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特開2023-154421膝関節置換手術で使用するための多目的測定器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154421
(43)【公開日】2023-10-19
(54)【発明の名称】膝関節置換手術で使用するための多目的測定器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/56 20060101AFI20231012BHJP
【FI】
A61B17/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023061574
(22)【出願日】2023-04-05
(31)【優先権主張番号】10 2022 203 411.2
(32)【優先日】2022-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
【住所又は居所原語表記】Am Aesculap-Platz, 78532 Tuttlingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランツ-ペーター ファームバッハ
(72)【発明者】
【氏名】スヴェニア アンホーン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL01
4C160LL03
4C160LL28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】膝関節置換手術で使用するための多目的測定器具を提供する。
【解決手段】多目的測定器具1は、長手方向軸に沿って延びるとともに一方端に横軸に沿って突出する第1の顎部を有するロッド2であって、第1の顎部は、第1の内側表面を有し、第1の内側表面は、横軸に対して平行に延びるとともに骨部分切除部の前面と当接するように構成されている、ロッドと、長手方向軸に沿って線形にロッド上を可動に案内されるとともに、一方端に横軸に沿って突出している第2の顎部を有するスライダ3であって、第2の顎部は、第2の内側表面を有し、第2の内側表面は、横軸に対して平行に延びるとともに第1の内側表面に対向して延びており、骨部分切除部の後面と当接するように構成されている、スライダと、ロッドとスライダとの間で形成されているとともに長手方向軸に沿った骨部分切除部の厚さを少なくとも表示するように構成されている目盛りSと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
膝関節置換手術で使用するための多目的測定器具(1、1a)であって、
長手方向軸(X)に沿って延びるとともに一方端に横軸(Y)に沿って突出する第1の顎部(7)を有するロッド(2)であって、
前記第1の顎部(7)は、第1の内側表面(8)を有し、
前記第1の内側表面(8)は、前記横軸(Y)に対して平行に延びるとともに骨部分切除部(R)の前面(V)と当接するように構成されている、ロッド(2)と、
前記長手方向軸(X)に沿って線形に前記ロッド(2)上を可動に案内されるとともに、一方端に前記横軸(Y)に沿って突出している第2の顎部(15、15a)を有するスライダ(3、3a)であって、
前記第2の顎部(15、15a)は、第2の内側表面(16、16a)を有し、
前記第2の内側表面(16、16a)は、前記横軸(Y)に対して平行に延びるとともに前記第1の内側表面(8)に対向して延びており、前記骨部分切除部(R)の後面(H)と当接するように構成されている、スライダ(3、3a)と、
前記ロッド(2)と前記スライダ(3、3a)との間で形成されているとともに前記長手方向軸(X)に沿った前記骨部分切除部(R)の厚さ(D)を少なくとも表示するように構成されている目盛り(S)と、
を備え、
連続部品(4)が、前記第1の顎部(7)に取り外し可能に接続されているとともに、第3の内側表面(17)を有しており、
前記第3の内側表面(17)は、脛骨近位部(T)と当接するように構成されているとともに前記横軸(Y)に対して平行に延びており、前記第1の内側表面(8)よりも前記ロッド(2)からさらに突出しており、
前記第2の顎部(15、15a)は、第2の外側表面(18、18a)を有しており、
前記第2の外側表面(18、18a)は、前記横軸(Y)に対して平行に延びるとともに、前記第2の内側表面(16、16a)に対向して延びており、大腿骨遠位部(F)と当接するように構成されており、
一方における前記第3の内側表面(17)及び前記第1の内側表面(8)と、他方における前記第2の内側表面(16、16a)及び前記第2の外側表面(18、18a)とが、各ケースにおいて、前記長手方向軸(X)に沿って同一の距離(B)だけ互いから離間しており、
前記目盛り(S)は、結果的に、前記大腿骨遠位部(F)と前記脛骨近位部(T)との間の長手方向距離(W)を表示するように追加的に構成されている、
ことを特徴とする、多目的測定器具(1、1a)。
【請求項2】
前記連続部品(4)は、ツールを用いずに取り外し可能であるとともにツールを用いずに接続可能な第1の連結接続(C1)によって前記第1の顎部(7)に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の多目的測定器具(1、1a)。
【請求項3】
前記第1の連結接続(C1)は、前記長手方向軸及び前記横軸に関して直交するとともに取り外し可能に共にプラグ接続された第1の穴(19)及び第1のピン要素(20)を少なくとも有しており、
前記第1の穴(19)は、前記第1の顎部(7)に導入されており、
前記第1のピン要素(20)は、前記連続部品(4)に固く接続されており、又は、
前記第1のピン要素(20)は、前記第1の顎部(7)に固く接続されており、
前記第1の穴(19)は、前記連続部品(4)に導入されていることを特徴とする、
請求項2に記載の多目的測定器具(1、1a)。
【請求項4】
前記第2の外側表面(18)は、前記第2の顎部(15a)に取り外し可能に接続された延長部品(22a)上に形成されており、
前記第2の顎部(15a)は、傾斜及び/又は湾曲した外側輪郭(K)を有しており、
前記傾斜及び/又は湾曲した外側輪郭(K)は、前記大腿骨遠位部(F)と当接するように構成されておらず、前記第2の外側表面(18a)によって、少なくとも部分的に被覆されている、ことを特徴とする、
請求項1から3のいずれか一項に記載の多目的測定器具(1a)。
【請求項5】
前記延長部品(22a)は、ツールを用いずに取り外し可能であるとともにツールを用いずに接続可能である第2の連結接続(C2)によって、前記第2の顎部(15a)に接続されていることを特徴とする、請求項4に記載の多目的測定器具(1a)。
【請求項6】
前記第2の連結接続(C2)は、前記長手方向軸及び前記横軸に関して直交するとともに取り外し可能に共にプラグ接続された第2の穴(23a)及び第2のピン要素(24a)を少なくとも有しており、
前記第2の穴(23a)は、前記第2の顎部(15a)に導入されており、
前記第2のピン要素(24a)は、前記延長部品(22a)に固く接続されており、又は、
前記第2のピン要素(24a)は、前記第2の顎部(15a)に固く接続されており、
前記第2の穴(23a)は、前記延長部品(22a)に導入されていることを特徴とする、
請求項5に記載の多目的測定器具(1a)。
【請求項7】
前記ロッド(2)及び前記スライダ(3、3a)の各々は、金属で作製されているとともに繰り返し使用されるために構成されており、
前記連続部品(4)及び/又は前記延長部品(22a)は、プラスチックで作製されているとともに1回限り使用されるように構成されている、
請求項1から6のいずれか一項に記載の多目的測定器具(1、1a)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膝関節置換手術で使用するための多目的測定器具であって、長手方向軸に沿って延びるとともに一方端に横軸に沿って突出する第1の顎部を有するロッドであって、第1の顎部は、第1の内側表面を有し、第1の内側表面は、横軸に対して平行に延びるとともに骨部分切除部の前面と当接するように構成されている、ロッドと、長手方向軸に沿って線形にロッド上を可動に案内されるとともに、一方端に横軸に沿って突出している第2の顎部を有するスライダであって、第2の顎部は、第2の内側表面を有し、第2の内側表面は、横軸に対して平行に延びるとともに第1の内側表面に対向して延びており、骨部分切除部の後面と当接するように構成されている、スライダと、ロッドとスライダとの間で形成されているとともに長手方向軸に沿った骨部分切除部の厚さを少なくとも表示するように構成されている目盛りと、を備える多目的測定器具に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の損傷した又は摩耗した自然骨構造の人工置換物として、整形外科用補綴物を使用することは、一般的な医療行為である。特に、股関節及び膝関節の置換手術は、今日では、整形外科における日常的行為である。
【0003】
膝関節置換手術又は膝関節全置換術(total knee arthroplasty(TKA))においては、摩耗したか、又は、その他の態様で疾患若しくは怪我の影響を受けた大腿骨及び/又は脛骨の関節表面を、膝関節補綴物で置換する。このような膝関節補綴物には、通常、大腿骨の遠位端において埋植される大腿骨コンポーネントと、脛骨の近位端において埋植される脛骨コンポーネントと、が含まれる。人工置換関節が万全に機能することを保証するために、上述のコンポーネントは、患者の解剖学的構造及び体軸を基準として、規定された位置及び向きに可能な限り正確に配置されなければならない。そうでない場合、患者にとって満足できない結果が見込まれることになる。コンポーネントの位置決めに関しては、種々の外科的アプローチが存在している。
【0004】
これまでに主に使用されてきたメカニカルアライメントとして公知のアプローチでは、患者が呈するどのような整形外科的変形に対しても考慮がなされないまま、膝関節補綴物の人工関節軸の位置及び向きが、力学的に理想的なものとなるように設けられてきた。ここでは、脛骨の長手方向軸が、配向及び位置決めのための基準軸として使用されることが多い。臨床研究によって、メカニカルアライメントのアプローチが、人工膝関節の機能を不自然と感じることにつながるおそれのあることが明らかとなっている。
【0005】
さらなるアプローチが、キネマティックアライメントとして公知のものである。この技術では、患者が呈するどのような整形外科的変形をも考慮して、大腿骨コンポーネント及び脛骨コンポーネントが位置決めされている。その目的は、いくつかのケースで変形の影響を受けている、患者の本来の関節配向を復元することである。臨床研究によって、キネマティックアライメントのアプローチが、患者の満足の改善に結び付くことが多いことが明らかとなっている。特に、人工膝関節の機能について、患者は、より本来のものであるように感じている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
患者の満足をさらに改善する目的で、キネマティックアライメントの実施について、できるだけ正確であり、使用が容易であり、費用対効果が大きな、外科用器具に対する根本的な必要性が存在している。
【0007】
本発明は、このような外科用器具について、より正確には、キネマティックアライメントTKAで使用するための多目的測定器具を扱う。
【0008】
このような多目的測定器具は、US 10,582,982 B2から公知であり、キネマティックアライメントのアプローチを使用する膝関節置換手術で使用するために提供されている。この公知の多目的測定器具は、細長いロッドと、当該ロッドの長手方向軸に沿って線形に可動に案内されるスライダと、を有する。ロッドは、一方端に横軸に沿って突出しているとともに第1の内側表面を有する第1の顎部を有する。第1の内側表面は、大腿骨部分切除部の前面と当接するように構成されている。この目的のために、スライダは、対応するように第2の内側表面を有する第2の顎部を有しており、当該第2の内側表面は、第1の内側表面に対向して延びるとともに大腿骨部分切除部の後面と当接するように構成されている。さらに、この公知の多目的測定器具は、第1の目盛りを有している。当該第1の目盛りは、第1の内側表面及び第2の内側表面に割り当てられているとともに、これらの顎部間に位置付けられた大腿骨部分切除部の、長手方向軸に沿った厚さを表示するように構成されている。また、この公知の多目的測定器具は、大腿骨遠位部と脛骨近位部との間のいわゆるAPオフセットの測定を可能にする。APオフセットは、大腿骨遠位部と脛骨近位部との間における前後軸に沿った距離を指し示しており、この測定は、屈曲下で行われる。この目的のために、この公知の多目的測定器具は、第3の顎部を有しており、当該第3の顎部は、ロッド上に配列されているとともに、ロッドの一方端から、横軸に沿って第1の顎部に対向して突出している。APオフセットを測定するために、第3の顎部の端面が、脛骨近位部上に配置され、且つ、第2の顎部の、第2の内側表面から離れる方向に向いた第2の外側表面が、大腿骨遠位部上に配置される。APオフセットを表示するために、第2の目盛りが存在している。この第2の目盛りは、多目的測定器具の、第1の目盛りから離れる方向に向いた後面上に、配列されている。さらに、この公知の多目的測定器具は、使い捨て用品として設計されており、よって、1回限り使用されることが意図されている。
【0009】
本発明の目的は、簡略化された設計を有するとともに、費用効率の良い様態での生産及び使用が可能な、冒頭に述べたタイプの多目的測定器具を利用可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、連続部品が、第1の顎部に取り外し可能に接続されているとともに、第3の内側表面を有しており、第3の内側表面は、脛骨近位部と当接するように構成されているとともに横軸に対して平行に延びており、第1の内側表面よりもロッドからさらに突出しており、第2の顎部は、第2の外側表面を有しており、第2の外側表面は、横軸に対して平行に延びるとともに、第2の内側表面に対向して延びており、大腿骨遠位部と当接するように構成されており、一方における第3の内側表面及び第1の内側表面と、他方における第2の内側表面及び第2の外側表面とが、各ケースにおいて、長手方向軸に沿って同一の距離だけ互いから離間しており、目盛りは、結果的に、大腿骨遠位部と脛骨近位部との間の長手方向距離を表示するように追加的に構成されている、という事実により達成される。本発明による解決策のおかげで、脛骨近位部と大腿骨遠位部との間の長手方向距離、即ち、APオフセットを表示するためのさらなる目盛りを不要にすることができる。本発明によれば、これは、一方で第3の内側表面と第1の内側表面との間において、他方で第2の内側表面と第2の外側表面との間において、一対の同一の間隔確保を行うことにより達成される。このようにして、目盛りは、骨部分切除部の厚さ及びAPオフセットの両方を、表示するために構成され、及び/又は、表示するのに好適である。2つの別個の目盛りを備えた、従来技術から知られる解決策と比較すると、この多目的測定器具の生産においては、費用優位が達成される。また、この多目的測定器具の取り扱いも簡略化される。単一の目盛りしか存在していないが故に、読み間違いが回避される。従来技術から知られる解決策では、このような読み間違いは、例えば、APオフセットが、厚さ測定用に構成された目盛りを使用して読み取られること、又は、その逆もあることによって、基本的に想定可能である。本発明による解決策では、この種の誤った割り当てが排除される。また、本発明の連続部品により、この多目的測定器具の、特に融通性のある、よって、費用効率の良い、使用が可能になる。連続部品は、この目的のために、第1の顎部に取り外し可能に接続されている。このようにして、本発明による多目的測定器具は、第1の構成と第2の構成との間で容易に変化させることができる。第1の構成において、連続部品は、第1の顎部に取り外し可能に接続されている。第2の構成において、連続部品は、第1の顎部から開放されている。第1の構成は、APオフセットの測定用に働く。この目的のために、連続部品の第3の内側表面は、ロッドから、横軸に沿って、第1の内側表面よりもさらに突出している。簡潔に述べると、連続部品は、第1の顎部の一種の伸長部として機能する。このようにして、第3の内側表面は、APオフセットを測定するために脛骨近位部上に配置されることができ、同時に、第2の外側表面が、大腿骨遠位部と当接している。対照的に、第1の内側表面は、この目的のために、ロッドから充分に遠く突出していない。したがって、APオフセットの測定は、対応する第1の内側表面の当接及び第2の外側表面の当接によって可能にはならない。第2の構成において、連続部品は、第1の顎部から開放されている。多目的測定器具のこの構成は、骨部分切除部の厚さの測定用に働く。好ましくは、第3の内側表面は、第2の内側表面を越えて突出しているが、この突出は、当該内側表面間における厚さ測定が可能ではないような様式で、行われている。このようにして、厚さ測定用に連続部品を不適切に使用することによって生じる誤った測定が回避される。第1の顎部への取り外し可能な接続により、連続部品の簡単な取り外し及び取り付けが保証される。連続部品は、異なる実施形態において異なる様式で、例えば、クランプ接続、ラッチ接続、又は、プラグイン接続によって、第1の顎部に取り外し可能に接続されている。
【0011】
本発明の一実施形態では、前記連続部品は、ツールを用いずに取り外し可能であるとともにツールを用いずに接続可能な第1の連結接続によって前記第1の顎部に接続されている。ツールを用いずに取り外し可能とは、第1の連結接続を開放するために、どのような種類のツールも必要とされないことを意味する。従って、ツールを用いずに接続可能とは、第1の連結接続を接続するために、どのような種類のツールも必要とされないことを意味する。従って、本発明のこの実施形態における連続部品は、ツールを用いずに、第1の顎部に取り付けること、及び/又は、第1の顎部から取り外すこと、が可能である。その結果、多目的測定器具のセットアップ及び取り扱いがさらに簡略化される。特に、多目的測定器具の当該異なる構成間での変化の際に、時間を節約することができる。
【0012】
本発明の一実施形態では、前記第1の連結接続は、前記長手方向軸及び前記横軸に関して直交するとともに取り外し可能に共にプラグ接続された第1の穴及び第1のピン要素を少なくとも有しており、前記第1の穴は、前記第1の顎部に導入されており、前記第1のピン要素は、前記連続部品に固く接続されており、又は、前記第1のピン要素は、前記第1の顎部に固く接続されており、前記第1の穴は、前記連続部品に導入されている。この実施形態は特に、生産が容易であるとともに、連続部品の、第1の顎部への、堅固且つ高信頼性の取り外し可能接続を可能にする。この実施形態において、第1の連結接続は、第1の穴と第1のピン要素との間の取り外し可能なプラグイン接続である。このプラグイン接続は、第1の穴の内周と第1のピン要素の外周との間に形成される。外周は、好ましくは、内周よりも僅かに大きい。これにより、結果的に、止まり嵌合及び/又は締まり嵌合が生じるため、高信頼性かつ十分に強力な取り外し可能接続が可能となる。
【0013】
本発明の一実施形態では、前記第2の外側表面は、前記第2の顎部に取り外し可能に接続された延長部品上に形成されており、前記第2の顎部は、傾斜及び/又は湾曲した外側輪郭を有しており、前記傾斜及び/又は湾曲した外側輪郭は、前記大腿骨遠位部と当接するように構成されておらず、前記第2の外側表面によって、少なくとも部分的に被覆されている。APオフセット、即ち、大腿骨遠位部と脛骨近位部との間の長手方向距離の測定は、第2の外側表面及び第3の内側表面による、正しい様態での当接を必要とする。この目的のために、当該表面の各々は、横軸に対して平行に、即ち、長手方向軸に対して直交して延びる。対照的に、ここから逸脱した、湾曲するか又は傾斜した長手方向範囲は、当該表面が正しい様態で当接することを許容せず、結果的に、APオフセットの測定を可能にしない。発明者らは、本発明による多目的測定器具を生産するために基本的に使用され得るような、ロッド及びスライダから成る市販の機構が、横軸について外側に湾曲するか又は傾斜した第2の顎部を有することが多いことを発見した。従って、第2の顎部の外側輪郭は、APオフセットの測定に好適ではない。延長部品によって、この種の市販の機構を利用して、容易にAPオフセットの測定をすることができる。第2の外側表面が、第2の顎部の外側輪郭を少なくとも部分的に被覆しているが故に、延長部品の第2の外側表面は、第2の顎部の外側輪郭の代わりに、APオフセットの測定を可能にするために、大腿骨遠位部と当接するようになる。
【0014】
本発明の一実施形態では、前記延長部品は、ツールを用いずに取り外し可能であるとともにツールを用いずに接続可能である第2の連結接続によって、前記第2の顎部に接続されている。このようにして、延長部品は、特に簡単であるとともに時間を節約する様態で、第2の顎部に取り付けること、及び、第2の顎部から取り外すこと、が可能である。繰り返しを回避するため、ツールを用いずに取り外し可能であって、且つ、ツールを用いずに接続可能である、第1の連結接続に関する上記開示を参照されたい。第1の連結接続についての開示は、しかるべき変更を加えて、第2の連結接続にも適用される。
【0015】
本発明の一実施形態では、前記第2の連結接続は、前記長手方向軸及び前記横軸に関して直交するとともに取り外し可能に共にプラグ接続された第2の穴及び第2のピン要素を少なくとも有しており、前記第2の穴は、前記第2の顎部に導入されており、前記第2のピン要素は、前記延長部品に固く接続されており、又は、前記第2のピン要素は、前記第2の顎部に固く接続されており、前記第2の穴は、前記延長部品に導入されている。第2の連結接続のこの設計から保証される利点は、第1の連結接続の、対応する設計の利点に対応する。繰り返しを回避するため、関連する開示を参照されたい。第1の連結接続の、対応する設計についての開示は、しかるべき変更を加えて、本発明のこの実施形態にも適用される。
【0016】
本発明の一実施形態では、前記ロッド及び前記スライダの各々は、金属で作製されているとともに繰り返し使用されるために構成されており、前記連続部品及び/又は前記延長部品は、プラスチックで作製されているとともに1回限り即ち、使い捨て部品として使用されるように構成されている。ロッド及びスライダから成る機構を複数回使用することができるという事実は、費用優位をもたらし、環境へのインパクトが低減される。このことは、多目的測定器具全体が1回限り使用される使い捨て用品として設計されている、先行技術から公知の解決策とは対照的である。
【0017】
本発明のさらなる利点及び特徴は、請求項から、及び、図面を参照して解説される、本発明の好ましい例示的な実施形態の以下の説明から、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明による多目的測定器具の一実施形態の簡略化された模式側面図を示す。
図2図1の多目的測定器具が大腿骨遠位部と脛骨近位部との間のAPオフセットを測定するために使用される第1の外科手術中の状況における簡略化された模式図を示す。
図3図1及び図2の多目的測定器具が、大腿骨部分切除部の厚さを測定するために使用される第2の外科手術中の状況における簡略化された模式図を示す。
図4図1に対応する図における本発明による多目的測定器具のさらなる一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1によると、多目的測定器具1が、膝関節置換手術で使用するために提供されている。このような膝関節置換手術のために、種々の外科技術が確立されてきた。1つの技術が、外科的行為におけるキネマティックアライメントTKA(膝関節全置換術)として知られている。多目的測定器具1は、特に、このような、キネマティックにアライメントされるTKAで使用するために提供されている。以下の文面において、当該外科的アプローチは、略してキネマティックアライメントとも呼ばれる。キネマティックアライメントは、いくつかの外科手術中の測定ステップ及び検証ステップを含む。例えば、外科的介入の開始時においては、大腿骨遠位部Fと脛骨近位部Tとの間の前後距離が、屈曲下で求められる(図2を参照)。この距離は、APオフセットWとも称される。外科的介入の終了時においては、APオフセットが測定され、さらに、当該APオフセットと、開始時に測定されたAPオフセットと、の比較が実行されることが多い。また、キネマティックアライメントは、大腿骨遠位部Fの部分切除を含み、当該部分切除の後に、切断された骨、即ち、大腿骨部分切除部R、の厚さDの測定が続く(図3を参照)。多目的測定器具1は、一方ではAPオフセットを測定し、他方では、当該厚さを測定する。
【0020】
多目的測定器具1は、ロッド2、スライダ3、ロッド2とスライダ3との間で形成された目盛りS、及び、連続部品4、を有する。
【0021】
ロッド2は、第1の端5と第2の端6との間で長手方向軸Xに沿って延びる。ロッド2は、一方端に第1の顎部7を有する。第1の顎部7は、第2の端6の領域内に配列されている。第1の顎部7は、長手方向軸Xに対して直交して配向された横軸Yに沿って、ロッド2から突出している。より正確には、第1の顎部7は、ロッド2の第2の端6から横軸Yに沿って突出している。第1の顎部7は、第1の内側表面8を有する。第1の内側表面8は、直線的に、且つ、横軸Yに対して平行に、延びるとともに、骨部分切除部Rの前面Vと当接するように構成されている(図3を参照)。
【0022】
スライダ3は、ロッド2上を、長手方向軸Xに沿って線形に可動に案内される。ロッド2上におけるスライダ3の線形の案内は、別の実施形態では異なる。
【0023】
示された実施形態において、ロッド2は、第1のガイド経路9及び第2のガイド経路10を有する。第1のガイド経路9及び第2のガイド経路10の各々は、第1の端5と第2の端6との間で長手方向軸Xと平行に延びるとともに、横軸Yに沿って互いに対向して位置している。スライダ3は、第1のガイド表面11及び第2のガイド表面12を有する。2つのガイド表面11及び12は、長手方向軸Xに対して平行に延びるとともに、横軸Yに関して互いに反対側に配列されている。第1のガイド表面11は、第1のガイド経路9に沿ってスライドすることによって動くことができる。第2のガイド表面12は、第2のガイド経路10に沿ってスライドすることによって動くことができる。同時に、スライダ3は、横軸Yを基準とした、2つのガイド経路9及び10間における形状嵌合(form-fit)係合により、保持されている。スライダのための線形ガイドの詳細な機能及び構造的セットアップは、本発明に本質的なものではない。したがって、これに関連するさらなる解説は、割愛することができる。
【0024】
スライダ3は、自身の第1の端13と自身の第2の端14との間で長手方向軸Xに沿って延びており、第2の端14から、横軸Yに対して平行な様態で突出している第2の顎部15を有する。第2の顎部15は、第2の内側表面16を有しており、第2の内側表面16は、直線的に、横軸Yに対して平行に延びるとともに、第1の内側表面8に対向して延びている。第2の内側表面16は、骨部分切除部Rの後面Hと当接するように構成されている(図3を参照)。
【0025】
第1の顎部7及び第2の顎部15は、それぞれ、ロッド2及びスライダ3から、横軸Yに対して平行に、共通の方向に突出している。図1の図面平面を基準として、顎部7及び8の両方は、下方に突出している。第1の内側表面8及び第2の内側表面16は、互いに対して平行に延びているとともに、互いに対向して延びている。図1の図面平面を基準として、第1の内側表面8は左に向いており、第2の内側表面16は右に向いている。
【0026】
目盛りSは、ロッド2とスライダ3との間で形成されており、骨部分切除部Rの厚さDを表示するように構成されている(図3を参照)。この目的のために、目盛りSは、第1の内側表面8及び第2の内側表面16に割り当てられており、第1の内側表面8と第2の内側表面16との間の、長手方向軸Xを基準とした距離Aを示している。目盛りSの設計に関する様々な可能性は、基本的に、当業者にとって公知であろう。
【0027】
示された実施形態において、目盛りSは、長手方向軸Xに沿って連続して配列された複数の目盛り線S1を有する。また、目盛りSは、ロッド2上に配列された読み取りマーカーS2を有する。各ケースにおいて、存在している及び/又は測定される距離Aは、読み取りマーカーS2上において、より正確には、読み取りマーカーS2の真上に位置付けられた目盛り線上において、読み取ることができる。
【0028】
連続部品4は、第1の顎部7に取り外し可能に接続されており、第3の内側表面17を有する。第3の内側表面17は、直線的に、横軸Yに対して平行に延びており、脛骨近位部Tと当接するように構成されている(図2参照)。連続部品4は、ロッド2から、横軸Yに関して、第1の顎部7よりもさらに突出している。第1の顎部7及び連続部品4の両方は、ロッド2の全く同じ側に突出している。本ケースにおいて、及び、図1の図面平面を基準として、第1の顎部7及び連続部品4の各々は、下方に突出し、及び/又は、下方に向いている。したがって、第3の内側表面17は、横軸Yに沿って、第1の内側表面8よりもさらに長手方向軸Xから離間している。
【0029】
第2の顎部15は、第2の外側表面18を有しており、第2の外側表面18は、直線的に、第2の内側表面16に対して平行に延びており、第2の内側表面16に対向して延びている。第2の外側表面18は、大腿骨遠位部Fと当接するように構成されている(図2を参照)。
【0030】
第1の内側表面8及び第3の内側表面17は、長手方向軸Xに沿って距離Bだけ、互いに離間している。第2の内側表面16及び第2の外側表面18も同様に、距離Bだけ、互いに離間している。このように、長手方向軸Xに関して、一方における第1の内側表面8と第3の内側表面17との間と、他方における第2の内側表面16と第2の外側表面18との間と、が一対の同一の距離だけ離間しているため、目盛りSは、第3の内側表面17と第2の外側表面18との間の長手方向距離を表示するように追加的に構成される。換言すると、一方では、第1の内側表面8及び第2の内側表面16が、そして、他方では、第3の内側表面17及び第2の外側表面18が、常に互いから(変更可能な)距離Aだけ離間している。
【0031】
したがって、目盛りSは、APオフセットW及び厚さDの両方を表示するように構成されている。
【0032】
図2及び図3に示されるように、一方ではAPオフセットWの測定が、他方では骨部分切除部Rの厚さDの測定が、多目的測定器具1の異なる構成においてここで生じている。当該構成は、第1の構成(図2)及び第2の構成(図3)とも称することができる。
【0033】
第1の構成において、連続部品4は、第1の顎部7に取り外し可能に接続されている。APオフセットWを測定するために、多目的測定器具1は、第3の内側表面17が前に向いた状態で、脛骨近位部T上に手動で配置される。多目的測定器具1の長手方向軸Xは、好ましくは、大腿骨の長手方向軸L1に対して平行に延びている。APオフセットWの測定は、通常、屈曲下で実行される。これにより、脛骨の長手方向軸L2が、大腿骨の長手方向軸L1に対してほぼ直交して延び、このため、多目的測定器具1の長手方向軸Xに対しても、ほぼ直交して延びる。第3の内側表面17を脛骨近位部T上に配置した後、スライダ3を、ロッド2に対して大腿骨遠位部Fの方向に、第2の外側表面18が接触するまで移動させる。すると、目盛りS上で、APオフセットWを上述した手法で読み取ることができる。
【0034】
キネマティックアライメントのさらなる過程においては、通常、大腿骨遠位部が部分切除される。図2の破線で示されるように、この部分切除は、通常、大腿骨の長手方向軸L1に対して直交して実行される。図3には、結果的に生じた骨部分切除部Rが示されている。骨部分切除部Rの厚さDは、多目的測定器具1の第2の構成において測定される。
【0035】
第2の構成において、連続部品4は、第1の顎部7から開放されている及び/又は取り外されている。厚さを測定するために、骨部分切除部Rを、第1の顎部7と第2の顎部15との間に置き、スライダ3を、ロッド2に対して長手方向に、第1の端5の方向に変位させる。これは、第1の内側表面8が前面Vと当接するようになるとともに第2の内側表面16が骨部分切除部Rの後面Hと当接するようになるまで行われる。前面Vと後面Hとの間の(最大)長手方向距離は、厚さDに対応しており、厚さDは、上述した手法で目盛りSから読み取ることができる。
【0036】
第2の構成に次いで、埋植された人工関節コンポーネント上におけるAPオフセットの新たな測定のために連続部品4が第1の顎部7に再び接続されてもよい。
【0037】
図2及び図3からさらに認めることができるように、第1の内側表面8は、APオフセットの測定には好適ではない。むしろ、一方における大腿骨遠位部Fと、他方における脛骨近位部Tと、への同時接触を可能にするために、器具の接触面が長手方向軸Xから或る一定の横方向距離を取ることが必要とされる。この目的のために、連続部品4は、長手方向軸Xから、第1の顎部7よりもさらに突出している。逆に、第3の内側表面17と第2の内側表面16との間の厚さ測定は可能ではない(図2)。この理由は、当該内側表面が、互いに直接的に対向していないためである。むしろ、横軸Yに関して、第3の内側表面17は、第2の内側表面16に対して下方にオフセットし、その逆の場合もある。対照的に、この目的のためには、第1の内側表面8及び第2の内側表面16が、互いに直接的に対向している。これにより、厚さを正しく測定することが可能になる(図3を参照)。この目的のために、連続部品4は、容易に取り外し可能となっている。
【0038】
第1の顎部7への連続部品4の取り付け及び第1の顎部7からの連続部品4の取り外しをできるだけ容易に行うことを可能にするために、ツール不要の第1の連結接続C1によって、連続部品4は第1の顎部7に接続される。ツール不要とは、第1の連結接続C1が、ツールを使用することなく取り外し可能及び接続可能であることを意味する。
【0039】
第1の連結接続C1は、異なる実施形態において異なる態様で構成されてもよく、例えば、ラッチ接続、プラグイン接続、又は、クランプ接続であることが可能である。
【0040】
示された実施形態において、第1の連結接続C1は、プラグイン接続である。プラグイン接続は、一方の第1の顎部7の好適な部分及び/又は構造部品と、他方の連続部品4の好適な部分及び/又は構造部品と、の間で形成される。
【0041】
示された実施形態において、第1の連結接続C1は、2つの第1の穴19及び2つの第1のピン要素20を有する。第1の穴19及び第1のピン要素20は、長手方向軸X及び横軸Yに関して直交し、共にプラグ接続される。本ケースにおいては、第1の穴19が、第1の顎部7に導入されている(図3参照)。第1のピン要素20は、連続部品4に永続的に接続されており、示された実施形態では、連続部品4上に一体化して形成されている。第1の穴19の各々は、貫通穴として設計されており、第1の顎部7の相互に向かい合う外側面間を貫通して延びている。第1のピン要素20の各々は、長手方向軸及び横軸に関して、側方に、及び直交して、連続部品4から突出している。第1のピン20、より正確には、その外周及び/又は直径は、第1の穴19にサイズを適合させてあり、その逆の場合もあり得る。特に、第1のピン要素20の直径は、第1の穴19の内径よりも僅かに大きい。これにより、堅牢であるものの依然として取り外し可能な連続部品4の嵌合が保証される。
【0042】
異なる実施形態では、異なる数の穴及びピン要素を有してもよいことが認識されるであろう。したがって、図に示されていない一実施形態では、一つの穴及び一つのピン要素のみが存在する。
【0043】
示された実施形態において、第1のピン要素20の各々は、一方の端面にスリット21が導入されている。スリット21は、第1のピン要素20の、半径方向における弾性ばね運動を支援する。この弾性ばね運動により、第1のピン要素20が第1の穴19内にプラグ接続されたときに、十分な降伏が保証される。
【0044】
図4は、本発明による多目的測定器具1aというさらなる一実施形態を示している。図4による多目的測定器具1aは、図1から図3による多目的測定器具1に、ほとんど対応している。図4による多目的測定器具1aにおける多目的測定器具1との本質的な差異についてのみ、以下に論じる。同一の構造部品及び/又は部分には、同一の参照符合を設け、別個に解説しない。異なる構造部品及び/又はセクションは、それらの設計及び/又は機能に関して、同一の参照符合に小文字を追加したものを用いて識別する。
【0045】
多目的測定器具1aは、異なる態様で設計されたスライダ3aを有する点で、多目的測定器具1とは異なる。スライダ3aは、第2の顎部15aを有する。第2の顎部15aは、大腿骨遠位部Fと当接するように構成されていない外側輪郭Kを有する。外側輪郭Kは、傾斜及び/又は湾曲している。当該傾斜及び/又は湾曲は、第2の顎部15aが大腿骨遠位部を正しく当接することを妨げる(図2参照)。それでもなお、APオフセットWの測定を可能にするために、多目的測定器具1aは、第2の顎部15aに取り外し可能に接続された延長部品22aであって、その上に第2の外側表面18aが形成されている延長部品22a、を有する。第2の外側表面18aの、残りの機能及び設計に関しては、図1から図3による実施形態に関して言及された内容を参照されたい。
【0046】
外側輪郭Kとは対照的に、第2の外側表面18は、直線的に、横軸Yに対して平行である。これにより、第2の外側表面18が、大腿骨遠位部Fを正しく当接することが可能になる。外側輪郭Kは、第2の外側表面18aにより少なくとも部分的に被覆されている。換言すると、延長部品22aは、長手方向軸Xに関して第2の顎部15aよりも突出している。この意味合いにおける延長部品22aは、多目的測定器具1aの前端面を形成している。
【0047】
延長部品22aは、第2の連結接続C2によって、第2の顎部15aに取り外し可能に接続されている。第2の連結接続C2は、異なる実施形態では異なる態様で設計されている。ラッチ接続、クランプ接続、又は、プラグイン接続が、再び想定可能である。
【0048】
示された実施形態において、第2の連結接続C2は、第1の連結接続C1に類似して設計されており、それゆえに、2つの第2の穴23a及び2つの第2のピン要素24aを有する。繰り返しを回避するため、他の点においては、第1の連結接続に関して言及された内容を参照されたい。
【0049】
示された実施形態において、ロッド2、並びに、それぞれのスライダ3及び3aの各々は、金属で作製されている。連続部品4及び延長部品22aの各々は、プラスチックで作製されている。金属で作製されることにより、ロッド2並びにスライダ3及び3aから成る機構の各々は、繰り返し使用されるために構成されている。対照的に、連続部品4及び延長部品22aは、使い捨て部品であり、即ち、1回限り使用されるように提供されている。

図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】