(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154418
(43)【公開日】2023-10-19
(54)【発明の名称】バックライトデバイス
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20231012BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20231012BHJP
F21W 106/00 20180101ALN20231012BHJP
【FI】
F21S2/00 443
F21S2/00 439
F21S2/00 444
F21V8/00 310
F21W106:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023061064
(22)【出願日】2023-04-05
(31)【優先権主張番号】10 2022 001 177.8
(32)【優先日】2022-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518201739
【氏名又は名称】メソード・エレクトロニクス・マルタ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】METHODE ELECTRONICS MALTA LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ゲッペルト
(72)【発明者】
【氏名】エリー アシー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン バーバラ
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA05
3K244AA09
3K244BA31
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA03
3K244EA06
3K244EA10
3K244EA15
3K244EA23
3K244HA03
3K244JA03
3K244KA06
3K244KA13
3K244KA18
(57)【要約】
【課題】本発明は、車両の照明アセンブリ用のバックライトデバイスについて言及する。
【解決手段】バックライトデバイスは、少なくとも1つのプリント回路基板及び少なくとも1つの導光体を有する。導光体は、光源によって発せられた光を受ける。プリント回路基板は、光源によって発せられた光を遮り、導光体へ偏向する。プリント回路基板は、導光体を受け入れるよう少なくとも1つの開口を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の照明アセンブリ(1)用のバックライトデバイスであって、
少なくとも1つのプリント回路基板(7)と、
光源(8)によって発せられた光(19)を受ける少なくとも1つの導光体(9)と、を有し、
前記プリント回路基板(7)は、前記光源(8)によって発せられた前記光(19)を遮りかつ偏向し、それを前記導光体(9)へ導き、
前記プリント回路基板(7)は、前記導光体(9)を受け入れる少なくとも1つの開口(17)を備える、
ことを特徴とするバックライトデバイス。
【請求項2】
前記光源(8)はLED(12)である、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項3】
ディフューザホイルを有する、
ことを特徴とする請求項1乃至2のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項4】
ケーシングを有する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項5】
発光面を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項6】
発光面を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの光源(8)が前記プリント回路基板(7)の下に配置される、
ことを特徴とする請求項1乃至6のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの光源(8)はサイド光源である、
ことを特徴とする請求項1乃至7のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項9】
少なくとも1つの光源(8)はトップ光源である、
ことを特徴とする請求項1乃至8のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項10】
前記導光体(9)は多角形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至9のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項11】
前記導光体(9)は略円形又は楕円形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項12】
前記導光体(9)は、光の当たっていないエリアを照らす少なくとも1つの重複エリア(18)を提供する、
ことを特徴とする請求項1乃至11のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項13】
前記導光体(9)は、前記発せられた光(19)を方向転換する少なくとも1つの幾何学的構造(11)を提供する、
ことを特徴とする請求項1乃至12のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプリント回路基板(7)は多角形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至13のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプリント回路基板(7)は略円形又は楕円形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至13のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項16】
前記プリント回路基板(7)はハニカムの形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至13のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項17】
少なくとも2つのプリント回路基板(7)どうしが結合される、
ことを特徴とする請求項1乃至16のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項18】
前記ハニカムの形状を夫々有している少なくとも2つのプリント回路基板(7)どうしが結合される、
ことを特徴とする請求項16に記載のバックライトデバイス。
【請求項19】
少なくとも1つのフレームが配置されて、少なくとも2つの導光体(9)を分離する、
ことを特徴とする請求項1乃至18のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプリント回路基板(7)の前記開口(17)は、前記少なくとも1つの導光体(9)の形状に対応する形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至19のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項21】
前記少なくとも1つのプリント回路基板(7)及び前記少なくとも1つの導光体(9)は、異なる形状を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至19のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項22】
少なくとも2つの導光体(9)が互いに相互接続され得る、
ことを特徴とする請求項1乃至21のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【請求項23】
前記少なくとも2つの導光体(9)の間の接続は、少なくとも1つのウェブによって又は少なくとも1つのシンスキンによって提供される、
ことを特徴とする請求項22に記載のバックライトデバイス。
【請求項24】
前記導光体(9)は重複エリアを提供しない、
ことを特徴とする請求項1乃至11のうちの一項以上に記載のバックライトデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の照明アセンブリ用のバックライトデバイスについて言及する。
【発明の概要】
【0002】
照明アセンブリは、車両の内部又は外部に設けられ得る。バックライトデバイスは少なくとも1つのプリント回路基板及び少なくとも1つの導光体を有する。導光体は、光源によって発せられた光を受ける。プリント回路基板は、光源によって発せられた光を遮って、光が導光体へ偏向されるようにする。プリント回路基板は、導光体を受け入れるよう少なくとも1つの開口を備える。
【0003】
[照明アセンブリ]
本発明に従って、照明アセンブリは、特定の動作が車両のドライバによって実行された場合及び/又は動作が車両の外で行われる場合及び/又は車両の外の環境の変化が起こる場合に、車両の少なくとも1つの表面、車両内の少なくとも1つの面、及び/又は車両上の少なくとも1つの面を照らすよう設計される。環境の変化は、例えば、人、動物、又は物が車両の近くに入ることや、天候又は車両の周囲の変化などであってよい。車両で行われる動作は、例えば、車両のグローブボックス又はストレージコンパートメントを開けることや、車両の操作に関する動作などを指し得る。言うまでもなく、他の動作も関連してもよい。
【0004】
よって、バックライトデバイスは、機能照明アセンブリとして使用され得るが、車両の中及び/又は外の周囲照明のためにも使用され得る。
【0005】
本発明は、車両が地上又は水上又は空中輸送の手段であると理解する。一例として、しかし限定としてではなく、本発明は、以下では乗用車を参照して、更に詳細に説明される。よって、バックライト照射面は車の内部に面している。
【0006】
照明アセンブリは、ドライバの利益のために安全機能も果たし得る。それは、例えば、車の安全システムがドライバの疲労のサインを検出する場合に、自動的にオンし得る。照明アセンブリは、車が特定の速度に達すると点灯してもよい。
【0007】
照明アセンブリによって生成された光シナリオは、車内のドライバ又は乗員に見えるようになる。
【0008】
照明アセンブリは、車両の外面、例えば、車両のグリルに設けられてもよい。
【0009】
バックライトデバイスは、特に、車内の照明アセンブリの少なくとも1つのバックライト照射面を照らすために使用される。
【0010】
バックライトデバイスは、以下で更に詳細に言及される。
【0011】
照明アセンブリのバックライト照射面は、例えば、車のドアのエリアであることができる。それはまた、車のセンターコンソールのエリアであることもできる。バックライト照射面はまた、車のルーフライナーの少なくとも一部であってもよい。バックライト面は、車内の如何なる表面であることもできる。
【0012】
照明アセンブリによって生成された光シナリオは、車内の少なくとも1つの表面をバックライト照射する。少なくとも部分的に、表面は、木又は金属又は皮革を有してよい。言うまでもなく、他の材料も使用することができる。
【0013】
材料の少なくとも1つの薄層が表面に置かれてもよい。かような材料は木、合成材料、ポリマー、又は皮革であってよく、照らされるべき表面に置かれ得る。表面は模造木材であることもできる。表面は不透明材料であってもよい。また、材料層は、不透明層によって覆われることもできる。材料は散乱性であってもよい。最新技術で知られている如何なる材料も使用されてよい。層は、発せられた光の均一な外観を作り出すために着色又は染色されてもよい。発せられた光の均一な外観を作り出すために層にディフューザを設けることも可能である。
【0014】
層は、中身が詰まっていても、あるいは、材料に光を通すために穿孔を有してもよい。穿孔は穴又はスリットを有してよい。
【0015】
穿孔は、バックライトデバイスによってバックライト照射及び/又は透過照射される。
【0016】
少なくとも1つの穿孔は、表面の不透明材料にレーザエッチング又はエッチングされてよい。材料をバックライト照射する光は、材料に作られた穿孔を通過する。
【0017】
層はまた、透明層であることもできる。材料は散乱性又は不透明であってもよい。
【0018】
材料層はキャリア層に適用され得る。
【0019】
材料層は、如何なる厚さ値も有してよい。材料層は、好ましくは0.5mm、最も好ましくは0.6mmの厚さを有する。
【0020】
照明アセンブリの照明シナリオのバックライト照射面は、車両の位置にかかわらず、時間にかかわらず、点灯及び消灯することができる。
【0021】
表面は次々に点灯しては消えて、見る者にとって移動する光の軌跡を作り出す。バックライト照射された軌跡は、車の進行方向において又は進行方向とは反対に連続的に移動し得る。
【0022】
代替的に、車の内部に面したドアの少なくとも1つの側面をバックライトで照らして、車外の監視エリア内に人が存在することを通知することができる。
【0023】
照明アセンブリは、特に車の内部又は外側で、車の少なくとも1つのカメラ及び/又はセンサと相互作用してもよい。
【0024】
照明アセンブリは、好ましくは、車の機能ユニット及び/又は機能グループを照らす。
【0025】
照らされた機能ユニット及び/又は機能グループは、車のダッシュボードの部分であってよい。照らされた機能ユニット及び/又は機能グループは、ディスプレイ又はインスツルメントパネルであってよい。
【0026】
ダッシュボードはまた、車を操作及び制御するための照らされたゲージ及び/又は制御レバーを有してもよい。
【0027】
照明アセンブリはまた、車の内部のフットウェル又はドアハンドルを照らしてもよい。
【0028】
照明アセンブリはまた、運転灯がオンされると自動的にオフするか又は減光するよう設計されてもよい。
【0029】
このようにして、照明アセンブリは、例えば、追い越そうとしている車若しくは追い越されそうな車及び/又は車の近くの人若しくは動物の位置をドライバに継続的に知らせることができる。
【0030】
照明アセンブリは、フラットな又はセグメント化された周囲光アセンブリとして設計されてもよい。
【0031】
照明アセンブリは、静的及び/又は動的な照明シナリオを装備されてもよい。照明シナリオは、動的及び/又は不規則及び/又は一様であってよい。
【0032】
照明アセンブリはケーシングに置かれてもよく、これは以下で詳細に論じられる。
【0033】
上記のリストは単なる例であり、包括的なものではない。言うまでもなく、照明アセンブリは、上述されていない他のアプリケーション及び使用に使用することができる。
【0034】
[バックライトデバイス]
本発明に従って、バックライトデバイスは、後ろから照明アセンブリの表面を照らす。
【0035】
照明アセンブリのバックライトデバイスは、少なくとも1つのプリント回路基板及び少なくとも1つの光源を有する。また、少なくとも1つのフロントパネル及び/又は1つのフレーム及び/又は少なくとも1つのディフューザホイル及び/又は少なくとも1つのケーシングも存在してよい。コンポーネントには、プリント回路基板も含まれてよい。発光面を提供する少なくとも1つの導光体は、バックライトデバイスのもう1つのコンポーネントであることができる。
【0036】
照明アセンブリのバックライトデバイスの個々のコンポーネントについては、以下で更に詳しく説明される。
【0037】
バックライトデバイスは、好ましくは、しかし排他的ではなく、液晶ディスプレイ(LCD)及び/又はLEDを使用する照明の形式を提供する。
【0038】
バックライトデバイスはまた、異なる技術設計のディスプレイに組み込まれ得る。それは、低解像度のディスプレイとして動作してもよい。
【0039】
本発明では、バックライトデバイスは、好ましくは、後ろから操作シンボル及び/又は表示シンボルを照らすために使用される。
【0040】
バックライト照射面は、車のドアの表面であることができる。それは、車のセンターコンコールのエリアであることができる。バックライト照射面は、車のルーフライナーの少なくとも一部であってもよい。一般的に言えば、バックライト照射面は、車内の如何なる表面であることもできる。
【0041】
車の内部の表面及び/又は操作シンボル及び/又は表示シンボルを後ろから照らすために、バックライトデバイスは、表面のフロントパネルの後ろに配置される。
【0042】
バックライトデバイスは、ケーシング内に位置付けられ得る。
【0043】
車の内部のエリアを後ろから照らすためのバックライトデバイスを操作するよう、本発明はプリント回路基板を提供する。
【0044】
バックライトデバイスは、少なくとも1つの導光体も有する。
【0045】
バックライトデバイスは、フレームを更に有してもよい。
【0046】
プリント回路基板及び導光体に加えて、フレーム、光源については、以下で更に詳しく説明される。
【0047】
照明アセンブリのバックライトデバイスは、車内の少なくとも1つのエリア及び/又は装飾をバックライト照射する。また、車の運転席のエリアがバックライト照射されてもよい。
【0048】
表面は如何なる形状又は構造も有することができる。バックライト照射面は、丸い(略変形又は楕円形の)形状又は多角形形状を有してよい。それはまた、六角形形状を有することもできる。特にバックライト照射面は、如何なる幾何学的形状もとることができる。
【0049】
バックライトデバイスは、機能的に制御可能であってよい。
【0050】
以下で、車の内部の少なくとも一部をバックライト照射するために使用される光源は、LEDと呼ばれる。
【0051】
材料層をバックライト照射するために使用される少なくとも1つのLEDに応じて、材料層は、木又は金属又は皮革又は任意の他の材料の外観を呈することができる。
【0052】
LEDについては、以下で更に詳しく説明される。
【0053】
[バックライトデバイスのコンポーネント]
バックライトデバイスは、少なくとも1つの光源及び/又は少なくとも1つのプリント回路基板を有する。バックライトデバイスは、少なくとも1つの導光体及び/又は少なくとも1つの表面を有してもよい。表面は、反射性、マット、不透明又は散乱性であってよい。バックライトデバイスは、ディフューザホイル及び/又は少なくとも1つのフレーム及び/又は少なくとも1つのケーシングを更に有してもよい。
【0054】
以下で、バックライトデバイスのコンポーネントは、バックライトデバイスの個々のコンポーネントに言及して説明される。
【0055】
バックライトデバイスは、ケーシング内でケーシングのフロントパネルの後ろに配置されてよい。
【0056】
バックライトデバイスは、1つ以上の光源を有する。本例では、光源は、プリント回路基板(PCB)の下に配置される。光源はまた、プリント回路基板の上又は横に配置されてもよい。
【0057】
プリント回路基板は、複数の導光体を担持する。導光体は、光源とフロントパネルとフレームとの間に配置される。
【0058】
導光体は、光源から受け取られた光を、発光面を通して放射する。
【0059】
発光面を通して放射された光は、ディフューザホイルを通過してフロントパネルへ伝えられる。
【0060】
本発明に従って、1つのプリント回路基板及び/又は導光体及び/又は光源を有するバックライトデバイス、あるいは、同数の及び異なる数の複数のプリント回路基板及び/又は導光体及び/又は光源が互いに接続され得るバックライトデバイスを提供することが可能である。
【0061】
以下で、バックライトデバイスのコンポーネントについて、詳細に説明される。
【0062】
[ケーシング]
照明アセンブリのバックライトデバイスのケーシングは、バックライトデバイスの操作に必要な全てのコンポーネントのうちの少なくとも2つを収容する。
【0063】
ケーシングは、バックライトデバイスそれ自体及び/又はそのコンポーネントを機械的なダメージから保護する。
【0064】
ケーシングはまた、固形又は液状の汚染物の侵入からもバックライトデバイスを保護する。
【0065】
また、ケーシングは、放射線の影響からもバックライトデバイスを保護する。
【0066】
言うまでもなく、ケーシングは他の機能も満足し得る。
【0067】
照明アセンブリのバックライトデバイスを操作するために、ケーシングは、少なくとも1つのタッチ制御要素及び/又は1つの触覚制御要素を有する。
【0068】
ケーシングは、バックライトデバイスの操作に必要な電気及び/又は電子部品を収容する。
【0069】
バックライトデバイスの操作を容易にするために、ケーシングは少なくとも1つの操作シンボルを有する。また、ケーシングは、特定の時点にユーザが利用することができる可能な操作の選択肢をユーザに示すために少なくとも1つの表示シンボルを有する。
【0070】
ケーシングは、ケーシングの挿入口を閉じるフロントパネルを担持する。
【0071】
バックライトデバイスは、フロントパネルの後ろに配置される。
【0072】
フロントパネルについては、以下で更に詳しく説明される。
【0073】
[光源]
車の内部におけるエリアをバックライト照射する光を生成するために、光源は放射線を放出する。
【0074】
言うまでもなく、レーザ、電球、及び/又はLEDなどの、利用可能な様々な光源が存在する。簡単のために、以下では、発明は、1つ以上のLEDを光源と呼ぶ。
【0075】
少なくとも1つの光源が導光体に設けられる。光源、好ましくは、LEDは、照射エリアの下に又は照射エリアに隣接して位置付けられて、いわゆるサイドLEDとして及び/又はいわゆるトップLEDとして反射体とともに設けられてよい。少なくとも1つの光源は、異なるサイズ及び可変な間隔で設けられてよい。光源によって発せられた光は、プリント回路基板によって、好ましくはある角度で、最も好ましくはプリント回路基板の方向において略垂直に広がることを阻止される。光は、プリント回路基板によって偏向されて導かれ、光源によって発せられた光は、導光体内に誘導されて横方向に偏向される。
【0076】
導光体内では、好ましくは少なくとも1つの幾何学的構造が、光源によって発せられた光を、光源に対して横方向から垂直方向に戻す。
【0077】
換言すれば、好ましくは、プリント回路基板は、しかし、バックライトデバイスの他のコンポーネントも、光源によって発せられた光を、好ましくはある角度で導光体内に方向付ける。導光体の内部で、少なくとも1つの幾何学的構造は、放射された光をある角度で、好ましくは、幾何学的構造からフロンパネルの方に延在する略垂直な方向で、方向転換する。
【0078】
本発明の好ましい実施形態では、光源は、プリント回路基板の角にはめ込まれてもよく、プリント回路基板は多角形形状、例えば、六角形形状などを有する。以下で示されるように、プリント回路基板は如何なる他の形状も有してよい。
【0079】
表面をバックライト照射するために使用される光は、如何なる色も有することができる。それは、恒久的に、又は間隔を置いて、照らされ得る。
【0080】
[プリント回路基板]
バックライトデバイスは、少なくとも1つの、好ましくは少なくとも2つのプリント回路基板を有する。
【0081】
プリント回路基板は、PCBとも呼ばれ得る。
【0082】
プリント回路基板は、照明アセンブリのバックライトデバイスを操作するための電子部品を物理的に担持するために使用される。
【0083】
プリント回路基板は、少なくとも1つの光源を担持する。
【0084】
プリント回路基板は、少なくとも1つの導光体を受け入れるための担体として設計される。しかし、少なくとも1つの導光体は、バックライトデバイスの任意の他のコンポーネントの上に載ることもできる。
【0085】
プリント回路基板及び導光体は、プリント回路基板において導光体を受け入れるための対応する形状を有する。
【0086】
プリント回路基板はまた、導光体を周回するよう設計されてもよい。
【0087】
代替的に、プリント回路基板は、導光体の少なくとも一方の側に配置され、導光体へ接続され得る。
【0088】
プリント回路基板は、多角形形状又は丸い(略円形又は楕円形)形状を有してもよい。しかし、プリント回路基板の形状は、そのような形状に制限されない。プリント回路基板は、如何なる他の形状も有してよい。最も好ましくは、プリント回路基板は六角形形状を有する。
【0089】
本発明の一実施形態で、少なくとも1つのプリント回路基板は、互いに隣接して位置付けられて、互いに接続される。
【0090】
好ましくは、プリント回路基板の中央には、少なくとも1つの開口が、導光体を受け入れるよう配置される。開口はまた、プリント回路基板内の任意の他の位置に配置されてもよい。少なくとも1つの導光体は、プリント回路基板の少なくとも1つの開口に挿入される。
【0091】
プリント回路基板に設けられた開口により、照明アセンブリの重さは軽くなる。
【0092】
プリント回路基板は、光源によって発せられた光を導光体内に伝える。
【0093】
光源は、いわゆるサイドLEDとして設計されてよい。
【0094】
プリント回路基板は、光源(LED)によって発せられた光を、垂直情報に広がることを阻止する。
【0095】
LEDは、いわゆるトップLEDとして配置されてもよい。トップLEDは、放射された光を遮るようかつそれを導光体内に導くよう追加の反射体とともにPCBの2つの上側(上面)のうちの一方に置かれる。
【0096】
以下では、光源(LED)の上にプリント回路基板が配置される発明が説明される。
【0097】
ケーシングのフロントパネルと反対側にあるPCBの上側(上面)にLEDが置かれるポジションでは、プリント回路基板は、光源(LED)によって発せられた光を、プリント回路基板に向かう方向に広がることを阻止する。
【0098】
プリント回路基板によって遮られると、光源(LED)によって発せられた光は導光体内に偏向される。
【0099】
光源に対するプリント回路基板のポジションにより、プリント回路基板は、シールド要素のように働く。
【0100】
プリント回路基板の形をとるシールド要素は、光源によって発せられた光を、導光体の発光面に向かって及び/又はディフューザホイルに向かって及び/又はフロントパネルに向かって上方に広がることを阻止する。
【0101】
光源によって発せられた光は、プリント回路基板の形をとるシールド要素によって遮られ、よって、導光体内に導かれる。
【0102】
換言すれば、プリント回路基板は、光源によって発せられた光を遮り、それを側方に偏向して導光体内に導く。
【0103】
プリント回路基板は、難燃材料(flame retardant material)から作られてよい。
【0104】
更に、プリント回路基板は、プラスチック基板として形成され得る。プリント回路基板はフレキシブル構造であってよい。代替的に、プリント回路基板はホイル(foil)であってもよい。
【0105】
PCBは、リジッド構造であってもよい。
【0106】
プリント回路基板を製造するために、本発明の一実施形態では、MID(Molded Interconnected Device)技術が使用されてよく、プリント回路基板は、いわゆるMIDプロセスによって製造される。このようにして、例えば、プリント回路基板の導体トラックは、プリント回路基板上に直接実装され得る。言うまでもなく、プリント回路基板は、異なる方法でも製造され得る。
【0107】
プリント回路基板は、如何なる厚さ又は大きさも有してよい。プリント回路基板の厚さは、バックライトデバイスのための必要な設置空間を最小限にするよう低減され得る。
【0108】
代替的に、本発明の他の実施形態では、プリント回路基板は、バックライトデバイスのコンポーネントを空間的に結合するために使用されるフレームとして機能してもよい。
【0109】
[導光体]
導光体は、バックライトデバイスの少なくとも1つの光源とフロントパネルとの間に位置付けられてよい。
【0110】
導光体は如何なる形状も有してよい。好ましくは、導光体の形状は、プリント回路基板の形状に対応する。しかし、導光体は、プリント回路基板の形状とは異なる形状を有してもよい。本発明の一実施形態で、導光体は、好ましくは、好ましくは六角形形状の断面を有する。言うまでもなく、導光体は異なる幾何学的形状を有してもよい。他の実施形態では、導光体は、例えば、細長い六角形形状を有してもよい。
【0111】
プリント回路基板と同様に、導光体はサイズにおいて制限されない。例として、本発明の一実施形態では、導光体の六角形形状は、好ましくは5mmから30mmの間の範囲の辺長さを有することができ、プリント回路基板の対応する開口に合う導光体の形状は、好ましくは、15mmの辺長さを有する。本発明の他の実施形態では、導光体の六角形形状は、22mmの辺長さを有してもよい。
【0112】
導光体は、当該技術で知られている如何なる材料からも作られてよい。導光体は、例えば、堅い材料、例えばプラスチック若しくはポリマー材料又は金属から、あるいは、柔軟な材料、例えば、シリコーンから作られてよい。導光体は、透明、拡散、不透明なコンポーネントとして設計されてよい。導光体は、ガラスファイバなどのファイバを有してもよい。
【0113】
導光体は、予め定義された距離にわたって光を運ぶチューブ又はロッドであってもよい。
【0114】
本発明に従って、ただ1つの導光体又は連結された少なくとも2つの導光体が存在してもよい。言うまでもなく、2つよりも多い、つまり、任意の数の導光体が、少なくとも1つの他の導光体へ接続されてもよい。
【0115】
導光体は、プリント回路基板の上に、その中ごろに、又はその下に位置付けられてよい。
【0116】
導光体内では、少なくとも1つの幾何学的構造が、光源によって導光体内に発せられた光を、幾何学的構造から導光体のフロントパネルに向かって延在する垂直方向において方向転換する。
【0117】
幾何学的構造は、導光体の一体部分であってよい。
【0118】
例として、幾何学的構造は、導光体から圧延されてよい。幾何学的構造はまた、ブラッシングによって及び/又は研磨によって及び/又はのこ引きによって作られてもよい。言うまでもなく、幾何学的構造は様々な他の技術的方法で作られてもよい。
【0119】
幾何学的構造は、エッジ及び/又は波状曲線及び/又は他の幾何学的輪郭を有してよい。
【0120】
導光体内の光の方向転換は、導光体の周囲の媒質のより低い屈折率に起因して、光の全反射によっても達成され得る。
【0121】
例として、より低い屈折率を有する、導光体の周囲の媒質は、導光体に適用された光学薄膜材であってよい。薄膜材は、フッ化マグネシウム又はフッ化カルシウム又は二酸化ケイ素であってよい。言うまでもなく、より低い屈折率を有する、導光体の周囲の媒質は、他の技術的方法でも製造され得る。周囲の媒質は、周囲の空気であってもよい。
【0122】
導光体に対する光の方向転換は、導光体の発光面での反射によっても達成することができる。
【0123】
少なくとも1つの導光体は、少なくとも1つの光源とバックライトのフロント板との間に位置している。光源は、プリント回路基板(PCB)の下に位置する。
【0124】
各導光体は、光源によって発せられてプリント回路基板によって導光体内に向けられた光を受けて方向転換するよう設計される。
【0125】
光を発する光源は、導光体へ結合される。導光体内で方向転換された後、光は、導光体の発光面を介して車の内部へ発せられる。導光体の発光面は、フロントパネルによって覆われている。
【0126】
導光体の発光面については、以下で更に詳しく説明される。
【0127】
導光体の発光面から車の内部に向かう途中で、方向転換された光は、バックライトデバイスのフロントパネルを通過する。
【0128】
車の内部に面しているバックライトデバイスのフロントパネルは、ディフューザホイルを担持してもよい。代替的に、ディフューザホイルは、ケーシングに面しているフロントパネルの側に配置されてもよい。
【0129】
ディフューザホイルについては、以下で更に詳しく説明される
バックライトデバイス内で、導光体はPCBに隣接して配置される。導光体は個別に配置されてもよい。代替的に、少なくとも2つの導光体のグループがバックライトデバイス内に配置されてもよい。
【0130】
少なくとも2つの導光体は、少なくとも1つのウェブ(web)によって又は少なくとも1つのシンスキン(thin skin)によって互いに相互接続されてよい。
【0131】
ウェブ及びスキンは両方とも、シリコーン材料又はプラスチックから作られてよい。
【0132】
2つの導光体を相互接続するウェブは、光伝導糸(light-conducting threads)を有する。糸は縦糸と横糸に分けられる。縦糸は横糸と交差する。縦糸は横糸へ接続される。
【0133】
2つの導光体を相互接続するスキンは、導光材から作られる。スキンは、導光材の少なくとも1つの層から成ってよい。導光材の層は剛性であっても又は柔軟であってもよい。
【0134】
導光体は一様に照らされる。導光体は、異なるエリアで異なる程度に照らされてもよい。
【0135】
導光体は、六角形の形状を有してよい。少なくとも2つの導光体は、いくつかの導光体のアセンブリを形成するよう結合及び/又は接続されてよい。
【0136】
導光体は、硬質プラスチック又は軟質プラスチックから作られ得る。導光体は、シリコーン材料を有し、柔軟であることができる。導光体は、弾性体として設計され得る。
【0137】
導光体は、少なくとも1つの重複合ったエリアを提供してよい。重複エリアは、好ましくは、フレームによって提供される照明アセンブリの光シナリオにおける暗フィールドを照らす。
【0138】
導光体の重複エリアは、照明アセンブリの光シナリオにおける陰になったエリア又は暗いスポットを照らすようフレームをブリッジする。
【0139】
導光体の重複エリアは、プリント回路基板と重なり得る。導光体は、更なる重複を有してもよい。
【0140】
導光体の重複エリアは、プリント回路基板のセグメントを照らしてよく、プリント回路基板は、2つの隣接した導光体の間に延在する。一般的に言えば、導光体の重複エリアは、2つ以上の導光体の間の距離を橋渡しして照らし得る。
【0141】
異なる導光体の間の距離は、特定の距離に制限されない。本発明の一実施形態において、距離は2mmから10mmの範囲を取ることができる。好ましくは、距離は2mmから3mmである。また、異なる導光体の間には実質的な空間がなくてもよい。異なる導光体の間の距離は如何なる大きさも有してよい。
【0142】
本発明に従って、導光体の間に配置された非照射エリア又はわずかに照らされるエリアを設けること、あるいは、導光体の重複エリアによって非照射エリア又はわずかに照らされるエリアを照らすことも可能である。よって、導光体の間には、ほとんど若しくは全く照らされないエリアも、わずかに照らされるエリアも、設けられ得ない。
【0143】
本発明の一実施形態において、少なくとも2つの導光体は、少なくとも1つのウェブによって互いに接続される。ウェブは、導光体の重複エリアによって覆われてもよい。
【0144】
[導光体の発光面]
少なくとも1つの光源によって導光体内に発せられた光は、導光体の発光面の方向に向け直される。
【0145】
導光体の発光面は、光が導光体から出る導光体の表面である。
【0146】
換言すれば、導光体は、光源から受け取られた光をその発光面を通って車両の内部へ放射する。
【0147】
発光面は、如何なる形状、サイズ及び間隔も有してよい。発光面は、如何なる幾何学的形状も取ることができる。発光面は、長方形又は正方形形状を有することができる。発光面は三角形又は六角形形状も有することができる。
【0148】
本発明の好適な実施形態において、発光面の形状は、導光体の形状に対応する。
【0149】
本発明の他の実施形態においては、コーティング及び/又はホイルが、導光体の発光面の上に適用されてもよい。
【0150】
導光体の発光面は、フロントパネルによって覆われている。
【0151】
[フレーム]
バックライトデバイスはフレームを有してよい。
【0152】
フレームは、暗いエリア及び/又は陰及び/又は暗スポットなどのようなバックライト照射された表面の部分が照明効果を有するべきである場合に配置されてよい。
【0153】
フレームなしのバックライトデバイスを提供することが可能である。
【0154】
フレームは、バックライトデバイスに構造を提供し得る。フレームはまた、光フォールアウト(fall-out)を制限又は方向付けるために使用されてもよい。光が光円錐の一方の側で弱くなる効果は、光フォールアウトと呼ばれる。
【0155】
また、フレームは、車両内のバックライト照射された表面での光の進行に影響を及ぼすために使用されてもよい。バックライト照射された表面の照明は、光の進行により影響を及ぼされ得る。
【0156】
所望の照明効果を作り出すために、かつ、光による照射に影響を及ぼすために、フレームは、少なくとも1つの光源に対してある位置に配置され得る。
【0157】
代替的に、フレームは、光源から発せられた光を遮ることができる。
【0158】
フレームは、導光体の周りの全方向に延在してもよい。代替的に、フレームは、導光体の少なくとも一方の側に配置され得る。
【0159】
バックライトデバイスが1つよりも多い導光体を有する場合に、フレームは異なる導光体の間に配置され得る。フレームはまた、少なくとも2つの導光体を互いに連結するよう配置されてもよい。
【0160】
好ましくは、フレームはPCBの上に配置され、一方、光源はPCBの下に位置付けられる。
【0161】
フレームはまた、2つ以上の光源の間に位置付けられてもよい。
【0162】
フレームはワンピースで作ることができる。フレームはまた、いくつかの部分から成ることもできる。
【0163】
少なくともいくつかのエリアにおいて、フレームは半透明、拡散性又は不透明であることができる。また、少なくとも部分的に、フレームは反射材料から作られてもよい。
【0164】
フレームは、導光体と同じ高さを有してもよく、あるいは、導光体の高さとは異なる高さを有してもよい。
【0165】
[ディフューザホイル]
ディフューザホイルは、導光体の発光面を覆うよう配置され得る。
【0166】
バックライトデバイスの導光体を出て車両の内部に入る光は、導光体の発光面に配置されているディフューザホイルを通過する。
【0167】
ディフューザホイルは様々な材料から製造されてよい。
【0168】
ディフューザホイルは被覆ラッカー層を有してもよい。本発明は、ラッカー層が、導光体に適用された光沢のあるコーディング仕上げであると理解する。例として、ラッカー層は着色されてもよい。ラッカー層により、ディフューザホイルを通って出る光は、所定の色合いを受け得る。ラッカー層の代わりに、他の材料も導光体の発光面に適用されてもよい。例として、ディフューザホイルは被覆ペイント層を担持してもよい。
【0169】
代替的に、ディフューザホイルは、異なる材料の様々な層を有してよい。材料は、剛性材料から選択されてもよい。
【0170】
言うまでもなく、ディフューザホイルは、少なくとも2つの個別的なホイルを有するラミネートであってもよい。
【0171】
ディフューザホイルは、導光体の発光面から出る光を和らげるために導光体に置かれてもよい。
【0172】
導光体の発光面に配置されたディフューザホイルは、導光体を通って出る光をぼかし得る。ホイルは、光源によって照らされたエリアと、ぼやけるようフレームによって例えば陰にされているエリアとの間の移行を引き起こす。
【0173】
フロントパネルの少なくとも1つのセグメントがディフューザホイルを担持し得る。フロントパネルについては、以下で更に詳しく説明される
[フロントパネル]
フロントパネルは操作及び/又は表示シンボルを担持する。フロントパネルは、ケーシングの挿入口を閉じる。
【0174】
よって、フロントパネルは、放射光が車の内部に出ていく、車のバックライトデバイスの外面を表す。
【0175】
フロントパネルによって閉じられているケーシング内で、発光面は導光体に配置される。
【0176】
フロントパネルは、バックライト照射されるべき車の部品の表面を覆うために使用される如何なる材料も有してよい。言うまでもなく、フロントパネルはホイル又は薄層であることができる。
【0177】
放射光を通すために、フロントパネルは穴を開けられ得る。
【0178】
フロントパネルは、少なくとも1つの透光性基材を有してよい。透光性基材は、明るい光又は拡散光を生成し得る。本発明は、拡散光が、シーンを一様に照らし、コントラストや陰がほとんどない柔らかい光を表すと理解する。
【0179】
フロントパネルは、塗装コーディングを担持してよく、あるいは、それは、レーザによって加工されてもよい。
【0180】
代替的に、フロントパネルは、いわゆるインモールド装飾(in mould decoration,IMD)によって製造することができる装飾フィルムを担持してもよい。
【0181】
他の代案では、フロントパネルは装飾層を担持する。装飾層は、色移り(colour transfer)によって製造されてもよい。色移りは、いわゆるインモールドラベリング(in mould labelling)によって達成されてもよい。
【0182】
また、フロントパネルの装飾層は、有機材料及び/又は天然材料を有してもよい。フロントパネルの天然材料は木又は皮革であってよい。フロントパネルはまた、金属も有してよい。
【0183】
フロントパネルに適用されるコーティング及び/又は装飾層は、フロントパネルでのホットスポットの発生を防ぎ得る。この目的のために、コーティング及び/又は装飾層は、熱反射材から成ってもよい。
【0184】
更なる利点及び好適な実施形態は図面に示される。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【
図1】本発明の一実施形態に係る機能照明アセンブリのバックライトデバイスを示す。
【
図2】本発明の他の実施形態に係るバックライトデバイスの個々のコンポーネントを示す。
【
図3】組み立てられた状態での
図2に係るバックライトデバイスの個々のコンポーネントを示す。
【
図4】本発明の一実施形態に係るバックライトデバイスを側面から切断した図である。
【
図5】細長い六角形形状を有する本発明に係る導光体の実施形態を示す。
【
図6】辺の長さが等しい六角形形状を有する導光体を備えた本発明に係る実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0186】
図1は、本発明の一実施形態に従って、機能照明アセンブリ1とともに、照明アセンブリ1のコンポーネントの分解図を示す。右側には、上から下に、
図1はディフューザホイル3を示し、その下にバックライトデバイス6が配置されている。バックライトデバイス6の下には、ケーシング2が示されている。
【0187】
ケーシング2、バックライトデバイス6及びディフューザホイル3を有する機能照明アセンブリ1のコンポーネントは、組み立てられた状態で
図1の左側に示されている。
【0188】
図2は、導光体9を有する照明アセンブリ1を示す。導光体9の下には、フレーム5がある。フレーム5の真下には、プリント回路基板7の外縁が確認できる。
図2に示される本発明の実施形態では、プリント回路基板の外縁は、導光体のそれに対応する。しかし、導光体及びプリント回路基板の形状は互いに異なってもよい。
【0189】
上下に、上から下に、
図2は、導光体9の発光面10を示し、その下にフレーム5が示されている。プリント回路基板7はフレーム5の真下に配置されている。
【0190】
導光体9及びプリント回路基板7は夫々、対応する六角形形状を示している。導光体9は、個々のプリント回路基板7の開口17に挿入される。
【0191】
図2において、各導光体9は、夫々1つの発光面10を担持している。各導光体9は六角形形状を有している。
【0192】
図2は、4つのプリント回路基板7と4つの導光体9との組を示す。各個別的なプリント回路基板7は六角形形状を有している。
【0193】
図2に示されている導光体9とプリント回路基板7との間には、フレーム5が配置されている。
【0194】
図2に示される本発明の実施形態では、フレーム5は、例えば、照明アセンブリ1の光シナリオにおける暗フィールド又は陰を生成するよう配置される。
【0195】
更に、
図1において、フレーム5は、フレーム5が光源8、12に関連する位置に配置されている状態(図示せず。)で、光源8、12によって発せられた光19を分離するために使用され得る。また、フレーム5は放射光19の進行を制限し得る。
【0196】
導光体9及び/又はプリント回路基板7と相互作用するよう、フレーム5も六角形形状を有している。
【0197】
図2は、互いに隣接して接続されている4つの個別的なプリント回路基板7を示す。
【0198】
各個別的なプリント回路基板7の中心には、夫々開口17がある。
【0199】
各個別的なプリント回路基板7の開口17は、少なくとも1つの導光体9を受け入れるよう設計される。
【0200】
導光体9及び個別的なプリント回路基板7は夫々、個別的なプリント回路基板7の開口17において導光体9を受け入れるために、対応する六角形形状を有している。
【0201】
図2において、プリント回路基板7は、導光体9の周りを走るよう設計される。
【0202】
図2に示される個別的なプリント回路基板7は夫々、光源8、12を示す。各光源8、12は、プリント回路基板7の角にはめ込まれ、このとき、プリント回路基板7は六角形形状を有している。
【0203】
図2において、光源8、12によって導光体9内に発せられた光は、参照符号19によって表され、導光体9及び/又はフレーム5及び/又はプリント回路基板7に対してある角度で延在する。
【0204】
図3は、フレーム5、プリント回路基板7、光源8、12(図示せず。)、及び導光体9を有するバックライトデバイス6を示す。各導光体9は発光面10を有する。
【0205】
図3において、バックライトデバイス6は、組み立てられた状態で示されている。
図3に示されるバックライトデバイス6の上には、六角形形状を有する導光体9が確認できる。
【0206】
図4は、本発明の一実施形態に係る照明アセンブリ1のバックライトデバイス6のアセンブリの側面図を示す。
【0207】
アセンブリはケーシング2を有する。ケーシング2は、バックライトデバイス6内の必要な電気及び/又は電子部品を収容し得る。
【0208】
プリント回路基板7は、ケーシング2の中央14に示されている。
【0209】
図4において、光源8、好ましくはLED12は、プリント回路基板7の底部に配置される。
【0210】
プリント回路基板7に対する光源8、12の位置により、プリント回路基板7は、シールド要素15のように振る舞う。
【0211】
図4において、プリント回路基板7の形をとるシールド要素15は、光源8、12によって発せられた光19が導光体9の発光面10に向かって及び/又はディフューザホイル3に向かって及び/又はフロントパネル4に向かって上方に広がることを阻止する。
【0212】
光源8,12によって発せられた光19は、シールド要素15として振る舞うプリント回路基板7によってケーシング2内で横方向に向けられる。光は、光源8、12から導光体9内に方向付けられる。
【0213】
図4において、導光体9では、光源8、12によって発せられた光19は、ディフューザホイル3に向かって及び/又はフロントパネル4に向かって及び/又は発光面10に向かって上方に方向付けられる。
【0214】
換言すれば、プリント回路基板7はシールド要素のように振る舞う。シールド要素として機能すると、回路基板7は、光源8、12によって発せられた光19の好ましくは垂直放射をプリント回路基板7からのその方向において遮る。代わりに、プリント回路基板7は放射光を遮るので、放射光19は導光体9内に横方向に折り曲げられる。
【0215】
導光体9には、少なくとも1つの幾何学的構造11が配置されている。幾何学的構造11については、本発明の概要において更に詳細に説明されている。
【0216】
幾何学的構造11は、横方向から光源8、12によって発せられた光19を、光源8、12に対して好ましくは略垂直な方向に方向転換する。
【0217】
図4において、導光体9内で、導光体9の少なくとも1つの幾何学的構造11が放射光19を方向転換する。幾何学的構造11は、光19を、幾何学的構造11から延在する方向において、好ましくは略垂直に、導光体9の発光面10に向かって方向転換する。
【0218】
図4に示されるプリント回路基板7は、導光体9を受け入れるよう1つの開口17を有する。
【0219】
導光体9の形に応じて、開口17は円形又多角形形状を有することができる。それはまた、六角形形状も有することができる(図示せず。)。原理上、プリント回路基板7の開口17は、導光体9の対応する幾何学的形状を受け入れるよう如何なる幾何学的形状も取ることができる。
【0220】
図4に示される例示の左側で、導光体9は、プリント回路基板7と重なり合う重複エリア18を示す。他方の側では、導光体9の他の重複エリア18が
図4に示されている。
【0221】
重複エリア18を用いて、隣接しているプリント回路基板7の2つの隣接している導光体9は互いに結合され得る。
【0222】
導光体9の重複エリア18は、2つの隣接している導光体9の間に延在するプリント回路基板7のセグメント16を照らす。一般的に言えば、導光体9の重複エリア18は、2つ以上の導光体9の間の距離を橋渡しし、照らすことができる。
【0223】
少なくとも2つの導光体9は、少なくとも1つのウェブ(図示せず。)によって互いに接続される。ウェブはまた、導光体9の重複エリア18によって覆われ得る。ウェブについては、本発明の概要において更に詳細に説明されている。
【0224】
光源8によって発せられた光19は、1つの導光体9からウェブ(図示せず。)を経由して隣の導光体9へ進む。
【0225】
ウェブは、シリコーンなどのような透明材料から製造されてよい。
【0226】
図4の示される実施形態は、プリント回路基板7の上に配置されているフレーム5を有し、このとき、プリント回路基板7は光源8、12の上に配置されている。
【0227】
図4において、照明アセンブリ1のケーシング2は、光源8,12及びプリント回路基板7を収容する。また、ケーシング2の内部には、フレーム5及び導光体9が配置されている。
【0228】
図4に示される本発明の実施形態では、導光体9はケーシング2の底部13に載っている。他の実施形態可能であり、この場合に、導光体は、バックライトデバイスの多のコンポーネントの上に、例えば、プリント回路基板の上に載っている。
【0229】
ケーシング2の底部13から離れて面しているケーシング2の面では、ケーシング2は、フロントパネル4に配置されているディフューザホイル3によって覆われている。
【0230】
図4の例では、光源8、12は、ケーシング2の底部13に載っている。光源8、12は、導光体9に隣接して配置されている。
【0231】
図4において、光源8、12は、いわゆるサイドLED12として設計される。
【0232】
LED12は、ケーシング2の底部において導光体9の隣に配置される。光源8(この場合に、LED12)の上には、プリント回路基板7が配置される。
【0233】
放射光19はLED12によって発せられる。
図4において、プリント回路基板7はLED12の上に配置されている。よって、プリント回路基板7は、LED12によって発せられた光19が好ましくは垂直に上方に広がるのを阻止する。
図4に示されるように、プリント回路基板7は、放射光19が側面に導かれるように放射光19を遮り、それを導光体9に伝える。
【0234】
図4において、導光体9の内部では、幾何学的構造11が、幾何学的構造11から始まって、導光体9の発光面10に向かっておおよそ垂直に上方に延在する方向において、放射光19を方向転換する。
【0235】
図5は、細長い六角形形状を有する導光体9の実施形態を示す。
【0236】
図5において、導光体9は、光源8、12とフロントパネル4との間に配置されている。
【0237】
光源8、12によって発せられた光19は、導光体9へ結合される。導光体9内で、光19は、導光体9の幾何学的構造11(図示せず。)によって方向転換される。
【0238】
方向転換された後、光19は、導光体9の発光面10を経由してバックライトデバイス6のフロントパネル4を通って放出される。
【0239】
図6は、
図5と比較することができ、
図6では、導光体9が、辺の長さが等しい六角形形状を有するように示されている点が異なっている。
【0240】
図6に示される実施形態は、別の点では
図5のそれと対応している。
【符号の説明】
【0241】
1 照明アセンブリ
2 ケーシング
3 ディフューザホイル
4 フロントパネル
5 フレーム
6 バックライトデバイス
7 プリント回路基板
8 光源
9 導光体
10 発光面
11 幾何学的構造
12 LED
13 ケーシングの底部
14 ケーシングの中央
15 シールド要素
16 セグメント
17 開口
18 重複エリア
19 放射光
【手続補正書】
【提出日】2023-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の照明アセンブリ用のバックライトデバイスであって、
少なくとも1つのプリント回路基板と、
光源によって発せられた光を受ける少なくとも1つの導光体と、を有し、
前記プリント回路基板は、前記光源によって発せられた前記光を遮りかつ偏向し、それを前記導光体へ導き、
前記プリント回路基板は、前記導光体を受け入れる少なくとも1つの開口を備える、
ことを特徴とするバックライトデバイス。
【請求項2】
前記光源はLEDである、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項3】
ディフューザホイルを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項4】
ケーシングを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項5】
発光面を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項6】
少なくとも1つの光源が前記プリント回路基板の下に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの光源はサイド光源である、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの光源はトップ光源である、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項9】
前記導光体は多角形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項10】
前記導光体は略円形又は楕円形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項11】
前記導光体は、光の当たっていないエリアを照らす少なくとも1つの重複エリアを提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項12】
前記導光体は、前記発せられた光を方向転換する少なくとも1つの幾何学的構造を提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプリント回路基板は多角形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプリント回路基板は略円形又は楕円形形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項15】
前記プリント回路基板はハニカムの形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項16】
少なくとも2つのプリント回路基板どうしが結合される、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項17】
前記ハニカムの形状を夫々有している少なくとも2つのプリント回路基板どうしが結合される、
ことを特徴とする請求項15に記載のバックライトデバイス。
【請求項18】
少なくとも1つのフレームが配置されて、少なくとも2つの導光体を分離する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプリント回路基板の前記開口は、前記少なくとも1つの導光体の形状に対応する形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプリント回路基板及び前記少なくとも1つの導光体は、異なる形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項21】
少なくとも2つの導光体が互いに相互接続され得る、
ことを特徴とする請求項1に記載のバックライトデバイス。
【請求項22】
前記少なくとも2つの導光体の間の接続は、少なくとも1つのウェブによって又は少なくとも1つのシンスキンによって提供される、
ことを特徴とする請求項21に記載のバックライトデバイス。
【請求項23】
前記導光体は重複エリアを提供しない、
ことを特徴とする請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載のバックライトデバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【外国語明細書】