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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155051
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】バックライト装置および表示装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20231013BHJP
【FI】
F21S2/00 481
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064794
(22)【出願日】2022-04-08
(71)【出願人】
【識別番号】723005698
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】伊東 達也
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA50
3K244CA02
3K244DA01
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA05
(57)【要約】
【課題】コントラストの低下を抑制しながら、効果的に拡散光を出射させることが可能なバックライト装置および表示装置を提供する。
【解決手段】このバックライト装置1は、複数の点光源10と、点光源10から照射される光を透過させる透過部41を含み、輝度均一化シート40と、輝度均一化シート40に対して点光源10と反対側に配置され、点光源10からの光を拡散する光拡散シート70と、光拡散シート70と輝度均一化シート40との間に配置され、輝度均一化シート40の透過部41を透過した光を平行光または微拡散する光に変換する複数のレンズ61と、点光源10と輝度均一化シート40との間、および、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する点光源10の間に配置されているかまたは平面視において隣接するレンズ61の間に配置されている隔壁50と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の点光源と、
前記点光源に対向するように配置され、前記点光源から照射される光を透過させる透過部を含み、前記点光源からの光の輝度を均一にするための輝度均一化シートと、
前記輝度均一化シートに対して前記点光源と反対側に配置され、前記点光源からの光を拡散する光拡散シートと、
前記光拡散シートと前記輝度均一化シートとの間に配置され、前記輝度均一化シートの前記透過部を透過した光を平行光または前記透過部を透過した光の入射角の範囲よりも小さな範囲に微拡散する光に変換する複数のレンズと、
前記点光源と前記輝度均一化シートとの間、および、前記輝度均一化シートと複数の前記レンズとの間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する前記点光源の間に配置されているかまたは平面視において隣接する前記レンズの間に配置されている隔壁と、を備える、バックライト装置。
【請求項2】
前記輝度均一化シートの前記透過部は、平面視において、前記点光源の発光部と重ならないように前記発光部に対してずらして配置されている、請求項1に記載のバックライト装置。
【請求項3】
前記輝度均一化シートに対して前記点光源側に配置されるとともに前記点光源の各々を囲むように配置され、前記点光源から照射される光を反射させる反射シートをさらに備え、
前記輝度均一化シートは、前記点光源から照射される光を反射させる反射部をさらに含む、請求項2に記載のバックライト装置。
【請求項4】
複数の前記レンズは、前記輝度均一化シートの前記透過部の各々に対して1つずつ配置され、
複数の前記レンズのうちの少なくとも2つの前記レンズに対して、1つの前記点光源が配置される、請求項3に記載のバックライト装置。
【請求項5】
前記点光源はアレイ状に配置され、
平面視において、前記少なくとも2つの前記レンズに対して1つの前記点光源が跨るように配置される、請求項4に記載のバックライト装置。
【請求項6】
前記隔壁は、平面視において、前記少なくとも2つの前記レンズの配置領域の外周に沿って配置される、請求項5に記載のバックライト装置。
【請求項7】
平面視において、前記輝度均一化シートの前記透過部の大きさは、前記点光源の前記発光部の大きさよりも小さい、請求項2~6のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項8】
前記光拡散シートは、前記光源からの光を異方的に拡散する異方性光拡散シートである、請求項2~6のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項9】
前記隔壁は、前記点光源と前記輝度均一化シートとの間に配置され、
前記隔壁は、前記輝度均一化シートと接触しかつ前記反射シートと離間するように形成されているか、または、前記反射シートと接触しかつ前記輝度均一化シートと離間するように形成されているか、のいずれかである、請求項3~6のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項10】
前記レンズの光軸上に前記輝度均一化シートの前記透過部が配置されている、請求項2~6のいずれか1項に記載のバックライト装置。
【請求項11】
複数の点光源と、
前記点光源に対向するように配置され、前記点光源から照射される光を透過させる透過部を含み、前記点光源からの光の輝度を均一にするための輝度均一化シートと、
前記輝度均一化シートに対して前記点光源と反対側に配置され、前記点光源からの光を拡散する光拡散シートと、
前記光拡散シートと前記輝度均一化シートとの間に配置され、前記輝度均一化シートの前記透過部を透過した光を平行光または前記透過部を透過した光の入射角の範囲よりも小さな範囲に微拡散する光に変換する複数のレンズと、
前記点光源と前記輝度均一化シートとの間、および、前記輝度均一化シートと複数の前記レンズとの間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する前記点光源の間に配置されているかまたは平面視において隣接する前記レンズの間に配置されている隔壁と、
前記光拡散シートに対向するとともに、前記点光源とは反対側に配置された表示部と、を備える、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライト装置および表示装置に関し、特に、レンズを備えるバックライト装置および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レンズを備えるバックライト装置および表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、光源と、第1の光学シートと、第2の光学シートとを備える照明装置(バックライト装置)が開示されている。照明装置の第1の光学シートは、少なくとも光源からの光を通過させる開口部と、光源からの光を遮断する領域とを有する。照明装置の第2の光学シートは、第1の光学シートの開口部を通過して入射した光の光線方向をそろえるレンズを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-80755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている照明装置では、光源からの光の拡がりにより、第2の光学シートの出射面側における隣接する光源に対応する領域のコントラストが低下するという問題点があると考えられる。また、上記特許文献1には開示されていないが、照明装置から拡散光を出射させる場合に、拡散光を効率良く出射させることが望まれている。これらの理由から、コントラストの低下を抑制しながら、効果的に拡散光を出射させることが望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、コントラストの低下を抑制しながら、効果的に拡散光を出射させることが可能なバックライト装置および表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるバックライト装置は、複数の点光源と、点光源に対向するように配置され、点光源から照射される光を透過させる透過部を含み、点光源からの光の輝度を均一にするための輝度均一化シートと、輝度均一化シートに対して点光源と反対側に配置され、点光源からの光を拡散する光拡散シートと、光拡散シートと輝度均一化シートとの間に配置され、輝度均一化シートの透過部を透過した光を平行光または透過部を透過した光の入射角の範囲よりも小さな範囲に微拡散する光に変換する複数のレンズと、点光源と輝度均一化シートとの間、および、輝度均一化シートと複数のレンズとの間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する点光源の間に配置されているかまたは平面視において隣接するレンズの間に配置されている隔壁と、を備える。
【0008】
この発明の第1の局面によるバックライト装置では、上記のように、光拡散シートと、平行光または微拡散する光に変換する複数のレンズと、点光源と輝度均一化シートとの間、および、輝度均一化シートと複数のレンズとの間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する点光源の間に配置されているかまたは平面視において隣接するレンズの間に配置されている隔壁と、を備える。このように構成することにより、点光源と輝度均一化シートとの間、および、輝度均一化シートと複数のレンズとの間の少なくとも一方に配置された隔壁により、点光源からの光の拡がりを抑制することができるため、複数のレンズの出射面側におけるコントラストの低下を抑制することができる。また、レンズから平行光および微拡散光を光拡散シートに入射させることができるため、平行光および微拡散光でない光を光拡散シートに入射させる場合と異なり、光拡散シートから効率良く拡散光を出射させることができる。これらの理由から、コントラストの低下を抑制しながら、効率良く拡散光を出射させることができる。
【0009】
この発明の第1の局面によるバックライト装置において、好ましくは、輝度均一化シートの透過部は、平面視において、点光源の発光部と重ならないように発光部に対してずらして配置されている。このように構成すれば、輝度均一化シートの透過部が点光源の発光部の直上に配置されている場合と異なり、点光源からの直接光が透過部を透過することを抑制することができるため、点光源個体間の色度ばらつきに起因する色度むらを抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、輝度均一化シートに対して点光源側に配置されるとともに点光源の各々を囲むように配置され、点光源から照射される光を反射させる反射シートをさらに備え、輝度均一化シートは、点光源から照射される光を反射させる反射部をさらに含む。このように構成すれば、複数の点光源からの光が輝度均一化シートの反射部と反射シートとの間において繰り返し反射されることにより、複数の点光源の光がミキシング(混合)される。これにより、ミキシングされた光が透過部を透過するため、点光源個体間の色度ばらつきに起因する色度むらをより抑制することができる。また、複数のレンズからの出射光の照度分布を均一にすることができるとともに、複数のレンズの各々の集光効果により高輝度とすることができる。
【0011】
上記反射シートをさらに備え、輝度均一化シートは反射部をさらに含む構成のバックライト装置において、好ましくは、複数のレンズは、輝度均一化シートの透過部の各々に対して1つずつ配置され、複数のレンズのうちの少なくとも2つのレンズに対して、1つの点光源が配置される。このように構成すれば、透過部を透過したミキシングされた光を、透過部の各々に対して1つずつ配置されたレンズに入射させることができ、かつ、1つの点光源の領域において複数のレンズから光を出射することができる。そのため、レンズからの出射光の照度分布をより均一にすることができるとともに、より高輝度とすることができる。
【0012】
この場合、好ましくは、点光源はアレイ状に配置され、平面視において、少なくとも2つのレンズに対して1つの点光源が跨るように配置される。このように構成すれば、1つの点光源の領域の略中央部に点光源を配置させることができるため、輝度均一性をより向上させることができる。
【0013】
平面視において少なくとも2つのレンズに対して1つの点光源が跨るように配置される構成のバックライト装置において、好ましくは、隔壁は、平面視において、少なくとも2つのレンズの配置領域の外周に沿って配置される。このように構成すれば、複数のレンズの出射面側における隣接する点光源に対応する領域のコントラストの低下をより抑制することができる。
【0014】
上記輝度均一化シートの透過部が平面視において点光源の発光部と重ならないように発光部に対してずらして配置されている構成のバックライト装置において、好ましくは、平面視において、輝度均一化シートの透過部の大きさは、点光源の発光部の大きさよりも小さい。このように構成すれば、輝度均一化シートの透過部の大きさが点光源の発光部の大きさよりも大きい場合と比べて、輝度均一化シートの反射部の大きさをより大きくすることができる。これにより、複数の点光源からの光が輝度均一化シートの反射部と反射シートとの間においてより多くの光が繰り返し反射されるため、複数の点光源の光のミキシングをより効果的に行うことができる。そのため、色度むらをさらに抑制することができるとともに、輝度均一性をより向上させることができる。
【0015】
上記輝度均一化シートの透過部が平面視において点光源の発光部と重ならないように発光部に対してずらして配置されている構成のバックライト装置において、好ましくは、光拡散シートは、光源からの光を異方的に拡散する異方性光拡散シートである。ここで、「異方的」とは、物理量や物理的性質が、方向によって変わることを意味する。このように構成すれば、異方性光拡散シートに入射した平行光または微拡散する光を、特定の方向に拡散のピークを有し、特定の方向以外には拡散が抑制された光として出射することができる。そのため、たとえば表示装置に対して特定の方向において高輝度の表示を行わせることができる。
【0016】
上記反射シートをさらに備え、輝度均一化シートは反射部をさらに含む構成のバックライト装置において、好ましくは、隔壁は、点光源と輝度均一化シートとの間に配置され、隔壁は、輝度均一化シートと接触しかつ反射シートと離間するように形成されているか、または、反射シートと接触しかつ輝度均一化シートと離間するように形成されているか、のいずれかである。このように構成すれば、輝度均一化シートと反射シートとの間において複数の点光源からの光のミキシングと、コントラストの低下の抑制とを適切に両立させることができる。
【0017】
上記輝度均一化シートの透過部が平面視において点光源の発光部と重ならないように発光部に対してずらして配置されている構成のバックライト装置において、好ましくは、レンズの光軸上に輝度均一化シートの透過部が配置されている。このように構成すれば、輝度均一化シートを透過した光のうち、レンズの中心を通らない光が増加することを抑制することができる。そのため、たとえば表示装置において表示される画像がぼやけることを抑制することができる。
【0018】
この発明の第2の局面による表示装置は、複数の点光源と、点光源に対向するように配置され、点光源から照射される光を透過させる透過部を含み、点光源からの光の輝度を均一にするための輝度均一化シートと、輝度均一化シートに対して点光源と反対側に配置され、点光源からの光を拡散する光拡散シートと、光拡散シートと輝度均一化シートとの間に配置され、輝度均一化シートの透過部を透過した光を平行光または透過部を透過した光の入射角の範囲よりも小さな範囲に微拡散する光に変換する複数のレンズと、点光源と輝度均一化シートとの間、および、輝度均一化シートと複数のレンズとの間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する点光源の間に配置されているかまたは平面視において隣接するレンズの間に配置されている隔壁と、光拡散シートに対向するとともに、点光源とは反対側に配置された表示部と、を備える。
【0019】
この発明の第2の局面による表示装置では、上記のように、光拡散シートと、平行光または微拡散する光に変換する複数のレンズと、点光源と輝度均一化シートとの間、および、輝度均一化シートと複数のレンズとの間の少なくとも一方に配置され、かつ、平面視において隣接する点光源の間に配置されているかまたは平面視において隣接するレンズの間に配置されている隔壁と、を備える。このように構成することにより、上記第1の局面と同様に、点光源と輝度均一化シートとの間、および、輝度均一化シートと複数のレンズとの間の少なくとも一方に配置された隔壁により、点光源からの光の拡がりを抑制することができるため、複数のレンズの出射面側におけるコントラストの低下を抑制することができる。また、レンズから平行光および微拡散光を光拡散シートに入射させることができるため、平行光および微拡散光でない光を光拡散シートに入射させる場合と異なり、光拡散シートから効率良く拡散光を出射させることができる。これらの理由から、コントラストの低下を抑制しながら、効率良く拡散光を出射させることが可能な表示装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、上記のように、コントラストの低下を抑制しながら、効果的に拡散光を出射させることが可能なバックライト装置および表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態による表示装置の分解斜視図である。
図2】一実施形態による光源、透過部、レンズおよび隔壁の配置を示す模式図である。
図3】一実施形態によるバックライトの200A-200A線に沿った拡大断面図である。
図4】一実施形態によるバックライトの200B-200B線に沿った拡大断面図である。
図5】一実施形態によるバックライトの輝度均一化シートを示した模式図である。
図6】一実施形態によるバックライトのレンズシートを示した斜視図である。
図7】変形例による光源、透過部、レンズおよび隔壁の配置の例1を示す模式図である。
図8】変形例によるバックライトの700-700線に沿った拡大断面図である。
図9】変形例による光源、透過部、レンズおよび隔壁の配置の例2を示す模式図である。
図10】変形例による光源、透過部、レンズおよび隔壁の配置の例3を示す模式図である。
図11】変形例による光源、透過部、レンズおよび隔壁の配置の例4を示す模式図である。
図12】変形例による複数のレンズのうちの4つのレンズにより構成される部分を示す部分模式図である。
図13】変形例による複数のレンズのうちの4つのレンズの断面模式図である。
図14】変形例による隔壁の例1を示す模式図である。
図15】変形例による隔壁の例2を示す模式図である。
図16】変形例による光源、透過部、レンズおよび隔壁の配置の例5を示す模式図である。
図17】変形例によるバックライトの1600A-1600A線に沿った拡大断面図である。
図18】変形例によるバックライトの1600B-1600B線に沿った拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(表示装置100の構成)
図1図6を参照して、一実施形態による表示装置100の構成について説明する。なお、図面において、表示装置100を前面側から見た左右方向をX方向として示している。また、表示装置100を前面側から見た上下方向をY方向として示している。また、表示装置100の背面側と前面側とを結ぶ方向をZ方向として示している。
【0024】
図1に示すように、表示装置100は、バックライト1と、表示部2と、フレーム3とを備える。表示装置100は、画像が表示可能に構成されている。表示装置100は、たとえば、車両に搭載される車載用表示装置である。なお、表示装置100は、車両に搭載される車載用表示装置に限定されない。バックライト1は、特許請求の範囲の「バックライト装置」の一例である。
【0025】
バックライト1は、複数のLED(Light Emitting Diode)光源10と、基板20と、反射シート30と、輝度均一化シート40と、第1隔壁50と、レンズシート60と、光拡散シート70とを備える。バックライト1は、フレーム3の内側に、基板20上に設けられたLED光源10および反射シート30と、輝度均一化シート40と、第1隔壁50と、レンズシート60と、光拡散シート70とがこの順に配置されている。バックライト1は、表示部2の背面側から表示部2に光を照射するように構成されている。なお、LED光源10は、特許請求の範囲の「点光源」の一例であり、第1隔壁50は、特許請求の範囲の「隔壁」の一例である。
【0026】
複数のLED光源10は、基板20に配置されている。LED光源10は、X方向およびY方向に格子状に並んで配置されている。すなわち、LED光源10は、アレイ状に配置されている。LED光源10は、点光源である。LED光源10は、発光部11を含んでいる。本実施形態において、LED光源10の発光部11は、平面視において略長方形状を有している。LED光源10は電流値により輝度が調整されるように構成されている。複数のLED光源10の各々は、個別に制御可能なように構成されている。LED光源10は、表示部2の背面側(Y2方向側)に配置されている。したがって、表示装置100は、いわゆる直下型照明タイプの表示装置である。なお、「点光源」とは、発光部の面積が非常に小さく、点に近い光源を意味する。
【0027】
基板20は、反射シート30の背面側(Z2方向側)に配置されている。基板20は、プリント基板である。基板20には、複数のLED光源10が電気的に接続される回路が設けられている。
【0028】
反射シート30は、基板20上に粘着層(不図示)を介して配置されている。反射シート30は、輝度均一化シート40に対してLED光源10側に配置されるとともにLED光源10の各々を囲むように配置されている。反射シート30は、LED光源10用開口部31(図4参照)を含む。反射シート30は、輝度均一化シート40の反射部42(図3参照)からの反射戻り光を輝度均一化シート40側に再反射するように構成されている。反射シート30は、たとえば、発泡ポリエチレンテレフタラートにより形成されている。
【0029】
輝度均一化シート40(図5参照)は、LED光源10に対してZ方向に対向するように配置されている。輝度均一化シート40は、反射シート30とレンズシート60との間に配置されている。輝度均一化シート40は、輝度分布を略均一にすることにより、表示画面全体における輝度を略均一化するために用いられる。図3に示すように、輝度均一化シート40は、LED光源10から照射される光を透過させる透過部41と、LED光源10から照射される光を反射させる反射部42とを含んでいる。透過部41は、厚み方向(Z方向)に貫通する貫通孔である。透過部41は、複数設けられている。反射部42は、貫通孔が設けられている以外のすべての部分である。反射部42は、反射部42に入射する光を反射シート30側に反射するように構成されている。輝度均一化シート40は、予め設けられた透過部41により光を透過させることにより、面方向(XY方向)の輝度分布を略均一にするように構成されている。輝度均一化シート40は、光を反射する性質を有する樹脂により形成されている。輝度均一化シート40は、たとえば、発泡ポリエチレンテレフタラートにより形成されている。輝度均一化シート40の周縁部は、フレーム3内に設けられたスペーサ(不図示)に支持されている。なお、図3では、本来は図示されない、紙面奥側に配置されているLED光源10(図2参照)を、説明の便宜上図示している。
【0030】
すなわち、輝度均一化シート40は、LED光源10とバックライト1の出射面との間に設けられている。輝度均一化シート40は、反射特性を有するシートにより形成されている。輝度均一化シート40には、LED光源10の配置、LED光源10配光、および、フレーム3(ハウジング)の構造に応じて、位置およびサイズが適切に設定された透過部41が設けられている。輝度均一化シート40は、バックライト1の出射面における輝度を均一化するための光学シートのことである。
【0031】
図2は、Z方向から見た、LED光源10、透過部41、レンズ61および隔壁の配置を示す模式図である。図2では、LED光源10を細実線により示し、透過部41をハッチングにより示し、第1隔壁50を太実線により示し、レンズ61を破線により示している。複数の透過部41の各々は、平面視において、LED光源10の発光部11と重ならないようにLED光源10の発光部11(図1参照)に対してずらして配置されている。すなわち、複数の透過部41の各々は、LED光源10に対して発光部11のZ方向の直上でない位置に配置されている。複数の透過部41は、X方向およびY方向に沿って格子状に配置される。複数の透過部41は、略正方形状を有する。複数の透過部41の形状は、レンズシート60のレンズ61の平面視の形状と相似である。複数の透過部41の各々の大きさD2は、LED光源10の発光部11の大きさD1よりも小さい。
【0032】
図1に示すように、レンズシート60は、輝度均一化シート40と光拡散シート70との間に配置されている。図6に示すように、レンズシート60は、複数のレンズ61を有する。複数のレンズ61は、コリメータレンズである。図3に示すように、複数のレンズ61は、輝度均一化シート40の貫通孔を透過して入射した光を、Z方向と平行な平行光に変換して出射するように構成されている。複数のレンズ61を透過した光は、光拡散シート70に到達する。複数のレンズ61により平行光に変換した出射光を光拡散シート70に入射させることにより、拡散光を光拡散シート70に入射させる場合と比べて、光拡散シート70において特定の方向に拡散のピークを有し、特定の方向以外には拡散が抑制された光に適切に変換することができる。
【0033】
図6に示すように、複数のレンズ61の各々は、凸レンズが平面視において略正方形状に形成されている。複数のレンズ61は、互いに同じ形状を有している。複数のレンズ61は、X方向およびY方向に並んで配置されている。図2に示すように、複数のレンズ61は、輝度均一化シート40の複数の透過部41の各々に対して1つずつ設けられている。複数のレンズ61は、透過部41の配置と同じようにマトリクス状に配置されている。図3に示すように、複数のレンズ61の各々の光軸L上に、輝度均一化シート40の透過部41が配置されている。複数のレンズ61の各々の光軸L上に、輝度均一化シート40の反射部42は配置されていない。
【0034】
複数のレンズ61のうちの少なくとも2つのレンズ61に対して、1つのLED光源10が配置されている。本実施形態では、図2に示すように、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して、1つのLED光源10が配置されるように構成されている。Z方向から見て、4つのレンズ61が配置された領域は、略正方形状を有する。Z方向から見て、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して、1つのLED光源10が跨るように配置されている。Z方向から見て、4つのレンズ61により構成された略正方形状の領域の中心部に、1つのLED光源10が配置されている。
【0035】
複数のレンズ61は、光を透過する樹脂により形成されている。複数のレンズ61は、たとえば、ポリカーボネートや、アクリル樹脂や、ポリオレフィンなどの透明樹脂により形成されている。レンズシート60の面積は、フレーム3の内側の底面よりも大きい。レンズシート60の保持部62(図6参照)は、フレーム3の内面に設けられた突出部(不図示)に支持されている。
【0036】
図1に示すように、光拡散シート70は、レンズシート60に対して輝度均一化シート40と反対側に配置されている。光拡散シート70は、レンズシート60を透過した光を拡散させるように構成されている。光拡散シート70は、表示部側の表面に非対称の微細なパターンが形成されている。光拡散シート70は、たとえば、ポリエチレンテレフタラートや、ポリカーボネートにより形成されている。
【0037】
本実施形態において、光拡散シート70は、LED光源10からの光を異方的に拡散する異方性光拡散シートである。光拡散シート70は、特定の方向に拡散のピークを有し、特定の方向以外には拡散が抑制された光として出射するように構成されている。光拡散シート70は、複数のレンズ61からの入射光に対して、X方向に広い拡散角を有し、Y方向に狭い拡散角を有するように構成されている。光拡散シート70は、たとえば、X方向における拡散角は±50度程度となり、Y方向における拡散角は±30度程度となるように構成されている。あるいは、光拡散シート70は、たとえば、X方向における拡散角は±50度程度となり、Y方向における拡散角は±20度程度となるように構成されている。あるいは、光拡散シート70は、たとえば、X方向における拡散角は±50度程度となり、Y方向における拡散角は±10度程度となるように構成されている。光拡散シート70のX方向における拡散角およびY方向における拡散角は特に限定されない。
【0038】
第1隔壁50は、輝度均一化シート40とレンズシート60との間に配置されている。図2に示すように、第1隔壁50は、X方向およびY方向に区画を仕切る格子状に形成されている。第1隔壁50は、各区画を略矩形形状に仕切るように形成されている。第1隔壁50は、平面視において隣接するLED光源10の間に配置されている。すなわち、第1隔壁50は、各LED光源10が互いに異なる区画に配置されるように、LED光源10の間を仕切っている。第1隔壁50は、平面視において、1つのLED光源10に対応する複数のレンズ61の配置領域の外周に沿って配置されるように構成されている。本実施形態において、第1隔壁50は、平面視において、1つのLED光源10に対応する4つのレンズ61の配置領域の外周に沿って配置されている。表示装置100は、第1隔壁50に仕切られた区画ごとに輝度を制御するローカルディミングに対応している。表示装置100は、映像の色味に合わせて、各LED光源10の輝度を調整している。ローカルディミングは、表示装置の画面全体を複数の領域に分割し、領域毎に光源の輝度を調整する技術である。
【0039】
図3に示すように、第1隔壁50のZ方向の一端は輝度均一化シート40と接触し、第1隔壁50のZ方向の他端はレンズシート60と接触している。反射シート30と輝度均一化シート40との間には、隔壁は配置されていない。これにより、複数のLED光源10からの光が輝度均一化シート40の反射部42と反射シート30との間において繰り返し反射されるため、複数のLED光源10の光のミキシングを効果的に行うことができる。
【0040】
第1隔壁50は、樹脂により形成されている。また、第1隔壁50は、LED光源10から照射される光を吸収するように構成されている。第1隔壁50は、明度が低いほど好ましく、たとえば、黒色を有する樹脂により形成されている。
【0041】
図1に示すように、表示部2は、光拡散シート70に対向するとともに、LED光源10とは反対側に配置されている。表示部2は、たとえば、液晶パネルである。表示部2は、複数の画素を含む。表示部2は、複数の画素の各々により、光源から照射される光の透過率を変化させて映像を表示させる。表示部2は、映像信号に基づいて駆動される。表示部2は、液晶セルを含む。
【0042】
フレーム3は、前面側に開口が設けられた箱形状を有している。本実施形態において、フレーム3の内部の底面は、矩形形状である。
【0043】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0044】
本実施形態では、上記のように、光拡散シート70と、平行光または微拡散する光に変換する複数のレンズ61と、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間に配置され、かつ、平面視において隣接するLED光源10の間に配置された第1隔壁50と、を備える。これにより、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間に配置された第1隔壁50により、LED光源10からの光の拡がりを抑制することができるため、複数のレンズ61の出射面側におけるコントラストの低下を抑制することができる。また、レンズ61から平行光および微拡散光を光拡散シート70に入射させることができるため、平行光および微拡散光でない光を光拡散シート70に入射させる場合と異なり、光拡散シート70から効率良く拡散光を出射させることができる。これらの理由から、コントラストの低下を抑制しながら、効率良く拡散光を出射させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、輝度均一化シート40の透過部41は、平面視において、LED光源10の発光部11と重ならないように発光部11に対してずらして配置されている。これにより、輝度均一化シート40の透過部41がLED光源10の発光部11の直上に配置されている場合と異なり、LED光源10からの直接光が透過部41を透過することを抑制することができるため、LED光源個体間の色度ばらつきに起因する色度むらを抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、輝度均一化シート40に対してLED光源10側に配置されるとともにLED光源10の各々を囲むように配置され、LED光源10から照射される光を反射させる反射シート30をさらに備え、輝度均一化シート40は、LED光源10から照射される光を反射させる反射部42をさらに含む。これにより、複数のLED光源10からの光が輝度均一化シート40の反射部42と反射シート30との間において繰り返し反射されることにより、複数のLED光源10の光がミキシング(混合)される。そのため、ミキシングされた光が透過部41を透過するため、LED光源10個体間の色度ばらつきに起因する色度むらをより抑制することができる。また、複数のレンズ61からの出射光の照度分布を均一にすることができるとともに、複数のレンズ61の各々の集光効果により高輝度とすることができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、複数のレンズ61は、輝度均一化シート40の透過部41の各々に対して1つずつ配置され、複数のレンズ61のうちの少なくとも2つのレンズ61に対して、1つのLED光源10が配置される。これにより、透過部41を透過したミキシングされた光を、透過部41の各々に対して1つずつ配置されたレンズ61に入射させることができ、かつ、1つのLED光源10の領域において複数のレンズ61から光を出射することができる。そのため、レンズ61からの出射光の照度分布をより均一にすることができるとともに、より高輝度とすることができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、LED光源10はアレイ状に配置され、平面視において、少なくとも2つのレンズ61に対して1つのLED光源10が跨るように配置される。これにより、1つのLED光源10の領域の略中央部にLED光源10が配置させることができるため、輝度均一性をより向上させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、第1隔壁50は、平面視において、少なくとも2つのレンズ61の配置領域の外周に沿って配置される。これにより、複数のレンズ61の出射面側における隣接するLED光源10に対応する領域のコントラストの低下をより抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、平面視において、輝度均一化シート40の透過部41の大きさD2は、LED光源10の発光部11の大きさD1よりも小さい。これにより、輝度均一化シート40の透過部41の大きさD2がLED光源10の発光部11の大きさD1よりも大きい場合と比べて、輝度均一化シート40の反射部42の大きさをより大きくすることができる。そのため、複数のLED光源10からの光が輝度均一化シート40の反射部42と反射シート30との間においてより多くの光が繰り返し反射されるため、複数のLED光源10の光のミキシングをより効果的に行うことができる。その結果、色度むらをさらに抑制することができるとともに、輝度均一性をより向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態では、上記のように、光拡散シート70は、光源からの光を異方的に拡散する異方性光拡散シートである。これにより、異方性光拡散シートに入射した光を、特定の方向に拡散のピークを有し、特定の方向以外には拡散が抑制された光として出射することができる。そのため、たとえば表示装置100に対して特定の方向において高輝度の表示を行わせることができる。
【0052】
また、本実施形態では、上記のように、レンズ61の光軸L上に輝度均一化シート40の透過部41が配置されている。これにより、輝度均一化シート40を透過した光のうち、レンズ61の中心を通らない光が増加することを抑制することができる。そのため、たとえば表示装置100において表示される画像がぼやけることを抑制することができる。
【0053】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0054】
たとえば、上記実施形態では、反射シート30を備え、輝度均一化シート40は反射部42を含み、輝度均一化シート40の透過部41は平面視においてLED光源10の発光部11と重ならないように発光部11に対してずらして配置され、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置され、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間に第1隔壁50を備えている例を示したが、本発明はこれに限られない。
【0055】
たとえば、図7および図8に示すように、反射シート30を備えず、輝度均一化シート40は反射部42を含まず、輝度均一化シート40の透過部41は平面視においてLED光源10の発光部11と重なるように配置され、複数のレンズ61のうちの1つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置され、LED光源10と輝度均一化シート40との間に第2隔壁51をさらに備えていても良い。
【0056】
図8に示すように、第2隔壁51は、LED光源10と輝度均一化シート40との間に配置されている。第2隔壁51のZ方向の一端は基板20と接触し、第2隔壁51のZ方向の他端は輝度均一化シート40と接触している。図7に示すように、第2隔壁51は、平面視において第1隔壁50と重なるように、第1隔壁50と同じ位置に配置されている。第1および第2隔壁51は、平面視において、1つのLED光源10に対応する1つのレンズ61の配置領域の外周に沿って配置されている。表示装置100は、第1および第2隔壁51に仕切られた区画ごとに輝度を制御するローカルディミングに対応している。第2隔壁51は、LED光源10から照射される光を吸収するように構成されている。具体的には、第2隔壁51は、黒色などの色を有する樹脂により形成されている。なお、第2隔壁51のZ方向の一端が基板20と接触するか、または、第2隔壁51のZ方向の他端が輝度均一化シート40と接触するか、のいずれかであっても良い。
【0057】
このような構成であっても、第1および第2隔壁51により、LED光源10からの光の拡がりを抑制することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、複数のレンズ61はコリメータレンズを含み、複数のレンズ61は輝度均一化シート40の貫通孔を透過して入射した光をZ方向と平行な平行光に変換して出射するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、複数のレンズ61は、輝度均一化シート40の透過部41を透過し、複数のレンズ61に入射した光の入射角の範囲よりも小さな範囲に微拡散する光に変換して出射するように構成されていても良い。この場合、たとえば、複数のレンズ61は、輝度均一化シート40の貫通孔を透過して入射した光をZ方向に対して±10度程度拡散するように変換して出射するように構成されていても良い。複数のレンズ61が微拡散する光に変換して出射するように構成されている場合であっても、複数のレンズ61が平行光に変換して出射するように構成されている場合と同様の効果を得ることができる。
【0059】
また、上記実施形態では、光拡散シート70はLED光源10からの光を異方的に拡散する異方性光拡散シートである例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、光拡散シート70は、LED光源10からの光を等方的に拡散する等方性光拡散シートであっても良い。この場合、たとえば、光拡散シート70は、複数のレンズ61から入射した光をZ方向に対して±30度程度拡散するように変換して出射するように構成されていても良い。
【0060】
また、上記実施形態では、複数のレンズ61の各々は、平面視において略正方形状を有し、互いに同じ形状を有し、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。複数のレンズ61のうちの2つ、3つ、または、5つ以上のレンズ61に対して、1つのLED光源10が配置されるように構成されていても良い。
【0061】
たとえば、図9に示すように、複数のレンズ61の各々は、平面視において略六角形状を有し、互いに同じ形状を有し、複数のレンズ61のうちの3つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されるように構成されていても良い。この場合、第1隔壁50は、平面視において、1つのLED光源10に対応する隣接する3つのレンズ61の配置領域の外周に沿って配置される。なお、輝度均一化シート40の透過部41の形状は、矩形形状であっても良いし、略六角形状などの他の形状であっても良い。
【0062】
また、たとえば、図10に示すように、複数のレンズ61の各々は、平面視において略三角形状を有し、互いに同じ形状を有し、複数のレンズ61のうちの6つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されるように構成されていても良い。この場合、第1隔壁50は、平面視において、1つのLED光源10に対応する隣接する6つのレンズ61の配置領域の外周に沿って配置される。輝度均一化シート40の透過部41の形状は、三角形状であっても良いし、矩形形状などの他の形状であっても良い。
【0063】
また、たとえば、図11に示すように、複数のレンズ61の各々は、平面視において略正方形状を有し、互いに同じ形状を有し、複数のレンズ61のうちの16つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されるように構成されていても良い。また、複数のレンズ61の大きさは、上記実施形態におけるレンズ61の大きさよりも小さくても良い。平面視においてLED光源10と重ならない部分のレンズ61は、光学性能への影響を抑制した範囲において切り欠くことができる。そのため、平面視においてLED光源10と重ならない部分のレンズ61は、切り欠かれていても良い。これにより、表示装置100の外形が矩形状でなく異形状であることが要求される場合であっても、平面視においてLED光源10と重ならず、かつ、レンズシート60における周辺に配置された一部のレンズ61を切り欠くことにより、異形状の表示装置100を適切に提供することができる。また、輝度均一化シート40の透過部41の大きさは、LED光源10からの距離に応じて互いに異なっていても良い。
【0064】
また、上記実施形態では、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されるように構成され、複数のレンズ61の各々は互いに同じ形状を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図12および図13に示すように、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されるように構成され、複数のレンズ61の各々は互いに異なる形状を有していても良い。
【0065】
図12に示すように、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61に対して1つのLED光源10が配置されている。4つのレンズ61により構成される部分は、略矩形形状を有している。4つのレンズ61により構成される略矩形形状の四隅近傍は、繰り返し反射により、輝度均一化シート40の透過部41を透過してレンズ61に入射する光の光量が他の部分と比べて大きくなり得る。
【0066】
そこで、図13に示すように、4つのレンズ61の各々は、4つのレンズ61の各々の中央部よりも4つのレンズ61により構成される略矩形形状の中心部に近い位置から、4つのレンズ61により構成される略矩形形状の四隅に向かって背面側に傾斜するように構成されていても良い。なお、図13は、図12の1200A-1200A線断面図であるとともに、1200B-1200B線断面図である。これにより、4つのレンズ61により構成される略矩形形状の四隅において光の出射を抑制することができるため、輝度むらを抑制することができる。なお、光の出射を抑制することができれば、4つのレンズ61の各々は、4つのレンズ61の各々の中央部よりも4つのレンズ61により構成される略矩形形状の中心部に近い位置から、4つのレンズ61により構成される略矩形形状の四隅に向かって前面側にさらに突出するように構成されていても良い。また、上記変形例は、複数のレンズ61のうちの4つのレンズ61により構成される部分に限定されない。1つのLED光源10に対するレンズ61の数は特に限定されず、6つのレンズ61により構成される部分であっても良いし、16のレンズ61により構成される部分であっても良い。
【0067】
また、上記実施形態では、輝度均一化シート40とレンズシート60との間に配置され、黒色などの色を有する樹脂により形成されている第1隔壁50を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。第1隔壁50は、明度が高い白色または乳白色などの色を有する樹脂により形成され、LED光源10から照射される光を反射するように構成されていても良い。これにより、第1隔壁50により反射された光を利用することができるため、光利用効率を向上させることができる。
【0068】
また、上記実施形態では、輝度均一化シート40とレンズシート60との間に配置され、黒色などの色を有する樹脂により形成されている第1隔壁50を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、LED光源10と輝度均一化シート40との間に配置され、白色または乳白色などの色を有する第3隔壁52(図14参照)または第4隔壁53(図15参照)のいずれかをさらに備えていても良い。
【0069】
図14に示すように、第3隔壁52は、LED光源10と輝度均一化シート40との間に配置されている。第3隔壁52は、輝度均一化シート40と接触しかつ反射シート30と離間(S1)するように形成されている。第3隔壁52は、平面視において第1隔壁50と重なるように、第1隔壁50と同じ位置に配置されている。第1および第3隔壁52は、平面視において、1つのLED光源10に対応する複数のレンズ61の配置領域の外周に沿って配置されている。表示装置100は、第1および第3隔壁52に仕切られた区画ごとに輝度を制御するローカルディミングに対応している。第3隔壁52は、LED光源10から照射される光を反射するように構成されている。具体的には、第3隔壁52は、白色または乳白色などの色を有する樹脂により形成されている。なお、図14においても、図3と同様に、本来は図示されない、紙面奥側に配置されているLED光源10(図2参照)を、説明の便宜上図示している。
【0070】
図15に示すように、第4隔壁53は、LED光源10と輝度均一化シート40との間に配置されている。第4隔壁53は、反射シート30と接触しかつ輝度均一化シート40と離間(S2)するように形成されている。第4隔壁53は、平面視において第1隔壁50と重なるように、第1隔壁50と同じ位置に配置されている。第1および第4隔壁53は、平面視において、1つのLED光源10に対応する複数のレンズ61の配置領域の外周に沿って配置されている。表示装置100は、第1および第4隔壁53に仕切られた区画ごとに輝度を制御するローカルディミングに対応している。第4隔壁53は、LED光源10から照射される光を反射するように構成されている。具体的には、第4隔壁53は、白色または乳白色などの色を有する樹脂により形成されている。なお、図15においても、図3と同様に、本来は図示されない、紙面奥側に配置されているLED光源10(図2参照)を、説明の便宜上図示している。
【0071】
上記の第3隔壁52または第4隔壁53をさらに備える変形例では、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間に配置された第3隔壁52または第4隔壁53のいずれかをさらに備え、第3隔壁52は輝度均一化シート40と接触しかつ反射シート30と離間(S1)するように形成され、第4隔壁53は反射シート30と接触しかつ輝度均一化シート40と離間(S2)するように形成されている。これにより、輝度均一化シート40と反射シート30との間において複数のLED光源10からの光のミキシングと、コントラストの低下の抑制とを適切に両立させることができる。
【0072】
上記の第3隔壁52または第4隔壁53をさらに備える変形例では、第3隔壁52および第4隔壁53は、平面視において第1隔壁50と同じ位置に配置されていなくても良い。たとえば、第3隔壁52および第4隔壁53は、平面視において、少なくとも2つのLED光源10に対応する複数のレンズ61の配置領域の外周に沿って配置されていても良い。これにより、輝度均一化シート40と反射シート30との間において複数のLED光源10からの光のミキシングをより効率的に行いながら、コントラストの低下を抑制することができる。
【0073】
また、上記実施形態では、複数のレンズ61の各々の光軸L上に輝度均一化シート40の透過部41が配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数のレンズ61の各々の光軸L上からずれた位置に輝度均一化シート40の透過部41が配置されていても良い。
【0074】
また、上記実施形態では、複数の透過部41の形状はレンズ61の平面視の形状と相似である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の透過部41の形状は、レンズ61の平面視の形状と相似でなくても良い。たとえば、複数の透過部41の形状は、レンズ61の平面視の形状にかかわらず、多角形状や、円形状や、楕円形状などであっても良い。
【0075】
また、上記実施形態では、複数の透過部41の各々の大きさD2はLED光源10の発光部11の大きさD1よりも小さい例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の透過部41の各々の大きさD2はLED光源10の発光部11の大きさD1と同じであっても良いし、複数の透過部41の各々の大きさD2はLED光源10の発光部11の大きさD1よりも大きくても良い。
【0076】
また、上記実施形態では、複数の透過部41は貫通孔を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の透過部41は、透明な部材などの透過率が高い部材を含んでいても良い。
【0077】
また、上記実施形態では、表示部2は光拡散シート70に対向して配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、表示部2と光拡散シート70との間に、断面形状が鋸歯型のプリズム形状であり、視野角を変更するための方向転換シート(不図示)をさらに備えていても良い。方向転換シートは、入射光を方向転換して透過させるシートのことを意味する。また、表示部2と方向転換シートとの間に、視野角制限フィルム(不図示)をさらに備えていても良い。視野角制限フィルムは、方向転換シートから出射する光のうち一方向の配光を狭めるフィルムのことを意味する。
【0078】
また、上記実施形態では、平面視において隣接するLED光源10の間に配置された第1隔壁50を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図16図18に示すように、平面視において隣接するレンズ61の間に配置された第5隔壁54を備えていても良い。
【0079】
図16は、Z方向から見た、LED光源10、透過部41、レンズ61および隔壁の配置を示す模式図である。図16では、LED光源10を細実線により示し、透過部41をハッチングにより示し、第5隔壁54を太実線により示している。第5隔壁54は、平面視において隣接するレンズ61の間に配置されている。すなわち、第5隔壁54は、平面視において、各レンズ61が互いに異なる区画に配置されるようにレンズ61の間を仕切っている。
【0080】
図17および図18に示すように、第5隔壁54のZ方向の一端は輝度均一化シート40と接触し、第5隔壁54のZ方向の他端はレンズシート60と接触している。反射シート30と輝度均一化シート40との間には、隔壁は配置されていない。第5隔壁54は、樹脂により形成されている。また、第5隔壁54は、LED光源10から照射される光を吸収するように構成されている。なお、第5隔壁54は、LED光源10から照射される光を反射するように構成されていても良い。なお、図17においても、図3と同様に、本来は図示されない、紙面奥側に配置されているLED光源10(図16参照)を、説明の便宜上図示している。
【0081】
上記変形例では、光拡散シート70と、平行光または微拡散する光に変換する複数のレンズ61と、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間に配置され、かつ、平面視において隣接するレンズ61の間に配置されている第5隔壁54と、を備える。これにより、輝度均一化シート40と複数のレンズ61との間に配置された第5隔壁54により、LED光源10からの光の拡がりを抑制することができるため、複数のレンズ61の出射面側におけるコントラストの低下を抑制することができる。また、レンズ61から平行光および微拡散光を光拡散シート70に入射させることができるため、平行光および微拡散光でない光を光拡散シート70に入射させる場合と異なり、光拡散シート70から効率良く拡散光を出射させることができる。これらの理由から、コントラストの低下を抑制しながら、効率良く拡散光を出射させることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 バックライト
2 表示部
10 LED光源
11 発光部
30 反射シート
40 輝度均一化シート
41 透過部
42 反射部
50、52、53、54 隔壁
61 レンズ
70 光拡散シート
100 表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18