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特開2023-155193コンテナ搬送装置およびそれを含む物流搬送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023155193
(43)【公開日】2023-10-20
(54)【発明の名称】コンテナ搬送装置およびそれを含む物流搬送システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20231013BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20231013BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G1/00 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059916
(22)【出願日】2023-04-03
(31)【優先権主張番号】10-2022-0043405
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヨン,キ スプ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ドン ピル
【テーマコード(参考)】
3F022
5F131
【Fターム(参考)】
3F022AA08
3F022EE05
3F022JJ08
3F022MM61
3F022NN38
3F022QQ17
5F131AA02
5F131CA35
5F131CA53
5F131DA05
5F131DA22
5F131DA23
5F131DA43
5F131DC06
5F131DD42
5F131DD43
5F131DD74
5F131DD82
5F131KA27
5F131KA47
5F131KA62
5F131KA72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】半導体製造工場内でコンテナを搬送する車両の駆動環境に適するように提供されるイベント記録ユニットを含むコンテナ搬送装置およびそれを含む物流搬送システムを提供する。
【解決手段】物流搬送システムにおいて、コンテナ搬送装置110は、複数の基板が収納されたコンテナ310を把持する把持モジュール210、把持モジュールを昇降させる昇降モジュール220、駆動ホイール240a、240bを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール230、把持モジュール、昇降モジュールおよび駆動モジュールを制御する第1制御モジュール260並びに第1制御モジュールと同じ空間H内に設置することもでき、レールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、イベント記録ユニットは、管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板が収納されたコンテナを把持する把持モジュール;
前記把持モジュールを昇降させる昇降モジュール;
駆動ホイールを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール;
前記把持モジュール、前記昇降モジュールおよび前記駆動モジュールを制御する第1制御モジュール;および
レールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、
前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示する、コンテナ搬送装置。
【請求項2】
前記イベント記録ユニットは、
前記コンテナ搬送装置の互いに異なる方向を撮像する複数のカメラモジュール;
前記複数のカメラモジュールにより撮像された映像を保存する保存モジュール;および
前記複数のカメラモジュールおよび前記保存モジュールを制御する第2制御モジュールを含む、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項3】
前記イベント記録ユニットは常時録画と関連する第1映像およびイベントと関連する第2映像を記録し、
映像削除が可能な領域に前記第1映像を記録し、映像削除が不可能な領域に前記第2映像を記録する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項4】
前記第2映像が記録される領域は前記第1映像が記録される領域内に含まれる、請求項3に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項5】
前記イベント記録ユニットはイベントと関連する第2映像を記録する領域が不足する場合、
常時録画と関連する第1映像を記録する領域内に前記第2映像を記録する領域を追加で設けるか、または、
既に保存されている複数の第2映像のうちいずれか一つの第2映像を管理者端末に送出して、前記管理者端末に送出された第2映像の代わりに新規に取得された第2映像を記録する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項6】
前記イベント記録ユニットはイベント発生時点によって該当時点の映像を別に記録するか、
または前記該当時点以前の映像や前記該当時点以降の映像の少なくとも一つの映像を追加で記録する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項7】
前記イベント記録ユニットは前記該当時点の映像を時間の経過によって第1区間、第2区間および第3区間に分割して、
前記イベント発生時点が前記第1区間と関連する場合は前記該当時点の映像と前記以前の映像を別に記録し、
前記イベント発生時点が前記第2区間と関連する場合は前記該当時点の映像を別に記録し、
前記イベント発生時点が前記第3区間と関連する場合は前記該当時点の映像と前記以降の映像を別に記録する、請求項6に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項8】
前記イベント記録ユニットは内部にエラーが発生すると、2進信号を用いて前記第1制御モジュールおよび管理者端末にエラー状況を説明するメッセージを送出するか、または、
第1信号発生器、前記第1信号発生器と異なる類型の第2信号発生器およびアラーム信号のうち少なくとも二つを用いて前記第1制御モジュールおよび前記管理者端末にエラー状況を説明するメッセージを送出する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項9】
前記イベント記録ユニットの内部エラー状況は前記2進信号を用いる場合、2進信号で構成された各位置のビット値によって区分され、
前記第1信号発生器と前記第2信号発生器および前記アラーム信号のうち少なくとも二つを用いる場合、前記第1信号発生器、前記第2信号発生器および前記アラーム信号の動作類型によって区分される、請求項8に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項10】
前記イベント記録ユニットの保存媒体は分離可能なカード型であり、
前記イベント記録ユニットは前記保存媒体の残余寿命と関連する情報を提供する、請求項8に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項11】
前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に遠隔制御のためのユーザーインターフェースを提供する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項12】
前記イベント記録ユニットはイベントと関連する第2映像の送出が要請される場合、パスワード入力のためのユーザーインターフェースを追加で提供する、請求項11に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項13】
前記データが表示される領域は前記録画映像が表示される領域の外側に配置される、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項14】
前記イベント記録ユニットはイメージ学習結果に基づいて前記コンテナ搬送装置が走行する経路上に障害物があるかどうかを判別する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項15】
前記イベント記録ユニットは前記コンテナ搬送装置が事故現場に移動すると、前記事故現場と関連する映像を前記第1制御モジュールまたは管理者端末に送出する、請求項1に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項16】
前記コンテナ搬送装置は事故現場から最も近い距離に位置するか、またはアイドル状態である、請求項15に記載のコンテナ搬送装置。
【請求項17】
複数の基板が収納されたコンテナを把持する把持モジュール;
前記把持モジュールを昇降させる昇降モジュール;
駆動ホイールを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール;
前記把持モジュール、前記昇降モジュールおよび前記駆動モジュールを制御する第1制御モジュール;および
レールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、
前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示し、
前記イベント記録ユニットは常時録画と関連する第1映像およびイベントと関連する第2映像を記録し、映像削除が可能な領域に前記第1映像を記録し、映像削除が不可能な領域に前記第2映像を記録し、
前記イベント記録ユニットはイベント発生時点によって該当時点の映像を別に記録するか、または前記該当時点以前の映像や前記該当時点以降の映像の少なくとも一つの映像を追加で記録し、
前記イベント記録ユニットは内部にエラーが発生すると、2進信号を用いて前記第1制御モジュールおよび管理者端末にエラー状況を説明するメッセージを送出するか、または第1信号発生器、前記第1信号発生器と異なる類型の第2信号発生器およびアラーム信号のうち少なくとも二つを用いて前記第1制御モジュールおよび前記管理者端末にエラー状況を説明するメッセージを送出し、
前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に遠隔制御のためのユーザーインターフェースを提供し、
前記イベント記録ユニットは前記コンテナ搬送装置が事故現場に移動すると、前記事故現場と関連する映像を前記第1制御モジュールまたは管理者端末に送出する、コンテナ搬送装置。
【請求項18】
複数の基板が収納されたコンテナを目的地まで搬送する複数のコンテナ搬送装置;および
前記複数のコンテナ搬送装置を制御する搬送制御装置を含み、
前記複数のコンテナ搬送装置の少なくとも一つのコンテナ搬送装置は、
前記コンテナを把持する把持モジュール;
前記把持モジュールを昇降させる昇降モジュール;
駆動ホイールを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール;
前記把持モジュール、前記昇降モジュールおよび前記駆動モジュールを制御する第1制御モジュール;および
レールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、
前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示する、物流搬送システム。
【請求項19】
前記搬送制御装置は前記イベント記録ユニットを含むコンテナ搬送装置が事故地点に位置するかどうかを判別する、請求項18に記載の物流搬送システム。
【請求項20】
前記搬送制御装置は前記事故地点から最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置を派遣する、請求項19に記載の物流搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテナ搬送装置およびそれを含む物流搬送システムに関する。より詳細には、ブラックボックスのようなイベント記録ユニットを含むコンテナ搬送装置およびそれを含む物流搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の生産に用いられるウエハは半導体製造工場(例えば、FAB)内で多様な工程を経ることができ、このためにそれぞれの工程設備に搬送され得る。例えば、複数のウエハはFOUP(Front Opening Unified Pod)のようなコンテナに収納され、前記コンテナは半導体製造工場の天井で移動可能に設けられるOHT(Overhead Hoist Transport)のような搬送車によりそれぞれの工程設備に搬送されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
半導体製造工場内で搬送車がコンテナを目的地まで搬送する場合、走行経路を離脱するか他の車両と衝突するなどのイベントが搬送車に発生し得る。したがって、このような多様な類型のイベントを記録するために、搬送車にブラックボックス(Black Box)を設置することができる。
【0004】
しかし、従来のブラックボックスは車両に汎用的な適用に適するように製作されたものであるので、OHTのような搬送車の駆動環境には適しない様々な不合理な点が存在する。
【0005】
第一に、SDメモリーカード(Secure Digital Memory Card)の保存空間がケース別に区分されており、寿命が非常に短い。
【0006】
第二に、加速度センサを用いて振動変化に応じたイベントのみを確認することができ、不良条件別に多様な類型の映像を確保するには困難性がある。
【0007】
第三に、ブラックボックスのセッティング(Setting)がタッチスクリーンパネル(例えば、Touch LCD)によってのみできる。また、ブラックボックスのアップデート(Update)のためにはSDメモリーカードを分離しなければならない不便さがある。
【0008】
第四に、車両と関連するデータが画面に表示されず、これを確認するためには別途の接続が必要となり、制御器と連動されないため車両と関連するデータを取得するのに困難性がある。
【0009】
本発明で解決しようとする技術的課題は、半導体製造工場内でコンテナを搬送する車両の駆動環境に適するように提供されるイベント記録ユニットを含むコンテナ搬送装置およびそれを含む物流搬送システムを提供することにある。
【0010】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的課題を達成するための本発明のコンテナ搬送装置の一態様(Aspect)は、複数の基板が収納されたコンテナを把持する把持モジュール;前記把持モジュールを昇降させる昇降モジュール;駆動ホイールを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール;前記把持モジュール、前記昇降モジュールおよび前記駆動モジュールを制御する第1制御モジュール;およびレールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示する。
【0012】
また、前記技術的課題を達成するための本発明のコンテナ搬送装置の他の態様は、複数の基板が収納されたコンテナを把持する把持モジュール;前記把持モジュールを昇降させる昇降モジュール;駆動ホイールを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール;前記把持モジュール、前記昇降モジュールおよび前記駆動モジュールを制御する第1制御モジュール;およびレールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示し、前記イベント記録ユニットは常時録画と関連する第1映像およびイベントと関連する第2映像を記録し、映像削除が可能な領域に前記第1映像を記録し、映像削除が不可能な領域に前記第2映像を記録し、前記イベント記録ユニットはイベント発生時点によって該当時点の映像を別に記録するか、または前記該当時点以前の映像や前記該当時点以降の映像の少なくとも一つの映像を追加で記録し、前記イベント記録ユニットは内部にエラーが発生すると、2進信号を用いて前記第1制御モジュールおよび管理者端末にエラー状況を説明するメッセージを送出するか、または第1信号発生器、前記第1信号発生器と異なる類型の第2信号発生器およびアラーム信号のうち少なくとも二つを用いて前記第1制御モジュールおよび前記管理者端末にエラー状況を説明するメッセージを送出し、前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に遠隔制御のためのユーザーインターフェースを提供し、前記イベント記録ユニットは前記コンテナ搬送装置が事故現場に移動すると、前記事故現場と関連する映像を前記第1制御モジュールまたは管理者端末に送出する。
【0013】
また、前記技術的課題を達成するための本発明の物流搬送システムの態様は、複数の基板が収納されたコンテナを目的地まで搬送する複数のコンテナ搬送装置;および前記複数のコンテナ搬送装置を制御する搬送制御装置を含み、前記複数のコンテナ搬送装置の少なくとも一つのコンテナ搬送装置は、前記コンテナを把持する把持モジュール;前記把持モジュールを昇降させる昇降モジュール;駆動ホイールを制御してレールの上を走行するようにする駆動モジュール;前記把持モジュール、前記昇降モジュールおよび前記駆動モジュールを制御する第1制御モジュール;およびレールの上を走行するときに周辺を常時録画してイベントを記録するイベント記録ユニットを含み、前記イベント記録ユニットは管理者端末の画面に録画映像を表示するときにデータも共に表示する。
【0014】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】複数のコンテナ搬送装置を含む物流搬送システムの内部構成を概略的に示すブロック図である。
図2】物流搬送システムを構成するコンテナ搬送装置の構造を例示的に示す図である。
図3】半導体製造工場内のコンテナ搬送装置の設置形状を例示的に示す図である。
図4】本発明の一実施例によりコンテナ搬送装置に設置されるイベント記録ユニットの内部構成を概略的に示すブロック図である。
図5】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する保存モジュールの構造を説明するための例示図である。
図6】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの第1制御モジュールとの連動時の機能を説明するための例示図である。
図7】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの映像記録機能を説明するための例示図である。
図8】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの映像記録機能のための作動方法を例示的に示す流れ図である。
図9】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの異常状況報告機能を説明するための例示図である。
図10】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールのユーザー設定機能を説明するための例示図である。
図11】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの映像表示機能を説明するための例示図である。
図12】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの障害物感知機能のための作動方法を例示的に示す流れ図である。
図13】コンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの非常状況監視機能のための作動方法を例示的に示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では添付する図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素に対しては同じ参照符号を使用し、これらに係る重複する説明は省略する。
【0017】
本発明は半導体製造工場内でコンテナを搬送する車両(例えば、OHT(Overhead Hoist Transport))の駆動環境に適するように提供されるイベント記録ユニットおよびそれを含むコンテナ搬送装置に関するものである。以下では図面などを参照して本発明について詳細に説明する。
【0018】
図1は複数のコンテナ搬送装置を含む物流搬送システムの内部構成を概略的に示すブロック図である。図1によれば、物流搬送システム100はコンテナ搬送装置110、搬送制御装置120およびデータベース130を含んで構成されることができる。このような物流搬送システム100は半導体製造工場内で物流自動化サービスを提供するために適用することができる。
【0019】
コンテナ搬送装置110はコンテナを目的地まで搬送する役割をする。コンテナ搬送装置110は例えば、OHTとして設けられることができる。
【0020】
コンテナ搬送装置110は半導体製造工場の天井に設置される移動経路(例えば、レール(Rail))の上を走行してコンテナを目的地まで搬送することができる。コンテナ搬送装置110は半導体製造工程が実行される工程設備(例えば、蒸着工程チャンバ、エッチング工程チャンバ、洗浄工程チャンバ、熱処理工程チャンバなど各種工程チャンバ(Process Chamber))にコンテナを搬送することができ、半導体製造工場内に複数110a,110b,…,110n配置されることができる。
【0021】
コンテナ搬送装置110がコンテナを半導体製造工程が実行される設備に搬送する場合、コンテナには複数の基板(例えば、ウエハ(Wafer))が収納されることができる。コンテナは例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)として設けられることができる。
【0022】
コンテナ搬送装置110は搬送制御装置120の制御に応じて作動することができる。図1には示していないが、コンテナ搬送装置110はこのために搬送制御装置120と有線/無線通信をするための通信モジュールを含むことができる。
【0023】
コンテナ搬送装置110は搬送制御装置120のコントロールを受けず、自律的に作動することも可能である。この場合、半導体製造工場内に配置される複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nが相互衝突しないように情報を提供するためのセンサが移動経路の周辺に多数設けられてもよく、複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nが相互通信をするように設けられてもよい。
【0024】
図2は物流搬送システムを構成するコンテナ搬送装置の構造を例示的に示す図であり、図3は半導体製造工場内のコンテナ搬送装置の設置形状を例示的に示す図である。図2および図3によれば、コンテナ搬送装置110は把持モジュール210、昇降モジュール220、駆動モジュール230、駆動ホイール240、ガイドホイール250および第1制御モジュール260を含んで構成されることができる。
【0025】
把持モジュール(Gripping Module;210)はコンテナ310を把持するために提供される。把持モジュール210はコンテナ310を目的地まで搬送するためにコンテナ310が配置されている場所(例えば、EFEM(Equipment Front End Module))に下降してコンテナ310を把持することができる。把持モジュール210は例えば、ハンドグリッパ(Hand Gripper)として設けられることができる。
【0026】
昇降モジュール220は把持モジュール210を昇降させるために提供されるものである。昇降モジュール220は把持モジュール210がコンテナ310を把持できるように把持モジュール210を天井320付近で地面が位置する方向に下降させることができ、把持モジュール210がコンテナ310を把持すれば把持モジュール210を再び天井320付近で上昇させることができる。昇降モジュール220は例えば、ホイスト(Hoist)として設けられることができる。
【0027】
このように把持モジュール210および昇降モジュール220によりコンテナ310が積載されると(Loading)、コンテナ搬送装置110はこの状態でコンテナ310を目的地まで搬送することができる。コンテナ搬送装置110が目的地に到達すると、昇降モジュール220は把持モジュール210を再び下降させて、把持モジュール210はEFEMのロードポートモジュール(Load Port Module)の上に安着されたコンテナ310を把持解除し、コンテナ310に収納された複数の基板を次の半導体製造工程が実行される工程設備に伝達することができる。
【0028】
一方、図2および図3には示していないが、コンテナ搬送装置110は把持モジュール210の代わりに収納可能な空間を提供する収納モジュールを含むことも可能である。収納モジュールはコンテナ310を収納できるように上部が開放されている形状(例えば、Basket Type)に形成されることができ、側面に開閉可能なドアが設けられる形状(例えば、Cabinet Type)に形成されることも可能である。
【0029】
駆動モジュール230は半導体製造工場の天井320に設置された移動経路(例えば、一対のレール330a,330b)に沿って走行する駆動ホイール240を制御する役割をする。図2および図3には示していないが、駆動モジュール230はこのために駆動モータ、駆動軸などを含むことができる。ここで、駆動モータは駆動力を生成する役割をすることができ、駆動軸は駆動モータにより生成された駆動力を駆動ホイール240に提供する役割をすることができる。
【0030】
駆動ホイール(Driving Wheel;240)は駆動モジュール230により提供される駆動力を用いて回転する回転体であって、このような回転によりコンテナ搬送装置110が一対のレール330a,330bの上を走行できるようにする。駆動ホイール240はそれぞれの側のレール330a,330bの上を走行できるように一対240a,240bで設けられることができ、この場合、一対の駆動ホイール240a,240bは駆動モジュール230の両側面にそれぞれ結合されることができる。
【0031】
ガイドホイール(Guide Wheel;250)はコンテナ搬送装置110が一対のレール330a,330bの上を走行する場合、コンテナ搬送装置110が前記レール330a,330bから離脱することを防止する役割をする。ガイドホイール250は駆動ホイール240と同様に一対250a,250bで設けられることができ、駆動モジュール230の下部面の両端に駆動ホイール240a,240bに対して垂直方向になるように設置されることができる。
【0032】
第1制御モジュール260はコンテナ搬送装置110を構成するそれぞれのモジュールを制御する役割をする。第1制御モジュール260は例えば、把持モジュール210と昇降モジュール220の作動を制御する役割をし、駆動モジュール230を構成する駆動モータの作動を制御する役割をすることができる。また、図2および図3には示していないが、第1制御モジュール260はその前面と後面にそれぞれ前方フレーム(Front Frame)と後方フレーム(Rear Frame)を備え、その下部面に結合される把持モジュール210および昇降モジュール220を支持する役割をすることもできる。第1制御モジュール260は例えば、OHT制御器として設けられることができる。
【0033】
図2および図3には示していないが、第1制御モジュール260は速度調整部、位置調整部などを含むこともできる。ここで、速度調整部は駆動ホイール240の回転速度を制御する役割をすることができ、位置調整部はコンテナ310の位置を補正する役割をすることができる。
【0034】
位置調整部はスライダ(Slider)とロテータ(Rotator)を含むことができる。スライダはコンテナ310を上下方向や左右方向に移動させる役割をすることができ、ロテータはコンテナ310を時計回りや反時計回りに回転させる役割をすることができる。
【0035】
コンテナ搬送装置110に移動経路を提供するために、半導体製造工場の天井320には一対のレール330a,330bとレール支持モジュール340を含んでレール組立体が設置されることができる。一対のレール330a,330bは前述のようにコンテナ搬送装置110に走行経路を提供するものであって、半導体製造工場の天井320に固定されるレール支持モジュール340の両端に結合されることができる。
【0036】
一対のレール330a,330bは半導体製造工場内の天井320のレイアウト(Layout)によって直線区間、曲線区間、傾斜区間、分岐区間、交差区間など多様な形態の区間を含むように構成されることができる。しかし、本実施例はこれに限定されるものではない。一対のレール330a,330bは前記複数の区間のうちいずれか一つの形態の区間のみを含むように構成されることも可能である。
【0037】
レール支持モジュール340は半導体製造工場の天井320に固定され、一対のレール330a,330bを支持する役割をする。レール支持モジュール340は地上から見るときキャップ形状(Cap Type)を有するように半導体製造工場の天井320に設置されることができる。
【0038】
再び図1を参照して説明する。
【0039】
搬送制御装置120は複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nを制御する役割をする。このような搬送制御装置120はそれぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nが目的地(例えば、半導体製造工程が行われる各種工程設備)までコンテナ310を安全に搬送できるようにそれぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nを独立して制御することができる。
【0040】
搬送制御装置120はコンテナ搬送装置110に出発命令、停止命令、加速命令、減速命令などの信号を送出してコンテナ搬送装置110の走行を制御することができる。また、搬送制御装置120はコンテナ搬送装置110との有線/無線通信によりコンテナ搬送装置110に必要な情報(例えば、目的地までの経路)を提供することもできる。
【0041】
搬送制御装置120は前記のような役割をするためにそれぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nに対してその位置を認識することができる。この場合、搬送制御装置120は一対のレール330a,330bの周辺に設置される多数のセンサを用いてもよく、それぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nと有線/無線通信して得た結果を用いてもよい。
【0042】
前記で、前者の場合は、搬送制御装置120は該当センサの識別情報(例えば、一連番号(Serial Number))、該当センサの位置情報(例えば、二次元座標情報(x,y)または三次元座標情報(x,y,z))、該当センサを通過したコンテナ搬送装置110の識別情報などを用いてそれぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nに対してその位置を認識することができる。反面、後者の場合は、それぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nが自ら自身の位置を計測することができ、搬送制御装置120は該当コンテナ搬送装置110との通信によりそれぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nに対してその位置を認識することができる。
【0043】
搬送制御装置120は複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nを制御するためにプロセスコントローラ、制御プログラム、入力モジュール、出力モジュール(または表示モジュール)、メモリモジュールなどを含んでコンピュータやサーバなどとして設けられることができる。ここで、プロセスコントローラは物流搬送システム100を構成するそれぞれの構成に対して制御機能を実行するマイクロプロセッサを含み得、制御プログラムはプロセスコントローラの制御に応じて物流搬送システム100での各種処理を実行することができる。メモリモジュールは各種データおよび処理条件によって物流搬送システム100での各種処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが保存されることができる。
【0044】
データベース130は搬送制御装置120が複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nを制御するために必要な情報を保存する役割をする。データベース130は搬送制御装置120が必要とする情報を提供するために、搬送制御装置120の内部に搭載されるか、外部に別に設けられて有線/無線で連結されることも可能である。
【0045】
上で説明したが、車両に設置されるブラックボックス(Black Box)は様々な理由でOHT(Overhead Hoist Transport)のようなコンテナ搬送装置110の駆動環境には適しない。以下では本実施例によりコンテナ搬送装置110の駆動環境に適するように提供されるイベント記録ユニットについて説明する。
【0046】
図4は本発明の一実施例によりコンテナ搬送装置に設置されるイベント記録ユニットの内部構成を概略的に示すブロック図である。図4によれば、イベント記録ユニット400は第1カメラモジュール410a、第2カメラモジュール410b、複数のカメラモジュール410a,410b,…,410n、保存モジュール420および第2制御モジュール430を含んで構成されることができる。
【0047】
イベント記録ユニット400はブラックボックスの役割と同様にコンテナ搬送装置110の周辺を常時録画し、コンテナ搬送装置110に発生するイベントを記録する役割をする。イベント記録ユニット400はコンテナ搬送装置110の第1制御モジュール260と同じ空間H内に設置されることができ、別に設けられた空間に搭載されることも可能である。
【0048】
複数のカメラモジュール410a,410b,…,410nはコンテナ搬送装置110に設置され、コンテナ搬送装置110の周辺を撮像する役割をする。以下の説明では例示的にイベント記録ユニット400が二つのカメラモジュール、すなわち、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bを含む場合について説明するが、本実施例がこれに限定されないのはもちろんである。
【0049】
第1カメラモジュール410aはコンテナ搬送装置110の前方を撮像する役割をする。第1カメラモジュール410aはこのためにコンテナ搬送装置110の前面に配置されることができ、例えば第1制御モジュール260が搭載されたハウジングHの前面に配置される前方フレーム(Front Frame)上に設置されることができる。前記で、コンテナ搬送装置110の前方はコンテナ搬送装置110の走行方向を意味する。
【0050】
第2カメラモジュール410bはコンテナ搬送装置110の後方を撮像する役割をする。第2カメラモジュール410bはこのためにコンテナ搬送装置110の後面に配置されることができ、例えば第1制御モジュール260が搭載されたハウジングHの後面に配置される後方フレーム(Rear Frame)上に設置されることができる。前記で、コンテナ搬送装置110の後方はコンテナ搬送装置110の逆走行方向を意味する。
【0051】
第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bはこのようにコンテナ搬送装置110で互いに異なる方向を撮像することができる。上記では第1カメラモジュール410aがコンテナ搬送装置110の前方を撮像し、第2カメラモジュール410bがコンテナ搬送装置110の後方を撮像する場合を説明したが、本実施例はこれに限定されず、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bが互いに異なる方向を撮像できればその方向はいかなる方向でも構わない。例えば、第1カメラモジュール410aはコンテナ搬送装置110の前方を撮像し、第2カメラモジュール410bはコンテナ搬送装置110の側方を撮像することができる。または、第1カメラモジュール410aはコンテナ搬送装置110の一側方を撮像し、第2カメラモジュール410bはコンテナ搬送装置110の他側方を撮像することができる。または、第1カメラモジュール410aはコンテナ搬送装置110の前方と一側方を撮像し、第2カメラモジュール410bはコンテナ搬送装置110の後方と他側方を撮像することができる。
【0052】
第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bが互いに異なる方向を撮像しても、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより撮像されない方向が存在し得る。本実施例では第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより撮像されないブラインドスポット(Blind Spot)をなくすために、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bを回転可能に設けることも可能である。
【0053】
第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bは左右方向(第1方向10または第2方向20)に回転できるが、上下方向(第3方向30)に回転することも可能である。第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bは左右方向だけでなく上下方向にも回転できるが、いずれか一つの方向にのみ回転することも可能である。
【0054】
第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bがいずれか一つの方向にのみ回転する場合、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bは同じ方向に回転することができる。ここで、同じ方向に回転することは、例えば、第1カメラモジュール410aが左右方向に回転可能に設けられ、第2カメラモジュール410bも左右方向に回転可能に設けられることを意味する。しかし、本実施例はこれに限定されるものではない。前記のような場合、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bは互いに異なる方向に回転することも可能である。ここで、互いに異なる方向に回転することは、例えば、第1カメラモジュール410aが左右方向に回転可能に設けられ、第2カメラモジュール410bが上下方向に回転可能に設けられることを意味する。
【0055】
なお、イベント記録ユニット400は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bのいずれか一つのカメラモジュールのみを含み、前記いずれか一つのカメラモジュールを用いて撮像されないブラインドスポットをなくすことも可能である。または、イベント記録ユニット400は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bを含み、それに加えて少なくとも一つのカメラモジュールをさらに含み、前記3個以上のカメラモジュールを用いて撮像されないブラインドスポットをなくすことも可能である。
【0056】
保存モジュール420は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより撮像された映像を保存する役割をする。保存モジュール420は分離可能なカード型で設けられることができ、例えば、ブラックボックスに設置されるSDメモリーカード(Secure Digital Memory Card)として設けられることができる。しかし、本実施例はこれに限定されるものではない。保存モジュール420は固定型メモリでイベント記録ユニット400内に設けられることも可能である。
【0057】
車両用ブラックボックスに適用されるSDメモリーカードの場合、ケースによって録画映像が分離保存されるようにその保存空間が分割(Partition)され得る。SDメモリーカードがこのように構成される場合、ループ(Loop)時間が短くそのため有効寿命も短くなる問題が発生し得る。
【0058】
本実施例ではこのような問題を解決するために図5の例示に示すように保存モジュール420の保存空間が常時録画による映像が保存される第1録画領域510のみで構成されるようにしてループ時間が長くなるようにすることができ、そのためSDメモリーカードの有効寿命も延長させる効果を得ることができる。すなわち、本実施例ではイベント記録ユニット400が常時録画機能のみを主に使用するようにしてSDメモリーカードの有効寿命を最大に維持させることができる。
【0059】
一方、保存モジュール420はその保存空間に第2録画領域520を含むことができる。ここで、第2録画領域520はコンテナ搬送装置110にイベントが発生する場合に生成された映像が保存される領域であり、図5の例示に示すように第1録画領域510内に含まれ得る。このように第2録画領域520を第1録画領域510内に含ませると、常時録画による映像の量やイベントが発生する場合に生成された映像の量によって第1録画領域510内で第2録画領域520の大きさを自由に調整する効果も得ることができる。
【0060】
しかし、本実施例はこれに限定されるものではない。第2録画領域520は第1録画領域510とは別の領域に分割されることも可能である。図5はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する保存モジュールの構造を説明するための例示図である。
【0061】
再び図4を参照して説明する。
【0062】
第2制御モジュール430はイベント記録ユニット400を構成するそれぞれのモジュールを制御する役割をする。第2制御モジュール430は例えば、第1カメラモジュール410aと第2カメラモジュール410bの作動を制御することができ、保存モジュール420にデータが保存されるように制御する役割をすることもできる。
【0063】
第2制御モジュール430は図6に示すようにコンテナ搬送装置110の第1制御モジュール260と連動し、コンテナ搬送装置110に設置される多様な類型のセンサを制御する役割をすることもできる。例えば、コンテナ搬送装置110には衝突/衝撃感知センサ610、速度測定センサ620、障害物感知センサ630などが設けられることができ、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260との連動により前記センサ610,620,630を制御する役割をすることができる。
【0064】
前記で、衝突/衝撃感知センサ610はコンテナ搬送装置110と他装置の間の衝突や外部からコンテナ搬送装置110に加えられる衝撃を感知する役割をすることができ、接触式センサ(例えば、接触式衝突感知センサであるバンパー(Bumper))または非接触式センサで設けられることができる。
【0065】
速度測定センサ620はコンテナ搬送装置110の速度を測定する役割をすることができ、例えば、加速度センサを含むIoT(Internet of Things)モジュールとして設けられることができる。
【0066】
障害物感知センサ630はコンテナ搬送装置110の周辺の障害物を感知する役割をすることができるが、このような役割だけでなく他のコンテナ搬送装置を感知するか、移動経路の下方を感知(Look Down)する役割をすることもできる。障害物感知センサ630も衝突/衝撃感知センサ610と同様に接触式センサまたは非接触式センサ(例えば、非接触式障害物感知センサであるODS(Obstacle Detect Sensor))で設けられることができる。
【0067】
一方、第2制御モジュール430は衝突/衝撃感知センサ610、速度測定センサ620、障害物感知センサ630などに直接連結されて前記センサ(610,620,630)を制御することも可能である。図6はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの第1制御モジュールとの連動時の機能を説明するための例示図である。
【0068】
前述のように、イベント記録ユニット400は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより撮像された映像を記録する役割をすることができる。以下ではこれについて説明する。
【0069】
第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bはリアルタイム撮像によりコンテナ搬送装置110の周辺映像を取得し、第2制御モジュール430は前記映像を保存モジュール420の第1録画領域510に継続的に記録する(24時間持続記録)。第1録画領域510が映像ですべて満たされると、第2制御モジュール430は新規に取得した映像を保存するために第1録画領域510に記録されている映像のうち時間的に最も古い映像を削除し、新規に取得された映像を第1録画領域510に記録する。
【0070】
また、第2制御モジュール430は連動している第1制御モジュール260からイベント信号が入力されると、該当時点の映像(すなわち、イベント信号が入力される時点に第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより撮像中の映像)を第2録画領域520に記録して前記イベント信号と関連する映像が削除されることを防止することができる。
【0071】
第1制御モジュール260は衝突/衝撃感知センサ610、速度測定センサ620、障害物感知センサ630などにより取得された情報に基づいてイベント信号を生成することができ、前記イベント信号を第2制御モジュール430に送出することができる。すると、第2制御モジュール430はイベント信号が入力された時点の映像を第2録画領域520に記録することができ、これに加えてイベント信号が入力された時点の前/後の映像も第2録画領域520に共に記録することができる。
【0072】
例えば、第1制御モジュール260は衝突/衝撃感知センサ610により得た情報に基づいてコンテナ搬送装置110と他装置の間に衝突が発生したかどうかを分析することができる。第1制御モジュール260によりコンテナ搬送装置110と他装置の間に衝突が発生したと判別されると、第2制御モジュール430は該当時点の映像およびその前後の映像を第2録画領域520に記録することができる。または、第2制御モジュール430は該当時点の映像のみを第2録画領域520に記録することができる。または、第2制御モジュール430は該当時点の映像、その前後の映像のうちいずれか一つの映像などを第2録画領域520に記録することができる。
【0073】
また、第1制御モジュール260は障害物感知センサ630により得た情報に基づいてコンテナ搬送装置110の移動経路上に障害物が存在するかどうかを分析することができ、これに加えて速度測定センサ620により得た情報に基づいてコンテナ搬送装置110の現在の速度を算出してコンテナ搬送装置110の現在の速度を基準としてコンテナ搬送装置110と障害物の間に衝突可能性があるかどうかを分析することができる。第1制御モジュール260によりコンテナ搬送装置110と障害物の間に衝突可能性があると判別されると、第2制御モジュール430は該当時点の前方映像およびその前後の前方映像を第2録画領域520に記録することができる。または、第2制御モジュール430は該当時点の映像のみを第2録画領域520に記録することができる。または、第2制御モジュール430は該当時点の映像、その前後の映像のうちいずれか一つの映像などを第2録画領域520に記録することができる。このように本実施例では不良条件別に多様な類型の映像を確保することが可能である。
【0074】
なお、第2制御モジュール430は衝突/衝撃感知センサ610、速度測定センサ620、障害物感知センサ630などと直接連結されて前記のような役割を単独で実行することも可能である。
【0075】
第1録画領域510と同様に第2録画領域520も制限された保存容量を有するので、第2録画領域520にイベントと関連する映像をこれ以上保存できない状況が発生し得る。本実施例ではこのような問題を解決するために、第2制御モジュール430が第1録画領域510内に第2録画領域520を追加で生成し、第1録画領域510内に追加で生成された第2録画領域520にイベントと関連する映像を保存することができる。または、第2制御モジュール430は第2録画領域520に保存されている映像のうち時間的に最も古い映像を管理者端末(例えば、管理者が接続するコンピュータやスマートフォン、タブレットPCなど)に送出し、前記映像(すなわち、時間的に最も古い映像)を第2録画領域520から削除し、イベントと関連する映像を第2録画領域520に保存することができる。
【0076】
先立って説明したが、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260からイベント信号が入力されると該当時点の映像を第2録画領域520に保存することができ、該当時点の映像とともにその時点の前後の映像の少なくとも一つの映像を該当時点の映像と共に第2録画領域520に保存することもできる。または、第2制御モジュール430は該当時点の映像とその時点の前後の映像を結合して新規映像を生成して前記新規映像を第2録画領域520に保存することもできる。例えば、該当時点の映像、前記該当時点から30秒以前の映像、前記該当時点から30秒以降の映像などを結合して新規映像を生成して前記新規映像を第2録画領域520に保存することができる。
【0077】
第2制御モジュール430は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bのリアルタイム撮像により取得される映像を一定の時間単位に分割して第1録画領域510に保存することができる。例えば、第2制御モジュール430は図7に示すように第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより6分間撮像された映像を2分単位にして映像A710、映像B720、映像C730など3個の映像710,720,730に分割し、前記3個の映像710,720,730を第1録画領域510に保存することができる。
【0078】
第2制御モジュール430はそれぞれの映像を時間の経過よって第1区間、第2区間、第3区間など三つの区間に分割することができる。ここで、三つの区間は同じ長さを有することができ、互いに異なる長さを有することも可能である。または、三つの区間のうちいくつかの区間は同じ長さを有し、他のいくつかの区間は他の長さを有することも可能である。図7の例示では映像B720が第1区間721、第2区間722、第3区間723などの三つの区間721,722,723を有し、第1区間721は0秒(0:00)から10秒(0:10)までの長さを有し、第2区間722は11秒(0:11)から1分49秒(1:49)までの長さを有し、第3区間723は1分50秒(1:50)から2分(2:00)までの長さを有することができる。
【0079】
イベント信号入力時点が第1区間ないし第3区間のうち時間的に最も早い第1区間に含まれる場合、第2制御モジュール430は該当時点の映像とそれ以前の時点の映像を第2録画領域520に保存することができる。この場合、第2制御モジュール430は該当時点の映像とそれ以前の時点の映像をそれぞれ別の映像として第2録画領域520に保存することができ、該当時点の映像とそれ以前の時点の映像を結合して新規映像を生成した後に前記新規映像を第2録画領域520に保存することも可能である。
【0080】
例えば、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより6分間撮像された映像を基準として第1制御モジュール260により2分(2:00)から2分10秒(2:10)の間にイベント信号が入力されると、第2制御モジュール430は映像B720とともに映像A710を第2録画領域520に別にまたは結合して保存することができる。
【0081】
イベント信号入力時点が第1区間ないし第3区間のうち時間的に最も遅い第3区間に含まれる場合、第2制御モジュール430は該当時点の映像とそれ以降の時点の映像を第2録画領域520に保存することができる。この場合、第2制御モジュール430は該当時点の映像とそれ以降の時点の映像をそれぞれ別の映像として第2録画領域520に保存することができ、該当時点の映像とそれ以降の時点の映像を結合して新規映像を生成した後に前記新規映像を第2録画領域520に保存することも可能である。
【0082】
例えば、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより6分間撮像された映像を基準として第1制御モジュール260により3分50秒(3:50)から4分(4:00)の間にイベント信号が入力されると、第2制御モジュール430は映像B720とともに映像C730を第2録画領域520に別にまたは結合して保存することができる。
【0083】
イベント信号入力時点が第1区間ないし第3区間のうち時間的に中間部分に該当する第2区間に含まれる場合、第2制御モジュール430は該当時点の映像を第2録画領域520に保存することができる。例えば、第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより6分間撮像された映像を基準として第1制御モジュール260により2分11秒(2:11)から3分49秒(3:49)の間にイベント信号が入力されると、第2制御モジュール430は映像B720のみを第2録画領域520に保存することができる。図7はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの映像記録機能を説明するための例示図である。
【0084】
次に、以上説明した映像記録と関連して第2制御モジュール430の作動方法について説明する。図8はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの映像記録機能のための作動方法を例示的に示す流れ図である。
【0085】
先に、第2制御モジュール430は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bによりリアルタイムで取得される映像を事前に決定された設定時間(例えば、2分)単位に分割し、分割されたそれぞれの映像を第1録画領域510に記録する(S810)。本実施例では第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bが設定時間単位で映像を撮像して、第2制御モジュール430に該当映像を提供することも可能である。この場合には、第2制御モジュール430が映像を分割する機能を省略することもできる。一方、前記で設定時間は管理者によって決定されることができ、変更できるのはもちろんである。
【0086】
第1録画領域510に映像をこれ以上記録できない場合(S820)、第2制御モジュール430は第1録画領域510に保存されている映像のうち時間的に最も古い映像を削除し、新規に取得された映像を第1録画領域510に記録する(S830)。
【0087】
第1制御モジュール260からイベント信号が入力されると(S840)、第2制御モジュール430は該当時点の映像を第2録画領域520に記録する(S850)。例えば、コンテナ搬送装置110に設置されたセンサによりLook Downが感知されると、第1制御モジュール260は第2制御モジュール430にイベント信号を送出することができ、第2制御モジュール430は該当時点の積み下ろしのカメラ映像を第2録画領域520に移動させることができる。また、コンテナ搬送装置110に設置されたセンサにより衝突や衝撃、障害物などが感知されると、第1制御モジュール260は第2制御モジュール430にイベント信号を送出することができ、第2制御モジュール430は該当時点の走行カメラ映像を第2録画領域520に移動させることができる。
【0088】
第2制御モジュール430はイベント信号が入力された時点、すなわち、イベント発生時点の映像を時間の長さによって第1区間、第2区間、第3区間など三つの区間に分割し、イベント発生時点が第1区間に該当する場合(S860)、その時点以前の映像も第2録画領域520に記録する(S870)。また、第2制御モジュール430はイベント発生時点が第3区間に該当する場合(S880)、その時点以降の映像も第2録画領域520に記録する(S890)。
【0089】
本実施例では以上説明した映像記録方法によりイベント記録ユニット400が第2録画領域520に記録した映像を今後の事故や異常発生などの原因の分析に活用することができる。
【0090】
次に、イベント記録ユニット400の異常状況報告機能について説明する。
【0091】
第2制御モジュール430はイベント記録ユニット400に異常状況が発生すると、この事実を第1制御モジュール260に報告することができる。第2制御モジュール430は第1制御モジュール260にイベント信号を送出してイベント記録ユニット400に異常状況が発生したことを知らせ、次に第1制御モジュール260にエラー状況を具体的に説明するメッセージを送出することができる。
【0092】
第2制御モジュール430はMビット(ここで、Mは2以上の自然数)の2進信号を用いて第1制御モジュール260にエラー状況を具体的に説明するメッセージを送出することができる。例えば図9を参照すると、CAM 1未締結の場合、第2制御モジュール430は00000001信号を第1制御モジュール260に送出することができ、CAM 2未締結の場合、第2制御モジュール430は00000011信号を第1制御モジュール260に送出することができる。また、CAM 1 & 2未締結の場合、第2制御モジュール430は00000111信号を第1制御モジュール260に送出することができる。また、SDメモリーカード未締結の場合、第2制御モジュール430は00001111信号を第1制御モジュール260に送出することができ、SDメモリーカードの寿命が間近になった場合には、第2制御モジュール430は00011111信号を第1制御モジュール260に送出することができる。
【0093】
しかし、本実施例はこれに限定されるものではない。第2制御モジュール430は二つの信号発生器(すなわち、第1信号発生器および前記第1信号発生器と異なる類型の第2信号発生器)を用いて第1制御モジュール260にエラー状況を具体的に説明するメッセージを送出することも可能である。または、第2制御モジュール430は二つの信号発生器とともにアラーム信号を追加で活用して第1制御モジュール260にエラー状況を具体的に説明するメッセージを送出することも可能である。
【0094】
一方、第2制御モジュール430は管理者端末にイベント信号を送出してイベント記録ユニット400に異常状況が発生したことを知らせ、次に管理者端末にエラー状況を具体的に説明するメッセージを送出することも可能である。
【0095】
図9はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの異常状況報告機能を説明するための例示図である。図9に示されている第2制御モジュール430の異常状況報告機能は一つの例示であり、本実施例がこれに限定されて運用されるものではないのはもちろんである。
【0096】
図9において、CAM 1は第1カメラモジュール410aを意味し、CAM 2は第2カメラモジュール410bを意味する。そして、前記で言及した第1信号発生器および第2信号発生器は例えば、赤色LEDと緑色LEDであり得る。
【0097】
本実施例では以上説明したイベント記録ユニット400の異常状況報告機能によりSDメモリーカードの寿命を計算してその交換時期を第1制御モジュール260に報告し、第1制御モジュール260は上位サーバ(例えば、管理者端末)に報告することによって、SDメモリーカードの寿命が終了する前にSDメモリーカードに対する交換作業を可能にすることができる。また、作業者が管理者モードに接続してSDメモリーカードの寿命の残余時間を確認できるようにすることもできる。
【0098】
一方、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260に異常状況発生報告およびエラー状況を説明した後、第1制御モジュール260と通信連結して該当内容をログとして記録することができ、そのため原因の分析に活用できるようにすることができる。
【0099】
次に、イベント記録ユニット400のユーザー設定機能について説明する。図10はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールのユーザー設定機能を説明するための例示図である。
【0100】
第2制御モジュール430は作業者(または管理者)がイベント記録ユニット400と関連する情報を遠隔で設定できるように管理者端末140の画面S上にユーザーインターフェース(UI;User Interface)を提供することができる。この場合、管理者端末140の画面Sに表示されるユーザーインターフェースUIは例えば、現在の時間、映像キャプチャ、時間同期化、カメラの数、映像容量(時間単位)、イベントフォルダ容量(すなわち、第1録画領域510内での第2録画領域520の大きさ)、パスワード(Password)、プログラムアップデート(F/W Update)などの設定と関連する情報を含むことができる。
【0101】
第2制御モジュール430は第1制御モジュール260と通信連結され、第1制御モジュール260は管理者端末140と通信連結され、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260を介して管理者端末140に接続して管理者端末140の画面S上にユーザーインターフェースUIを提供することができる。または、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260を経ず管理者端末140に直接接続して管理者端末140の画面S上にユーザーインターフェースUIを提供することも可能である。本実施例では第2制御モジュール430のこのような機能により作業者が遠隔でプログラムアップデートなどを設定するようにすることができ、プログラムアップデートの際にイベント記録ユニット400からSDメモリーカードを分離しなくても良い便利性を得ることができる。
【0102】
第2制御モジュール430は作業者が第1録画領域510または第2録画領域520に接近しようとするか、第1録画領域510または第2録画領域520に記録されている映像を実行しようとする場合、ユーザーインターフェースUIを介してパスワードを入力するようにする機能を提供することができる。第2制御モジュール430は管理者モードによってのみパスワードの変更を可能にし、権限がある者のみ第1録画領域510または第2録画領域520に記録されている映像を実行するようにすることができる。
【0103】
次に、イベント記録ユニット400の映像表示機能について説明する。図11はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの映像表示機能を説明するための例示図である。
【0104】
第2制御モジュール430は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより撮像される映像を管理者端末140の画面S上にリアルタイムで表示することができる。この場合、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260を介して管理者端末140に接続して前記のような機能を実行するか、管理者端末140に直接接続して前記のような機能を実行できるのはもちろんである。
【0105】
第2制御モジュール430は第1制御モジュール260によりコンテナ搬送装置110と関連する第1データ(例えば、ノード情報、エラー表示(発生時)、速度など)を取得することができる。また、第2制御モジュール430は撮像映像と関連する第2データ(例えば、撮像時間)を自身で取得することができる。第2制御モジュール430は撮像映像が管理者端末140の画面S上に表示される場合、第1データおよび/または第2データを撮像映像と共に管理者端末140の画面S上に表示することができる。本実施例では第1制御モジュール260と第2制御モジュール430の連動により第2制御モジュール430がコンテナ搬送装置110と関連するデータを容易に取得するようにする効果を得ることができる。
【0106】
また、第2制御モジュール430は図11に示すように第1データおよび/または第2データが表示される領域920を撮像映像が表示される領域910の外側に配置して、作業者が撮像映像に表示された主な内容を肉眼で確認するのに不便が無いようにすることができる。本実施例では第2制御モジュール430のこのような機能により管理者端末140の画面S上にコンテナ搬送装置110と関連するデータも表示して、作業者が前記データの確認のためにコンテナ搬送装置110と通信しなければならない不便さをなくすことができる。
【0107】
次に、コンテナ搬送装置110の移動経路上の障害物感知機能について説明する。
【0108】
第2制御モジュール430は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bにより取得された映像に基づいてコンテナ搬送装置110の移動経路上に障害物が位置するかどうかを感知することができる。第2制御モジュール430は一対のレール330a,330bの上に位置する多様な類型の障害物に対してイメージ学習を実施して、障害物と関連するイメージが第1カメラモジュール410aまたは第2カメラモジュール410bにより取得されると、この事実を第1制御モジュール260に報告して、コンテナ搬送装置110と障害物の間の衝突を防止することができる。
【0109】
第2制御モジュール430はコンテナ搬送装置110の移動経路上に位置する障害物を感知する場合、一対のレール330a,330bのうち少なくともいずれか一方のレールにある異物を感知することができ、トラックケーブル(Track Cable)の断線や摩耗などを感知することもできる。
【0110】
図12はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの障害物感知機能のための作動方法を例示的に示す流れ図である。
【0111】
コンテナ搬送装置110がコンテナ310を目的地まで搬送するために一対のレール330a,330bの上を走行する場合、第2制御モジュール430は第1カメラモジュール410aおよび第2カメラモジュール410bによりコンテナ搬送装置110の走行映像をリアルタイムで取得する(S1010)。
【0112】
その後、第2制御モジュール430はリアルタイムで取得されたコンテナ搬送装置110の走行映像を分析し(S1020)、コンテナ搬送装置110の移動経路上に障害物が位置するかどうかを判別する(S1030)。
【0113】
コンテナ搬送装置110の移動経路上に障害物が位置すると判別されると、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260によりコンテナ搬送装置110の走行を停止させて、該当映像と分析結果を管理者端末140に報告する(S1040)。
【0114】
コンテナ搬送装置110は走行中にエラーが発生し得、このようなエラーは障害物として登録されていない異物によるものであり得る(S1050)。この場合、第2制御モジュール430は第1制御モジュール260によりコンテナ搬送装置110の走行を停止させて、該当映像に対して追加でイメージ学習を実行して該当映像に示されている移動経路上の異物を障害物に追加で登録する(S1060)。
【0115】
なお、第2制御モジュール430はコンテナ搬送装置110に走行中にエラーが発生すると、該当時点の映像をイメージ学習させてその原因が走行経路上に位置する異物であるかどうかを判別することも可能である。
【0116】
次に、イベント記録ユニット400の非常状況監視機能について説明する。
【0117】
半導体製造工場内では複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nが運用されることができ、それぞれのコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nが目的地までコンテナ310を搬送する過程で多様な事故が発生し得る。例えば、第1コンテナ搬送装置110aが目的地まで走行する途中に移動経路を離脱するか第1コンテナ搬送装置110aに火災が発生する事故が発生し得、交差点などで第2コンテナ搬送装置110bと第3コンテナ搬送装置110cが衝突する事故が発生する場合もある。本実施例ではこのような場合、イベント記録ユニット400が次のように作動することができる。
【0118】
追突、火災などの非常状況が発生する場合、事故現場から最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置110kが事故現場に移動することができる。その後、該当コンテナ搬送装置110kのイベント記録ユニット400が事故現場を撮像し、コンテナ搬送装置110kの第1制御モジュール260が事故現場を撮像して得た映像を管理者端末140に送出および報告する。ここで、第1制御モジュール260は管理者が原因分析に活用できるように該当時点の映像だけでなくその時点以前の映像も共に管理者端末140に送出することができる。また、本実施例ではイベント記録ユニット400の第2制御モジュール430が該当映像を管理者端末140に直接送出および報告することも可能である。事故現場を撮像した映像が管理者端末140に提供されると、作業者は管制センターや事務室、個人携帯電話などで現況を直ちに確認して措置することができる。
【0119】
追突、火災などの非常状況が発生する場合、事故現場から最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置110kが事故現場に移動できるが、本実施例は必ずしもこれに限定されるものではない。事故現場から一定の距離以内に複数のコンテナ搬送装置が位置する場合、本実施例では複数のコンテナ搬送装置のうちいずれか一つのコンテナ搬送装置を選択して事故現場に移動させることができる。
【0120】
例えば、複数のコンテナ搬送装置のうちアイドル状態であるコンテナ搬送装置を検出し、該当コンテナ搬送装置を事故現場に移動させることができる。または、アイドル状態であるコンテナ搬送装置が複数である場合、最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置を事故現場に移動させることもできる。または、最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置が目的地までコンテナ310を搬送している場合、アイドル状態であるコンテナ搬送装置のうち事故現場から最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置を事故現場に移動させることも可能である。
【0121】
図13はコンテナ搬送装置のイベント記録ユニットを構成する第2制御モジュールの非常状況監視機能のための作動方法を例示的に示す流れ図である。
【0122】
搬送制御装置120は複数のコンテナ搬送装置110a,110b,…,110nにより提供される映像をモニタリングして半導体製造工場内に非常状況が発生したかどうかを判別する(S1110)。
【0123】
半導体製造工場内に非常状況が発生したと判別されると、搬送制御装置120は事故地点にイベント記録装置400を搭載したコンテナ搬送装置110iが存在するかどうかを判別する(S1120)。
【0124】
事故地点にイベント記録装置400を搭載したコンテナ搬送装置110iが存在すると判別されると、搬送制御装置120の制御に応じて該当コンテナ搬送装置110iが事故現場に移動して事故現場を撮像して、該当映像を管理者端末140に提供する(S1130)。
【0125】
反面、事故地点にイベント記録装置400を搭載したコンテナ搬送装置110iが存在しないと判別されると、搬送制御装置120が事故地点から最も近い距離に位置したコンテナ搬送装置110jを検出する(S1140)。
【0126】
その後、搬送制御装置120の制御に応じて該当コンテナ搬送装置110jが事故現場に移動して事故現場を撮像して、該当映像を管理者端末140に提供する(S1150)。
【0127】
本発明はブラックボックスの役割をするイベント記録ユニット400とこれを搭載したコンテナ搬送装置110および物流搬送システム100に関するものである。本発明の特徴をまとめると、次のとおりである。
【0128】
第一に、常時録画機能だけを主に使用してSDメモリーカードの寿命を最大に延長させることができる。
【0129】
第二に、イベント記録ユニット400の第2制御モジュール430がコンテナ搬送装置110の第1制御モジュール260と有線/無線通信してコンテナ搬送装置110と関連するセンサの監視映像を別に確保することが可能になる。すなわち、第1制御モジュール260と第2制御モジュール430が通信連結されてコンテナ搬送装置110に設置された各種センサの信号を共有することができ、そのため関連映像の確保が容易になる。
【0130】
第三に、イベント記録ユニット400のセッティング(Setting)およびアップデート(Update)を遠隔ですることができるため作業者に便宜性を提供することができる。
【0131】
第四に、管理者端末140の画面に映像と共にコンテナ搬送装置110と関連するデータを表示して作業者が容易に現況を把握することができ、不良発生時の原因把握が容易になる。
【0132】
第五に、非常状況が発生するとイベント記録ユニット400を搭載したコンテナ搬送装置110を事故現場に急派して管理者が現場状況を肉眼で迅速に確認することが可能である。
【0133】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造されることができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0134】
100 物流搬送システム110 コンテナ搬送装置
120 搬送制御装置 130 データベース
140 管理者端末 210 把持モジュール
220 昇降モジュール 230 駆動モジュール
240 駆動ホイール 250 ガイドホイール
260 第1制御モジュール 310 コンテナ
400 イベント記録ユニット 410 第1カメラモジュール
420 第2カメラモジュール 430 保存モジュール
440 第2制御モジュール 510 第1録画領域
520 第2録画領域 610 衝突/衝撃感知センサ
620 速度測定センサ 630 障害物感知センサ
710 映像A 720 映像B
721 第1区間 722 第2区間
723 第3区間 730 映像C
910 映像表示領域 920 データ表示領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13