させずに独立して(または独自に)振動することにより、背面カバー部310を振動板に使用しなくても、ディスプレイモジュール100の端部分(EP)を直接振動させることができ、背面カバー部310の振動を低減させたりでき限り最小化し、安定した音圧を発生させることができ、背面カバー部310の振動に伴うノイズの発生を低減させたりできる限り最小限に抑えることができる。
【0205】
本出願の実施例に係る第1及び第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれは、ベースプレート501および圧電素子503を含むことができる。
【0206】
ベースプレート501は、第3接着部材805を介して、背面カバー300の背面カバー部310に結合または連結して、背面カバー部310にある第2ホール315を覆うことができる。例えば、ベースプレート501は、第2ホール315よりも大きい大きさを有することができる。
【0207】
ベースプレート501は、第2ホール315の内部に音圧を発生させる振動板として使用することができる。一例によるベースプレート501は、ステンレス鋼(staineless steel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウム、リチウム(Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のいずれか一つの金属材質からなり得、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、ベースプレート501は、中高音域帯の音響を発生させるために、背面カバー部310の第1厚さ(T1)よりも薄い第3厚さ(T3)を有することができる。ベースプレートの第3厚さ(T3)が背面カバー部310の第1厚さ(T1)より厚い場合には、圧電素子503の振動が第2ホール315の内部に伝播され難いことがあり得る。ベースプレート501は、圧電素子503の振動によって振動して3kHz以上の中高音域帯の音響(または音圧)を発生させ、第2ホール315の内部に伝播させることができる。
【0208】
第3接着部材805は、第2ホール315の周りの背面カバー部310とベースプレート501の間に介在して圧電振動ユニット510、530を背面カバー300に結合(または連結)または固定する。第3接着部材805は、接着層を有する両面テープまたは両面フォームテープを含むことができる。一例による第3接着部材805の接着層は、アクリル系またはウレタン系の接着物質を含むことができる。例えば、第3接着部材805の接着層は、圧電振動ユニット510、530の振動が背面カバー部310に伝達されることを減らすか、または可能な限り最小限に抑えるため、比較的硬度の高い特性を有するアクリル系の接着物質ではなく、相対的に軟性特性を有するウレタン系の接着物質を含むことができ、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0209】
圧電素子503は、ベースプレート501に配置してベースプレート501を振動させることができる。圧電素子503は、背面カバー部310の第2ホール315と重畳するようベースプレート501の背面に配置され得る。例えば、圧電素子503は、第3連結部材502を介してベースプレート501に結合することができる。
【0210】
圧電素子503は、圧電効果(piezoelectric effect)を有する圧電物質層を含むことができる。これらの圧電素子503は、図4に示した第1圧電素子511または第2圧電素子531と実質的に同一の構成(または構造)を有するので、重複説明は省略することにする。
【0211】
圧電素子503は、背面カバー部310の第2ホール315と重畳する領域315a内に配置されるように、第2ホール315よりも小さい大きさを有することができる。例えば、圧電素子503の真中央部は第2ホール315の真中央部に位置することができる。圧電素子503の中央部は、第2ホール315の中央部に位置することができる。
【0212】
第3連結部材502は、両面テープや自然硬化性の接着剤であり得、これに限定されるものではない。例えば、第3連結部材502は、熱硬化性接着剤または光硬化性接着剤からもなり得るが、この場合、第3連結部材502の硬化工程の熱により圧電素子503の特性が低下することがあり得る。
【0213】
本出願の実施例に係る第1及び第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれは、カバープレート505をさらに含むことができる。
【0214】
カバープレート505は、第4連結部材504を介して圧電素子503の背面に結合することができる。カバープレート505は、圧電素子503の背面を覆うことで圧電素子503を保護する役割をすることができる。また、カバープレート505は、圧電振動ユニット510、530の質量(mass)を補強して、質量の増加に伴う圧電振動ユニット510、530の共振周波数を減少させることで圧電振動ユニット510、530の低音域帯音圧特性を増加させることができる。一例によるカバープレート505は、ベースプレート501と同じ材質と同じ厚さを有することができる。これに限定されず、圧電振動ユニット510、530に求められる音響特性によって、ベースプレート501と異なる材質または異なる厚さを有することができる。
【0215】
第4連結部材504は、両面テープや自然硬化性の接着剤であり得、これに限定されるものではない。例えば、第4連結部材504は、熱硬化性接着剤または光硬化性接着剤からもなり得、例えば、第4連結部材504の硬化工程の熱により圧電素子503の特性が低下することがあり得る。
【0216】
したがって、本出願の実施例に係るディスプレイ装置は、図2図4に示したディスプレイ装置と同じ効果を有することができる。また、本実施例に係るディスプレイ装置は、第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500のそれぞれの振動によって発生し、第2および第3背面カバーホール313、315のそれぞれを通過する音波によってディスプレイモジュール100が振動して音響(S1、S2)を出力することにより、背面カバー300を振動板として使用せずに、ディスプレイモジュール100の振動によって音響(S1、S2)を出力させることができ、これにより、背面カバー部310の振動が低減されるか可能な限り最小限に抑えることによって、背面カバー部310の振動に伴うノイズの発生を防止、または減少するか可能な限り最小化することができる。
【0217】
図14は、本出願の他の実施例に係るディスプレイ装置の背面を示す図であり、図15は、図14に示した線II-II’の断面図であり、図16は、図15に示した背面カバーの断面図であり、これは、図1図13に示したディスプレイ装置で背面カバーの構造を変更したものである。これにより、以下の説明では、背面カバーとバックライトユニットおよび、これらと関連する構成に対してのみ詳細に説明し、残りの構成には、図1図13と同一の符号を付与し、重複説明は省略するか簡単に説明することにする。
【0218】
図14図16を参照すると、本出願の他の実施例に係るディスプレイ装置で、背面カバー300は、バックライトユニット130の内部にエアギャップ132が設けられるようにディスプレイモジュール100のバックライトユニット130を支持することができる。
【0219】
一実施例による背面カバー300は、ディスプレイモジュール100の背面を支持する背面カバー部310および背面カバー部310の縁に連結および/または一体化されてパネルガイド200を支持する側面カバー部330を含むことができる。
【0220】
背面カバー部310は、ディスプレイモジュール100の背面を覆うように配置され、ディスプレイモジュール100を支持することができる。背面カバー部310は、ディスプレイモジュール100のバックライトユニット130を支持し、第1振動発生モジュール400と第2振動発生モジュール500のそれぞれを支持することができる。
【0221】
背面カバー部310は、バックライトユニット130の内部に内部エアギャップ132が設けられ得るよう凹状に曲がった形状の断面構造を含むことができる。バックライトユニット130の内部エアギャップ132(またはエアギャップ)は、第1振動発生モジュール400の振動によって発生して伝播される音響の響胴の役割をすることで、低音域帯の音響特性を向上させることができる。背面カバー部310は、凹状に曲がった形状の断面構造を含むことを除いては、前述した背面カバー部と実質的に同じなので、凹状に曲がった形状の断面構造を除いた残りの構造に対する重複説明は省略する。
【0222】
一実施例による背面カバー部310は、ディスプレイモジュール100の第1方向(X)(または横方向)を基準にすると、ディスプレイモジュール100の中間ライン(CL)と、重畳する中央部分(MP)がディスプレイ装置の背面の方に突出したカップ構造を有することができる。例えば、背面カバー部310の上面とディスプレイパネル110の背面の間の距離(またはギャップ)は、ディスプレイモジュール100の第1方向(X)(または横方向)を基準にすると、 端(EP1、EP2)から中間ライン(CL)に行くほどますます増加することができる。
【0223】
一実施例による背面カバー部310において、ディスプレイモジュール100の第1方向(X)(または横方向)を基準にすると、背面カバー部310の一端と他端の間をつなぐ仮想の平面(VPS)(または水平線)と背面カバー部310の中央部分(MP)の間の距離(L2)(または深さ)は、背面カバー部310の全体の長さ(L1)の0.01%~0.5%であり得る。例えば、背面カバー部310の中間部分(MP)の深さ(L2)が背面カバー部310の全体の長さ(L1)の0%である場合、背面カバー部310は、実質的に平面構造を有することができ、この場合には、バックライトユニット130の内部にエアギャップ132を設けることができなくなる。そして、背面カバー部310の中央部分(MP)の深さ(L2)が背面カバー部310の全体の長さ(L1)の0.5%を超える場合、バックライトユニット130の内部にあるエアギャップ132の距離(または大きさ)が増加するため、距離に比例する高音域帯の音波の透過損失の増加により、中高音域帯の音響が具現されないかまたは、中高音域帯の音圧が減少し得、第1振動発生モジュール400によって発生する中高音域帯の音響と第2振動発生モジュール500によって発生する重低音域帯の音響の間の音響分離現象が発生し得、ディスプレイ装置の厚さが増加し得る。したがって、背面カバー部310の中央部分(MP)の深さ(L2)は、バックライトユニット130のエアギャップ132が低音域帯の音響特性の向上のための響胴の役割をすることができるよう、背面カバー部310の全体の長さ(L1)の0.01%~0.5%に設定され得る。
【0224】
側面カバー部330は、背面カバー部310の縁から曲がってパネルガイド200を支持することができる。側面カバー部330は、背面カバー部310上にバックライト収納スペースを設け、バックライト収納スペース(または空間)に収納(または支持)されたバックライトユニット130の側面を囲むことができる。
【0225】
一実施例による背面カバー300は、補強部350をさらに含むことができる。補強部350は、背面カバー300の剛性を補強することができるので、剛性補強部であり得るが、これに限定されるものではない。
【0226】
補強部350は、背面カバー部310から一定の高さで突出することにより、背面カバー300の剛性を補強することができる。
【0227】
一実施例による補強部350は、背面カバー部310の縁(または端)に沿って形成されたエッジ(または縁)補強部、第1方向(X)と並んで背面カバー部310の中間カバー領域にある複数の中間補強部を含むことができる。複数の中間補強部は第1および第2振動発生モジュール400、500を間に置いて互いに並んで配置され得る。
【0228】
バックライトユニット130は、反射シート133、導光板131、光源部、及び光学シート部135を含むことができる。
【0229】
反射シート133は、背面カバー300の背面カバー部310上に配置され得る。反射シート133は、背面カバー部310の凹状形態に沿って凹状形態を有するように、背面カバー部310上に配置され得る。例えば、反射シート133は、自重によって凹 状形態に反るので背面カバー部310の形態をそのまま沿った等角(conformal)の形態を有するように、背面カバー部310に配置され得る。反射シート133は、導光板131から入射する光を導光板131の方に反射させることによって光の損失を減らしたり、または可能な限り最小限に抑えることができる。
【0230】
導光板131は、ディスプレイパネル110と重畳するよう反射シート133上に配置され、少なくとも1つの一側壁に設けられた入光面を含むことができる。導光板131は、光透過性プラスチックまたはガラス材質を含むことができる。導光板131は、光源部から入光面を介して入射する光をディスプレイパネル110の方に進行(または出光)させる。
【0231】
導光板131は、背面カバー部310の凹状の形態にそのまま沿わない凹状の形態を有するように反射シート133上に配置され得る。例えば、導光板131は、反射シート133(または背面カバー部310)の形態にそのまま沿わない非等角(non-conformal)形態を有するように反射シート133上に配置することができる。これにより、バックライトユニット130は、反射シート133と導光板131の間にエアギャップ132を含むことができる。エアギャップ132は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と重畳する反射シート133と導光板131の間に設けることができる。ディスプレイモジュール100の端部分(EP)と重畳する反射シート133と導光板131の端は互いに接触し、これにより、エアギャップ132は、反射シート133と導光板131の端の間に設けられない。内部エアギャップ132は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と重畳する反射シート133と導光板131の間に設けられ、第1振動発生モジュール400の振動によって発生して伝播される音響の響胴の役割をすることで、低音域帯の音響特性を向上させる。
【0232】
導光板131は、自重によって凹状の形態に湾曲して反射シート133上に配置され得る。例えば、導光板131の剛性が相対的に低い場合に、反射シート133(または背面カバー部310)の凹状の形態をそのまま沿う形態に湾曲して反射シート133上に配置され得る。したがって、エアギャップ132は、反射シート133と導光板131との間に設けられない。逆に、導光板131の剛性が相対的に高い場合には、自重によって湾曲せずフラットな状態で反射シート133上に配置されるので、内部のエアギャップ132は、導光板131と反射シート133の両端を除いた残りの部分の間に形成され得る。一例として、エアギャップ132の距離(または大きさ)が増加するため、距離に比例する高音域帯の音波の透過損失の増加により、中高音域帯の音響が具現されないか、または中高音域帯の音圧が減少し得、第1振動発生モジュール400によって発生する中高音域帯の音響と第2振動発生モジュール500によって発生する中低音域帯の音響との間の音響分離現象が発生し得る。したがって、導光板131は、ディスプレイモジュール100の中間部分(CP)と重畳する反射シート133と導光板131の間にエアギャップ132を設けるために、反射シート133(または背面カバー部310)の凹状形態をそのまま沿わない非等角形状で凹状に湾曲して反射シート133上に配置することができる剛性材質からなり得る。
【0233】
光源部は、導光板131にある入光面に光を照射する。光源部は、ディスプレイパネル110の第1端と重畳するよう背面カバー300に配置され得る。一例による光源部は、光源用印刷回路基板に実装されて導光板131の入光面に光を照射する複数の発光ダイオード素子を含むことができる。
【0234】
光学シート部135は、導光板131の前面上に配置されて導光板131から出光する光の輝度特性を向上させる。光学シート部135は、導光板131の凹状形態にそのまま 沿った等角形状を有するように導光板131上に配置され得る。
【0235】
したがって、本出願の実施例に係るディスプレイ装置は、図11図13に示したディスプレイ装置と同様の効果を有することができる。また、本出願の実施例に係るディスプレイ装置は、凹状に曲がった形状の断面構造を有する背面カバー300の背面カバー部310によってバックライトユニット130の導光板131と反射シート133の間に設けられるエアギャップ132の響胴の役割によって、低音域帯の音響特性がさらに向上し得る。
【0236】
図17a図17gは、本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1および第2振動発生モジュールの様々な配置構造を示した図であって、これは、図1図16に示したディスプレイ装置で第1及び第2振動発生モジュールの配置構造を変更したものである。これにより、以下の説明では、第1および第2振動発生モジュールの配置構造を除いた残りの構成と構造は、前述したのと実質的に同じなので、重複説明は省略する。
【0237】
図17aから図17cを参照すると、本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1振動発生モジュール400は、第1方向(X)に基づいて、背面カバー部310の第1及び第2端領域(EA1、EA2)にそれぞれ配置された第1及び第2音響発生ユニット410、430を含み、これは、図1図16に示したディスプレイ装置の第1振動発生モジュール400と実質的に同じなので、重複説明は省略する。
【0238】
本出願の実施例によるディスプレイ装置で、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)および真中央領域(または中央領域)のうちの少なくとも3つの部分にそれぞれ配置された少なくとも3つの圧電振動ユニット510,530,550,570,590を含むことができる。背面カバー部310の第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)それぞれは、ディスプレイモジュールの第1~第4端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができる。
【0239】
一実施例として、図17aに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1~第3の端領域(EA1、EA2、EA3)それぞれの中間部にそれぞれ配置された第1~第3圧電振動ユニット510、530、550を含むことができる。第1~第3圧電振動ユニット510、530、550は、ディスプレイモジュールの第1~第3端部とそれぞれ対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、第1~第3圧電振動ユニット510、530、550のそれぞれと重畳するよう第1~第3端領域(EA1、EA2、EA3)にそれぞれにある3つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17aに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、第3圧電振動ユニット550の追加によって、ディスプレイモジュールの左側と右側と上側のそれぞれに出力される音響により音響の立体感が増加することができ、5チャンネルの音響出力特性を有することができる。これらのディスプレイ装置は、ゲームパソコンのモニターとして用いるのに適し得るが、これに限定されるものではない。
【0240】
別の実施例として、図17bに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)の中間部にそれぞれ配置された第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570を含むことができる。第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570は、ディスプレイモジュールの第1~第4端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570のそれぞれと重畳するよう第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)にそれぞれ形成された4つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17bに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、第3及び第4圧電振動ユニット550,570の追加によって、ディスプレイモジュールの左側、右側、上側、および下側のそれぞれから出力される音響により音響の立体感がさらに増加することができ、6チャンネルの音響出力特性を有することができる。このようなディスプレイ装置は、ゲームパソコンのモニターとして用いるのにさらに適合し得るが、これに限定されるものではない。
【0241】
別の実施例として、図17cに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)の中間部にそれぞれ配置された第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570および背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された第5圧電振動ユニット590を含むことがことができる。第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570は、ディスプレイモジュールの第1~第4端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができ、第5圧電振動ユニット590は、ディスプレイモジュールの真中央部分(または中央部分)と対応したり、重畳し得る。一例として、背面カバー部310は、第1~第5圧電振動ユニット510、530、550、570、590のそれぞれと重畳するよう第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)にそれぞれ形成された5つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17cに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、第3~第5圧電振動ユニット550、570、590の追加によって、ディスプレイモジュールの左側、右側、上側、下側、および真中央側(または中央側)のそれぞれから出力される音響により音響の立体感がさらに増加することができ、7チャンネルの音響出力特性を有することができる。このようなディスプレイ装置は、ゲームパソコンのモニターとして用いるのにさらに適合し得るが、これに限定されるものではない。
【0242】
他の実施例として、図17cに示したディスプレイ装置で、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された第5圧電振動ユニット590は、音響発生装置に変更することができ、例えば、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された音響発生ユニットによって発生する低音域帯音響の増幅効果により、低音域帯音響特性が向上し得る。
【0243】
図17dおよび図17eを参照すると、本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1振動発生モジュール400は、第1方向(X)に基づいて、背面カバー部310の第1及び第2端領域(EA1、EA2)にそれぞれ配置された第1及び第2音響発生ユニット410、430を含むことができる。第1および第2音響発生ユニット410、430は、ディスプレイモジュールの第1および第2端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、第1および第2音響発生ユニット410、430のそれぞれと重畳するよう第1および第2端領域(EA1、EA2)にそれぞれ形成された2つの第1ホール313を含むことができる。このような第1振動発生モジュール400は、図1図16に示したディスプレイ装置の第1振動発生モジュール400と実質的に同じなので、重複説明は省略する。
【0244】
本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)と第3及び第4端領域(EA3、EA4)のうちの少なくとも一つの部分に配置された少なくとも一つの圧電振動ユニット510、530、550を含むことができる。
【0245】
一実施例として、図17dに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された一つの圧電振動ユニット510を含むことができる。一つの圧電振動ユニット510は、ディスプレイモジュールの真中央部分(または中央部分)と対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、一つの圧電振動ユニット510と重畳するよう真中央領域(または中央領域)に形成された一つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17dに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、第1および第2音響発生ユニット410、430と1つの圧電振動ユニット510によって、ディスプレイモジュールの左側、右側、および真中央側(または中央側)のそれぞれから出力される音響により立体音響を出力することができ、3チャンネルの音響出力特性を有することができ、音響発生ユニット410、430と比較して相対的に高価な圧電振動ユニット510の数の減少により、生産単価が低減され得る。
【0246】
別の実施例として、図17eに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)と第3及び第4端領域(EA3、EA4)にそれぞれ配置された第1~第3圧電振動ユニット510、530、550を含むことができる。第1~第3圧電振動ユニット510、530、550は、ディスプレイモジュールの真中央部分(または中央部分)と第3及び第4端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができる。一実施例として、背面カバー部310は、第1~第3圧電振動ユニット510、530、550と重畳するよう真中央領域(または中央領域)と第3及び第4端領域(EA3、EA4)にそれぞれ形成された3つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17eに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、第1および第2音響発生ユニット410、430と、第1~第3圧電振動ユニット510、530、550によって、ディスプレイモジュールの左側、右側、上側、下側、および真中央側(または中央側)のそれぞれから出力する音響により音響の立体感がさらに増加し得、5チャンネルの音響出力特性を有することができる。このようなディスプレイ装置は、ゲームパソコンのモニターとして用いるのに適合し得るが、これに限定されるものではない。
【0247】
別の実施例として、図17eに示したディスプレイ装置で、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された第1圧電振動ユニット510は、音響発生装置に変更することができる。第1圧電振動ユニット510は、ディスプレイモジュールの真中央部分(または中央部分)と対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された音響発生ユニットによって発生する低音域帯音響の増幅効果により、低音域帯音響特性が向上し得る。
【0248】
図17f及び図17gを参照すると、本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第1振動発生モジュール400は、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された一つの音響発生ユニット410を含むことができる。一つの音響発生ユニット410は、ディスプレイモジュールの真中央部分(または中央部分)と対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、一つの音響発生ユニット410と重畳するよう真中央領域(または中央領域)に形成された一つの第1ホール313を含むことができる。このような第1振動発生モジュール400は、図1図16に示したディスプレイ装置の第1振動発生モジュール400と実質的に同じなので、重複説明は省略する。
【0249】
本出願の一実施例によるディスプレイ装置で、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)のうちの少なくとも2つの部分にそれぞれ配置された少なくとも2つの圧電振動ユニット510、530、550、570を含むことができる。
【0250】
一例実施として、図17fに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1および第2端領域(EA1、EA2)の中間部にそれぞれ配置された第1および第2圧電振動ユニット510、530を含むことができる。第1および第2圧電振動ユニット510、530は、ディスプレイモジュールの第1および第2端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、第1および第2圧電振動ユニット510、530のそれぞれと重畳するよう第1および第2端領域(EA1、EA2)にそれぞれ形成された2つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17fに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、一つの音響発生ユニット410と、第1及び第2圧電振動ユニット510、530によって、ディスプレイモジュールの左側、右側、および真中央側(または中央側)のそれぞれから出力する音響により立体音響を出力することができ、3チャンネルの音響出力特性を有することができ、背面カバー部310の真中央領域(または中央領域)に配置された音響発生ユニット410によって発生する低音域帯音響の増幅効果により、低音域帯音響特性が向上し得る。
【0251】
別の実施例として、図17gに示すように、第2振動発生モジュール500は、背面カバー部310の第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)の中間部にそれぞれ配置された第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570を含むことができる。第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570は、ディスプレイモジュールの第1~第4端部分とそれぞれ対応したり、重畳することができる。一例として、背面カバー部310は、第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570のそれぞれと重畳するよう第1~第4端領域(EA1、EA2、EA3、EA4)それぞれにある4つの第2ホール315を含むことができる。したがって、図17gに示したディスプレイ装置は、図1図16に示したディスプレイ装置と同様の効果を有しながら、一つの音響発生ユニット410と、第1~第4圧電振動ユニット510、530、550、570によって、ディスプレイモジュールの左側、右側、上側、下側、および真中央側(または中央側)のそれぞれから出力する音響により音響の立体感がさらに増加し得、5チャンネルの音響出力特性を有することができる。これらのディスプレイ装置は、ゲームパソコンのモニターとして用いるのに適合し得るが、これに限定されるものではない。
【0252】
図18は、本出願の実施例に係るディスプレイ装置において、第1方向による第2振動発生モジュールの配置場所によって周波数-音圧特性を示したグラフである。図18で、太い実線は、背面カバー部の真中央領域(または中央領域)に配置された第2振動発生モジュールを含む第1実験例のディスプレイ装置の周波数-音圧特性を示したものであり、点線は、背面カバー部の端領域に配置された第2振動発生モジュールを含む第2実験例のディスプレイ装置の周波数-音圧特性を示したものであり、一点鎖線は、背面カバー部の真中央領域(または中央領域)と端領域の間の中間領域に配置された第2振動発生モジュールを含む第3実験例のディスプレイ装置の周波数-音圧特性を示したものである。図18において、横軸は周波数(Frequency、Hz)を示し、縦軸は音圧(Sound Pressure Level、dB)を示す。
【0253】
図18から分かるように、第1実験例のディスプレイ装置の音響出力特性(点線)は、5kHz以下の周波数領域と10kHz以上の周波数領域で比較的優れた音圧特性を有することが分かる。そして、第2実験例のディスプレイ装置の音響出力特性(太い実線)と第3実験例のディスプレイ装置の音響出力特性(一点鎖線)は、ほぼ類似な音圧特性を有することが分かる。また、第1~第3実験例のディスプレイ装置の各音響出力特性のそれぞれは、500Hz以上の周波数領域で50dB以上の音圧特性を有することが分かる。
【0254】
したがって、本出願によるディスプレイ装置の5kHz以下の周波数領域での音圧特性を考慮すると、第2振動発生モジュールは、図2図14図17a図17gに示すように、背面カバー部の真中央領域(または中央領域)または端領域に配置することが好ましいことがあり得る。
【0255】
図19は、本出願の実施例に係るディスプレイ装置において、第1および第2実施例による第2振動発生モジュールの周波数-音圧特性を示したグラフである。図19において、点線は、図4に示した第1実施例による第2振動発生モジュールを含むディスプレイ装置の周波数-音圧特性を示したものであり、太い実線は、図13に示すように、ベースプレートを有する第2実施例に係る第2振動発生モジュールを含むディスプレイ装置の周波数-音圧特性を示したものである。図19において、横軸は周波数(Frequency、Hz)を示し、縦軸は音圧(Sound Pressure Level、dB)を示す。
【0256】
図19から分かるように、第2実施例による第2振動発生モジュールを含むディスプレイ装置の音響出力特性(太い実線)と比較して、第1実施例による第2振動発生モジュールを含むディスプレイ装置の音響出力特性(点線)は、500Hz以下の周波数領域で比較的高い音圧特性を有することが分かる。そして、第1実施例による第2振動発生モジュールを含むディスプレイ装置の音響出力特性(点線)と比較して、第2実施例による第2振動発生モジュールを含むディスプレイ装置の音響出力特性(太い実線)は、500Hz以上の周波数領域で比較的高い音圧特性を有することが分かる。
【0257】
したがって、第1実施例による第2振動発生モジュールは、500Hz以下の周波数領域で比較的高い音圧特性を必要とするディスプレイ装置に適用することができる。そして、第2実施例による第2振動発生モジュールは、500Hz以上の周波数領域で比較的高い音圧特性を必要とするディスプレイ装置に適用することができる。
【0258】
本出願によるディスプレイ装置は、別途のスピーカーなしにディスプレイモジュールの振動によって音を出力する様々なアプリケーションに適用可能である。本出願によるディスプレイ装置は、モバイルデバイス、映像電話、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、ウェアラブル機器(wearable apparatus)、フォルダブル機器(foldable apparatus)、ローラーブル機器(rollable apparatus)、ベンダブル機器(bendable apparatus)、フレキシブルデバイス(flexible apparatus)、カーブ・ド・機器(curved apparatus)、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、PDA(personal digital assistant)、MP3プレーヤー、携帯電話、医療機器、デスクトップPC(desktop PC)、ラップトップPC(laptop PC)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、ワークステーション、(workstation)、ナビゲーション、カーナビゲーション、カーディスプレイ装置、テレビ、ウオールペーパー(wallpaper)機器、サイネージ(signage)機器、ゲーム機器、ノートパソコン、モニター、カメラ、ビデオカメラ、および家電機器などに適用することができる。そして、本出願のディスプレイデバイスをモバイル・デバイスなど適用する場合、スピーカーまたはレシーバーであり得、これに限定されるものではない。
【0259】
本出願によるディスプレイ装置は、以下のように説明することができる。
【0260】
本出願によるディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、ディスプレイパネルの背面側の端部を支持するパネルガイド、パネルガイドを支持し、ディスプレイモジュールの背面を覆う背面(裏面)カバー、背面カバーの中間部分に配置され、ディスプレイパネルの中間部分を振動させる第1振動発生モジュールおよび、背面カバーの端部に配置され、ディスプレイパネルの端部を振動させる第2振動発生モジュールを含むことができる。
【0261】
本出願のいくつかの例によると、背面カバーは、ディスプレイパネルの背面を支持する背面カバー部、および背面カバー部の端部に設けられパネルガイドを支持する側面カバー部をさらに含むことができる。
【0262】
本出願のいくつかの例によると、背面カバー部は、背面カバーの中間部分に設けられ、第1振動発生モジュールの一側面に離隔して配置される背面カバー部の第1ホールをさらに含むことができる。
【0263】
本出願のいくつかの例によると、背面カバー部の第1振動発生モジュール及び第2振動発生モジュールに対応する領域に形成される背面カバー部の第2ホールをさらに含むことができる。
【0264】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュール、パネルガイド、背面カバー、第1振動発生モジュール及び第2振動発生モジュールを収納するシステム背面カバーをさらに含み、システム背面カバーは、ディスプレイパネルの背面および背面カバー部の背面を覆う背面構造物、および背面構造物の端に設けられ、ディスプレイパネルの側面を支持する側面構造物を含むことができる。
【0265】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーの背面構造物は、背面カバー部と締結され、第1振動発生モジュールおよび背面カバーの背面カバー部の第1ホールを密閉するシステム背面カバーボックスをさらに含むことができる。
【0266】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーボックスは、第1振動発生モジュールで発生する音圧を向上させることができる。
【0267】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーボックスおよび背面カバー部の締結部分を密閉するシーリング部材をさらに含むことができる。
【0268】
本出願のいくつかの例によると、背面カバー部の第1ホール、背面カバー部および第1振動発生モジュールは、ヘルムホルツ共鳴器を形成し、ヘルムホルツ共鳴器は低音の騒音特性を低減させることができる。
【0269】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーの側面構造物は、システム背面カバーの少なくとも一部分に形成されるシステム背面カバーダクトをさらに含み、システム背面カバーダクトは、第1振動発生モジュール及び第2振動発生モジュールによって発生する音圧を外部に出力することができる。
【0270】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーダクトは、第1振動発生モジュール及び第2振動発生モジュールで発生する音圧を向上させることができる。
【0271】
本出願のいくつかの例によると、パネルガイドは、ディスプレイパネルの背面の端部分と連結して側面カバー部に支持されたパネル支持部、およびパネル支持部に連結し、側面カバー部の側面を包むガイド側壁を含み、第2振動発生モジュールの振動は、背面カバー部の第2部分と側面カバー部およびパネル支持部を介してディスプレイパネルの端部分に伝達され得る。
【0272】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュールは、背面カバー部とディスプレイパネルの間に配置されたバックライトユニットをさらに含み、バックライトユニットは、背面カバーの第1及び第2背面カバー部上に配置された反射シート、反射シート上に配置された導光板、および導光板上に配置された複数の光学シートを含み、第2振動発生モジュールの振動は、第2背面カバー部と側面カバー部およびパネル支持部を介してディスプレイパネルの端部分に伝達され得る。
【0273】
本出願の一例によるディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネルを有するディスプレイモジュール、ディスプレイパネルの背面の端部分を支持するパネルガイド、パネルガイドを支持し、ディスプレイモジュールの背面を覆う背面(裏面)カバー、背面カバーの中間部分に配置され、ディスプレイパネルの中間部分に第1音域帯の音響を発生させる第1振動発生モジュール、および背面カバーの端部分に配置され、ディスプレイパネルの端部分に第1音域帯と異なる第2音域帯の音響を発生させる第2振動発生モジュールを含むことができる。
【0274】
本出願のいくつかの例によると、第1音域帯は、第2音域帯よりも低いことがあり得る。
【0275】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュール、パネルガイド、背面カバー、第1振動発生モジュール及び第2振動発生モジュールを収納するシステム背面カバーをさらに含み、システム背面カバーは、ディスプレイデバイスの背面を覆う背面構造物、および背面構造物の端に設けられる側面構造物を含むことができる。
【0276】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーの背面構造物は、背面カバー部と締結され、第1振動発生モジュールおよび背面カバー部の第1ホールを密閉するシステム背面カバーボックスをさらに含み、システム背面カバーボックスは、第1振動発生モジュールで発生する音圧を向上させることができる。
【0277】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーボックスおよび背面カバー部の締結部分を密閉するシーリング部材をさらに含むことができる。
【0278】
本出願の一例によるディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、ディスプレイモジュールの背面に配置された背面(裏面)カバー、背面カバーの第1背面領域に配置された第1振動発生モジュール、および背面カバーの第2背面領域に配置された第2振動発生モジュールを含み、背面カバーは、第1振動発生モジュールと重畳する第1ホール及び第2振動発生モジュールと重畳する第2ホールを含むことができる。
【0279】
本出願のいくつかの例によると、背面カバーの第1背面領域は、ディスプレイモジュールの中間部分または端部(縁辺または端寄)分と重畳し、背面カバーの第2背面領域は、ディスプレイモジュールの中間部分と端部分のうち、第1背面領域を除いた部分と重畳することができる。
【0280】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイ装置は、第1振動発生モジュールの振動に基づいて、第1音域帯の第1音響を出力し、第2振動発生モジュールの振動に基づいて、第2音域帯の第2音響を出力し、第1音域帯は、第2音域帯とは異なり得る。
【0281】
本出願のいくつかの例によると、背面カバーは、ディスプレイモジュールの背面に配置され、第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、背面カバー部は、第1背面領域に形成された第1ホール及び第2背面領域に形成された第2ホールを含むことができる。
【0282】
本出願のいくつかの例によると、第1振動発生モジュールは、背面カバー部の振動とは無関係に振動し、第2振動発生モジュールは、背面カバー部の振動とは無関係に振動することができる。
【0283】
本出願のいくつかの例によると、背面カバーの第1背面領域は、ディスプレイモジュールの中間部分と重畳し、背面カバーの第2背面領域は、ディスプレイモジュールの端部分と重畳し、背面カバーは、ディスプレイモジュールの背面に配置され、第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部を含み、背面カバー部の第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールの間の背面領域に形成されたホール部をさらに含むことができる。
【0284】
本出願のいくつかの例によると、背面カバー部、ホール部、及び第1振動発生モジュールは、ヘルムホルツ共鳴器を形成することができる。
【0285】
本出願のいくつかの例によると、本出願の一例によるディスプレイ装置は、背面カバーの背面に配置されたシステム背面カバーをさらに含み、背面カバーの第1背面領域は、ディスプレイモジュールの中間部分と重畳し、背面カバーの第2背面領域は、ディスプレイモジュールの端部分と重畳し、システム背面カバーは、第1振動発生モジュールの周辺空間を密閉するシステム背面カバーボックスを含むことができる。
【0286】
本出願のいくつかの例によると、システム背面カバーは、背面カバーの背面に配置された背面構造物、背面構造物の端に連結され、ディスプレイモジュールの側面を覆う側面構造物、および側面構造物の少なくとも一部に形成されたシステム背面カバーダクトを含むことができる。
【0287】
本出願のいくつかの例によると、背面カバーは、ディスプレイモジュールの背面に配置され、第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、背面カバー部の第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールの間の背面領域に形成されたホール部をさらに含み、システム背面カバーボックスは、第1振動発生モジュールとホール部を収容することができる。
【0288】
本出願のいくつかの例によると、本出願の一例によるディスプレイ装置は、ディスプレイパネルの背面の端部分を支持して、背面カバーに支持されたパネルガイドをさらに含み、ディスプレイモジュールは、背面カバーに支持されてディスプレイパネルの背面に配置されたバックライトユニットをさらに含み、バックライトユニットは、背面カバーに配置され、第1ホールと第2ホールを覆う反射シート、反射シート上に配置された導光板、および導光板上に配置された光学シート部を含むことができる。
【0289】
本出願のいくつかの例によると、背面カバーは、ディスプレイモジュールの背面に配置され、第1振動発生モジュールと前記第2振動発生モジュールを支持する背面カバー部をさらに含み、背面カバー部は、凹状に曲がった形状の断面構造を含むことができる。
【0290】
本出願のいくつかの例によると、本出願の一例によるディスプレイ装置は、ディスプレイパネルの背面の端部分を支持して、背面カバーに支持されたパネルガイドをさらに含み、ディスプレイモジュールは、ディスプレイパネルと背面カバー部の間に配置されたバックライトユニットをさらに含み、バックライトユニットは、背面カバー部に配置され、第1ホールと第2ホールを覆う反射シート、反射シート上に配置された導光板、導光板上に配置された光学シート部、および反射シートと導光板の間に設けられたエアギャップを含むことができる。
【0291】
本出願のいくつかの例によると、反射シートは、背面カバー部の形状に沿う等角形状を有するように、背面カバー部上に配置され、導光板は、背面カバー部の形状に沿わない非等角形状を有するように反射シート上に配置され得る。
【0292】
本出願の一例によるディスプレイ装置は、映像を表示するディスプレイパネルを含むディスプレイモジュール、ディスプレイモジュールの背面を覆う背面カバー部をさらに含む背面カバー、および背面カバー部の両方に配置され、ディスプレイモジュールを振動させる第1振動発生モジュールと、第2振動発生モジュールを含み、背面カバー部の第1振動発生モジュールとディスプレイモジュールの間に配置された第1ギャップ、及び第2振動発生モジュールとディスプレイモジュールの間に配置された第2ギャップを含むことができる。
【0293】
本出願のいくつかの例によると、背面カバー部は、第1振動発生モジュールとディスプレイモジュールの間に第1ギャップを設ける第1ホール、及び第2振動発生モジュールとディスプレイモジュールの間に第2ギャップを設ける第2ホールを含むことができる。
【0294】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュールは、ディスプレイパネルと背面カバー部の間に配置されたバックライトユニットをさらに含み、背面カバー部は、断面図において凹状に曲がった形状の構造を含み、バックライトユニットは、背面カバー部に配置され、第1ギャップと第2ギャップを覆う反射シート、反射シート上に配置された導光板、導光板上に配置された光学シート部、及び反射シートと導光板の間に設けられたエアギャップを含むことができる。
【0295】
本出願のいくつかの例によると、第1振動発生モジュールは、ボビンとボビンに巻かれたコイルを含む音響発生ユニットを含み、音響発生ユニットのボビンは、第1ホール周辺の背面カバーに連結され得る。
【0296】
本出願のいくつかの例によると、第1振動発生モジュールは、ボビンとボビンに巻かれたコイルを含む音響発生ユニットを含み、音響発生ユニットのボビンは、第1ホールに収容可能な大きさを有することができる。
【0297】
本出願のいくつかの例によると、第1振動発生モジュールは、連結部材を介として、背面カバーに連結され、連結部材の厚さは、背面カバーの厚さの1倍~4倍であり得る。
【0298】
本出願のいくつかの例によると、第2振動発生モジュールは、圧電素子を有する圧電振動ユニットを含むことができる。
【0299】
本出願のいくつかの例によると、第2振動発生モジュールは、圧電素子を有する圧電振動ユニットを含み、圧電振動ユニットは、第2ホールを覆うように背面カバーに連結されたベースプレートを含み、圧電素子は、ベースプレートに配置され得る。
【0300】
本出願のいくつかの例によると、圧電振動ユニットは圧電素子に連結されたカバープレートをさらに含み、圧電素子とカバープレートは、第2ホールの大きさより小さい大きさを有することができる。
【0301】
本出願のいくつかの例によると、第1振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの中間部分と端部分のいずれか一つの部分と重畳し、第2振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの中間部分と端部分の中の残りの一つの部分と重畳することができる。
【0302】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュールは、互いに並んで第1および第2端部分および、互いに並んで第3及び第4端部分を含み、第2振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの第1端部分と重畳する第1圧電振動ユニット、およびディスプレイモジュールの第2端部分と重畳する第2圧電振動ユニットを含み、第1振動発生モジュールは、第1および第2圧電振動ユニットそれぞれに隣接するように配置された第1及び第2音響発生ユニットを含むことができる。
【0303】
本出願のいくつかの例によると、第2振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの第3端部分と重畳する第3圧電振動ユニット、ディスプレイモジュールの第4端部分と重畳する第4圧電振動ユニット、およびディスプレイモジュールの中央部分と重畳する第5圧電振動ユニットのうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0304】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュールは、互いに並んで第1および第2端部分、および互いに並んで第3及び第4端部分を含み、第1振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの第1端部分と重畳する第1音響発生ユニット、およびディスプレイモジュールの第2端部分と重畳する第2音響発生ユニットを含み、第2振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの中央部分と重畳する第1圧電振動ユニット、ディスプレイモジュールの第3端部分と重畳する第2圧電振動ユニット、ディスプレイモジュールの第4端部分と重畳する第3圧電振動ユニットのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0305】
本出願のいくつかの例によると、ディスプレイモジュールは、互いに並んで第1および第2端部分、および互いに並んで第3及び第4端部分を含み、第1振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの中央部分と重畳する音響発生ユニットを含み、第2振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの第1端部分と重畳する第1圧電振動ユニット、およびディスプレイモジュールの第2端部分と重畳する第2圧電振動ユニットを含むことができる。
【0306】
本出願のいくつかの例によると、第2振動発生モジュールは、ディスプレイモジュールの第3端部分と重畳する第3圧電振動ユニットおよびディスプレイモジュールの第4端部分と重畳する第4圧電振動ユニットのうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0307】
上述した本出願の例で説明した特徴、構造、効果などは、本出願の少なくとも一つの例に含まれており、必ずしも一つの例のみに限定されるものではない。さらに、本出願の少なくとも一つの例で例示した特徴、構造、効果などは、本出願が属する分野で通常の知識を有する者によって異なる例に対しても組み合わせ、または変形して実施可能である。したがって、これらの組み合わせと変形に係る内容は、本出願の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【0308】
以上で説明した本出願は、前述した実施例及び添付した図に限定されるものではなく、本出願の技術的事項を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形及び変更が可能であることが、本出願が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。したがって、本出願の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその等価概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本出願の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0309】
100:ディスプレイモジュール
110:ディスプレイパネル
130:バックライトユニット
200:パネルガイド
300:背面カバー
310:背面カバー部
311:背面カバーホール
313:第1ホール
315:第2ホール
400:第1振動発生モジュール
410、430:音響発生ユニット
500:第2振動発生モジュール
501:ベースプレート
503:圧電素子
505:カバープレート
510、530:圧電振動ユニット
600:システム背面カバー
611:システム背面カバーボックス
631:システム背面カバーダクト
800:第2連結部材
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17a
図17b
図17c
図17d
図17e
図17f
図17g
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2023-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルを含み映像を表示するよう構成されたディスプレイモジュール、
前記ディスプレイモジュールの背面にある背面カバー、
前記背面カバーの第1背面領域にあり、第1音波を発生するように構成された第1振動発生装置及び
前記背面カバーの第2背面領域にあり、前記第1音波とは異なる第2音波を発生するように構成された第2振動発生装置を含み、
前記ディスプレイモジュールは、前記第1振動発生装置及び前記第2振動発生装置のうちの一つ以上から伝達された前記第1音波及び前記第2音波のうちの一つ以上によって振動して、音響を出力するように構成され、
前記ディスプレイモジュールは、
前記第1振動発生装置から伝達された前記第1音波によって振動する第1領域、及び
前記第2振動発生装置から伝達された前記第2音波によって振動する第2領域を含む、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記ディスプレイモジュールは、前記第1音波に基づく第1音響及び前記第2音波に基づく第2音響のうちの一つ以上を出力するように構成された、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
記第1音響の音域帯は、前記第2音響の音域帯と異なる、請求項に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第1音響は、低音域帯の周波数を含み、及び/又は
前記第2音響は、中高音域帯又は高音域帯の周波数を含む、請求項に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記背面カバーは、前記第1背面領域及び前記第2背面領域を含み、前記ディスプレイモジュールの背面にある、背面カバー部を含み、前記背面カバー部は、前記第1振動発生装置及び前記第2振動発生装置を支持するように構成された請求項1から4のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記背面カバー部は、
前記第1振動発生装置と重畳する第1ホール、及び
前記第2振動発生装置と重畳する第2ホールを含む、請求項に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第1ホールは、前記第1振動発生装置と前記ディスプレイモジュールの間にあり、
前記第2ホールは、前記第2振動発生装置と前記ディスプレイモジュールの間にある、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1ホールの大きさは、前記第1振動発生装置の大きさよりも小さく、
前記第2ホールの大きさは、前記第2振動発生装置の大きさよりも小さい請求項6又は7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第1振動発生装置は、前記第1ホールを覆うように構成され、
前記第2振動発生装置は、前記第2ホールを覆うように構成された請求項6又は7に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第1振動発生装置は、前記第1ホールを覆うように前記背面カバー部に連結されるように構成され、ボビンと前記ボビンに巻かれたコイルを含むように構成され、
前記ボビンは、前記第1ホールに収容されるように構成された請求項6から9のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記第1振動発生装置は、前記第1ホールを覆うように前記背面カバー部に連結されるように構成され、ボビンと前記ボビンに巻かれたコイルを含むように構成され、
前記ボビンは、前記第1ホール周辺の前記背面カバー部に連結されるように構成された請求項6から9のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記背面カバーの第1背面領域は、前記ディスプレイモジュールの中間部分又は縁部分と重畳し
前記背面カバーの第2背面領域は、前記ディスプレイモジュールの中間部分と縁部分のうち、前記第1背面領域を除いた部分と重畳した、請求項1から11のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
ディスプレイパネルを含み映像を表示するよう構成されたディスプレイモジュール、
前記ディスプレイモジュールの背面にある背面カバー、
前記背面カバーを振動させるように構成された第1振動発生装置、及び
前記背面カバーを振動させるように構成された第2振動発生装置を含み、
前記ディスプレイモジュールは、前記第1振動発生装置及び前記第2振動発生装置のうちの一つ以上によって振動して、音響を出力するように構成され、
前記背面カバーは、
前記ディスプレイモジュールの背面にある背面カバー部、
前記第1振動発生装置と重畳する第1ホール、及び
前記第2振動発生装置と重畳する第2ホールを含み、
前記第1振動発生装置は、前記第1ホール周辺の前記背面カバー部を振動させて、前記第1ホール内に第1音波を発生するように構成され、
前記第2振動発生装置は、前記第2ホール内に第2音波を発生させて、前記ディスプレイモジュールを振動させるように構成された
ィスプレイ装置。
【請求項14】
前記背面カバー部の背面にある圧電振動素子を含む前記第2振動発生装置は、前記第2ホールを覆うように配置されている、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第2振動発生装置は、
前記第2ホールを覆うように前記背面カバー部に連結されたベースプレート、及び
前記第2ホールと重畳するように前記ベースプレートにある、圧電振動素子を含む、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記圧電振動素子は、前記第2ホールの大きさよりも小さい大きさを有する、請求項14又は15に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記第1振動発生装置は、前記第1ホールを覆うように前記背面カバー部に連結されるように構成され、ボビンと前記ボビンに巻かれたコイルを含むように構成され、
前記ボビンは、前記第1ホール周辺の前記背面カバー部に連結されるように構成された請求項13から16のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記ディスプレイモジュールは、
互いに平行な第1縁部分と第2縁部分、及び
互いに平行な第3縁部分と第4縁部分をさらに含み、
前記第2振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの前記第1縁部分と重畳する第1圧電振動素子、及び
前記ディスプレイモジュールの前記第2縁部分と重畳する第2圧電振動素子を含み、
前記第1振動発生装置は、前記第1圧電振動素子及び前記第2圧電振動素子のそれぞれに隣接する、第1音響発生装置及び第2音響発生装置を含む請求項13から17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記第2振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの前記第3縁部分と重畳する第3圧電振動素子、
前記ディスプレイモジュールの前記第4縁部分と重畳する第4圧電振動素子、及び
前記ディスプレイモジュールの中間部分と重畳する第5圧電振動素子のうちの一つ以上をさらに含む、請求項18に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記ディスプレイモジュールは、
互いに平行な第1縁部分と第2縁部分、及び
互いに平行な第3縁部分と第4縁部分をさらに含み、
前記第1振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの前記第1縁部分と重畳する第1音響発生装置、及び
前記ディスプレイモジュールの前記第2縁部分と重畳する第2音響発生装置を含み、
前記第2振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの中間部分と重畳する第1圧電振動素子、
前記ディスプレイモジュールの前記第3縁部分と重畳する第2圧電振動素子、及び
前記ディスプレイモジュールの前記第4縁部分と重畳する第3圧電振動素子のうちの一つ以上をさらに含む請求項13から17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
前記ディスプレイモジュールは、
互いに平行な第1縁部分と第2縁部分、及び
互いに平行な第3縁部分と第4縁部分をさらに含み、
前記第1振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの中間部分と重畳する音響発生装置を含み、
前記第2振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの前記第1縁部分と重畳する第1圧電振動素子、及び
前記ディスプレイモジュールの前記第2縁部分と重畳する第2圧電振動素子を含む、請求項13から17のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
前記第2振動発生装置は、
前記ディスプレイモジュールの前記第3縁部分と重畳する第3圧電振動素子、及び
前記ディスプレイモジュールの前記第4縁部分と重畳する第4圧電振動素子のうちの一つ以上をさらに含む、請求項21に記載のディスプレイ装置。
【請求項23】
前記背面カバーは、前記第1振動発生装置と前記第2振動発生装置の間の背面領域にあるホール部を含む請求項1から22のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項24】
前記ディスプレイモジュールは、前記ディスプレイパネルと前記背面カバーの間にあるバックライトユニットをさらに含み、
前記バックライトユニットは、前記第1振動発生装置及び前記第2振動発生装置の振動のうちの一つ以上によって振動するように構成され、
前記ディスプレイパネルは、前記バックライトユニットの振動により振動して、音響を出力するように構成された、請求項1から23のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項25】
前記ディスプレイモジュールは、前記ディスプレイパネルと前記バックライトユニットの間のパネル振動空間をさらに含む、請求項24に記載のディスプレイ装置。
【請求項26】
前記バックライトユニットは、
前記第1振動発生装置の振動及び前記第2振動発生装置の振動のうちの一つ以上を受けるように前記背面カバー上にある反射シート、
前記反射シート上の導光板、
前記導光板上の光学シート部、および
前記反射シートと前記導光板との間にあるエアギャップを含む、請求項24又は25に記載のディスプレイ装置。
【請求項27】
前記ディスプレイパネルは前記音響を出力する振動板として働く、請求項1から26のいずれか一項に記載のディスプレイ装置。