(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155119
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20231013BHJP
H01L 21/76 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L27/146 D
H01L21/76 L
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133878
(22)【出願日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】17/716,079
(32)【優先日】2022-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507296388
【氏名又は名称】采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】VisEra Technologies Company Limited
【住所又は居所原語表記】No.12,Dusing Rd.1, Hsinchu Science Park,Hsin-Chu City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】弁理士法人とこしえ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 俊元
(72)【発明者】
【氏名】塗 宗儒
(72)【発明者】
【氏名】張 育淇
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 翰林
(72)【発明者】
【氏名】蔡 鴻仁
【テーマコード(参考)】
4M118
5F032
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA09
4M118CA02
4M118CA22
4M118CA34
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118GA08
4M118GB03
4M118GB07
4M118GB11
4M118GC09
4M118GC20
4M118GD04
4M118GD10
4M118GD15
5F032AA35
5F032AA44
5F032AA46
5F032BA06
5F032BA08
5F032CA15
5F032CA23
(57)【要約】
【課題】 イメージセンサの分離構造を提供する。
【解決手段】 センサユニットと、前記センサユニット内に配置された感知部と、前記感知部に対応する分離構造と、を備え、前記分離構造は、上面視において前記センサユニットを囲む第1のディープトレンチアイソレーション(DTI)構造と、前記第1のディープトレンチアイソレーション構造で横方向に囲まれ、前記第1のディープトレンチアイソレーション構造によって定義された前記センサユニットの角の近くに配置され、前記センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である第2のディープトレンチアイソレーション構造と、を含むイメージセンサ。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサユニットと、
前記センサユニット内に配置された感知部と、
前記感知部に対応する分離構造と、を備え、
前記分離構造は、
上面視において前記センサユニットを囲む第1のディープトレンチアイソレーション(DTI)構造と、
前記第1のディープトレンチアイソレーション構造で横方向に囲まれ、前記第1のディープトレンチアイソレーション構造によって定義された前記センサユニットの角の近くに配置され、前記センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である第2のディープトレンチアイソレーション構造と、を含むイメージセンサ。
【請求項2】
前記第1のディープトレンチアイソレーション構造は、前記センサユニットの面積を定義し、
上面視において前記第2のディープトレンチアイソレーション構造の面積は、前記センサユニットの面積の35%以下であり、
上面視において前記第2のディープトレンチアイソレーション構造の幅の限界寸法は180nm以下である請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
2つ以上の前記センサユニットがセンサユニットのグループを構成し、
前記センサユニットのグループは、上面視において中心点を有し、
前記センサユニットのグループの2つ以上の前記第2のディープトレンチアイソレーション構造は、前記中心点に対して対称である請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
センサユニットのグループを構成する2つ以上の前記センサユニットは、
前記センサユニットのグループに対応して配置されたマイクロレンズ、および
前記マイクロレンズ上にコンフォーマルに配置されたトップフィルムをさらに含み、
前記トップフィルムの屈折率は前記マイクロレンズの屈折率より低く、前記トップフィルムの屈折率は空気の屈折率より高い請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
2つ以上の前記センサユニットは、センサユニットのグループを構成し、
前記センサユニットのグループは、
2つ以上の前記感知部に配置されたカラーフィルタ層、
前記センサユニットのグループの前記カラーフィルタ層を横方向に囲むパーティショングリッド構造、および
前記パーティショングリッド構造内に埋め込まれた遮光構造をさらに含む請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
2つ以上の前記センサユニットはセンサユニットのグループを構成し、
前記第2のディープトレンチアイソレーション構造は、上面視において前記センサユニットのグループにわたる連続リング形状であり、
前記連続リング形状は円形、方形、または菱形である請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記第2のディープトレンチアイソレーション構造は、上面視において長方形、方形、円弧形、またはL字型であり、
前記第2のディープトレンチアイソレーション構造の屈折率は1.3~2.5である請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記第2のディープトレンチアイソレーション構造は、前記角から、前記センサユニットの少なくとも1つの隣接する角、または対角線上の角に向かって延在する請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記感知部および前記分離構造は基板内に埋め込まれる請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記第1のディープトレンチアイソレーション構造は、前記基板内に延在する第1の深さを有し、
前記第2のディープトレンチアイソレーション構造は、前記基板内に延在する第2の深さを有し、
前記第1の深さは前記第2の深さより大きく、前記第2の深さは1μm以下である請求項9に記載のイメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに関するものであり、特に、イメージセンサの分離構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサ(CISとしても知られている)などのイメージセンサは、デジタル静止画カメラ、デジタルビデオカメラなどの様々な撮像装置で広く用いられている。イメージセンサの光感知部は、周囲の色の変化を検出することができ、信号電荷は、光感知部で受光される光量に応じて生成されることができる。また、光感知部で生成された信号電荷が伝送されて増幅されることにより、画像信号が得られる。
【0003】
産業需要に基づき、画素サイズは縮小され続けてきた。高レベルのパフォーマンスを維持するために、位相差オートフォーカス(PDAF)画素の1つのグループが従来のセンサアレイに統合されることができる。この画素のグループによって受光された光は、カラーフィルタを介して集光し、底部の対応する感知部に集められ、装置の画像焦点が検出されることができる。しかしながら、画素サイズが縮小されたイメージセンサは、精度にわずかなオフセットが発生する可能性があり、装置の全体的な性能に大きな影響を与える可能性がある。従って、これらの、および関連する問題は、イメージセンサの設計および製造を通じて解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
イメージセンサの分離構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態では、イメージセンサは、センサユニット、センサユニット内に配置された感知部、および感知部に対応した位置に設けられる分離構造を含む。分離構造は、上面図から見てセンサユニットを囲む第1のディープトレンチアイソレーション(DTI)構造、および第1のディープトレンチアイソレーション構造で横方向に囲まれた第2のディープトレンチアイソレーション構造を含む。第2のディープトレンチアイソレーション構造は、第1のディープトレンチアイソレーション構造によって定義されたセンサユニットの角の近くに配置される。第2のディープトレンチアイソレーション構造は、センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【発明の効果】
【0006】
本開示におけるイメージセンサによれば、イメージセンサの性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による、イメージセンサの断面図である。
【
図1B】
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態による、イメージセンサの上面図である。
【
図2】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図3】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図4】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図5】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図6】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図7】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図8A】
図8Aは、本開示のもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図8B】
図8Bは、本開示のもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図8C】
図8Cは、本開示のもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図8D】
図8Dは、本開示のもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図8E】
図8Eは、本開示のもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図8F】
図8Fは、本開示のもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図9】
図9は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図10】
図10は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図11】
図11は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図12】
図12は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図13】
図13は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図14】
図14は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図15】
図15は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【
図16】
図16は、本開示のさらにもう1つの実施形態による、様々な設計を有するイメージセンサの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明及び例を読むことで、より完全に理解することができる。図面は、業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴が縮尺通りに描かれていない。実際、様々な特徴の寸法は、明確に説明できるようにするために、任意に拡大または縮小されることがある。次の開示では、異なる特徴を実施するために、多くの異なる実施の形態または実施例を提供する。本開示を簡潔に説明するために、複数の要素および複数の配列の特定の実施形態が以下に述べられる。これらはもちろん単に例示するためであり、それに限定するという意図はない。例えば、下記の開示において、第1の特徴が第2の特徴の上に形成されるということは、第1と第2の特徴が直接接触して形成される複数の実施形態を含むことができ、且つ第1と第2の特徴が直接接触しないように、付加的な特徴が第1と第2の特徴間に形成される複数の実施形態を含むこともできる。
【0009】
追加のステップが、例示された方法の前、間、または後に実施されてもよく、例示された方法のその他の実施形態では、いくつかのステップが置き換えられるか、または省略されてもよい。
【0010】
さらに、(以下の詳細な説明において)、「下の方」、「下方」、「下部」、「上」、「上方」、「上部」およびこれらに類する語のような、空間的に相対的な用語は、図において1つの要素または特徴と、別の要素と特徴との関係を記述するための説明を簡潔にするために用いられる。空間的に相対的な用語は、図に記載された方向に加えて、使用または操作する装置の異なる方向を包含することを意図している。装置は、他に方向づけされてもよく(90度回転、または他の方向に)、ここで用いられる空間的に相対的な記述は、同様にそれに応じて解釈され得る。
【0011】
本開示では、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語は、一般的に、所定値の+/-20%を意味し、より一般的に、所定値の+/-10%を意味し、より一般的に、所定値の+/-5%を意味し、より一般的に、所定値の+/-3%を意味し、より一般的に、所定値の+/-2%を意味し、より一般的に、所定値の+/-1%を意味し、さらにより一般的に、所定値の+/-0.5%を意味する。本開示の所定値は、近似値である。即ち、「約」、「およそ」、および「実質的に」という用語の具体的な説明がないとき、所定値は、「約」、「およそ」、および「実質的に」の意味を含む。
【0012】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0013】
本開示は、以下の実施形態において同じ構成要素の符号または文字を繰り返し用いる可能性がある。繰り返し用いる目的は、簡易化した、明確な説明を提供するためのもので、説明される様々な実施形態および/または構成の関係を限定するものではない。
【0014】
画素サイズの継続的な縮小化に応じて、各画素の受光量、および画素間の受光量の均一性が重要な関心事となっている。イメージセンサのうち、より小さい画素の受光量を向上させる1つの方法が、センサユニット(位相差オートフォーカス(PDAF)画素とも呼ばれる)の1つのグループを統合する方法である。本開示のいくつかの実施形態によれば、光がこのグループ内の各センサユニットによって均一に受光されたとき、イメージセンサは統一色の画像を表示することができる。しかしながら、各センサユニットが受光した光が不均一な場合、イメージセンサに色のばらつきが生じる。センサユニットのグループは、装置全体の画像フォーカスを検出し、追跡することができ、受信した信号によって色を決定することもできる。従来、全てのグループのセンサユニット(位相差オートフォーカス画素のグループなど)の上方には、単一のマイクロレンズが配置される。言い換えると、グループ内の全てのセンサユニットは、単一のマイクロレンズを共有し、残りのセンサユニットのそれぞれはその上部に配置された1つのマイクロレンズを有する。センサユニットのグループの上の単一のマイクロレンズは、光を一緒に集光させて追跡と検出を可能にすることができる。例えば、光が傾斜した角度で入射したとき、グループ内のセンサユニットのうちの1つは、もう1つのセンサユニットよりも多くの光を受光することができ、それによりセンサユニット間の信号読み取りに基づき、入射光の方向が正確に決定されることができる。
【0015】
理想的な状態では、センサユニットのグループの上の単一のマイクロレンズは、上面図から見て入射光線がセンサユニットのグループの中心点に集光して光スポットを形成させる。センサユニットのグループは、多くの場合、アレイに配置され、各センサユニットは、ディープトレンチアイソレーション(DTI)構造で横方向に囲まれている。言い換えれば、ディープトレンチアイソレーション構造は、センサユニットのアレイを区画化するグリッド構造であり得る。例えば、アレイが2×2に配置されたとき、光スポットが収束する中心点は、ディープトレンチアイソレーション構造の交差する位置に位置されることができる。ディープトレンチ構造を通して、光スポットは、基板に埋め込まれた周囲の感知部に向かってさらに散乱され、受光することができる。マイクロレンズ構造の意図しない、ずれなどのプロセス変動が発生した場合、光スポットがセンサユニットのグループの中心点からずれる可能性がある。その結果、光スポットから散乱された光線は、センサユニットのグループを超えて異なる色の隣接するユニットに伝送される可能性があり、これにより望ましくないクロストークを生じる可能性がある。
【0016】
センサユニットのサイズの継続的な縮小により、マイクロレンズ構造の位置合わせが正確であっても(現在の精密技術では依然として大きな課題である)、光スポットから散乱された光線は、依然としてセンサユニットのグループを超えて伝送される可能性があることを理解されたい。これは、光線の進行経路が短すぎるため(センサユニットのサイズにより)、且つ光線がセンサユニットのグループの境界に到達する前に基板材料に完全に吸収されない可能性があるためである。より大きなセンサユニットでは、この問題はそれほど問題にならない可能性がある。しかしながら、業界ではセンサユニットの小型化が進んでいるため、イメージセンサのクロストークが顕著に現れる。
【0017】
光線が所定のセンサユニットで適切且つ均一に受信されることができないとき、表示性能が低下する可能性がある。例えば、1つの個別のセンサユニットがセンサユニットのいくつかのグループのそれぞれから選択され、組み合わされて第1の画素を形成するとき、第1の画素は、各選択されたセンサユニットから読み取られた信号を蓄積することにより特定の色を表示することができる。別の個々のセンサユニットがセンサユニットの同じグループのそれぞれから選択され、組み合わされて第2の画素を形成したとき、第2の画素は、各選択されたセンサユニットから読み取られた信号を蓄積することにより特定の色を表示することができる。理想的には、第1の画素と第2の画素は同じ色を表示することである。しかしながら、各グループ内のセンサユニットが異なる光強度を受光する場合、隣接するユニットへの光漏れとなる可能性があり、センサユニット間で変換される信号が大幅に異なる可能性がある。その結果、第1の画素と第2の画素の間に大幅な色差が生じ、チャネルの不均衡を引き起こし、表示される画像の品質に影響を与える可能性がある。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態によれば、既存のディープトレンチアイソレーション構造に加えて、革新的な追加のディープトレンチアイソレーション構造が各センサユニット内に配置されて、上述の問題に対処することができる。本開示の追加のディープトレンチアイソレーション構造をセンサユニット内に組み込むことにより、センサユニットのグループを超えて潜在的に進む可能性のある光線を遮断することができ、光線は、センサユニットのグループの中心に向かって強制的に反射し戻す可能性がある。従って、意図したようにセンサユニットのグループ内に光線をさらに閉じ込めることにより、クロストークが排除されることができ、チャネルの不均衡の影響も減少することができる。さらに、クロストークとチャネルの不均衡の改善により、量子効率も向上されることができる。
【0019】
図1Aは、本開示のいくつかの実施形態による、イメージセンサ10の断面図である。いくつかの実施形態では、イメージセンサは、実際には数百万のセンサユニットを含み得る。簡潔にするために、
図1Aは実際のイメージセンサの一部のみを示している。
図1Aに示されたイメージセンサ10は、互いに隣接して配置されたセンサユニット100Aおよび100Bの2つのグループを含む。センサユニット100Aおよび100Bのグループのうちの1つの上面図(
図1Bに図示)からみて、センサユニット100Aおよび100Bのグループのそれぞれは、2×2に配置された4つのセンサユニットを含み得るが、本開示はそれに限定されない。例えば、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループは、m×n個の光電変換素子に対応する位置に設けることができ、ここでのmおよびnは、同じまたは異なってもよい正の整数であるが、本開示はそれらに限定されない。説明のために、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループは両方とも、1つの左センサユニットおよび1つの右センサユニットを含む。特に、センサユニット100Aのグループは、左センサユニット100A-Lおよび右センサユニット100A-Rを含み、センサユニット100Bのグループは、左センサユニット100B-Lおよび右センサユニット100B-Rを含む。
【0020】
図1Aに示されるように、1つのマイクロレンズ122が、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれに配置されることができ、光スポット130が、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれの中心に集光されることができることに留意されたい。従来の設計では、ディープトレンチアイソレーション構造106は、左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-Rのそれぞれを囲むように配置されることができる。そのため、ディープトレンチアイソレーション構造106は、境界(boundary)ディープトレンチアイソレーション構造と見なすこともでき、左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-Rのそれぞれのサイズ(面積)を定義する。明確にするために、ディープトレンチアイソレーション構造106は、以下、第1のディープトレンチアイソレーション構造106と呼ばれる。第1のディープトレンチアイソレーション構造106だけで、出射(outbound)光線を遮断して反射し戻すことができるが、センサユニットのサイズの縮に伴い、第1のディープトレンチアイソレーション構造106だけでは徐々に不十分となる。第2のディープトレンチアイソレーション構造108の存在は、光の反射確率を増加させ、光線がセンサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれを超えて進む確率を減少させることができる。さらに、本発明者は、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、上面図から見て各左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-R内の水平中線(middle line)または垂直中線に対して非対称であるべきであることを発見した。非対称の特徴は、
図1Bを参照して詳細に説明される。
【0021】
図1Aに示すように、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれは、複数の感知部104、カラーフィルタ層112、およびマイクロレンズ122を含む。複数の感知部104は、基板102に埋め込まれることができる。さらに、第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108も基板102内に埋め込まれる。本開示のいくつかの実施形態によれば、第1のディープトレンチアイソレーション構造106は、各感知部104を横方向に分離し、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各感知部104の上方に配置される。いくつかの実施形態では、基板102は、画像センサ10の全てのセンサユニットによって共有される単一の構造であることができる。さらに、反射防止層110が基板102上に配置されることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、基板102は、例えば、ウェハまたはチップであり得るが、本開示は、それに限定されない。いくつかの実施形態では、基板102は、半導体基板、例えばシリコン基板であってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、半導体基板は、ゲルマニウムを含む元素半導体、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)、ヒ化ガリウム(GaAs)、リン化ガリウム(GaP)、リン化インジウム(InP)、ヒ素化インジウム(InAs)、および/またはアンチモン化インジウム(InSb)を含む化合物半導体、シリコンゲルマニウム(SiGe)合金、リン化ガリウム砒素(GaAsP)合金、リン化アルミニウムインジウム(AlInAs)合金、リン化アルミニウムガリウム(AlGaAs)合金、リン化ガリウムインジウム(GaInAs)合金、リン化ガリウムインジウム(GaInP)合金、および/またはリン化ガリウムインジウム砒素(GaInAsP)合金、或いはそれらの組み合わせを含む合金半導体であってもよい。いくつかの実施形態では、基板102は、シリコン基板または有機光電変換層などの光電変換基板であってもよい。
【0023】
もう1つの実施形態では、基板102は、半導体オンインシュレータ(SOI)基板であってもよい。半導体オンインシュレータ基板は、ベースプレート、ベースプレート上に配置された埋め込み酸化物層、および埋め込み酸化物層上に配置された半導体層を含み得る。さらに、基板102は、N型またはP型の導電型であってもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、基板102は、例えば、イオン注入および/または拡散プロセスによって形成された様々なP型ドープ領域および/またはN型ドープ領域(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、トランジスタ、フォトダイオードなどが、第1のディープトレンチアイソレーション構造106によって規定された活性領域に形成されてもよい。
【0025】
上述のように、基板102は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108を含むことができる(これらを総称して、分離構造と呼ぶことがある)。いくつかの実施形態では、第1のディープトレンチアイソレーション構造106は、活性領域を規定し、基板102内または基板102上の活性領域要素を電気的に分離することができるが、本開示はそれに限定されない。前述のように、第1のディープトレンチアイソレーション構造106は、光スポット130の散乱を助けることができる。いくつかの実施形態では、第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、その上に集光されている入射光線を反射および屈折させることができる。もう1つの実施形態では、追加の分離構造が代替として適用されてもよい。シャロートレンチアイソレーション(STI)構造とシリコン局所酸化(LOCOS)構造は、他の分離構造の例である。
【0026】
図1Aに示すように、第1のディープトレンチアイソレーション構造106は、上面図から見て左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-Rを囲み、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106によって囲まれることができる。本開示のいくつかの実施形態によれば、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106によって定義(区画)された左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-Rの角の近くに配置されることができる。第1のディープトレンチアイソレーション構造106は、基板102内に延在する第1の深さD1を有し、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、基板102内に延在する第2の深さD2を有する。いくつかの実施形態では、第1の深さD1は、第2の深さD2より大きい。本開示の特定の実施形態では、第2の深さD2は、約1μm以下であることができる。
【0027】
前述のように、本開示の第2のディープトレンチアイソレーション構造108を組み込むことは、量子効率を向上させ、クロストークおよびチャネルの不均衡を排除することができる。いくつかの実施形態では、量子効率は、光電変換効率であり、これは、どの程度効率的な入射光を電気信号に変換することができるかの尺度である。クロストークは、所望の光の色に干渉する異なる光の色の信号の読み取りである。チャネルの不均衡は、受光した最も強い光強度と受光した最も弱い光強度の比率であり、センサユニットのグループ内の光の受光の均一性の尺度である。言い換えると、より低い量子効率、より高いクロストークおよびチャネルの不均衡は、イメージセンサのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、望ましくない特性である。第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、上記の問題に効果的に対処し、より高い量子効率およびより少ないクロストークおよびチャネルの不均衡につながることができる。
【0028】
基板がシリコンでできている実施形態では、シリコン材料の媒体内を進む光線は、媒体内で比較的長い波長および比較的弱い吸収の特性を有する可能性がある。そのため、散乱した光線は、異なる色の隣接するセンサユニット(特により小さいサイズのセンサユニット)内に伝送される可能性が高くなり、深刻なクロストークを生じることになる。第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-R内の水平中線または垂直中線に対して対称的な特徴を有するように設計された場合、光エネルギーの半分だけが閉じ込められることができ、残りの半分が失われる可能性があり、依然として顕著なクロストーク効果が生じる。本開示のいくつかの実施形態によれば、第2のディープトレンチアイソレーション構造108の非対称の特徴は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106と第2のディープトレンチアイソレーション構造108の両方が部分的に閉じ込められた空間を形成することを必要とし、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれの中心の周りに配向されることができる。部分的に閉じ込められた空間は、光スポット130のそれぞれがある位置に対応することもできることに留意されたい。
【0029】
引き続き
図1Aに示すように、第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108の配置は、光線L1および光線L2が部分的に閉じ込められた空間に送り込まれるようにする。センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループの中心の周りに配向された閉じ込め特性は、光線L1および光線L2の進行経路を増加させ、光線L1および光線L2が複数の感知部104によってより効率的に受光されるようにし、これにより、量子効率とクロストークを向上させる。より具体的には、光線L2などの光線が隣接するセンサユニットに伝送されたとしても、伝送は依然として同じカラーユニット内で行われ得る。
図1Aに示されるように、光線L2は、左センサユニット100A-Lから右センサユニット100A-Rへ、右センサユニット100A-Rから左センサユニット100A-Lへ、左センサユニット100B-Lから右センサユニット100B-Rへ、または右センサユニット100B-Rから左センサユニット100B-Lへ進むことができる。さらに、光線L2は、左センサユニット100A-Lと右センサユニット100A-Rとの間、または左センサユニット100B-Lと右センサユニット100B-Rとの間の不均一な光の受光を補償することができ、経路の不均衡が改善される。
【0030】
光線L1および光線L2の観点から、基板102の内部を進む光は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106と第2のディープトレンチアイソレーション構造108によって捕捉される(または挟まれる)ことができる。第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108は両方とも、基板102の材料の屈折率よりも低い屈折率を有するため、光は、高屈折率の材料と低屈折率の材料との間の界面(例えば、第1のディープトレンチアイソレーション構造106と基板102との間の界面、または第2のディープトレンチアイソレーション構造108と基板102との間の界面)で反射されることができる。第2のディープトレンチアイソレーション構造108の追加は、光伝搬(optical propagation)をさらに閉じ込めることができる。その結果、伝搬媒体は、複数の感知部104によるより高い光の受光のための導波路効果を増強するために、より高い実効屈折率(effective index)を有することができる。
【0031】
より高い実効屈折率の媒体では(第2のディープトレンチアイソレーション構造108の存在により)、光伝搬は、反射のみで、散乱されない。第2のディープトレンチアイソレーション構造108の第2の深さD2が、第1のディープトレンチアイソレーション構造106の第1の深さD1よりも小さくなるように設計することによって、基板102の内部を進む光も、複数の感知部104に到達する前に(第2のディープトレンチアイソレーション構造108の存在なしに)より低い実効屈折率の媒体を通って伝搬することができる。より低い実効屈折率の媒体では、光伝搬も散乱されることができる。本開示のいくつかの実施形態によれば、光線L1は、それぞれの感知部104に向かって反射されることができ、光線L2は、同じグループのセンサユニット内の隣接する感知部104に向かって散乱されることができる。
【0032】
例えば、光線L2は、左センサユニット100A-Lから右センサユニット100A-Rへ、右センサユニット100A-Rから左センサユニット100A-Lへ、左センサユニット100B-Lから右センサユニット100B-Rへ、または右センサユニット100B-Rから左センサユニット100B-Lへ伝搬することができる。センサユニット100Aのグループ内またはセンサユニット100Bのグループ内を進む光線は同じ色であるため、左センサユニット100A-Lと右センサユニット100A-Rとの間、または左センサユニット100B-Lと右センサユニット100B-Rとの間の光伝搬は、大きなクロストークを受けない可能性がある。複数の感知部104が、反射光線(光線L1)と散乱光線(光線L2)の両方を含むより長い光路で光を受光するようにすることによって、量子効率がさらに向上されることができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108の形成は、例えば、絶縁層を基板102上に形成することを含むことができる。フォトリソグラフィのパターニングおよびエッチングにより、トレンチが基板102内に延在して形成されることができる。フォトリソグラフィプロセスは、レジストコーティング、ソフトベーキング、露光、露光後ベーキング、現像など、またはそれらの組み合わせを含むことができる。エッチングプロセスは、ドライエッチング、ウェットエッチングなど、またはそれらの組み合わせを含むことができる。エッチングパラメータを制御することにより、異なる深さのトレンチが生成されることができ、後続して形成される第1のディープトレンチアイソレーション構造106および第2のディープトレンチアイソレーション構造108に対応する。
【0034】
次に、豊富な窒素含有材料(シリコン酸窒化物など)のライナーがトレンチに沿ってコンフォーマルに成長されることができる。その後、絶縁材料(二酸化ケイ素、窒化ケイ素、または酸窒化ケイ素など)が、任意の適切な堆積プロセス、例えば、化学蒸着(CVD)、高密度プラズマ化学蒸着(HDP-CVD)、プラズマ化学気相成長、流動性化学蒸着(FCVD)、準大気圧化学蒸着(sub-atmospheric chemical vapor deposition; SACVD)など、またはそれらの組み合わせでトレンチ内に充填されることができる。次いでアニーリングプロセスがトレンチ内の絶縁材料に実行され、次いで基板102上に化学機械研磨などの平坦化プロセスが実行されて過剰な絶縁材料を除去し、トレンチ内の絶縁材料が基板102の上面と同一平面になるようにする。
【0035】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第2のディープトレンチアイソレーション構造108の屈折率は、およそ1.3~2.5の間である。第1のディープトレンチアイソレーション構造106の屈折率は、第2のディープトレンチアイソレーション構造108の屈折率より大きいか、等しいか、または小さくてもよい。屈折率は、光の速度を変化させる物質の特性であり、真空中の光の速度を物質内の光の速度で割って得られた値である。光が2つの異なる材料間をある角度で進むとき、その屈折率が光の透過(屈折)の角度を決める。
【0036】
図1Aに示すように、反射防止層110が基板102上に配置されている。いくつかの実施形態では、反射防止層110は、複数の感知部104に伝送される光の反射を減少させるように構成される。いくつかの実施形態では、反射防止層110は、感知部104のアレイに対応して(または平行に)水平に配置される。いくつかの実施形態では、反射防止層110の材料は、SiO
xN
y(ここでは、xおよびyは、0~1の範囲にある)を含むことができる。反射防止層110は、任意の適切な堆積プロセスによって形成されることができる。
【0037】
上述のように、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループは、反射防止層110上に配置されたカラーフィルタ層112をそれぞれ含むことができる。いくつかの実施形態では、カラーフィルタ層112の高さは、約0.3μmから2.0μmの間であることができる。特定の実施形態では、カラーフィルタ層112の高さは、約0.9μmであることができる。いくつかの実施形態では、カラーフィルタ層112は、赤色、緑色、青色、白色、または赤外線であり得る複数のユニットを含んでもよい。カラーフィルタ層112の各ユニットは、イメージセンサ10のそれぞれの感知部104に対応することができ、ユニットの色は、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれの要求によって決まる。基板102は、フィルタリングされた光線を吸収し、自由電子を生成することができ、自由電子は、次いで、それぞれの感知部104に向かって進む。フォトダイオードなどの個々の感知部104は、受信した光信号を、センサユニットグループ100Aおよびセンサユニットグループ100Bの電気信号にそれぞれ変換することができる。いくつかの実施形態では、同じグループ内のセンサユニットは、同じ色のユニットを有してもよい。いくつかの実施形態では、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループは、パーティショングリッド(partition grid)構造114によって互いに分離されており、これについては後で詳細に説明する。本開示のいくつかの実施形態によれば、カラーフィルタ層112は、反射防止層110上およびパーティショングリッド構造114によって規定された空間内に堆積される。カラーフィルタ層112は、異なるステップでコーティング、露光、および現像プロセスによって順次に形成されることができる。あるいは、カラーフィルタ層112は、インクジェット印刷によって形成されてもよい。
【0038】
図1Aに示すように、パーティショングリッド構造114は、カラーフィルタ層112の1つまたは複数のユニットの間に配置されている。例えば、パーティショングリッド構造114の中心線(図示せず)は、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループの境界を規定することができる。本開示のいくつかの実施形態によれば、パーティショングリッド構造114は、カラーフィルタ層112の各ユニットよりも低い屈折率を有することができる。本開示のいくつかの実施形態によれば、パーティショングリッド構造114の屈折率は、約1.00から1.99の間である。入射光がカラーフィルタ層112に入射したとき、パーティショングリッド構造114は、特定のユニット内の光線を分離して、光トラッピング機能として機能することができる。
【0039】
パーティショングリッド構造114の材料は、透明な誘電体材料を含んでもよい。まず、パーティション材料層が反射防止層110上にコーティングされる。次に、ハードマスク層(図示せず)がパーティション材料層上にコーティングされる。いくつかの実施形態では、ハードマスク層の材料はフォトレジストである。フォトリソグラフィプロセスがハードマスク層に実行されてパターン化する。次に、エッチングプロセスがパターン化されたハードマスク層を用いて、パーティション材料層に実行される。エッチングプロセスは、ドライエッチングであってもよい。エッチングプロセスの後、パーティション材料層の一部が反射防止層110上で除去され、複数の開口部がその中に形成される。上述のように、開口部は、その後、カラーフィルタ層112で充填される。
【0040】
図1Aに引き続き示すように、遮光構造116は、センサユニット100Aのグループとセンサユニット100Bのグループとの間の反射防止層110上に配置されている。いくつかの実施形態では、遮光構造116は、パーティショングリッド構造114内に埋め込まれている。いくつかの実施形態では、パーティショングリッド構造114は、イメージセンサ10の設計要件に応じて、遮光構造116よりも高くてもよい。いくつかの実施形態では、遮光構造116は、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループの境界にまたがっている。即ち、遮光構造116は、任意の2つの隣接するオートフォーカスセンサユニットによって共有されるように配置されている(例えば、右センサユニット100A-Rおよび左センサユニット100B-L)。遮光構造116の配置は、カラーフィルタ層112に対応したユニットの下にある感知部104のうちの1つが、受信信号の精度に影響を及ぼす可能性がある異なる色の隣接するユニットからの付加の光を受光するのを防ぐことができる。本開示のいくつかの実施形態では、遮光構造116の高さは、約0.005μmから2.000μmの間であってもよい。いくつかの実施形態では、遮光構造116の材料は、不透明な金属(タングステン(W)、アルミニウム(Al)など)、不透明な金属窒化物(窒化チタン(TiN)など)、不透明な金属酸化物(酸化チタン(TiO)など)、他の適切な材料、またはそれらの組み合わせを含むことができるが、本開示はそれらに限定されない。遮光構造116は、反射防止層110上に金属層を堆積し、次いでフォトリソグラフィおよびエッチングプロセスを用いて金属層をパターン化し、遮光構造116を形成することによって形成されることができるが、本開示はそれに限定されない。
【0041】
図1Aに示すように、マイクロレンズ材料層120は、カラーフィルタ層112およびパーティショングリッド構造114上に配置されている。いくつかの実施形態では、マイクロレンズ材料層120の材料は、透明な材料であり得る。例えば、材料は、ガラス、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、他の任意の適用可能な材料、またはそれらの組み合わせを含み得るが、本開示はそれらに限定されない。本開示のいくつかの実施形態によれば、複数のマイクロレンズ122は、マイクロレンズ材料層120上に配置されている。いくつかの実施形態では、複数のマイクロレンズ122は、センサユニット100Aのグループおよびセンサユニット100Bのグループのそれぞれに対応するようにマイクロレンズ材料層120の上部をパターン化することによって形成され得る。複数のマイクロレンズ122は、マイクロレンズ材料層120から形成されるため、複数のマイクロレンズ122およびマイクロレンズ材料層120は、同じ材料を共有する。
【0042】
図1Aに引き続き示すように、トップフィルム124は、複数のマイクロレンズ122の表面上にコンフォーマルに堆積されることができる。いくつかの実施形態では、トップフィルム124は、イメージセンサ10の表面全体を覆う連続構造である。本開示のいくつかの実施形態によれば、トップフィルム124の材料は、マイクロレンズ122(またはマイクロレンズ材料層120)の材料の屈折率よりも低い屈折率を有する。トップフィルム124の材料の屈折率は、空気の屈折率より高い。いくつかの実施形態では、空気の屈折率とマイクロレンズ122の屈折率間には大きな差がある。屈折率間の大きな差は、いくつかの入射光線が、カラーフィルタ層112に屈折する代わりに、マイクロレンズ122の表面から外方へ反射させる可能性がある。これは、イメージセンサ10の光学エネルギーを失わせ、複数の感知部104が受光すべき光強度の量を減少させる。トップフィルム124の追加は、周囲の空気とマイクロレンズ122間の大きな屈折差の間の緩衝となることができ、それにより、光エネルギーの損失を最小限に抑えることができる。いくつかの実施形態では、トップフィルム124は、例えば、ガラス、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、他の適切な材料、またはそれらの組み合わせを含む透明材料であり得るが、本開示はそれらに限定されない。トップフィルム124の形成は、例えば、スピンオンコーティングプロセス、化学蒸着(CVD)、物理蒸着(PVD)、原子層堆積(ALD)、他の適切な方法、またはそれらの組み合わせを含むことができる堆積プロセスを含んでもよい。
【0043】
特定の実施形態では、左センサユニット100A-L、右センサユニット100A-R、左センサユニット100B-L、および右センサユニット100B-R内の第2のディープトレンチトレンチ構造108を有する画像センサ10は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106のみを有する従来のイメージセンサと比較される。要約すると、イメージセンサ10の量子効率は、従来のイメージセンサの量子効率より6%高く、イメージセンサ10のクロストークは、従来のイメージセンサのクロストークより14%低く、且つイメージセンサ10のチャネルの不均衡も、従来のイメージセンサのチャネルの不均衡より14%低い。従って、本開示の設計は、イメージセンサの性能を向上させることができる。
【0044】
図1Bは、本開示のいくつかの実施形態による、イメージセンサ10の上面図である。
図1Aは、
図1Bの線A-A’から得られた断面図であることに留意されたい。前述のように、センサユニット100Aのグループまたはセンサユニット100Bのグループのそれぞれは、2×2に配置された4つのセンサユニットを含み得る。
図1Bでは、センサユニットの4つのグループが提供され、これらも2×2に配置される。即ち、4×4に配置された全部で16個のセンサユニットがある。説明のために、反射防止層110、カラーフィルタ層112、パーティショングリッド構造114、遮光構造116、およびトップフィルム124は省略される。いくつかの実施形態では、基板102は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106のグリッド形態によって16個のセンサユニットに区画化される。第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、第1のディープトレンチアイソレーション構造106によって囲まれる。さらに、マイクロレンズ122の位置も破線で示される。前述のように、各マイクロレンズ122は、センサユニットの1つのそれぞれのグループに対応する。
【0045】
図1Bに示すように、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は参照用に示されている。いくつかの実施形態では、中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。本開示の特定の実施形態では、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、180nm以下の幅、および任意のセンサユニットの長さ以下の長さを有する長方形である。第2のディープトレンチアイソレーション構造108の形状はそれに限定されない。本開示のいくつかの実施形態によれば、上面図から見た第2のディープトレンチアイソレーション構造108の面積は、センサユニットのグループを越えて進む可能性のある散乱光線が適切に遮断され得る限り、任意のセンサユニットの面積の35%以下である。
【0046】
図2、3、4、5、6、および7は、本開示のいくつかの実施形態による、様々な設計のイメージセンサ10の上面図である。前述のように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、上面図から見てセンサユニット内の角の近くに配置されることができる。以下の例では、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、その角から、センサユニットの少なくとも1つの隣接する角、または対角線上の角に向かって延在することができる。第2のディープトレンチアイソレーション構造108の形状は、その面積が任意のセンサユニットの面積の35%以下に維持される限り、変わることができる。説明のために、反射防止層110、カラーフィルタ層112、パーティショングリッド構造114、遮光構造116、およびトップフィルム124は省略される。基板102、第1のディープトレンチアイソレーション構造106、第2のディープトレンチアイソレーション構造108、およびマイクロレンズ122の特徴は、
図1Bに示されたものと同様であり、繰り返しを避けるために、詳細はここでは再度説明されない。
【0047】
図2に示すように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108はL字型である。マイクロレンズ122は、センサユニットのグループにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態によれば、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中央線または垂直中央線に対して非対称である。
【0048】
図3に示すように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は円弧形である。マイクロレンズ122は、センサユニットのグループにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態によれば、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中央線または垂直中央線に対して非対称である。
【0049】
図4に示すように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は方形である。マイクロレンズ122は、センサユニットのグループにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態によれば、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中央線または垂直中央線に対して非対称である。
【0050】
図5に示すように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、上面図から見てセンサユニットのグループ全体のそれぞれにわたる菱形の連続リング構造である。マイクロレンズ122は、センサユニットのグループにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態によれば、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中央線または垂直中央線に対して非対称である。
【0051】
図6に示すように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、上面図から見てセンサユニットのグループ全体のそれぞれにわたる方形の連続リング構造である。マイクロレンズ122は、センサユニットのグループにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態によれば、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中央線または垂直中央線に対して非対称である。
【0052】
図7に示すように、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、上面図から見てセンサユニットのグループ全体のそれぞれにわたる円形の連続リング構造である。マイクロレンズ122は、センサユニットのグループにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態によれば、イメージセンサ10のセンサユニットの各グループは、同じ色であり得る。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中央線または垂直中央線に対して非対称である。
【0053】
図8A-8Fは、本開示の他の実施形態による、様々な設計のイメージセンサ20の上面図である。
図1Bに示されたイメージセンサ10と比較して、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの全てのグループに存在し得るわけではない。説明のために、反射防止層110、カラーフィルタ層112、パーティショングリッド構造114、遮光構造116、およびトップフィルム124は省略される。基板102、第1のディープトレンチアイソレーション構造106、第2のディープトレンチアイソレーション構造108、およびマイクロレンズ122の特徴は、
図1Bに示されたものと同様であり、繰り返しを避けるために、詳細はここでは再度説明されない。
【0054】
図8Aに示すように、2×2に配置されたセンサユニットの4つのグループのうち、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの4つのグループのうちの2つにのみ存在する。例えば、センサユニットの緑色のグループがセンサユニットの他の色のグループより、センサユニットの隣接するグループに向かって大幅に多くのクロストークを与える傾向があるときには、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、センサユニットの緑色のグループに配置されるだけでよい可能性がある。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は(存在する場合)、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0055】
図8Bに示すように、2×2に配置されたセンサユニットの4つのグループのうち、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの4つのグループのうちの1つにのみ存在する。例えば、センサユニットの赤色のグループがセンサユニットの他の色のグループより、センサユニットの隣接するグループに向かって大幅に多くのクロストークを与える傾向があるときには、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、センサユニットの赤色のグループに配置されるだけでよい可能性がある。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は(存在する場合)、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0056】
図8Cに示すように、2×2に配置されたセンサユニットの4つのグループのうち、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの4つのグループのうちの1つにのみ存在する。例えば、センサユニットの青色のグループがセンサユニットの他の色のグループより、センサユニットの隣接するグループに向かって大幅に多くのクロストークを与える傾向があるときには、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、センサユニットの青色のグループに配置されるだけでよい可能性がある。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は(存在する場合)、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0057】
図8Dに示すように、2×2に配置されたセンサユニットの4つのグループのうち、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの4つのグループのうちの3つに存在する。例えば、センサユニットの緑色および赤色のグループがセンサユニットの他の色のグループより、センサユニットの隣接するグループに向かって大幅に多くのクロストークを与える傾向があるときには、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、センサユニットの緑色および赤色のグループに配置されるだけでよい可能性がある。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は(存在する場合)、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0058】
図8Eに示すように、2×2に配置されたセンサユニットの4つのグループのうち、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの4つのグループのうちの3つに存在する。例えば、センサユニットの緑色および青色のグループがセンサユニットの他の色のグループより、センサユニットの隣接するグループに向かって大幅に多くのクロストークを与える傾向があるときには、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、センサユニットの緑色および青色のグループに配置されるだけでよい可能性がある。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は(存在する場合)、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0059】
図8Fに示すように、2×2に配置されたセンサユニットの4つのグループのうち、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、センサユニットの4つのグループのうちの2つにのみ存在する。例えば、センサユニットの赤色および青色のグループがセンサユニットの他の色のグループより、センサユニットの隣接するグループに向かって大幅に多くのクロストークを与える傾向があるときには、第2のディープトレンチアイソレーション構造108が、センサユニットの赤色および青色のグループに配置されるだけでよい可能性がある。中心点140は、「同じ色の」ユニットのグループの中心に位置する。本開示のいくつかの実施形態によれば、センサユニットの各グループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は(存在する場合)、中心点140に対して対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0060】
図9、10、11、12、13、14、15、および16は、本開示のさらに他の実施形態による、様々な設計のイメージセンサ30の上面図である。
図1Bに示されたイメージセンサ10と比較して、センサユニットの各グループも、2×2に配置された4つのセンサユニットを含むことができるが、センサユニットの16のグループが提供され、4×4に配置される。即ち、8×8に配置された全部で64個のセンサユニットがある。センサユニットの16のグループの4×4のアレイのうち、同じ色のセンサユニットの全ての4つのグループが2×2のアレイに一緒に配置される。各中心点140がセンサユニットの各グループの中心に配置されるイメージセンサ10とは異なり、イメージセンサ30の各中心点140は、2×2アレイに配置されたセンサユニットの全ての4つのグループの中心に配置される。
【0061】
イメージセンサ10およびイメージセンサ20の各中心点140は、センサユニットの各グループ内に配置されることに留意されたい(例えば、各マイクロレンズ122の下にある)。しかしながら、センサユニットのより多くのグループが配置されるとき、各中心点140は、センサユニットの各グループの外側に配置されることができる(例えば、どのマイクロレンズ122の下にもない)。中心点140の位置は、センサユニットのグループの配置および量によって決まり、マイクロレンズ122の構成とは関連がないことを理解されたい。説明のために、反射防止層110、カラーフィルタ層112、パーティショングリッド構造114、遮光構造116、およびトップフィルム124は省略される。基板102、第1のディープトレンチアイソレーション構造106、第2のディープトレンチアイソレーション構造108、およびマイクロレンズ122の特徴は、
図1Bに示されたものと同様であり、繰り返しを避けるために、詳細はここでは再度説明されない。
【0062】
図9に示すように、イメージセンサ30は、
図1Bに記載されたイメージセンサ10に基づいて設計されている。イメージセンサ30は、
図1Bに示されたイメージセンサ10の2×2アレイのセンサユニットの4つのグループから4×4アレイのセンサユニットの16のグループへの拡張と見なすことができる。各中心点140は、2×2アレイに配置された同じ色を有するセンサユニットの全ての4つのグループの中心に配置される。イメージセンサ30は、本開示を通して概説された同じ原理を維持しており、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0063】
図10に示すように、イメージセンサ30は、
図9に記載されたイメージセンサ30に基づいて設計されている。
図9のイメージセンサ30と比較して、中心点140に最も近い第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140から最も遠いセンサユニット内の角に外側に向かってシフトされる。全ての第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140から均一の距離でセンサユニットの角の近くに配置されることに留意されたい。修正後、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0064】
図11に示すように、イメージセンサ30は、
図10に記載されたイメージセンサ30に基づいて設計されている。
図10のイメージセンサ30と比較して、中心点140に直接隣接していない全てのセンサユニット内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108が除去される。修正後、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0065】
図12に示すように、イメージセンサ30も
図10に記載されたイメージセンサ30に基づいて設計されている。
図10のイメージセンサ30と比較して、中心点140に直接隣接していないいくつかのセンサユニット内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108が除去される。修正後、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0066】
図13に示すように、イメージセンサ30は、
図11に記載されたイメージセンサ30に基づいて設計されている。
図11のイメージセンサ30と比較して、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に直接隣接していないセンサユニットのいくつかに追加される。修正後、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0067】
図14に示すように、イメージセンサ30は、
図2に記載されたイメージセンサ10に基づいて設計されている。イメージセンサ30は、
図2に示されたイメージセンサ10の2×2アレイのセンサユニットの4つのグループから4×4アレイのセンサユニットの16のグループへの拡張と見なすことができる。各中心点140は、2×2アレイに配置された同じ色を有するセンサユニットの全ての4つのグループの中心に配置される。イメージセンサ30は、本開示を通して概説された同じ原理を維持しており、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0068】
図15に示すように、イメージセンサ30は、
図14に記載されたイメージセンサ30に基づいて設計されている。
図14のイメージセンサ30と比較して、中心点140に最も近い第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、除去される。修正後、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0069】
図16に示すように、イメージセンサ30は、
図14に記載されたイメージセンサ30に基づいて設計されている。
図14のイメージセンサ30と比較して、中心点140に最も近い第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140から最も遠いセンサユニット内の角に外側に向かってシフトされる。修正後、センサユニットの全ての4つのグループ内の第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、中心点140に対して依然として対称である。しかしながら、第2のディープトレンチアイソレーション構造108は、各センサユニット内の水平中線または垂直中線に対して非対称である。
【0070】
既存のディープトレンチアイソレーション構造(各センサユニットの境界を構成し、各センサユニットの面積を定義する)に加えて、革新的な追加のディープトレンチアイソレーション構造が各センサユニット内に配置されて、センサユニットのグループを超えて潜在的に進む可能性のある光線を遮断することができる。追加のディープトレンチアイソレーション構造で遮断された光線は、センサユニットのグループの中心に向かって強制的に反射し戻す可能性がある。従って、意図したようにセンサユニットのグループ内に光線をさらに閉じ込めることにより、クロストークが排除されることができ、チャネルの不均衡の影響も減少することができる。さらに、クロストークとチャネルの不均衡の改善により、量子効率も向上されることができる。
【0071】
前述の内容は、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、同じ目的を実行するため、および/または本明細書に導入される実施形態の同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として本開示を容易に使用できることを理解できる。当業者はまた、そのような同等の構造が本開示の精神および範囲から逸脱せず、且つそれらは、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書で様々な変更、置換、および代替を行うことができることを理解するべきである。従って、保護の範囲は特許請求の範囲を通じて決定される必要がある。さらに、本開示のいくつかの実施形態が上記に開示されているが、それらは、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【0072】
本明細書全体にわたる特徴、利点、または同様の用語への言及は、本開示で実現され得る全ての特徴および利点が、本開示の任意の単一の実施形態で実現されるべきまたは実現され得ることを意味するのではない。むしろ、特徴および利点に言及する用語は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、利点、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味すると理解される。従って、本明細書全体にわたる特徴および利点、ならびに類似の用語の議論は、必ずしもそうではないが、同じ実施形態を指すことがある。
【0073】
さらに、1つまたは複数の実施形態では、本開示の説明された特徴、利点、および特性は、任意の適切な方法で組み合わせてもよい。当業者は、本明細書の説明に基づいて、特定の実施形態の1つまたは複数の特定の特徴または利点なしに本開示を実施できることを認識するであろう。他の例では、本開示の全ての実施形態に存在しない可能性がある、追加の特徴および利点が特定の実施形態において認識され得る。
【符号の説明】
【0074】
10 イメージセンサ
20 イメージセンサ
30 イメージセンサ
100A センサユニット
100A-L 左センサユニット
100A-R 右センサユニット
100B センサユニット
100B-L 左センサユニット
100B-R 右センサユニット
102 基板
104 感知部
106 第1のディープトレンチアイソレーション構造
108 第2のディープトレンチアイソレーション構造
110 反射防止層
112 カラーフィルタ層
114 パーティショングリッド構造
116 遮光構造
120 マイクロレンズ材料層
122 マイクロレンズ
124 トップフィルム
130 光スポット
140 中心点
A-A’ 線
D1 第1の深さ
D2 第2の深さ
L1 光線
L2 光線