(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154954
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】出欠管理システム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20231013BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20231013BHJP
【FI】
G16H20/00
G06Q50/20
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064615
(22)【出願日】2022-04-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・ウェブサイトの掲載日:令和4年2月18日 ・ウェブサイトのアドレス:https://gov.education/、https://gov.education/dashboard ・公開者:株式会社137
(71)【出願人】
【識別番号】514316754
【氏名又は名称】株式会社 137
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】黒田 千佳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】複数の施設について、施設ごと又は各施設の組織ごとの詳細な出欠状況を把握するのに好適な情報を出力することができる出欠管理システムを提供する。
【解決手段】欠席者の身体の状態を含む複数の項目ごとに、複数の施設のそれぞれについて各施設の欠席者の情報及び欠席理由を含む欠席者情報を取得し、取得した欠席者情報に基づいて複数の施設の所定グループにおける施設別又は各施設の組織別に欠席者数及び項目ごとの人数を集計するとともに集計結果を出力する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
欠席者の身体の状態を含む複数の項目ごとに、複数の施設のそれぞれについて当該施設の欠席者の情報及び欠席理由を含む欠席者情報を取得する欠席者情報取得手段と、
前記欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報に基づいて前記複数の施設の所定グループにおける施設別又は各施設の組織別に欠席者数及び前記項目ごとの人数を集計する欠席者情報集計手段と、
前記欠席者情報集計手段で集計した集計結果を出力する集計結果出力手段と、を備えることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項2】
請求項1において、
一の欠席理由につき複数の項目が設定されていることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記複数の項目は、さらに前記欠席者の欠席種別に関する項目を含み、
前記身体の状態に関する項目は、病気、ケガ、体調不良、感染症及び体温の項目を含み、
前記欠席種別に関する項目は、病欠、出席停止及び事故欠の項目を含むことを特徴とする出欠管理システム。
【請求項4】
請求項1又は2において、
前記欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段の集計結果及び前記複数の施設の位置情報に基づいて、前記所定グループに属する各施設の位置を含む地図、及び当該地図の各施設の位置に配置された各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む欠席者マップを生成し、又は、当該欠席者マップを他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果及び前記位置情報を当該他の装置に提供する欠席者マップ生成手段を備えることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記複数の項目のうちから選択された項目の情報を取得する項目情報取得手段を備え、
前記欠席者マップ生成手段は、前記項目情報取得手段で取得した項目に対応する各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む項目別欠席者マップを生成し、又は、当該項目別欠席者マップを他の装置に生成させるために前記項目に対応する各施設の前記欠席者情報又は前記集計結果を当該他の装置に提供することを特徴とする出欠管理システム。
【請求項6】
請求項1又は2において、
前記欠席者情報取得手段で取得した所定期間における前記所定グループに属する各施設の各通所日の欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段で集計した所定期間における前記所定グループに属する各施設の各通所日に対応する集計結果に基づいて、当該所定期間における各施設の各通所日の欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報を古い日付のものから順に切り替えて表示するとともに所定の順番で並べて表示するための施設別欠席者数推移情報を生成し、又は、当該施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果を当該他の装置に提供する施設別欠席者数推移情報生成手段を備えることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記施設別欠席者数推移情報生成手段は、前記欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報の現在の表示を次の日付の表示に切り替える際に、次の日付に対応する欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報をバーチャトレース表示することができる前記施設別欠席者数推移情報を生成し、又は、当該バーチャトレース表示することができる施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるための情報を当該他の装置に提供することを特徴とする出欠管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設に通う通所者の出欠を管理する出欠管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、学校に通う生徒の出欠を管理する技術として、例えば、特許文献1及び2に記載の技術がある。かかる技術では、通信端末等を介した保護者からの欠席連絡通知(欠席理由を含む)を受け付けるとともに欠席者を欠席理由別に学年単位又はクラス単位に集計して、その集計結果を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6533892号公報
【特許文献2】特許6564925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1及び2記載の技術にあっては、あくまでも学校単位の出欠管理となっており、例えば、地方公共団体(自治体ともいう)に属する教育委員会や保健所等が、複数の学校の出欠状況を総括して管理するためには、各学校から生徒の出欠状況を示す情報を取得して、取得した情報を集計する必要があった。
しかしながら、従来は、学校から教育委員会や保健所への出欠状況の連絡はFAXや電話報告等によって行われており、教育委員会や保健所の職員が手入力によってPC等に入力して集計を行っていた。また、出欠状況は、当日であっても例えば欠席連絡の遅れや早退などによって時間経過とともに変化するものであり、その都度集計し直す必要がある。加えて、単なる欠席者数の集計結果や大まかな欠席理由の情報からでは、複数の学校、各学校、各学校の生徒の所属する組織(学年やクラスなど)ごとの欠席者数の推移や、複数の学校、各学校、各学年又は各クラスにどれだけの欠席者がいてどのような症状の欠席理由が多いのかなどの詳細な欠席状況を把握することが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、複数の施設について、施設ごと又は各施設の組織ごとの詳細な出欠状況を把握するのに好適な情報を出力することができる出欠管理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の出欠管理システムは、欠席者の身体の状態を含む複数の項目ごとに、複数の施設のそれぞれについて当該施設の欠席者の情報及び欠席理由を含む欠席者情報を取得する欠席者情報取得手段と、前記欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報に基づいて前記複数の施設の所定グループにおける施設別又は各施設の組織別に欠席者数及び前記項目ごとの人数を集計する欠席者情報集計手段と、前記欠席者情報集計手段で集計した集計結果を出力する集計結果出力手段と、を備える。
このような構成であれば、欠席者情報取得手段により、欠席者の身体の状態を含む複数の項目ごとに、複数の施設のそれぞれについて当該施設の欠席者の情報及び欠席理由を含む欠席者情報が取得されると、欠席者情報集計手段により、欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報に基づいて複数の施設の所定グループにおける施設別又は各施設の組織別に欠席者数及び項目ごとの人数が集計される。引き続き、集計結果出力手段により、欠席者情報集計手段で集計した集計結果が出力される。
【0007】
ここで、上記施設は、保育園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学、専門学校、通信教育、特別支援学校等を含む各種教育施設、通所介護を行う介護施設等が含まれる。
また、上記欠席者情報取得手段は、入力手段を介して入力された欠席者情報を取得したり、LANやWAN等のネットワークを介して外部装置に記憶された欠席者情報を受動的又は能動的に取得したり、外部記録媒体から欠席者情報を取得したりなどする。つまり、前記取得には、少なくとも入力、獲得、受信および読出が含まれる。このことは、他の取得手段についても同様である。
また、上記出力とは、システムの構成に応じて、例えば、CSVファイル等のファイルへの出力、画面表示による出力、送信出力、印刷出力、API(Application Programming Interface)連携によるデータ出力などが該当する。
【0008】
また、本システムは、単一の装置、端末その他の機器として実現するようにしてもよいし、複数の装置、端末その他の機器を通信可能に接続したネットワークシステムとして実現するようにしてもよい。後者の場合、各構成要素は、それぞれ通信可能に接続されていれば、複数の機器等のうちいずれに属していてもよい。また、各構成要素は、クラウドコンピューティングサービスを利用して、仮想サーバ、仮想データサーバとして構築してもよい。
〔発明2〕 さらに、発明2の出欠管理システムは、発明1の出欠管理システムにおいて、一の欠席理由につき複数の項目が設定されている。
〔発明3〕 さらに、発明3の出欠管理システムは、発明1又は2の出欠管理システムにおいて、前記複数の項目は、さらに前記欠席者の欠席種別に関する項目を含み、前記身体の状態に関する項目は、病気、ケガ、体調不良、感染症及び体温の項目を含み、前記欠席種別に関する項目は、病欠、出席停止及び事故欠の項目を含む。
【0009】
〔発明4〕 さらに、発明4の出欠管理システムは、発明1又は2の出欠管理システムにおいて、前記欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段の集計結果及び前記複数の施設の位置情報に基づいて、前記所定グループに属する各施設の位置を含む地図、及び当該地図の各施設の位置に配置された各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む欠席者マップを生成し、又は、当該欠席者マップを他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果及び前記位置情報を当該他の装置に提供する欠席者マップ生成手段を備える。
このような構成であれば、欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段の集計結果及び複数の施設の位置情報に基づいて、所定グループに属する各施設の位置を含む地図、及び当該地図の各施設の位置に配置された各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む欠席者マップが生成され、又は、この欠席者マップを他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果及び前記位置情報がこの他の装置に提供される。
【0010】
〔発明5〕 さらに、発明5の出欠管理システムは、発明4の出欠管理システムにおいて、前記複数の項目のうちから選択された項目の情報を取得する項目情報取得手段を備え、前記欠席者マップ生成手段は、前記項目情報取得手段で取得した項目に対応する各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む項目別欠席者マップを生成し、又は、当該項目別欠席者マップを他の装置に生成させるために前記項目に対応する各施設の前記欠席者情報又は前記集計結果を当該他の装置に提供する。
このような構成であれば、項目情報取得手段により、前記複数の項目のうちから選択された項目の情報が取得されると、欠席者マップ生成手段により、項目情報取得手段で取得した項目に対応する各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む項目別欠席者マップが生成され、又は、この項目別欠席者マップを他の装置に生成させるために前記項目に対応する各施設の前記欠席者情報又は前記集計結果がこの他の装置に提供される。
【0011】
〔発明6〕 さらに、発明6の出欠管理システムは、発明1又は2の出欠管理システムにおいて、前記欠席者情報取得手段で取得した所定期間における前記所定グループに属する各施設の各通所日の欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段で集計した所定期間における前記所定グループに属する各施設の各通所日に対応する集計結果に基づいて、当該所定期間における各施設の各通所日の欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報を古い日付のものから順に切り替えて表示するとともに所定の順番で並べて表示するための施設別欠席者数推移情報を生成し、又は、当該施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果を当該他の装置に提供する施設別欠席者数推移情報生成手段を備える。
【0012】
このような構成であれば、施設別欠席者数推移情報生成手段により、欠席者情報取得手段で取得した所定期間における所定グループに属する各施設の各通所日の欠席者情報又は欠席者情報集計手段で集計した所定期間における所定グループに属する各施設の各通所日に対応する集計結果に基づいて、当該所定期間における各施設の各通所日の欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報が古い日付のものから順に切り替えて表示するための施設別欠席者数推移情報が生成され、又は、当該施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果が当該他の装置に提供される。
〔発明7〕 さらに、発明7の出欠管理システムは、発明6の出欠管理システムにおいて、前記施設別欠席者数推移情報生成手段は、前記欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報の現在の表示を次の日付の表示に切り替える際に、次の日付に対応する欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報をバーチャトレース表示することができる前記施設別欠席者数推移情報を生成し、又は、当該バーチャトレース表示することができる施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるための情報を当該他の装置に提供する。
【0013】
このような構成であれば、欠席者情報表示手段により、欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報の現在の表示を次の日付の表示に切り替える際に、次の日付に対応する欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報をバーチャトレース表示することができる施設別欠席者数推移情報が生成され、又は、当該バーチャトレース表示することができる施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるための情報が当該他の装置に提供される。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、発明1の出欠管理システムによれば、欠席者の身体の状態を含む複数の項目について、項目ごとに人数を集計し集計結果を出力するようにしたので、複数の施設の所定グループについて施設ごと又は各施設の組織ごとに欠席者の詳細な欠席状況を把握することができる。
さらに、発明2の出欠管理システムによれば、一の欠席理由について、複数の項目を設定するようにしたので、複数の項目が該当する欠席者については、それぞれの項目について人数が集計されるので、複数の施設の所定グループについて施設ごと又は各施設の組織ごとに欠席者のより詳細な欠席状況を把握することができる。
さらに、発明3の出欠管理システムによれば、欠席者の病気、ケガ、体調不良、感染症及び体温などの身体の状態や、病欠、出席停止及び事故欠などの欠席状況を把握することができる。
【0015】
さらに、発明4の出欠管理システムによれば、表示された欠席者マップから各施設の欠席者数の多少を容易に視認することができるとともに、比較検討することができる。
さらに、発明5の出欠管理システムによれば、表示された項目別欠席者マップから各施設の欠席理由の項目ごとの欠席者数の多少を容易に視認することができるとともに、比較検討することができる。
さらに、発明6の出欠管理システムによれば、各施設の欠席者数がどのように変化したのかを他の施設の欠席者数の推移と対比しながら確認することができる。
さらに、発明7の出欠管理システムによれば、バーチャトレース表示によって、各施設の所定期間における欠席者数の変化を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】クラウドサーバ100のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】(a)~(f)は、自治体管理テーブル400、自治体職員管理テーブル401、教育施設管理テーブル402、欠席者情報テーブル404、生徒情報テーブル406及びクラス別欠席者情報テーブル408のデータ構造を示す図である。
【
図4】欠席者情報を収集時の保護者端末200、教職員端末300及びクラウドサーバ100の動作を示すシーケンスフローである。
【
図5】欠席者情報集計処理を示すフローチャートである。
【
図6】画像生成用集計情報送信処理を示すフローチャートである。
【
図7】欠席者情報表示処理を示すフローチャートである。
【
図8】校種としてすべてが選択された場合の出欠管理メイン画面500Aの一例を示す図である。
【
図9】校種としてすべてが選択された場合の施設別欠席者情報一覧600Aの一例を示す図である。
【
図10】校種として中学校が選択された場合の出欠管理メイン画面500JHの一例を示す図である。
【
図11】A中学校に対応した学年クラス別出欠管理画面700を示す図である。
【
図12】(a)~(c)は、お休みマップ502の表示形態例を示す図である。
【
図13】(a)~(c)は、施設別欠席者数推移グラフ503の表示態様を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔構成〕
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至
図13は、本実施の形態を示す図である。
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成を示すブロック図である。
インターネット199には、
図1に示すように、クラウドサーバ100と、自治体に所属する職員の管理下にある自治体職員端末150と、各教育施設に通う生徒の保護者の管理下にある保護者端末200と、管理対象の教育施設の教職員の管理下にある教職員端末300とが接続されている。さらに、図示省略するが、クラウドサーバ100が提供するRDS(Relational Database Service)用のデータベースサーバが接続されている。
【0018】
クラウドサーバ100は、クラウドコンピューティングサービスを提供するサーバであり、本実施の形態では、仮想サーバとして、自治体ごとに設置される自治体サーバ110、データ集計用のイベント管理サーバ115、教育施設ごとに設置される保護者サーバ120及び教育施設ごとに設置される教育施設サーバ130が構築されている。さらに、データベースサーバには、各仮想サーバに共有されるリレーショナルデータベース(RDB)140が構築されている。
〔クラウドサーバ100のハードウェア構成〕
次に、クラウドサーバ100の構成を説明する。
図2は、クラウドサーバ100のハードウェア構成を示す図である。
【0019】
クラウドサーバ100は、
図2に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)30と、所定領域に予めCPU30の制御プログラム等を格納しているROM(Read Only Memory)32と、ROM32等から読み出したデータやCPU30の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)34と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(InterFace)38とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス39で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
I/F38には、外部装置として、ヒューマンインターフェースとしてデータの入力が可能なキーボードやマウス等からなる入力装置40と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置42と、画像信号に基づいて画面を表示する表示装置44と、インターネット199に接続するための信号線とが接続されている。
【0020】
〔自治体職員端末150、保護者端末200及び教職員端末300のハードウェア構成〕
自治体職員端末150、保護者端末200及び教職員端末300は、上記クラウドサーバ100のような据え置き型を想定した端末、または、スマートフォン、タブレットなどの携帯型の端末から構成されている。前者の場合、そのハードウェア構成は、上記クラウドサーバ100と同様となる。一方、後者の場合、そのハードウェア構成は、CPUと、アプリケーションソフトなどのプログラムやプログラムを実行するためのデータ等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、付属の各種装置に対してデータの入出力を媒介するI/Fとで構成されている。これらは、データを転送するための信号線で相互に且つデータ授受可能に接続されている。
【0021】
I/Fには、付属の各種装置として、データ入力が可能で且つ画像信号に基づいて画面を表示可能なタッチパネル式の表示入力装置、記憶装置、無線通信装置、ビデオカメラ等が接続されている。
〔各種テーブルについて〕
次に、RDS用のデータベースサーバの記憶装置に構築されたRDB140を構成する各種テーブルについて説明する。
図3(a)~(f)は、自治体管理テーブル400、自治体職員管理テーブル401、教育施設管理テーブル402、欠席者情報テーブル404、生徒情報テーブル406及びクラス別欠席者情報テーブル408のデータ構造を示す図である。
RDB140として、
図3(a)~(f)に示すように、自治体の管理情報を登録する自治体管理テーブル400と、自治体職員の管理情報を登録する自治体職員管理テーブル401と、管理対象の教育施設の管理情報を登録する教育施設管理テーブル402と、生徒ごとに欠席者情報を登録する欠席者情報テーブル404と、生徒の管理情報を登録する生徒情報テーブル406と、クラス別に集計された欠席者情報を登録するクラス別欠席者情報テーブル408とを備えている。
【0022】
自治体管理テーブル400には、
図3(a)に示すように、自治体IDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、自治体ID、自治体名、作成日、更新日、その他の情報からなる主要情報が登録されている。
ここで、自治体IDは、本システムに係る自治体(教育委員会、保健所、役所の健康保険課等)を識別するための情報であり、例えば、自治体ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせなど)から構成される。
自治体職員管理テーブル401には、
図3(b)に示すように、自治体ID及び職員IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、自治体ID、職員ID、職員名、ログインID(メールアドレス)、ログインパスワード、作成日、更新日、その他の情報からなる主要情報が登録されている。
【0023】
ここで、職員IDは、自治体IDに対応する自治体に所属する職員を識別するための情報であり、例えば、職員ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせなど)から構成される。
教育施設管理テーブル402は、
図3(c)に示すように、自治体ID及び教育施設IDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、自治体ID、教育施設ID、教育施設名、緯度、経度、システム用電話番号、作成日、更新日、その他の情報からなる主要情報が登録されている。
ここで、教育施設IDは、自治体IDに対応する自治体の管理対象である教育施設を識別するための情報であり、例えば、教育施設ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせなど)から構成される。また、教育施設としては、例えば、保育園、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校などが含まれる。また、緯度及び経度は、教育施設IDに対応する教育施設の緯度及び経度である。
【0024】
欠席者情報テーブル404には、
図3(d)に示すように、生徒IDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、生徒ID、欠席理由、保護者コメント、教職員コメント、作成日、更新日、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
ここで、生徒IDは、生徒を識別するための情報であり、例えば、生徒ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせなど)から構成される。
また、欠席理由は、欠席区分を示す項目(欠席、早退、遅刻、給食不要など)、欠席者の身体の状態を示す項目(発熱、頭痛、腹痛など)、欠席種別を示す項目(病欠、出席停止、事故欠など)を含む各項目について該当するものの情報である。また、欠席理由には、欠席をした日付の情報も含まれる。
【0025】
生徒情報テーブル406には、
図3(e)に示すように、生徒IDごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、生徒ID、生徒氏名、学年ID、クラスID、作成日、更新日、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
ここで、学年IDは、生徒IDに対応する生徒が通う教育施設及びこの生徒の学年を識別するための情報であり、例えば、教育施設及び学年ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。学年としては、例えば、保育園及び幼稚園であれば年少、年中及び年長の各学年があり、小学校であれば1年~6年の各学年があり、中学校及び高等学校であれば1~3年の各学年がある。
【0026】
また、クラスIDは、生徒IDに対応する生徒が通う教育委施設、この生徒の学年及びクラスを識別するための情報であり、例えば、教育施設、学年及びクラスごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。クラスとしては、例えば、小学校であれば1年A組~1年F組などの各学年のクラスがある。}
クラス別欠席者情報テーブル408は、
図3(f)に示すように、集計ID及びクラスIDの組合せごとに1つのレコードが登録されている。各レコードは、集計ID、クラスID、欠席理由別人数、作成日、更新日、その他の情報を含む主要情報が登録されている。
ここで、集計IDは、各学年のクラス別に集計された欠席者情報を識別するための情報であり、例えば、クラス別欠席者情報ごとに固有の番号(例えば数字のみ、文字や数字の組み合わせ)などから構成される。また、欠席理由別人数は、クラスIDに対応する教育施設、学年及びクラスの欠席理由の各項目(欠席区分を示す項目、身体の状態を示す項目、欠席種別を示す項目等)ごとの集計人数である。また、欠席理由別人数の情報には、欠席をした日付の情報が含まれている。
【0027】
なお、欠席者情報テーブル404及びクラス別欠席者情報テーブル408の各レコードは通学日ごとの情報となる。
〔動作〕
次に、本実施の形態の動作を説明する。
〔欠席者情報収集時のシーケンス〕
まず、本システムにおける欠席者情報収集時のシーケンスについて説明する。
図4は、欠席者情報を収集時の保護者端末200、職員端末300及びクラウドサーバ100の動作を示すシーケンスフローである。
CPU30は、MPU(Micro-Processing Unit)等からなり、記憶装置42の所定領域に格納されている保護者サーバ120用及び教育施設サーバ130用の所定のプログラムを起動させ、クラウドサーバ100は、そのプログラムに従って以下の処理を実行する。また、保護者端末200及び教職員端末300は、ROMの所定領域に格納されている所定のアプリケーションプログラムを起動させ、そのプログラムに従って以下の処理を実行する。
【0028】
本実施の形態では、保護者は自身の所持する保護者端末200によって、自身の保護下にある生徒の欠席連絡通知を保護者サーバ120に送信することができるようになっている。なお、保護者端末200以外にもプッシュ通信を利用可能な固定電話(図示略)によっても欠席連絡通知を送信できるようになっている。また、教職員は自身の利用する教職員端末300によって、例えば自身の担当するクラスに所属する生徒の欠席連絡通知を代理で教育施設サーバ130に送信することができるようになっている。
まず、保護者は、保護者端末200により、所定のアプリケーションプログラムを起動する。ここで、起動後は、保護者がログインID及びログインパスワードを入力することでログイン処理が実行され、保護者の認証が行われる。認証された保護者は、自身の子供に発熱等の症状があって欠席をする場合に、専用の入力画面にて、欠席理由として病気やケガの症状等の具体的な身体の状態や病欠、事故欠などの欠席種別、子供の症状についてのコメントなどの情報を入力(選択)する。
【0029】
また、教職員は、教職員端末300により、所定のアプリケーションプログラムを起動する。ここで、起動後は、教職員がログインID及びログインパスワードを入力することでログイン処理が実行され、教職員の認証が行われる。認証された教職員は、自身の担当するクラスの生徒が例えば体調不良等で早退をする場合に、専用の入力画面にて、早退の理由として頭痛、腹痛などの生徒の具体的な身体の状態や、病欠などの欠席種別、生徒の症状についてのコメントなどの情報を入力(選択)する。
保護者端末200では、入力が完了後に画面に表示された送信ボタン(図示略)を指でタッチ又はマウス等の入力デバイスでクリックすることで欠席連絡通知が保護者サーバ120に送信される(S100)。ここで、欠席連絡通知は、欠席対象の生徒を識別する情報(生徒ID)、欠席理由(身体の状態、欠席種別等)の情報などを含んでいる。
【0030】
また、教職員端末300でも同様に、入力が完了後に画面に表示された送信ボタン(図示略)をタッチ又はクリックすることで欠席連絡通知が教育施設サーバ130に送信される(S100)。
保護者サーバ120では、保護者端末200からの欠席連絡通知を受信すると(S102)、受信した欠席連絡通知に基づいて生徒別の欠席者情報を生成してRDB140の欠席者情報テーブル404に登録する(S104)。
また、教育施設サーバ130でも同様に、教職員端末300からの欠席連絡通知を受信すると(S102)、受信した欠席連絡通知に基づいて生徒別の欠席者情報を生成してRDB140の欠席者情報テーブル404に登録する(S104)。
【0031】
上記生徒別の欠席者情報の生成及び登録処理は、例えば、保護者サーバ120又は教育施設サーバ130が欠席連絡通知を受信するごとに行う。
以上のようにして、保護者サーバ120又は教育施設サーバ130での欠席連絡通知の受信、欠席者情報の生成及び登録が行われる。
〔欠席者情報集計処理〕
次に、イベント管理サーバ115で実行される欠席者情報集計処理について説明する。
図5は、欠席者情報集計処理を示すフローチャートである。欠席者情報集計処理は、後述する集計タイミングよりも短い周期で繰り返し実行される処理となる。
CPU30は、記憶装置42の所定領域に格納されているイベント管理サーバ115用の所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図5のフローチャートに示す欠席者情報集計処理を実行する。
【0032】
欠席者情報集計処理は、CPU30において実行されると、
図5に示すように、まず、ステップS150に移行する。
ステップS150では、集計タイミングになったか否かを判定し、集計タイミングになったと判定した場合(YES)は、ステップS152に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、選択されるまで判定処理を繰り返す。
ここで、集計タイミングは、クラス別欠席者情報の変化をリアルタイムに反映するために可能な限り短い間隔となるタイミングとすることが望ましいが、サーバの負荷等も考慮する必要があるため、例えば10分おきのタイミングとする。なお、10分おきに限らず、他の周期で集計する構成としてもよい。
【0033】
ステップS152に移行した場合は、欠席者情報テーブル404から管理対象の複数の教育施設の各教育施設の欠席者情報を取得して、ステップS154に移行する。
ステップS154では、取得した欠席者情報に基づいて各教育施設の各学年のクラス別に欠席理由を項目ごとに集計して、ステップS156に移行する。
ステップS156では、ステップS154の集計結果に基づいて、各教育施設の各学年のクラス別の欠席者情報であるクラス別欠席者情報を生成する。その後、ステップS158に移行する。
ステップS158では、ステップS156で生成したクラス別欠席者情報を、クラス別欠席者情報テーブル408に登録、又はクラス別欠席者情報テーブル408に既に登録された該当するクラス別欠席者情報を更新して、一連の処理を終了する。
【0034】
〔画像生成用集計情報送信処理〕
次に、自治体職員が自治体職員端末150にて自治体サーバ110の提供する出欠管理ページにログインすることで自治体サーバ110で実行される画像生成用集計情報送信処理について説明する。
図6は、画像生成用集計情報送信処理を示すフローチャートである。
CPU30は、記憶装置42の所定領域に格納されている自治体サーバ110用の所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図6のフローチャートに示す画像生成用集計情報送信処理を実行する。
画像生成用集計情報送信処理は、CPU30において実行されると、
図6に示すように、まず、ステップS200に移行する。
【0035】
ステップS200では、自治体職員端末150からの集計情報取得要求を受信したか否かを判定する。そして、受信したと判定した場合(YES)は、ステップS202に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、受信するまで判定処理を繰り返す。
ここで、集計情報取得要求は、選択された校種及び日付の情報、表示する画像の情報、その他選択項目の選択情報などがパラメータとして含まれる情報である。
ステップS202に移行した場合は、RDB140の各種テーブルから、受信した集計情報取得要求で指定された校種、日付及び表示画像、選択項目の選択情報に対応した情報を取得する。その後、ステップS204に移行する。
【0036】
例えば、出欠管理メイン画面500を表示する場合、教育施設管理テーブル402、欠席者情報テーブル404、生徒情報テーブル406及びクラス別欠席者情報テーブル408から、受信した集計情報取得要求で指定された校種及び日付に対応する各教育施設の緯度及び経度、指定日付に対応する欠席している生徒の生徒ID、全ての生徒の生徒ID及び指定日付を含む過去1ケ月分に対応するクラス別欠席者情報を取得する。なお、校種として「すべて」が選択された場合、管理対象の全ての教育施設が対象となる。
また、施設別欠席者情報一覧600から、いずれかの教育施設が選択された場合は、学年クラス別出欠管理画面700を生成するために、欠席者情報テーブル404、生徒情報テーブル406及びクラス別欠席者情報テーブル408から、受信した集計情報取得要求で指定された教育施設及び日付を含む過去1ケ月分に対応する欠席している生徒の生徒ID、全ての生徒の生徒ID及び指定日付に対応するクラス別欠席者情報を取得する。
【0037】
ステップS204では、ステップS202で取得した情報に基づいて、出欠管理メイン画面500又は学年クラス別出欠管理画面700の各表示用画像データの生成に必要な各種集計情報を生成して、ステップS206に移行する。
ここで、出欠管理メイン画面500の生成に必要な各種集計情報としては、指定された校種及び日付に対応する生徒総数、施設別生徒数、クラス別生徒数、欠席者総数、施設別欠席者数、クラス別欠席者数、クラス別欠席者情報及び教育施設別欠席者情報等が含まれる。ここで、教育施設別欠席者情報は、教育施設別に全生徒の欠席理由を項目ごとに集計した情報である。すなわち、クラス別欠席者情報を教育施設別に拡大したものである。
【0038】
また、学年クラス別出欠管理画面700の生成に必要な各種集計情報としては、指定された教育施設及び日付に対応する生徒総数、クラス別生徒数、欠席者総数及びクラス別欠席者数、並びに指定月の各通学日に対応するクラス別欠席者情報が含まれる。
ステップS206では、生成した各種集計情報を含む情報を自治体職員端末150に送信して、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
〔欠席者情報表示処理〕
次に、自治体職員端末150で実行される欠席者情報表示処理について説明する。
図7は、欠席者情報表示処理を示すフローチャートであり、
図8は、管理対象の全ての校種が選択された場合の出欠管理メイン画面500Aの一例を示す図であり、
図9は、管理対象の全ての校種が選択された場合の施設別欠席者情報一覧600Aの一例を示す図である。また、
図10は、校種として中学校が選択された場合の出欠管理メイン画面500JHの一例を示す図であり、
図11は、A中学校に対応した学年クラス別出欠管理画面700を示す図である。なお、
図8乃至
図10に示す例は、管理対象の教育施設が、小学校及び中学校のみの場合の例となる。
【0039】
以下、出欠管理メイン画面500A及び500JH等を校種別に区別しない場合は、単に「出欠管理メイン画面500」と称し、施設別欠席者情報一覧600A及び600JH等を校種別に区別しない場合は、単に「施設別欠席者情報一覧600」と称する。
自治体職員端末150のCPUは、RAM等の記憶媒体の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、
図7のフローチャートに示す欠席者情報表示処理を実行する。
欠席者情報表示処理は、CPUにおいて実行されると、
図7に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、他の日付又は校種が選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合(YES)は、ステップS302に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、ステップS310に移行する。
【0040】
ここで、ログイン直後は、
図8及び
図9に示すように、初期画面として、ログイン時の日付と管理対象の全ての校種とが選択された場合の出欠管理メイン画面500Aを表示するようになっている。すなわち、ログイン直後は、全ての校種とログイン日付とが選択された状態となる。
出欠管理メイン画面500Aには、校種選択タブ501と、日付選択部504と、管理対象の全ての教育施設に対応するお休みマップ502、施設別欠席者数推移グラフ503、校種別生徒数及び欠席者数表示部505、欠席理由別欠席率円グラフ506及び欠席者総数変化グラフ507とが表示される。加えて、これらの下側にさらに管理対象の全ての教育施設に対応する施設別欠席者情報一覧600Aが表示される。
【0041】
校種選択タブ501は、
図8に示すように、左から順に「すべて」「保育園」「幼稚園」「小学校」「中学校」「高等学校」「特別支援学校」の8種のタブが表示されており、これらのうちから管理対象の校種をいずれか1つ選択することができるようになっている。
図8に示す例では、「すべて」のタブが選択された状態となっており、この場合、管理対象の全ての校種が選択された状態となる。
また、日付選択部504は、タッチパネルを介した指によるタッチや入力デバイスによるクリック等によって選択されると現在選択されている日付を含む月のカレンダー(図示略)を表示する。利用者は、カレンダーの日付から任意の日付を選択することができるようになっている。また、月ごとに表示を切り替えることができるようになっており、データが存在する範囲で過去の任意の日付を選択することができるようになっている。
【0042】
図7に戻って、ステップS302に移行した場合は、選択された校種及び日付に対応する集計情報取得要求を、自治体サーバ110に送信して、ステップS304に移行する。
ここで、集計情報取得要求には、選択された校種及び日付並びに表示する画像の種類(出欠管理メイン画面500)を示すパラメータが含まれている。
ステップS304では、自治体サーバ110からの選択された校種及び日付並びに表示画像の種類に対応する各種情報を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(YES)は、ステップS306に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、受信するまで判定処理を繰り返す。
【0043】
ステップS306に移行した場合は、ステップS304で取得した各種情報に基づいて、選択された校種及び日付に対応する出欠管理メイン画面500を表示するための各種表示用画像データを生成する。その後、ステップS308に移行する。
例えば、「すべて」のタブが選択された場合は、管理対象の全ての教育施設の施設別生徒数、施設別欠席者数及び施設別欠席者情報に基づいて、施設別欠席者情報一覧600Aを生成する。ここで、施設別欠席者情報一覧600Aは、管理対象の全ての教育施設についての教育施設ごとの欠席者情報の一覧表である(
図9を参照)。
加えて、管理対象の全ての教育施設の緯度及び経度の情報、及び選択日付に対応する管理対象の全ての教育施設の施設別欠席者数及び施設別欠席者情報に基づいて、管理対象の全ての教育施設に対応するお休みマップ502を生成する。ここで、お休みマップ502は、管理対象の全ての教育施設について教育施設ごとの欠席者数の分布を示すマップとなる(
図8を参照)。
【0044】
さらに、選択日付を含む過去1ヵ月分の管理対象の全ての教育施設の施設別欠席者数に基づいて、管理対象の全ての教育施設に対応する施設別欠席者数推移グラフ503を生成する。ここで、管理対象の全ての教育施設に対応する施設別欠席者数推移グラフ503は、管理対象の全ての教育施設について教育施設ごとの欠席者数を示す横棒グラフを欠席者数が多い順(降順)に縦に並べて表示したものである(
図8を参照)。
なおさらに、取得した各種情報に基づいて、選択日付及び管理対象の全ての教育施設に対応する校種別生徒数及び欠席者数表示部505、欠席理由別欠席率円グラフ506及び欠席者総数変化グラフ507を生成する(
図8を参照)。
【0045】
ステップS308では、ステップS306で生成した各種表示用画像データに基づいて選択された校種及び日付に対応する出欠管理メイン画面500を、自治体職員端末150の表示装置に表示する。
例えば、校種として「すべて」が選択されている場合は、
図8及び
図9に示すように、管理対象の全ての教育施設及び選択日付に対応する出欠管理メイン画面500Aが自治体職員端末150の表示装置に表示される。
また、例えば、校種として「中学校」が選択されている場合は、
図10に示すように、管理対象の全ての中学校及び選択日付に対応する出欠管理メイン画面500JHが自治体職員端末150の表示装置に表示される。
【0046】
一方、
図7に戻って、ステップS300において他の日付又は校種が選択されずにステップS310に移行した場合は、施設別欠席者情報一覧600からいずれかの教育施設が選択されたか否かを判定する。そして、選択されたと判定した場合(YES)は、ステップS312に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、ステップS320に移行する。
ステップS312に移行した場合は、選択された教育施設及び選択中の日付に対応する集計情報取得要求を、自治体サーバ110に送信して、ステップS314に移行する。
ここで、集計情報取得要求には、選択された教育施設及び選択中の日付並びに表示する画像の種類(学年クラス別出欠管理画面700)を示すパラメータが含まれている。
【0047】
ここで、学年クラス別出欠管理画面700は、
図11に示すように、第1表示情報701及び第2表示情報702を含んでいる。第1表示情報701は、学年クラス別欠席理由別欠席者数情報710、学校別生徒数欠席者数情報711、学校別欠席理由別欠席率情報712及び学校別欠席者総数変化情報713を含んでいる。なお、
図11に示す例では、教育施設として中学校A選択されている。
また、第2表示情報702は、学校名情報720、表示月変更部721及び学年クラス別欠席者数一覧722を含んでいる。
ステップS314では、選択された教育施設及び選択中の日付並びに表示する画像の種類に対応する各種情報を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(YES)は、ステップS316に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、受信するまで判定処理を繰り返す。
【0048】
ステップS316に移行した場合は、ステップS314で受信した各種情報に基づいて、各種表示用画像データを生成して、ステップS318に移行する。
具体的に、選択された日付及び教育施設に対応するクラス別欠席者情報に基づいて、学年クラス別欠席理由別欠席者数情報710を生成する(
図11を参照)。
加えて、選択された教育施設の全生徒数及びクラス別生徒数、並びに選択された日付を含む過去1ケ月分の選択された教育施設に対応するクラス別欠席者数に基づいて、学年クラス別欠席者数一覧722を生成する(
図11を参照)。
さらに、取得した各種情報に基づいて、学校別欠席理由別欠席率情報712及び学校別欠席者総数変化情報713等の他の表示情報を生成する(
図11を参照)。
【0049】
ステップS318では、ステップS316で生成した各種表示用画像データに基づいて選択された教育施設及び日付に対応する学年クラス別出欠管理画面700を、自治体職員端末150の表示装置に表示する。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
また、ステップS310において、施設別欠席者情報一覧600からいずれかの教育施設が選択されずにステップS320に移行した場合は、お休みマップ502の他のラジオボタンが選択されたか否かを判定し、選択されたと判定した場合(YES)は、ステップS322に移行し、そうでないと判定した場合(NO)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0050】
ステップS322に移行した場合は、選択中の校種及び日付並びに選択されたラジオボタンに対応する情報に基づいて、選択されたラジオボタンに対応する表示形態のお休みマップ502を生成して、ステップS324に移行する。
ここで、お休みマップ502には、
図8及び
図10に示すように、地図画像520の表示形態及びマーク521の表示形態を変更する表示形態選択部522を含んでおり、各形態に対応するラジオボタンをチェックすることで任意の表示形態でお休みマップ502を表示することができるようになっている。
ステップS324では、ステップS322で生成した、選択中の校種及び日付並びに選択されたラジオボタンに対応する表示形態のお休みマップ502を自治体職員端末150の表示装置に表示する。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
【0051】
〔施設別欠席者情報一覧600の詳細な構成〕
次に、自治体職員端末150の表示装置に表示される施設別欠席者情報一覧600の詳細な構成について説明する。ここで、
図8乃至
図11に示す例では、a~y小学校の25校及びA~J中学校の10校の合計35校の学校が管理対象となっている。
校種選択タブ501にて「すべて」のタブが選択されている場合の施設別欠席者情報一覧600Aは、具体的に、
図9に示すように、a~y小学校及びA~J中学校について、全校及び各校についてそれぞれの生徒数、欠席者数、欠席区分(欠席、遅刻、早退又は給食不要)、欠席者の身体の状態(頭痛、腹痛、体調不良、体温等)、欠席種別(病欠、出席停止、事故欠等)などの欠席理由の項目ごとの人数等の一覧表となる。
【0052】
一方、校種選択タブ501にて「中学校」のタブが選択されている場合の施設別欠席者情報一覧600JHは、具体的に、
図10に示すように、A~J中学校について、全校及び各中学校についてそれぞれの生徒数、欠席者数、欠席理由の項目ごとの人数等の一覧表となる。
ここで、欠席理由のうち身体の状態及び欠席種別の分類項目は、
図9及び
図10に示す例では、大項目として、欠席種別に含まれる病欠、出席停止、事故欠、忌、ト書、特別支援学校用の病欠及び事故欠がある。また、中項目として、病欠の下に病気・ケガ及び体調不良があり、出席停止の下に感染症があり、独立して体温があり、事故欠の下に感染症及び家の都合がある。また、小項目として、病気・ケガの下に風邪、発熱、頭痛、腹痛、嘔吐下痢、ケガ及びその他があり、体温の下に37.5度以上があり、感染症の下にインフルエンザ、新型コロナ、コロナ濃厚接触、コロナその他、水ぼうそう、おたふくかぜ、ふうしん、はしか及びその他の項目がある。加えて、ト書の下にその他の小項目があり、また、特別支援学校用の病欠及び事故欠の大項目の下に特別支援学校の中項目があり、病欠及び特別支援学校の下に受診及び術後訓練の小項目があり、事故欠及び特別支援学校の下にリハビリ訓練、定期通院、入所、レスパイト及びその他の小項目がある。なお、分類項目は、この構成に限らず、他の構成としてもよい。
【0053】
なお、欠席者の身体の状態を示す項目としては、病気・ケガ、体調不良、感染症及び体温の中項目並びに、これら中項目の下の各小項目が該当する
また、施設別欠席者情報一覧600の作成においては、全校及び各教育施設について、欠席理由の上記分類された項目ごとに人数が集計される。そのため、例えば、欠席種別が病欠で且つ身体の状態として病気・ケガの中項目に属する頭痛及び腹痛の小項目に該当する欠席者がいる場合、この欠席者は病欠、病気・ケガ、頭痛及び腹痛のそれぞれの項目にカウントされる。すなわち、一人の欠席者について2つ以上の項目が該当する場合、それぞれの項目の人数として集計される。
【0054】
また、
図9及び
図10に示す例では、小項目のある項目については小項目ごとの集計人数が、小項目の無い項目については中項目ごとの集計人数が表示される。
また、校種選択タブ501にて「小学校」のタブが選択されている場合の施設別欠席者情報一覧600についても、a~y小学校について、全校及び各小学校についてそれぞれの生徒数、欠席者数、欠席理由の項目ごとの人数等の一覧表となる。また、欠席理由の分類項目や集計方法については施設別欠席者情報一覧600A及び600JHと同様となる。
また、小学校及び中学校以外の他の校種が管理下にある場合に、他の校種が選択された場合の施設別欠席者情報一覧600についても校種が変わるだけで、施設別欠席者情報一覧600A及び600JHと同様となる。
【0055】
一方、施設別欠席者情報一覧600にて、いずれかの教育施設を選択することで、選択した教育施設の学年別及びクラス別の出欠管理画面である学年クラス別出欠管理画面700が表示される。例えば、A中学校が選択された場合は、
図11に示すように、A中学校に対応した学年クラス別出欠管理画面700が表示される。
学年クラス別欠席理由別欠席者数情報710は、施設別欠席者情報一覧600に対応する情報であり、
図11に示す例では、学年別及びクラス別にそれぞれ欠席理由の分類された各項目のうち病気・ケガ、体調不良、感染症、忌引、家の都合及びその他の項目ごとの人数が横棒で示された情報となる。各項目に対応する横棒は、いずれも同じ横幅且つクラスごとに横に並べて表示され、横棒ごとに各項目に対応した色で表示されている。また、上部には、各項目の項目名が横並びに表示されており、各横棒は表示された項目名の順番で表示される。また、各横棒には各項目に対応するクラスごとの集計人数が表示され、該当者がいない項目については横棒が非表示となっている。
【0056】
また、学校別生徒数欠席者数情報711は、A中学校の生徒数、欠席者数(欠席率)及び感染症を患った人数(罹患率)が数字で示された情報となり、学校別欠席理由別欠席率情報712は、A中学校の欠席理由の項目別の人数の割合が円グラフで示された情報となる。また、学校別欠席者総数変化情報713は、A中学校の選択日付から過去1ケ月間の欠席者総数を棒グラフで示した情報となる。
また、学校名情報720は、選択された中学校の名称(A中学校)を示す情報であり、表示月変更部721は、タッチ又はクリックによって左右の三角部を選択することで表示する月を変更することができるものである。また、学年クラス別欠席者数一覧722は、表示月変更部721で選択された月のA中学校の学年別及びクラス別の各通学日の欠席者数の一覧を示す情報である。
【0057】
〔お休みマップ502の詳細な構成〕
次に、自治体職員端末150の表示装置に表示されるお休みマップ502の詳細な構成について説明する。
図12(a)~(c)は、お休みマップ502の表示形態例を示す図である。
お休みマップ502は、校種選択タブ501にて「すべて」のタブが選択されている場合、
図6に示すように、地図画像520上に各教育施設(小学校a~y及び中学校A~J)の緯度及び経度を中心とした円形のマーク521を表示したものとなる。各円形のマーク521は、円の内側に欠席者数が表示されており且つ欠席者数が多いほど大きい面積の円で表示される。
また、円形のマーク521をタッチやクリックにより選択すると、
図12(a)に示すように、選択した円形のマーク521に対応する教育施設の欠席者の内訳を示すポップアップ画面523が表示される。ポップアップ画面523には、教育施設名と、腹痛、頭痛、家の都合、風邪、その他、体調不良、その他病気の7項目について該当人数が表示される。
図12(a)に示す例では、a小学校について、腹痛2名、頭痛7名、家の都合2名、風邪1名、その他5名、体調不良7名、その他病気2名が内訳として表示されている。
【0058】
また、お休みマップ502の上部には、お休みマップ502の表示形態を複数種類の形態から選択することができる表示形態選択部522が表示されている。
表示形態選択部522は、各表示形態の項目の横にあるラジオボタンで表示形態を選択することができ、表示形態の各項目としては、地図画像520そのものの表示形態を変更するサテライトビュー(satellite)、ストリートビュー(streets)、ライト表示(light)、ダーク表示(dark)の項目がある。加えて、マーク521の表示形態を変更する欠席者数、嘔吐下痢、腹痛、体調不良、感染症、体温37.5度以上の項目がある。
図8に示す例では、サテライトビュー及び欠席者数のラジオボタンがそれぞれ選択された状態となっており、例えば、ストリートビューを選択するラジオボタンをチェックすると、
図12(b)に示すように、ストリートビューの地図画像524がサテライトビューの地図画像520と切り替わって表示される。なお、ライト表示は地図画像を通常よりも明るく表示し、ダーク表示は地図画像を通常よりも暗く表示する表示形態となる。すなわち、暗く表示することでマーク521が見やすくなり、明るく表示することで地図画像が見やすくなる。
【0059】
また、例えば、感染症を選択するラジオボタンをチェックすると、
図12(c)に示すように、
図12(a)のお休みマップ502が、感染症に対応するお休みマップ502bに切り替わる。具体的に、全欠席者数を示すマーク521が感染症の欠席者数を示すマーク521bへと変更される。マーク521とマーク521bとは形状や人数に応じた面積となる点は同じであるが異なる色で表示される。このことは感染症以外の他の項目についても同様でそれぞれ異なる色で表示される。すなわち、マーク521の表示形態を選択するラジオボタンは、欠席理由の項目ごとの人数を把握するためのものである。
次に、校種として「中学校」タブが選択された場合のお休みマップ502について説明する。お休みマップ502は、校種選択タブ501にて「中学校」のタブが選択されている場合、
図10に示すように、管理対象のA~J中学校について中学校ごとの欠席者数の分布を示すマップとなる。すなわち、対象が中学校になるだけで教育施設ごとの表示内容(表示形態の変更も含む)としては、「すべて」のタブを選択した場合と同様となる。
【0060】
また、校種選択タブ501にて「小学校」のタブが選択されている場合のお休みマップ502についても、対象がa~y小学校になるだけで教育施設ごとの表示内容としては、「すべて」のタブを選択した場合と同様となる。
なお、小学校及び中学校以外の他の校種が管理下にある場合に、他の校種が選択された場合も、対象が選択された校種の教育施設になるだけで教育施設ごとの表示内容としては、「すべて」のタブを選択した場合と同様となる。
〔施設別欠席者数推移グラフ503の詳細な構成〕
次に、自治体職員端末150の表示装置に表示される施設別欠席者数推移グラフ503の詳細な構成について説明する。
図13(a)~(c)は、施設別欠席者数推移グラフ503の表示態様を説明するための図である。
【0061】
施設別欠席者数推移グラフ503は、選択された校種について選択された日付から過去1ケ月分の教育施設ごとの欠席者数を示す横棒グラフを古い日付のものから順に切り替えて表示するとともに、欠席者数が多い順(降順)に縦に並べて表示したものである。具体的に、選択日付から過去1ケ月分の教育施設ごとの欠席者数を古いものから順に所定時間ごとに切り替えて表示する表示態様となっている。また、施設別欠席者数推移グラフ503は、
図8及び
図10に示す例では、上位10番目までの棒グラフを表示したものとなる。なお、この構成に限らず、上位10番未満又は11番以上までを表示する構成としてもよい。
【0062】
施設別欠席者数推移グラフ503の具体的な表示形態は、例えば、選択した日付が「2022-03-17」の場合に、「2022-02-17~2022-03-17」までの1ケ月分が、「2022-02-17」から順に「2022-03-17」まで1日ごとに切り替えて表示される。このとき、各日付に対応する施設別欠席者数推移グラフ503は、バーチャトレース表示される。バーチャトレース表示は、データの推移や順位の変遷を時間経過(日付の経過)と共に解るようにアニメーション表示するものである。
具体的に、
図13(a)に示すように、まず「2022-02-17」の施設別欠席者数推移グラフ503aが表示される。
図13(a)に例示した施設別欠席者数推移グラフ503aでは、欠席者数の多い順に上位10校中、A中学校の欠席者数が「64人」で最も多く、以降は、B中学校の「59人」、C中学校の「56人」、a小学校の「55人」、b小学校の「51人」、D中学校の「37人」、c小学校の「34人」と続き、d小学校、f小学校及びE中学校の「27人」が最も少ない状態となっている。
【0063】
引き続き、
図13(a)に示す施設別欠席者数推移グラフ503aから、「2022-02-18」の施設別欠席者数推移グラフ503に切り替わる際は、
図13(b)の施設別欠席者数推移グラフ503bに示すように、「2022-02-18」の各学校の欠席者数に合わせて各棒グラフが欠席者数に応じた長さに変化する。加えて、
図13(b)中の実線矢印及び破線矢印に示すように順位が変わる場合は長さを変化させながら棒グラフが移動する。また、長さの変化に応じて棒グラフ中に表示された欠席者数も変化し、新たな学校が10位以内に入ってきた場合は、11位以降になった棒グラフと入れ替わる。
図13(b)に示す例では、A中学校が「64人」から「56人」に減少し、a小学校が「55人」から「62人」に増加したことでa小学校の棒グラフが前回4位の位置から1位の位置へと移動し、A中学校が前回1位の位置から2位の位置へと移動する。同様に、欠席者数の変化に応じてB中学校が前回2位から3位の位置へ、b小学校が前回5位から4位の位置へ、C中学校が前回3位から5位の位置へ、c小学校が前回6位から7位の位置へと移動する。また、D中学校及びE中学校は人数の変化はあったが順位は変わらず、また、d小学校及びf小学校に変わって、e小学校が7位に、g小学校が9位に浮上している。
【0064】
このようにして、棒グラフの位置や長さが変化して、最終的に、「2022-02-18」の施設別欠席者数推移グラフ503は、
図13(c)の施設別欠席者数推移グラフ503cに示す内容で表示される。この状態で所定時間表示された後は、同様にバー茶トレース表示によって「2022-02-19」の施設別欠席者数推移グラフ503に切り替わる。このようにして、順次切り替わり表示されて、選択された日付の施設別欠席者数推移グラフ503が表示されると、以降はその表示を維持してバーチャトレース表示が終了する。新たに別の日付が選択されることで再び選択日付に応じた1ケ月分のバーチャトレース表示が開始される。
【0065】
〔実施の形態の効果〕
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、複数の教育施設のそれぞれについて各教育施設の欠席者の情報及び欠席理由を含む欠席連絡通知を受信し、受信した欠席者連絡通知に基づいて生徒別の欠席者情報を生成し、生成した生徒別の欠席者情報を欠席者情報テーブル404に登録するようにした。一方、所定の集計タイミングごとに欠席者情報テーブル404に登録された生徒別の欠席者情報を集計して各教育施設の各学年のクラス別の欠席者情報であるクラス別欠席者情報を生成し、生成したクラス別欠席者情報をクラス別欠席者情報テーブル408に登録するようにした。ここで、各欠席者の一の欠席理由について複数の項目が設定されており、欠席者情報は、欠席理由の各項目についてそれぞれ人数を集計した情報を含んでいる。
【0066】
さらに、複数の教育施設の選択された校種及び日付に対応する教育施設別に生徒数、欠席者数及び欠席理由の項目ごとの人数を集計し、その集計結果に基づいて、選択された校種及び日付に対応する教育施設別に、施設別欠席者情報一覧600を生成し、生成した施設別欠席者情報一覧600を自治体職員端末150の表示装置に表示するようにした。
このような構成であれば、自治体職員は、選択した校種の選択した日付の施設別欠席者情報一覧600から、選択した校種に属する各教育施設の出欠状況を把握することができるとともに比較検討することができる。また、各欠席者について、例えば、病気、ケガ、体調不良、感染症及び体温などの身体の状態や、病欠、出席停止及び事故欠など欠席種別を含む欠席理由の複数の項目の項目ごとに人数が加算されるように集計を行うようにしたので、各項目の該当人数を正確に把握することができる。これにより、より詳細な欠席状況を把握することができる。
【0067】
さらに、本実施の形態では、施設別欠席者情報一覧600にて、いずれかの教育施設が選択されると、選択された日付及び教育施設に対応した学年クラス別出欠管理画面700を自治体職員端末150の表示装置に表示するようにした。
このような構成であれば、自治体職員は、選択した教育施設の学年別及びクラス別の欠席理由の項目ごとの欠席状況を把握することができるとともに比較検討することができる。また、欠席者数については、学年別及びクラス別に選択された日付を含むその月の一覧が表示されるので、学年別及びクラス別の欠席者数の1ケ月の推移を把握することができる。
さらに、本実施の形態では、教育施設別に欠席者数及び欠席理由の項目ごとの人数を集計し、その集計結果及び各教育施設の緯度及び経度に基づいて、複数の教育施設の選択された校種及び日付に対応するお休みマップ502を生成し、生成したお休みマップ502を自治体職員端末150の表示装置に表示するようにした。
【0068】
このような構成であれば、お休みマップ502の地図画像520上の各教育施設の位置(緯度及び経度)に配置された欠席者数に応じた大きさの円形のマーク521から、各教育施設の欠席者数の多少を容易に視認することができるとともに、比較検討することができる。
さらに、本実施の形態では、お休みマップ502にて、地図画像の表示形態及びマーク521の表示形態を複数の形態から選択して、切り替えて表示できるようにした。特に、マーク521については、欠席理由の各項目のうちの所定の複数の項目について、項目ごとに異なる色で欠席者数に応じた大きさの円形のマークを表示できるようにした。
このような構成であれば、各教育施設の欠席理由の項目ごとの欠席者数の多少を容易に視認することができるとともに、比較検討することができる。
【0069】
さらに、本実施の形態では、選択した校種に属する複数の教育施設の選択された日付を含む過去1ケ月分の施設別欠席者数を集計し、その集計結果に基づいて、各教育施設の過去1ケ月の各通学日の欠席者数を横棒グラフで表し且つ欠席者数の多い順に縦に並べて表示した構成の施設別欠席者数推移グラフ503を、自治体職員端末150の表示装置に古い日付のものから順に切り替えて表示するようにした。
このような構成であれば、各教育施設の欠席者数が選択日付を含む過去1ケ月間でどのように変化したのかを他の施設の欠席者数の推移と対比しながら確認することができる。
さらに、本実施の形態では、施設別欠席者数推移グラフ503を、自治体職員端末150の表示装置に古い日付のものから順に切り替えて表示する際に、次の日付に対応する施設別欠席者数推移グラフ503をバーチャトレース表示するようにした。
【0070】
このような構成であれば、バーチャトレース表示によって、各教育施設の選択日付を含む過去1ケ月間における欠席者数の変化を容易に把握することができる。
〔対応関係〕
本実施の形態において、ステップS102は、発明1、4及び6の欠席者情報取得手段に対応し、ステップS150~158、S204は、発明1の欠席者情報集計手段に対応し、ステップS306、S322は、発明4及び5の欠席者マップ生成手段に対応している。
また、本実施の形態において、ステップS306は、発明6及び7の施設別欠席者数推移情報生成手段に対応し、お休みマップ502は、発明4の欠席者マップに対応し、お休みマップ502bは、発明5の項目別欠席者マップに対応し、ステップS308及びS318は、発明1の集計結果出力手段に対応している。
【0071】
〔変形例〕
なお、上記実施の形態においては、お休みマップ502のマーク521の形状を円形としたが、この構成に限らず、多角形、楕円形、星形など他の形状としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、管理対象の教育施設の欠席者情報について、欠席者情報テーブル404及びクラス別欠席者情報テーブル408の2種類のテーブルを生成する構成としたが、この構成に限らない。例えば、校種別の欠席者情報テーブル、教育施設別の欠席者情報テーブル、学年別の欠席者情報テーブルなど他の単位で欠席者情報テーブルを生成する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、校種選択タブ501で選択された校種に対応する全教育施設の生徒総数及び欠席者総数を、タブが切り替わるごとに算出する構成としたが、この構成に限らない。例えば、校種選択タブ501で選択できる校種ごとに予め生徒総数及び欠席者総数を算出しておき、校種別の生徒総数及び欠席者総数のテーブルを生成し、このテーブルから生徒総数及び欠席者総数を取得する構成としてもよい。
【0072】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、施設別欠席者情報一覧600における感染症の下の小項目として新型コロナ、コロナ濃厚接触及びコロナその他を有する構成としたが、この構成に限らない。例えば、新型コロナ以外のリアルタイムに蔓延している他の感染症がある場合に、その感染症を小項目として設ける構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、欠席理由の分類項目として
図9及び
図10に示す項目を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。例えば、「病気・ケガ」の中項目の下の小項目として、「咳・息苦しさ」「受診・通院」「発疹」などの他の項目を追加してもよいし、「体調不良」の中項目についてその下に小項目として「気分がすぐれない」「疲れ・倦怠感など」「ストレスや悩み・不安感」「吐き気」「生理痛」「その他」の小項目を追加するなど他の構成としてもよい。また、例えば「感染症」の中項目とは別に「コロナ関連」の中項目を新たに設け、この中項目の下に「新型コロナ診断」「本人が濃厚接触者」「家族が濃厚接触者」「感染予防・登校自粛」「ワクチン摂取」「ワクチン副反応など」「その他」などの新型コロナに関する小項目をまとめて設ける構成としてもよい。この場合に、「感染症」の中項目の下の小項目として、コロナ関連の小項目を削除し、例えば「インフルエンザ」「感染性胃腸炎」「溶連菌」「水ぼうそう」「おたふくかぜ」「ふうしん」「はしか(麻しん)」「百日咳」「結核」「マイコプラズマ感染症」「りんご病」「手足口病」「プール熱」「流行性角結膜炎」「その他」などの項目を設ける構成としてもよい。また、「事故欠」の下の中項目として新たに「介護・家の手伝い」の項目を設ける構成としてもよい。
【0073】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、お休みマップ502及び施設別欠席者数推移グラフ503の生成に、自治体サーバ110で生成された各種集計情報を用いる構成としたが、この構成に限らず、例えば、欠席連絡通知の生データや集計前の各生徒の欠席者情報を用いる構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、教育施設を対象として本システムを適用する構成を説明したが、この構成に限らず、例えば、介護施設などの通所者が定期的に通う施設であれば他の施設に適用してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、自治体職員端末150側にて、自治体サーバ110から各種表示用画像データ生成用の各種集計情報を含む情報を取得し、取得した各種情報に基づいて各種表示用画像データを生成し、生成した各種表示用画像データに基づいて出欠管理メイン画面等の画像を表示するようにした。この構成に限らず、例えば、自治体サーバ110側にて、各種表示用画像データを生成し、生成した各種表示用画像データに基づいて出欠管理メイン画面等の画像を表示する構成としてもよい。
【0074】
また、上記実施の形態及びその変形例においては、ネットワークシステムとして実現したが、これに限らず、単一の装置又はアプリケーションとして実現することもできる。
また、上記実施の形態及びその変形例においては、インターネット199からなるネットワークシステムに適用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、インターネット199と同一方式により通信を行ういわゆるイントラネットに適用してもよい。もちろん、インターネット199と同一方式により通信を行うネットワークに限らず、任意の通信方式のネットワークに適用することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例において、
図4のシーケンスフロー並びに
図5及び
図6のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、クラウドサーバ100の記憶装置42に格納されているプログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをRAMに読み込んで実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0075】
100…クラウドサーバ、 110…自治体サーバ、 115…イベント管理サーバ、 120…保護者サーバ、 130…教育施設サーバ、 150…自治体職員端末、 200…保護者端末、 300…教職員端末、 30…CPU、 32…ROM、 34…RAM、 38…I/F、 39…バス、 40…入力装置、 42…記憶装置、 44…表示装置、 199…インターネット、 400…自治体管理テーブル、 401…自治体職員管理テーブル、 402…教育施設管理テーブル、 404…欠席者情報テーブル、 406…生徒情報テーブル、 408…クラス別欠席者情報テーブル、 500,500A,500JH…出欠管理メイン画面、 501…校種選択タブ、 502,502b…お休みマップ、 503,503a~c…施設別欠席者数推移グラフ、 504…日付選択部、 505…校種別生徒数及び欠席者数表示部、 506…欠席理由別欠席率円グラフ、 507…欠席者総数変化グラフ、 520,524…地図画像、 521,521b…マーク、 522…表示形態選択部、 523…ポップアップ画面、600,600A,600JH…施設別欠席者情報一覧、 700…学年クラス別出欠管理画面、 701…第1表示情報、 702…第2表示情報、 710…学年クラス別欠席理由別欠席者数情報、 711…学校別生徒数欠席者数情報、 712…学校別欠席理由別欠席率情報、 713…学校別欠席者総数変化情報、 720…学校名情報、 721…表示月変更部、 722…学年クラス別欠席者数一覧
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設のそれぞれについて、当該施設の欠席者の情報及び複数の欠席理由の項目のうち各欠席者に該当する項目の情報を含む欠席理由の情報を含む欠席者情報を取得する欠席者情報取得手段を備え、
前記複数の欠席理由の項目の少なくとも1つについて、複数を選択可能な異なる身体の状態を示す複数の項目が設定されており、
前記欠席者情報取得手段は、前記複数の欠席理由の項目の少なくとも1つに該当する欠席者について前記身体の状態を示す複数の項目のうち当該欠席者に該当する1又は複数の項目を含む欠席理由の情報を取得するようになっており、
前記欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報に基づいて前記複数の施設の所定グループにおける施設別又は各施設の組織別に欠席者数及び前記項目ごとの人数を集計する欠席者情報集計手段と、
前記欠席者情報集計手段で集計した集計結果を出力する集計結果出力手段と、を備えることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記欠席者の症状に該当する異なる複数の前記欠席理由の項目について、複数選択可能な身体の状態を示す複数の項目が設定されていることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記欠席理由の項目につき、前記身体の状態を示す第1項目及び当該第1項目に係る身体の状態のうち所定条件に該当する身体の状態を示す第2項目が、欠席者ごとに両方選択可能に設定されていることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項4】
請求項1又は2において、
前記欠席者情報取得手段で取得した欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段の集計結果及び前記複数の施設の位置情報に基づいて、前記所定グループに属する各施設の位置を含む地図、及び当該地図の各施設の位置に配置された各施設の欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む欠席者マップを生成し、又は、当該欠席者マップを他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果及び前記位置情報を当該他の装置に提供する欠席者マップ生成手段を備えることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項5】
請求項4において、
前記欠席者情報又は前記集計結果に基づいて、前記複数の欠席理由の項目又は前記身体の状態を示す複数の項目のうちから選択された項目に該当する前記施設ごとの欠席者数の情報を取得する項目別欠席者数情報取得手段を備え、
前記欠席者マップ生成手段は、前記項目別欠席者数情報取得手段で取得した前記欠席者数の情報に基づいて、各施設の前記選択された項目に対応する欠席者数に応じた大きさの所定形状のマークを含む欠席者マップを生成し、又は、当該欠席者マップを他の装置に生成させるために前記欠席者数の情報を当該他の装置に提供することを特徴とする出欠管理システム。
【請求項6】
請求項1又は2において、
前記欠席者情報取得手段で取得した所定期間における前記所定グループに属する各施設の各通所日の欠席者情報又は前記欠席者情報集計手段で集計した所定期間における前記所定グループに属する各施設の各通所日に対応する集計結果に基づいて、当該所定期間における各施設の各通所日の欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報を古い日付のものから順に切り替えて表示するとともに所定の順番で並べて表示するための施設別欠席者数推移情報を生成し、又は、当該施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるために前記欠席者情報又は前記集計結果を当該他の装置に提供する施設別欠席者数推移情報生成手段を備えることを特徴とする出欠管理システム。
【請求項7】
請求項6において、
前記施設別欠席者数推移情報生成手段は、前記各施設の前記欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報の現在の表示を次の日付の表示に切り替える際に、当該各施設の現在の欠席者数及び次の日付の欠席者数に基づいて当該各施設の次の日付に対応する欠席者数の情報又は欠席者数に基づく情報を現在の表示位置から次の日付の表示位置へと移動させるアニメーション表示をすることができる前記施設別欠席者数推移情報を生成し、又は、当該アニメーション表示をすることができる施設別欠席者数推移情報を他の装置に生成させるための情報を当該他の装置に提供することを特徴とする出欠管理システム。