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特開2023-154484無線通信システム、無線通信方法、及び管制局
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154484
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】無線通信システム、無線通信方法、及び管制局
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/08 20090101AFI20231013BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20231013BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20231013BHJP
【FI】
H04W24/08
H04W24/10
H04W64/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063794
(22)【出願日】2022-04-07
(71)【出願人】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】玉木 諭
(72)【発明者】
【氏名】石井 裕丈
(72)【発明者】
【氏名】石本 英史
(72)【発明者】
【氏名】桐村 亮好
(72)【発明者】
【氏名】江口 裕介
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA33
5K067BB26
5K067BB41
5K067DD20
5K067DD43
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】
【課題】高い信頼性を有する無線通信システムを提供する。
【解決手段】管制局と、無線通信を介して管制局と接続される複数の移動車両とからなる管制システムにおける無線通信の異常検知システムが構成される。複数の移動車両は、定期的に位置情報及び無線通信の品質を示す無線通信品質情報を測定して、その測定結果を管制局に報告する。管制局は、複数の移動車両から報告された測定結果のうち、第1の時間範囲に属する測定結果を前記位置情報に基づいてグループ化し、グループ化した位置ごとに前記無線通信品質情報の分布を学習する。さらに管制局は、複数の移動車両から報告された測定結果のうち、第1の時間範囲とは別の第2の時間範囲に属する測定結果を取得し、学習した位置範囲ごとの無線通信品質情報の分布を用いて、第2の時間範囲に属する測定結果における外れ値の存在比率を導出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管制局と、無線通信を介して前記管制局と接続される複数の移動車両とを含む管制システムにおける無線通信システムであって、
前記複数の移動車両は、定期的に位置情報及び前記無線通信の品質を示す無線通信品質情報を測定して、その測定結果を前記管制局に報告し、
前記管制局は、前記複数の移動車両から報告された前記測定結果のうち、第1の時間範囲に属する測定結果を前記位置情報に基づいてグループ化し、グループ化した位置範囲ごとに前記無線通信品質情報の分布を学習し、
さらに前記管制局は、前記複数の移動車両から報告された測定結果のうち、前記第1の時間範囲とは別の第2の時間範囲に属する測定結果を取得し、前記学習した前記位置範囲ごとの前記無線通信品質情報の分布を用いて、前記第2の時間範囲に属する測定結果における外れ値の存在比率を導出し、
前記外れ値の存在比率に基づいて異常検知を判定する異常検知部を有する無線通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の無線通信システムであって、前記管制局は、前記外れ値の存在比率が閾値以上の位置範囲が存在する場合に無線通信システムに異常が生じていると判定する無線通信システム。
【請求項3】
請求項1記載の無線通信システムであって、前記位置範囲ごとの前記外れ値の存在比率に応じた表示を行う表示部を備える無線通信システム。
【請求項4】
請求項1記載の無線通信システムであって、
前記位置範囲ごとの前記外れ値の存在比率が閾値以上の場合に、当該位置範囲を外れ値位置範囲と分類し、前記外れ値の存在比率が前記閾値未満の場合に前記位置範囲を正常範囲と分類したデータを教師データとして2値分類器の学習処理を実行し、その2値分類器を用いて前記移動車両の位置を分類した際に、前記移動車両の位置が前記外れ値位置範囲に含まれる場合に当該移動車両に対する異常検知を判定する異常検知部を更に備える、無線通信システム。
【請求項5】
管制局と、無線通信を介して前記管制局と接続される複数の移動車両との間の無線通信方法であって、
前記複数の移動車両が、定期的に位置情報及び前記無線通信の品質を示す無線通信品質情報を測定してその測定結果を前記管制局に報告し、
前記複数の移動車両から報告された前記測定結果のうち、第1の時間範囲に属する測定結果を前記位置情報に基づいてグループ化し、グループ化した位置ごとに前記無線通信品質情報の分布を学習し、
前記複数の移動車両から報告された測定結果のうち、前記第1の時間範囲とは別の第2の時間範囲に属する測定結果を取得し、前記学習した位置範囲ごとの前記無線通信品質情報の分布を用いて、前記第2の時間範囲に属する測定結果における外れ値の存在比率を導出し、
前記外れ値の存在比率が閾値以上の場合に、該当位置範囲において異常検知を判定する
ことを特徴とする無線通信方法。
【請求項6】
請求項5記載の無線通信方法であって、前記外れ値の存在比率が閾値以上の位置範囲が存在する場合に前記無線通信に異常が生じていると判定する、無線通信方法。
【請求項7】
請求項5記載の無線通信方法であって、前記位置範囲ごとの前記外れ値の存在比率に応じた表示を行う、無線通信方法。
【請求項8】
請求項5記載の無線通信方法であって、
前記位置範囲ごとの前記外れ値の存在比率が閾値以上の場合に、当該位置範囲を外れ値位置範囲と分類し、前記外れ値の存在比率が前記閾値未満の場合に前記位置範囲を正常範囲と分類したデータを教師データとして2値分類器の学習処理を実行し、その2値分類器を用いて前記移動車両の位置を分類した際に、前記移動車両の位置が前記外れ値位置範囲に含まれる場合に当該移動車両に対する異常検知を判定する、無線通信方法。
【請求項9】
無線通信を介して複数の移動車両と接続されて管制システムを構成する管制局であって、
前記管制局は、前記無線通信の異常検知を行う異常検知部を備え、
前記異常検知部は、
前記複数の移動車両から、定期的に位置情報及び前記無線通信の品質を示す無線通信品質情報の測定結果を受信し、
前記複数の移動車両から報告された前記測定結果のうち、第1の時間範囲に属する測定結果を前記位置情報に基づいてグループ化し、グループ化した位置ごとに前記無線通信品質情報の分布を学習し、
前記複数の移動車両から報告された測定結果のうち、前記第1の時間範囲とは別の第2の時間範囲に属する測定結果を取得し、前記学習した位置範囲ごとの前記無線通信品質情報の分布を用いて、前記第2の時間範囲に属する測定結果における外れ値の存在比率を導出し、
前記外れ値の存在比率が閾値以上の場合に該当位置範囲において異常検知を判定する
よう構成された、管制局。
【請求項10】
請求項9記載の管制局であって、前記異常検知部は、前記外れ値の存在比率が閾値以上の位置範囲が存在する場合に無線通信システムに異常が生じていると判定する、管制局。
【請求項11】
請求項9記載の管制局であって、前記位置範囲ごとの前記外れ値の存在比率に応じた表示を行う、管制局。
【請求項12】
請求項9記載の管制局であって、
前記異常検知部は、前記位置範囲ごとの前記外れ値の存在比率が閾値以上の場合に、当該位置範囲を外れ値位置範囲と分類し、前記外れ値の存在比率が前記閾値未満の場合に前記位置範囲を正常範囲と分類したデータを教師データとして2値分類器の学習処理を実行し、その2値分類器を用いて前記移動車両の位置を分類した際に、前記移動車両の位置が前記外れ値位置範囲に含まれる場合に当該移動車両に対する異常検知を判定する、管制局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の管制に使用する無線通信システム、無線通信方法、及び当該無線通信システムを構成する管制局に関する。
【背景技術】
【0002】
近年無線通信は、様々な環境において、様々な目的のために利用されている。無線通信の使用形態の一つとして、中央管制局において車両等の複数の移動体から情報を収集し、それぞれの移動体の移動を制御する管制システムがある。
【0003】
管制システムでは、中央管制局からの制御下にある車両に対する無線通信に途絶が発生すると、中央管制局から当該車両に対する制御を十分に行うことができないのみならず、中央管制局は当該車両から制御を行うために必要な情報を得られなくなる。加えて、一の車両における通信途絶は、他の車両に対する制御にも影響が生じさせ得る。このため、無線通信を管制システムなどに適用する際には、通信途絶を生じさせず、無線通信の信頼性を担保することが極めて重要である。
【0004】
一方で、無線通信に用いられる電波の伝搬は、伝搬領域に存在する構造物等の影響を大きく受け、また、構造物等の移動や変形等により、電波の伝搬、ひいては無線通信の品質が変動し、通信途絶を生じさせる。通信途絶の発生の有無や頻度は場所により異なり、また時間とともに変動する。このため、無線通信の信頼性を確保するため、通信中に通信品質を測定し、測定結果に基づいた対応を行う技術が提案されている。
【0005】
例えば特許文献1には、鉱山の自律走行ダンプにおいて、通信品質が所定の品質を満たす場合に走行許可区間を設定することにより、電波状況が悪い鉱山であっても無線通信の信頼性を確保してダンプを円滑に自律走行させることができる無線通信技術が開示されている。すなわち、特許文献1に開示されている技術では、鉱山の自律走行ダンプにおいて測定した通信品質に基づいて接続状況を判定し、通信品質が所定の品質を満たしている場合に所定の走行許可区間の走行を許可することでダンプを円滑に自律走行させることができる。
【0006】
しかし、特許文献1に開示の技術は、構造物等の移動や変形に伴う電波伝搬の変動、さらには機器の異常等に伴う無線通信の品質の変動を事後的に検知するものであるため、通信品質変動の原因によっては目標とする制御が実行できない場合が生じ得るという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015-210595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した課題を解決するために、通信品質が所定の品質を満たさなくなる前に通信品質の変動を検知することができ、高い信頼性を有する無線通信システム、無線通信方法、及び当該無線通信システムを構成する管制局を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る無線通信システムは、管制局と、無線通信を介して前記管制局と接続される複数の移動車両とを含む管制システムにおける無線通信システムであって、前記複数の移動車両は、定期的に位置情報及び無線通信品質情報を測定して測定結果を前記管制局に報告する。前記管制局は、前記複数の移動車両から報告された前記測定結果のうち、第1の時間範囲に属する測定結果を位置情報に基づいてグループ化し、グループ化した位置範囲ごとに前記無線通信の品質を示す無線通信品質情報の分布を学習する。さらに前記管制局は。前期複数の移動車両から報告された測定結果のうち、前記第1の時間範囲とは別の第2の時間範囲に属する測定結果を取得し、前記学習した前記位置範囲ごとの前記無線通信品質情報の分布を用いて、前記第2の時間範囲に属する測定結果における外れ値の存在比率を導出する。本システムは、前記外れ値の存在比率に基づいて異常検知を判定する異常検知部を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、移動体の管制に使用する無線通信に対して高い信頼性を有する無線通信システム、無線通信方法、及び当該無線通信システムを構成する管制局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態の無線通信システム構成の模式図である。
図2】本発明の実施の形態の異常検知部の模式図である。
図3】本発明の実施の形態の異常検知部のハードウェア構成の模式図である。
図4A】本発明の実施の形態の無線局情報保持部に保持される情報構造の一例である。
図4B】本発明の実施の形態の無線局情報保持部に保持される情報構造の一例である。
図4C】本発明の実施の形態の無線局情報保持部に保持される情報構造の一例である。
図4D】本発明の実施の形態の無線局情報保持部に保持される情報構造の一例である。
図4E】本発明の実施の形態の無線局情報保持部に保持される情報構造の一例である。
図5】本発明の実施の形態における学習処理の処理の流れの一例である。
図6A】本発明の実施の形態の代表無線通信品質の情報構造の一例である。
図6B】本発明の実施の形態の代表無線通信品質の情報構造の一例である。
図6C】本発明の実施の形態の代表無線通信品質の情報構造の一例である。
図7】本発明の実施の形態の位置範囲の例である。
図8】本発明の実施の形態の外れ値学習処理の処理の流れの一例である。
図9A】本発明の実施の形態の異常検知部131の定時駆動による処理実行の流れである。
図9B】本発明の実施の形態の異常検知部131の定時駆動による処理実行の流れである。
図10】本発明の実施の形態の異常検知部131の要求駆動による処理実行の流れである。
図11】本発明の実施の形態の異常要因分析処理にて実施する分析処理の一例である。
図12】本発明の実施の形態の異常要因分析処理にて実施する分析処理の別の一例の処理の流れである。
図13】本発明の実施の形態の異常要因分析処理にて実施する分析処理の別の一例の説明図の一つである。
図14】本発明の実施の形態の異常要因分析処理にて実施する分析処理の別の一例の説明図の一つである。
図15】本発明の実施の形態の異常要因分析処理にて実施する分析処理の更に別の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において複数存在する構成要素について具体的な数にて例示を行うことがあるが、特別な指定による限定がない限り当該構成要素数は例示と異なっていても良い。
【0013】
また、以下の実施の形態において特定の順序にて処理の説明を行うことがあるが、ある処理の結果を別の処理で使用するような順序に対する依存性がある場合を除き、処理の順序が入れ替わっても良いし、並行して処理を行っても良い。更に後段の処理が前段の処理の結果を用いる場合であっても、それぞれの処理を非同期に実行し、後段処理では後段処理実行時点における最新の前段処理実行結果を用いても良い。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態の無線通信システム構成の模式図である。本実施の形態における無線通信システムは、移動車両100、固定無線局110、固定ネットワーク120、管制局130、移動ネットワーク140を含んで構成される。
【0015】
移動車両100は、移動無線局101(101-a、101-b)及び位置センサ102を含む。また、管制局130は、異常検知部131を含む。異常検知部131は、異常検知の結果を表示するディスプレイ(表示部131D)を含み得る。移動無線局101と固定無線局110とは、移動ネットワーク140によって無線通信により接続され、また固定無線局110と管制局130とは固定ネットワーク120によって有線通信もしくは無線通信により接続される。なお、図1では、3基の固定無線局110(110-A、110-B、110-C)と、2台の移動車両100が図示されているが、数はこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0016】
移動無線局101及び固定無線局110のいずれか、あるいは両方は、移動ネットワーク140の無線通信品質を測定し、その測定結果としての無線通信品質情報を、固定ネットワーク120及び移動ネットワーク140のいずれかあるいは両方を通じて管制局130内の異常検知部131に定期的に通知する。無線通信品質情報は、移動無線局101と固定無線局110との間で行われる無線通信の品質に関する情報であり、一例として、受信電力、SNR(Signal-to-Noise Ratio:信号対雑音電力比)を含み、また無線通信品質を測定した時刻の情報を含む。また、移動無線局101にて得られた無線通信品質情報は、測定を行った移動無線局101のIDを含み得る。
【0017】
なお、以下において区別が必要な場合には、固定無線局110にて測定された無線通信品質、受信電力、及びSNRをそれぞれ「上り無線通信品質」、「上り受信電力」、及び「上りSNR」と称する。また、移動無線局101にて測定された無線通信品質、受信電力、及びSNRをそれぞれ「下り無線通信品質」、「下り受信電力」、及び「下りSNR」と称する。
【0018】
固定無線局110は、通信対象の移動無線局101の各々と自身との間の無線通信の品質である無線通信品質を測定する。無線通信品質情報は、特定のものには限定されないが、例えば当該通信対象の移動無線局101のIDを含む。無線通信品質情報はまた、位置センサ102、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用して測定された移動車両100の位置情報を含み得る。
【0019】
移動無線局101又は固定無線局110は、測定された位置情報に時刻情報を付加して、移動ネットワーク140及び/又は固定ネットワーク120を通じて、管制局130内の異常検知部131に通知する。異常検知部131は、通知された無線通信品質情報、及び位置情報に基づいて無線通信システムの異常検知処理を行う。
【0020】
なお、上記の例では、位置センサ102を用いて移動車両100の位置情報を測定しているが、これに代えて、又はこれに加えて、例えば電波の到達時間差や電波の到達方向を用いて固定無線局110の側で測定し、これに基づいて移動無線局101及び移動車両100の位置を測定しても良い。この場合、固定無線局110が測定した位置情報に時刻情報が付加され、この付加後の情報が固定ネットワーク120を通じて管制局130内の異常検知部131に通知される。
【0021】
図2のブロック図を参照して、異常検知部131の構成をより詳細に説明する。この異常検知部131は、一例として、情報インタフェース処理部201、学習処理部202、外れ値検知処理部203、異常要因分析処理部204、及び検知結果インタフェース処理部205等の処理部を含む。また、異常検知部131は、情報を保持する保持部として、無線局情報保持部211、学習結果保持部212、検知結果保持部213、及び分析結果保持部214を含む。
【0022】
図3は、異常検知部131を実現するためのハードウェア構成の模式図である。本実施の形態の異常検知部131は、ハードウェア構成として、例えばCPU/DSP301、記憶部302、論理回路303、LAN I/F304、及びこれら各部位を接続するバス305を含む。
【0023】
情報インタフェース処理部201、学習処理部202、外れ値検知処理部203、異常要因分析処理部204、及び検知結果インタフェース処理部205での各種演算、判定及び入出力は、例えば記憶部302に記憶されたコンピュータプログラムに従って、CPU/DSP301、記憶部302、論理回路303のリソースを用いて実行される。なお、異常検知部131での各処理は、それぞれ、あるいはいくつかの処理ごとに異なるプロセスあるいはスレッドとして独立に動作することが望ましい。
【0024】
無線局情報保持部211、学習結果保持部212、検知結果保持部213、及び分析結果保持部214は、それぞれの情報を記憶部302に記憶する。記憶部302は、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性のメモリや、SSD(Solid State Drive)のような不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)のような磁気記憶装置等を含み得る。
【0025】
異常検知部131の各インタフェース処理部である、情報インタフェース処理部201及び検知結果インタフェース処理部205は、LAN I/F304を介して異常検知部131の外部と情報の交換を行う。情報インタフェース処理部201は、固定ネットワーク120を通じて位置センサ102での測定によって得られた移動車両100の位置情報と、移動無線局101及び固定無線局110のいずれか又は両方において測定によって得られた移動ネットワーク140の無線通信品質情報とを受信する。なお、無線通信品質情報が時刻情報を含まない場合には、情報インタフェース処理部201は、受信情報に時刻情報を付加した上で無線局情報保持部211に当該データを保持させる。
【0026】
無線局情報保持部211は、時刻情報に基づいて無線通信品質情報と位置情報とを関連付けて保持する。ここで、例えば無線通信品質情報の取得頻度よりも位置情報の取得頻度が低い場合には、補間した位置情報を無線通信品質情報に関連させることができる。
【0027】
図4A図4Eは、無線局情報保持部211に保持される情報のデータ構造の一例を示している。図4A図4Eでは、無線通信品質として受信電力及びSNRの2種の値を用いる場合について例示しているが、その他の受信品質指標を用いても良い。
【0028】
図4Aは、移動ネットワーク140において、SFN(Single Frequency Network:単一周波数ネットワーク)等の、複数の異なる固定無線局110から移動無線局101側で区別不要となる同一のチャネルの信号を送信する無線通信方式を採用し、移動無線局101にて無線通信品質の測定を行う場合における情報のデータ構造の例である。このとき、無線局情報保持部には図4Aの通り、時刻、位置座標、無線移動局ID、下り受信電力、下りSNRの組み合わせが時刻及び無線移動局IDをキーにして記録される。
【0029】
図4Bは、移動ネットワーク140において、無線LAN(Local Area Network)やセルラ通信のように、複数の異なる固定無線局110から、移動無線局101側で区別が必要な異なるチャネルの信号を送信する無線通信方式を採用し、移動無線局101側にて無線通信品質の測定を行う場合の例である。このとき、無線局情報保持部211には、図4Bの通り、時刻、位置座標、無線移動局ID、及び固定無線局110毎((A)~(C))の下り受信電力と下りSNRの組み合わせが時刻及び無線移動局IDをキーにして記録される。なお、移動無線局101において、特定の固定無線局110からの信号の受信が不可能であった場合には、当該固定無線局110に関する無線通信品質を欠損値として扱う。
【0030】
図4Cは、固定無線局110側にて無線通信品質の測定を行う場合の例である。このとき、無線局情報保持部211には、図4Cに示す通り、時刻、位置座標、無線移動局ID、及び測定を行った固定無線局110毎の上り受信電力と上りSNRの組み合わせが、時刻及び無線移動局IDをキーにして記録される。なお、特定の固定無線局110において、移動無線局101からの信号の受信が不可能であった場合には、当該固定無線局110に関する無線通信品質を欠損値として扱う。
【0031】
図4Dは、移動ネットワーク140において、SFN(Single Frequency Network:単一周波数ネットワーク)等の、複数の異なる固定無線局110から移動無線局101側で区別不要となる同一のチャネルの信号を送信する無線通信方式を採用し、移動無線局101及び固定無線局110の両方にて無線通信品質の測定を行う場合における情報のデータ構造の例である。このとき、無線局情報保持部211には、図4Dに示す通り、時刻、位置座標、無線移動局ID、下り受信電力、下りSNR、固定無線局110毎の上り受信電力、及び上りSNRの組み合わせが、時刻及び無線移動局IDをキーにして記録される。信号受信不可能の際の欠損値としての扱いは図4Cの場合と同様である。
【0032】
図4Eは、移動ネットワーク140において、無線LAN(Local Area Network)やセルラ通信のように、複数の異なる固定無線局110から、移動無線局101側で区別が必要な異なるチャネルの信号を送信する無線通信方式を採用し、移動無線局101及び固定無線局110の両方にて無線通信品質の測定を行う場合における情報のデータ構造の例である。このとき、無線局情報保持部211には、図4Eに示す通り、時刻、位置座標、無線移動局ID、及び固定無線局110毎の下り受信電力と下りSNR、固定無線局110毎の上り受信電力と上りSNRの組み合わせが時刻及び無線移動局IDをキーにして記録される。信号受信不可能の際の欠損値としての扱いは図4B及び図4Cの場合と同様である。
【0033】
学習処理部202は、無線局情報保持部211に保持されている情報を一定の時間範囲及び一定の位置範囲毎に取り出し、それぞれの代表無線通信品質の分布を学習し、学習した結果を学習結果保持部212に保持する。
【0034】
図5のフローチャートを参照して、本実施の形態における学習処理部202の学習処理の手順の一例を説明する。学習処理部202では、まずステップS510において学習対象とする時間範囲を設定する。ここで、学習対象の時間範囲は、例えば特定日の24時間の範囲を指す。
【0035】
次いで、ステップS511~ステップS517まで位置範囲毎のループ処理(グループ化)を実施する。ステップS512では、無線局情報保持部211から、ステップS510にて設定した時間範囲かつ今回のループ処理の位置範囲に該当するデータを抽出する。続くステップS513では、抽出されたデータのデータ量を確認し、データ量が規定値未満、例えば100点未満であれば(No)、処理中の位置範囲に対応するループ処理を終了してステップS511に戻り、次の位置範囲に対して処理を実施する。データ量が規定値以上であれば、ステップS514に移行する。
【0036】
次いでステップS514において、代表無線通信品質値を作成する。ここで、代表無線通信品質値は、時刻及び無線移動局IDからなる単一のキーに対して、複数の下り無線通信品質が存在する図4Bや4Eのような場合に、一つの下り無線通信品質を選択した値を意味する。また、時刻及び無線移動局IDからなる単一のキーに対して複数の上り無線通信品質が存在する図4C図4D図4Eのような場合に、一つの上り無線通信品質を選択した値である。代表無線通信品質の選択方法としては、例えば複数の無線通信品質のうち欠損値ではなくかつ値が最も大きな無線通信品質値、受信電力やSNRを選択することが可能である。
【0037】
無線局情報保持部211に保持されていた無線通信品質情報が図4Aまたは図4Bの形式であった場合には、図6Aに示すように、下り代表受信電力と下り代表SNRの2要素からなる配列が代表無線通信品質値となる。また、無線局情報保持部211に保持されていた無線通信品質情報が図4Cの形式であった場合には、図6Bに示すように、上り代表受信電力と上り代表SNRの2要素からなる配列が代表無線通信品質値となる。無線局情報保持部211に保持されていた無線通信品質情報が図4Dまたは図4Eの形式であった場合には、図6Cに示すように、下り代表受信電力、下り代表SNR、上り代表受信電力、上り代表SNRの4要素からなる配列が代表無線通信品質値となる。
【0038】
続くステップS515では、代表無線通信品質値の分布の特徴を学習する。分布の学習の方法としては、例えば代表無線通信品質値の要素数に等しい次元を持つガウス分布を仮定し、対象データの例えば95%が3σ内に収まるようなガウス分布の次元ごとの平均値と標準偏差を計算する方法が採用し得る。別の分布の学習の方法としては、例えば95%のデータが正常値範囲に収まるようにOne Class SVM分類器を構成する方法が採用し得る。
【0039】
次いで、ステップS516において学習結果を分類器として学習結果保持部212に保持する。以上の処理を繰り返し、ステップS517においてまだ処理がなされていない位置範囲があればステップS511に戻り、すべての位置範囲に対する処理が終了していれば学習ステップS202を終了する。
【0040】
図7は、本実施の形態における位置範囲の例である。本実施の形態では、移動車両100の走行軌跡700を含むようにエリア全体範囲710を定義し、エリア全体範囲710を例えば等間隔に複数の小分割エリア720に分割する。小分割エリア720は、学習処理部202での学習処理の処理単位とされる。
【0041】
外れ値検知処理部203は、無線局情報保持部211に保持されている無線通信品質情報、及び位置情報を、一定の時間範囲及び一定の位置範囲毎に取り出し、取り出した情報を、学習結果保持部212に保持されている分類器を用いて分類し、分類の結果を検知結果保持部213に保持させる。
【0042】
図8のフローチャートを参照して、本実施の形態における外れ値検知処理部203での処理の手順の一例を説明する。外れ値検知処理部203では、まずステップS810において、外れ値検知処理の対象とする時間範囲と、外れ値検知処理に用いる分類器の時間範囲とを設定する。ここで、外れ値検知処理の対象とする時間範囲とは、例えば特定日の中の特定の時間範囲(例えば1時間)を指す。また、外れ値検知処理に用いる分類器の時間範囲とは、例えば外れ値検知処理の対象とする時間範囲の前日の時間範囲(例えば前日の24時間)を指す。
【0043】
次いで、ステップS811からステップS818まで位置範囲毎のループ処理を実施する。ステップS812では、外れ値検知処理に用いる、対象位置範囲及び分類器時間の分類器を、学習結果保持部212から抽出する。
【0044】
続くステップS813においては、当該分類器が抽出されたか(存在するか否か)を確認する。ステップS812において、該当する分類器が学習結果保持部212に存在せず、抽出に失敗していれば(No)、処理中の位置範囲に対するループ処理を終了し、ステップS811に戻り、次の位置範囲に対して処理を実施する。当該分類器が抽出されていれば、ステップS814に移行する。
【0045】
ステップS814では、無線局情報保持部211から、ステップS810にて設定した外れ値検知処理の対象とする時間範囲、かつ今回のループ処理の位置範囲に該当する情報を抽出する。そして、ステップS815では、抽出された情報のデータ量を確認し、データ量が規定値未満、例えば50点未満であれば処理中の位置範囲に対応するループ処理を終了してステップS811に戻り、次の位置範囲に対して処理を実施する。データ量が規定値以上であれば、ステップS816に移行する。
【0046】
ステップS816では、ステップS812にて抽出した分類器を用いて、ステップS814にて抽出したデータを分類する。続くステップS817では、分類の結果、及び統計情報を検知結果保持部213に記録する。分類の結果、及び統計情報は、一例として以下のものを含む。
・分類対象となったデータ数
・分類の結果の正常値範囲にあるデータ数
・分類の結果外れ値となったデータ数
・全データの平均無線通信品質値
・正常値範囲にあるデータの平均無線通信品質値
・外れ値となったデータの平均無線通信品質値
【0047】
以上のステップを繰り返し、ステップS818において上記ステップが実行されていない位置範囲があればステップS811に戻り、同じ処理が繰り返される。一方、すべての位置範囲に対する処理が終了していれば、外れ値検知処理を終了する。異常要因分析処理部204では、検知結果保持部213に保持された情報に基づいて、無線通信に異常が生じている際に異常の分析を行い、結果を分析結果保持部214に記録する。
【0048】
検知結果インタフェース処理部205では、分析結果保持部214に記録された分析結果を、固定ネットワーク120を通じて例えばモニタ用外部端末に出力する。検知結果インタフェース処理部205はまた、例えばモニタ用外部端末から固定ネットワーク120を通じて要求された分析要求指示に基づいて、必要に応じて学習処理部202、外れ値検知処理部203、異常要因分析処理部204での各種処理を実施した上で、分析結果保持部214に記録された分析結果を、固定ネットワーク120を通じて、例えばモニタ用外部端末に出力する。
【0049】
図9A図9Bのフローチャートを参照して、異常検知部131の定時駆動による処理の手順を説明する。定時駆動の処理としては、例えば、図9AのステップS910のように、1日に1度、無線局情報保持部211に前日分の無線通信品質が保持されたタイミングで処理を開始し、ステップS911において、学習対象時間範囲を前日1日分として学習処理部202の処理を開始し、その結果を学習結果保持部212に記録する。
【0050】
定時駆動の処理としてはまた、図9BのステップS920のように、1時間に1度、無線局情報保持部211に1時間分の無線通信品質情報が保持されたタイミングで処理を開始することができる。そして、ステップS921において、ステップS911にて作成した前日分の学習結果を用い、且つ、直前1時間分の無線通信品質情報を分類対象として、外れ値検知処理部203により外れ値検知処理を実行し、その結果を検知結果保持部213に記録する。続いて、ステップS922において、異常要因分析処理部204において要因分析処理を実行して、その結果を分析結果保持部214に記録する。そして、ステップS923において、分析結果を検知結果インタフェース処理部205を通じて外部に出力する。
【0051】
図10のフローチャートを参照して、分析要求(要求駆動)があった場合における異常検知部131の検知処理の手順を説明する。例えば、検知結果インタフェース処理部205が分析要求指示を受け取った際に、図10の処理が開始される。
【0052】
分析要求により、図10の処理が開始されると、まず、ステップS1010において、分析要求指示に対応する分析結果が、分析結果保持部214に存在するか否かの確認が行われる。分析結果が存在する場合にはステップS1016に、存在しない場合にはステップS1011に移行する。
【0053】
ステップS1011では、分析要求指示に対応する検知結果が検知結果保持部213に存在するか否かの確認を行われる。検知結果が存在する場合にはステップS1015に、存在しない場合にはステップS1012に移行する。ステップS1012では、分析要求指示に対応する学習結果が学習結果保持部212に存在するか否かの確認を行う。学習結果が存在する場合にはステップS1014に、存在しない場合にはステップS1013に移行する。
【0054】
ステップS1013では、検知結果インタフェース処理部205が受け取った分析要求指示に対応する学習対象時間範囲にて学習処理部202で学習処理を実行して結果を学習結果保持部212に記録する。ステップS1014では、検知結果インタフェース処理部205が受け取った分析要求指示に対応する分類器及び分類対象の時間範囲にて外れ値検知処理部203において外れ値検知処理を実行して、その結果を検知結果保持部213に記録する。続くステップS1015では、検知結果インタフェース処理部205が受け取った分析要求指示に対応する異常要因分析処理を異常要因分析処理部204で実行し、その結果を分析結果保持部214に記録する。ステップS1016では、分析結果保持部214に記録された情報から、検知結果インタフェース処理部205が受け取った分析要求指示に対応した分析結果を外部に出力する。
【0055】
図11を参照して、異常要因分析処理部204での分析処理の一例を説明する。図11の例の分析処理では、移動車両100の走行軌跡700及びエリア全体範囲710を異常検知部131のディスプレイ131Dに表示し、時間範囲情報730として、分類処理に用いた分類器の学習対象時間範囲及び分類対象となったデータの対象時間範囲を表示する。
【0056】
また、位置範囲毎に、外れ値検知処理部203における分類の結果外れ値となったデータ数を全データ数で割った外れ値比率を計算し、外れ値比率が閾値(例えば0.5以上)である位置範囲を例えば符号740で示すように強調表示する。この符号740の領域が、異常の生じているエリアとして認識される。また、異常の生じているエリア数が一定以上あった場合、無線通信システム全体に異常が生じていると認識することができる。
【0057】
図12のフローチャートを参照して、異常要因分析処理部204にて実施する分析処理の別の手順の一例を説明する。この図12の分析処理では、まずステップS1210において、分類器の学習時間範囲及び分類対象となる無線通信品質情報の時間範囲を設定する。次いでステップS1211において、ステップS1210にて設定した時間範囲に対応する統計値を検知結果保持部213から読み出す。
【0058】
続くステップS1212では、図11における分析処理と同様に、位置範囲毎に外れ値の存在比率を計算し、例えば外れ値の存在比率0.5以上の位置範囲を外れ値位置範囲、外れ値の存在比率0.5未満の位置範囲を正常位置範囲として分類する。そして、ステップS1213において、各位置範囲について、図13に例示するように、全ての固定無線局(地上無線局)110からの距離を計算する。ここで、計算に用いる地上無線局110の位置情報は、例えばGNSS等を用いて測定した位置情報であっても良いし、あらかじめ定数として保存していた値でもよい。
【0059】
次いでステップS1214において、ステップS1212において求めた外れ値の存在比率による正常位置範囲と外れ値位置範囲との分類結果を教師データとして、各地上無線局からの距離をパラメータとして用いて2値分類器の学習処理を行う。さらに学習した2値分類器を用いて、図14に例示するように、2値分類器にてエリア全体範囲710を正常位置範囲と外れ値位置範囲とに分類する。ここで使用する2値分類器としては、例えば決定木のような単純な分類器でもよいし、決定木の組み合わせによるAdaboostのような分類器でもよい。
【0060】
次いでステップS1215において、それぞれの地上無線局110の設置位置が外れ値位置範囲にあるか正常位置範囲にあるか分類する。この結果、地上無線局110が外れ値位置範囲に分類された場合、当該地上無線局には何らかの通信不良(通信途絶等)が生じていると認識することが可能である。
【0061】
続くステップS1216において、2値分類器学習時の特徴量重要度を評価し、ステップS1215において正常位置範囲に分類された地上無線局110については重要度を0とみなし、ステップS1215において外れ値位置範囲に分類された地上無線局110については、特徴量重要度が高いほど異常が生じている可能性が高いと認識することが可能となる。
【0062】
図15は異常要因分析処理部204にて実施する分析処理の別の一例である。グラフの横軸は時間の変化(時刻)を示しており、縦軸は、1時間毎に図12の流れによって求めた特徴量重要度を示している。この特徴量重要度の値の時間変動を確認することにより、それぞれの地上無線局110について異常の発生した時間範囲を推定することが可能となる。
【0063】
なお、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに本発明は限定されない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えてもよい。また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えてもよい。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
【0064】
また、それらの一部又は全部を、例えば集積回路等のハードウェアで実現してもよい。また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するコンピュータプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。また構成上同一の機能が複数存在する場合、各機能を実現するハードウェア或いはソフトウェアは別個に実装されていても良いし、実装された一つのハードウェア或いはソフトウェアを時間多重で使用して複数の処理を行っても良い。また構成上単一の機能であっても、同一の機能を持つ複数のハードウェア或いはソフトウェアを用いて分散処理を行っても良い。
【0065】
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
【0066】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
【符号の説明】
【0067】
100…移動車両、101…移動無線局、102…位置センサ、110…固定無線局、120…固定ネットワーク、130…管制局、131…異常検知部、140…移動ネットワーク、201…情報インタフェース処理部、202…学習処理部、203…外れ値検知処理部、204…異常要因分析処理部、205…検知結果インタフェース処理部、211…無線局情報保持部、212…学習結果保持部、213…検知結果保持部、214…分析結果保持部、301…CPU/DSP、302…記憶部(メモリ)、303…論理回路、304…LAN…I/F、305…バス。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15