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特開2023-155106流体溶存鉱物イオン電解採取法及び、海底鉱物採掘法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155106
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】流体溶存鉱物イオン電解採取法及び、海底鉱物採掘法
(51)【国際特許分類】
   E21C 41/00 20060101AFI20231013BHJP
   E21C 25/60 20060101ALI20231013BHJP
   E21C 50/00 20060101ALI20231013BHJP
   C25C 1/00 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
E21C41/00
E21C25/60
E21C50/00
C25C1/00 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022082610
(22)【出願日】2022-04-07
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
2D065
4K058
【Fターム(参考)】
2D065FA03
2D065GA03
4K058AA17
4K058BB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来鉱物資源は、陸上の鉱山を採掘し、鉱物を採取していた。この方法では、大規模な鉱山開発による環境破壊、将来的な資源枯渇可能性、新たな鉱山の調査費用の増大化などの課題があった。
【解決手段】陸上の鉱山に限定せず、海洋、海底の鉱物資源を活用、採取することで課題を解決する。1(鉱物イオン電解採取法)海底の熱水噴出口、温泉の源泉、火山の噴火口などから噴出している熱水や噴煙にに対して、電解採取法を行い、含有している鉱物を採取する方法。2(海山切断採取法)海底火山には、鉱物が埋蔵されている。鉱脈を含む周辺の岩石を工業用切断加工で使用される技術で切断し、ブロック状に裁断した後、海上に引き上げて回収する方法。3(海水溶存イオン電解採取法)船舶のような移動可能な装置で、船底に相当する位置に大型の電極を複数取り付けて高圧電流を流して海洋を回遊することで溶存イオンを金属に凝固して採取する方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底の熱水噴出口、温泉の源泉、火山の噴火口など地下の深い所から、噴出している(湧き出している)熱水や噴煙には、特定鉱物の成分が含有していることが多い。(金属のイオン化溶存など)
この熱水や噴煙(水蒸気)から含有している鉱物を採取する方法。
金属の精錬技術として使用される電解採取法を用いて、海底の熱水噴出口、温泉の源泉、火山の噴火口などから噴出する熱水、噴煙に含有している鉱物を採取する方法。
(電解採取法とは、金属元素がイオンの状態で溶存している水溶液に、陽極と陰極の電極を入れ、電流を流すことにより、水溶液を電気分解し、溶存している金属イオンが電子をもらって金属に変換され、電極に凝固することで採取する方法である。)
【請求項2】
海底火山などから噴出される成分が海洋全体に広がるため、海中には鉱物が(金属性鉱物が)イオンの状態で溶存している。
この海洋全域に溶存しているイオンに電子を与えて金属に変換して採取する方法。
請求項1に記載の方法で、海洋全域で鉱物資源を採取する方法。
大型の電極(陽極、陰極)を装備し、高圧の電流を流すことが、できる海洋資源採取用装置を使用する。
(この装置は、3つの方式があり、1つは移動可能な船型で、船底に複数の大型電極を装備し、海洋全域を移動しながら鉱物資源を採取する。2つめは据え置きの洋上風力発電装置型で、主に海流域など新しい溶存イオンが次々に運ばれてくる海域に
で金属を集めて引き上げて回収する。)
【請求項3】
陸地に鉱山(鉱脈)があるのと同様に、海底にも鉱山(鉱脈)がある。
海底の鉱山(海底火山など)の鉱物を採取する方法。
分子分光学の技術を用いて、鉱物を調査し、採掘エリアを確定する。
海底火山は、陸地の山のように草木がないため、岩石の山を工業用のレーザーカッターやウォータージェットカッターの技術を応用した採掘装置で山を切り崩し、ブロック状に裁断したものを海上に引き上げて回収し、鉱物を採取する方法。
【請求項4】
請求項1、請求項2、請求項3に記載の方法を使用した装置、設備。
【請求項5】
請求項4に記載の装置、設備を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属の精錬技術と分子分光学の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
金属の精錬技術
【0003】
分子分光学の技術
【0004】
工業用切削加工技術(レーザー加工など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来鉱物資源は、陸上の鉱山(鉱脈)を採掘し、鉱物を採取していた。
この方法は、大規模な鉱山開発(採掘)による環境破壊、将来的な資源枯渇可能性などの課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1、鉱物イオン電解採取法
海底の熱水噴出口、温泉の源泉、火山の噴火口などから噴出している熱水や噴煙には鉱物成分が含有されていることが多い。(金属イオンの溶存など)
この熱水や噴煙に対して、金属の精錬技術として使用される電解採取法を行い、含有している鉱物成分を採取する。
又、熱水や噴煙の噴出口に限定せず、海洋全域に溶存している金属イオンなどを電解採取法によって採取する。
船舶のように水上で移動可能な装置の船底に相当する位置に大型の電極(陽極と陰極)を複数設置して、電流を流す。すると、海中に溶存している金属イオンなどが電子をもらって電極に、凝固する。
このようにして採取した鉱物は、複数の鉱物が混在しているため、さらに精錬工程を行い、分別を行う。
2、海山切断採取法
金属、土石類などの鉱物資源は、地殻の下のマントル層に存在する(マントル層で作られる)ものであり、それらがマグマの上昇や地殻の隆起により、地表に表れたものが陸上の鉱山(鉱脈)である。
マントル上昇による火山活動は、海底でも起こっており、海底火山には鉱脈(鉱物)が存在する。
この海底火山などの海底の鉱物を分子分光学の技術を用いて調査し、鉱脈を含む周辺岩石を、工業用の切断加工の技術(レーザーカッター、ウォータージェットカッターなど)を使用して、切断し、ブロック状に裁断した後、海上に引き上げて回収する。
1、2、の方法で、海洋や海底の鉱物資源を活用採取することにより、従来の鉱山採掘(鉱物資源採取)の課題を解決する。