(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155115
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01P 3/36 20060101AFI20231013BHJP
G01P 3/44 20060101ALI20231013BHJP
G01N 15/10 20060101ALN20231013BHJP
【FI】
G01P3/36 Z
G01P3/44 Z
G01N15/10 Z
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119686
(22)【出願日】2022-07-27
(31)【優先権主張番号】202210365565.4
(32)【優先日】2022-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521162399
【氏名又は名称】之江実験室
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲寧▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】王 子▲軒▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲夢▼▲詩▼
(72)【発明者】
【氏名】于 ▲ティン▼▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 梓文
(72)【発明者】
【氏名】胡 慧珠
(57)【要約】
【課題】固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置及び方法を提供する。
【解決手段】
光学浮上微粒子の高速回転技術をダイヤモンド中窒素-空孔カラーセンターの固体原子スピン角速度測定システムに応用し、測定システムの全体設計によって、光学浮上微粒子によりNVカラーセンタースピンのシステム部材に対する独立した浮上回転を実現し、浮上レーザ偏光角運動量を微粒子回転角運動量に変換し、更にNVカラーセンター幾何学的位相累積に変換することにより、微粒子の重心運動、回転運動及びNVカラーセンター幾何学的位相の3種類の信号のリアルタイム同期検出を実現する。同時に、本発明における主な光学部材はいずれも光ファイバ設計を用い、本発明による装置の拡張可能性、信頼性及び携帯性を向上させる。本発明は固体原子スピン幾何学的位相に基づく角速度測定装置の超小型集積化等の面での研究及び応用を拡張することに寄与する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置であって、
該装置はシリカ微粒子(8)の光学浮上角速度を測定することに用いられる装置であり、前記シリカ微粒子(8)において、均一に分布し且つ配向が一致するNVカラーセンターを含有するダイヤモンド薄膜が成長し、
該装置は入射光路と、出射光路と、真空チャンバ(6)と、前記真空チャンバ(6)内に位置する集光レンズ群(7)と、マイクロ波アンテナ(9)とを含み、
前記マイクロ波アンテナ(9)は、前記シリカ微粒子(8)をアライメントし、且つマイクロ波ケーブル(10)により前記真空チャンバ(6)の外に位置するマイクロ波システム(11)に接続され、
前記入射光路において、浮上レーザ(1)、第1光ファイバ型λ/4波長可変板(3)、コンバイナ(4)、真空チャンバ(6)が順に光ファイバにより接続され、励起レーザ(5)も光ファイバによりコンバイナ(4)に接続され、前記集光レンズ群(7)の中心が前記入射光路に位置し、測定を行う時にシリカ微粒子(8)が前記集光レンズ群(7)の中心に置かれ、前記集光レンズ群(7)が前記コンバイナ(4)から出力された合波レーザ光を前記シリカ微粒子(8)に集束することにより前記シリカ微粒子(8)の浮上及び励起を実現することに用いられ、
前記出射光路において、真空チャンバ(6)、第1ビームスプリッタ(12)、第2ビームスプリッタ(13)、第2光ファイバ型λ/4波長可変板(14)及び偏光ビームスプリッタ(15)が順に光ファイバにより接続され、蛍光検知器(17)、重心検知器(18)、差分検知器(19)がそれぞれ光ファイバにより第1ビームスプリッタ(12)、第2ビームスプリッタ(13)、偏光ビームスプリッタ(15)に1対1で対応して接続され、蛍光検知器(17)、重心検知器(18)、差分検知器(19)がデータ処理及び分析システム(20)に接続され、蛍光検知器(17)にフィルタ(16)が更に設置され、
前記データ処理及び分析システム(20)が重心検知器(18)及び差分検知器(19)の検知結果を収集して粒子浮上状態を決定し、更に蛍光検知器(17)によりシリカ微粒子のNVカラーセンター蛍光情報を取得することで対応する回転角速度情報を計算し、
光学浮上角速度の具体的な測定方法は、
シリカ微粒子(8)に高速回転を実現させるように第1光ファイバ型λ/4波長可変板(3)を調整し、重心検知器(18)及び差分検知器(19)の検知結果に基づいて粒子浮上状態を決定し、且つ初期回転情報を計算し、浮上レーザ(1)及び励起レーザ(5)の電力並びに第1光ファイバ型λ/4波長可変板(3)のパラメータをリアルタイムに調整し、重心検知器(18)及び差分検知器(19)の両方の信号が安定した後、マイクロ波システム(11)のパルス制御方式を変更し、蛍光検知器(17)によりシリカ微粒子のNVカラーセンターの累積した幾何学的位相Φを取得し、Φ=ωtに基づいて、シリカ微粒子(8)の回転角速度ωを算出し、ここで、tが作用時間である
ことを特徴とする固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項2】
前記シリカ微粒子(8)の寸法は100~1000nm範囲内にある
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項3】
前記フィルタ(16)はバンドパスフィルタであり、波長透過範囲が600~800nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項4】
前記浮上レーザ(1)の動作波長は1565nmであり、前記励起レーザ(5)の動作波長は532nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項5】
前記入射光路と出射光路は同軸であり、前記集光レンズ群(7)の中心は前記入射光路及び出射光路の軸線上に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項6】
前記集光レンズ群(7)は第1レンズ及び第2レンズを含み、前記第1レンズと第2レンズが対向して設置され、且つ焦点が重なり、前記シリカ微粒子(8)は前記第1レンズ及び第2レンズの焦点に位置し、
前記第1レンズの中心軸及び前記第2レンズの中心軸は前記入射光路及び出射光路と同軸であり、且つ前記第1レンズは前記コンバイナ(4)に近接して設置され、前記第2レンズは前記第1ビームスプリッタ(12)に近接して設置され、
前記第1レンズは、前記シリカ微粒子(8)の浮上及び励起を実現するように前記コンバイナ(4)が前記入射光路の光ファイバ出力端を介して出力する合波レーザ光を前記シリカ微粒子(8)に集束することに用いられ、前記第2レンズは、前記シリカ微粒子(8)を透過した合波レーザ光、及び前記シリカ微粒子(8)を励起して発生された蛍光を収集し、前記出射光路に伝送することに用いられる
ことを特徴とする請求項5に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項7】
前記真空チャンバ(6)の外壁の両側に第1ウィンドウシート(601)及び第2ウィンドウシート(602)がそれぞれ設けられ、前記コンバイナ(4)から出力された合波レーザ光は前記第1ウィンドウシート(601)を通過して前記第1レンズに伝送され、前記第2レンズにより収集された合波レーザ光及び蛍光は前記第2ウィンドウシート(602)を通過して前記出射光路の光ファイバ入力端に入ることにより、前記出射光路上の真空チャンバ(6)、第1ビームスプリッタ(12)、第2ビームスプリッタ(13)、第2光ファイバ型λ/4波長可変板(14)及び偏光ビームスプリッタ(15)において順に伝送される
ことを特徴とする請求項6に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項8】
前記入射光路の光ファイバ出力端は前記第1ウィンドウシート(601)に固定され、前記出射光路の光ファイバ入力端は前記第2ウィンドウシート(602)に固定される
ことを特徴とする請求項7に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は固体原子スピン、光学浮上技術及び角速度測定分野に関し、具体的に固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
量子センシング技術が代表的な測定限界を超える目立つ優位性によって、原子スピン及び量子効果に基づく角速度測定装置は力強く発展している段階にある。超小型応用シーンのニーズを満足するために、研究者たちはチャンバを支持する必要がなく且つスピン密度が比較的大きい固体原子スピン材料に目を向けている。近年以来、固体原子スピンに基づく角速度測定スキームは既に徐々に重く見られることになり、発展が最も速い固体スピン材料はダイヤモンドはめ込み窒素-空孔(NV、Nitrogen-Vacancy)カラーセンターであり、一般的にNVカラーセンターが回転過程において累積したスピン幾何学的位相を検出することにより高精度の角速度測定を実現することができる。NVカラーセンター量子センシングシステムが光学励起検出及びマイクロ波制御等のシステム部材の統合組み立てに依存するため、従来の角速度測定技術案はNVカラーセンターを含有する固体スピンサンプルとシステム部材とを固定接続することで高速回転台において全体回転を実現するしかできず、これにより、回転試験を行って角速度を測定する。このような方式により測定された角速度はサンプルに接続されるシステム部材からの干渉を受けやすく、NVカラーセンターの固体スピンサンプルの実際の角速度を反映できず、測定精度が低い。それと同時に、システム部材が低速範囲内で回転するしかできないため、このようなテスト方式は更に高速回転台の回転速度及び体積に対して一層高い要件を求め、更に測定対象の角速度を比較的小さい測定範囲内に制限し、既存のシステムが小型化・携帯型の方向へ発展することを困難にしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術の欠陥に対して、本発明は固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置及び方法を提供し、光学浮上技術を固体原子スピン角速度測定スキームに応用することにより、更に円偏光化された浮上レーザのスピン角運動量をNVカラーセンターの位置する粒子の空間回転角運動量に変換し、NVカラーセンターが高速回転台に依存しない独立した回転運動を実現し、測定された角速度の精度を一層高くし、測定範囲を一層広くする。それと同時に、各主な光学部材を光ファイバ型デバイスに設計することにより、角速度測定装置の実用性及び拡張可能性を更に向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は以下の技術案により実現される。
【0005】
固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置であって、該装置はシリカ微粒子の光学浮上角速度を測定することに用いられる装置であり、前記シリカ微粒子において、均一に分布し且つ配向が一致するNVカラーセンターを含有するダイヤモンド薄膜が成長し、
該装置は入射光路と、出射光路と、真空チャンバと、前記真空チャンバ内に位置する集光レンズ群と、マイクロ波アンテナとを含み、
前記マイクロ波アンテナが前記シリカ微粒子をアライメントし、且つマイクロ波ケーブルにより前記真空チャンバの外に位置するマイクロ波システムに接続され、
前記入射光路において、浮上レーザ、第1光ファイバ型λ/4波長可変板、コンバイナ、真空チャンバが順に光ファイバにより接続され、励起レーザも光ファイバによりコンバイナに接続され、前記集光レンズ群の中心が前記入射光路に位置し、測定を行う時にシリカ微粒子が前記集光レンズ群の中心に置かれ、前記集光レンズ群が前記コンバイナから出力された合波レーザ光を前記シリカ微粒子に集束することにより前記シリカ微粒子の浮上及び励起を実現することに用いられ、
前記出射光路において、真空チャンバ、第1ビームスプリッタ、第2ビームスプリッタ、第2光ファイバ型λ/4波長可変板及び偏光ビームスプリッタが順に光ファイバにより接続され、蛍光検知器、重心検知器、差分検知器がそれぞれ光ファイバにより第1ビームスプリッタ、第2ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタに1対1で対応して接続され、蛍光検知器、重心検知器、差分検知器がデータ処理及び分析システムに接続され、蛍光検知器にフィルタが更に設置され、
前記データ処理及び分析システムが重心検知器及び差分検知器の検知結果を収集して粒子浮上状態を決定し、更に蛍光検知器によりシリカ微粒子のNVカラーセンター蛍光情報を取得することで対応する回転角速度情報を計算する。
【0006】
更に、レーザ及びシリカ微粒子の浮上効果を実現するために、前記微粒子の寸法は100~1000nm範囲内にある。
【0007】
更に、ダイヤモンドカラーセンターが励起された後に発する赤色蛍光の波長域は600~800nmであることを考慮し、前記フィルタはバンドパスフィルタであり、波長透過範囲が600~800nmである。
【0008】
更に、前記浮上レーザの動作波長は1565nmであり、前記励起レーザの動作波長は532nmである。
【0009】
更に、前記入射光路と出射光路は同軸であり、前記集光レンズ群の中心は前記入射光路及び出射光路の軸線上に位置する。
【0010】
更に、前記集光レンズ群は第1レンズ及び第2レンズを備え、前記第1レンズと第2レンズが対向して設置され、且つ焦点が重なり、前記シリカ微粒子は前記第1レンズ及び第2レンズの焦点に位置し、
前記第1レンズの中心軸及び前記第2レンズの中心軸は前記入射光路及び出射光路と同軸であり、且つ前記第1レンズは前記コンバイナに近接して設置され、前記第2レンズは前記第1ビームスプリッタに近接して設置され、
前記第1レンズは、前記シリカ微粒子の浮上及び励起を実現するように前記コンバイナが前記入射光路の光ファイバ出力端を介して出力する合波レーザ光を前記シリカ微粒子に集束することに用いられ、前記第2レンズは、前記シリカ微粒子を透過した合波レーザ光、及び前記シリカ微粒子を励起して発生された蛍光を収集し、前記出射光路に伝送することに用いられる。
【0011】
更に、前記真空チャンバの外壁の両側に第1ウィンドウシート及び第2ウィンドウシートがそれぞれ設けられ、前記コンバイナから出力された合波レーザ光は前記第1ウィンドウシートを通過して前記第1レンズに伝送され、前記第2レンズにより収集された合波レーザ光及び蛍光は前記第2ウィンドウシートを通過して前記出射光路の光ファイバ入力端に入ることにより、前記出射光路上の真空チャンバ、第1ビームスプリッタ、第2ビームスプリッタ、第2光ファイバ型λ/4波長可変板及び偏光ビームスプリッタにおいて順に伝送される。
【0012】
光ビームが安定して伝送できるように確保するために、前記入射光路の光ファイバ出力端は前記第1ウィンドウシートに固定され、前記出射光路の光ファイバ入力端は前記第2ウィンドウシートに固定される。
【0013】
更に、該方法は上記いずれか1つの装置により実現され、該測定方法は具体的に、
シリカ微粒子に高速回転を実現させるように第1光ファイバ型λ/4波長可変板を調整し、重心検知器及び差分検知器の検知結果に基づいて初期回転情報を計算し、浮上レーザ及び励起レーザの電力並びに第1光ファイバ型λ/4波長可変板のパラメータをリアルタイムに調整し、重心検知器及び差分検知器の両方の信号が安定した後、マイクロ波システムのパルス制御方式を変更し、蛍光検知器によりシリカ微粒子のNVカラーセンターの累積した幾何学的位相Φを取得し、Φ=ωtに基づいて、シリカ微粒子の回転角速度ωを算出し、ここで、tが作用時間である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0015】
(1)本発明は光学浮上システムと固体原子スピン幾何学的位相の角速度測定システムを有機的に結びつけ、円偏光化された浮上光によりシリカ微粒子を回転し、シリカ微粒子がシステム部材の回転運動から独立し、他のシステム部材からの干渉及び制限を受けないようにする。且つ、本発明は角速度を測定するとき、固体原子スピンの幾何学的位相での累積により角速度測定を行い、測定精度が高い。該スキームは高速回転台及びシステム部材に依存しない回転を実現するため、測定できる角速度の範囲も一層広くなる。
【0016】
(2)本発明による入射光路及び出射光路の各部材はいずれも光ファイバにより接続され、従来の空間光が直接に固定位置での光学部材において伝播して角速度を測定することに比べて、測定装置全体は測定ニーズに応じて移動することができ、測定装置の携帯化及び小型化を実現することに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は本発明による固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置の模式図である。
【
図2】
図2はNVカラーセンター固体原子スピンが空間において回転する際に幾何学的位相を累積する原理模式図である。
【
図3】
図3は蛍光が時間変化につれて変化する曲線図であり、離散する点が実験データ点であり、実線がフィッティングする曲線である。
【
図4】
図4は位相が時間につれて変化する曲線図であり、離散する点がデータ計算点であり、実線がフィッティングする曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面及び好適な実施例に基づいて本発明を詳しく説明し、本発明の目的及び効果は明らかになり、理解されるように、ここで説明される具体的な実施例は本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0019】
図1に示すように、本発明による固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置は、浮上レーザ1、光ファイバ2、第1光ファイバ型波長可変板3、コンバイナ4、励起レーザ5、真空チャンバ6、集光レンズ群7、シリカ微粒子8、マイクロ波アンテナ9、マイクロ波ケーブル10、マイクロ波システム11、第1ビームスプリッタ12、第2ビームスプリッタ13、第2光ファイバ型波長可変板14、偏光ビームスプリッタ15、フィルタ16、蛍光検知器17、重心検知器18、差分検知器19、データ処理及び分析システム20を備える。該装置はシリカ微粒子8の光学浮上角速度を測定することに用いられる装置であり、シリカ微粒子8には均一に分布し且つ配向が一致するNVカラーセンターを含有するダイヤモンド薄膜が成長する。
【0020】
浮上レーザ1、第1光ファイバ型波長可変板3、コンバイナ4、励起レーザ5は入射光路に位置し、且つ浮上レーザ1、第1光ファイバ型波長可変板3、コンバイナ4は順に光ファイバ2により接続され、励起レーザ5も光ファイバ2によりコンバイナに接続される。浮上レーザ1が発する1565nm波長の直線偏光は第1光ファイバ型波長可変板3を通過した後に円偏光を形成する。励起レーザ5は浮上レーザ1の垂直光路に位置し、532nm波長の励起レーザ光を発する。円偏光及び励起レーザ光はコンバイナ4により合波される。真空チャンバ6は合波レーザ光の光路に位置し、合波レーザ光が真空チャンバ6上の第1ウィンドウシート601により空間光に変換される。集光レンズ群7、シリカ微粒子8及びマイクロ波アンテナ9はいずれも真空チャンバ6の内部に位置し、且つ集光レンズ群7は空間光の光路に対向して置かれ、且つ焦点が重なる第1レンズ及び第2レンズを備え、シリカ微粒子8は2つのレンズの間の焦点に位置する。第1レンズの中心軸及び第2レンズの中心軸は入射光路と同軸であり、且つ第1レンズはコンバイナ4に近接して設置され、第2レンズは出射光路上の第1ビームスプリッタ12に近接して設置される。
【0021】
マイクロ波アンテナ9は空間光に垂直な光路に位置し、且つシリカ微粒子8に位置合わせされる。
【0022】
入射光路の光ファイバ出力端及び出射光路の光ファイバ入力端はそれぞれ真空チャンバ6の両端に固定接続され、ビームが安定して効率的に伝送できるように確保するために、入射光路の光ファイバ出力端は前記第1ウィンドウシート601に固定され、出射光路の光ファイバ入力端は第2ウィンドウシート602に固定される。
【0023】
合波レーザ光は真空チャンバ6上の第1ウィンドウシート601を通過して集光レンズ群7における一方のレンズを透過し、コンバイナ4が入射光路の光ファイバ出力端を介して出力する合波レーザ光をシリカ微粒子8に集束し、シリカ微粒子8の浮上及び励起を実現する。集光レンズ群7における他方のレンズはシリカ微粒子8を透過した合波レーザ光及びシリカ微粒子8を励起して発生した蛍光を収集し、収集された光情報は真空チャンバ6の第2ウィンドウシート602を通過した後に出射光路の光ファイバ入力端に結合され、出射光路の伝送を続ける。
【0024】
マイクロ波アンテナ9はマイクロ波ケーブル10により真空チャンバ6の外に位置するマイクロ波システム11に接続される。
【0025】
シリカ微粒子8には均一に分布し且つ配向が一致するNVカラーセンターを含有するダイヤモンド薄膜が成長する。シリカ微粒子8を用意するとき、まず蛍光除去処理されたシリカ材料を浮上粒子として用意し、寸法を100~1000nm範囲内にし、一般的に複屈折効果を有すべきである。且つ、シリカ粒子の表面にダイヤモンド薄膜が成長し、且つ電子照射及び焼鈍処理等のプロセスにより処理された後にダイヤモンド薄膜内にNVカラーセンターを含有する。
【0026】
集光レンズ群7の強い集束作用により、シリカ微粒子8は光圧により真空チャンバ内に浮上され、それによりレーザ光励起検出及びマイクロ波制御に影響せずに、シリカ微粒子8の表面のダイヤモンド薄膜に含まれるNVカラーセンターをシステム部材の固定接続から解消させる。シリカ微粒子の複屈折効果に基づいて、円偏光化された浮上レーザ光は一部のスピン角運動量をシリカ微粒子8の空間回転角運動量に変換し、更にシリカ微粒子及びNVカラーセンターがシステム全体に対する独立した高速回転を実現するようにし、
図2に示される。それと同時に、NVカラーセンターも高速で空間的に回転する過程において幾何学的位相を累積し、その後の検出及びデータ抽出等のステップによって該幾何学的位相に基づいて粒子の回転角速度を計算することができる。上記浮上及び回転過程において、532nmレーザ光はNVカラーセンターに対してスピン励起及び検出操作を行い、マイクロ波アンテナ9はNVカラーセンターの共振周波数特性に基づいてそれに3GHz程度のマイクロ波電磁界を与えてスピン制御を行い、532nmレーザ光による励起及びマイクロ波制御を行った後、NVカラーセンターは幾何学的位相情報を示すことができる蛍光を発し、該蛍光は他のレーザ光とともに集光レンズ7の後続光路を通過して出射光ファイバに収集される。
【0027】
出射光路と入射光路は同軸であり、出射光路において、真空チャンバ6、第1ビームスプリッタ12、第2ビームスプリッタ13、第2光ファイバ型λ/4波長可変板14及び偏光ビームスプリッタ15は順に光ファイバ2により接続され、蛍光検知器17、重心検知器18、差分検知器19はそれぞれマルチモード偏波保持特性を有する光ファイバ2により第1ビームスプリッタ12、第2ビームスプリッタ13、偏光ビームスプリッタ15に1対1で対応して接続され、光の伝送を実現し、蛍光検知器17、重心検知器18、差分検知器19は更にケーブルによりデータ処理及び分析システム20に接続され、蛍光検知器17にフィルタ16が更に設置される。
【0028】
出射レーザは第1ビームスプリッタ12を通過して電力を等分することで2束に分割され、半分の光ビームは透過波長範囲が600~800nmであるバンドパスフィルタ16に伝送され、フィルタリングされた蛍光が蛍光検知器17により収集される。残りの半分の光ビームは第2ビームスプリッタ13を通過した後に再び2束に分割され、一方の束が重心検知器18に入って、該重心検知器18により浮上粒子の重心運動状況を検出し、他方の束が第2光ファイバ型λ/4波長可変板14及び偏光ビームスプリッタ15を通過して差分検知器19の両端に入って、該差分検知器19により浮上レーザ光の偏光情報が代表するシリカ微粒子の回転情報を検出し、前記データ処理及び分析システム20は前記蛍光検知器17、重心検知器18及び差分検知器19により測定されたデータを処理及び分析する。
【0029】
蛍光検知器17により検出された蛍光に含まれるNVカラーセンターの累積した幾何学的位相Φに基づいて、
図2に示すように、Φ=ωtに基づいて、シリカ微粒子8の回転角速度ωを算出し、ここで、tが作用時間である。残りの半分の光ビームは第2ビームスプリッタ13を通過した後に再び2束に分割され、半分の光ビームが重心検知器18に到達して浮上粒子の重心運動状況を検出し、実験及び測定過程においてシリカ微粒子8の浮上過程及び運動状態を観察することに用いられ、実験及びテストの全体計画及びパラメータの調整をリアルタイムに行うことを容易にする。第2ビームスプリッタ13の後の残りの半分の光ビームが順に第2光ファイバ型波長可変板14(作用が1/2波長板と同等である)及び偏光ビームスプリッタ15を通過して差分検知器19に到達し、且つ差分検知器19の2つの検出端によりそれぞれ浮上レーザの異なる偏光情報を検出し、且つこれにより浮上レーザが浮上粒子8を通過する前後のエネルギー変化を計算し、このエネルギー変化がシリカ微粒子8に吸収される角運動量を代表し、且つこれにより浮上粒子の回転情報を推測することができ、その後でNVカラーセンター幾何学的位相に基づいて計算した回転角速度情報と比較及び検証を行う。最後に、データ処理及び分析システム20によって蛍光検知器17、重心検知器18、差分検知器19により検出された光学情報を1つずつ分析及び処理し、シリカ微粒子の浮上及び運動状態をリアルタイムに調節することにより、最終的に正確な角速度測定データを取得する。
【0030】
本発明の装置を利用して光学浮上角速度の測定を行う方法におけるステップは具体的に以下のとおりである。
【0031】
浮上レーザ1及び励起レーザ5の電力を設定し、それぞれ1565nm波長の浮上レーザ光及び532nm波長の励起レーザ光を発させ、浮上レーザ光は第1光ファイバ型λ/4波長可変板3を通過した後に円偏光に変換され、励起レーザ5が発する励起レーザ光とコンバイナ4により合波された後、真空チャンバ6内に位置する集光レンズ群7における一つのレンズに入射した後、シリカ微粒子8に集束し、シリカ微粒子8を浮上させる。
【0032】
マイクロ波システム11の周波数を調節し、マイクロ波アンテナを対応の周波数において動作させ、微粒子8にマイクロ波電磁界を供給し、且つ微粒子8のスピンを制御する。
【0033】
集光レンズ群7におけるもう一つのレンズはシリカ微粒子8を透過した合波レーザ光及びシリカ微粒子が励起された後に発生した蛍光を収集し、且つ収集された光情報が真空チャンバを通過した後に光ファイバに結合され、出射光路の伝送を続ける。
出射光路は第1ビームスプリッタ12を通過して2束に分割され、一方の束はフィルタ16に伝送され、フィルタリングされた蛍光が蛍光検知器17により収集され、他方の束は第2ビームスプリッタ13により分割された後、その一つの束が重心検知器18に入って、該重心検知器18により重心運動状況を検出し、もう一つの束が第2光ファイバ型λ/4波長可変板14及び偏光ビームスプリッタ15を通過して差分検知器19の両端に入って、該差分検知器19により浮上レーザ光の偏光情報が代表する微粒子の回転情報を検出し、前記データ処理及び分析システムは前記蛍光検知器、重心検知器及び差分検知器により測定されたデータを処理及び分析する。
【0034】
第1光ファイバ型λ/4波長可変板3を調整し、シリカ微粒子8に高速回転を実現させ、重心検知器18及び差分検知器19の検知結果に基づいて初期回転情報を計算する。
浮上レーザ1及び励起レーザ5の電力並びに第1光ファイバ型λ/4波長可変板3のパラメータをリアルタイムに調整し、重心検知器18及び差分検知器19の両方の信号が安定した(信号ジッターが5%以下の場合に信号が安定すると見なされる)後、マイクロ波システム11のパルス制御方式を変更し、蛍光検知器17によりシリカ微粒子のNVカラーセンターから発する蛍光信号を取得する。ホストコンピュータによるデータ処理によって蛍光が時間変化につれて変化する法則を取得し、蛍光変化値に基づいてNVカラーセンターの累積した幾何学的位相Φを計算し、且つ幾何学的位相と回転角速度との関係Φ=ωtに基づいて、シリカ微粒子8の回転角速度ωを算出し、ここで、tが作用時間である。
【0035】
最終的なテストデータの変化法則は
図3及び
図4に示されるとおりであり、該テスト結果によれば、本発明に係る装置及び方法は光学浮上固体原子スピン微粒子を利用して蛍光検出により幾何学的位相を分析するスキームを用いて、角速度の高精度測定を実現することができることが証明される。
【0036】
本発明に係る光学浮上固体原子スピン方法によって、固体スピンサンプルと測定システム全体との非接触、非固定接続の独立した高速回転を実現し、且つ最終的にNVカラーセンターの幾何学的位相原理によりその角速度を測定及び計算することができる。
【0037】
当業者であれば理解されるように、以上の説明は発明の好適な実例に過ぎず、発明を制限するためのものではなく、上記実例を参照して発明を詳しく説明したが、当業者であれば、依然として上記各実例に記載の技術案を修正し、又はその中の一部の技術的特徴に対して均等置換を行うことができる。発明の主旨及び原則内に行われる修正や均等置換等はいずれも発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0038】
1 浮上レーザ
2 光ファイバ
3 第1光ファイバ型波長可変板
4 コンバイナ
5 励起レーザ
6 真空チャンバ
7 集光レンズ群
8 シリカ微粒子
9 マイクロ波アンテナ
10 マイクロ波ケーブル
11 マイクロ波システム
12 第1ビームスプリッタ
13 第2ビームスプリッタ
14 第2光ファイバ型波長可変板
15 偏光ビームスプリッタ
16 フィルタ
17 蛍光検知器
18 重心検知器
19 差分検知器
20 データ処理及び分析システム
601 第1ウィンドウシート
602 第2ウィンドウシート
【手続補正書】
【提出日】2023-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置であって、
前記光学浮上角速度測定装置はシリカ微粒子(8)の光学浮上角速度を測定することに用いられる装置であり、前記シリカ微粒子(8)において、均一に分布し且つ配向が一致するNVカラーセンターを含有するダイヤモンド薄膜が成長し、
前記光学浮上角速度測定装置は入射光路と、出射光路と、真空チャンバ(6)と、前記真空チャンバ(6)内に位置する集光レンズ群(7)と、マイクロ波アンテナ(9)とを含み、
前記マイクロ波アンテナ(9)は、前記シリカ微粒子(8)をアライメントし、且つマイクロ波ケーブル(10)により前記真空チャンバ(6)の外に位置するマイクロ波システム(11)に接続され、
前記入射光路において、浮上レーザ(1)、第1光ファイバ型λ/4波長可変板(3)、コンバイナ(4)、真空チャンバ(6)が順に光ファイバにより接続され、励起レーザ(5)も光ファイバによりコンバイナ(4)に接続され、前記集光レンズ群(7)の中心が前記入射光路に位置し、測定を行う時にシリカ微粒子(8)が前記集光レンズ群(7)の中心に置かれ、前記集光レンズ群(7)が前記コンバイナ(4)から出力された合波レーザ光を前記シリカ微粒子(8)に集束することにより前記シリカ微粒子(8)の浮上及び励起を実現することに用いられ、
前記出射光路において、真空チャンバ(6)、第1ビームスプリッタ(12)、第2ビームスプリッタ(13)、第2光ファイバ型λ/4波長可変板(14)及び偏光ビームスプリッタ(15)が順に光ファイバにより接続され、蛍光検知器(17)、重心検知器(18)、差分検知器(19)がそれぞれ光ファイバにより第1ビームスプリッタ(12)、第2ビームスプリッタ(13)、偏光ビームスプリッタ(15)に1対1で対応して接続され、蛍光検知器(17)、重心検知器(18)、差分検知器(19)がデータ処理及び分析システム(20)に接続され、蛍光検知器(17)にフィルタ(16)が更に設置され、
前記データ処理及び分析システム(20)が重心検知器(18)及び差分検知器(19)の検知結果を収集して粒子浮上状態を決定し、更に蛍光検知器(17)によりシリカ微粒子のNVカラーセンター蛍光情報を取得することで対応する回転角速度情報を計算し、
前記光学浮上角速度測定装置は、
シリカ微粒子(8)に高速回転を実現させるように第1光ファイバ型λ/4波長可変板(3)を調整し、重心検知器(18)及び差分検知器(19)の検知結果に基づいて粒子浮上状態を決定し、且つ初期回転情報を計算し、浮上レーザ(1)及び励起レーザ(5)の電力並びに第1光ファイバ型λ/4波長可変板(3)のパラメータをリアルタイムに調整し、重心検知器(18)及び差分検知器(19)の両方の信号が安定した後、マイクロ波システム(11)のパルス制御方式を変更し、蛍光検知器(17)によりシリカ微粒子のNVカラーセンターの累積した幾何学的位相Φを取得し、Φ=ωtに基づいて、シリカ微粒子(8)の回転角速度ωを算出し、ここで、tが作用時間である
ことを特徴とする固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項2】
前記シリカ微粒子(8)の寸法は100~1000nm範囲内にある
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項3】
前記フィルタ(16)はバンドパスフィルタであり、波長透過範囲が600~800nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項4】
前記浮上レーザ(1)の動作波長は1565nmであり、前記励起レーザ(5)の動作波長は532nmである
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項5】
前記入射光路と出射光路は同軸であり、前記集光レンズ群(7)の中心は前記入射光路及び出射光路の軸線上に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項6】
前記集光レンズ群(7)は第1レンズ及び第2レンズを含み、前記第1レンズと第2レンズが対向して設置され、且つ焦点が重なり、前記シリカ微粒子(8)は前記第1レンズ及び第2レンズの焦点に位置し、
前記第1レンズの中心軸及び前記第2レンズの中心軸は前記入射光路及び出射光路と同軸であり、且つ前記第1レンズは前記コンバイナ(4)に近接して設置され、前記第2レンズは前記第1ビームスプリッタ(12)に近接して設置され、
前記第1レンズは、前記シリカ微粒子(8)の浮上及び励起を実現するように前記コンバイナ(4)が前記入射光路の光ファイバ出力端を介して出力する合波レーザ光を前記シリカ微粒子(8)に集束することに用いられ、前記第2レンズは、前記シリカ微粒子(8)を透過した合波レーザ光、及び前記シリカ微粒子(8)を励起して発生された蛍光を収集し、前記出射光路に伝送することに用いられる
ことを特徴とする請求項5に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項7】
前記真空チャンバ(6)の外壁の両側に第1ウィンドウシート(601)及び第2ウィンドウシート(602)がそれぞれ設けられ、前記コンバイナ(4)から出力された合波レーザ光は前記第1ウィンドウシート(601)を通過して前記第1レンズに伝送され、前記第2レンズにより収集された合波レーザ光及び蛍光は前記第2ウィンドウシート(602)を通過して前記出射光路の光ファイバ入力端に入ることにより、前記出射光路上の真空チャンバ(6)、第1ビームスプリッタ(12)、第2ビームスプリッタ(13)、第2光ファイバ型λ/4波長可変板(14)及び偏光ビームスプリッタ(15)において順に伝送される
ことを特徴とする請求項6に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。
【請求項8】
前記入射光路の光ファイバ出力端は前記第1ウィンドウシート(601)に固定され、前記出射光路の光ファイバ入力端は前記第2ウィンドウシート(602)に固定される
ことを特徴とする請求項7に記載の固体原子スピンの幾何学的位相に基づく光学浮上角速度測定装置。