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特開2023-155183製造過程での損傷を最小化できる超小型波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155183
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】製造過程での損傷を最小化できる超小型波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバ
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1339 20060101AFI20231013BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
G02F1/1339
G02F1/13 505
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023052923
(22)【出願日】2023-03-29
(31)【優先権主張番号】10-2022-0044081
(32)【優先日】2022-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523115634
【氏名又は名称】アルバトレース、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン ヒョン
【テーマコード(参考)】
2H088
2H189
【Fターム(参考)】
2H088EA49
2H088FA10
2H088HA01
2H088HA02
2H088HA03
2H088HA21
2H088MA20
2H189DA52
2H189DA60
2H189DA73
2H189DA85
2H189EA03Y
2H189EA04Y
2H189FA31
2H189HA14
2H189LA19
2H189MA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】製造過程での損傷を最小化できる超小型波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバを開示する。
【解決手段】本実施例の一側面によれば、硬化過程でシールラインに加えられる損傷を最小化できる波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバを提供する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射する光のうち予め設定された波長帯域のみを透過させる波長可変型エタロンフィルタにおいて、
一対の基板と、
両基板の間に注入される液晶と、
各基板の間に形成されて、前記基板または前記高反射層間の間隔を維持し、液晶が流出可能な副注入口を有し、光が入射または通過する領域(L)を中心として予め設定された形状を有するように実現された主収容空間を含む内部シールラインと、
各基板の間に形成され、予め設定された形状を有し、前記内部シールラインの外郭に位置して、前記内部シールラインの外郭に副収容空間を形成する外部シールラインと、
封止されて前記液晶の排出を防止する封止材と
を含むことを特徴とする波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項2】
前記内部シールラインは、
前記液晶が流入可能な主注入口を有する注入空間をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項3】
前記封止材は、
前記主注入口に注入されて硬化することにより、前記主注入口を封止させることを特徴とする請求項2に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項4】
前記副注入口は、
前記主注入口から最も遠い位置に形成されることを特徴とする請求項2に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項5】
前記副注入口は、
複数個で実現できることを特徴とする請求項2に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項6】
前記副注入口は、
前記主注入口から最も遠い位置を基準として予め設定された距離内にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項5に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項7】
前記液晶は、
一基板上に滴下(Drop)され、両基板の間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項8】
互いに対向する方向への各基板の一面に配置されて、外部から電源を受けて電場を形成する一対の透明電極と、
前記透明電極または互いに対向する方向への各基板の一面に配置されて、自体に向けて入射する光を反射させる一対の高反射層と、
前記高反射層上に配置されて、前記液晶を配向させる一対の配向膜とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項9】
前記基板およびシールラインの間に位置し、光を透過させない素材で実現されかつ透過ホールを含み、フィルタリングのための光やフィルタリングされた光は前記透過ホールに通過させかつ、前記液晶および前記シールラインに損傷を加えられる波長帯域の光は遮断する金属電極をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項10】
前記金属電極は、
前記高反射層上に配置されることを特徴とする請求項9に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項11】
前記金属電極は、
前記基板および前記高反射層の間に配置されることを特徴とする請求項9に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項12】
前記透明電極は、
前記高反射層上に配置されることを特徴とする請求項10に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項13】
前記金属電極は、
前記透明電極および前記高反射層の間に配置されることを特徴とする請求項12に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項14】
前記金属電極は、
前記透明電極上に配置されることを特徴とする請求項12に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項15】
前記金属電極は、
UV波長帯域の光を遮断することを特徴とする請求項9に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項16】
前記副収容空間は、
予め設定された位置に、自体に隣接した領域より相対的に広い幅を有する無液晶室を含むことを特徴とする請求項1に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項17】
前記無液晶室は、
前記基板、前記高反射層および前記透明電極の一部または全部がエッチングされて形成されることを特徴とする請求項16に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項18】
前記無液晶室は、
各基板が互いに対向する方向のなす軸上に、前記基板、前記高反射層および前記透明電極の一部または全部が予め設定された深さだけエッチングされて形成されることを特徴とする請求項17に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【請求項19】
前記外部シールラインの、前記主注入口を基準として予め設定された半径内の一地点から前記外部シールラインの外部に突出した追加シールラインをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の波長可変型エタロンフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、製造過程での損傷を最小化できる波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバに関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述された内容は単純に本実施例に関する背景情報を提供するだけであり、従来技術を構成するものではない。
【0003】
エタロン(Etalon)は、干渉現象によって特定波長の光のみを透過させる光学素子である。エタロンは、近接して平行に設けられた、反射板を含む2つの基板を備える。エタロンは、2つの平行鏡面で光が多重反射(multi-reflection)による干渉現象によって特定波長での光のみが透過されるようにする。エタロンは、フィルタで実現されて光通信に多く用いられる光学素子で、高い効率と高い波長選択性のメリットを有する。特に、エタロンフィルタは、外部キャビティ(Cavity)を含む波長可変半導体レーザ素子にも用いられる。
【0004】
この時、エタロンは、キャビティの内部に液晶層を含むことができる。印加する電圧が変化する場合、液晶層の屈折率は、印加される電圧の変化によってともに可変する特性を有する。これによって、エタロンは、電気的に透過する光の波長帯域を変調することができる。これを液晶エタロンフィルタという。
【0005】
しかし、従来の波長調整型エタロンフィルタは、圧力や温度のような外部環境の変化に伴い、内部に満たされている液晶の特性や大きさが変化する。液晶の特性や大きさの変化は、すなわち、エタロンフィルタの透過波長に影響を及ぼすため、エタロンフィルタの性能低下を誘発する。特に、エタロンの挿入損失は2つの基板の平行度に多くの影響を受ける。液晶の体積変化は、2つの基板の平行度が低下して挿入損失が増加する問題を誘発する。
【0006】
液晶を用いるLCDも、使用温度による液晶の体積変化が発生しうるが、液晶の体積変化が製品の特性に及ぼす影響は、エタロンフィルタとは異なる。LCDは、液晶を用いて、出力光の波長ではない、出力光の強度を調整する。このため、液晶層の厚さが微細に変化しても、出力光の強度が微細に変化するだけで、画質上に大きな変化は現れない。また、LCDは、液晶を含む面積として最低数cmから数万cmを有するため、液晶体積の変化による影響が相対的に著しく鈍い。さらに、LCDは、液晶が満たされる空間をスペーサで固定しており、これを用いて空間の間隔を調整可能で、液晶の体積増加や特性の変化に鈍い。これに対し、エタロンフィルタは、LCDとは異なり、液晶を含む面積が0.1cm以下と小さくて液晶の体積増加に影響を受け、大きさによってスペーサのような構成が含まれることができず、液晶の性質や大きさの変化に大きな影響を受ける。
【0007】
これによって、液晶を含みかつ、外部環境の変化に強い特性を有するエタロンフィルタに対する需要が存在する。
【0008】
また、波長調整型エタロンフィルタを含む装置を製造する過程上、多様な素材を硬化するためにUV波長帯域などの光が照射される。この時、当該波長帯域の光は、波長調整型エタロンフィルタ内の構成、特に、液晶などに損傷を誘発する。これによって、外部環境の変化による挿入損失が発生しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一実施例は、外部環境の変化に強い波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバを提供することを一つの目的とする。
【0010】
また、本発明の一実施例は、硬化過程でシールラインに加えられる損傷を最小化できる波長可変型液晶エタロンフィルタ、それを含む光源および光トランシーバを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施例の一側面によれば、入射する光のうち予め設定された波長帯域のみを透過させる波長可変型エタロンフィルタにおいて、一対の基板と、両基板の間に注入される液晶と、互いに対向する方向への各基板の一面に配置されて、外部から電源を受けて電場を形成する一対の透明電極と、前記透明電極または互いに対向する方向への各基板の一面に配置されて、自体に向けて入射する光を反射させる一対の高反射層と、前記高反射層上に配置されて、前記液晶を配向させる一対の配向膜と、各基板の間に形成されて、前記基板または前記高反射層間の間隔を維持するシールラインと、前記基板および前記シールラインの間に位置し、光を透過させない素材で実現されかつ透過ホールを含み、フィルタリングのための光やフィルタリングされた光は前記透過ホールに通過させかつ、前記液晶および前記シールラインに損傷が加えられる波長帯域の光は遮断する金属電極と、封止されて前記液晶の排出を防止する封止材とを含むことを特徴とする波長可変型エタロンフィルタを提供する。
【0012】
本実施例の一側面によれば、前記金属電極は、前記高反射層上に配置されることを特徴とする。
【0013】
本実施例の一側面によれば、前記金属電極は、前記基板および前記高反射層の間に配置されることを特徴とする。
【0014】
本実施例の一側面によれば、前記透明電極は、前記高反射層上に配置されることを特徴とする。
【0015】
本実施例の一側面によれば、前記金属電極は、前記透明電極および前記透明電極上に配置されることを特徴とする。
【0016】
本実施例の一側面によれば、前記金属電極は、前記透明電極上に配置されることを特徴とする。
【0017】
本実施例の一側面によれば、前記金属電極は、UV波長帯域の光を遮断することを特徴とする。
【0018】
本実施例の一側面によれば、前記シールラインは、各基板の間に形成されて、前記基板または前記高反射層間の間隔を維持し、前記液晶が流入可能な主注入口を有する注入空間と、液晶が流出可能な副注入口を有し、光が入射または通過する領域(L)を中心として予め設定された形状を有するように実現された主収容空間とを含む内部シールラインとを含むことを特徴とする。
【0019】
本実施例の一側面によれば、前記シールラインは、各基板の間に形成され、予め設定された形状を有し、前記内部シールラインの外郭に位置して、前記内部シールラインの外郭に副収容空間を形成する外部シールラインを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本実施例の一側面によれば、波長可変型液晶エタロンフィルタは、外部環境が変化してもそれによる性能低下を最小化できるというメリットがある。
【0021】
本実施例の一側面によれば、波長可変型液晶エタロンフィルタは、光源または光トランシーバなどの装置内に装着されるにあたり、硬化過程でシールラインに加えられる損傷を最小化できるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例による光トランシーバの構成を示す図である。
図2】本発明の一実施例による光源の構成を示す図である。
図3】本発明の第1実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図4】本発明の第1実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの断面図である。
図5A】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図5B】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図5C】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図5D】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図5E】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図5F】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図6】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタの熱衝撃に対する挿入損失を示すグラフである。
図7】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの透過スペクトルを示すグラフである。
図8A】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図8B】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図8C】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図9A】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図9B】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図9C】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図9D】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
図10】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図11】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの断面図である。
図12A】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図12B】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図12C】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図13】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタに電源を印加した時に形成される電場を示す図である。
図14】本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタに液晶を注入した後の状態を示す図である。
図15】本発明の第3実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図16A】本発明の第3実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタが加工される過程を示す図である。
図16B】本発明の第3実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタが加工される過程を示す図である。
図17A】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタが最終的に封止された様子を示す図である。
図17B】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタが最終的に封止された様子を示す図である。
図18】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図19】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの断面図である。
図20】本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタがフィルタを必要とする装置内に装着された様子を示す図である。
図21A】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図21B】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図21C】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図21D】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図22】本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタのUV照射時間による挿入損失を示すグラフである。
図23A】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図23B】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図23C】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図23D】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図である。
図24】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
図25A】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図25B】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図25C】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
図25D】本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は多様な変更が加えられて様々な実施例を有することができるが、特定の実施例を図面に例示して詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むことが理解されなければならない。各図面を説明するにあたり、類似の参照符号を類似の構成要素に対して使った。
【0024】
第1、第2、A、Bなどの用語は多様な構成要素を説明するのに使われるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲で第1構成要素は第2構成要素と名付けられてもよく、同様に、第2構成要素も第1構成要素と名付けられてもよい。および/または、という用語は、複数の関連する記載項目の組み合わせまたは複数の関連する記載項目のいずれかの項目を含む。
【0025】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いたり、「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていたり、または接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいことが理解されなければならない。これに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いたり、「直接接続されて」いると言及された時において、中間に他の構成要素が存在しないことが理解されなければならない。
【0026】
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
【0027】
他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有している。
【0028】
一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0029】
また、本発明の各実施例に含まれた各構成、過程、工程または方法などは技術的に互いに矛盾しない範囲内で共有できる。
【0030】
図1は、本発明の一実施例による光トランシーバの構成を示す図である。
【0031】
図1を参照すれば、本発明の一実施例による光トランシーバ100は、送信部110と、受信部120と、制御部(図示せず)とを含む。
【0032】
光トランシーバ100は、光伝送システム、大容量ルータまたはスイッチなどの光通信装置において電気信号を光信号に変換して光ファイバなどの媒体に送信し、(外部から)送信された光信号を受信して再度電気信号に変換するモジュールである。光トランシーバ100は、自主的に光送信および光受信機能をすべて行うことができる。
【0033】
光トランシーバ100は、5Gなど多様な光通信システムの通信装置内の部品として装着されて、予め設定された波長帯域の光信号を出力したり、予め設定された波長帯域の光のみを受信する。特に、光トランシーバ100は、WDM(Wavelength Division Multiplex)などのように細密な波長帯域の調整が必要な通信装置内に装着されて、細密に波長帯域を調整して光を出力したり、受信することができる。
【0034】
送信部110は、予め設定された波長帯域のレーザ光に情報を載せて出力する。
【0035】
送信部110は、予め設定された波長帯域のレーザ光を出力する光源(200、図2を参照して後述)と、光源200の動作(オン/オフ)を制御するドライバ(図示せず)とを含む。光源200は、制御部(図示せず)およびドライバ(図示せず)の制御によって予め設定された波長帯域の光を出力し、ドライバ(図示せず)は、制御部(図示せず)の制御によって光源200の動作(オン/オフ)を制御する。
【0036】
受信部120は、外部から出力されたレーザ光を受信する。
【0037】
受信部120は、波長可変型エタロンフィルタ(230、図2を参照して後述)と、受光部(図示せず)とを含む。受信部120には、外部の光トランシーバから出力された、情報が載せられた光だけでなく、多様なノイズ光が受信される。これによって、波長可変型エタロンフィルタ230は、受光部(図示せず)に光が入射する方向に受光部(図示せず)の前段に配置されて、予め設定された波長帯域のレーザ光を除いたノイズ光をフィルタリングする。これによって、受光部(図示せず)には、情報が載せられた光のみがもっぱら入射できる。受光部(図示せず)は、受信される光信号を電気信号に変換する。制御部(図示せず)は、受光部(図示せず)から変換された電気信号を受信して、受信される光信号内に載せられた情報を把握する。
【0038】
制御部(図示せず)は、送信部110および受信部120の動作を制御する。
【0039】
図2は、本発明の一実施例による光源の構成を示す図である。
【0040】
図2を参照すれば、本発明の一実施例による光源200は、第1ミラー210と、利得媒質220と、波長可変型エタロンフィルタ(230、以下、「エタロンフィルタ」と略称する)と、第2ミラー240とを含む。さらに、光源200は、固定型エタロンフィルタ(図示せず)をさらに含むことができる。
【0041】
利得媒質220は、外部から電源を受けて光を出力し、自体を経る光を増幅させる。
【0042】
第1ミラー210および第2ミラー240は、利得媒質220およびエタロンフィルタ230を挟んで互いに対向するように配置されて、利得媒質220から照射された光を反射させる。利得媒質220から出力された光は、第1ミラー210および第2ミラー240で反射し、持続的に利得媒質220を通過する。ミラー210、240の間にキャビティ(Cavity)が形成される。キャビティの形成によって利得媒質220から出力された光はレーザ共振し、相対的に反射度が低い第2ミラー240方向に出力される。
【0043】
エタロンフィルタ230は、入射する光のうち予め設定された波長帯域のみを透過させる。前述のように、エタロンフィルタ230は、入射する光を多重反射させ、干渉するように誘導して、予め設定された波長帯域の光のみを透過させる。エタロンフィルタ230は、液晶を含み、外部から電源を受けて屈折率を調整することにより、透過させる光の波長帯域を調整する。これによって、光源200は、細密な波長帯域の調整を必要とする通信装置などに含まれて、出力光の波長帯域を所望の通りに調整することができる。
【0044】
この時、エタロンフィルタ230は、構造的に液晶を含んでも外部環境による液晶の特性や大きさの変化を最小化することにより、自体を透過する光の波長帯域を精密に調整することができる。エタロンフィルタ230の具体的な構造は、図3以下を参照して後述する。
【0045】
光源200は、固定型エタロンフィルタ(図示せず)をさらに含むことができる。固定型エタロンフィルタ(図示せず)は、FSR(Free Spectral Range)間隔ごとに離散的(Discrete)に光を透過させる。すなわち、固定型エタロンフィルタ(図示せず)を経る場合、出力光はFSR間隔の波長帯域を離散的に有し、FSR間隔の間の波長帯域は固定型エタロンフィルタ(図示せず)によってフィルタリングされる。固定型エタロンフィルタ(図示せず)は、利得媒質220およびエタロンフィルタ230の間に配置されて、エタロンフィルタ230に優先して光を入射させる。固定型エタロンフィルタ(図示せず)によって入射光のうちFSR間隔の間の波長帯域の光がフィルタリングされることにより、エタロンフィルタ230は、より精密かつ容易に入射光を所望の波長帯域に調整することができる。
【0046】
一方、光源200は光トランシーバ100内の光送信部110に含まれるもの、エタロンフィルタ230は光源200および光受信部120に含まれるものとして便宜上説明されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。光源200は、出力されるレーザ光の波長帯域を精密に調整する必要がある装置であればいかなるものに含まれても構わず、エタロンフィルタ230も、入射するレーザ光の波長帯域を精密に調整する必要がある素子であればいかなるものに含まれても構わない。
【0047】
図3は、本発明の第1実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図であり、図4は、本発明の第1実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの断面図であり、図5は、本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
【0048】
図3~5を参照すれば、本発明の第1実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ(230、以下、「第1エタロンフィルタ」と略称する)は、基板310と、透明電極320と、高反射層330と、反射防止層340と、配向膜350と、内部シールライン360と、外部シールライン365と、液晶370と、電線380と、封止材390とを含む。
【0049】
基板310は、第1エタロンフィルタ230内の各構成を支持する。基板310a、310bは、予め設定された間隔だけ離れたまま対向するように配置されて、対向する方向の面またはその反対面に適切な構成が配置できるようにする。基板310は、入射するレーザ光や出力されるレーザ光を透過させる性質を備えて、入射光または出力光が透過できるようにする。
【0050】
透明電極320は、各基板310が互いに対向する方向への面にそれぞれ配置されて電場を形成する。主に透明電極320の間に電場が形成され、液晶370が配向膜350を経て形成される電場の強度によって配向を変化させる。液晶370の配向の変化は、液晶370の屈折率の変化を誘導するので、透明電極320は、透過されるレーザ光の波長帯域の変化を誘導する。
【0051】
高反射層330は、透明電極320上にまたは各基板310が互いに対向する方向への面に配置されて、自体に向けて入射する光を反射させる。高反射層330は、第1エタロンフィルタ230に入射する光を間で多重反射させ、干渉を誘導する。この時、多重反射干渉現象を正常な品質に維持するためには、2つの高反射層330が平行でなければならない。すなわち、レーザビームの通る断面内で2つの高反射層330間の距離が一定であり、その偏差が数十nm以下を維持することが好ましい。干渉が進行し、干渉が進行する空間上の屈折率および当該空間の間隔(図4ではz軸方向に高反射層間の間隔)によって予め設定された波長帯域の光のみが透過される。図4には、高反射層330が透明電極320上に配置されているものとして示されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、高反射層330上に透明電極320が配置されても構わない。
【0052】
反射防止層340は、各基板310が互いに対向する方向への反対側の面に配置されて、第1エタロンフィルタ230に入射する光や、第1エタロンフィルタ230から出力される光の基板による反射を最小化する。光が入射する場合、基板310の表面部(特に、各基板310が互いに対向する方向への反対側の面)で反射が発生し、光量が低下する場合が発生しうる。反射防止層340は、基板の当該面に配置されて、基板の境界面での光の反射を最小化する。
【0053】
配向膜350は、各基板310が互いに対向する方向に高反射層330上に配置されて、液晶370を配向させる。配向膜350は、前述した方向に高反射層330上に配置され、外部シールライン365を外れない程度に形成される。透明電極320によって電場が形成される場合、電場によって液晶の配列方向が初期配列方向と異なる方向に変化しても、配向膜350は、配向膜に隣接した液晶を初期の配列方向に維持させる。
【0054】
内部シールライン360および外部シールライン365は、各基板310の間に形成されて、各基板310または高反射層330間の間隔を維持し、液晶の収容空間を形成する。各シールライン360、365は、熱硬化性または光硬化性特徴を有するポリマーシーラント(Sealant)で実現されて、各基板310の間に形成される。
【0055】
内部シールライン360は、予め設定された幅を有し、液晶が流入可能な主注入口510を有する注入空間および注入空間の(予め設定された)幅より相対的に大きい幅を有する。内部シールライン360は、レーザ光が入射または通過する領域(L)を中心として予め設定された形状を有するように実現された主収容空間530を含む。主収容空間の予め設定された位置、例えば、主注入口から最も遠い位置に一部分が開放された副注入口520が実現される。
【0056】
一方、外部シールライン365は、予め設定された形状を有し、内部シールライン360の外郭に位置しかつ、内部シールライン360の注入空間のうち一位置と接触して、閉鎖された空間を形成する。外部シールライン365によって内部シールライン360の外郭に副収容空間540が形成される。外部シールライン365は、一部分が開放された予め設定された形状、例えば、四角形状を有し、開放された一部分が(内部シールライン360の)注入空間の一位置にそれぞれ接触する。このように配置されることにより、外部シールライン365は、内部シールライン360の外郭で閉鎖された空間を形成し、副収容空間540を形成する。
【0057】
図5A~5Cを参照すれば、内部シールライン360の主注入口510に液晶が流入する。液晶が流入し、内部シールライン360の主収容空間に液晶が収容され、主収容空間に十分に液晶が収容される場合、副注入口520を経て副収容空間540に液晶が収容され始める。液晶の注入は、主収容空間530と副収容空間540をいっぱい満たすまで進行するのではなく、副収容空間540内に気体収容空間550が形成されるまでのみ進行する。主収容空間530と副収容空間540のすべての体積だけ液晶が注入されない場合、液晶の注入によって残留気体が副収容空間540の副注入口から遠い末端まで押し出され、当該位置に位置する。このように、内部シールライン360・主注入口510の構造、それらが形成する空間および液晶の注入量の調整によって意図的に気体が内部に存在する気体収容空間550が形成される。気体が液晶370内に存在する場合、次の効果をもたらすことができる。背景技術の欄で前述したように、外部の圧力または温度が変化する場合、液晶370の特性や大きさ(体積)が変化する。液晶370が主収容空間530および副収容空間540にいっぱい満たされている場合、外部環境の変化で液晶370の大きさ(体積)が増加することにより、基板310間の間隔が変化する。基板310aと基板310bは、シールライン360、365によって液晶収容空間を有するだけであり、間隔が固定されているのではない。これによって、液晶370の大きさが変化する場合、液晶370が液晶収容空間の内部から外部を向くように圧力(図4にてz軸方向)を加える。このため、基板310間の間隔と2つの基板の平行度が変化する。これは、第1エタロンフィルタ230を通過する光の波長帯域の変化と挿入損失の増加を引き起こす。
【0058】
これに対し、気体収容空間550が形成されて液晶370内に気体が存在する場合、液晶370の大きさ(体積)の増加は気体収容空間の収縮を引き起こして、基板310内の圧力変化を最小化する。すなわち、液晶370の大きさ(体積)の増加は、気体に圧力を主に加えるようになって、液晶収容空間の内部から外部を向く圧力の発生は最小化できる。これによって、外部環境が変化して液晶370の性質や大きさ(体積)が変化しても気体の大きさ(体積)が主に変化するだけで、基板310間の間隔と2つの基板の平行度を維持することができる。
【0059】
ただし、必ずしも液晶370内に気体が存在すると限定されるものではなく、液晶370内に真空が存在してもよい。液晶が主注入口510に注入される時、真空状態で注入されながら、主収容空間530と副収容空間540のすべての体積だけ液晶が注入されなければ、液晶370内に気体の代わりに真空が存在しうる。外部温度の変化で液晶370の体積が増加する場合、液晶370は、(気体収容空間内)真空が形成された部分に流入し、基板310間の間隔と2つの基板の平行度の変化を防止することができる。
【0060】
内部シールライン360と外部シールライン365は、互いに異なる厚さ(図4にてx軸方向の長さ)を有することができる。外部シールライン365がすでに存在して基板310の間隔を支持し維持している点、および内部シールライン360は液晶370が主収容空間530を優先して、副収容空間540をその次に満たすようにガイドするための構成である点から、内部シールライン360は、外部シールライン365より相対的に薄い厚さを有することができる。また、内部シールライン360の厚さが増加するほど光が入射または通過する領域(L)に影響を及ぼしうる点からも、内部シールライン360が外部シールライン365より相対的に薄い厚さを有することができる。
【0061】
液晶370の主収容空間530および副収容空間540への注入は、図5D~5Fのように進行する。
【0062】
図5Dのように、液晶370を第1エタロンフィルタ230に満たすために、チャンバ570内に液晶370を入れたトレイ580および第1エタロンフィルタ230を配置させる。以後、出入口575にチャンバ570内の空気を排出させ、チャンバ570を真空状態にする。
【0063】
チャンバ570の内部が真空状態に到達する場合、図5Eのように、第1エタロンフィルタ230、特に、主注入口をトレイ580内の液晶370と接触させる。
【0064】
以後、図5Fのように、出入口575を経てチャンバ570内に空気を注入させる。これによって、チャンバ570内の圧力が増加し、液晶370が第1エタロンフィルタ230の内部に注入される。
【0065】
再度図3~5Cを参照すれば、前述の通り、内部シールライン360の主収容空間530の幅は、注入空間の幅より大きいように実現される。これによって、図5Cのように、副収容空間540の幅は均一でなくなる。外部シールライン365と(主注入口付近の)注入空間との間の間隔(W)は相対的に広く形成され、外部シールライン365と主注入空間360との間の間隔(W)は相対的に狭く形成される。これによって、副収容空間540は、気体収容空間550を基準として外部シールライン365と主注入空間360との間の間隔(W)を眺める場合、ボトルネック構造を有する。これは液晶370が注入され、気体収容空間550に収容された気体が副収容空間540の副注入口520方向、ひいては主収容空間530に移動することを最小化することができる。主収容空間530内には光が入射または通過する領域(L)が位置して、主収容空間530に気体が移動する場合、入射光または出力光に悪影響を及ぼす。これを最小化するため、副収容空間540は、ボトルネック構造を備えることにより、気体収容空間550に収容された気体が気体収容空間550を外れることを最小化することができる。
【0066】
電線380は、透明電極320の一位置に配置されて、透明電極320に電源を供給する。
【0067】
封止材390は、主収容空間530を封止させて液晶370の排出を防止する。封止材390は、主収容空間530、特に、主注入口510に一部注入されて硬化し、主注入口510を封止させる。封止材390は、主注入口510を封止させ、液晶370が主収容空間530および副収容空間540の外部に排出されるのを防止する。
【0068】
二重シールラインを備え、各シールラインが前述した形状を有することにより、第1エタロンフィルタ230は、次の効果を確保することができる。
【0069】
二重シールライン360、365を備えるため、基板310間の間隔または高反射層330間の間隔を最大限に均一に維持することができる。シールライン360、365が二重に形成されていて、単一シールラインで実現された場合より相対的に外力に強い。また、液晶の内部に気体が含まれていて、シールライン360、365は、外部環境の変化による液晶370の性質または大きさ(体積)の変化にも間隔を維持させることができる。
【0070】
また、シールライン360、365は、前述した形状を備えることにより、液晶の内部に含まれた気体が光の入射または通過する領域(L)に再流入することを最大限に防止することができる。
【0071】
図4には、基板310上に透明電極320、高反射層330および配向膜350の順に配置されているものとして示されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、基板310上で各層320、330および350の間の順序は変化しても構わない。
【0072】
図6は、本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタの熱衝撃に対する挿入損失を示すグラフである。
【0073】
図6を参照すれば、従来の一重シール構造を有するエタロンフィルタと、二重シール構造を有する第1エタロンフィルタ230に対して、120℃で12時間熱処理をして熱衝撃を加えた後の挿入損失の測定値が具体的に示されている。従来のエタロンフィルタは、挿入損失として約5.7~6.5dBの損失を有することを確認することができるが、第1エタロンフィルタ230は、0.75~1.1dB程度の損失だけを有して挿入損失が著しく減少したことを確認することができる。
【0074】
また、熱衝撃などの外部環境の変化による液晶370の収容形態の変化も確認することができる。従来のエタロンフィルタは、液晶収容空間全体での液晶370の収容状態に影響が発生するが、第1エタロンフィルタ230は、外部環境の変化によって副収容空間540に収容されていた液晶370の一部が主収容空間530に移動しながら、主収容空間530の液晶370の収容状態の変化を最小化している。
【0075】
図7は、本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの透過スペクトルを示すグラフである。
【0076】
図7を参照すれば、第1エタロンフィルタ230に対して、8~19Vまで1V単位で電圧を調整した時の透過スペクトルを示しており、電圧によって所望の波長のレーザをフィルタリングできることを確認することができる。
【0077】
図8および図9は、本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内のシールラインの変形例を示す図である。
【0078】
図8Aを参照すれば、内部シールライン360の主収容空間530の形状は、必ずしも図5に示されたような円形に限定されるものではなく、レーザ光が入射または通過する領域(L)を遮蔽さえしなければどの形状で実現されても構わない。図8Aのような四角形状など多様な形状で実現できる。
【0079】
一方、内部シールライン360の主収容空間530の形状が四角形状で実現される場合、外部シールライン365の開放された一部分は、図8Aに示されるように、(内部シールライン360の)注入空間の一位置にそれぞれ接触してもよく、図8Bに示されるように、(内部シールライン360の)注入空間と主収容空間530との境界にそれぞれ接触してもよい。図8Aの場合、外部シールライン365と注入空間との間の間隔は、外部シールライン365と主注入空間360との間の間隔と異なり、副収容空間540にボトルネック構造が形成される。これに対し、図8Bの場合、外部シールライン365と注入空間との間の間隔は、外部シールライン365と主注入空間360との間の間隔と同一になり、副収容空間540にボトルネック構造が形成されない。
【0080】
図8Cに示されるように、内部シールライン360内の副注入口520は、必ずしも1つではない複数個が形成されてもよい。副注入口520が複数個形成される場合、液晶370の主収容空間530から副収容空間540への収容がより円滑に進行できる。主収容空間530内に気体を残留させないために、副注入口520は、主注入口510から最も遠い位置を基準として予め設定された距離内に形成されることが好ましい。例えば、図8Cを参照すれば、主注入口510から最も遠い位置を12時方向と定義すれば、副注入口520は、10時~12時方向と12時~2時方向に形成される。
【0081】
一方、図9に示されるように、各シールラインは、ガイド部910をさらに含むことができ、エタロンフィルタ230は、内部シールライン360および外部シールライン365以外にも補助シールライン930をさらに含むことができる。
【0082】
図9Aに示されるように、内部シールライン360は、主収容空間の外側方向にガイド部910を含むことができる。特に、ガイド部910は、主収容空間の外側方向を向く一末端が外部シールライン365の角部分を向くように形成される。液晶370が注入されると、気体は主収容空間530および副収容空間540を経て気体収容空間550を向くようになる。気体は1つの大きな塊を形成し移動する場合もあるが、複数の塊に割れてそれぞれ移動する場合も発生する。後者の場合、相対的に小さな体積を有する気体塊は相対的に速く気体収容空間550に向けて移動し、相対的に大きな体積を有する気体塊は相対的に遅く気体収容空間550に向けて移動する。この時、相対的に小さな体積を有する気体塊が外部シールライン365の角部分に移動する場合、当該部分に閉じ込められて移動しない場合が発生しうる。このような状況が発生すれば、前述のように、液晶370が副収容空間540から主収容空間530に移動する場合、液晶370の移動とともに、角に閉じ込められた気体塊がともに移動する場合が発生する。
【0083】
ガイド部910は、このように気体塊、特に、体積が相対的に小さな気体塊が角などに閉じ込められて固定されているのを防止する。体積が相対的に小さな気体塊が相対的に速く移動し、角などに閉じ込められている場合、ガイド部910を経て相対的に体積の大きい気体塊がその後に移動し、角(気体塊が閉じ込められている空間)に向けて移動する。相対的に体積の大きい気体塊がガイド部910によって角に向けて移動し、当該空間に閉じ込められている気体塊とともに気体収容空間550に移動する。
【0084】
一末端がこのように気体塊が構造的に閉じ込められて移動できないくらいの位置を向くように形成されていて、ガイド部910は、気体塊が構造的に閉じ込められて気体収容空間550に移動できないことを防止する。
【0085】
図9Bのように、ガイド部920は、一末端が外部シールライン365から(副収容空間の)ボトルネック構造部分を向くように形成される。ガイド部920は、当該部分に形成されて、気体収容空間550に配置された気体が再度主収容空間に再流入するのを防止することができる。
【0086】
追加的に、ガイド部930は、主注入口510近傍(注入空間付近)または副注入口520近傍に形成される。ガイド部930が当該位置に形成されることにより、気体の移動は妨げることなく、シールライン360、365が基板310間の間隔または高反射層330間の間隔をより円滑に維持できるように補助する。
【0087】
ガイド部930と類似の役割を果たすために、副収容空間540または内部シールライン360と外部シールライン365との間に補助シールライン930が配置されてもよい。
【0088】
図10は、本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図であり、図11は、本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの断面図であり、図12は、本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
【0089】
図10~12を参照すれば、本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ(230、以下、「第2エタロンフィルタ」と略称する)は、第1エタロンフィルタ230の構造に、追加的に無液晶室1010をさらに含む。
【0090】
無液晶室1010は、気体収容空間部分に形成されて、自体へ移動してきた気体の(外部への)移動を最小化する。
【0091】
図11に示されるように、無液晶室1010は、周辺部に比べて相対的に広い間隔を有する。すなわち、無液晶室1010は、図12Aのように、無液晶室1010が形成される位置で高反射層330がエッチングされたり、図12Bのように、当該位置で透明電極320と高反射層330がすべてエッチングされたり、図12Cのように、当該位置で基板310が一定深さだけエッチングされて形成される。ただし、必ずしもこれに限定されるものではなく、図12Aまたは図12Bの場合と図12Cの場合が無液晶室1010にともに反映されてもよい。また、両基板のうち一方にのみ深さの異なる構造を導入して無液晶室を実現しても有意な結果を得ることができる。
【0092】
無液晶室1010は、周辺部に比べて相対的に広い間隔を有するため、無液晶室1010と周辺部とは段差を有する。このため、無液晶室1010に流入した気体は、無液晶室1010の外部に再度流出することに大きな困難を有する。
【0093】
また、気体と液晶は、相互間の境界面積を低減し、表面エネルギーを減少させようとする特性を有する。これによって、気体は、液晶との接触が最小化できる無液晶室1010を離脱しないようにする。
【0094】
これによって、どのような外力および外部環境の変化が発生しても、第2エタロンフィルタ230は、気体を無液晶室1010に大部分残留させることができる。
【0095】
図13は、本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタに電源を印加した時に形成される電場を示す図である。
【0096】
無液晶室1010、特に、図12Bのように、透明電極320までエッチングされて形成された無液晶室1010には、電場の強度が、図13のように、周辺部より著しく低くなる。一般的に、真空や気体は誘電定数が1であるのに対し、液晶はこれより最低数倍~数十倍大きい値を有する。したがって、第2エタロンフィルタ230に電源が印加されて電場が形成されると、誘電定数値が大きい液晶は、電場の大きい領域に移動しようとする傾向を示し、真空または気体は、電場の弱い無液晶室1010に押し出されようとする傾向を示す。
【0097】
これによって、透明電極320に電源が供給されて電場が形成される場合であれば、無液晶室1010に流入した気体は、特にさらに無液晶室1010を外れない。これは、図14から裏付けられる。
【0098】
図14は、本発明の第2実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタに液晶を注入した後の状態を示す図である。
【0099】
図14は、第2エタロンフィルタ230を2枚の直交偏光板の間に配置させ、バックライト上で観察した時の図である。液晶が存在する部分は、液晶の複屈折(Birefringence)効果によって明るく観察される。図14を参照すれば、第2エタロンフィルタ230において無液晶室1010は、液晶が存在せず、暗く観察されることを確認することができる。
【0100】
図15は、本発明の第3実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図であり、図16は、本発明の第3実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタが加工される過程を示す図であり、図17は、本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタが最終的に封止された様子を示す図である。
【0101】
図15および16を参照すれば、本発明の第3実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ(230、以下、「第3エタロンフィルタ」と略称する)は、第1エタロンフィルタ230に、追加シールライン1510をさらに含む。
【0102】
エタロンフィルタ230に液晶370がすべて注入された場合、液晶の注入後、エタロンフィルタ230の内部から外部に排出されないように、主注入口510付近に封止材390が注入される。以後、UV硬化などの硬化過程を経て主注入口510の封止が完了する。ただし、この時、封止材390が主注入口510の入口のみを遮断できる量だけの注入は困難で、なおかつ硬化していない状態の封止材390を前述した量だけ注入して硬化することが困難なため、通常、前述した量以上の封止材390が注入される。
【0103】
一方、エタロンフィルタ230の製造工程では、エタロンフィルタ230内の各層が正確に有するべき面積を正確に有するように製造することは非常に難しい。これによって、最終的に製造されるべきエタロンフィルタ230が、図16Bの形態や面積を有する場合、一般的に製造工程で製造されたばかりのエタロンフィルタ230は、図16Aの形態や面積を有することができる。図16aに示されるように、製造されたばかりのエタロンフィルタ230は、ダイシングなど別の加工工程を経て、一面には第1カッティング面1610に沿ってカッティングされ、他の面には第2カッティング面1620に沿ってカッティングされる。これによって、エタロンフィルタ230は、図16Bのような最終形態を有する。
【0104】
製造工程上、最終工程として、封止材390を注入し硬化するにあたり、追加シールライン1510が存在しない従来のエタロンフィルタは、図17Aのような現象が発生する。前述の通り、一定量以上の封止材390が注入されなければならないので、最終的に、封止材390は、第1カッティング面1610または第2カッティング面1620の領域まで侵入したまま硬化する。封止材390がカッティング面1610、1620まで侵入して硬化する場合、エタロンフィルタ230の加工を非常に困難にし、加工装置の耐久度も著しく低下させることがある。
【0105】
エタロンフィルタ230を加工する過程でこのような問題を防止すべく、第3エタロンフィルタ230は、追加シールライン1510を含む。追加シールライン1510は、外部シールライン365の、主注入口510を基準として予め設定された半径内の任意の地点から外部シールライン365の外部(副注入空間の反対側)に突出した形態を有する。この時、追加シールライン1510は、各カッティング面1610、1620を侵入しない領域内で突出して形成される。第3エタロンフィルタ230が追加シールライン1510を含むことにより、図17Bに示されるように、注入された封止材は、追加シールライン1510内でのみ残留して拡散が防止される。追加シールライン1510内で封止材390が硬化することにより、各カッティング面1610、1620の領域を侵入しなくて済むので、従来のエタロンフィルタ製造工程上で発生する封止材390とエタロンフィルタの加工問題を防止することができる。
【0106】
図18は、本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図であり、図19は、本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの断面図であり、図20は、本発明の一実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタがフィルタを必要とする装置内に装着された様子を示す図である。
【0107】
図18~20を参照すれば、本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ(230、以下、「第4エタロンフィルタ」と略称する)は、第1エタロンフィルタ230に、金属電極1810をさらに含む。
【0108】
エタロンフィルタ230は、光トランシーバ100など多様な装置内に配置されるにあたり、図20のような方式で配置される。図20を参照すれば、エタロンフィルタ230は、光トランシーバ100内のサブマウント130の一定位置に配置された後、接着剤140によってサブマウント130の一位置に接着され固定される。この時、通常使用される接着剤140がUV硬化接着剤である。接着剤が塗布された後、約360nmの波長帯域のUV光が照射され、接着剤140を硬化させる。接着時間を短縮させるために、通常、200mW以上の強い強度のUV光が照射される。ただし、このように強い強度のUV光がエタロンフィルタ230、特にシールライン360、365や液晶370に照射される場合、シールライン360、365を構成する材料(Sealant)や液晶370材料は、UV光によって損傷を被る。特に、シールライン360、365を構成する材料は、UV光に劣化しやすく、エタロン特性を低下させる。
【0109】
これを防止するために、第4エタロンフィルタ230は、金属電極1810をさらに含む。金属電極1810は、透明電極320上に配置されて、接着剤140の硬化のために照射されるUV光の第4エタロンフィルタ230内への入射を防止する。金属電極1810は、光、特に、UV波長帯域の光は透過させない素材で実現されて、第4エタロンフィルタ230の外部から内部へのUV光の入射を防止する。
【0110】
また、金属電極1810は、透明電極320によって形成される電場を強化することができる。透明電極320は、一定部分光を吸収する性質を有する。したがって、透明電極320は、過度に厚い厚さで実現されることは困難である。ただし、透明電極320が薄い厚さで実現される場合、電気伝導度が低下し、透明電極320が外部から電源を受けて電場を形成するにあたり、相対的に強度が弱い電場を形成することができる。金属電極1810は、透明電極320に隣接して配置されることにより、形成される電場の強度を強化することができる。
【0111】
前述の通り、金属電極1810は、光を透過させない素材で実現される。これによって、エタロンフィルタ230への光の入射や通過に影響を及ぼすことがある。これを防止するために、金属電極1810は、レーザ透過ホール1814を含む。レーザ透過ホール1814は、レーザ光が入射または通過する領域(L)を中心として予め設定された半径だけ形成された中空である。レーザ透過ホール1814は、特定波長帯域の光を分離するために、エタロンフィルタ230に入射するレーザ光や、入射してエタロンフィルタ230からフィルタリングされた光が通過できるようにする。
【0112】
一方、金属電極1810内の無液晶室1010の位置に追加的なエッチングが行われる。金属電極1810も当該位置にエッチングが行われて、無液晶室1010を形成することができる。すなわち、高反射層330と金属電極1810がともにエッチングが行われ、無液晶室1010を形成してもよく、高反射層330、金属電極1810および透明電極320がすべてエッチングされ、無液晶室1010を形成してもよい。
【0113】
金属電極1810は、透明電極320上に配置されるものとして記載したが、必ずしもこれに限定されるものではない。金属電極1810は、各基板310が互いに対向する方向への基板310の一面のうち多様な位置に配置可能である。第4エタロンフィルタ230の多様な変形例は、図21に示されている。
【0114】
図21は、本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
【0115】
図21には、エタロンフィルタ230のうち一基板310bの構造のみが示されている。
【0116】
図21Aのように、金属電極1810は、透明電極320上に配置されてもよいが、図21Bのように、基板310および透明電極320の間に配置されてもよい。
【0117】
また、エタロンフィルタ230の基板310上に高反射層330が、高反射層330上に透明電極320が配置されてもよい。
【0118】
この時、金属電極1810は、図21Cのように、高反射層330と透明電極320との間に配置されてもよく、図21Dのように、透明電極320上に配置されてもよい。このように、金属電極1810は、各基板310が互いに対向する方向への基板310の一面であればいかなる位置にも配置可能である。
【0119】
ただし、UV光のシールライン360、365と液晶370への流入遮断効率を高めるために、金属電極1810は、シールライン360、365と近接して配置されることが好ましい。金属電極1810は、シールライン360、365と近接して配置されてこそ、側面から入射するUV光をより多く遮断することができる。
【0120】
したがって、UV光の遮断効率は、図21Bの場合よりは図21Aの方が高く、図21Aや21Bよりは図21Cや21Dの方が高い。
【0121】
このように、第4エタロンフィルタ230が金属電極1810を含むことにより、UV光による挿入損失の低下を防止することは、図22から裏付けられる。
【0122】
図22は、本発明の第4実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタと、従来のエタロンフィルタのUV照射時間による挿入損失を示すグラフである。
【0123】
図22を参照すれば、従来のエタロンフィルタ2000の挿入損失は、UV照射前/後を比較して0.5dBから1.5dBまで上昇することを確認することができ、UV照射後1日経過した時点でも、UV照射直後と比較する時、挿入損失が大きく低下しないことを確認することができた。
【0124】
これに対し、第4エタロンフィルタ230の挿入損失は、UV照射前/後を比較してもほとんど変化が発生しないことを確認することができる。
【0125】
図23は、本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの平面図であり、図24は、本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ内に液晶が注入される過程を示す図である。
【0126】
図23および24を参照すれば、本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタ(230、以下、「第5エタロンフィルタ」と略称する)は、内部シールライン2310および外部シールライン2320を含む。
【0127】
第5エタロンフィルタ230は、第1~第4エタロンフィルタ230とは異なり、液晶370を注入せずに滴下(Drop)して生成される。特定基板(310aおよび310bのいずれか1つ)間の間隔内に各シールライン2310、2320を配置した状態で予め設定された量の液晶370を滴下し、残りの基板(310aおよび310bの残りの1つ)を当該基板に密着させて両基板を固定する。
【0128】
液晶370が滴下される方式で注入されるため、内部シールライン2310は、内部シールライン360とは異なり、主注入口は含まず、副注入口520のみを含む。
【0129】
一方、外部シールライン2320は、外部シールライン365とは異なり、開放された部分なしに閉じた経路を形成して、滴下された液晶370が外部に流出するのを防止する。
【0130】
各シールライン2310、2320が前述した構造を含むことにより、滴下された液晶370は、第1~第4エタロンフィルタ230の場合のように、主収容空間530を先に満たした後、副注入口520を経て副収容空間に流入する。
【0131】
同じく、液晶370は、内部に気体が形成されるくらいの量だけが滴下されて、第5エタロンフィルタ230も、第1~第4エタロンフィルタ230と同様に、内部に気体を含む。
【0132】
一方、第5エタロンフィルタ230は、図25のような変形例を含むことができる。
【0133】
図25は、本発明の第5実施例による波長可変型液晶エタロンフィルタの変形例を示す図である。
【0134】
図25Aおよび図25Bのように、内部シールライン2310も多様な形状で実現できる。また、内部シールライン2310は、同じく、気体が気体収容空間の位置まで円滑に移動するようにガイド部910を含むことができ、内部シールライン2310の副注入口520から最も遠い位置で外部シールライン2320まで突出した隔壁2510をさらに含むことができる。隔壁2510が形成されることにより、隔壁2510を境界に副収容空間540内で液晶370の流動が防止できる。
【0135】
さらに、図25Cおよび25Dのように、第5エタロンフィルタ230は、無液晶室1010を含むことができる。
【0136】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例として説明したに過ぎないものであって、本実施例の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能であろう。したがって、本実施例は本実施例の技術思想を限定するためではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本実施例の技術思想の範囲が限定されるのではない。本実施例の保護範囲は以下の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等範囲内にあるすべての技術思想は本実施例の権利範囲に含まれると解釈されなければならない。
【0137】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2022年4月8日付で韓国に出願した特許出願番号第10-2022-0044081号について米国特許法119(a)条(35U.S.C§119(a))により優先権主張し、そのすべての内容は参照文献として本特許出願に組み込まれる。これとともに、本特許出願は、米国以外の国々に対しても上記と同様の理由により優先権主張し、そのすべての内容は参照文献として本特許出願に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図19
図20
図21A
図21B
図21C
図21D
図22
図23A
図23B
図23C
図23D
図24
図25A
図25B
図25C
図25D