(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155093
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法、広告付き椅子カバー
(51)【国際特許分類】
A47C 31/11 20060101AFI20231013BHJP
A47C 7/56 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
A47C31/11 B
A47C7/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022064858
(22)【出願日】2022-04-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月30日のhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000069381.htmlウェブサイト内において公開。 令和3年12月31日にhttps://twitter.com/evelyn_mawuliのウェブサイト内において公開。 令和4年1月1日~令和4年1月4日に国立代々木競技場第二体育館にて公開。 令和4年1月4日にhttps://twitter.com/evelyn_mawuliのウェブサイト内において公開。 令和4年1月8日及び令和4年1月9日に国立代々木競技場第二体育館にて公開。 令和4年1月15日及び令和4年1月16日にパークアリーナ小牧にて公開 令和4年1月16日にhttps://twitter.com/evelyn_mawuliのウェブサイト内において公開。 令和4年2月26日~令和4年2月27日に刈谷市総合運動公園ウィングアリーナ刈谷にて公開。 令和4年2月26日~令和4年2月27日に尼崎市記念公園ベイコム総合体育館にて公開。
(71)【出願人】
【識別番号】520092635
【氏名又は名称】LAUNDRY JAPAN合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154195
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 敬子
(74)【代理人】
【識別番号】100171826
【弁理士】
【氏名又は名称】丸林 啓介
(72)【発明者】
【氏名】馬瓜 エブリン
(57)【要約】
【課題】広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法及び広告付き椅子カバーを提供する。
【解決手段】宣伝方法では多数個の椅子2から7が左側から右側へと横方向に一列に並べられた椅子集合体において、広告付き椅子カバー1の取り付けられていない椅子2、4、7と広告付き椅子カバー1の取り付けられた椅子3、5、6とが横方向に互い違いに配置され、広告を見る人の注意を引くことができる。広告付き椅子カバーでは帯状のカバー本体の広告の付された部分が椅子の折り畳まれていない座面部と背もたれ部との双方から離れて背もたれ部から座面部の側に行くに従って下り勾配となるように後傾状に張られているか、又は、座面部が背もたれ部の側に折り畳まれ、前記カバー本体の広告の付された部分が座面部の反着座面側として前側に向いた裏面と背もたれ部の座面部より上方に突出した着座面側としての前面との双方を前側から弧状に包み込むように張られている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法は、椅子が3脚又は3個以上横方向に並べられた椅子集合体において、広告付き椅子カバーが取り付けられ人の着席を禁止する第1の椅子と広告付き椅子カバーが取り付けられ人の着席を禁止する第2の椅子との間には、広告付き椅子カバーが取り付けられていないで人の着席を可能とする第3の椅子が配置されていることを特徴とする広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法。
【請求項2】
座面部と背もたれ部とが折り畳み不可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーであって、カバー本体の長手方向の他端部が前記椅子の背もたれ部の上端部に固定される後側固定部と成り、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部の上面には広告が記載されており、前記カバー本体の短手方向の横幅が前記座面部と前記背もたれ部との双方の横幅よりも小さい寸法になっており、前記カバー本体の後側固定部が前記椅子の背もたれ部の上端部に固定されることで、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部が前記椅子の座面部の着座面側としての上面と前記椅子の背もたれ部の着座面側としての前面との双方から離れて前記カバー本体の後側固定部から前側固定部に行くに従って下り勾配となるように後傾状に張られることを特徴する広告付き椅子カバー。
【請求項3】
座面部の後端部と背もたれ部の下端部とが互いにヒンジ部を回転中心として回転するように連結されて前記座面部が背もたれ部に対し折り畳み可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーであって、カバー本体の長手方向の他端部が前記椅子の背もたれ部の上端部に固定される後側固定部と成り、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部の上面には広告が記載されており、カバー本体の短手方向の横幅が座面部と背もたれ部との双方の横幅よりも小さい寸法になっており、前記椅子の座面部の前端部が前記ヒンジ部を回転中心として前記背もたれ部の上端部の側に移動されて前記背もたれ部の上端部の前面に接近又は接触するように配置されて、前記座面部が前記背もたれ部に対し折り畳まれた状態において、前記後側固定部が前記背もたれ部の上端部に固定されることで、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部が前記座面部の反着座面側として前側に向いた裏面と前記背もたれ部の前記座面部より上方に突出した着座面側としての前面との双方を前側から弧状に包み込むことを特徴する広告付き椅子カバー。
【請求項4】
前記カバー本体の長手方向の一端部には、前記椅子の座面部の前端部に固定される前側固定部を備えることを特徴とする、請求項2又は3に記載の広告付き椅子カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告付き椅子カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1で開示された椅子カバーは、スタジアムや劇場のようなイベント会場で使用される座面部と背もたれ部とが折り畳み不可能になった椅子の座り心地を向上させるためにウレタンフォームが表面布材の裏面に張り付けられており、表面布材の着座面側としての表面に広告が記載されている。そして、ウレタンフォームが椅子の座面部と背もたれ部との双方を全面的に接触して被覆し、表面布とウレタンフォームとの周縁部が椅子の座面部と背もたれ部との双方の周縁部を表側から裏側に包み込み、この表側から裏側に包み込まれた周縁部に設けられた紐通し部に通された紐が絞られることで、椅子カバーが椅子に取り付けられる。このように椅子カバーが椅子に取り付けられた状態において、人が椅子に取り付けられた椅子カバーの上に座らなければ、椅子カバーの周囲に居る人が椅子カバーの広告を視認することができるが、人が椅子に取り付けられた椅子カバーの上に座ることで、椅子カバーの周囲に居る人が、椅子カバーの広告を視認することができないという、問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法の提供、座面部と背もたれ部とが折り畳み不可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーの提供、座面部の後端部と背もたれ部の下端部とが互いにヒンジ部を回転中心として回転するように連結されて前記座面部が背もたれ部に対し折り畳み可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法は、椅子が3脚以上又は3個以上横方向に並べられた椅子集合体において、広告付き椅子カバーが取り付けられて人の着席を禁止する第1の椅子と広告付き椅子カバーが取り付けられて人の着席を禁止する第2の椅子との間には、広告付き椅子カバーが取り付けられていないで人の着席を可能とする第3の椅子が配置されていることを特徴とする。
【0006】
本発明の座面部と背もたれ部とが折り畳み不可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーは、カバー本体の長手方向の他端部が前記椅子の背もたれ部の上端部に固定される後側固定部と成り、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部の上面には広告が記載されており、前記カバー本体の短手方向の横幅が前記座面部と前記背もたれ部との双方の横幅よりも小さい寸法になっており、前記カバー本体の後側固定部が前記椅子の背もたれ部の上端部に固定されることで、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部が前記椅子の座面部の着座面側としての上面と前記椅子の背もたれ部の着座面側としての前面との双方から離れて前記カバー本体の後側固定部から前側固定部に行くに従って下り勾配となるように後傾状に張られることを特徴する。
【0007】
座面部の後端部と背もたれ部の下端部とが互いにヒンジ部を回転中心として回転するように連結されて前記座面部が背もたれ部に対し折り畳み可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーであって、カバー本体の長手方向の他端部が前記椅子の背もたれ部の上端部に固定される後側固定部と成り、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部の上面には広告が記載されており、カバー本体の短手方向の横幅が座面部と背もたれ部との双方の横幅よりも小さい寸法になっており、前記椅子の座面部の前端部が前記ヒンジ部を回転中心として前記背もたれ部の上端部の側に移動されて前記背もたれ部の上端部の前面に接近又は接触するように配置されて、前記座面部が前記背もたれ部に対し折り畳まれた状態において、前記後側固定部が前記背もたれ部の上端部に固定されることで、前記カバー本体の後側固定部を除く大半部が前記座面部の反着座面側として前側に向いた裏面と前記背もたれ部の前記座面部より上方に突出した着座面側としての前面との双方を前側から弧状に包み込むことを特徴する広告付き椅子カバー。
【0008】
カバー本体の長手方向の一端部には、椅子の座面部の前端部に固定される前側固定部を備えることを特徴とする、広告付き椅子カバー。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法は、広告付き椅子カバーの取り付けられた第1の椅子の広告と広告付き椅子カバーの取り付けられていない第3の椅子と告付き椅子カバーの取り付けられた第2の椅子の広告とが横方向に互い違いに配置され、広告を見る人の注意を引くことができるという効果がある。
【0010】
本発明に係る座面部と背もたれ部とが折り畳み不可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーは、椅子カバーの取り付けられた椅子の周りにおける人がカバー本体の後傾状となった上面に記載された使用禁止や宣伝等の情報よりなる広告を認識しやすく、人が座ることによって広告が見えなくなることがないという効果がある。
【0011】
本発明に係る座面部の後端部と背もたれ部の下端部とが互いにヒンジ部を回転中心として回転するように連結されて前記座面部が背もたれ部に対し折り畳み可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバーは、椅子カバーの取り付けられた椅子の周りにおける人がカバー本体の座面部と背もたれ部とを前側から包み込んで弧状となった面に記載された使用禁止や宣伝のような伝達すべき情報よりなる広告を認識しやすく、人が座ることによって広告が見えなくなることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーを使用した宣伝方法を示す模式図。
【
図2】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーと折り畳み不可能な椅子とを分解して示す斜視図。
【
図3】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーが折り畳み不可能な椅子に取り付けられた状態を示す側面図。
【
図4】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーが折り畳み不可能な椅子に粘着テープで固定された状態を示す側面図。
【
図5】発明を実施するための形態に係る両面テープが折り畳み不可能な椅子から分離された広告付き椅子カバーに取り付けられた状態を示す側面図。
【
図6】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーが折り畳み不可能な椅子に両面テープで固定された状態を示す側面図。
【
図7】発明を実施するための形態に係る面ファスナを分解して示す側面図。
【
図8】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーと折り畳み不可能な椅子とを分解しかつ面ファスナのループ側面部が広告付き椅子カバーに取り付けられ、面ファスナのJ側面部が椅子に取り付けられた状態を示す斜視図。
【
図9】広告付き椅子カバーが椅子に面ファスナで固定された状態を示す側面図。
【
図10】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーと折り畳み可能な椅子とを分解して示す斜視図。
【
図11】発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバーが折り畳まれた椅子に取り付けられた状態を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を用いて、発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバー1を使用した宣伝方法について説明する。
図1に示すように、広告付き椅子カバー1を使用した宣伝方法は、スタジアムや劇場のようなイベント会場で観客席として用いられる多数個の椅子2、3、4、5、6、7が左側から右側へと横方向に一列に並べられた椅子集合体において、例えば、椅子3、5、6のそれぞれが広告付き椅子カバー1を取り付けられて人の着席を禁止する態様に構成され、椅子2、4、7のそれぞれが広告付き椅子カバー1を取り付けられていないで人の着席を可能とする態様に構成されている。例えば、広告付き椅子カバー1が取り付けられていない1個の椅子2と広告付き椅子カバー1が取り付けられていない1個の椅子4との間には広告付き椅子カバー1が取り付けられた1個の椅子3が配置され、広告付き椅子カバー1が取り付けられていない1個の椅子4と広告付き椅子カバー1が取り付けられていない1個の椅子7との間には広告付き椅子カバー1が取り付けられた2個の椅子5,6が配置されている。
【0014】
つまり、多数個の椅子2、3、4、5、6、7が左側から右側へと横方向に一列に並べられた椅子集合体において、広告付き椅子カバー1の取り付けられていない椅子2、4、7と広告付き椅子カバー1の取り付けられた椅子3、5、6とが横方向に互い違いに配置され、広告を見る人の注意を引くことができる。
【0015】
図1では、広告付き椅子カバー1の取り付けられていない椅子2の個数は単数に限定されるものでなく複数であっても適用可能であり、広告付き椅子カバー1の取り付けられている椅子5、6は2個に限定されるものではなく単数又は多数であっても適用可能である。例えば、広告付き椅子カバー1の取り付けられていない複数の椅子2、4の間に広告付き椅子カバー1の取り付けられた椅子3が複数の横方向に並ぶことにより、告付き椅子カバー1の取り付けられていない複数の椅子2、4の間の間隔を広く調整することができる。また広告付き椅子カバー1の取り付けられていない複数の椅子4、7の間に広告付き椅子カバー1の取り付けられた椅子5、6が3個以上横方向に並ぶことにより、告付き椅子カバー1の取り付けられていない複数の椅子2、4の間の間隔を広く調整することができる。
【0016】
図2~
図9を用いて、発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバー10がスタジアムや劇場のようなイベント会場で使用される座面部21と背もたれ部22とが折り畳み不可能になった椅子20に用いられる場合を例として説明する。
【0017】
図2に示すように、広告付き椅子カバー10におけるカバー本体11の材質は特に限定されないが、可撓性のない板状の部材でもよく、不織布又は紙又はプラスチックから成る帯状の薄板状で可撓性を有していれば、カバー本体11を織布より構成した場合よりも安価に形成できる。また、カバー本体11の長手方向の一端部が椅子20の座面部21の前端部21aに固定される前側固定部11aと成り、カバー本体11の長手方向の他端部が椅子20の背もたれ部22の上端部22aに固定される後側固定部11bと成り、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部の上面11cには広告11dが記載されており、カバー本体11の短手方向の横幅L1が座面部21と背もたれ部22との双方の横幅L2よりも小さい寸法になっている(L1<L2)。
【0018】
そして、
図3に示すように、前側固定部11aが折り畳み不可能な椅子20の座面部21の前端部21aに固定され、後側固定部11bが背もたれ部22の上端部22aに固定されることで、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部が座面部21の着座面側としての上面21bと背もたれ部22の着座面側としての前面22bとの双方から離れて後側固定部11bから前側固定部11aに行くに従って下り勾配となるように後傾状に張られることにより、椅子カバー10の取り付けられた椅子20の周りにおける人がカバー本体11の後傾状となった上面11cに記載された広告11dを認識しやすい。なお、広告11dは、宣伝の情報で構成されてもよいが、広告11dに椅子の使用を禁止する使用禁止の情報を含めれば、人が椅子20に取り付けられた椅子カバー10の広告11dにおける使用禁止の情報を確認して椅子20に座ることがなく広告11dが見えなくなることがない。
また、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部が後側固定部11bから前側固定部11aに行くに従って下り勾配となるように後傾状に張られているため、カバー本体11が人の椅子20への着席を抑制し、広告11dに使用禁止の情報の記載がない場合でも、カバー本体11が人の椅子20への着席を阻止できる効果もある。
【0019】
また、
図2に示すようにカバー本体11の短手方向の横幅L1が座面部21と背もたれ部22との双方の横幅L2よりも小さい寸法(L1<L2)になっているので、
図3に示すようにカバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部が後傾状に張られた場合に椅子20の側面部の側に回り込むことがなく椅子20の側面部を覆うことがない。
【0020】
例えば、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部が後傾状に張られた場合に椅子20の側面部の側に回り込むことがなく椅子20の側面部を覆うことがない範囲で、カバー本体11の短手方向の横幅L1が座面部21と背もたれ部22との双方の横幅L2に近似する寸法(L1≒L2)に設定されれば、使用禁止や宣伝等の情報よりなる広告11dを大きく形成することができる。
また、カバー本体11が、側面に回り込むように椅子20に設置する必要がないことから、容易に設置及び撤去ができる効果もある。
【0021】
図4に示すように、人がカバー本体11の前側固定部11aを折り畳み不可能な椅子20の座面部21の前端部21aに固定する場合において、カバー本体11の前側固定部11aの裏面が座面部21の前端部21aの裏面に重ね合わされた後、セロテープ(登録商標)又はガムテープ等の粘着テープ30における接着面30aがカバー本体11の前側固定部11aの表面と座面部21の前端部21aの前側固定部11aで覆われていない裏面との双方に貼り付けられることにより、人が前側固定部11aを座面部21の前端部21aに固定することも適用可能である。
【0022】
また、人がカバー本体11の後側固定部11bを折り畳み不可能な椅子20の背もたれ部22の上端部22aに固定する場合において、カバー本体11の後側固定部11bの裏面が背もたれ部22の上端部22aの裏面に重ね合わされた後、セロテープ(登録商標)又はガムテープ等の粘着テープ31における接着面31aがカバー本体11の後側固定部11bの表面と背もたれ部22の上端部22aの後側固定部11bで覆われていない裏面との双方に貼り付けられることにより、人が後側固定部11bを背もたれ部22の上端部22aに固定することも適用可能である。このようにカバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方又は両方が粘着テープ30、31で椅子20に固定された場合は、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方又は両方を紐で椅子20に固定する場合よりも、カバー本体11の椅子20への着脱が容易になる。
【0023】
図5に示すように、カバー本体11の前側固定部11aの裏面には両面テープ40のようにシート状の粘着剤40aの剥離紙40bで覆われていない片面が固定され、カバー本体11の後側固定部11bの裏面には両面テープ41のようにシート状の粘着剤41aの剥離紙41bで覆われていない片面が固定されている。そして、
図5において人が前側固定部11aを折り畳み不可能な椅子20の座面部21の前端部21aに固定する際に、人が両面テープ40の剥離紙40bを粘着剤40aから剥がし、その剥離紙40bの剥がされた粘着剤40aの面を座面部21の前端部21aの裏面に押し付けることにより、
図6に示すように人が前側固定部11aを両面テープ40の粘着剤40aで座面部21の前端部21aに固定することができる。
【0024】
また、
図5において人が後側固定部11bを背もたれ部22の上端部22aに固定する際に、人が両面テープ41の剥離紙41bを粘着剤41aから剥がし、その剥離紙41bの剥がされた粘着剤41aの面を折り畳み不可能な椅子20の背もたれ部22の上端部22aの後面に押し付けることにより、
図6に示すように、人が後側固定部11bを両面テープ41の粘着剤41aで背もたれ部22の上端部22aに固定することができる。このようにカバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方又は両方を両面テープ40、41の粘着剤40a、41aで椅子20に固定した場合は、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方又は両方を紐で椅子20に固定する場合よりも、カバー本体11の椅子20への着脱が容易になる。
【0025】
図7に示すような板状のテープ本体50aの一表面にループ突起50bを有するループ側面部50と、板状のテープ本体51aの一表面にJ字形突起51bを有するJ側面部51とからなる面ファスナ52を使用しても適用可能である。例えば、
図8に示すように、カバー本体11の前側固定部11aの裏面と後側固定部11bの裏面とにはループ側面部50又はJ側面部51の一方としてループ側面部50のテープ本体50aが接着剤又は粘着剤で固定されることにより、当該取り付けられたループ側面部50のループ突起50bがテープ本体50aより外側に突出している。また、図示は省略するが、カバー本体11の前側固定部11aの裏面と後側固定部11bの裏面とにはループ側面部50又はJ側面部51の一方としてJ側面部51のテープ本体51aが接着剤又は粘着剤で固定されることにより、当該取り付けられたJ側面部51のJ字形突起51bがテープ本体51aより外側に突出している。
【0026】
また、
図8に示すように、折り畳み不可能な椅子20の座面部21の前端部21aの裏面と背もたれ部22の上端部22aの裏面とにはループ側面部50又はJ側面部51の他方としてJ側面部51のテープ本体51aが接着剤又は粘着剤で固定されることにより、当該取り付けられたループ側面部50のループ突起50bがループ側面部50のテープ本体51aより外側に突出している。また、図示は省略するが、椅子20の座面部21の前端部21aの裏面と背もたれ部22の上端部22aの裏面とにはループ側面部50又はJ側面部51の他方としてループ側面部50のテープ本体50aが接着剤又は粘着剤で固定されることにより、当該取り付けられたループ側面部50のループ突起50bがテープ本体50aより外側に突出している。
【0027】
そして、
図8において、人が前側固定部11aを折り畳み不可能な椅子20の座面部21の前端部21aに固定する際に、広告付き椅子カバー10の前側固定部11aが座面部21の前端部21aを上面21bの側から裏面の側に回り込まされてループ突起50bとJ字形突起51bとが互いに上下に向き合って重ね合わせられて係合させる。これによって、
図9に示すように、人が広告付き椅子カバー10の前側固定部11aを面ファスナ52で座面部21の前端部21aに固定させることができる。
【0028】
また、
図8において、人が後側固定部11bを折り畳み不可能な椅子20の背もたれ部22の上端部22aに固定する際に、広告付き椅子カバー10の後側固定部11bが背もたれ部22の上端部22aを前面22bの側から裏面の側に回り込まされてループ突起50bとJ字形突起51bとが互いに前後に向き合って重ね合わせて係合させる。これによって、
図9に示すように、人が広告付き椅子カバー10の後側固定部11bを面ファスナ52で背もたれ部22の上端部22aに固定させることができる。
【0029】
図8では、ループ側面部50が広告付き椅子カバー10の側に設けられ、J側面部51が椅子2の側に設けられたが、ループ側面部50が椅子2の側に設けられ、J側面部51が広告付き椅子カバー10の側に設けられても適用可能である。
【0030】
前記のようにカバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方又は両方を両ファスナ52で椅子20に固定した場合は、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方又は両方を紐で椅子20に固定する場合よりも、カバー本体11の椅子20への着脱が容易になる。
【0031】
カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方を
図4に示す粘着テープ又は
図5に示す両面テープ又は
図6に示す面ファスナ52の一つで椅子20に固定し、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bの一方を
図4に示す粘着テープ又は
図5に示す両面テープ又は
図6に示す面ファスナ52の一つで椅子20に固定しても適用可能である。
【0032】
なお、本実施態様の座面部21と背もたれ部22とが折り畳み不可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバー10は、カバー本体11の長手方向の一端部が椅子の座面部21の前端部21aに固定される前側固定部11aと成り、カバー本体11の長手方向の他端部が椅子の背もたれ部の上端部22aに固定される後側固定部11bと成り、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部の上面には広告11dが記載されており、カバー本体11の短手方向の横幅が座面部21と背もたれ部22との双方の横幅よりも小さい寸法になっており、カバー本体11の前側固定部11aが椅子の座面部21の前端部に固定され、カバー本体11の後側固定部11bが椅子の背もたれ部22の上端部22aに固定されることで、カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部が椅子の座面部21の着座面側としての上面と椅子の背もたれ部22の着座面側としての前面との双方から離れてカバー本体11の後側固定部11bから前側固定部11aに行くに従って下り勾配となるように後傾状に張られる場合を例示した。しかし、カバー本体11は、前側固定部11aを備えることなく椅子に設置されてもよく、前側固定部11aがない場合、椅子への着脱が容易になる効果がある。
【0033】
図10及び
図11を用いて、発明を実施するための形態に係る広告付き椅子カバー100がスタジアムや劇場のようなイベント会場で使用される座面部210が背もたれ部220に対し折り畳み可能になった椅子200に用いられる場合を例として説明する。
【0034】
図10に示すように、座面部210の後端部と背もたれ部220の下端部とが互いにヒンジ部230を回転中心として回転するように連結されている。そして、人の着席を禁止する場合は、座面部210の前端部210aがヒンジ部230を回転中心として背もたれ部220の上端部220aの側に移動されて背もたれ部220の上端部220aの前面に接近又は接触するように配置されることにより、座面部210が背もたれ部220に対し折り畳まれる。また、人の着席を可能とする場合は、座面部210の前端部210aがヒンジ部230を回転中心として背もたれ部220の上端部220aの側から下方前側に移動されて背もたれ部220より前側に突出するように配置されることにより、座面部210が背もたれ部220に対し張り出される。
【0035】
広告付き椅子カバー100において、カバー本体110の材質は特に限定されないが、可撓性のない板状の部材でもよく、不織布又は紙又はプラスチックから成る帯状の薄板状で可撓性を有していれば、カバー本体110を織布より構成した場合よりも安価に形成できる。また、カバー本体110の長手方向の一端部が椅子200の座面部210のヒンジ部230の側に位置する後端部210cに固定される前側固定部110aと成り、カバー本体110の長手方向の他端部が椅子200の背もたれ部220の上端部220aに固定される後側固定部110bと成り、カバー本体110の前側固定部110a及び後側固定部110bを除く大半部の上面110cには広告110dが記載されており、カバー本体110の短手方向の横幅L3が座面部210と背もたれ部220との双方の横幅L4よりも小さい寸法になっている(L3<L4)。
【0036】
そして、
図11に示すように、広告付き椅子カバー100が折り畳み可能な椅子200に取り付けられる場合は、先ず、椅子200の座面部210が背もたれ部220に対し折り畳まれる。次に、カバー本体110の前側固定部110aが座面部210のヒンジ部230の側に位置する後端部210aに固定され、カバー本体110の後側固定部110bが背もたれ部220の上端部220aに固定されることで、カバー本体110の前側固定部110a及び後側固定部110bを除く大半部が座面部210の反着座面側として前側に向いた裏面210dと背もたれ部220の座面部210より上方に突出した着座面側としての前面220bとの双方を前側から弧状に包み込むことにより、椅子カバー100の取り付けられた椅子200の周りにおける人がカバー本体の座面部210と背もたれ部220とを前側から包み込んで弧状となった面に記載された使用禁止や宣伝のような伝達すべき情報よりなる広告110dを認識しやすく、人が椅子200に取り付けられた椅子カバー100の広告110dにおける使用禁止の情報を確認して椅子200に座ることがなく広告110dが見えなくなることがない。
また、カバー本体110の前側固定部110a及び後側固定部110bを除く大半部が座面部210の反着座面側として前側に向いた裏面210dと背もたれ部220の座面部210より上方に突出した着座面側としての前面220bとの双方を前側から弧状に包み込むように設置されることから、カバー本体110を撤去しなければ椅子20に着席できず、広告110dに使用禁止の情報の記載がない場合でも、人が着席することを抑制できる効果もある。
【0037】
なお、本実施態様の座面部210の後端部と背もたれ部220の下端部とが互いにヒンジ部230を回転中心として回転するように連結されて座面部210が背もたれ部220に対し折り畳み可能になった椅子に用いられる広告付き椅子カバー100であって、カバー本体110の長手方向の一端部が椅子の座面部210の前端部に固定される前側固定部110aと成り、カバー本体110の長手方向の他端部が椅子の背もたれ部220の上端部220aに固定される後側固定部110bと成り、カバー本体110の前側固定部110a及び後側固定部110bを除く大半部の上面には広告110dが記載されており、カバー本体110の短手方向の横幅が座面部210と背もたれ部220との双方の横幅よりも小さい寸法になっており、椅子の座面部210の前端部がヒンジ部230を回転中心として背もたれ部220の上端部220aの側に移動されて背もたれ部220の上端部の前面に接近又は接触するように配置されて、座面部210が背もたれ部220に対し折り畳まれた状態において、カバー本体110の前側固定部110aが座面部210のヒンジ部230の側に固定され、後側固定部110bが背もたれ部220の上端部220aに固定されることで、カバー本体110の前側固定部110a及び後側固定部110bを除く大半部が座面部210の反着座面側として前側に向いた裏面と背もたれ部220の座面部より上方に突出した着座面側としての前面との双方を前側から弧状に包み込む場合を例示した。しかし、カバー本体110は、前側固定部110aを備えることなく椅子に設置されてもよく、前側固定部110aがない場合、椅子への着脱が容易になる効果がある。
【0038】
本発明のカバー本体11及び110のL1及びL3の幅の数値は、限定されることはないが、L1及びL3の幅の数値は35cm~50cmであることが好ましい。この大きさであれば、イベント会場に設置された一般的な椅子に一つずつカバー本体11及び110を設置でき、椅子20の側面にカバー本体11及び110が回り込むことがない大きさにできる。また、広告11d;110dの表示面積を大きく確保できる点で好ましく、イベント会場のような広い場所でも遠方の人が広告11d及び110dを視認しやすい点でも好ましい。
【0039】
なお、
図1では、椅子5と6には、個別にカバー本体11が設置された場合を例示したが、カバー本体11及び110のL1及びL3の幅は広告付き椅子5と6とに跨って設置可能な幅L1及びL3にしてもよく、その場合、椅子5及び6の側面を覆うことない幅とすることで、カバー本体11が椅子20の側面を回り込むように覆うことなく設置でき、撤去も容易にすることができる。そして、この場合、椅子5と6とが、一つの広告付き椅子カバーが取り付けられ人の着席を禁止する第1の椅子又は第2の椅子に該当する。
【0040】
本発明の椅子カバー20は、人が椅子20に着席しないようにすることを目的とするものであることから、従来の椅子カバーのように、人が着席した際に椅子カバーが動かないように強固に椅子と椅子カバーを強固に固定する必要はない。よって、椅子カバー11及び110が、椅子20の側面を回り込むように設置されることなく、椅子20に設置及び撤去がしやすい効果がある。
【0041】
本発明の椅子カバー11及び110は、イベント会場の他、多数の人が集まる場所で使用でき、例えば、駅や公園に設置された椅子又は椅子集合体、百貨店のような小売業の店舗に設置された椅子又は椅子集合体、病院の待合室の椅子又は椅子集合体等にも適用ができる。
特に、イベント会場、講演会会場、コンサート会場や映画館のような、複数の椅子が左右方向に並べられた椅子集合体が、前後に複数並べられた状況の場合、上下左右へ交互にずらしながら配置し、斜めに互い違いに入り交じる(千鳥配置とも呼ばれる)ように、椅子カバー11又は110を設置することができる。
よって、椅子カバー11及び110の配置の自由度が高められることから、人の注目を引く配置にしやすくなり、より一層広告効果を高めることができる点で好ましい。
【0042】
また、本発明の椅子カバー11及び110は、特に病気の蔓延を防止するために、人と人との距離を一定に保ちたい場合に好適に使用でき、特に飛沫感染をする病気の蔓延を抑制したい場合、椅子集合体において、人が着席可能な椅子同士を一定の距離を保った状態で配置できかつ人の飛沫による椅子の汚損を抑制し、椅子の清掃の手間を軽減できる。そして、広告内容を変更する際にカバー本体11又は110を交換することで、定期的に新たな椅子カバー11及び110に変更することができる効果がある。
【符号の説明】
【0043】
1 広告付き椅子カバー
2 広告付き椅子カバー1が取り付けられた第1の椅子
3 広告付き椅子カバー1が取り付けられた第2の椅子
4 広告付き椅子カバー1が取り付けられていない第3の椅子
10 椅子カバー
11a カバー本体11の前側固定部
11b カバー本体11の後側固定部
11c カバー本体11の前側固定部11a及び後側固定部11bを除く大半部の上面
11d 広告
20 座面部21と背もたれ部22とが折り畳み不可能になった椅子
21a 座面部21の前端部
22a 背もたれ部22の上端部
30a 粘着テープ30の接着面
31a 粘着テープ31の接着面
40a 両面テープ40の粘着剤
40b 両面テープ40の剥離紙
41a 両面テープ41の粘着剤
41b 両面テープ41の剥離紙
50b ループ側面部50のテープ本体50aの一表面に設けられたループ突起
51b テープ本体51aの一表面に設けられたJ字形突起
52 ループ側面部50とJ側面部51とからなる面ファスナ
100 広告付き椅子カバー
110a カバー本体110の前側固定部
110b カバー本体110の後側固定部
200 座面部210と背もたれ部220とが折り畳み可能になった椅子
210a 座面部210のヒンジ部230の側に位置する後端部
220a 背もたれ部220の上端部
230 座面部210と背もたれ部220とを回転可能に連結したヒンジ部
110d カバー本体110に設けられた広告
L1 カバー本体11の短手方向の横幅
L2 座面部21と背もたれ部22との双方の横幅
L3 カバー本体110の短手方向の横幅
L4 座面部210と背もたれ部220との双方の横幅