IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

特開2023-154878制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法
<>
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図1
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図2
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図3
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図4
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図5
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図6
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図7
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図8
  • 特開-制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154878
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御装置によって実行される方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20231013BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231013BHJP
   B41J 29/42 20060101ALN20231013BHJP
【FI】
G06F3/12 353
G06F3/12 305
G06F3/12 332
G06F3/12 350
G06F3/12 378
H04N1/00 350
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064503
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘和
(72)【発明者】
【氏名】パテル カヴィタ
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ23
2C061CQ36
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB34
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC24
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF10
(57)【要約】
【課題】付加機能を実行可能な印刷装置のユーザの利便性を向上させる技術を提供すること。
【解決手段】制御装置は、選択画面に含まれる第1の選択領域において第1の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含む選択画面を表示部に表示させ、第1の選択領域において第2の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含まないと共に第1のメッセージを含む選択画面を表示部に表示させる。第2の選択領域は、付加機能を印刷装置に実行させるのか否かを選択するための領域である。第1の態様は、付加機能を印刷装置に実行させるのか否かを選択可能な態様である。第1のメッセージは、第1の選択領域において第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、付加機能を印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置に印刷を実行させる制御装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記制御装置を、
複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御部と、
所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御部と、
として機能させ、
前記第1の表示制御部は、
前記選択画面に含まれる第1の選択領域において第1の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第1の選択領域において前記第1の設定値とは異なる第2の設定値が選択されている場合に、前記第1の態様を有する前記第2の選択領域を含まないと共に第1のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域は、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための領域であり、
前記第1の態様は、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能な態様であり、
前記第1のメッセージは、前記第1の選択領域において前記第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含む、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記第1の選択領域は、画像が印刷されるべき印刷媒体である対象印刷媒体のサイズを選択するための領域であり、
前記付加機能は、前記対象印刷媒体のサイズを別のサイズに加工することに関連する機能である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記第1のメッセージは、さらに、前記第2の選択領域において前記付加機能を前記印刷装置に実行させることが選択されると、前記別のサイズの印刷済み媒体が得られることを示すメッセージを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第1の表示制御部は、前記第1の選択領域において前記第2の設定値に代えて前記第1の設定値が選択される場合に、前記第1の設定値が選択されている前記第1の選択領域と前記第1の態様を有する前記第2の選択領域とを含むと共に前記第1のメッセージを含まない前記選択画面を前記表示部に表示させる、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記第1の表示制御部は、前記第1の選択領域において前記第2の設定値が選択されている場合に、第2の態様を有する前記第2の選択領域を含むと共に前記第1のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の態様は、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択不可能な態様である、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータプログラムは、前記制御装置を、さらに、
前記第2の態様を有する前記第2の選択領域が選択される場合に、第2のメッセージを含む第1の通知画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部であって、前記第2のメッセージは、前記第1の選択領域において前記第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含む、請求項5に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記第1の通知画面は、さらに、前記対象印刷媒体のサイズとして前記第2の設定値に代えて前記第1の設定値を選択するための第1のオブジェクトを含み、
前記第1の表示制御部は、前記第1の通知画面内の前記第1のオブジェクトが選択される場合に、前記第1の設定値が選択されている前記第1の選択領域と前記第1の態様を有する前記第2の選択領域とを含むと共に前記第1のメッセージを含まない前記選択画面を前記表示部に表示させる、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータプログラムは、前記制御装置を、さらに、
前記第1の選択領域が選択される場合に、前記印刷装置が利用可能な複数の媒体サイズを示す複数の選択肢を含むサイズ選択画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部であって、前記複数の選択肢は、前記第1の設定値を示す第1の選択肢と、前記第2の設定値を示す第2の選択肢と、を含み、前記サイズ選択画面は、さらに、前記第1の選択肢に対応付けられている第3のメッセージを含み、前記第3のメッセージは、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含む、前記第3の表示制御部として機能させる、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記第1の表示制御部は、さらに、
前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させないことを示す第3の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する前記第1の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させることを示す第4の設定値が選択されている場合に、前記第3の態様を有する前記第1の選択領域を含まないと共に第4のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第3の態様は、前記対象印刷媒体のサイズを選択可能な態様であり、
前記第4のメッセージは、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択されると、前記対象印刷媒体のサイズを選択可能になることを示すメッセージを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
印刷装置に印刷を実行させる制御装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記制御装置を、
複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御部と、
所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御部と、
として機能させ、
前記第1の表示制御部は、
前記選択画面に含まれる第2の選択領域であって、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させないことを示す第3の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する第1の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させることを示す第4の設定値が選択されている場合に、前記第3の態様を有する前記第1の選択領域を含まないと共に第4のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第3の態様は、前記第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択可能な態様であり、
前記第4のメッセージは、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択されると、前記第1の選択領域に対応する前記選択項目の前記複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを示すメッセージを含む、コンピュータプログラム。
【請求項11】
前記第1の選択領域は、画像が印刷されるべき印刷媒体である対象印刷媒体のサイズを選択するための領域であり、
前記付加機能は、前記対象印刷媒体のサイズを別のサイズに加工することに関連する機能である、請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記第1の表示制御部は、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択される場合に、前記第3の設定値が選択されている前記第2の選択領域と前記第3の態様を有する前記第1の選択領域とを含むと共に前記第4のメッセージを含まない前記選択画面を前記表示部に表示させる、請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記第1の表示制御部は、前記第2の選択領域において前記第4の設定値が選択されている場合に、第4の態様を有する前記第1の選択領域を含むと共に前記第4のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第4の態様は、前記第1の選択領域に対応する前記選択項目の前記複数個の設定値のいずれかを選択不可能な態様である、請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータプログラムは、前記制御装置を、さらに、
前記第4の態様を有する前記第1の選択領域が選択される場合に、第5のメッセージを含む第2の通知画面を前記表示部に表示させる第4の表示制御部であって、前記第5のメッセージは、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択されると、前記第1の選択領域に対応する前記選択項目の前記複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを示すメッセージを含む、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記第2の通知画面は、さらに、前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値を選択するための第2のオブジェクトを含み、
前記第1の表示制御部は、前記第2の通知画面内の前記第2のオブジェクトが前記ユーザによって選択される場合に、前記第3の設定値が選択されている前記第2の選択領域と前記第3の態様を有する前記第1の選択領域とを含むと共に前記第4のメッセージを含まない前記選択画面を前記表示部に表示させる、請求項14に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
印刷装置に印刷を実行させる制御装置であって、
複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御部と、
所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御部と、
を備え、
前記第1の表示制御部は、
前記選択画面に含まれる第1の選択領域において第1の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第1の選択領域において前記第1の設定値とは異なる第2の設定値が選択されている場合に、前記第1の態様を有する前記第2の選択領域を含まないと共に第1のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域は、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための領域であり、
前記第1の態様は、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能な態様であり、
前記第1のメッセージは、前記第1の選択領域において前記第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含む、制御装置。
【請求項17】
印刷装置に印刷を実行させる制御装置によって実行される方法であって、
複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御工程と、
所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御工程と、
を備え、
前記第1の表示制御工程は、
前記選択画面に含まれる第1の選択領域において第1の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第1の選択領域において前記第1の設定値とは異なる第2の設定値が選択されている場合に、前記第1の態様を有する前記第2の選択領域を含まないと共に第1のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域は、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための領域であり、
前記第1の態様は、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能な態様であり、
前記第1のメッセージは、前記第1の選択領域において前記第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含む、方法。
【請求項18】
印刷装置に印刷を実行させる制御装置であって、
複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御部と、
所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御部と、
を備え、
前記第1の表示制御部は、
前記選択画面に含まれる第2の選択領域であって、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させないことを示す第3の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する第1の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させることを示す第4の設定値が選択されている場合に、前記第3の態様を有する前記第1の選択領域を含まないと共に第4のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第3の態様は、前記第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択可能な態様であり、
前記第4のメッセージは、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択されると、前記第1の選択領域に対応する前記選択項目の前記複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを示すメッセージを含む、制御装置。
【請求項19】
印刷装置に印刷を実行させる制御装置によって実行される方法であって、
複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御工程と、
所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御工程と、
を備え、
前記第1の表示制御工程は、
前記選択画面に含まれる第2の選択領域であって、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させないことを示す第3の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する第1の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させることを示す第4の設定値が選択されている場合に、前記第3の態様を有する前記第1の選択領域を含まないと共に第4のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、
前記第3の態様は、前記第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択可能な態様であり、
前記第4のメッセージは、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択されると、前記第1の選択領域に対応する前記選択項目の前記複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを示すメッセージを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、付加機能を実行可能な印刷装置に印刷を実行させる制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成とは異なる付加機能(例えばカット紙の断裁)を実行可能な画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-001358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、付加機能を実行可能な印刷装置のユーザの利便性を向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、印刷装置に印刷を実行させる制御装置のためのコンピュータプログラムを開示する。コンピュータプログラムは、前記制御装置を、複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御部と、所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御部と、として機能させてもよい。前記第1の表示制御部は、前記選択画面に含まれる第1の選択領域において第1の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、前記第1の選択領域において前記第1の設定値とは異なる第2の設定値が選択されている場合に、前記第1の態様を有する前記第2の選択領域を含まないと共に第1のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させてもよい。前記第2の選択領域は、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための領域であってもよい。前記第1の態様は、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能な態様であってもよい。前記第1のメッセージは、前記第1の選択領域において前記第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、前記付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージを含んでもよい。
【0006】
上記の構成によると、制御装置は、第1の選択領域において第1の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含む選択画面を表示する。一方、制御装置は、第1の選択領域において第2の設定値が選択されている場合に、第1の態様を有する第2の選択領域を含まないと共に第1のメッセージを含む選択画面を表示する。従って、ユーザは、第1のメッセージを見ることによって、第1の選択領域において第2の設定値とは異なる設定値を選択すれば、付加機能を印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを知ることができる。このために、付加機能を実行可能な印刷装置のユーザの利便性が向上する。
【0007】
本明細書は、印刷装置に印刷を実行させる制御装置のための他のコンピュータプログラムも開示する。コンピュータプログラムは、前記制御装置を、複数個の選択項目に対応する複数個の設定値を選択するための選択画面を表示部に表示させる第1の表示制御部と、所定の操作が受け付けられる場合に、前記複数個の設定値に従った処理を前記印刷装置に実行させるための印刷制御処理を実行する印刷制御部と、として機能させてもよい。前記第1の表示制御部は、前記選択画面に含まれる第2の選択領域であって、前記印刷とは異なる付加機能を前記印刷装置に実行させるのか否かを選択するための前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させないことを示す第3の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する第1の選択領域を含む前記選択画面を前記表示部に表示させ、前記第2の選択領域において、前記付加機能を前記印刷装置に実行させることを示す第4の設定値が選択されている場合に、前記第3の態様を有する前記第1の選択領域を含まないと共に第4のメッセージを含む前記選択画面を前記表示部に表示させてもよい。前記第3の態様は、前記第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択可能な態様であってもよい。前記第4のメッセージは、前記第2の選択領域において前記第4の設定値に代えて前記第3の設定値が選択されると、前記第1の選択領域に対応する前記選択項目の前記複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを示すメッセージを含んでもよい。
【0008】
上記の構成によると、制御装置は、第2の選択領域において第3の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する第1の選択領域を含む選択画面を表示する。一方、制御装置は、第2の選択領域において第4の設定値が選択されている場合に、第3の態様を有する第1の選択領域を含まないと共に第4のメッセージを含む選択画面を表示する。従って、ユーザは、第4のメッセージを見ることによって、第2の選択領域において第4の設定値に代えて第3の設定値を選択すれば、第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを知ることができる。このために、付加機能を実行可能な印刷装置のユーザの利便性が向上する。
【0009】
上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記録媒体、上記のコンピュータプログラムによって実現される制御装置そのもの、及び、当該制御装置によって実行される方法も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】プリンタのハードウェア構成を示す。
図2】通信システムの構成を示す。
図3】第1実施例のケースAの画面遷移図を示す。
図4図3の続きの画面遷移図を示す。
図5】第1実施例のケースBの画面遷移図を示す。
図6】第2実施例の画面遷移図を示す。
図7】第3実施例の画面遷移図を示す。
図8】第4実施例のケースCの画面遷移図を示す。
図9】第4実施例のケースDの画面遷移図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施例)
(プリンタ10のハードウェア構成;図1
図1に示されるように、プリンタ10は、収容部18と、搬送部20と、印刷実行部22と、切断部24と、排紙トレイ50と、を備える。収容部18と搬送部20と印刷実行部22と切断部24とは、プリンタ10の図示省略の筐体の内部に設けられている。排紙トレイ50は、筐体の外部に露出している。
【0012】
収容部18は、カット紙56を収容する。「カット紙」とは、例えば、A4サイズ、A5サイズ、レターサイズ、はがきサイズ等の予め決められたサイズにカットされている用紙である。本実施例では、A4サイズ、A5サイズ、及びはがきサイズのいずれか一つのサイズのカット紙が収容部18に収容される。換言すると、プリンタ10は、A4サイズ、A5サイズ、及びはがきサイズのいずれかのサイズの印刷媒体に印刷を実行可能である。
【0013】
搬送部20は、搬送路52と、複数個のローラ58,60,62,64,66と、を備える。収容部18に収容されているカット紙56は、各ローラ58等によって搬送路52に沿って搬送される。
【0014】
印刷実行部22は、本実施例では、インクジェットヘッド68を備える。インクジェットヘッド68は、ローラ58,60によって搬送されたカット紙56上にインクを吐出することによって、画像をカット紙56に印刷する。印刷済みのカット紙56は、ローラ62,64によって搬送方向の下流側にさらに搬送される。変形例では、印刷実行部22は、レーザ方式の印刷機構を備えていてもよい。
【0015】
切断部24は、図示省略の切断刃を備える。切断部24は、切断刃が図1の紙面垂直方向に移動することによって、印刷済みのカット紙56を切断する。これにより、カット紙56は、搬送方向の上流側の部分及び下流側の部分に分断される。特に、切断部24は、カット紙56の一対の長辺のそれぞれの中間位置を結ぶ直線を切断することによって、カット紙56を半分に切断する。即ち、切断部24は、例えば、A4サイズのカット紙を半分に切断して、2枚のA5サイズの切断済み用紙を形成することができる。切断済みの各カット紙56は、ローラ66によって搬送方向の下流側にさらに搬送される。これにより、切断済みの各カット紙56は、排紙トレイ50に到達する。
【0016】
このように、本実施例のプリンタ10は、カット紙56を切断することができる。このために、プリンタ10のユーザは、例えばA4サイズのカット紙を準備すれば、A4サイズよりも小さいサイズ(例えばA5サイズ)を有する印刷済み用紙を入手することができる。例えば、ユーザがA5サイズのカット紙への印刷を望む状況において、ユーザがA5サイズのカット紙を所持していない状況であっても、プリンタ10は、A4サイズのカット紙に対する印刷及び切断を実行することによって、A5サイズのカット紙をユーザに提供することができる。
【0017】
(通信システム2の構成;図2
続いて、図2を参照して、通信システム2の構成を説明する。通信システム2は、プリンタ10と端末100とを備える。各装置10,100は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されており、LAN4を介して相互に通信可能である。LAN4は、有線LANであってもよいし、無線LANであってもよい。
【0018】
(プリンタ10の構成)
プリンタ10は、印刷機能を実行可能な周辺装置(例えば端末100の周辺装置)である。プリンタ10には、プリンタ10を識別するプリンタID「P1」が割り当てられている。プリンタ10は、表示部12と、操作部14と、通信インターフェース16と、搬送部20と、印刷実行部22と、切断部24と、制御部30と、を備える。各部12~30は、バス線(符号省略)に接続されている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。
【0019】
表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部12はいわゆるタッチパネルであり、ユーザによって操作される操作部としても機能する。操作部14は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部14を操作することによって、様々な指示をプリンタ10に入力することができる。通信I/F16は、LAN4に接続されている。なお、変形例では、通信I/F16は、BT(Bluetooth(登録商標)の略)I/Fであってもよいし、NFC(Near Field Communicationの略)I/Fであってもよい。搬送部20のローラ58等、印刷実行部22、及び、切断部24は、制御部30(即ち後述のCPU32)からの指示に従って、カット紙56の搬送、カット紙56への印刷、及び、カット紙56の切断を実行する。
【0020】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0021】
(端末100の構成)
端末100は、スマートフォン、タブレットPC、PDA等の可搬型の端末装置である。変形例では、端末100は、据置型の端末装置であってもよい。端末100は、表示部112と操作部114と通信I/F116と制御部130とを備える。各部112~130は、バス線(符号省略)に接続されている。
【0022】
表示部112は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部112はいわゆるタッチパネルであり、ユーザによって操作される操作部としても機能する。操作部114は、ユーザからの様々な指示の入力を受け付けるためのI/Fである。ユーザは、操作部114を介して、様々な指示を端末100に入力することができる。通信I/F116は、LAN4に接続されている。なお、変形例では、通信I/F116は、BTI/Fであってもよいし、NFCI/Fであってもよい。本実施例では、プリンタ10と端末100との間で実行される各種通信は、通信I/F16及び116を介して実行される。
【0023】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム136,138等に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ134は、OS(Operating Systemの略)プログラム136及びアプリケーション138を記憶する。以下では、OSプログラム136、アプリケーション138のことを、それぞれ、「OS136」、「アプリ138」と記載する。OS136は、端末100の基本的な動作を制御するためのプログラムである。アプリ138は、プリンタ(例えば10)に印刷を実行させるためのプログラムである。アプリ138は、例えば、OS136のベンダによってインターネット上に設置されるサーバ(図示省略)から端末100にインストールされる。
【0024】
(ケースA;図3及び図4
続いて、図3及び図4を参照して、アプリ138によって実現される具体的なケースAを説明する。ケースAの初期状態では、プリンタ10にはA4サイズのカット紙が収容されている。端末100は、ユーザからアプリ起動操作(例えばアプリ138のアイコンを選択する操作)を受け付けると、アプリ138を起動させる。この場合、アプリ138は、ホーム画面D1を表示部112に表示させる。ホーム画面D1は、プリンタ選択領域R1と印刷ボタンB1とを含む。プリンタ選択領域R1は、アプリ138がLAN4を検索することによって見つかった各プリンタ(本ケースでは1つのプリンタ10)の中から1つのプリンタを選択するための領域である。本実施例では、プリンタ選択領域R1において、プリンタ10のプリンタID「P1」が選択される。印刷ボタンB1は、プリンタ10に印刷を実行させるためのボタンである。なお、図示省略しているが、ホーム画面D1は、さらに、スキャンボタン、コピーボタン等の他のボタンを含んでいてもよい。
【0025】
アプリ138は、T10において、ユーザから、印刷ボタンB1の選択と、印刷対象の画像を表わす対象ファイルの選択と、を受け付ける。アプリ138は、ホーム画面D1内の印刷ボタンB1の選択を受け付けると、図示省略のファイル選択画面を表示部112に表示させる。ファイル選択画面は、1以上のファイルの中から対象ファイルを選択するための画面である。当該1以上のファイルは、端末100のメモリ134に記憶されているファイルであってもよいし、端末100とは異なるサーバ(図示省略)上に記憶されているファイルであってもよい。アプリ138は、ファイル選択画面において、ユーザから対象ファイル(本ケースでは文字「A」が記述された1ページ分の画像を表わすファイル)の選択を受け付ける。
【0026】
アプリ138は、T10において、対象ファイルの選択を受け付けると、印刷プレビュー画面D2を表示部112に表示させる。印刷プレビュー画面D2は、対象ファイルによって表わされる画像「A」を示すプレビュー領域と、プリンタID「P1」と、用紙サイズ「A5」と、設定ボタンB2と、印刷ボタンB3と、を含む。用紙サイズ「A5」は、ユーザによって予め選択されたデフォルトの用紙サイズである。設定ボタンB2は、用紙サイズを含む種々の印刷条件を設定するための印刷設定画面を表示するためのボタンである。印刷ボタンB3は、印刷指示をプリンタ10に送信するためのボタンである。
【0027】
アプリ138は、T12において、設定ボタンB2の選択を受け付けると、能力情報送信要求をプリンタ10に送信し、プリンタ10から能力情報を受信する。具体的には、まず、アプリ138は、通信I/F116を介して、能力情報送信要求をプリンタ10の通信I/F16に送信する。プリンタ10は、通信I/F16を介して、端末100から能力情報送信要求を受信すると、通信I/F16を介して、能力情報を端末100の通信I/F116に送信する。アプリ138は、通信I/F116を介して、プリンタ10から能力情報を受信する。なお、変形例では、能力情報送信要求及び能力情報の通信は、BTI/F、NFCI/F等を介して実行されてもよい。能力情報は、例えば、プリンタ10が印刷を実行可能な用紙サイズ(本実施例では「A4」、「A5」、及び「はがき」)と、プリンタ10がカット紙の切断を実行可能であることを示す切断可能情報と、プリンタ10が切断可能なカット紙のサイズ(本実施例では「A4」のみ)である切断可能サイズと、を含む。アプリ138は、プリンタ10から能力情報を受信すると、印刷設定画面D3を表示部112に表示させる。印刷設定画面D3は、プリンタID「P1」と、用紙サイズを選択するためのサイズ選択領域R2と、カット紙の切断を実行するのか否かを選択するための切断選択領域R3と、OKボタンB4と、を含む。サイズ選択領域R2では、デフォルトの用紙サイズ「A5」が選択されており、切断選択領域R3では、デフォルトの設定値「オフ」が選択されている。なお、以下では、カット紙の切断を含む印刷のことを「カットプリント」と記載することがある。
【0028】
ここで、サイズ選択領域R2は、ユーザによって選択可能な態様を有する。一方、切断選択領域R3は、ユーザによって選択不可能な態様を有する。具体的には、切断選択領域R3は、いわゆるグレーアウトの態様を有する。アプリ138は、プリンタ10から受信された能力情報から切断可能サイズ「A4」を特定することができる。そして、アプリ138は、サイズ選択領域R2において切断可能サイズ「A4」以外のサイズが選択されている状態では、グレーアウトの態様を有する切断選択領域R3を含む印刷設定画面D3を表示する。これにより、プリンタ10が実行不可能なカットプリントの設定(例えば「A5」かつカットプリント「オン」)がユーザによって選択されるのを抑制することができる。
【0029】
印刷設定画面D3は、さらに、切断選択領域R3の直下にメッセージM1を含む。メッセージM1は、用紙サイズが「A4」に変更されると、切断選択領域R3においてカットプリント「オン」(即ちカットプリントの実行)を選択できるようになることを示す。従って、ユーザは、メッセージM1を見ることによって、切断選択領域R3がグレーアウトの態様を有する理由を知ることができる。そして、ユーザは、メッセージM1を見ることによって、用紙サイズが「A4」に変更されると、カットプリント「オン」を選択できるようになることを知ることができる。
【0030】
なお、変形例では、アプリ138は、設定ボタンB2が選択される際にプリンタ10から能力情報を取得する代わりに、ホーム画面D1を表示するためにプリンタ10を検索する際にプリンタ10から能力情報を取得してもよい。この場合、アプリ138は、当該能力情報をメモリ134に記憶させておき、設定ボタンB2の選択を受け付けると、記憶済みの能力情報をメモリ34から取得してもよい。
【0031】
アプリ138は、T20において、グレーアウトの態様を有する切断選択領域R3の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D3に重ねて、通知画面D4を表示部112に表示させる。通知画面D4は、カットプリント「オン」を選択するためには用紙サイズを「A4」に変更する必要があることをユーザに通知するメッセージと、終了ボタンEBと、を含む。換言すると、当該メッセージは、用紙サイズ「A5」に代えて他の用紙サイズ(本実施例では「A4」)が選択されると、カットプリント「オン」を選択可能になることを示すメッセージである。通常、グレーアウトの態様を有する領域の選択を受け付けても、何ら処理は実行されない。一方、本実施例では、グレーアウトの態様を有する切断選択領域R3の選択を受け付けると、通知画面D4が表示される。ユーザは、通知画面D4を見ることによって、カットプリント「オン」を選択するための手法を知ることができる。
【0032】
アプリ138は、T22において、通知画面D4内の終了ボタンEBの選択を受け付けると、印刷設定画面D3を表示部112に再び表示させる。その後、アプリ138は、T22において、印刷設定画面D3内のサイズ選択領域R2の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D3に重ねて、用紙サイズを選択するための選択画面D5を表示部112に表示させる。選択画面D5は、用紙サイズの選択を促す文字列と、用紙サイズ「A4」、「A5」、及び「はがき」のうちのいずれか1つを選択するための各チェックボックスと、終了ボタンEBと、を含む。選択画面D5に含まれる各チェックボックスは、プリンタ10から受信済みの能力情報に含まれる各用紙サイズに対応する。現段階では、デフォルトの用紙サイズ「A5」に対応するチェックボックスにチェックが付されている。
【0033】
アプリ138は、T24において、用紙サイズ「A4」に対応するチェックボックスを選択する操作を受け付けた後に、終了ボタンEBの選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、変更後の用紙サイズ「A4」を示す印刷設定画面D6を表示部112に表示させる。印刷設定画面D6では、サイズ選択領域R2において「A4」が選択されており、切断選択領域R3がグレーアウトの態様を有さない(即ちユーザが選択可能な態様を有する)。また、印刷設定画面D6は、メッセージM1を含まない。印刷設定画面D6では用紙サイズ「A4」が選択済みであるので、ユーザにとって不必要な情報であるメッセージM1が表示されない。
【0034】
図3の続き;図4
その後、アプリ138は、図3のT26において、印刷設定画面D6内の切断選択領域R3の選択を受け付けると、図4に示されるように、印刷設定画面D6に重ねて、カットプリントの「オン」又は「オフ」を選択するための選択画面D7を表示部112に表示させる。選択画面D7は、カットプリントに関する説明を示す文字列と、カットプリントの「オン」又は「オフ」を選択するための各チェックボックスと、終了ボタンEBと、を含む。現段階では、デフォルトのカットプリント「オフ」に対応するチェックボックスにチェックが付されている。
【0035】
アプリ138は、T30において、カットプリント「オン」に対応するチェックボックスを選択する操作を受け付けた後に、終了ボタンEBの選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D8を表示部112に表示させる。印刷設定画面D8では、サイズ選択領域R2がグレーアウトの態様(即ちユーザが選択不可能な態様)を有する。アプリ138は、プリンタ10から受信された能力情報から切断可能サイズ「A4」を特定することができる。そして、アプリ138は、切断選択領域R3において「オン」が選択されている状態では、用紙サイズ「A4」が選択されていると共にグレーアウトの態様を有するサイズ選択領域R2を表示する。これにより、プリンタ10が実行不可能なカットプリントの設定(例えば「A5」かつカットプリント「オン」)がユーザによって選択されるのを抑制することができる。
【0036】
印刷設定画面D8は、さらに、サイズ選択領域R2の直下にメッセージM2を含む。メッセージM2は、カットプリントが「オフ」に変更されると、サイズ選択領域R2において他の用紙サイズを選択できるようになることを示す。従って、ユーザは、メッセージM2を見ることによって、サイズ選択領域R2がグレーアウトの態様を有する理由を知ることができる。そして、ユーザは、メッセージM2を見ることによって、カットプリントが「オフ」に変更されると、他の用紙サイズを選択できるようになることを知ることができる。
【0037】
アプリ138は、T32において、OKボタンB4の選択を受け付けると、印刷プレビュー画面D9を表示部112に表示させる。印刷プレビュー画面D9は、選択済みの用紙サイズ「A4」(図3のT24参照)を含む点を除いて、図3の印刷プレビュー画面D2と同様である。
【0038】
アプリ138は、T40において、印刷プレビュー画面D9内の印刷ボタンB3の選択を受け付けると、印刷データを生成する。ここで、アプリ138は、用紙サイズとして「A4」が選択されているが、A4サイズをA5サイズに切断する処理をプリンタ10に実行させるので、A5サイズに対応する画像サイズを有する印刷画像を表わす印刷データを生成する。そして、アプリ138は、当該印刷データと、カット紙の切断を要求する切断要求と、を含む印刷指示をプリンタ10に送信する。この結果、プリンタ10において、以下のようにして印刷及び切断が実行される。
【0039】
まず、プリンタ10は、搬送部20の各ローラ58,60を駆動して、収容部18に収容されているA4サイズのカット紙56を印刷実行部22まで搬送する。ここで、A4サイズのカット紙56は、長辺が伸びる方向に沿って搬送される。そして、プリンタ10は、印刷データによって表わされる印刷画像を90度回転させて回転済み画像を生成し、回転済み画像の印刷を印刷実行部22に指示する。これにより、印刷実行部22は、A4サイズのカット紙56の下流側半分領域(即ち搬送方向の下流側の半分の領域)に回転済み画像を印刷する。即ち、A4サイズのカット紙56の上流側半分領域(即ち搬送方向の上流側の半分の領域)には何も印刷されない。
【0040】
次いで、プリンタ10は、搬送部20の各ローラ60,62,64を駆動して、印刷済みのA4サイズのカット紙56を切断部24まで搬送する。そして、プリンタ10は、印刷済みのA4サイズのカット紙56の切断を切断部24に指示する。これにより、切断部24は、A4サイズのカット紙56の下流側半分領域と上流側半分領域との境界を切断する。即ち、切断部24は、カット紙56の一対の長辺のそれぞれの中間位置を結ぶ直線上でカット紙56を半分に切断する。この結果、回転済み画像が印刷されている切断済み用紙と、画像が印刷されていない切断済み用紙と、が形成される。2枚の切断済み用紙のそれぞれは、A4サイズの半分のサイズであるA5サイズを有する。
【0041】
次いで、プリンタ10は、搬送部20の各ローラ64,66を駆動して、2枚の切断済み用紙を排紙トレイ50まで搬送する。これにより、2枚の切断済み用紙がユーザに提供される。
【0042】
(ケースB;図5
続いて、図5を参照して、アプリ138によって実現されるケースBを説明する。ケースBでは、プリンタ10にはA5サイズのカット紙が収容されている。また、ケースBでは、デフォルトの印刷条件として、用紙サイズ「A4」及びカットプリント「オン」が選択されている。従って、図示省略しているが、図3のホーム画面D1を経て表示される印刷プレビュー画面D2では、用紙サイズとして「A4」が選択されている。そして、当該印刷プレビュー画面D2内の設定ボタンB2が選択されると、図5の印刷設定画面D11が表示される。
【0043】
印刷設定画面D11では、サイズ選択領域R2において用紙サイズ「A4」が選択されており、切断選択領域R3においてカットプリント「オン」が選択されている。サイズ選択領域R2は、グレーアウトの態様を有する。アプリ138は、T52において、サイズ選択領域R2の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D11に重ねて、通知画面D12を表示部112に表示させる。通知画面D12は、用紙サイズを変更するためにはカットプリントをオフする必要があることをユーザに通知するメッセージと、終了ボタンEBと、を含む。換言すると、当該メッセージは、カットプリント「オン」に代えてカットプリント「オフ」が選択されると、用紙サイズを選択可能になることを示すメッセージである。通常、グレーアウトの態様を有する領域の選択を受け付けても、何ら処理は実行されない。本実施例では、アプリ138は、グレーアウトの態様を有するサイズ選択領域R2の選択を受け付けると、通知画面D12を表示部112に表示させる。このため、ユーザは、通知画面D12を見ることによって、用紙サイズを選択するための手法を知ることができる。
【0044】
アプリ138は、T54において、通知画面D12内の終了ボタンEBの選択を受け付けると、印刷設定画面D11を表示部112に再び表示させる。その後、アプリ138は、T54において、印刷設定画面D11内の切断選択領域R3の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D11に重ねて、選択画面D13を表示部112に表示させる。選択画面D13では、デフォルトのカットプリント「オン」に対応するチェックボックスにチェックが付されている。
【0045】
アプリ138は、T60において、カットプリント「オフ」に対応するチェックボックスを選択する操作を受け付けた後に、終了ボタンEBの選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D14を表示部112に表示させる。印刷設定画面D14では、サイズ選択領域R2において「A4」が選択されており、サイズ選択領域R2がグレーアウトの態様を有さない(即ちユーザが選択可能な態様を有する)。また、印刷設定画面D14は、メッセージM2を含まない。印刷設定画面D14ではカットプリント「オフ」が選択済みであるので、ユーザにとって不必要な情報であるメッセージM2が表示されない。
【0046】
アプリ138は、T62において、印刷設定画面D14内のサイズ選択領域R2の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D14に重ねて、用紙サイズを選択するための選択画面D15を表示部112に表示させる。選択画面D15では、デフォルトの用紙サイズ「A4」に対応するチェックボックスにチェックが付されている。
【0047】
アプリ138は、T64において、用紙サイズ「A5」に対応するチェックボックスを選択する操作を受け付けた後に、終了ボタンEBの選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D16を表示部112に表示させる。印刷設定画面D16では、切断選択領域R3において「オン」が選択されており、切断選択領域R3がグレーアウトの態様を有する(即ちユーザが選択不可能な態様を有する)。また、印刷設定画面D16は、メッセージM1を含む。
【0048】
その後、アプリ138は、T66において、印刷設定画面D16内のOKボタンB4の選択を受け付けると、印刷プレビュー画面D2(図3参照)を表示部112に表示させる。次いで、アプリ138は、印刷プレビュー画面D2内の印刷ボタンB3の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷データを生成する。ここで、アプリ138は、用紙サイズとして「A5」が選択されているので、A5サイズに対応する画像サイズを有する印刷画像を表わす印刷データを生成する。そして、アプリ138は、当該印刷データを含むと共に切断要求を含まない印刷指示をプリンタ10に送信する。この結果、プリンタ10において、収容部18に収容されているA5サイズのカット紙に画像が印刷され、カット紙の切断が実行されずに、1枚の印刷済み用紙がユーザに提供される。
【0049】
(第1実施例の効果)
本実施例によると、アプリ138は、サイズ選択領域R2において「A4」が選択されている場合に、ユーザが選択可能な態様を有する切断選択領域R3を含む選択画面(例えば図3のD6)を表示する。一方、アプリ138は、サイズ選択領域R2においてA5が選択されている場合に、ユーザが選択不可能な態様を有する切断選択領域R3を含むと共にメッセージM1を含む選択画面(例えば図3のD3)を表示する。従って、ユーザは、メッセージM1を見ることによって、サイズ選択領域R2において「A5」とは異なる用紙サイズ(本実施例では「A4」)を選択すれば、カット紙の切断をプリンタ10に実行させるのか否かを選択可能になることを知ることができる。このために、カット紙の切断を実行可能なプリンタ10のユーザの利便性が向上する。
【0050】
本実施例によると、アプリ138は、切断選択領域R3においてカットプリント「オフ」が選択されている場合に、ユーザが選択可能な態様を有するサイズ選択領域R2を含む選択画面(例えば図3のD6)を表示する。一方、アプリ138は、切断選択領域R3においてカットプリント「オン」が選択されている場合に、ユーザが選択不可能な態様を有するサイズ選択領域R2を含むと共にメッセージM2を含む選択画面(例えば図5のD11)を表示する。従って、ユーザは、メッセージM2を見ることによって、切断選択領域R3においてカットプリント「オフ」を選択すれば、サイズ選択領域R2において用紙サイズを選択可能になることを知ることができる。このために、カット紙の切断を実行可能なプリンタ10のユーザの利便性が向上する。
【0051】
(対応関係)
プリンタ10、端末100、アプリ138が、それぞれ、「印刷装置」、「制御装置」、「コンピュータプログラム」の一例である。カット紙を切断する機能が、「付加機能」及び「印刷媒体のサイズを別のサイズに加工することに関連する機能」の一例である。印刷設定画面D3等が、「選択画面」の一例である。サイズ選択領域R2、切断選択領域R3が、それぞれ、「第1の選択領域」、「第2の選択領域」の一例である。特に、グレーアウトの態様を有さない(即ちユーザが選択可能な態様を有する)切断選択領域R3、グレーアウトの態様を有する(即ちユーザが選択不可能な態様を有する)切断選択領域R3が、それぞれ、「第1の態様を有する第2の選択領域」、「第2の態様を有する第2の選択領域」の一例である。また、グレーアウトの態様を有さない(即ちユーザが選択可能な態様を有する)サイズ選択領域R2、グレーアウトの態様を有する(即ちユーザが選択不可能な態様を有する)サイズ選択領域R2が、それぞれ、「第3の態様を有する第1の選択領域」、「第4の態様を有する第1の選択領域」の一例である。用紙サイズ「A4」、「A5」が、それぞれ、「第1の設定値」、「第2の設定値」の一例である。カットプリント「オフ」、カットプリント「オン」が、それぞれ、「第3の設定値」、「第4の設定値」の一例である。通知画面D4、通知画面D12が、それぞれ、「第1の通知画面」、「第2の通知画面」の一例である。メッセージM1、メッセージM2が、それぞれ、「第1のメッセージ」、「第4のメッセージ」の一例である。通知画面D4内のメッセージ、通知画面D12内のメッセージが、それぞれ、「第2のメッセージ」、「第5のメッセージ」の一例である。印刷ボタンB3の選択が、「所定の操作」の一例である。
【0052】
印刷設定画面D3の表示、通知画面D4の表示、通知画面D12の表示、画像の印刷及びカット紙の切断が、それぞれ、「第1の表示制御部」、「第2の表示制御部」、「第4の表示制御部」、「印刷制御部」によって実行される処理の一例である。
【0053】
(第2実施例;図6
続いて、図6を参照して、第2実施例を説明する。第2実施例では、切断選択領域R3の直下に含まれるメッセージが、第1実施例とは異なる。図6の初期状態では、プリンタ10にはA4サイズのカット紙が収容されており、デフォルトの印刷条件として用紙サイズ「A5」及びカットプリント「オフ」が選択されている。画面D21,D22は、それぞれ、図3画面D1,D2と同様である。T110の処理は、図3のT10の処理と同様である。
【0054】
アプリ138は、T112において、印刷プレビュー画面D22内の設定ボタンB2の選択を受け付けると、印刷設定画面D23を表示部112に表示させる。印刷設定画面D23は、切断選択領域R3の直下にメッセージM11を含む。メッセージM11は、メッセージM1(図3参照)と同様の内容のメッセージに加えて、用紙サイズを「A4」に変更してカットプリント「オン」を選択すると、A5サイズの印刷結果が得られることを示すメッセージを含む。このために、ユーザは、メッセージM11を見ることによって、切断前の用紙サイズ及び切断後の用紙サイズを容易に認識することができる。
【0055】
画面D24~D26は、それぞれ、図3の画面D4~D6と同様である。T120~T126の処理は、図3のT20~T26の処理と同様である。その後、図4と同様の処理が実行される。この結果、プリンタ10において、収容部18に収容されているA4サイズのカット紙の下流側半分領域に画像が印刷され、印刷済みのカット紙の切断が実行され、2枚の切断済み用紙がユーザに提供される。本実施例では、メッセージM11が、「第1のメッセージ」の一例である。
【0056】
(第3実施例;図7
続いて、図7を参照して、第3実施例を説明する。第3実施例では、用紙サイズを選択するための選択画面D35が表示される点が、第1実施例とは異なる。図7の初期状態では、プリンタ10にはA4サイズのカット紙が収容されており、デフォルトの印刷条件として用紙サイズ「A5」及びカットプリント「オフ」が選択されている。画面D31~D33は、それぞれ、図3の画面D1~D3と同様である。T210~T220の処理は、図3のT10~T20の処理と同様である。
【0057】
アプリ138は、T222において、通知画面D34内の終了ボタンEBの選択を受け付けると、印刷設定画面D33を表示部112に表示させる。その後、アプリ138は、T222において、印刷設定画面D33内のサイズ選択領域R2の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D33に重ねて、用紙サイズを選択するための選択画面D35を表示部112に表示させる。選択画面D35は、用紙サイズを選択するためのチェックボックスを含むと共に、「A4」に対応するチェックボックスの右側に、文字列「カットプリント利用可能」を含む。このために、ユーザは、プリンタ10がカットプリントを実行可能な用紙サイズ(即ち本実施例では「A4」)を容易に認識することができる。
【0058】
画面D36は、図3の画面D6と同様である。T224及びT226の処理は、図3のT24及びT26の処理と同様である。その後、図4と同様の処理が実行される。この結果、プリンタ10において、収容部18に収容されているA4サイズのカット紙の下流側半分領域に画像が印刷され、印刷済みのカット紙の切断が実行され、2枚の切断済み用紙がユーザに提供される。本実施例では、選択画面D35が、「サイズ選択画面」の一例である。サイズ選択画面内の「A4」、「A5」が、それぞれ、「第1の選択肢」、「第2の選択肢」の一例である。文字列「カットプリント利用可能」が、「第3のメッセージ」の一例である。選択画面D35を表示する処理が、「第3の表示制御部」によって実行される処理の一例である。
【0059】
(第4実施例ケースC;図8
続いて、図8を参照して、第4実施例のケースCを説明する。ケースCでは、通知画面D44が表示される点が、第1実施例のケースAとは異なる。図8の初期状態では、プリンタ10にはA4サイズのカット紙が収容されており、デフォルトの印刷条件として用紙サイズ「A5」及びカットプリント「オフ」が選択されている。画面D41~D43は、それぞれ、図3の画面D1~D3と同様である。T310及びT312の処理は、図3のT10及びT12の処理と同様である。
【0060】
アプリ138は、T320において、切断選択領域R3の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D43に重ねて、通知画面D44を表示部112に表示させる。通知画面D44は、用紙サイズ「A4」を選択するためのボタンB5を含む。
【0061】
アプリ138は、T322において、通知画面D44内のボタンB5の選択を受け付けると、用紙サイズ「A4」を示す印刷設定画面D45を表示部112に表示させる。印刷設定画面D45では、サイズ選択領域R2において「A4」が選択されており、切断選択領域R3がグレーアウトの態様を有さない。このように、ユーザは、通知画面D44内のボタンB5を選択することによって、プリンタ10がカットプリントを実行可能な用紙サイズ「A4」に容易に変更することができる。
【0062】
画面D45は、図3の画面D6と同様である。T326の処理は、図3のT26の処理と同様である。その後、図4と同様の処理が実行される。この結果、プリンタ10において、収容部18に収容されているA4サイズのカット紙の下流側半分領域に画像が印刷され、印刷済みのカット紙の切断が実行され、2枚の切断済み用紙がユーザに提供される。本実施例では、ボタンB5が、「第1のオブジェクト」の一例である。
【0063】
(第4実施例ケースD;図9
続いて、図9を参照して、第4実施例のケースDを説明する。ケースDでは、通知画面D52が表示される点が、第1実施例のケースBとは異なる。図9の初期状態では、プリンタ10にはA5サイズのカット紙が収容されており、デフォルトの印刷条件として用紙サイズ「A4」及びカットプリント「オン」が選択されている。図示省略しているが、図8のホーム画面D41を経て表示される印刷プレビュー画面D42では、用紙サイズとして「A4」が選択されている。そして、当該印刷プレビュー画面D42内の設定ボタンB2が選択されると、図9の印刷設定画面D51が表示される。
【0064】
印刷設定画面D51では、サイズ選択領域R2がグレーアウトの態様を有し、切断選択領域R3においてカットプリント「オン」が選択されている。アプリ138は、T352において、サイズ選択領域R2の選択を受け付ける。この場合、アプリ138は、印刷設定画面D51に重ねて、通知画面D52を表示部112に表示させる。通知画面D52は、カットプリント「オフ」を選択するためのボタンB6を含む。
【0065】
アプリ138は、T354において、通知画面D52内のボタンB6の選択を受け付けると、カットプリント「オフ」を示す印刷設定画面D53を表示部112に表示させる。印刷設定画面D53では、切断選択領域R3において「オフ」が選択されており、サイズ選択領域R2がグレーアウトの態様を有さない。このように、ユーザは、通知画面D52内のボタンB6を選択することによって、カットプリント「オフ」に容易に変更することができる。
【0066】
画面D54,D55は、それぞれ、図5の画面D15,D16と同様である。T362~T366の処理は、図5のT62~T66の処理と同様である。この結果、プリンタ10において、収容部18に収容されているA5サイズのカット紙に画像が印刷され、カット紙の切断が実行されずに、1枚の印刷済み用紙がユーザに提供される。本実施例では、ボタンB6が、「第2のオブジェクト」の一例である。
【0067】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0068】
(変形例1)プリンタ10は、印刷機能に加えて、スキャン機能、ファクシミリ機能等を実行可能な多機能機であってもよい。本変形例では、当該多機能機が、「印刷装置」の一例である。
【0069】
(変形例2)印刷設定画面D3等の各種画面は、端末100のアプリ138によって端末100の表示部112に表示されることに代えて、プリンタ10の制御部30によって、プリンタ10の表示部12に表示されてもよい。本変形例では、プリンタ10の制御部30が、「制御装置」の一例である。
【0070】
(変形例3)印刷設定画面D3等は、サイズ選択領域R2に加えて又は代えて、用紙種類(例えば普通紙、厚紙等)を選択するための用紙種類選択領域を含んでいてもよい。アプリ138は、用紙種類選択領域において、普通紙が選択されている場合に、ユーザが選択可能な態様を有する切断選択領域R3を含む印刷設定画面を表示部112に表示させてもよい。また、アプリ138は、用紙種類選択領域において、普通紙とは異なる用紙(例えば厚紙)が選択されている場合に、ユーザが選択不可能な態様を有する切断選択領域R3を含む印刷設定画面を表示部112に表示させてもよい。この場合、切断選択領域R3の直下には、「普通紙のとき、選択できます」のようなメッセージが含まれていてもよい。本変形例では、用紙種類選択領域、普通紙、厚紙、上記のメッセージが、それぞれ、「第1の選択領域」、「第1の設定値」、「第2の設定値」、「第1のメッセージ」の一例である。
【0071】
(変形例4)アプリ138は、印刷設定画面D3(図3参照)に代えて、切断選択領域R3を含まない印刷設定画面を表示部112に表示させてもよい。本変形例では、印刷設定画面が切断選択領域R3を含まないことが、「第1の態様を有する第2の選択領域を含まない」ことの一例である。特に、本変形例では、アプリ138は、「第2の態様を有する第2の選択領域」を含む印刷設定画面を表示部112に表示させなくてもよい。同様に、アプリ138は、印刷設定画面D11(図5参照)に代えて、サイズ選択領域R2を含まない印刷設定画面を表示部112に表示させてもよい。本変形例では、印刷設定画面がサイズ選択領域R2を含まないことが、「第3の態様を有する第1の選択領域を含まない」ことの一例である。特に、本変形例では、アプリ138は、「第4の態様を有する第1の選択領域」を含む印刷設定画面を表示部112に表示させなくてもよい。
【0072】
(変形例5)アプリ138は、印刷設定画面D3(図3参照)に代えて、グレーアウトの態様を有さない切断選択領域R3を含む印刷設定画面を表示部112に表示させてもよい。この場合、ユーザは、切断選択領域R3において、カットプリントの「オン」又は「オフ」を選択可能であるが、カットプリント「オン」が選択されても、選択済みのカットプリント「オン」を反映せずに、エラーを表示してもよい。本変形例では、選択済みのカットプリント「オン」を反映せずにエラーを表示することが、「付加機能を印刷機能に実行させるのか否かを選択不可能な態様」の一例である。同様に、アプリ138は、印刷設定画面D11(図5参照)に代えて、グレーアウトの態様を有さないサイズ選択領域R2を含む印刷設定画面を表示部112に表示させてもよい。この場合、ユーザは、サイズ選択領域R2において、A4、A5、及びはがきのうちのいずれか1つを選択可能であるが、A5又ははがきが選択される場合に、選択済みの用紙サイズ(即ちA5又ははがき)を反映せずに、エラーを表示してもよい。本変形例では、選択済みの用紙サイズを反映せずにエラーを表示することが、「第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択不可能な態様」の一例である。
【0073】
(変形例6)プリンタ10は、カット紙の切断に代えて、カット紙にミシン目を付与する機能、カット紙に折り目を付与する機能、カット紙をステープラで綴じる機能、カット紙に穴をあける機能等を実行可能であってもよい。これらの機能が、「付加機能」の一例である。特に、カット紙にミシン目を付与する機能、カット紙に折り目を付与する機能が、「印刷媒体のサイズを別のサイズに加工することに関連する機能」の一例である。
【0074】
(変形例7)アプリ138は、サイズ選択領域R2において、A5に代えてA4が選択されても、メッセージM1の表示を維持してもよい。また、アプリ138は、切断選択領域R3において、カットプリント「オフ」に代えてカットプリント「オン」が選択されても、メッセージM2の表示を維持してもよい。
【0075】
(変形例8)アプリ138は、グレーアウトの態様を有する切断選択領域R3が選択される場合に、何ら処理も実行しなくてもよい。本変形例では、「第2の表示制御部」を省略可能である。同様に、アプリ138は、グレーアウトの態様を有するサイズ選択領域R2が選択される場合に、何ら処理も実行しなくてもよい。本変形例では、「第4の表示制御部」を省略可能である。
【0076】
(変形例9)印刷設定画面D3に含まれるメッセージM1は、上記の実施例のようなメッセージに限定されない。例えば、印刷設定画面D3には、メッセージM1に代えて、「A5が選択されているので、カットプリントオンにできません」、「A4が選択されていないので、カットプリントオンにできません」、「カットプリントオンにするには、A4を選択する必要があります」のようなメッセージが含まれていてもよい。一般的に言うと、「第1のメッセージ」は、「第1の選択領域において第2の設定値とは異なる設定値が選択されると、付加機能を印刷装置に実行させるのか否かを選択可能になることを示すメッセージ」であればよい。同様に、印刷設定画面D11に含まれるメッセージM2は、上記の実施例のようなメッセージに限定されない。例えば、印刷設定画面D11には、メッセージM2に代えて、「カットプリントオンが選択されているので、用紙サイズを選択できません」、「カットプリントオフが選択されていないので、用紙サイズを選択できません」、「用紙サイズを変更するには、カットプリントオフを選択する必要があります」のようなメッセージが含まれていてもよい。一般的に言うと、「第4のメッセージ」は、「第2の選択領域において第4の設定値に代えて第3の設定値が選択されると、第1の選択領域に対応する選択項目の複数個の設定値のいずれかを選択可能になることを示すメッセージ」であればよい。
【0077】
(変形例10)上記の実施例では、印刷設定画面(例えばD3)は、サイズ選択領域R2と切断選択領域R3との双方を含む。変形例では、サイズ選択領域R2を含む画面と、切断選択領域R3を含む画面と、が別画面によって構成されてもよい。この場合、アプリ138は、例えば、サイズ選択領域R2において用紙サイズが選択されることに応じて切断選択領域R3を表示し、切断選択領域R3においてカットプリントの「オン」又は「オフ」が選択されることに応じてサイズ選択領域R2を表示してもよい。本変形例では、上記の2つの画面が、「印刷条件選択画面」の一例である。
【0078】
(変形例11)上記の実施例では、図3図9の各処理は、ソフトウェア(例えばアプリ138)によって実現されたが、これらの処理の少なくとも1つは、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0079】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0080】
2:通信システム、4:LAN、10:プリンタ、12,112:表示部、14,114:操作部、16,116:通信インターフェース、18:収容部、20:搬送部、22:印刷実行部、24:切断部、30,130:制御部、32,132:CPU、34,134:メモリ、36:プログラム、50:排紙トレイ、52:搬送路、56:カット紙、58~66:ローラ、68:インクジェットヘッド、100:端末、136:OSプログラム、138:アプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9