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特開2023-155175ターボチャージャ用コンプレッサハウジング及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155175
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】ターボチャージャ用コンプレッサハウジング及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/44 20060101AFI20231013BHJP
   F02B 39/00 20060101ALI20231013BHJP
   F02B 37/00 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
F04D29/44 P
F04D29/44 X
F02B39/00 G
F02B39/00 T
F02B37/00 301F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045557
(22)【出願日】2023-03-22
(31)【優先権主張番号】P 2022064430
(32)【優先日】2022-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000185488
【氏名又は名称】株式会社オティックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】弁理士法人あいち国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大須賀 竜
【テーマコード(参考)】
3G005
3H130
【Fターム(参考)】
3G005EA04
3G005EA16
3G005FA01
3G005FA45
3G005GB02
3G005GB15
3G005GB32
3G005GB85
3G005KA07
3G005KA08
3G005KA09
3H130AA13
3H130AB07
3H130AB27
3H130AB47
3H130AC14
3H130BA03A
3H130BA95A
3H130CA03
3H130CA21
3H130DD09X
3H130EA01A
3H130EA07A
3H130ED01A
3H130ED02A
(57)【要約】
【課題】低コストで組付け作業性に優れるとともに、サージ抑制の効果を向上することができるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供する。
【解決手段】ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、吸気口形成部10、シュラウド部20の一部及び還流部60の一部を有するハウジング本体部1aと、ハウジング本体部1aの内側に設けられるとともに、シュラウド部20の一部及び還流部60の一部を有するリング部材6とを含む。還流部60は吸気口11から吸い込まれてシュラウド部20に到達した吸気の一部をコンプレッサインペラ13の上流に戻すように構成されており、還流流路61、流入部62、吹出部63及び複数の隔壁64を備える。そして、リング部材6の外周面6aは円筒周面状であって、隔壁64の径方向内側に軸方向Yに圧入されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプレッサインペラが収容されるターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
上記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口を形成する吸気口形成部と、
上記コンプレッサインペラを周方向に囲むとともに該コンプレッサインペラに対向するシュラウド面を有するシュラウド部と、
上記吸気口から吸い込まれて上記シュラウド部に到達した吸気の一部を上記コンプレッサインペラの上流に戻すように構成された還流部と、
を有し、
上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、上記吸気口形成部、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するハウジング本体部と、該ハウジング本体部の内側に設けられるとともに、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するリング部材とを含み、
上記還流部は、上記ハウジング本体部の内側に形成された凹部を上記リング部材で覆って形成された空間からなる還流流路と、上記リング部材と上記ハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して全周方向において上記シュラウド面に開口するとともに上記還流流路と連通する流入部と、上記コンプレッサインペラよりも上流の位置に開口して上記還流流路に連通する吹出部と、上記ハウジング本体部の上記凹部に立設されて上記還流流路を周方向に区画する複数の隔壁と、を備え、
上記リング部材の外周面は円筒周面状であって、上記隔壁の径方向内側に軸方向に圧入されている、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
【請求項2】
上記ハウジング本体部は、上記吸気口形成部を有する吸気側ピースと、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するシュラウドピースとを含み、
上記シュラウドピースの吸気口側端面と、上記リング部材の吸気口側端面とが同一平面上に位置している、請求項1に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法であって、
上記リング部材と上記ハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して上記流入部を構成する隙間が全周方向に形成されるように、上記リング部材を上記ハウジング本体部の内側に軸方向に圧入するリング部材圧入工程を含み、
該リング部材圧入工程において、上記リング部材の吸気口側端面を押圧して上記ハウジング本体部内に圧入する押圧治具が上記リング部材の吸気口側端面と上記ハウジング本体部の吸気口側端面との両方に当接した状態となるまで上記リング部材を圧入する、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法。
【請求項4】
コンプレッサインペラが収容されるターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
上記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口を形成する吸気口形成部と、
上記コンプレッサインペラを周方向に囲むとともに該コンプレッサインペラに対向するシュラウド面を有するシュラウド部と、
上記吸気口から吸い込まれて上記シュラウド部に到達した吸気の一部を上記コンプレッサインペラの上流に戻すように構成された還流部と、
を有し、
上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、上記吸気口形成部、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するハウジング本体部と、該ハウジング本体部の内側に設けられるとともに、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するリング部材とを含み、
上記還流部は、上記ハウジング本体部の内側に形成された凹部を上記リング部材で覆って形成された空間からなる還流流路と、上記リング部材と上記ハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して全周方向において上記シュラウド面に開口するとともに上記還流流路と連通する流入部と、上記コンプレッサインペラよりも上流の位置に開口して上記還流流路に連通する吹出部と、上記ハウジング本体部の上記凹部に立設されて上記還流流路を周方向に区画する複数の隔壁と、を備え、
上記リング部材の外周面は円筒周面状であって、上記隔壁の径方向内側に軸方向に圧入されており、
上記ハウジング本体部の少なくとも一部は重力鋳造により形成されている、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
【請求項5】
請求項4に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法であって、
上記ハウジング本体部を重力鋳造により成形する成形工程と、
上記リング部材と上記ハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して上記流入部を構成する隙間が全周方向に形成されるように、上記リング部材を上記ハウジング本体部の内側に軸方向に圧入するリング部材圧入工程を含み、
該リング部材圧入工程において、上記リング部材の吸気口側端面を押圧して上記ハウジング本体部内に圧入する押圧治具が上記リング部材の吸気口側端面と上記ハウジング本体部の吸気口側端面との両方に当接した状態となるまで上記リング部材を圧入する、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の内燃機関に搭載されるターボチャージャは、一体的に回転するように構成されたコンプレッサインペラとタービンインペラとを有し、これらがハウジングに収容されている。コンプレッサインペラはコンプレッサハウジングの内部に形成された空気流路に配されている。内燃機関から排出された排ガスによってタービンインペラが回転すると、これに伴ってコンプレッサインペラが回転し、吸気口から空気流路内のコンプレッサインペラに向けて空気が吸入されて当該吸気は圧縮される。そして、コンプレッサインペラから吐出された圧縮空気はディフューザ通路を通過してスクロール室に流れ込み、スクロール室から内燃機関側へ吐出される。
【0003】
このような、ターボチャージャにおいては、コンプレッサハウジングに吸入される吸気の流量が減少すると、吸気の逆流によるサージングが発生することがある。サージングが発生すると、ターボチャージャの運転が不能になる。そこで、例えば特許文献1に開示の構成では、コンプレッサインペラの回転により吸入される吸気の一部を、コンプレッサハウジング内におけるコンプレッサインペラよりも吸気の流れ方向の上流側へ還流させる還流部を設けている。当該還流部により、コンプレッサハウジングに吸入される吸気の流量が減少しても、サージングが発生し難くなり、コンプレッサハウジングに吸入される吸気が小流量である運転状況でのターボチャージャの動作領域を拡大させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-127862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そして、特許文献1に開示の構成では、コンプレッサハウジングにおいて、コンプレッサインペラに対向するシュラウド部からコンプレッサインペラの上流側に亘る領域にリング部材を圧入することで、当該リング部材とコンプレッサハウジングとで囲まれた空間を還流流路とするとともに、リング部材の下端とコンプレッサハウジングとの間に隙間を設けて還流流路に連通する流入部を形成し、リング部材の上端とコンプレッサハウジングとの間にも隙間を設けて還流流路に連通する吹出部を形成している。
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、リング部材の圧入位置を規定するために、リング部材の下端の一部がコンプレッサハウジングに軸方向に複数個所で当接している。そして、当該当接部分には還流流路に連通する流入部を形成することができないため、流入部は周方向の形成範囲が制約されている。これにより、還流部におけるサージ抑制の効果を向上するには改善の余地がある。
【0007】
一方、リング部材の外周面に、還流流路を周方向に区画する隔壁を構成する突出部を設けて、当該突出部においてリング部材の圧入位置を規定するようにすることで、リング部材の下端の全周において流入部を形成することが考えられる。この場合は、リング部材の形状が複雑となるため、コスト面で不利となるとともに、リング部材を圧入する際に所定の位相に合わせて圧入する必要があるため、組付け作業性が低下する。
【0008】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、低コストで組付け作業性に優れるとともに、サージ抑制の効果を向上することができるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、コンプレッサインペラが収容されるターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
上記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口を形成する吸気口形成部と、
上記コンプレッサインペラを周方向に囲むとともに該コンプレッサインペラに対向するシュラウド面を有するシュラウド部と、
上記吸気口から吸い込まれて上記シュラウド部に到達した吸気の一部を上記コンプレッサインペラの上流に戻すように構成された還流部と、
を有し、
上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、上記吸気口形成部、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するハウジング本体部と、該ハウジング本体部の内側に設けられるとともに、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するリング部材とを含み、
上記還流部は、上記ハウジング本体部の内側に形成された凹部を上記リング部材で覆って形成された空間からなる還流流路と、上記リング部材と上記ハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して全周方向において上記シュラウド面に開口するとともに上記還流流路と連通する流入部と、上記コンプレッサインペラよりも上流の位置に開口して上記還流流路に連通する吹出部と、上記ハウジング本体部の上記凹部に立設されて上記還流流路を周方向に区画する複数の隔壁と、を備え、
上記リング部材の外周面は円筒周面状であって、上記隔壁の径方向内側に軸方向に圧入されている、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
にある。
【発明の効果】
【0010】
上記一形態のターボチャージャ用コンプレッサハウジングによれば、還流部の一部を有するリング部材は、ハウジング本体部において還流流路を形成する凹部に立設された複数の隔壁の径方向内側に圧入されている。そして、還流流路と連通する流入部は、リング部材とハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して全周方向においてシュラウド面に開口して形成されている。これにより、流入部が周方向に広く確保されるため、還流部によるサージ抑制の効果を向上することができる。さらに、リング部材の外周面は円筒周面状であってリング部材は簡素な形状であるため、リング部材を複雑な形状とした場合に比べてコスト面で有利となるとともに、リング部材の組付けの際に位相を合わせる必要がないため、組付け作業性に優れる。
【0011】
以上のごとく、本発明によれば、低コストで組付け作業性に優れるとともに、サージ抑制の効果を向上することができるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの断面図。
図2】実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための概念図。
図3】実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための他の概念図。
図4】実施例1における、スクロールピースの断面斜視図。
図5】実施例1における、(a)シュラウドピースの斜視図、(b)リング部材の斜視図。
図6】実施例1における、(a)リング部材を取り付けた状態のシュラウドピースの斜視図、(b)リング部材を取り付けた状態のシュラウドピースの断面斜視図。
図7】実施例1における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための概念図。
図8】実施例2における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの断面図。
図9】実施例2における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための概念図。
図10】実施例2における、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法を説明するための他の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において「周方向」とはコンプレッサインペラの回転方向、「軸方向」とはコンプレッサインペラの回転軸の方向、「径方向」とは、コンプレッサインペラの回転軸を中心とする仮想円の半径方向であって、径方向外側とは当該仮想円の中心から円周に向かって延びる直線の方向をいうものとする。
【0014】
上記ハウジング本体部は、上記吸気口形成部を有する吸気側ピースと、上記シュラウド部の一部及び上記還流部の一部を有するシュラウドピースとを含み、上記シュラウドピースの吸気口側端面と、上記リング部材の吸気口側端面とが同一平面上に位置していることが好ましい。この場合には、リング部材の軸方向の圧入位置を規定しやすくなり、組付け作業性が向上する。
【0015】
上述のターボチャージャ用コンプレッサハウジングの製造方法は、上記リング部材と上記ハウジング本体部とが互いに軸方向に離間して上記流入部を構成する隙間が全周方向に形成されるように、上記リング部材を上記ハウジング本体部の内側に軸方向に圧入するリング部材圧入工程を含むものとすることができる。そして、当該リング部材圧入工程において、上記リング部材の吸気口側端面を押圧して上記ハウジング本体部内に圧入する押圧治具の押圧面が上記リング部材の吸気口側端面と上記ハウジング本体部の吸気口側端面との両方に当接した状態となるまで上記リング部材を圧入するようにすることができる。この場合には、流入部を構成する隙間を形成しつつ、リング部材の軸方向の所定値まで圧入することができ、組付け精度が向上する。
【実施例0016】
(実施例1)
以下、上記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングの実施例について、図1図7を用いて説明する。
図1に示すように、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、コンプレッサインペラ13が収容される。
ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、吸気口形成部10、シュラウド部20、還流部60を有する。
吸気口形成部10は、コンプレッサインペラ13に向けて空気を吸い込む吸気口11を形成する。
シュラウド部20は、コンプレッサインペラ13を周方向に囲むとともにコンプレッサインペラ13に対向するシュラウド面21を有する。
還流部60は、吸気口11から吸い込まれてシュラウド部20に到達した吸気の一部をコンプレッサインペラ13の上流に戻すように構成されている。
【0017】
そして、図1に示すように、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、吸気口形成部10、シュラウド部20の一部及び還流部60の一部を有するハウジング本体部1aと、ハウジング本体部1aの内側に設けられるとともに、シュラウド部20の一部及び還流部60の一部を有するリング部材6とを含む。
還流部60は、還流流路61、流入部62、吹出部63及び複数の隔壁64を備える。
還流流路61は、ハウジング本体部1aの内側に形成された凹部61a、61bをリング部材6で覆って形成された空間からなる。
流入部62は、リング部材6とハウジング本体部1aとが互いに軸方向Yに離間して全周方向においてシュラウド面21に開口するとともに還流流路61と連通する。
吹出部63は、コンプレッサインペラ13よりも上流の位置に開口して還流流路61に連通する。
隔壁64は、ハウジング本体部1aの凹部61bに立設されて還流流路61を周方向に区画する。
そして、リング部材6の外周面6aは円筒周面状であって、隔壁64の径方向内側に軸方向Yに圧入されている。
【0018】
以下、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1について、詳述する。
図1に示すように、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、ハウジング本体部1aとリング部材6からなる。ハウジング本体部1aは、互いに別部材として形成されたスクロールピース2及びシュラウドピース3により分割形成されている。そして、ハウジング本体部1aの吸気口と反対側には、コンプレッサインペラ13が一端に取り付けられたシャフト14を軸受けする軸受機構が収納された軸受ハウジング(図示せず)に設けられたシールプレート40に形成された挿入部41が取り付けられている。なお、これに替えて、挿入部41を軸受ハウジングから分割して形成してもよい。
【0019】
スクロールピース2は、図1図4に示すように、吸気口形成部10、第1スクロール室形成部121、外周部125、第1流路形成部51、凹部61a及び吹出部63を有する。吸気口形成部10は筒状をなすとともに軸方向Yに貫通形成されている。第1スクロール室形成部121は、スクロール室12における吸気側Y1の壁面を構成している。図1に示すように、外周部125は、第1スクロール室形成部121の吸気側Y1と反対側Y2に位置しており、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の外周部125を形成している。そして、外周部125の内側には、シールプレート40の挿入部41が挿入されている。
【0020】
図1に示すように、スクロールピース2における第1流路形成部51は、後述する第2流路形成部52とともに冷媒流路5を形成するように構成されている。そして、図3に示すように、第1流路形成部51は、冷媒流路5における吸気側Y1の壁面である第1壁面511を有している。本例では、第1壁面511は径方向に平行な面となっている。なお、第1壁面511は必ずしも平面でなくてもよく、吸気側Y1に凹んだ凹状であってもよい。
【0021】
図1図2に示すように、第1流路形成部51の内周側には、後述のシュラウドピース3の第1圧入部53bが圧入される第1被圧入部53aが形成されている。第1被圧入部53aに第1圧入部53bが圧入されることにより、内周シール部53が形成されている。そして、第1被圧入部53aと第1圧入部53bとは互いに周方向の全域において当接している。
【0022】
図1に示すように、スクロールピース2における第1スクロール室形成部121の内周側には、後述のシュラウドピース3における第2流路形成部52の外周部が圧入されている。これにより、第1スクロール室形成部121の内周部である第2被圧入部54aに、第2流路形成部52の外周部である第2圧入部54bが圧入されて、外周シール部54が形成されている。そして、第2被圧入部54aと第2圧入部54bとは互いに周方向の全域において当接している。なお、内周シール部53及び外周シール部54の締め代は特に限定されず、内周シール部53及び外周シール部54に発生する応力等を考慮して適宜決定することができ、本例では両者の締め代は同一の大きさとしている。
【0023】
内周シール部53及び外周シール部54の一方または両方にシール材を介在させてもよい。シール材の種類は特に限定されないが、速乾性を有するものが好ましい。例えば、液体ガスケットとして使用されるシール材を使用することができる。
【0024】
図1図2に示すように、スクロールピース2は、第1流路形成部51を貫通して、冷媒流路5に連通する貫通孔からなる冷媒供給部58及び冷媒排出部59を有する。冷媒供給部58は冷媒流路5に冷媒を供給し、冷媒排出部59は排出するように構成されている。本例では、図1に示すように、冷媒供給部58及び冷媒排出部59は、第1壁面511から軸方向Yに平行に吸気側Y1に延びている。図1図7に示すように、スクロールピース2は、外周シール部54の径方向外側であって、スクロール室12よりも内側に、径方向に平行な壁面である第1当接面561を有している。
【0025】
図1図4に示すように、スクロールピース2における凹部61aは、シュラウドピース3に軸方向Yに対向する対向部において吸気側Y1に窪んでおり、後述する凹部61bと連通して還流流路61の一部を形成する。そして、吹出部63はスクロールピース2の内側に開口して還流流路61(凹部61a)に連通している。凹部61a及び吹出部63は隔壁65により周方向に仕切られている。
【0026】
一方、シュラウドピース3は、図2及び図5(a)に示すように、第2スクロール室形成部122、シュラウド部20、第1ディフューザ部35、第2流路形成部52、凹部61b及び隔壁64を有する。シュラウドピース3は略環状に形成されている。凹部61bは立設された複数の隔壁64により周方向に仕切られている。そして、図2図5(a)及び図5(b)に示すように、複数の隔壁64の径方向内側面64aは、図5(b)に示す円筒周面状をなすリング部材6の外周面6aに沿った形状となっている。図6(a)及び図6(b)に示すように、リング部材6は複数の隔壁64の径方向内側に軸方向に圧入されている。これにより、凹部61bと隔壁64とリング部材6とにより還流流路61の一部となる空間が形成されている。
【0027】
図3に示すように、スクロールピース2にリング部材6が取り付けられたシュラウドピース3が嵌合されることにより、図1に示すように、凹部61aと凹部61bとが互いに連通した空間として還流流路61が完成される。リング部材6の軸方向Yの吸気口と反対側Y2の端部とシュラウドピース3との間には軸方向Yにおいて全周方向に離間した隙間が形成されており、当該隙間が流入部62となる。流入部62はシュラウド面21に開口するとともに、還流流路61と連通している。
【0028】
そして、上述した還流流路61、流入部62、吹出部63及び隔壁64により還流部60が構成される。還流部60は、シュラウド部20に到達した吸気の一部を流入部62から還流流路61内に流入させて、還流流路61を通じて吹出部63からコンプレッサインペラ13の上流に戻すように構成され、ケーシングトリートメントとして機能する。
【0029】
図1に示すように、シュラウドピース3における第2スクロール室形成部122は、スクロール室12における内周側の壁面を形成している。シュラウド部20は、コンプレッサインペラ13に対向するシュラウド面21を形成している。第1ディフューザ部35はシュラウド面21からスクロール室12に向かって延びるディフューザ面34を形成している。図3図7に示すように、シュラウドピース3の第1圧入部53b及び第2圧入部54bが、スクロールピース2の第1被圧入部53a及び第2被圧入部54aに圧入されるように構成されている。
【0030】
そして、図1に示すように、シュラウドピース3における第2流路形成部52は、上述の第1流路形成部51とともに冷媒流路5を形成するように構成されており、第1ディフューザ部35の吸気側Y1に設けられている。図6に示すように、第2流路形成部52は、吸気側Y1と反対側Y2に凹んだ凹状に形成された第2壁面521を有している。図1に示すように、第2流路形成部52は、第2壁面521の径方向外側に、径方向に平行な壁面である第2当接面562を有している。第2当接面562は、上述の如く、スクロールピース2における第1当接面561に当接している。そして、第1流路形成部51と第2流路形成部52との間に環状の空間50である冷媒流路5が形成されている。
【0031】
シールプレート40は、図1に示すように、第3スクロール室形成部123と、挿入部41と、第2ディフューザ部36とを有する。第3スクロール室形成部123は、スクロール室12における外周側の壁面を構成している。挿入部41は、外周部125の内側に挿入されている。第2ディフューザ部36は、第1ディフューザ部35とともに、ディフューザ部30を形成している。第2ディフューザ部36は、第1ディフューザ部35のディフューザ面34と所定距離をおいて対向する対向面37を有する。そして、ディフューザ面34と対向面37との間の空間がディフューザ通路15となっている。
【0032】
次に、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法について説明する。
ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法は、成形工程と、リング部材圧入工程と、シュラウドピース圧入工程とを含む。成形工程は、スクロールピース2、シュラウドピース3及びリング部材6を作製する工程である。成形工程では、まず、図2(a)に示すシュラウドピース3のうち第1圧入部53b、第2圧入部54b及び隔壁64の径方向内側面64a以外の構成を有するシュラウドピース前駆体をダイカストにより成形し、機械加工により第1圧入部53b、第2圧入部54b及び隔壁64の径方向内側面64aを形成してシュラウドピース3を作製する。また、図3(a)に示すスクロールピース2のうち、第1被圧入部53a及び第2被圧入部54a以外の構成を有するスクロールピース前駆体をダイカストにより成形し、機械加工により第1被圧入部53a及び第2被圧入部54aを形成してスクロールピース2を作製する。一方、図2(a)に示すリング部材6は金属製丸パイプから切り出して作製する。上記3つの部材を作製して成形工程を終了する。
【0033】
次にリング部材圧入工程を行う。リング部材圧入工程は、図2(a)及び図2(b)に示すように、シュラウドピース3にリング部材6を取り付ける工程である。リング部材圧入工程では、まず、図2(a)に示すように、シュラウドピース3とリング部材6とを用意する。そして、押圧治具としてのポンチ7をリング部材6の吸気口側端面6bに押し付けて、矢印Pで示すように、シュラウドピース3における複数の隔壁64の内側にリング部材6を軸方向Yに圧入する。図2(b)に示すように、シュラウドピース3の吸気口側端面3aにポンチ7が当接するまでリング部材6を圧入する。これにより、リング部材6の吸気口側端面6bとシュラウドピース3の吸気口側端面3aとが同一面上に位置することとなる。なお、本例では複数の隔壁64の径方向内側面64aを機械加工して成形精度を確保する。そして、リング部材6の下端とシュラウドピース3との間には隙間が形成され、当該隙間が流入部62となる。これにより、リング部材圧入工程を終了する。
【0034】
その後、シュラウドピース圧入工程を行う。シュラウドピース圧入工程は、リング部材6を取り付けたシュラウドピース3をスクロールピース2に取り付ける工程である。シュラウドピース圧入工程では、図3において矢印Qで示すように、シュラウドピース3を、スクロールピース2の吸気口形成部10の内側に圧入して、スクロールピース2の第1当接面561にシュラウドピース3の第2当接面562を突き当てる。これにより、図7に示すように、第1流路形成部51と第2流路形成部52との間に環状の空間50として冷媒流路5が形成される。
【0035】
これとともに、図7に示すように、スクロールピース2の凹部61aとシュラウドピース3の凹部61bとにより還流流路61が形成され、還流流路61と流入部62及び吹出部63とが連通して還流部60が形成される。なお、図3に示すシュラウドピース3の吸気口側端面3a及びリング部材6の吸気口側端面6bと、スクロールピース2においてこれらに対向する面との間には、図1に示すように若干の隙間Cが存在しており、互いに当接しないように構成されている。これにより、第1当接面561と第2当接面562とが確実に当接するように構成されている。
【0036】
そして、スクロールピース2にシュラウドピース3が圧入されることにより、スクロールピース2の第1被圧入部53aにシュラウドピース3の第1圧入部53bが圧入されて内周シール部53が形成されるとともに、スクロールピース2の第2被圧入部54aにシュラウドピース3の第2圧入部54bが圧入されて外周シール部54が形成される。これにより、冷媒流路5において、第1流路形成部51と第2流路形成部52との間がシールされる。そして、本例ではシュラウド面21を機械加工して成形精度を確保する。これらにより、図1に示すターボチャージャ用コンプレッサハウジング1が製造される。
【0037】
そして、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1では、図1図2に示す冷媒流路5に連通する冷媒供給部58及び冷媒排出部59に図示しない冷媒導入管及び冷媒排出管を接続して、これらを介して冷媒を冷媒流路5に流通させることにより、ディフューザ面34を冷却することができる。
【0038】
なお、シュラウドピース圧入工程の前に、第1被圧入部53a又は第1圧入部53bにシール材を塗布してからシュラウドピース圧入工程を行うことにより、内周シール部53にシール材が介在するようにしてもよい。同様に、第2被圧入部54a又は第2圧入部54bにシール材を塗布してからシュラウドピース圧入工程を行うことにより、外周シール部54にシール材が介在するようにしてもよい。
【0039】
次に、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の作用効果について詳述する。本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1によれば、還流部60の一部を有するリング部材6は、ハウジング本体部1aを構成するシュラウドピース3において還流流路61を形成する凹部61aに立設された複数の隔壁64の径方向内側に圧入されている。そして、還流流路61と連通する流入部62は、リング部材6とシュラウドピース3とが互いに軸方向に離間して全周方向においてシュラウド面21に開口して形成されている。これにより、流入部62が周方向に広く確保されるため、還流部60によるサージ抑制の効果を向上することができる。さらに、リング部材6の外周面6aは円筒周面状であってリング部材6は簡素な形状であるため、リング部材6を複雑な形状とした場合に比べてコスト面で有利となるとともに、リング部材6の組付けの際に位相を合わせる必要がないため、組付け作業性に優れる。
【0040】
また、本例では、ハウジング本体部1aは、吸気口形成部10を有する吸気側ピースとしてのスクロールピース2と、シュラウド部20の一部及び還流部60の一部を有するシュラウドピース3とを含み、シュラウドピース3の吸気口側端面3aと、リング部材6の吸気口側端面6bとが同一平面上に位置している。これにより、リング部材6の軸方向Yの圧入位置を規定しやすくなり、組付け作業性が向上する。
【0041】
また、本例のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法は、リング部材6とハウジング本体部1aを構成するシュラウドピース3とが互いに軸方向Yに離間して流入部62を構成する隙間が全周方向に形成されるように、リング部材6をシュラウドピース3の内側に軸方向Yに圧入するリング部材圧入工程を含む。そして、当該リング部材圧入工程において、リング部材6の吸気口側端面6bを押圧してハウジング本体部1aを構成するシュラウドピース3内に圧入する押圧治具としてのポンチ7がリング部材6の吸気口側端面6bとハウジング本体部1aを構成するシュラウドピース3の吸気口側端面3aとの両方に当接した状態となるまでリング部材6を圧入する。これにより、流入部62を構成する隙間を形成しつつ、リング部材6の軸方向Yの所定値まで圧入することができ、組付け精度が向上する。
【0042】
以上のごとく、本例によれば、低コストで組付け作業性に優れるとともに、サージ抑制の効果を向上することができるターボチャージャ用コンプレッサハウジング1を提供することができる。
【0043】
(実施例2)
上述の実施例1では、ハウジング本体部1aは、アンダーカットを有しないスクロールピース2とシュラウドピース3とに分割して、それぞれダイカストにより成形した。これに替えて、本実施例2では、図8~10に示すように、ハウジング本体部1aは、アンダーカットを有する本体ピース1bとインレットピース1cとに分割して、本体ピース1bを重力鋳造により成形した。なお、本実施例2では、インレットピース1cはアンダーカットを有しないため、ダイカストで成形してもよいし重力鋳造で成形してもよい。なお、本実施例2において、実施例1の場合と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
図9(a)に示すように、本実施例2における本体ピース1bは、図2(a)に示す実施例1のシュラウドピース3のすべての構成と、図3(a)に示す実施例1のスクロールピース2における吸気口形成部10、第1流路形成部51、凹部61a、吹出部63及び隔壁65以外の構成を有する。なお、本体ピース1bでは、図3(a)に示す実施例1の第1スクロール室形成部121と第3スクロール室形成部123とが一体となった第4スクロール室形成部124を有しており、これにより、本体ピース1bにはアンダーカットが存在している。さらに、本体ピース1bは、第2圧入部54bが吸気口側Y1に延長されて吸気口形成部10の外周を囲むように形成された筒状部10aを有する。
【0045】
また、図10(a)に示すように、本実施例2におけるインレットピース1cは、図3(a)に示す実施例1のスクロールピース2における吸気口形成部10、第1流路形成部51、凹部61a、吹出部63及び隔壁65を有する。吸気口形成部10は、本体ピース1bの筒状部10aの内径と同等の外形を有する。
【0046】
次に、本実施例2のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法について説明する。
本実施例2では、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1の製造方法は、成形工程と、リング部材圧入工程と、インレットピース圧入工程とを含む。成形工程では、ハウジング本体部1aを構成する本体ピース1b及びインレットピース1cと、リング部材6とを作製する。アンダーカットを有する本体ピース1bは、重力鋳造により成形した後、機械加工により第1被圧入部53a及び第2被圧入部54aを形成する。
【0047】
一方、インレットピース1cはアンダーカットを有しないため、インレットピース1cの成形は重力鋳造でもダイカストでもよい。本実施例2では実施例1と同様にダイカストで成形する。また、リング部材6も実施例1と同様に金属製丸パイプから切り出して作製する。上記3つの部材を作製して成形工程を終了する。
【0048】
次にリング部材圧入工程を行う。リング部材圧入工程では、図9(a)に示すように、本体ピース1bとリング部材6とを用意し、ポンチ7をリング部材6の吸気口側端面6bに押し付けて、矢印Pで示すように、本体ピース1bにおける複数の隔壁64の内側にリング部材6を軸方向Yに圧入する。そして、図9(b)に示すように、本体ピース1bの凹部61bの外縁に位置する上端面564にポンチ7が当接するまでリング部材6を圧入する。これにより、吸気口側端面6bと上端面564とが同一面上に位置することとなるとともに、リング部材6の下端と本体ピース1bとの間には隙間が形成され、当該隙間が流入部62となる。これにより、リング部材圧入工程を終了する。
【0049】
その後、インレットピース圧入工程を行う。インレットピース圧入工程は、図10(a)及び図10(b)に示すように、リング部材6を取り付けた本体ピース1bにインレットピース1cを取り付ける工程である。インレットピース圧入工程では、図10(a)において矢印Rで示すように、インレットピース1cを、本体ピース1bの筒状部10aの内側に圧入して、本体ピース1bの凹部61bの外縁の上端面564に、インレットピース1cの凹部61aの外縁に位置する段差面563を突き当てる。これにより、図10(b)に示すように、インレットピース1cの凹部61aと本体ピース1bの凹部61bとにより還流流路61が形成され、還流流路61と流入部62及び吹出部63とが連通して還流部60が形成される。また、これとともに、第1被圧入部53aに第1圧入部53bが圧入されて内周シール部53が形成され、第2被圧入部54aに第2圧入部54bが圧入されて外周シール部54が形成されることにより、第1流路形成部51と第2流路形成部52との間に環状の空間50として冷媒流路5が形成される。そして、シュラウド面21を機械加工して成形精度を確保する。これらにより、図8に示す本実施例2のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1が製造される。
【0050】
本実施例2のターボチャージャ用コンプレッサハウジング1では、ハウジング本体部1aの一部を構成する本体ピース1bがアンダーカットを有しているため、本体ピース1bはダイカストではなく重力鋳造により形成した。これにより、アンダーカットを有する本体ピース1bを容易に形成できる。なお、本実施例2においても上述の実施例1の場合と同等の作用効果を奏することができる。
【0051】
本発明は上記実施例及び変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施例及び変形例に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 ターボチャージャ用コンプレッサハウジング
1a ハウジング本体部
2 スクロールピース
20 シュラウド部
21 シュラウド面
3 シュラウドピース
30 ディフューザ部
5 冷媒流路
51 第1流路形成部
52 第2流路形成部
53 内周シール部
53a 第1被圧入部
53b 第1圧入部
54 外周シール部
54a 第2被圧入部
54b 第2圧入部
56 当接部
6 リング部材
60 還流部
61 還流流路
61a、61b 凹部
62 流入部
63 吹出部
1b 本体ピース
1c インレットピース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10