(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154455
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】制御システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/00 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
H02J3/00 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063739
(22)【出願日】2022-04-07
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】小間 香保里
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066AA05
5G066AE01
5G066AE09
5G066KA04
5G066KC01
5G066KD01
(57)【要約】
【課題】複数の設備それぞれのデマンドレスポンス後の動作制限の解除タイミングを適切に制御する。
【解決手段】DRサーバ10は、デマンドレスポンスによる複数の設備それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御する。DRサーバ10は、前記複数の設備のそれぞれが動作対象とする空間ごとの人の存否情報を取得する情報取得部11Bを備える。DRサーバ10は、前記デマンドレスポンス終了後の前記複数の設備の合計消費電力が所定基準よりも低くなるように、かつ、前記情報取得部により取得された前記存否情報に基づいて、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、前記各解除タイミングを制御するタイミング制御部1Cを備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デマンドレスポンスによる複数の設備それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御する制御システムであって、
前記複数の設備のそれぞれが動作対象とする空間ごとの人の存否情報を取得する情報取得部と、
前記デマンドレスポンス終了後の前記複数の設備の合計消費電力が所定基準よりも低くなるように、かつ、前記情報取得部により取得された前記存否情報に基づいて、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、前記各解除タイミングを制御するタイミング制御部と、
を備える制御システム。
【請求項2】
前記存否情報は、前記各空間内での単位床面積当りの人の数の情報を含み、
前記タイミング制御部は、第1空間を動作対象とした設備よりも前記単位床面積当りの人の数が前記第1空間よりも多い第2空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように前記各解除タイミングを制御する、
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記タイミング制御部は、前記各空間の特性を取得し、取得した前記特性に基づいて前記各解除タイミングを制御する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記タイミング制御部は、前記複数の設備の少なくとも一部について前記デマンドレスポンスの終了タイミングから前記動作制限を解除するタイミングまでの期間を示す遅延時間を設定することにより前記各解除タイミングを制御する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記情報取得部は、前記遅延時間が設定された設備が動作対象とする空間内の前記遅延時間の経過時における人の有無を示す情報を取得し、
前記タイミング制御部は、前記遅延時間の経過時の前記情報が人の居ないことを示している空間を動作対象とする設備の動作の制限が解除されないように前記各解除タイミングを制御する、
請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
デマンドレスポンスによる複数の設備それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御するコンピュータを、
前記複数の設備のそれぞれが動作対象とする空間ごとの人の存否情報を取得する情報取得部と、
前記デマンドレスポンス終了後の前記複数の設備の合計消費電力が所定基準よりも低くなるように、かつ、前記情報取得部により取得された前記存否情報に基づいて、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、前記各解除タイミングを制御するタイミング制御部と、
として動作させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デマンドレスポンスによる複数の設備それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御する制御システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デマンドレスポンス(以下、DRともいう)では、設備の電源オフなどの動作制限を行い、これにより削減された消費電力によりネガワットが創出される。このような設備の一例として、空調機器に使用される熱源設備などが挙げられる。このような設備では、デマンドレスポンス終了後の動作制限解除時(例えば再度の起動時)の単位時間当たりの消費電力が、定常運転時の単位時間当たりの消費電力よりも大きい。従って、DR後にこれら設備の各動作を一斉に解除すると、この解除により消費電力が過大となってしまう。このような現象は、リバウンド効果とも呼ばれる。
【0003】
上記リバウンド効果による消費電力の増大を抑制する技術として、特許文献1には、設備ごとに動作制限の解除タイミングを遅らせる遅延時間を設ける技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
設備(熱源設備など)の動作対象となる空間(空調空間など)の人の存在有無を考慮せずに前記の設備ごとに動作制限の解除を遅らせる遅延時間を設ける場合には、遅延時間の長い設備の動作対象となる空間に人が居た場合、当該遅延時間のために当該設備の動作の再開、例えば空調の再開が遅くなってしまい、当該空間に居る人が例えば暑い又は寒いなどの不快を感じる不都合が生じ得る。よって、設備の動作制限の解除タイミングの制御が、各設備の動作対象となる空間にとって適切でない事態が生じ得る。
【0006】
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、複数の設備それぞれのデマンドレスポンス後の動作制限の解除タイミングを適切に制御することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る制御システムは、デマンドレスポンスによる複数の設備それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御する制御システムであって、前記複数の設備のそれぞれが動作対象とする空間ごとの人の存否情報を取得する情報取得部と、前記デマンドレスポンス終了後の前記複数の設備の合計消費電力が所定基準よりも低くなるように、かつ、前記情報取得部により取得された前記存否情報に基づいて、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、前記各解除タイミングを制御するタイミング制御部と、を備える。
【0008】
一例として、前記存否情報は、前記各空間内での単位床面積当りの人の数の情報を含み、前記タイミング制御部は、第1空間を動作対象とした設備よりも前記単位床面積当りの人の数が前記第1空間よりも多い第2空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように前記各解除タイミングを制御する。
【0009】
一例として、前記タイミング制御部は、前記各空間の特性を取得し、取得した前記特性に基づいて前記各解除タイミングを制御する。
【0010】
一例として、前記タイミング制御部は、前記複数の設備の少なくとも一部について前記デマンドレスポンスの終了タイミングから前記動作制限を解除するタイミングまでの期間を示す遅延時間を設定することにより前記各解除タイミングを制御する。
【0011】
一例として、前記情報取得部は、前記遅延時間が設定された設備が動作対象とする空間内の前記遅延時間の経過時における人の有無を示す情報を取得し、前記タイミング制御部は、前記遅延時間の経過時の前記情報が人の居ないことを示している空間を動作対象とする設備の動作の制限が解除されないように前記各解除タイミングを制御する。
【0012】
本発明に係るプログラムは、デマンドレスポンスによる複数の設備それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御するコンピュータを、前記複数の設備のそれぞれが動作対象とする空間ごとの人の存否情報を取得する情報取得部と、前記デマンドレスポンス終了後の前記複数の設備の合計消費電力が所定基準よりも低くなるように、かつ、前記情報取得部により取得された前記存否情報に基づいて、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、前記各解除タイミングを制御するタイミング制御部と、として動作させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の設備それぞれのデマンドレスポンス後の動作制限の解除タイミングが適切に制御される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、DRサーバとして構成された、本発明の実施の形態に係る制御システムの構成図である。
【
図2】
図2は、設備情報テーブルの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、空間情報テーブルの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、存否情報テーブルの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、制限解除管理テーブルの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、DRサーバとして構成された
図1の制御システムの内部のブロック図である。
【
図7】
図7は、初期の制限解除管理テーブルの構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、タイミング制御処理のフローチャートである。
【
図9】
図9は、
図7のあとの制限解除管理テーブルの構成例を示す図である。
【
図13】
図13は、第2のタイミング制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る復帰システムを、図面を参照しながら説明する。
【0016】
本実施の形態に係るリバウンド防止システムは、
図1に示すDR(デマンドレスポンス)サーバ10として構成されている。DRサーバ10は、アグリゲータにより管理及び運用され、需要家A及びBに対してネガワット創出の開始及び終了を指示することでDRを実施するように構成されている。以下、需要家A及びBについて説明してから、DRサーバ10を説明する。なお、
図1では、DRに参加する需要者として、需要家A及びBを例示しているが、DRに参加する需要者の数は任意である。
【0017】
需要家A及びBは、ビルディングなどの建物20及び30をそれぞれ所有しており、当該建物20及び30での消費電力を削減することでネガワットを創出する。
【0018】
需要家Aが所有する建物20には、設備21-1~21-3と、人検知部22-1~22-5と、BAS(Building Automation System)23と、が設けられている。建物20は、部屋などの空間29A~29Eを備える。設備21-1~21-3を総称して設備21ともいう。人検知部22-1~22-4を総称して人検知部22ともいう。空間29A~29Eを総称して空間29ともいう。
【0019】
設備21は、空調システムに使用されている熱源設備などである。設備21-1は、建物20の空間29Aを空調対象つまり動作対象として動作する。設備21-2は、空間29B及び29Cを空調対象つまり動作対象として動作する。設備21-3は、空間29D及び29Eを空調対象つまり動作対象として動作する。
【0020】
人検知部22-1~22-5は、建物20の空間29A~29Eをそれぞれ検知対象とし、検知対象の空間39に居る人の人数を検出する。人検知部22は、検知対象の空間29に配置された赤外線センサ、人感センサなどの各種センサなどにより構成される。人検知部22は、検知対象の空間29の出入口に配置された、空間29への人の入退室を管理する入退室管理装置などであってもよい。人検知部22は、検知対象の空間29に配置され、空間29内の人が所持する携帯端末又はICタグなどと無線通信することにより、空間29内の人を検知する無線通信モジュールなどであってもよい。
【0021】
BAS23は、コンピュータシステムなどからなる。BAS23は、設備22の動作を制御する他、人検知部22からの人の検知結果を取得する。BAS23は、通信ネットワークNWを介してDRサーバ10と通信し、DRの実施などを実行する。BAS23の動作の詳細は後述する。
【0022】
需要家Bが所有する建物30には、設備31-1~31-2と、人検知部32-1~32-4と、BAS33と、が設けられている。建物30は、部屋などの空間39A~39Dを備える。設備31-1~31-2を総称して設備31ともいう。人検知部32-1~32-4を総称して人検知部32ともいう。空間39A~39Dを総称して空間39ともいう。
【0023】
設備31は、空調システムに使用されている熱源設備などである。設備31―1は、建物30の空間39A~39Cを空調対象つまり動作対象として動作する。設備31―2は、建物30の空間39Dを空調対象つまり動作対象として動作する。
【0024】
人検知部32-1~32-4は、建物30の空間39A~39Dをそれぞれ検知対象とし、検知対象の空間39に居る人の人数を検出する。人検知部32は、人検知部22と同様、赤外線センサなどの各種センサ、入退室管理装置、又は、無線通信モジュールなどからなる。
【0025】
BAS33は、BAS23と同様、コンピュータシステムなどからなり、設備31の動作を制御する他、人検知部32からの人の検知結果を取得する。BAS33は、通信ネットワークNWを介してDRサーバ10と通信し、DRの実施などを実行する。BAS33の動作の詳細は後述する。
【0026】
DRサーバ10は、DRの実施時に、BAS23及び33に対して設備21及び31の少なくとも一部の動作の制限を指示する。動作の制限は、電源オフなどを含み、動作の制限により省電力が図られる。全設備21及び31のうちのどの設備の動作を制限するかは、予め決定されていてもよいし、不図示の電気事業者からのDRの指示があったときにDRサーバ10が所定のアルゴリズムにより決定してもよい。
【0027】
BAS23は、上記の指示に基づいて設備21-1~21-3のうちの少なくとも一部の設備21の動作を制限する。BAS33は、上記の指示に基づいて設備31-1~31-2の動作を制限する。
【0028】
DRサーバ10は、DRの終了時に、BAS23及びBAS33に対して設備21又は設備31の動作制限の解除を指示する。設備21及び31の動作制限解除時の単位時間当たりの消費電力は、定常運転時の単位時間当りの消費電力よりも大きくなる。このため、DRにより動作停止していた複数の設備21及び31が一度に動作再開すると、全体の消費電力が過大となってしまう。このような現象をリバウンド効果ともいう。また、設備21又は31の起動タイミングから定常運転復帰までの期間をリバウンド期間ともいう。
【0029】
上記リバウンド効果の発生を防止するため、DRサーバ10は、設備21及び31それぞれの動作制限の各解除タイミングを制御する。この制御時、DRサーバ10は、各解除タイミングを適切に制御するため、空間29又は39内の人の存否情報に基づいて、各解除タイミングを制御する。以下、このようなDRサーバ10の詳細を説明する。
【0030】
DRサーバ10は、サーバコンピュータなどからなる。DRサーバ10は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ11と、プロセッサ11のメインメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)12と、を備える。DRサーバ10は、プロセッサ11が実行するプログラム、及び、プロセッサ11が使用するデータなどを記憶している記憶装置13と、通信ネットワークNWに接続されたNIC(Network Interface Card)14と、をさらに備える。
【0031】
記憶装置13は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶装置からなる。記憶装置13には、設備情報テーブルT1と、空間情報テーブルT2と、存否情報テーブルT3と、制限解除管理テーブルT4と、が格納されている。各テーブルT1~T4は、プロセッサ11により参照及び管理される。
【0032】
設備情報テーブルT1には、設備21又は31のそれぞれごとに、その設備21又は31に関する情報が格納されている。
図2に示すように、設備情報テーブルT1には、設備21-1~21-3及び31のいずれかを識別する設備IDに対応付けれて、空間ID、動作制限の解除順序、リバウンド発生量、及び、リバウンド時間が格納されている。
【0033】
空間IDは、対応する設備(その空間IDに対応付けれた設備IDが識別する設備をいう。以下、同様。)の動作対象つまり空調対象となっている空間を識別する識別情報である。設備ID及び空間IDのそれぞれは、ここでは、各設備又は各空間に付された符号となっている。例えば、設備21-1の設備IDは、「21-1」に設定されている。空間39Bの空間IDは、「39B」となっている。
【0034】
動作制限の解除順序は、対応する設備の、DR終了後に動作制限が解除される順序を示している。解除順序は、数字が若いほど早く解除される。各解除順序は、上記リバウンド効果により消費電力が過大にならないよう、リバウンド発生量及びリバウンド時間を考慮して、需要家A及びBなどにより予め指定されている。ここでは、全設備21及び31の動作が制限されたDR後に、全設備21及び31の動作制限を順次解除することを想定して解除順序が設定される。これにより、実際のDRで全設備21及び31について動作制限がなされた場合であっても、一部の設備21及び31について動作制限がなされた場合であっても、前記の解除順序に従って動作制限の解除がなされることで(後述の基準遅延時間を参照)、上記リバウンド効果による消費電力の過大な増加が抑制される。
【0035】
リバウンド発生量は、対応する設備の動作の制限が解除されてから、この設備が定常運転に移行するまでの期間における10分当りの消費電力量である。リバウンド時間は、対応する設備の動作の制限が解除されてから、この設備が定常運転に移行するまでの期間である。対応する設備の動作の各制限は、ここでは、設備の電源のオフとする。従って、設備情報テーブルT1に登録されているリバウンド発生量及びリバウンド時間は、その設備の起動時の消費電力量及び起動時間となっている。
【0036】
空間情報テーブルT2には、各空間29又は39に関する情報が格納されている。
図3に示すように、空間情報テーブルT2には、各空間29又は39を識別する空間IDのそれぞれに対応付けられて、その空間(つまり、対応する空間IDにより識別される空間29又は39)の床面積と、その空間の収容人数と、その空間の種別と、その空間の場所と、その空間に窓がある場合の窓の向きと、その空間を検知対象とする人検知部22又は32を識別する検知部IDと、が格納されている。検知部IDには、人検知部に付されている符号が使用されている。
【0037】
存否情報テーブルT3には、各空間29又は39に居る人に関する情報が格納されている。
図4に示すように、存否情報テーブルT3には、空間IDのそれぞれに対応付けられて、在空間人数と、在空間割合と、優先順位と、が格納されている。
【0038】
在空間人数は、対応する空間を検知対象とする人検知部22又は32により検知された、当該空間に居る人の人数である。
【0039】
在空間割合は、対応する空間に居る人の単位床面積当りの人数であり、在空間人数÷当該空間の床面積により導出される。
【0040】
優先順位は、在空間割合の順位であり、当該在空間割合が高い方が上位となる。この優先順位が高い空間29又は39を動作対象とする設備21又は31の動作制限が優先的に解除される。
【0041】
在空間人数と、在空間割合と、優先順位とは、対応する空間に居る人の存否を示す存否情報を構成している。この存否情報は、プロセッサ11により一定期間ごとに動的に更新される(詳細は後述)。
【0042】
制限解除管理テーブルT4には、動作制限を解除するための情報が設備21又は31のそれぞれごとに格納されている。
図5に示すように、制限解除管理テーブルT4には、設備IDのそれぞれに対応付けられて、優先順位と、解除対象の別と、運転状態と、基準遅延時間と、調整後遅延時間と、定常状態到達時間と、が格納されている。設備IDに対応付けられたこれら各情報は、プロセッサ11により一定期間ごとに動的に更新される(詳細は後述)。
【0043】
優先順位は、存否情報テーブルT3の優先順位であり、設備情報テーブルT1の空間IDと設備IDとの対応関係が参照されて制限解除管理テーブルT4に格納される。
【0044】
解除対象の別は、対応する設備が、現在動作制限の解除の対象であるか非対象であるかを特定する情報である。
【0045】
運転状態は、対応する設備の現在の運転状態であり、ここでは、動作非制限中(ここでは電源オン中)及び動作制限中(ここでは電源オフ中)のいずれかを取り得る。
【0046】
基準遅延時間及び調整後遅延時間は、DR終了時等のタイミングから、対応する設備21又は31の動作制限を解除するタイミングまでの期間を示す。基準遅延時間は、動作制限の解除順序、リバウンド発生量などの各種情報により決定される。調整後遅延時間は、基準遅延時間が、存否情報の優先順位つまり空間29又は39に居る人の有無に応じて調整された時間である。
【0047】
定常運転到達時間は、対応する設備21又は31が前記任意のタイミングから定常運転に到達するまでの時間であり、調整後遅延時間とリバウンド時間とに基づいて導出される。
【0048】
図1のプロセッサ11は、記憶装置13に記憶されているプログラムを実行することにより、
図6に示すDR実施部11A、情報取得部11B、タイミング制御部11C、及び、動作制限解除部11Dとして動作する。
【0049】
DR実施部11Aは、BAS23及び33に対して設備21及び31の少なくとも一部の動作の制限を指示するDRを実施する。全設備21及び31のうちのどの設備の動作を制限するかは、上述したような任意の方法により特定されればよい。
【0050】
DR実施部11Aは、DRを実施した場合、制限解除管理テーブルT4のうち、動作の制限を指示した設備21及び31の「設備ID」に対応する「運転状態」を「動作制限中」に更新し、「解除対象の別」を「解除対象」に更新する。「解除対象の別」を「解除対象」に更新するのは、動作制限された設備21又は31は、DR終了時において、動作制限の解除の対象となるからである。DR実施部11Aは、制限解除管理テーブルT4のうち、動作の制限を指示していない設備21及び31の設備IDに対応する「運転状態」については「動作非制限中」に更新し、「解除対象の別」を「非解除対象」に更新する。このように更新された制限解除管理テーブルT4の内容(
図5よりも前の状態の内容)を
図7に例示する。
図7では、設備21-2~21-3及び31-1~31-2が動作制限の対象となっている。
【0051】
図6の情報取得部11Bは、DRの終了タイミングにおいて、NIC14を介してBAS23及び24と通信し、人検知部22及び32のそれぞれが検知した人の人数である「在空間人数」を取得する。情報取得部11Bは、取得した「在空間人数」に基づいて、空間29及び39のそれぞれに居る人の単位床面積当たりの人数である「在空間割合」を導出する。さらに、導出した各「在空間割合」を比較して、「優先順位」を導出する。情報取得部11Bは、これら導出により「在空間割合」及び「優先順位」を取得する。情報取得部11Bは、取得した、「在空間人数」、「在空間割合」、及び、「優先順位」、つまり、存否情報を、空間IDごとに存否情報テーブルT3に格納する(
図4参照)。
【0052】
タイミング制御部11Cは、「基準遅延時間」及び「調整後遅延時間」を設定することで、DRの対象となって動作制限されている設備21又は31の動作制限の各解除タイミングを制御する。このような動作を実現するため、タイミング制御部11Cは、
図8に示すタイミング制御処理を実行する。当該タイミング制御処理は、DRの終了タイミングに実行する。
【0053】
タイミング制御部11Cは、まず、動作制限の解除対象となる設備21又は31を解除対象設備Xとして特定する(ステップS11)。具体的に、タイミング制御部11Cは、制限解除管理テーブルT4を参照し、「解除対象」に対応する「設備ID」を取得する。ステップS11では、通常、複数の解除対象設備Xが特定される。制限解除管理テーブルT4は、
図7の内容とする。このため、設備21-2~21-3及び31-1~31-2が解除対象設備Xとして特定され、設備ID「21-2」~「21-3」及び「31-1」~「31-2」が取得される。
【0054】
タイミング制御部11Cは、特定した解除対象設備Xのそれぞれについて「基準遅延時間」を設定する(ステップS12)。
【0055】
ステップS12の一例として、タイミング制御部11Cは、
図2に示す設備情報テーブルT1を参照し、解除対象設備Xの設備ID「21-2」~「21-3」及び「31-1」~「31-2」に対応する、「動作制限の解除順序」、及び、「リバウンド時間」を取得する。その後、タイミング制御部11Cは、取得した「動作制限の解除順序」、及び、「リバウンド時間」に基づいて、「基準遅延時間」を
図7に示す制限解除管理テーブルT4に格納していく。例えば、
図7と
図9を比較して理解されるように、タイミング制御部11Cは、最上位である「第1位」の解除順序の設備ID「21-3」及び「31-1」に対応する基準遅延時間として「0分」を格納する。タイミング制御部11Cは、「第2位」の解除順序の設備IDに対応する基準遅延時間として、最上位の解除順序のリバウンド時間(余裕を見てリバウンド時間+所定時間の時間であってもよい。以下、リバウンド時間について同じ)を格納する。同順位の設備が複数ある場合、前記のリバウンド時間は、ここでは、最も長いリバウンド時間が採用されるものとするが、どのリバウンド時間が採用されるかは任意である。
図9の例では、最上位の解除順序のリバウンド時間、10分及び40分のうち「40分」が基準遅延時間として採用されている。
【0056】
以上のように、タイミング制御部11Cは、第n位の解除順序の「設備ID」に対応する「基準遅延時間」として、第n-1位の解除順序のリバウンド時間(n=1の場合は、0分)を格納する。上述のように、解除順序は、リバウンド効果により消費電力が過大にならないよう予め指定されているので、ステップS12により、リバウンド効果により消費電力が過大になってしまうことが抑制される。なお、基準遅延時間の設定については、特許文献1に記載の技術が用いられてもよい。
【0057】
タイミング制御部11Cは、その後、存否情報テーブルT3を参照して、複数の解除対象設備Xのそれぞれについての存否情報を取得する(ステップS13)。具体的に、タイミング制御部11Cは、複数の解除対象設備Xの各「設備ID」に対応する「空間ID」を設備情報テーブルT1から取得する。その後、タイミング制御部11Cは、取得した各「空間ID」にそれぞれ対応する存否情報を存否情報テーブルT3から取得する。ここでは、
図4の存否情報テーブルT3が参照され、空間ID「29A」~「29E」及び「39A」~「39D」のそれぞれに対応する存否情報(在空間人数、在空間割合、及び、優先情報)が取得される。
【0058】
その後、タイミング制御部11Cは、制限解除管理テーブルT4のうち、上記で取得した存否情報に含まれる在空間人数が0人の設備IDに対応する「解除対象の別」を「非解除対象」に変更する(ステップS14)。1つの設備21又は31が複数の空間29又は39を動作対象としている場合、当該設備の「設備ID」について、タイミング制御部11Cは、全ての存否情報の「在空間人数」が「0人」の設備IDに対応する「解除対象の別」を「非解除対象」に変更する。ここでは、設備ID「31-2」に対応する空間ID「39D」(
図2参照)に対応する存否情報に含まれる「在空間人数」が「0人」であるので、
図9の制限解除管理テーブルT4のうち、設備ID「31-2」に対応する「解除対象の別」が
図10に示すように「非解除対象」に変更される。
【0059】
タイミング制御部11Cは、「非解除対象」に変更した設備を除いた解除対象設備Xについての存否情報に含まれる「優先順位」を解除対象設備Xに設定する(ステップS15)。ここでは、タイミング制御部11Cは、「非解除対象」に変更した設備31-2を除いた設備21-2、21-3、及び31-1についての存否情報に含まれる「優先順位」を
図10の制限解除管理テーブルT4に格納する。「優先順位」の格納後の制限解除管理テーブルT4を
図11に示す。1つの解除対象設備Xが複数の空間を動作対象としており、優先順位が複数ある場合には、最上位の優先順位が登録される。ここでは、設備ID「21-2」、「21-3」、及び「31-1」のそれぞれに対応して、優先順位「2位」、「1位」、「3位」が格納される。
【0060】
その後、タイミング制御部11Cは、優先順位を格納した解除対象設備Xのそれぞれに対して基準遅延時間を調整し、調整後の遅延時間を調整後遅延時間として設定する(ステップS16)。
【0061】
ステップS16の一例として、タイミング制御部11Cは、制限解除管理テーブルT4において、最上位(第1位)の「優先順位」に対応する「調整後遅延時間」として「0分」を制限解除管理テーブルT4に格納する。ここでは、設備ID「21-3」に対応する「調整後遅延時間」として「0分」が格納されるが、「基準遅延時間」はすでに「0分」である。つまり、遅延時間は変更されていない。このような場合、次の順位(第2位)の「優先順位」に対応する「調整後遅延時間」として「0分」を制限解除管理テーブルT4に格納する(
図12参照)。ここでは、設備ID「21-2」に対応する「調整後遅延時間」として「0分」が格納され、基準遅延時間「40分」が調整後遅延時間「0分」に調整されたことになる。この調整により、遅延時間が「0分」で動作制限が解除される設備が増えたことになり、リバウンド発生量の合計量が増える。そこで、「優先順位」が設備ID「21-2」よりも下位、かつ、「基準遅延時間」が「0分」の設備ID「31-1」の遅延時間が調整される。具体的に、タイミング制御部11Cは、設備ID「21-2」及び「21-3」に対応する「リバウンド時間」のうち長い方のリバウンド時間「20分」を、
図2の設備情報テーブルT1から取得する。タイミング制御部11Cは、取得したリバウンド時間「20分」を設備ID「21-2」に対応する「調整後遅延時間」として、制限解除管理テーブルT4に格納する(
図12参照)。
【0062】
上記のようにして、タイミング制御部11Cは、ステップS16において、「優先順位」が上位の設備21又は31の「調整後遅延時間」を「基準遅延時間」よりも短縮するように調整した場合、その設備よりも下位の「優先順位」の「調整後遅延時間」を「基準遅延時間」よりも繰り下げる。このようにして、タイミング制御部11Cは、リバウンド発生量の合計が、所定基準(消費電力が過大とならない程度の基準)よりも低く保たれたまま、設備21又は31の動作制御の解除タイミングを制御するとよい。
【0063】
その後、タイミング制御部11Cは、「調整後遅延時間」を格納した各「設備ID」について、調整後遅延時間+リバウンド期間で算出される期間を、定常状態到達時間として制限解除管理テーブルT4に格納する(ステップS17、
図5参照)。
【0064】
図6に戻り、動作制限解除部11Dは、DR終了時からの経過時間の計測を開始するとともに、制限解除管理テーブルT4を監視する。そして、動作制限解除部11Dは、経過時間(0分を含む)が合致する「調整後遅延時間」に対応する設備IDの設備21又は31の動作制限の解除をBAS23又は33に指示する。これにより、DRの対象となった設備21又は31の動作制限が順次解除される。動作制限解除部11Dは、解除の指示を行った場合、制限解除管理テーブルT4における、解除の指示を行った設備21又は31の設備IDに対応する「解除対象の別」及び「運転状態」を「非解除対象」及び「動作非制限中」に変更する。なお、非解除対象となった設備31-2の動作制限は、他の設備の動作制限が解除されたあと任意のタイミングで解除されればよい。
【0065】
前記の経過時間が「0分」よりも後の「調整後遅延時間」に合致した場合、タイミング制御部11Cは、そのときの存否情報にもとづいて、調整後遅延時間を調整してもよい。このような処理は、動作制限がなされている設備がいまだ多数ある場合に有効である。この場合、情報取得部11Bは、定期的に、在空間人数、在空間割合、及び、優先順位を取得し、存否情報テーブルT3を更新する。
【0066】
上記の場合、タイミング制御部11Cは、例えば、
図13に示す第2のタイミング制御処理を実行する。タイミング制御部11Cは、まず、「非解除対象」かつ「動作制限中」の設備21又は31を特定する(ステップS31)。タイミング制御部11Cは、例えば、制限解除管理テーブルT4を参照し、「非解除対象」かつ「動作制限中」に対応した「設備ID」を取得する。
【0067】
タイミング制御部11Cは、その後、特定した設備21又は31に関する存否情報を存否情報テーブルT3から取得する(ステップS32)。具体的に、タイミング制御部11Cは、上記で取得した「設備ID」に対応する「空間ID」を設備情報テーブルT1を参照して取得し、取得した「空間ID」に対応する存否情報を存否情報テーブルT3を参照して取得する。その後、タイミング制御部11Cは、存否情報に含まれる再空間人数が0人でなければ、前記の「非解除対象」を「解除対象」に変更する(ステップS33)。
【0068】
その後、タイミング制御部11Cは、ステップS11、S13~S17の処理と同様の処理を行う。
【0069】
以上のように、この実施の形態のタイミング制御部11Cは、DR終了後の複数の設備のリバウンド発生量の合計が所定基準よりも低くなるように、かつ、情報取得部11Bにより取得された存否情報に基づいて、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、設備の動作制限の解除タイミングを制御する(
図8の処理参照)。これにより、人の居る空間を動作対象とした設備を素早く動作再開させることができ、複数の設備それぞれのDR後の動作制限の解除タイミングが適切に制御される。また、人が居ない空間を動作対象とする設備の動作制限の解除は後回しにされるため、このような観点からも、複数の設備それぞれのDR後の動作制限の解除タイミングが適切に制御される。
【0070】
オフィスビルなどの建物では、DRは夕方に実施されることが多く、DRの終了時は就業時刻を過ぎていることが多い。この場合、特に、人が居ない空間が多くなる。本実施の形態では、人の居ない空間を動作対象とした設備よりも人の居る空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように、設備の動作制限の解除タイミングが制御されるので、複数の設備それぞれのDR後の動作制限の解除タイミングが適切に制御される。
【0071】
また、存否情報は、各空間内での単位床面積当りの人の数の情報を含む。そして、タイミング制御部11Cは、第1空間を動作対象とした設備よりも単位床面積当りの人の数(在空間割合)が第1空間よりも多い第2空間を動作対象とした設備の方の動作制限が優先的に解除されるように前記の解除タイミングを制御する。これにより、人の密度が高い空間を動作対象とする設備を素早く動作再開させることができ、複数の設備それぞれのDR後の動作制限の解除タイミングが適切に制御される。
【0072】
なお、タイミング制御部11Cは、
図3の「用途」、「場所」、「向き」などの空間の特定を取得し、取得した特性に基づいて上記の解除タイミングを制御してもよい。例えば、タイミング制御部11Cは、来客の可能性がある店舗スペース、会議室などの空間を動作対象とする設備については、遅延時間を短くするよう設定してもよい。また、夏などにおいては、日差しが入りやすく暑くなりやすい高層階の南向きの空間について、冷房に関連する設備の遅延時間を短くするようにしてもよい。これらのように、タイミング制御部11Cは、空間の用途又は季節に応じて解除タイミングを早めたり遅めたりする制御を行ってもよい。
【0073】
タイミング制御部11Cは、例えば、複数の設備の少なくとも一部についてDRの終了タイミングから動作制限を解除するタイミングまでの期間を示す調整後遅延時間を設定することにより各解除タイミングを制御すればよい。遅延時間により、動作制限の解除タイミングの制御が容易となる。
【0074】
情報取得部11Bは、上記のように、例えば、遅延時間が設定された設備が動作対象とする空間内の遅延時間の経過時における人の有無を示す情報(存否情報など)を取得するとよい。タイミング制御部11Cは、上記のように、遅延時間の経過時の前記情報が人の居ないことを示している空間を動作対象とする設備の動作の制限が解除されないように前記の解除タイミングを制御するようにするとよい(
図13の処理におけるステップS11、S13、及びS14参照)。これにより、遅延時間の経過時において、人が居なくなった空間について、設備の動作制限を解除することが抑制され、不必要な動作制限の解除が抑制される。従って、複数の設備それぞれのDR後の動作制限の解除タイミングが適切に制御される。
【0075】
上記実施の形態については、種々の変更が可能である。例えば、タイミング制御部11Cは、リバウンド発生量の合計が所定基準よりも低くなるように、設備21又は31の動作制御の解除タイミングを制御する方法は任意である。タイミング制御部11Cは、例えば、遅延時間を0分とした設備のリバウンド発生量の合計が所定基準を超えている場合に、当該設備のうち、在空間割合の最も低い空間を動作対象とした設備については、遅延時間を0分よりも長い時間(例えば、リバウンド時間以降の時間)に設定してもよい。タイミング制御部11Cは、遅延時間を基準遅延時間を介さずに設定してもよい。また、遅延時間を設けずに、動作制御の解除タイミングが制御されてもよい。また、タイミング制御部11Cは、上記の優先順位ではなく、在空間割合に応じて決定された所定の重みに基づいて、調整後遅延時間を調整してもよい。上記動作制限の解除タイミングの制御は、1の需要家ごとに個別に行われてもよい。また、上記各部11B~11Cは、BAS23又は33側に設けられてもよい。また、各部11B~11Dは、DRサーバ10と、BAS23又は33とに分散して設けられてもよい。設備は、熱源設備ではなく、他の空調設備、又は、照明装置などであってもよい。
【0076】
上記ではDRサーバ10、BAS23、又は、BAS33として構成されている制御システムのハードウェア構成は任意である。各部11A~11Dの少なくとも一部は、1以上の論理回路により構成されてもよい。論理回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などが挙げられる。プログラムは、記憶装置13以外の他の非一時的な記憶媒体に格納されてもよい。本実施形態の「システム」は、一台のコンピュータなどの装置であってもよいし、ネットワークなどを介して接続された複数のコンピュータなどの装置の集合であってもよい。
【0077】
以上、実施の形態及び変形例を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、本発明には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る、上記の実施の形態及び変形例に対する様々な変更が含まれる。上記実施の形態及び変形例に挙げた各構成は、矛盾の無い範囲で適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0078】
10…DRサーバ、11A…DR実施部、11B…情報取得部、11C…タイミング制御部、11D…動作制限解除部、13…記憶装置、20…建物、21-1~21-3…設備、22-1~22-5…人検知部、29A~29E…空間、30…建物、31-1~31-2…設備、32-1~32-4…人検知部、39A~39D…空間。