(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023154966
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231013BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20231013BHJP
D06F 39/02 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06 300
D06F39/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064643
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】瀧川 正史
【テーマコード(参考)】
3B166
5L049
【Fターム(参考)】
3B166AA02
3B166AA04
3B166AA12
3B166AE01
3B166AE03
3B166AE04
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3B166JM02
3B166JM04
5L049AA22
5L049BB54
(57)【要約】
【課題】利便性の向上を図ることができるプログラム、家電機器、情報処理システム、および情報処理方法を提供することである。
【解決手段】実施形態のプログラムは、外部の情報処理システムと通信可能な端末装置に搭載可能なプログラムである。前記情報処理システムは、家電機器で使用される第1物品の使用状況に関する情報に基づき、前記第1物品とは異なる第2物品の発注時期に関する判定を行う。前記プログラムは、前記端末装置に、前記第2物品として設定される物品の登録、または前記第2物品の発注条件に関するユーザの操作を受け付け可能な操作受付部を実現させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の情報処理システムと通信可能な端末装置に搭載可能なプログラムであって、
前記情報処理システムは、第1機器で使用される物品の使用量に関する値と第2機器で使用される物品の使用量に関する値との合計値が発注条件を満たす場合に前記物品の発注または発注の提案を行い、
前記プログラムは、前記端末装置に、
前記物品の登録に関するユーザの操作、または前記発注条件に関する前記ユーザの操作を受け付け可能な操作受付部を実現させる、
プログラム。
【請求項2】
前記操作受付部は、発注または発注の提案とは異なる目的で前記物品の登録を受け付け、受け付けた前記物品を示す情報を、発注対象の物品を示す情報として前記情報処理システムに送信する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記操作受付部は、前記第1機器および前記第2機器について一括して、前記物品の登録または前記発注条件の変更を受け付ける、
請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記操作受付部は、前記第1機器および前記第2機器とは異なる第3機器の登録が行われる場合、前記第1機器または前記第2機器と関連付けられている前記物品の登録または前記発注条件を、前記第3機器と関連付けて登録するか否かを示す前記ユーザの回答を受け付ける、
請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1機器および前記第2機器は、衣類処理装置であり、
前記物品は、衣類処理剤である、
請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項6】
外部の情報処理システムと通信可能な端末装置に搭載可能なプログラムであって、
前記情報処理システムは、第1機器で使用される物品の使用量に関する値が発注条件を満たす場合に前記物品の発注または発注の提案を行い、
前記プログラムは、前記端末装置に、
前記第1機器とは異なる第2機器が登録される場合に、前記第1機器と関連付けられている前記物品の登録または前記発注条件を、前記第2機器と関連付けて登録するか否かを示すユーザの操作を受け付ける操作受付部を実現させる、
プログラム。
【請求項7】
第1機器で使用される物品の使用量に関する値と、第2機器で使用される物品の使用量に関する値との合計値が発注条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記発注条件が満たされると判定される場合に、前記物品の発注または発注の提案を行う発注処理部と、
を備えた情報処理システム。
【請求項8】
前記判定部は、前記第1機器で使用される前記物品と、前記第2機器で使用される前記物品とが同一である場合、前記合計値が前記発注条件を満たすか否かを判定し、前記第1機器で使用される前記物品と、前記第2機器で使用される前記物品とが異なる場合、前記合計値とは異なる指標に基づき発注に関する判定を行う、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
発注または発注の提案とは異なる目的で前記物品の登録を受け付ける登録部と、
前記登録部により登録が受け付けられた前記物品を、前記発注処理部による発注対象の物品として設定する発注対象管理部と、
をさらに備えた、
請求項7または請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
発注対象を管理する発注対象管理部をさらに備え、
前記発注対象管理部は、前記第1機器および前記第2機器で使用中の前記物品とは異なる物品を、前記発注処理部による発注対象の物品として設定可能である、
請求項7または請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第1機器または前記第2機器で使用される物品を登録する登録部をさらに備え、
前記登録部は、前記第1機器および前記第2機器で使用中の第1物品とは異なる第2物品の発注が前記発注処理部により行われる場合、前記第1機器および前記第2機器で次に使用される物品として前記第2物品を登録する、
請求項7または請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項12】
発注対象を管理する発注対象管理部をさらに備え、
前記発注対象管理部は、前記第1機器および前記第2機器について一括して、前記物品の登録または前記発注条件の変更を受け付ける、
請求項7または請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記第1機器および前記第2機器とは異なる第3機器が登録される場合に、前記第1機器または前記第2機器と関連付けられている前記物品の登録または前記発注条件を、前記第3機器と関連付けて登録する発注対象管理部、を備えた、
請求項7または請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項14】
第1機器で使用される物品の使用量に関する値が発注条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記発注条件が満たされると判定される場合に、前記物品の発注または発注の提案を行う発注処理部と、
前記第1機器とは異なる第2機器が登録される場合に、前記第1機器と関連付けられている前記物品の登録または前記発注条件を、前記第2機器と関連付けて登録する発注対象管理部と、
を備えた情報処理システム。
【請求項15】
コンピュータが、
第1機器で使用される物品の使用量に関する値と、第2機器で使用される物品の使用量に関する値との合計値が発注条件を満たすか否かを判定し、
前記発注条件が満たされると判定される場合に、前記物品の発注または発注の提案を行う、
情報処理方法。
【請求項16】
コンピュータが、
第1機器で使用される物品の使用量に関する値が発注条件を満たすか否かを判定し、
前記発注条件が満たされると判定される場合に、前記物品の発注または発注の提案を行い、
前記第1機器とは異なる第2機器が登録される場合に、前記第1機器と関連付けられている前記物品の登録または前記発注条件を、前記第2機器と関連付けて登録する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プログラム、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯動作時における洗濯処理剤の使用量を計測し、計測した洗濯処理剤の使用量に基づいて、洗濯処理剤を発注する時期を決定する洗濯機が知られている。ところで、物品の発注または発注の提案を行うシステムは、利便性のさらなる向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利便性の向上を図ることができるプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のプログラムは、外部の情報処理システムと通信可能な端末装置に搭載可能なプログラムである。前記情報処理システムは、第1機器で使用される物品の使用量に関する値と第2機器で使用される物品の使用量に関する値との合計値が発注条件を満たす場合に前記物品の発注または発注の提案を行う。前記プログラムは、前記端末装置に、前記物品の登録に関するユーザの操作、または前記発注条件に関する前記ユーザの操作を受け付け可能な操作受付部を実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態の家電関連システムの全体構成を示す図。
【
図2】第1実施形態のドラム式の洗濯機を示す断面図。
【
図3】第1実施形態の衣類処理剤の自動投入装置を示す斜視図。
【
図4】第1実施形態の洗濯機の機能構成を示すブロック図。
【
図5】第1実施形態のサーバの機能構成を示すブロック図。
【
図6】第1実施形態の端末装置の機能構成を示すブロック図。
【
図9】第1実施形態の情報処理システムにおける主要な処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本出願で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。本出願で「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。これは選択的要素が3つ以上の場合も同様である。XXおよびYYは、任意の要素(例えば任意の情報)である。本出願で「取得」とは、送信要求を送信して能動的に取得する場合に限定されず、他の装置から送信される情報を受動的に受信することで取得する場合も含み得る。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の家電関連システム1の全体構成を示す図である。家電関連システム1は、例えば、複数の家電機器100(第1洗濯機100A、第2洗濯機100B)、サーバ200、および端末装置300を含む。本実施形態では、サーバ200は、「情報処理システム」の一例である。なおこれに代えて、1つまたは複数の家電機器100により「情報処理システム」の一例が実現されてもよく、端末装置300により「情報処理システム」の一例が実現されてもよく、家電機器100、サーバ200、および端末装置300のうち任意の2つ以上により「情報処理システム」の一例が実現されてもよい。後述するネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、LPWA(Low Power Wide Area)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはその他の公衆回線や専用回線などを状況に応じて利用すればよい。
【0009】
家電機器100は、主として家庭で使用される電気機器である。家電機器100は、ユーザUの住居内に配置される。家電機器100は、ユーザUの住居内に設置される無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続される。家電機器100は、ネットワークNWを介して、サーバ200または端末装置300と通信可能である。
【0010】
家電機器100は、衣類処理装置、冷蔵庫、加熱調理器、炊飯器、空気調和機、暖房機、または電気掃除機などであるが、これらに限定されない。「衣類処理装置」とは、衣類に対して何らかの処理(例えば、洗濯、乾燥、しわ取り、折り目の強化、脱臭、花粉除去、埃除去、または除菌などうち1つ以上の処理)を行う装置を広く意味する。「衣類処理装置」は、例えば洗濯機であるが、クローゼット型クリーニング機なども該当する。
【0011】
本実施形態では、複数の家電機器100として、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100BがユーザUの住居に設定される。第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bの各々は、「衣類処理装置」の一例である。第1洗濯機100Aは、「第1機器」の一例である。第2洗濯機100Bは、「第2機器」の一例である。なお、第1洗濯機100Aと第2洗濯機100Bとを区別しない場合、単に「家電機器100」と称する。
【0012】
サーバ200は、家電機器100を管理する管理サーバである。サーバ200は、1つまたは複数のサーバ装置(例えばクラウドサーバ)により構成される。サーバ200は、「サーバシステム」と称されてもよい。サーバ200は、ネットワークNWを介して、家電機器100または端末装置300と通信可能である。サーバ200は、ネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。サーバ200は、クラウドサーバに限定されず、ユーザUの住居にあるコンピュータでもよく、家庭内ルータ(例えば無線ルータWR)などでもよい。
【0013】
端末装置300は、ユーザUが使用する端末装置である。端末装置300は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末装置のような携帯端末装置である。ただし、端末装置300は、携帯端末装置に限定されず、パーソナルコンピュータなどでもよい。端末装置300は、例えば、表示装置301と、入力装置302と、通信部303とを有する。表示装置301は、種々の情報を表示可能な表示画面301aを有する。入力装置302は、ユーザUの入力を受け付け可能である。入力装置302は、例えば表示装置301の表示画面301aと重ねて設けられたタッチパネルである。入力装置302は、端末装置300に設けられたカメラやマイクなどを含み得る。通信部303は、無線通信可能な通信モジュールである。通信部303は、無線ルータWRおよびモデムMを介してまたは直接にネットワークNWと接続される。通信部303は、ネットワークNWを介して、家電機器100またはサーバ200と通信可能である。
【0014】
端末装置300には、アプリケーションプログラムPがインストールされ、以下に説明する機能がサポートされる。アプリケーションプログラムPは、例えば、家電機器100を管理するためのアプリケーションプログラムである。本実施形態では、アプリケーションプログラムPが実行されることで起動されるアプリケーションソフトウェアを「家電管理アプリAPP」と称する。アプリケーションプログラムPは、「プログラム」の一例である。
【0015】
<2.洗濯機>
次に、家電機器100の一例として洗濯機100Aについて詳しく説明する。なお、洗濯機100Bも同様の構成を有する。ただし、洗濯機100Aと洗濯機100Bとは同型である必要はなく、異なる機種であってもよい。
【0016】
図2は、ドラム式の洗濯機100Aを示す断面図である。洗濯機100Aは、例えば、筐体(外箱)111、洗濯機構120、および乾燥機構130を含む。洗濯機構120は、例えば、水槽121、ドラム(回転槽)123、モータ124、給水装置126、および衣類処理剤の自動投入装置127を含む。なお、洗濯機100Aは、ドラム式に限定されず、縦置き式の洗濯機でもよい。
【0017】
筐体111は、矩形状の箱型に形成されている。水槽121は、筐体111内に設けられ、不図示のサスペンションを介して弾性的に支持されている。ドラム123は、水槽121内に回転可能に設けられている。モータ124は、水槽121の後方に設けられ、回転軸を介してドラム123に接続されている。モータ124は、回転軸を介してドラム123を回転駆動する。給水装置126は、水槽121の上方に設けられている。
【0018】
図3は、衣類処理剤の自動投入装置127を示す斜視図である。自動投入装置127は、水槽121の上方に設けられている。自動投入装置127は、残量センサ171aと、残量センサ171bと、第1タンク172aと、第2タンク172bと、投入ポンプ174とを有する。
【0019】
第1タンク172aは、例えば第1衣類処理剤を収容する。第2タンク172bは、第2衣類処理剤を収容する。なお、「衣類処理剤」とは、衣類の処理に用いられる処理剤を広く意味し、洗剤、柔軟剤、漂白剤、消臭剤、芳香剤などが該当する。本実施形態では、第1タンク172aには、第1衣類処理剤として例えば「洗剤」が収容される。また、第2タンク172bには、第2衣類処理剤として例えば「柔軟剤」が収容される。投入ポンプ174は、制御部154による制御に基づき、複数のタンク172a,172bに収容された衣類処理剤を個別にドラム123へ自動投入する。洗濯処理剤を自動投入する量およびタイミングは、運転コースに応じて予め設定されている。なお、自動投入装置127は、例えば、3以上のタンクを有してもよい。
【0020】
残量センサ171aは、第1タンク172aに収容された第1衣類処理剤の残量を検出する。残量センサ171bは、第2タンク172bに収容された第2衣類処理剤の残量を検出する。
【0021】
図4は、洗濯機100Aの機能構成を示すブロック図である。洗濯機100Aは、アクチュエータ部151、センサ部152、本体操作部153、制御部154、通信部155、および記憶部160を有する。
【0022】
アクチュエータ部151は、洗濯機100Aの主機能を動作させる駆動部である。アクチュエータ部151は、例えば、モータ124、給水装置126、自動投入装置127、および乾燥機構130を含む。
【0023】
センサ部152は、扉開閉センサ、温度センサ、電流センサ、電圧センサなど図示していない複数のセンサを備える。本実施形態では、センサ部152は、自動投入装置127の第1タンク172aに設けられた残量センサ171a,171bを含む。残量センサ171a,171bは、例えば、フロートセンサであり、不図示の回転軸と、当該回転軸に接続されて衣類処理剤の液面に浮くフロートとを有する。残量センサ171aは、第1衣類処理剤の液面に浮くフロートの高さ位置に基づき、第1タンク172aに収容された第1衣類処理剤の残量を検出可能である。残量センサ171bは、第2衣類処理剤の液面に浮くフロートの高さ位置に基づき、第2タンク172bに収容された第2衣類処理剤の残量を検出可能である。
【0024】
本体操作部153は、洗濯機100Aに関するユーザUの操作を受け付ける。本体操作部153は、例えば、洗濯機100Aの設定内容を指定するまたは変更するユーザUの操作を受け付ける。
【0025】
制御部154は、洗濯機100Aに搭載されたCPU(Central Processing Unit)のような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、制御部154の各々の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0026】
制御部154は、洗濯機100Aの全体を統括的に制御する。例えば、制御部154は、本体操作部153対するユーザUの操作(例えば運転コースの設定)を受け付ける。制御部154は、ユーザUにより設定された運転コースの内容に基づき、洗濯機構120および乾燥機構130を制御することで、洗濯の各行程(洗い、すすぎ、脱水、および乾燥)を実行する。
【0027】
本実施形態では、制御部154は、例えば洗濯機100Aの運転が行われる毎に、残量センサ171a,171bの検出結果の変化に基づき、第1タンク172aに収容された第1衣類処理剤の使用量および第2タンク172bに収容された第2衣類処理剤の使用量を算出する。制御部154は、算出した第1衣類処理剤の使用量および第2衣類処理剤の使用量を示す使用量情報161aを、使用状況情報161として記憶部160に記憶する。なお制御部154は、使用量情報161aに代えて/加えて、残量センサ171a,171bの検出された第1衣類処理剤の残量および第2衣類処理剤の残量を示す残量情報161bを、使用状況情報161の一部または全部として記憶部160に記憶してもよい。使用量情報161aおよび残量情報161bの各々は、「使用状況に関する情報」の一例である。以下では、使用量情報161aと残量情報161bとを区別しない場合「使用状況情報161」と称する。
【0028】
以下の説明では、第1タンク172aには、第1衣類処理剤として、「洗剤」が収容されるとする。そして、残量センサ171aは、第1タンク172aに収容された「洗剤」の使用量を検出し、制御部154は、「使用状況情報161」として、「洗剤の使用量」を算出するものとして説明する。なお以下の説明における「洗剤の使用量」の内容は、第2タンク172bに収容された第2衣類処理剤の使用量についても同様である。
【0029】
通信部155は、無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続され、ネットワークNWを介して、サーバ200または端末装置300と通信する。例えば、通信部155は、記憶部160に記憶される第1衣類処理剤の使用状況情報161を所定の周期でサーバ200に送信する。
【0030】
記憶部160は、各種情報を記憶する機能部である。記憶部160は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、またはSSD(Solid State Drove)などの組み合わせにより実現される。記憶部160は、使用状況情報161を記憶する。
【0031】
<3.サーバ>
次に、サーバ200について説明する。
図5は、サーバ200の機能構成を示すブロック図である。サーバ200は、例えば、情報取得部210、登録部220、発注対象管理部230、判定部240、発注処理部250、および記憶部260を有する。
【0032】
情報取得部210、登録部220、発注対象管理部230、判定部240、および発注処理部250は、サーバ200に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。またこれら機能部の1つ以上は、サーバ200に代えて、家電機器100または端末装置300の家電管理アプリAPPに設けられてもよい。
【0033】
<3.1 情報取得部>
情報取得部210は、家電機器100から定期的に送信される使用状況情報161を受信することで取得する。例えば、家電機器100として2台の洗濯機100A,100Bが存在する場合、情報取得部210は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bから、それぞれ定期的に送られてくる使用状況情報161を取得する。使用状況情報161は、例えば洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用される洗剤の使用量の情報である。
【0034】
<3.2 登録部>
登録部220は、後述する発注処理部250により発注または発注の提案が行われる物品の登録を行う。例えば、家電機器100が2台の洗濯機100A,100Bであるとすると、登録部220は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用する洗剤を発注または発注の提案の対象となる物品として登録する。
【0035】
発注または発注の提案の対象となる物品の登録は、ユーザUが端末装置300を操作して行われる。すなわち、登録時には、端末装置300の表示装置301に、発注または発注の提案の対象となる物品を設定するための登録画面が表示される。ユーザUは、端末装置300の入力装置302を操作することで、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用される「洗剤」について、発注または発注提案の対象となる物品として登録を行う。
【0036】
なお、発注または発注の提案の対象となる物品の登録は、発注または発注の提案を設定するための登録画面を表示せずに行われる場合もある。例えば、ユーザUは、発注または発注の提案の目的ではなく、自動投入装置127で使う物品(洗濯処理剤)の銘柄を登録する目的で、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bの自動投入装置127に収容される物品の銘柄を登録する場合がある。すなわち、洗濯機100A,100Bの自動投入装置127では、単位水量に対して投入すべき洗剤の量が洗剤の種類ごとに異なる。このため、洗剤の銘柄を登録することで、自動投入装置127に収容されている洗剤の単位水量当たりの投入量を決定する。
【0037】
本実施形態では、自動投入装置127に収容される物品の銘柄を登録する目的で、ユーザUが端末装置300に物品の銘柄を入力する場合、端末装置300の操作受付部320は、入力された物品の銘柄を示す情報を、発注または発注の提案の対象の物品を示す情報としてサーバ200に送信する。そして、登録部220は、端末装置300から受信する物品の銘柄を示す情報に基づき、発注または発注の提案が行われる物品の銘柄を登録する。
【0038】
また、ユーザUが複数の家電機器100を所有している場合、発注または発注提案の対象となる物品の登録の設定は、機器毎に行っても良いし、一括して登録してもよい。例えば、ユーザUが第1洗濯機100Aと第2洗濯機100Bとを所有している場合、ユーザUが第1洗濯機100Aの設定と、第2洗濯機100Bの設定とを個別に行える。また、ユーザUは、1つの機器、例えば第1洗濯機100Aの設定を行ったら、第2洗濯機100Bは同一の設定値に設定することができる。
【0039】
すなわち、登録部220は、第1洗濯機100Aで発注または発注提案の対象となる物品として「洗剤A(第1物品)」を登録し、第2洗濯機100Bで発注または発注提案の対象となる物品として「洗剤B(第2物品)」を登録することができる。また、登録部220は、第1洗濯機100Aと第2洗濯機100Bとで同一の物品を登録できる。すなわち、登録部220は、第1洗濯機100Aで発注または発注提案の対象となる物品として「洗剤A(第1物品)」を登録し、第2洗濯機100Bで発注または発注提案の対象となる物品として、ユーザUの同じ入力操作を必要とせずに、情報を複製することで同一の「洗剤A(第1物品)」を登録する。
【0040】
また、ユーザUがそれまで登録した物品とは異なる物品を新たな物品に変更したい場合には、それまで登録した物品を使い終わったら、新たな物品に変更することができる。
【0041】
さらに、ユーザUがそれまで登録した物品とは異なる物品を新たな物品として購入した場合、新たに購入した物品を発注または発注提案の対象となる物品として登録することができる。例えば、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bで使用している物品がそれまで「洗剤A」であったが、サーバ200の発注処理部250を利用してユーザUが新たに「洗剤B」を発注したとする。登録部220は、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bで使用中の「洗剤A(第1物品)」とは異なる「洗剤B(第2物品)」の発注が発注処理部250により行われる場合、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで次に使用される物品として「洗剤B」(第2物品)を登録する。すなわち、登録部220は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bの自動投入装置127に次に収容される物品として「洗剤B」(第2物品)を登録する。
【0042】
<3.2 発注対象管理部>
発注対象管理部230は、発注対象の管理を行う。なお、「発注対象」とは、発注を行う物品に限定されず、発注の提案を行う物品も含み得る。また、「発注対象を管理」とは、例えば、記憶部260のデータベース500に発注対象を登録、削除、変更することを意味する。発注対象管理部230は、端末装置300の家電管理アプリAPPに対するユーザUの操作に基づき、発注対象として設定される物品を登録する。
【0043】
発注対象管理部230は、登録部220により登録が受け付けられた物品を発注処理部250による発注対象の物品として設定する。また、発注対象管理部230は、洗剤の銘柄を洗濯時の自動投入量のために設定する機能を有している場合、この情報を自動発注する商品の情報として流用する。また、発注対象管理部230は、自動投入機能を有しているが、自動発注機能がないサービスでバージョンアップにより自動発注機能が追加されたときにも、この情報を自動発注する商品の情報として流用する。
【0044】
また、発注対象管理部230は、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bで使用中の物品で使用中の物品とは異なる物品を発注処理部250による発注または発注の提案対象の物品として設定可能である。例えば、ユーザUが第1洗濯機100Aと第2洗濯機100Bとを所有しており、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用中の物品が「洗剤A」であるとする。そして、ユーザUは、「洗剤A」を使い切ったら、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用する洗剤を「洗剤B」に切り替えるとする。この場合、ユーザUは、「洗剤B」を発注対象の物品として設定できる。また、例えば、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用中の物品が「洗剤A」であり、「洗剤A」を使い切ったら、洗濯機100Aでは「洗剤C」に切り替え、洗濯機100Bでは「洗剤D」に切り替えるといったことも可能である。また、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用中の物品の洗剤が発売中止になって新しい銘柄に切り替えるような場合にも対応できる 。
【0045】
また、発注対象管理部230は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bについて一括して、発注対象の物品の登録、または発注条件の変更を受け付け可能である。すなわち、同一ユーザUが複数の洗濯機100Aおよび100Bを所有している場合に、発注対象管理部230は、複数の洗濯機100Aおよび100Bの設定をまとめて変更する(例えば1つの操作により変更する)ことができる。
【0046】
また、発注対象管理部230は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bに加えて、または、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bの少なくとも一方に代えて、他の家電機器が登録される場合に、それまでの家電機器100と関連付けられている物品の登録または発注条件を、他の家電機器に関連付けて登録可能である。例えば、ユーザUが2台目の洗濯機を購入したとき、または洗濯機の入れ替えを行ったとき、設定をやり直すのは手間がかかる。そこで、洗濯機100Aまたは洗濯機100Bと関連付けられている物品の登録または発注条件を、新たに購入した洗濯機や入れ替えた洗濯機に引き継げるようにしている。
【0047】
<3.3 判定部>
判定部240は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bに登録されている物品について、物品の発注または発注の提案を行う時期に達したか否かを判定する。このとき、判定部240は、洗濯機100Aで使用される物品と洗濯機100Bで使用される物品とが同一である場合、物品の使用量に関する値の合計値が発注条件を満たすか否かを判定して、物品の発注または発注の提案を行う時期に達したか否かを判定する。「物品の使用量に関する値」とは、例えば、使用量または残量を意味する。「使用量に関する値の合計値が発注条件を満たす」とは、例えば、使用量の合計値がある閾値以上になること、または残量の合計値がある閾値以下になることである。なおここで言う「使用量」とは、例えば、累積使用量を意味する。
【0048】
例えば、ユーザUが第1洗濯機100Aと第2洗濯機100Bとを所有しており、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用中の物品は、同一の「洗剤A」であるとする。この場合、判定部240は、洗濯機100Aでの「洗剤A」の使用量と洗濯機100Bでの「洗剤A」の使用量との合計値が発注条件を満たすか否かを判定して、物品の購入または物品の提案を行う時期に達したか否かを判定する。
【0049】
なお、第1洗濯機100Aと第2洗濯機100Bから使用状況として取得される情報が使用量の情報である場合、発注条件は、使用量の情報が閾値以上に達したか否かとなる。閾値はユーザUが設定しても良いし、デフォルトで設定しておいても良い。閾値の設定については、後に説明する。また、洗濯機が3台以上ある場合には、2台の洗濯機の物品だけを合算して、合計値が発注条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0050】
また、判定部240は、洗濯機100Aで使用される物品と洗濯機100Bで使用される物品が異なる場合、上記合計値とは異なる指標に基づき発注に関する判定を行う。すなわち、判定部240は、洗濯機100Aで使用される物品と洗濯機100Bで使用される物品が異なる場合、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bそれぞれにおける物品の単独の使用量と閾値とを比較する。例えば、ユーザUは、洗濯機100Aで「洗剤A」を使用しており、洗濯機100Bでは「洗剤B」を使用しているとする。この場合、判定部240は、洗濯機100Aについては、「洗剤A」の使用量(または残量)と閾値とを比較し、洗濯機100Bについては、「洗剤B」の使用量(または残量)と閾値とを比較して、物品の購入または物品の提案を行う時期に達したか否かを、洗濯機100Aで使用する物品と、洗濯機100Bで使用する物品とで、個々に判定する。
【0051】
<3.4 発注処理部>
発注処理部250は、判定部240により発注条件が満たされると判定される場合に、物品の発注または発注の提案を行う。
【0052】
<3.5記憶部>
記憶部260は、各種情報を記憶する機能部である。記憶部260は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD(hard Disk Drive)、またはSSDなどの組み合わせにより実現される。記憶部260には、発注対象を管理するためのデータベース500が記憶されている。
【0053】
<4.端末装置>
次に、端末装置300について説明する。
図6は、端末装置300の機能構成を示すブロック図である。端末装置300は、例えば、情報取得部310、操作受付部320、表示制御部330、および記憶部350を有する。
【0054】
情報取得部310、操作受付部320、および表示制御部330は、端末装置300に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがアプリケーションプログラムPを実行することにより実現される。言い換えると、情報取得部310、操作受付部320、および表示制御部330、家電管理アプリAPPに含まれるソフトウェア機能部である。
【0055】
情報取得部310は、種々の情報または通知をサーバ200または洗濯機100A,Bから取得する。例えば、情報取得部310は、サーバ200から発注の提案を取得する。
【0056】
操作受付部320は、家電管理アプリAPPに関連して入力装置302に対して行われるユーザUの操作を受け付け可能である。操作受付部320は、例えば、洗濯機100A,100Bで使用される物品の登録を受け付ける。すなわち、洗濯機100A,110Bでは、第1タンク172aおよび第2タンク172bに収容される衣類処理剤の使用量または残量が使用状況情報161として計測されている。操作受付部320は、このように計測されている衣類処理剤を物品として受け付ける。
【0057】
表示制御部330は、端末装置300の表示装置301を制御することで、表示装置301の表示画面301aに表示される内容を制御する。例えば、表示制御部330は、物品の発注や発注の提案を登録するときの画面を表示装置301に表示させる。
【0058】
記憶部350は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、またはSSDなどの組み合わせにより実現され、各種の情報を記憶する。記憶部350は、家電管理アプリAPPを記憶している。
【0059】
<5.家電管理アプリ>
次に、端末装置300にインストールされている家電管理アプリAPPについて説明する。家電管理アプリAPPは、洗濯機100A,100Bの登録や、発注や発注の提案の対象となる物品の登録、または発注条件の登録を行う。
【0060】
図7は、登録画面351A,351Bの一例の図である。登録画面351aは、1台目の洗濯機100Aを登録するときの画面を示し、登録画面351bは、2台目の洗濯機100Bを登録するときの画面を示している。登録画面351a,351bは、表示制御部330により表示される。そして、ユーザUは、登録画面351a,351bを見ながら、入力装置302を操作することで、各種の登録が行える。
【0061】
図7に示すように、登録画面351a,351bには、機器ID352が表示される。機器IDは、機器を識別するための固有の情報である。機器IDは、例えば、端末装置300と洗濯機100Aおよび洗濯機100Bとの通信が確立したときに、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bから端末装置300に送信される。
【0062】
登録画面351a,351bには、機器名の入力欄353、商品名(物品の銘柄)の入力欄354、閾値の入力欄355が表示される。また、登録画面351aには、入力欄356,357が表示される。また、登録画面351a,351bには、自動発注ボタン365および自動通知ボタン366が表示される。
【0063】
機器名の入力欄353には、例えば設置場所が入力される。この例では、洗濯機100Aの機器名として「1階の洗濯機」と入力され、洗濯機100Bの機器名として「2階の洗濯機」と入力されている。ユーザUは、機器名を参照することで、洗濯機100Aと洗濯機100Bとを容易に識別できる。
【0064】
商品名の入力欄354には、自動発注または自動通知の対象とする物品の商品名が入力される。「自動通知」とは、発注の提案のことである。この例では、登録画面351a,351bの入力欄354には、同一商品の「ABC洗剤」が入力されている。なお、自動発注を行う物品の商品は、例えば物品購入サイトと連動させて、物品購入サイトから選べるようにしてもよい。
【0065】
閾値の入力欄355には、自動発注や自動通知を行う際の条件となる閾値が入力される。なお、自動発注または自動通知する際の物品の使用量の閾値は、デフォルトで設定してもよい。
【0066】
入力欄356は、同一のユーザUが保有する洗濯機100A,100Bについての同一の設定値に登録を行うものである。すなわち、操作受付部320は、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bについて一括して発注対象である物品の登録、または発注条件の変更を受け付ける。例えば、第1洗濯機100Aの登録を登録画面351aで設定しておき、入力欄356にチェックを挿入しておくと、第2洗濯機100Bの登録処理は不要となり、第2洗濯機100Bの発注対象である物品の登録または発注条件は、第1洗濯機100Aと同一となる。
【0067】
また、入力欄357は、洗濯機を交換するような場合に、前回まで使用していた機器と同一の設定値に登録を行うものである。すなわち、操作受付部320は、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bとは異なる新たな洗濯機の登録が行われる場合、第1洗濯機100Aまたは第2洗濯機100Bと関連付けられている物品の登録または発注条件を、新たな洗濯機と関連付けて登録するか否かを示すユーザUの回答を受け付ける。
【0068】
自動発注ボタン365は、自動発注を確定するボタンである。自動通知ボタン366は、自動通知を確定するボタンである。ユーザUが自動発注ボタン365を押すと、登録画面351Aおよび登録画面351Bで入力された情報がサーバ200に送信され、自動発注サービスが確定する。また、ユーザUが自動通知ボタン366を押すと、登録画面351Aおよび登録画面351Bで入力された情報がサーバ200に送信され、発注提案サービスが確定する。
【0069】
なお、洗濯機100A,100Bの登録は、端末装置300によらず、洗濯機100Aまたは洗濯機100Bから入力される場合もある。例えば、洗剤の自動投入を行える洗濯機では、使用する洗剤の量を設定するために、洗剤の銘柄を入力するような機器がある。このような機器では、設定した洗剤の銘柄により、発注または発注の提案を行う物品が設定できる。また、自動投入機能を有しているが、自動発注機能がないサービスでバージョンアップにより自動発注機能が追加されたときにも、発注または提案する物品の銘柄として流用できる。
【0070】
<6.データベース>
図8は、サーバの記憶部350に保存されるデータベース500の一例である。上述の端末装置300のユーザUの操作により設定された情報により、
図8に示すようなデータベース500が構築される。
図8に示すように、データベース500は、顧客管理テーブル501と、機器管理テーブル502a,502bを含む。顧客管理テーブル501と、機器管理テーブル502a,502bとは、例えば、リレーショナルデータベースとなっている。
【0071】
顧客管理テーブル501には、ユーザIDと対応付けて、そのユーザUが所有している機器の機器IDが記述される。機器IDは、機器ごとに固有の識別情報である。この例では、ユーザUは2台の洗濯機100A,100Bを保有しており、機器IDの欄には、洗濯機100A,100Bの機器IDが記述される。
【0072】
機器管理テーブル502a,502bは、機器ごとに管理する情報が記述されている。機器管理テーブル502a,502bは、例えばユーザUが保有している機器の数に応じて設けられる。この例では、ユーザUは2台の洗濯機100A,100Bを保有しており、2つの機器管理テーブル502a,502bが設けられる。
【0073】
各機器管理テーブル502a,502bは、機器IDに対応付けて、「機器名」と、「商品名」と、「発注条件」と、「使用量」とが記述される。
【0074】
「機器名」のフィールドには、
図7で示した端末装置300の登録画面351a,351bの入力欄353で入力された情報に基づいて、機器名が記述される。
図7の例では、洗濯機100Aの登録画面351aには機器名として「1階の洗濯機」が入力され、洗濯機100Bの登録画面351bには機器名として「2階の洗濯機」と入力されている。これに応じて、機器管理テーブル502aの機器名のフィールドには「1階の洗濯機」が記述され、機器管理テーブル502bの機器名のフィールドには「2階の洗濯機」が記述される。
【0075】
「商品名」のフィールドには、
図7で示した端末装置300の登録画面351a,351bの入力欄354で入力された情報に基づいて、洗濯機100Aおよび洗濯機100Bで使用する物品の銘柄が記述される。
図7の例では、洗濯機100Aの登録画面351aの入力欄354には商品名として「ABC洗剤」が入力され、洗濯機100Bの登録画面351bの入力欄354には、これと同様に、「ABC洗剤」が商品名として入力されている。これに応じて、機器管理テーブル502aの商品名のフィールドには「ABC洗剤」が記述され、機器管理テーブル502bの商品名のフィールドには「ABC洗剤」が記述される。
【0076】
「発注条件」のフィールドは、さらに、「閾値」のフィールドと「判定方法」のフィールドとを含む。「閾値」のフィールドには、
図7で示した端末装置300の登録画面351a,351bの入力欄355で入力された情報に基づいて、注文の際の条件となる「閾値」が記述される。
図7の例では、洗濯機100Aの登録画面351aには閾値として「900ml」が入力され、洗濯機100Bの登録画面351bには閾値として「900ml」と入力されている。これに応じて、機器管理テーブル502aの閾値のフィールドには「900ml」が記述され、機器管理テーブル502bの閾値のフィールドには「900ml」が記述される。「判定方法」のフィールドには、発注や発注の提案の時期を判定するための判定方法が記述される。洗濯機100Aおよび100Bから送られてくる使用状況情報161が使用量である場合には、「判定方法」は閾値以上となる。
【0077】
「使用量」のフィールドには、洗濯機100A,100Bから使用状況として定期的に送られてくる物品の使用量情報161が記述される。この使用量の情報は、洗濯機100A,100Bで物品が消費されるのに応じて更新されていく。
【0078】
<7.処理の流れ>
次に、家電関連システム1における主要な処理の流れについて説明する。
図9は、家電関連システム1におけるにおける主要な処理の流れを示すフローチャートである。
【0079】
(ステップS1)サーバ200の判定部240は、顧客管理テーブル501に基づき、そのユーザUが使用している機器IDを判定し、機器IDをキーとして、そのユーザUが使用している機器の機器管理テーブル502a,502bを取得する。そして、判定部240は、機器管理テーブル502a,502bの商品名のフィールドに基づき、そのユーザUが保有している複数の機器(第1機器および第2機器)で使用している物品が同一であるか否かを判定する。判定部240は、第1機器および第2機器で使用している物品が同一である場合には(ステップS1:Yes)、処理をステップS2に進め、同一でない場合には(ステップS1:No)、処理をステップS7に進める。具体的には、ユーザUが保有している機器は、第1洗濯機100A(第1機器)と第2洗濯機100B(第2機器)であり、物品は、第1洗濯機100Aおよび第2洗濯機100Bで使用している洗剤の商品名である。
【0080】
(ステップS2)判定部240は、機器管理テーブル502aの使用状況のフィールドに基づき、第1機器の使用状況情報161を取得する。具体的には、第1機器は第1洗濯機100Aであり、使用状況情報161は、第1洗濯機100Aで使用する洗剤の使用量である。
【0081】
(ステップS3)判定部240は、機器管理テーブル502bの使用状況のフィールドに基づき、第2機器の使用状況情報161を取得する。具体的には、第2機器は第2洗濯機100Bであり、使用状況情報161は、第2洗濯機100Bで使用する洗剤の使用量である。
【0082】
(ステップS4)判定部240は、第1機器で使用される洗剤の使用量に関する値と第2機器で使用される洗剤の使用量に関する値とを合算する。例えば、判定部240は、第1洗濯機100Aで使用される洗剤の累積使用量と、第2洗濯機100Bで使用される洗剤の累積使用量とを合算する。
【0083】
(ステップS5)判定部240は、ステップS4で求めた第1機器で使用される洗剤の使用量に関する値と第2機器で使用される洗剤の使用量に関する値との合計値が所定の発注条件を満たすか否かを判定する。発注条件は、上記合計値が所定の閾値以上に達したか否かである。判定部240は、第1機器で使用される洗剤の使用量に関する値と第2機器で使用される洗剤の使用量に関する値との合計値が所定の発注条件を満たす場合には(ステップS5:Yes)、処理をステップS6に進め、合計値が所定の発注条件を満たさない場合には(ステップS5:No)、処理をステップS2に戻す。
【0084】
閾値は、機器管理テーブル502a,502bの閾値のフィールドから取得でき、第1洗濯機100Aで使用される洗剤の使用量と第2洗濯機100Bで使用される洗剤の使用量との合計値を比較する場合には、閾値として、第1洗濯機100Aの閾値と第2洗濯機100Bの閾値とを加算したものが用いられる。
【0085】
(ステップS6)判定部240は、発注処理部250に、第1機器および第2機器で使用される物品の発注または発注の提案の依頼を外部の別のサーバに対して行う。
【0086】
ステップS1で、第1機器および第2機器で使用している物品が同一でない場合には(ステップS1:No)、ステップS7に処理が進められる。
【0087】
(ステップS7):判定部240は、機器管理テーブル502aの使用状況のフィールドから、第1機器の使用状況情報161を取得する。具体的には、第1機器は第1洗濯機100Aであり、使用状況情報161は、第1洗濯機100Aで使用される洗剤の使用量である。
【0088】
(ステップS8):判定部240は、第1機器で使用される洗剤の使用量が所定の発注条件を満たすか否かを判定し、第1機器で使用する洗剤の使用量が所定の発注条件を満たす場合には(ステップS8:Yes)、処理をステップS9に進め、第1機器で使用される洗剤の使用量が所定の発注条件を満たさない場合には(ステップS8:No)、処理をステップS10に進める。
【0089】
(ステップS9)判定部240は、発注処理部250に、第1機器で使用される物品の発注または発注の提案を依頼する。具体的には、判定部240は、第1洗濯機100Aで使用される物品の発注または発注の提案を発注処理部250に依頼する。
【0090】
(ステップS10)判定部240は、機器管理テーブル502bの使用状況のフィールドから、第2機器の使用状況情報161を取得する。具体的には、第2機器は第2洗濯機100Bであり、使用状況情報161は、第2洗濯機100Bで使用する洗剤の使用量である。
【0091】
(ステップS11)判定部240は、第2機器で使用される洗剤の使用量が所定の発注条件を満たすか否かを判定し、第2機器で使用される洗剤の使用量が所定の発注条件を満たす場合には(ステップS11:Yes)、処理をステップS12に進め、第2機器で使用される洗剤の使用量が所定の発注条件を満たさない場合には(ステップS11:No)、処理をステップS7に戻す。
【0092】
(ステップS12)判定部240は、発注処理部250に、第2機器で使用される物品の発注または発注の提案を依頼する。具体的には、判定部240は、第2洗濯機100Bで使用される物品の発注または発注の提案を発注処理部250に依頼する。
【0093】
以上のように、第1実施形態の家電関連システム1では、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品と、第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品とが同一である場合、合計値が発注条件を満たすか否かを判定し、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品と、第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品とが異なる場合、上記合計値とは異なる指標に基づき発注に関する判定を行う。
【0094】
例えば、顧客管理テーブル501、機器管理テーブル502a,502bが
図8に示すように記述されている場合の処理の流れについて説明する。
【0095】
ステップS1で、判定部240は、機器管理テーブル502a,502bの商品名のフィールドに基づき、そのユーザUが保有している機器で使用している物品が同一であるか否かを判定する。
図8に示すように、機器管理テーブル502aおよび502bの商品名のフィールドは、「ABC洗剤」で同一となっている。この場合には、ステップS1で、そのユーザUが保有している機器で使用している物品が同一であると判定されることになる。
【0096】
ステップS2で、判定部240は、機器管理テーブル502aの使用状況のフィールドに基づき第1洗濯機100A(第1機器)の使用状況情報161を取得し、ステップS3で、機器管理テーブル502bの使用状況のフィールドから第2洗濯機100B(第2機器)の使用状況情報161を取得する。
図8に示すように、機器管理テーブル502a,502bから第1洗濯機100Aで使用される物品の使用量は「250ml」であり、第2洗濯機100Bで使用される物品の使用量は「150ml」である。
【0097】
ステップS4で、判定部240は、第1洗濯機100A(第1機器)での洗剤の使用量と第2洗濯機100B(第2機器)での洗剤の使用量とを合算する。機器管理テーブル502a,502bの使用量のフィールドから、第1洗濯機100Aで使用される洗剤の使用量は「250ml」であり、第2洗濯機100Bで使用される洗剤の使用量は「150ml」であるから、ステップS4でそれらを合算すると、その合計値は「250+150=400ml」となる。
【0098】
ステップS5で、判定部240は、ステップS4で求めた第1洗濯機100A(第1機器)での洗剤の使用量と第2洗濯機100B(第2機器)での洗剤の使用量との合計値が所定の発注条件を満たすか否かを判定する。ここで、発注条件は、閾値以上であり、閾値は、第1洗濯機100A(第1機器)に関する閾値と第2洗濯機100B(第2機器)に関する閾値とを加算した値である。機器管理テーブル502a,502bの閾値のフィールドから、第1洗濯機100A(第1機器)の閾値は「900ml」であり、第1洗濯機100A(第2機器)の閾値は「900ml」であるから、このときの閾値は、「900+900=1800ml」となる。第1洗濯機100A(第1機器)での洗剤の使用量と第2洗濯機100B(第2機器)での洗剤の使用量との合計値が「400ml」で、閾値が「1800ml」であるから、閾値以下となるため、判定部240は、発注条件に該当しないと判定することになる。
【0099】
ステップS5で、合計値が所定の発注条件に該当しない場合には(ステップS5:No)、処理はステップS2に戻される。したがって、ステップS2からステップS5の処理が繰り返されることになる。
【0100】
時間の経過とともに、ユーザUは、第1の洗濯機100Aまたは第2の洗濯機100Bを使用し、物品を消費していく。これに伴い機器管理テーブル502a,502bの「使用量」のフィールドの値が上昇していく。そして、第1洗濯機100A(第1機器)での洗剤の使用量と第2洗濯機100B(第2機器)での洗剤の使用量との合計値が閾値以上になると、ステップS5で、合計値が所定の発注条件に該当すると判定されることになる。
【0101】
ステップS5で、合計値が所定の発注条件に該当すると判定されると(ステップS5:Yes)、ステップS6で、機器管理テーブル502a,502bの商品名のフィールドに記述されている商品の発注または発注の提案が行われる。
【0102】
<8. 閾値>
上述のように、物品の発注時期は、物品の使用量と閾値とを比較することで判定される。ここで、閾値は、物品が完全に消費される前に、ユーザUに物品を届けられるようにするために設定される。
【0103】
例えば、1000mlの内容量の洗剤を使用している場合、使用量が1000mlになったときに発注したのでは、ユーザUの自宅に物品が届けられる前に、洗剤は完全に消費されてしまう可能性がある。また、1000mlの内容量の洗剤を使用している場合、使用量が500mlになったときに発注してしまうと、洗剤がまだ十分に残っているのに、新しい洗剤がユーザU宅に届いてしまう。したがって、閾値は、ユーザUの自宅の洗剤が丁度消費される頃に、新しい洗剤が届くように設定することが望ましい。本実施形態では、閾値をユーザUが任意に設定することができるようにして、各ユーザUにとって最適な閾値を設定できるようにしている。
【0104】
なお、所定期間あたりの洗剤の使用量を算出すれば、ユーザUの一日あたりの洗剤の使用量が算出できる。これにより、ユーザUが洗剤を消費する日数は予測できる。この予測値と、発注からユーザUの自宅に届けられる配送日数を考慮して、閾値を設定しても良い。
【0105】
また、この実施形態では、使用する洗剤の物品が同一の場合には、第1洗濯機100Aの使用量と第2洗濯機100Bの使用量とを合算して、閾値と比較している。このときの閾値は、第1洗濯機100Aに設定されている閾値と、第2洗濯機100Bに設定されている閾値とを加算した値としている。すなわち、第1洗濯機100Aに設定されている閾値と第2洗濯機100Bに設定されている閾値とが、
図8で示すように「900ml」に設定されている場合には、ステップS5で発注条件として使用される閾値は、(900+900=1800ml)となる。なお、ステップS8およびステップS11で発注条件として使用される閾値は、(900ml)である。
【0106】
<9.利点>
本実施形態では、サーバ200は、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品の使用量に関する値と第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品の使用量に関する値との合計値が発注条件を満たす場合に物品の発注または発注の提案を行う。端末装置300の家電管理アプリAPPは、上記物品の登録に関するユーザUの操作、または発注条件に関するユーザUの操作を受け付け可能な操作受付部320を有する。このような構成によれば、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品と第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品とが同一の場合には、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品と第2洗濯機100B(第2機器)とが合算して、発注管理が行われる。このため、1台目の機器と2台目の機器とで個別に発注がかかることがなくなり、発注回数が減り、利便性が向上する。
【0107】
本実施形態では、操作受付部320は、発注または発注の提案とは異なる目的で物品の登録を受け付け、受け付けた物品を示す情報を、発注対象の物品を示す情報としてサーバ200に送信する。このような構成によれば、例えば、自動投入装置127に収容される物品の銘柄の登録など、発注または発注の提案とは異なる目的で受け付けた物品の登録を、発注または発注の提案の対象の物品の情報として取り扱うことができる。これにより、ユーザUが何度も物品の情報を入力する手間を省くことができる。
【0108】
本実施形態では、操作受付部320は、第1洗濯機100A(第1機器)および第2洗濯機100B(第2機器)について一括して発注対象である物品の登録、または発注条件の変更を受け付ける。このような構成によれば、同一ユーザUが保有している機器について一括して発注対象である物品の登録または発注条件の変更ができるので、操作性の向上が図れる。
【0109】
本実施形態では、操作受付部320は、第1洗濯機100A(第1機器)および第2洗濯機100B(第2機器)とは異なる第3機器の登録が行われる場合、第1洗濯機100A(第1機器)または第2洗濯機100B(第2機器)と関連付けられている物品の登録または発注条件を、第3機器と関連付けて登録するか否かを示すユーザUの回答を受け付ける。このような構成によれば、新たな機器に交換する場合に、前回までの機器の登録内容を引き継ぐことができ、操作性の向上が図れる。
【0110】
本実施形態では、端末装置300の家電管理アプリAPPは、端末装置300に、第1洗濯機100A(第1機器)とは異なる第2洗濯機100B(第2機器)が登録される場合に、第1洗濯機100A(第1機器)と関連付けられている物品の登録または発注条件を、第2洗濯機100B(第2機器)と関連付けて登録するか否かを示すユーザUの操作を受け付ける操作受付部320を有する。このような構成によれば、ユーザUが所有する複数の機器の設定を簡単に行うことができる。
【0111】
本実施形態では、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品の使用量に関する値と、第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品の使用量に関する値との合計値が発注条件を満たすか否かを判定する判定部240と、判定部240により発注条件が満たされると判定される場合に、物品の発注または発注の提案を行う発注処理部250を備える。このような構成によれば、ユーザUが複数の機器を所有している場合に、複数の機器で使用する物品の合計値が発注条件を満たしたときに、物品を発注または発注の提案が行える。このため、1台目の機器と2台目の機器とで個別に発注がかかることがなくなり、発注回数が減り、利便性が向上する。
【0112】
本実施形態では、判定部240は、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品と、第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品とが同一である場合、合計値が発注条件を満たすか否かを判定し、第1洗濯機100A(第1機器)で使用される物品と、第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品とが異なる場合、上記合計値とは異なる指標に基づき発注に関する判定を行う。このような構成によれば、ユーザUが所有している複数の機器について、機器ごとに使用する物品が異なる場合、機器ごとに物品を管理して、発注または発注の提案を行うことができる。
【0113】
本実施形態では、サーバ200は、発注対象を管理する発注対象管理部230を備える。発注対象管理部230は、第1洗濯機100A(第1機器)および第2洗濯機100B(第2機器)で使用中の物品とは異なる物品を、発注処理部250による発注対象の物品として設定可能である。このような構成によれば、これまで使用してきた物品とはことなる物品を発注対象の物品として設定することができる。
【0114】
本実施形態では、サーバ200では、第1洗濯機100A(第1機器)または第2洗濯機100B(第2機器)で使用される物品を登録する登録部220を備える。登録部220は、第1洗濯機100A(第1機器)および第2洗濯機100B(第2機器)で使用中の第1物品とは異なる第2物品の発注が発注処理部250により行われる場合、第1洗濯機100A(第1機器)および第2洗濯機100B(第2機器)で次に使用される物品として第2物品を登録する。このような構成によれば、使用してきた物品とは異なる物品が発注された場合には、新たに発注された物品を発注対象の物品として登録することができる。
【0115】
本実施形態では、サーバ200は、第1洗濯機100A(第1機器)および第2洗濯機100B(第2機器)とは異なる第3機器が登録される場合に、第1洗濯機100A(第1機器)または第2洗濯機100B(第2機器)と関連付けられている物品の登録または発注条件を、第3機器と関連付けて登録する発注対象管理部230とを備える。このような構成によれば、機器を交換するような場合に、これまでの機器の物品の登録または発注条件を新たな機器に簡単に引き継げる。
【0116】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
図10は、第2の実施形態にかかるサーバ200におけるデータベースを示している。前述の第1実施形態では、物品の使用状況に含まれる使用量を取得して、物品の発注や発注の時期の提案を行っているが、第2の実施形態では、物品の使用状況に含まれる残量を取得している。この場合、機器テーブル502aおよび502bには、使用状況として「残量」の情報が取得され、判定方法は「閾値以下」となる。他の構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
【0117】
(変形例、応用例)
上述の例では、洗濯機で使用される物品として洗剤について説明したが、洗濯機で使用される物品としては、柔軟剤や漂白剤でも、同様に使用できる。また、洗濯機で使われる2以上の衣類処理剤を計測できる場合には、それぞれの衣類処理剤について、同様の処理が行える。
【0118】
また、上述の例では、「機器」は家電機器であり、特に、洗濯機の例について説明したが、「機器」は家電機器には限定されない。オフィスや工場で使用される機器でもよい。また、第1機器、第2機器、第3機器は、物品の重量を測定する重量センサでもよい。重量センサは、飲料水やプリント用紙等を積載し、その重量を計測してサーバに送信することで、飲料水やプリント用紙等消費量を算出している。また、第1機器、第2機器、第3機器は、飲料のサーバでもよい。物品は、コーヒー豆や紅茶の葉、コーヒーや紅茶のカプセルなどでもよい。
【0119】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1機器における物品の使用量と第2機器における物品の使用量との合計値が所定条件を満たす場合に物品の発注または発注の提案を行うことで、利便性を向上することができる。
【0120】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0121】
100…家電機器、100A,100B…洗濯機、200…サーバ、210…情報取得部、220…登録部、230…発注対象管理部、240…判定部、250…発注処理部、300…端末装置、320…操作受付部。