(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154690
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】電気錠システム及び解錠方法
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20231013BHJP
【FI】
E05B49/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064198
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】酒井 秀忠
(72)【発明者】
【氏名】大野 宏孝
(72)【発明者】
【氏名】田中 純
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA02
2E250BB04
2E250EE20
2E250FF36
2E250GG06
(57)【要約】
【課題】携帯端末が電気錠の近傍エリアに存在する場合に解錠が可能な電気錠システム及び解錠方法を提供する。
【解決手段】受信メールに付帯するワンタイムキーを記憶する携帯端末と、扉に設けられる電気錠と、携帯端末が電気錠の近傍エリアに存在することを検知する端末検知部と、ワンタイムキーを用いた携帯端末からの解錠要求を認証し、電気錠の解錠許可を出力する認証部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信メールに付帯するワンタイムキーを記憶する携帯端末と、
扉に設けられる電気錠と、
前記携帯端末が前記電気錠の近傍エリアに存在することを検知する端末検知部と、
前記ワンタイムキーを用いた前記携帯端末からの解錠要求を認証し、前記電気錠の解錠許可を出力する認証部と
を備える電気錠システム。
【請求項2】
前記端末検知部は、前記携帯端末との近距離通信によって前記携帯端末が前記近傍エリアに存在することを検知する請求項1に記載の電気錠システム。
【請求項3】
前記端末検知部は、前記電気錠に付帯する操作部への操作によって前記携帯端末が前記近傍エリアに存在することを検知する請求項1に記載の電気錠システム。
【請求項4】
前記認証部は、前記建屋の外部に設けられたサーバである請求項1または2に記載の電気錠システム。
【請求項5】
前記認証部は、前記建屋に設けられた屋内ネットワークである請求項1または2に記載の電気錠システム。
【請求項6】
受信メールに付帯するワンタイムキーを記憶する携帯端末との近距離通信が可能になると、前記携帯端末が電気錠の近傍エリアに存在することを検知する端末検知工程と、
前記ワンタイムキーを用いた前記携帯端末からの解錠要求を認証し、前記電気錠の解錠許可を出力する認証工程と
とを有する解錠方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気錠システム及び解錠方法に関する。
【背景技術】
【0002】
認証キーを記憶する携帯端末との無線通信によって解錠する電気錠装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
認証キーが電気錠装置の解錠を1回限りあるいは時間指定で行い得るワンタイムキーであった場合、電気錠装置との無線通信が可能であれば携帯端末が何処にあってもワンタイムキーを用いた解錠が可能になってしまうというセキュリティ上の問題がある。
【0005】
本開示は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、携帯端末が電気錠の近傍エリアに存在する場合に解錠が可能な電気錠システム及び解錠方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、受信メールに付帯するワンタイムキーを記憶する携帯端末と、扉に設けられる電気錠と、前記携帯端末が前記電気錠の近傍エリアに存在することを検知する端末検知部と、前記ワンタイムキーを用いた前記携帯端末からの解錠要求を認証し、解錠許可を出力する認証部とを備える電気錠システムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】電気錠システムAの全体構成を示すブロック図である。
【
図2】電気錠1の外側における機構を示す模式図である。
【
図3】電気錠システムAの動作(電気錠1の解錠方法)を示す通信シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態に係る電気錠システムAは、
図1に示すように、電気錠1、中継装置2、ゲートウエイ3、ルータ4、ゲスト携帯端末5、住人携帯端末6及びサーバ7を構成要素として備えている。
【0009】
電気錠システムAの各構成要素のうち、電気錠1、中継装置2、ゲートウエイ3及びルータ4は、建屋B内に固定された建屋設備である。電気錠1、中継装置2、ゲートウエイ3及びルータ4のうち、中継装置2、ゲートウエイ3及びルータ4は、屋内ネットワークCを構成している。ゲスト携帯端末5及び住人携帯端末6は、利用者が携帯可能な設備であり、建屋Bの外部あるいは建屋Bの内部に移動自在である。
【0010】
電気錠1は、一般住宅等の建屋Bにおいて玄関扉D(建屋Bの出入口)に設けられている。電気錠1は、
図2に示すように、建屋Bの外側の機構として、ハンドル1a、鍵穴1b及び操作部1cを備えている。ハンドル1aは、玄関扉Dを開閉させる際に利用者が把持する部材である。鍵穴1bは、機械的(物理的)な鍵の挿入孔である。操作部1cは、利用者が操作指示を入力するテンキーあるいは単純なボタンである。
【0011】
電気錠1は、施錠及び解錠が電気的に行われるとともに、中継装置2、ゲスト携帯端末5及び住人携帯端末6との近距離通信が可能である。電気錠1と中継装置2、ゲスト携帯端末5及び住人携帯端末6との近距離通信は、所謂「Bluetooth(登録商標)」である。電気錠1は、中継装置2、ゲスト携帯端末5及び住人携帯端末6とBluetoothの通信プロトコルの準拠した無線通信(Bluetooth通信)を行う。
【0012】
近距離通信方式(通信規格)には、「Bluetooth(登録商標)」以外に、「ZigBee(登録商標)」等、幾つかの方式が一般的に知られている。本実施形態では近距離通信方式として「Bluetooth(登録商標)」を採用するが、必要に応じて他の方式の近距離通信を採用して電気錠システムAを構築してもよい。
【0013】
電気錠1は、ゲスト携帯端末5とのBluetooth通信を行うと、ワンタイムキーの受付が可能な状態(ワンタイムキー受付状態)となる。ワンタイムキーは、電気錠1の解錠を1回限りあるいは時間指定で行い得る暗号キー(パスワード)である。電気錠1は、自身がワンタイムキー受付状態であることをBluetooth通信を用いて中継装置2に通知する。電気錠1とゲスト携帯端末5とのBluetooth通信は、ゲスト携帯端末5を所持したゲストEが電気錠1の近傍エリアに来たことを示している。
【0014】
中継装置2は、建屋B内において玄関扉Dの近傍に設けられている。中継装置2は、電気錠1とゲートウエイ3との通信を中継する通信装置である。中継装置2は、電気錠1との間でBluetooth通信(無線通信)を行い、ゲートウエイ3との間でBluetooth通信よりも通信距離が長い通信方式(通信規格)で通信を行う。
【0015】
中継装置2は、電気錠1とゲスト携帯端末5とのBluetooth通信に基づいてゲスト携帯端末5が電気錠1の近傍エリアに存在すること、ゲスト携帯端末5を所持するゲストEが電気錠1の近傍エリアに来たことを検知する端末検知部である。
【0016】
中継装置2とゲートウエイ3との間における通信方式は、無線LAN(Local Area Network)/ZigBee/Bluetooth等の無線通信または有線LAN等の有線通信である。中継装置2は、ゲートウエイ3との間で上記通信方式に準拠した通信を行う。例えば、中継装置2は、Bluetooth通信によって電気錠1から施解錠状態を受信すると、施解錠状態を上記通信方式に準拠した通信を用いてゲートウエイ3に送信する。
【0017】
ゲートウエイ3は、コンピュータネットワークの一種であるインターネットとの中継を行う通信装置である。ゲートウエイ3は、中継装置2との間で上記通信方式の通信を行い、ルータ4との間で有線LANに準拠した有線LAN通信を行う。
【0018】
ゲートウエイ3は、例えば中継装置2から電気錠1の施解錠状態や建屋設備から動作状態を上記通信方式の通信によって受信すると、動作状態情報を有線LAN通信を用いてルータ4に出力する。ゲートウエイ3は、建屋設備の動作状態の確認要求をルータ4から受信すると、上記通信方式の通信を用いて確認要求を中継装置2や建屋設備に出力する。
【0019】
ルータ4は、ゲートウエイ3と建屋の外部に設けられたインターネット(コンピュータネットワーク)とを接続する通信装置(接続装置)である。ルータ4は、LANの通信プロトコルに準拠した有線LAN通信をゲートウエイ3と行うとともに、インターネットの通信プロトコルに準拠した通信(インターネット通信)をサーバ7と行う。
【0020】
ルータ4は、ゲートウエイ3から電気錠1の施解錠状態等、建屋設備の動作状態情報を有線LAN通信によって受信すると、動作状態情報をインターネット通信を用いてサーバ7に送信する。ルータ4は、サーバ7から建屋設備の動作状態の確認要求をインターネット通信によって受信すると、有線LAN通信を用いて確認要求をゲートウエイ3に出力する。
【0021】
ゲスト携帯端末5は、建屋Bを訪問するゲストEが携帯する携帯通信機器である。ゲスト携帯端末5は、各種のショートメールや電子メールを送受信する機能、Bluetooth通信等の近距離通信を行う機能を備える。ゲスト携帯端末5は、インターネットを介したサーバ7との通信が可能であり、サーバ7から権限付与メールを受信する。権限付与メールは、ワンタイムキーを用いた1回限りまたは時間指定の電気錠1の解錠権限をゲストEに付与するものである。
【0022】
ゲストEは、本来的には電気錠1を解錠させる権限を有していない。ゲストEは、サーバ7からゲスト携帯端末5で権限付与メールを受信することにより、ワンタイムキーを用いた電気錠1の解錠権限を取得する。ゲストEは、ゲスト携帯端末5を電気錠1とBluetooth通信させることにより、電気錠1をワンタイムキー受付状態に設定する。
【0023】
住人携帯端末6は、建屋Bの住人(図示略)が携帯する携帯通信機器である。住人携帯端末6は、電気錠1の施解錠を遠隔で行う専用アプリケーションプログラム(電気錠制御アプリ)が予め搭載されており、電気錠制御アプリを起動させることにより電気錠1の施解錠を行う。
【0024】
電気錠制御アプリは、電気錠1に対応したアプリケーションプログラムである。電気錠制御アプリは、予め登録した住人がサーバ7から取得して、住人携帯端末6に搭載(インストール)させたものである。
【0025】
住人携帯端末6は、インターネットを介したサーバ7との通信が可能であり、権限付与メールのゲスト携帯端末5への送信をサーバ7に指示する。建屋Bの住人は、何らかの事情で自身が建屋Bに帰ることができない場合等、自身に代わってゲストEに建屋B内での用事を依頼せざるを得ないときに、権限付与メールのゲスト携帯端末5への送信をサーバ7に指示する。
【0026】
サーバ7は、インターネット上に設けられた専用サーバである。サーバ7は、図示するようにルータ4、ゲスト携帯端末5及び住人携帯端末6とのインターネット通信が自在である。サーバ7は、住人携帯端末6から受信するワンタイムキーを用いた電気錠1の解錠権限の付与要求(権限付与要求)に応答し、権限付与メールをゲスト携帯端末5に送信する。
【0027】
ゲスト携帯端末5とのBluetooth通信によって電気錠1がワンタイムキー受付状態になると、電気錠1のワンタイムキー受付状態は、電気錠1から中継装置2及びゲートウエイ3を介してルータ4に通知される。サーバ7は、ルータ4から電気錠1のワンタイムキー受付状態を受信すると、解錠許可を出力する認証部である。
【0028】
本実施形態に係る電気錠システムAの動作、つまり本実施形態に係る電気錠1の解錠方法について、
図3の通信シーケンス図に沿って説明する。
【0029】
電気錠システムAでは、最初に住人携帯端末6の電気錠制御アプリを起動させる(ステップS1)。住人は、住人携帯端末6に所定の操作を施すことによって、住人携帯端末6に予め搭載された電気錠制御アプリを起動させる。住人は、電気錠制御アプリを操作することによって、ゲストEに対する権限付与要求をサーバ7に送信する。
【0030】
権限付与要求は、ゲストEに対するワンタイムキーを用いた電気錠1の解錠権限の付与を要求するものである。より詳細には、権限付与要求は、電気錠1の解錠権限を本来的に有していないゲストEに対して、権限付与メールのゲスト携帯端末5への送信を要求するものである。権限付与メールは、ショートメールまたは電子メールである。
【0031】
サーバ7は、権限付与要求を受信すると、権限確認を行う(ステップS2)。権限確認は、権限付与要求に付帯する権限譲渡者(住人)、被権限譲渡者(ゲストE)のメールアドレス等を確認する処理である。サーバ7は、権限確認の結果、権限付与要求を受け入れると、権限付与要求に対する要求応答を住人携帯端末6に送信する。例えば、権限譲渡者(住人)が予め登録されていないかった場合、サーバ7は、権限付与要求を無効として扱う。
【0032】
サーバ7は、引き続きゲストEに対して権限付与を行う。具体的には、サーバ7は、権限付与メールをゲスト携帯端末5のメールアドレスに送信する。ゲストEは、ゲスト携帯端末5で権限付与メールを受信することにより、電気錠1の解錠権限を取得する。
【0033】
ゲストEは、住人との通話または住人携帯端末6から訪問依頼メールを受信すること等によって、事前に建屋Bへの訪問を住人から依頼された状況にある。ゲストEは、権限付与メールによって一時的な電気錠1の解錠権限が与えられると、建屋Bを訪問するための移動を開始し、最終的に建屋Bの玄関扉Dの前まで移動する。
【0034】
ゲストEが玄関扉Dの前まで移動すると、ゲスト携帯端末5を用いて電気錠1の解錠要求操作を行う(ステップS3)。解錠要求操作の結果、ゲスト携帯端末5は、Bluetooth通信を介して電気錠1に解錠要求を送信する。電気錠1が解錠要求をゲスト携帯端末5から受信したということは、ゲスト携帯端末5が電気錠1の近傍エリアに存在すること、ゲストEが電気錠1の近傍エリアに来たことを示している。
【0035】
電気錠1における解錠要求の受信は、ゲスト携帯端末5が電気錠1の近傍エリアに存在することを検知する端末検知処理に相当する。電気錠1は、ゲスト携帯端末5から解錠要求を受信すると、ワンタイム受付状態となり(ステップS4)、照合指示を屋内ネットワークCに送信する。照合指示は、屋内ネットワークCからサーバ7に転送される。
【0036】
詳細には、照合指示は、屋内ネットワークCを構成する中継装置2からゲートウエイ3に無線LAN通信を介して転送され、ゲートウエイ3からルータ4に有線LAN通信を介して転送される。照合指示は、最終的にルータ4からサーバ7にインターネット通信を介して転送される。
【0037】
サーバ7は、屋内ネットワークCから照合指示を受信すると、ゲスト携帯端末5から照合要求を受信するまで待機状態となる(ステップS5)。ゲストEは、ゲスト携帯端末5を用いて解錠要求を電気錠1に送信すると、権限付与メールに設けられたボタンを操作することにより照合要求をサーバ7に送信する。
【0038】
サーバ7は、屋内ネットワークCからの照合指示に加えて、ゲスト携帯端末5からの照合要求を受信すると、照合処理(認証工程)を行う(ステップS6)。照合処理(認証工程)は、屋内ネットワークCからの照合指示とゲスト携帯端末5からの照合要求との受信を確認する処理である。
【0039】
サーバ7は、照合処理(認証工程)が完了すると、解錠許可を屋内ネットワークCに送信する。解錠許可は、ルータ4からゲートウエイ3を経由して中継装置2に転送される。中継装置2は、Bluetooth通信を介して解錠許可に基づく解錠信号を電気錠1に出力する。
【0040】
電気錠1は、中継装置2から解錠信号が入力されることにより解錠する(ステップS7)。電気錠1は、解錠信号に基づいて施錠状態から解錠状態に状態変化し、ゲストEによる玄関扉Dの開閉を可能とする。電気錠1は解錠すると、解錠信号に対する応答信号を中継装置2に出力する。
【0041】
応答信号は、中継装置2からゲートウエイ3及びルータ4を経由してサーバ7に転送される。応答信号は、サーバ7からゲスト携帯端末5に応答メールとして転送される。ゲストEは、応答メールによって電気錠1が解錠されたことを確認することができる。
【0042】
本実施形態によれば、ゲスト携帯端末5が電気錠1の近傍エリアに存在する場合つまりゲストEが電気錠1の近傍エリアに来たときのみに電気錠1の解錠を可能とする。本実施形態によれば、ゲスト携帯端末5が電気錠1の近傍エリアに存在する場合に解錠が可能な電気錠システムA及び電気錠1の解錠方法を提供することが可能である。
【0043】
特に、本実施形態では権限付与メール(ショートメールまたは電子メール)を用いてゲストEに電気錠1の解錠権限を付与するので、解錠権限を取得するための特別なアプリケーションプログラムをゲスト携帯端末5に搭載(インストール)する必要がない。本実施形態によれば、携帯端末の機能として汎用性が高いショートメールまたは電子メールを用いるので、電気錠1の解錠権限を付与が容易である。
【0044】
本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、中継装置2において電気錠1とゲスト携帯端末5とのBluetooth通信に基づいてゲスト携帯端末5が電気錠1の近傍エリアに存在すること、ゲストEが電気錠1の近傍エリアに来たことを検知したが、本開示はこれに限定されない。電気錠1とゲスト携帯端末5とのBluetooth通信に代わる他の手段、例えば電気錠1に設けられた操作部1cの操作に基づいてゲスト携帯端末5を検知してもよい。
【0045】
電気錠1の操作部1cを用い場合、ゲストEのみが知り得る数字列を入力することによって、ゲストEが電気錠1の近傍エリアに来たことを検知してもよい。他の手段としては、操作部1cの操作に代えて、ゲスト携帯端末5の位置検出、電気錠1に付加的に設けた読取装置による一次元コードまたは二次元コードの読取、電気錠1に付加的に設けた画像認証装置や音声認証装置等が考えられる。
【0046】
(2)上記実施形態では、サーバ7を認証部としたが、本開示はこれに限定されない。例えば、サーバ7に代えて屋内ネットワークCを認証部としてもよい。屋内ネットワークCを認証部とする場合、サーバ7は、ゲスト携帯端末5に対してワンタイムキー(照合対象ワンタイムキー)が付帯するメールを送信した後、自らが保持する基準ワンタイムキーをルータ4に送信する。
【0047】
基準ワンタイムキーは、例えばルータ4からゲートウエイ3を経由して中継装置2に転送されて保持される。中継装置2は、基準ワンタイムキーと電気錠1から取得した照合対象ワンタイムキーとを照合し、解錠許可を発行する。
【0048】
(3)上記実施形態では、
図3の通信シーケンスに従って解錠許可を発行したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ゲスト携帯端末5が解錠要求操作(ステップS3)を行ってからサーバ7が応答待機(ステップS5)までの通信シーケンスは、
図3の通信シーケンス図に限定されない。
【0049】
(4)上記実施形態では、玄関扉D(建屋Bの出入口)に設けられた電気錠1の解錠について説明したが、本開示はこれに限定されない。本開示は、建屋Bの出入口以外の扉に設けられた電気錠についても適用可能である。
【符号の説明】
【0050】
A…電気錠システム、B…建屋、C…屋内ネットワーク、D…玄関扉、E…ゲスト、1…電気錠、2…中継装置、3…ゲートウエイ、4…ルータ、5…ゲスト携帯端末、6…住人携帯端末、7…サーバ