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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154279
(43)【公開日】2023-10-19
(54)【発明の名称】販売データ処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20231012BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20231012BHJP
【FI】
G07G1/00 301Z
G07G1/00 311E
G07G1/12 301E
G07G1/12 321H
G07G1/00 331C
G07G1/12 351B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063508
(22)【出願日】2022-04-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】小久江 千咲
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142BA07
3E142BA18
3E142BA20
3E142CA12
3E142DA04
3E142DA08
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA41
(57)【要約】
【課題】操作性の向上を図ることが可能な販売データ処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】商品から当該商品の商品識別情報を読み取る読取部を少なくとも含むユーザインタフェースを有する本体部と、前記本体部を下方から支持し、当該本体部の高さを変更可能な構成を有する支持部と、取引を行うユーザの身長を計測する計測手段と、前記支持部を制御し、前記計測手段が計測した身長に応じて前記本体部の高さを調整する調整手段と、を備える。
【選択図】図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品から当該商品の商品識別情報を読み取る読取部を少なくとも含むユーザインタフェースを有する本体部と、
前記本体部を下方から支持し、当該本体部の高さを変更可能な構成を有する支持部と、
取引を行うユーザの身長を計測する計測手段と、
前記支持部を制御し、前記計測手段が計測した身長に応じて前記本体部の高さを調整する調整手段と、
を備える販売データ処理装置。
【請求項2】
前記調整手段による調整後、前記読取部による読み取り動作を有効化する制御手段を更に備える、
請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項3】
前記読取部で読み取られた前記商品識別情報に対応する商品の登録を行う登録手段と、
一取引で登録された商品の会計処理を行う会計手段と、
前記取引の内訳を印字したレシートと、前記計測手段の計測結果を印字したレシートとを、同一又は異なる用紙を用いて発行する発行手段と、
を更に備える、
請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項4】
前記本体部を操作するユーザの載置位置に設けられた重量計測部を更に備え、
前記計測手段は、前記重量計測部を介して、取引を行うユーザの体重を更に計測する、
請求項3に記載の販売データ処理装置。
【請求項5】
取引毎に計測される前記計測手段の計測結果を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けて身体記録として記録する記録手段と、
前記ユーザの取引時に、当該ユーザのユーザ識別情報に係る前記身体記録の出力を制御する出力制御手段と、
を更に備え、
前記出力制御手段は、前記ユーザからの要求に応じて前記身体記録を出力する、
請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項6】
商品から当該商品の識別情報を読み取る読取部を少なくとも含むユーザインタフェースを有する本体部と、前記本体部を下方から支持し、当該本体部の高さを変更可能な構成を有する支持部とを備える販売データ処理装置のコンピュータを、
取引を行うユーザの身長を計測する計測手段と、
前記支持部を制御し、前記計測手段が計測した身長に応じて前記本体部の高さを調整する調整手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、販売データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗において、顧客自身が商品の登録操作および会計操作を行うセルフPOS(Point of Sales)端末が存在している。また、顧客の操作性等を考慮した種々のセルフPOS端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、店舗に来店する顧客の中には、例えば親子連れや子どもの顧客も存在している。また、セルフPOS端末での商品の登録操作等は容易に行うことができるため、子どもが行う機会も増えている。
【0004】
しかしながら、従来のセルフPOS端末は、大人が操作することを念頭に設計されているため、子ども等の身長が低いユーザが使用した場合、操作し辛い可能性がある。そのため、従来のセルフPOS端末は、操作性の上で改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、操作性の向上を図ることが可能な販売データ処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の販売データ処理装置は、本体部と、支持部と、計測手段と、調整手段とを備える。本体部は、商品から当該商品の商品識別情報を読み取る読取部を少なくとも含むユーザインタフェースを有する。支持部は、前記本体部を下方から支持し、当該本体部の高さを変更可能な構成を有する。計測手段は、取引を行うユーザの身長を計測する。調整手段は、前記支持部を制御し、前記計測手段が計測した身長に応じて前記本体部の高さを調整する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係る実施形態に係る販売データ処理システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るセルフPOS端末の外観の一例を示す斜視図である。
図3図3は、実施形態に係るセルフPOS端末の利用シーンの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るセルフPOS端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る商品マスタのデータ構成の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る会員マスタのデータ構成の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る取引情報管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る身体履歴管理テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係るセルフPOS端末の機能構成の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図13図13は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図14図14は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図15図15は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図16図16は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図17図17は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図18図18は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図19図19は、実施形態に係るセルフPOS端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図20図20は、実施形態のセルフPOS端末が行う販売データ処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。実施形態では、セルフPOS端末を販売データ処理装置の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
図1は、実施形態に係る販売データ処理システムの構成の一例を示す図である。販売データ処理システムは、セルフPOS端末1と、管理サーバ5とを有する。
【0010】
セルフPOS端末1と管理サーバ5とは、有線又は無線により、ネットワークNに接続される。ネットワークNは、例えば、店舗に設けられたLAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0011】
セルフPOS端末1は、セルフ方式の商品販売データ処理装置である。セルフPOS端末1は、客であるユーザの操作に応じて、購入対象の商品を登録する登録処理と、登録された商品の決済を行う会計処理(決済処理ともいう)とを実行する。以下、登録処理及び会計処理の何れか一方又は両方を販売データ処理ともいう。
【0012】
セルフPOS端末1は、店舗内に複数設けられる。本実施形態では、複数のセルフPOS端末1のうち少なくとも一部が、子ども等が操作することを想定した構成のセルフPOS端末1であるものとする。かかるセルフPOS端末1は、例えば、図2及び図3に示すような外観で構成される。
【0013】
図2は、セルフPOS端末1の外観の一例を示す斜視図である。また、図3は、セルフPOS端末1の利用シーンの一例を示す図である。図2及び図3に示すように、セルフPOS端末1は、本体部10と、台座部20と、支持部30とを備える。
【0014】
本体部10は、縦長の筐体を有する。本体部10は、子どもが親しみを覚えるように、例えば動物等を模したデザイン及びフォルムで形成される。図2では、ウサギを模したフォルムで本体部10を形成した例を示しており、本体部10の上端にウサギの耳を模した装飾を施している。また、本体部10は、ユーザに対向する正面側の左右両端部に、2本の手に相当する袋掛け部11を備えている。
【0015】
袋掛け部11は、本体部10の略中段に設けられ、本体部10の正面側から前方(図中Y方向)に向かって延出されている。袋掛け部11には、レジ袋又はユーザが持参した袋の持ち手部分を引っ掛けることができるようフック等が取り付けられる。図3に示すように、袋掛け部11に掛けられた袋BGは開口した状態で保持される。
【0016】
また、本体部10は、正面側に表示操作部12と、撮像部13と、コード読取部14と、カード読取部15と、印字部16とを備える。
【0017】
表示操作部12は、本体部10の上方に設けられる。表示操作部12は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスで構成される表示部121と、タッチパネル等で構成される操作部122とを有する。表示部121は、後述する制御部100の制御の下、各種の情報や画像を表示する。操作部122は、表示部121の表面に設けられており、ユーザが触れた位置に基づく情報を制御部100に出力する。
【0018】
撮像部13は、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を有し、セルフPOS端末1を操作するユーザを撮像する。撮像部13は、例えば、表示操作部12の上方等、ユーザの頭部(顔部)を撮像可能な位置に設けられる。
【0019】
コード読取部14は、バーコードや二次元コード等のコードシンボルに保持された情報を読み取る読取装置である。コード読取部14は、本体部10に形成された読取窓141越しにコードシンボルの読み取りを行う。例えば、コード読取部14は、商品に付されたコードシンボルや、ユーザが携帯するスマートフォン等の端末装置に表示されるコードシンボルを読み取る。コード読取部14は、表示操作部12の下方に設けられ、例えば本体部10の高さ方向(Z方向)において、袋掛け部11の高さの直上辺りに設けられる。
【0020】
カード読取部15は、カード型の媒体に保持された情報を読み取る読取装置である。カード読取部15は本体部10に形成されたカード挿入口151に挿入されたカード媒体から情報を読み取る。例えば、カード読取部15は、会員登録を行ったユーザに配布される会員カードから、当該ユーザを識別可能なユーザID等の情報を読み取る。また、例えば、カード読取部15は、クレジットカードや電子マネーカードから、電子決済に係る情報を読み取る。カード読取部15は、表示操作部12の下方に設けられ、例えばコード読取部14の側方に設けられる。
【0021】
印字部16は、サーマルプリンタ等の印刷装置である。印字部16は、後述する制御部100の下、各種の情報をレシート用紙に印字し、本体部10に形成されたレシート発行口161から出力(発行)する。例えば、印字部16は、ユーザが購入する商品に係る情報を印字したレシートを発行する。また、例えば、印字部16は、後述する身体記録を印字したレシートを発行する。印字部16は、表示操作部12の下方に設けられ、例えば本体部10の高さ方向(Z方向)において、袋掛け部11と同程度の高さに設けられる。
【0022】
ここで、本体部10の正面に設けられた表示操作部12、コード読取部14、カード読取部15及び印字部16は、ユーザが操作するインタフェースの一例である。セルフPOS端末1を使用するユーザは、これらのインタフェースを操作することで、ユーザ自身が商品の登録操作および会計操作を行うことになる。
【0023】
なお、本体部10の正面は、当該正面に設けられた各部へのアクセスが容易となるよう、曲面加工等を施すことが好ましい。例えば、図2の構成では、本体部10の正面は、袋掛け部11から表示操作部12の下端にかけて前方に傾斜されており、表示操作部12の下端から上端にかけて後方に傾斜されている。かかる構成とすることで、袋掛け部11に袋BGを吊り下げた状態でも、表示操作部12やコード読取部14等へのアクセスを容易に行うことができる。
【0024】
本体部10の側面には、折り畳み可能な載置台17が設けられる。載置台17は、例えば商品や買い物カゴ等を載置する際に使用される。図2及び図3では、本体部10の左右の側面のうち、右側の側面に設けられた載置台17を開いた状態(使用可能な状態)としており、左側の側面に設けられた載置台17を折り畳んだ状態としている。なお、載置台17は、本体部10の一方の側面に設ける構成としてもよい。また、載置台17は、本体部10から着脱可能な構成としてもよい。
【0025】
台座部20は、平板上の形状を有し、本体部10及び支持部30を下方から支持する。図3に示すように、ユーザは、台座部20に乗ってセルフPOS端末1を使用する。台座部20のユーザが乗る領域には、重量計測部21が設けられており、セルフPOS端末1を使用するユーザの体重を計測することが可能となっている。重量計測部21は、ロードセル等の重量センサを使用することができる。
【0026】
支持部30は、本体部10を下方から支持する柱状部材である。また、支持部30は、本体部10を高さ方向(Z方向)に昇降させることが可能な駆動部31(図4参照)を内部に備えている。例えば、駆動部31は、本体部10を昇降する昇降機構のモータ等を駆動することで、本体部10は配置される高さを変更する。なお、昇降機能は特に限らず、公知の技術を用いることができる。
【0027】
上述した構成のセルフPOS端末1は、例えば図3に示すように、来店した親子又は子どもによって使用される。例えば、セルフPOS端末1は、取引を行っていない待機時において、顔を模した画面を表示操作部12に表示させることで、子ども関心を引くことができる。なお、以下では、セルフPOS端末1と表記した場合、図2及び図3で示したセルフPOS端末1を意味する。また、ユーザは、親子又は子どもの客を意味する。
【0028】
図1に戻り、管理サーバ5は、店舗サーバ等のサーバ装置である。管理サーバ5は、セルフPOS端末1で行われる販売データ処理等の管理を統括的に行う。例えば、管理サーバ5は、販売データ処理に用いる各種のデータを記憶し管理する。また、管理サーバ5は、会員登録された会員に係る各種のデータを記憶し管理する。
【0029】
なお、本実施形態では、管理サーバ5が単体のサーバ装置によって実現される例を説明するが、これに限らず、例えばクラウド・コンピューティング等の技術により、複数台のサーバ装置によって実現されてもよい。
【0030】
以下、上述した各装置の構成について説明する。
【0031】
図4は、セルフPOS端末1のハードウェア構成の一例を示す図である。図4に示すように、セルフPOS端末1は、上述した表示部121、操作部122、撮像部13、コード読取部14、カード読取部15、印字部16、重量計測部21及び駆動部31等を備える。
【0032】
また、セルフPOS端末1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、記憶部104及び通信部105等を備える。CPU101は、セルフPOS端末1が備えるハードウェア構成の各々にバス等を介して接続される。
【0033】
CPU101は、プロセッサの一例であり、セルフPOS端末1の各部を統括的に制御する。ROM102は、各種プログラムを記憶する。RAM103は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。ここで、CPU101、ROM102及びRAM103は、コンピュータの一例である制御部100を構成する。
【0034】
記憶部104は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部104は、CPU101が実行することが可能な各種のプログラムや各種の設定情報を記憶する。例えば、記憶部104は、後述する機能構成を実現するためのプログラムを記憶する。
【0035】
通信部105は、ネットワークNに接続可能な有線又は無線の通信インタフェースである。通信部105は、ネットワークNを介して、管理サーバ5や、図示しない電子決済サービスを提供する電子決済サーバ等の外部装置と通信を行う。
【0036】
図5は、管理サーバ5のハードウェア構成の一例を示す図である。図5に示すように、管理サーバ5は、CPU51、ROM52、RAM53、記憶部54、表示部55、操作部56、通信部57等を備える。
【0037】
CPU51は、プロセッサの一例であり、管理サーバ5の各部を統括的に制御する。ROM52は、各種プログラムを記憶する。RAM53は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。ここで、CPU51、ROM52及びRAM53は、コンピュータの一例である制御部50を構成する。
【0038】
記憶部54は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部54は、CPU51が実行することが可能な各種のプログラムや各種の設定情報を記憶する。
【0039】
また、記憶部54は、商品マスタ541、会員マスタ542、取引情報管理テーブル543、身体履歴管理テーブル544等を記憶する。
【0040】
商品マスタ541は、店舗で販売する商品に関する情報を記憶したデータテーブル又はデータベースである。図6は、商品マスタ541のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、商品マスタ541は、各商品を識別可能な商品コードに関連付けて、当該商品コードで特定される商品の商品名、価格等の情報(以下、商品情報ともいう)を記憶する。
【0041】
ここで、商品コードは、例えばJANコード等の商品識別情報である。店舗で販売される商品の各々には、当該商品の商品コードを保持するバーコードや二次元コード等のコードシンボルが付されており、この商品コードを読み取ることで、商品を特定することができる。商品名は、商品の名称を示す情報である。価格は、商品の単価を示す情報である。
【0042】
なお、商品マスタ541のデータ構成は、図6の例に限定されるものではない。例えば、商品マスタ541は、商品のカテゴリを示す情報や、商品を表す画像データ等を商品情報に含めて記憶してもよい。
【0043】
会員マスタ542は、会員登録を行ったユーザに関する情報を記憶したデータテーブル又はデータベースである。図7は、会員マスタ542のデータ構成の一例を示す図である。図7に示すように、会員マスタ542は、各ユーザを識別可能なユーザIDに関連付けて、当該ユーザIDで特定されるユーザの氏名、生年月日等の情報(以下、ユーザ情報ともいう)を記憶する。
【0044】
ここで、ユーザIDは、会員登録を行ったユーザに配布される会員カードが保持するユーザIDに対応するものである。この場合、ユーザIDは、例えば、複数桁の数値や文字列等で表され、他のユーザIDと重複しないユニークな情報を有する。
【0045】
なお、会員マスタ542のデータ構成は、図7の例に限定されるものではない。例えば、会員マスタ542は、ユーザの性別や住所や、ユーザが使用する携帯端末のアドレス情報(メールアドレス等)をユーザ情報に含めて記憶してもよい。
【0046】
取引情報管理テーブル543は、セルフPOS端末1で行われた取引の情報を記憶するデータテーブル又はデータベースである。図8は、取引情報管理テーブル543のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すように、取引情報管理テーブル543は、取引IDに関連付けて、当該取引IDで特定される取引に係る取引日時、ユーザID、登録商品、合計点数、合計金額、支払金額等の情報(以下、取引情報ともいう)を記憶する。
【0047】
取引IDは、取引が行われる毎に発行されるユニークな識別情報である。ここで、取引は、セルフPOS端末1の各々で行われる1回の販売データ処理を意味する。つまり、取引情報は、取引IDで特定される取引の購買の明細を示すものである。
【0048】
取引日時は、取引が行われた日時を示す日時情報である。ユーザIDは、取引時に入力されたユーザIDを示す情報である。なお、取引時にユーザIDが入力されない場合は、ユーザIDは空欄となる。登録商品は、取引で登録された商品の商品コードや商品名、価格、登録点数等を示すものである。合計点数は、取引で登録された商品の合計点数を示すものである。合計金額は、取引で登録された商品の合計金額を示すものである。支払金額は、登録された商品を購入するためにユーザが支払った金額を示すものである。なお、取引情報管理テーブル543のデータ構成は、図8の例に限定されるものではない。
【0049】
身体履歴管理テーブル544は、ユーザの身体に係る計測値を記憶するためのデータテーブル又はデータベースである。図9は、身体履歴管理テーブル544のデータ構成の一例を示す図である。図9に示すように、身体履歴管理テーブル544は、ユーザIDに関連付けて、計測日時、身長、体重等の情報(以下、身体情報ともいう)を記憶する。
【0050】
ユーザIDは、上述したユーザIDに対応するものである。計測日時は、ユーザIDで特定されるユーザの計測が行われた日時を示す日時情報である。なお、後述するように、本実施形態では計測は取引時に行われるため、計測日時は取引日時と同じ日時を示すものとしてもよい。身長は、ユーザIDで特定されるユーザの身長を示すものである。体重は、ユーザIDで特定されるユーザの体重を示すものである。身長及び体重は、何れか一方
空欄であってもよい。以下では、同一のユーザIDに関連付けて記憶された身体情報を、身体記録ともいう。
【0051】
なお、身体履歴管理テーブル544のデータ構成は、図9の例に限定されるものではない。例えば、身体履歴管理テーブル544は、計測が行われた際の取引の取引IDを身体情報に含めて記憶してもよい。また、例えば、身長及び体重以外の他の計測が行われる場合には、身体履歴管理テーブル544は、他の計測値を身体情報に含めて記憶してもよい。
【0052】
図5に戻り、表示部55は、LCD等の表示デバイスで構成される。表示部55は、制御部50の制御の下、各種の情報を表示する。操作部56は、キーボード、ポインティングデバイス等を有する。操作部56は、操作者から受け付けた操作内容を制御部50に出力する。なお、操作部56は、表示部55の表示画面に設けられるタッチパネルであってもよい。
【0053】
通信部57は、ネットワークNに接続可能な、有線又は無線の通信インタフェースである。通信部57は、ネットワークNを介してセルフPOS端末1等の外部装置と通信を行う。
【0054】
上述した構成の管理サーバ5では、制御部50は、記憶部54に記憶されたプログラムと協働することで各種の処理を行う。例えば、制御部50は、セルフPOS端末1から商品コードを受信すると、当該商品コードに対応する商品情報を商品マスタ541から読み出し、送信元のセルフPOS端末1に送信する。また、例えば、制御部50は、セルフPOS端末1からユーザIDを受信すると、当該ユーザIDに対応するユーザ情報を会員マスタ542から読み出し、送信元のセルフPOS端末1に送信する。また、例えば、制御部50は、セルフPOS端末1から取引IDと取引情報との組を受信すると、受信した情報を取引情報管理テーブル543に記憶する。なお、取引IDは、制御部50が発行してもよい。
【0055】
また、例えば、制御部50は、セルフPOS端末1からユーザIDと身体情報との組を受信すると、受信した情報を身体履歴管理テーブル544に記憶する。また、例えば、制御部50は、ユーザIDを指定した身体記録の閲覧要求を受け付けると、指定されたユーザIDに関連付けて記憶された身体記録を身体履歴管理テーブル544から読み出し、要求元のセルフPOS端末1に送信する。
【0056】
次に、図10を参照して、セルフPOS端末1の機能構成について説明する。図10は、セルフPOS端末1の機能構成の一例を示す図である。図10に示すように、セルフPOS端末1は、操作受付部41と、表示制御部42と、身体情報取得部43と、高さ調整部44と、販売データ処理部45とを機能構成として備える。
【0057】
セルフPOS端末1が備える機能構成の一部又は全ては、セルフPOS端末1のプロセッサ(例えばCPU101)とメモリ(例えばROM102、記憶部104)に記憶されたプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成であってもよい。また、セルフPOS端末1が備える機能構成の一部又は全ては、セルフPOS端末1に搭載された専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
【0058】
操作受付部41は、操作部122を介してユーザ操作を受け付ける。具体的には、操作受付部41は、表示部121に表示される各種の画面に対する操作を受け付け、受け付けた操作内容をCPU101に通知する。
【0059】
表示制御部42は、表示部121を制御し各種の画面を表示させる。例えば、表示制御部42は、販売データ処理部45と協働することで、商品の購入を支援するための画面を表示部121に表示させる。
【0060】
身体情報取得部43は、計測手段の一例である。身体情報取得部43は、自装置を操作するユーザの身体情報を取得する。具体的には、身体情報取得部43は、撮像部13で撮像されるユーザの画像に基づいて、ユーザの身長を計測し、計測した身長を身体情報として取得する。なお、身長を計測する方法は特に問わないものとする。例えば、身体情報取得部43は、画像に含まれるユーザの頭の位置及び大きさと、本体部10(撮像部13)の高さとからユーザの身長を計測してもよい。この場合、本体部10の高さは、後述する高さ調整部44から取得することができる。また、身体情報取得部43は、重量計測部21で計測されたユーザの体重を身体情報として取得する。
【0061】
高さ調整部44は、調整手段の一例である。高さ調整部44は、駆動部31を制御することで本体部10の高さを調整する。具体的には、高さ調整部44は、身体情報取得部43で身体情報として取得されたユーザの身長に基づき、本体部10の高さを調整する。例えば、セルフPOS端末1を操作する子どもの身長によっては、表示操作部12等へのアクセスを容易に行うことができない場合がある。このような場合、高さ調整部44は、ユーザの身長に適した高さに本体部10を調整することで、表示操作部12へのアクセスの容易化を図る。
【0062】
ユーザの身長と本体部10の高さとの関係は、任意の設定が可能であるとするが、人間工学の観点で導出された値を用いることが好ましい。高さ調整部44は、例えば、ユーザの身長と本体部10の高さとの関係を予め定義したデータテーブル等に基づき、ユーザの身長に応じて本体部10の高さを調整する。
【0063】
販売データ処理部45は、制御手段、登録手段、会計手段、発行手段、記録手段及び出力制御手段の一例である。販売データ処理部45は、自装置が備えるハードウェア及び他の機能部と協働することで、商品の販売(又は購入)に係る販売データ処理を実行する。具体的には、販売データ処理部45は、操作部122を介して取引開始の操作を受け付けると、一取引に係る販売データ処理を開始する。販売データ処理部45は、コード読取部14により商品コードが読み取られる毎に、当該商品コードを管理サーバ5に送信し、対応する商品の商品情報を管理サーバ5から取得することで商品の特定を行う。販売データ処理部45は、特定した商品の商品コード又は商品情報をRAM103等に保持する登録処理を実行する。販売データ処理部45は、操作部122を介して会計開始の操作を受け付けると、当該操作までに登録した商品の合計金額を算出し、ユーザが入金した金額で精算する会計処理を実行する。販売データ処理部45は、会計処理が完了すると、この取引の内容を示した取引情報を生成し、取引IDとともに管理サーバ5に送信する。また、販売データ処理部45は、印字部16から取引の内容を印字したレシートを発行させる。
【0064】
また、販売データ処理部45は、表示制御部42と協働することで、上述の販売データ処理に際し、ユーザ操作を支援するためのユーザインタフェースを、表示部121を介して提供する。
【0065】
また、販売データ処理部45は、取引の開始時又は取引中にユーザIDの入力を受け付けると、当該ユーザIDを管理サーバ5に送信し、対応するユーザのユーザ情報を管理サーバ5から取得することでユーザの特定を行う。この場合、販売データ処理部45は、特定したユーザのユーザIDを取引情報に含めて管理サーバ5への送信を行う。
【0066】
また、販売データ処理部45は、身体情報取得部43及び高さ調整部44と協働することで、取引の際に身体情報取得部43にユーザの身体情報を取得させ、当該身体情報に基づいた本体部10の高さ調整を高さ調整部44に行わせる。また、販売データ処理部45は、取引中にユーザを特定した場合、取得した身体情報をユーザIDとともに管理サーバ5に送信し、身体履歴管理テーブル544に身体記録として記憶する。さらに、販売データ処理部45は、取引中にユーザを特定した場合、当該ユーザの身体記録の閲覧を支援するための処理を行う。なお、販売データ処理部45は、取得した身体情報や身体記録を、レシートともに印字部16から発行させてもよい。
【0067】
以下、図11図19を参照しながら、販売データ処理部45が行う処理について説明する。
【0068】
まず、販売データ処理部45は、初期画面として図11の画面SCaを表示部121に表示させる。図11は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、取引開始を指示するための画面を示している。
【0069】
画面SCaには、取引の開始方法として画面をタッチすることを説明するためのメッセージが表示される。販売データ処理部45は、操作受付部41を介して画面SCaがタッチされたことを検出すると、取引を開始させる。
【0070】
なお、取引の開始方法は、図11の例に限らないものとする。例えば、画面SCaに開始ボタン等の操作子を設け、販売データ処理部45は、当該操作子が操作されたことを条件に取引を開始させてもよい。
【0071】
販売データ処理部45は、取引を開始すると、図12の画面SCbを表示部121に表示させる。図12は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、会員カードの確認を促すための画面を示している。
【0072】
画面SCbには、会員カードの有無を確認するための操作ボタンBTa、BTbが表示される。ここで、操作ボタンBTaは、会員カードを所持するユーザ用の操作子である。また、操作ボタンBTbは、会員カードを所持しないユーザ用の操作子である。
【0073】
販売データ処理部45は、操作ボタンBTaの操作を受け付けると、カード読取部15に会員カードを挿入することを案内する画面(図示せず)を表示部121に表示させる。カード読取部15により会員カードからユーザIDが読み取られると、販売データ処理部45は、ユーザIDを管理サーバ5に送信することでユーザの特定を行う。次いで、販売データ処理部45は、図13の画面SCcを表示部121に表示させる。
【0074】
図13は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、本体部10の高さ調整を促すための画面を示している。
【0075】
画面SCcには、特定した会員の氏名(XXXX様)とともに、セルフレジ(本体部10)の高さ調整を行うことを案内するメッセージが表示される。なお、図12の画面SCbで操作ボタンBTbが操作された場合、販売データ処理部45は、会員の氏名を非表示とした画面SCcを表示部121に表示させる。
【0076】
また、画面SCcには、操作ボタンBTcが設けられる。操作ボタンBTcは、高さ調整の開始を指示するための操作子である。販売データ処理部45は、操作ボタンBTcの操作を受け付けると、販売データ処理部45は、図14の画面SCdを表示部121に表示させる。
【0077】
図14は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、本体部10の高さ調整中に表示する画面を示している。
【0078】
画面SCdには、セルフレジ(本体部10)の高さを調整している旨のメッセージが表示される。また、画面SCdには、身長を計測している旨のメッセージが表示される。販売データ処理部45は、画面SCdを表示させると、販売データ処理部45は、身体情報取得部43を動作させ、ユーザの身長を取得させる。また、販売データ処理部45は、高さ調整部44を動作させ、ユーザの身長に応じた高さに本体部10を調整させる。
【0079】
このように、販売データ処理部45は、取引時に取得したユーザの身長に基づき、本体部10の高さを調整することで、例えばユーザが子どもである場合の、表示操作部12やコード読取部14に対する操作性を向上させることができる。
【0080】
また、画面SCdには、体重計測の有無を確認するための操作ボタンBTd、BTeが設けられる。操作ボタンBTdは、体重の計測を行うことを指示するための操作子である。また、操作ボタンBTeは、体重の計測を行わないことを指示するための操作子である。
【0081】
販売データ処理部45は、操作ボタンBTdの操作を受け付けると、身体情報取得部43を動作させ、ユーザの体重を取得させる。また、販売データ処理部45は、操作ボタンBTeの操作を受け付けると、体重の計測を不要とする。そして、販売データ処理部45は、本体部10の高さ調整が完了し、操作ボタンBTd、BTeの何れかの操作子が操作されたことを確認すると、図15に示す画面SCeを表示部121に表示させる。なお、ユーザの身長が本体部10の高さに適合し、本体部10の高さ調整が不要となった場合には、高さを調整している旨のメッセージは非表示としてもよい。
【0082】
図15は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、本体部10の高さ調整後に表示する画面を示している。
【0083】
画面SCeには、セルフレジ(本体部10)の高さ調整が完了した旨のメッセージが表示される。また、画面SCeには、身体情報取得部43が取得した身体情報が表示される。図15では、身体情報として身長と体重とが取得された例を示している。図14の画面SCdで操作ボタンBTeが操作された場合、画面SCeに表示される身体情報は身長となる。なお、ユーザの身長が本体部10の高さに適合し、本体部10の高さ調整が不要となった場合には、高さを調整完了のメッセージは非表示としてもよい。
【0084】
販売データ処理部45は、画面SCeを表示させると、図16に示す商品の登録及び会計を行うための画面SCfを表示部121に表示させる。例えば、販売データ処理部45は、画面SCeを所定時間表示すると、画面SCfに表示を切り替える。また、例えば、販売データ処理部45は、画面SCeに対するタッチ操作を受け付けると、画面SCfに表示を切り替える。
【0085】
なお、販売データ処理部45は、画面SCfを表示させるまで、つまり、本体部10の高さ調整が完了するまで、コード読取部14の読み取り動作を抑制してもよい。換言すると、販売データ処理部45は、本体部10の高さ調整が完了後、コード読取部14による読み取り動作を有効化してもよい。これにより、販売データ処理部45は、本体部10の操作性を向上させた状態で商品の読み取り動作、つまり商品の登録操作を開始させることができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、販売データ処理部45は、画面SCfの表示に先駆けて、商品の読み取り方法を案内するための画面を表示させてもよい。
【0086】
図16は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、商品の登録及び会計を支援するための画面を示している。
【0087】
画面SCfは、登録された商品を表示する第1表示領域DSaと、登録された商品の合計点数及び合計金額を表示する第2表示領域DSbとを有する。
【0088】
販売データ処理部45は、コード読取部14で商品コードが読み取られると、当該商品コードを管理サーバ5に送信することで対応する商品を商品マスタ541から特定し、登録を行う。そして、販売データ処理部45は、登録した商品の商品名、点数、金額を第1表示領域DSaに表示させる。
【0089】
図16では、商品名「AAA」、「BBB」、「CCC」の3つの商品が登録された例を示している。これら3つの商品の点数はそれぞれ「1」となっており、各商品の単価が価格として表示される。例えば、商品名「AAA」の商品が1つ追加登録された場合、販売データ処理部45は、商品名「AAA」の点数を「2」に更新し、価格を「¥950」に更新する。
【0090】
また、販売データ処理部45は、登録した商品の合計点数及び合計金額を第2表示領域DSbに表示させる。図16では、第1表示領域DSaに表示された3つの商品の合計点数「3点」と、合計金額「¥1800」とが表示された例を示している。
【0091】
また、画面SCfには、会計ボタンBTfが設けられている。会計ボタンBTfは、会計の開始を指示するための操作子である。
【0092】
販売データ処理部45は、会計ボタンBTfの操作を受け付けると、会計処理を開始する。具体的には、販売データ処理部45は、第2表示領域DSbに表示した合計金額を、ユーザが入金した支払金額で精算する会計処理を実行する。支払金額の入金方法が特に問わず、クレジットカードや電子マネー、コードシンボルを用いたコード決済等を使用することが可能であるとする。また、セルフPOS端末1が現金の入出金を行うことが可能な入出金部を備える場合には、支払金額が現金で入金されてもよい。
【0093】
販売データ処理部45は、会計処理が完了すると、会員カードの読み取りによりユーザを特定済か否かを確認する。ここで、ユーザを特定していないと判定した場合、販売データ処理部45は、この取引の内訳を示したレシートを印字部16から発行させる。また、販売データ処理部45は、当該取引の取引情報を管理サーバ5に送信することで、管理サーバ5に記憶させる。そして、販売データ処理部45は、図19に示す画面SCiを表示部121に表示させる。なお、画面SCiについては後述する。
【0094】
一方、ユーザを特定済と判定した場合には、販売データ処理部45は、図17の画面SCgを表示部121に表示させる。
【0095】
図17は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、会計処理完了後の確認画面を示している。
【0096】
画面SCgには、会計処理が完了したことを報知するメッセージが表示される。また、画面SCgには、身体記録の閲覧を行うか否かを確認するためのメッセージが表示されるとともに、操作ボタンBTg、BThが設けられる。操作ボタンBTg、BThは、身体履歴の閲覧要否を指示するための操作子である。
【0097】
ここで、操作ボタンBThが操作されると、販売データ処理部45は、この取引の内訳を示したレシートを印字部16から発行させる。また、販売データ処理部45は、当該取引の取引情報を、ユーザID及び身体情報とともに管理サーバ5に送信することで、管理サーバ5に記憶させる。そして、販売データ処理部45は、図19に示す画面SCiを表示部121に表示させる。なお、画面SCiについては後述する。
【0098】
一方、操作ボタンBTgが操作された場合、販売データ処理部45は、特定したユーザのユーザIDを指定した閲覧要求を管理サーバ5に送信することで、当該ユーザIDに係る身体履歴を管理サーバ5から取得する。そして、販売データ処理部45は、取得した身体履歴に基づき、図18に示す画面SChを表示部121に表示させる。
【0099】
図18は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、身体履歴の閲覧画面を示している。
【0100】
画面SCgには、特定した会員の氏名(XXXX様)が表示される。また、画面SCgの表示領域DScには、身体履歴が表示される。具体的には、販売データ処理部45は、身体履歴に含まれた身体情報を時系列順に並べて表示領域DScに表示させる。
【0101】
図18では、日付の異なる4回分の身体履歴が時系列順に表示された例を示している。ここで、表示領域DScに表示される身体履歴は、ユーザの過去の取引の際に計測された身長及び体重を表すものとなる。そのため、例えばユーザが子どもの場合、当該ユーザ又は同行した親等の同行者は、身体履歴は見ることで成長の記録を確認することができる。このように、取引の度に身体履歴を記録し、閲覧可能とすることで、セルフPOS端末1の利用促進を図ることができ、店舗への来店機会の向上も図ることができる。
【0102】
また、画面SChには、操作ボタンBTi、BTjが設けられる。操作ボタンBTiは、身体履歴の閲覧終了を指示するための操作子である。操作ボタンBTjは、身体記録の印字を指示するための操作子である。
【0103】
販売データ処理部45は、操作ボタンBTiの操作を受け付けると、この取引の内訳を示したレシートを印字部16から発行させる。また、販売データ処理部45は、当該取引の取引情報を、ユーザID及び身体情報とともに管理サーバ5に送信することで、管理サーバ5に記憶させる。そして、販売データ処理部45は、図19に示す画面SCiを表示部121に表示させる。
【0104】
また、販売データ処理部45は、操作ボタンBTjの操作を受け付けると、この取引の内訳を示したレシートと、身体履歴を示したレシートとを印字部16から発行させる。また、販売データ処理部45は、当該取引の取引情報を、ユーザID及び身体情報とともに管理サーバ5に送信することで、管理サーバ5に記憶させる。そして、販売データ処理部45は、図19に示す画面SCiを表示部121に表示させる。
【0105】
なお、販売データ処理部45は、取引の内訳を示したレシートと身体履歴を示したレシートとを別紙としてそれぞれ発行させてもよいし、一枚のレシートとして発行させてもよい。
【0106】
図19は、セルフPOS端末1の表示部121に表示される画面の一例を示す図であり、取引の終了時に表示される画面を示している。
【0107】
画面SCgには、取引が完了したことを報知するメッセージ等が表示される。図19では、メッセージとして「ありがとうございました。」と表示した例を示している。ユーザは画面SCgを見ることで、取引が完了したことを認識することができる。
【0108】
なお、画面SCgには、レシートの取り忘れを防止するため、レシートの取得を促すメッセージ等を表示させてもよい。
【0109】
次に、セルフPOS端末1が行う販売データ処理の一例について説明する。図20は、セルフPOS端末1が行う販売データ処理の一例を示すフローチャートである。
【0110】
まず、販売データ処理部45は、取引の開始が指示されると、画面SCb(図12参照)等を表示することでユーザIDの入力を促す。次に、販売データ処理部45は、ユーザIDが入力されたか否か判定する(ステップS11)。
【0111】
ユーザIDが入力された場合(ステップS11;Yes)、販売データ処理部45は、入力されたユーザIDを管理サーバ5に問い合わせることで会員マスタ542から該当するユーザを特定し(ステップS12)、ステップS13に移行する。また、ユーザIDが入力されない場合(ステップS11;No)、販売データ処理部45は、ステップS13に直ちに移行する。
【0112】
続いて、販売データ処理部45は、身体情報取得部43と協働し、ユーザの身長を計測する(ステップS13)。次いで、販売データ処理部45は、高さ調整部44と協働することで、ステップS13で計測された身長に基づいて、本体部10の高さを調整する(ステップS14)。なお、販売データ処理部45は、ステップS13において、画面SCc(図13参照)等を表示し、ユーザの操作に応じて身長の計測を開始してもよい。
【0113】
続いて、販売データ処理部45は、体重の計測が指示されたか否かを判定する(ステップS15)。例えば、販売データ処理部45は、画面SCd(図14参照)等を表示することで、体重計測の要否をユーザに確認する。
【0114】
体重の計測が指示された場合(ステップS15;Yes)、販売データ処理部45は、身体情報取得部43と協働することで、ユーザの体重を計測し(ステップS16)、ステップS17に移行する。また、体重の計測が指示されない場合(ステップS15;No)、販売データ処理部45は、ステップS17に直ちに移行する。
【0115】
続いて、販売データ処理部45は、身体情報取得部43が取得した計測結果(身体情報)を表示させ(ステップS17)、ステップS18に移行する。例えば、販売データ処理部45は、画面SCe(図15参照)等を表示することで、身体情報取得部43が取得した身体情報を表示部121に表示させる。なお、ステップS15で体重の計測が指示されなかった場合、ステップS17で表示される計測結果はユーザの身長となる。
【0116】
続いて、販売データ処理部45は、コード読取部14で商品コードが読み取られるまで待機する(ステップS18;No→ステップS21;No)。ここで、商品コードが読み取られると(ステップS18;Yes)、販売データ処理部45は、その商品コードを管理サーバ5に問い合わせることで商品の特定を行う。そして、販売データ処理部45は、特定した商品の登録処理を実行する(ステップS19)。次いで、販売データ処理部45は、会計ボタンBTf(図16参照)等の操作により、会計の開始が指示されたか否かを判定する(ステップS20)。会計開始が指示されない場合(ステップS20;No)、販売データ処理部45は、ステップS18に処理を戻す。
【0117】
会計開始が指示された場合(ステップS20;Yes)、販売データ処理部45は、これまでに登録した商品の合計金額を、支払金額で精算する会計処理を実行する(ステップS21)。なお、販売データ処理部45は、会計処理が完了したタイミングで、管理サーバ5に取引情報を送信してもよい。
【0118】
会計処理が完了すると、販売データ処理部45は、ステップS12でユーザを特定済か否かを判定する(ステップS22)。ここで、ユーザが特定されていない場合(ステップS22;No)、つまり会員カードの読み取りが行われなかった場合には、販売データ処理部45は、この取引の内訳を示したレシートを印字部16から発行し(ステップS27)、処理を終了する。
【0119】
なお、販売データ処理部45は、ステップS27において、取引の内訳を示すレシートともに、身体情報取得部43が今回の取引で取得した身体情報を示すレシートを、同一の用紙又は異なる用紙を用いて発行してもよい。さらに、同一の用紙又は異なる用紙を用いるかの選択は、予め設定されてもよいし、ユーザが行う形態としてもよい。後者の場合、販売データ処理部45は、ユーザが選択した印字方法でレシートを発行する。これにより、セルフPOS端末1は、今回の取引で計測された身体情報を、取引の内訳とともに発行することで、レシートの取得を促すとともに、レシートの保存を促すことができる。また、セルフPOS端末1は、子どもによるセルフPOS端末1の使用機会の促進や、店舗利用の促進を図ることができる。
【0120】
また、ユーザを特定済と判定した場合(ステップS22;Yes)、販売データ処理部45は、特定したユーザIDと身体情報取得部43が取得した身体情報とを管理サーバ5に送信することで、身体履歴管理テーブル544に記憶する(ステップS23)。
【0121】
続いて、販売データ処理部45は、身体記録の閲覧が指示されたか否かを判定する(ステップS24)。例えば、販売データ処理部45は、画面SCg(図17参照)等を表示することで、ユーザに身体記録の閲覧を行うか否かを確認する。
【0122】
身体記録の閲覧が指示されない場合(ステップS24;No)、販売データ処理部45は、ステップS27に移行することで、取引の内訳を示したレシートを印字部16から発行し(ステップS27)、処理を終了する。
【0123】
また、身体記録の閲覧が指示された場合(ステップS24;Yes)、販売データ処理部45は、特定したユーザのユーザIDを指定した閲覧要求を管理サーバ5に送信することで、当該ユーザの身体記録を取得する。そして、販売データ処理部45は、取得した身体記録を表示させ(ステップS25)、ステップS26に移行する。例えば、販売データ処理部45は、画面SCh(図18参照)等を用いて、身体履歴を時系列順に表示させる。
【0124】
続いて、販売データ処理部45は、身体記録の印字が指示されたか否かを判定する(ステップS26)。例えば、販売データ処理部45は、画面SCh(図18参照)等を表示することで、ユーザに身体記録の印字を行うか否かを確認する。
【0125】
身体記録の印字が指示されない場合(ステップS24;No)、販売データ処理部45は、ステップS27に移行することで、取引の内訳を示したレシートを印字部16から発行し(ステップS27)、処理を終了する。
【0126】
一方、身体記録の印字が指示された場合(ステップS24;Yes)、販売データ処理部45は、取引の内訳と、身体記録とを示したレシートとを印字部16から発行し(ステップS28)、処理を終了する。
【0127】
以上のように、本実施形態のセルフPOS端末1は、取引を行うユーザの身長を計測し、計測した身長に応じて本体部10の高さを調整する。これにより、セルフPOS端末1は、例えばユーザが子どもの場合であっても、当該ユーザにあわせた高さに本体部10を調整することができるため、本体部10が有するインタフェースの操作性を向上させることができる。したがって、セルフPOS端末1は、ユーザの操作性向上を図ることができる。
【0128】
また、セルフPOS端末1は、ユーザからの要請に応じて、当該ユーザの取引毎に計測された身体記録を画面に出力したり、印字出力したりする。これにより、セルフPOS端末1は、例えば子どもの成長記録を、自端末での取引が行われる毎にユーザに提供することができるため、子どもによるセルフPOS端末1の使用機械の促進や、店舗利用の促進を図ることができる。
【0129】
なお、上述した実施形態は、上述した各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0130】
(変形例1)
上述の実施形態では、身体情報取得部43が取得した身長を、本体部10の高さ調整に用いる形態を説明したが、ユーザの操作性向上に係る他の用途に使用してもよい。例えば、コード読取部14は、身体情報取得部43が取得した身長に基づいて、画面のレイアウトや表示形態を変更する等してもよい。
【0131】
具体的には、コード読取部14は、身体情報取得部43が取得した身長が、子どもの身長等、低身長の範囲に含まれる場合には、画面のレイアウトや表示形態を変更することで、操作性の向上を図ってもよい。一例として、コード読取部14は、メッセージや操作子を大きく表示したり、画面の下方に操作子を配置したりしてもよい。これにより、セルフPOS端末1の更なる操作性向上を図ることができる。
【0132】
(変形例2)
上述の実施形態では、身体情報取得部43はユーザの身体情報として身長と体重とを取得したが、他の身体情報を取得してもよい。例えば、撮像部13で撮像される画像からユーザの体温を計測することができる場合、身体情報取得部43はユーザの体温を身体情報として取得してもよい。また、身体情報取得部43はユーザの身体情報として、撮像部13で撮像されたユーザの顔画像を取得してもよい。これにより、ユーザは、取引毎の身体状態を多角的に確認することができ、例えば健康状態の確認に使用することができる。したがって、本変形例によれば、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0133】
(変形例3)
上述の実施形態では、セルフPOS端末1を用いてユーザの身体履歴を閲覧する形態を説明したが、閲覧方法はこれに限らないものとする。例えば、管理サーバ5は、ユーザが所持するスマートフォン等の端末装置から、ユーザIDを指定した閲覧要求を受信すると、該当するユーザの身体履歴を要求元の端末装置に送信してもよい。
【0134】
これにより、ユーザは、任意の場所及びタイミングで身体履歴を確認することができる。したがって、本変形例によれば、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0135】
また、管理サーバ5は、取引情報管理テーブル543に記憶した取引情報を電子レシートとして、ユーザの端末装置に提供する形態としてもよい。この場合、管理サーバ5は、電子レシートとして提供する取引情報に係る取引日時やユーザID、取引ID等に基づいて、身体履歴管理テーブル544から対応する身体情報又は身体履歴を読み出し、電子レシートともに提供する形態としてもよい。
【0136】
これにより、ユーザは、電子レシートを見ることで、購入した商品を確認することができるとともに、この取引を行った際の身体情報や身体履歴を確認することができる。したがって、本変形例によれば、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0137】
(変形例4)
上述の実施形態では、親子又は子どものユーザを対象としたが、対象となるユーザはこれに限らないものとする。例えば、一般の成人や老人を対象としてもよい。特に老人の場合には、加齢により身長が小さくなる傾向があるため、上述した実施形態のセルフPOS端末1を用いることで、身長に適した高さに本体部10を調整することができる。これにより、セルフPOS端末1は、親子又は子どものユーザ以外であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0138】
上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROMや記憶部等に予め組み込まれた状態で提供される。上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0139】
さらに、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0140】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態やその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0141】
1 セルフPOS端末
5 管理サーバ
10 本体部
11 袋掛け部
12 表示操作部
121 表示部
122 操作部
13 撮像部
14 コード読取部
15 カード読取部
16 印字部
17 載置台
20 台座部
30 支持部
41 操作受付部
42 表示制御部
43 身体情報取得部
44 高さ調整部
45 販売データ処理部
N ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0142】
【特許文献1】特開2012-48319号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20