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特開2023-154580店舗制御プログラム及び店舗システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154580
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】店舗制御プログラム及び店舗システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20231013BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064000
(22)【出願日】2022-04-07
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】522141168
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス・AI&アーツ・アルケミー
(74)【代理人】
【識別番号】100155550
【弁理士】
【氏名又は名称】田嶋 諭
(72)【発明者】
【氏名】三宅 陽一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】利用者の増加を図るべく他社店舗との差別化を図る店舗制御プロブラム及び店舗システムを提供する。
【解決手段】コンビニエンスストア等の店舗において、利用者情報が登録されている利用者に対し、表示部に表示された接客キャラクタによる接客が行われる。利用者は、複数のキャラクタの中から希望するキャラクタを接客キャラクタとして指定できる。例えば、利用者が入店した際、この利用者の指定した接客キャラクタの表示に自動的に切り替えられる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行うコンピュータ装置に、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得機能、
前記店舗に配置された表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる店舗制御プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータ装置に、さらに、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報、及び、前記利用者情報に含まれる認証情報に基づいて、該利用者が前記登録されている利用者であるか否かを認証する認証機能、
前記店舗の入り口近傍に配置された規制部の動作を制御して、前記認証結果に応じて利用者の入店を規制する規制制御機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記許可されて入店している利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる請求項1に記載の店舗制御プログラム。
【請求項3】
前記接客機能では、
利用者の決済を受け付ける決済機能、
前記接客キャラクタから、利用者の決済に関する情報を出力させる機能、
を実現させる請求項1に記載の店舗制御プログラム。
【請求項4】
前記接客機能では、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルに基づいて、少なくとも利用者から取得した発話音声のデータを入力して、前記接客キャラクタの発話内容を決定する機能、
を実現させる請求項1に記載の店舗制御プログラム。
【請求項5】
前記接客機能では、前記接客キャラクタが発話する音声を、前記店舗に配置された音声出力部から出力させる機能、
を実現させる請求項1に記載の店舗制御プログラム。
【請求項6】
前記コンピュータ装置に、さらに、
前記指定情報を含む利用者情報の登録を行う登録機能、
を実現させ、
前記登録機能では、通信ネットワークを介して接続された利用者の端末装置から送信された登録要求に基づいて前記利用者情報の登録を行う機能、
を実現させる請求項1に記載の店舗制御プログラム。
【請求項7】
表示部を有して店舗に配置された端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置に、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行わせる接客制御プログラムであって、
前記サーバ装置に、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得機能、
前記表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる店舗制御プログラム。
【請求項8】
表示部を有して店舗に配置された端末装置と、前記端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行う店舗システムであって、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得手段、
前記表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客手段、
を含み、
前記接客手段は、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する、
店舗システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、店舗制御プログラム及び店舗システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンビニエンスストア等の小売店舗に関しては、無人店舗システムが導入された無人店舗が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。無人店舗では店員が配置されていないため、利用者は、決済用の端末装置に移動して商品名と金額が表示されたモニタを確認して決済を行う。
【0003】
また、有人店舗においても、利用者自身が決済を行うセルフレジ型の店舗がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】”無人コンビニが主流に…日本のファミリーマートが無人店舗を1000店舗展開=韓国報道”、[online]、WoW!Korea、[令和3年11月30日検索]、インターネット<URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/db5f5a115cb1d8320b9b2e81f175c9aa4f68ed50>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような無人店舗等では、基本的には店舗内に利用者以外は存在せず、いずれの店舗も同様な形態となってしまう。そのため、利用者の増加を図るべく他社店舗との差別化を図ることが課題である。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施形態の目的は、関連する技術の不足を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る店舗制御プログラムは、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行うコンピュータ装置に、利用者から取得された利用者を特定するための情報に基づいて、利用者の利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得機能、店舗に配置された表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客機能、を実現させる。接客機能では、記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、を実現させる。
【0008】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る店舗制御プログラムは、表示部を有して店舗に配置された端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置に、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行わせる接客制御プログラムであって、サーバ装置に、利用者から取得された利用者を特定するための情報に基づいて、利用者の利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得機能、表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客機能、を実現させる。接客機能では、記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、を実現させる。
【0009】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る店舗システムは、表示部を有して店舗に配置された端末装置と、前記端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行う店舗システムであって、利用者から取得された利用者を特定するための情報に基づいて、利用者の利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得手段、表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客手段、を含む。接客手段は、記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する。
【発明の効果】
【0010】
本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する店舗システムの構成の例を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図3】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する接客処理の例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する店舗システムの構成の例を示すブロック図である。
図5】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する接客端末装置が接客処理を実行する場合の接客端末装置の動作の例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図7】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する接客処理の例を示すフローチャートである。
図8】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する店舗システムの構成の例を示すブロック図である。
図9】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する店舗の構成の例を示す平面図である。
図10】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する接客端末装置の正面図である。
図11】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する利用者情報の一例を示す図である。
図12】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図13】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する接客端末装置の構成を示す機能ブロック図である。
図14】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ端末装置の構成を示す機能ブロック図である。
図15】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する接客処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一の実施形態における店舗システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、店舗システム100は、サーバ装置10と、複数の店舗用の端末装置20,201~20N(Nは任意の整数)とを含む。サーバ装置10と複数の端末装置20,201~20Nとは、それぞれインターネット等の通信ネットワーク15に接続されている。なお、店舗システム100の構成は、これに限定されず、例えば、複数のサーバ装置を備える構成としてもよいし、サーバ装置を備えない構成としてもよい。
【0014】
店舗システム100は、利用者情報が登録されている利用者に対して店舗での接客を行うための各種機能を有する。
【0015】
利用者情報は、店舗の利用者に関する情報であり、利用者の識別情報(利用者ID)、氏名等の情報が含まれる(図11参照)。利用者情報は、例えば、店舗の会員情報などが該当する。利用者情報の一部の情報は、入店認証などにも利用される。各利用者の利用者情報は、サーバ装置10の記憶部に予め登録(記憶)されている。すなわち、利用者情報が登録されている利用者とは、店舗システム100が有する記憶部に利用者情報が記憶されている利用者を意味する。以下、利用者情報が登録されている利用者を、登録利用者と称する場合がある。
【0016】
利用者情報は、例えば、利用者が自身のスマートフォン等のユーザ端末装置(不図示)で登録操作を行うことで登録される。
【0017】
店舗システム100は、例えば、コンビニエンスストア等の小売店舗であって店員が常駐しない無人の店舗に適用される。端末装置20,201~20Nは、店舗に配置されている。例えば、1店舗に1の端末装置が配置される。店舗システム100では、例えば、端末装置20,201~20Nを介して利用者に対して接客が行われる。具体的には、複数の端末装置20,201~20Nのそれぞれの表示部に接客キャラクタを表示させて、利用者に対して接客が行われる。接客キャラクタは、店員の分身となるキャラクタである。接客は、店舗を訪ねてきた人(利用者)に対して、商品購入の決済などの応対を行うことを意味する。
【0018】
接客キャラクタは、例えば、AI(artificial intelligence)キャラクタである。接客キャラクタは、例えば、商品購入の決済などに関して、利用者との会話の動作を行う。上記表示部に表示された接客キャラクタの画像も動作に合わせて変化する。
【0019】
例えば、接客キャラクタは、「いらっしゃいませ。」、「〇〇円あずかりました。」、「〇〇円お返しいたいます。」等の発話を、利用者に対して行う。すなわち、接客キャラクタによって、商品購入の決済に関する情報などが上記表示部に接客キャラクタの画像とともに表示(出力)される。また、接客キャラクタの発話内容は音声としても出力される。
【0020】
また、利用者情報に利用者の来店履歴等の履歴情報が含まれる場合には、履歴情報が会話に反映されてもよい。例えば、来店履歴に基づいて来店頻度が高い利用者に対しては「いつもありがとうございます。」等の発話が接客キャラクタによって行われる。
【0021】
店舗システム100には、複数の接客キャラクタが登録されている。利用者は、自身が指定した1の接客キャラクタを上記表示部に表示させて接客してもらうことが可能である。具体的には、利用者の利用者情報に含まれる指定情報から特定される接客キャラクタが、この利用者が指定した1の接客キャラクタとして表示される。
【0022】
指定情報は、例えば、上記1の接客キャラクタの識別情報である。例えば、利用者情報の登録の際、利用者が選択(指定)した1の接客キャラクタの識別情報が指定情報として登録される。
【0023】
利用者が指定した接客キャラクタは、端末装置20,201~20Nのうち、この利用者が訪れた店舗の端末装置の表示部に自動的に表示される。具体的には、利用者が訪れた店舗において、利用者を特定するための情報がこの利用者から取得された場合に、この利用者が指定した接客キャラクタの表示が開始される。利用者を特定するための情報は、例えば利用者IDである。
【0024】
また、例えば、利用者のユーザ端末装置に表示された利用者IDを、端末装置20,201~20Nが有する読取部が読み取るようにすればよい。これにより、利用者を特定するための情報が、この利用者から取得される。例えば、或る利用者が訪れた店舗の端末装置20で或る利用者の利用者IDが読み取られ、読み取られた利用者IDに対応する利用者情報がサーバ装置10の記憶部から取得される。そして、取得された利用者情報に含まれる指定情報によって特定される接客キャラクタが端末装置20の表示部に表示される。すなわち、或る利用者が指定した接客キャラクタが、或る利用者が訪れた店舗の端末装置20の表示部に自動的に表示される。
【0025】
したがって、各利用者は、端末装置20,201~20Nが配置されているいずれの店舗を訪れても、自身が指定する接客キャラクタによる接客を受けることができる。以下、利用者が指定した1の接客キャラクタを、指定キャラクタと称する場合がある。
【0026】
サーバ装置10は、店舗システムの管理者によって管理され、端末装置20,201~20Nに対して利用者に対する接客に関する情報を提供するための各種機能を有する。サーバ装置10は、例えば、利用者の指定した接客キャラクタに関する情報(画像情報)を提供する。本実施形態の例において、サーバ装置10は、接客に関する情報を提供するべくWWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する1以上の記憶媒体(記憶部)を備える。また、サーバ装置10は、CPU等から構成される制御部等も備える。なお、上述の構成は一般的な構成であるので、詳細な説明は省略する。記憶部は、サーバ装置10に内蔵された構成であっても、サーバ装置10とは別体のデータベース装置等の記憶装置の構成であってもよい。
【0027】
図2は、サーバ装置10の構成の例であるサーバ装置10Aの構成を示す機能ブロック図である。サーバ装置10Aは、登録利用者に対して店舗での接客を行うためのソフトウェア(店舗制御プログラム)を制御部が実行することで、取得部11及び接客部12を少なくとも備える。なお、店舗制御プログラムには、接客処理に用いられる制御用データも含まれる。
【0028】
取得部(取得機能)11は、利用者を特定するための情報に基づいて、この利用者の利用者情報に含まれる指定情報を取得する。利用者を特定するための情報は、利用者を特定するための情報は、例えば、上述した利用者の識別情報(利用者ID)である。利用者を特定するための情報は、利用者自身から取得される。上述した例のように、各端末装置20,201~20Nの読取部が、利用者のユーザ端末装置に表示された利用者IDを読み取る(取得する)構成とすればよい。取得部11は、端末装置20,201~20Nの読取部によって取得された利用者IDを用いればよい。
【0029】
接客部(接客機能)12は、店舗に配置された表示部に表示する接客キャラクタの会話等の動作を制御する。ただし、接客部12は、記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する。すなわち、接客部12は、利用者の指定キャラクタの動作を制御する。そして、この利用者の指定キャラクタが、この利用者が訪れている店舗の端末装置の表示部に表示される。
【0030】
接客キャラクタは、例えば、3次元コンピュータグラフィックスの技術で形成された仮想のオブジェクト(3Dキャラクタ)である。なお、登録されている複数の接客キャラクタとは、接客の動作を実行可能にするためのモデルデータ、モーションデータ、音声データ等の各種データが記憶部に記憶されていることを意味する。
【0031】
接客部12は、例えば、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルを利用して接客キャラクタの発話内容を決定してもよい。学習モデルには、少なくとも利用者の発話の音声データが入力され、接客キャラクタの発話内容が出力される。
【0032】
次に、端末装置20,201~20Nについて説明する。端末装置20,201~20Nは、表示部を有し、接客キャラクタをこの表示部に表示させることが可能な端末装置によって構成される。端末装置20,201~20Nは、例えば、表示部を有するパーソナルコンピュータである。
【0033】
各端末装置20,201~20Nは、操作装置(操作部)、記憶媒体(記憶部)、CPU等から構成される制御部、表示部、音声出力部、読取部、通信制御部等を備える。なお、上述の構成は一般的な構成であるので、詳細な説明は省略する。また、端末装置20,201~20Nの記憶部には、サーバ装置10との通信を行って利用者に対して接客を実行するためのソフトウェアが記憶部に記憶されている。端末装置20,201~20Nは、例えば、サーバ装置10から画像情報等を受信して、表示部に表示する接客キャラクタの画像を生成する。
【0034】
次に、店舗システム100の構成の例として、サーバ装置10A及び複数の端末装置20,201~20Nを含む店舗システム100Aの動作について説明する。
【0035】
図3は、店舗システム100Aが実行する接客処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における接客処理では、接客キャラクタの動作を制御して利用者に対して接客を行うための処理が実行される。なお、図3においては、主として、利用者が指定した接客キャラクタ(指定キャラクタ)を特定する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、サーバ装置10Aと端末装置20とが利用者Pに対して接客処理を実行する場合を例にして説明する。
【0036】
本実施形態の例の接客処理は、例えば、上述したように、利用者を特定するための情報(例えば、利用者ID)を、サーバ装置10Aが受信した場合に実行される。本実施形態の例では、端末装置20から送信された利用者Pの利用者IDをサーバ装置10Aが受信した場合に接客処理が実行される。
【0037】
接客処理において、端末装置20は、例えば、利用者Pの発話の音声データなどを定期的にサーバ装置10Aに送信する。
【0038】
まず、サーバ装置10Aは、取得処理を実行する(ステップS10)。取得処理では、利用者Pの利用者情報に含まれる指定情報が取得される。サーバ装置10Aは、例えば、記憶部に記憶されている利用者情報のうち、利用者Pの利用者IDに対応する利用者情報から指定情報を取得する。サーバ装置10Aは、端末装置20から送信された利用者IDを用いて利用者Pの利用者情報を特定すればよい。
【0039】
なお、取得処理において、取得された利用者IDに対応する利用者情報がない場合、サーバ装置10Aは、例えば、取得された利用者IDの利用者は未登録利用者であると判断すればよい。
【0040】
次に、サーバ装置10Aは、動作処理を実行する(ステップS11)。動作処理では、利用者Pが指定した接客キャラクタ(接客キャラクタ)の動作が制御され、利用者Pに対する接客が行われる。具体的には、サーバ装置10Aは、ステップS10の処理で取得した指定情報に基づく接客キャラクタのモデルデータ等を取得し、利用者Pの発話の音声データ等に基づいて接客キャラクタの動作を制御する。一回の動作処理では、例えば、1フレーム分の画像及び音声を生成するための処理が行われる。
【0041】
また、サーバ装置10Aは、図示しないが、上述の処理を含む各処理によって進行した指定キャラクタ等の画像を生成するための画像情報(音声情報を含む)を生成する。その後、サーバ装置10Aは、画像情報等を端末装置20に送信する。なお、送信先となる端末装置20は、利用者IDとともに受信した端末装置20のIPアドレス等から特定される。
【0042】
なお、上述の未登録利用者であった場合には、例えば、上記動作処理は実行されない。すなわち、未登録利用者の場合には、接客キャラクタによる接客が行われない。
【0043】
次に、サーバ装置10Aは、接客の終了か否かを判断する(ステップS12)。サーバ装置10Aは、例えば、利用者の決済が完了した場合、接客の終了と判断すればよい。終了していない場合(ステップS12:NO)、サーバ装置10Aは、ステップS11の処理に戻る。すなわち、利用者の指定接客キャラクタによる接客が継続される。一方、終了した場合(ステップS12:YES)、サーバ装置10Aは、接客処理を終了する。
【0044】
一方、端末装置20は、接客の終了まで(ステップS41:YES)、受信した画像情報等に基づく画像を出力する(ステップS40)。すなわち、利用者Pの指定キャラクタ等を含む画像が表示部に表示される。また、利用者Pの指定キャラクタの会話が音声としても出力される。
【0045】
なお、図3に示す処理では、端末装置20及び利用者Pに関して説明したが、他の端末装置201~20Nおよび他の利用者に対しても同様の処理が行われる。また、複数の利用者が同一の店舗を利用した場合、複数の利用者が別々の店舗を利用した場合においても同様の処理が行われる。
【0046】
以上のように、第1の実施形態の一側面として、サーバ装置10Aが、取得部11及び接客部12を少なくとも備える構成としているので、利用者が指定したキャラクタが接客を行ってくれる。したがって、店員が接客を行わない無人店舗などにおいて、利用者の増加を図るべく他社店舗との差別化を図ることができる。
【0047】
また、例えば、定期的又は不定期に、接客キャラクタの衣装、髪型などの表示態様を変更することで、より利用者の来店意欲を向上させることができる。例えば、クリスマスなどのイベント期間中に、サンタクロースの衣装を接客キャラクタに着せてもよい。また、映画の広告を行う場合には、広告期間中、映画の主人公の衣装を接客キャラクタに着せてもよい。
【0048】
なお、上述した第1の実施形態の例では、サーバ装置10Aが、店舗制御プログラムを実行して接客キャラクタの動作を制御しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、図4に示すように、複数の端末装置50,501~50Nを含む店舗システムとし、サーバ装置10Aに代えて、端末装置50,501~50Nのそれぞれが、取得部11及び接客部12を少なくとも備える構成としてもよい。
【0049】
端末装置50,501~50Nは、上述の端末装置20,201~20Nと同様に、例えば、表示部を有するパーソナルコンピュータであり、店舗に配置されている各端末装置50,501~50Nは、操作装置(操作部)、記憶媒体(記憶部)、CPU等から構成される制御部、表示部、音声出力部、読取部、通信制御部等を備える。なお、上述の構成は一般的な構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0050】
端末装置50,501~50Nの記憶部には、利用者に対して店舗での接客を行うためのソフトウェア(店舗制御プログラム)等が記憶されている。すなわち、端末装置50,501~50Nは、接客キャラクタの動作を制御して利用者に対して接客を行う。
【0051】
端末装置50,501~50Nの記憶部には、データ登録サーバ装置40が管理する各利用者の利用者情報と同一の情報が登録されている。データ登録サーバ装置40は、例えば、通信ネットワークを介して端末装置50,501~50Nと接続され、自身の記憶部に対して、利用者情報の登録及び更新を行う。また、データ登録サーバ装置40は、自身の記憶部の利用者情報を更新する毎に、端末装置50,501~50Nに更新情報を送信する。
【0052】
図5は、端末装置50が図3に示す接客処理を実行する場合の端末装置50の動作の例を示すフローチャートである。端末装置50は、例えば、利用者を特定するための情報(例えば、利用者ID)を、この利用者から取得した場合に接客処理を実行する。
【0053】
まず、端末装置50は、取得処理を実行する(ステップS50)。取得処理では、利用者Pの利用者情報に含まれる指定情報が取得される。端末装置50は、例えば、記憶部に記憶されている利用者情報のうち、取得された利用者Pの利用者IDに対応する利用者情報から指定情報を取得する。
【0054】
次に、端末装置50は、動作処理を実行する(ステップS51)。動作処理では、利用者Pが指定した接客キャラクタ(指定キャラクタ)の動作が制御され、利用者Pに対する接客が行われる。具体的には、端末装置50は、ステップS50の処理で取得した指定情報に基づく接客キャラクタのモデルデータ等を取得し、利用者Pの発話の音声データ等に基づいて接客キャラクタの動作を制御する。一回の動作処理では、例えば、1フレーム分の画像及び音声を生成するための処理が行われる。
【0055】
また、端末装置50は、図示しないが、上述の処理を含む各処理によって進行した指定キャラクタ等の画像を生成するための画像情報(音声情報を含む)を生成し、表示部に表示する。
【0056】
次に、端末装置50は、接客の終了か否かを判断する(ステップS52)。端末装置50は、例えば、利用者の決済が完了した場合、接客の終了と判断すればよい。終了していない場合(ステップS52:NO)、端末装置50は、ステップS51の処理に戻る。一方、終了した場合(ステップS52:YES)、端末装置50は、接客処理を終了する。
【0057】
なお、図5に示す処理では、端末装置50及び利用者Pに関して説明したが、他の端末装置501~50N及び他の利用者においても同様の処理が行われる。また、複数の利用者が同一の店舗を利用した場合、複数の利用者が別々の店舗を利用した場合においても同様の処理が行われる。
【0058】
また、データ登録サーバ装置40はなくてもよい。この場合、共有の記憶部が設けられ、各端末装置50,501~50Nは、例えば、共有の記憶部の利用者情報を参照すればよい。また、図4に示した例では、複数の端末装置50,501~50Nについて説明しているが、単一の端末装置に本発明の実施形態を適用してもよい。単一の端末装置の場合、単一の端末装置が、ユーザ端末装置を介して利用者から利用者情報の登録を受け付け、単一の端末装置の記憶部で利用者情報を記憶するようにすればよい。
【0059】
なお、上述の実施形態の例の利用者情報は、登録後に、指定情報等の変更が受け付けられるようにしてもよい。
【0060】
上述の実施形態の例において、利用者IDなどの利用者を特定するための情報が利用者から取得されるが、取得方法はいずれの構成を適用してもよい。
【0061】
上述した例のように、店舗の端末装置の読取部が利用者のユーザ端末装置に表示された利用者IDを読み取る構成であってもよい。この場合、ユーザ端末装置で利用者IDをQRコードで表示し、読取部がQRコードリーダとしてカメラを用いてQRコードを撮影することで、利用者IDが読み取られるようにすればよい。
【0062】
また、例えば、利用者の顔画像を、利用者を特定するための情報として取得してもよい。この場合、店舗の端末装置の読取部がカメラを用いて利用者の顔を撮影すればよい。また、照合用の顔情報を予め利用者情報に含めておけばよい。
【0063】
上述の実施形態の例では、1の接客キャラクタが表示部に表示されて利用者に対して接客が行われる構成であるが、特にこれに限定れるものではない。複数の接客キャラクタが表示部に表示される構成としてもよい。この場合、利用者が、複数の接客キャラクタを指定可能とすればよい。また、接客キャラクタの表示スケジュールを登録できるようにしてもよい。例えば、接客キャラクタの識別情報(指定情報)と表示期間とを対応付けて利用者情報に含めておけばよい。これにより、例えば、或る接客キャラクタは、毎月1日~15日まで表示させる。別の接客キャラクタは、毎月16日~30(31)日まで表示させることができる。
【0064】
上述の実施形態の例では、利用者による接客キャラクタの指定がない場合、例えば、特定の接客キャラクタを表示させる、又は、接客キャラクタを表示させないようにすればよい。
【0065】
上述の実施形態の例では、店舗システムが無人店舗に適用された構成について説明されているが、特にこれに限定されるものではない。有人の店舗に店舗システムを適用してもよい。例えば、店舗において、商品の配置場所等の問い合わせに関する接客のみを行うように接客キャラクタを用い、商品購入の決済に関しては現実の店員が応対するようにしてもよい。
【0066】
[第2の実施形態]
本実施形態の例では、店舗システム100の例である店舗システム100Bについて説明する。店舗システム100Bは、サーバ装置10Bと複数の端末装置20,201~20Nとを含む。図6は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Bの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Bは、取得部11、接客部12B、認証部13B及び規制制御部14Bを少なくとも備える。
【0067】
本実施形態の例では、各店舗の入り口近傍に図示しない規制装置(規制部)が配置され、認証によって利用者情報が登録されている利用者のみ入店が許可される。
【0068】
規制装置は、利用者の入店を規制する。例えば、入口ゲートが規制装置に該当する。入口ゲートは、認証結果が入店可であった場合に開放される。また、開放された入口ゲートは、許可された利用者が入店後は閉じられる。入店するためには、利用者は、例えば、入口ゲート付近に配置された読取装置(不図示)に、利用者を特定するための情報(例えば利用者ID)を読み取らせばよい。具体的には、利用者のユーザ端末装置の表示部に表示された利用者IDのQRコードを、読取装置に読み取らせる。読取装置は、通信可能に接続されたサーバ装置10Bに、読み取った情報を送信する。そして、サーバ装置10Bが認証処理を実行する。
【0069】
したがって、本実施形態の例では、許可されて入店した利用者に対して接客キャラクタを用いた接客が行われる。
【0070】
取得部11は、利用者を特定するための情報に基づいて、この利用者の利用者情報に含まれる指定情報を取得する。利用者を特定するための情報は、例えば、上述した利用者の識別情報(利用者ID)である。利用者を特定するための情報は、利用者自身から取得される。上述した例のように、各端末装置20,201~20Nの読取部が、利用者のユーザ端末装置に表示された利用者IDを読み取る(取得する)構成とすればよい。取得部11は、端末装置20,201~20Nの読取部によって取得された利用者IDを用いればよい。
【0071】
なお、取得部11は、例えば、上述したように、入口ゲート付近に配置された読取装置によって読み取られた利用者IDを用いてもよい。
【0072】
接客部12Bは、店舗に配置された表示部に表示する接客キャラクタの会話等の動作を制御する。ただし、接客部12Bは、記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する。本実施形態の例では、接客部12Bは、許可されて入店した利用者の指定キャラクタの動作を制御する。そして、この利用者の指定キャラクタが、この利用者が入店している店舗の端末装置の表示部に表示される。
【0073】
接客部12Bは、例えば、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルを利用して接客キャラクタの発話内容を決定してもよい。学習モデルには、少なくとも利用者の発話の音声データが入力され、接客キャラクタの発話内容が出力される。
【0074】
認証部(認証機能)13Bは、利用者が、登録利用者であるか否かを認証する。具体的には、上記利用者を特定するための情報と、記憶部に記憶されている利用者情報に含まれる認証情報との照合が行われる。利用者を特定するための情報は、例えば、利用者IDである。利用者情報に含まれる認証情報は、例えば、利用者IDが該当する。
【0075】
認証部13Bは、上記利用者を特定するための情報である利用者IDを、上述の入口ゲート付近に配置された読取装置から取得する。例えば、上述のように、利用者は、利用者のユーザ端末装置の表示部に表示させた利用者IDのQRコードを、入口ゲート付近に配置された読取装置に読み取らせる。読取装置は、読み取った利用者IDを認証要求とともにサーバ装置10Bに送信する。認証部13Bは、受信した利用者IDに合致する認証情報(利用者ID)が記憶部(利用者情報)に存在するか否かを判定する。認証部13Bは、取得した利用者IDに合致する認証情報(利用者ID)が存在する場合には、入口ゲート前にいる利用者は登録利用者であると認証する。そして、認証部13Bは、認証結果を入店可とする。一方、認証部13Bは、利用者が登録利用者でないと認証した場合、認証結果を入店不可とする。
【0076】
規制制御部(規制制御機能)14Bは、店舗の入り口近傍に配置された規制装置(例えば入口ゲート)の動作を制御して、認証結果に応じて利用者の入店を規制する。具体的には、規制制御部14Bは、認証部13Bが入店可の認証をした場合には、規制解除の指示を規制装置に送信する。規制解除の指示を受信した規制装置は、規制を解除する。すなわち、入口ゲートが開放される。
【0077】
次に、店舗システム100Bの動作について説明する。
【0078】
図7は、店舗システム100Bが実行する接客処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における接客処理では、接客キャラクタの動作を制御して利用者に対して接客を行うための処理が実行される。なお、図7においては、主として、利用者が指定した接客キャラクタ(指定キャラクタ)を特定する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、サーバ装置10Bと端末装置20とが利用者Pに対して接客処理を実行する場合を例にして説明する。なお、図5で例示した端末装置が接客処理を実行するシステムの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0079】
本実施形態の例の接客処理は、例えば、上述したように、利用者を特定するための情報(例えば、利用者ID)を、サーバ装置10Bが受信した場合に実行される。本実施形態の例では、サーバ装置10Bが、認証要求とともに利用者IDを読取装置から受信した場合が該当する。
【0080】
接客処理において、端末装置20は、例えば、利用者Pの発話の音声データなどを定期的にサーバ装置10Bに送信する。また、例えば、端末装置20の読取部が利用者のユーザ端末装置に表示された利用者IDを読み取った場合、読み取られた利用者IDを端末装置20がサーバ装置10Bに送信する。
【0081】
まず、サーバ装置10Bは、認証処理を実行する(ステップS1-B)。認証処理では、上述したように、入店しようとする利用者が、登録利用者であるか否かが認証される(入店認証)。サーバ装置13Bは、上記読取装置から受信した利用者IDに一致する認証情報(利用者ID)が記憶部の利用者情報に存在するか否かを判定する。
【0082】
次に、サーバ装置10Bは、認証結果が入店可であるか否かを判定する(ステップS2-B)。入店不可の場合(ステップS2-B:NO)、サーバ装置10Bは、接客処理を終了する。この場合、入口ゲートは開放されず、閉じられた状態が維持される。
【0083】
一方、入店可の場合(ステップS2-B:YES)、サーバ装置10Bは、解除処理を実行する(ステップS3-B)。解除処理では、上述したように規制装置(例えば入口ゲート)の規制が解除される。具体的には、サーバ装置10Bは、規制解除の指示を規制装置に送信する。また、解除処理では、入店許可した利用者の利用者IDが記憶される。
【0084】
次に、サーバ装置10Bは、取得処理を実行する(ステップS10-B)。取得処理では、利用者Pの利用者情報に含まれる指定情報が取得される。サーバ装置10Bは、例えば、記憶部に記憶されている利用者情報のうち、取得された利用者IDに対応する利用者情報の指定情報を取得する。サーバ装置10Bは、端末装置20から送信された利用者IDを用いて利用者Pの利用者情報を特定すればよい。
【0085】
なお、上述の取得処理において、取得された利用者IDが、入店許可された利用者の利用者IDに一致しない場合、サーバ装置10Bは、例えば、取得された利用者IDの利用者は入店許可されていない利用者であると判断すればよい。
【0086】
次に、サーバ装置10Bは、動作処理を実行する(ステップS11-B)。動作処理では、利用者Pが指定した接客キャラクタ(指定キャラクタ)の動作が制御され、利用者Pに対する接客が行われる。具体的には、サーバ装置10Bは、ステップS10-Bの処理で取得した指定情報に基づく接客キャラクタ(指定キャラクタ)のモデルデータ等を取得し、この指定キャラクタの動作を制御する。一回の動作処理では、例えば、1フレーム分の画像及び音声を生成するための処理が行われる。
【0087】
また、サーバ装置10Bは、図示しないが、上述の処理を含む各処理によって進行した指定キャラクタ等の画像を生成するための画像情報(音声情報を含む)を生成する。その後、サーバ装置10Bは、画像情報等を端末装置20に送信する。なお、送信先となる端末装置20は、利用者IDとともに受信した端末装置20のIPアドレス等から特定される。
【0088】
なお、上述の入店許可されていない利用者であった場合には、例えば、上記動作処理は実行されない。すなわち、入店許可されていない登録利用者及び未登録利用者の場合には、接客キャラクタによる接客が行われない。
【0089】
次に、サーバ装置10Bは、接客の終了か否かを判断する(ステップS12-B)。サーバ装置10Bは、例えば、利用者Pの決済が完了した場合、接客の終了と判断すればよい。終了していない場合(ステップS12-B:NO)、サーバ装置10Bは、ステップS11-Bの処理に戻る。すなわち、利用者Pの接客キャラクタによる接客の動作が継続される。一方、終了した場合(ステップS12-B:YES)、サーバ装置10Bは、接客処理を終了する。
【0090】
一方、端末装置20は、接客の終了まで(ステップS41:YES)、受信した画像情報等に基づく画像を出力する(ステップS40)。すなわち、利用者の指定キャラクタ等を含む画像が表示部に表示される。また、接客キャラクタの会話が音声としても出力される。
【0091】
なお、図7に示す接客処理では、端末装置20及び利用者Pに関して説明したが、他の端末装置201~20N及び他の利用者に対しても同様の処理が行われる。また、複数の利用者が同一の店舗を利用した場合、複数の利用者が別々の店舗を利用した場合においても同様の処理が行われる。
【0092】
以上のように、第2の実施形態の一側面として、サーバ装置10Bが、取得部11、接客部12B、認証部13B及び規制制御部14Bを少なくとも備える構成としているので、利用者が指定したキャラクタが接客を行ってくれる。したがって、店員が接客を行わない無人店舗などにおいて、利用者の増加を図るべく他社店舗との差別化を図ることができる。
【0093】
また、例えば、定期的又は不定期に、接客キャラクタの衣装、髪型などの表示態様を変更することで、より利用者の来店意欲を向上させることができる。例えば、クリスマスなどのイベント期間中に、サンタクロースの衣装を接客キャラクタに着せてもよい。また、映画の広告を行う場合には、広告期間中、映画の主人公の衣装を接客キャラクタに着せてもよい。
【0094】
なお、上述の実施形態の例では、入店が許可された時点から接客キャラクタを表示させて接客キャラクタの動作を制御してもよい。この場合、認証要求とともに受信した利用者IDを用いて、対応する利用者情報の指定情報を取得すればよい。
【0095】
上述の実施形態の例における認証(入店認証)は、利用者IDに限定されず、利用者を特定するための情報であればいずれの情報であってもよい。例えば、入口ゲート付近に配置された読取装置がカメラを用いて利用者の顔を撮影し、利用者の顔画像を利用者を特定するための情報として取得してもよい。この場合、認証用(照合用)の顔情報を認証情報として予め利用者情報に含めておけばよい。
【0096】
上述の実施形態の例の利用者情報は、登録後に、指定情報等の変更が受け付けられるようにしてもよい。
【0097】
上述の実施形態の例において、利用者IDなどの利用者を特定するための情報が利用者から取得されるが、取得方法はいずれの構成を適用してもよい。例えば、利用者の顔などの生体情報(人間の身体的特徴)を、利用者を特定するための情報として取得してもよい。この場合、店舗の端末装置の読取部がカメラを用いて利用者の顔を撮影すればよい。また、照合用の顔情報を予め利用者情報に含めておけばよい。
【0098】
上述の実施形態の例では、1の接客キャラクタが表示部に表示されて利用者に対して接客が行われる構成であるが、特にこれに限定れるものではない。複数の接客キャラクタが表示部に表示される構成としてもよい。この場合、利用者が、複数の接客キャラクタを指定可能とすればよい。また、接客キャラクタの表示スケジュールを登録できるようにしてもよい。例えば、接客キャラクタの識別情報(指定情報)と表示期間とを対応付けて利用者情報に含めておけばよい。これにより、例えば、或る接客キャラクタは、毎月1日~15日まで表示させる。別の接客キャラクタは、毎月16日~30(31)日まで表示させることができる。
【0099】
上述の実施形態の例では、利用者による接客キャラクタの指定がない場合、例えば、特定の接客キャラクタを表示させる、又は、接客キャラクタを表示させないようにすればよい。
【0100】
上述の実施形態の例では、店舗システムが無人店舗に適用された構成について説明されているが、特にこれに限定されるものではない。有人の店舗に店舗システムを適用してもよい。例えば、店舗において、商品の配置場所等の問い合わせに関する接客のみを行うように接客キャラクタを用い、商品購入の決済に関しては現実の店員が応対するようにしてもよい。
【0101】
[第3の実施形態]
図8は、店舗システム100の構成の例である店舗システム100Cの構成を示すブロック図である。店舗システム100Cは、コンビニエンスストア等の小売店舗であって店員が常駐しない無人の店舗70,701C~70NC(Nは任意の整数)に適用される。
【0102】
店舗システム100Cは、サーバ装置10Cと、店舗用の端末装置20C,201C~205CNと、第1読取装置60C,601C~60NCと、入口ゲート65C,651C~65NCと、第2読取装置61C,611C~61NCと、出口ゲート67C,671C~67NCと、ユーザ端末装置80C,801C~80NCとを含む(Nは任意の整数)。サーバ装置10C等の各装置は、インターネットなどの通信ネットワーク15に接続されている。
【0103】
店舗システム100Cでは、各店舗70C~70NCの端末装置20,201~20Nのそれぞれの表示部に接客キャラクタを表示させて、利用者に対して接客が行われる。接客キャラクタは、店員の分身となるキャラクタである。
【0104】
本実施形態の例では、複数種類の接客キャラクタが登録され、利用者は、自身が指定した1の接客キャラクタに接客してもらうことが可能である。利用者が指定した接客キャラクタを特定する情報(指定情報)は、この利用者の利用者情報に登録される。以下、利用者が指定した1の接客キャラクタを、指定キャラクタと称する場合がある。
【0105】
利用者が指定した1の接客キャラクタは、端末装置20C,201C~20NCのうち、この利用者が訪れた店舗の端末装置の表示部に自動的に表示される。すなわち、各利用者は、端末装置20C,201C~20NCが配置されているいずれの店舗70C~70NCを訪れても、自身の指定した接客キャラクタによる接客を受けることができる。
【0106】
店舗70C~70NCは、利用者情報が登録されている利用者のみが利用できる。利用者情報は、店舗70C,701C~70NCの利用者に関する情報であり、利用者の識別情報(利用者ID)、氏名、指定情報等の情報が含まれる(図11参照)。利用者情報は、例えば、店舗の会員情報などが該当する。利用者情報の一部の情報は、入店認証などにも利用される(詳細は後述する)。利用者情報は、各利用者のユーザ端末装置80C,801C~80NCを用いて実行できる。
【0107】
ユーザ端末装置80C,801C~80NCは、スマートフォン等の携帯型の端末装置である。利用者は、自身のユーザ端末装置でアプリケーションプログラムを実行させ、登録画面(不図示)から利用者情報の登録を行うことができる。具体的には、利用者は、登録画面において、利用者の氏名及び年齢の入力操作、接客キャラクタの指定操作を行う。指定操作は、上述の接客してもらう1の接客キャラクタを指定するための操作である。指定操作は、例えば、登録画面に表示された複数種類の接客キャラクタのうちから、1の接客キャラクタを選択する操作が該当する。各種の操作後、利用者が、登録実行の操作を行うことでサーバ装置10Cにおいて利用者情報が登録される。
【0108】
また、登録後、利用者は、自身のユーザ端末装置でアプリケーションプログラムを実行させて、自身の利用者IDを示すQRコードを、ユーザ端末装置の表示部に表示させることができる。利用者IDは、利用者の識別情報である。利用者IDは、上述の利用者情報にも含まれ、店舗70,701C~70NCへの入退の際の認証に用いられる。
【0109】
図9は、店舗70Cの構成の例を示す平面図である。店舗70Cには、第1読取装置60C、入口ゲート65C、端末装置20C、第2読取装置61C、出口ゲート67C等が配置されている。
【0110】
例えば、利用者Pは、入口ゲート65Cから入店する。そして、利用者Pは、棚に陳列された商品の中から購入する商品を取って端末装置20Cに移動する。次に、利用者Pは、端末装置20Cで、購入する商品の決済を行って出口ゲート67Cから退出する。
【0111】
第1読取装置60Cは、カメラ等を有するQRコードリーダであり、入口ゲート65C付近の店舗70Cの外側に配置されている。第1読取装置40Cは、利用者のユーザ端末装置80C,801C~80NCの表示部に表示されたQRコードを読み取る。QRコードには、利用者IDの情報が含まれる。第1読取装置60Cは、読み取ったQRコードから取得した利用者IDとともに認証要求をサーバ装置10Cに送信する。
【0112】
入口ゲート65Cは、開閉バー66C等を備え、店舗70Cの入口近傍に配置されている。入口ゲート65Cは、サーバ装置10Cから受信する開放指示に従って開閉バー66Cを開放する規制装置(規制部)である。サーバ装置10Cは、認証結果が入店可であった場合、入口ゲート65Cに開放指示を送信する。入口ゲート65Cは、開放して所定時間経過後に開閉バー66Cを閉じる。なお、サーバ装置10Cは、認証結果が入店不可であった場合、入口ゲート65Cへの指示は行わない。これにより、開閉バー66Cは閉じた状態が維持され、利用者は入店できない。
【0113】
端末装置20Cは、図10に示すようなタブレット型の端末装置である。端末装置20Cは、店舗70Cを訪れた利用者の指定キャラクタを表示部30Cに表示させる。図10は、利用者Pの指定キャラクタSCが表示されている状態を示す。また、端末装置20Cは、商品購入の決済要求を受け付ける。端末装置20Cは、表示部30C、タッチパネル31C、カメラ32C、スピーカ33C、マイク34C等を備える。端末装置20Cは、図9に示すように、店舗70C内の入口ゲート65Cと出口ゲート67Cとの中間に配置されている。
【0114】
表示部30Cは、例えば、液晶表示装置である。表示部30Cは、指定キャラクタ、指定キャラクタの発話内容、購入金額等の接客に関する情報を表示する。タッチパネル31Cは、表示部30Cの画面上に配置され、利用者の操作を受け付ける。
【0115】
カメラ32Cは、利用者(ユーザ端末装置)のQRコードを撮像する。スピーカ33Cは、表示部30Cに表示されている指定キャラクタの発話音声を出力する。マイク34Cは、利用者の発話音声を取得する。
る。
【0116】
指定キャラクタは、店舗70Cでの利用者の入店時と商品購入時に表示される。入店時では、認証により入店許可されたタイミングで指定キャラクタの表示が開始される。このタイミングでは、指定キャラクタは、例えば、「いらっしゃいませ。」等の入店時用の会話を行う。
【0117】
また、商品購入時では、商品購入の決済手続が開始されるタイミングで指定キャラクタの表示が開始される。商品購入の決済手続は、端末装置20Cのカメラ32C(読取部23C)によってQRコード(利用者ID)が読み取られ、利用者IDとともに決済要求がサーバ装置10Cに送信された以降に開始される。このタイミングでは、指定キャラクタは、例えば、「合計〇〇円になります。」、「クレジットカード決済完了しました」等の決済に関する情報である決済時用の会話を行う。
【0118】
その他、指定キャラクタは、利用者からの質問に応じて回答する。また、指定キャラクタは、来店履歴及び購入履歴等の履歴情報も参照して会話を行う。例えば、来店履歴に基づいて来店頻度が高い利用者には「今日も来店ありがとうございます。」、「また会えてうれしいです。」などの会話が行われる。
【0119】
なお、購入する商品の特定は、端末装置20Cのバーコードリーダ(不図示)を用いて行われる。利用者は、バーコードリーダに利用者が購入する商品のバーコードを読み取らせる。そして、バーコードに含まれる商品の識別情報(商品ID)から、この商品の金額が特定される。利用者が全ての商品のバーコードを読み取らせることで、購入の合計金額が算出される。購入金額等は、図10に示すように、表示部30Cに表示される。
【0120】
そして、購入金額の決済は、例えば、クレジットカードで行われる。商品購入の決済手続が開始された後、利用者が接客端末装置20Cのカードリーダ(不図示)にクレジットカードを挿入することで、決済が実行される。
【0121】
次に、第2読取装置61Cは、カメラ等を有する第1読取装置60Cと同様のQRコードリーダであり、出口ゲート67C付近の店舗70C内に配置されている。第2読取装置61Cは、ユーザ端末装置80C,801C~80NCの表示部に表示されたQRコードを読み取る。QRコードには、利用者IDの情報が含まれる。第2読取装置61Cは、読み取ったQRコードから取得した利用者IDとともに認証要求をサーバ装置10Cに送信する。
【0122】
出口ゲート67Cは、入口ゲート65Cと同様の構成であり、開閉バー68C等を備え、店舗70Cの出口近傍に配置されている。出口ゲート67Cは、サーバ装置10Cから受信する開放指示に従って開閉バー68Cを開放する規制装置(規制部)である。サーバ装置10Cは、認証結果が退店可であった場合、出口ゲート67Cに開放指示を送信する。出口ゲート67Cは、開放して所定時間経過後に開閉バー68Cを閉じる。なお、サーバ装置10Cは、認証結果が退店不可であった場合、出口ゲート67Cへの指示は行わない。これにより、開閉バー68Cは閉じた状態が維持され、利用者は退店できない。例えば、入店許可されていない利用者は退店不可となる。
【0123】
なお、他の端末装置201C~205CNも、端末装置20Cと同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0124】
図11は、利用者情報の一例を示す図である。利用者情報は、サーバ装置10Cの記憶部に記憶される。利用者情報は、利用者ID、氏名、年齢、指定キャラクタ及び来店履歴等のフィールドから構成されている。
【0125】
利用者IDのフィールドには、利用者の識別情報が登録される。氏名のフィールドには、利用者の氏名のテキストデータが登録される。年齢のフィールドには、利用者の年齢である数値データが登録される。指定キャラクタIDのフィールドには、利用者が指定した1の接客キャラクタ(指定キャラクタ)の識別情報が登録される。指定キャラクタIDは、指定情報に該当する。
【0126】
例えば、利用者Pは、利用者ID:0001である。図10で例示した利用者Pの指定キャラクタSCは、指定キャラクタID:CM0110である。
【0127】
来店履歴のフィールドには、利用者の店舗70C,701C~70NCの利用履歴が登録される。来店履歴のフィールドは、来店日、店舗ID、購入商品等のフィールドから構成される。来店日のフィールドには、利用者が来店した日付が登録される。店舗IDのフィールドには、利用者が来店した店舗の識別情報が登録される。購入商品のフィールドには、購入した商品の識別情報(商品ID)が登録される。
【0128】
図12は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Cは、取得部11C、接客部12C、認証部13C、規制制御部14C、決済部15C及び登録部16Cを少なくとも備える。
【0129】
取得部11Cは、利用者を特定するための情報に基づいて、この利用者の利用者情報に含まれる指定情報(指定キャラクタID)を取得する。利用者を特定するための情報は、利用者IDである。利用者を特定するための情報は、利用者自身から取得される。
【0130】
取得部11Cは、2つのタイミングで指定キャラクタIDを取得する。第1のタイミングは、認証結果が入店可であったタイミングである。このタイミングでは、第1読取装置60C,601C~60NCで読み取られた利用者IDに基づいて、入店許可された利用者の利用者情報に含まれる指定キャラクタIDが取得される。
【0131】
第2のタイミングは、商品購入の決済手続が開始されるタイミングである。このタイミングでは、端末装置20C,201C~205CNで読み取られた利用者IDに基づいて、決済を行う利用者の利用者情報に含まれる指定キャラクタIDが取得される。
【0132】
接客部12Cは、端末装置20C,201C~20NCの表示部に表示する接客キャラクタの会話等の動作を制御する。ただし、接客部12Cは、記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の指定キャラクタIDに基づく接客キャラクタの動作を制御する。すなわち、接客部12Cは、利用者の指定キャラクタの動作を制御する。そして、この利用者の指定キャラクタが、この利用者が入店している端末装置の表示部に表示される。
【0133】
接客キャラクタは、例えば、3次元コンピュータグラフィックスの技術で形成された仮想のオブジェクト(3Dキャラクタ)である。なお、複数の接客キャラクタは、接客の動作を実行可能にするためのモデルデータ、モーションデータ、音声データ等の各種データがサーバ装置10Cの記憶部に記憶されている。
【0134】
接客部12Cは、第1学習モデル、第2学習モデルを利用して接客キャラクタの会話内容を決定する。第1学習モデル及び第2学習モデルは、例えば、来店履歴、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルである。第1学習モデル及び第2学習モデルには、例えば、ニューラルネットワークが用いられる。
【0135】
第1学習モデル及び第2学習モデルには、来店履歴及び利用者の発話の音声データが入力される。また、第1学習モデル、第2学習モデルは、接客キャラクタの発話内容を出力する。第1学習モデルは、入店時の接客用の学習モデルである。第2学習モデルは、決済時の接客用の学習モデルである。
【0136】
接客部12Cは、利用者の指定キャラクタの表示を2つのタイミングで開始する。第1のタイミングは、上述したように、取得部11Cが入店許可された利用者の利用者情報に含まれる指定キャラクタIDを取得したタイミングである。第2のタイミングは、上述したように、取得部11Cが決済を行う利用者の利用者情報に含まれる指定キャラクタIDを取得したタイミングである。すなわち、指定キャラクタは、上述したように、利用者の入店時と商品購入時に表示される。
【0137】
認証部13Cは、利用者が、登録利用者であるか否かを認証する。認証部13Cは、上記利用者を特定するための情報と、記憶部に記憶されている利用者情報に含まれる認証情報との照合が行われる。利用者を特定するための情報は、利用者IDである。利用者情報に含まれる認証情報として、利用者IDが用いられる。
【0138】
認証部13Cは、上記利用者を特定するための情報である利用者IDを、第1読取装置60C,601C~60NC、第2読取装置61C,611C~61NCから取得する。認証部13Cは、取得した利用者IDに合致する認証情報が記憶部(利用者情報)に存在する場合には、登録利用者であること認証する。
【0139】
上述したように、利用者は、自身のユーザ端末装置の表示部に表示させた利用者IDのQRコードを、第1読取装置60C,601C~60NCに読み取らせる。第1読取装置60C,601C~60NCは、読み取った利用者IDを入店の認証要求とともにサーバ装置13Cに送信する。認証部13Cは、受信した利用者IDに一致する認証情報(利用者情報の利用者ID)が記憶部に存在するか否かを判定する。認証部13Cは、取得した利用者IDに合致する認証情報(利用者ID)が存在する場合には、利用者は登録利用者であると認証する。そして、認証部13Cは、認証結果を入店可とする。
【0140】
また、第2読取装置61C,611C~61NCで利用者IDが読み取られた場合も第1読取装置60C,601C~60NCの場合と同様に退店の認証が行われる。また、認証部13Cは、利用者が登録利用者でないと認証した場合には、認証結果を退店可とする。
【0141】
規制制御部14Cは、規制部である入口ゲート65C,651C~65NC及び出口ゲート67C,671C~67NCの動作を制御して、認証結果に応じて利用者の入店及び退店を規制する。具体的には、規制制御部14Cは、認証部13Cが入店可の認証をした場合には、規制解除の指示を、該当する入口ゲートに送信する。また、規制制御部14Cは、認証部13Cが退店許可の認証をした場合には、規制解除の指示を、該当する出口ゲートに送信する。
【0142】
決済部(決済機能)15Cは、利用者の商品購入の決済を受け付ける。本実施形態の例では、決済部15Cは、利用者のクレジットカードを用いた決済を行う。決済部15Cは、端末装置20C,201C~20NCのいずれかの端末装置から、利用者IDとともに決済要求を受信した場合、商品購入の決済手続を開始する。決済手続の開始後、商品の購入金額等が、該当する端末装置から送信される。決済部15Cは、決済手続の開始後、該当する端末装置のカードリーダによって読み取られたクレジットカードの情報を受信した場合に決済を実行する。
【0143】
なお、クレジットカードを用いた決済でなくてもよい。現金を用いた決済であっても、利用者のユーザ端末装置を用いた決済であってもよい。
【0144】
登録部(登録機能)16Cは、上述した利用者登録を受け付ける。具体的には、登録部16Cは、登録実行の操作を行った利用者の利用者情報を登録する。登録実行の操作が行われた場合、この利用者のユーザ端末装置から登録要求とともに氏名、年齢、指定キャラクタID等の情報がサーバ装置10Cに送信される。登録部16Cは、新たに生成した利用者IDと、登録要求とともに受信した氏名等とを含めて利用者情報を登録する。
【0145】
また、利用者情報の登録が完了した場合、登録部16Cは、登録要求が送信されたユーザ端末装置に利用者IDを送信する。これにより、上記ユーザ端末装置は、上述したように、受信した利用者IDに基づくQRコードの表示が可能となる、
【0146】
図13は、端末装置20の例である端末装置20Cの構成を示すブロック図である。端末装置20Cは、音声取得部21C、出力制御部22C及び読取部23Cを少なくとも備える。なお、他の端末装置201C~20NCは、端末装置20Cと同様の構成であるので詳細な説明は省略する。
【0147】
音声取得部(音声取得機能)21Cは、利用者の指定キャラクタが表示部30Cに表示されている間、マイク34Cを介して利用者の音声データを取得し、利用者IDとともにサーバ装置10Cに送信する。
【0148】
出力制御部22Cは、表示部30Cの画像表示、及び、及びスピーカ33Cの音声出力を制御する。例えば、図10で例示したように、サーバ装置10Cから受信した画像情報に基づいて接客キャラクタ等の接客に関する情報を表示等させる。
【0149】
読取部(読取機能)23Cは、カメラ32Cを介してユーザ端末装置80C,801C~80NC(表示部)に表示されたQRコードを読み取り、QRコードに含まれる利用者IDを、決済要求とともにサーバ装置10Cに送信する。
【0150】
図14は、ユーザ端末装置の例であるユーザ端末装置80Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、ユーザ端末装置80Cは、登録受付部81C及び生成部82Cを少なくとも備える。なお、他のユーザ端末装置801C~80NCは、ユーザ端末装置80Cと同様の構成であるので詳細な説明は省略する。
【0151】
登録受付部81Cは、利用者から利用者登録の要求を受け付ける。登録受付部81Cは、利用者による操作により、上述したように、登録画面をユーザ端末装置80Cの表示部に表示させる。また、登録受付部81Cは、利用者による登録実行の操作があった場合、入力された氏名等を登録要求とともにサーバ装置10Cに送信する。
【0152】
また、登録受付部81Cは、登録要求の送信後、サーバ装置10C(登録部16C)から受信した登録完了を示す利用者IDを、ユーザ端末装置80Cの記憶部に記憶する。
【0153】
生成部82Cは、ユーザ端末装置80Cの記憶部に記憶されている利用者IDのQRコードを生成し、ユーザ端末装置80Cの表示部に表示させる。これにより、第1読取装置60C,601C~60NC等にQRコードを読み取らせることができる。
【0154】
次に、店舗システム100Cの動作について説明する。
【0155】
図15は、店舗システム100Cが実行する接客処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における接客処理では、接客キャラクタの動作を制御して利用者に対して接客を行うための処理が実行される。なお、図15においては、主として、利用者が指定した接客キャラクタ(指定キャラクタ)を特定する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、店舗70Cにおいて、サーバ装置10Cと端末装置20Cとが利用者P(利用者ID:0001)に対して接客処理を実行する場合を例にして説明する。なお、図5で例示した端末装置が接客処理を実行するシステムの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0156】
本実施形態の例の接客処理は、例えば、上述したように、利用者を特定するための情報である利用者IDを、サーバ装置10Cが受信した場合に実行される。本実施形態の例では、サーバ装置10Cが、入店の認証要求とともに利用者IDを第1読取装置60Cから受信した場合が該当する。
【0157】
接客処理において、端末装置20Cは、利用者Pの発話の音声データなどを定期的にサーバ装置10Cに送信する。また、端末装置20Cは、読取部23Cが利用者の利用者IDを読み取った場合、読み取られた利用者IDとともに決済要求をサーバ装置10Cに送信する。
【0158】
まず、サーバ装置10Cは、認証処理を実行する(ステップS1-C)。認証処理では、上述したように、入店しようとする利用者が、登録利用者であるか否かが認証される(入店認証)。サーバ装置13Cは、第1読取装置60Cから受信した利用者IDに一致する認証情報(利用者ID)が記憶部の利用者情報に存在するか否かを判定する。
【0159】
次に、サーバ装置10Cは、認証結果が入店可であるか否かを判定する(ステップS2-C)。入店不可の場合(ステップS2-C:NO)、サーバ装置10Cは、接客処理を終了する。この場合、入口ゲート65Cは開放されず、閉じられた状態が維持される。
【0160】
一方、入店可の場合(ステップS2-C:YES)、サーバ装置10Cは、解除処理を実行する(ステップS3-C)。解除処理では、上述したように規制装置(入口ゲート65C)の規制が解除される。具体的には、サーバ装置10Cは、開放指示を入口ゲート65Cに送信する。これにより、入口ゲート65Cが開放される。また、解除処理では、入店許可した利用者の利用者IDが記憶される。
【0161】
次に、サーバ装置10Cは、取得処理Aを実行する(ステップS4-C)。取得処理Aでは、利用者Pの利用者情報に含まれる指定情報(指定キャラクタID)が取得される。サーバ装置10Cは、記憶部に記憶されている利用者情報のうち、第1読取装置60Cから送信された利用者IDに対応する利用者情報の指定キャラクタIDを取得する。具体的には、第1読取装置60Cから送信された利用者Pの利用者ID:0001に対応する利用者情報に含まれる指定キャラクタID:CM0110が取得される。
【0162】
なお、上述の取得処理Aにおいて、取得された利用者IDが、入店許可された利用者の利用者IDに一致しない場合、サーバ装置10Cは、例えば、取得された利用者IDの利用者は入店許可されていない利用者であると判断すればよい。
【0163】
次に、サーバ装置10Cは、動作処理Aを実行する(ステップS5-C)。動作処理Aでは、利用者Pが指定した接客キャラクタ(指定キャラクタSC)の動作が制御され、利用者Pに対する入店用の接客が行われる。具体的には、サーバ装置10Cは、ステップS4-Cの処理で取得した指定キャラクタIDに基づく接客キャラクタ(指定キャラクタSC)のモデルデータ等を取得し、この指定キャラクタSCの動作を制御する。一回の動作処理では、例えば、1フレーム分の画像及び音声を生成するための処理が行われる。
【0164】
また、サーバ装置10Cは、図示しないが、上述の処理を含む各処理によって進行した指定キャラクタSC等の画像を生成するための画像情報(音声情報を含む)を生成する。その後、サーバ装置10Cは、画像情報等を端末装置20Cに送信する。なお、送信先となる端末装置20Cは、利用者IDとともに受信した端末装置20CのIPアドレス等から特定される。
【0165】
なお、上述の入店許可されていない利用者であった場合には、例えば、上記動作処理Aは実行されない。すなわち、入店許可されていない登録利用者及び未登録利用者の場合には、指定キャラクタによる接客が行われない。
【0166】
次に、サーバ装置10Cは、決済手続が開始されたか否かを判断する(ステップS6-C)。サーバ装置10Cは、端末装置20Cから利用者IDとともに決済要求を受信した場合、決済手続が開始されたと判断する。決済手続が開始されてない場合(ステップS6-C:NO)、サーバ装置10Cは、ステップS5-Cの処理に戻る。すなわち、決済手続が開始されるまで、利用者Pの指定キャラクタSCによる入店用の接客が継続される。
【0167】
一方、決済手続が開始された場合(ステップS6-C:YES)、サーバ装置10Cは、取得処理Bを実行する(ステップS10-C)。取得処理Bでは、利用者Pの利用者情報に含まれる指定情報(指定キャラクタID)が取得される。サーバ装置10Cは、記憶部に記憶されている利用者情報のうち、端末装置20Cから決済要求とともに送信された利用者IDに対応する利用者情報から指定キャラクタIDを取得する。具体的には、端末装置20Cから送信された利用者Pの利用者ID:0001に対応する利用者情報に含まれる指定キャラクタID:CM0110が取得される。
【0168】
なお、上述の取得処理Bにおいて、取得された利用者IDが、入店許可された利用者の利用者IDに一致しない場合、サーバ装置10Cは、例えば、取得された利用者IDの利用者は入店許可されていない利用者であると判断すればよい。
【0169】
次に、サーバ装置10Cは、動作処理Bを実行する(ステップS11-C)。動作処理Bでは、利用者Pが指定した接客キャラクタ(指定キャラクタSC)の動作が制御され、利用者Pに対する決済用の接客が行われる。具体的には、サーバ装置10Cは、ステップS10-Cの処理で取得した指定キャラクタIDに基づく接客キャラクタ(指定キャラクタSC)のモデルデータ等を取得し、この指定キャラクタSCの動作を制御する。一回の動作処理では、例えば、1フレーム分の画像及び音声を生成するための処理が行われる。
【0170】
また、サーバ装置10Cは、図示しないが、上述の処理を含む各処理によって進行した指定キャラクタSC等の画像を生成するための画像情報(音声情報を含む)を生成する。その後、サーバ装置10Cは、画像情報等を端末装置20Cに送信する。なお、送信先となる端末装置20Cは、利用者IDとともに受信した端末装置20CのIPアドレス等から特定される。
【0171】
なお、上述の入店許可されていない利用者であった場合には、例えば、上記動作処理Bは実行されない。すなわち、入店許可されていない登録利用者及び未登録利用者の場合には、指定キャラクタによる接客が行われない。
【0172】
次に、サーバ装置10Cは、接客が終了か否かを判断する(ステップS12-C)。サーバ装置10Cは、端末装置20Cでの利用者Pの商品購入の決済が完了した場合、接客がしたと判断する。なお、決済処理は、サーバ装置10Cによって実行される。決済完了していない場合(ステップS12-C:NO)、サーバ装置10Cは、ステップS11-Cの処理に戻る。すなわち、決済が完了されるまで、利用者Pの指定キャラクタSCによる決済用の動作が継続される。一方、決済完了した場合(ステップS12-C:YES)、サーバ装置10Cは、接客処理を終了する。
【0173】
一方、端末装置20Cは、接客の終了まで(ステップS41-C:YES)、受信した画像情報等に基づく画像を出力する(ステップS40-C)。すなわち、利用者Pの指定キャラクタSC等を含む画像が表示部に表示される。また、利用者Pの指定キャラクタSCの会話が音声としても出力される。
【0174】
なお、入店した利用者Pが接客処理の実行途中で退店した場合、サーバ装置10Cは、接客処理の実行を強制的に終了する。また、図15に示す接客処理では、端末装置20C及び利用者Pに関して説明したが、他の店舗701C~70NC、他の接客端末装置201C~20NC及び他の利用者に対しても同様の処理が行われる。また、複数の利用者が同一の店舗を利用した場合、複数の利用者が別々の店舗を利用した場合においても同様の処理が行われる。
【0175】
以上のように、第3の実施形態の一側面として、サーバ装置10Cが、取得部11C、接客部12C、認証部13C、規制制御部14C、決済部15C及び登録部16Cを少なくとも備える構成としているので、利用者が指定したキャラクタが接客を行ってくれる。したがって、店員が接客を行わない無人店舗などにおいて、利用者の増加を図るべく他社店舗との差別化を図ることができる。
【0176】
また、例えば、定期的又は不定期に、接客キャラクタの衣装、髪型などの表示態様を変更することで、より利用者の来店意欲を向上させることができる。例えば、クリスマスなどのイベント期間中に、サンタクロースの衣装を接客キャラクタに着せてもよい。また、映画の広告を行う場合には、広告期間中、映画の主人公の衣装を接客キャラクタに着せてもよい。
【0177】
なお、上述の実施形態の例の利用者情報は、登録後に、指定情報等の変更が受け付けられるようにしてもよい。
【0178】
上述の実施形態の例において、利用者IDなどの利用者を特定するための情報が利用者から取得されるが、取得方法はいずれの構成を適用してもよい。例えば、利用者の顔などの生体情報(人間の身体的特徴)を、利用者を特定するための情報として取得してもよい。この場合、店舗の端末装置の読取部がカメラを用いて利用者の顔を撮影すればよい。また、照合用の顔情報を予め利用者情報に含めておけばよい。
【0179】
上述の実施形態の例では、1の接客キャラクタが表示部に表示されて利用者に対して接客が行われる構成であるが、特にこれに限定れるものではない。複数の接客キャラクタが表示部に表示される構成としてもよい。この場合、利用者が、複数の接客キャラクタを指定可能とすればよい。また、接客キャラクタの表示スケジュールを登録できるようにしてもよい。例えば、接客キャラクタの識別情報(指定情報)と表示期間とを対応付けて利用者情報に含めておけばよい。これにより、例えば、或る接客キャラクタは、毎月1日~15日まで表示させる。別の接客キャラクタは、毎月16日~30(31)日まで表示させることができる。
【0180】
上述の実施形態の例における認証は、利用者IDに限定されず、利用者を特定するための情報であればいずれの情報であってもよい。例えば、入口ゲート付近に配置された読取装置がカメラを用いて利用者の顔を撮影し、利用者の顔画像を利用者を特定するための情報として取得してもよい。この場合、認証用(照合用)の顔情報を認証情報として予め利用者情報に含めておけばよい。
【0181】
上述の実施形態の例では、接客キャラクタに入店用の動作及び決済用の動作を実行させる構成であるが、特にこれに限定されるものではない。例えば、退店用の動作を接客キャラクタに実行させてもよい。
【0182】
また、接客キャラクタの表示開始のタイミングは、入店時及び商品購入時に限定されるものではない。
【0183】
上述の実施形態の例では、2の学習モデルを用いて接客キャラクタの会話内容が決定されているが、学習モデルを用いなくてもよい。また、複数の学習モデルを用いず、1の学習モデルを用いるようにしてもよい。
【0184】
上述の実施形態の例では、1の店舗に対して1の店舗用の端末装置が配置されているが、配置数はこれに限定されるものではない。1の店舗に対して複数の端末装置が配置されてもよい。
【0185】
上述の実施形態の例では、1のサーバ装置が用いられているが、複数のサーバ装置を用いてもよい。例えば、決済用のサーバ装置、接客キャラクタの動作制御用のサーバ装置を用いてもよい。
【0186】
上述の実施形態の例では、利用者による接客キャラクタの指定がない場合、例えば、特定の接客キャラクタを表示させる、又は、接客キャラクタを表示させないようにすればよい。
【0187】
上述の実施形態の例では、店舗システムが無人店舗に適用された構成について説明されているが、特にこれに限定されるものではない。有人の店舗に店舗システムを適用してもよい。例えば、店舗において、商品の配置場所等の問い合わせに関する接客のみを行うように接客キャラクタを用い、商品購入の決済に関しては現実の店員が応対するようにしてもよい。
【0188】
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
【0189】
[1]
利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行うコンピュータ装置に、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得機能、
前記店舗に配置された表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる店舗制御プログラム。
【0190】
[2]
前記コンピュータ装置に、さらに、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報、及び、前記利用者情報に含まれる認証情報に基づいて、該利用者が前記登録されている利用者であるか否かを認証する認証機能、
前記店舗の入り口近傍に配置された規制部の動作を制御して、前記認証結果に応じて利用者の入店を規制する規制制御機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記許可されて入店している利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる[1]に記載の店舗制御プログラム。
【0191】
[3]
前記接客機能では、
利用者の決済を受け付ける決済機能、
前記接客キャラクタから、利用者の決済に関する情報を出力させる機能、
を実現させる[1]又は[2]に記載の店舗制御プログラム。
【0192】
[4]
前記接客機能では、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルに基づいて、少なくとも利用者から取得した発話音声のデータを入力して、前記接客キャラクタの発話内容を決定する機能、
を実現させる[1]~[3]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0193】
[5]
前記接客機能では、前記接客キャラクタが発話する音声を、前記店舗に配置された音声出力部から出力させる機能、
を実現させる[1]~[4]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0194】
[6]
前記コンピュータ装置に、さらに、
前記指定情報を含む利用者情報の登録を行う登録機能、
を実現させ、
前記登録機能では、通信ネットワークを介して接続された利用者の端末装置から送信された登録要求に基づいて前記利用者情報の登録を行う機能、
を実現させる[1]~[5]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0195】
[7]
利用者から取得された該利用者を特定するための情報は、該利用者の端末装置に表示され、前記店舗の入り口近傍に配置された読取部によって読み取られる、
[1]~[6]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0196】
[8]
[1]~[7]のうちのいずれかに記載の店舗制御プログラムがインストールされたサーバ装置。
【0197】
[9]
表示部を有し、店舗に配置された端末装置に、
通信ネットワークを介して接続された[8]に記載のサーバ装置から受信した画像生成情報に基づいて接客キャラクタを前記表示部に表示させる表示制御機能、
を実現させるための端末装置用プログラム。
【0198】
[10]
表示部を有し、店舗に配置され、[1]~[7]のうちのいずれかに記載の店舗制御プログラムがインストールされた端末装置。
【0199】
[11]
表示部を有して店舗に配置された端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置に、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行わせる接客制御プログラムであって、
前記サーバ装置に、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得機能、
前記表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる店舗制御プログラム。
【0200】
[12]
前記サーバ装置に、さらに、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報、及び、前記利用者情報に含まれる認証情報に基づいて、該利用者が前記登録されている利用者であるか否かを認証する認証機能、
前記店舗の入り口近傍に配置された規制部の動作を制御して、前記認証結果に応じて利用者の入店を規制する規制制御機能、
を実現させ、
前記接客機能では、前記許可されて入店している利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する機能、
を実現させる[11]に記載の店舗制御プログラム。
【0201】
[13]
前記接客機能では、
利用者の決済を受け付ける決済機能、
前記接客キャラクタから、利用者の決済に関する情報を出力させる機能、
を実現させる[11]又は[12]に記載の店舗制御プログラム。
【0202】
[14]
前記接客機能では、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルに基づいて、少なくとも利用者から取得した発話音声のデータを入力して、前記接客キャラクタの発話内容を決定する機能、
を実現させる[11]~[13]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0203】
[15]
前記接客機能では、前記接客キャラクタが発話する音声を、前記店舗に配置された音声出力部から出力させる機能、
を実現させる[11]~[14]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0204】
[16]
前記サーバ装置に、さらに、
前記指定情報を含む利用者情報の登録を行う登録機能、
を実現させ、
前記登録機能では、通信ネットワークを介して接続された利用者の端末装置から送信された登録要求に基づいて前記利用者情報の登録を行う機能、
を実現させる[11]~[15]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0205】
[17]
利用者から取得された該利用者を特定するための情報は、該利用者の端末装置に表示され、前記店舗の入り口近傍に配置された読取部によって読み取られる、
[11]~[16]のいずれかに記載の店舗制御プログラム。
【0206】
[18]
表示部を有して店舗に配置された端末装置と、前記端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行う店舗システムであって、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得手段、
前記表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客手段、
を含み、
前記接客手段は、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する、
店舗システム。
【0207】
[19]
利用者から取得された該利用者を特定するための情報、及び、前記利用者情報に含まれる認証情報に基づいて、該利用者が前記登録されている利用者であるか否かを認証する認証手段、
前記店舗の入り口近傍に配置された規制部の動作を制御して、前記認証結果に応じて利用者の入店を規制する規制制御手段、
を、さらに含み、
前記接客手段は、前記許可されて入店している利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する、
[18]に記載の店舗システム。
【0208】
[20]
前記接客手段は、利用者の決済を受け付ける決済手段を含み、前記接客キャラクタから、利用者の決済に関する情報を出力させる、
[18]又は[19]に記載の店舗システム。
【0209】
[21]
前記接客手段は、会話データを教師データとした機械学習済みの学習モデルに基づいて、少なくとも利用者から取得した発話音声のデータを入力して、前記接客キャラクタの発話内容を決定する、
[18]~[20]のいずれかに記載の店舗システム。
【0210】
[22]
前記接客手段は、前記接客キャラクタが発話する音声を、前記店舗に配置された音声出力部から出力させる、
[18]~[21]のいずれかに記載の店舗システム。
【0211】
[23]
前記指定情報を含む利用者情報の登録を行う登録手段、
を、さらに含み、
前記登録手段は、通信ネットワークを介して接続された利用者の端末装置から送信された登録要求に基づいて前記利用者情報の登録を行う、
[18]~[22]のいずれかに記載の店舗システム。
【0212】
[24]
利用者から取得された該利用者を特定するための情報は、該利用者の端末装置に表示され、前記店舗の入り口近傍に配置された読取部によって読み取られる、
[18]~[23]のいずれかに記載の店舗システム。
【0213】
[25]
利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行う端末装置であって、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得手段、
前記店舗に配置された表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客手段、
を含み、
前記接客手段は、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する、
端末装置。
【0214】
[26]
表示部を有して店舗に配置された端末装置と、前記端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、利用者情報が記憶部に登録されている利用者に対して店舗での接客を行う店舗システムが実行する店舗制御方法であって、
利用者から取得された該利用者を特定するための情報に基づいて、該利用者の前記利用者情報に含まれる指定情報を取得する取得処理、
前記表示部に表示する接客キャラクタの動作を制御する接客処理、
を含み、
前記接客処理では、前記記憶部に登録されている複数の接客キャラクタのうち、利用者の前記指定情報に基づく接客キャラクタの動作を制御する処理、
を含む店舗制御方法。
【産業上の利用可能性】
【0215】
本発明の実施形態の一つによれば、利用者の増加を図るべく他社店舗との差別化に有用である。
【符号の説明】
【0216】
10 サーバ装置
11 取得部
12 接客部
13 認証部
14 規制制御部
15 決済部
16 登録部
20,201~20N 端末装置
70,701~70N 店舗
80,801~80N ユーザ端末装置
100 店舗システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15