(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154879
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】印刷装置を制御する制御装置のためのコンピュータプログラム、制御装置、及び、制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20231013BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231013BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 308
G06F3/12 335
B41J29/38 204
B41J29/38 401
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064505
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 和晃
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ23
2C061CQ34
2C061HJ08
2C061HK15
2C061HK23
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】 適切なタイミングで特定の方法又は特定の機能をユーザに案内するための技術を提供する。
【解決手段】 印刷装置を制御する制御装置は、画面を表示部に表示させる表示制御部を備え、前記表示制御部は、第1のタイミングにおいて、前記印刷装置のための消耗品の使用状況を示す使用状況情報を用いて得られる条件が第1の条件を示す場合に、前記印刷装置のユーザが前記消耗品を取得するための特定の方法を案内する第1の画面を前記表示部に表示させ、前記表示制御部は、第2のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件とは異なる第2の条件を示す場合に、前記消耗品の使用量を低減するための特定の機能を案内する、前記第1の画面とは異なる第2の画面を前記表示部に表示させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置を制御する制御装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記制御装置のコンピュータを、
画面を表示部に表示させる表示制御部として機能させ、
前記表示制御部は、第1のタイミングにおいて、前記印刷装置のための消耗品の使用状況を示す使用状況情報を用いて得られる条件が第1の条件を示す場合に、前記印刷装置のユーザが前記消耗品を取得するための特定の方法を案内する第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、第2のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件とは異なる第2の条件を示す場合に、前記消耗品の使用量を低減するための特定の機能を案内する、前記第1の画面とは異なる第2の画面を前記表示部に表示させる、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記第2の条件によって示される前記使用状況は、前記第1の条件によって示される前記使用状況よりも、前記消耗品の使用量が多い状況である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記表示制御部は、第3のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件及び前記第2の条件のいずれとも異なる第3の条件を示す場合に、前記ユーザが前記消耗品を取得するための、前記特定の方法とは異なる他の方法を案内する第3の画面を前記表示部に表示させ、
前記第3の条件によって示される前記使用状況は、前記第1の条件によって示される前記使用状況よりも、前記消耗品の使用量が多く、かつ、前記第2の条件によって示される前記使用状況よりも、前記消耗品の使用量が少ない状況である、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第1の条件によって示される前記使用状況は、前記消耗品の現在の残量が第1の残量である状況であり、
前記第2の条件によって示される前記使用状況は、前記消耗品の現在の残量が前記第1の残量よりも少ない第2の残量である状況である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記表示制御部は、第4のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件及び前記第2の条件のいずれとも異なる第4の条件を示す場合に、前記ユーザが前記消耗品を取得するための、前記特定の方法とは異なる他の方法を案内する第4の画面を前記表示部に表示させ、
前記第4の条件によって示される前記使用状況は、前記第1の条件における前記第1の残量よりも、前記消耗品の現在の残量が少なく、かつ、前記第2の条件における前記第2の残量よりも、前記消耗品の現在の残量が多い状況である、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記特定の方法は、前記消耗品を発送するサービスに登録する方法であり、
前記他の方法は、前記消耗品を購入する方法である、請求項3又は5に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記印刷装置が前記特定の機能を有している場合に、前記第2の画面を前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、前記印刷装置が前記特定の機能を有していない場合に、前記第2の画面を前記表示部に表示させず、前記第1の画面を前記表示部に表示させる、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記特定の方法を利用するための情報が登録されていない場合に、前記第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、前記特定の方法を利用するための前記情報が登録されている場合に、前記第1の画面を前記表示部に表示させず、前記第2の画面を前記表示部に表示させる、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記使用状況情報を用いて得られる条件が前記第2の条件を示し、かつ、前記特定の機能が過去に利用されたことが推定される利用情報が前記制御装置のメモリに記憶されていない場合に、前記第2の画面を前記表示部に表示させ、
前記使用状況情報を用いて得られる条件が前記第2の条件を示し、かつ、前記利用情報が前記メモリに記憶されている場合に、前記第2の画面は、前記表示部に表示されない、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記使用状況情報を用いて得られる条件が前記第1の条件を示し、かつ、前記印刷装置が前記特定の方法に適合している場合に、前記第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記使用状況情報を用いて得られる条件が前記第1の条件を示し、かつ、前記印刷装置が前記特定の方法に適合していない場合に、前記第1の画面は、前記表示部に表示されない、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記使用状況情報は、
前記消耗品の現在の残量と、
前記消耗品の残量の変化量と、
印刷対象のページ数と、
印刷対象の画像における白色の割合と、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記特定の機能は、カット紙を切断する機能である、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
印刷装置を制御する制御装置であって、
画面を表示部に表示させる表示制御部を備え、
前記表示制御部は、第1のタイミングにおいて、前記印刷装置のための消耗品の使用状況を示す使用状況情報を用いて得られる条件が第1の条件を示す場合に、前記印刷装置のユーザが前記消耗品を取得するための特定の方法を案内する第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記表示制御部は、第2のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件とは異なる第2の条件を示す場合に、前記消耗品の使用量を低減するための特定の機能を案内する、前記第1の画面とは異なる第2の画面を前記表示部に表示させる、
制御装置。
【請求項14】
第1のタイミングにおいて、印刷装置のための消耗品の使用状況を示す使用状況情報を用いて得られる条件が第1の条件を示す場合に、前記印刷装置のユーザが前記消耗品を取得するための特定の方法を案内する第1の画面を表示する工程と、
第2のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件とは異なる第2の条件を示す場合に、前記消耗品の使用量を低減するための特定の機能を案内する、前記第1の画面とは異なる第2の画面を表示する工程と、
を備える、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、印刷装置を制御する制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、消耗品の自動発注配送システムが開示されている。当該システムは、消耗品の配送の契約を促す画面を表示する。また、特許文献2には、Nin1(例えば2in1)モードを設定可能な画像形成装置が開示されている。また、特許文献3には、カット紙を断裁する断裁部を備えた画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-072660号公報
【特許文献2】特開2020-111023号公報
【特許文献3】特開2020-1358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが上記の方法又は上記の機能を知らないと、これら方法又は機能が利用されない可能性がある。しかし、これら方法又は機能を頻繁に案内すると、ユーザが不快に感じ得る。本明細書では、適切なタイミングで特定の方法又は特定の機能をユーザに案内するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、印刷装置を制御する制御装置のためのコンピュータプログラムを開示する。前記コンピュータプログラムは、前記制御装置のコンピュータを、画面を表示部に表示させる表示制御部として機能させ、前記表示制御部は、第1のタイミングにおいて、前記印刷装置のための消耗品の使用状況を示す使用状況情報を用いて得られる条件が第1の条件を示す場合に、前記印刷装置のユーザが前記消耗品を取得するための特定の方法を案内する第1の画面を前記表示部に表示させ、前記表示制御部は、第2のタイミングにおいて、前記使用状況情報を用いて得られる条件が、前記第1の条件とは異なる第2の条件を示す場合に、前記消耗品の使用量を低減するための特定の機能を案内する、前記第1の画面とは異なる第2の画面を前記表示部に表示させる。
【0006】
上記の構成によれば、第1のタイミングにおける使用状況に基づいて、特定の方法を案内する第1の画面が表示される。また、第2のタイミングおける使用状況に基づいて、特定の機能を案内する第2の画面が表示される。適切なタイミングで特定の方法又は特定の機能をユーザに案内することができる。
【0007】
上記の制御装置そのもの、上記の制御装置を実現するための制御方法、上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】第1実施例の使用レベル処理のフローチャート図を示す。
【
図4】第1実施例の判断処理のフローチャート図を示す。
【
図5】第2実施例の使用レベル処理のフローチャート図を示す。
【
図6】第2実施例の判断処理のフローチャート図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;
図1、
図2)
通信システム2は、端末装置10と、2個の多機能機(以下では、「MFP」と記載)100、200と、発送サーバ300と、EC(Electronic Commerceの略)サーバ400と、を備える。MFP100、200は、印刷機能、スキャン機能、FAX機能等の多機能を有する装置である。端末装置10は、ノートPC、ラップトップPC、タブレット端末、スマートフォン等の端末装置である。端末装置10とMFP100、200は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されており、互いに通信可能である。LAN4は、有線又は無線である。
【0010】
LAN4は、インターネット6に接続されている。発送サーバ300及びECサーバ400は、インターネット6に接続されている。発送サーバ300は、MFP(例えば100)のインクカートリッジを自動的に発送する発送サービスを提供するサーバである。ECサーバ400は、インクカートリッジを購入するためのECサイトを提供するサーバである。発送サーバ300及びECサーバ400は、MFPのベンダによって設置されてもよいし、MFPのベンダとは異なる事業者によって設置されてもよい。
【0011】
発送サーバ300は、MFP(例えば100)からMFPに現在装着されているインクカートリッジの残量を定期的に受信する。発送サーバ300は、MFPから受信した残量の履歴が所定の条件を満たす場合に、新しいインクカートリッジをMFPのユーザへ発送するための処理(例えば作業員への通知)を実行する。ここで、所定の条件は、例えば、残量の履歴のうちの最新の残量が所定の閾値以下である条件、残量の履歴によって示される残量の変化量が所定値以上である条件等である。発送サーバ300は、MFPを識別する識別情報(例えばシリアル番号)と、MFPのユーザを示すユーザ情報(例えばユーザ名とユーザの住所)と、を関連付けて記憶する。
【0012】
(端末装置10の構成;
図1)
端末装置10は、操作部12と、表示部14と、LANインターフェース20と、制御部30と、を備える。なお、以下では、「インターフェース」を「I/F」と記載する。
【0013】
操作部12は、1個以上のボタンを備える。操作部12は、ユーザから様々な指示を受け付けることができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部14は、ユーザから指示を受け付けるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。LANI/F20は、LAN4を介した通信を実行するためのI/Fであり、LAN4に接続されている。
【0014】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム40、42に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0015】
OS(Operating Systemの略)プログラム40は、端末装置10の基本的な動作を制御するためのプログラムである。アプリケーションプログラム42(以下では、「アプリ42」と記載)は、MFP(例えば100)を制御するためのプログラムである。アプリ42は、例えば、MFP100のベンダによって提供されるインターネット上のサーバ(図示省略)から端末装置10にインストールされてもよいし、MFP100と共に出荷されるメディアから端末装置10にインストールされてもよい。
【0016】
(MFP100の構成;
図1)
MFP100は、LANI/F120と、印刷実行部122と、切断部124と、制御部130と、を備える。LANI/F120は、LAN4に接続されている。制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。CPU132は、メモリ134に記憶されているプログラム140に従って、様々な処理を実行する。
【0017】
印刷実行部122は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。切断部124は、カット紙を切断するための機構である。「カット紙」とは、例えば、A4サイズ、A5サイズ、レターサイズ、はがきサイズ等の予め決められたサイズにカットされている用紙である。MFP100のトレイ(図示省略)に収容されているカット紙が切断部124に搬送されると、切断部124の切断刃によって当該カット紙が搬送方向の上流側の部分と下流側の部分に分断される。例えば、分断前のA4サイズのカット紙は、2枚のA5サイズのカット紙に分断される。
【0018】
以下では、カット紙を分断して印刷する機能を、「カットプリント」と記載する。カットプリントでは、例えば、A4サイズの2ページの画像の印刷が指示される場合に、各ページのA4サイズの画像がA5サイズの画像に縮小される。分断前のカット紙(即ちA4サイズのカット紙)の上流側の部分に縮小後の1ページ目の画像が印刷され、分断前のカット紙の下流側の部分に縮小後の2ページ目の画像が印刷される。そして、切断部124の切断刃によって分断前のカット紙が分断される。A4サイズの画像がA5サイズの画像に縮小されることにより、A4サイズの画像を印刷する場合と比べて、MFP100に現在装着されているインクカートリッジ内のインクの使用量を低減することができる。また、A5サイズの2枚のカット紙に分断されることにより、冊子としても利用することができる。
【0019】
カットプリントに適合するカット紙(即ちカットプリントを利用可能な分断前のカット紙)のサイズ(以下では、「分断前サイズ」と記載)は、予め決められている。本実施例では、カットプリントに適合するカット紙のサイズは、A4、レターサイズであり、その他のサイズ(例えばA3)は、カットプリントに適合しない。なお、上記のA4、レターサイズは、カットプリントに適合するカット紙のサイズの一例に過ぎない。
【0020】
メモリ134は、さらに、カットプリント設定142を記憶する。カットプリント設定142は、カットプリントの利用を許可することを示す「ON」と、カットプリントの利用を許可しないことを示す「OFF」と、のうちのいずれかの値を示す。カットプリント設定142は、ユーザによって入力される。
【0021】
(案内処理;
図2)
図2を参照して、端末装置10のCPU32が、アプリ42に従って実行する案内処理について説明する。案内処理は、各種の案内画面を表示する処理である。なお、以下では、端末装置10は、LANI/F20を介して、他の装置(例えばMFP100)との通信を実行する。以下では、特に言及しない限り、「LANI/F20を介して」、「LAN4を介して」及び「インターネット6を介して」という説明を省略する。また、以下の処理では、CPU32は、アプリ42に従って、各種画面(例えば第1の案内画面SC1)を表示部14に表示させる。具体的には、アプリ42は、画面を表示部14に表示させるための指示をOSプログラム40に供給する。そして、OSプログラム40が当該指示に従って当該画面を表示部14に表示させる。
【0022】
CPU32は、操作部12においてアプリ42を起動する指示を受けると、アプリ42を起動するとともにメニュー画面SC0を表示部14に表示させる。メニュー画面SC0は、装置アイコンB1と、印刷アイコンB2と、スキャンアイコンB3と、を含む。装置アイコンB1が選択される場合には、CPU32は、LAN4に接続されている複数個の装置のリスト(図示省略)を表示する。そして、ユーザは、当該リストの中から1個の装置(例えばMFP100)を選択する。
【0023】
また、印刷アイコンB2は、装置アイコンB1によって選択された装置(以下では「選択済みの装置」と記載)に印刷を実行させるためのアイコンである。スキャンアイコンB3は、選択済みの装置にスキャンを実行させるためのアイコンである。例えば、印刷アイコンB2が選択される場合には、CPU32は、印刷対象のファイルの指示と、印刷設定(例えば色数、用紙サイズ等)の指示と、印刷実行の指示と、を受けるための画面を表示部14に表示させる。CPU32は、印刷対象のファイルと印刷設定と印刷実行との指示を受ける場合に、印刷データを選択済みの装置に送信する。なお、メニュー画面SC0は、各アイコンB2、B3に加えて、選択済みの装置の他の機能(例えばFAX機能)を利用するためのアイコンを含んでもよい。
【0024】
図2の処理は、メニュー画面SC0の装置アイコンB1において1個の装置が選択されるイベントが発生することをトリガとして開始される。
【0025】
S10では、CPU32は、後述する使用レベル処理(
図3参照)を実行する。使用レベル処理は、選択済みの装置に現在装着されているインクカートリッジ(以下では、「現在のインクカートリッジ」と記載)の使用状況のレベルを示す使用レベルを決定する処理である。本実施例では、使用レベルは、「0」~「3」の4段階のうちのいずれかに決定される。使用レベルは、数字が大きくなるほど、現在のインクカートリッジ内のインクの使用量が多いことを示す。別言すれば、使用レベルは、数字が大きくなるほど、現在のインクカートリッジ内のインクの残量が少ないことを示す。
【0026】
S12では、CPU32は、S10で決定された使用レベルが「0」であるのか否かを判断する。CPU32は、使用レベルが「0」であると判断する場合(S12でYES)に、後述するS14以降の処理をスキップして、
図2の処理を終了する。
【0027】
また、CPU32は、使用レベルが「0」でないと判断する場合(S12でNO)に、S14に進む。S14では、CPU32は、S10で決定された使用レベルが「1」及び「2」のいずれかであるのか否かを判断する。CPU32は、使用レベルが「1」及び「2」のいずれかであると判断する場合(S14でYES)に、S16に進む。
【0028】
S16では、CPU32は、選択済みの装置が発送サーバ300の提供する発送サービスに適合するのか否かを判断する。具体的には、S10の使用レベル処理では、選択済みの装置から能力情報が受信される(
図3のS50参照)。CPU32は、受信済みの能力情報が、選択済みの装置が発送サービスを利用するための機能(例えば発送サーバ300との通信を実行するための機能)を有していることを示す場合に、選択済みの装置が発送サービスに適合していると判断する。
【0029】
CPU32は、選択済みの装置が発送サービスに適合していると判断する場合(S16でYES)に、S18に進む。S18では、CPU32は、選択済みの装置において発送サービスを利用するためのサービス情報(即ち識別情報とユーザ情報)が発送サーバ300に登録されているのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、S10の使用レベル処理で受信した能力情報が、発送サーバ300にサービス情報が登録されていることを示す場合に、発送サーバ300にサービス情報が登録されていると判断する。一方、CPU32は、能力情報が、発送サーバ300にサービス情報が登録されていないことを示す場合に、発送サーバ300にサービス情報が登録されていないと判断する。なお、変形例では、CPU32は、発送サーバ300にサービス情報が登録されているのか否かを発送サーバ300に問い合わせてもよい。
【0030】
CPU32は、選択済みの装置に対応するサービス情報が発送サーバ300に登録されていないと判断する場合(S18でNO)に、S20に進む。S20では、CPU32は、S10で決定された使用レベルが「1」であるのか否かを判断する。CPU32は、使用レベルが「1」であると判断する場合(S20でYES)に、S22に進む。
【0031】
S22では、CPU32は、第1の案内画面SC1を表示部14に表示させる。第1の案内画面SC1は、発送サービスの利用するためのサービス情報を発送サーバ300に登録するための登録URL(Uniform Resource Locatorの略)を含む。登録URLは、例えば、発送サーバ300の位置を示す。
【0032】
また、CPU32は、使用レベルが「2」であると判断する場合(S20でNO)に、S24に進む。S24では、CPU32は、第2の案内画面SC2を表示部14に表示させる。第2の案内画面SC2は、ECサーバ400によって提供されるECサイトにアクセスするためのアクセスURLを含む。さらに、S20でNOと判断される場合に表示される第2の案内画面SC2は、第1の案内画面SC1と同じ登録URLも含む。S22又はS24の処理が終了すると、CPU32は、
図2の処理を終了する。
【0033】
また、CPU32は、選択済みの装置に対応するサービス情報が発送サーバ300に登録されていると判断する場合(S18でYES)に、S26に進む。S26では、CPU32は、使用レベルが「2」であるのか否かを判断する。CPU32は、使用レベルが「2」であると判断する場合(S26でYES)に、S24に進む。なお、S26でYESと判断される場合に表示される第2の案内画面SC2は、アクセスURLを含む一方で、登録URLを含まない。
【0034】
また、CPU32は、使用レベルが「3」であると判断する場合(S14でNO)に、S30に進む。S30では、CPU32は、選択済みの装置がカットプリントを有するのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、S10の使用レベル処理で受信した能力情報が、選択済みの装置がカットプリントを有することを示す場合に、選択済みの装置がカットプリントを有すると判断する。CPU32は、選択済みの装置がカットプリントを有すると判断する場合(S30でYES)に、S32に進む。
【0035】
S32では、CPU32は、後述する判断処理(
図4参照)を実行する。S32が終了すると、CPU32は、
図2の処理を終了する。また、CPU32は、選択済みの装置が発送サービスに適合していないと判断する場合(S16でNO)、使用レベルが「1」であると判断する場合(S26でNO)、又は、選択済みの装置がカットプリントを有しないと判断する場合(S30でNO)に、
図2の処理を終了する。
【0036】
(使用レベル処理;
図3)
S50では、CPU32は、選択済みの装置から、現在のインクカートリッジ内のインクの現在の残量と、選択済みの装置の能力を示す能力情報と、を受信する。
【0037】
S52では、CPU32は、S50で受信した現在の残量が第1の閾値(例えば20%)より少ないのか否かを判断する。CPU32は、現在の残量が第1の閾値より少ないと判断する場合(S52でYES)に、S54に進む。S54では、CPU32は、使用レベルを「3」に決定する。
【0038】
また、CPU32は、現在の残量が第1の閾値以上であると判断する場合(S52でNO)に、S56に進む。S56では、CPU32は、現在の残量が、第1の閾値よりも多い第2の閾値(例えば30%)より少ないのか否かを判断する。CPU32は、現在の残量が第2の閾値より少ないと判断する場合(S56でYES)に、S58に進む。S58では、CPU32は、使用レベルを「2」に決定する。
【0039】
また、CPU32は、現在の残量が第2の閾値以上であると判断する場合(S56でNO)に、S60に進む。S60では、CPU32は、現在の残量が、第2の閾値よりも多い第3の閾値(例えば50%)より少ないのか否かを判断する。CPU32は、現在の残量が第3の閾値より少ないと判断する場合(S60でYES)に、S62に進む。S62では、CPU32は、使用レベルを「1」に決定する。
【0040】
また、CPU32は、現在の残量が第3の閾値以上であると判断する場合(S60でNO)に、S64に進む。S64では、CPU32は、使用レベルを「0」に決定する。S54、S58、S62、及び、S64のいずれかが終了すると、CPU32は、
図3の処理を終了する。
【0041】
(判断処理;
図4)
S100では、CPU32は、カットプリント設定142が「ON」を示すのか否かを判断する。カットプリント設定142は、例えば、
図3のS50で選択済みの装置から受信した能力情報に含まれる。CPU32は、カットプリント設定142が「ON」を示すと判断する場合(S100でYES)に、後述するS102以降の処理をスキップして、
図4の処理を終了する。
【0042】
また、CPU32は、カットプリント設定142が「OFF」を示すと判断する場合(S100でNO)に、S102に進む。S102では、CPU32は、選択済みの装置においてカットプリントが過去に利用された実績が有るのか否かを判断する。例えば、カットプリントが過去に利用された実績を示す情報は、
図3のS50で選択済みの装置から受信した能力情報に含まれる。CPU32は、選択済みの装置においてカットプリントが過去に利用された実績が有ると判断する場合(S102でYES)に、後述するS104以降の処理をスキップして、
図4の処理を終了する。
【0043】
また、CPU32は、選択済みの装置においてカットプリントが過去に利用された実績が無いと判断する場合(S102でNO)に、S104に進む。S104では、CPU32は、選択済みの装置においてデフォルトで指定されているトレイ内のカット紙のサイズ(以下では「指定トレイのサイズ」と記載)がカットプリントに適合するサイズ(例えばA4)であるのか否かを判断する。例えば、指定トレイのサイズを示す情報は、
図3のS50で選択済みの装置から受信した能力情報に含まれる。CPU32は、指定トレイのサイズがカットプリントに適合するサイズでないと判断する場合(S104でN0)に、S108の処理をスキップして、
図4の処理を終了する。
【0044】
また、CPU32は、指定トレイのサイズがカットプリントに適合するサイズであると判断する場合(S104でYES)に、S108に進む。S108では、CPU32は、第3の案内画面SC3を表示部14に表示させる。第3の案内画面SC3は、カットプリントを案内するメッセージと、カットプリント設定142を「OFF」から「ON」に変更するための設定アイコンを含む。第3の案内画面SC3内の設定アイコンを選択することにより、選択済み装置のカットプリント設定142が「OFF」から「ON」に変更され、ユーザは、選択済み装置のカットプリントを利用することができる。S108が終了すると、CPU32は、
図4の処理を終了する。
【0045】
カットプリント設定142が「ON」を示すこと、又は、選択済みの装置においてカットプリントが過去に利用された実績が有ることから、ユーザがカットプリントを過去に利用したこと(即ちユーザがカットプリントの存在を知っていること)を推定可能である。上記の構成によれば、ユーザがカットプリントの存在を知っていることが推定される場合(S100でYES又はS102でYES)に、カットプリントを案内する第3の案内画面SC3が表示されない。ユーザがカットプリントの存在を知っているにも関わらず、カットプリントが案内されることを抑制することができる。
【0046】
(本実施例の効果)
例えば、MFP100が、発送サービスに適合しており、MFP100に対応するサービス情報が発送サーバ300に登録されていない具体的なケースを想定する。本ケースでは、さらに、カットプリント設定142は「OFF」を示し、MFP100においてカットプリントが過去に利用された実績は無い。また、MFP100のデフォルトで指定されているトレイには、A4サイズのカット紙(即ちカットプリントを利用可能な分断前のカット紙)が収容されている。
【0047】
例えば、メニュー画面SC0の装置アイコンB1において、第1のタイミングでMFP100が選択される場合に、MFP100から第1のタイミングにおける残量「40%」が受信される(
図3のS50)。この場合、使用レベルは「1」に決定され(S62)、端末装置10には、第1の案内画面SC1が表示される(
図2のS14でYES、S16でYES、S18でNO、S20でYES、S22)。
【0048】
また、例えば、メニュー画面SC0の装置アイコンB1において、第1のタイミングより後の第2のタイミングでMFP100が選択される場合に、MFP100から第2のタイミングにおける残量「15%」が受信される(
図3のS50)。この場合、使用レベルは「3」に決定され(S54)、端末装置10には、第3の案内画面SC3が表示される(
図2のS14でNO、S30でYES、
図4のS100でNO、S102でNO、S104でYES、S108)。
【0049】
本実施例の構成によれば、残量「40%」である第1のタイミングでは、第1の案内画面SC1により、発送サービスがユーザに案内される。また、残量「15%」である第2のタイミングでは、第3の案内画面SC3により、カットプリントがユーザに案内される。例えば、残量によって示されるインクの使用状況に関わらず、発送サービスやカットプリントを頻繁にユーザに案内する比較例が想定される。この比較例では、ユーザが不快に感じ得る。これに対して、本実施例の構成によれば、現在の残量によって示されるインクの使用状況に基づいて、適切なタイミングで発送サービス又はカットプリントをユーザに案内することができる。特に、残量が比較的に少ない状況(即ち使用量が比較的に多い状況)において、発送サービスではなく、インクの使用量を低減するカットプリントを案内することにより、少ない残量でも印刷を継続するための方法をユーザに案内することができる。ユーザの利便性が向上する。
【0050】
また、例えば、メニュー画面SC0の装置アイコンB1において、第3のタイミングでMFP100が選択される場合に、MFP100から第3のタイミングにおける残量「25%」が受信される(
図3のS50)。この場合、使用レベルは「2」に決定され(S58)、端末装置10には、第2の案内画面SC2が表示される(
図2のS14でYES、S16でYES、S18でNO、S20でNO、S24)。第2の案内画面SC2によって案内されるECサイトでは、発送サービスにおける新しいインクカートリッジを発送するための条件が現時点にて満たされていなくても、ユーザは、新しいインクカートリッジを受け取ることができる。第1のタイミングにおける残量「40%」よりも少ない残量「25%」において、第2の案内画面SC2を表示することにより、ユーザは、速やかに新しいインクカートリッジを受け取る方法を知ることができる。
【0051】
また、本実施例の構成によれば、選択済みの装置がカットプリントを有しない場合(
図2のS30でNO)には、S32の判断処理がスキップされ、第3の案内画面SC3が表示されない。選択済みの装置がカットプリントを有しないにも関わらず、カットプリントが案内されることを抑制することができる。また、選択済みの装置がカットプリントを有しない場合には、第3の案内画面SC3は表示されないものの、発送サービスを案内する第1の案内画面SC1は表示される(S22)。選択済みの装置がカットプリントを有しない場合でも、発送サービスの存在をユーザに知らせることができる。
【0052】
また、本実施例の構成によれば、選択済みの装置に対応するサービス情報が発送サーバ300に登録されている場合(S18YES)には、S22の処理がスキップされ、第1の案内画面SC1が表示されない。選択済みの装置に対応するサービス情報が発送サーバ300に登録されていることは、ユーザが選択済みの装置において発送サービスを既に利用していることを意味する。ユーザが選択済みの装置において発送サービスを既に利用しているにも関わらず、発送サービスが案内されることを抑制することができる。また、選択済みの装置に対応するサービス情報が発送サーバ300に登録されている場合には、第1の案内画面SC1は表示されないものの、カットプリントを案内する第3の案内画面SC3は表示される(S32、
図4のS108)。ユーザが選択済みの装置において発送サービスを既に利用している場合でも、カットプリントの存在をユーザに知らせることができる。
【0053】
また、本実施例の構成によれば、選択済みの装置が発送サービスに適合していない場合(S16でNO)には、第1の案内画面SC1は表示されない。選択済みの装置が発送サービスに適合していないにも関わらず、発送サービスが案内されることを抑制することができる。
【0054】
(対応関係)
MFP100、端末装置10が、それぞれ、「印刷装置」、「制御装置」の一例である。アプリ42、CPU32、表示部14が、それぞれ、「コンピュータプログラム」、「コンピュータ」、「表示部」の一例である。
図2の処理を実行する制御部30が、「表示制御部」の一例である。インクカートリッジが、「消耗品」の一例である。残量が、「使用状況情報」の一例である。使用レベルが「1」を示す条件、使用レベルが「3」を示す条件が、それぞれ、「第1の条件」、「第2の条件」の一例である。使用レベルが「2」を示す条件が、「第3の条件(及び第4の条件)」の一例である。第1の案内画面SC1、第3の案内画面SC3が、それぞれ、「第1の画面」、「第2の画面」の一例である。第2の案内画面SC2が、「第3の画面(及び第4の画面)」の一例である。発送サービスが、「特定の方法」の一例である。ECサイトによるカートリッジの購入が、「他の方法」の一例である。カットプリントが、「特定の機能」の一例である。「ON」を示すカットプリント設定142及び
図4のS102の判断に利用される情報が「利用情報」の一例である。
【0055】
(第2実施例)
本実施例は、
図2の処理のトリガが異なる点、S10の使用レベル処理の内容が異なる点、及び、S32の判断処理の内容が異なる点を除いて、第1実施例と同様である。
【0056】
本実施例では、
図2の処理は、メニュー画面SC0の印刷アイコンB2が選択された後に、印刷実行の指示を受けるイベントが発生することをトリガとして開始される。本実施例では、当該イベントが発生する前に、印刷対象のファイルと印刷設定がユーザによって指示されている。
【0057】
(使用レベル処理;
図5)
S200は、現在の残量を含む残量の履歴を受信することを除き、
図3のS50と同様である。S202では、CPU32は、ユーザによって指示された印刷対象のファイルのページ数を取得する。さらに、CPU32は、ユーザによって指示された印刷対象のファイルの全ページ(即ち全画像)において、白色以外の色に対する白色の割合を算出する。ページ数が多いことは、1回の印刷当たりのインクの使用量が多いことを意味する。また、白色の割合が少ないことも、1回の印刷当たりのインクの使用量が多いことを意味する。端末装置10は、今回の処理で取得したページ数及び白色の割合だけでなく、過去の処理でも取得したページ数及び白色の割合も記憶する。即ち、端末装置10は、ページ数及び白色の割合の履歴を記憶する。
【0058】
S204では、CPU32は、S200で受信した残量の履歴から単位時間当たりの残量の変化量を算出する。そして、CPU32は、最新の残量と、残量の変化量と、ページ数の履歴と、白色の割合の履歴と、を所定の計算式に代入して、現時点から所定時間(例えば1日)が経過した後のインクの残量の予測値を示すポイントを算出する。本実施例では、ポイントは、1~10の間の値を示し、値が大きいほど、インクの残量の予測値が少ないことを示す。なお、ポイントとして利用される値域「1~10」は、一例に過ぎない。また、他の変形例では、ポイントの値が小さいほど、インクの残量の予測値が少ないことを示してもよい。また、他の変形例では、ポイントの算出において、ページ数の履歴ではなく、印刷対象のファイルのページ数を利用してもよいし、白色の割合の履歴ではなく、印刷対象のファイルの全ページにおける白色の割合を利用してもよい。
【0059】
S212では、CPU32は、S204で算出したポイント(以下では「算出ポイント」と記載)が第4の閾値(例えば8)より大きいのか否かを判断する。CPU32は、算出ポイントが第4の閾値より大きいと判断する場合(S212でYES)に、S214に進む。S214では、CPU32は、使用レベルを「3」に決定する。
【0060】
また、CPU32は、算出ポイントが第4の閾値以下であると判断する場合(S212でNO)に、S216に進む。S216では、CPU32は、算出ポイントが、第4の閾値よりも小さい第5の閾値(例えば7)より大きいのか否かを判断する。CPU32は、算出ポイントが第5の閾値より大きいと判断する場合(S216でYES)に、S218に進む。S218では、CPU32は、使用レベルを「2」に決定する。
【0061】
また、CPU32は、算出ポイントが第5の閾値以下であると判断する場合(S216でNO)に、S220に進む。S220では、CPU32は、算出ポイントが、第5の閾値よりも小さい第6の閾値(例えば6)より大きいのか否かを判断する。CPU32は、算出ポイントが第6の閾値より大きいと判断する場合(S220でYES)に、S222に進む。S222では、CPU32は、使用レベルを「1」に決定する。
【0062】
また、CPU32は、算出ポイントが第6の閾値以下であると判断する場合(S220でNO)に、S224に進む。S224では、CPU32は、使用レベルを「0」に決定する。S214、S218、S222、及び、S224のいずれかが終了すると、CPU32は、
図5の処理を終了する。
(判断処理:
図6)
S300、S302は、
図4のS100、S102と同様である。S304では、CPU32は、印刷設定によってユーザに指示されたトレイ内のカット紙のサイズ(以下では「指示トレイのサイズ」と記載)がカットプリントに適合するサイズ(例えばA4)であるのか否かを判断する。CPU32は、指示トレイ内のカット紙のサイズがカットプリントに適合するサイズでないと判断する場合(S304でNO)に、後述するS306以降の処理をスキップして、
図6の処理を終了する。
【0063】
また、CPU32は、指示トレイ内のカット紙のサイズがカットプリントに適合するサイズであると判断する場合(S304でYES)に、S306に進む。なお、変形例では、S304は、
図4のS104と同様であってもよく、トレイはデフォルトのトレイが利用されてもよい。
【0064】
S306では、CPU32は、印刷設定によってユーザに指示されたカット紙のサイズが、カットプリントに適合するカット紙のサイズ(即ち分断前サイズ(例えばA4))であるのか否かを判断する。CPU32は、ユーザに指示されたカット紙のサイズが分断前サイズでないと判断する場合(S306でNO)に、後述するS308の処理をスキップして、
図6の処理を終了する。
【0065】
また、CPU32は、ユーザに指示されたカット紙のサイズが分断前サイズであると判断する場合(S306でYES)に、S308に進む。S308は、
図4のS108と同様である。S308が終了すると、CPU32は、
図6の処理を終了する。
【0066】
本実施例でも、インクの残量の予測値によって示されるインクの使用状況に基づいて、適切なタイミングで発送サービス又はカットプリントをユーザに案内することができる。特に、現時点から所定時間の経過後に残量が比較的に少ないことが予測される状況が想定される。この状況において、発送サービスではなく、カットプリントを案内することにより、少ない残量が予測される場合でも印刷を継続するための方法をユーザに案内することができる。ユーザの利便性が向上する。
【0067】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0068】
(変形例1) 「印刷装置」は、MFP100に限らず、例えば、プリンタ、FAX装置等であってもよい。
【0069】
(変形例2)
図2~
図6の処理は、MFP100の制御部130によって実行されてもよい。本変形例では、印刷実行部122、制御部130が、それぞれ、「印刷装置」、「制御装置」の一例であり、「表示部」は、MFP100の表示部であってもよい。
【0070】
(変形例3) 「消耗品」は、インクカートリッジに限らず、例えば、カット紙等の印刷媒体であってもよい。
【0071】
(変形例4) 「特定の方法」は、発送サービスに限らず、例えば、月額の定額料金でMFP100を利用可能なサブスクリプションサービスであってもよい。サブスクリプションサービスでは、例えば、毎月の決まった期日にカートリッジが発送されてもよい。
【0072】
(変形例5) 「特定の機能」は、カットプリントに限らず、例えば、Nin1(例えば2in1)の機能、1回の印刷当たりのインクの使用量を通常の使用量より少なくするインク節約モード等であってもよい。
【0073】
(変形例6) 各案内画面SC1~SC3のいずれを表示するか否かは、使用レベルに限らず、例えば、現在のカートリッジの使用時間に基づいて判断されてもよい。一般的に言えば、「第2の条件」は、「第1の条件」と異なっていればよい。
【0074】
(変形例7)
図2のS24の処理は実行されなくてもよい。本変形例では、「第3の画面(及び第4の画面)」を省略可能である。
【0075】
(変形例6) 「他の方法」は、ECサイトによるカートリッジの購入に限らず、例えば、インク節約モードを利用する方法であってもよい。
【0076】
(変形例7)
図2のS30でNOと判断される場合に、第3の案内画面SC3とは異なる案内画面(例えば第1の案内画面SC1)が表示されてもよい。また、他の変形例では、
図2のS18でYESと判断される場合に、第1の案内画面SC1とは異なる案内画面(例えば第3の案内画面SC3)が表示されてもよい。また、他の変形例では、
図2のS16、S18、及び、S30の少なくとも1個の処理は実行されなくてもよい。
【0077】
(変形例8)
図3のS100及びS102の少なくとも1個の処理は、実行されなくてもよい。また、他の変形例では、
図3のS100及びS102の双方の処理は、実行されなくてもよい。当該他の変形例では、「利用情報」を省略可能である。
【0078】
(変形例9)
図5のS204において、最新の残量と残量の変化量とページ数と白色の割合のうちの少なくとも1個は利用されなくてもよい。本変形例では、「使用状況情報」は、「残量」と「変化量」と「ページ数」と「白色の割合」のうちの少なくとも1つを含めばよい。
【0079】
(変形例10) 上記の各実施例では、
図2~
図6の各処理がソフトウェア(例えばアプリ42)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0080】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0081】
2:通信システム
4:LAN
6:インターネット
10:端末装置
12:操作部
14:表示部
20:LANI/F
30:制御部
32:CPU
34:メモリ
40:OSプログラム
42:アプリ
100:MFP
120:LANI/F
122:印刷実行部
124:切断部
130:制御部
132:CPU
134:メモリ
140:プログラム
142:カットプリント設定
200:MFP
300:発送サーバ
400:ECサーバ
SC0:メニュー画面
B1:装置アイコン
B2:印刷アイコン
B3:スキャンアイコン
SC1:第1の案内画面
SC2:第2の案内画面
SC3:第3の案内画面